JP6243686B2 - 杜仲加工物および生姜加工物を含有する経口組成物、及び杜仲の香り増強方法 - Google Patents

杜仲加工物および生姜加工物を含有する経口組成物、及び杜仲の香り増強方法 Download PDF

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本発明は、杜仲加工物および生姜植物加工物を含有する経口組成物、さらに杜仲の香りの増強方法、および、錠剤の崩壊性向上方法に関する。
中国原産の落葉性植物である杜仲科杜仲は、生薬として神農本草経の上品に収載されている。現在、生薬として用いられている杜仲は、ほとんど中国大陸で自生または栽培されているものであって、樹齢20年程度の成木を伐採し、その樹皮を剥離し、得られた皮部分を薬用原料として用いている。杜仲の薬効としては、中薬大辞典、中華人民共和国薬典には「肝腎を補う、肋骨を強める、胎を安らげる効能があり、腰、背の酸痛、足膝萎弱(膝の麻痺)、残尿、女性の不正出血、早流産、高血圧を治す」などと記載されており、薬効成分としてピノレジノール・ジ−O−β−D−グルコシド(Pinoresinol−di−O−β−D−glucoside)などのイリドイド類化合物やその他のリグナン(Lignan)類化合物が含まれていると報告されている。このような有効性が広く知られているため、生薬を調理したり、葉を焙煎して茶として飲用されている。また、杜仲を有効成分とする錠剤やカプセル剤も知られている。
杜仲は独特の香りを有しており、杜仲を含有する経口組成物も、嗜好性を高めるために杜仲の香りが維持されていることが求められる。しかしながら、他の成分とともに配合して経口組成物とすると、杜仲の香りが減衰しやすく、充分な香りが得られないという問題が生じる。特に、杜仲を有効成分として錠剤に加工する場合、吸湿による品質低下を回避するために錠剤のコーティングが行われることがあるが、コーティングにより杜仲の香りをより一層損なうことになるという問題が生じる。
アロエを必須成分とする機能性食品において、無数の任意成分の選択肢として杜仲と生姜が開示されたもの(特許文献1)、複数の必須成分の選択肢として杜仲と生姜が開示されたもの(特許文献2および3)が知られている。しかしながら、杜仲と生姜の組合せが具体的に開示されているものではなく、さらに杜仲の香りについても、錠剤の崩壊性についても言及されていない。
特開2001−95529号公報 特開2002−275077号公報 特開平6−107556号公報
本発明は、杜仲を配合した経口組成物において、杜仲の香りを増強させることを目的とする。
本発明は、杜仲加工物および生姜科植物加工物を含有する経口組成物に関する。
前記経口組成物は錠剤であることが好ましい。
また、本発明は、杜仲加工物に生姜科植物加工物を混合する工程を含む、杜仲の香りの増強方法に関する。
また、本発明は、杜仲加工物に生姜科植物加工物を配合する工程を含む、杜仲加工物を含有する錠剤の崩壊性向上方法に関する。
本発明の経口組成物は、生姜科植物加工物を含有するため、杜仲の香りが増強される。また、杜仲加工物だけでなく、生姜科植物加工物を有するため、錠剤の崩壊性が向上する。
本発明の経口組成物は、杜仲加工物および生姜科植物加工物を含有する。
杜仲加工物には、杜仲(Eucommia ulmoides oliver)の粉砕物(粗粉末、細粉末のいずれも含む)、杜仲を溶剤で抽出して得られる抽出物、その希釈液、濃縮液、乾燥末、顆粒又はペースト等が包含される。
杜仲の使用部位は、特に限定されず、適宜選択することが可能であるが、例えば、葉、樹皮、果実、種子、葉柄、木部、根、根茎等が例示される。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、経口組成物に加工した際の香味がよいという理由で、葉を用いるのが好ましい。
杜仲の粉砕物および抽出物は、特開2005−289952号公報に記載の方法で製造することができる。
例えば、杜仲粉砕物は、採取した杜仲葉を乾燥させた後に、乾燥物を粉砕することによって得ることができる。本発明において、乾燥および粉砕は、公知のあらゆる方法によることができる。また、乾燥工程および粉砕工程の順序は、特に限定されず、両工程の回数も特に限定されない。さらに、両工程を同時に行うこともできる。乾燥方法も、特に限定されず、例えば、加熱して乾燥させる方法、天日による乾燥、除湿乾燥、凍結乾燥などを挙げることができる。粉砕工程も、特に限定されず、乾式でも湿式でもよい。
杜仲加工物としては、杜仲を原料として得られるものであれば特に制限されないが、有効成分をより高濃度で得られるので、杜仲抽出物およびその乾燥粉末が好ましい。
杜仲抽出物を製造する場合、原料である杜仲をそのまま使用しても、粉砕、切断、乾燥、焙煎等の前処理を行ってもよい。抽出方法は、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、超臨界抽出、超音波抽出、マイクロ波抽出等のいずれでもよい。抽出溶剤としては、極性溶剤、非極性溶剤のいずれをも使用することができ、これらを混合して用いることもできる。例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ピリジン類;超臨界二酸化炭素;油脂、ワックス、その他菜種油、オリーブ油、大豆油などのオイルなどが挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、溶剤を変えて繰り返し行うことも可能である。なかでも、水、アルコール類を用いるのが好ましい。水としては、例えば、水道水、精製水、蒸留水、イオン交換水が例示される。
抽出は、例えば杜仲の葉を使用する場合、葉1重量部に対して1〜50重量部の溶剤を用い、25〜100℃で5分〜数時間、好ましくは30〜60分浸漬又は加熱還流するのが好ましい。
杜仲抽出物は、粗精製物であってもよく、さらに得られた粗精製物を公知の分離精製方法を適宜組み合わせてこれらの純度を高めてもよい。精製手段としては、有機溶剤沈殿、遠心分離、限界濾過、高速液体クロマトグラフやカラムクロマトグラフ等が挙げられる。杜仲加工物として杜仲抽出物をそのまま使用してもよいが、従来公知の方法により乾燥処理に供することで、乾燥粉末とすることができる。乾燥方法としては、特に制限されず、例えば、スプレードライ、減圧濃縮乾燥、凍結乾燥等が挙げられる。これらの乾燥方法の中でも、スプレードライ法が好適である。乾燥処理する際には、必要に応じて賦形剤を添加してもよい。
経口組成物における杜仲加工物の含有量は、特に限定されないが、当該経口組成物の総量当たり、杜仲加工物の杜仲成分量換算で好ましくは0.01〜99.9重量%、より好ましくは0.01〜80重量%、更に好ましくは0.1〜70重量%である。0.01重量%未満では杜仲加工物が奏する効果が十分に得られない可能性がある。本明細書において、「杜仲成分量換算」とは、杜仲加工物中に含まれる杜仲由来成分の固形分量であり、例えば、杜仲加工物に賦形剤が含まれている場合には、当該賦形剤含量を除いて換算される値である。
生姜科植物は、生姜科(Zingiberaceae)に属する植物であり、例えば、生姜、ミョウガ、ウコン、ハナミョウガ、ムラサキガジュツ、キョウオウ、ガジュツ、カルダモン、ハナシュクシャ、ヤクチが挙げられる。生姜科植物としては、より杜仲の香りを増強できるという観点から、生姜、ミョウガ、ウコンが好ましく、生姜がより好ましい。生姜としては、例えば金時生姜、三州生姜、黄生姜、谷中生姜が挙げられる。
生姜科植物の使用部位としては、例えば根茎、葉、花が挙げられ、香味がよいという理由で根茎がより好ましい。
生姜科植物加工物には、生姜科植物の粉砕物(粗粉末、細粉末のいずれも含む)、生姜科植物を溶剤で抽出して得られる抽出物、その希釈液、濃縮液、乾燥末、顆粒又はペースト等が包含される。
生姜科植物加工物として生姜科植物抽出物を用いる場合、生姜科植物抽出物は、例えば、生姜科植物の地下茎部分の乾燥又は未乾燥品を、有機溶媒、水、超臨界流体または亜臨界流体である溶媒により抽出して得ることができる。生姜科植物加工物として抽出物をそのまま使用してもよいが、従来公知の方法により乾燥処理に供することで、乾燥粉末とすることができる。乾燥方法としては、特に制限されず、例えば、スプレードライ、減圧濃縮乾燥、凍結乾燥等が挙げられる。乾燥処理する際には、必要に応じて賦形剤を添加してもよい。
生姜科植物加工物として生姜科植物粉砕物を用いる場合、生姜科植物粉砕物は、採取した生姜科植物を乾燥させた後に、乾燥物を粉砕することによって得ることができる。本発明において、乾燥および粉砕は、公知のあらゆる方法によることができる。また、乾燥工程および粉砕工程の順序は、特に限定されず、両工程の回数も特に限定されない。さらに、両工程を同時に行うこともできる。乾燥方法も、特に限定されず、例えば、加熱して乾燥させる方法、天日による乾燥、除湿乾燥、凍結乾燥などを挙げることができる。粉砕工程も、特に限定されず、乾式でも湿式でもよい。本発明における生姜科植物加工物としては、生姜科植物を原料として得られるものであれば特に制限されないが、香味がよく、杜仲の香りを効果的に増強できるという理由から、生姜科植物粉砕物が好ましい。
経口組成物における生姜科植物加工物の含有量は、特に限定されないが、より杜仲の香りを増強できるという観点から、当該経口組成物の総量当たり、生姜科植物成分量換算で通常0.005〜20重量%であり、0.01〜20重量%が好ましく、0.1〜10重量%がより好ましく、0.5〜7重量%が更に好ましい。0.005重量%未満では錠剤とした場合に十分な崩壊性が得られない可能性がある。20重量%を超えると生姜の風味が増し、味が悪くなる傾向がある。本明細書において、「生姜科植物成分量換算」とは、生姜科植物加工物中に含まれる生姜科植物由来成分の固形分量であり、例えば、生姜科植物加工物に賦形剤が含まれている場合には、当該賦形剤含量を除いて換算される値である。
経口組成物において生姜科植物加工物と杜仲加工物とが配合されていれば、その割合は特に限定されないが、杜仲加工物100重量部に対して、生姜科植物加工物が0.01〜70重量部が好ましく、0.01〜50重量部がより好ましく、0.1〜20重量部がさらに好ましい。杜仲加工物100重量部に対して生姜科植物加工物が0.01重量部未満では錠剤とした場合に十分な崩壊性が得られない可能性がある。生姜科植物加工物が70重量部を超えると生姜の風味が増し、味が悪くなる傾向がある。
経口組成物は、種々の剤形、例えば、錠剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、乳剤、懸濁液、溶液剤、酒精剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤、ゼリー、粉末飲料などとすることができる。これらの中でも、錠剤であることが好ましい。
経口組成物は、一般に用いられる各種成分を含み得るものであり、例えば、1種もしくはそれ以上の薬学的に許容され得る賦形剤、崩壊剤、希釈剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、補助剤、防腐剤、緩衝剤、結合剤、安定剤、コーティング剤等を含みうる。また、経口組成物は、杜仲加工物の効能を利用したサプリメント等の健康食品に好適に使用することができる。
賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、デンプン、結晶セルロース、微粒酸化ケイ素が挙げられる。崩壊剤としては、例えばデンプン、寒天、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、タルクが挙げられる。甘味剤としては、例えばD−ソルビトール、D−マンニトール、アスパルテーム、キシリトール、サッカリンナトリウム、ハチミツ、ブドウ糖、還元麦芽糖水あめ、白糖が挙げられる。結合剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、アルギン酸ナトリウム、ポビドンが挙げられる。
経口組成物として錠剤を用いる場合、錠剤の調製は、本発明の属する技術分野において周知の方法、例えば、打錠機を用いての圧縮成型法により行うことができる。打錠は、混合した成分をそのまま打錠してもよく、または混合した成分を造粒工程に付し、得られる顆粒を打錠してもよい。1つの態様において、錠剤は、各成分を処方に従って添加配合し、混合、造粒、乾燥、整粒および混合を行い、得られた調製混合物を打錠することによって調製することができる。また、錠剤の成形後に、コーティング剤を用いてコーティング錠剤にしてもよい。コーティング剤としては、例えばシェラック、ヒドロキシプロピルセルロース、イーストラップ、カルナバロウが挙げられる。コーティング方法としては、例えば、コーティング剤を錠剤に噴霧し乾燥させる方法、糖衣パンを用い、コーティング液を手がけする方法が挙げられる。コーティング剤の量は、錠剤に対して0.01〜10重量%であることが好ましく、0.1〜5重量%であることがより好ましい。
本発明は、杜仲加工物に生姜科植物加工物を混合する工程を含む、杜仲の香りの増強方法、および、杜仲加工物を含有する錠剤の崩壊性向上方法に関する。両者を混合する方法は、杜仲加工物と生姜科植物加工物を他の任意成分とともに均一に混合できれば、特に限定されない。混合割合は、経口組成物における混合割合をそのまま適用することができる。
実施例において、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
(製造例1)杜仲加工物
杜仲の生葉5kgを、日本茶製造用の送帯蒸機により110℃で90秒間蒸熱した。生葉を送帯蒸し機の投入口から機内に投入し、コンベヤ上を移動する間に上下スチーム供給装置からスチームを当て、110℃で90秒間蒸熱した。次にこの蒸熱後の杜仲葉を、揉捻機を用いて30分間揉捻した後、揉捻物を乾燥機を用いて80℃で5時間、水分量を5%以下に乾燥させた。その後、炒葉機(IR−10SP型:寺田製作所社製)を用いて110℃で30分間焙煎した。焙煎した杜仲茶葉1kgを90℃の熱水15kgに投入し、90℃で30分間抽出し14kg得た。その後150メッシュのフィルターを用いて濾過し、濾液を5℃に冷却し一晩放置した。上澄み液を取り出し、減圧下50℃で濾液を濃縮し1kg得た。濃縮液をクボタ株式会社製、遠心分離器で処理し、1800rpmの回転速度により遠心分離により沈殿物を除去し、得られた上澄み液を加熱殺菌(85℃、2時間)し、杜仲葉水抽出エキスを得た。当該濃縮エキス液をスプレードライ法により乾燥し、杜仲葉エキス粉末(300g)を得た。
(実施例1〜7及び比較例1)
製造例1で得た杜仲加工物、および金時生姜加工物(金時ショウガ末:香栄興業(株))を使用し、表1に記載の割合で混合した。
(香りの評価)
パネラー5名が粉末混合物における杜仲の香りの強さを以下に示す基準に基づいて5段階で判定し、その結果(5名の平均値)を表1に記載した。
杜仲の香りの強さの判定:
1 ない
2 ほとんどない
3 ややある
4 ある
5 強くある
なお、表1〜3における改善率(%)は、下記式に従って算出した。
改善率(%)=100×各実施例の香りの強さ/対応する比較例の香りの強さ
Figure 0006243686
杜仲加工物に金時生姜加工物を加えることで、杜仲の香りを増強できた。杜仲加工物に対し、金時生姜加工物を0.1重量部以上加えたときに、杜仲の香り増強効果が高まり、2重量部以上加えたときに、杜仲の香りの増強効果が最大であった。
(実施例8〜15及び比較例2〜3)
下記の原料を、表2〜3の配合で混合し、造粒後、800kgfの打圧で打錠した。実施例8〜11においては、錠剤に、アルコールに溶解したシェラックを噴霧し乾燥させることによりコーティングし、コーティングされた錠剤を得た。
(原料)
金時ショウガ末:香栄興業(株)(金時生姜の根茎を乾燥後、粉砕し粉末化したもの)
還元麦芽糖:三菱商事フードテック(株)
結晶セルロース:伏見製薬所(株)
微粒酸化ケイ素:DSLジャパン(株)
ステアリン酸カルシウム:(株)サンエース
シェラック:日本シェラック工業(株)
カルナバロウ:日本ワックス(株)
(香りの評価)
パネラー5名が、錠剤における杜仲の香りの強さを、実施例1〜7及び比較例1と同様に5段階で判定し、その結果(5名の平均値)を表2〜3に記載した。
Figure 0006243686
Figure 0006243686
有効成分として杜仲加工物のみを含有する比較例2〜3に対して、杜仲加工物および生姜科植物加工物を含有する実施例8〜15は、杜仲の香りの強さが増強された。特に、生姜科植物加工物を含有しない比較例1に対して、生姜科植物加工物を含有する実施例3の杜仲加工物の香りの改善率は200%であったが、錠剤とした場合においては、生姜科植物加工物を含有しない比較例2に対して、生姜科植物加工物を含有する実施例8の改善率は280%であった。杜仲加工物に対する生姜科植物加工物の割合が同じであっても、錠剤とした場合においては、生姜科植物加工物を加える事による杜仲加工物の香りの増強効果が特に高まることが分かった。
シェラックで錠剤をコーティングした比較例2では、杜仲の香りの強さが比較例3よりも低く、コーティングにより杜仲の香りの強さが抑制されている。これに対し、生姜科植物加工物を含有する実施例8〜11では、錠剤をコーティングしているにもかかわらず、杜仲の香りが、コーティングしていない実施例12〜15と同等にまで増強された。
(崩壊性の評価)
実施例9及び比較例2の錠剤の最大崩壊時間を、日本薬局方に従い測定した。具体的には、試験液として37±2℃に保たれた水を崩壊性試験器のガラス管に分注し、6個の錠剤試料を一つずつ入れ、試験器の上下運動を行った。ガラス管内に試料を認めないか、又は認めても皮膜若しくは海綿状の物質であるか、若しくは軟質の物質若しくは泥状の物質がわずかになった時点を崩壊時間とみなした。最大崩壊時間の測定結果を表4に記載した。
Figure 0006243686
杜仲加工物と生姜科植物加工物の特異的な組み合わせにより、錠剤の崩壊性を向上させることができた。
(処方例1〜13)
以下の処方で、各組成物を常法にしたがって作製した結果、いずれの組成物においても生姜科植物加工物による杜仲加工物の香りの増強効果が確認できた。また、処方例1〜10の錠剤においては、崩壊性の向上が確認できた。
錠剤
Figure 0006243686
ゼリー
Figure 0006243686
粉末飲料
Figure 0006243686
ソフトカプセル剤
Figure 0006243686

Claims (4)

  1. 杜仲加工物および生姜科植物加工物を含有する経口組成物(ただし、生薬の茯苓、地黄、牛膝、防風、芍薬、桂皮、甘草、細辛、当帰、川きゅう、唐独活、桑寄生、党参、杜仲、秦ぎょう、及び生姜からの抽出物からなる鎮痛作用を有する漢方薬、および呉茱萸3−12重量部、人参3−12重量部、沢瀉3−12重量部、杜仲10−20重量部、生姜2−15重量部、及び大棗5−20重量部を含有する高血圧改善用漢方薬を除く)
  2. 錠剤である請求項1に記載の経口組成物。
  3. 杜仲加工物に生姜科植物加工物を混合する工程を含む、杜仲の香りの増強方法。
  4. 杜仲加工物に生姜科植物加工物を配合する工程を含む、杜仲加工物を含有する錠剤の崩壊性向上方法。

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