JP6236397B2 - 高速タービン - Google Patents

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Description

本発明は、概して、電気機械的仕事を生み出すための装置に関する。特に、本発明は、高速電磁タービンに関するが、これに限定されない。
物理の基本原理の1つは、電気と磁気の関係である。この関係は、電流フローに垂直な外部磁場に置かれた単純な棒状の導体を通り抜ける電流がトルクを誘導することに気付いて、1800年代半ばに初めて観察された。誘導磁場により、電流を構成する、動いている電荷のそれぞれが力を受ける。この動いている電荷のそれぞれに及ぶ力は、磁場に比例して、導体上にトルクを生む。
上述の電場と磁場の間の基本的な相互作用は、電気モータと発電機の基盤となる基本的な科学原理である。発電機の最も単純な形の1つは、今日ファラデーの円盤として知られる装置を用いて、マイケル・ファラデーにより最初に実証された。ファラデーの装置では、銅の円盤を永久磁石の極の間で回転させる。これは、回転速度と磁場の強度に比例する電流を生み出す。実質的に、ファラデーの円盤は初の単極発電機であった。しかしながら、ファラデーの発電機は、ピックアップ・ワイヤへの出力を制限する逆電流と、銅の円盤への寄生熱の影響のため、極めて効率が悪かった。
ファラデーの最初のデモ以来、構造や材料で様々な進歩があったものの、単極発電機は一般に、長い間、非常に効率が悪いと見なされてきた。にもかかわらず、単極発電機には、ある用途には望ましいいくつかの特有の物理的特性がある。第1に、単極発電機は、真のDC出力を生み出す唯一の発電機である。大抵の多極発電機では、DC出力を得るのに、整流又は選択的にAC巻き線への切り替えが必要である。これに加えて、単極発電機は通常、低電圧、大電流を生み出す。
同様に、単極モータは、比較的低電圧の電力を加えることによりモータから高出力レベルを得ることができる。多くの用途、例えば電気自動車において、単極モータに大きな関心が示されてきたのは、この事実による。テキサス大学で開発中のこのようなモータの一例は、4パス電機子を利用し、48Vバッテリーパックから5,000Aのピーク電流で稼働する。現在、全出力効率は87%であり、損失の大部分はブラシから生じるものである。実際、単極モータ設計の主な制限の1つは、従来型ブラシを介しての出力伝達に関連する損失である。特に、ブラシが電機子とより多い頻度で接触する高速用途においては、ブラシの摩耗もまた、1つの要因である。
単極モータの効率に影響を与える他の要因は、回転子内に生まれる渦電流による抗力の生成である。渦電流は、磁場の時間的変化、導体による磁場の変化、又は、磁場の源と導電性材料の相対運動による変化がある場合に起こる。渦電流は、高速回転子及び大磁場が利用される用途で特に懸案事項となる。
典型的な単極モータは、必要とされる場を生み出すために、比較的大きな磁石又は複数の磁石を必要とするが、磁石の寸法及び数が増えるとシステム全体の寸法も重量も増える。モータの寸法及び重量はともに、電気推進システム等の用途において重要な設計検討事項である。
単極システム(つまり、単一方向場を利用するシステム)の利益を考えると、先行技術の前述の欠陥の少なくともいくつかを改良する単極システムを提供することは有利である。
本明細書を通して、タービンという用語は、ほぼ均一の場にさらされることに応答して機械的仕事を生み出す、1以上の回転子を含む構造に言及するために用いられると理解されなければならない。
従って、本発明の1つの態様において、
磁場を作り出すための少なくとも1つの超伝導コイルと、
前記超伝導コイル内に配置されるシャフトに取り付けられる少なくとも1つの回転子と、を含むタービンであって、
前記タービンを通る電流を流して、シャフト及び回転子に機械的仕事を生み出させるタービンが提供される。
本発明の別の態様では、
磁場を作り出すための複数の超伝導コイルを含む本体と、
前記本体内に配置され、少なくとも1つの回転子が取り付けられている第1のシャフトと、
前記複数の超伝導コイルに隣接して配置され、前記少なくとも1つの回転子に電気的に連結して、タービンを通る直列回路を形成する第2のシャフトと、を含むタービンであって、
前記超伝導コイルによって作り出される磁場が、実質的に前記本体内に制限され、且つ、本体に対し軸方向に向いており、前記直列回路に電流を流して、前記第1のシャフトと回転子に機械的仕事を生み出させるタービンが提供される。
さらに、本発明のさらなる態様では、
第1の磁場を作り出すための第1の組の超伝導コイルと、
前記組の超伝導コイル内に配置され、第1の組の回転子が取り付けられている第1のシャフトと、
前記第1の組のコイルに隣接して配置される、第2の磁場を作り出すための第2の組の超伝導コイルと、
前記組の超伝導コイル内に配置され、前記第1の組の回転子に電気的に連結されてタービンを通る直列回路を提供する第2の組の回転子が取り付けられている第2のシャフトと、を含むタービンであって、
前記直列回路に電流を流して、前記シャフトとそれらの各回転子の組に機械的仕事を生み出させるタービンが提供される。
さらに、本発明の別の態様では、
磁場を作り出すための第1の組の超伝導コイルと、
前記第1の組のコイル内に配置され、第1の組の回転子が取り付けられている第1のシャフトと、
前記組の超伝導コイル内に配置され、前記第1の組の回転子に電気的に連結されてタービンを通る直列回路を提供する第2の組の回転子が取り付けられている第2のシャフトと、を含むタービンであって、
前記直列回路に電流を流して、前記シャフトとそれらの各回転子の組に機械な仕事を生み出させるタービンが提供される。
さらに、本発明の別の態様では、
ハウジング及び前記ハウジング内に取り付けられる駆動アセンブリを含むモータであって、
前記駆動アセンブリは、中に極低温エンベロープを配置する極低温体、前記極低温体内の前記極低温エンベロープの外部に配置される回転子アセンブリ、及び磁場を作り出すための超伝導コイルを含み、
前記回転子アセンブリは駆動シャフト上に1以上の回転子を配置し、前記1以上の回転子は前記回転子アセンブリを通る直列回路を形成するように配置され、
前記超伝導コイルは前記極低温エンベロープ内に保持され、
前記直列回路に電流を流して、前記1以上の回転子及び前記シャフトに機械的仕事を生み出させるモータが提供される。
適切には、各回転子はハブを含み、このハブは、ハブの周りに放射状に間隔をあけて配置される1組のアームを介してリムに接続される。本発明の1つの実施形態では、回転子は銅から形成され、この銅をその後、ニッケル、銀、又は他の高伝導性金属で電気メッキしてもよい。あるいは、回転子を、チタン、繊維複合体又は他の高抵抗性又は非導電性材料から形成することもできる。
好ましくは、回転子と第2のシャフト又は隣接する組の回転子内の回転子との電気的連結には、第2のシャフト又は場合によっては隣接する回転子上に配置される導電性リングと結合する、リムの外周に形成される導電性ストリップを用いる。導電性ストリップは、連続金属繊維ブラシから形成される単一の連続ストリップの形であってもよい。あるいは、導電性ストリップは、連続金属繊維ブラシから形成される複数の重なるリーフ(leaf)から形成されてもよい。
タービンが第2のシャフト及び/又は第2の組の回転子を含む場合、第1のシャフト上に配置される各回転子は、第2のシャフトに機械的に連結されてもよいし、又は、第2のシャフト上に配置される隣接する回転子に機械的に連結されてもよい。このような場合、回転子は第2のシャフト又は隣接する回転子上に配置されるギアと連携するギアを備えてもよい。回転子が銅又は他の前記導体から形成される場合、ギアは導電性構造物としても働き、回転子を第2のシャフト又は隣接する回転子に電気的に連結させるように働く。回転子がチタン、繊維複合体、又は他の高抵抗性又は非導電性材料から形成される場合、超伝導材料を回転子の外面に付けて、回転子を第2のシャフト又は隣接する回転子に電気的連結する助けとすることもできる。超伝導材料は、回転子の外面に付けられた高温超伝導テープであってもよく、あるいは、超伝導材料は、回転子の外面に接着された超伝導性コーティングであってもよい。
好ましくは、直列回路は、第1及び第2のシャフト上の回転子を交互に一連のバスバー及びブラシを介して相互接続することによって形成される。第2のシャフトが回転子を担持しない場合、導電性ストリップ及び/又はギアリング装置を、一連のバスバー及びブラシによって第1のシャフト上の組の回転子内の隣の回転子に戻って連結させてもよい。
適切には、コイルは12mm幅のHTSテープ100巻きから成り、内半径が150mmである。あるいは、3つ並べた(3 stacks)4mm幅テープを用いることもできる。コイルをつなげてロングソレノイドを形成してもよい。ソレノイドは、単一体を有してもよいし、一連の途切れ部を備えてもよい。途切れ部は、ソレノイドの本体を形成する隣接するコイルの間の1以上の隙間の形であってもよい。
コイルは、160Aから175Aの供給電流に対し、1Tから2Tの磁場を生み出すことができる。適切には、コイルは、コイルの構造に応じて、180Aから500Aの供給電流に対し2Tから5.1Tの磁場を生み出すことができる。好ましくは、コイルは、1.3Tから5.1Tのピーク場を生み出す。コイルは、300Aから500Aの供給電流で3Tから5Tの磁場を生み出すことができる。適切には、コイルは、コイルにより生み出されるほぼ全ての磁場をコイルの内半径内部に包含させるように構築される。
適切には、モータの回転子間の直列接続は、隣接する回転子間に配置される一連の電流伝達機構により促進される。好ましくは、電流伝達機構は、各回転子間に配置された静止円板の形状をしており、それぞれの円板は、対で配置される第1の組の導電性ブラシと第2の組の導電性ブラシを含み、第1の組のブラシは回転子のハブと接触し、第2の組のブラシは隣接する回転子のリムと接触する。
ブラシは、断面が23mm×35mm、ブラシ当たりの定格電流が330Aの金属繊維ブラシであってもよい。適切には、使用されるブラシ対の数は、モータの所望の総定格電流によって決められ、例えば、ブラシ対が7であれば2310Aの定格電流を提供する。好ましくは、電流伝達機構とブラシは、電流の方向が前の回転子の外半径(リム)から次の回転子の内半径(ハブ)へとなるように配置される。進行する摩耗を補償するために、ブラシを、ブラシの軸方向の動きを可能にするように、バネに連結されたシャントに取り付けてもよい。ブラシの対となるリングのシャントは、電流伝達機構のフレーム内部に保持されるフレキシブルワイヤによって相互接続することができる。
電流伝達機構は、駆動シャフトに対し位置固定することができる。適切には、電流伝達機構は、駆動シャフトの対向する端部に位置する一対の端部プレートの間に配置される一連の非導電性支柱によって、その位置に保持される。この支柱は、電流伝達機構の外周上の凹所に係合する多数の隆起部を含む外形エッジを含むことができる。端部プレートは、駆動シャフトを回転可能に取り付けるためのベアリングを備えることができる。好ましくは、ベアリングはセラミックベアリングである。
駆動シャフトは、シャフトの導電性部分の間に連結される少なくとも1つの非導電性部分を備えてもよい。適切には、回転子と電流伝達機構は、駆動シャフトの非導電性部分に配置され、駆動シャフトの導電性部分を直列に相互に連結する。好ましくは、少なくとも1つの回転子と少なくとも1つの電流伝達機構は、駆動シャフトの導電性部分に直接連結される。電流は、一組の導電性ブラシを介して駆動シャフトの導電性部分に印加することができる。
適切には、駆動シャフトの非導電性部分は、それぞれ回転子と電流伝達機構を担持する一連の非導電性の連動要素から形成される。駆動シャフトは、補強ロッドを受け入れるために中空であってもよい。
極低温体は概して円筒構造であってよく、回転子アセンブリの受入のために穴を備えることができる。好ましくは、極低温エンベロープは、極低温体の外壁と内壁の間に形成され、穴が極低温体の内壁の間に形成される。適切には、極低温エンベロープはハウジングに取り付けられるクライオクーラーに連結される。クライオクーラーは、約20Kのコイルアセンブリの動作温度を可能とする寸法に製造されたパルス管クライオクーラーであってよい。クライオクーラーは、極低温エンベロープ内に配置される銅フィンガー部に取り付けることができ、銅フィンガー部が超伝導コイル用の伝導熱分配路を形成する。
ハウジングにエンドキャップを設けて、中の回転子アセンブリと極低温体を封入することもできる。エンドキャップは磁束ガイドとして働く複数のスチール板を含んでよい。この板を選択的に取り外したり加えたりして、磁束ガイドの寸法を変えてもよい。エンドキャップは通路を備えてもよく、シャフトが穴とハウジングを越えて、ハウジングの対向する端部に設けることのできる二次ハウジングへと延びることができる。二次ハウジングは、回転子アセンブリ内部に形成される直列回路を通る駆動電流を与えるための、入力及び出力ブラシアセンブリを封入してもよい。二次ハウジングは、通常、漏斗状のアセンブリであってよい。二次ハウジングは、空気の流れが通路及び穴を通るように向けるための冷却アレイを備える。冷却アレイは、1以上の冷却ファンをプッシュプル構造、すなわち、ハウジングに空気を強制的にいれ、ハウジングから空気を引き出すように配置した対向するアレイであってもよい。
本タービンのいくつかの実施形態では、ソレノイドのオープンエンド操作が可能で、スチール製磁束ガイドの局部絞りの必要性がない。このような場合、回転子のアーム部は、斜めにしたり、中央穴に空気流を生むような形にすることもできる。
駆動シャフトは、ギアリングアセンブリ、スプロケットドライブ等の各種トルク伝達装置に連結することもできるし、又は、ホイール、支柱、トラック等の駆動部品に直接連結させてもよい。適切には、トルク伝達装置は、シャフトから電気的に隔離/絶縁される。トルク伝達装置の隔離/絶縁は、シャフト、トルク伝達又は駆動機構等に絶縁コーティングすることによって行うことができる。トルク伝達装置は、二次ハウジング内部に収納するか、二次ハウジングの外側に取り付けることができる。トルク伝達装置が外部に取り付けられる場合、シャフトは二次ハウジングを越えて延びることができる。
図1は、本発明の一実施形態によるタービンの構造を描く概略図である。 図2は、タービンに沿った電流伝達を描く図1のタービンの上面断面図である。 図3は、本発明の一実施形態によるタービンの構造において使用するための回転子の構造の詳細図である。 図4は、本発明の一実施形態によるタービンの構造を描く概略図である。 図5は、タービンに沿った電流伝達を描く図4のタービンの上面断面図。 図6Aは、本発明の一実施形態による回転子間電流伝達機構の構造を描く概略図である。 図6Bは、本発明の一実施形態による回転子間電流伝達機構の構造を描く概略図である。 図6Cは、本発明の一実施形態による回転子とバスバーとの間の電流伝達機構の間のやりとりの拡大図である。 図6Dは、本発明の一実施形態による回転子とバスバーとの間の電流伝達機構の間のやりとりの拡大図である。 図7Aは、本発明の一実施形態によるタービンの構造を描く概略図である。 図7Bは、タービンに沿った電流伝達を描く図7Aのタービンの断面図である。 図7Cは、本発明の一実施形態による、回転子間に横方向の変化を与えるタービンの構造を描く概略図である。 図8は、本発明の一実施形態によるタービンの構造で用いるためのソレノイドに対する場のプロファイルのモデルである。 図9は、図8のソレノイドの内壁に沿った場の強度のプロットである。 図10は、本発明の一実施形態によるタービンの構造で用いるためのソレノイドに対する場のプロファイルのモデルである。 図11は、図10のソレノイドの内壁に沿う場の強度のプロットである。 図12は、本発明の一実施形態によるタービンの構造で用いるためのソレノイドに対する場のプロファイルのモデルである。 図13は、図12のソレノイドの内壁に沿った場の強度のプロットである。 図14は、本発明の一実施形態によるタービンの構造で用いるためのソレノイドに対する場のプロファイルのモデルである。 図15は、図14のソレノイドの内壁に沿った場の強度のプロットである。 図16は、本発明の一実施形態によるタービンの構造で用いるためのソレノイドに対する場のプロファイルのモデルである。 図17は、図16のソレノイドの内壁に沿った場の強度のプロットである。 図18は、様々な平行磁場に曝されたHTSテープに対する様々な温度での様々な換算比のプロットである。 図19は、様々な垂直磁場に曝されたHTSテープに対する様々な温度での様々な換算比のプロットである。 図20は、本発明の一実施形態によるタービンの構造で用いるための磁束ガイドを取り付けたソレノイドに対する場のプロファイルのモデルである。 図21は、図20のソレノイド内部の場の強度に及ぼす磁束ガイドの影響のプロットである。 図22は、本発明の一実施形態によるタービンの構造で用いるための磁束ガイドを取り付けたソレノイドに対する場のプロファイルのモデルである。 図23は、図22のソレノイド内部の場の強度に及ぼす磁束ガイドの影響のプロットである。 図24は、本発明の一実施形態によるタービンの構造で用いるための磁束ガイドを取り付けたソレノイドに対する場のプロファイルのモデルである。 図25は、図24のソレノイド内部の場の強度に及ぼす磁束ガイドの影響のプロットである。 図26は、本発明の一実施形態によるタービンの構造で用いるためのソレノイドに対する場のプロファイルのモデルである。 図27は、図26のソレノイドの内壁に沿った場の強度のプロットである。 図28は、本発明の一実施形態によるタービンの構造で用いるためのソレノイドに対する場のプロファイルのモデルである。 図29は、図28のソレノイドの内壁に沿った場の強度のプロットである。 各種タービン構造に対し、駆動電流に対するピーク場及びトルクを描くプロットである。 各種タービン構造に対し、駆動電流に対するピーク場及びトルクを描くプロットである。 各種タービン構造に対し、駆動電流に対するピーク場及びトルクを描くプロットである。 各種タービン構造に対し、駆動電流に対するピーク場及びトルクを描くプロットである。 各種タービン構造に対し、コイルを形成する巻き数に対する出力トルクを描くプロットである。 各種タービン構造に対し、コイルを形成する巻き数に対する出力トルクを描くプロットである。 各種タービン構造に対し、コイルを形成する巻き数に対する出力トルクを描くプロットである。 各種タービン構造に対し、コイルを形成する巻き数に対する出力トルクを描くプロットである。 ソレノイドの直径に対する力及びトルクを描くプロットである。 ソレノイドの直径に対する力及びトルクを描くプロットである。 図33は、本発明の一実施形態によるタービンで用いるための回転子アセンブリの構造を描く概略図である。 図34は、図33の回転子アセンブリの断面図である。 図35は、本発明の一実施形態による回転子アセンブリで用いるための固定子の構造を描く概略図である。 図36は、図35の回転子を横切る電流を描く固定子の断面図である。 図37は、図33及び34の回転子内部のトルクの分布を描く概略図である。 図38は、本発明の一実施形態による回転子アセンブリで用いるための内側回転子電流伝達機構の構造を描く概略図である。 図39は、図38の回転子間電流伝達機構の裏面を描く概略図である。 図40は、図38及び39の回転子と電流伝達機構との相互接続を描く詳細な図である。 図41は、アクティブ型遮蔽を提供するための電磁石の配置を描く概略図である。 図42は、本発明の一実施形態による電磁タービンの構造を示す概略図である。 図43は、図42のタービンの断面図である。 図44は、図42及び43のタービンの回転子ハウジングの詳細図である。 図45は図43のタービンの回転子アセンブリを描く概略図である。 図46は、図45の回転子アセンブリの断面図である。 図47は、本発明の一実施形態による電磁タービンの構造を示す概略図である。 図48は、図47のタービンで用いるための回転子アセンブリの概略図である。 図49は、図47のタービンで用いるための固定子アセンブリの概略図である。 図50は、図49の固定子アセンブリ内部の本来の場所に(in situ)取り付けされた図48の回転子アセンブリの断面図である。 図51は、図47のタービンの回転子と固定子を通る駆動電流の通路を描く概略図である。 図52は、本発明の一実施形態による電磁タービンの構造を示す概略図である。 図53は、図52のタービンの回転子及び固定子を通る駆動電流の通路を描く概略図である。 図54は、本発明の一実施形態による電磁タービンの構造を示す概略図である。 図55は、図54のタービンの回転子及び固定子を通る駆動電流の通路を描く概略図である。 図56は、本発明の一実施形態による電磁タービンの構造を図示する概略図である。 図57は、図56のタービンの回転子及び固定子を通る駆動電流の通路を描く概略図である。 図58は、本発明の一実施形態による電磁タービンの構造を図示する概略図である。 図59は、図58のタービンの回転子及び固定子を通る駆動電流の通路を描く概略図である。 図60は、本発明の一実施形態による電磁タービンの構造を図示する概略図である。 図61は、図60のタービンの回転子及び固定子を通る駆動電流の通路を描く概略図である。 図62は、本発明の一実施形態による電磁タービンの構造を示す概略図である。 図63は、図62のタービンの回転子及び固定子を通る駆動電流の通路を描く概略図である。 図64は、本発明の一実施形態による電磁タービンの構造を示す概略図である。 図65は、図54のタービンの電流伝達機構の間のシーリング装置の詳細図である。 図66は、本発明の一実施形態による電磁モータからのトルクの伝達に対する1つの可能な配置を示す概略図である。 図67Aは、本発明の一実施形態による電磁モータに取り付けるためのトルク伝達装置の部分断面図である。 図67Bは、図66のトルク伝達配置の断面図である。 図68Aは、本発明の一実施形態による電磁モータに取り付けるためのトルク伝達装置の概略図である。 図68Bは、図68Aのトルク伝達装置の断面図である。 本発明の実施形態による電磁タービンの各種特徴を回転子径の関数としてプロットしたものである。 本発明の実施形態による電磁タービンの各種特徴を回転子径の関数としてプロットしたものである。 本発明の実施形態による電磁タービンの各種特徴を回転子径の関数としてプロットしたものである。 図70は、本発明の一実施形態によるタービンの断面図である。 図71は、補償コイルを用いたときの図70のタービンによって生みだされる磁場のプロットである。 図72は、本発明の一実施形態によるタービンの断面図である。 図73Aは、図72のタービンに対するトルク伝達装置の断面図である。 図73Bは、図72のタービンに対するトルク伝達装置を描く概略図である。 図74は、接近した2つのソレノイドの間に生まれる力のプロットである。 図75は、本発明の一実施形態によるタービンの断面図である。 図76は、図75のタービンを流れる電流を描く断面図である。 図77は、図75のタービンのコイルにより生み出される磁場のプロットである。 本発明の一実施形態によるタービンの断面図である。 図78のタービンのコイルにより生み出される磁場のプロットである。 図80は、本発明の一実施形態によるタービンの断面図である。 図81は、図80のタービンを流れる電流を描く断面図である。 図82は、図80のタービンで用いるためのコイルにより生み出される磁場のプロットである。 図83は、本発明の一実施形態によるタービンで用いるためのコイルにより生み出される磁場のプロットである。 図84は、本発明の一実施形態によるタービンで用いるためのコイルにより生み出される磁場のプロットである。 図85は、本発明の一実施形態によるタービンで用いるためのコイルにより生み出される磁場のプロットである。 図86は、本発明の一実施形態によるタービンで用いるためのコイルにより生み出される磁場のプロットである。 図87は、本発明の一実施形態によるタービンで用いるためのコイルにより生み出される磁場のプロットである。 図88は、本発明の一実施形態によるタービンでも用いるためのコイルにより生み出される磁場のプロットである。 図89は、本発明の一実施形態によるタービンの断面展開図である。 図90は、図88のタービンを流れる電流を描く断面図である。
本発明をより簡単に理解し、実用的な効果を得られるようにするために、添付の図を参照して、本発明の好ましい実施形態について説明する。
図1を参照して、本発明の一実施形態による高速電磁タービン100の一実施形態を説明する。図のように、タービン100は、一連の導電性コイル1021,1022,1023,1024,1025,1026,1027及び一連の回転子1031,1032,1033,1034,1035,1036から形成される本体101を備える。図1に示すタイプの高速電磁タービンは、少なくとも1つのコイル及び回転子から、又は任意の数の回転子及びコイルから構成されて良い(つまり、コイルと回転子の数は、所望されるタービンの寸法に応じて、1からnの範囲にあってよい)ことは、当業者にはもちろん十分に理解されるであろう。コイル1021,1022,1023,1024,1025,1026,1027は直列につながれて必要な磁場の生成のためのロングソレノイドを作り、タービン100に駆動電流が流されると、タービン100内の回転子の回転を引き起こす。
回転子1031,1032,1033,1034,1035,1036は、図のように、シャフト104に取り付けられる。シャフト104は、コイル1021,1022,1023,1024,1025,1026,1027の中心軸に対し同軸上に配置される。この特定の実施例では、回転子1031,1032,1033,1034,1035,1036は、自由に回転できるシャフト104に固定される。シャフトを固定して、回転子1031,1032,1033,1034,1035,1036をシャフト104の周りに自由に回転できるようにすることも可能であることは、当業者にはもちろん十分に理解されるであろう。このような構造では、回転子1031,1032,1033,1034,1035,1036を、ベアリングを介してシャフトに取り付け、各回転子をシャフト104とは独立に回転可能にすることができる。
各回転子1031,1032,1033,1034,1035,1036は、二次シャフト105に連結され、電流伝達が回転子間で起こるようにできる。この場合には、各回転子は、各回転子1031,1032,1033,1034,1035,1036の外周面に配置される導電性ストリップ106及びギア107(図3参照)を介して二次シャフト105に電気的及び機械的に連結される。導電性ストリップ1061,1062,1063,1064,1065,1066及びギア1071,1072,1073,1074,1075,1076は、二次シャフト105の長さに沿って間隔をあけて配置される駆動アセンブリ及び電流伝達アセンブリとともに協働する。
この場合、二次シャフト上の駆動アセンブリ及び電流伝達アセンブリのそれぞれは、バスバー111の一端に連結される電気ブラシ110に接続されるギア109に連結される導電性リング108を含む。バスバー111の反対側の端部は一次シャフト104に接続され、一次シャフト上に取り付けられる一連の回転子内の次の回転子へのリターン電流路を提供する。ブラシ1121を介して回転子1031に電流が印加されると、回転子103の放射状アームを通って導電性ストリップ106へと電流が送られる。その後、電流は、導電性ストリップ106との接触を介して導電性リング108へと送られ、ギア109とブラシ110を通ってバスバー111へ送られる(回転子内及び回転子間の電流の伝達のより詳細な説明は図2及び3に関して以下で説明する)。この場合、ギア109は、駆動電流により回転子1031上に生み出されるトルクを、二次シャフト105へ変換し、回転子1031,1032,1033,1034,1035,1036及び一次シャフト104と一致して回転するようにできる。このように二次シャフトを回転させることにより、導電性構成要素、つまり導電性ストリップ1061,1062,1063,1064,1065,1066及びリング1081,1082,1083,1084,1085,1086上の摩耗を軽減できる。
図2は、タービンを通る駆動電流に対する伝達路201(赤で示す)を描いた、図1のタービンの部分的断面上面図である。電流は、ブラシ1121を介して回転子1031に印加されると、導電性ストリップ1061に送られる。その後電流は、導電性ストリップ1061との接触を介して導電性リング1081へと送られ、このリング1081が電流を、ギア1091を通ってブラシ1101へと送る。ブラシ1101は電流をバスバー1111へ送り、このバスバーは、一連の回転子1031,1032,1033,1034,1035,1036内の2番目の回転子1032に電流を送り込む一次シャフト104上に配置されるブラシ1131に電流を戻すブリッジの役目をする。
2番目の回転子1032から電流は、その後、導電性ストリップ1062を介して二次シャフト105上のリング1082に伝達される。その後、電流は、ギア1092及びブラシ1102を通ってバスバー1112に送られ、ブラシ1132へ、そして3番目の回転子1033へと送られる。その後電流は、導電性ストリップ1063,1064,1065、リング1083,1084,1085、ギア1093,1094,1095、ブラシ1103.1104,1105、及びバスバー1113,1114,1115の関連の組み合わせを介して、ブラシ1133,1134,1135の一連の相互接続により、残りの回転子1034,1035及び1036へと送られる。この場合、回転子1036が一連の最後の回転子なので、タービンからリターン電流路へと駆動電流をつなげて直列回路を完成させる。この場合、回転子1036の導電性ストリップ1066は、電気ケーブルに接続されるブラシ1122へ電流を送るリング1086に電流を送り、タービンを通る直列回路を完成させる。
上記説明から分かるように、一次シャフト104及び二次シャフト105上に配置される各種構成要素は、バスバーを除いて、それぞれの各シャフトと一致して回転する。シャフト104,105の間に必要とされる導電性のリンクを提供するために、バスバー1111,1112,1113,1114,1115は、シャフト104及び105とそれらの各構成要素の相対運動に対して不動のままでなければならない。従って、バスバー1111,1112,1113,1114,1115のそれぞれは、シャフト104,105をバスバー1111,1112,1113,1114,1115と独立に回転させることのできる一連のベアリングを介して、シャフトに取り付けられる。また、各シャフトの長さに沿った電流に対する電位を低減するために、通電構成要素とシャフト104,105の間の絶縁を設けることを、当業者は十分に理解するであろう(すなわち、上記電流伝達機構を介し各回転子を通る最大電流が与えられる)。
図3は、本発明の一実施形態による回転子103の1つの可能な構造を描く。図より、回転子103はハブ301を有し、このハブは、ハブ301の周りに放射状に間隔をあけて配置される一連のアーム303を介してリム302に接続される。リム302の外周には、導電性ストリップ106とギア107がぐるりと配置される。図より、ハブ301は穴304を有し、シャフト104への回転子103の取り付けを可能とする。使用時、電流は、ブラシからハブ301へと流され、ここから電流は、矢印305で示すように、アーム303のそれぞれに沿って、リム302と導電性ストリップ106へと、ハブ301から外側へ放射状に広がる。また、図3には、渦電流抑制のための、多数の電気力学的要素306が示される(以下で詳細に説明する)。
本発明の一実施形態では、回転子は、銅から形成され、その後ニッケル、銀又は他の高導電性金属で電気メッキされ、ギア107はリム302と一体的に形成される。このような場合、ギア107はまた、導電性構造物として働き、シャフト105上に配置されるギア109に電流を伝達するように働く。あるいは、回転子を、チタン、繊維複合体、又は他の高抵抗又は非導電性材料から形成してもよい。このような場合、導電性ストリップ106への電流伝達は、高温超伝導体(例えば、HTSテープ)等の超伝導材料を、ハブ及びアームの外面に配置することによって達成することもできる。あるいは、超伝導材料を回転子の外面に接合させて、必要とされる電流伝達機構を提供することができる。導電性ストリップ106は、連続金属繊維ブラシから形成される単一の連続ストリップの形をしていてもよい。あるいは、導電性ストリップは、連続金属繊維ブラシから形成されるリーフを複数重ねたものであってもよい。連続金属繊維ブラシは、米国特許第6,245,440に開示のタイプのものであってもよいし、他の適当な導電性繊維ブラシであってもよい。
本発明による高速タービンに対する別の配置を図4に示す。この例では、タービン400は、並行に配置された一対のタービン401,402から構成され、これらタービンは機械的及び電気的に接続される。
この場合、タービン401は、図1に関連して上に述べたものと類似の構造であり、ほぼ均一の磁場を提供する一連の導電性コイル4051,4052,4053,4054,4055,4056,4057と、回転可能なシャフト409に取り付けられる一連の回転子4071,4072,4073,4074,4075,4076(一次回転子)とから形成される本体を有する。各回転子は、導電性ブラシ4111,4112,4113,4114,4115,4116と、タービン402の隣接する回転子と協働する(以下でより詳細に述べる)ギア4131,4132,4133,4134,4135,4136とを有する。
タービン402は、均一の磁場を提供する一連の導電性コイル4041,4042,4043,4044,4045,4046,4047と、回転可能なシャフト408に取り付けられる一連の回転子4061,4062,4063,4064,4065,4066(二次回転子)とから形成される本体を有する。各回転子は、タービン401の隣接する回転子のブラシ4111,4112,4113,4114,4115,4116と接触する導電性ストリップ4121,4122,4123,4124,4125,4126を有する。回転子4061,4062,4063,4064,4065,4066のそれぞれはまた、タービン401の隣接する回転子のギア4131,4132,4133,4134,4135,4136と協働するギア4141,4142,4143,4144,4145,4146を有する。一連のブラシ4101,4102,4103,4104,4105は、回転子4061,4062,4063,4064,4065をバスバー4151,4152,4153,4154,4155の一端に電気的に結合し、バスバー4151,4152,4153,4154,4155の反対側の端部を、一連のブラシ4171,4172,4173,4174,4175を介して回転子4072,4073,4074,4075,4076に電気的に結合する。
上で述べたように、タービン401及び402は、一連のバスバー4151,4152,4153,4154,4155によって相互接続される。図1のタービンの場合と同様に、バスバー4151,4152,4153,4154,4155は、シャフト409,408の間のリターン電流ブリッジとして働く。図5に示すように、駆動電流(矢印419で示す)は、ケーブル418を介して第1のタービンのシャフト409を通ってブラシ4031に印加され、次に、回転子4071まで送られ、続いて、回転子4071から電流とトルクの両方が、導電性リング4121とブラシ4111との接触、及びギア4131,4141のかみ合いによって、回転子4061に伝達される。その後、回転子4061からの電流が、ブラシ4101を介してバスバー4151の一端へ送られてタービン401へと戻され、ブラシ4171とバスバー4151との相互作用を経て回転子4072へと送られる。タービン401の残りの回転子4072,4073,4074,4075,4076とタービン402の回転子4062,4063,4064,4065,4066に対しても、同様の過程で電流及びトルクの伝達が行われる。
こうして、電流はブラシ4112,4113,4114,4115,4116と関連の導電性ストリップ4122,4123,4124,4125,4126の相互作用から形成される直列回路を介してタービン間を行きつ戻りつ伝達され、電流を、ブラシ4142,4143,4144,4145を通ってその対応するバスバー4152,4153,4154,4155に送り、その結果タービン401内の次の回転子4072,4073,4074,4075,4076へと送ることができる。図のように、電流は、回転子4066を出てブラシ4032を通りケーブル418へと直流回路を完成させるまで、タービン410,402の間を連続的に移動される。
タービン401の一次回転子407とタービン402の二次回転子406の間の電流とトルクの伝達を促進するための、これら2つの相互作用の詳細な図を、図6A及び6Bに示す。図6Aは、電流伝達装置を描き、ここでブラシ411は一次回転子407のリム602から外側に延びる複数の導電性リーフ601からなる。この場合、リーフ601の自由端は、リム602の方に折り返され、各リーフの一部がリム602にほぼ接線方向となる。リーフ601をこのように形成することは、リーフが二次回転子406のリム604の外周上に配置される導電性ストリップ412と接触されるとき、各リーフ上の摩耗を低減するように意図されている。各リーフのほぼ接線方向の部分は、導電性ストリップと接触するので、リム602に向かって内側に屈曲し、これにより、電流伝達のための接触表面積を増やすと同時に、リーフと導電性ストリップ412の表面との摩擦量を低減する。
図6Bは、ブラシ411を形成するリーフ601に対する別の配置を描く。図のように、この場合のリーフは、リム602の外周上に配置される導電性ループの形をしている。各リーフが導電性ストリップ412と接触すると、リム602の方に縮み、このようなループの圧縮もまた、良好な接触を維持して電流伝達の低損失を促進すると同時に、ストリップ412とリーフの表面の間の摩擦を低減する。さらに、リーフ601のこの構造は、タービンの順又は逆運転のいずれもが求められる場合に最も適している。
図6A及び6Bの両方の場合において、電流伝達は、一次回転子407から二次回転子406へと起こり、すなわち、タービンは順方向で駆動される。図のように、電流は(矢印600に示すように)一次回転子407のハブから各アーム603に沿ってリム602へ、続いてブラシ411のリーフ601へと送られる。電流は、間の接触点にて、リーフ601を通って導電性ストリップ412へと流れる。その後電流は、ストリップ412からリム604へ、放射状アーム605を通って二次回転子406のハブ(図示せず)へと流れ、二次回転子にてその後ブラシ414(図示せず)を介してバスバー415へと伝達される。
図6Cは、二次回転子406とバスバー415の間の電流伝達装置をより詳しく描いたものである。上で述べたように、電流は、回転子406からバスバーへと、これらの間に位置するブラシ410を介して送られる。この実施例では、ブラシ410は、バスバー415に接触する導電性バッキング材料に取り付けられる複数のリーフ606を有する。この実施例に見られるように、リーフ606の大多数は回転子406のハブと接触し、多くのリーフ606が回転子406の放射状アーム605に接触している。この実施例では、ブラシ410は二次タービンのシャフト(図示せず)と一致して回転するように取り付けられる。直接ブラシが接続するこの形は、摩耗を受けるものの、摩耗の程度は、一次回転子407上のブラシより著しく小さい。何故なら、一次回転子の外周上に配置されるブラシは、内側ブラシと外側ブラシの間の半径方向の差に比例する倍数だけ、タービンのシャフトに取り付けられるブラシが受けるよりも速い角速度を受けるからである。
図6Dには、バスバー415から一連の一次回転子中の次の回転子407への電流伝達機構を示す。すでに述べたように、バスバー415から一連の一次回転子中の次の回転子への電流の伝達は、バスバー415とブラシ417の接触を介して行われる。ブラシ410と同様に、ブラシ417は、一連の一次回転子中の次の回転子に連結される導電性スリーブ610と結合する導電性バッキング609に取り付けられる複数の導電性リーフ608からなる。図より、リーフ608は、バスバー415の端部の裏面と完全に接触する。リーフは、スリーブ610とシャフト(図示しない)とともに回転するため、やはり、バスバーの裏面にぶつかってブラシ417上にいくらか摩耗が生じるであろう。しかしながら、ブラシに関連する摩耗は、一次回転子の外周上に配置されるブラシに生まれる摩耗より著しく少ない。
図7A及び7Bに関して、本発明の一実施形態による高速タービンのための1つの配置を示す。この特定の実施例において、タービン700は、ほぼ均一の磁場を提供する一連のコイル709内に収納される回転子の一次列(bank)7011,1,7011,2,7011,3,7011,4及び二次列7012,1,7012,2,7012,3,7012,4を有する。タービンの本体内での回転子の一次及び二次列の取り付けは、図4及び5に関連して上で述べたツインボディタービンのために用いられるものと同様である。図より、一次列7011,1,7011,2,7011,3,7011,4の回転子は、タービン700の一次駆動シャフト702に取り付けられ、回転子の二次列7012,1,7012,2,7012,3,7012,4は二次駆動シャフト703に固定される。一次列内の各回転子は、ブラシ7051,7052,7053,7054とギア7071,7072,7073,7074を有し、これらは回転子の二次列7012,1,7012,2,7012,3,7012,4内の隣接する回転子と協働する。
図7Bに示すように、一次列7011,1,7011,2,7011,3,7011,4及び二次列7012,1,7012,2,7012,3,7012,4の回転子は、バスバー7041,7042,7043を用いて電気的及び機械的に連結され、一次シャフト702及び二次シャフト703の間に付加的な物理結合を提供する。バスバー7041,7042,7043はまた、一次回転子列7011,1,7011,2,7011,3,7011,4内の回転子と二次回転子列7012,1,7012,2,7012,3,7012,4の内の回転子を交互につなぐ電流ブリッジとして機能する。矢印716で示す駆動電流が、入力ケーブル7151を経てブラシ7171を通って一次駆動シャフト702へと印加されると、電流716は、回転子7011,1へ送られ、ブラシ7051と、回転子7012,1の外周に配置される対応する導電性ストリップ7061とが接触することによって形成される電気的相互接続により回転子7012,1へと送られる。一次シャフト702の回転により回転子7011,1上に与えられるトルクは、ギア7071が、回転子7012,1の外周上に配置される対応するギア7081と協働することにより、回転子7012,1に変換される。導電性ストリップ7061を通して供給された電流は、回転子7012,1を通って、電流をブラシ7131を介して回転子7011,2へ戻すバスバー7041に連結されるブラシ7101へ移動される。このような電流の連続的な伝達は、ブラシ7052,7053及び7054と関連の導電性ストリップ7082,7083,7084との相互作用により形成される直列回路により、一次及び二次回転子列の回転子7011,2,7011,3,7011,4及び7012,2,7012,3を通って繰り返され、回転子7012,4をリターン電流ケーブル7152に連結して直列回路を完成させるブラシ7172を介して出る前に、ブラシ7102,7103,7132,7133とバスバー7042,7043の関連する組み合わせを通って、電流を伝達することができる。
図7A及び7Bに見られるように、この特定の回転子の配置は、コイル709を連結させて隙間のない本体(solid body)を形成することを可能とし、つまり、トルク及び電流伝達装置を収容するためのコイルの間に物理的な隙間が全く必要ない。従って、この配置は、内部に作り出される場をより多く利用でき、より大きなトルクを生み出す。これに加えて、このタービンの本体の形状はまた、磁場の利用を高める目的があり、より具体的には、コイルが、一次回転子列7011,1,7011,2,7011,3,7011,4及び二次回転子列7012,1,7012,2,7012,3,7012,4の間に接触が起こる領域で波形になっている(crimped)。結果として得られるコイルの形状は、一対のビノキュラーと同種のものに似ており、それゆえ、出願人は図7A及び7Bの配置をビノキュラー型タービンと名付けた。このビノキュラー型タービンの1つの利点は、場の利用度が高まることであり、別の利点は、ソレノイドを形成するコイル709の間に隙間が必要ないため、出力が同じである上述のシングル及びツインタービンの実施例と比べて、全体のサイズが低減されることである。
当業者であれば、上で述べた実施例の全ては一次シャフト及び二次シャフトの間でトルクを伝達するために金属のギアリング装置を利用するため、各ギアの歯がかみ合うときに歯の間にアーク放電が起こる可能性があることを十分に理解するであろう。アーク放電の可能性を減らすために、隣接するギアの間の距離を、ギアのかみ合う表面の間に起こる表面接触の量を変えるように調整することができる。図7Cには、どのような変形を提供できるかの一例を示し、ビノキュラー構造で配置されるツイン回転子タービン800を描く。
この実施例でのタービン800は、中に一次シャフト802と一次回転子803を取り付けたコイル801を有する。この場合、一次シャフトは、2つの固定されたベアリング8041,8042の間に取り付けられる。上で述べた実施例と同様に、一次回転子803は、導電性リング805及びギア806を介して、二次シャフト810上に取り付けられる二次回転子809の導電性ストリップ807及びギア808に、電気的にも機械的にも連結される。ギア806及び808の間の接触の程度を変えられるように、二次シャフトを、スライド可能なバネ荷重したベアリングマウント8111,8112上に取り付け、これらにかかる張力の程度によってバネが生じる力を矢印812で示されるように一次シャフトのほうへ向ける。マウント内部のバネにかかる張力を調整することによって、回転子809及びシャフト810を、矢印813に示すように側方に、一次回転子803に近づくように又は遠ざかるように動かすことができ、これにより、ギア806,808の間の接触の程度を変えることができる。
上で述べたタービンの実施例のように一連の回転子を使用する場合には、回転子間の距離を変えることも好ましい。これは、シャフトに沿って回転子ディスクをスライドさせ、ディスクをピン、グラブねじ、鍵溝等を用いてシャフトに固定することにより得られる。このような場合、バスバーの代わりにフレキシブル電気ケーブルを用いて、回転子間に電流を直接流して、直列電流路を保持することができる。
上に述べた実施例と同様に、シャフトは、回転子をシャフトに固定した状態で、回転可能に取り付けられる。従って、シャフトによって生み出される機械的仕事は、遊星ギアリングシステム、磁気クラッチ又は他のそのような適切な伝達装置により、シャフトを駆動シャフト等に連結することによって容易に利用することができる。
当業者には十分に理解されるように、生成されるトルクの量は、磁場の強度に比例する。上の実施例では、タービンは全て、複数の導電性コイルの接続から形成されるソレノイドによって磁場を作り出す。このようなコイルを標準的な導体から作ることも考えられるが、理想的とはいえない。標準的なワイヤコイルは非常に抵抗損失が大きく電流密度が小さい結果、ワイヤが占める空間がかなり大きくなる。空間的懸念に加えて、標準的なワイヤコイルの大きさを考えると、抵抗加熱も確かに懸念事項である。生じる抵抗加熱は、十分な電流と時間があれば、ワイヤを溶かしてしまう恐れがある。出願人は、高温超伝導体(HTS)材料から構成されるコイルからより効果的に大きな磁場を作り出せることを発見した。これらのコイルを直列に積層及び接続して、ロングソレノイドを形成することができる。コイルの積層の数を増やすと、内部に生成される場が増え、タービン本体の長さに平行な磁場線の形成も増える。
ソレノイドは基本的に大きなインダクタであるため、運転直前に充電するだけでよく、場を維持するために連続的に充電及び放電をする必要はない。さらに、均一の場を維持するには、簡単な低電圧DC電源入力があればよい。さらに、ソレノイドを形成することはまた、生成された場の全てがコイル内に包含され、巻線の外側に逃げる場は非常に少ないという利点がある。これは、生成された場全体を用いて回転子ブレードと反応させ、有益な作業を生み出せることを意味する。
図8から17は、ベクトル・フィールド・オペラ(Vecor Fields Opera)3dから生成された場の分布プロファイルであり、様々な寸法のコイル内に生成される磁場の指向性と強度を描く。続くこれらの実施例では、各コイルは12mm幅のHTSテープ100巻きから成り、内径150mmである。
図8は、10個のHTSコイルを積み重ねたものからなるソレノイドに160Aの電流を印加して作られた磁場を描いた断面図である。図より、ソレノイドにより生成された磁場(複数の小さな赤い矢印ヘッドにより表示)は、ソレノイドの縦軸に平行である。この図からは、磁場の大多数がソレノイドの本体内部に含まれていることもわかる。図9は、ソレノイドの内壁に沿って起こる場の強度のプロットであり、ピーク場は壁に沿ってほぼ中間で起こり、強度は約1Tであることが分かる。
図10は、HTSコイル20個を積み重ねたソレノイドに160Aの電流を流すことによって作られた磁場を示す断面図である。ここでもまた、ソレノイドにより生成される磁場(複数の小さい矢印ヘッドで表す)は、ソレノイドの縦軸に平行である。これに加えて、コイルが20個のソレノイドによって生成される場は、コイル10個のものを用いて生成される場より、大幅に広い領域をカバーすることが明らかである。図11に示すように、コイル20個のソレノイドは、コイル10個のものより広い領域の場を作り出す。しかしながら、この場合のピーク場は1.25Tであり、これはわずかな増加でしかない。
30個のコイルを積み重ねたソレノイドに160Aの電流を印加して生成される磁場を図12に示す。ここでもまた、コイルの数が増加することにより、生じた磁場の強さが増加することが分かる。図13より、場は10個及び20個のコイルの場合より広い領域を占め、ほぼ1.4Tのピーク場を生み出す。
図14は、42個のコイルを積み重ねたソレノイドに160Aの電流を印加して作り出された磁場を示す。先の実施例と同様に、結果として生じる磁場はソレノイド内部に包含され、ソレノイドの縦軸に平行に向く。図15から分かるように、42個のコイルのものは、先の実施例で作り出されたものより広い領域にわたってより強い場を作り出し、ピーク強度はほぼ1.45Tである。
図16は、コイルからなる一連の間隔をあけたコイルの積層体から構成されるソレノイドに160Aの電流を印加した磁場分布プロファイルを示す。図16から分かるように、ソレノイド内部に包含される場の強度は、隙間が設けられる領域で弱まってはいるものの、このソレノイドを用いて十分に広い領域がなおも作り出される。図17はソレノイドの内壁に沿った場の強度を示す。図から、場の強度は、リターン磁束路により、隙間のそれぞれでソレノイドの壁に垂直に誘導される場のために、0.6Tだけ変化することが分かる。しかしながら、ソレノイド内部に作り出される場は許容範囲のレベルにある。
図8から17に示すモデル及びプロットは、コイルの数が増えればソレノイドの長さにわたってより大きな場が生じることをはっきりと示す。場の強度に影響を与える別の要因は、コイルに付加される電流の量である。電流に関して、当業者は、温度及び外部場の両方が、正常化する及び標準的な導体になる前の超伝導体に供給されうる最大電流に影響を与えることを十分に理解するであろう。HTSテープは、テープが非常に正常化されにくいため、外部磁場をテープに平行にして使用するのがもっともよい。この挙動は、第1世代テープのための、アメリカン超伝導体(American Superconductor)により作成されたプロットであり、図18からわかる。
図18は、テープ面に平行な様々な自己及び外部磁場に晒されるテープに対し、様々な温度での様々な換算比(scaling ratio)をプロットしたものである。換算比は、既知の自己又は外部磁場に曝されたときのワイヤの臨界電流を、77ケルビンで外部磁場がない状態での4mm幅ワイヤの単一直線片に対する臨界電流で割った比である。外部磁場のない77ケルビンでのワイヤの直線片に対する臨界電流は通常、用いるバッチ、基板等に応じて、90〜145アンペアである。
1.4テスラの平行な自己磁場にさらされる場合、64Kで12mm幅のテープのIcを決めるには、このプロットを以下のように用いればよい。まず、0テスラの外部磁場、77KでのIcを100アンペアと仮定する。64Kでの1.4テスラの磁場は、Y軸上の換算比が約0.9である(すなわち、0.9×100=90アンペア)。これは4mm幅のテープに対する値であるから、12mm幅のテープに対する臨界電流Icは、この3倍、つまり270アンペアとなる。これは、タービン体を形成するソレノイドに最高270アンペアの電流を供給して、約1.4テスラをはるかに上回る磁場を生み出すことができることを示す。42個のスタックタービン体であれば、160アンペアで、ピーク磁場がちょうど1.45テスラを超える。
残念ながら、図19から分かるように、HTSテープは、垂直磁場に晒された場合には、同じ性能を持たない。64ケルビンで外部又は自己誘導磁場が垂直のとき、換算比0.9は、利用可能な自己又は外部磁場を約0.2テスラ、すなわち12mm幅のテープに対しては0.6テスラに制限する。
図8〜17に示す実施例は、磁場がタービン本体に平行であるけれども、これに当てはまらないのが図16及び17の場合のタービンの端部又は隙間付近であり、ここでは、北から南への帰還路を始めるように場の方向が変化することを示す。それゆえに、ソレノイドの端部では、誘導磁場がテープ表面に垂直である。この反転の効果は、所定温度でコイルに供給され得る電流の量が、この場の反転の強さによって効果的に制限されることである。この制限を克服する1つの方法は、フェライト系磁束ガイドを用いて、本体の端部から出て遠ざかる磁束の反転を効果的に「誘導する」ことである。交番磁界では、このようなガイドの使用は、磁気ヒステリシスによる他の損失要因を提起するが、外部コイルにより生じる場が定常状態のままであるときには、コイルの性能のレベルを高めるためにフェライト系磁束ガイドを使用することは、妥当であると思われる。
異なる形状の磁束ガイドの有効性に関する調査のために選んだフェライトは、典型的な冷間圧廷低炭素鋼であり、主に、可用性及びその比較的高い飽和点(2T前後)という要因のために選択した。高透磁率曲線をもつ他の材料もあるが、これらは概して、飽和点、可用性及び加工性が低く、又は、計算モデルを開発しようとする場合、飽和時又はその近辺で透磁率の高い材料では収束非線形解を得ることが難しい等の問題を提起する。
実質的に、様々な磁束ガイドの形状のモデルを作って調べた。優良な実施例は概して、大きな矩形トロイダル形磁束ガイドからなる。これらのうち、環状体が本体の端部に隣接する場所でより小さな垂直場の値が得られ、本体の内径より50mm小さい内径で、本体の外径より10mm小さい外径、深さが約60mmであった。本体の内側領域に侵入させると、結果として磁束のより速い反転につながり、非生産的であった。
説明を明らか且つ容易にするため、図20及び22にはただ1つの磁束ガイドを示す。さらに、ただ1つの磁束ガイドだけをはっきりと描くことにより、このようなガイドがコイルの端部で場に及ぼす影響を示す。もちろん、当業者であれば、実際的応用において、これらの領域で起こる垂直場の影響を低減するために、磁束ガイドをコイルの両端部に取り付ける(図24参照)ことは十分に理解するであろう。
図20に、このようなガイドの使用、及び、ソレノイドの端部で場に及ぼすその影響の一例を示す。先に提供したJc/Jc0のデータを参照すると、これらのコイルは、約64〜70Kで、1.5Tの平行場及び0.2T未満の垂直場にさらされるので、これらのコイルに160Aの電流を流すことができると見込んでよいと思われる。端部に磁束ガイドを取り付けると、ソレノイドを出るときに場の再形成が見られ、より具体的には、内側端部近くのピーク場が図21に見られるように落ち込む。図20のガイドの場合、ソレノイドの内側縁の近くの場は、目標範囲内の約0.15Tの垂直場を示す。
図22は、本発明のタービンと一緒に用いるための磁束ガイドの別の装置を示す。この特定の実施例では、ガイドは円錐形であり、ソレノイドの端部から出て離れる場を描く。図23の垂直場のプロットから分かるように、円錐磁束ガイドは、図16及び17に示す場合の0.6Tの変動とは反対に、約0.25Tのピーク値を持つ最適レベル近くまで垂直場を減らす。
上に述べたシングル及びツインタービンモデルの場合、ソレノイドは一連の隙間を有し、一次及び二次シャフトの間でトルク及び電流の伝達を可能にするこれらの隙間により、ソレノイドの長さに沿って、著しい垂直場の変化が起こり得る。図24は、両端部にフェライト系磁束ガイドを備えた隙間を有するソレノイドのモデルを示す。図25では、場の変動は0.23〜0.25Tにとどまり、それゆえ、外部磁束ガイドの使用は目標とする場の仕様をほぼ達成するのに十分であるように思われる。
当業者は、HTSテープひいてはタービンの性能は、温度の低下に伴い著しく改善され、HTSテープに対する理想的な温度範囲は65〜70Kであると十分に理解するであろう。当業者が認識するように、温度を15Kまで落とすことができれば、HTSの性能はさらに改善できる。この最適範囲がサブクールの液体窒素範囲にあるため、出願人は、タービンが、スターリングサイクルクライオクーラー等の極低温冷却システムを有し、温度範囲15〜70Kの極低温エンベロープ内にタービンを閉じこめることを構想する。
上で簡単に述べたように、懸念される損失の一領域は、タービンアセンブリの一部、特にタービン回転子における渦電流の発生によるものである。回転子が導電性材料から形成される場合、関心となる主な領域は、リム/ギア接合部分であり、それほどではないにせよ、内側ドラムとブラシの接触部もそうである。単純な細いワイヤの場合、渦電流によって引き起こされる電力損失(P)は、以下によって計算することができる。
Figure 0006236397
ここで、Dは浸透深さであり、
Figure 0006236397

上記式のパラメータは、Bp−ピーク磁束密度(T)、d−シートの厚み又はワイヤの直径(m)、ρ−抵抗率(Ωm)、σ−導電率、μ−透磁率、f−周波数である。
これらの式の高次項を考慮することによって、渦電流の発生に大きな影響を与える特性の種類が分かる。タービンアセンブリの通常の伝導性要素に対し、渦電流の発生に影響を与える及び最小化する要因には、より低い磁場強度を用いること、又は変化の頻度を遅くすること(これらの両方はトルク及び出力に影響を与えるので非生産的である)が含まれる。より薄い部分を用いること又は材料を積層することにより、成分dを減らし、渦が巡回できる路の幅を減らす。さらに、通常電流を運ばない部分は、より高い抵抗率を有する材料から作成することができ、これは付加的な抵抗によって循環電流の発生を妨害する。
超伝導要素に関しては、渦電流の問題は他の効果により制御される。超伝導体の興味深い特性は、超伝導体が反磁性を呈するという事実である。つまり、臨界温度以下に冷却すると、常伝導状態でこれまで材料を通り抜けることのできた磁場が、材料内部から排除される。磁場が導体を通り抜けられないという事実は、超伝導試料で見られる空中浮遊挙動の原因である。また、渦電流は超伝導材料内部に生じることができないことも意味する。この場の排除はマイスナー効果と呼ばれる。従って、出願人は、渦電流の生成を妨げるための多数の方法を考え出した。
一つ目は、浮上式トレインに用いられる動電型サスペンションの考えに似た方法によるものである。超伝導体は反磁性の性質をもつため、当然ながらそれ自体の内部から磁場を排除する。この性質は、浮上式トレインで利用され、コイル上に誘導される渦電流を打ち消そうとするコイル内の磁場の発生を利用して、渦生成のためにトレインの駆動メカニズムに付加される抗力を防ぐ。エンジンの場合、HTSワイヤの閉鎖ループを巻いて、図3に示す内側及び外側ドラム要素の両方の側壁を覆うことによって、渦電流を効果的に遮断又は無効にする。
2つ目の方法も、外側のリム/ギア接触面及びドラムとブラシの接点の周りにHTSワイヤを巻くことに関係するが、この方法では、巻かれたコイルが閉ループではなく、電源に直列に接続される。これにより、巻線を通して電流が流され、大部分又は全ての外部磁場を排除する強磁場を生み出すことができ、その結果、材料を通る渦電流を低減する。電流運搬路を完成させる多くの方法があるが、1つの方法として、全回転子ディスクがその周りを回転する絶縁シャフトの内部に導体ケーブルを延在させる方法が考えられる。電流は、その後、内側ドラム上に配置されるコイルに供給され、ここから外側ドラム/ギア接触面上のコイルへと供給されることができる。その後、ここから、隣の回転子ディスクの内側ドラムへ流され、外側リム/ギア接触面等へと戻される。
3つ目の方法は、永久磁石を用いて外部磁場を排除し、渦電流を減らす方法である。磁石は、同じく、外側ドラム/ギア接触面、及び内側ドラムとブラシの接点に置かれる。永久磁石は、必要なサイズ及び場の強度になるように作ることができる。場の強度は固定であるが、適したグレードを選択することによって決めることができる。ネオジム希土類磁石は、最も安定しており、最も強い磁場を提供しやすい。
4つ目の方法は、外部磁場を排除するためにコイル又は永久磁石を用いるのではなく、材料の選択によって渦電流を最小化することである。タービンドラムを構成するにはチタンの使用が推奨され、すなわち、ブレードフレーム、ハブ、及びギアを全てチタンで構成する。優れた機械特性をもつチタンは、他の材料に比べてより少ない材料で、同様のタービンドラムの機械的強度を達成することができる。渦電流が生まれやすい領域に沿う材料の厚みを減らすことにより、渦電流の発生をさらに妨げる。チタンは銅の25倍もの電気抵抗をもつ(チタンが420nΩ/mに対して銅は16.78nΩ/m)。このより高い抵抗が、渦電流の自由な流れをより困難にし、タービンドラムの表面内部により小さい渦電流を生み出す。この理想的な解決法には、内側ハブと外側リムの間の通路に超伝導材料を使用することも必要である。何故なら、超伝導材料は渦電流を追い出す反磁性特性を有するからである。チタン部品は、具体的には、銅又は銀等の導電性表面で被覆又はめっきして、ギア接触面又は他の電気機械接触面の間の伝導を助ける。チタンの他に、適当な機械的性質及び低導電率を有する任意の他の材料を用いることができる。
上記説明より、タービンの性能に影響する基礎設計問題は、ソレノイド内部の磁場の設計であると分かる。タービンの効率を最大にするためには、高強度の軸方向場が必要とされる。以下の実施例では、65ケルビンの超伝導テープの限界により、場が約1.4〜1.5テスラに制限される。この場を作り出すのに必要な外側コイル、ツインタービン又はビノキュラー中の電流は、およそ160〜170アンペアである。さらなる冷却により約300Aというより高い電流限界が可能であれば、3テスラより大きな場を達成できるであろう。出願人は、HTSテープ及び超低温技術の発展にともない、例示のコイルの配置を用いて3〜4テスラの場を得ることができるだろうと予測する。
図26には、本発明の一実施形態によるシングル及び/又はツインタービンの構造物に用いるための42個のHTSコイルの積層体から形成されるソレノイドの場の分布プロファイルを図示する(断面図)。図より、ソレノイド内の場の強度は(図8〜17に示す実施例と同様に)、タービン本体の中心部で、各端部の近くにおいて次第に減る傾向がある。ソレノイド内部で、軸方向の場の強度が許容範囲(すなわち、1.4〜1.5Tのピーク場の値から既定の許容差の範囲)にある長さの量は、作動距離(working distance)として知られる。タービンの効率を最大にするためには、回転子をこの作動距離内に配置しなければならない、つまり、回転子を、最大均一磁場を有する領域内に配置する。また、この領域内に回転子を配置することは、タービン運転時の漂遊磁界変化による逆起電力の発生を、最小限にするように作用する。図27は、タービンの縦軸に沿った場の強度を示す。この実施例では、出願人は、ソレノイドの作動距離を、ピーク場からの落ち込みがわずか10%から15%である領域と定義した。図26及び27の場合、作動距離は、約200mm、すなわち、図27の曲線の、ピーク場から0.15T落ち込んだ領域である。
図28は、場の分布プロファイルを示す42個のHTSコイルからなるビノキュラー型ソレノイドの部分断面図である。図28から分かるように、タービンブレードで表される半径が交差する転換の中間で、場のポテンシャルが落ち込む可能性がある。理想的な場合、外側ビノキュラー型コイルの2つの回帰(return)円弧の間のギャップ距離が最小化され、最大場強度をのばす。実際には、外側HTS層中の曲げ半径の限界と、各種固定及び回転要素間の隙間の必要性により、ビノキュラーの「つまみ(pinched in)」がどのようになされ得るかが制限される。図29は、図28のソレノイドの内側エッジに沿う場の強度のプロットである。尚、コイルの中央200mmは比較的均一である(すなわち、作動距離200mm)。場の落ち込みの増加の原因は、ビノキュラー型コイルの2つのハーフ部分の間のさらなる隙間の必要性に起因すると考えられる。
図30A〜30Dは、ピーク場の変化(Bアキシャル)を示す一連のプロットであり、対応する出力トルクは、上で述べたツイン及びビノキュラー型タービンの両方に対し、ソレノイドの巻き線の電流に比例する。電流の範囲は、最初の既定よりわずかに高いが、ここで観察される比例性はより低い電流の場合に対しても維持される。
図31A〜31Dに示す一連のプロットは、ピーク場と出力トルクが、さらに、タービン本体を形成するソレノイドを作りあげるコイルの巻き数に比例して変化することを示す。ビノキュラーの場合、出力トルクがわずかに減っていくことがわかる。この原因は、巻き数を増やした物理的大きさを収容するために、ビノキュラーのギャップ距離と回帰半径を修正する必要があるからである。この場合も、上記変化に対するベースライン電流は300Aであって、160〜170Aの目的とする運転範囲より高かったが、これの結果は電流に対応するであろう。
図32A及び32Bは、本体の寸法が大きくなることの効果を示す。ツインタービン及びビノキュラーの両方の場合から得られるトルク値が同様の値だったので、ツインタービンの場合だけを検討した。観察された傾向は、ビノキュラーの場合にも適用できることがかなり期待できる。興味深いことに、個々のドラム要素にかかる力は、本体半径の増加に比例して増えるように見えるが、得られたトルクは半径の増加の二乗にともない変化するように見える。これは、本体寸法が大きくなればなるほど、よりよい性能特性を得るようであることを示す。装置の全体のスケールが増えれば、実験には実用的でなくなるが、これらの結果はポテンシャル調査の重要な方針を示す。
図33を参照すると、ここには、上に述べた高速タービンの前記原理を利用する、モータ用の回転子アセンブリ900の一実施形態が示される。図より、回転子アセンブリ900は、シャフト901に取り付けられる一連の回転子9021,9022,9023,9024,9025,9026を有する。シャフト901は、回転子9021,9022,9023,9024,9025,9026の中心軸に対し同軸上に配置される。この特定の実施例では、回転子9021,9022,9023,9024,9025,9026は、自由に回転できるシャフト901に固定される。当業者は、シャフトを固定して、この回転子9021,9022,9023,9024,9025,9026をシャフト901の周りに自由に回転できるようにすることも可能であることを、もちろん十分に理解するであろう。このような構造配置では、回転子9021,9022,9023,9024,9025,9026は、ベアリングを介してシャフト901上に取り付けることができ、各回転子がシャフト901とは独立に回転できる。
本実施例では、回転子は、上述の図3に関連して述べた回転子と類似の構造であり、複数のアームを介してハブに連結されるリムを有する。この場合の回転子9021,9022,9023,9024,9025,9026は、リムとハブに隣接して配置される接触領域9031,9032を備える。この接触領域は、各回転子の間に配置される電流伝達機構(固定子フレーム)上に取り付けられるブラシアセンブリと接触するために設けられる。電流伝達機構の構造については、以下でさらに詳しく述べる。
上の実施例でと同じように、シャフト901は、アセンブリを通る電流/電圧を供給するために利用され、回転子9021,9022,9023,9024,9025,9026を通る直列回路の作成を可能とする。この場合の回転子アセンブリは、約2000Aの電流で運転されるように設計される。最大の電流伝達を確保するために、シャフトと回転子は、それらの接触面、すなわち、駆動電流の伝達に作用するブラシアセンブリと直接接触する表面を有することができ、金でめっきされる。
図34は、回転子アセンブリ900の配置をさらに詳細に示す。図より、この場合のシャフト901は、3つのセクション、つまり入力セクション9011、中間セクション9012及び出力セクション9013から成り、これらは互いに連結されてシャフトを形成する。シャフトの入力及び出力セクションは導電性材料から構成されるが、中間セクションは、絶縁/隔離材料から構成される。この実施例での全シャフト901には、ロッド905(図示せず)を受け入れるための通路が設けられる。この場合、ロッドは、シャフトを付加的に補強し、ロッドを絶縁材料で被覆して、シャフトをギアリングアセンブリ等(すなわち、シャフトから電気的に隔離され、活性化されていない外部ギア等)に安全に連結することができるようにしてもよい。
図より、回転子の大部分9021,9022,9023,9024,9025は、別々の間隔をおいて、中間セクション9012上に配置される。中間セクション9012は、一連の連動する自動位置決め(self locating)要素の形をしており、それぞれの要素が回転子9021,9022,9023,9024,9025を支持する。回転子は、間隔をあけて配置され、本実施例ではシャフト901の出力セクション9013上に配置される回転子9026を除いて、シャフト901の導電性セクションに接触しない。回転子を通る必要な直列回路を提供するため、固定子フレームの形をした電流伝達機構が回転子間に配置される。回転子と固定子フレームとの間の接触は、固定子フレーム上に配置されるブラシによる。ブラシは、関連のある回転子の接触面に係合するように配置される。固定子フレームの構造及びブラシの配置については、さらに詳細に以下で述べる。
シャフトの中間セクション9012を含む要素は、モータにより生み出されるトルクを伝達するのに十分強く、また、モータの短絡を防ぐために、シャフトの入力側9011を出力側9013から電気的に絶縁/隔離できる材料から構成されなければならない。つまり、この材料は、適切な機械的性質を備えた適切な絶縁材料でなければならない。中間セクション9012の要素の構成に適切と考えられる1つ材料は、陽極酸化アルミナである。アルミニウムの表面上の陽極酸化層が、銅及びアルミニウムの表面の間に電気的絶縁/隔離層を形成する。この絶縁/隔離の品質(すなわち、絶縁破壊する前にかけることのできる電圧)は、陽極酸化層の深さの関数である。この利用では、使用される電圧は低いものだけであるため(10V未満)、アルミニウム成分の表面上の陽極酸化深さは40μmで十分である。もちろん、当業者は、任意の適当な金属等の他の材料を用いて、導電性の成分又は適当な繊維複合体等から電気的に絶縁されることを十分に理解するであろう。
図35は、電流伝達機構(固定子フレーム)904の構造をより詳しく示したものである。図より、この場合の固定子904は、2つのセクション9041,9042から成り、これらはともに結合されて固定子を形成する。この場合、固定子904は、リムに隣接して配置される金属繊維ブラシ(MFB)アセンブリ9061,9062,9063,9064,9065,9066,9067及びハブに隣接する9071,9072,9073,9074,9075,9076,9077を支える。
この特定の実施例での固定子フレーム904は、全重量を減らすためにアルミニウム又はチタンで作られ、固定子の全重量をさらに減らすために、最小負荷領域9081,9082,9083,9084,9085,9086,9087において材料を軽減することもできる。固定子の全重量を減らすことに加えて、切り欠き9081,9082,9083,9084,9085,9086,9087により、回転子アセンブリの強制冷却をより効果的にすることもできる。この特定の実施例では、固定子フレームは導電性であるが、電気抵抗がブラシより高いため、電流はブラシのほうを通り抜ける。各ブラシアセンブリ及び固定子を通る電流路については以下でより詳しく説明する。本実施例では、導電性材料を用いるが、当業者は、もちろん、非導電性材料又は絶縁被覆を備えた導電性材料を用いて、固定子フレームを構成することもできることを十分に理解するであろう。
図から分かるように、この場合、固定子フレーム904は、一連のノッチ9091,9092,9093,9094,9095を備える。ノッチ9091,9092,9093,9094,9095は、固定子フレーム904のための係留点を与え、フレームをシャフト901に対して決まった位置に取り付けることができる。固定子フレームを決まった位置に固定することにより、電流がブラシアセンブリ間を流れるときに固定子に及ぼす任意のトルクの影響を打ち消す。
この実施例で描かれた固定子フレームは、全部で7対のブラシを有し、同様に、7つの平行な電流路を意味する。選択された金属繊維ブラシは、23mm×35mmの横断面と、1ブラシ当たり330Aの定格電流を有する。これは、同様に、7つの平行路の定格電流の合計が2310Aであることを意味する。ブラシの配置及び各固定子を通る電流路を、図36に示す。この場合、固定子アームの1つの横断面を示す(すなわち、ブラシ9061,9071を担持するアーム)。図より、固定子904は、電流が前の回転子の外径から次の回転子の内径に向くように配置される。累積するブラシの摩耗を補償するために、板ばね910を設けてブラシアセンブリの軸方向の動きを可能とする。さらに、ばね910は、ブラシ上に軽い圧力をかけて、MFBと隣接する回転子との間の係合が途切れないようにする。
この場合のブラシアセンブリは、シャント911及び912を含み、これらは、フレキシブルワイヤ913によりここでは相互接続される。ワイヤは、内側ブラシから外側ブラシへの電流リターン路を完成させる。固定子(及びワイヤ)は2.5Tの軸方向駆動場にさらされるため、ワイヤのリターン路は、半径に対し接線方向での、固定子の軸の周りに対応するトルクを生み出す力を受ける。固定子は固定されているので、生み出されるトルクは打ち消されるが、フレキシブルワイヤ上の力は、拘束されていなければ、ブラシに負荷をかけ、ブラシを回転面と接触させたままにするために用いられるばねの力を打ち消す可能性がある。ワイヤを固定子フレームに組み込むことにより、ワイヤの、場の方向における動きを拘束する。
上で述べた通り、固定子を通る回路は、電流がハブからリムへ流れるように向けられる。金属繊維ブラシは、金属ブラシを流れる電流の向きに応じて、摩耗率が異なるから、酸化の差のために、正極に接続されるブラシは摩耗率がより高く、負極に接続されるブラシは摩耗率がより低い。電流が流れる方向に対する、ブラシの物理的方向自体も、ブラシの摩耗量の因子となる。この場合、リムでのブラシは、ハブに隣接して配置されるものより大きな回転摩耗を受ける。その結果として、ハブの周りに配置されるブラシは、電流の流れる方向により、より大きな摩耗を有するように配向される(すなわち、ハブに配置されるブラシは事実上正極ブラシであり、リムブラシは事実上負極ブラシである)。
図37は、電流の流れと回転子上に誘導される力との間の関係を示す。図より、電流はハブからリムへと流れ、その結果、回転子に対し90°の力が生じる。ブラシを回転子の周りに対称的に配置することにより、回転子にかかる力の釣り合いがとれ(すなわち、回転子の向かい合う対称的な端部での力の大きさが同じで向きが反対となり)、なめらかな回転がもたらされる。このなめらかな力の分配は振動を低減し、船、潜水艦及び重機等の、静かで低振動のモータを求める用途に理想的なモータを作る。当業者は、もちろん、より多くの電流路を加えることにより、回転子すべてにわたってより均一な力の分布を達成して、よりパワフルなトルクを生み出すことができる。
図38及び39に、直列に並べられた回転子の間の、電流を伝達するための別の機構を示す。この実施例では、導電性流体を利用して電流伝達に作用する。流体伝達機構の使用は、固体ブラシに対して数多くの利点がある。例えば、摩擦損失の低減、摩耗の低減、メンテナンスの削減、電流容量を接触面積及び体積を増やすことにより増加できること、及び、複雑なブラシ取り付け部品を必要としない単純化されたデザインである。
図38は、本発明の一実施形態による流体系固定子アセンブリ1000の片側を描く。図より、固定子アセンブリ1000は、外側ディスク1001と内側ディスク1003とを含む複合ディスクの形をしている。これらディスク1001及び1003は、間隔をあけて配置され、それらの間に流路1002を形成する。内側ディスク1003の外周と、外側ディスク1001の周壁の内側には、シール部1004が設けられる。
図39から分かるように、外側ディスク1001には、内側ディスク1003のハブ1006に隣接する流路1002上への開口部1005が設けられる。ハブ1006の周りと、開口部1005の周囲には、シール部1007が設けられる。当業者は、これらシール部は、隣接する回転子の接触部分が流路に係合すると、流体の漏れを防ぐために必要であると十分に理解するであろう。
図40は、流体系固定子アセンブリ1000と回転子11001,11002,11003,11004の配置を描く。図より、回転子11002,11003,11004は、シャフトの中間セクション11012に取り付けられ、回転子11001はシャフト1101の出力セクション11013に取り付けられる。上記実施例と同様に、中間セクション11012は、絶縁/隔離材料から構成され、回転子とシャフトの導電性セクションとの短絡を防ぐ。回転子11001,11002,11003,11004のそれぞれの間に、固定子アセンブリ10001,10002,10003が配置され、この場合固定子アセンブリは、前の回転子の外径から、次の回転子の内径へと電流を伝達するように配置される。
図より、各固定子アセンブリは、シャフト1101が固定子アセンブリ10001,10002,10003の各ハブ1006を通り抜けて、隣接する回転子の接触表面が各固定子アセンブリ10001,10002,10003の開口部1005の中に保持され、流体路1002と通じるように、取り付けられる。シール部1007は、回転子の接触平面の部分を掴み、電流伝達機構と回転子の間の流体密封シールを形成する。同様に、各回転子11001,11002,11003,11004のリム上の接触面は、流体路1002内部に係合され、シール部1004がそれらの間に流体密封バリアを形成する。
本実施例では、電流伝達機構は動かず、シール部1004及び1007が、それらが連結される回転子11001,11002,11003,11004の動きに合わせて回転する。本伝達機構は、流体の自然圧縮性のために、回転子からの多少の側方への動きに合わすことができるので、摺動するシール部は必要ない。図38〜40の電流伝達機構の構造を考えて、回転子の接触表面がシール部1004,1007の中に位置した時点で、流体路1002に流体を導入することができることも、当業者は十分に理解するであろう。このような場合、外側ディスク1001は、密封可能な流体ポートを含み、流体を流体路1002に注入できるようにしてもよい。導電性流体は、硫酸、塩酸又は他の適当な酸、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウム、硝酸銀、水酸化カリウム又は他の適当なイオン又は電解流体等の任意の適当に安定した導電性流体であってよいことを、当業者は十分に理解するであろう。いくつかの場合、流体は、水銀、ウッドメタル、ローズメタル、フィールドメタル、Bi−Pb−Sn−Cd−In−Tl、ガリウム等の、液相の金属であってもよい。
上記実施例に関して述べたように、回転子は、所望のトルクを誘導するために、強磁場にあるように設計される。上で述べた実施例は、HTS材料、より具体的には、BSCCO HTSテープ等のHTSテープから構成されるソレノイドを利用する。HTSテープを使用する代わりに、MgB2 HTSワイヤを用いることもある。MgB2ワイヤは、近年、様々な部分及び長さで、より容易に入手できるようになってきた。HTSテープよりMgB2ワイヤを用いるほうが、多くの利点がある。第1に、1メートル当たりのコストがかなり低い(現在、約25USD/mのBSCCOテープに対し、MgB2は約3〜4USD/mである)。垂直な外部場に対するJC/JCO挙動は、平行な外部場に対する挙動と同じである。それ故、垂直なJC/JCO挙動が平行な外部場に対するJC/JCO挙動により近いため、パッシブ型磁束ガイドに対する必要性を低減又は除外する。
垂直及び平行な外部場におけるMgB2の有益なJC/JCO特性により、パッシブ型磁束ガイド(すなわち、スチール磁束ガイド)を必要としないため、重量を減らした駆動コイルアセンブリの構造物が可能となる。より小さなスチールの使用と同時に、場の帰還路が、駆動場の均一性に関し、軸方向及び半径方向ともに、いくつかの利点を有する。このようにして、設計決定は、エンジンの最終的に目的とする用途に応じて、場の均一性の必要性と重量低減とのバランスをとることができる。
MgB2又は平行又は垂直場の特性の間の差異がほとんどまたは全くない他の超伝導ワイヤを利用することの別の利点は、アクティブ型磁束ガイドを用いることができる点である。アクティブ型磁束ガイドの使用の一例を図41に示す。一次コイル1201の両側に、対向する磁場を有する2つのコイル1201,1203を配置する。これらの外部コイルは、力線を圧縮し屈折させる。この方法を用いると、一次コイルの場を操作して、ソレノイドの軸に沿う漂遊磁界の量を最小とすることができる。このようなアクティブ型遮蔽の使用は、MgB2ワイヤ又は垂直及び平行な場内性能の間に大きな差がない同等のワイヤを用いるときにのみ、実際に可能である。付加的な遮蔽コイルの存在により、駆動ソレノイドの端部における付加的な場の集中は、1G及び2GのHTSワイヤの著しい電流容量のディレーティングをもたらすであろう。
このことを考慮に入れると、アクティブ型遮蔽の利点は、大きな磁束のために必要なものとしてMgB2を用いると、スチール磁束ガイドが取り除かれ、重量を減らすだけでなく、軸方向の漂遊磁界の量を増やすことであるとより容易に分かる。アクティブ型遮蔽の使用は、漂遊磁界の抑制のために、目的とする用途及び管轄の基準に応じて、鉄又はニッケル系の遮蔽材料を用いて、さらなるパッシブ型遮蔽の必要性を取り除いてもよいし、そうでなくともよい。
図42は、本発明の一実施形態によるモータ1300の構造を描く。図より、モータ1300は、超低温ユニット1302と回転子アセンブリ1303を収納する一次ケーシング1301を有する(図43参照)。モータはまた、二次ケーシング13041,13042を一次ケーシング1301の両端部に備える。二次ケーシング13041,13042のそれぞれは、この場合、モータを通る駆動電流を提供するために、ブラシアセンブリを収納する。二次ケーシング13041,13042は、冷却アレーを取り付けられてもよい。この実施例では、冷却アレーは、回転子アセンブリを通る空気を吸い込むための一連のファンの形をしている。
モータの内部配置を、図43にさらに詳細に示す。図より、モータ1300は、複数のモジュラー部品からなり、メンテナンス時、部品へのアクセスと部品の交換が容易となる。一次ケーシング1301は、極低温ユニット1302を支え、このユニットは、本実施例では、ハウジング内部に取り付けられた極低温体1306の側面に取り付けられるパルス管クライオクーラー1305を含む。極低温体1306は、極低温エンベロープの中に一次HTSソレノイド1307を封入したものである。このクライオクーラーは、約20Kのコイルアセンブリの運転温度を可能とするサイズである。クライオクーラーは、銅の冷たいフィンガー部が取り付けられ、このフィンガー部は、コイルアセンブリ内のコイルそれぞれへの伝導熱分配路を形成する。
上記実施例でのように、HTSソレノイドは、回転子アセンブリ内の電流と反応して駆動力を生み出す駆動静磁場を提供する。駆動コイルのこの設計ポイント及び基準は、上で詳細に説明した。示された実施例では、ソレノイドは、60個のSumitomo BSCCOコイルから成り、それぞれのコイルが内径340mm、外形377.12mm(0.29mmワイヤ64巻)である。ソレノイドの動作電流は200Aであり、これは、中央穴の全域に2.5Tの平均磁場強度を生み出す。コイルアセンブリの全長は308.2mmである。
本実施例にて分かるように、極低温体1306は、通常円筒形であり、回転子アセンブリの受け入れのための穴を有する。図より、極低温エンベロープは、本体1306の外壁13061と内壁13062の間に形成され、回転子アセンブリが、本体1306の内壁の間に形成される穴1308の内部に受け入れられる。
回転子アセンブリ1309は、この場合、上記図33及び34に関して述べた、一般的な構造である。アセンブリは、この場合、主に、6つの回転子13091,13092,13093,13094,13095,13096からなり、これらがシャフト1310の絶縁/隔離されたセクション13102上に配置される。各回転子の間には、図35及び36に関連して述べたタイプの固定子アセンブリ13111,13112,13113,13114,13115,13116がある。固定子アセンブリは、前の回転子のリムから次の回転子のハブへと直列にブラシアセンブリを横切って電流を伝える。電流が回転子を通って流れるとき、誘導された力がシャフト1310上のトルクへと変換される。図より、この場合のシャフト1310は一対のベアリング13121,13122上に取り付けられる。ベアリング13121,13122は、標準的な金属ベアリングを使用すると、大きな磁場の近くにあることにより、より大きな回転抗力を引き起こす恐れがあるため、セラミックベアリングであることが好ましい。上の実施例でのように、シャフトは、補強ロッド1320を受け入れるために、中空の構造物である。
本実施例に見られるように、シャフトは、穴1308と一次ハウジング1301を越えて、可動なエンドキャップアセンブリ13141,13142に配置される通路13131,13132を通り抜けて、二次ハウジング13041,13042へと延びる。この場合、エンドキャップ13141,13142は、通路13131,13132を除いて、一次ハウジング1301と穴1308の両方を密封する。この特定の実施例では、エンドキャップ13141,13142は、磁束ガイドとして働く複数のスチール板13151,13152,13153,13154を備える。エンドキャップの構造により、板を選択的に取り外して/加えて、磁束ガイドの寸法を変えることができる。当業者は、もちろん、一次ソレノイドをMgB2から構築する場合には、スチール板を上述のアクティブ型磁束ガイドで置き換えることができることを十分に理解するであろう。
二次ハウジング13041,13042は、エンドキャップアセンブリのそれぞれに取り付けられる。当業者が十分に理解するように、回転子アセンブリは、摩擦加熱及び抵抗加熱の両方を受ける。二次ハウジング13041,13042は、冷却ファンからの空気の流れを通路13131,13132及び穴1308へと方向づけるために、通常漏斗の形をしたアセンブリであり、これにより回転子アセンブリ1309を冷やす。さらに、二次ハウジングの外に向けて広がった形により、シャフト1310の入力セクション13101及び出力セクション13103に接触するように配置される、入力ブラシ13161及び出力ブラシ13162のそれぞれを収容することができる。図の実施例では、シャフト1310はまた、二次ハウジングを越えて延び、シャフトを、ギアリングアセンブリ、スプロケット駆動等を含む様々なトルク伝達装置に、又はホイール、プロペラ、トラック等の駆動部品に直接連結させることができる。当業者は、もちろん、これらのトルク伝達装置は、シャフト1310から電気的に隔離/絶縁される必要があることを十分に理解するであろう。これは、シャフト上、又はトルク伝達又は駆動機構上に絶縁被覆部をおくことによりなされてもよい。
本実施例で用いられるソレノイドは、ほぼ正方形のアスペクト比を有する。ソレノイドの外径は377.12mmであり、ソレノイドの長さは308.2mmである。経験と無数のモデルより、この正方形のプロファイルは、HTSテープの所定の長さに対し、所望の作動領域において最大の場を生み出すことが示された。正方形のプロファイルはまた、拡大縮小が可能であるという利点を付け加える。つまり、所定のスケーリングファクター(上記実施例におけるy=1/2x)に対し、寸法(場の大きさではない)を大きく又は小さくしたにもかかわらず、ソレノイドの内部穴における場の分布は同じままである。重要なのは、ワイヤ内の場の挙動もまた、ほぼ同じであるため、ターゲットとなる動作場を達成するのに必要な巻き数が、全く同じではないにしろ、類似であるという事実である。これは、1G及び2Gワイヤにも同等に適用するが、スチールの磁束ガイドはコイルに比例して拡大される。
図44は、モータアセンブリ1300を流れる電流を示す。図から分かるように、駆動電流(ブロック矢印で示す)を、入力ブラシを介してシャフト1310の入力セクション13101に付加した。この電流は、シャフトから、第1の固定子アセンブリ13111のリムの周りに配置されるブラシアセンブリへと流れ、その後、ペアであるブラシとの間に配置されるワイヤを介してリムに隣接して配置される対応するブラシへと流れる。固定子13111のリムに隣接するブラシアセンブリは、第1の回転子13091のリムと直接接触し、次に、回転子のリムからハブへと電流が流される。ハブは、固定子13112のハブブラシアセンブリと直接接触する。さらに、電流は、ハブブラシアセンブリから固定子のリムブラシアセンブリへと流される。第2の固定子アセンブリ13112のリムブラシは、第2の回転子13092のリムと直接接触し、電流を固定子13112から回転子13092を通って、ハブへと流すことができ、ここで第3の固定子13113アセンブリのハブブラシアセンブリへと伝達される。上に述べたのと同様の電流伝達過程が、残りの固定子13113,13114,13115及び13116と、回転子13093,13094,13095に対しても起こり、すなわち、電流は、隣接する固定子及び回転子の、ハブからリムへ、リムからハブへと流れる。取り付けられている回転子13096は、回転子アセンブリから、次に、出力ブラシ13162(図示せず)に連結されるシャフトの出力セクション13103へと電流を伝達し、モータを通る直列回路を完成させる。
図45は、極低温体1306の中央穴1308へ挿入するための回転子アセンブリの構造を描く。図より、アセンブリの回転子及び固定子は、端部プレート13171,13172の間のシャフト13102の中間セクションに取り付けられる。この端部プレート13171,13172は、ベアリング13121,13122を担持し、回転子固定子アセンブリを通る駆動電流を印加すると、シャフトを回転させることができる。この場合に見られるように、端部プレート13171,13172は、一連の支柱13181,13182,13183,13184,13185によって互いに連結される。支柱13181,13182,13183,13184,13185は、回転子及び固定子をこえて端部プレートの間で延びる。この場合の支柱は、適当な繊維複合体、例えばGarolite等の非導電性材料から作られる。
図46は、回転子アセンブリの断面図であり、支柱と、回転子及び固定子の間の相互作用を表す。図から分かるように、支柱13181,13182,13183,13184,13185のそれぞれは、外形面(profiled surface)1319を有する。この場合の外形は、回転子のリムの部分を受け入れるための凹型部分13191を提供する。この外形面の隆起部分13192が固定子のリム、より具体的には固定子のリム内に設けられた凹型部分に係合する。これは、固定子を固定し、その回転を妨げるように働く。
上の実施例から分かるように、モータには、モジュラー構造物が設けられる。この配置により、様々な部品を、メンテナンス等の時に、比較的容易に、モータから取り外すことができる。さらに、これにより、部品を容易く交換でき、全体的な時間を減らす。
図47は、本発明の一実施例によるモータ1400の断面図である。図より、モータ1400は、複数のモジュラー部品からなり、メンテナンス時、部品に容易にアクセスして交換できる。一次ケーシング1401は極低温ユニット1402を支え、このユニットは、本実施例では、ハウジング内に取り付けられる極低温体1406の側面に取り付けられたパルス管クライオクーラー1405を含む。この極低温体1406は、極低温エンベロープ内に一次HTSソレノイド1407を封入したものである。クライオクーラーは、約20Kのコイルアセンブリの動作温度が可能なサイズである。クライオクーラーは、銅の冷たいフィンガー部に取り付けられ、このフィンガー部は、コイルアセンブリ内のコイルそれぞれへの伝導熱分布路を形成する。
上記実施例と同様に、HTSソレノイドは、回転子アセンブリ内の電流と反応して駆動力を生み出す駆動静磁場を提供する。駆動コイルのこの設計ポイント及び基準は、上で詳細に説明した。ソレノイドの動作電流は200Aであり、これは、中央穴の全域で2.5Tの平均磁場強度を生み出す。
本実施例にて分かるように、極低温体1406は、通常円筒形の構造であり、回転子アセンブリを受け入れるための穴を有する。図より、極低温エンベロープは、低温体1406の外壁14061と内壁14062の間に形成され、回転子アセンブリが低温体1406の内壁の間に形成される前記穴1408の内部に受け入れられる。
この場合の回転子アセンブリ1410は、逆回転のために構成される点で、上記実施例とは異なる。この場合、回転子アセンブリ1410は、内側シャフト1411に取り付けられ、固定子アセンブリ1412は外側シャフト1413に取り付けられる。回転子と固定子は、上記図33〜35に関連して述べたもとの同様の構造をしている。図より、外側シャフト1413は中空構造で、この中を内側シャフト1411が通り抜け、両シャフトはベアリング1414上に取り付けられる。固定子1412内部を流れる電流は、回転子の電流と反対方向に流れるため、回転子とは反対方向に自由に回転する。つまり、外側シャフト1413は、内側シャフト1411とは反対方向に回転する。回転子及び固定子アセンブリのより詳細な説明を以下で行う。
この実施例にて分かるように、シャフトは、穴1408とハウジング1401を越えて、取り外し可能なエンドキャップアセンブリ14161,14162に配置される通路14151,14152を通って延びる。エンドキャップ14161,14162は、この場合、一次ハウジング1401と穴1408の両方を、通路14151,14152を除いて、密封する。エンドキャップ14161,14162は、磁束ガイドとして働く複数のスチール板を備える。エンドキャップの構造により、板を選択的に取り外して/加えて、磁束ガイドの寸法を変えることができる。当業者は、もちろん、一次ソレノイドをMgB2、又は、平行又は垂直場特性の間にほとんど又は全く差がない他の超伝導ワイヤから構築する場合、スチール板を上述のアクティブ型磁束ガイドで置き換えることができることを十分に理解するであろう。
図48は、回転子アセンブリのより詳細な図であり、図より、回転子アセンブリは、シャフト1411に取り付けた一連の回転子14101,14102,14103,14104を含む。シャフト1411は、回転子14101,14102,14103,14104の中心軸に関して同軸に配置される。この特定の実施例では、回転子14101,14102,14103,14104は、自由に回転するシャフト1411に固定される。もちろん、当業者は、シャフトを固定して、回転子14101,14102,14103,14104をシャフト1411の周りに自由に回転可能にできることを十分に理解するであろう。このような構造では、回転子14101,14102,14103,14104を、ベアリング介してシャフト1411上に取り付けて、各回転子をシャフト1411とは独立に回転させることができる。
本実施例では、回転子は、図3及び33に関連して述べた回転子と同じ構造であり、複数のアームを介してハブに連結されるリムを含む。回転子14101,14102,14103,14104は、この場合、リム及びハブに隣接して配置される接触領域14171,14172を含む。この接触領域は、各回転子間に配置される電流伝達機構(固定子フレーム)上に取り付けられるブラシアセンブリとの接触のために設けられる。
固定子アセンブリ1412のより詳細な図を図49に示す。固定子アセンブリは、複数の固定子フレーム14181,14182,14183,14184,14185を含む。固定子フレーム1418のそれぞれは、この場合、上記図35及び36と関連して述べたものと同様の構造である。より具体的には、各固定子フレーム1418は2つの部分から成り、この2つの部分がその後ともに結合されて固定子を形成する。この特定の実施形態における固定子フレームは、アルミニウム又はチタニウムから製造され、全体の重量を減らし、さらに、固定子全体の重量を減少させるために、最小負荷領域においては材料を軽減してもよい。固定子の全体重量を減少することに加えて、切り欠きは、固定子アセンブリの強制冷却をより効果的にもできる。
各固定子フレーム1418は、隣接する回転子間の電流伝達のために、複数の金属繊維ブラシペア1409を含む。選択される金属繊維ブラシの横断面は23mm×35mmであり、定格電流はブラシ1つ当たり330Aである。固定子及びブラシは、電流の方向が前の回転子の外径から次の回転子の内径へとなるように配置される。累積的なブラシの摩耗を補償するために、板ばねを設けてブラシアセンブリの軸方向の動きを可能とする。さらに、ばねは、ブラシ上に軽い圧力を与えて、MFBと隣接する回転子の間の係合が途切れないようにする。ブラシアセンブリはまた、フレキシブルワイヤにより相互連結されるシャントを含む。このワイヤは、内側ブラシから外側ブラシへの電流のリターン路を完成させる。
図より、固定子は、片方の端部で外側シャフト1413に取り付けられる支持部1419に固定される。電流が回転子固定子アセンブリを通って供給され得るように、一連の固定された入力及び出力スリップリング1420が設けられる。もちろん、当業者は、支持部1419は、電気的絶縁材料から構成され、シャフトと固定子の間の短絡を防ぐことを十分に理解するであろう。
図50は、固定子アセンブリ1412に対して本来の場所に(in situ)取り付けられた回転子アセンブリ1410を示す。図より、回転子14101,14102,14103,14104のそれぞれは、固定子14181,14182,14183,14184,14185のそれぞれの間に組み合わされる。一連のスペーサ1421は、内側シャフト1411と固定子14181,14182,14183,14184,14185の間に配置される。スペーサ1421は、外側シャフト1413の内部で内側シャフト1411を支え、中心におく。さらに、スペーサ1421は回転子と固定子の間の短絡を防ぐ。図から分かるように、この場合は、電流を入力スリップリング1420に印加するために、付加的な固定子14186を利用する。
図51は、モータを通る電流の流れを描く。図より、電流は、回転子の電源部から、多数の平行ブラシを通ってシステムに入り、このブラシは、タービンの回転部分から固定クライオスタット本体を分離する。電流路は、絶縁スペーサ1421を介して内側シャフトに取り付けられる第1の回転子を通って続く。図より、回転子のそれぞれは、回転子とシャフトと固定子との間の短絡を防ぐ絶縁スペーサ1421により、内側シャフトに取り付けられる。電流はその後、回転子電源への電流リターンの始まりである出力リングに定常電流を供給する最後のブラシセットまで、残りの回転子/固定子ペアを通って直列に流れる。
回転子のそれぞれの電流はリムからハブへと流れるが、固定子のそれぞれの電流はハブからリムへと流れる。電流は回転子及び固定子内では反対方向に流れるため、主な駆動場との相互作用は、大きさが同一で反対方向のトルクを生み出し、内側シャフト1411と外側シャフト1413を、反対方向に回転させる。シャフトにより生み出されるトルクは、その後、モータ1400の外側の各種ギアリング装置を用いて取り出すことができる。
上に述べたタービン/モータは直列電流供給を用いる。以下に述べる次の構成は、並列に電流を供給される。並列電流構成は、低電圧及び大電流を必要とし、これは舶用推進環境の様な湿気条件には理想的である。
並列構成の下では、回転子は、出力シャフトに直接取り付けられる(又は、単一片の、回転子及びシャフトからなる部分を形成する)。よって、並列構成の下では、回転子は、互いに電気的に絶縁される必要がない。これは非常に構造を簡単化する。なぜなら、回転子とシャフトが固定された導電性接続を有するか、一体として形成することができるからである。
さらに、内側ブラシを取り除くことにより、より大きな有効作動半径が生まれる。内側ブラシは、内径の周りの十分な量のスペースを占め、これは、作動ブレードの長さを回転軸から遠ざける。並列構成では、内側ブラシが必要ないので、この作動長さを増やせる。
ブラシは、各回転子の周辺に取り付けられ、電流は中心シャフトへ、そしてシャフトに沿って出力ブラシへと移動する。正極は回転子上に、負極は出力シャフトブラシ上に表されているが、これは反対もあり得る。
図52は、本発明の一実施例による並列電流供給のために構成されたタービン1500を示す。図より、タービン1500は、駆動静磁場を提供するHTSソレノイド1502を包み込むクライオスタット1501を含む。駆動コイルに対する設計ポイントと基準は、上で詳細に述べた。
クライオスタットの穴内には、上に述べた回転子に類似の構成をもつ複数の回転子ディスク15031,15032,15033,15034,15035,15036を含む回転子アセンブリ1503が配置され、駆動シャフト1504に直接連結される。回転子は、この場合、正極を形成する入力電流バスバー1505に連結される。図から分かるように、シャフト1504は入力電流バスバーを通り抜ける。もちろん、当業者は、シャフト1504が短絡を防ぐために、入力バスバーから電気的に絶縁されることを十分に理解するであろう。
一連の出力ブラシ1506(負極)は、入力バスバーとは反対側のシャフトの端部に配置される。この場合出力ブラシは、導電性の円筒状構造物の内部に入れられている。図から分かるように、シャフト1504は、出力ブラシを越えて延びる。それゆえ、本実施例では、シャフト1504上に生み出されるトルクは、出力ブラシ1506の片側の多くの位置において取り出すことができる。
図53は、図52のタービンを流れる電流の図である。入力バスバー1505に電流が印加されると、一連の導電性ブラシ1507により、回転子ディスクのそれぞれのリムに伝達される。その後、電流は、回転子を通り抜けてシャフト1504へと流れ、出力ブラシ1506へと流れ出る。
図54を参照すると、上記図52のタービンを背中合わせにした構造が図示されている。図より、この構造は、一次タービン1601と二次タービン1602を有し、この二次タービンが上記構造の出力ブラシ1506に置き換わる。一本のシャフト1603を用いて、二つのタービンは接続される。背中合わせの構造の操作は、タービンを通る電流流れを示す図55を参照すると、より容易に理解できる。
図55から分かるように、入力バスバー1604を通って電流が付加されると、電流は、一次タービン1601の回転子1605へと流される。電流は、回転子1605からシャフト1603へと伝達される。その後、電流は、シャフト1603に沿って、二次タービン1602の回転子1606へと流される。そして、電流は、回転子1606を通り抜けて出力電流バスバー1607へと流される。シャフト上のユニタリ回転を保証するために、二次タービン1602の磁場は、一次タービン1601と反対の極性である。
図56は、タービンの別の背中合わせの構造を示した。ここでも、構造は、一次タービン1601と、上記構造の出力ブラシ1506に置き換わる二次タービン1602を有する。一次タービン1601のシャフト1603は、導電性スリップジョイント1609を用いて二次タービンのシャフト1608に接続される。
図57から分かるように、出力バスバー1604を電流が通り抜けると、電流は、一次タービン1601の回転子1605へと流れる。電流は、回転子1605からシャフト1603へと伝達される。そして、電流は、シャフト1603に沿って、スリップジョイント1609の片面に流れ、一連のブラシ1610を介してスリップジョイント1609の反対の面へと伝達される。電流は、その後、シャフト1608に沿って、二次タービン1602の回転子1606へと流れる。そして、電流は、回転子1606を通って出力電流バスバー1607へと伝達される。この構造を用いることは、二次タービン1602内の磁場は一次タービン1601と同じ極性であってもよいことを意味する。
図58は、本発明の一実施例による、さらに別の並行電流供給構造を示す。この構造は、上記図52に関して述べたものと類似である。ここでも、タービン1700は、駆動静磁場を提供するHTSソレノイド1702を包み込むクライオスタット1701を含む。駆動コイルに対する設計ポイントと基準は、上で詳細に述べた。回転子アセンブリ1703は、クライオスタットの穴の内部に位置される。この場合、回転子アセンブリは主に中空であり、駆動シャフト1705に一方の端部で連結されるドラム1704を備える。ドラムは、この場合正極を形成する入力電流バスバー1706に連結される。図から分かるように、シャフト1705はベアリング取付け部を介して入力電流バスバー1706を通り抜ける、もちろん、当業者は、短絡を防ぐために、ベアリングが入力バスバーから電気的に絶縁されていることを十分に理解するであろう。
図59から分かるように、電流は、入力バスバー1706を通り抜けると、ドラム1704の外面へと伝達され、シャフト1704への端部連結部を通って、出力ブラシ1707へと出ていく。
図60は、本発明の一実施例による、さらに別の並行電流供給構造を示す。この構造物は、上の図52及び58に関連して説明したものと類似である。タービン1800はこの場合、駆動静磁場を提供するHTSソレノイド1802を包み込むクライオスタット1801を含む。駆動コイルに対する設計ポイントと基準は、上で詳細に述べた。回転子アセンブリ1803は、クライオスタットの穴の内部に位置される。この場合、回転子アセンブリは主に中空であり、駆動シャフト1806に中央背骨部1805を介して連結されるドラム1804を備える。ドラム1804は、この場合正極を形成する入力電流バスバー1807に連結される。図から分かるように、シャフト1806はベアリング取付け部を介して入力電流バスバー1807を通り抜ける。もちろん、当業者は、短絡を防ぐために、ベアリングが入力バスバーから電気的に絶縁されていることを十分に理解するであろう。
図61から分かるように、電流は、入力バスバー1807を通り抜けると、ドラム1804の外面へと伝達され、背骨部1805を通ってシャフト1806へと流れ、出力ブラシ1808へと出ていく。
図62には、並行なタービン構造のさらに可能な構造体を示す。同じく、この構造体は、先に述べた構造体と類似であり、駆動静磁場を提供するHTSソレノイド1902を包み込むクライオスタット1901を含む。駆動コイルに対する設計ポイントと基準は、上で詳細に述べた。回転子アセンブリ1903は、クライオスタットの穴の内部に位置される。この場合、回転子アセンブリはほぼ中実なドラム1904を有し、このドラムが駆動シャフト1905に直接連結される。ドラム1904は、この場合正極を形成する入力電流バスバー1706に連結される。図から分かるように、シャフト1905はベアリング取付け部を介して入力電流バスバー1906を通り抜ける。もちろん、当業者は、短絡を防ぐために、ベアリングが入力バスバーから電気的に絶縁されていることを十分に理解するであろう。
図63から分かるように、電流は、入力バスバー1906を通り抜けると、ドラム1904の外面へと伝達され、シャフト1905へと流れ、出力ブラシ1907へと出ていく。
既に説明した導電性液体/流体接触ブラシを、並行構造で使用するために広げることもできる。導電性流体は、回転子と電流供給部(順回転又は逆回転)の間の電気的接触を作る。導電性流体は、適当なシーリングを用いて漏れないようにされる。図64は、導電性流体を利用する並行構造の一つの可能な構造体を図示する。この場合タービン2000は、駆動静磁場を提供するHTSソレノイド2002を包み込むクライオスタット2001を含む。駆動コイルに対する設計ポイントと基準は、上で詳細に述べた。回転子アセンブリ2003は、クライオスタットの穴の内部に位置される。この場合、回転子アセンブリは主に中空であり、中央背骨部2005を介して駆動シャフト2006に連結されるドラム2004を有する。
ドラム2004の外面は、導電性流体を入れる凹所2007を備える。入力バスバー2008は流体と接触し、電流をドラム2004へ、骨部2005に沿ってシャフトへと伝達し、出力ブラシ2009へと送る。
図65は、導電性流体と入力バスバー2008の間の接触面を示す。図から分かるように、ドラムの凹所2007とバスバー2008の外面との間にシール部2011が設けられる。このシール部は、エンドキャップ2010によって定位置に保持される。
上で述べたように、タービン/モータのそれぞれにより生み出されるトルクは、各種トルク伝達装置を利用して取り出すことができる。図66は、トルク伝達及びRPM等化装置2100に取り付けられる、上の図47に関連して述べた構造のタービン(すなわち、デュアルシャフト逆回転タービン)を図示する。図より、トルク伝達及びRPM等化装置2100は、内側シャフト1411及び外側シャフト1413に連結され、一本の出力シャフトを作る。
トルク伝達及びRPM等化装置2100の構造は、図67A及び67Bに示され、トルク伝達及びRPM等化装置2100の断面図を示す。図67Aを参照すると、トルク伝達及びRPM等化装置2100は、差動変速機を備える。このシステムは、通常、適切にシールされた油潤滑式ハウジング内にある。図から分かるように、内側シャフト1411及び外側シャフト1413の両方が、一対のピニオン・ギア2103とかみ合う入力ギア2101,2102に連結される。ギアリング装置及びシャフトのすべては、ベアリング2104上に回転可能に取り付けられる。
図67Bから分かるように、内側シャフト1411は、外側シャフト2105を通って延び、出力シャフト2105に直接連結される入力ギア2102に連結される。外側シャフト1413は、入力ギア2101とかみ合うピニオン・ギア2103を介して出力シャフトに連結される入力ギア2102に連結される。
図68A及び68Bは、本発明の一実施形態による別のトルク伝達及びRPM等化装置2100を図示する。図より、この場合のシステムは、かさ歯車のかわりに平歯車又ははすば歯車を利用する。出力シャフト2105はもはや、入力シャフト1411,1413と同軸ではない。図から分かるように、内側シャフト1411及び外側シャフト1413は、出力シャフト2105上のギア21021,21022に連結される入力ギア21011,21012に連結される。図68Bから分かるように、外側シャフト1413は、出力シャフト上のギア21021と直接かみ合うギア21011に直接連結される。内側シャフト1411は外側シャフトを通って延び、ギア21012と連結する。ギア21012は、介在するピニオン・ギア2106を介してギア21022に連結され、内側シャフトにより出力シャフト2105上に伝えられる回転が、外側シャフト1413により伝えられる回転と一致することを保証する。
電磁タービンの動作の基本原理は、電流を運ぶ導体と定常磁場との間の反応力の生成である。このようにして、フルスピードでの装置のピーク出力を予測することができ、運転の出力と速度に及ぼすスケーリングの効果を調べることができる。
均一な垂直磁場において電流を運ぶ導体上に生まれる力に対する基本方程式は:
Figure 0006236397

である。ここで、Bは垂直磁場(テスラ)、iは導体ワイヤ中の全電流(アンペア)、lは電流路の全長(メートル)、そしてFは結果として生じる力(ニュートン)である。
この力によって生みだされる中心軸周りのトルク(T)は、
Figure 0006236397

である。ここで、rはディスクの半径である。電流を運ぶ導体の長さlが、シャフト軸からディスクの外形まで延びているという単純化された場合には、以下の式となる:
Figure 0006236397
従って、エンジンのトルクは、ブラシに必要な空間が電流を運ぶ導体の長さを減らすといった小さなスケールを除いて、ブレードディスクの半径の二乗に合わせて変化すると示すことができる。
動作電流での装置のピーク出力は、
Figure 0006236397

で表すことができる。ここでωは、角速度(rad/s)である。RPMでは、この方程式は、
Figure 0006236397

となり、RPMが与えられると出力が得られる。電磁タービンの場合、最大速度は、回転するブレードディスクの外面上のブラシの最大速度により制限される。用いられる金属繊維ブラシは、90m/sの固定の表面速度限界(vmax)を有する。ピークRPMは従って:
Figure 0006236397

となる。
これから、ディスクの最大RPMは、ディスクの半径に反比例することが分かる。RPMと力の方程式を、元の出力の方程式に代入すると、
Figure 0006236397

これを簡略化して、
Figure 0006236397
もっとも簡単な場合、1つの回転ブレードに使用可能であるピーク出力は、ブレードの半径に比例する。図69A〜69Cのプロットから分かるように、エンジンの大きさを大きくすると、トルクはブレードの半径の二乗にともない増加するが、最大動作電流RPMは、半径が増加するにつれて減少する。図69Aは回転子直径対トルク、図69Bは回転子直径対RPM、最後に図69Cは回転子直径対出力をプロットしたものである。
上記より、本発明によるタービン/モータは容易にスケーリングして、必要とする動作出力及び速度を反映できる。図70は、5テスラの作動磁場及び10000AのDC全電流の高出力密度DCモータである10MWコンセプト用の一つの可能な構造を示す。これは、2500rpmのピーク動作速度及び16の作動ブレードを有する。キャンセルコイルなしの全直径は、ほぼ1000mmである。キャンセルコイル有りでは、外径は1.5〜2倍に増えるであろう。キャンセルコイルなしの全長はほぼ1200mmである。
図71は、図70の構造のソレノイドによって生み出される磁場のプロットである。ソレノイドに加えて、キャンセルコイルを、ソレノイドの周りに配置して、外部場を成形し、それによって遮蔽の必要性を減らす。
図72は、5テスラの作動磁場及び50000AのDC全電流の、40MW高出力密度DCモータである。これは、180RPMのピーク動作速度と32の操作ブレードを有する。RPMが低く、逆回転プロペラに適する逆回転シャフトを備えた、海洋用途用に最適化したものである。キャンセルコイルがないときの全直径は、ほぼ2.5mである。キャンセルコイルをつけると外径は、1.5〜2倍に増えるであろう。キャンセルコイルなしの全長はほぼ2.5mである。
図73A及び73Bは、図72のタービンに取り付けることができるRPM&トルク等化システム2100の装置を示す。図73Aから分かるように、外側シャフト1413はかさ歯車2200に連結される。内側シャフト1411には、一連のピニオン・ギア2202によって外側シャフト1413上のかさ歯車2200に連結されるかさ歯車2201が取り付けられる(図73B参照)。
1つより多いソレノイドが採用される場合(並行電流路を用いる先の詳細な実施例等)の固定子本体の構造の1つの潜在的な問題は、各ソレノイド間に発現される力である。コイルの支持構造の設計時、遭遇する力の大きさを考慮するのを怠ると、固定子アセンブリの破壊につながるだろう。図74は、ベクトル・フィールド・オペラ3dを用いてモデル化された一対のソレノイドを示す。上のソレノイドは、コイルの本体近くに5ガウス面(一連の青線によって示す)をもたらすために、4つのキャンセルコイルを用いる。キャンセルコイルは、2つのソレノイドの間に引力又は斥力を及ぼす。
モデル化されたコイルは、図42に示した構造で用いたソレノイドと同じサイズである。ソレノイドの内径は340mm、個々のソレノイドの長さは308mmである。中央に生み出される平均の場強度は、2.5T、ピーク場強度は2.75Tである。ソレノイド間の端から端までの距離は400mmである。
キャンセルコイルを採用しない場合、両コイルの中心軸に沿ったコイル間の引力又は斥力(Fz)は、約28kNである。キャンセルコイルを用いる場合は、主のソレノイド上の力が約6.5kNである。2つのソレノイド間の主な負荷は減らされるものの、この構造において40kNの軸方向の力を受けるキャンセルコイルの適当な支えを確実にするには、やはり注意が必要である。
上で述べたタービンの大部分の場合、金属繊維ブラシ上に及ぼす高磁場環境の悪影響は、ブラシ繊維の向きが磁場の方向と平行であることを保証することによって最小化される。この技術は、回転駆動要素と電流運搬面との間で電流を伝達するために液体金属ブラシを用いる場合には使用することができない。導電性液体金属媒体中に作られる電流路に及ぶローレンツ力の影響は、液体に渦を生み出すことである。このような渦の生成は、高磁場環境におけるブラシの電流運搬能力を制限する。繊維要素を場と合わせるという技術は、液体金属ブラシでは用いることができず、ブラシを操作できる、磁場がヌル(null)又は低減された領域を生み出すことが必要である。
液体金属ブラシが正確に機能するためには、ブラシが、比較的低磁場の領域になければならない。タービンの先のバージョンで用いた単体のソレノイドを2つの構成要素に分けることによって、回転子の有効作動長及び半径が延ばされ、全体として、機械のトルク及び出力密度を大幅に増加させる。この隙間の第2の利点は、コイルの間に、場のキャンセル領域が起こり、この領域に液体金属ブラシを置くことができる点である。
図75は、液体ブラシを配置した2つに分割されたソレノイド設計を利用するタービンの一実施例である。この実施例で分かるように、ソレノイド2300は、間に隙間をおいて2つのソレノイド23001,23002に分かれている。隙間内には、回転子2301が配置される。この特定の実施例では、回転子はシャフト2302と一体に形成される。この場合、電流は、回転子2301の外側ハブの周りに配置される入力電流アセンブリ23031を通って、シャフト2302を横切って流れ、出力電流アセンブリ23032へと出ていく。
図76は、図75のタービンを通る電流伝達を示す。図より、電流は、外側導電性ディスク2304、導電性流体2307を横切って、回転子2301の外側リムに付加される。この場合、導電性流体は、液体金属であり、回転子の外側リムと直接接触する。当業者は、もちろん、回転子と導電性ディスクの係合が、回転式流体シールを介することを十分理解するであろう。図より、電流は、回転子のリムからハブへと流れ、シャフト2302に沿って、出力電流伝達アセンブリ23032へと流れる。図より分かるように、シャフト2302はこの場合、突起部2306を有し、これは、突起部と外側ディスク2308との間に配置される導電性流体2307と連通する。突起部2306と導電性ディスク2308は、その間に回転子シール部を形成して操業時導電性流体の漏れを防ぐように配置される。
ソレノイドによって生み出される磁場の挙動の場のプロットを、図77に示す。図から分かるように、ハイライトの丸で囲んだ領域2309は、キャンセル領域を示し、ここでは場が、主コイルアセンブリの場の強度の10%未満である。
図75及び76に示すタービン構造の1つの重要な見解は、ソレノイドアセンブリの形状を、単独の回転子に出力を与えるように最適化できることである。ベクトル・フィールド・オペラ3dでの電磁場挙動のモデリングは、上記タービンにとってより最適なコイル形状が、コイルアセンブリの巻き数を増やすと同時に、有効ソレノイド長を減らすことを示した。このように、超伝導ワイヤの量をわずかに減らして、タービンの必要な体積を大きく減らすことができる。
以下、図78に、コイル寸法を改訂したバージョンのタービンを示す。上述の実施例のように、ソレノイド2300は、2つのソレノイド23001,23002に分割されており、間に隙間をもつ。隙間の内部に回転子2301が配置される。この特定の実施例では、回転子は、シャフト2302と一体的に形成される。この場合、電流は、回転子2301の外側ハブの周りに配置される入力電流アセンブリ23031を通って、シャフト2302を横切り、出力電流アセンブリ23032へと出て行く。この場合、ソレノイドの厚みは大幅に低減されている。
上記実施例でのように、電流は、外側導電性ディスク2304、導電性流体2307を横切って、回転子2301の外側リムへと付加される。その後電流は、回転子のリムからハブへ流れ、シャフト2302に沿って、突起部2306と導電性ディスク2308の係合を介して、出力電流伝達アセンブリ23002へと流れる。
図78の改訂コイルアセンブリの場のプロットを図79に示す。ここでも、丸で囲んだ領域は、キャンセル領域2309を示し、ここでは、場が主コイルアセンブリの場の強度の10%未満である。
図80及び81は、上で述べたソレノイドの配置を利用するタービンの別の実施例を示す。図から分かるように、タービンは、引力内に配置された3つのソレノイド24011,24012,24013を含む。この構成では、回転子24021と24022は、シャフト24031,24032に連結される。図より、シャフト24032は、タービンの出力側に、シャフト24031の1セクションを包み込む。図より分かるように、シャフト24031は回転子24022の中心を通り抜ける。この場合、シャフト24031は、回転子24021に連結される導電性セクションと、第2の回転子24022を通り抜ける非導電性又は導電性の低いセクションとを含む。
図81は、電流が、図80のタービンを通って流れる様子である。図より、電流は、入力ブラシ24041から入り、シャフト24031に沿って一方の側へ、第1の回転子24021へと入り、その後、回転子相互接続バス2405に沿って、第2の回転子24022へと流れる。その後電流は、外側逆回転シャフト24032に沿って、電流出力ブラシ24042へと進む。上の逆回転シャフトのトルク出力を均一にするために上述のトルク等化システムを用いることができる。これは、第2の回転子が、第1の回転子より短い有効回転子作動長さを有するために必要である。
図82は、図80のダブルギャップソレノイドに対する場のプロットである。図からわかるように、この種のソレノイドの特徴の1つは、液体金属ブラシが効果的に作動できる、場のキャンセル又は磁場がヌルの領域2309の配置である。
上の実施例同様、コイルアセンブリの形状を、ワイヤの長さを減らし、タービンが占める体積量を減らすように最適化することができる。図82から分かるように、場のキャンセルの領域2600を内側コイルギャップの中心へとずらすために、ソレノイドの両側の端部のコイルの巻き数を追加することが必要である。
これまでに提示した設計は、回転子の総数の削減に重点をおいてきたが、複数の回転子及びブラシアセンブリのために、ソレノイドコイルアセンブリに多数のギャップを形成することもなお考えられる。回転子の数を考慮に入れる1つの可能な設計を以下に示す。コイルの寸法は、上の図42に関連して述べた実施例で用いたソレノイドに基づき、コイルの内径が340mmである。コイルは一連のパンケーキ型アセンブリに分割される。これらの分割には2つの効果がある。一つ目は、分割したパンケーキの間にある領域が、場のキャンセルの領域を含むことである。この領域は、液体金属ブラシに適する動作環境を与えることができる。二つ目に、ソレノイドアセンブリ全体が、ヘルムホルツコイルによく似た振る舞いをし、ソレノイドの作動領域において場の均一性を増加させる。
図83に見られるように、コイルの端部の場のキャンセルの領域は、コイル間ギャップの中心線から押し出される。これは、このコイル構成が、液体ブラシを用いるのに必要なヌル領域を与えないことを意味する。結果として、ヌル領域をブラシのために実際に用いることができることを確実にするためには、巻き数又はパンケーキの数を調整しなければならない。
図84には、端部コイルを場ヌルが中心になるように調整した5つの領域ヘルムホルツコイルアセンブリの場のプロットを示す。この場のプロットが示すように、場のキャンセルの領域は青の暗くなる色調で示す。この特定の構成は、クワッドパンケーキ(quad pancake)からなる外側2つのアセンブリを備えた、4つの内側ダブルパンケーキの集まりを使用する。外側パンケーキアセンブリのダブリングは、コイルの端部の場ヌルを、コイルアセンブリ間の外側ギャップの中心により近づけて移動させる。
図83及び84の場のプロットは、340mmの内側コイル径で、20Kでの運転では、コイルの中心を通る平均場が2.5Tであると推測する。図85及び86は、4T及び5Tの平均内部場でダブルの端部をもつコイル設計を示すように準備されたプロットである。図85及び86のプロットは、システムの拡張性を示す。図85は4Tのアセンブリを示し、この場合、4つの内側アセンブリが2つのダブルパンケーキからなり、外側の2つが4つのダブルパンケーキアセンブリからなる。図86は、5Tでの運転用に拡大された図85の同じアセンブリを示す。
パンケーキの数を二倍にするための別の方法として、端部コイル上の巻き数を増やして、コイル間のヌル領域の位置を制御及び管理することができる。外側コイルが中間コイル中の巻き数に対して増やされた実施例の場のプロットを図87に見ることができる。
場のプロット図87は、穴でのターゲット動作場平均が2.5Tである、一連の6つのダブルパンケーキを示す。端部コイル内の巻き数を増やすことにより、ヌル領域をブラシ上の求められる動作領域に合うように動かすことができる。上の実施例では、外側コイルは、内側の4ダブルパンケーキアセンブリがもつ246巻き/パンケーキに対し、Fujikura 2Gワイヤの130巻き/パンケーキを追加して有する。この点を超えて巻き数を増加することは、使用するワイヤの総数を大幅に増加したわりには場のキャンセル領域の有益な変化を制限する結果となった。
図88には、230巻きを追加し、穴中の動作場平均が5T用に設計された場合の同様のプロットを示す。
上の説明は、導電性要素間の直列接続を利用するタービン配置に重点をおいたが、もちろん、当業者は、導電性要素の間の並列接続を用いることができることを十分理解するであろう。図89は、並列接続を用いるタービン2500の1つの可能な配置を示す。図より、タービン2500はこの場合、シャフト2503上に取り付けられた、複数の回転子25021,25022,25023,25024,25025,25026を収容するソレノイド2501を含む。バスバー2504は、回転子25021,25022,25023,25024,25025,25026を並行に連結するために設けられる。
図90は、図89のタービン2500を通って流れる電流を示す。図より、バスバー2504は、回転子アセンブリ内の回転子25021,25022,25023,25024,25025,25026の外形の上側に取り付けられる。バスバー2504は固定されており金属繊維又は液体金属ブラシアセンブリを含む。電流は、バスバー2504を通り抜け、全並行運搬を6つの回転子間で分割する。その後、電流は、シャフト2503を通って、電流出力アセンブリ2506の集電ブラシ2505へと流れ出る。電流バスバーと出力シャフトは、この設計の抵抗材料損失を最小にするのに十分な寸法である。
回転軸に沿う磁場の均一性は重要であり、その理由の一つ目は、軸方向のB場の均一性の欠如は、外側回転子に発生するトルクの下落をもたらし、二つ目は、ソレノイドの端部近くで場の向きに起こる偏向が、ブラシの寿命に影響するだろうからである。場の均一性に影響する設計因子は複数有るが、与えられた作動直径にとって好ましいコイルアスペクト比を保持することもその1つである。一般的に、スクエア又はオーバースクエア型フルソレノイド設計は高い均一性につながる。つまり、ソレノイドアセンブリの長さは、個々のコイルの径と同じかそれより大きい。ヘルムホルツ型コイルアセンブリ、又は一連のギャップを含むコイルアセンブリは、単一の単純なソレノイドよりソレノイドアセンブリの中央穴の場の均一性の高いレベルを生み出せる。均一性のこの増加に対する代価は、同じ作動場に対するワイヤの増えた長さである。
上述の実施形態は、本発明の例示の目的によるだけのために提供され、当業者には明らかなように、それについてのさらなる修正及び改良は、本明細書に記載した広い範囲の本発明に入ると見なされることを理解すべきである。

Claims (16)

  1. 駆動シャフトに取り付けられる、放射方向へ電流が流れるように形成された、少なくとも1つの回転子と、
    前記少なくとも1つの各回転子の各横に配置される電磁コイルであって、前記少なくとも1つの回転子を横切る実質的に軸状の磁場と、当該電磁コイルの間に一又は二以上のヌル(null)磁場とを生成する、少なくとも1つの電磁コイルと、
    少なくとも1つの電流伝達手段と、を備え、
    前記電流伝達手段が、
    前記少なくとも1つの回転子と、前記一又は二以上のヌル(null)磁場の領域に配置される前記電流伝達手段の少なくとも一部とを電気的に接続する、ことを特徴とするタービン。
  2. 前記少なくとも一つの回転子が、ディスクによって形成される請求項1に記載のタービン。
  3. 前記少なくとも一つの電流伝達手段が、前記少なくとも一つの回転子の外径と電気的に接続される第一の電流伝達構造を備える請求項1又は2に記載のタービン。
  4. 前記少なくとも一つの電流伝達手段が、前記駆動シャフトと電気的に接続される第二の電流伝達構造を備える請求項1〜3のいずれかに記載のタービン。
  5. 少なくとも二つの電磁コイルの一又は二以上が、超伝導コイルである請求項1〜4のいずれかに記載のタービン。
  6. 前記超伝導コイルを保持する極低温エンベロープを備える請求項5に記載のタービン。
  7. 前記少なくとも一つの回転子が、前記駆動シャフト上に直列回路を形成するように配置される複数の回転子を構成する請求項1に記載のタービン。
  8. 前記少なくとも一つの電流伝達手段が、さらに、隣接する回転子を電気的に接続して直列回路として機能させる、少なくとも一つの第三の電流伝達手段からなる請求項7記載のタービン。
  9. 前記少なくとも一つの回転子が、前記駆動シャフト上に並列回路を形成するように配置される複数の回転子を構成する請求項1記載のタービン
  10. 前記少なくとも一つの電流伝達手段が、さらに、複数の回転子同士を電気的に接続して並列回路として機能させる、少なくとも一つの第三の電流伝達手段からなる請求項9記載のタービン。
  11. 前記第三の電流伝達手段の少なくとも一部が、前記一又は二以上ヌル磁場の領域内にある請求項8又は10記載のタービン。
  12. 前記少なくとも一つの回転子が、放射状に間隔をおいて配置される一連のアームを介してリムに接続されるハブを有する請求項1〜11のいずれかに記載のタービン。
  13. 前記電磁コイルを出る及び入る前記磁場の方向を変えるための、前記電磁コイルの対向する端部に配置される第1の及び第2の磁束ガイドをさらに備える請求項1〜12のいずれかに記載のタービン。
  14. 前記第1の及び第2の磁束ガイドが、前記磁場を、タービンの本体にほぼ平行に向ける請求項13に記載のタービン。
  15. 前記少なくとも一つの電流伝達手段が、液体金属ブラシを含む請求項1〜14のいずれかに記載のタービン。
  16. モータ又はジェネレータとして使用される請求項1〜15のいずれかに記載のタービン。
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