以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係るプルプリントシステムの構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係るプルプリントシステム10のブロック図である。
図1に示すように、プルプリントシステム10は、利用者の認証情報に基づいて利用者の認証を実行するサーバーコンピューター20と、印刷ジョブを送信するコンピューター30と、コンピューター30によって送信されてきた印刷ジョブを管理可能なMFP(Multifunction Peripheral)であるマネージャーMFP40と、マネージャーMFP40によって管理されている印刷ジョブを実行するMFPであるクライアントMFP50とを備えている。
サーバーコンピューター20は、WAN(Wide Area Network)11を介して複数のLAN(Local Area Network)12と接続されている。
コンピューター30は、複数のLAN12のそれぞれに少なくとも1台ずつ接続されている。マネージャーMFP40は、複数のLAN12のそれぞれに1台ずつ接続されている。クライアントMFP50は、複数のLAN12のそれぞれに少なくとも1台ずつ接続されている。
同一のLAN12に接続されているコンピューター30、マネージャーMFP40およびクライアントMFP50は、互いに通信可能である。
サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40とは、WAN11およびLAN12を介して互いに通信可能である。同様に、サーバーコンピューター20と、クライアントMFP50とは、WAN11およびLAN12を介して互いに通信可能である。
図2は、サーバーコンピューター20のブロック図である。
図2に示すように、サーバーコンピューター20は、種々の操作が入力されるマウスやキーボードなどの入力デバイスである操作部21と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、マネージャーMFP40(図1参照。)、クライアントMFP50(図1参照。)など、外部の装置とネットワーク経由で通信を実行する通信デバイスである通信部23と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているHDD(Hard Disk Drive)などの記憶デバイスである記憶部24と、サーバーコンピューター20全体を制御する制御部25とを備えている。サーバーコンピューター20は、例えばPC(Personal Computer)などの電子機器によって構成されている。
記憶部24は、利用者の情報を管理するための利用者情報テーブル24aを記憶している。
制御部25は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部24に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
図3は、利用者情報テーブル24aの一例を示す図である。
図3に示すように、利用者情報テーブル24aには、例えば、利用者の認証情報と、印刷に関して利用者に許可されている印刷許可条件とが利用者毎に含まれる。
認証情報としては、例えば、利用者のログイン用の識別情報を示すログイン利用者名と、利用者のログイン用のパスワードを示すログインパスワードとの組み合わせと、利用者のIDカードのIDカード情報と、利用者のPIN(Personal Identification Number)コードとの3種類が存在する。例えば、図3に示す例では、ログイン利用者名「k080701267」の利用者のログインパスワード、IDカード情報、PINコードは、それぞれ「5678」、「424072472042」、「456772」である。
印刷許可条件としては、例えば、利用者に認可されている機能を示す「認可情報」と、利用者に許可されている印刷の残量を示す「部門管理情報」とが存在する。
認可情報としては、例えば、印刷が可能であるか否かを示す「印刷可否」と、カラー印刷が可能であるか否かを示す「カラー印刷可否」と、コピーが可能であるか否かを示す「コピー可否」と、カラーのコピーが可能であるか否かを示す「カラーコピー可否」と、トナーの消費を抑えた印刷であるエコプリントを強制するか否かを示す「エコプリント強制」と、記録媒体の両面に印刷する両面印刷を強制するか否かを示す「両面強制」と、A4サイズの記録媒体への印刷を強制するか否かを示す「A4印刷強制」と、原稿のデータの複数ページを記録媒体の1ページに集約して印刷する集約印刷を強制するか否かを示す「集約強制」とが存在する。
部門管理情報としては、例えば、利用者に許可されている印刷の残りの枚数を示す「印刷残数」と、利用者に許可されているカラー印刷の残りの枚数を示す「カラー印刷残数」と、利用者に許可されているコピーの残りの枚数を示す「コピー残数」と、利用者に許可されているカラーのコピーの残りの枚数を示す「カラーコピー残数」とが存在する。
図4は、コンピューター30のブロック図である。
図4に示すように、コンピューター30は、種々の操作が入力されるマウスやキーボードなどの入力デバイスである操作部31と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部32と、マネージャーMFP40(図1参照。)、クライアントMFP50(図1参照。)など、外部の装置とネットワーク経由で通信を実行する通信デバイスである通信部33と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているHDDなどの記憶デバイスである記憶部34と、コンピューター30全体を制御する制御部35とを備えている。コンピューター30は、例えばPCなどの電子機器によって構成されている。
記憶部34は、コンピューター30からMFPを制御するプリンタードライバー34aを記憶している。プリンタードライバー34aは、コンピューター30の製造段階でコンピューター30にインストールされていても良いし、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの記憶媒体からコンピューター30に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からコンピューター30に追加でインストールされても良い。
記憶部34は、同一のLAN12に接続されているマネージャーMFP40(図1参照。)の認証用のポート番号として、認証用ポート番号34bを記憶することが可能である。また、記憶部34は、同一のLAN12に接続されているマネージャーMFP40の第1のポート番号として、通常の印刷のためのポート番号(以下「通常印刷用ポート番号」と言う。)34cを記憶することができる。また、記憶部34は、同一のLAN12に接続されているマネージャーMFP40の第2のポート番号として、プルプリント用のポート番号(以下「プルプリント用ポート番号」と言う。)34dを記憶することができる。また、記憶部34は、同一のLAN12に接続されているクライアントMFP50(図1参照。)のそれぞれに対しても、通常印刷用ポート番号34eをそれぞれ記憶することができる。
制御部35は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部34に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
制御部35は、記憶部34に記憶されているプリンタードライバー34aを実行することによって、認証情報を受け付けるコンピューター側認証情報受付手段35a、コンピューター側認証情報受付手段35aによって受け付けられた認証情報をマネージャーMFP40に送信するコンピューター側認証情報送信手段35b、印刷ジョブを受け付けるジョブ受付手段35c、および、ジョブ受付手段35cによって受け付けられた印刷ジョブをマネージャーMFP40に送信するジョブ送信手段35dとして機能する。
図5は、マネージャーMFP40のブロック図である。
図5に示すように、マネージャーMFP40は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部41と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部42と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー43と、用紙などの記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスであるプリンター44と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を実行するファックスデバイスであるファックス通信部45と、サーバーコンピューター20(図1参照。)、コンピューター30(図1参照。)、クライアントMFP50(図1参照。)など、外部の装置とネットワーク経由で通信を実行する通信デバイスである通信部46と、IDカードからIDカード情報を読み取るカード読取デバイスとしてのIDカードリーダー47と、各種のデータを記憶しているEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、HDDなどの記憶デバイスである記憶部48と、マネージャーMFP40全体を制御する制御部49とを備えている。
記憶部48は、印刷ジョブの実行を制御するための印刷制御プログラム48aと、プルプリントを制御するためのマネージャー用プルプリントプログラム48bとを記憶している。印刷制御プログラム48aおよびマネージャー用プルプリントプログラム48bは、マネージャーMFP40の製造段階でマネージャーMFP40にインストールされていても良いし、SDカード、USBメモリーなどの記憶媒体からマネージャーMFP40に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からマネージャーMFP40に追加でインストールされても良い。
記憶部48は、利用者の認証のためのポート番号として認証用ポート番号48cを記憶することができる。例えば、認証用ポート番号48cは、「9094」である。
記憶部48は、通常印刷用ポート番号48dおよびプルプリント用ポート番号48eを記憶することができる。通常印刷用ポート番号48dおよびプルプリント用ポート番号48eは、互いに異なるポート番号であって、例えばマネージャーMFP40の管理者によって任意に設定されることが可能である。例えば、通常印刷用ポート番号48d、プルプリント用ポート番号48eは、それぞれ、「9100」、「39100」である。
記憶部48は、コンピューター30から送信されてきた印刷ジョブ48fを複数記憶することができる。
記憶部48は、印刷ジョブ48fの情報を管理するためのジョブ情報テーブル48gを記憶することができる。
図6は、ジョブ情報テーブル48gの一例を示す図である。
図6に示すように、ジョブ情報テーブル48gには、例えば、印刷ジョブ48fの名称を示す「ジョブ名」と、印刷ジョブ48fに関連付けられている「ログイン利用者名」と、印刷ジョブ48fをマネージャーMFP40が受信した「日時」と、印刷ジョブ48fの「サイズ」とが印刷ジョブ48f毎に含まれる。また、ジョブ情報テーブル48gには、例えば、印刷ジョブ48fにおける両面印刷の指定の有無を示す「両面設定」、印刷ジョブ48fにおいて指定されている印刷の「ページ数」、印刷ジョブ48fにおいて指定されている印刷の色がモノクロおよびカラーの何れであるかを示す「カラーモード」など、印刷ジョブ48fに対する各種の設定の情報が印刷ジョブ48f毎に含まれる。例えば、図6に示す例では、ジョブ名「Word_140513_102723.prn」の印刷ジョブ48fに関連付けられているログイン利用者名、日時、サイズ、両面設定、ページ数、カラーモードは、それぞれ、「k080701267」、「2014年5月13日9時8分」、「0.3MB」、「有」、「9枚」、「カラー」である。
図5に示すように、記憶部48は、利用者の情報を管理するための利用者情報テーブル48hを記憶することができる。
図7は、利用者情報テーブル48hの一例を示す図である。
図7に示すように、利用者情報テーブル48hは、図3に示す利用者情報テーブル24aと同様である。ただし、図7に示す利用者情報テーブル48hは、図3に示す利用者情報テーブル24aとは異なり、認証が成功した利用者の情報のみが含まれる。また、図7に示す利用者情報テーブル48hは、図3に示す利用者情報テーブル24aとは異なり、「ログインパスワード」、「IDカード情報」および「PINコード」の値に関して、成功した認証に使用されたもののみ含まれる。また、図7に示す利用者情報テーブル48hは、含まれている情報が暗号化されている。
図5に示すように、記憶部48は、利用者のセッションを管理するための利用者セッションテーブル48iを記憶することができる。
図8は、利用者セッションテーブル48iの一例を示す図である。
図8に示すように、利用者セッションテーブル48iには、例えば、セッションの「識別情報」、セッションの開始の「日時」、セッションの対象の利用者の「ログイン利用者名」、セッションにおいて実行された印刷の枚数を示す「印刷カウンター」、セッションにおいて実行されたカラー印刷の枚数を示す「カラー印刷カウンター」など、セッションに関する各種の情報がセッション毎に含まれる。例えば、図8に示す例では、識別情報「セッション1」のセッションに関連付けられている「日時」、「ログイン利用者名」、「印刷カウンター」、「カラー印刷カウンター」は、それぞれ、「2014/08/07 15:12.12」、「k080701267」、「3」、「0」である。
図5に示す制御部49は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられる主記憶デバイスとしてのRAMとを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部48に記憶されているプログラムを実行する。
制御部49は、記憶部48に記憶されている印刷制御プログラム48aを実行することによって、通常印刷用ポート番号48d宛てに通信部46によって受信された印刷ジョブをプリンター44によって実行する印刷実行手段49aとして機能する。
また、制御部49は、記憶部48に記憶されているマネージャー用プルプリントプログラム48bを実行することによって、プルプリント用ポート番号48e宛てに通信部46によって受信された印刷ジョブを管理するジョブ管理手段49b、クライアントMFP50(図1参照。)から送信されてきた認証情報をサーバーコンピューター20(図1参照。)に転送する認証情報転送手段49c、サーバーコンピューター20によって認証された利用者に対してサーバーコンピューター20によって管理されている印刷許可条件をサーバーコンピューター20から受信する条件受信手段49d、条件受信手段49dによって受信された印刷許可条件をコンピューター30(図1参照。)またはクライアントMFP50に送信する条件送信手段49e、ジョブ管理手段49bによって管理されている印刷ジョブをクライアントMFP50に送信するジョブ送信手段49f、サーバーコンピューター20によって認証された利用者の認証情報を管理する認証情報管理手段49g、および、利用者の認証を実行する認証手段49hとして機能する。
図9は、クライアントMFP50のブロック図である。
図9に示すように、クライアントMFP50は、マネージャーMFP40(図5参照。)と同様に、操作部51、表示部52、スキャナー53、プリンター54、ファックス通信部55、通信部56、IDカードリーダー57、記憶部58および制御部59を備えている。
記憶部58は、印刷ジョブの実行を制御するための印刷制御プログラム58aと、プルプリントを制御するためのクライアント用プルプリントプログラム58bとを記憶している。印刷制御プログラム58aおよびクライアント用プルプリントプログラム58bは、クライアントMFP50の製造段階でクライアントMFP50にインストールされていても良いし、SDカード、USBメモリーなどの記憶媒体からクライアントMFP50に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からクライアントMFP50に追加でインストールされても良い。
記憶部58は、通常印刷用ポート番号58cを記憶することができる。通常印刷用ポート番号58cは、例えばクライアントMFP50の管理者によって任意に設定されることが可能である。例えば、通常印刷用ポート番号58cは、「9100」である。
記憶部58は、利用者セッションテーブル48i(図8参照。)と同様な利用者セッションテーブル58dを記憶することができる。
制御部59は、記憶部58に記憶されている印刷制御プログラム58aを実行することによって、通常印刷用ポート番号58c宛てに通信部56によって受信された印刷ジョブをプリンター54によって実行する通常印刷実行手段59aとして機能する。
また、制御部59は、記憶部58に記憶されているクライアント用プルプリントプログラム58bを実行することによって、認証情報を受け付ける認証情報受付手段59b、認証情報受付手段59bによって受け付けられた認証情報をマネージャーMFP40(図1参照。)に送信する認証情報送信手段59c、マネージャーMFP40から受信した印刷ジョブをプリンター54によって実行するプルプリント用印刷実行手段59d、および、通常印刷実行手段59aまたはプルプリント用印刷実行手段59dによって実行された印刷の量をマネージャーMFP40を経由させずにサーバーコンピューター20に送信する印刷量送信手段59eとして機能する。
次に、プルプリントシステム10の動作について説明する。
まず、プリンタードライバー34aによる認証用のポート番号の設定について説明する。
利用者は、コンピューター30の操作部31を介して、マネージャーMFP40の認証用ポート番号の設定の開始をコンピューター30に指示することができる。コンピューター30のコンピューター側認証情報受付手段35aは、マネージャーMFP40の認証用ポート番号の設定の開始が指示されると、図10に示す設定画面60を表示部32に表示する。
図10は、プリンタードライバー34aによる認証用のポート番号の設定画面60の一例を示す図である。
図10に示す設定画面60には、設定対象のMFPのIP(Internet Protocol)アドレスが入力されるためのテキストボックス61と、設定対象のMFPの認証用ポート番号が入力されるためのテキストボックス62と、ログイン利用者名が入力されるためのテキストボックス63と、ログインパスワードが入力されるためのテキストボックス64と、設定を有効にするためのOKボタン65と、設定を中止するためのキャンセルボタン66とが含まれている。
利用者は、マネージャーMFP40の認証用ポート番号として例えばマネージャーMFP40の管理者から通知されているポート番号をテキストボックス62に入力することができる。
コンピューター側認証情報受付手段35aは、設定画面60のOKボタン65が押されると、テキストボックス61、62、63、64にそれぞれ入力されているIPアドレス、ポート番号、ログイン利用者名、ログインパスワードを記憶部34に記憶する。特に、コンピューター側認証情報受付手段35aは、テキストボックス62に入力されているポート番号を認証用ポート番号34bとして記憶部34に記憶する。
次に、プリンタードライバー34aによる印刷用のポート番号の設定について説明する。
利用者は、コンピューター30の操作部31を介して、マネージャーMFP40のプルプリント用ポート番号の設定の開始をコンピューター30に指示することができる。コンピューター30の制御部35は、マネージャーMFP40のプルプリント用ポート番号の設定の開始が指示されると、図11に示す設定画面70を表示部32に表示する。
図11は、プリンタードライバー34aによる印刷用のポート番号の設定画面70の一例を示す図である。
図11に示す設定画面70には、設定対象のポートの名称が入力されるためのテキストボックス71と、設定対象のMFPの名称またはIPアドレスが入力されるためのテキストボックス72と、設定対象のMFPとの通信プロトコルとしてRawが選択されるためのラジオボタン73aと、設定対象のMFPとの通信プロトコルとしてLPR(Line Printer daemon protocol)が選択されるためのラジオボタン73bと、設定対象のMFPとRawプロトコルで通信する場合に使用するポート番号が入力されるためのテキストボックス74と、設定対象のMFPとLPRで通信する場合の設定領域75と、SNMP(Simple Network Management Protocol)に関する設定領域76と、設定を有効にするためのOKボタン77と、設定を中止するためのキャンセルボタン78とが含まれている。ラジオボタン73aおよびラジオボタン73bは、常に何れか一方のみが選択された状態になる。
利用者は、設定画面70において、マネージャーMFP40のIPアドレスをテキストボックス72に入力し、ラジオボタン73aを選択し、マネージャーMFP40のプルプリント用ポート番号として例えばマネージャーMFP40の管理者から通知されているポート番号をテキストボックス74に入力した後、OKボタン77を押すことによって、プリンタードライバー34aによるマネージャーMFP40のプルプリント用ポート番号の設定を指示することができる。
制御部35は、プリンタードライバー34aによるマネージャーMFP40のプルプリント用ポート番号の設定が指示されると、テキストボックス74において指定されていたポート番号をプルプリント用ポート番号34dとして記憶部34に記憶する。
以上においては、プリンタードライバー34aによるマネージャーMFP40のプルプリント用ポート番号の設定について説明したが、プリンタードライバー34aによるマネージャーMFP40の通常印刷用ポート番号の設定や、プリンタードライバー34aによるクライアントMFP50の通常印刷用ポート番号の設定についても同様である。
次に、印刷を実行する場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
まず、コンピューター30の操作部31を介して印刷の実行が指示される場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
まず、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が可能である状態でコンピューター30の操作部31を介して印刷の実行が指示される場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
図12は、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が可能である状態でコンピューター30の操作部31を介して印刷の実行が指示される場合のプルプリントシステム10の動作のシーケンス図である。
図12に示すように、コンピューター30のコンピューター側認証情報送信手段35bは、印刷設定の開始が指示されると、認証情報、すなわち、図10に示す設定画面60において設定されていたログイン利用者名およびログインパスワードの組み合わせを、図10に示す設定画面60において設定されていたIPアドレスに対して、図10に示す設定画面60において設定されていたポート番号、すなわち、認証用ポート番号34b宛てに送信する(S201)。すなわち、コンピューター側認証情報送信手段35bは、マネージャーMFP40に利用者の認証を依頼する。
マネージャーMFP40の認証情報転送手段49cは、S201において送信されてきた認証情報、すなわち、ログイン利用者名およびログインパスワードの組み合わせを、サーバーコンピューター20に転送する(S202)。すなわち、認証情報転送手段49cは、サーバーコンピューター20に利用者の認証を依頼する。
サーバーコンピューター20の制御部25は、S202において送信されてきた認証情報と、利用者情報テーブル24a上の認証情報とに基づいて、利用者の認証を実行する(S203)。ここで、制御部25は、利用者情報テーブル24a上の認証情報に、S202において送信されてきた認証情報と同一の認証情報が存在する場合、利用者の認証が成功したと判断する。
サーバーコンピューター20の制御部25は、S203の処理の後、S203における認証の結果をマネージャーMFP40に送信する(S204)。
マネージャーMFP40の制御部49は、S204において送信されてきた認証の結果を受信する。そして、マネージャーMFP40の認証情報管理手段49gは、認証の結果として認証の成功が受信された場合に、認証が成功した利用者のログイン利用者名および印刷許可条件をサーバーコンピューター20に要求する(S205)。なお、認証情報管理手段49gは、マネージャーMFP40自身がS202において利用者のログイン利用者名を転送しているので、認証が成功した利用者のログイン利用者名を認識している。したがって、認証情報管理手段49gは、ログイン利用者名をサーバーコンピューター20に要求しなくても良い。
サーバーコンピューター20の制御部25は、S205における要求に応じて、S203において認証を実行した対象の利用者のログイン利用者名および印刷許可条件を利用者情報テーブル24aから取得する(S206)。
次いで、サーバーコンピューター20の制御部25は、S206において取得したログイン利用者名および印刷許可条件をマネージャーMFP40に送信する(S207)。
マネージャーMFP40の条件受信手段49dは、S207において送信されてきたログイン利用者名および印刷許可条件を受信する。そして、マネージャーMFP40の認証情報管理手段49gは、S202において転送したログイン利用者名、または、S207において送信されてきたログイン利用者名と、S202において転送した認証情報と、S207において送信されてきた印刷許可条件とを暗号化して利用者情報テーブル48hに記憶する(S208)。具体的には、認証情報管理手段49gは、対象のログイン利用者名の情報が利用者情報テーブル48hに存在しない場合には、対象のログイン利用者名の情報を利用者情報テーブル48hに生成する。そして、認証情報管理手段49gは、利用者情報テーブル48hの印刷許可条件のうち、対象のログイン利用者名に関連付けられる印刷許可条件を、S207において送信されてきた印刷許可条件にする。また、認証情報管理手段49gは、利用者情報テーブル48hの認証情報のうち、S202において転送した認証情報と同一の種類の認証情報であって、対象のログイン利用者名に関連付けられる認証情報を、S202において転送した認証情報にする。
次いで、マネージャーMFP40の条件送信手段49eは、S204において送信されてきた認証の結果をコンピューター30に送信する(S209)。ここで、条件送信手段49eは、認証の結果が認証の成功である場合に、認証の結果として印刷許可条件をコンピューター30に送信する。
コンピューター30のジョブ受付手段35cは、S209において印刷許可条件が送信されてくると、送信されてきた印刷許可条件に応じた印刷の実行の指示のみを受け付ける(S210)。すなわち、ジョブ受付手段35cは、送信されてきた印刷許可条件に応じた印刷ジョブのみを受け付ける。
例えば、ジョブ受付手段35cは、印刷許可条件において「印刷可否」が「不可能」と設定されている場合、印刷ジョブを受け付けない。また、ジョブ受付手段35cは、印刷許可条件において「カラー印刷可否」が「不可能」と設定されている場合、カラー印刷の印刷ジョブを受け付けない。また、ジョブ受付手段35cは、印刷許可条件において「エコプリント強制」が「する」と設定されている場合、エコプリントの印刷ジョブのみを受け付ける。また、ジョブ受付手段35cは、印刷許可条件において「両面強制」が「する」と設定されている場合、両面印刷の印刷ジョブのみを受け付ける。また、ジョブ受付手段35cは、印刷許可条件において「A4印刷強制」が「する」と設定されている場合、A4サイズの印刷の印刷ジョブのみを受け付ける。また、ジョブ受付手段35cは、印刷許可条件において「集約強制」が「する」と設定されている場合、集約印刷の印刷ジョブのみを受け付ける。
また、ジョブ受付手段35cは、印刷許可条件における「印刷残数」の範囲内で印刷ジョブを受け付ける。また、ジョブ受付手段35cは、印刷許可条件における「カラー印刷残数」の範囲内でカラー印刷の印刷ジョブを受け付ける。
次に、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が不可能である状態でコンピューター30の操作部31を介して印刷の実行が指示される場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
図13は、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が不可能である状態でコンピューター30の操作部31を介して印刷の実行が指示される場合のプルプリントシステム10の動作のシーケンス図である。
図13に示すように、コンピューター30のコンピューター側認証情報送信手段35bは、印刷設定の開始が指示されると、図12に示す動作と同様にS201の処理を実行する。
次いで、マネージャーMFP40の認証手段49hは、マネージャーMFP40がサーバーコンピューター20と通信することができないので、S201において送信されてきた認証情報、すなわち、ログイン利用者名およびログインパスワードの組み合わせと、利用者情報テーブル48h上の認証情報とに基づいて、利用者の認証を実行する(S211)。ここで、認証手段49hは、利用者情報テーブル48h上の認証情報に、S201において送信されてきた認証情報と同一の認証情報が存在する場合、利用者の認証が成功したと判断する。なお、認証手段49hは、利用者情報テーブル48h上の認証情報を使用する度に、その認証情報を一時的に復号する。
次いで、マネージャーMFP40の条件送信手段49eは、S211における認証の結果をコンピューター30に送信する(S212)。ここで、条件送信手段49eは、S211において利用者の認証が成功していた場合に、S211において認証を実行した対象の利用者の印刷許可条件を利用者情報テーブル48hから復号して取得し、この印刷許可条件を認証の結果としてコンピューター30に送信する。
コンピューター30のジョブ受付手段35cは、S212において印刷許可条件が送信されてくると、送信されてきた印刷許可条件に応じた印刷の実行の指示のみを受け付ける(S210)。すなわち、ジョブ受付手段35cは、送信されてきた印刷許可条件に応じた印刷ジョブのみを受け付ける。
次に、通常の印刷の場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
図14は、マネージャーMFP40によって通常の印刷が実行される場合のプルプリントシステム10の動作のシーケンス図である。
図14に示すように、コンピューター30のジョブ送信手段35dは、マネージャーMFP40に印刷を実行させる指示がS210において受け付けられると、受け付けられた指示に応じた印刷ジョブを、記憶部34に記憶されている通常印刷用ポート番号34c宛てにマネージャーMFP40に対して送信する(S221)。
そして、マネージャーMFP40の印刷実行手段49aは、通信部46によって受信された印刷ジョブの宛先と、記憶部48に記憶されている通常印刷用ポート番号48dとが同一である場合、すなわち、通常印刷用ポート番号48d宛ての印刷ジョブが通信部46によって受信された場合、通信部46によって受信された印刷ジョブをプリンター44によって実行する(S222)。
次いで、マネージャーMFP40の印刷実行手段49aは、S222において実行した印刷ジョブに基づいて、利用者セッションテーブル48iを更新する(S223)。具体的には、印刷実行手段49aは、S222において実行した印刷ジョブのセッションを利用者セッションテーブル48iに追加する。
以上においては、マネージャーMFP40による通常の印刷について説明したが、クライアントMFP50による通常の印刷についても同様である。
次に、マネージャーMFP40によって印刷ジョブが管理される場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
まず、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が可能である状態でマネージャーMFP40によって印刷ジョブが管理される場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
図15は、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が可能である状態でマネージャーMFP40によって印刷ジョブが管理される場合のプルプリントシステム10の動作のシーケンス図である。
図15に示すように、コンピューター30のジョブ送信手段35dは、プルプリントの指示がS210において受け付けられると、受け付けられた指示に応じた印刷ジョブを、記憶部34に記憶されているプルプリント用ポート番号34d宛てにマネージャーMFP40に対して送信する(S241)。このとき、ジョブ送信手段35dは、マネージャーMFP40のプルプリント用ポート番号宛てに送信する印刷ジョブのPJL(Printer Job Language)に次のコマンドを付与する。
@PJL SET KLOGINID=”k080701267”
@PJL SET KLOGINPWD=”5678”
@PJL SET JOBNAME=”Test job”
@PJL COMMENT=”INFO:NUP 1; DUPLEX OFF; QTY 1; COLORMODE COLOR;”
一行目のコマンドは、ログイン利用者名を示すパラメーター「KLOGINID」に値「k080701267」を設定するコマンドである。なお、値「k080701267」は、一例であり、実際には、図10に示す設定画面60において設定されていたログイン利用者名である。
二行目のコマンドは、ログインパスワードを示すパラメーター「KLOGINPWD」に値「5678」を設定するコマンドである。なお、値「5678」は、一例であり、実際には、図10に示す設定画面60において設定されていたログインパスワードである。
三行目のコマンドは、ジョブ名を示すパラメーター「JOBNAME」に値「Test job」を設定するコマンドである。なお、値「Test job」は、一例であり、実際には、利用者によって指定された任意の名称である。
四行目のコマンドは、両面設定、ページ数、カラーモードを設定するコマンドである。この例では、両面設定(DUPLEX)は、しない(OFF)設定になっている。また、ページ数(QTY)は、1ページと設定されている。また、カラーモード(COLORMODE)は、カラー(COLOR)と設定されている。なお、実際には、S210において受け付けた設定が反映される。
そして、マネージャーMFP40のジョブ管理手段49bは、通信部46によって受信された印刷ジョブの宛先と、記憶部48に記憶されているプルプリント用ポート番号48eとが同一である場合、すなわち、プルプリント用ポート番号48e宛ての印刷ジョブが通信部46によって受信された場合、S241において印刷ジョブのPJLに付与されたコマンドにおいて設定されている情報を抽出する(S242)。
次いで、サーバーコンピューター20の認証情報転送手段49cは、S242において抽出された情報のうちの認証情報、すなわち、パラメーター「KLOGINID」および「KLOGINPWD」にそれぞれ設定されていたログイン利用者名およびログインパスワードの組み合わせを、サーバーコンピューター20に転送する(S243)。すなわち、認証情報転送手段49cは、後述のS250において利用者に関連付けて管理される前の印刷ジョブに付与されている認証情報に基づいて、サーバーコンピューター20に利用者の認証を依頼する。
サーバーコンピューター20の制御部25は、S202において送信されてきた認証情報と、利用者情報テーブル24a上の認証情報とに基づいて、利用者の認証を実行する(S244)。ここで、制御部25は、利用者情報テーブル24a上の認証情報に、S243において送信されてきた認証情報と同一の認証情報が存在する場合、利用者の認証が成功したと判断する。
サーバーコンピューター20の制御部25は、S244の処理の後、S244における認証の結果をマネージャーMFP40に送信する(S245)。
マネージャーMFP40の制御部49は、S245において送信されてきた認証の結果を受信する。そして、マネージャーMFP40の認証情報管理手段49gは、認証の結果として認証の成功が受信された場合に、認証が成功した利用者のログイン利用者名および印刷許可条件をサーバーコンピューター20に要求する(S246)。なお、認証情報管理手段49gは、マネージャーMFP40自身がS243において利用者のログイン利用者名を送信しているので、認証が成功した利用者のログイン利用者名を認識している。したがって、認証情報管理手段49gは、ログイン利用者名をサーバーコンピューター20に要求しなくても良い。
サーバーコンピューター20の制御部25は、S246における要求に応じて、S244において認証を実行した対象の利用者のログイン利用者名および印刷許可条件を利用者情報テーブル24aから取得する(S247)。
次いで、サーバーコンピューター20の制御部25は、S247において取得したログイン利用者名および印刷許可条件をマネージャーMFP40に送信する(S248)。
マネージャーMFP40の認証情報管理手段49gは、S243において送信したログイン利用者名、または、S248において送信されてきたログイン利用者名と、S243において送信した認証情報と、S248において送信されてきた印刷許可条件とを暗号化して利用者情報テーブル48hに記憶する(S249)。具体的には、認証情報管理手段49gは、対象のログイン利用者名の情報が利用者情報テーブル48hに存在しない場合には、対象のログイン利用者名の情報を利用者情報テーブル48hに生成する。そして、認証情報管理手段49gは、利用者情報テーブル48hの印刷許可条件のうち、対象のログイン利用者名に関連付けられる印刷許可条件を、S248において送信されてきた印刷許可条件にする。また、認証情報管理手段49gは、利用者情報テーブル48hの認証情報のうち、S243において送信した認証情報と同一の種類の認証情報であって、対象のログイン利用者名に関連付けられる認証情報を、S243において送信した認証情報にする。
マネージャーMFP40のジョブ管理手段49bは、S245において送信されてきた認証の結果が認証の成功である場合、S241においてコンピューター30から送信されてきた印刷ジョブを印刷ジョブ48fとして管理する(S250)。ここで、ジョブ管理手段49bは、例えば、S242において抽出された情報のうち「ジョブ名」、「ログイン利用者名」、「両面設定」、「ページ数」および「カラーモード」に基づいて、ジョブ情報テーブル48gに印刷ジョブを追加する。
次に、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が不可能である状態でマネージャーMFP40によって印刷ジョブが管理される場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
図16は、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が不可能である状態でマネージャーMFP40によって印刷ジョブが管理される場合のプルプリントシステム10の動作のシーケンス図である。
図16に示すように、コンピューター30のジョブ送信手段35dは、プルプリントの指示がS210において受け付けられると、図15に示す動作と同様にS241の処理を実行する。
そして、マネージャーMFP40のジョブ管理手段49bは、図15に示す動作と同様にS242の処理を実行する。
次いで、マネージャーMFP40の認証手段49hは、マネージャーMFP40がサーバーコンピューター20と通信することができないので、S242において抽出された情報のうちの認証情報、すなわち、パラメーター「KLOGINID」および「KLOGINPWD」にそれぞれ設定されていたログイン利用者名およびログインパスワードの組み合わせと、利用者情報テーブル48h上の認証情報とに基づいて、利用者の認証を実行する(S251)。ここで、認証手段49hは、利用者情報テーブル48h上の認証情報に、S242において抽出された情報のうちの認証情報と同一の認証情報が存在する場合、利用者の認証が成功したと判断する。なお、認証手段49hは、利用者情報テーブル48h上の認証情報を使用する度に、その認証情報を一時的に復号する。
マネージャーMFP40のジョブ管理手段49bは、S251における認証の結果が認証の成功である場合、S241においてコンピューター30から送信されてきた印刷ジョブを印刷ジョブ48fとして管理する(S250)。
次に、クライアントMFP50からログインされる場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
まず、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が可能である状態でクライアントMFP50からログインされる場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
図17は、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が可能である状態でクライアントMFP50からログインされる場合のプルプリントシステム10の動作のシーケンス図である。
図17に示すように、クライアントMFP50の認証情報受付手段59bは、マネージャーMFP40へのログインのための図18に示すようなログイン画面80を表示部52に表示する(S261)。
図18は、ログイン画面80の一例を示す図である。
図18に示すログイン画面80には、ログイン利用者名が入力されるためのテキストボックス81と、ログインパスワードまたはPINコードが入力されるためのテキストボックス82と、処理を中止するためのキャンセルボタン83と、IDカードによってログインするためのボタン84と、処理を続行するためのOKボタン85とが含まれる。
利用者は、テキストボックス81、テキストボックス82にそれぞれログイン利用者名、ログインパスワードを入力して、OKボタン85を押すことによって、テキストボックス81に入力されたログイン利用者名と、テキストボックス82に入力されたログインパスワードとの組み合わせを認証情報としたマネージャーMFP40へのログインを、クライアントMFP50に指示することができる。また、利用者は、テキストボックス82にPINコードを入力して、OKボタン85を押すことによって、テキストボックス82に入力されたPINコードを認証情報としたマネージャーMFP40へのログインを、クライアントMFP50に指示することができる。また、利用者は、IDカードリーダー57にIDカードをセットしてログイン画面80においてボタン84を押すことによって、IDカードリーダー57によってIDカードから読み取られたIDカード情報を認証情報としたマネージャーMFP40へのログインを、クライアントMFP50に指示することができる。
図17に示すように、クライアントMFP50の認証情報送信手段59cは、図18に示すログイン画面80によってマネージャーMFP40へのログインが指示されると、利用者によって入力された認証情報をマネージャーMFP40に送信する(S262)。ここで、マネージャーMFP40と、クライアントMFP50との間の通信は、Webサービスを使用して実現される。
マネージャーMFP40の認証情報転送手段49cは、S262において送信されてきた認証情報を、サーバーコンピューター20に転送する(S263)。すなわち、認証情報転送手段49cは、サーバーコンピューター20に利用者の認証を依頼する。
サーバーコンピューター20の制御部25は、S263において送信されてきた認証情報と、利用者情報テーブル24a上の認証情報とに基づいて、利用者の認証を実行する(S264)。ここで、制御部25は、利用者情報テーブル24a上の認証情報に、S263において送信されてきた認証情報と同一の認証情報が存在する場合、利用者の認証が成功したと判断する。
サーバーコンピューター20の制御部25は、S264の処理の後、S264における認証の結果をマネージャーMFP40に送信する(S265)。
マネージャーMFP40の制御部49は、S265において送信されてきた認証の結果を受信する。そして、マネージャーMFP40の認証情報管理手段49gは、認証の結果として認証の成功が受信された場合に、認証が成功した利用者のログイン利用者名および印刷許可条件をサーバーコンピューター20に要求する(S266)。なお、認証情報管理手段49gは、マネージャーMFP40自身がS263において利用者のログイン利用者名を転送している場合には、認証が成功した利用者のログイン利用者名を認識しているので、ログイン利用者名をサーバーコンピューター20に要求しなくても良い。
サーバーコンピューター20の制御部25は、S266における要求に応じて、S264において認証を実行した対象の利用者のログイン利用者名および印刷許可条件を利用者情報テーブル24aから取得する(S267)。
次いで、サーバーコンピューター20の制御部25は、S267において取得したログイン利用者名および印刷許可条件をマネージャーMFP40に送信する(S268)。
マネージャーMFP40の条件受信手段49dは、S268において送信されてきたログイン利用者名および印刷許可条件を受信する。そして、マネージャーMFP40の認証情報管理手段49gは、S263において転送したログイン利用者名、または、S268において送信されてきたログイン利用者名と、S263において転送した認証情報と、S268において送信されてきた印刷許可条件とを暗号化して利用者情報テーブル48hに記憶する(S269)。具体的には、認証情報管理手段49gは、対象のログイン利用者名の情報が利用者情報テーブル48hに存在しない場合には、対象のログイン利用者名の情報を利用者情報テーブル48hに生成する。そして、認証情報管理手段49gは、利用者情報テーブル48hの印刷許可条件のうち、対象のログイン利用者名に関連付けられる印刷許可条件を、S268において送信されてきた印刷許可条件にする。また、認証情報管理手段49gは、利用者情報テーブル48hの認証情報のうち、S263において転送した認証情報と同一の種類の認証情報であって、対象のログイン利用者名に関連付けられる認証情報を、S263において転送した認証情報にする。
次いで、マネージャーMFP40の条件送信手段49eは、S265において送信されてきた認証の結果をクライアントMFP50に送信する(S270)。ここで、条件送信手段49eは、認証の結果が認証の成功である場合に、認証の結果として印刷許可条件をクライアントMFP50に送信する。
クライアントMFP50の制御部59は、S270において印刷許可条件が送信されてくると、図19に示すような指示受付画面90を表示部52に表示する(S271)。
図19は、指示受付画面90の一例を示す図である。
図19に示す指示受付画面90には、コピーの実行の指示を受け付けるためのコピーボタン91と、プルプリントの実行の指示を受け付けるためのプルプリントボタン92と、処理を中止するためのキャンセルボタン93とが含まれる。
次に、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が不可能である状態でクライアントMFP50からログインされる場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
図20は、サーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40との間の通信が不可能である状態でクライアントMFP50からログインされる場合のプルプリントシステム10の動作のシーケンス図である。
図20に示すように、クライアントMFP50の認証情報受付手段59bは、図17に示す動作と同様にS261の処理を実行する。
次いで、クライアントMFP50の認証情報送信手段59cは、図17に示す動作と同様にS262の処理を実行する。
次いで、マネージャーMFP40の認証手段49hは、マネージャーMFP40がサーバーコンピューター20と通信することができないので、S262において送信されてきた認証情報と、利用者情報テーブル48h上の認証情報とに基づいて、利用者の認証を実行する(S272)。ここで、認証手段49hは、利用者情報テーブル48h上の認証情報に、S262において送信されてきた認証情報と同一の認証情報が存在する場合、利用者の認証が成功したと判断する。なお、認証手段49hは、利用者情報テーブル48h上の認証情報を使用する度に、その認証情報を一時的に復号する。
次いで、マネージャーMFP40の条件送信手段49eは、S272における認証の結果をクライアントMFP50に送信する(S273)。ここで、条件送信手段49eは、認証の結果が認証の成功である場合に、S272において認証を実行した対象の利用者の印刷許可条件を利用者情報テーブル48hから復号して取得し、この印刷許可条件を認証の結果としてクライアントMFP50に送信する。
クライアントMFP50の制御部59は、S273において印刷許可条件が送信されてくると、図19に示すような指示受付画面90を表示部52に表示する(S271)。
次に、プルプリントの場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
図21は、プルプリントの場合のプルプリントシステム10の動作のシーケンス図である。
図21に示すように、クライアントMFP50の制御部59は、指示受付画面90のプルプリントボタン92が押されると、マネージャーMFP40が管理している印刷ジョブのうちログイン中の利用者の印刷ジョブの一覧をマネージャーMFP40に要求する(S281)。
マネージャーMFP40のジョブ管理手段49bは、ログイン中の利用者の印刷ジョブの一覧がクライアントMFP50から要求されると、クライアントMFP50にログイン中の利用者のログイン利用者名にジョブ情報テーブル48gにおいて関連付けられている印刷ジョブの一覧を抽出する(S282)。
次いで、ジョブ管理手段49bは、S282において抽出した印刷ジョブの一覧をクライアントMFP50に送信する(S283)。ここで、クライアントMFP50に送信される一覧には、対象の印刷ジョブのジョブ名と、対象の印刷ジョブをマネージャーMFP40が受信した日時と、対象の印刷ジョブのサイズとが含まれている。また、クライアントMFP50に送信される一覧には、対象の印刷ジョブの「両面設定」、「ページ数」、「カラーモード」など、対象の印刷ジョブに対する各種の設定の情報が含まれている。
クライアントMFP50の制御部59は、マネージャーMFP40から送信されてきた印刷ジョブの一覧を受信すると、図22に示すようなジョブ選択画面100を表示部52に表示する(S284)。
図22は、ジョブ選択画面100の一例を示す図である。
図22に示すジョブ選択画面100には、マネージャーMFP40から受信した印刷ジョブの一覧を表示するためのジョブ一覧領域101と、指示受付画面90に戻るためのボタン102と、処理を続行するためのOKボタン103とが含まれる。
利用者は、ジョブ選択画面100において、ジョブ一覧領域101で少なくとも1つの印刷ジョブを選択し、OKボタン103を押すことができる。すなわち、利用者は、選択した印刷ジョブの実行をクライアントMFP50に指示することができる。
ここで、クライアントMFP50の制御部59は、S270またはS273において送信されてきた印刷許可条件に応じた印刷ジョブの実行の指示のみを受け付ける。
例えば、制御部59は、印刷許可条件において「印刷可否」が「不可能」と設定されている場合、印刷ジョブの実行の指示を受け付けない。また、制御部59は、印刷許可条件において「カラー印刷可否」が「不可能」と設定されている場合、「カラーモード」として「カラー」が設定されている印刷ジョブの実行の指示を受け付けない。また、制御部59は、印刷許可条件において「エコプリント強制」が「する」と設定されている場合、エコプリントが設定されている印刷ジョブの実行の指示のみを受け付ける。また、制御部59は、印刷許可条件において「両面強制」が「する」と設定されている場合、両面印刷が設定されている印刷ジョブの実行の指示のみを受け付ける。また、制御部59は、印刷許可条件において「A4印刷強制」が「する」と設定されている場合、A4サイズの印刷が設定されている印刷ジョブの実行の指示のみを受け付ける。また、制御部59は、印刷許可条件において「集約強制」が「する」と設定されている場合、集約印刷が設定されている印刷ジョブの実行の指示のみを受け付ける。
また、制御部59は、「ページ数」が印刷許可条件における「印刷残数」の範囲内に設定されている印刷ジョブの実行の指示のみを受け付ける。また、制御部59は、「カラーモード」として「カラー」が設定されている印刷ジョブに関して、「ページ数」が印刷許可条件における「カラー印刷残数」の範囲内に設定されている印刷ジョブの実行の指示のみを受け付ける。
図21に示すように、クライアントMFP50の制御部59は、OKボタン103が押された時点でジョブ一覧領域101において選択されている印刷ジョブのジョブ名をマネージャーMFP40に送信することによって、印刷ジョブをマネージャーMFP40に要求する(S285)。
マネージャーMFP40のジョブ送信手段49fは、クライアントMFP50から送信されてきたジョブ名を受信すると、受信したジョブ名が付けられている印刷ジョブ48fを記憶部48から読み出して(S286)、読み出した印刷ジョブをクライアントMFP50に送信する(S287)。
クライアントMFP50のプルプリント用印刷実行手段59dは、マネージャーMFP40から送信されてきた印刷ジョブを受信すると、受信した印刷ジョブをプリンター54によって実行する(S288)。すなわち、プルプリント用印刷実行手段59dは、プルプリントを実行する。
次いで、クライアントMFP50のプルプリント用印刷実行手段59dは、S288において実行した印刷ジョブに基づいて、利用者セッションテーブル58dを更新する(S289)。具体的には、プルプリント用印刷実行手段59dは、S288において実行した印刷ジョブのセッションを利用者セッションテーブル58dに追加する。
なお、以上においては、マネージャーMFP40によって管理されている印刷ジョブをクライアントMFP50から実行する場合について説明したが、マネージャーMFP40によって管理されている印刷ジョブをマネージャーMFP40自身から実行する場合も同様の動作によって実現可能である。
また、以上においては、指示受付画面90においてプルプリントボタン92が押された場合について説明したが、利用者は、指示受付画面90においてコピーボタン91を押すこともできる。
クライアントMFP50の制御部59は、指示受付画面90のコピーボタン91が押されると、スキャナー53によって原稿から読み取った画像をプリンター54によって印刷する「コピー」を実行する。制御部59は、実行したコピーの印刷ジョブに基づいて、利用者セッションテーブル58dを更新する。具体的には、制御部59は、実行したコピーの印刷ジョブのセッションを利用者セッションテーブル58dに追加する。
ここで、制御部59は、S270またはS273において送信されてきた印刷許可条件に応じたコピーの実行の指示のみを受け付ける。
例えば、制御部59は、印刷許可条件において「コピー可否」が「不可能」と設定されている場合、コピーの実行の指示を受け付けない。また、制御部59は、印刷許可条件において「カラーコピー可否」が「不可能」と設定されている場合、カラーのコピーの実行の指示を受け付けない。また、制御部59は、印刷許可条件において「エコプリント強制」が「する」と設定されている場合、エコプリントが指定されるコピーの実行の指示のみを受け付ける。また、制御部59は、印刷許可条件において「両面強制」が「する」と設定されている場合、両面印刷が指定されるコピーの実行の指示のみを受け付ける。また、制御部59は、印刷許可条件において「A4印刷強制」が「する」と設定されている場合、A4サイズの印刷が指定されるコピーの実行の指示のみを受け付ける。また、制御部59は、印刷許可条件において「集約強制」が「する」と設定されている場合、集約印刷が指定されるコピーの実行の指示のみを受け付ける。
また、制御部59は、印刷許可条件における「コピー残数」の範囲内でコピーを受け付ける。また、制御部59は、印刷許可条件における「カラーコピー残数」の範囲内でカラーのコピーの実行の指示を受け付ける。
なお、以上においては、クライアントMFP50においてコピーが実行される場合について説明したが、マネージャーMFP40においてコピーが実行される場合も同様の動作によって実現可能である。
次に、利用者に許可されている印刷の残量が更新される場合のプルプリントシステム10の動作について説明する。
図23は、利用者に許可されている印刷の残量が更新される場合のプルプリントシステム10の動作のシーケンス図である。
クライアントMFP50の印刷量送信手段59eは、サーバーコンピューター20と通信することができない場合に、サーバーコンピューター20との通信を定期的に試みることによって、サーバーコンピューター20と通信することができるようになったか否かを確認する。そして、印刷量送信手段59eは、サーバーコンピューター20と通信することができている場合に、利用者セッションテーブル58dにセッションが記憶されているとき、図23に示す動作を実行する。
図23に示すように、クライアントMFP50の印刷量送信手段59eは、利用者セッションテーブル58dに記憶されているセッションの各種の情報をサーバーコンピューター20に送信する(S301)。
サーバーコンピューター20の制御部25は、クライアントMFP50において実行された印刷の枚数などのセッションの各種の情報がクライアントMFP50から送信されてくると、利用者情報テーブル24aを更新する(S302)。具体的には、制御部25は、「モノクロ印刷」の実行の枚数がクライアントMFP50から送信されてきた場合、利用者情報テーブル24aにおいて対象のログイン利用者名に対応付けられる「印刷残数」に対して、クライアントMFP50から送信されてきた枚数を減らす処理を実行する。また、制御部25は、「カラー印刷」の実行の枚数がクライアントMFP50から送信されてきた場合、利用者情報テーブル24aにおいて対象のログイン利用者名に対応付けられる「印刷残数」および「カラー印刷残数」のそれぞれに対して、クライアントMFP50から送信されてきた枚数を減らす処理を実行する。また、制御部25は、「モノクロのコピー」の実行の枚数がクライアントMFP50から送信されてきた場合、利用者情報テーブル24aにおいて対象のログイン利用者名に対応付けられる「コピー残数」に対して、クライアントMFP50から送信されてきた枚数を減らす処理を実行する。また、制御部25は、「カラーのコピー」の実行の枚数がクライアントMFP50から送信されてきた場合、利用者情報テーブル24aにおいて対象のログイン利用者名に対応付けられる「コピー残数」および「カラーコピー残数」のそれぞれに対して、クライアントMFP50から送信されてきた枚数を減らす処理を実行する。
次いで、サーバーコンピューター20の制御部25は、利用者情報テーブル24aの更新の成功をクライアントMFP50に通知する(S303)。
そして、クライアントMFP50の印刷量送信手段59eは、利用者情報テーブル24aの更新の成功がサーバーコンピューター20から通知されてくると、利用者情報テーブル24aに反映されたことがサーバーコンピューター20から通知されたセッションを利用者セッションテーブル58dから削除する。
なお、以上においては、クライアントMFP50の利用者セッションテーブル58dにおいて管理されていたセッションに関して利用者に許可されている印刷の残量が更新される場合について説明したが、マネージャーMFP40の利用者セッションテーブル48iにおいて管理されていたセッションに関して利用者に許可されている印刷の残量が更新される場合についても同様である。
以上に説明したように、プルプリントシステム10は、クライアントMFP50からマネージャーMFP40に認証情報が送信されてきた場合に(S262)、サーバーコンピューター20によって利用者が認証されたとき(S264)、マネージャーMFP40が認証情報を管理する(S269)。そして、プルプリントシステム10は、クライアントMFP50からマネージャーMFP40に認証情報が送信されてきた場合に(S262)、マネージャーMFP40がサーバーコンピューター20と通信することができないとき、クライアントMFP50からマネージャーMFP40に送信されてきた認証情報と、マネージャーMFP40が管理している認証情報とに基づいてマネージャーMFP40が利用者を認証する(S272)。そのため、プルプリントシステム10は、利用者の認証を実行するサーバーコンピューター20に対する通信ができなくなったとしても、印刷ジョブを管理しているマネージャーMFP40が利用者を認証することができる。したがって、プルプリントシステム10は、サーバーコンピューター20に対する通信ができなくなったとしても、クライアントMFP50がマネージャーMFP40から印刷ジョブを受信してプルプリントを実行する(S288)ことができる。
プルプリントシステム10は、利用者の認証を実行するサーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40とが通信することができない場合であっても、マネージャーMFP40が利用者の認証を実行して(S251)印刷ジョブを利用者に関連付けて管理する(S250)ことができる。したがって、プルプリントシステム10は、サーバーコンピューター20に対する通信ができなくなったとしても、プルプリントを実行することができる。
プルプリントシステム10は、クライアントMFP50からマネージャーMFP40に認証情報が送信されてきた場合に(S262)、サーバーコンピューター20によって利用者が認証されたとき(S264)、マネージャーMFP40がサーバーコンピューター20から受信した印刷許可条件を利用者に関連付けて管理する(S269)。そして、プルプリントシステム10のマネージャーMFP40は、利用者を認証する(S272)場合に、認証した利用者に関連付けて管理している印刷許可条件をクライアントMFP50に送信する(S273)。したがって、プルプリントシステム10は、サーバーコンピューター20に対する通信ができなくなったとしても、クライアントMFP50に印刷許可条件に応じて印刷ジョブを実行させる(S288)ことができる。
プルプリントシステム10は、クライアントMFP50によって実行された印刷の量をマネージャーMFP40を経由させずにサーバーコンピューター20に送信する(S301)ので、クライアントMFP50およびマネージャーMFP40の間の通信の量と、マネージャーMFP40およびサーバーコンピューター20の間の通信の量とを抑えることができる。したがって、プルプリントシステム10は、印刷ジョブを管理するマネージャーMFP40の処理の負担を抑えることができる。
プルプリントシステム10は、利用者の認証を実行するサーバーコンピューター20と、マネージャーMFP40とが通信することができない場合であっても、マネージャーMFP40が利用者の認証を実行して(S211)印刷許可条件をコンピューター30に送信する(S209)ことができる。したがって、プルプリントシステム10は、サーバーコンピューター20に対する通信ができなくなったとしても、印刷許可条件に応じた印刷ジョブのプルプリントを実行する(S288)ことができる。
プルプリントシステム10は、マネージャーMFP40が認証情報を暗号化して管理する(S208、S249またはS269)ので、マネージャーMFP40によって認証情報が管理されたとしても、認証情報が外部に漏れることを防止することができる。
プルプリントシステム10は、複数のLAN12のそれぞれにおいて印刷ジョブが管理される構成が構築されているが、印刷ジョブの管理だけでなく印刷ジョブを実行することも可能なマネージャーMFP40が複数のLAN12のそれぞれに配置されれば良いので、印刷ジョブの管理のためだけの専用の装置が複数のLAN12のそれぞれに配置される必要がない。したがって、プルプリントシステム10は、機器に対する管理の負担を抑えることができる。
本発明の「ジョブ管理装置」は、本実施の形態においてマネージャーMFP40であるが、MFP以外の電子機器であっても良い。例えば、本発明の「ジョブ管理装置」は、プリンター専用機など、MFP以外の画像形成装置であっても良いし、PCなど、画像形成装置以外の電子機器であっても良い。
本発明の「画像形成装置」は、本実施の形態においてクライアントMFP50であるが、印刷ジョブを実行する装置であれば、プリンター専用機など、MFP以外の装置であっても良い。