JP6238126B2 - 発光素子及びそれを用いた照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機材料の電界発光現象を利用した発光素子、及びそれを用いた照明装置に関する。
近年、照明装置や表示装置等に用いられる発光素子として、有機材料の電界発光現象を利用した有機EL(Electro Luminescence)発光素子が提案されている(例えば、特許文献1)。
この有機EL発光素子として、基板上の絶縁層の上に設けられた陽極、この陽極上に設けられた有機発光材料からなる発光層及び機能層の積層体、その上に設けられた陰極からなる構成のものが一般的に知られている。
図18は、特許文献1に記載された従来の発光装置100の構成を示す断面図である。同図に示すように、発光装置100は、透光性の基板110上に、網目状に配列した金属層120及び透明導電性高分子層130からなる透明電極層140、有機発光層150、対向電極層160及び封止層170とが、順に積層された構成を有する。この発光装置100では、陽極と陰極との間に電圧が印加されると、有機発光層150に注入されるホールと電子が再結合して有機発光層150において発光が生じ、発せられた光は基板110を通して下方に出射される。
特開2008−130449号公報
ところで、近年、照明装置における多機能化やデザインの高度化が進み、同一の発光素子において選択的に発光領域の広さや位置を異ならせる機能が求められている。そして、その機能を実現する上で、低コスト化のためには簡易な構成において機能を実現することが必要である。
しかしながら、例えば、特許文献1記載の従来の照明装置では、有機発光層全面を同時に発光させることはできるが、有機発光層の一部分を選択的に発光させたり、有機発光層内に独立に発光する複数の発光領域を設け、それらを個別に発光させたりすることは困難であった。
本発明は、上記課題に鑑み、単一の発光素子からなる簡易な構成において、複数の発光領域を有し各々を独立に発光させることが可能な発光素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る発光素子は、第1電極層、発光層を含む機能層、及び第2電極層が、この順に積層されてなる積層体を備え、前記第2電極層は、透光性導電層と、互いに所定距離以上に離間して前記透光性導電層の上方に配置され、各々が開口部を有し、且つ前記透光性導電層よりも導電率が高い第1パターン電極部及び第2パターン電極部とを含み、平面視において、前記第1パターン電極部が前記透光性導電層の直上に配置される領域を第1領域とし、前記第2パターン電極部が前記透光性導電層の直上に配置される領域を第2領域とし、前記第1及び第2領域に挟まれた領域を第3領域とするとき、前記透光性導電層は、前記第1領域、第2領域及び第3領域に渡って連続して配置されることを特徴とする。
上記した本発明の一態様の発光素子は、上記構成により、単一の発光素子からなる簡易な構成において、複数の発光領域を有し各々を独立に発光させることができる。
実施の形態1に係る照明装置1の外観図である。 実施の形態1に係る照明装置1の下方側から見たヘッド部4周辺の部分外観図である。 実施の形態1に係る発光素子6の内部構成の概要を示す分解斜視図である。 実施の形態1に係る照明装置1に用いる発光素子6の内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。 実施の形態1に係る照明装置1に用いる発光素子6の封止基板70を除いた状態における概略平面図である。 実施の形態1に係る照明装置1に用いる駆動回路7A、7Bと発光素子6との接続を示す概略図である。 実施の形態1に係る照明装置1に用いる発光素子6の横断面の一部を示す拡大断面図であって、(a)は、第1パターン電極部43の拡大断面図、(b)は、第2パターン電極部44の拡大断面図である。 (a)〜(e)は、実施の形態1に係る照明装置1に用いる発光素子6の製造方法の各工程を示す概略図である。 (a)〜(c)は、実施の形態1に係る照明装置1に用いる発光素子6の製造方法の各工程を示す概略図である。 実施の形態2に係る発光素子61の内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。 実施の形態3に係る発光素子62の内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。 実施の形態3の変形例1に係る発光素子62Aの内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。 実施の形態4に係る発光素子63の内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。 実施の形態4の変形例2に係る発光素子63Aの内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。 実施の形態4の変形例3に係る発光素子63Bの内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。 実施の形態4の変形例4に係る発光素子63Cの内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。 実施の形態4に係る発光素子63の変形例5に係る発光素子63Dの封止基板を除いた状態における概略平面図である。(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。 従来の照明装置の内部構造を示す横断面図である。
上述のとおり、近年、同一の発光素子において選択的に発光領域の広さや位置を異ならせる機能が求められている。
発明者らは、単一の発光素子において、複数の発光領域を有し各々独立に発光させることが可能な発光素子の実現方法について検討を行った。有機発光層の一部分を選択的に発光させるためには、一方の電極を分割することが考えられる。しかしその場合には、一方の電極を分割した領域、すなわち複数の発光領域の境目が消灯時において視認され、商品として外観上問題となり得ることを見出した。この原因を検討したところ、反射電極を分割した場合には、反射電極の有無による反射率の差によるものと推察された。また透明電極を分割した場合には、透明電極の有無による屈折率の段差によるものと推察された。
本発明は、複数の発光領域を選択的に発光させることができ、かつ、消灯時において複数の発光領域の境目が視認されにくく意匠性に優れた発光素子及び照明装置を得ることを目的とする。
≪本発明を実施するための形態の概要≫
本実施の形態に係る発光素子は、第1電極層、発光層を含む機能層、及び第2電極層が、この順に積層されてなる積層体を備え、前記第2電極層は、透光性導電層と、互いに所定距離以上に離間して前記透光性導電層の上方に配置され、各々が開口部を有し、且つ前記透光性導電層よりも導電率が高い第1パターン電極部及び第2パターン電極部とを含み、平面視において、前記第1パターン電極部が前記透光性導電層の直上に配置される領域を第1領域とし、前記第2パターン電極部が前記透光性導電層の直上に配置される領域を第2領域とし、前記第1及び第2領域に挟まれた領域を第3領域とするとき、前記透光性導電層は、前記第1領域、第2領域及び第3領域に渡って連続して配置されることを特徴とする。
係る構成により、単一の発光素子からなる簡易な構成において、複数の発光領域を有し各々を独立に発光させることができる。また、透光性導電層は複数の発光領域に渡って連続して配置されるため、消灯時において複数の発光領域の境目が視認されにくくなり意匠性が向上する。
また、別の形態では、さらに、前記第3領域において、前記透光性導電層上に絶縁性を有する第1絶縁層を備え、前記第1パターン電極部及び第2パターン電極部の少なくとも一方は、前記第1絶縁層上に延伸して配置されている構成としてもよい。
係る構成により、第1絶縁層上に配設された部分の第1パターン電極部又は第2パターン電極部は透光性導電層と直接接触しないため、補助電極として機能しない。すなわち、第1絶縁層上に配設された部分の第1パターン電極部又は第2パターン電極部は何ら電極としての機能を有さないダミー電極として存在しているに過ぎないため、第1パターン電極部及び第2パターン電極部の細線電極同士の最短距離を小さくしても確実に発光領域を分離できる。また、平面視において、第1パターン電極部と第2パターン電極部との間隔を視認できない程度まで狭くすることにより、パターン電極部の分離部分を目立たなくすることができる。そのため、消灯時に発光面を外部から見たときに、各々の発光領域がより一層区別されにくい均一な発光面の外観が得られ、さらに意匠性を向上できる
また、別の形態では、さらに、前記第3領域において、前記透光性導電層上に絶縁性を有するパターン絶縁部を備え、前記パターン絶縁部は、平面視において、前記第1パターン電極部及び前記第2パターン電極部のパターン形状に連続したパターン形状を有する構成としてもよい。
係る構成により、第1パターン電極と第2パターン電極との間のパターンの不連続性を目立たなくできる。そのため、消灯時に発光面を外部から見たときに、各々の発光領域の境目が視認されにくい均一な外観が得られ、より意匠性を向上させることができる。
また、別の形態では、さらに、前記第3領域において、前記透光性導電層と前記第1電極層との間に絶縁性を有する第2絶縁層を備える構成としてもよい。
係る構成により、第2絶縁層が存在する領域において透光性導電層から第1電極への電流経路を確実に遮断することができ、発光を確実に制限できる。そのため、発光時において、発光領域の輪郭をシャープにすることができる。
また、別の形態では、前記第2絶縁層は、前記第1領域又は前記第2領域にも延伸して前記透光性導電層と前記第1電極層との間に配置され、前記第1領域又は前記第2領域において1以上の開口を有する構成としてもよい。
係る構成により、第2絶縁層のそれぞれの開口に対応する領域を独立して発光させることができる。また、発光時において、各発光領域の輪郭をシャープにすることができる。
また、別の形態では、前記第1電極は反射電極であってもよい。
本実施の形態に係る照明装置は、上記した、いずれかの発光素子と、前記第1パターン電極部及び前記第2パターン電極部に電気的に接続され、前記第1パターン電極部及び前記第2パターン電極部に対し独立して電流を供給する駆動回路とを備えることを特徴とする。
係る構成により、単一の発光素子からなる簡易な構成において、複数の発光領域を有し各々を独立に発光させることができる照明装置を実現できる。また消灯時において、複数の発光領域の境目が視認されにくく意匠性が高い照明装置を実現できる。
≪実施の形態1≫
実施の形態1に係る照明装置1について、図1〜図9を用いて説明する。
<照明装置1の構成>
図1は、実施の形態1に係る照明装置1の外観図である。照明装置1はデスクライト型であって、ベース部2と、アーム部3と、ヘッド部4と、配線5とを有する。照明装置1においては、光の主出射方向は下方である。
(ベース部2)
ベース部2は照明装置1を机上等に安定して載置する。ベース部2の外装は樹脂の射出成型品で構成される。ベース部2の内部には照明装置1を載置した際の安定性を確保するため、必要十分量の錘が内蔵されている。また、ベース部2には発光素子6(以後、「発光素子6」と略称する)を点灯させるための駆動回路(駆動回路7A、駆動回路7B)が内蔵されている。
ベース部2の上面には2つのスイッチ(電源投入スイッチSW1、発光領域選択スイッチSW2)が配される。電源投入スイッチSW1、発光領域選択スイッチSW2は静電容量方式で作動する。ユーザが電源投入スイッチSW1に触れると、発光素子6のオン/オフ操作が行える。また、ユーザが発光領域選択スイッチSW2に触れると、発光素子6の発光領域を選択する操作が行える。
ベース部2の後部には、外部より駆動回路7A、駆動回路7Bに電力供給するための配線5が接続されている。
(アーム部3)
アーム部3はヘッド部4を支持するとともに、ヘッド部4の位置を調節する。アーム部3はベース部2に立設され、長手方向一端に連結部3a、他端に連結部3bを備える。連結部3aはヘッド部4と連結され、連結部3bはベース部2と連結される。各連結部3a、3bはいずれも一定のトルクで開閉するヒンジ構造を有し、ユーザがヘッド部4を操作すると、これに応じてベース部2、アーム部3、ヘッド部4の間の各角度が変化する。
また、アーム部3の内部には、駆動回路7A、駆動回路7Bとヘッド部4内の発光素子6とをそれぞれ電気接続するための配線が内蔵されている。
(ヘッド部4)
図2は、照明装置1の下方側から見たヘッド部4周辺の部分外観図である。ヘッド部4は、図2に示すように、照明装置1の照明部である発光素子6を有する。ヘッド部4では発光素子6の出射面11が外部に露出している。ヘッド部4は、図1に示すように、出射面11を下方に向けた状態でアーム部3によって支持される。
(発光素子6)
1.構成概要
図3は、発光素子6の内部構成の概要を示す分解斜視図である。図4は、発光素子6の内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。図5は、発光素子6の封止基板70を除いた状態における概略平面図である。ここで、本明細書において発光素子6については、光出射方向を上方向とし、光出射方向と反対方向を下方向とする。
発光素子6は、図3に示すように、基板10上に設けられた面状領域を区画するフレーム部80内に、順に、第1電極層20、発光層を含む機能層30、第2電極層40、封止基板70を積層した状態で備えている。
第2電極層40は、図4(a)、(b)に示すように、機能層30に接し且つ光透過性を有する透光性導電層39と、それぞれ開口部41を有する第1パターン電極部43と第2パターン電極部44からなるパターン電極部42とを備えている。これにより、発光層からの光は、透光性導電層39、及び第1パターン電極部43と第2パターン電極部44のそれぞれの開口部41を通して外部に取り出される。
ここで、第1パターン電極部43及び第2パターン電極部44は、所定間隔離間した線状電極43a、44aと開口部41とから構成される。開口部41は、第1パターン電極部43と第2パターン電極部44において、各々線状電極43a、44aが形成されていない範囲をさす。ここで、開口部41は格子状や周囲を囲われた穴形状の領域には限定されない。すなわち、図4(b)において、線状電極43aに周囲を取り囲まれた領域41aは、第1パターン電極部43の開口部41に該当する。また、線状電極43aと、線状電極43aの端部を結ぶ仮想的な線により規定される外縁とで囲まれる領域も、第1パターン電極部43の開口部41に該当する。例えば、線状電極43aと、線状電極43aの右側端部を結ぶ仮想的な線や、線状電極43aの上側端部及び下側端部を結ぶ仮想的な線により規定される外縁とで囲まれた領域41bや領域41cは、第1パターン電極部43の開口部41に該当する。
同様に、線状電極44aに周囲を取り囲まれた領域41aは、第2パターン電極部44の開口部41に該当する。また、線状電極44aと、線状電極44aの端部を結ぶ仮想的な線により規定される外縁とで囲まれる領域も、第2パターン電極部44の開口部41に該当する。例えば、線状電極44aと、線状電極44aの左側端部を結ぶ仮想的な線や、線状電極43aの上側端部及び下側端部を結ぶ仮想的な線により規定される外縁とで囲まれる領域41bや領域41cも、第2パターン電極部44の開口部41に該当する。
第1パターン電極部43及び第2パターン電極部44は、透光性導電層39よりも導電率が高く、第1パターン電極部43と第2パターン電極部44とは互いに少なくとも所定距離以上離間した状態で配置されている。他方、透光性導電層39は機能層30上の全面に渡って配置されている。
ここで本明細書では、平面視において、第1パターン電極部43が透光性導電層39の直上に配置されている領域を第1領域51とし、第2パターン電極部44が透光性導電層39の直上に配置されている領域を第2領域52とし、第1領域51と第2領域52とで挟まれた領域を第3領域53と定義する。このとき、透光性導電層39は、第1領域、第2領域及び第3領域に渡って連続して、機能層30上に配置されていると換言できる。
第1領域51、第2領域52、第3領域53を合わせた領域が発光面50を構成する。
なお、「直上」とは、間に何も介在せずに直接その上に配置されることを意味する。したがって、例えば、透光性導電層39上の一部の領域に絶縁層が配置され、第1パターン電極部43が透光性導電層39の上面から絶縁層の上面に跨って配置された場合を想定する。その場合には、絶縁層の上面に形成された部分の第1パターン電極部43は、透光性導電層39の直上に配置されたものではない。したがって、絶縁層上の上面に配置された部分の第1パターン電極部43が存在する領域は、上記した第1領域には該当しない。一方、透光性導電層39の上面に配置された部分の第1パターン電極部43は、透光性導電層39の直上に配置されたものとなる。したがって、透光性導電層39の上面に配置された部分の第1パターン電極部43が存在する領域は、上記した第1領域に該当する。
発光素子6は、図4(b)に示すように、基板10の上面の第1領域51の左方周縁に第1パターン電極部43及び透光性導電層39と電気的に接続された第1引出配線46を備えている。この第1引出配線46は、基板10の上面の第1領域51の左方に位置する第1端子部48と電気的に接続されている。
同様に、発光素子6は、基板10の上面の第2領域52の右方周に第2パターン電極部44及び透光性導電層39と電気的に接続された第2引出配線47を備えている。この第2引出配線47は、基板10の上面の第2領域52の右方に位置する第2端子部49と電気的に接続されている。
さらに、発光素子6は、第1電極層20に第1電極引出配線(不図示)を介して電気的に接続された第1電極端子部(不図示)を備えている。第1電極引出配線、第1電極端子部は、基板10の上面側に設けられている。
また、発光素子6は、第1引出配線46と、機能層30、第1電極層20との間に介在して、第1引出配線46と、機能層30、第1電極層20とを電気的に絶縁する絶縁層60を、基板10の上面側に備えている。同様に、第2引出配線47と、機能層30、第1電極層20との間に介在して、第2引出配線47と、機能層30、第1電極層20とを電気的に絶縁する絶縁層60を、基板10の上面側に備えている。この絶縁層60は、基板10の上面、及び第1電極層20の側面、上面又は側面及び上面の何れか、機能層30の側面及び第2電極層40側表面外周部に形成されている。
発光素子6は、基板10の上面側に基板10に対向して配置される封止基板70を備えている。また、基板10の周部と封止基板の周部との間に介在する枠状のフレーム部80を備えた構成としてもよい。
以上により、発光素子6は、図4(b)、図5に示すように、独立して発光可能な第1領域51、第2領域52、透光性導電層39上における第1領域51と第2領域52とに挟まれた第3領域53からなる発光面50を有する。
図6は、照明装置1に用いる駆動回路7A、7Bと発光素子6との接続を示す概略図である。駆動回路は、各々独立に出力する駆動回路7A及び7Bから構成される。駆動回路7Aは、第1端子部48電気的に接続され、第1パターン電極部43及び透光性導電層39に電流を供給する。駆動回路7Bは、第2端子部49電気的に接続され、第2パターン電極部44及び透光性導電層39に電流を供給する。駆動回路7A及び7Bを、各々駆動することにより、発光素子6は、第1領域51及び第2領域52から光を上方に出射することができる。すなわち、発光素子6は、第1領域51及び第2領域52から選択的に光を上方に出射するトップエミッション型の発光素子6として機能する。
2.各部構成
以下、発光素子6の各構成要素について詳細に説明する。
[基板10]
基板10は、平面視において、本実施の形態では、例えば矩形形状とした。しかしながら、基板10の平面視形状は、矩形形状に限られず、例えば、矩形形状以外の多角形状、円形状などでもよい。基板10の縦又は横の寸法は、例えば、数十ミリメートルから数十インチ程度で、必要な発光面50の広さ、用途、製造設備のサイズ等に応じて適宜選択すればよい。
基板10には、ガラス基板を用いている。しかしながら、これに限らず、例えば、プラスチック板や、金属板などを用いてもよい。基板10は、リジッドなものでもよいし、フレキシブルなものでもよい。
ガラス基板を用いる場合、材料として、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラスなどを用いることができる。
また、プラスチック板の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネートなどを用いることができる。プラスチック板を用いる場合は、プラスチック板の表面にSiON膜、SiN膜などが成膜されたものを用いることで、水分の透過を抑えることが好ましい。
また、金属板の材料としては、例えば、アルミニウム、銅、ステンレス鋼などを用いることができる。
[第1電極層20]
本実施の形態に係る発光素子6では、第1電極層20が陰極を構成し、第2電極層40が陽極を構成している。この場合、第1電極層20から機能層30へ注入する第1キャリアは電子であり、第2電極層40から機能層30へ注入する第2キャリアは正孔である。
陰極として機能する第1電極層20の材料としては、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましく、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)準位との差が大きくなりすぎないように仕事関数が1.9eV以上5eV以下のものを用いるのが好ましい。
第1電極層20は、例えば、アルミニウム、銀、マグネシウム、金、銅、クロム、モリブデン、パラジウム、錫など、及びこれらと他の金属との合金、例えばマグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金で構成することができる。また金属や金属酸化物、及びこれらと他の金属との混合物、例えば酸化アルミニウムからなる極薄膜(例えばトンネル注入により電子を流すことが可能な膜厚1nm以下の薄膜)と、アルミニウムからなる薄膜との積層膜として構成することもできる。
第1電極層20は、真空蒸着法等の薄膜プロセスにより作製してもよく、また、スピンコート法、ディッピング法等の湿式プロセスにより作製してもよい。
発光素子6において、第1電極層20は反射電極として機能する。この場合の材料としては、機能層30の出射光に対して高い反射特性を有し、且つ低抵抗の材料であることが望ましい。具体的にはアルミニウムや銀等が望ましい。
なお、第1電極層20が、機能層30中に第2電荷であるホール(第2キャリア)を注入するための電極である陽極を構成する場合、第1電極層20の材料としては、仕事関数の大きい金属を用いることが好ましく、HOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)準位との差が大きくなりすぎないように仕事関数が4eV以上6eV以下のものを用いるのが好ましい。
なお、本実施の形態に係る発光素子6では、第1電極層20の膜厚を80〜200nmに設定してあるが、これらの一例であって、特に限定するものではない。
[機能層30]
(1)積層構成
発光素子6においては、機能層30は、第1電極層20側から順に、発光層32、第2キャリア輸送層33、第2キャリア注入層34を有している。ここで、第2キャリア輸送層33、第2キャリア注入層34は、それぞれ、ホール輸送層、ホール注入層である。
ここで、機能層30は、少なくとも発光層32を含んでいればよく、発光層32以外の、第1キャリア注入層、第1キャリア輸送層、インターレイヤー、第2キャリア輸送層33、第2キャリア注入層34などは適宜設ければよい。発光層32は、単層構造でも多層構造でもよい。例えば、所望の発光色が白色の場合には、発光層中に赤色、緑色、青色の3種類のドーパント色素をドーピングするようにしてもよく、青色正孔輸送性発光層と緑色電子輸送性発光層と赤色電子輸送性発光層との積層構造を採用してもよい。青色電子輸送性発光層と緑色電子輸送性発光層と赤色電子輸送性発光層との積層構造を採用してもよい。
なお、本実施の形態に係る発光素子6では、発光層32の膜厚を60〜200nm、第2キャリア輸送層33の膜厚を5〜30nm、第2キャリア注入層34の膜厚を10〜60nmにそれぞれ設定してあるが、これらの数値は一例であって、特に限定するものではない。
(2)材料
A)発光層32
発光層32の材料としては、例えば、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体など、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、色素体、金属錯体系発光材料を高分子化したものなどや、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、ピラン、キナクリドン、ルブレン、及びこれらの誘導体、あるいは、1−アリール−2、5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、スチリルアミン誘導体、及びこれらの発光性化合物からなる基を分子の一部分に有する化合物などが挙げられる。また、上記化合物に代表される蛍光色素由来の化合物のみならず、いわゆる燐光発光材料、例えばイリジウム錯体、オスミウム錯体、白金錯体、ユーロピウム錯体などの発光材料、又はそれらを分子内に有する化合物若しくは高分子も好適に用いることができる。これらの材料は、必要に応じて、適宜選択して用いることができる。発光層32は、塗布法(例えば、スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法など)のような湿式プロセスによって成膜することが好ましい。ただし、発光層32の成膜方法は、塗布法に限らず、例えば、真空蒸着法、転写法などの乾式プロセスによって発光層32を成膜してもよい。
B)ホール輸送層
ホール輸送層の材料としては、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)準位が小さい低分子材料や高分子材料を用いることができる。例えば、ポリビニルカルバゾール(PVCz)や、ポリピリジン、ポリアニリンなどの側鎖や主鎖に芳香族アミンを有するポリアリーレン誘導体などの芳香族アミンを含むポリマーなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、ホール輸送層の材料としては、例えば、4、4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)、N、N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1、1’−ビフェニル)−4、4’−ジアミン(TPD)、2−TNATA、4、4’、4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、4、4’−N、N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)、スピロ−NPD、スピロ−TPD、スピロ−TAD、TNBなどを用いることが可能である。
C)ホール注入層
ホール注入層の材料としては、例えば、チオフェン、トリフェニルメタン、ヒドラゾリン、アミールアミン、ヒドラゾン、スチルベン、トリフェニルアミンなどを含む有機材料が挙げられる。具体的には、たとえば、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)、TPDなどの芳香族アミン誘導体などで、これらの材料を単独で用いてもよいし、2種類以上の材料を組み合わせて用いてもよい。このようなホール注入層は、塗布法(スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法など)のような湿式プロセスによって成膜することができる。
[第2電極層40]
第2電極層40は、上述のとおり、機能層30に接し且つ光透過性を有する透光性導電層39と、機能層30からの光を取り出す開口部41を有するパターン電極部42とを備えている。
A)透光性導電層39
透光性導電層39の材料としては、例えば、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセチレン、ポリカルバゾールなどの導電性高分子材料を用いることができる。また、透光性導電層39の導電性高分子材料としては、導電性を高めるために、例えば、スルホン酸、ルイス酸、プロトン酸、アルカリ金属、アルカリ土類金属などのドーパントをドーピングしたものを採用してもよい。ここで、透光性導電層39は、抵抗率がより低いほうが好ましく、抵抗率が低いほど、横方向(面内方向)への通電性が向上し、発光層32に流れる電流の面内ばらつきを低減することが可能となり、輝度むらを低減することが可能となる。
なお、本実施の形態に係る発光素子6では、透光性導電層39の膜厚を200〜400nmに設定してあるが、これらの数値は一例であって、特に限定するものではない。
B)パターン電極部42
B−1)材料
パターン電極部42は、金属の粉末と有機バインダとを含む電極からなる。この種の金属としては、例えば、銀、金、銅などを用いることができる。これにより、発光素子6は、第2電極層40が、導電性透明酸化物により形成された薄膜の場合に比べて、第2電極層40のパターン電極部42の抵抗率及びシート抵抗を小さくすることが可能となり、輝度むらを低減することが可能となる。なお、第2電極層40のパターン電極部42の導電性材料としては、金属の代わりに、合金や、カーボンブラックなどを用いることも可能である。
パターン電極部42は、例えば、金属の粉末に有機バインダ及び有機溶剤を混合させたペースト(印刷インク)を、例えばスクリーン印刷法、グラビア印刷法などにより印刷して形成することができる。有機バインダとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン、ポリアクリルニトリル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、ジアクリルフタレート樹脂、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、その他の熱可塑性樹脂や、これらの樹脂を構成する単量体の2種以上の共重合体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、パターン電極部42を構成する第1パターン電極部43と第2パターン電極部44は同じ構成材料、製法を用いて形成するのが好ましい。
B−2)寸法及び形状
パターン電極部42を構成する第1パターン電極部43及び第2パターン電極部44は、所定間隔離間した線状電極43a、44aと開口部41とから構成される。パターン電極部42は、図4(b)に示すように、線状電極43a、44aが格子状(網状)に形成されており、複数(図4に示した例では、5×6=30)の開口部41を有している。ここで、パターン電極部42は各開口部41の各々の平面視形状が矩形形状であり、パターン電極部42における線状電極43a、44aは格子状に形成されている。
図7は、発光素子6の横断面の一部を示す拡大断面図であって、(a)は、第1パターン電極部43の拡大断面図、(b)は、第2パターン電極部44の拡大断面図、(c)は、第1パターン電極部43と第2パターン電極部44の境界付近の拡大断面図である。
図7(a)に示すように、第1パターン電極部43は、正方格子状のパターンの寸法に関して、例えば、線幅L1を1μm〜100μm、高さH1を50nm〜100μm、ピッチP1を100μm〜2500μmとすることが好ましい。ピッチP1を、この寸法にすることにより、開口部41を含む第1パターン電極部43が占める第1領域51全体から面として均一な発光が得られる。
同様に、第2パターン電極部44は、図7(b)に示すように、例えば、線幅L2を1μm〜100μm、高さH2を50nm〜100μm、ピッチP2を100μm〜2500μmとすることが好ましい。ピッチP2を、この寸法にすることにより、開口部41を含む第2パターン電極部44が占める第2領域52全体から面として均一な発光が得られる。
ただし、第1及び第2パターン電極部43、44の線幅L1、L2、高さH1、H2及びピッチP1、P2各々の数値範囲は、上記した範囲に限定されるものではなく、発光素子6の平面サイズに基づいて適宜設定すればよい。
ここで、第1及び第2パターン電極部43、44の線幅L1、L2については、発光層32で発光する光の利用効率の観点からは狭い方が好ましく、第2電極層40の低抵抗化によって輝度むらを低減するという観点からは広い方が好ましい。そのため、発光素子6の平面サイズなどに基づいて適宜設定することが好ましい。
また、第1及び第2パターン電極部43、44の高さH1、H2は、次に示す観点から100nm以上10μm以下がより好ましい。すなわち、第2電極層40の低抵抗化、パターン電極部42をスクリーン印刷法などの塗布法により形成する際の材料の使用効率(材料使用効率)、機能層30から放射される光の放射角などの観点から100nm以上10μm以下がより好ましい。
また、図4(b)に示すように、第1パターン電極部43と第2パターン電極部44間との最短距離X1は、例えば、2500μm以上5000μm以下とすればよい。この距離以上とすることで、第1領域51と第2領域52との間に流れる電流を無視できる程度に低減できるため、それぞれの発光領域を別個に発光させることが可能となる。ただし、最短距離X1の数値範囲は特に限定するものではなく、透光性導電層39の導電率や、第1パターン電極部及び第2パターン電極部の細線電極のパターン形状、透光性導電層39と第1パターン電極部及び第2パターン電極部の細線電極との間の接触抵抗等に基づいて適宜設定すればよい。要するに最短距離Xは、透光性導電層39、第1パターン電極部及び第2パターン電極部の構成に応じて、第1領域51と第2領域52とを個別に発光させることができる程度に電気的に分離できる最短距離である。 また、本実施形態に係る発光素子6では、パターン電極部42における各開口部41を、図4(a)に示したように、機能層30から離れるにつれて開口面積が徐々に大きくなる開口形状としてもよい。これにより、発光素子6は、機能層30から放射される光の広がり角を大きくすることが可能になり、輝度むらを、より低減することができる。併せて、発光素子6では、第2電極層40のパターン電極部42での反射損失や吸収損失を低減することが可能となり、外部量子効率のより一層の向上を図ることが可能となる。
パターン電極部42を格子状の形状とする場合、各開口部41の各々の平面視形状は正方形状に限らず、例えば、長方形状や正三角形状や正六角形状の形状としてもよい。
パターン電極部42は、各開口部41の各々の平面視形状が正三角形状の場合、三角格子状の形状となり、各開口部41の各々の平面視形状が正六角形状の場合、六角格子状の形状となる。なお、パターン電極部42は、格子状の形状に限らず、例えば、櫛形状の形状でもよいし、2つの櫛形状の電極パターンにより構成してもよい。また、パターン電極部42は、開口部41の数も特に限定するものではなく、複数に限らず、1つでもよい。例えば、パターン電極部42を櫛形状の形状としたり、2つの櫛形状の電極パターンにより構成とした場合などは、開口部41の数を1つとすることが可能である。
[引出配線46、47、端子部48、49]
本実施の形態では、第1及び第2引出配線46、47及び第1及び第2端子部48、49の材料は、第2電極層40のパターン電極部42と同じ材料を採用している。しかしながら、特に限定するものではない。同じ材料を用いた場合には、第1及び第2引出配線46、47及び第1及び第2端子部48、49とパターン電極部42とを同時に形成することが可能となる。第1及び第2端子部48、49は、単層構造に限らず、2層以上の積層構造としてもよい。
[封止基板70]
封止基板70はカバー基板として機能する。本実施の形態では、封止基板70として、ガラス基板を用いているが、これに限らず、例えば、プラスチック板などを用いてもよい。ガラス基板の材料としては、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラスなどを採用することができる。また、プラスチック板の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネートなどを採用することができる。なお、基板10が、ガラス基板により構成されている場合には、封止基板70を、基板10と同じ材料のガラス基板により構成することが好ましい。
また、本実施の形態では、封止基板70として、平板状のものを用いているが、これに限らず、基板10との対向面に、基板10上に形成された機能層30、第2電極層40等を含む積層体を収納する収納凹所を形成したものを用い、上記対向面における収納凹所の周部を全周に亘って基板10側と接合するようにしてもよい。この場合は、別部材のフレーム部80を用いる必要がなくなるという利点がある。一方、平板状の封止基板70と枠状のフレーム部80とを別部材により構成している場合には、封止基板70に要求される光学的な物性(光透過率、屈折率など)と、フレーム部80に要求される物性(ガスバリア性など)との両方の要求を各別に満たす材料を採用することが可能になるという利点がある。
[フレーム部80]
本実施の形態に係る発光素子6では、基板10の周部と封止基板70の周部との間に介在する枠状のフレーム部80を備えた構成としている。フレーム部80の材料としては、例えば、ポリイミド、ノボラック樹脂、エポキシ樹脂などを用いることができる。
フレーム部80と基板10の上面側とを接合する第1接合材料としては、エポキシ樹脂を用いているが、これに限らず、例えば、アクリル樹脂などを採用してもよい。第1接合材料として用いるエポキシ樹脂やアクリル樹脂は、例えば、紫外線硬化型のものでもよいし、熱硬化型のものでもよい。また、第1接合材料として、エポキシ樹脂にフィラー(例えば、シリカ、アルミナなど)を含有させたものを用いてもよい。ここで、フレーム部80は、基板10の上記一表面側に対して、フレーム部80における基板10側との対向面を全周に亘って気密的に接合してある。
また、フレーム部80と封止基板70とを接合する第2接合材料としては、エポキシ樹脂を用いているが、これに限らず、例えば、アクリル樹脂、フリットガラスなどを採用してもよい。第2接合材料として用いるエポキシ樹脂やアクリル樹脂は、例えば、紫外線硬化型のものでもよいし、熱硬化型のものでもよい。また、第2接合材料として、エポキシ樹脂にフィラー(例えば、シリカ、アルミナなど)を含有させたものを用いてもよい。ここで、フレーム部80は、封止基板70に対して、フレーム部80における封止基板70との対向面を全周に亘って気密的に接合してある。
[絶縁層60]
絶縁層60の材料としては、例えば、ポリイミド、ノボラック樹脂、エポキシ樹脂などを用いることができる。このような絶縁層60は、例えば、スクリーン印刷法、グラビア印刷法などによって成膜することができる。
絶縁層60は、基板10と第2引出配線46及び第2端子部49との間に介在する部分に設けてある。
<発光素子6の製造方法>
次に、発光素子6の製造方法を図8、図9を用いて説明する。図8(a)〜(e)、図9(a)〜(c)は、発光素子6の製造方法の各工程を示す概略図である。
準備した基板10の一方の面に、真空蒸着法等の薄膜プロセス又は塗布法等の湿式プロセスに基づき、第1電極層20を形成する(図8(a)(b))。
次に、第1電極層20上に、塗布法(例えば、スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法など)のような湿式プロセスに基づきインクを塗布し溶媒を乾燥させて発光層32を形成する。さらに、同様な製法にて第2キャリア輸送層33(ホール輸送層)、第2キャリア注入層34(ホール注入層)を形成する(図8(c))。
次に、基板10の上面の周縁付近に、第1電極層20、発光層32、ホール輸送層33、ホール注入層34の外周と接触するように絶縁層60を、例えば、スクリーン印刷法、グラビア印刷法などに基づきインクを塗布し溶媒を乾燥させて形成する(図8(d))。
次に、ホール注入層34上に、塗布法に基づきインクを塗布し溶媒を乾燥させて透光性導電層39を形成する(図8(e))。
次に、透光性導電層39上に、例えば、塗布法に基づきインクを塗布し溶媒を乾燥させて格子状の第1パターン電極部43及び第2パターン電極部44を形成する(図9(a))。
次に、基板10の上面の左方周縁に、第1パターン電極部43及び透光性導電層39と接触するように第1引出配線46を塗布法に基づきインクを塗布し溶媒を乾燥させて形成する。併せて、基板10の上面の左方に第1引出配線46と連続して第1端子部48を同時に形成する。また、基板10の上面の右方周縁に、第2パターン電極部44及び透光性導電層39と接触するように第2引出配線47を、基板10の上面の右方に第2引出配線47と連続して第2端子部49を同様に形成する。(図9(b))。
次に、基板10の周部に枠状のフレーム部80を形成する。フレーム部80の材料は、例えば、ポリイミド、ノボラック樹脂、エポキシ樹脂などを用い、エポキシ樹脂等からなる接合材料を用いてフレーム部80と基板10の上面とを接合する。さらに、ガラス基板又はプラスチック板などを用いた封止基板70を、エポキシ樹脂等からなる接合材料を用いてフレーム部80の上面と接合し、基板10を覆う封止基板70を配設する図9(c))。
以上の工程により、発光素子6を完成する。
<照明装置1の基本動作>
ユーザが電源投入スイッチSW1を操作して照明装置1を駆動させた後、発光領域選択スイッチSW2に触れて発光させる発光素子6の発光領域を選択する。このとき、ユーザーが発光領域選択スイッチSW2に触れるたびに、発光させる発光素子6の発光領域は、第1領域51、第2領域52、第1及び第2領域51及び52の順に切り替わる。
発光させるべき領域(以後、「選択発光領域」と略称する)が選択されると、選択された選択発光領域に応じて駆動回路7A及び7Bの一方又は両方は、配線5を介して外部より直流電力を発光素子6における選択発光領域に供給する。
具体的には、上述のとおり、駆動回路7Aは、発光素子6の第1端子部48電気的に接続されており、駆動回路7Bは、発光素子6の第2端子部49電気的に接続されている。そのため、駆動回路7Aが駆動されると、発光素子6の第2電極層40のうち第1領域51に存する第1パターン電極部43及び透光性導電層39から第1電極層20に至る経路に直流電流が供給される。また、駆動回路7Bが駆動されると、発光素子6の第2電極層40のうち第2領域52に存する第2パターン電極部44及び透光性導電層39から第1電極層20に至る経路に直流電流が供給される。そして、駆動回路7A及び7Bを、各々駆動することにより、駆動回路7A及び7Bは発光素子6の第1パターン電極部43及び第2パターン電極部44(第1領域51及び第2領域52に対応)に対し各々独立に電流を供給することができる。
このときの発光素子6への印加電圧は、例えば5Vである。陰極である第1電極層20に供給された電子は選択発光領域内に存する発光層32に送られる。陽極である第2電極層40に供給されたホールは第2キャリア注入層34、第2キャリア輸送層33を介して選択発光領域内に存する発光層32に送られる。電子とホールとが発光層32で再結合することにより選択発光領域において発光が生じる。発光層32から上方に出射された光は透光性の第2キャリア輸送層33、第2キャリア注入層34、第2電極層40を介して選択発光領域内に存する封止基板70に入射する。一方、発光層32から下方に出射された光は選択発光領域内に存する第1電極層20において上方に反射する。各光は封止基板70中の光散乱粒子によって様々な方向に散乱され、均一な面発光となって発光素子6から出射される。
これにより、駆動回路7A及び7Bを、各々駆動することにより、発光素子6は、第1領域51及び第2領域52から光を上方に出射することができ、第1領域51及び第2領域52から選択的に光を上方に出射するトップエミッション型の発光素子6として機能する。
以上、説明した本実施の形態によれば、透光性導電層39をパターニングする必要がなく、発光素子6の低コスト化に資することができる。また、透光性導電層39をパターニングした場合、透光性導電層39の端部に屈折率の段差が生じ、消灯時に透光性導電層の輪郭が視認されることがある。しかしながら本実施の形態では、透光性導電層が連続して形成されているため、消灯時に発光面を外部から見たときに、各々の発光領域が区別されにくい均一な発光面の外観が得られ意匠性を向上できる。さらに機能層に接する透光性導電層をパターニングしないため、パターニングに伴う機能層へのダメージを低減でき、安定性の高い発光素子を得ることができる。
≪実施の形態2≫
次に、実施の形態2に係る発光素子61について説明する。本実施の形態の発光素子61は、実施の形態1に係る発光素子6の構成において、以下の点で相違する。すなわち、第3領域53にパターン絶縁部45を配設した点で、実施の形態1の発光素子6と相違する。このパターン絶縁部45は、透光性導電層39上の第3領域53に、平面視において第1パターン電極部43及び第2パターン電極部44と連続して配設されている。パターン絶縁部45以外の構成については、実施の形態1の発光素子6と同様であり説明を省略する。
図10は、実施の形態2に係る発光素子61の内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。
図10において、基板10、第1電極層20、機能層30(発光層32、第2キャリア輸送層33、第2キャリア注入層34)、第2電極層40(透光性導電層39、パターン電極部42、第1パターン電極部43、第2パターン電極部44)、引出配線46、47、端子部48、49、発光面50(第1領域51、第2領域52、第3領域53)、絶縁層60、封止基板70、フレーム部80の材質、構造、寸法、製造方法等については、発光素子6における構成と同じであり同一の符号を付して説明を省略する。
図10(a)、(b)に示すように、発光素子61は、透光性導電層39上の第3領域53に絶縁性を有し開口部を有するパターン絶縁部45を備る。図10(b)に示すように、同図における第1パターン電極部43における線状電極43aの垂直部分、パターン絶縁部45の垂直部分、及び第2パターン電極部44における線状電極44aの垂直部分は、水平方向においてほぼ等間隔となるように配設されている。また、パターン絶縁部45の水平部分は、平面視において、第1パターン電極部43及び第2パターン電極部44における線状電極の水平部分と連続して配置されている。
パターン絶縁部45は絶縁性を有する。導電性を有さず電極としての機能は有しない。パターン絶縁部45は、顔料の粉末に有機バインダ及び有機溶剤を混合させたペースト(印刷インク)を、例えばスクリーン印刷法、グラビア印刷法などにより印刷して形成することができる。顔料としては、電極パターンと同様の色となるように設計されるのが望ましい。有機バインダとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン、ポリアクリルニトリル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、ジアクリルフタレート樹脂、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、その他の熱可塑性樹脂や、これらの樹脂を構成する単量体の2種以上の共重合体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以上の構成により、発光素子61は、同一基材上において、選択的に発光可能な複数の発光領域を各々独立に発光させることができる。さらに、外見上、平面視において、第1パターン電極部43及び第2パターン電極部44と連続して配置されているパターン絶縁部45があることにより、第1パターン電極43、44間のパターンの切れ目が目立たない。また、パターン絶縁部45は、第1パターン電極部43及び第2パターン電極部44のパターン形状と連続したパターン形状とすることが好ましい。そうすることにより、消灯時に発光面を見たときに、各々の発光領域の境目が視認されにくい均一な外観が得られ、意匠性を向上させることができる。
≪実施の形態3≫
次に、実施の形態3に係る発光素子62について説明する。本実施の形態の発光素子62は、実施の形態2に係る発光素子61の構成において、以下の点で相違する。すなわち、透光性導電層39上の第3領域53に絶縁層601を配設している点と、第1パターン電極43及び第2パターン電極44が第3領域53の絶縁層601上に延伸して配置されている点が、実施の形態2の発光素子61と相違する。絶縁層601は、透光性導電層39上の第3領域53内に、平面視において、第3領域53と第1領域51及び第2領域52との境界に沿って連続して配置されている。その他の構成については、実施の形態2の発光素子61と同様であり説明を省略する。
図11は、実施の形態3に係る発光素子62の内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。図11において、絶縁層601以外の構成要素の材質、構造、寸法、製造方法等については、実施の形態1の発光素子6における構成と同じであり同一の符号を付して説明を省略する。
図11(a)、(b)に示すように、発光素子62は、透光性導電層39上の第3領域53内に絶縁性を有し帯状の絶縁層601を備え、絶縁層601は、平面視において、第3領域53と第1領域51及び第2領域52との境界に沿って連続して配置されている。
絶縁層601の材料としては、例えば、ポリイミド、ノボラック樹脂、エポキシ樹脂などを用いることができる。このような絶縁層601は、例えば、スクリーン印刷法、グラビア印刷法などによって成膜することができる。
第1パターン電極部43は、第1領域51に加え絶縁層601の上面にも延伸して配設されている。第2パターン電極部44も同様に、第2領域に加え絶縁層601の上面にも延伸して配置されている。絶縁層601上に延伸して配置された第1パターン電極部43と第2パターン電極部44とは、所定の間隔をあけて分離されている。
絶縁層601上に延伸して配置された部分の第1パターン電極部44及び第2パターン電極部44は透光性導電層39と直接接触しないため、補助電極として機能しない。すなわち、何ら電極としての機能を有さないダミー電極として存在しているに過ぎない。したがって、絶縁層601上における第1パターン電極部43と第2パターン電極部44との間隔を、上述の範囲X1(2500μm以上5000μm以下)よりも小さくしても確実に発光領域を分離できる。その結果、第1領域51と第2領域52の各発光領域を独立に発光可能とした状態において、第1パターン電極と第2パターン電極との間隔を視認できない程度まで狭くしてパターン電極部の分離部分を目立たなくすることができる。例えば、第1パターン電極部43と第2パターン電極部44との間隔を、100μm以上、2000μm以下とすることができる。
以上の構成により、本実施形態の発光素子62は、実施の形態1の発光素子6の効果に加え、消灯時に発光面を見たときに、各々の発光領域の境目が視認されにくい均一な外観が得られ、意匠性を向上させることができる。
<変形例1>
以上、説明したとおり、実施の形態3に係る発光素子62では、透光性導電層39上の第3領域53内に絶縁性を有し帯状の絶縁層601を備え、第1パターン電極部43及び第2パターン電極部44は、ともに絶縁層601上に延伸して配置されている。しかしながら、第1パターン電極43又は第2パターン電極部44のいずれか一方のみが、絶縁層601の上に延伸して配置された構成でもよい。
図12は、変形例1に係る発光素子62Aの内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。図12に示すように、発光素子62Aでは、第1パターン電極部43のみが絶縁層601上に延伸して配置され、第2パターン電極部は第2領域52において透光性導電層39上にのみ配置されている。絶縁層601上に延伸して配置された第1パターン電極部43は第2領域52の近傍まで延伸され、第2パターン電極部44と所定の間隔をあけて分離されている。
本変形例のように、第1パターン電極部43又は第2パターン電極部のいずれか一方のみが絶縁層601上に延伸して配置される構成であっても、実施の形態3の発光素子62と同様の効果が得られる。
≪実施の形態4≫
次に、実施の形態4に係る発光素子63について説明する。発光素子63は、実施の形態1に係る発光素子6の構成と比べて、以下の点で相違する。すなわち、第3領域53において、透光性導電層39と機能層30との間に絶縁層602を配設している点で発光素子6と相違する。絶縁層602は、平面視において、第3領域53と第1領域51又は第2領域52との境界に沿って連続して配置されている。本実施の形態の発光素子63は、絶縁層602以外の構成については、実施の形態1の発光素子6と同様であり説明を省略する。
図13は、実施の形態4に係る発光素子63の内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。図13において、絶縁層602以外の構成要素の材質、構造、寸法、製造方法等については、実施の形態1の発光素子6における構成と同じであり同一の符号を付して説明を省略する。
図13(a)、(b)に示すように、本実施の形態の発光素子63は、透光性導電層39下方の第3領域53内に絶縁性を有し帯状の絶縁層602を備え、絶縁層602は、平面視において、第3領域53と第1又は第2領域51、52との境界に沿って連続して配置されている。
絶縁層602の材料としては、実施の形態3で用いた絶縁層601と同一の材料を用いることができる。
上述のとおり、透光性導電層39下の第3領域53内に絶縁層602を備えたことにより、絶縁層602が存する範囲では透光性導電層39から第1電極20への電流経路を確実に遮断することができ、絶縁層602が存する範囲における機能層30の発光を確実に制限できる。したがって本実施の形態では、絶縁層602を設けることにより絶縁層602が配置される領域での発光を制限し、発光領域の輪郭をよりシャープにすることができる。
なお、絶縁層602は、第1領域51又は第2領域52においても形成され、第1領域51又は第2領域52において任意の形状の開口部を有していてもよい。絶縁層602の開口部の形状を任意に設定することにより、発光領域の形状を自由に設定することができる。
また、絶縁層602が設けられる位置は、透光性導電層39と機能層30との間に限定されない。例えば、機能層39と第1電極層20との間であってもよく、機能層30を構成する各層の間や、あるいは各層の内部に設けられていても同様の効果が得られる。
また、絶縁層602は第3領域の全面に配置する必要はなく、例えば第3領域の中央部等の絶縁層602を形成しなくてもほとんど発光しないような領域であれば、そのような領域には絶縁層602を配置しなくても同様の効果が得られる。
<変形例2、3、4>
実施の形態4に係る発光素子63を、他の実施の形態や変形例に係る発光素子と組合せて用いる構成としてもよい。
図14は、実施の形態4の変形例2に係る発光素子63Aの内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。実施の形態4に係る発光素子63と、実施の形態2に係る発光素子61とを組み合わせた構成であり、上述した発光素子63と発光素子61との両方の効果を得ることができる。
また、図15は、実施の形態4の変形例3に係る発光素子63Bの内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。実施の形態4に係る発光素子63と、実施の形態3に係る発光素子62とを組み合わせた構成であり、上述した発光素子63と発光素子62との両方の効果を得ることができる。
さらに、図16は、実施の形態4の変形例4に係る発光素子63Cの内部構造を示す概略図であり、(a)は(b)における断面A−A’にて切断した横断面図、(b)は、封止基板とフレーム部を除いた状態における平面図である。実施の形態4に係る発光素子63と、変形例1に係る発光素子62Aとを組み合わせた構成であり、上述した発光素子63と発光素子62Aとの両方の効果を得ることができる。
<変形例5>
実施の形態4に係る発光素子63では、図13(a)、(b)に示すように、第3領域53において、透光性導電層39と機能層30との間に絶縁層602を配設している構成とした。しかしながら、絶縁層602の形状、面積、位置は、適宜変更可能であって、上述の実施の形態4で示した例に限られないことは勿論である。
図17は、変形例5に係る発光素子63Dの封止基板を除いた状態における概略平面図である。図17に示す発光素子63Dでは、透光性導電層39下の第1、第2及び第3領域51、52、53に絶縁性を有する第2絶縁層602を備え、第2絶縁層602は、平面視において、第1領域51及び第2領域52において各々1以上の開口部602a及び602bを有する構成を採る。開口部602a及び602bの形状、大きさは任意に構成することができる。例えば、図17に示すように、例えば、第1領域51にある開口部602aを○形状とし、第2領域51にある開口部602bを×形状としてもよい。また、第1及び第2領域51、52に各々複数の開口部602a及び602bを有するよう構成してもよい。また、第2絶縁層602は、第1領域51又は第2領域52にも延伸して配置され、第1領域51又は第2領域52おいて第2絶縁層602に1以上の開口602a又は開口602bを有する構成としてもよい。
上述のとおり、透光性導電層39と下に絶縁層602を備えたことにより、絶縁層602が存する範囲では透光性導電層39から第1電極20への電流経路を遮断することができ、絶縁層602が存する範囲における機能層30の発光を制限することができる。そのため、本変形例に係る発光素子63Dでは、開口部301a及び602b以外の第2絶縁層602が存在する領域では発光が制限され、開口部301a及び602b内の領域のみにおいて発光させることができる。
上述のとおり、駆動回路7は、第1端子部48電気的に接続されており、駆動回路7Bは、第2端子部49電気的に接続されている。そのため、駆動回路7A及び7Bを各々駆動することにより、駆動回路7A及び7Bは発光素子6の第1パターン電極部43及び第2パターン電極部44に対し各々独立に電流を供給し、第1領域51及び第2領域52から選択的に光を出射することができる。すなわち、第2絶縁層602のそれぞれの開口部602a、602bに対応する領域を、独立して発光させることができる。これにより、発光素子63Dを、第1領域51内の○形状をした開口部602a及び第2領域52内の×形状をした開口部602bから選択的に光を出射する発光素子として機能させることができる。
以上、説明したとおり、本変形例5では、第1領域において発光領域を形成する開口部602aを○形状とし、第2領域において発光領域を形成する開口部602b×形状としたシンプルな構成を用いて、複数の発光領域から選択的に光を出射する発光素子の例を説明した。しかしながら、開口部602a及び開口部602bを含む各発光領域を形成する開口部の数、形状、面積、位置は、用途に応じて適宜変更可能であって、上述した例に限られないことは勿論である。各発光領域の数を増加してもよい。
以上の構成により、発光素子63Dは、実施の形態1に係る発光素子6の効果に加え、意匠性又は情報性を有する複数の発光領域を各々独立に発光させることができ、美観又は情報伝達手段として利用することが可能となる。
<その他の変形例>
以上、実施の形態に係る発光素子及び照明装置について説明したが、例示した発光素子及び照明装置を以下のように変形することも可能であり、本発明が上述の実施の形態で示した例に限られないことは勿論である。
(1)実施の形態1に係る発光素子6では、第1パターン電極部43における線状電極43aの水平部分が、第1領域51の第3領域53側の端部に位置している。同様に、第2パターン電極部44における線状電極44aの水平部分が、第2領域52の第3領域53側の端部に位置している。しかしながら、パターン電極部42の形状は、上記した例に限らず、適宜変更可能である。例えば、変形例として、実施の形態1の構成において、次のような構成としてもよい。すなわち、図4(b)において、第1パターン電極部43における線状電極43aの垂直部分が第1領域51の第3領域53側の端部に位置するように第1パターン電極43を設定してもよい。
同様に、図4(b)において、第2パターン電極部44における線状電極44aの垂直部分が第2領域52の第3領域53側の端部に位置するように第2パターン電極44を設定してもよい。
これにより本変形例では、実施の形態1に係る発光素子6と比べて、発光領域の輪郭がパターン電極部40のパターンのピッチの影響を受けて波立って見えるのを防止できる。
なお、同様の構成は、他の実施の形態及び変形例にも適用可能である。すなわち、第1領域51又は第2領域52における、第1パターン電極部43又は第2パターン電極部44の第3領域53側の端部の形状が、境界に沿って線状電極が連続して配置されるように設定することにより、同様の効果を得ることができる。
(2)上記各実施の形態1では、照明装置をデスクライト型としたが、当然ながら本発明の照明装置はこれに限定されず、他の形式としてもよい。例えばダウンライト型や電球型のいずれかとすることができる。
(3)各実施の形態1〜4及び各変形例は、構造上矛盾しない範囲において、このうちのいずれかと互いに組み合わせてもよい。
≪補足≫
以上で説明した実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、工程、工程の順序などは一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない工程については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。
また、発明の理解の容易のため、上記各実施の形態で挙げた各図の構成要素の縮尺は実際のものと異なる場合がある。また本発明は上記各実施の形態の記載によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
さらに、発光素子、照明装置においては基板上に回路部品、リード線等の部材も存在するが、電気的配線、電気回路について当該技術分野における通常の知識に基づいて様々な態様を実施可能であり、本発明の説明として直接的には無関係のため、説明を省略している。尚、上記示した各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
本発明の発光素子及びそれを用いた照明装置は、例えば屋内外で使用される照明装置や、公共設備で使用されるデジタルサイネージ、広告塔等に幅広く利用することができる。特に、光源として複数の異なる発光領域を選択的に発光させる用途に有用である。
1 照明装置
2 ベース部
3 アーム部
4 ヘッド部
5 配線
6、61、62、62A、63、63A、63B、63C、63D 発光素子
7A、7B 駆動回路
10 基板
20 第1電極層
30 機能層
32 発光層
33 第2キャリア輸送層
34 第2キャリア注入層
39 透光性導電層
40 第2電極
41 開口部
42 パターン電極部
43、43A 第1パターン電極部
44、44A 第2パターン電極部
45 パターン絶縁部
46 第1引出配線
47 第2引出配線
48 第1端子部
49 第2端子部
50、50A 発光面
51、513 第1領域
52、523 第2領域
53、533 第3領域
60 絶縁層
601、602 絶縁層
70 封止基板
80 フレーム部

Claims (6)

  1. 第1電極層、発光層を含む機能層、及び第2電極層が、この順に積層されてなる積層体を備え、
    前記第2電極層は、透光性導電層と、互いに所定距離以上に離間して前記透光性導電層の上方に配置され、各々が開口部を有し、且つ前記透光性導電層よりも導電率が高い第1パターン電極部及び第2パターン電極部とを含み、
    平面視において、前記第1パターン電極部が前記透光性導電層の直上に配置される領域を第1領域とし、前記第2パターン電極部が前記透光性導電層の直上に配置される領域を第2領域とし、前記第1及び第2領域に挟まれた領域を第3領域とするとき、
    前記透光性導電層は、前記第1領域、第2領域及び第3領域に渡って連続して配置され、
    さらに、前記第3領域において、前記透光性導電層上に絶縁性を有する第1絶縁層を備え、
    前記第1パターン電極部及び第2パターン電極部の少なくとも一方は、前記第1絶縁層上に延伸して配置されている
    発光素子。
  2. 第1電極層、発光層を含む機能層、及び第2電極層が、この順に積層されてなる積層体を備え、
    前記第2電極層は、透光性導電層と、互いに所定距離以上に離間して前記透光性導電層の上方に配置され、各々が開口部を有し、且つ前記透光性導電層よりも導電率が高い第1パターン電極部及び第2パターン電極部とを含み、
    平面視において、前記第1パターン電極部が前記透光性導電層の直上に配置される領域を第1領域とし、前記第2パターン電極部が前記透光性導電層の直上に配置される領域を第2領域とし、前記第1及び第2領域に挟まれた領域を第3領域とするとき、
    前記透光性導電層は、前記第1領域、第2領域及び第3領域に渡って連続して配置され、
    さらに、前記第3領域において、前記透光性導電層上に絶縁性を有するパターン絶縁部を備え、
    前記パターン絶縁部は、平面視において、前記第1パターン電極部及び前記第2パターン電極部のパターン形状に連続したパターン形状を有す
    光素子。
  3. さらに、前記第3領域において、前記透光性導電層と前記第1電極層との間に絶縁性を有する第2絶縁層を備える
    請求項1からのいずれかに記載の発光素子。
  4. 前記第2絶縁層は、前記第1領域又は前記第2領域にも延伸して前記透光性導電層と前記第1電極層との間に配置され、前記第1領域又は前記第2領域において1以上の開口を有する
    請求項に記載の発光素子。
  5. 前記第1電極は反射電極である
    請求項1からのいずれかに記載の発光素子。
  6. 請求項1からのいずれかに記載の発光素子と、
    前記第1パターン電極部及び前記第2パターン電極部に電気的に接続され、前記第1パターン電極部及び前記第2パターン電極部に対し独立して電流を供給する駆動回路とを備えた
    照明装置。
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