JP6232231B2 - 吸収性物品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主には生理用ナプキン、おりものシート、失禁パッド、医療用パッド、トイレタリー等に使用される吸収性物品に係り、吸収体及び表面シートに多数の開孔が形成された吸収性物品及びその製造方法に関する。
従来より、前記吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性裏面シートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性表面シートとの間に吸収体を介在したものが知られている。
この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、経血やおりもの、尿などの体液を吸収体に引き込みやすくするための種々の手段が講じられている。例えば、下記特許文献1では、吸収体が、排泄部対向部において、その肌当接面側から該吸収体の内部に及ぶ多数の凹部を有しており、前記吸収体の肌当接面側の面を覆う台紙が、吸収体の凹部と対応する凹部を有しており、前記吸収体の凹部と前記台紙の凹部とが嵌合して、前記吸収体と前記台紙とが一体的とされている吸収性物品が開示されている。
また、下記特許文献2では、肌側の面と着衣側の面との間を貫通する貫通穴を有する液保持性の吸収体を有し、トップシートが前記吸収体の前記貫通穴の穴内を被覆している吸収性物品が開示されている。
特開2008−18048号公報 特開2013−78375号公報
しかしながら、上記特許文献1、2記載の吸収性物品では、吸収体に凹部や貫通穴を設けているが表面シートは貫通していないため、表面シートに放出された体液を吸収体に素早く引き込んで吸収スピードを速めるような構造としては不十分である。
また、上記特許文献1、2は、吸収体の凹部や貫通穴に一時貯留された体液が表面側に逆戻りするのを防止する手段について開示されるものではない。すなわち、凹部や貫通穴に一時貯留された体液が、凹部や貫通穴の側面等を通じて吸収体に吸収されずに肌側に逆戻りするおそれがある。
他方で、表面シートに開孔を形成した場合には、この開孔を通じて体液が吸収体側に素早く移行するため、吸収スピードを速めることが期待できるが、この開孔から吸収体に混入されたポリマー粒子などがこぼれ出るという懸念があった。
さらに、表面シートに開孔を形成したとき、表面シートの開孔周縁に沿って突出する、いわゆるバリが表面側に配置されると、肌触りの悪化を招くおそれがある。
そこで本発明の主たる課題は、ポリマー粒子などのこぼれや肌触りの悪化を招くことなく、体液を表面シートから吸収体側に素早く引き込んで吸収スピードを速めるとともに、表面シート側への逆戻りを生じにくくした吸収性物品及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在された吸収性物品において、
前記透液性表面シートの肌面側から吸収体の非肌面側にかけて貫通する多数の開孔が形成され、
前記開孔は、非肌側の開孔面積が肌側の開孔面積より大きく形成され、前記透液性表面シートは、開孔周縁に沿って該透液性表面シートの基面から前記吸収体側に突出する突出縁部を有するとともに、前記突出縁部が前記吸収体の開孔内面に沿って配設され
前記開孔の断面形状は、透液性表面シートの肌側面から垂直又は裏面シート側に向かうに従って開孔面積が若干小さくなる勾配が設けられた開孔上部と、前記開孔上部の下端で開口面積が急激に増大するとともに、裏面シート側に向かうに従って開孔面積が漸次増大する開孔下部とから構成されていることを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明では、前記透液性表面シートの肌面側から吸収体の非肌面側にかけて貫通する多数の開孔が形成されているため、この開孔を通じて体液が吸収体側に素早く引き込まれるようになり、体液の吸収スピードを速めることができるようになる。
また、前記開孔は、非肌側の開孔面積が肌側の開孔面積より大きく形成されているため、一端開孔内に浸入した体液は、内部が広く形成された開孔内に一時的に貯留され、開孔面積が小さな入口部分から逆戻りするより先に開孔内面に吸収されるようになる。従って、表面シート側への逆戻りが生じにくくなる。
更に、前記透液性表面シートは、開孔周縁に沿って該透液性表面シートの基面から前記吸収体側に突出する突出縁部を有するとともに、前記突出縁部が前記吸収体の開孔内面に沿って配設されているため、前記突出縁部によって前記吸収体に形成された開孔の肌面側の周縁が覆われているので、吸収体に混入されたポリマー粒子などのこぼれが生じることがない。また、透液性表面シートの突出縁部は吸収体側に折り返されているので、透液性表面シートの肌触りを損なうこともない。
請求項2に係る本発明として、前記開孔は、体液排出部位及びその近傍に形成されている請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明では、吸収スピードを特に速めたい領域として、前記開孔を、体液排出部位及びその近傍に形成している。
請求項3に係る本発明として、前記開孔は、吸収性物品の長手方向及び幅方向に対し、整列して配置されるか、千鳥状に配置されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項3記載の発明では、前記開孔の配置パターンについて規定し、吸収性物品の長手方向及び幅方向に対し、整列配置又は千鳥配置のいずれかとしている。
請求項4に係る本発明として、前記開孔は、円形状に形成され、肌側の直径aが0.5mm≦a≦3mmであり、非肌側の直径bが1mm≦b≦10mmである請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項4記載の発明では、開孔を円形状に形成した場合において、非肌側の開孔を肌側の開孔より大きく形成する際の具体的数値範囲について規定している。
請求項5に係る本発明として、前記開孔は、吸収性物品の長手方向又は幅方向に長い楕円形状に形成されている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項5記載の発明では、前記開孔を楕円形状に形成した場合について規定している。吸収性物品の長手方向に長い楕円形状に形成した場合には、開孔内に一時貯留された体液が吸収性物品の長手方向に拡散しやすくなり、横漏れが防止できる。一方、吸収性物品の幅方向に長い楕円形状に形成した場合には、幅方向両側から内側に向けて作用する脚圧に対して抵抗性を有するようになり、脚圧によって開孔が潰れて機能しなくなるという事態が防止できる。
請求項6に係る本発明として、上記請求項1〜5いずれかに記載の吸収性物品の製造方法であって、
前記透液性表面シート及び吸収体の積層状態において、前記吸収体の非肌側面から、円錐台又は楕円錐台に形成された第1エンボスによって前記吸収体の中間深さまでエンボスを施した後、前記透液性表面シートの肌側面から、前記第1エンボスより断面積が小さな第2エンボスによって透液性表面シート及び吸収体にエンボスを施し、前記第2エンボスによってエンボスを付加した状態で、前記第2エンボスを加熱するか超音波を加えることによって、前記透液性表面シートの突出縁部を前記吸収体側に突出した状態で固定する工程を含むことを特徴とする吸収性物品の製造方法が提供される。
以上詳説のとおり本発明によれば、ポリマー粒子などのこぼれや肌触りの悪化を招くことなく、体液を表面シートから吸収体側に素早く引き込んで吸収スピードを速めることができるとともに、表面シート側への逆戻りが生じにくくなる。
本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断展開図である。 そのII−II線矢視図である。 吸液メカニズムを示す、生理用ナプキン1の拡大断面図である。 透液性表面シート3の肌側から見た開孔10の拡大平面図である。 開孔10の断面図である。 他の形態例に係る開孔10の配置パターンである。 他の形態例に係る開孔10の平面図である。 (A)〜(C)は生理用ナプキン1の製造要領を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔生理用ナプキン1の基本構成〕
本発明に係る生理用ナプキン1は、図1及び図2に示されるように、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、経血やおりものなどを透過させる透液性表面シート3と、これら両シート2,3間に介在された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、表面両側部にそれぞれ長手方向に沿って配設されたサイド不織布7,7とから構成されている。前記吸収体4の周囲において、そのナプキン長手方向の前後端縁部では、前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4の端縁よりも側方に延出している前記不透液性裏面シート2と前記サイド不織布7とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、外周に吸収体4の存在しない外周フラップ部が形成されている。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。
次いで、前記透液性表面シート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアスルー法は嵩高でソフトである点で優れている。
これら不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばパルプ中に高吸水性樹脂を混入したもの、或いはパルプ中に化学繊維を混入させるとともに、高吸水性ポリマーを混入したものが使用される。前記吸収体4は、形状保持、および経血等を速やかに拡散させるとともに、一旦吸収した経血等の逆戻りを防止するためにクレープ紙(図示せず)によって囲繞することも可能である。
前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶融パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。前記吸収体4は、積繊やエアレイド法により作成されたものを用いることができる。特に、薄型生理用ナプキンとする場合にはエアレイド法により作製されたものを用いることが好ましい。また、前記高吸水性ポリマーとしては、高吸水ポリマー粒状粉(SAP)や高吸水ポリマー繊維(SAF)を用いることができる。
一方、本生理用ナプキン1の表面がわ両側部にはそれぞれ、長手方向に沿ってかつナプキン1のほぼ全長に亘ってサイド不織布7,7が設けられ、このサイド不織布7,7の一部が側方に延在されるとともに、同じく側方に延在された不透液性裏面シート2の一部とによってウイング状フラップW、Wが形成されている。前記ウイング状フラップWは、必要に応じて設ければよく、無くてもよい。
前記サイド不織布7としては、重要視する機能の点から撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、体液が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いることが望ましい。また、前記ウイング状フラップW、Wにおける体液の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第2スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるようにすることが望ましい。
本生理用ナプキン1では、図1及び図2に示されるように、透液性表面シート3の肌面側から吸収体4の非肌面側にかけて貫通する多数の開孔10、10…が形成されている。前記開孔10は、透液性表面シート3及び吸収体4を一体的に貫通するように付加されている。すなわち、前記吸収体4の肌面側に透液性表面シート3を積層した状態で、これらを貫通する開孔処理が施されている。前記吸収体4がクレープ紙などによって囲繞されている場合には、クレープ紙に対しても開孔が設けられている。前記開孔10の断面形状は、種々の形状で形成することができるが、円形状又は楕円形状で形成することが好ましい。
前記開孔10は、詳細には図3及び図5に示されるように、非肌側の開孔面積が肌側の開孔面積より大きく形成されている。すなわち、図1に示されるように、肌側の開孔入口の大きさより、非肌側の開孔内部の大きさの方が大きく形成されている。前記開孔10が断面円形状に形成される場合、非肌側の開孔縁の直径bが肌側の開孔縁の直径aより大きく形成されている(b>a)。
また、前記透液性表面シート3は、開孔10の周縁に沿って該透液性表面シート3の基面から吸収体4側に突出する突出縁部11を有するとともに、この突出縁部11が吸収体4に形成された開孔10の内面に沿って配設されている。つまり、ピンエンボスの突き刺しによって透液性表面シート3に開孔を付加したときに開孔周縁に沿って突出する突出縁部11(いわゆるバリ)が、吸収体4側に向けて突出するとともに、吸収体4の開孔内面に沿って、吸収体4に形成された開孔10の肌側面の周縁から開孔10内の側面のうち肌側近傍の一定の範囲までを覆うように配設されている。
より具体的に開孔10の断面形状について説明すると、図3に示されるように、前記開孔10は、透液性表面シートの肌側面からほぼ垂直又は下側(不透液性裏面シート2側)に向かうに従って開孔面積が若干小さくなる勾配が設けられた開孔上部10aと、前記開孔上部10aの下端で開口面積が急激に増大するとともに、下側(不透液性裏面シート2側)に向かうに従って開孔面積が漸次増大する開孔下部10bとから構成されている。前記透液性表面シート3の突出縁部11は、開孔上部10aの内面に沿って配設され、開孔下部10bには延在していない。
体液の吸収メカニズムについて図3に基づいて説明すると、透液性表面シート3の肌側面に排出された体液は、一部が透液性表面シート3を浸透して吸収体4に吸収されるとともに、残りの体液が透液性表面シート3の表面を移動して開孔10内に浸入し、その開孔10内の不透液性裏面シート2上に一時貯留される。そして、一時貯留された体液は、開孔10の内面から吸収体4内に吸収される。
このように、前記開孔10が透液性表面シート3の肌面側から吸収体4の非肌面側にかけて貫通して形成されているため、この開孔10を通じて透液性表面シート3の肌面側に排出された体液を吸収体4側に素早く引き込むことができ、体液の吸収スピードを速めることができるようになる。
また、前記開孔10は、開孔内部の方が断面積が大きくなるように形成されているため、開孔10内に一時貯留された体液は、開孔入口から逆戻りするより先に開孔内面から吸収体4に吸収されるので、開孔10内の体液が透液性表面シート3側に逆戻りしにくくなる。
更に、前記透液性表面シート3は、開孔10の周縁に沿う突出縁部11が、吸収体4の開孔内面に沿って配設され、前記突出縁部11によって吸収体4に形成された開孔10の肌面側の周縁が覆われているため、この開孔10から吸収体4に混入された高吸水性ポリマーの粒状粉や繊維がこぼれ出るのが防止できるようになる。また、透液性表面シート3に開孔処理を施したときに形成される突出縁部11、すなわちバリが吸収体側に折り返されているので、透液性表面シート3の肌触りを損なうこともなくなる。
前記開孔10は、図1に示されるように、少なくとも生理用ナプキン1の体液排出部位H及びその近傍に形成されている。すなわち、多数の開孔10、10…が付加された領域(開孔付加領域G)内に体液排出部位Hが必ず位置するように配置されている。これにより、前記開孔付加領域Gにおいて、体液の吸収スピードを速めることができるようになる。前記開孔付加領域Gの大きさとしては、ナプキン長手方向長さLが、30mm≦L≦160mm、好ましくは50mm≦L≦80mmとするのがよく、ナプキン幅方向長さLが、15mm≦L≦60mm、好ましくは20mm≦L≦40mmとするのがよい。
前記開孔10の寸法について説明すると、図4に示されるように、透液性表面シート3の表面(肌側面)からの平面視で、開孔径aは、0.5mm≦a≦3mm、好ましくは1mm≦a≦2mmとするのがよい。また、隣接する開孔10、10同士の離間距離cは、3mm≦c≦10mm、好ましくは3mm≦c≦5mmとするのがよい。更に、図5に示されるナプキンの断面視で、非肌側(不透液性裏面シート2側)の開孔径bは、1mm≦b≦10mm、好ましくは2mm≦b≦6mmとするのがよい。
前記開孔付加領域G内に形成する開孔10の数としては、2個以上とするのがよく、好ましくは6個以上設けるようにする。一方で、体液排出部位H及びその近傍にあまりに多くの開孔を設けると吸収容量が低下して却って吸収性能が劣ることとなるため、20個以下の範囲で設けるようにする。
前記開孔10の平面配置パターンは、図1に示されるように、ナプキン長手方向及び幅方向に対し整列して配置する整列配置、又は、図6に示されるように、千鳥状に配置する千鳥配置とすることができる。千鳥配置とした方が体液が開孔10に吸収されやすくなるため好ましい。
前記開孔10の平面形状としては、図1に示されるように、円形状に形成してもよく、図7に示されるように、ナプキン長手方向又は幅方向に長い楕円形状に形成してもよい。同図7(A)に示されるナプキン長手方向に長い楕円形状に形成した場合には、開孔10内に一時貯留された体液がナプキン長手方向に拡散しやすくなるため、横方向への拡散が抑制されて、横漏れが防止できるようになる。また、同図7(B)に示されるナプキン幅方向に長い楕円形状に形成した場合には、幅方向両側から内側に向けて作用する脚圧に対して抵抗性を有するようになり、脚圧による開孔10の潰れが防止でき、開孔10の機能が確実に維持できるようになる。
図7(A)に示されるナプキン長手方向に長い楕円形状に形成した場合、透液性表面シート3の表面(肌側面)からの平面視で、開孔10のナプキン幅方向寸法(開孔短手寸法)dは、0.5≦d≦3mm、好ましくは1mm≦d≦2mmとするのがよい。このときのナプキン長手方向寸法(開孔長手寸法)eとの関係はd<eとなる。
図7(B)に示されるナプキン幅方向に長い楕円形状に形成した場合、透液性表面シート3の表面(肌側面)からの平面視で、開孔10のナプキン長手方向寸法(開孔短手寸法)eは、0.5≦e≦3mm、好ましくは1mm≦e≦2mmとするのがよい。このときのナプキン幅方向寸法(開孔長手寸法)dとの関係はd>eとなる。
前記吸収体4としては、図5に示されるように、厚みfが0.5≦f≦12mm、好ましくは1mm≦f≦6mmの薄型ものを用いるのがよい。すなわち、薄型の吸収体とした場合には、吸収性能が劣るため、本発明に係る開孔10を設ける効果が発揮されやすく、また薄手の吸収体4の方が開孔処理を施しやすいという利点がある。
次に、本生理用ナプキン1の製造方法のうち、特に、前記開孔10の付加方法について詳細に説明する。先ずはじめに、図8(A)に示されるように、吸収体4の肌側面に透液性表面シート3を積層した状態において、前記吸収体4の非肌側面から、円錐台又は楕円錐台に形成され、上面の中央部に凹部21を有する第1エンボス20によって吸収体4の中間深さまでエンボスを施す。このときのエンボス深さは、吸収体4の厚みの60〜90%程度とするのがよい。
その後、同図8(B)に示されるように、前記第1エンボス20によってエンボスを付加した状態において、透液性表面シート3の肌側面(外面)から、前記第1エンボス20より断面積が小さく形成され、先端部が前記第1エンボス20の凹部21に嵌合する第2エンボス22によって透液性表面シート3及び吸収体4にエンボスを付加する。これによって、透液性表面シート3及び吸収体4に開孔10が形成されるとともに、透液性表面シート3の開孔周縁に沿って基面から吸収体4側に突出する突出縁部11が吸収体4の開孔内面に沿って形成される。更に、この状態で、前記第2エンボス22を加熱するか超音波を加えることによって、図8(C)に示されるように、第1エンボス20及び第2エンボス22を引き抜いた後も透液性表面シート3の突出縁部11が吸収体4側に突出した状態で固定される。
なお、前記第1エンボス20の付加後に第1エンボス20を抜き取った状態で、透液性表面シート3の肌側面から第2エンボス22による開孔処理を施してもよい。
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、7…サイド不織布、10…開孔、11…突出縁部、20…第1エンボス、22…第2エンボス

Claims (6)

  1. 透液性表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在された吸収性物品において、
    前記透液性表面シートの肌面側から吸収体の非肌面側にかけて貫通する多数の開孔が形成され、
    前記開孔は、非肌側の開孔面積が肌側の開孔面積より大きく形成され、前記透液性表面シートは、開孔周縁に沿って該透液性表面シートの基面から前記吸収体側に突出する突出縁部を有するとともに、前記突出縁部が前記吸収体の開孔内面に沿って配設され
    前記開孔の断面形状は、透液性表面シートの肌側面から垂直又は裏面シート側に向かうに従って開孔面積が若干小さくなる勾配が設けられた開孔上部と、前記開孔上部の下端で開口面積が急激に増大するとともに、裏面シート側に向かうに従って開孔面積が漸次増大する開孔下部とから構成されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記開孔は、体液排出部位及びその近傍に形成されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記開孔は、吸収性物品の長手方向及び幅方向に対し、整列して配置されるか、千鳥状に配置されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  4. 前記開孔は、円形状に形成され、肌側の直径aが0.5mm≦a≦3mmであり、非肌側の直径bが1mm≦b≦10mmである請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記開孔は、吸収性物品の長手方向又は幅方向に長い楕円形状に形成されている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
  6. 上記請求項1〜5いずれかに記載の吸収性物品の製造方法であって、
    前記透液性表面シート及び吸収体の積層状態において、前記吸収体の非肌側面から、円錐台又は楕円錐台に形成された第1エンボスによって前記吸収体の中間深さまでエンボスを施した後、前記透液性表面シートの肌側面から、前記第1エンボスより断面積が小さな第2エンボスによって透液性表面シート及び吸収体にエンボスを施し、前記第2エンボスによってエンボスを付加した状態で、前記第2エンボスを加熱するか超音波を加えることによって、前記透液性表面シートの突出縁部を前記吸収体側に突出した状態で固定する工程を含むことを特徴とする吸収性物品の製造方法。
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