JP6232267B2 - ペンタン燃焼バーナおよびペンタン燃焼装置 - Google Patents

ペンタン燃焼バーナおよびペンタン燃焼装置 Download PDF

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Description

本発明は、ペンタン燃焼バーナおよびペンタン燃焼装置に係り、詳しくは、LPガスが繰り返し充填使用される充填容器の再検査時において、充填容器内から抜き取られる残液や残ガス、特に、気化しないで充填容器内に蓄積しているペンタンを燃料として当該ペンタンを燃焼処理するペンタン燃焼バーナおよび同バーナを備えたペンタン燃焼装置に関する。
LPガス(例えば、ブタン・プロパンなどを主成分とする液化石油ガス、LPG)が繰り返し充填使用される充填容器は、法的に定められている所定の使用期間(3〜5年位)を過ぎると再検査、所謂耐圧検査を行うことが義務づけられている(例えば、特許文献1〜3などを参照)。この再検査は、充填容器再検査場などにおいておおむね次の手順で行われる。
充填容器再検査場に搬入されてきた検査すべき充填容器内から残液や残ガスを回収タンクなどに抜き取り回収する。その後、充填容器内に高圧水などを圧入するなどにより圧力をかけて、充填容器の膨らみ具合などを測定するなどによる耐圧試験を行うものである。
ところで、充填容器内から回収タンクなどに抜き取り回収された残液には、数年にわたる繰り返し充填により、気化しないで充填容器内に残っているペンタンがある。このペンタンは、充填容器内から抜き取り回収された後、燃焼処理により廃棄処分されるものである。
特開平5−263999号公報 特開平5−296400号公報 特開平8−28793号公報
しかしながら、ペンタンは、高温の燃焼領域(例えば、800℃以上)を保ちながら完全燃焼させないと、有害な黒煙(有害ガス)が発生するおそれがある。また、ペンタンは、プロパンの着臭剤(メチルメルカプタン)が濃縮された強烈な悪臭を放つ粘性の高い液体であるために、高温の燃焼領域で効率よく完全燃焼させないと、悪臭を発しながら燃焼するおそれがあることから、高温の燃焼領域を保ちながらペンタンを効率良く燃焼処理することができる大型の燃焼処理設備が必要となる。
そのために、充填容器の再検査(耐圧検査)を行う充填容器再検査場などでは、ペンタンの燃焼処理設備の設置コストやその管理コストなどから自社処理することが難しく、黒煙、異臭を発生させることなくペンタンを高温の燃焼領域を保ちながら完全燃焼処理が可能な大型燃焼炉などを所有する廃棄物専門業者に定期的に処理を委託しているのが現状である。
ところが、充填容器再検査場の数、日々抜き取り回収されるペンタンの回収量に比べて、大型燃焼炉などを所有する廃棄物専門業者の数が少ないために、ペンタンの燃焼処理が間に合わないのが現状である。そのために、充填容器再検査場では日々充填容器から抜き取り回収されるペンタンを施設敷地内にタンク詰めなどによって保管せざる得ないものとなり、厄介な処理物として困っている。また、ペンタンは、揮発性が高い物質であることから、保管場所も限りがあり、また、充填容器再検査場が保管できる保管量は安全性(保安上)の面からも限りがある。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、バーナ混合噴射による直接燃焼により有害な黒煙の発生抑止と悪臭の脱臭を図りながらペンタンを効率良く燃焼処理すること、燃焼処理中に発生するカーボンなどの付着堆積によるバーナ燃料噴出口の目詰まりを起こすことなく、ペンタンの燃焼処理を継続的に行うことができること、構造を単純化し、小型量産性で経済性に優れていること、などが本発明の目的である。
前記課題を解決するために、本発明によるペンタン燃焼バーナおよび同バーナを備えたペンタン燃焼装置は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備しているものである。
LPガスの充填容器内から抜き取り回収されるペンタンを燃料とし、当該ペンタンを噴射燃焼するペンタン燃焼バーナであって、
前記ペンタンと酸素の同素体とを混合噴射させる燃料噴出口を先端に備え、後端が閉鎖された燃料噴射ノズルと、該燃料噴射ノズルの内周面との間に前記ペンタンと酸素の同素体の導入隙間を確保するように当該燃料噴射ノズル内に同軸上で、前記燃料噴出口からノズル内後方にエア噴出口を位置させて内設されるエア噴射ノズルとを備え、前記エア噴射ノズルは、前記燃料噴出口よりノズル内後方側へ所定の距離だけ離れた位置から、少なくとも前記導入隙間に送り込まれてくる前記ペンタンと酸素の同素体とを前記燃料噴出口に向けて引き込みながら混合霧化するエジェクタエアを噴射可能であることを特徴とするペンタン燃焼バーナである。
ここで、前記エア噴射ノズルは、前記燃料噴射ノズルの前記燃料噴出口の内方内周面に向けてフラッシングエアを噴射可能であること、また、前記燃料噴射ノズルは、前記燃料噴出口より所定の距離だけ離れた後方位置に前記導入隙間に連通させたペンタン導入口を備え、当該ペンタン導入口のさらに後方位置に前記導入隙間に連通させた酸素の同素体導入口を備えていること、さらに、前記酸素の同素体がオゾンであること、などの構成を採用することが好適なものとなる。
このような構成からなるペンタン燃焼バーナによれば、燃料噴射ノズルとエア噴射ノズルとの間の導入隙間に送り込まれてくるペンタンと酸素の同素体は、燃料噴射ノズルの燃料噴出口からノズル内後方に位置するエア噴射ノズルのエア噴出口から噴射されるエジェクタエアのエジェクタ作用(流れ)によって、導入隙間から燃料噴出口の内方部へと引き込まれ、当該内方部において混合霧化されて燃料噴出口から混合流体として噴射される。このとき、粘度が高く燃焼が困難な液体であるペンタンは、燃料噴出口より所定の距離だけ離れた後方位置において開口するペンタン導入口から導入隙間へ送り込まれてエジェクタ作用により燃焼噴射口の内方部へと引き込まれるとき、燃焼熱により微粒化温度域まで加熱されて当該内方部において酸素の同素体と混合霧化される。つまり、ペンタンの液体微粒化効果を燃焼熱による加熱により促進させることで、酸素の同素体、例えば、オゾンとの気液混合密度を高めた混合霧化にてペンタンを燃料噴出口から噴射させて効率良く燃焼させる。
また、ペンタン燃焼バーナによれば、酸素の同素体との混合霧化によるペンタンの燃焼中に、エア噴射ノズルからの噴射を、エジェクタエアからそれよりも高い圧力に設定されているフラッシングエアに切り換えることで、ペンタンの燃焼により燃料噴射ノズルの燃料噴出口の内方内周面に付着するカーボンなどの付着物は、当該内方内周面に向けたフラッシング(どっとエアを流して吹き飛ばす)によって除去される。
また、前記構成からなるペンタン燃焼バーナを備えたペンタン燃焼装置である。
ここで、前記ペンタン燃焼バーナが炉内突出状に設置される燃焼炉と、該燃焼炉内に水平に設置されて、前記ペンタン燃焼バーナから混合噴射される酸素の同素体と混合されたペンタンを加熱燃焼させるとき、助燃油を加熱点火する点火手段と、該点火手段の真上に位置して設置されて、前記助燃油を、前記点火手段上に水滴のように供給するとともに前記燃焼炉内に供給する助燃油供給部と、前記燃焼炉の炉内温度を検出する温度検出手段と、前記点火手段による前記助燃油の発熱点火と当該点火燃焼による前記燃焼炉内灯油の引火燃焼とにより上昇する燃焼立上り温度と、前記ペンタン燃焼バーナから混合噴射される前記ペンタンのペンタン燃焼開始温度を設定する温度調節器と、前記ペンタン燃焼バーナを構成する燃料噴射ノズルの燃料噴出口の前方に位置して設置されて、当該燃料噴出口から酸素の同素体と混合噴射される前記ペンタンの燃焼炎の有無を検出する火炎検出手段と、前記点火手段による前記助燃油の点火開始から前記酸素の同素体と混合噴射による前記ペンタンの加熱燃焼中の運転動作を制御する制御部とを備えて構成されていることを特徴とすることが好適なものとなる。
また、前記ペンタン燃焼バーナを構成するエア噴射ノズルにエア供給ラインを接続し、該エア供給ラインに設定圧力値を変えた二種類のエアレギュレータと、該二種類のエアレギュレータに対するエアの供給を切り換える三方切換え電磁弁を備え、前記三方電磁弁は、前記酸素の同素体との混合噴射による前記ペンタンの加熱燃焼中に前記燃料噴出口に向けた前記エア噴射ノズルからのエジェクタエアの噴射と、前記ペンタンの加熱燃焼中に、予め設定された時間をおいて間欠的に前記燃料噴出口の内方内周面に向けた前記エア噴射ノズルからのフラッシングエアの噴射を切り換えるように前記制御部により制御されること、などの構成を採用することが好適なものとなる。
このような構成からなるペンタン燃焼装置によれば、ペンタン燃焼バーナから混合噴射される酸素の同素体と混合されたペンタンを加熱燃焼させるとき、点火手段を動作させてその上に助燃油供給部から助燃油を水滴のように供給することで、助燃油は点火手段により発熱されて点火(着火)燃焼する。
点火手段上の助燃油が点火燃焼すると、その燃焼炎が燃焼炉内に供給されている助燃油へと燃え広がる。燃焼炉内の助燃油が燃焼することで、炉内温度は、ペンタン燃焼バーナから酸素の同素体との混合で噴射するペンタンが加熱燃焼(点火燃焼)し易い温度域まで一気に上昇される。このときの炉内温度は、温度検出手段により検出される。つまりは、ペンタンが加熱燃焼し易いペンタン燃焼開始温度に炉内温度が上昇したことが温度検出手段により検出されたときに、ペンタン燃焼バーナから酸素の同素体との混合流体であるペンタンの噴射を開始させるように運転制御することで、ペンタンを確実に加熱燃焼させることができる。ペンタンが加熱燃焼すると、その燃焼炎がペンタン燃焼バーナの燃料噴出口の前方に位置して設置されている火炎検出手段により検出され、ペンタンが確実に加熱燃焼したことが確認される。
また、ペンタン燃焼装置によれば、ペンタン燃焼バーナによるペンタンの加熱燃焼中に、所定の燃焼継続時間をおいた間欠運転動作により、エア噴射ノズルからのエジェクタエアの噴射を一時中断し、エジェクタエアよりも圧力が高く設定されたフラッシングエアの噴射に三方切換え電磁弁により切り換えることで、ペンタンの加熱燃焼により燃料噴射ノズルの燃料噴出口の内方内周面に付着堆積するカーボンなどの付着物がフラッシング(どっとエアを流して吹き飛ばす)によって除去される。
本発明のペンタン燃焼バーナによれば、ペンタンを微粒化温度域まで加熱して酸素の同素体、例えば、高濃度の酸素を保有するオゾンと混合させて燃料噴射ノズルの燃料噴出口から噴射させる構成であることから、粘度が高く加熱燃焼が困難なペンタンを確実に加熱燃焼させて効率良く燃焼処理することができる。これにより、有害な黒煙の発生を抑え、しかも、燃焼時の悪臭(臭気成分)などはオゾンの強い酸化力で酸化分解(酸化脱臭)されてガスとなって蒸発することとなり、悪臭の放出を抑えることができる。
また、ペンタン燃焼バーナによれば、酸素の同素体との混合噴射によるペンタンの加熱燃焼中に、例えば、予め設定されている燃焼時間をおいてエア噴射ノズルからの噴射を、エジェクタエアからそれよりも高い圧力に設定されているフラッシングエアに切り換えることで、ペンタンの加熱燃焼により燃料噴射ノズルの燃料噴出口の内方内周面に付着堆積するカーボンなどの付着物をフラッシング(どっとエアを流して吹き飛ばす)によって除去することができる。これにより、カーボンなどの付着物による燃料噴出口の目詰まり(ノズル詰まり)を起こすことなく、ペンタンの燃焼処理を継続させることができる。
本発明のペンタン燃焼装置によれば、点火手段による助燃油の点火燃焼により燃焼炉内助燃油へと燃え広がる燃焼炎による炉内温度の上昇により、ペンタン燃焼バーナから混合噴射される酸素の同素体と混合されたペンタンを加熱燃焼させて効率良く燃焼処理することができるとともに、構造を単純化でき、小型量産性で経済性を著しく向上させることができる。
また、酸素の同素体として高濃度の酸素を保有するオゾンを用いることで、高濃度の酸素との混合によりペンタンの燃焼効率を著しく向上させて燃焼温度を上昇させた炉内温度雰囲気の中でペンタンを燃焼処理することができる。これにより、ペンタンをLPガス充填容器から取り出し回収する充填容器再検査場などにおいて、設置コストが安く、管理し易い自社燃焼処理用として手軽に採用できるペンタン燃焼装置を提供することができる。
また、ペンタン燃焼バーナから混合噴射される酸素の同素体と混合されたペンタンを加熱燃焼させるときの炉内温度は温度検出手段により検出され、当該炉内温度の検出に伴うペンタン噴射バーナからの噴射開始は制御部により運転制御される。これにより、ペンタンを確実に加熱燃焼させてその燃焼処理を効率良く実行(遂行)させることができる。
また、ペンタン燃焼装置によれば、ペンタン燃焼バーナによるペンタンの加熱燃焼中に所定の運転時間をおいた間欠動作により、エジェクタエアよりも圧力が高く設定されたフラッシングエアの噴射に三方切換え電磁弁により切り換えることで、ペンタンの加熱燃焼により燃料噴射ノズルの燃料噴出口の内方内周面に付着堆積するカーボンなどの付着物がフラッシング(どっとエアを流して吹き飛ばす)によって除去される。これにより、カーボンなどの付着物の堆積による燃料噴出口の目詰まりを防ぎながらペンタンの燃焼処理を継続運転させることができる。
以上のように、本発明によれば、小型シンプルで、簡易な構造(装置構成)でありながら、オゾンなどからなる酸素の同素体との混合霧化によるペンタンの完全燃焼と、オゾンの酸化分解による脱臭などにより、無煙・無臭・無公害のペンタン燃焼装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るペンタン燃焼バーナを示す断面構造説明図である。 ペンタン燃焼バーナが適用された本発明の実施形態に係るペンタン燃焼装置の全体構成を概略的に示す説明図である。 同ペンタン燃焼装置の全体構成を概略的に示す説明図である。 同ペンタン燃焼装置の構成ブロック図である。 同ペンタン燃焼装置の燃焼炉の要部を拡大断面して示す説明図である。 同ペンタン燃焼装置の燃料供給部を断面して示す説明図である。 同ペンタン燃焼装置の燃焼運転の一例を示す動作フローチャットである。 図7の続きを示す動作フローチャートである。 図7の続きを示す動作フローチャートである。 図7の続きを示す動作フローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るペンタン燃焼バーナを概略的に示す断面構造説明図である。
≪ペンタン燃焼バーナAの説明≫
ペンタン燃焼バーナAは、後記の図3および図5に示すように、ペンタン燃焼装置Bの燃焼炉10に設置されて、充填容器再検査場でLPガスの充填容器(図示省略)から抜き取り回収されるペンタンを燃料とし、当該ペンタンを直接噴射にて燃焼処理するものである。
このペンタン燃焼バーナAは、図1に示すように、ペンタンと酸素の同素体とを混合噴射する燃料噴出口1aを先端に備え、後端が閉鎖された燃料噴射ノズル1と、燃料噴射ノズル1の内周面との間にペンタンと酸素の同素体の導入隙間3を確保するように、燃料噴射ノズル1内に同軸上に内設されるエア噴射ノズル2とを備えて構成されている。
なお、本実施例では、酸素の同素体として、ペンタンの燃焼時に発生する悪臭を消臭する消臭作用に優れた消臭成分を有し、しかも、高濃度の酸素を保有するオゾン(O3)をペンタンと混合させた混合流体として燃料噴射ノズル1の燃料噴出口1aから噴射させて、ペンタンを燃焼処理するようにしている。
≪燃料噴射ノズル1の説明≫
燃料噴射ノズル1は、例えば、耐酸性などに優れたステンレスなどの耐熱金属材料により所定の長さと口径を有するパイプ状に形成されている。そして、燃料噴射ノズル1は、ペンタンをオゾンと混合させた混合流体として噴射させる燃料噴出口1aを先端開口に備え、後端開口が耐熱金属材料からなるメクラ栓1bによって閉鎖されている。
また、燃料噴射ノズル1は、図1に示すように、エア噴射ノズル2が同軸上に内設される軸方向(筒方向)の範囲において燃料噴出口1a側に位置させてペンタンを導入させるペンタン導入口4を、軸方向の後端側にオゾンを導入させるオゾン導入口5をそれぞれ備えて、後記の図3に示すように、ペンタン貯溜タンク18とオゾン発生装置20にそれぞれのペンタン供給ライン19とオゾン供給ライン21を介して接続されるように構成されている。
≪ペンタン導入口4およびオゾン導入口5の説明≫
ペンタン導入口4は、燃料噴射ノズル1の燃料噴出口1aより所定の距離Lだけ離れた後方位置において導入隙間3に連通する位置に設けることが重要である。
すなわち、ペンタンは比較的に粘度が高い液体であるため、燃料噴出口1aからノズル内後方に位置するエア噴射ノズル2のエア噴出口2aから噴射される後記のエジェクタエアによるエジェクタ(空気噴流)によりオゾンとともに導入隙間3から燃料噴出口1aの内方部へ向けて引き込まれ流動するとき、ペンタンが燃焼熱により微粒化温度域まで加熱されるように、燃料噴出口1aより所定の距離だけ離れた後方位置にペンタン導入口4を設けることが重要である。
これにより、ペンタンとオゾンとの混合霧化を促進させ、燃料噴射ノズル1の燃料噴出口1aにより噴射されるときのオゾンとの気液混合密度を高め、ペンタンの燃焼効率を向上させることができる。
オゾン導入口5の開口位置については、ペンタン導入口4よりも燃料噴射ノズル1の軸方向後端側で導入隙間3に連通する位置であれば特に限定されるものではない。つまり、導入隙間3に送り込まれたオゾンがエア噴射ノズル2から噴射されるエジェクタ作用によりペンタンとともに燃料噴出口1aの内方部へ向けて引き込まれ流動するとき、ペンタンの燃料噴出口1aの内方部へ向けた流れを後押しする、所謂助力作用が得られるように、オゾン導入口5はペンタン導入口4よりも後方位置に設けることが好ましい。
≪エア噴射ノズル2の説明≫
エア噴射ノズル2は、燃料噴射ノズル1と同じ耐熱金属材料により口径が燃料噴射ノズル1の口径よりも小さく、長さが短いパイプ状に形成されている。そして、エア噴射ノズル2は、図1に示すように、後端開口側が燃料噴射ノズル1の後端を閉鎖するメクラ栓1bに嵌入固着された状態で燃料噴射ノズル1内に同軸上に支持内設される。
これにより、ペンタン導入口4とオゾン導入口5とが開口されている燃料噴射ノズル1の筒方向内周面とエア噴射ノズル2の筒方向外周面との間に導入隙間3が確保される。また、燃料噴射ノズル1の燃料噴出口1aと、この燃料噴出口1aからノズル内後方に位置するエア噴射ノズル2のエア噴出口2aとの間にペンタンとオゾンとが混合し合いながら燃料噴出口1aから混合流体として噴射させるための混合部6が確保形成されるようにしてなる。
そして、エア噴射ノズル2を燃料噴射ノズル1内に同軸上に保持する当該ノズル1後端のメクラ栓1bにはエア供給口7が開口されており、後記の図3に示すように、エア供給装置22からのエア供給ライン23が接続されるように構成されている。
このように構成されているペンタン燃焼バーナAは、後記の図3および図5に示すペンタン燃焼装置Bの燃焼炉10に設置されて、オゾンと混合霧化させた混合流体のペンタンを噴射燃焼させるとき、ペンタン燃焼装置Bのペンタン貯溜タンク18、オゾン発生装置20、エア供給装置22による燃料噴射ノズル1とエア噴射ノズル2との間に確保された導入隙間3へのペンタンおよびオゾンの送り込み、そして、エア噴射ノズル2へのエアの供給が後記する制御部17による運転制御のもとで行われるようになっている。
≪ペンタン燃焼装置Bの説明≫
図2は、ペンタン燃焼バーナを適用させた本発明の実施形態に係るペンタン燃焼装置の全体構成の外観を示す説明図であり、図3は、同ペンタン燃焼装置の全体構成を概略的に示す説明図であり、図4は、同ペンタン燃焼装置の構成ブロック図である。
ペンタン燃焼装置Bは、ペンタン燃焼バーナAが設置される燃焼炉10と、助燃油としての灯油を発熱点火させる点火ヒータ11と、点火ヒータ11上と燃焼炉10の後記する火格子10−1内に灯油を供給する灯油供給部12と、燃焼炉10の炉内温度を検出する温度センサ13と、後記詳述の燃焼炉10内温度の燃焼立上り温度とペンタン燃焼開始温度を設定する温度調節器(温度アンプ)14と、タイマ手段15、ペンタンの燃焼炎を検出するフレームロッド16、装置全体の運転動作を制御する制御部17を備えて構成されている。
また、ペンタン燃焼装置Bは、図3に示すように、ペンタン燃焼バーナAのペンタン導入口4にペンタン供給ライン19にて接続されるペンタン貯溜タンク18と、オゾン導入口5にオゾン供給ライン21にて接続されるオゾン発生装置20と、エア噴射ノズル2にエア供給ライン23にて接続されるエア供給装置22と、灯油供給部12に灯油供給ライン27にて接続される灯油貯溜タンク26と、そして燃焼炉10内に燃焼用と排気(排煙)用の空気を送り込む送風装置(ブロア)28とを備えて構成されている。
≪燃焼炉10の説明≫
図5は、燃焼炉の要部を拡大断面して示す説明図である。
燃焼炉10は、火格子10−1を備え、この火格子10−1の出入り口29を開閉可能に有する炉機枠10aと、この炉機枠10a上に連通直立状に設置される煙突10bとから形成されている。
炉機枠10aは、平面視で略矩形状に枠組みされ、出入り口29が開口する一側面と煙突10bが設置される上面の一部を除いて密閉された形態に形成されている。煙突10bの上部開口には陣笠30が備えられており、燃焼炉10内への雨などの浸入を防いでいる。
火格子10−1は、ペンタン燃焼バーナAによるペンタンの燃焼空間部となるもので、炉機枠10a内に出し入れ可能に収容される大きさ(外径と高さ)を有する上面開口の有底容器状に形成されている。この火格子10−1は、燃焼炉10が短辺一側に位置して直立状に設置される横長矩形状の装置架台31の上面長手方向に敷設されたレール部材32によって炉機枠10a内に対して出し入れ可能としている。
そして、火格子10−1には、図3および図5に示すように、ペンタン燃焼バーナAが炉内突出状に設置されるとともに、点火ヒータ11、灯油供給部12、温度センサ13、フレームロッド16がそれぞれ設置される。これにより、ペンタンの燃焼処理運転の終了後などにおいて、火格子10−1を炉外(外部)に引き出すことで保守点検などを簡便に行い得るようにしている。
≪点火ヒータ11の説明≫
点火手段である点火ヒータ11は、ペンタン燃焼バーナAによるペンタンの加熱燃焼を開始するとき、口火(種火)として灯油(助燃油)を発熱点火させるものである。
この点火ヒータ11は、高温強度・機械的強度・耐熱衝撃性・電気絶縁性・耐電圧性・耐薬品性などに優れているセラミックスやアルミナなどからなるヒータで、通電により発熱して灯油供給部12から水滴(点滴)のように自重落下により供給される灯油を発熱燃焼させる。点火ヒータ11は、灯油を面で発熱し得るように平坦上面を有する例えば、帯板状に形成されている。
このように形成されている点火ヒータ11は、図3および図5に示すように、火格子10−1の底部に近い位置でその周壁から炉内貫通の水平状態にて設置されるとともに、図示省略の電源部からの通電ケーブル33が制御部17を介して接続される。これにより、点火ヒータ11は制御部17から電源部に出力される通電指令信号(ON信号)により電源部から通電を受けて発熱するようになっている。
≪灯油供給部12の説明≫
図6は、灯油供給部の一例を示す説明図である。
助燃油供給手段である灯油供給部12は、点火ヒータ11および燃焼炉10の火格子10−1内に灯油を供給するものである。この灯油供給部12は、図6に示すように、適宜の内径と長さを有する管状(パイプ状)に形成され、当該管部の底部に灯油を自重滴下させる灯油落下孔12aを1乃至数カ所に備え、先端開口を火格子10−1への灯油供給口12bとしている。
このように形成されている灯油供給部12は、図5に示すように、点火ヒータ11の略真上に位置する火格子10−1の周壁から灯油供給口12bが、点火ヒータ11の先端よりも火格子10−1の中心部に位置するように炉内貫通の水平状態にて設置され、その後端に灯油貯溜タンク26からの灯油供給ライン27が後端に接続される。灯油供給ライン27には、図3に示すように、制御部17からの動作指令信号(開弁・閉弁信号)を受けて開閉する灯油電磁弁34と、灯油の供給量を調整するための灯油ニードル弁35を備えている。
これにより、灯油貯溜タンク26から灯油供給ライン27を通して灯油供給部12に供給されてくる灯油は、灯油落下孔12aから自重にて点火ヒータ11上に水滴のように落下供給され、また、灯油供給口12bから火格子10−1内に供給される。
≪温度センサ13の説明≫
温度検出手段である温度センサ13は、例えば、熱電対(サーモカップルなど)からなり、図3に示すように、火格子10−1の周壁からセンサ先端が、ペンタン燃焼バーナAの燃料噴出口1aの前方に位置するように炉内貫通状に設置されるとともに、温度通信ライン36の途中に温度調節器14を介して制御部17に接続される。これにより、温度センサ13による燃焼炉10内温度の検出信号は一旦温度調節器14に出力され、温度調節器14によって設定されている必要とする検出信号のみが制御部17に出力されるようにしている。
≪温度調節器14の説明≫
温度調節器(温度アンプ)14は、ペンタン燃焼装置Bの運転開始により温度センサ13から継続的に出力されてくる燃焼炉10内温度のうち、点火ヒータ11による灯油の発熱点火と火格子10−1内灯油の引火燃焼による燃焼炉10の燃焼立上り温度と、ペンタン燃焼バーナAからペンタンを噴射させるペンタン燃焼開始温度をそれぞれ設定し、設定された燃焼立上り温度とペンタン燃焼開始温度が温度センサ13から出力された場合のみ、その旨の検出信号を制御部17に出力するように構成されている。
季節やペンタン燃焼装置Bの使用場所などの設置環境(外気温度など)にもよるが、本実施例では、燃焼立上り温度を50℃以上に、ペンタン燃焼開始温度を200℃以上にそれぞれ設定し、燃焼炉10内温度が段階的に50℃と200℃に立ち上り、温度センサ13から50℃以上と200℃以上の検出信号(センサ信号)が出力されてきた場合、当該検出信号を制御部17に出力するようにしている。
ここで、燃焼立上り温度(50℃以上)は、後記において詳細に説明するが、点火ヒータ11による灯油の発熱燃焼、そして、当該燃焼炎の火格子10−1内灯油への引火燃焼後に、ペンタン燃焼バーナAのエア噴射ノズル2にエア供給装置22からエジェクタエアを供給、同バーナAの導入隙間3にオゾン発生装置20からオゾンを送り込む、送風装置28による燃焼炉10内への送風、そして、点火ヒータ11への通電を止める、これらの運転動作に切り換えるタイミング(時期)の燃焼炉10内温度として設定される。
ペンタン燃焼開始温度(200℃以上)は、同じく後記において詳細に説明するが、ペンタン燃焼バーナAの導入隙間3にペンタン貯溜タンク18からペンタンを送り込んでオゾンと混合霧化されたペンタンの燃焼開始(燃焼処理)に運転動作を切り換えるタイミングの燃焼炉10内温度として設定される。つまりは、ペンタンは、黒煙と異臭を発して燃焼し難い厄介な液体であるため、助燃油としての灯油の燃焼熱を利用して燃焼炉10内温度をペンタン燃焼開始温度まで高める。これにより、ペンタンのオゾンとの気液混合密度を高めた混合霧化の確実性、当該混合霧化によるペンタンの加熱燃焼の確実性と燃焼効率の向上を図ってペンタン燃焼点温度を一気に800℃以上の完全燃焼に立ち上げることができる。
≪タイマ手段15の説明≫
タイマ手段15は、図4に示すように、制御部17のマイクロコンピュータに内蔵され、ペンタン燃焼装置Bの運転中に機能するように設定されている。このタイマ手段15は、点火ヒータ11への通電が開始された時点で動作を開始して燃焼炉10内温度が、温度調節器14に設定された燃焼立上り温度(50℃以上)に立ち上るまでの時間を累積(カウント)するように構成されている。
また、タイマ手段15は、ペンタン燃焼装置Bの運転が、ペンタン燃焼バーナAのエア噴射ノズル2へのエジェクタエアの供給開始、同バーナAの導入隙間3へのオゾンの送り込み開始、燃焼炉10内への送風装置28による送風開始、点火ヒータ11への通電を停止する運転動作に切り換わった時点で動作を開始して燃焼炉10内温度が、温度調節器14により設定されたペンタン燃焼開始温度(200℃以上)に立ち上るまでの時間を累積するように構成されている。
そして、タイマ手段15は、燃焼立上り温度までの累積時間と、ペンタン燃焼開始時間までの累積時間を、制御部17の後記する判定手段39にそれぞれ出力するように構成されている。
また、タイマ手段15は、燃焼炉10内温度が燃焼立上り温度に立ち上り、その燃焼立上り温度信号(温度センサ13の検出信号)が温度調節器14から制御部17に出力された時点と、燃焼炉10内温度がペンタン燃焼開始温度に立ち上り、そのペンタン燃焼開始温度信号(温度センサ13の検出信号)が温度調節器14から制御部17に出力された時点で動作を停止し、また、判定手段39により設定時間との比較判定がなされ時点で累積時間がリセット(初期化)されるように構成されている。つまり、タイマ手段15は、動作を開始する時には0から新たに時間の累積を開始することになる。
≪フレームロッド16の説明≫
火炎検出センサであるフレームロッド16は、ペンタン燃焼バーナAの燃料噴出口1aからオゾンとの混合流体として噴射して加熱燃焼するペンタン燃焼炎の導電現象や整流現象などにより炎の有無を検知するように構成されている。
このフレームロッド16は、図3に示すように、ペンタン燃焼炎が噴射するペンタン燃焼バーナAの燃料噴出口1aの開口軸芯前方に位置するように、燃焼炉10の火格子10−1の周壁に炉内貫通状に設置される。そして、フレームロッド16は、信号送信ライン37により制御部17に接続されてペンタン燃焼炎の炎検出信号を制御部17に出力するように構成されている。
≪制御部17の説明≫
つぎに、ペンタン燃焼装置Bの制御部17について説明する。
制御部17は、ペンタン燃焼装置Bの制御盤38内に組み込み実装され、後記する運転開始ボタン42によるペンタン燃焼装置Bの運転開始からその運転動作中、そしてトラブルなどにより運転が停止する間におけるペンタン燃焼装置Bの装置構成各部の動作を、マイクロコンピュータに格納されている動作プログラム(シーケンサ回路)により制御するものである。
この制御部17は、図4に示すように、マイクロコンピュータに内蔵され、ペンタン燃焼装置Bの運転中に機能するように設定されている判定手段39、報知手段40、メモリ41を備えている。
判定手段39は、燃焼炉10内温度の燃焼立上り温度に立ち上るまでのタイマ手段15による累積時間、そして、燃焼炉10内温度のペンタン燃焼開始温度に立ち上るまでのタイマ手段15による累積時間が、それぞれの温度の立ち上りに必要とされる立上り時間(立上り試験の結果から得られた時間)により予め定めた設定時間内か、この設定時間を越えたか否かを、タイマ手段15から出力されてくる累積時間との比較で判定するように構成されている。
報知手段40は、例えば、発光ダイオード、ハロゲンランプなどからなる異常ランプ40aと、異常ブザー40bなどを備えている。これにより、タイマ手段15から出力されてくる燃焼炉10内温度の燃焼立上り温度までの累積時間と、ペンタン燃焼開始時間までの累積時間とが判定手段39によるそれぞれの設定時間との比較により、設定時間を越えたと判定されたとき、異常ランプ40aが点灯または点滅、そして異常ブザー40bが鳴ることでペンタン燃焼装置Bの運転が異常であることを管理者に報知する構成とされている。
メモリ41は、ペンタン燃焼装置Bの制御盤38に備えられている図示省略の操作パネルの押しボタンやタッチボタン操作などにより、燃焼炉10内温度の燃焼立上り温度までのタイマ手段15による累積時間、そしてペンタン燃焼開始時間までのタイマ手段15による累積時間、それぞれの設定時間の記憶(格納)やその他の装置運転動作に必要な各種情報を記憶させるものである。
また、制御部17には、図4に示すように、ペンタン燃焼装置Bの運転開始ボタン42、運転停止ボタン43、運転動作中ランプ44、灯油動作中ランプ45、エア動作中ランプ46、オゾン動作中ランプ47、ペンタン動作中ランプ48、灯油動作異常ランプ49、エア動作異常ランプ50、オゾン動作異常ランプ51、ペンタン動作異常ランプ52が接続されており、それら各種の機能を実行するように構成されている。
なお、各ランプ44〜52は、点灯または点滅、さらには点灯色が変わるなどによりペンタン燃焼装置Bの運転状況などを管理者が確認することができるようになっている。
また、制御部17は、ペンタン燃焼装置Bが正常に運転動作している場合の運転モードと、ペンタン燃焼装置Bにトラブルが発生して緊急停止した場合などにおける停止モードとの二つのモード機能を備えている。
運転モードは、運転開始ボタン42によるペンタン燃焼装置Bの動作開始後、制御部17から動作プロラムに順次で動作し、ペンタン燃焼バーナAによりペンタンの燃焼処理を継続運転するように構成されている。
一方、停止モードは、点火ヒータ11による灯油の発熱点火が失敗したり、ペンタン燃焼バーナAによるペンタンの加熱燃焼(点火燃焼)が失敗、または、加熱燃焼中にペンタン燃焼炎が消えるなどのトラブルが起きた場合、制御部17から開弁状態にある全ての電磁弁などを閉じる旨の閉弁信号が出力、また、オゾン発生装置20、送風装置28およびペンタン供給ポンプ53に運転停止信号が出力されてペンタン燃焼装置Bを停止させる同時に、管理者にトラブルが発生したことを知らせる異常ブザー40bを鳴らしたり、異常ランプ40aを点灯または点滅させるなどの措置を取る報知信号が制御部17から出力されるように構成されている。
≪ペンタン貯溜タンク18の説明≫
ペンタン貯溜タンク18は、制御部17に接続されたペンタン供給ポンプ53を備え、このペンタン供給ポンプ53からのペンタン供給ライン19がペンタン燃焼バーナAのペンタン導入口4に接続される。ペンタン供給ライン19には、図3に示すように、制御部17からの動作指令信号(開弁・閉弁信号)を受けて開閉するペンタン電磁弁54と、ペンタンの導入隙間3への送り込み量を調整するペンタンニードル弁55を備えている。
≪オゾン発生装置20の説明≫
オゾン発生装置20は、具体的な図面は省略しているが、所定の距離(空間)をおいて対向状に配される電極間に高周波高電圧を印加することで、空間ギャップ内で無声放電が発生し、酸素または空気の一部がオゾン化される。
このように構成されているオゾン発生装置20は、図3および図5に示すように、オゾン供給ライン21を介してペンタン燃焼バーナAのオゾン導入口5に接続されるとともに、制御部17に信号ケーブル56を介して接続されてペンタン燃焼装置Bに組み込み設置される。
これにより、オゾン発生装置20は、ペンタン燃焼バーナAによるオゾンとの混合流体であるペンタンの燃焼開始時に制御部17から受ける運転指令信号により運転を開始(ON)してオゾンを発生し、ペンタン燃焼バーナAの導入隙間3に所定の流量にてオゾンを送り込むように構成されている。
なお、図3に示すように、オゾン供給ライン21には逆止弁57が備えられていて、ペンタン燃焼バーナA側からの逆流が阻止されるようになっている。
≪エア供給装置22の説明≫
エア供給装置22は、例えば、エアコンプレッサーなどからなり、図3および図5に示すように、エア供給ライン23を介してペンタン燃焼バーナAのエア噴射ノズル2に接続される。エア供給ライン23には、図3に示すように、制御部17からの動作指令信号(開弁・閉弁信号)を受けて開閉するエア電磁弁58と、このエア電磁弁58の下流側においてエアの流れを二方向に分岐切り換える三方切換え電磁弁59を備えている。
また、三方切換え電磁弁59から下流側に向けて分かれる分岐ライン23a,23bには、圧力設定値を変えた二種類のエアレギュレータ60,61をそれぞれ備えている。これにより、三方切換え電磁弁59の切り換えによって、エア噴射ノズル2に圧力設定値が異なるエジェクタエアとフラッシングエアをそれぞれ供給するように構成してなる。
エアレギュレータ60は、圧力0.05〜0.1MPaに設定されており、オゾンとの混合流体としてペンタン燃焼バーナAによりペンタンの加熱燃焼を開始するときからその燃焼中に、エア噴射ノズル2にエジェクタエアを供給するように構成されている。
これにより、ペンタン燃焼バーナAの導入隙間3に送り込まれるペンタンとオゾンとは、エア噴射ノズル2の噴出口2aから噴射するエジェクタエアの流れによって、燃料噴射ノズル1の燃料噴出口1aに向けて生じるエジェクタ作用により導入隙間3から燃料噴出口1aの内方部(混合部6)へと引き込まれ、当該内方部において混合霧化された混合流体として燃料噴出口1aから噴射される。
エアレギュレータ61は、圧力0.3〜0.5MPaに設定されており、予め設定されているペンタンの燃焼継続時間(例えば、4min)をおいた制御部17による間欠運転動作により、エア噴射ノズル2にフラッシングエアを供給するように構成されている。
これにより、ペンタンの燃焼中に継続してエア噴射ノズル2から噴射しているエジェクタエアの噴射を一時中断し、エア供給装置22からのエアの送りを三方切換え電磁弁59によりエアレギュレータ側に切り換えることで、エア噴射ノズル2にフラッシングエアが供給される。すると、エア噴射ノズル2のエア噴出口2aから燃料噴射ノズル1の燃料噴出口1aの内方内周面(混合部6内周面)に向けてフラッシングエアが噴射され、当該内方内周面に付着堆積するカーボンなどの付着物mがフラッシング(どっとエアを流して吹き飛ばす)によって除去される。
≪送風装置28の説明≫
送風装置28は、燃焼炉10の火格子10−1の出し入れ可能に収容される炉機枠10aに接続設置されるとともに、信号ケーブル62にて制御部17に接続されている。これにより、送風装置28は、制御部17から出力される運転・停止指令信号により運転・停止するように構成されている。
また、送風装置28は、点火ヒータ11により発熱点火された灯油の燃焼炎の火格子10−1内灯油への引火燃焼時における送風出力と、ペンタン燃焼バーナAによるペンタンの加熱燃焼を開始した時の送風出力とを切り換え可能に構成されている。例えば、送風装置28は、火格子10−1内灯油への引火燃焼時には風量が例えば、1.8m3/minの弱出力と成して当該引火燃焼に燃焼空気を送り込み、ペンタン燃焼バーナAによるペンタンの加熱燃焼開始時には風量が例えば、3.6m3/minの強出力と成してペンタン燃焼ガスなどを外部に排出するように構成されている。
[作用説明]
つぎに、以上のように構成されている本実施形態に係るペンタン燃焼装置Bによりペンタンを燃焼処理する運転動作について説明する。図7〜図10は、ペンタン燃焼装置の運転動作を説明する動作フローチャートである。
運転開始ボタン42を操作してペンタン燃焼装置Bの運転を起動させる。すると、制御部17に動作指令信号により電源部から点火ヒータ11への通電が開始するとともに灯油供給ライン27の灯油電磁弁34が開き、灯油貯溜タンク26から灯油供給部12への灯油の供給が開始する(S1,S2)。また、点火ヒータ11への通電が開始した時点でタイマ手段15が動作を開始する(S3)。灯油供給部12に供給された灯油は、灯油供給部12の灯油落下孔12aから重力落下によって点火ヒータ11上に水滴のように供給され、また、灯油供給部12の灯油供給口12bから火格子10−1内に供給される。
点火ヒータ11上に水滴のように供給された灯油は、点火ヒータ11の発熱によって点火(着火)燃焼する。点火ヒータ11上の灯油が点火燃焼すると、当該点火炎が火格子10−1に供給された灯油に引火して火格子10−1内の灯油が燃焼する。
そして、火格子10−1の灯油の引火燃焼により燃焼炉10内温度が一気に上昇し、当該炉内温度が温度調節器14により設定されている燃焼立上り温度(例えば、50℃以上)に立ち上ったことが温度センサ13により検出され、当該温度センサ13から温度調節器14に検出信号(センサ信号)が出力されてくると、その検出信号は温度調節器14から制御部17に出力される。
温度調節器14から制御部17に検出信号に入力されると、点火ヒータ11への通電開始(灯油の発熱点火)から燃焼炉10内温度が燃焼立上り温度に立ち上るまでのタイマ手段15による累積時間が、予め設定されている設定時間(例えば、2min)内か否かが判定手段39により比較判定される(S4)。
燃焼炉10内温度が燃焼立上り温度に立ち上るまでのタイマ手段15による累積時間と設定温度との判定手段39による比較判定が終了すると、タイマ手段は、0から新たに時間の累積を開始するリセット(初期化)状態に戻される。
判定手段39によりタイマ手段15による累積時間が、設定時間内と判定(YES)されると、制御部17からエア供給ライン23のエア電磁弁58に開弁信号が出力されてエア電磁弁58が開く(S5)。エア電磁弁58が開くと、その下流側の三方切換え電磁弁59、そして圧力0.05〜0.1MPaに設定されているエアレギュレータ60側を介してペンタン燃焼バーナAのエア噴射ノズル2へのエジェクタエアの供給が開始する。
また、これと平行して制御部17からオゾン発生装置20および送風装置28に運転開始信号が出力されてペンタン燃焼バーナAの導入隙間3へのオゾンの送り込みが開始するとともに送風装置28から燃焼炉10内への送風(燃焼空気の供給)が開始する(S6,S7)。また、制御部17から点火ヒータ11への通電停止信号が、当該点火ヒータ11の電源部に出力されて点火ヒータ11への通電が止められる(S8)。また、ペンタン燃焼バーナAのエア噴射ノズル2へのエジェクタエアの供給などが開始した時点でタイマ手段15が動作を再び開始する(S9)。
一方、判定手段39によりタイマ手段15による累積時間が、設定時間を越えたと判定(NO)された場合には、制御部17の運転モードが停止モードに切り換わるとともに、異常ブザー40bを鳴らす、異常ランプ40aを点灯または点滅させるなどによって燃焼装置Bの異常を管理者などに報知する(S10,S11)。
制御部17の運転モードが停止モードに切り換わると、判定手段39から異常信号が出力されて燃焼装置Bの運転が停止し、制御部17から点火ヒータ11への通電停止、灯油電磁弁34への閉弁信号が出力される(S12,S13)。これにより、燃焼装置Bは運転開始前の停止状態に戻される。
ペンタン燃焼バーナAの導入隙間3へのオゾンの送り込み、エア噴射ノズル2へのエジェクタエアの供給、そして送風装置28による燃焼炉10内への燃焼空気の供給が開始すると、灯油供給部12から燃焼炉10(火格子10−1)内に継続して供給されている灯油の燃焼が勢いを増して燃焼炉10内温度が一気に上昇する。
灯油の燃焼勢いが増したことにより燃焼炉10内温度が温度調節器14により設定されているペンタン燃焼開始温度(例えば、200℃以上)に立ち上ったことが温度センサ13により検知され、当該温度センサ13から温度調節器14に検出信号(センサ信号)が出力されてくると、その検出信号は温度調節器14から制御部17に出力される。
温度調節器14から制御部17に検出信号に入力されると、ペンタン燃焼バーナAのエア噴射ノズル2へのエジェクタエアの供給開始から燃焼炉10内温度がペンタン燃焼開始温度に立ち上るまでのタイマ手段15による累積時間が、予め設定されている設定時間(例えば、1min)内か否かが判定手段39により比較判定される(S14)。
判定手段39によりタイマ手段15による累積時間が、設定時間内と判定(YES)されると、制御部17から灯油電磁弁34の閉弁信号が出力されて灯油電磁弁34が閉じられ、灯油供給部12への灯油の供給が止められる(S15)。
また、これと平行して制御部17からペンタン供給ラインのペンタン電磁弁54に開弁信号が出力されてペンタン電磁弁54が開くとともにペンタン貯溜タンク18のペンタン供給ポンプ53に運転信号が出力されて当該ペンタン供給ポンプ53の運転開始によりペンタン燃焼バーナAの導入隙間3へのペンタンの送り込みが開始する(S16,S17)。
一方、判定手段39によりタイマ手段15による累積時間が、設定時間を越えたと判定(NO)された場合には、制御部17の運転モードが停止モードに切り換わるとともに、異常ブザー40bを鳴らす、異常ランプ40aを点灯または点滅させるなどによって燃焼装置Bの異常を管理者などに報知する(S18,S19)。
制御部17の運転モードが停止モードに切り換わると、判定手段39から異常信号が出力されて燃焼装置Bの運転が停止し、制御部17からエア電磁弁58、ペンタン電磁弁54への閉弁信号(S20,S21)、ペンタン供給ポンプ53、オゾン発生装置20、送風装置28への運転停止信号が出力される(S22,S23)。このとき、エア電磁弁58を閉じることなく、また、オゾン発生装置20および送風装置28の運転を停止させることなく継続させ、燃焼炉10内温度が安全温度域まで下がった時点で制御部17から閉弁信号、運転停止信号が出力されるようにするもよい。
ペンタン貯溜タンク18からペンタン供給ポンプ53によりペンタン燃焼バーナAの導入隙間3に送り込まれたペンタンは、既に導入隙間3に送り込まれているオゾンと、既にエア噴射ノズル2に供給されて当該ノズル2のエア噴出口2aから噴射するエジェクタエアによるエジェクタ作用により導入隙間3から燃料噴射ノズル1の燃料噴出口1aの内方部(混合部6)へと引き込まれて当該内方部において混合霧化されながら燃料噴出口1aから200℃という高温域に達している燃焼炉10内に混合流体として噴射される。
すると、高濃度の酸素を有するオゾンとの混合により燃焼し易い状態に混合霧化され、しかも、200℃という高温域にある燃焼炉10内で燃焼している灯油の燃焼炎によってペンタンを燃料とするオゾンとの混合流体の燃焼に切り換わる。また、このとき送風装置28の送風出力が燃焼空気を供給する風量(例えば、1.8m3/min)からペンタン燃焼ガスを燃焼炉10の煙突10bから外部に排出する風量(例えば、3.6m3/min)に切り換わる。これにより、ペンタン燃焼バーナAから噴射されるペンタンを燃料とするオゾンとの混合流体の安定した加熱燃焼が得られる。そして、燃焼炉10の炉内温度、特にペンタン燃焼バーナAから直接噴射燃焼するペンタン燃焼炎の燃焼温度は、823℃以上に達したことが試験の結果から確認されている。
なお、ペンタン燃焼炎の燃焼温度は、温度センサ13から制御部17に出力されてくる温度出力情報により確認される。つまりは、制御盤38の燃焼温度表示部に表示される燃焼温度表示によりペンタンの燃焼処理中に確認することができる。
ペンタン燃焼バーナAから噴射されるペンタンを燃料とするオゾンとの混合流体の加熱燃焼に切り替わったときのペンタン燃焼炎の有無は、炎が存在することで電流が流れる炎の導電作用を利用したフレームロッド16により検出される(S24)。フレームロッド16によるペンタン燃焼炎の検出有無信号は制御部17に出力される。
このとき、フレームロッド16によりペンタン燃焼炎が検出される場合にはペンタンを燃料とするオゾンとの混合流体の燃焼が正常であるとしてペンタンを燃料処理する燃焼運転がそのまま継続される(S25)。
一方、フレームロッド16によりペンタン燃焼炎が検出されなかった場合にはペンタンを燃料とするオゾンとの混合流体の燃焼が消えたと判定し、制御部17の運転モードが停止モードに切り換わるとともに、異常ブザー40bを鳴らす、異常ランプ40aを点灯または点滅させるなどによって燃焼装置Bの異常を管理者などに報知する(S26,S27)。
制御部17の運転モードが停止モードに切り換わると、制御部17から開弁状態にあるペンタン電磁弁54,エア電磁弁58に閉弁信号が出力され(S28,S29)、また、オゾン発生装置20、送風装置28およびペンタン供給ポンプ53に運転停止信号が出力される(S30,S31)。このとき、エア電磁弁58を閉じることなく、また、オゾン発生装置20および送風装置28の運転を停止させることなく継続させ、燃焼炉10内温度が安全温度域まで下がった時点で制御部17から閉弁信号、運転停止信号が出力されるようにするもよい。
つぎに、ペンタン燃焼バーナAのエア噴射ノズル2から噴射するフラッシングエアによるカーボンなどの付着物mの除去動作について説明する。
前記の運転動作説明のようにして、ペンタンを燃料としてペンタン燃焼バーナAから混合噴射するオゾンとの混合流体の燃焼が正常に立ち上がり、予め設定されているペンタンの燃焼継続時間(例えば、4min)が経過すると、制御部17から三方切換え電磁弁59に弁切替え信号が出力される。すると、三方切換え電磁弁59は、ペンタン燃焼バーナAのエア噴射ノズル2にエジェクタエアを送る圧力0.05〜0.1MPaのエアレギュレータ60側からフラッシングエアを送る圧力0.3〜0.5MPaに設定されているエアレギュレータ61側へ切り換わる。
三方切換え電磁弁59がエアレギュレータ61側に切り換わることで、フラッシングエアが予め設定されている時間(例えば、0.2s以下)にてエア噴射ノズル2に供給される。この間、ペンタンとオゾンとを導入隙間3から燃料噴射ノズル1の燃料噴出口1a方向へ引き込むエジェクタエアのエア噴射ノズル2への供給が一時的に中断するが、燃料噴出口1aからのペンタンを燃料とするオゾンとの混合流体の加熱燃焼は継続される。
エアレギュレータ61を通してエア噴射ノズル2にフラッシングエアが供給されると、エア噴射ノズル2のエア噴出口2aから燃料噴射ノズル1の燃料噴出口1aの内方内周面(混合部6)に向けたフラッシング(どっとエアを流して吹き飛ばす)によって、当該燃料噴出口1aの内方内周面に付着するカーボンなどの付着物mが除去される。
フラッシングエアの噴射が終了すると、制御部17から三方切換え電磁弁59に弁切替え信号が出力され、三方切換え電磁弁59は、ペンタン燃焼バーナAのエア噴射ノズル2にエジェクタエアを送るエアレギュレータ60側に切り換わり戻されることが、ペンタンを燃料とするオゾンとの混合流体の加熱燃焼中において間欠的に繰り返しながらペンタンの燃焼処理が行われる。
これにより、ペンタンを燃料とするオゾンとの混合流体の加熱燃焼中に発生するカーボンなどの付着物mの堆積による燃料噴出口1aの目詰まりを防ぎながら、ペンタンを燃料とするオゾンとの混合流体の加熱燃焼を継続させることができる。つまり、ペンタン燃焼バーナAからの直接噴射燃焼によるペンタンの燃焼処理は中断されることなく継続的に行われる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあっても本発明に含まれる。前述の各図で示した実施の形態は、その目的および構成などに特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
例えば、ペンタンの加熱燃焼時に発生する悪臭を脱臭処理する酸素の同素体として、オゾン以外の例えば、四酸素、八酸素などの活性酸素を挙げることができる。
A ペンタン燃焼バーナ
1 燃料噴射ノズル
1a 燃料噴出口
2 エア噴射ノズル
2a エア噴出口
3 導入隙間
4 ペンタン導入口
5 オゾン導入口
B ペンタン燃焼装置
10 燃焼炉
11 点火ヒータ(点火手段)
12 灯油供給部(助燃油供給手段)
13 温度センサ(温度検出手段)
14 温度調節器
15 タイマ手段
16 フレームロッド(火炎検出手段)
17 制御部
18 ペンタン貯溜タンク
19 ペンタン供給ライン
20 オゾン発生装置(同素体発生装置)
21 オゾン供給ライン(同素体供給ライン)
22 エア供給装置
23 エア供給ライン
26 灯油貯溜タンク(助燃油貯溜タンク)
27 灯油供給ライン(助燃油供給ライン)
34 灯油電磁弁(助燃油電磁弁)
54 ペンタン電磁弁
58 エア電磁弁
59 三方切換え電磁弁
60,61 エアレギュレータ

Claims (8)

  1. LPガスの充填容器内から抜き取り回収されるペンタンを燃料とし、当該ペンタンを噴射燃焼するペンタン燃焼バーナであって、
    前記ペンタンと酸素の同素体とを混合噴射させる燃料噴出口を先端に備え、後端が閉鎖された燃料噴射ノズルと、
    該燃料噴射ノズルの内周面との間に前記ペンタンと酸素の同素体の導入隙間を確保するように当該燃料噴射ノズル内に同軸上で、前記燃料噴出口からノズル内後方にエア噴出口を位置させて内設されるエア噴射ノズルと、を備え、
    前記エア噴射ノズルは、前記燃料噴出口よりノズル内後方側へ所定の距離だけ離れた位置から、少なくとも前記導入隙間に送り込まれてくる前記ペンタンと酸素の同素体とを前記燃料噴出口に向けて引き込みながら混合霧化するエジェクタエアを噴射可能であることを特徴とするペンタン燃焼バーナ。
  2. 前記エア噴射ノズルは、前記燃料噴射ノズルの前記燃料噴出口の内方内周面に向けてフラッシングエアを噴射可能であることを特徴とする請求項1に記載されたペンタン燃焼バーナ。
  3. 前記燃料噴射ノズルは、前記燃料噴出口より所定の距離だけ離れた後方位置に前記導入隙間に連通させたペンタン導入口を備え、当該ペンタン導入口のさらに後方位置に前記導入隙間に連通させた酸素の同素体導入口を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載されたペンタン燃焼バーナ。
  4. 前記酸素の同素体は、オゾンであることを特徴とする請求項1に記載されたペンタン燃焼バーナ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載されたペンタン燃焼バーナを備えてなることを特徴とするペンタン燃焼装置。
  6. 前記ペンタン燃焼バーナが炉内突出状に設置される燃焼炉と、
    前記ペンタン燃焼バーナから混合噴射される酸素の同素体と混合されたペンタンを加熱燃焼させるとき、助燃油を発熱点火する点火手段と、
    前記助燃油を、前記点火手段上に水滴のように供給するとともに前記燃焼炉内に供給する助燃油供給手段と、
    前記燃焼炉内温度を検出する温度検出手段と、
    前記点火手段による前記助燃油の発熱点火と当該点火燃焼による前記燃焼炉内助燃油の引火燃焼とにより上昇する燃焼立上り温度と、前記ペンタン燃焼バーナから混合噴射される前記ペンタンのペンタン燃焼開始温度を設定する温度調節器と、
    前記ペンタン燃焼バーナから混合噴射される酸素の同素体と混合されたペンタンの燃焼炎の有無を検出する火炎検出手段と、
    前記点火手段による前記助燃油の点火開始から前記ペンタン燃焼バーナから混合噴射される前記ペンタンの加熱燃焼中の運転動作を制御する制御部と、
    を備えて構成されていることを特徴とする請求項5に記載されたペンタン燃焼装置。
  7. 少なくとも前記点火手段による前記助燃油の点火が開始した時点で動作を開始し、前記燃焼炉内温度が前記燃焼立上り温度に立上るまでの累積時間をカウントするタイマ手段を備え、
    前記タイマ手段は、前記助燃油の点火が開始してから前記燃焼立上り温度の検出信号が前記温度検出手段から前記温度調節器に出力されてくる間において時間の累積を続け、この累積時間が、設定時間を越えたときに、前記制御部に異常信号を出力するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載されたペンタン燃焼装置。
  8. 前記ペンタン燃焼バーナを構成するエア噴射ノズルにエア供給ラインを接続し、該エア供給ラインに設定圧力値を変えた二種類のエアレギュレータと、該二種類のエアレギュレータに対するエアの供給を切り換える三方切換え電磁弁を備え、
    前記三方切換え電磁弁は、前記酸素の同素体との混合噴射による前記ペンタンの加熱燃焼開始からその加熱燃焼中に前記燃料噴出口に向けた前記エア噴射ノズルからのエジェクタエアの噴射と、前記ペンタンの加熱燃焼中に、予め設定された時間をおいて間欠的に前記燃料噴出口の内方内周面に向けた前記エア噴射ノズルからのフラッシングエアの噴射とを切り換えるように前記制御部により制御されることを特徴とする請求項5または6に記載されたペンタン燃焼装置。
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