JP6229095B1 - セメント系硬化物の乾燥収縮低減方法 - Google Patents
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Abstract
Description
乾燥収縮低減効果を有する好ましい液体としては、非イオン系界面活性剤が挙げられ、例えばグリコールエーテル系誘導体を含む乾燥収縮低減剤などが市販されている。非イオン界面活性剤と水の混合液として使用してもよい。
まず、比較例1として、脱型後のセメント系硬化物の表面に尿素を含有する溶液(硫酸塩を含まない場合)を含浸させた場合の乾燥収縮低減効果について説明する(実験1−1〜実験1−3)。
実験1−1では、水セメント比40%の通常モルタルの硬化物に尿素を含有する水を含浸させた場合の効果の確認を行った。
実験条件を表1に示す。
c:普通ポルトランドセメント
w:水
s:川砂
尿素濃度=尿素(g)/(尿素(g)+水(g))=50%
N:含浸処理なし。
3日水:脱型3日後に供試体を水に1分間浸漬。
7日水:脱型7日後に供試体を水に1分間浸漬。
3日尿素:脱型3日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に1分間浸漬。
7日尿素:脱型7日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に1分間浸漬。
実験結果を図1に示す。
図1は、横軸を脱型後の材齢(日)、縦軸を長さ変化率(%)として表したグラフである。
実験1−1では、水に尿素を溶解させた溶液をモルタル硬化物の表面に含浸させることで、含浸処理を行わなかった場合や、水を含浸させた場合に比べ、硬化物の乾燥収縮を10〜20%程度低減できることが確認された。
実験1−2では、水セメント比60%の通常モルタルの硬化物に尿素を含有する水を含浸させた場合の効果の確認を行った。
実験条件を表2に示す。
c:普通ポルトランドセメント
w:水
s:川砂
尿素濃度=尿素(g)/(尿素(g)+水(g))=50%
N:含浸処理なし。
3日水:脱型3日後に供試体を水に1分間浸漬。
7日水:脱型7日後に供試体を水に1分間浸漬。
3日尿素:脱型3日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に1分間浸漬。
7日尿素:脱型7日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に1分間浸漬。
実験結果を図2に示す。
図2は、横軸を脱型後の材齢(日)、縦軸を長さ変化率(%)として表したグラフである。
実験1−2では、水に尿素を溶解させた溶液をモルタル硬化物の表面に含浸させることで、含浸処理を行わなかった場合や、水を含浸させた場合に比べ、硬化物の乾燥収縮を30%程度低減できることが確認された。
実験1−3では、実験1−1、実験1−2の結果を参考に、さらに尿素の濃度を変化させた場合、尿素の浸漬時間を変化させた場合、尿素を水以外の液体に溶解させた場合などについて、その効果の確認を行った。
実験条件を表3に示す。
c:普通ポルトランドセメント
w:水
s:川砂
尿素濃度=尿素(g)/(尿素(g)+水、NGまたはNF1000(g))
NF1000:ドーピー建設工業株式会社製の商品名「なおしタルNF」(なおしタルは登録商標)を水で1000倍(重量比)に希釈したもの
N:含浸処理なし。
3日水:脱型3日後に供試体を水に1分間浸漬。
7日水:脱型7日後に供試体を水に1分間浸漬。
3日水10分:脱型3日後に供試体を水に10分間浸漬。
7日水10分:脱型7日後に供試体を水に10分間浸漬。
3日水30分:脱型3日後に供試体を水に30分間浸漬。
7日水30分:脱型7日後に供試体を水に30分間浸漬。
7日尿素30%:脱型7日後に供試体を尿素濃度30%の溶液に1分間浸漬。
3日尿素40%:脱型3日後に供試体を尿素濃度40%の溶液に1分間浸漬。
7日尿素40%:脱型7日後に供試体を尿素濃度40%の溶液に1分間浸漬。
3日尿素50%:脱型3日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に1分間浸漬。
7日尿素50%:脱型7日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に1分間浸漬。
3日尿素50%10分:脱型3日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に10分間浸漬。
7日尿素50%10分:脱型7日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に10分間浸漬。
3日尿素50%30分:脱型3日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に30分間浸漬。
7日尿素50%30分:脱型7日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に30分間浸漬。
7日NG:脱型7日後に供試体をNG溶液に1分間浸漬。
3日NF:脱型3日後に供試体をNF1000溶液に1分間浸漬。
7日NF:脱型7日後に供試体をNF1000溶液に1分間浸漬。
3日尿素+NF:脱型3日後に供試体を尿素濃度50%のNF1000溶液に1分間浸漬。
7日尿素+NF:脱型7日後に供試体を尿素濃度50%のNF1000溶液に1分間浸漬。
尿素濃度=尿素(g)/(尿素(g)+NF1000(g))
3日尿素+NF+NG:脱型3日後に供試体を尿素濃度50%のNF1000溶液およびNG溶液の混合溶液に1分間浸漬。
7日尿素+NF+NG:脱型7日後に供試体を尿素濃度50%のNF1000溶液およびNG溶液の混合溶液に1分間浸漬。
尿素濃度=尿素(g)/(尿素(g)+NF1000(g)+NG(g))
NF1000(g)=NG(g)
実験結果を図3〜図7に示す。
図3は、実験1−3において、尿素を脱型3日後に含浸させた場合について、尿素の濃度を変化させたケース(3日尿素30%、3日尿素40%、3日尿素50%)における材齢(日)と長さ変化率(%)の関係を示したグラフである。
途中、2回の水への浸漬を行った後の材齢119日(17週)では、3日尿素30%では約27%、3日尿素40%では約30%、3日尿素50%では約37%の乾燥収縮低減効果がみられた。
途中、2回の水への浸漬を行った後の材齢119日(17週)では、7日尿素30%では約9%、7日尿素40%では約11%、7日尿素50%では約16%の乾燥収縮低減効果がみられた。
しかしながら、乾燥収縮低減効果としては、尿素を脱型7日後に含浸させた場合より尿素を脱型3日後に含浸させた場合の効果が大きい。
実験1−3では、尿素の濃度、浸漬時間、水以外の溶液に尿素を溶解させた場合について、種々のケースを比較したが、傾向として尿素の濃度は高いほど、また浸漬時間が長いほど乾燥収縮低減効果が大きかった。また、尿素の濃度が高く、浸漬時間が長くなると、脱型から含浸までの日数の長短の影響が縮小した。
次に、比較例2として、脱型後のセメント系硬化物の表面に硫酸塩を含有する溶液を含浸させた場合の乾燥収縮低減効果について説明する(実験2−1〜実験2−3)。
実験2−1では、水セメント比40%の通常モルタルの硬化物に硫酸金属塩である硫酸ナトリウムNa2SO4を含有する水を含浸させた場合の効果の有無の確認を行った。
実験条件を表4に示す。
c:普通ポルトランドセメント
w:水
s:川砂
Na2SO4濃度=Na2SO4(g)/(Na2SO4(g)+水(g))=10%
N:含浸処理なし。
3日水:脱型3日後に供試体を水に1分間浸漬。
7日水:脱型7日後に供試体を水に1分間浸漬。
3日硫酸:脱型3日後に供試体をNa2SO4濃度10%の溶液に1分間浸漬。
7日硫酸:脱型7日後に供試体をNa2SO4濃度10%の溶液に1分間浸漬。
実験結果を図9に示す。
図9は、横軸を脱型後の材齢(日)、縦軸を長さ変化率(%)として表したグラフである。
実験2−1は、硫酸塩の溶液をモルタル硬化物の表面に含浸させた場合の硬化物の乾燥収縮硬化を、含浸処理を行わなかった場合や、水を含浸させた場合と比較したものであるが、水を含浸させた場合と比べて顕著な効果はみられず、硫酸塩単独では乾燥収縮低減効果は少ないと推察された。
実験2−2では、水セメント比60%の通常モルタルの硬化物に硫酸塩として硫酸ナトリウムNa2SO4を含有する水を含浸させた場合の効果の有無の確認を行った。
実験条件を表5に示す。
c:普通ポルトランドセメント
w:水
s:川砂
Na2SO4濃度=Na2SO4(g)/(Na2SO4(g)+水(g))=10%
N:含浸処理なし。
3日水:脱型3日後に供試体を水に1分間浸漬。
7日水:脱型7日後に供試体を水に1分間浸漬。
3日硫酸:脱型3日後に供試体をNa2SO4濃度10%の溶液に1分間浸漬。
7日硫酸:脱型7日後に供試体をNa2SO4濃度10%の溶液に1分間浸漬。
実験結果を図10に示す。
図10は、横軸を脱型後の材齢(日)、縦軸を長さ変化率(%)として表したグラフである。
実験2−2も、実験2−1と同様、硫酸ナトリウムの溶液をモルタル硬化物の表面に含浸させた場合の硬化物の乾燥収縮硬化を、含浸処理を行わなかった場合や、水を含浸させた場合と比較したものであるが、水を含浸させた場合と比べて顕著な効果はみられず、硫酸塩単独では乾燥収縮低減効果は少ないと推察された。
〔実験2−3〕
実験2−3では、実験2−1、実験2−2の結果を参考に、さらに硫酸ナトリウム溶液の浸漬時間を変化させた場合、硫酸ナトリウムの濃度を変化させた場合などについて、その効果の有無の確認を行った。モルタルの硬化物は水セメント比50%で作成した。
実験条件を表6に示す。
c:普通ポルトランドセメント
w:水
s:川砂
N:含浸処理なし。
3日水:脱型3日後に供試体を水に1分間浸漬。
7日水:脱型7日後に供試体を水に1分間浸漬。
3日水10分:脱型3日後に供試体を水に10分間浸漬。
7日水10分:脱型7日後に供試体を水に10分間浸漬。
3日水30分:脱型3日後に供試体を水に30分間浸漬。
7日水30分:脱型7日後に供試体を水に30分間浸漬。
7日硫酸5%:脱型7日後に供試体をNa2SO4濃度5%の溶液に1分間浸漬。
3日硫酸10%:脱型3日後に供試体をNa2SO4濃度10%の溶液に1分間浸漬。
7日硫酸10%:脱型7日後に供試体をNa2SO4濃度10%の溶液に1分間浸漬。
3日硫酸10%10分:脱型3日後に供試体をNa2SO4濃度10%の溶液に10分間浸漬。
7日硫酸10%10分:脱型7日後に供試体をNa2SO4濃度10%の溶液に10分間浸漬。
3日硫酸10%30分:脱型3日後に供試体をNa2SO4濃度10%の溶液に30分間浸漬。
7日硫酸10%30分:脱型7日後に供試体をNa2SO4濃度10%の溶液に30分間浸漬。
Na2SO4濃度=Na2SO4(g)/(Na2SO4(g)+水(g))
実験結果を図11〜図13に示す。
図11は、実験2−3において、硫酸ナトリウムを脱型3日後に含浸させ、材齢28日(4週)から材齢91日(13週)まで1週ごとに各供試体を水に浸漬させた場合について、硫酸ナトリウムの浸漬時間を変化させたケース(3日硫酸10%、3日硫酸10%10分、3日硫酸10%30分)における材齢(日)と長さ変化率(%)の関係を示したグラフである。
実験2−3では硫酸ナトリウム溶液の浸漬時間や硫酸ナトリウムの濃度の違いで、乾燥収縮の大きさに差があらわれたものの、水を含浸させた場合と比べて乾燥収縮低減効果があるとは言えず、硫酸塩単独では乾燥収縮低減効果は少ないと推察された。
次に、本発明の実施例として、脱型後のセメント系硬化物の表面に尿素と硫酸塩を含有する溶液を含浸させた場合の乾燥収縮低減効果について説明する(実験3−1〜実験3−3、実験4−1、実験4−2)。
実験3−1では、水セメント比40%の通常モルタルの硬化物に尿素と硫酸金属塩である硫酸ナトリウムNa2SO4を含有する水(尿素50%、硫酸ナトリウム10%濃度の混合溶液)を含浸させた場合の効果の確認を行った。
実験条件を表7に示す。
c:普通ポルトランドセメント
w:水
s:川砂
mix:〔(硫酸ナトリウム:水:尿素=1:9:10(質量)〕
N:含浸処理なし。
3日水:脱型3日後に供試体を水に1分間浸漬。
7日水:脱型7日後に供試体を水に1分間浸漬。
3日mix:脱型3日後に供試体を尿素と硫酸ナトリウムを含有する溶液に1分間浸漬。
7日mix:脱型7日後に供試体を尿素と硫酸ナトリウムを含有する溶液に1分間浸漬。
実験結果を図14に示す。
図14は、横軸を脱型後の材齢(日)、縦軸を長さ変化率(%)として表したグラフである。
実験3−1では、水に尿素と硫酸ナトリウムを溶解させた混合溶液をモルタル硬化物の表面に含浸させることで、含浸処理を行わなかった場合や、水を含浸させた場合に比べ、材齢77日(11週)時点で、硬化物の乾燥収縮を15〜20%程度低減できることが確認された。
〔実験3−2〕
実験3−2では、水セメント比60%の通常モルタルの硬化物に尿素と硫酸塩としての硫酸ナトリウムNa2SO4を含有する水を含浸させた場合の効果の確認を行った。
実験条件を表8に示す。
c:普通ポルトランドセメント
w:水
s:川砂
mix:〔(硫酸ナトリウム:水:尿素=1:9:10(質量)〕
N:含浸処理なし。
3日水:脱型3日後に供試体を水に1分間浸漬。
7日水:脱型7日後に供試体を水に1分間浸漬。
3日mix:脱型3日後に供試体を尿素と硫酸ナトリウムを含有する溶液に1分間浸漬。
7日mix:脱型7日後に供試体を尿素と硫酸ナトリウムを含有する溶液に1分間浸漬。
実験結果を図15に示す。
図15は、横軸を脱型後の材齢(日)、縦軸を長さ変化率(%)として表したグラフである。
実験3−2では、水に尿素と硫酸ナトリウムを溶解させた混合溶液をモルタル硬化物の表面に含浸させることで、含浸処理を行わなかった場合や、水を含浸させた場合に比べ、材齢77日(11週)時点で、硬化物の乾燥収縮を15〜35%程度低減できることが確認された。
〔実験3−3〕
実験3−3では、実験3−1、実験3−2の結果を参考に、さらに尿素と硫酸ナトリウムの混合溶液の浸漬時間を変化させた場合について、その効果の有無の確認を行った。モルタルの硬化物は水セメント比50%で作成した。
実験条件を表9に示す。
c:普通ポルトランドセメント
w:水
s:川砂
mix:〔(硫酸ナトリウム:水:尿素=1:9:10(質量)〕
N:含浸処理なし。
3日水:脱型3日後に供試体を水に1分間浸漬。
7日水:脱型7日後に供試体を水に1分間浸漬。
3日水10分:脱型3日後に供試体を水に10分間浸漬。
7日水10分:脱型7日後に供試体を水に10分間浸漬。
3日水30分:脱型3日後に供試体を水に30分間浸漬。
7日水30分:脱型7日後に供試体を水に30分間浸漬。
7日mix:脱型7日後に供試体を尿素と硫酸ナトリウムを含有する溶液に1分間浸漬。
3日mix10分:脱型3日後に供試体を尿素と硫酸ナトリウムを含有する溶液に10分間浸漬。
7日mix10分:脱型7日後に供試体を尿素と硫酸ナトリウムを含有する溶液に10分間浸漬。
3日mix30分:脱型3日後に供試体を尿素と硫酸ナトリウムを含有する溶液に30分間浸漬。
7日mix30分:脱型7日後に供試体を尿素と硫酸ナトリウムを含有する溶液に30分間浸漬。
実験結果を図16、図17に示す。
図16は、実験3−3において、水に尿素と硫酸ナトリウムを溶解させた混合溶液を脱型3日後に含浸させ、材齢28日(4週)から材齢91日(13週)まで1週ごとに各供試体を水に浸漬させた場合について、混合溶液の浸漬時間を変化させたケース(3日mix、3日mix10分、3日mix30分)における材齢(日)と長さ変化率(%)の関係を示したグラフである。
実験3−3では、水に尿素と硫酸ナトリウムを溶解させた混合溶液をモルタル硬化物の表面に含浸させることで、含浸処理を行わなかった場合や、水を含浸させた場合に比べ、材齢77日(11週)時点で、硬化物の乾燥収縮を30〜40%程度低減できることが確認された。
実験1−1〜実験1−3、実験3−1〜実験3−3がモルタル硬化物に対する実験であったのに対し、実験4−1では、水セメント比40%のコンクリート硬化物を対象として実験を行った。
実験条件を表10に示す。
c:普通ポルトランドセメント
w:水
s:川砂
a:川砂+砂利6号
sp:高性能AE減水剤
尿素濃度=尿素(g)/(尿素(g)+水(g))=50%
mix:〔(硫酸ナトリウム:水:尿素=1:9:10(質量)〕
N:含浸処理なし。
水:脱型3日後に供試体を水に1分間浸漬。
3日尿素:脱型3日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に1分間浸漬。
3日mix:脱型3日後に供試体を尿素と硫酸ナトリウムを含有する溶液に1分間浸漬。
実験結果を図18に示す。
図18は、横軸を脱型後の材齢(日)、縦軸を長さ変化率(%)として表したグラフである。
コンクリートに対する実験4−1は、モルタルに対する実験に比べると、尿素あるいは尿素と硫酸塩を水に溶解させたものを含浸させた場合の効果が相対的に小さいが、コンクリートはモルタルに比べもともと長さ変化率自体が小さく、コンクリートにおいても乾燥収縮低減効果が確認された。
実験4−2では、水セメント比60%のコンクリート硬化物を対象として、実験4−1と同様の実験を行った。
実験条件を表11に示す。
c:普通ポルトランドセメント
w:水
s:川砂
a:川砂+砂利6号
sp:高性能AE減水剤
尿素濃度=尿素(g)/(尿素(g)+水(g))=50%
mix:〔(硫酸ナトリウム:水:尿素=1:9:10(質量)〕
N:含浸処理なし。
水:脱型3日後に供試体を水に1分間浸漬。
3日尿素:脱型3日後に供試体を尿素濃度50%の溶液に1分間浸漬。
3日mix:脱型3日後に供試体を尿素と硫酸ナトリウムを含有する溶液に1分間浸漬。
実験結果を図19に示す。
図19は、横軸を脱型後の材齢(日)、縦軸を長さ変化率(%)として表したグラフである。
コンクリートに対する実験4−2は、コンクリートに対する実験4−1とほぼ同様の傾向がみられたが、水セメント比が40%でより高品質の実験4−1と比べると、コンクリート供試体のもともとの長さ変化率自体が若干大きくなっている。
Claims (3)
- 脱型後のセメント系硬化物の表面に尿素と硫酸塩を含有する溶液を含浸させることを特徴とするセメント系硬化物の乾燥収縮低減方法。
- 請求項1記載のセメント系硬化物の乾燥収縮低減方法において、前記尿素と硫酸塩を含有する溶液を脱型後のセメント系硬化物の表面に塗布することで、該尿素と硫酸塩を含有する溶液をセメント系硬化物に含浸させることを特徴とするセメント系硬化物の乾燥収縮低減方法。
- 請求項1または2記載のセメント系硬化物の乾燥収縮低減方法において、前記尿素と硫酸塩を含有する溶液は尿素と硫酸塩を水、非イオン系界面活性剤、又はそれらの混合液に溶解させた溶液であることを特徴とするセメント系硬化物の乾燥収縮低減方法。
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