JP2013030307A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】信頼性の向上を図ることが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
【解決手段】有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板10と、基板10の一表面側に設けられた第1電極20と、基板10の上記一表面側で第1電極20に対向した第2電極50と、第1電極20と第2電極50との間にあり少なくとも発光層32を含む機能層30とを備えている。さらに、有機エレクトロルミネッセンス素子は、機能層30の側面側に設けられ第2電極50と第1電極20とを絶縁する絶縁層60を備えている。そして、絶縁層60は、発光層32と第2電極50との周部どうしの間に一端部が位置し基板10の上記一表面上に他端部が位置している。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。
従来から、図7に示す構成の有機エレクトロルミネッセンスパネル(有機ELパネル)1bが提案されている(特許文献1)。
有機ELパネル1bは、基材101の一表面側に、第1電極(陽極)102と、正孔輸送層103と、発光層104と、陰極バッファ層(電子注入層)105と、第2電極(陰極)106とを積層した構造を有する有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)を、接着剤107を介して封止部材108により封止された封止構造となっている。
特許文献1には、第1電極102は、基材101の上記一表面の全面に第1電極用の膜を成膜した後、正孔輸送層103と、発光層104と、陰極バッファ層105と、第2電極106とを積層する領域および取り出し電極102aを絶縁層109によりパターニングし形成されている旨が記載されている。
国際公開第2009/025186号
図7に示した構成の有機ELパネル1bでは、正孔輸送層103と発光層104と陰極バッファ層105と第2電極106との積層構造が、第1電極102の表面と絶縁層109の表面との間の段差に起因して薄くなり、第2電極106と第1電極102とが短絡しやすくなってしまう懸念がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、信頼性の向上を図ることが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することにある。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板と、前記基板の一表面側に設けられた第1電極と、前記基板の前記一表面側で前記第1電極に対向した第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間にあり少なくとも発光層を含む機能層とを備え、前記第2電極側から光を取り出す有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記機能層の側面側に設けられ前記第2電極と前記第1電極とを絶縁する絶縁層を備え、前記絶縁層は、前記発光層と前記第2電極との周部どうしの間に一端部が位置し前記基板の前記一表面上に他端部が位置していることを特徴とする。
この有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記第2電極は、少なくとも、前記機能層からの光の取り出し用の開口部を有する電極パターンを備え、前記電極パターンは、金属の粉末と有機バインダとを含んでいることが好ましい。
この有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記第2電極は、前記機能層に接する導電性高分子層と、前記導電性高分子層における前記機能層側とは反対側に位置する前記電極パターンとを備えることが好ましい。
この有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記導電性高分子層は、前記機能層の厚み方向において前記絶縁層に重ならないように形成されてなることが好ましい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子においては、信頼性の向上を図ることが可能となる。
(a)は実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子の概略断面図、(b)は実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子の他の概略断面図である。 実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子における電極パターンの概略平面図である。 実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子の要部概略断面図である。 実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子における電極パターンの他の構成例の概略平面図である。 実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子における電極パターンの別の構成例の概略平面図である。 実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子の他の構成例の概略断面図である。 従来の有機ELパネルを示し、(a)は概略斜視図、(b)は(a)のC−C’概略断面図、(c)は(a)のD−D’概略断面図である。
以下、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子について図1〜図4に基づいて説明する。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板10と、基板10の一表面側に設けられた第1電極20と、基板10の上記一表面側で第1電極20に対向した第2電極50と、第1電極20と第2電極50との間にあり発光層32を含む機能層30とを備えている。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子は、機能層30の側面側に設けられ第2電極50と第1電極20とを絶縁する絶縁層60を備えている。絶縁層60は、発光層32と第2電極50との周部どうしの間に一端部が位置し基板10の上記一表面上に他端部が位置している。この絶縁層60には、吸湿剤を含有させてもよい。
第2電極50は、少なくとも、機能層30からの光の取り出し用の開口部41(図2および図3参照)を有する電極パターン40を備えていることが好ましい。この電極パターン40は、金属の粉末と有機バインダとを含んでいることが好ましい。
また、第2電極50は、機能層30に接する導電性高分子層39と、この導電性高分子層39における機能層30側とは反対側に位置する上述の電極パターン40とを備えることが好ましい。いずれにしても、有機エレクトロルミネッセンス素子は、第2電極50が、機能層30からの光の取り出し用の開口部41を有していることが好ましい。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、第1電極20および第2電極50の電極パターン40それぞれの抵抗率を、透明導電性酸化物(Transparent Conducting Oxide:TCO)の抵抗率よりも低くしてある。透明導電性酸化物としては、例えば、ITO、AZO、GZO、IZOなどがある。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板10の上記一表面側に対向配置され透光性を有する封止層(カバー基板)70と、第2電極50と封止層70との間に介在する透光性の樹脂層90とを備えることが好ましい。これにより、有機エレクトロルミネッセンス素子は、第2電極50側から樹脂層90および封止層70を通して光を取り出すことが可能となる。要するに、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子は、トップエミッション型の有機エレクトロルミネッセンス素子として用いることが可能となる。樹脂層90は、導電性高分子層39の屈折率以上の屈折率を有していることが好ましい。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子は、第1電極20に第1引出し配線(図示せず)を介して電気的に接続された第1端子部(図示せず)と、第2電極50に第2引出し配線46を介して電気的に接続された第2端子部47とを備えている。第1引出し配線、第1端子部、第2引出し配線46および第2端子部47は、基板10の上記一表面側に設けられている。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子は、上述の絶縁層60が、基板10の上記一表面と機能層30における発光層32の側面と、機能層30における発光層32よりも第2電極50側に位置する層(図1の例では、後述の第2キャリア輸送層33、第2キャリア注入層34)の各側面と、機能層30の最表面の周部とに跨って形成されている。これにより、有機エレクトロルミネッセンス素子は、第2引出し配線46と、機能層30、第1電極20および第1引出し配線とが、絶縁層60によって電気的に絶縁されている。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板10の周部と封止層70の周部との間に介在する枠状(本実施形態では、矩形枠状)のフレーム部80とを備えていることが好ましい。また、樹脂層90は、基板10と封止層70とフレーム部80とで囲まれる空間において、第1電極20、機能層30、第2電極50などからなる素子部1を覆うように設けることが好ましい。
以下、有機エレクトロルミネッセンス素子の各構成要素について詳細に説明する。
基板10は、平面視形状を矩形状としてある。ここで、基板10の平面視形状は、矩形状に限らず、例えば、矩形状以外の多角形状、円形状などでもよい。
基板10としては、ガラス基板を用いているが、これに限らず、例えば、プラスチック板や、金属板などを用いてもよい。ガラス基板の材料としては、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラスなどを採用することができる。また、プラスチック板の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネートなどを採用することができる。また、金属板の材料としては、例えば、アルミニウム、銅、ステンレス鋼などを採用することができる。プラスチック板を用いる場合は、プラスチック板の表面にSiON膜、SiN膜などが成膜されたものを用いることで、水分の透過を抑えることが好ましい。なお、基板10は、リジッドなものでもよいし、フレキシブルなものでもよい。
基板10としてガラス基板を用いる場合には、基板10の上記一表面の凹凸が有機エレクトロルミネッセンス素子のリーク電流などの発生原因となることがある(有機エレクトロルミネッセンス素子の劣化原因となることがある)。このため、基板10としてガラス基板を用いる場合には、上記一表面の表面粗さが小さくなるように高精度に研磨された素子形成用のガラス基板を用意することが好ましい。基板10の上記一表面の表面粗さについては、JIS B 0601−2001(ISO 4287−1997)で規定されている算術平均粗さRaが10nm以下であることが好ましく、数nm以下であることが、より好ましい。これに対して、基板10としてプラスチック板を用いる場合には、特に高精度な研磨を行わなくても、上記一表面の算術平均粗さRaが数nm以下のものを低コストで得ることが可能である。
本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子では、第1電極20が陰極を構成し、第2電極50が陽極を構成している。この場合、第1電極20から機能層30へ注入する第1キャリアは電子であり、第2電極50から機能層30へ注入する第2キャリアは正孔である。機能層30は、第1電極20側から順に、第1キャリア注入層31、発光層32、第2キャリア輸送層33、第2キャリア注入層34を備えている。ここにおいて、第1キャリア注入層31、第2キャリア輸送層33、第2キャリア注入層34は、それぞれ、電子注入層、ホール輸送層、ホール注入層である。なお、第1電極20が陽極を構成し、第2電極50が陰極を構成する場合には、例えば、第1キャリア注入層31、第2キャリア輸送層33、第2キャリア注入層34として、それぞれ、ホール注入層、電子輸送層、電子注入層を採用すればよい。
上述の機能層30の構造は、図1の例に限らず、例えば、第1キャリア注入層31と発光層32との間に、第1キャリア輸送層を設けたり、発光層32と第2キャリア輸送層33との間にインターレイヤーを設けたりした構造でもよい。第1電極20が陰極を構成し、第2電極50が陽極を構成している場合、第1キャリア輸送層は、ホール輸送層である。
また、機能層30は、少なくとも発光層32を含んでいればよく(つまり、機能層30は、発光層32のみでもよく)、発光層32以外の、第1キャリア注入層31、第1キャリア輸送層、インターレイヤー、第2キャリア輸送層33、第2キャリア注入層34などは適宜設ければよい。発光層32は、単層構造でも多層構造でもよい。例えば、所望の発光色が白色の場合には、発光層中に赤色、緑色、青色の3種類のドーパント色素をドーピングするようにしてもよいし、青色正孔輸送性発光層と緑色電子輸送性発光層と赤色電子輸送性発光層との積層構造を採用してもよいし、青色電子輸送性発光層と緑色電子輸送性発光層と赤色電子輸送性発光層との積層構造を採用してもよい。
発光層32の材料としては、例えば、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体など、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、色素体、金属錯体系発光材料を高分子化したものなどや、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、ピラン、キナクリドン、ルブレン、およびこれらの誘導体、あるいは、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、スチリルアミン誘導体、およびこれらの発光性化合物からなる基を分子の一部分に有する化合物などが挙げられる。また、上記化合物に代表される蛍光色素由来の化合物のみならず、いわゆる燐光発光材料、例えばイリジウム錯体、オスミウム錯体、白金錯体、ユーロピウム錯体などの発光材料、又はそれらを分子内に有する化合物若しくは高分子も好適に用いることができる。これらの材料は、必要に応じて、適宜選択して用いることができる。発光層32は、塗布法(例えば、スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法など)のような湿式プロセスによって成膜することが好ましい。ただし、発光層32の成膜方法は、塗布法に限らず、例えば、真空蒸着法、転写法などの乾式プロセスによって発光層32を成膜してもよい。
電子注入層の材料は、例えば、フッ化リチウムやフッ化マグネシウムなどの金属フッ化物、塩化ナトリウム、塩化マグネシウムなどに代表される金属塩化物などの金属ハロゲン化物や、チタン、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウムなどの酸化物、などを用いることができる。これらの材料の場合、電子注入層は、真空蒸着法により形成することができる。また、電子注入層の材料は、例えば、電子注入を促進させるドーパント(アルカリ金属など)を混合した有機半導体材料を用いることができる。このような材料の場合、電子注入層は、塗布法により形成することができる。
また、電子輸送層の材料は、電子輸送性を有する化合物の群から選定することができる。この種の化合物としては、Alq等の電子輸送性材料として知られる金属錯体や、フェナントロリン誘導体、ピリジン誘導体、テトラジン誘導体、オキサジアゾール誘導体などのヘテロ環を有する化合物などが挙げられるが、この限りではなく、一般に知られる任意の電子輸送材料を用いることが可能である。
ホール輸送層の材料としては、LUMO(Lowest UnoccupiedMolecular Orbital)準位が小さい低分子材料や高分子材料を用いることができる。例えば、ポリビニルカルバゾール(PVCz)や、ポリピリジン、ポリアニリンなどの側鎖や主鎖に芳香族アミンを有するポリアリーレン誘導体などの芳香族アミンを含むポリマーなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、ホール輸送層の材料としては、例えば、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)、2−TNATA、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)、スピロ−NPD、スピロ−TPD、スピロ−TAD、TNBなどを用いることが可能である。
ホール注入層の材料としては、例えば、チオフェン、トリフェニルメタン、ヒドラゾリン、アミールアミン、ヒドラゾン、スチルベン、トリフェニルアミンなどを含む有機材料が挙げられる。具体的には、たとえば、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)、TPDなどの芳香族アミン誘導体などで、これらの材料を単独で用いてもよいし、2種類以上の材料を組み合わせて用いてもよい。このようなホール注入層は、塗布法(スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法など)のような湿式プロセスによって成膜することができる。
インターレイヤーは、発光層32側からの第2電極50側への第1キャリア(ここでは、電子)の漏れを抑制する第1キャリア障壁(ここでは、電子障壁)としてのキャリアブロッキング機能(ここでは、電子ブロッキング機能)を有することが好ましく、更に、第2キャリア(ここでは、正孔)を発光層32へ輸送する機能、発光層32の励起状態の消光を抑制する機能などを有していることが好ましい。なお、本実施形態では、インターレイヤーが、発光層32側からの電子の漏れを抑制する電子ブロッキング層を構成している。
有機エレクトロルミネッセンス素子では、インターレイヤーを設けることにより、発光効率の向上および長寿命化を図ることが可能となる。インターレイヤーの材料としては、例えば、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、トリフェニルジアミン誘導体などを用いることができる。このようなインターレイヤーは、塗布法(スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法など)のような湿式プロセスによって成膜することができる。
また、陰極は、機能層30中に第1電荷である電子(第1キャリア)を注入するための電極である。第1電極20が陰極の場合、陰極の材料としては、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましく、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)準位との差が大きくなりすぎないように仕事関数が1.9eV以上5eV以下のものを用いるのが好ましい。陰極の電極材料としては、例えば、アルミニウム、銀、マグネシウム、金、銅、クロム、モリブデン、パラジウム、錫など、およびこれらと他の金属との合金、例えばマグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金を例として挙げることができる。また、金属、金属酸化物など、およびこれらと他の金属との混合物、例えば、酸化アルミニウムからなる極薄膜(ここでは、トンネル注入により電子を流すことが可能な1nm以下の薄膜)とアルミニウムからなる薄膜との積層膜なども使用可能である。陰極を反射電極とする場合、陰極の材料としては、発光層32から放射される光に対する反射率が高く、且つ、抵抗率の低い金属が好ましく、アルミニウムや銀が好ましい。なお、第1電極20が、機能層30中に第2電荷であるホール(第2キャリア)を注入するための電極である陽極を構成する場合、第1電極20の材料としては、仕事関数の大きい金属を用いることが好ましく、HOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)準位との差が大きくなりすぎないように仕事関数が4eV以上6eV以下のものを用いるのが好ましい。
第2電極50の導電性高分子層39の材料としては、例えば、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセチレン、ポリカルバゾールなどの導電性高分子材料を用いることができる。また、導電性高分子層39の導電性高分子材料としては、導電性を高めるために、例えば、スルホン酸、ルイス酸、プロトン酸、アルカリ金属、アルカリ土類金属などのドーパントをドーピングしたものを採用してもよい。ここで、導電性高分子層39は、抵抗率がより低いほうが好ましく、抵抗率が低いほど、横方向(面内方向)への通電性が向上し、発光層32に流れる電流の面内ばらつきを低減することが可能となり、輝度むらを低減することが可能となる。
第2電極50の電極パターン40は、金属の粉末と有機バインダとを含む電極からなる。この種の金属としては、例えば、銀、金、銅などを採用することができる。これにより、有機エレクトロルミネッセンス素子は、第2電極50が、導電性透明酸化物により形成された薄膜の場合に比べて、第2電極50の電極パターン40の抵抗率およびシート抵抗を小さくすることが可能となり、輝度むらを低減することが可能となる。なお、第2電極50の電極パターン40の導電性材料としては、金属の代わりに、合金や、カーボンブラックなどを用いることも可能である。
電極パターン40は、例えば、金属の粉末に有機バインダおよび有機溶剤を混合させたペースト(印刷インク)を、例えばスクリーン印刷法、グラビア印刷法などにより印刷して形成することができる。有機バインダとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン、ポリアクリルニトリル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、ジアクリルフタレート樹脂、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、その他の熱可塑性樹脂や、これらの樹脂を構成する単量体の2種以上の共重合体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
第1引出し配線および第1端子部の材料としては、第1電極20と同じ材料を採用しているが、特に限定するものではない。第1引出し配線および第1端子部の材料と第1電極20の材料とが同じ場合には、第1引出し配線および第1端子部と第1電極20とを同時に形成することが可能となる。第1端子部は、単層構造に限らず、2層以上の積層構造としてもよい。
また、第2引出し配線46および第2端子部47の材料としては、第2電極50の電極パターン40と同じ材料を採用しているが、特に限定するものではない。第2引出し配線46および第2端子部47の材料と第2電極50の電極パターン40の材料とが同じ場合には、第2引出し配線46および第2端子部47と電極パターン40とを同時に形成することが可能となる。第2端子部47は、単層構造に限らず、2層以上の積層構造としてもよい。
なお、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子では、第1電極20の膜厚を80〜200nm、第1キャリア注入層31の膜厚を5〜50nm、発光層32の膜厚を60〜200nm、第2キャリア輸送層33の膜厚を5〜30nm、第2キャリア注入層34の膜厚を10〜60nm、導電性高分子層39の膜厚を200〜400nmにそれぞれ設定してあるが、これらの数値は一例であって、特に限定するものではない。
電極パターン40は、図1〜図3に示すように、格子状(網状)に形成されており、複数(図2に示した例では、6×6=36)の開口部41を有している。ここで、図2に示した電極パターン40は、各開口部41の各々の平面視形状が正方形状である。要するに、図2に示した電極パターン40は、正方格子状に形成されている。
第2電極50は、正方格子状の電極パターン40の寸法に関して、例えば、線幅L1(図3参照)を1μm〜100μm、高さH1(図3参照)を50nm〜100μm、ピッチP1(図3参照)を100μm〜2000μmとすればよい。ただし、第2電極50の電極パターン40の線幅L1、高さH1およびピッチP1それぞれの数値範囲は、特に限定するものではなく、素子部1の平面サイズに基づいて適宜設定すればよい。ここにおいて、第2電極50の電極パターン40の線幅L1については、発光層32で発光する光の利用効率の観点からは狭い方が好ましく、第2電極50の低抵抗化によって輝度むらを低減するという観点からは広い方が好ましいので、有機エレクトロルミネッセンス素子の平面サイズなどに基づいて適宜設定することが好ましい。また、第2電極50の電極パターン40の高さH1については、第2電極50の低抵抗化の観点、電極パターン40をスクリーン印刷法などの塗布法により形成する際の電極パターン40の材料の使用効率(材料使用効率)の観点、機能層30から放射される光の放射角の観点などから、100nm以上10μm以下が、より好ましい。
また、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子では、電極パターン40における各開口部41を、図1(a)および図3に示したように、機能層30から離れるにつれて開口面積が徐々に大きくなる開口形状としてある。これにより、有機エレクトロルミネッセンス素子は、機能層30から放射される光の広がり角を大きくすることが可能になり、輝度むらを、より低減することが可能となる。また、有機エレクトロルミネッセンス素子は、第2電極50の電極パターン40での反射損失や吸収損失を低減することが可能となり、外部量子効率のより一層の向上を図ることが可能となる。
電極パターン40を格子状の形状とする場合、各開口部41の各々の平面視における開口形状は正方形状に限らず、例えば、長方形状や正三角形状や正六角形状の形状としてもよい。
電極パターン40は、各開口部41の各々の平面視における開口形状が正三角形状の場合、三角格子状の形状となり、各開口部41の各々の平面視における開口形状が正六角形状の場合、六角格子状の形状となる。なお、電極パターン40は、格子状の形状に限らず、例えば、櫛形状の形状でもよいし、2つの櫛形状の電極パターンにより構成してもよい。また、電極パターン40は、開口部41の数も特に限定するものではなく、複数に限らず、1つでもよい。例えば、電極パターン40を櫛形状の形状としたり、2つの櫛形状の電極パターンにより構成とした場合などは、開口部41の数を1つとすることが可能である。
また、電極パターン40は、例えば、図4に示すような平面形状としてもよい。すなわち、電極パターン40は、平面視において、直線状の細線部44の線幅を一定として、電極パターン40における周部から中心部に近づくにつれて隣り合う細線部44間の間隔が狭くなり開口部41の開口面積が小さくなる形状としてもよい。有機エレクトロルミネッセンス素子は、第2電極50の電極パターン40の平面形状を図4のような平面形状とすることにより、図3のような平面形状とした場合に比べて、第2電極50において第2端子部47(図1参照)からの距離が周部よりも遠い中央部での発光効率を向上させることが可能となり、外部量子効率の向上を図ることが可能となる。また、有機エレクトロルミネッセンス素子は、第2電極50の電極パターン40の平面形状を図4のような形状とすることにより、図3のような平面形状とした場合に比べて、機能層30のうち第1端子部および第2端子部47からの距離が近い周部での電流集中を抑制することが可能となるから、長寿命化を図ることが可能となる。
また、第2電極50の電極パターン40は、例えば、図5に示すような平面形状としてもよい。すなわち、電極パターン40は、平面視において、電極パターン40における最外周にある4つの第1細線部42の線幅と、図5において左右方向の中央にある1つの第2細線部43の線幅とを、第1細線部42と第2細線部43との間にある細線部(第3細線部)44よりも幅広としてある。有機エレクトロルミネッセンス素子は、第2電極50の電極パターン40を図5のような平面形状とすることにより、図3のような平面形状の場合に比べて、第2電極50において第2端子部47(図1参照)からの距離が周部よりも遠い中央部での発光効率を向上させることが可能となり、外部量子効率の向上を図ることが可能となる。なお、電極パターン40は、図5のような平面形状とする場合、相対的に線幅の広い第1細線部42および第2細線部43の高さを第3細線部44の高さよりも高くすることにより、第1細線部42および第2細線部43それぞれの、より一層の低抵抗化を図ることが可能となる。
カバー基板である封止層70としては、ガラス基板を用いているが、これに限らず、例えば、プラスチック板などを用いてもよい。ガラス基板の材料としては、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラスなどを採用することができる。また、プラスチック板の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネートなどを採用することができる。なお、基板10が、ガラス基板により構成されている場合には、封止層70を、基板10と同じ材料のガラス基板により構成することが好ましい。
本実施形態では、封止層70として、平板状のものを用いているが、これに限らず、基板10との対向面に、上述の素子部1を収納する収納凹所を形成したものを用い、上記対向面における収納凹所の周部を全周に亘って基板10側と接合するようにしてもよい。この場合は、別部材のフレーム部80を用いる必要がなくなるという利点がある。一方、平板状の封止層70と枠状のフレーム部80とを別部材により構成している場合には、封止層70に要求される光学的な物性(光透過率、屈折率など)と、フレーム部80に要求される物性(ガスバリア性など)との両方の要求を各別に満たす材料を採用することが可能になるという利点がある。
フレーム部80と基板10の上記一表面側とを接合する第1接合材料としては、エポキシ樹脂を用いているが、これに限らず、例えば、アクリル樹脂などを採用してもよい。第1接合材料として用いるエポキシ樹脂やアクリル樹脂は、例えば、紫外線硬化型のものでもよいし、熱硬化型のものでもよい。また、第1接合材料として、エポキシ樹脂にフィラー(例えば、シリカ、アルミナなど)を含有させたものを用いてもよい。ここで、フレーム部80は、基板10の上記一表面側に対して、フレーム部80における基板10側との対向面を全周に亘って気密的に接合してある。また、フレーム部80と封止層70とを接合する第2接合材料としては、エポキシ樹脂を用いているが、これに限らず、例えば、アクリル樹脂、フリットガラスなどを採用してもよい。第2接合材料として用いるエポキシ樹脂やアクリル樹脂は、例えば、紫外線硬化型のものでもよいし、熱硬化型のものでもよい。また、第2接合材料として、エポキシ樹脂にフィラー(例えば、シリカ、アルミナなど)を含有させたものを用いてもよい。ここで、フレーム部80は、封止層70に対して、フレーム部80における封止層70との対向面を全周に亘って気密的に接合してある。
ところで、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子では、樹脂層90の材料である透光性樹脂として、第2電極50の導電性高分子層39の材料の屈折率以上の屈折率を有するものを用いるようにしている。このような透光性樹脂としては、例えば、屈折率が高くなるように調整されたイミド系樹脂などを用いることができる。
絶縁層60の材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などの光硬化性樹脂を用いることができ、このような光硬化性樹脂に吸湿剤を含有させたものを用いることもできる。
吸湿剤としては、アルカリ土類金属の酸化物や硫酸塩が好ましい。アルカリ土類金属の酸化物としては、例えば、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウムなどを挙げることができる。また、硫酸塩としては、例えば、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸ガリウム、硫酸チタン、硫酸ニッケルなどを挙げることができる。また、吸湿剤としては、その他に、例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、酸化マグネシウムなどを用いることができる。また、吸湿剤としては、例えば、シリカゲルや、ポリビニルアルコールなどの吸湿性を有する有機化合物を用いることもできる。吸湿剤は、これらに限定されるものではないが、これらの中でも、酸化カルシウム、酸化バリウム、シリカゲルなどが特に好ましい。なお、絶縁層60中の吸湿剤の含有率は、特に限定するものではない。
絶縁層60は、平面視形状が矩形枠状に形成されているが、基板10と第2引出し配線46および第2端子部47との間に介在する部分も設けてある。
以上説明した本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板10と、基板10の上記一表面側に設けられた第1電極20と、基板10の上記一表面側で第1電極20に対向した第2電極50と、第1電極20と第2電極50との間にあり少なくとも発光層32を含む機能層30とを備えている。さらに、有機エレクトロルミネッセンス素子は、機能層30の側面側に設けられ第2電極50と第1電極20とを絶縁する絶縁層60を備えている。そして、絶縁層60は、発光層32と第2電極50との周部どうしの間に一端部が位置し基板10の上記一表面上に他端部が位置している。これにより、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子では、絶縁層60を設けたことにより機能層30および第2電極50が局所的に薄くなるのを抑制することが可能となり、第1電極20と第2電極50との間の電気絶縁性を高めることが可能となる。したがって、有機エレクトロルミネッセンス素子では、第2電極50と第1電極20との短絡をより確実に防止することが可能となり、信頼性の向上を図ることが可能となる。より具体的には、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子では、発光層32における第1電極20側とは反対側で絶縁層60が形成された表面(図1の例では、第2キャリア注入層34の表面)と絶縁層60の表面との間の段差に起因して第2電極50が薄くなるのを抑制することが可能となり、第2電極50と第1電極20との短絡を、より確実に防止することが可能となる。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子では、機能層30の側面側に設けられ第2電極50と第1電極20とを絶縁する絶縁層60に吸湿剤を含有させてあることにより、水分などの浸入に起因するダークスポットなどの発生を抑制することが可能となり、信頼性の向上を図ることが可能で且つ光取り出し効率の向上を図ることが可能となる。
ところで、第2電極50が透明導電性酸化物からなる透明電極により構成されている場合には、第2電極50のシート抵抗が、金属膜などからなる第1電極20のシート抵抗に比べて高いため、第2電極50での電位勾配が大きくなって、輝度の面内ばらつきが大きくなる懸念がある。
しかしながら、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子は、第2電極50が、少なくとも、機能層30からの光の取り出し用の開口部41を有する電極パターン40を備え、この電極パターン40が、金属の粉末と有機バインダとを含んでいる。しかして、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子では、第2電極50が透明導電性酸化物からなる透明電極により構成されている場合に比べて、輝度むらの低減を図ることが可能で且つ光取り出し効率の向上を図ることが可能となる。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子は、機能層30に接する導電性高分子層39と、導電性高分子層39における機能層30側とは反対側に位置し機能層30からの光の取り出し用の開口部41を有する上述の電極パターン40とを備えている。こにより、有機エレクトロルミネッセンス素子は、第2電極50から機能層30へのキャリアの注入効率を向上させることが可能となり、輝度むらのより一層の低減を図ることが可能で且つ光取り出し効率のより一層の向上を図ることが可能となる。さらに、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板10の上記一表面側に対向配置され透光性を有する封止層70と、導電性高分子層39の屈折率以上の屈折率を有し第2電極50と封止層70との間に介在する透光性の樹脂層90とを備えている。しかして、有機エレクトロルミネッセンス素子は、信頼性の向上を図りながらも光取り出し効率の向上を図ることが可能となる。
また、この有機エレクトロルミネッセンス素子においては、第2電極50が陽極であり、機能層30が、発光層32よりも第2電極50側にあるホール注入層を含んでいることが好ましい。これにより、有機エレクトロルミネッセンス素子では、発光層32へ第2キャリアであるホールを、より効率良く注入することが可能となり、結果的に外部量子効率の向上を図ることが可能となる。
また、封止層70における外面側(基板10側とは反対の面側)には、発光層32から放射された光の上記外面での反射を抑制する光取出し構造部(図示せず)を備えていることが好ましい。このような光取出し構造部としては、例えば、2次元周期構造を有した凹凸構造部が挙げられる。このような2次元周期構造の周期は、発光層32で発光する光の波長が例えば300〜800nmの範囲内にある場合、媒質内の波長をλ(真空中の波長を媒質の屈折率で除した値)とすれば、波長λの1/4〜10倍の範囲で適宜設定することが望ましい。このような凹凸構造部は、例えば、封止層70の上記外面側に、例えば、熱インプリント法(熱ナノインプリント法)、光インプリント法(光ナノインプリント法)などのインプリント法により、予め形成することが可能である。また、封止層70の材料によっては、封止層70を射出成形により形成するようにし、射出成形時に適宜の金型を用いて、封止層70に凹凸構造部を直接形成することも可能である。また、凹凸構造部は、封止層70とは別部材により構成することも可能であり、例えば、プリズムシート(例えば、株式会社きもと製のライトアップ(登録商標)GM3のような光拡散フィルムなど)により構成することができる。
本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子では、上述の光取出し構造部を備えることにより、発光層32から放射され封止層70の上記外面側まで到達した光の反射ロスを低減でき、光取り出し効率の向上を図ることが可能となる。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子は、図1の例に限らず、図6に示す構造でもよい。図6に示した有機エレクトロルミネッセンス素子は、図1に示した有機エレクトロルミネッセンス素子と略同じ構成を有しており、導電性高分子層39が、機能層30の厚み方向において絶縁層60に重ならないように形成されている点が相違する。これにより、図6に示した有機エレクトロルミネッセンス素子では、導電性高分子層39が絶縁層60に起因して薄くなるのを防止することができ、第2電極50と第1電極20との短絡をより確実に防止することが可能となる。
上述の実施形態で説明した有機エレクトロルミネッセンス素子は、例えば、照明用の有機エレクトロルミネッセンス素子として好適に用いることができるが、照明用に限らず、他の用途に用いることも可能である。
なお、上述の実施形態において説明した各図は、模式的なものであり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際のものの寸法比を反映しているとは限らない。
10 基板
20 第1電極
30 機能層
32 発光層
39 導電性高分子層
40 電極パターン
41 開口部
50 第2電極
60 絶縁層
70 封止層
90 樹脂層
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板と、前記基板の一表面側に設けられた第1電極と、前記基板の前記一表面側で前記第1電極に対向した第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間にあり少なくとも発光層を含む機能層とを備え、前記第2電極側から光を取り出す有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記機能層の側面側に設けられ前記第2電極と前記第1電極とを絶縁する絶縁層を備え、前記絶縁層は、前記機能層と前記第2電極との周部どうしの間に一端部が位置し前記基板の前記一表面上に他端部が位置していることを特徴とする。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子は、機能層30の側面側に設けられ第2電極50と第1電極20とを絶縁する絶縁層60を備えている。絶縁層60は、機能層30と第2電極50との周部どうしの間に一端部が位置し基板10の上記一表面上に他端部が位置している。この絶縁層60には、吸湿剤を含有させてもよい。
以上説明した本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板10と、基板10の上記一表面側に設けられた第1電極20と、基板10の上記一表面側で第1電極20に対向した第2電極50と、第1電極20と第2電極50との間にあり少なくとも発光層32を含む機能層30とを備えている。さらに、有機エレクトロルミネッセンス素子は、機能層30の側面側に設けられ第2電極50と第1電極20とを絶縁する絶縁層60を備えている。そして、絶縁層60は、機能層30と第2電極50との周部どうしの間に一端部が位置し基板10の上記一表面上に他端部が位置している。これにより、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子では、絶縁層60を設けたことにより機能層30および第2電極50が局所的に薄くなるのを抑制することが可能となり、第1電極20と第2電極50との間の電気絶縁性を高めることが可能となる。したがって、有機エレクトロルミネッセンス素子では、第2電極50と第1電極20との短絡をより確実に防止することが可能となり、信頼性の向上を図ることが可能となる。より具体的には、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子では、発光層32における第1電極20側とは反対側で絶縁層60が形成された表面(図1の例では、第2キャリア注入層34の表面)と絶縁層60の表面との間の段差に起因して第2電極50が薄くなるのを抑制することが可能となり、第2電極50と第1電極20との短絡を、より確実に防止することが可能となる。

Claims (4)

  1. 基板と、前記基板の一表面側に設けられた第1電極と、前記基板の前記一表面側で前記第1電極に対向した第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間にあり少なくとも発光層を含む機能層とを備え、前記第2電極側から光を取り出す有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記機能層の側面側に設けられ前記第2電極と前記第1電極とを絶縁する絶縁層を備え、前記絶縁層は、前記発光層と前記第2電極との周部どうしの間に一端部が位置し前記基板の前記一表面上に他端部が位置していることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記第2電極は、少なくとも、前記機能層からの光の取り出し用の開口部を有する電極パターンを備え、前記電極パターンは、金属の粉末と有機バインダとを含んでいることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記第2電極は、前記機能層に接する導電性高分子層と、前記導電性高分子層における前記機能層側とは反対側に位置する前記電極パターンとを備えることを特徴とする請求項2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記導電性高分子層は、前記機能層の厚み方向において前記絶縁層に重ならないように形成されてなることを特徴とする請求項3記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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