JP6235113B1 - 脱酸トマト汁の製造方法、及び脱酸トマト汁のグルタミン酸濃度の低下抑制方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1が示すのは、本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造の流れである。本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造方法を主に構成するのは、陰イオン交換樹脂処理(S10)、殺菌、冷却(S20)及び充填(S30)である。
本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、トマト搾汁とは、トマトを破砕して搾汁し或いは裏ごしし、皮や種子等を除去して得られるトマト搾汁、及び、これらを濃縮したもの(濃縮トマト)を意味し(これらを希釈還元したものも含まれる)、JAS規格で指定されたトマトジュース、トマトピューレ、トマトペースト及び濃縮トマト等を含む。これらは、さらに他の成分(例えば、少量の食塩や香辛料、食品添加物等)を含有していてもよい。
イオン交換樹脂は、交換基の種類、解離の強弱などによって、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂に大別される。陰イオン交換樹脂は、官能基としてアミノ基を導入したイオン交換樹脂でClイオン、SO4イオンのような陰イオンを交換することができる。
陰イオン交換樹脂は、官能基であるアミンの塩基性の強さにより強塩基性陰イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂の2種類に分けられる。官能基に四級アンモニウム基を持つイオン交換樹脂は、強アルカリと同様に解離して強い塩基性を示し、強塩基性陰イオン交換樹脂と呼ばれている。さらに、強塩基性陰イオン交換樹脂はアンモニウム基の形によりI型(第四級アンモニウム基(トリメチルアンモニウム基))とII型(第四級アンモニウム基(ジメチルエタノールアンモニウム基))がある。
トマト搾汁を処理するために用いる強塩基性陰イオン交換樹脂は、水酸化ナトリウム等の塩基性物質により置換したものを用いることができる。置換する塩基性物質は特に限定されないが、重炭酸置換又は炭酸置換であることが好ましい。本発明において使用する強塩基性陰イオン交換樹脂の量は、原料となるトマト搾汁に含まれる総酸量との関係から決定することができる。トマト搾汁に含まれる総酸量の説明は後掲する。その他樹脂の使用上の取扱いについては、各種イオン交換樹脂製造メーカーにより定められた取扱い方法を参照することができる。
以上に加えて、本製法が適宜採用するのは、殺菌、冷却及び充填である。殺菌方法は、公知の方法で良く、例えば、プレート式殺菌、チューブラー式殺菌方法等がある。冷却方法は、公知の方法で良い。充填方法は、公知の方法でよい。
本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、製造される脱酸トマト汁のBrixは、特に限定されないが、好ましくは、10.0以上50.0以下である。より好ましくは17.0以上、26.5以下である。Brixの測定方法は、公知の方法でよい。測定手段を例示すると、光学屈折率計(NAR−3T ATAGO社製)である。
本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、製造される脱酸トマト汁の酸度は、特に限定されないが、好ましくは0.98以下である。より好ましくは、0.38以下である。酸度は、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を用いた電位差滴定法によりpHが8.1になった際の水酸化ナトリウム標準液使用量を基に算出される、クエン酸換算での濃度(%)を意味する。
本実施の形態における糖酸比は、糖度(Brix)を酸度で除すことにより算出される。本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、製造される脱酸トマト汁の糖酸比は、好ましくは、60.0以上である。ゲル型の強塩基性陰イオン交換樹脂を用いて製造される脱酸トマト汁の糖酸比は、好ましくは60.0以上718.0以下である。より好ましくは60.0以上121.3以下である。また、ポーラス型の強塩基性陰イオン交換樹脂を用いて製造される脱酸トマト汁の糖酸比は、好ましくは60.0以上98.9以下である。さらにハイポーラス型、又はMR型の強塩基性陰イオン交換樹脂を用いて製造される脱酸トマト汁の糖酸比は、好ましくは60.0以上104.4以下である。
本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、トマト搾汁、及び製造される脱酸トマト汁のグルタミン酸濃度は、HPLC法により分析される。本実施の形態においては、グルタミン酸濃度を「mg%」(トマト汁100g中のグルタミン酸含量(mg))で表記する。
本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、トマト搾汁、及び製造される脱酸トマト汁の、単位Brix当たりのグルタミン酸濃度とは、トマト搾汁又は脱酸トマト汁のグルタミン酸濃度を、当該トマト搾汁又は脱酸トマト汁のBrixで除した値である。
本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、グルタミン酸残存率(%)は、次の式により算出される。
(グルタミン酸残存率(%))=(脱酸トマト汁の、単位Brix当たりのグルタミン酸濃度)/(脱酸処理前のトマト搾汁の、単位Brix当たりのグルタミン酸濃度)×100
塩基性陰イオン交換樹脂は陰イオンを交換する能力を有するが、一般にその能力は、強塩基性陰イオン交換樹脂では中性塩分解容量として、弱塩基性陰イオン交換樹脂では、弱塩基交換容量として表される。本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、中性塩分解容量、及び弱塩基性の交換基を有するものが含まれる場合は中性塩分解容量と弱塩基交換容量との和のことを、総称して交換容量(meq/mL−R)と示す。
本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、陰イオン交換樹脂の実使用交換容量とは、実際に脱酸トマト汁の製造に用いた陰イオン交換樹脂の交換容量のことである。具体的には、実際に脱酸トマト汁の製造に用いた陰イオン交換樹脂の重量(g)を、当該樹脂の見掛密度(g/L)で除し、当該樹脂の交換容量(meq/mL−R)を乗じ、1000を乗じたものである。本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、陰イオン交換樹脂の実使用交換容量の単位は(meq)で表す。
本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、トマト搾汁の総酸量とは、酸をクエン酸換算したときに、脱酸トマト汁製造に用いられるトマト搾汁に含まれる、酸の総重量を示したものである。具体的には、脱酸トマト汁製造に用いられるトマト搾汁の重量に、酸度の値を乗じて、100で除した値である。
本実施の形態に係る脱酸トマト汁の製造において、陰イオン交換樹脂の実使用交換容量(A)を、トマト搾汁の総酸量(B)で除した値(A)/(B)は、ゲル型の強塩基性陰イオン交換樹脂を用いて製造される場合は、20.5以上54.0以下であることが好ましい。又は、34.3以上51.4以下であることが好ましい。より好ましくは、20.5以上30.0以下である。
本測定で採用した糖度(Brix)の測定器は、屈折計(NAR−3T ATAGO社製)である。測定時の品温は、20℃であった。
本測定で採用した酸度の測定法は、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を用いた電位差滴定法である。酸度は、電位差滴定法によりpHが8.1になった際の水酸化ナトリウム標準液使用量を基に算出した。酸度は、クエン酸換算での濃度(%)を意味する。
本測定で採用したグルタミン酸濃度の測定法は、HPLC法である。具体的には、本測定で採用したグルタミン酸の測定器は、高速アミノ酸分析計L−8000シリーズ((株)日立製作所)である。測定条件は、アンモニアフィルタカラム:#2650L[内径:4.6mm×60mm、(株)日立製]、分析カラム:#2622[内径:4.6mm×60mm、(株)日立製]、ガードカラム:#2619[内径:4.6mm×60mm、(株)日立製]、移動相:クエン酸リチウム緩衝液、反応液:ニンヒドリン溶液、検出波長:VIS 570nmである。
本試験に用いる強塩基性陰イオン交換樹脂とその特性を表2に示した。
本試験においてグルタミン酸残存率が80%以上であり、糖酸比が60以上となる(A)/(B)の範囲についての評価を「○」とした。また、グルタミン酸残存率が80%以上であり、糖酸比が60未満となる(A)/(B)の範囲についての評価を「△」とした。さらに、グルタミン酸残存率が80%未満となる(A)/(B)の範囲についての評価を「×」とした。
強塩基性陰イオン交換樹脂(三菱化学株式会社製、SA20A)を3%NaOH水溶液で処理した後、イオン交換水、3%NaHCO3水溶液、イオン交換水処理(pHが8.0未満になるまで)、の順で重炭酸置換処理を行った。次に、Lycored社製Clear Tomato Concentrate(Brix60.94、酸度4.46)を各区分25g採取し、水で2倍希釈した。実験例1〜5の区分に、重炭酸置換を行った陰イオン交換樹脂を、それぞれ0、10、20、30、及び45g配合し、1.5時間マグネティックスターラーで撹拌後、100メッシュのフィルターでろ過することにより、脱酸トマト汁を得た。表3が示すのは、試験1の各区分における樹脂の種類とその特性、樹脂使用量、実使用交換容量、Brix、酸度、総酸量、単位Brix当たりのグルタミン酸濃度、糖酸比、及び(A)/(B)である。実験例2、3、及び4において、グルタミン酸残存率が80%以上であり、さらに、実験例3及び4において、糖酸比が60以上の脱酸トマト汁を作製することができた。
強塩基性陰イオン交換樹脂(三菱化学株式会社製、PA316)を3%NaOH水溶液で処理した後、イオン交換水、3%NaHCO3水溶液、イオン交換水処理(pHが8.0未満になるまで)、の順で重炭酸置換処理を行った。次に、Lycored社製Clear Tomato Concentrate(Brix60.94、酸度4.46)を各区分25g採取し、水で2倍希釈した。実験例6〜11の区分に、重炭酸置換を行った陰イオン交換樹脂を、それぞれ10、15、20、25、30、45g配合し、1.5時間マグネティックスターラーで撹拌後、100メッシュのフィルターでろ過することにより、脱酸トマト汁を得た。試験はn=2で行い、その平均値を取った。表4が示すのは、試験2の各区分における樹脂の種類とその特性、樹脂使用量、実使用交換容量、Brix、酸度、総酸量、単位Brix当たりのグルタミン酸濃度、糖酸比、及び(A)/(B)である。実験例6〜9において、グルタミン酸残存率が80%以上であり、さらに、実験例8及び9において、糖酸比が60以上の脱酸トマト汁を作製することができた。
強塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製、IRA900J)を3%NaOH水溶液で処理した後、イオン交換水、3%NaHCO3水溶液、イオン交換水処理(pHが8.0未満になるまで)、の順で重炭酸置換処理を行った。次に、Lycored社製Clear Tomato Concentrate(Brix60.94、酸度4.46)を各区分25g採取し、水で2倍希釈した。実験例12〜16の区分に、重炭酸置換を行った陰イオン交換樹脂を、それぞれ10、20、25、30、45g配合し、1.5時間マグネティックスターラーで撹拌後、100メッシュのフィルターでろ過することにより、脱酸トマト汁を得た。表5が示すのは、試験3の各区分における樹脂の種類とその特性、樹脂使用量、実使用交換容量、Brix、酸度、総酸量、単位Brix当たりのグルタミン酸濃度、糖酸比、及び(A)/(B)である。実験12〜14において、グルタミン酸残存率が80%以上であり、さらに、実験例13及び14において、糖酸比が60以上の脱酸トマト汁を作製することができた。
図2〜4が示すのは、それぞれ、試験1〜3の結果により算出された、グルタミン酸残存率と(A)/(B)の関係、及び糖酸比と(A)/(B)の関係であり、それぞれの近似式を併せて示した。また、表6が示すのは、試験1〜3に関して、グルタミン酸残存率80%及び90%のときの(A)/(B)、糖酸比60のときの(A)/(B)、並びにグルタミン酸残存率80%及び90%のときの糖酸比である。近似式を適用可能なものについては近似式により算出した値を用いた。近似式が適用できないものについては、実施例の値を用いた。
以上の試験結果を考慮した結果、強塩基性陰イオン交換樹脂を用いてトマト搾汁を脱酸処理する際、ゲル型の樹脂を用いる場合は(A)/(B)が54.0以下であることで、グルタミン酸濃度の低下が抑えられることが分かった。好ましくは30.0以下で、よりグルタミン酸濃度の低下が抑えられることが分かった。さらに、(A)/(B)が20.5以上であることで、糖酸比が60以上の高糖酸比脱酸トマト汁を製造することができることが分かった。
Claims (18)
- 脱酸トマト汁の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程であり、
陰イオン交換:ここで陰イオン交換されるのは、トマト搾汁であり、そこで用いられるのは、強塩基性陰イオン交換樹脂であり、
前記強塩基性陰イオン交換樹脂は、当該樹脂の形状による分類がゲル型であり、かつ、当該樹脂の交換基による分類がII型であり、
かつ、
調整:ここで調整されるのは、当該トマト搾汁の量と前記強塩基性陰イオン交換樹脂の使用量であり、
前記トマト搾汁に含まれる総酸量(A)と、前記強塩基性陰イオン交換樹脂の実使用交換容量(B)との関係は、
20.5≦(A)/(B)≦54.0である。 - 脱酸トマト汁の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程であり、
陰イオン交換:ここで陰イオン交換されるのは、トマト搾汁であり、そこで用いられるのは、強塩基性陰イオン交換樹脂であり、
前記強塩基性陰イオン交換樹脂は、当該樹脂の形状による分類がゲル型であり、かつ、当該樹脂の交換基による分類がII型であり、
かつ、
調整:ここで調整されるのは、当該トマト搾汁の量と前記強塩基性陰イオン交換樹脂の使用量であり、
前記トマト搾汁に含まれる総酸量(A)と、前記強塩基性陰イオン交換樹脂の実使用交換容量(B)との関係は、
20.5≦(A)/(B)≦30.0ある。 - 請求項1または2の製造方法であって、
それによって得られる脱酸トマト汁の糖酸比は、60.0以上であり、かつ、121.3以下である。 - 脱酸トマト汁の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程であり、
陰イオン交換:ここで陰イオン交換されるのは、トマト搾汁であり、そこで用いられるのは、強塩基性陰イオン交換樹脂であり、
前記強塩基性陰イオン交換樹脂は、当該樹脂の形状による分類がポーラス型であり、かつ、当該樹脂の交換基による分類がI型であり、
かつ、
調整:ここで調整されるのは、当該トマト搾汁の量と前記強塩基性陰イオン交換樹脂の使用量であり、
前記トマト搾汁に含まれる総酸量(A)と、前記強塩基性陰イオン交換樹脂の実使用交換容量(B)との関係は、
32.5≦(A)/(B)≦43.5である。 - 請求項4の製造方法であって、
それによって得られる脱酸トマト汁の糖酸比は、60以上であり、かつ、98.9以下である。 - 脱酸トマト汁の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程であり、
陰イオン交換:ここで陰イオン交換されるのは、トマト搾汁であり、そこで用いられるのは、強塩基性陰イオン交換樹脂であり、
前記強塩基性陰イオン交換樹脂は、当該樹脂の形状による分類がハイポーラス型、又はMR型であり、かつ、当該樹脂の交換基による分類がI型であり、
かつ、
調整:ここで調整されるのは、当該トマト搾汁の量と前記強塩基性陰イオン交換樹脂の使用量であり、
前記トマト搾汁に含まれる総酸量(A)と、前記強塩基性陰イオン交換樹脂の実使用交換容量(B)との関係は、
25.1≦(A)/(B)≦34.0である。 - 脱酸トマト汁の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程であり、
陰イオン交換:ここで陰イオン交換されるのは、トマト搾汁であり、そこで用いられるのは、強塩基性陰イオン交換樹脂であり、
前記強塩基性陰イオン交換樹脂は、当該樹脂の形状による分類がハイポーラス型、又はMR型であり、かつ、当該樹脂の交換基による分類がI型であり、
かつ、
調整:ここで調整されるのは、当該トマト搾汁の量と前記強塩基性陰イオン交換樹脂の使用量であり、
前記トマト搾汁に含まれる総酸量(A)と、前記強塩基性陰イオン交換樹脂の実使用交換容量(B)との関係は、
27.2≦(A)/(B)≦34.0である。 - 請求項6または7の製造方法であって、
それによって得られる脱酸トマト汁の糖酸比は、60.0以上であり、かつ、104.4以下である。 - 請求項1から8の何れかの製造方法であって、
前記トマト搾汁は、除パルプトマト汁である。 - 脱酸トマト汁のグルタミン酸濃度の低下を抑制する方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程であり、
陰イオン交換:ここで陰イオン交換されるのは、トマト搾汁であり、そこで用いられるのは、強塩基性陰イオン交換樹脂であり、
前記強塩基性陰イオン交換樹脂は、当該樹脂の形状による分類がゲル型であり、かつ、当該樹脂の交換基による分類がII型であり、
かつ、
調整:ここで調整されるのは、当該トマト搾汁の量と前記強塩基性陰イオン交換樹脂の使用量であり、
前記トマト搾汁に含まれる総酸量(A)と、当該強塩基性陰イオン交換樹脂の実使用交換容量(B)との関係は、
20.5≦(A)/(B)≦54.0である。 - 脱酸トマト汁のグルタミン酸濃度の低下を抑制する方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程であり、
陰イオン交換:ここで陰イオン交換されるのは、トマト搾汁であり、そこで用いられるのは、強塩基性陰イオン交換樹脂であり、
前記強塩基性陰イオン交換樹脂は、当該樹脂の形状による分類がゲル型であり、かつ、当該樹脂の交換基による分類がII型であり、
かつ、
調整:ここで調整されるのは、当該トマト搾汁の量と前記強塩基性陰イオン交換樹脂の使用量であり、
前記トマト搾汁に含まれる総酸量(A)と、当該強塩基性陰イオン交換樹脂の実使用交換容量(B)との関係は、
20.5≦(A)/(B)≦30.0ある。 - 請求項10または11の方法であって、
それによって得られる脱酸トマト汁の糖酸比は、60.0以上であり、かつ、121.3以下である。 - 脱酸トマト汁のグルタミン酸濃度の低下を抑制する方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程であり、
陰イオン交換:ここで陰イオン交換されるのは、トマト搾汁であり、そこで用いられるのは、強塩基性陰イオン交換樹脂であり、
前記強塩基性陰イオン交換樹脂は、当該樹脂の形状による分類がポーラス型であり、かつ、当該樹脂の交換基による分類がI型であり、
かつ、
調整:ここで調整されるのは、当該トマト搾汁の量と前記強塩基性陰イオン交換樹脂の使用量であり、
前記トマト搾汁に含まれる総酸量(A)と、当該強塩基性陰イオン交換樹脂の実使用交換容量(B)との関係は、
32.5≦(A)/(B)≦43.5である。 - 請求項13の方法であって、
それによって得られる脱酸トマト汁の糖酸比は、60以上であり、かつ、98.9以下である。 - 脱酸トマト汁のグルタミン酸濃度の低下を抑制する方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程であり、
陰イオン交換:ここで陰イオン交換されるのは、トマト搾汁であり、そこで用いられるのは、強塩基性陰イオン交換樹脂であり、
前記強塩基性陰イオン交換樹脂は、当該樹脂の形状による分類がハイポーラス型、又はMR型であり、かつ、当該樹脂の交換基による分類がI型であり、かつ、
調整:ここで調整されるのは、当該トマト搾汁の量と前記強塩基性陰イオン交換樹脂の使用量であり、
前記トマト搾汁に含まれる総酸量(A)と、当該強塩基性陰イオン交換樹脂の実使用交換容量(B)との関係は、
25.1≦(A)/(B)≦34.0である。 - 脱酸トマト汁のグルタミン酸濃度の低下を抑制する方法であって、それを構成するのは、少なくとも、次の工程であり、
陰イオン交換:ここで陰イオン交換されるのは、トマト搾汁であり、そこで用いられるのは、強塩基性陰イオン交換樹脂であり、
前記強塩基性陰イオン交換樹脂は、当該樹脂の形状による分類がハイポーラス型、又はMR型であり、当該樹脂の交換基による分類がI型であり、かつ、
調整:ここで調整されるのは、当該トマト搾汁の量と前記強塩基性陰イオン交換樹脂の使用量であり、
前記トマト搾汁に含まれる総酸量(A)と、当該強塩基性陰イオン交換樹脂の実使用交換容量(B)との関係は、
27.2≦(A)/(B)≦34.0である。 - 請求項15または16の方法であって、
それによって得られる脱酸トマト汁の糖酸比は、60.0以上であり、かつ、104.4以下である。 - 請求項10から17の何れかの方法であって、
前記トマト搾汁は、除パルプトマト汁である。
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