JP6243078B1 - 電磁波吸収ケーブル - Google Patents
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Abstract
Description
前記電磁波吸収テープが、プラスチックフィルムと、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜とを有し、前記金属薄膜に多数(複数)の実質的に平行で断続的な線状痕が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成された電磁波吸収フィルムからなり、
前記電磁波吸収フィルムの線状痕の鋭角側の交差角θsが30〜90°の範囲内である。
前記電磁波吸収テープが、幅方向に部分的に重複した二枚の電磁波吸収フィルムからなり、
各電磁波吸収フィルムが、プラスチックフィルムと、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜とを有し、前記金属薄膜に多数(複数)の実質的に平行で断続的な線状痕が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成されており、
各電磁波吸収フィルムの線状痕の鋭角側の交差角θsが30〜90°の範囲内であり、
一方の電磁波吸収フィルムの線状痕と他方の電磁波吸収フィルムの線状痕とが交差しており、
前記電磁波吸収フィルムの重複部の長手方向幅D2と前記電磁波吸収テープの長手方向重ね代D3との合計(D2+D3)が、前記電磁波吸収テープの長手方向幅Dの30〜70%であることを特徴とする。
前記電磁波吸収テープが、幅方向に部分的に重複した二枚の電磁波吸収フィルムからなり、
各電磁波吸収フィルムが、プラスチックフィルムと、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜とを有し、前記金属薄膜に多数(複数)の実質的に平行で断続的な線状痕が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成されており、
各電磁波吸収フィルムの線状痕の鋭角側の交差角θsが30〜90°の範囲内であり、
一方の電磁波吸収フィルムの線状痕と他方の電磁波吸収フィルムの線状痕とが交差しており、
前記電磁波吸収フィルムの重複部の長手方向幅D2と前記電磁波吸収テープの長手方向重ね代D3との合計(D2+D3)が、前記電磁波吸収テープの長手方向幅Dの30〜70%であることを特徴とする。
(1) 参考例
図1は本発明の基礎となる参考例の電磁波吸収ケーブル10の一例を示す。電磁波吸収ケーブル10は、一対の導線11,11と、各導線11を包囲する絶縁性内皮12と、各絶縁性内皮12の周囲に螺旋状に巻回された電磁波吸収テープ13と、電磁波吸収テープ13を覆う絶縁性外皮14とからなる。電磁波吸収テープ13は、プラスチックフィルムと、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜とを有し、金属薄膜に多数の実質的に平行で断続的な線状痕が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成された電磁波吸収フィルムからなり、電磁波吸収フィルムの線状痕の鋭角側の交差角θsは30〜90°の範囲内である。
図5及び図7〜図9に示すように、本発明の第一の電磁波吸収ケーブル30の一例は、複数の導線31と、各導線31を包囲する絶縁性内皮32と、絶縁性内皮32の各々又は全体の周囲に絶縁性シース33を介して螺旋状に巻回された電磁波吸収テープ34と、電磁波吸収テープ34を覆う絶縁性外皮35とからなり、
電磁波吸収テープ34が、幅方向に部分的に重複した二枚の電磁波吸収フィルム34a,34bからなり、
各電磁波吸収フィルム34a,34bが、プラスチックフィルム101と、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜102とを有し、金属薄膜102に多数の実質的に平行で断続的な線状痕120(120a,120b)が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成されており、
各電磁波吸収フィルム34a,34bの線状痕120a,120bの鋭角側の交差角θsが30〜90°の範囲内であり、
一方の電磁波吸収フィルム34aの線状痕120aと他方の電磁波吸収フィルム34bの線状痕120bとが交差しており、
電磁波吸収フィルム34a,34bの重複部34cの長手方向幅D2と電磁波吸収テープ34の長手方向重ね代D3との合計(D2+D3)が、電磁波吸収テープ34の長手方向幅Dの30〜70%であることを特徴とする。
図6〜図9に示すように、本発明の第二の電磁波吸収ケーブル40は、複数の導線41と、各導線41を包囲する絶縁性内皮42と、絶縁性内皮42の各々又は全体の周囲に絶縁性シース43を介して螺旋状に巻回された電磁波吸収テープ44と、電磁波吸収テープ44を覆う絶縁層45と、絶縁層45を覆う電磁波反射層46と、電磁波反射層46を覆う絶縁性外皮47とからなり、
電磁波吸収テープ44が、幅方向に部分的に重複した二枚の電磁波吸収フィルム44a,44bからなり、
各電磁波吸収フィルム44a,44bが、プラスチックフィルム101と、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜102とを有し、金属薄膜102に多数の実質的に平行で断続的な線状痕120(120a,120b)が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成されており、
各電磁波吸収フィルム44a,44bの線状痕の鋭角側の交差角θsが30〜90°の範囲内であり、
一方の電磁波吸収フィルム44aの線状痕120aと他方の電磁波吸収フィルム44bの線状痕120bとが交差しており、
電磁波吸収フィルム44a,44bの重複部44cの長手方向幅D2と電磁波吸収テープ44の長手方向重ね代D3との合計(D2+D3)が、電磁波吸収テープ44の長手方向幅Dの30〜70%であることを特徴とする。
図10は、第一及び第二の電磁波吸収ケーブルに使用する電磁波吸収テープの別の例を示す。この電磁波吸収テープ54は、幅広い電磁波吸収フィルム54aの幅方向内側に幅の狭い電磁波吸収フィルム54bが配置された構造を有する。幅W2の電磁波吸収フィルム54bが幅W1の電磁波吸収フィルム54a内に納まっているので、重複部54cの幅Woは電磁波吸収フィルム54bの幅W2と等しく、W=W1+W2−Wo=W1の関係を満たす。なお、電磁波吸収テープ54の長手方向重ね代D3では、同じ電磁波吸収フィルム54aが重複するので、線状痕は実質的に交差しない。従って、(D2+D3)/Dの式はD2/Dとして計算する。そのため、Wo/W比は30〜70%であり、好ましくは40〜65%であり、より好ましくは45〜60%である。
(1) 電磁波吸収フィルム
図11(a)〜図11(d) 及び図12(a) 及び図12(b) に示すように、電磁波吸収テープを構成する電磁波吸収フィルム110は、プラスチックフィルム101と、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜102(102a,102b)とを有し、金属薄膜102に多数の実質的に平行で断続的な線状痕120が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成されている。
プラスチックフィルム101を形成する樹脂は、絶縁性とともに十分な強度、可撓性及び加工性を有する限り特に制限されず、例えばポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアリーレンサルファイド(ポリフェニレンサルファイド等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)等が挙げられる。強度及びコストの観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。プラスチックフィルム101の厚さは8〜30μm程度で良い。
金属薄膜102を形成する金属は導電性を有する限り特に限定されないが、耐食性及びコストの観点からアルミニウム、銅、銀、錫、ニッケル、コバルト、クロム及びこれらの合金が好ましく、特にアルミニウム、銅、ニッケル及びこれらの合金が好ましい。金属薄膜102の厚さは0.01μm以上が好ましい。厚さの上限は特に限定的でないが、実用的には10μm程度で十分である。勿論、10μm超の金属薄膜102を用いても良いが、高周波数の電磁波の吸収能はほとんど変わらない。従って、金属薄膜102の厚さは0.01〜10μmが好ましく、0.01〜5μmがより好ましく、0.01〜1μmが最も好ましい。金属薄膜102は蒸着法(真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法、又はプラズマCVD法、熱CVD法、光CVD法等の化学気相蒸着法)、めっき法又は箔接合法により形成することができる。
図11(a)〜図11(d) に示す例では、金属薄膜102に多数の実質的に平行で断続的な線状痕120a,120bが二方向に不規則な幅及び間隔で形成されている。なお、説明のために図11(c) 及び図11(d) では線状痕120の深さを誇張している。図11(d) に示すように、二方向に配向した線状痕120は種々の幅Ws及び間隔Iを有する。後述するように、線状痕120はランダムに付着した硬質微粒子(ダイヤモンド微粒子)を有するパターンロールの摺接により形成されるので、線状痕120の間隔Iは横手方向及び長手方向で変わらない。以下横手方向間隔Iについて説明するが、その説明はそのまま長手方向間隔にも当てはまる。線状痕120の幅Wsは線状痕形成前の金属薄膜102の表面Sに相当する高さで求め、線状痕120の間隔Iは、線状痕形成前の金属薄膜102の表面Sに相当する高さにおける線状痕120の間隔とする。線状痕120が種々の幅Ws及び間隔Iを有するので、電磁波吸収フィルム110は広範囲にわたる周波数の電磁波を効率良く吸収することができる。
線状痕120を形成した金属薄膜102を保護するために、その表面にプラスチック保護層(図示せず)を形成するのが好ましい。プラスチック保護層は、絶縁性樹脂の溶液を塗布することにより形成するのが好ましい。絶縁性樹脂として、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチレン、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。保護層の厚さは1〜10μm程度で良い。
図14(a)〜図14(e) は線状痕を二方向に形成する装置の一例を示す。この装置は、(a) 金属薄膜を形成したプラスチックフィルム(金属薄膜−プラスチック複合フィルム)200を巻き出すリール221と、(b) 複合フィルム200の幅方向と異なる方向で金属薄膜102の側に配置された第一のパターンロール202aと、(c) 第一のパターンロール202aの上流側で金属薄膜102の反対側に配置された第一の押えロール203aと、(d) 複合フィルム200の幅方向に関して第一のパターンロール202aと逆方向にかつ金属薄膜102の側に配置された第二のパターンロール202bと、(e) 第二のパターンロール202bの下流側で金属薄膜102の反対側に配置された第二の押えロール203bと、(f) 第一及び第二のパターンロール202a,202bの間で金属薄膜102の側に配置された電気抵抗測定手段204aと、(g) 第二のパターンロール202bの下流側で金属薄膜102の側に配置された電気抵抗測定手段204bと、(h) 線状痕付き金属薄膜−プラスチック複合フィルム(電磁波吸収フィルム)110を巻き取るリール224とを有する。その他に、所定の位置に複数のガイドロール222,223が配置されている。各パターンロール202a,202bは、撓みを防止するためにバックアップロール(例えばゴムロール)205a,205bで支持されている。
粒径分布が50〜80μmのダイヤモンド微粒子を電着したパターンロール232a,232bを有する図16に示す構造の装置を用い、厚さ16μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一面に真空蒸着法により形成した厚さ0.05μmのアルミニウム薄膜102に、図13に示すように直交する二方向に配向した線状痕を形成した。線状痕付きアルミニウム薄膜102の光学顕微鏡写真から、線状痕は下記特性を有することが分った。
幅Wsの範囲:0.5〜5μm
平均幅Wsav:2μm
間隔Iの範囲:2〜30μm
平均間隔Iav:20μm
平均長さLav:5 mm
鋭角側の交差角θs:90°
厚さ16μmのPETフィルムの一面に真空蒸着法により形成した厚さ0.05μmのニッケル薄膜102に、参考例1と同じ線状痕を形成した。
粒径分布が50〜80μmのダイヤモンド微粒子を電着したパターンロール202a,202bを有する図14(a)〜図14(e) に示す構造の装置を使用し、交差角θsを45°に変えた以外参考例1と同様にして、PETフィルムの一面に形成したアルミニウム薄膜102に図11(b) に示すように二方向に配向した線状痕を形成した。線状痕付きアルミニウム薄膜102の光学顕微鏡写真から、線状痕は下記特性を有することが分った。
幅Wsの範囲:0.5〜5μm
平均幅Wsav:2μm
間隔Iの範囲:2〜30μm
平均間隔Iav:20μm
平均長さLav:5 mm
鋭角側の交差角θs:45°
交差角θsを60°に変えた以外参考例3と同様にして、PETフィルムの一面に形成したアルミニウム薄膜102に図11(b) に示すように二方向に配向した線状痕を形成した。線状痕付きアルミニウム薄膜102の光学顕微鏡写真から、線状痕は下記特性を有することが分った。
幅Wsの範囲:0.5〜5μm
平均幅Wsav:2μm
間隔Iの範囲:2〜30μm
平均間隔Iav:20μm
平均長さLav:5 mm
鋭角側の交差角θs:60°
参考例1で得られた線状痕付きアルミニウム薄膜を有する電磁波吸収フィルム、及び参考例2で得られた線状痕付きニッケル薄膜を有する電磁波吸収フィルムをそれぞれスリットし、幅20 mmの電磁波吸収テープ13を得た。各電磁波吸収テープ13を、図3に示すように導線(銅細線の束)21を包囲する絶縁性内皮22の外周に、45°の傾斜角でD1/Dを1/3以上にして巻回したあと、絶縁性外皮24で覆い、参考例5及び6の電磁波吸収ケーブルとした。
比較例1のケーブルは、電磁波吸収テープ13の代わりに線状痕を形成しないアルミニウム薄膜を有するPETテープを巻回した以外図3に示すのと同じ構造を有する。また比較例2のケーブルは、電磁波吸収テープ13を巻回しない以外図3に示すのと同じ構造を有する。
参考例1で作製した線状痕の交差角θsが90°の電磁波吸収フィルムをスリットし、図19に示すように線状痕が配向した二枚の幅2 cmの電磁波吸収フィルム44a,44bを作製した。両電磁波吸収フィルム44a,44bを幅1 cmの重複部44cで接着し、電磁波吸収テープ44を作製した。電磁波吸収テープ44における重複部44cの幅Woは電磁波吸収テープ44の幅Wの1/3であった。従って、重複部44cの長手方向幅D2も電磁波吸収テープ44の長手方向幅Dの1/3であった。
参考例3で作製した線状痕の交差角θsが45°の二枚の電磁波吸収フィルム44a,44bを使用した以外実施例1と同様にして、電磁波吸収ケーブル40を作製し、参考例5と同じ条件で図17に示すノイズ測定装置によりノイズを測定した。その結果、20 MHzの周波数のノイズレベルは0.01 Aと低かった。
参考例4で作製した線状痕の交差角θsが60°の二枚の電磁波吸収フィルム44a,44bを使用した以外実施例1と同様にして、電磁波吸収ケーブル40を作製し、参考例5と同じ条件で図17に示すノイズ測定装置によりノイズを測定した。その結果、20 MHzの周波数のノイズレベルは0.01〜0.012 Aと低かった。
絶縁性シース(外径:13 mm)43に何も取り付けない三芯キャブタイヤケーブルを試料1とした。また、同じ三芯キャブタイヤケーブルの絶縁性シース43にフェライトコア(星和電機株式会社製のE04SR301334)を取り付けたものを試料2とした。さらに、図6に示すように、同じ三芯キャブタイヤケーブルの絶縁性シース43に、電磁波吸収テープ44、ブチルゴムシート(絶縁層)45、及びアース付きCu/Ni蒸着フィルム(電磁波反射層)46を表1に示す組合せで取り付けたものを試料3〜5とした。試料3〜5における電磁波吸収テープ44は、線状痕の交差角θsがそれぞれ90°,60°及び45°で、幅2 cmの二枚の電磁波吸収フィルムを1 cmの重ね代で接着したものである。
(2) 両電磁波吸収フィルムの線状痕の交差角αの最小値は30°である。
(3) 両電磁波吸収フィルムの線状痕の交差角αの最小値は45°である。
11,21,31,41・・・導線
12,22,32,42・・・絶縁性内皮
13,23,34,44・・・電磁波吸収テープ
14,24,35,47・・・絶縁性外皮
33,43・・・絶縁性シース
34a、34b,44a,44b,54a、54b・・・電磁波吸収フィルム
34c,44c,54c・・・電磁波吸収フィルムの重複部
45・・・絶縁層
46・・・電磁波反射層
110・・・電磁波吸収フィルム
101・・・プラスチックフィルム
102・・・金属薄膜
120,120a,120b・・・線状痕
200・・・金属薄膜−プラスチック複合フィルム
202a,202b,232a,232b・・・パターンロール
203a,203b,233a,233b・・・押えロール
204a,204b,234a,234b・・・電気抵抗測定手段(ロール)
205a,205b,235a・・・バックアップロール
221,224・・・リール
222,223・・・ガイドロール
301・・・電源
302・・・インバータ
303・・・モータ
304・・・クランプ式電流メータ
305・・・測定器
D・・・電磁波吸収テープの長手方向幅
D1・・・電磁波吸収テープの長手方向重ね代
D2・・・電磁波吸収フィルムの重複部の長手方向幅
D3・・・電磁波吸収テープの長手方向重ね代
W・・・電磁波吸収テープの幅
W1,W2・・・二枚の電磁波吸収フィルムの幅
WO・・・二枚の電磁波吸収フィルムの重複部の幅
α・・・二枚の電磁波吸収フィルムの線状痕の交差角
αa,αb・・・導線の中心線に対する線状痕の傾斜角
θs・・・各電磁波吸収フィルムにおける線状痕の鋭角側の交差角
Ws・・・線状痕の幅
I・・・線状痕の間隔
Lav・・・線状痕の平均長さ
Claims (18)
- 複数の導線と、各導線を包囲する絶縁性内皮と、前記絶縁性内皮の各々又は全体の周囲に螺旋状に巻回された電磁波吸収テープとを有する電磁波吸収ケーブルであって、
前記電磁波吸収テープが、幅方向に部分的に重複した二枚の電磁波吸収フィルムからなり、
各電磁波吸収フィルムが、プラスチックフィルムと、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜とを有し、前記金属薄膜に多数の実質的に平行で断続的な線状痕が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成されており、
各電磁波吸収フィルムの線状痕の鋭角側の交差角θsが30〜90°の範囲内であり、
一方の電磁波吸収フィルムの線状痕と他方の電磁波吸収フィルムの線状痕とが交差しており、
前記電磁波吸収フィルムの重複部の長手方向幅D2と前記電磁波吸収テープの長手方向重ね代D3との合計(D2+D3)が、前記電磁波吸収テープの長手方向幅Dの30〜70%であることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。 - 複数の導線と、各導線を包囲する絶縁性内皮と、前記絶縁性内皮の各々又は全体の周囲に螺旋状に巻回された電磁波吸収テープと、前記電磁波吸収テープを覆う絶縁層と、前記絶縁層を覆う電磁波反射層とを有する電磁波吸収ケーブルであって、
前記電磁波吸収テープが、幅方向に部分的に重複した二枚の電磁波吸収フィルムからなり、
各電磁波吸収フィルムが、プラスチックフィルムと、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜とを有し、前記金属薄膜に多数の実質的に平行で断続的な線状痕が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成されており、
各電磁波吸収フィルムの線状痕の鋭角側の交差角θsが30〜90°の範囲内であり、
一方の電磁波吸収フィルムの線状痕と他方の電磁波吸収フィルムの線状痕とが交差しており、
前記電磁波吸収フィルムの重複部の長手方向幅D2と前記電磁波吸収テープの長手方向重ね代D3との合計(D2+D3)が、前記電磁波吸収テープの長手方向幅Dの30〜70%であることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。 - 請求項2に記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記絶縁層が熱可塑性樹脂又はゴムからなることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項3に記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記絶縁層が磁性粒子を含有することを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項2〜4のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記絶縁層の厚さが1 mm以上であることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項2〜5のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記電磁波反射層が、プラスチックフィルムと、その一面に設けた単層又は多層の金属薄膜とからなることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項2〜6のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記電磁波反射層における前記金属薄膜が、アルミニウム、銅、銀、錫、ニッケル、コバルト、クロム及びこれらの合金からなる群から選ばれた少なくとも一種の金属からなることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項2〜7のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記電磁波反射層における前記金属薄膜が蒸着膜であることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項2〜8のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記電磁波反射層にアース線が貼付されていることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記電磁波吸収テープの幅Wと、両電磁波吸収フィルムの幅W1,W2と、両電磁波吸収フィルムの重複部の幅Woとが、W=W1+W2−Woの関係を満たし、かつWo/Wが20〜60%であることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記電磁波吸収テープの長手方向重ね代D3が前記電磁波吸収テープの長手方向幅Dの1〜50%であることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、一方の電磁波吸収フィルムの線状痕と他方の電磁波吸収フィルムの線状痕との交差角αの最小値が10〜45°であることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記電磁波吸収フィルムにおける前記線状痕の幅の90%以上が0.1〜100μmの範囲内にあって平均1〜50μmであり、前記線状痕の横手方向間隔が1〜500μmの範囲内にあって平均1〜200μmであることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記電磁波吸収フィルムが二方向の線状痕を有し、前記線状痕の交差角が30〜90°の範囲内であることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項14に記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記絶縁性内皮に巻回された前記電磁波吸収テープにおける前記電磁波吸収フィルムの線状痕が前記導線に対して30〜60°の範囲内の角度で傾斜していることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記電磁波吸収フィルムにおける前記金属薄膜の厚さが0.01〜10μmであることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項1〜16のいずれかに記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記電磁波吸収フィルムにおける前記金属薄膜がアルミニウム、銅、銀、錫、ニッケル、コバルト、クロム及びこれらの合金からなる群から選ばれた少なくとも一種の金属からなることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
- 請求項17に記載の電磁波吸収ケーブルにおいて、前記金属薄膜がアルミニウムの蒸着膜であることを特徴とする電磁波吸収ケーブル。
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