JP6238395B2 - エアーコンプレッサ及びその起動方法 - Google Patents

エアーコンプレッサ及びその起動方法 Download PDF

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本発明は、施錠/解錠可能な電子制御式セキュリティ手段を備えたエアーコンプレッサと、その起動方法の技術分野に属する。
圧縮エアーを生成する装置としてエアーコンプレッサが一般的に知られており、工事現場などでの釘打ち作業に用いられている。例えば特許文献1に開示されたエアーコンプレッサは、圧縮エアーを生成する圧縮装置と、その圧縮エアーを貯留するエアータンクとで構成されている。圧縮装置は、カバーに覆われた状態でエアータンクの上に載置固定されている。圧縮装置を支えるエアータンクは、一般的に2本のボンベからなり、並列状態で配置されている。
この種のエアーコンプレッサの多くは、釘打ち作業などを要する現場で広く一般的に用いているが、このような工事現場や建設現場の多くはセキュリティが緩く、工事関係者以外の者(例えば窃盗目的の者や不審者)でも比較的容易に出入りできる場合が多い。
そのため、持ち運び易くて高価格の作業機器である可搬型のエアーコンプレッサは、窃盗者から特に目を付けられ易く、転売目的での盗難が後を絶たないといった問題があり、これまでに数多くの盗難被害が報告されている。(「持ち運び易い」「高価格」という特徴を備えているため、他の工具類や機器などに比べて盗難に遭う確率が著しく高い。)特に、昼休みなどの休憩中や夜間に現場に放置したままにすると、現場周囲のひと気が少なくなることが多いため、盗難確率が極めて高くなるといった問題がある。
このような盗難被害の問題点に鑑み、鍵により解錠可能なロック機構(物理的な鍵を挿し込んで解錠した場合にのみコンプレッサを稼働できるようにする機構)を装着したエアーコンプレッサが提案されている。しかしながら、このようなロック機構では、持ち去った後にロック機構を強引に取り外せば容易にコンプレッサを稼働させることが可能なため、盗難抑止効果はほとんど期待できないといった問題が指摘されていた。
そこで、盗難抑止効果の高いエアーコンプレッサとして、電子制御式のセキュリティ装置を備えたエアーコンプレッサが本願出願人によって提案されている(本願出願時において未公開)。この電子制御式のセキュリティ装置は、施錠状態ではエアーコンプレッサを稼働不能にし、解錠状態ではエアーコンプレッサの稼働を許可するように構成されている。この電子制御式のセキュリティ装置を単に破壊したり取り外しただけでは、圧縮装置を稼働させることはできないため、盗難抑止効果の高いエアーコンプレッサとして、今後広く普及することが想定されている。
この電子制御式セキュリティ装置を具備するエアーコンプレッサの施錠/解錠の切り替え操作は、図3に示すとおりである。
図3の左側のフローチャートに示すとおり、エアーコンプレッサの電源スイッチを入れると、当該機器は「施錠状態(セキュリティON状態)」で起動してスタンバイする。続いて、ID認証を含む解錠処理によってセキュリティ装置を「解錠状態(セキュリティOFF状態)」に切り替えると、機器を稼働させて圧縮エアーを生成することが可能になる。
また図3の右側のフローチャートに示すとおり、作業が終了してエアーコンプレッサを停止させる場合には、ID認証を含む施錠処理によって、当該機器を「解錠状態」から「施錠状態」に切り替える。以後はエアーコンプレッサの電源スイッチを落としても、次回起動時には施錠状態で立ち上がるので、あらためて解錠しない限りエアーコンプレッサは稼働不能のままとなる。
特開2010−096141号公報
図3の左側に示す解錠操作と右側に示す施錠操作は、それぞれ、「現場での作業開始時の操作」と「現場での作業終了時の操作」を想定して提案されたものである。
しかしながら、エアーコンプレッサを使用する現場では、一日の作業開始から終了までの間に複数回の休憩をとるのが通常であり、そして、各休憩時間では、一時的にエアーコンプレッサの電源を落とすのが通常である。また、作業現場によっては、一日のうちに場所を変えて作業することも多く、そのような現場では、エアーコンプレッサの電源プラグを引き抜いて次の作業現場まで機材を移動する必要がある。
したがって、図3に示すような単純な操作方法だけでは、休憩や移動のたびに無駄な認証(解錠/施錠操作)を行う必要があるため、セキュリティ操作が極めて煩わしいといった問題があった。
また、図3の右側に示す施錠操作は、「施錠処理した後に電源を切る」という通常の使い方を想定して提案されたものであるが、ユーザの使い方や現場環境などによっては、施錠処理を経ずに電源が遮断されることも想定される。
例えば、ユーザによっては施錠操作そのものを面倒に感じる場合があり、そのような場合には、施錠操作を省略して電源スイッチをOFFに入れ、機器を機能停止させることも想定される。また例えば、現場によっては、ユーザの意思とは無関係に電源が落ちるといった事態も想定され(例えば、不慮の停電や、休憩時間帯における節電のための停電など)、そのような場合には、機器は施錠操作を経ることなく瞬時に電源遮断状態(機能停止)に陥ることになる。
そして、上記のように通常とは異なる原因で機器が機能停止した場合の再起動方法として、次の(1)(2)に挙げる2つの方法が提案されたが、いずれも次に述べるような問題が生じることが指摘されていた。
(1)停止直前に解錠状態にあった場合には、再起動時に無条件でもとの解錠状態に自動的に復帰させる方法。
このように、停止直前(前回稼働時)のセキュリティ状態に一致するように機器設定を自動的に復元させれば、再起動時に煩わしい認証処理が不要になるので、利便性の点で好ましいが、一方で、セキュリティの弱体化を招く虞があるため、盗難抑止効果が大きく損なわれるといった問題が指摘されている。
(2)停電などで電源が失われた場合には、再起動時にリセットして、エアーコンプレッサを常に施錠状態で立ち上げる方法。
このように、再起動時にリセットして、例外なくエアーコンプレッサを施錠状態で立ち上げる方法は、セキュリティ効果の点では好ましいが、電源スイッチを入れるたびに認証処理が必要となるため、再起動時のセキュリティ操作が煩わしいといった問題がある。
そこで上述した問題点に鑑み、本発明の目的は、可能な限り無駄な認証処理を減らして使い勝手を良くしつつ、セキュリティレベル(盗難抑止効果)を高度に維持できるエアーコンプレッサ及びその起動方法を提供することにある。
このような目的は、エアーコンプレッサの停止前の状態に関する情報を記録可能な記録手段と、エアーコンプレッサが停止してから所定時間内に再起動させた場合に、前記情報に基づいて、エアーコンプレッサを停止前の状態に復帰させる起動手段と、を有するエアーコンプレッサによって達成される。
また上記目的は、施錠状態で圧縮装置を稼働不能とし、解錠状態で圧縮装置を稼働できるように制御するセキュリティ手段と、エアーコンプレッサの停止前の解錠/施錠状態に関する情報を記録可能な記録手段と、エアーコンプレッサが解錠状態で停止してから所定時間内に再起動させた場合に、前記情報に基づいて、前記セキュリティ手段を解錠状態に復帰させる起動手段と、を有するエアーコンプレッサによって達成される。
このエアーコンプレッサにおける前記起動手段は、エアーコンプレッサが解錠状態で停止してから所定時間を超えて再起動させた場合に、前記セキュリティ手段を施錠状態で起動させることが好ましい。
また、前記起動手段は、前記所定時間を任意の時間に設定し又は変更できるように構成されていることが好ましい。
また上記目的は、エアーコンプレッサの停止前の状態に関する情報を記録するステップと、エアーコンプレッサが停止してから所定時間内に再起動させた場合に、前記情報に基づいて、エアーコンプレッサを停止前と同じ状態に復帰させるステップと、を含むエアーコンプレッサの起動方法によって達成される。
また上記目的は、施錠状態で圧縮装置を稼働不能とし、解錠状態で圧縮装置を稼働できるように制御するセキュリティ手段を備えたエアーコンプレッサの起動方法であって、エアーコンプレッサの停止前の解錠/施錠状態に関する情報を記録するステップと、エアーコンプレッサが解錠状態で停止してから所定時間内に再起動させた場合に、前記情報に基づいて、前記セキュリティ手段を解錠状態に復帰させるステップと、を含むエアーコンプレッサの起動方法によって達成される。
上述した起動方法において、エアーコンプレッサが解錠状態で停止してから所定時間を超えて再起動させた場合に、前記セキュリティ手段を施錠状態で起動させる、ことが好ましい。
本発明によれば、エアーコンプレッサが解錠状態のままで停止した場合であっても、所定時間内に再起動させたときには、情報記録手段の記録情報に基づいて、セキュリティ手段を解錠状態に自動的に復帰させるようになっている。ここでいうエアーコンプレッサの「停止」とは、電源が落ちるなどして該コンプレッサが機能停止した状態(すなわち電源停止状態)である。このような機能停止に至る要因としては、例えば、不慮の停電、節電のための停電、環境要因による機器の停止、ユーザによる意図的な電源OFFなどが挙げられる。
このように、所定の条件(機器停止から所定時間内の再起動)を満たす場合に、エアーコンプレッサを解錠状態に自動復帰させることで、明らかに無駄な認証や解錠操作を省くことができ、速やかに作業開始できるようになるので、機器の利便性が向上する。
また本発明では、解錠状態のままで機能停止してから所定時間を超えた場合には、再起動時に、自動的に施錠状態にセットされて起動するようになっている。したがって、例えば、施錠操作を忘れたり省略して電源を切った場合でも、「所定時間」の経過後であれば、再起動時に認証を要求するので、エアーコンプレッサのセキュリティを有効に機能させることが可能である。
また本発明では、再起動時の認証や解錠操作を省けるか否かの判断基準となる「所定時間」を、任意の時間に設定し又は変更することが可能である。この所定時間とは、別言すれば、「解錠されたままで機器が機能停止した場合でも、その解錠状態を保持できる時間」に相当するので、所定時間を設定又は変更できることにより、エアーコンプレッサのセキュリティレベルをユーザの判断で調節することが可能になる。
「所定時間」は特に限定されず、ユーザは任意の時間を設定することができる。例えば「機器停止から1時間内の再起動」や「機器停止から2時間内の再起動」という条件設定であれば、同一ユーザによる再使用の確率が極めて高いので、この場合に認証を省略してもセキュリティ性は損なわれないと考えられる。
なお「所定時間」が極端に短ければ、セキュリティ性がより高くなる一方で、解錠操作が頻繁に必要になって、機器の利便性が犠牲になる虞がある。一方、「所定時間」が極端に長ければ、セキュリティ性が犠牲になる一方で、休憩や不慮の停電などがあっても解錠操作が不要になるので、機器の使い勝手が向上する。ユーザは自己の判断と操作によって、コンプレッサに上記「所定時間」を設定することが可能であり、また、設定された「所定時間」を変更することも可能である。
また本発明では、エアーコンプレッサの停止前の状態に関する情報を記録しておいて、エアーコンプレッサが停止してから所定時間内に再起動させた場合に、この記録情報に基づいて、エアーコンプレッサを停止前の状態に復帰させるようになっている。これにより、休憩や停電のたびに必要だった煩わしい認証や解錠操作を省くことが可能になるのは勿論のこと、稼働モード(早打モードや標準モードなど)の切り替え、その他の各種機器設定をもとに戻す操作(あらためて設定する操作)が不要となる。したがって、作業再開時に機器のもとに戻って設定をやり直す必要がなくなるので、使い勝手が更に良くなる。
本発明のエアーコンプレッサと、該コンプレッサの施錠/解錠等に用いるセキュリティキーの一例を示す図である。 本発明のエアーコンプレッサの起動方法を示すフローチャートである。 エアーコンプレッサ起動時の解錠処理と、停止時の施錠処理を示すフローチャートである。
図1に、本発明のエアーコンプレッサと、該コンプレッサの解錠/施錠等に用いるセキュリティキーの概略構成を示す。
エアーコンプレッサ(以下「コンプレッサ」と略称する)は、圧縮エアーを生成する圧縮装置のほか、各種機器情報の管理や機器制御等を担う機器管理装置を有している。この機器管理装置は、コンプレッサを電子的に施錠(電子ロック)するためのセキュリティ手段としての役割も担っている。
セキュリティキー(電子鍵)は、例えばICカードや携帯型情報端末などが具備する非接触ICチップ(ICタグ)などで構成される。このセキュリティキーのICチップは、固有のIDコード(識別情報)が記録されたメモリを具備しており、コンプレッサの機器管理装置との間で近距離無線通信できるように構成されている。このセキュリティキーは、主として、コンプレッサを解錠/施錠する際などに利用される。
なお、上述したセキュリティキーは、コンプレッサを解錠/施錠する際に用いる鍵手段の一例として例示したものであり、これに替えて他の鍵手段を採用することも可能である。
以下、本発明のコンプレッサの具体的構成について説明する。
(コンプレッサ)
コンプレッサは圧縮エアーを生成するための機器であって、主として、圧縮エアー生成の役割を担う圧縮装置と、該圧縮装置を制御するとともに機器情報の記録やセキュリティキーとの送受信などの役割を担う機器管理装置(セキュリティ手段)を具備している。
コンプレッサの圧縮装置は、圧縮エアー生成用のピストンを駆動するためのモータと、該モータを制御するとともに、機器管理装置側MCUとの間で制御信号の送受信を行う制御手段であるMCUを有している。
コンプレッサの機器管理装置は、コンプレッサの状態や操作案内などを簡易表示する手段としての7セグメントディスプレイと、I/O手段としてのスイッチやLEDと、セキュリティキーと近距離無線通信を行うための無線通信モジュールと、コンプレッサの再起動時に状態/設定を復元するための情報を記録しておく起動用メモリ(情報記録手段)と、この起動用メモリに記録された情報を所定時間にわたって保持するためのタイマー回路と、上記各部を制御するとともに、圧縮装置側MCUとの間で制御信号の送受信を行うMCUと、を有している。なお、特許請求の範囲に記載の「起動手段」は、例えば、起動用メモリとタイマー回路とMCUなどを含んで構成される。
7セグメントディスプレイには、数字またはアルファベットを表示することができ、機器の状態や操作状況に応じて、コンプレッサの現状や操作案内などを簡易的に表示する。例えば、誤操作や誤作動などに起因するアラームが生じた場合には、「E1」、「E2」などのエラーを示す簡易ガイダンスが表示され、機器を熟知したユーザであれば、その簡易表示の内容からアラームの事実と内容を把握することが可能になる。
なお本実施形態では、コンプレッサ側の情報表示手段の一例として、7セグメントディスプレイを採用しているが、LED、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイといった、公知の他の表示手段を採用することも可能である。また、I/O手段はスイッチやLEDに限定されず、入力用のタッチパネルや、警告音を出力するためのスピーカーなど、他のI/O手段を採用することも可能である。
機器管理装置のMCUはメモリを具備しており、そのメモリには、セキュリティキーのIDコード(識別情報)が登録してある。このMCUのメモリには、複数のセキュリティキーのIDコード登録することが可能であり、必要に応じて追加登録も可能である。また、このメモリに登録されたIDコードを抹消することで、それに対応するセキュリティキーを無効化できる。MCUのメモリに登録されたIDコードは、認証(解錠/施錠処理)の際に参照される。
機器管理装置のMCUの主な役割としては、例えば、セキュリティキーとの間で近距離無線通信を実行して、そのICチップのメモリからIDコードを読み出し、このIDコードに基づいてセキュリティ認証を実行し、その認証に成功した場合(当該IDコードがコンプレッサ側にも登録されている場合)に限って、コンプレッサを解錠/施錠することなどが挙げられる。
起動用メモリ(情報記録手段)には、コンプレッサが停止する直前のセキュリティ情報や機器設定情報が記録されるようになっている。コンプレッサを再起動させるとき、所定の時間条件を満たす場合には、この起動用メモリに記録された「セキュリティ情報」や「機器設定情報」が参照されて、機器停止直前のコンプレッサの状態/設定(すなわち前回稼働時の状態/設定)が復元される。
セキュリティ情報には、例えば、コンプレッサの停止直前の解錠/施錠状態に関する情報、認証をパスしたセキュリティキーの識別情報、その他の認証データなどが含まれる。なお、起動用メモリに記録されるセキュリティ情報は、コンプレッサの解錠/施錠状態が切り替わるたびに、新たな情報に更新される。
機器設定情報は、現状のコンプレッサの設定に関する情報(変更可能な設定に関する情報)であって、例えば、通常モード/早打ちモードなどの設定に関する情報が含まれる。この機器設定情報も、上記セキュリティ情報と同様に、ユーザによってコンプレッサの設定が変更されるたびに、新たな情報に更新される。
タイマー回路は、本実施形態では、上記起動用メモリに記録された情報を所定時間にわたって保持する役割を担っている。このタイマー回路はコンデンサを含んで構成されており、上記起動用メモリに電気的に接続されている。タイマー回路のコンデンサはコンプレッサがONの間は充電し続け、停電などで電源が落ちた時から所定時間にわたって放電する。
したがって、コンプレッサが放電に要する時間内では、起動用メモリは、記録されたセキュリティ情報及び機器設定情報を保持し続ける。この状態のときにコンプレッサを再起動させれば、起動用メモリに記録されたセキュリティ情報及び機器設定情報を読み込んで、電源が落ちる前の状態/設定に復帰する。
逆に、コンプレッサの放電開始から所定時間が経過して放電が終わると、起動用メモリの情報は失われる。この状態に至ってから(すなわち所定時間の経過後に)コンプレッサを再起動させると、すでに起動用メモリの記録(セキュリティ情報及び機器設定情報)は失われているので、コンプレッサはリセットされた状態(すなわち施錠された状態)で起動する。
したがって、上記タイマー回路を具備するコンプレッサが、解錠状態のままで機能停止(施錠されることなく電源が落ちた状態)に至った場合、
1)所定時間内に再起動させれば、機器停止直前と同様の解錠状態に自動的に復帰するとともに、機器停止前の機器設定が復元され、
2)所定時間を超えて再起動させれば、リセットされた状態、すなわち施錠された状態でコンプレッサが起動し、ユーザに対して認証を要求する。
なお本発明において、コンデンサを具備するタイマー回路は必須の要件ではなく、上記1)2)で挙げたような動作を可能にするものであれば、上述したコンデンサを具備するタイマー回路に替わる他のタイマ−手段(例えばタイマ−ICなど)を採用することも可能である。
また本発明において、コンプレッサが機能停止してからの経過時間を示す「所定時間」は、特に限定されるものではなく、好ましくは、ユーザの操作によって任意の時間(例えば「1時間」や「2時間」など)に設定できるものが望ましく、また、ユーザの操作によって任意の時間に変更できるものが好ましい。ユーザによる「所定時間」の設定/変更を可能にする手段としては、例えば、コンデンサと可変抵抗器などを含んで構成されるタイマー回路などが挙げられる。
(コンプレッサの起動方法)
次に図3に基づいて、上記構成のコンプレッサの起動方法について説明する。
コンプレッサの電源をONに入れると、その機器管理装置は施錠状態で起動する<ステップ S101>。この状態でコンプレッサの圧縮装置は、稼働できないように機器管理装置によって電子的に制御されている。したがって、圧縮装置を稼働させて圧縮エアーを生成するためには、解錠操作によって機器管理装置のセキュリティを解除する必要がある。
ユーザは電源ONに続いて、コンプレッサの機器管理装置を解錠操作モードにセットする<S103>。すると機器管理装置は、認証要求状態で待機し始める<S105>。この認証要求状態で、セキュリティキーのICチップを機器管理装置にかざす(タッチする又は近づける)と、セキュリティキーと機器管理装置との間で自動的に近距離無線通信が実行されて、セキュリティキーのICチップからIDコードが読み出さる<S107>。
続いて機器管理装置は、読み出したIDコードに基づいて認証(MCUのメモリに当該IDコードが登録されているか否かの判断)を実行し<S109>、この認証に成功した場合には、機器管理装置を施錠状態から解錠状態に切り替えてセキュリティを解除し<S111>、コンプレッサの圧縮装置を稼働可能にする。同時に、機器管理装置の起動用メモリに、セキュリティ情報(認証データや解錠された事実など)を記録する<S113>。
以後、機器管理装置は、電源ON状態、解錠状態を保持し<S115>、圧縮装置はユーザの操作に従って稼働する。なお、解錠後にユーザがコンプレッサの設定を変更した場合(例えば、コンプレッサの稼働モードを「早打ちモード」に切り替えた場合など)には、変更後の機器設定を起動用メモリに記録する。したがって、機器管理装置の起動用メモリには、少なくとも上記セキュリティ情報が記録され、必要に応じて更に機器設定情報が記録される。
上記のように解錠状態でコンプレッサを使用し続けると、やがてコンプレッサを停止させる時が到来する<S117>。ここでいうコンプレッサの停止(S117において「機器停止」)とは、原因を問わず、電源遮断や電源OFFなどによりコンプレッサが機能停止した状態を指す。なお上記「コンプレッサの停止」には、不慮の停電による電源遮断、環境要因による機器停止、稼働中の電源プラグ引き抜き、ユーザによる電源OFFなどの、あらゆる原因に基づく機能停止が含まれる。「環境要因による機器停止」としては、例えば、温度異常、電圧異常、過電流などによって、コンプレッサの電源装置が停止に至ることなどが挙げられる。
上記機器停止状態に至る直前に、ユーザによってコンプレッサが施錠されていた場合には<S117のYES, S119のYES>、次回起動時にユーザに対して認証を要求する必要がある。したがって、この場合にコンプレッサを再起動させると、ステップS101に戻って施錠状態で立ち上がり、圧縮装置を稼働させる場合にはあらためて解錠処理(認証)を行う必要がある。
一方、施錠されることなく、解錠状態のままでコンプレッサの電源が遮断されると<S117のYES, S119のNO>、タイマー回路のコンデンサが放電を開始し、その結果、起動用メモリに記録されたセキュリティ情報や機器設定情報が、コンデンサの放電終了まで保持される<S121>。この放電が続く間、コンプレッサは休止モードで待機し続ける。
そして、所定時間内(すなわちコンデンサの放電終了前)に、コンプレッサを再起動させた場合には<S123のYES>、MCUは起動用メモリの情報を読み出すとともに<S125>、読み出したセキュリティ情報及び機器設定情報に基づいて、認証なしでコンプレッサを解錠状態に復帰させるとともに<S127>、機器停止前の設定を復元する。
一方、所定時間を超えて(すなわちコンデンサの放電終了後に)、ユーザがコンプレッサを再起動すると<S123のNO>、その時点では、すでに起動用メモリの情報は失われている。そのため、コンプレッサは前回稼働時の状態(解錠状態)に復帰することはできず、リセットされた状態で起動する。したがって、コンプレッサは起動すると間もなくステップ S101からの処理を開始し、ユーザはあらためて解錠操作を行ってコンプレッサのセキュリティを解除する必要がある。
上述したように、所定の条件(機器停止から所定時間内の再起動)を満たす場合に、認証なしでエアーコンプレッサを解錠状態に自動復帰させることで、明らかに無駄な認証や解錠操作を省くことができ、速やかに作業開始できるようになるので、機器の利便性が向上する。
「所定時間」は特に限定されず、ユーザは任意の時間を設定することができる。例えば「機器停止から2時間内の再起動」という条件設定であれば、同一ユーザによる使用の確率が極めて高いので、この場合に認証を省略してもセキュリティ性は損なわれないと考えられる。
したがって本発明によれば、無駄な認証処理が減って使い勝手が良くなる一方で、高い盗難抑止効果を維持できるといった優れた効果が達成される。

Claims (5)

  1. 施錠状態で稼働不能とし、解錠状態で稼働できるように制御するセキュリティ手段を備えたエアーコンプレッサの起動方法において、
    電源遮断又は電源OFFによるエアーコンプレッサの停止前の解錠/施錠状態に関する情報を記録するステップと、
    エアーコンプレッサが解錠状態で電源遮断又は電源OFFにより停止してから所定時間内に再起動させた場合に、前記情報に基づいて、前記セキュリティ手段を解錠状態に復帰させるステップと、を含むエアーコンプレッサの起動方法。
  2. エアーコンプレッサが解錠状態で停止してから所定時間を超えて再起動させた場合に、前記セキュリティ手段を施錠状態にセットする、ことを特徴とする請求項1に記載のエアーコンプレッサの起動方法。
  3. 施錠状態で稼働不能とし、解錠状態で稼働できるように制御するセキュリティ手段と、
    電源遮断又は電源OFFによるエアーコンプレッサの停止前の解錠/施錠状態に関する情報を記録可能な記録手段と、
    エアーコンプレッサが解錠状態で電源遮断又は電源OFFにより停止してから所定時間内に再起動させた場合に、前記情報に基づいて、前記セキュリティ手段を解錠状態に復帰させる起動手段と、を有するエアーコンプレッサ。
  4. エアーコンプレッサが解錠状態で停止してから所定時間を超えて再起動させた場合に、前記起動手段は、前記セキュリティ手段を施錠状態にセットする、ことを特徴とする請求項3に記載のエアーコンプレッサ。
  5. 前記起動手段は、前記所定時間を任意の時間に設定し又は変更できるように構成されている、ことを特徴とする請求項3又は4に記載のエアーコンプレッサ。
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