JP6232858B2 - 焼結体の製造方法およびそれに用い得る治具 - Google Patents
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Description
MIM法で複数の要素を組み合わせた構造からなる連結体を得るには、まず、金属粉末をバインダと混合させて流動性を持たせ、これを射出成形することにより複数の成形体を得た後、これらを一体化して連結体を得る。そして、連結体を加熱してバインダの大部分を除去した後、さらに高温で加熱して金属粉末を焼結させることで金属部品としての焼結体を得ることができる。
これに関連した従来法として、例えば特許文献1または2に記載の方法が挙げられる。
本発明は以下の(1)〜(6)である。
(1)金属粉末を用いて複数の成形体を成形し、これらの成形体から構成される連結体を治具へ配置した状態で焼結することで、前記連結体を構成する複数の前記成形体が結合してなる焼結体を得る、焼結体の製造方法であって、
前記治具は前記連結体を保持する保持部を有し、前記保持部へ配置した際の前記連結体がなす形状と相似形状の前記焼結体が得られるように、焼結による前記成形体の収縮に合わせて前記保持部が前記連結体を保持したまま移動するように構成されている、円弧状をなす焼結体が得られる焼結体の製造方法。
(2)前記治具が有する前記保持部は直線的に移動し、全ての前記保持部の移動方向が1点に収斂する、上記(1)に記載の焼結体の製造方法。
(3)前記焼結体としてタービン静翼が得られる、上記(1)または(2)に記載の焼結体の製造方法。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の焼結体の製造方法において用いることができる治具であって、
前記保持部へ配置した際の前記連結体がなす形状と相似形状の前記焼結体が得られるように、焼結による前記成形体の収縮に合わせて前記保持部が前記連結体を保持したまま移動するように構成されている、円弧状をなす焼結体を得るための治具。
(5)板状の本体部と、前記本体部の上面において直線的に移動可能な保持部とを有し、
前記保持部における移動方向が1点に収斂し、焼結による収縮の作用によって前記保持部が移動するように構成されている、上記(4)に記載の治具。
(6)前記本体部は水平面に対して斜めに配置され、スリットが形成されており、
前記保持部は前記スリットに嵌められ、前記本体部の上面において前記スリットに沿って移動可能に構成されていて、焼結による収縮の作用へ、さらに前記連結体への重力の作用が加わることで前記保持部が移動する、上記(5)に記載の治具。
本発明は、金属粉末を用いて複数の成形体を成形し、これらの成形体から構成される連結体を治具へ配置した状態で焼結することで、前記連結体を構成する複数の前記成形体が結合してなる焼結体を得る、焼結体の製造方法であって、前記治具は前記連結体を保持する保持部を有し、前記保持部へ配置した際の前記連結体がなす形状と相似形状の前記焼結体が得られるように、焼結による前記成形体の収縮に合わせて前記保持部が前記連結体を保持したまま移動するように構成されている、円弧状をなす焼結体が得られる焼結体の製造方法である。
このような焼結体の製造方法を、以下では「本発明の製造方法」ともいう。
このような治具を、以下では「本発明の治具」ともいう。
本発明の製造方法では、金属粉末を用いて成形した成形体を複数用意する。
金属粉末は特に限定されず、例えば従来公知のものを用いることができる。材質としては、例えば鉄鋼、ステンレス鋼、チタン合金、ニッケル合金などが挙げられる。
金属粉末の粒径等も従来公知のものと同様であってよく、例えば平均粒子径が10μmのものを用いることができる。
ここで用いるバインダも特に限定されず、例えば従来公知のプラスチック(ポリプロピレンなど)を用いることができる。
図1に示す成形体1は、焼成することで翼部となる板状の翼面3と、その両端に存する、アウタバンド部となる上端部5およびインナバンド部となる下端部7とからなるものである。
このような成形体1は、例えば鋳型を用いて射出成型することで製造することができる。
この連結体は、本発明の製造方法によって得られる焼結体と相似の形状をなすものである。したがって連結体は焼結体と同様に円弧状をなす。円弧状をなす連結体として、例えば図2に示す態様の連結体が挙げられる。図2は、本発明の製造方法によって得られる焼結体が連翼構造のタービン静翼の場合であり、それと相似形状の円弧状をなす連結体を示す概略斜視図である。
図2において連結体10は、図1に示した成形体1を11個結合したものである。
このような連結体として、図2に示した連結体10が挙げられる。これについては後に詳細に説明する。
本発明の治具は、前記保持部へ配置した際の前記連結体がなす形状と相似形状の前記焼結体が得られるように、焼結による前記成形体の収縮に合わせて前記保持部が前記連結体を保持したまま移動するように構成されている治具である。
また、本発明の治具は、板状の本体部と、前記本体部の上面において直線的に移動可能な保持部とを有し、前記保持部における移動方向が1点に収斂し、焼結による収縮の作用によって前記保持部が移動するように構成されているものであることが好ましい。
さらに、本発明の治具は、前記本体部は水平面に対して斜めに配置され、スリットが形成されており、前記保持部は前記スリットに嵌められ、前記本体部の上面において前記スリットに沿って移動可能に構成されていて、焼結による収縮の作用へ、さらに前記連結体への重力の作用が加わることで前記保持部が移動するものであることが、より好ましい。
具体的には、本発明の治具は、以下に説明する態様であることが好ましい。
図3は本発明の治具の好適態様を示す概略斜視図である。
図3に示す本発明の治具20は、板状の本体部24と、本体部24の上面において直線的に移動可能な保持部26とを有する。また、本体部24は水平面に対して斜めに配置され、スリット22が形成されており、保持部26はスリット22に嵌められ、本体部24の上面においてスリット22に沿って移動可能に構成されている。ここでスリット22は図4に示すように、本体部24をその主面の鉛直方向から見た場合において直線的に形成されているので、これに嵌められていて、これに沿って移動する保持部26も、同様に直線的に移動する。
なお、理解を容易にするために、図4では保持部の記載を省略している。
保持部26の移動方向とは、前述のように、本体部24をその主面の鉛直方向から見た場合における保持部26の移動方向を意味する。そして、全ての保持部26の移動方向は図4に示すように直線的であり、それらの延長線(図4において点線で示している)は1点(点30)に収斂している(すなわち、全ての延長線が点30で交わっている)。
このような構成であると、焼結による成形体の収縮に合わせて保持部26が連結体を保持したまま移動して、保持部26へ配置した際の連結体がなす形状と相似形状の焼結体が得られる。
このように本体部24が水平面に対して斜めに設置されていると、焼結による収縮および前記連結体への重力の作用によって、保持部26が移動することができる。そして、保持部26へ配置した際の連結体がなす形状と相似形状の焼結体を得ることができる。
例えば本体部の上面において保持部が直線的に移動可能であれば、スリットは必須ではなく、例えば本体部の上面に直線状のレールが形成されていて、これに沿って保持部が移動するように構成されていてもよい。
図5は、好適態様として挙げた図3、図4に示す本発明の治具20が有する保持部26へ、図2に示した態様の連結体10を配置した状態を示す概略斜視図である。
このような図5に示した状態において連結体10を焼結すると、徐々に連結体10が収縮するが、その収縮する力へ重力の作用が加わって、その収縮に追従するように全ての保持部26が本体部24の表面に沿って下方向へ移動する。そして焼結が完了すると、例えば図6に示すような状態となる。図6において焼結体40は、図5に示した保持部26へ配置した際の連結体10がなす形状と、相似形状を備えている。
本発明の製造方法によって円弧状をなす焼結体を得る場合、複数の成形体1における全ての接合面42において均等に密着するように応力を付与することができる。したがって、成形体1の間に隙間は生じ難いので、所望の円弧状の焼結体を得ることができる。
このような場合であっても、本発明の治具を用いた本発明の製造方法によれば、全ての接合面42において密着するように応力を付与することができる。
図7において連結体10は3つの成形体1を含み、これらの接合面42が保持部26の移動方向に対して略垂直方向に存している。図7に示すように連結体10を治具20へ配置して焼結すると、徐々に連結体10が収縮し、重力に逆らうように保持部26が本体部24の表面に沿って上方向へ移動する。このようにすると複数の成形体1における全ての接合面42において均等に密着するように応力を付与することができるので、成形体1の間に隙間は生じ難く、所望の円弧状の焼結体を得ることができる。
なお、図7に示した態様の治具20を用いる場合、保持部26が本体部24の表面に沿って上方向へ移動しやすいように、保持部26に錘などを繋げて、本体部24の表面に沿って上方向へ保持部26をひっぱり上げるように構成してもよい。
また、本発明の製造方法では、切削工程は省略することができる。したがって材料を無駄にしない点でも好ましい。
3 翼面
5 上端部
7 下端部
10 連結体
20 本発明の治具
22 スリット
24 本体部
26 保持部
28 脚
30 点
40 焼結体
α 本体部が水平面に対してなす角度
β 最も外側の延長線がなす角度
Claims (4)
- 金属粉末を用いて複数の成形体を成形し、これらの成形体から構成される連結体を治具へ配置した状態で焼結することで、前記連結体を構成する複数の前記成形体が結合してなる焼結体を得る、焼結体の製造方法であって、
前記治具は前記連結体を保持する保持部を有し、前記保持部へ配置した際の前記連結体がなす形状と相似形状の前記焼結体が得られるように、焼結による前記成形体の収縮に合わせて前記保持部が前記連結体を保持したまま直線的に移動し、全ての前記保持部の移動方向が1点に収斂するように構成されている、円弧状をなす焼結体が得られる焼結体の製造方法。 - 前記焼結体としてタービン静翼が得られる、請求項1に記載の焼結体の製造方法。
- 請求項1または2に記載の焼結体の製造方法において用いることができる治具であって、
板状の本体部と、前記本体部の上面において直線的に移動可能な前記保持部とを有し、前記保持部における移動方向が1点に収斂し、
前記保持部へ配置した際の前記連結体がなす形状と相似形状の前記焼結体が得られるように、焼結による前記成形体の収縮に合わせて前記保持部が前記連結体を保持したまま移動するように構成されている、円弧状をなす焼結体を得るための治具。 - 前記本体部は水平面に対して斜めに配置され、スリットが形成されており、
前記保持部は前記スリットに嵌められ、前記本体部の上面において前記スリットに沿って移動可能に構成されていて、焼結による収縮の作用へ、さらに前記連結体への重力の作用が加わることで前記保持部が移動する、請求項3に記載の治具。
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