JP6228877B2 - ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子の製造方法、及びポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体 - Google Patents

ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子の製造方法、及びポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体 Download PDF

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本発明は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒
子の製造方法、及びポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体に関する。
ポリフッ化ビニリデン系樹脂は非汚染性素材としてクリーンルームに使用される部材や
高性能分析機器の部品等に使用されている。さらに、優れた耐候性も有しており、屋外用
の塗料にも使用されている。また、ポリフッ化ビニリデン系樹脂は難燃性にも優れており
、高度な難燃性を生かした難燃材料の分野にも使用されている。
従来、ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡体としては、ポリフッ化ビニリデン系樹脂を架橋処理し、原料樹脂の溶融温度で分解する分解型発泡剤を練り込み、発泡剤を加熱分解して発泡させることにより得られるものが知られていたが、これらはシート状、板状、棒状等、得ることのできる形状に制約があった。本出願人は、金型内で加熱成形することができるポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子を先に提案し、この発泡粒子を用いることにより、金型形状にあわせた様々な形状のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡体を得ることが可能となった(特許文献1)。
特開2010−209224号公報
しかしながら、特許文献1に示される発泡粒子は、比較的高い発泡倍率の成形体を得るために高発泡倍率の発泡粒子を得ようとすると、発泡粒子が収縮し易いものであった。したがって、発泡粒子の密度管理を厳密に行う必要があり生産性の点から改良すべき課題を残すものであった。また、該発泡粒子を型内成形して得られる発泡粒子成形体は、高い発泡倍率を有する成形体とした場合には、発泡粒子と同様に、得られる成形体の収縮が生じ易く、金型再現性や寸法安定性の点から未だ課題を残すものであった。
また、近年、電子部品の包装用や電波吸収体等の用途に発泡体を利用するためには、発泡体が体積固有抵抗値が1×10〜1×10Ω・cmという導電性を有することが必要とされており、導電性を有するとともに、軽量性に優れたポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、該発泡粒子を型内成形してなるポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体が望まれていた。
本発明は上記従来技術の問題を解決すべくなされたもので、軽量性と導電性とに優れた型内成形体を得ることができるポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は軽量性、導電性に優れたポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子を型内で成型して得られるポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、
(1)ポリフッ化ビニリデン系樹脂を基材樹脂とする発泡粒子であって、
該ポリフッ化ビニリデン系樹脂の曲げ弾性率が450MPa以上であり、
該ポリフッ化ビニリデン系樹脂の230℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレイトが1g/10分以上であり、
前記基材樹脂にカーボンブラックが配合されており、
前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子の見かけ密度が25〜700g/L、
であることを特徴とするポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、
(2)前記カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量が200〜500ml/100gである上記(1)のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、
(3)前記カーボンブラックの配合量が、基材樹脂100重量部に対し3〜15重量部である上記(1)または(2)のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、
(4)熱流束示差走査熱量測定法により、前記発泡粒子を10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで加熱したときに得られる、1回目加熱のDSC曲線が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂に固有の固有吸熱ピークと、該固有吸熱ピークより高温側に1つ以上の高温側吸熱ピークとを有し、前記1回目加熱のDSC曲線において、下記式(1)の条件を満足することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかのポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、
(数1)
0.05≦Eh/Et≦0.25・・・・・・(1)
(ただし、上記式中、Etは1回目加熱のDSC曲線の吸熱ピークの全融解熱量(J/g)、Ehは前記高温側吸熱ピークの融解熱量(J/g)を示す。)
(5)前記発泡粒子の見かけ密度が40〜250g/Lである上記(1)〜(4)のいずれかのポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、
(6)前記発泡粒子の独立気泡率が80%以上である上記(1)〜(5)のいずれかのポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、
(7)ポリフッ化ビニリデン系樹脂を基材樹脂とする樹脂粒子を、密閉容器内において分散媒に分散させると共に、加熱下で発泡剤を含浸させて発泡性樹脂粒子とした後、前記発泡性樹脂粒子を分散媒と共に密閉容器内から密閉容器内の圧力よりも低圧下に放出して発泡粒子を製造する方法であって、
前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂の、曲げ弾性率が450MPa以上であり、230℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレイトが1g/10分以上であり、前記基材樹脂にカーボンブラックが配合されていることを特徴とするポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子の製造方法、
(8)前記(1)〜(6)のいずれかの発泡粒子を型内成形してなるポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体、
を要旨とするものである。
特定の物性を有するポリフッ化ビニリデン系樹脂を基材樹脂とする、本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子は、見かけ密度が低いとともに、導電性を有するものである。
また、該発泡粒子を型内成形して得られる発泡粒子成形体は、見かけ密度が低く、基材樹脂にカーボンブラックが配合された発泡粒子成形体であっても、成形体の収縮が小さく、寸法安定性に優れる上に、金型形状の再現性にも優れる。
さらに、発泡粒子中に含有されるカーボンブラックのジブチルフタレート吸油量が特定範囲のものであると、特に良好な型内成形性を有する。
このため本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子は、種々の形状に成形して航空産業や電気電子産業などの構造体、電子部品の包装材、断熱材、電波吸収体等、多岐の分野での利用が可能である。
本発明に係る発泡粒子を熱流束示差走査熱量測定法により、10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで加熱したときに得られる1回目加熱のDSC曲線の代表的な一例を示す図である。
本明細書において、ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子を、単に「発泡粒子」ということがある。また、該発泡粒子を型内成形して得られるポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体を、単に「発泡粒子成形体」あるいは「発泡成形体」ということがある。また、熱流束示差走査熱量測定法によるDSC曲線を単に「DSC曲線」ということがある。
本発明における発泡粒子の基材樹脂は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂を主成分とするものである。なお、本明細書において、ポリフッ化ビニリデン系樹脂を主成分とする基材樹脂とは、前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂の含有量が発泡粒子を構成する基材樹脂の全重量の50重量%以上であることをいい、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上である。
また、前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂は、曲げ弾性率が450MPa以上であり、230℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレイト(MFR)が1g/10分以上のものである。前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂は、前記の曲げ弾性率の要件と、メルトフローレイトの要件とを共に満足することが必要である。メルトフローレイトの値は、見かけ密度が低い発泡粒子を得る場合、発泡時のポリフッ化ビニリデン系樹脂の伸びやすさの指標、すなわち発泡時の気泡の成長性の良否に関連した指標である。一方、曲げ弾性率の値は、発泡粒子の気泡膜の強度と関連する指標である。すなわち、メルトフローレイトか曲げ弾性率のいずれか一方が上記範囲を満たさない場合には所期の目的である、見かけ密度が25〜700g/Lであるとともに導電性を有する発泡粒子を得ることができないおそれがある。また、寸法安定性、金型再現性等に優れた発泡成形体が得られないおそれがある。
前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂の曲げ弾性率が、450MPa未満の場合、特に高発泡倍率(低い見かけ密度)の発泡粒子を得ようとすると、発泡時に気泡が成長する過程において気泡同士が合一したり、気泡が破泡して高発泡倍率の発泡粒子が得られないおそれがある。あるいは、高発泡倍率の発泡粒子は得られたとしても、発泡時に気泡膜が延伸配向されにくくなるためか、発泡後の気泡内において発泡剤の逸散や温度の変化に伴う圧力変化などが生じると、発泡粒子が収縮し易くなり、発泡粒子の見かけ密度のバラツキが大きくなって、その結果、所望の見かけ密度の発泡粒子が得られなくなるおそれがある。また、発泡粒子が収縮し易いと発泡粒子成形体においても収縮が起こり易くなることから、金型再現性や寸法安定性に優れた発泡粒子成形体が得られなくなるおそれがある。前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂の曲げ弾性率の上限は、概ね1300MPaである。上記観点から、前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂の曲げ弾性率は500〜1200MPaであることが好ましく、更に好ましくは600〜1100MPaである。尚、前記曲げ弾性率は、JIS K7171(2002年)に準拠して測定することができる。
前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は1g/10分以上(230℃、荷重2.16kg)である。メルトフローレイトが1g/10分未満の場合には、発泡する際に局所的な応力集中が起こり連続気泡化し易いという問題を生じ、見かけ密度が低く収縮し難い良好な発泡粒子が得られ難くなるおそれがある。一方、メルトフローレイトの上限に特に制限はないが、発泡時の気泡同士の合一や気泡の破泡を防止する観点から、概ね20g/10分である。前記メルトフローレイトは、1.5〜15g/10分であることがより好ましい。なお、メルトフローレイト(MFR)の値はASTM D1238に基づき、試験条件:温度230℃、2.16kg荷重で測定したものである。
本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子としては、フッ化ビニリデンの単独重合体、またはフッ化ビニリデンと他の単量体との共重合体であり、かつフッ化ビニリデンを主成分とする共重合体が包含される。ここで、フッ化ビニリデンを主成分とする共重合体とは、共重合体中にフッ化ビニリデン成分を少なくとも50重量%以上、好ましくは70重量%以上含有するものを意味する。また、フッ化ビニリデンと共重合可能な他の単量体としては、4フッ化エチレンや6フッ化プロピレンなどが例示できるが、共重合モノマー成分として6フッ化プロピレンを含有する、フッ化ビニリデン共重合体が好ましい。
さらに、フッ化ビニリデン共重合体は、共重合モノマー成分として、6フッ化プロピレン成分を3重量%〜14重量%含有する共重合体であることが好ましい。さらには、上記観点から、前記共重合体の6フッ化プロピレン成分の含有量の上限は、12重量%であることが好ましく、11重量%であることが更に好ましい。
なお、曲げ弾性率及びMFRが前記した条件を満足するポリフッ化ビニリデン系樹脂としては、例えばソルベイスペシャルティポリマーズ社から市販されている、Solef 20808、Solef 11008、Solef 11010などが挙げられる。
前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂は、無架橋ポリフッ化ビニリデン系樹脂であっても、例えば、従来公知の方法により架橋された架橋ポリフッ化ビニリデン系樹脂であってもよいが、リサイクル性、発泡粒子の生産性などを考慮すると無架橋ポリフッ化ビニリデン系樹脂が好ましい。また、前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂としては、2種以上のポリフッ化ビニリデン系樹脂を混合して用いることもできる。前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂の密度は、概ね1.7〜1.9g/cmである。
本発明の発泡粒子の基材樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲内で他のポリマー成分や、添加剤を添加することができる。
前記、添加され得る他のポリマー成分としては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、あるいは、ポリスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体等のポリスチレン系樹脂、エチレン−プロピレン系ゴム、エチレン−1−ブテンゴム、プロピレン−1−ブテンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム、イソプレンゴム、ネオプレンゴム、ニトリルゴムなどのゴム、スチレン−ジエンブロック共重合体、スチレン−ジエンブロック共重合体の水添物などのスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリ4フッ化エチレン、4フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体、4フッ化エチレン−エチレン共重合体、ポリ3フッ化エチレン、3フッ化エチレン−エチレン共重合体、及びこれらの混合物などが挙げられる。他のポリマー成分を添加する場合、基材樹脂中の他のポリマーの割合が10重量%以下となるように添加することが好ましい。
本発明の発泡粒子は基材樹脂中にカーボンブラックが配合されている。該カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量(DBP吸油量)が200〜500ml/100gであるものを用いると、発泡粒子の発泡性や融着性などの型内成形性が更に向上するため好ましい。カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量は、カーボンブラック100g当たりに包含されるジブチルフタレート量(cc)であり、アブソープトメーターによりJIS K6221に記載の吸油量A法(機械法)に準じて測定した値である。
また、カーボンブラックの平均粒子径は、1〜100nmであることが好ましく、5〜80nmであることがより好ましい。前記カーボンブラックの平均粒径は、電子顕微鏡を用いて測定される。具体的には、視野内に数百個の粒子を含む電子顕微鏡写真をとり、定方向径(Green径)を代表径として無作為に1000個測定し、得られた値より個数基準の積算分布曲線を作成し、個数基準の積算分布の50%径を平均粒径として採用する。
カーボンブラックの比表面積は、50〜1400m/g、特に、60〜1200m/gとすることが好ましい。なお、比表面積は、BET法(窒素吸着法)により測定した値をいう。
発泡粒子中のカーボンブラックの割合は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂100重量部当たり、3〜15重量部が好ましく、5〜13重量部がより好ましい。上記範囲内であれば、特に導電性と型内成形性に優れる発泡粒子となる。なお、カーボンブラックを添加した場合には、発泡粒子の見かけ密度は高くなる傾向にある上に、発泡粒子の発泡性や型内成形性が低下する傾向にある。したがって、本発明における、特定のポリフッ化ビニリデン系樹脂を使用すると、発泡性や型内成形性を低下させることがなく、高発泡倍率の発泡粒子が得られることから特に好ましい。
さらに、カーボンブラックを添加すると発泡粒子の難燃性が低下する傾向にあるが、本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂を用いた場合には、難燃剤を添加しなくても十分な難燃性を有する発泡粒子となる。
本発明の発泡粒子は、熱流束示差走査熱量測定法により、発泡粒子1〜5mgを、10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで加熱したときの1回目の加熱で得られるDSC曲線(以下、1回目加熱のDSC曲線という)が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂に固有の固有吸熱ピーク(固有ピーク)と、該固有吸熱ピークの高温側に1つ以上の高温側吸熱ピーク(高温ピーク)とを有する結晶構造を有するものが好ましく、前記1回目加熱のDSC曲線に認められる高温側吸熱ピークの融解熱量は、2J/g以上であることが好ましい。前記高温側吸熱ピークを有し、その融解熱量が上記範囲内であれば、見掛け密度の低い発泡粒子をより容易に得ることができる。なお、高温側吸熱ピークの融解熱量の上限は、型内成形時の発泡粒子の二次発泡性が良好であるためには概ね30J/gであることが望ましい。さらに、発泡粒子の二次発泡性が良好で、発泡粒子同士の融着性が優れたものであるために、高温側吸熱ピークの融解熱量は、好ましくは2.5〜15J/g、さらに好ましくは3〜10J/gである。
なお、高温側吸熱ピークが2つ以上現れる場合には、該高温側吸熱ピークの融解熱量は、全ての高温側吸熱ピークの融解熱量の合計熱量を意味する。前記高温側吸熱ピークは、後述する発泡粒子製造時における温度の保持操作により、高温側吸熱ピークの融解熱量を調整することができる。
本発明における発泡粒子の高温側吸熱ピークの融解熱量の測定方法を、図1により説明する。熱流束示差走査熱量測定法によって、前記発泡粒子1〜5mgを、30℃から200℃まで10℃/分の昇温速度で加熱したときに得られる1回目加熱のDSC曲線において、ポリフッ化ビニリデン系樹脂に固有の頂点温度PTmcを有する固有吸熱ピークPcが現れる。また、該固有吸熱ピークの高温側の温度領域に頂点温度PTmdを有する1以上の高温側吸熱ピークPdが現れる。
この高温側吸熱ピークPdは、上記のようにして測定した1回目加熱のDSC曲線には現れるが、1回目加熱のDSC曲線を得た後、200℃から10℃/分で一旦、30℃付近まで降温し、再び10℃/分で200℃まで昇温したときに得られる2回目加熱のDSC曲線には現れず、2回目加熱のDSC曲線にはポリフッ化ビニリデン系樹脂に固有の固有吸熱ピークのみが現れるので、固有吸熱ピークと高温側吸熱ピークとを容易に判別することができる。
前記高温側吸熱ピークの融解熱量は、高温側吸熱ピークPdの面積(D)を定めることにより熱流束示差走査熱量測定法により算出される。前記高温側吸熱ピークPdの面積は、例えば、以下のように定めることができる。
図1に示すように、DCS曲線の80℃に相当する点αと、発泡粒子の融解終了温度Teに相当する点βとを結ぶ直線α−βを引く。次に、固有吸熱ピークPcと高温側吸熱ピークPdとの間の谷部にあたるDSC曲線上の点γからグラフの縦軸と平行な直線を引き、前記直線α−βとの交点をδとする。高温側吸熱ピークPdの面積(D)は、DSC曲線の高温側吸熱ピークPdを示すDSC曲線と、線分δ−βと、線分γ−δとによって囲まれる部分(図1において斜線で示す部分(D))の面積として定められる。なお、前記測定方法において、ベースラインである直線α−βを引くために、DSC曲線上の点αを温度80℃に対応する点とした理由は、80℃に対応する点を始点とし、融解終了温度を終点としたベースラインが、高温側吸熱ピークの熱量を再現性良く安定して求める上で好適であることによる。
本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子は、前記熱流束示差走査熱量測定において得られるDSC曲線における前記1回目加熱のDSC曲線における、ポリフッ化ビニリデン系樹脂に固有の固有吸熱ピークよりも高温側に現れる高温側吸熱ピークの融解熱量Eh(J/g)と全融解熱量Et(J/g)とが、下記式(1)を満足することが好ましい。
(数2)
0.05≦Eh/Et≦0.25・・・・・(1)
(ただし、式中Etは1回目加熱のDSC曲線の吸熱ピークの全融解熱量(J/g)、Ehは高温側吸熱ピークの融解熱量(J/g)である。)
上記式(1)を満足する場合には、発泡粒子製造時に樹脂粒子に存在する結晶成分量が、樹脂粒子を発泡させる際の発泡性や、得られた発泡粒子を型内で成形する際の成形性に適するものとなる。すなわち、発泡粒子を得る際の気泡発生直後に気泡が合一したり、気泡成長速度が大きくなり過ぎて気泡が破泡してしまうことがなく、さらに得られた発泡粒子を型内成形する際に発泡粒子の膨張性(発泡性)が優れたものとなる。
上記観点からEh/Etは、発泡粒子を得る際の樹脂粒子の発泡性と、得られた発泡粒子の型内成形性の両者から上記の式を満足することが望ましく、さらには下記式(2)を満足することがより望ましく、下記式(3)を満足することがさらに好ましい。
(数3)
0.08≦Eh/Et≦0.20・・・・・(2)
(数4)
0.10≦Eh/Et≦0.16・・・・・(3)
本発明の発泡粒子は、その見かけ密度が、25〜700g/Lである。発泡粒子の見かけ密度が低すぎる場合、発泡粒子の収縮が激しくなり過ぎて安定して発泡粒子を得ることができなるおそれがある。一方、発泡粒子の見かけ密度が高すぎる場合、目的の軽量性を満足することができなくなるおそれがある。上記観点から、発泡粒子の見かけ密度は30〜500g/Lが好ましく、40〜250g/Lがより好ましく、50〜200g/Lがさらに好ましい。なお、本発明の発泡粒子の見かけ密度は、発泡粒子を空気で加圧処理し、その後、大気圧下で養生して安定化した後の見かけ密度であり、発泡時の最大発泡倍率に相当する。具体的には、30℃で0.10MPaの圧縮空気で48時間加圧処理し、その後30℃で240時間放置した後の見かけ密度を測定した値である。なお、上記測定法により得られる見かけ密度を、以下、見かけ密度(A)、あるいは回復後の見かけ密度ということがある。
なお、見かけ密度が低い発泡粒子を製造する場合、まず見かけ密度150〜300g/L程度の発泡粒子を得た後(一段発泡)、一段発泡によって得た発泡粒子に加圧気体で内圧を付与し、スチーム等で加熱してさらに発泡(二段発泡)させてより低密度の発泡粒子とする二段発泡法を採用することもできる。
発泡粒子の気泡膜の強度が弱いと、発泡時に最大発泡倍率に到達してから、発泡粒子が過度に収縮してしまうが、本発明の発泡粒子は、上記のように高発泡倍率とした場合でも、収縮が小さいという特徴を有するものである。下記式(4)で表される、発泡粒子の収縮率は、50%以下であることが好ましく、45%以下であることがより好ましい。
(数5)
発泡粒子の収縮率=[1−(A/B)]×100 ・・・(4)
(ただし、Aは、上記回復後の発泡粒子の見かけ密度、Bは、発泡後、60℃、1時間乾燥した後の発泡粒子の見かけ密度である。)
本発明の発泡粒子は、平均気泡径が20〜800μmであることが好ましい。上記範囲の気泡径である場合には、外観や機械的物性が良好な発泡粒子成形体を得ることができる。発泡粒子の平均気泡径は、好ましくは30〜500μm、更に好ましくは40〜350μmである。
発泡粒子の平均気泡径は、次のようにして求める。先ず、発泡粒子を略2等分に切断し、該断面を顕微鏡で撮影した拡大写真に基づき、以下の操作によって求めることができる。上記気泡断面の拡大写真において、発泡粒子の表面(断面における周縁)の一点から周縁の他の点に向かい発泡粒子断面の中心部を通る直線を4本引く。次いで、前記4本の直線と交わる気泡の数の総数:N(個)を求める。前記4本の各直線の長さの総和:L(μm)を気泡の数の総数:Nで除する(L/N)ことにより求められる値を発泡粒子の平均気泡径とする。
また、本発明の発泡粒子の独立気泡率は、80%以上であることが好ましい。独立気泡率が低すぎると、発泡粒子の二次発泡性が劣るとともに、得られる発泡粒子成形体の機械的物性も劣ったものとなりやすい。発泡粒子の二次発泡性、機械特性に優れた発泡粒子成形体を得る上で、前記独立気泡率はより好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。なお、本発明においては、特定のポリフッ化ビニリデン系樹脂を用いることによって、発泡時の気泡の合一や破泡が防止されるので、独立気泡率の高い発泡粒子が得られる。独立気泡率の測定は、ASTM−D−2856−70に記載されている手順Cに準拠して求めることができる。
本発明の発泡粒子は、成形用の金型キャビティ内に充填し、加熱媒体により加熱して型内成形を行うことにより発泡粒子成形体を得ることができる。本発明発泡粒子の型内成形により得ることができる発泡粒子成形体の形状は、特に制約されず、板状、柱状、容器状、ブロック状はもとより、三次元の複雑な形状のものや、特に厚みの厚いもの等が挙げられる。
本発明の発泡粒子を型内成形して得られる発泡粒子成形体の見かけ密度は、概ね15〜500g/L、好ましくは20〜400g/L、より好ましくは30〜200g/Lである。なお、発泡粒子成形体の見かけ密度が低いほど、燃焼した際に発生するフッ化水素ガス(HF)の発生量を低減することが可能となることから、難燃性を要求される用途などより幅広い分野で使用することが可能となる。
該発泡粒子成形体の独立気泡率は、前記発泡粒子と同様に、60%以上が好ましく、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上である。該独立気泡率が低すぎると発泡粒子成形体の圧縮強度等の機械的物性が低下する虞がある。なお、成形体の独立気泡率の測定も、前記発泡粒子と同様に、ASTM−D−2856−70に記載されている手順Cに準拠して求めることができる。
発泡粒子成形体の独立気泡率測定は、発泡粒子成形体断面中央部より切り出した、成形スキンを全て切り落としたサンプルを測定用サンプルとする他は、前記発泡粒子の独立気泡率の測定と同様にして求めることができる。
また、本発明の発泡粒子は発泡粒子同士の融着性に優れることから、発泡粒子相互の融着率の高い発泡粒子成形体を得ることができる。発泡粒子成形体の発泡粒子同士の融着率は少なくとも50%以上であるが、更に60%以上、特に80%以上であることが好ましい。融着率が高い発泡粒子成形体は機械的物性、特に曲げ強度に優れる。なお、該融着率は、発泡粒子成形体を破断した際の破断面において、破断面の全発泡粒子中、発泡粒子自体が破壊された割合(発泡粒子の材料破壊率)を意味する。なお、融着率を高めた発泡粒子成形体を得るには、特に上述のポリフッ化ビニリデン系樹脂を用いて発泡粒子を作製することが好ましい。
本発明の発泡粒子は収縮率が小さいが、本発明発泡粒子を型内成形して得られる発泡粒子成形体も収縮率が小さく、寸法安定性や金型再現性に優れ、外観が良好なものとなる。寸法安定性や金型再現性の観点から、該発泡粒子成形体の収縮率は、5%以下であること好ましく、4%以下であることがより好ましく、3.5%以下であることがさらに好ましい。なお、収縮率のより低い発泡粒子成形体を得るには、特定のポリフッ化ビニリデン系樹脂を用いて発泡粒子を作製し、該発泡粒子を用いて型内成形を行うことが好ましい。
本発明の発泡粒子の製造には、例えば、カーボンブラックを配合したポリフッ化ビニリデン系樹脂を造粒して得られる樹脂粒子と発泡剤とを耐圧密閉容器内で水等の分散媒体中に分散させ、撹拌下加熱して樹脂粒子を軟化させるとともに、樹脂粒子に発泡剤を含浸させた後、樹脂粒子の軟化温度以上の温度で密閉容器内から低圧域(通常大気圧下)に、発泡剤を含浸させた発泡性樹脂粒子を分散媒体と共に放出して発泡させる方法を適用することができる。また、樹脂粒子に発泡剤を含浸させた後、低圧域に放出することなく冷却して、発泡性樹脂粒子を得、該発泡性樹脂粒子を加熱することにより発泡させて発泡粒子とすることもできる。以下に、発泡性樹脂粒子を分散媒体と共に容器内から低圧域に放出して発泡させる方法について更に詳しく説明する。
樹脂粒子は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂が溶融する温度に加熱して押出機で混練後、混練物を押出機先端に取付けられた口金の小孔から紐状に押出し、これを適宜の長さに切断して、発泡粒子を製造するのに適した大きさの円柱状に造粒することにより得ることができる。樹脂粒子の1個あたりの平均重量は、通常0.01〜20mgであり、特に0.1〜10mgであることが好ましい。前記樹脂粒子の粒子径(直径)は、0.1〜3.0mmであることが好ましく、0.3〜1.5mmであることがより好ましい。さらに、通常、前記樹脂粒子は、長さ/直径比が0.5〜3.0となるように調整されることが好ましく、0.8〜2.5となるように調節されることがより好ましい。なお、押出機を用いて樹脂粒子を得る際には、樹脂粒子の粒子径、長さ/直径比や平均質量の調整は、例えば押出機先端に取り付けられた微細な多数の孔を有するダイからポリフッ化ビニリデン系樹脂溶融物を押出し、押出速度、カッタースピードなど、ストランドカット法の場合は引き取り速度を適宜変えて所定の大きさに切断することにより行うことができる。
前記樹脂粒子には、通常使用される気泡調整剤、帯電防止剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、金属不活性剤、顔料、染料、結晶核剤、あるいは充填材等の各種の添加剤を所望に応じて適宜含有させることができる。
上記の気泡調整剤としては、タルク、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、石膏、ゼオライト、ホウ砂、水酸化アルミニウム、カーボン等の無機物、その他リン酸系核剤、フェノール系核剤、アミン系核剤、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の有機系核剤が挙げられる。気泡調整剤等の各種添加剤の添加量は、それらの添加目的により異なるが、ポリフッ化ビニリデン系樹脂100重量部に対して好ましくは25重量部以下、より好ましくは15重量部以下であり、5重量部以下が特に好ましい。
発泡粒子の製造に際して樹脂粒子を分散させる分散媒体としては、前記した水に限らず、樹脂粒子を溶解させない溶媒であれば使用することが可能である。水以外の分散媒体としては、例えばエチレングリコール、グリセリン、メタノール、エタノール等が挙げられるが、通常は水が使用される。
上記の方法において、分散媒体中には、樹脂粒子が分散媒体中に均一に分散するように、必要に応じ、酸化アルミニウム、第三リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、酸化亜鉛、カオリン、マイカ、タルクなどの難水溶性無機物質等の分散剤や、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤等の分散助剤を添加することが好ましい。発泡粒子を製造する際に分散媒体中に添加される分散剤及び分散助剤の量は、樹脂粒子の重量と、分散剤及び分散助剤の合計重量との比(樹脂粒子の重量/分散剤及び分散助剤の合計重量)が20〜2000、さらに30〜1000となる量が好ましい。また、分散剤の重量と分散助剤の重量との比(分散剤の重量/分散助剤の重量)が1〜500、さらに5〜100となるように添加することが好ましい。
上記発泡粒子の製造に用いられる発泡剤としては、有機系物理発泡剤や無機系物理発泡剤、あるいはこれらの混合物等を用いることができる。有機系物理発泡剤としては、プロパン、ブタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロブタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、クロロフロロメタン、トリフロロメタン、1,1−ジフロロメタン、1,1,1,2−テトラフロロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル等のジアルキルエーテル等が挙げられる。これらは2種以上を混合して用いることができる。また、無機系物理発泡剤としては、窒素、二酸化炭素、アルゴン、空気、水等が挙げられ、これらは2種以上を混合して用いることができる。有機系物理発泡剤と無機系物理発泡剤とを混合して用いる場合、有機系物理発泡剤と無機系物理発泡剤より任意に選択された化合物を組み合わせて用いることができる。
前記発泡剤のうち、環境汚染等の虞のない無機系物理発泡剤を用いることが好ましく、中でも窒素、空気、二酸化炭素、水が好ましい。発泡粒子を得る際に耐圧密閉容器内に樹脂粒子と共に分散媒体として水を使用する場合には、該樹脂粒子に吸水性物質などを配合したものを使用することにより、分散媒体である水を効率的に発泡剤として使用することができる。
発泡剤の使用量は、目的とする発泡粒子の見かけ密度、または発泡剤の種類等を考慮して決定するが、通常は、樹脂粒子100重量部あたり、有機系物理発泡剤では5〜50重量部、無機系物理発泡剤では0.5〜30重量部を用いることが好ましい。
前記高温側吸熱ピークを有する発泡粒子は、発泡粒子を得る工程で、前記の樹脂粒子を密閉容器内で分散媒体中に分散させて撹拌下に加熱する時の加熱温度を、樹脂粒子の融解終了温度:Te以上に昇温することなく、樹脂粒子の融点:Tmよりも15℃低い温度(Tm−15℃)以上、融解終了温度:Te未満の範囲内の任意の温度:Taとし、その温度:Taで十分な時間、好ましくは10〜60分間程度保持した後、樹脂粒子の融点:Tmよりも15℃低い温度(Tm−15℃)〜融解終了温度:Teよりも5℃高い温度(Te+5℃)の範囲の任意の温度:Tbに調節して、その温度:Tbで樹脂粒子を分散媒体とともに密閉容器内から低圧域に放出して発泡させることにより得ることができる。また、高温側吸熱ピークを形成するための上記(Tm−15℃)以上、Te未満の範囲内の温度:Taでの保持は、該温度範囲内の異なる温度で多段階で行っても、また、該温度範囲内で十分な時間を要してゆっくりと昇温して行っても良く、(Tm−15℃)〜Teの間の温度で十分な時間保持することにより、高温側吸熱ピークを有する発泡粒子を得ることが可能である。
発泡粒子における高温側吸熱ピークの形成、および高温側吸熱ピークの熱量の大小は、主として、発泡粒子を製造する際の樹脂粒子に対する前記温度:Taと、前記温度:Taにおける保持時間、及び前記温度:Tb、ならびに(Tm−15℃)〜(Te+5℃)の範囲内での昇温速度に依存する。発泡粒子の上記高温側吸熱ピークの熱量は、温度:Taまたは温度:Tbが上記各々の温度範囲内において低い程、(Tm−15℃)以上、Te未満の温度範囲内での保持時間が長い程、そして(Tm−15℃)以上、Te未満の温度範囲内での昇温速度が遅い程、大きくなる傾向を示す。なお、前記昇温速度は通常0.5〜5℃/分が採用される。一方、温度:Taまたは温度:Tbが前記各々の温度範囲内において高い程、(Tm−15℃)以上、Te未満の温度範囲内での保持時間が短い程、そして(Tm−15℃)以上、Te未満の温度範囲内での昇温速度が速い程、Te〜(Te+5℃)の温度範囲内での昇温速度が遅い程、高温側吸熱ピークの熱量は小さくなる傾向を示す。これらの点を考慮して予備試験を行うことにより所望の高温側吸熱ピーク熱量を示す発泡粒子の製造条件を知ることができる。なお、上記高温側吸熱ピークの形成に係る温度範囲は、発泡剤として無機系物理発泡剤(例えば二酸化炭素)を使用した場合の適切な温度範囲である。したがって、発泡剤が例えば有機系物理発泡剤に変更された場合には、その種類や使用量に応じてその適切な温度は、上記温度範囲よりもそれぞれの工程において低温側に0〜30℃程度シフトする。
なお、発泡粒子を製造するために耐圧密閉容器内の内容物を密閉容器内から低圧域に放出する際には、使用した発泡剤あるいは窒素、空気等の無機物の気体で密閉容器内に背圧をかけ、該容器内の圧力が急激に低下しないように圧力を保ちながら内容物を放出することが、得られる発泡粒子の見かけ密度を均一化するために好ましい。
上述のように、発泡剤を含浸させた樹脂粒子を密閉容器内から低圧下に放出して発泡させること(一段発泡)により、発泡粒子を得ることができる。さらに、高発泡倍率の発泡粒子を得ることを目的とした場合、一段発泡によって得た発泡粒子に内圧を付与した後、スチーム等で加熱して更に発泡(二段発泡)させた発泡粒子を得ることもできる。
具体的には、上記した方法によって密閉容器内から低圧域に放出されることにより得られた発泡粒子に、放出後に通常行なわれる養生を行った後、この発泡粒子(一段発泡粒子)を加圧用密閉容器に充填し、空気等の加圧気体により加圧処理して発泡粒子内の圧力を0.01〜0.9MPa(G)に調整した後、該発泡粒子を該容器から取り出して、水蒸気や熱風等の加熱媒体を用いて加熱することにより、より低い見かけ密度の発泡粒子(二段発泡粒子)とすることができる。
本発明の発泡粒子成形体は、加熱及び冷却が可能であり且つ開閉し密閉できる従来公知の熱可塑性樹脂発泡粒子型内成形用の金型のキャビティ内に上記発泡粒子を充填し、飽和蒸気圧が0.05〜0.48MPa(G)、好ましくは0.08〜0.42MPa(G)の飽和水蒸気を供給して金型キャビティ内で発泡粒子を加熱して膨張させ、発泡粒子相互を融着させて発泡粒子成形体を形成し、次いで得られた発泡粒子成形体を冷却して、キャビティから取り出すバッチ式型内成形法(例えば、特公平4−46217号公報、特公平6−49795号公報等に記載されている成形方法)を採用して製造することができる。
なお、型内成形を行うに際して、上記した二段発泡粒子を得る際に、一段発泡粒子を加圧処理する操作と同様の、発泡粒子内の圧力を高める操作を行い、発泡粒子内の圧力を0.01〜0.3MPa(G)に調整した発泡粒子を型内に充填して、成形することができる。また、発泡粒子を圧縮して金型に充填する圧縮充填法を採用することもできる。
型内成形法における飽和水蒸気による加熱の方法としては、一方加熱、逆一方加熱、本加熱などの加熱方法を適宜組合せる従来公知の方法を採用することができるが、特に、予備加熱、一方加熱、逆一方加熱、本加熱の順に発泡粒子を加熱する方法が好ましい。ここで、予備加熱とは、チャンバー内などに存在する空気を排出して金型全体を加熱することを言う。一方加熱とは、雄型又は雌型のいずれか一方側から金型の内部(チャンバー)に加熱媒体を供給することによりキャビティを加熱し、次いでチャンバー内に供給した加熱媒体を雄型又は雌型(加熱媒体を供給した側の型に対し他方の型)から排出させることをいう。また、一方加熱を行った後、加熱媒体の供給、排出側を逆にして加熱、排出する場合を逆一方加熱という。なお、発泡粒子成形時の上記0.05〜0.48MPa(G)の飽和蒸気圧は、型内成形工程において、金型内に供給される水蒸気の飽和蒸気圧の最大値である。
なお、前記発泡粒子成形体は、例えば、特開平9−104026号公報、特開平9−104027、及び特開平10−180888号公報等に記載された連続式成形方法によっても製造することができる。
実施例により本発明を具体的に説明する。
(i)発泡粒子の評価方法を以下に示す。
(イ)見かけ密度
本発明における、発泡粒子の見かけ密度(A)は、得られた発泡粒子を密閉容器内に入れ、30℃で、0.1MPa の圧縮空気により48時間加圧処理した後、放圧して30℃の大気圧下で240時間放置する操作を行った後の発泡粒子について、重量を予め測定した発泡粒子群をメスシリンダー中の水中に金網を使用して沈め、その水位上昇分から求められる発泡粒子群の体積で発泡粒子群の重量を除してg/Lに単位換算することにより求めた。
(ロ)発泡粒子の独立気泡率は、下記により測定した。
得られた発泡粒子を密閉容器内に入れ、30℃で、0.1MPa の圧縮空気により48時間加圧処理し、放圧して30℃の大気圧下で10日間放置した。次いで、発泡粒子を大気圧下、相対湿度50%、23℃の条件の恒温室内にて10日間放置し養生した。次に同恒温室内にて、10日間放置した嵩体積約20cmの発泡粒子を測定用サンプルとし下記の通り水没法により正確に見かけの体積値:Vaを測定した。見かけの体積値:Vaを測定した測定用サンプルを十分に乾燥させた後、ASTM−D2856−70に記載されている手順Cに準じ、東芝・ベックマン株式会社製「空気比較式比重計930」により測定される測定用サンプルの真の体積値:Vxを測定した。そして、測定した見かけの体積値:Va及び真の体積値:Vxを基に、下記の式により独立気泡率を計算し、サンプル5個(N=5)の平均値を発泡粒子の独立気泡率とした。
(数6)
独立気泡率(%)=(Vx−W/ρ)×100/(Va−W/ρ)・・・(5)
ただし、
Vx:上記方法で測定される発泡粒子の真の体積、即ち、発泡粒子を構成する樹脂の容積と、発泡粒子内の独立気泡部分の気泡全容積との和(cm
Va:発泡粒子を、水の入ったメスシリンダーに沈めて、水位上昇分から測定される発泡粒子の見かけの体積(cm
W:発泡粒子測定用サンプルの重量(g)
ρ:発泡粒子を構成する樹脂の密度(g/cm
(ii)発泡粒子成形体の物性測定方法、評価方法を以下に具体的に説明する。
(ハ)発泡粒子成形体の見かけ密度
発泡粒子成形体の成形表皮を有しない部分から50mm×50mm×25mmの試験片を切り出し、その試験片の容積:V2(L)と重量:W2(g)から求めた。
(ニ)発泡粒子成形体の発泡粒子相互の融着率
縦200mm、横250mm、厚み50mmの金型キャビティで成形した成形体の縦200mm、横250mmの表面の一方の面に、カッターナイフで該成形体の長さを2等分するように、他方向に約10mmの切り込みをいれた後、切り込み部から成形体を折り曲げて破断する破壊テストにより、破断面に存在する発泡粒子の個数(n)に対する、材料破壊した発泡粒子の個数(m)の割合(m/n×100)の値を算出した。なお、発泡粒子相互の融着率の値が大きいほど、曲げ強度や引張強度といった機械的物性が良好な発泡成形体となる。上記発泡粒子の個数(n)は発泡粒子間で剥離した発泡粒子の個数と、発泡粒子内で材料破壊した発泡粒子の個数(m)の総和である。
(ホ)発泡粒子成形体の収縮率
横の長さ250mmの金型寸法と、成形後80℃で24時間養生した該金型寸法に対応する発泡粒子成形体の長さ(X)とを基に下記式により発泡成形体の収縮率を算出し、評価した。
(数7)
発泡成形体の収縮率(%)=[(250−X)/250]×100・・・(6)
(へ)発泡粒子成形体の耐熱性(加熱寸法安定性)
発泡粒子成形体の加熱寸法安定性は以下により評価した。
JIS K6767(1999年)に記載されている熱的安定性(高温時の寸法安定性・B法)に準拠して測定した。得られた発泡粒子成形体の中央部分から、成形表皮を残した長さ150mm、幅150mm、成形体厚み(厚み50mm)の試験片を切り出した。該表皮部分の縦および横方向について、それぞれ3本の線の長さを測定し、その平均値を求めて、加熱前の寸法とし、次に、100℃に保ったギアオーブン内に試験片を入れ22時間加熱を行った後取り出し、23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室に1時間放置し、加熱前後の寸法より下式を用いて加熱後の寸法を測定し、加熱寸法変化率を求めた。
(数8)
加熱寸法変化率(%)
=(加熱後の寸法−加熱前の寸法)/加熱前の寸法×100・・・(7)
(ト)発泡粒子成形体の体積固有抵抗
体積固有抵抗値は、JIS K7194(1994年)の測定法に準拠し、発泡成形体からスキン層を排除した試験片80mm×50mm×厚み20mmを切り出し、23℃、湿度50%の雰囲気に60時間放置したサンプルについて測定した。該サンプルを用い、1分後の抵抗率を測定し、得られた測定値から体積固有抵抗値を求めた。なお、測定箇所は、JISK7194にしたがい上記試験片の5箇所を測定した。
(チ)発泡粒子成形体の外観
成形体の外観を以下の基準により評価した。
○:表面に凹凸、収縮による皺が殆ど認められない。
×:表面全体に凹凸、収縮による皺が認められる。
実施例1
(導電性樹脂組成物の作製)
表1に示すポリフッ化ビニリデン系樹脂(フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体;樹脂1:ソルベイスペシャリティポリマーズ社製。製品名:Solef 20808)93重量%と、表2に示す導電性カーボンブラック(CB:ライオン社製。製品名:ケッチェンブラックEC300J、DBP吸油量:360ml/100g、BET比表面積:800m/g)7重量%を二軸押出機に投入し、溶融混練して導電性樹脂組成物(組成物1)を作製した。
(樹脂粒子の作製)
上記組成物1に、気泡調整剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を導電性樹脂組成物100重量部に対し0.15重量部添加し、内径40mmの単軸押出機で溶融混練し、該混練物を押出機先端部に取付けられた口金の小孔からストランド状に押出し、ストランドを冷却後切断して重量約4mgの樹脂粒子を得た。
(発泡粒子の作製)
前記樹脂粒子1kgを分散媒の水3リットルと共に撹拌機を備えた5リットルの耐圧密閉容器内に仕込んだ。さらに分散媒中に、樹脂粒子100重量部に対し、分散剤としてカオリン0.3重量部、界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.004重量部、および硫酸アルミニウム0.01重量部を添加した。撹拌下で、表3の発泡粒子製造条件記載の発泡温度より5℃低い温度まで昇温して、該密閉容器内に発泡剤として二酸化炭素を表3に示す密閉容器内圧力より0.2MPa(G)低い圧力となるまで圧入し、その温度で15分間保持した。次いで表3に示す発泡温度まで昇温した後、表3に示す密閉容器内圧力となるように二酸化炭素を圧入し、高温側吸熱ピーク吸熱量が得られるように表3に示す発泡温度で15分間保持した。
その後、窒素にて背圧を加えて容器内圧力が一定になるように調整しつつ、発泡剤を含浸させた発泡性樹脂粒子を分散媒体とともに、容器内から大気圧下に放出して表3に示す発泡粒子を得た。
得られた発泡粒子について、見かけ密度、収縮率、高温側吸熱ピークの吸熱量及び全融解熱量、独立気泡率、平均気泡径などの諸物性を測定、評価した結果を表3に示す。
(発泡粒子成形体の成形)
縦200mm、横250mm、厚さ50mmの平板成形金型を取付けた汎用の発泡粒子成形機を使用し、前記で得られた発泡粒子を、表4の成形条件に示す粒子内圧を付与した後、前記平板形成用金型のキャビティ内に充填し、表4に示す成形蒸気圧のスチームによって加熱し、型内成形を行って板状の発泡粒子成形体を得た。該発泡粒子成形体を80℃のオーブン中にて12時間養生してポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体を得た。得られた発泡粒子成形体の諸物性を測定した。結果を表4に示す。
実施例2〜4においても、表3に記載した以外は、実施例1と同様にして発泡粒子を得た。結果を表3に示す。また、発泡粒子成形体においても、実施例1と同様にして発泡粒子成形体を得た。結果を表4に示す。
比較例1
表1に示す樹脂1に導電性カーボンブラックを配合することなく用いた他は、実施例1と同様に樹脂粒子を作製し、得られた樹脂粒子を用いて実施例1と同様にして発泡粒子を得た。得られた発泡粒子の諸物性を表3に示す。この発泡粒子を実施例1と同様の平板成形金型内で同様にして成形し、発泡粒子成形体を得た。得られた発泡粒子成形体の諸物性を表4にあわせて示す。
比較例2
表1に示す樹脂2に導電性カーボンブラックを配合することなく用いた他は、実施例1と同様に樹脂粒子を作製し、得られた樹脂粒子を用いて実施例1と同様にして発泡粒子を得た。得られた発泡粒子の諸物性を表3に示す。この発泡粒子を実施例1と同様の平板成形金型内で同様にして成形し、発泡粒子成形体を得た。得られた発泡粒子成形体の諸物性を表4にあわせて示す。
Figure 0006228877
Figure 0006228877
Figure 0006228877
Figure 0006228877
α DSC曲線における樹脂の融解開始温度に相当する点
β DSC曲線における樹脂の融解終了温度に相当する点
γ DSC曲線における固有吸熱ピークと高温側吸熱ピークとの間の谷部に相当するDSC曲線上の点
δ グラフの縦軸と平行な直線と点αと点βを結ぶ直線との交点
PTmc 1回目加熱のDSC曲線における樹脂の固有吸熱ピークの頂点温度
PTmd 1回目加熱のDSC曲線における樹脂の高温側吸熱ピークの頂点温度
Pc 1回目加熱のDSC曲線における固有吸熱ピーク
Pd 1回目加熱のDSC曲線における高温側吸熱ピーク

Claims (8)

  1. ポリフッ化ビニリデン系樹脂を基材樹脂とする発泡粒子であって、
    該ポリフッ化ビニリデン系樹脂の曲げ弾性率が450MPa以上であり、
    該ポリフッ化ビニリデン系樹脂の230℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレイトが1g/10分以上であり、
    前記基材樹脂にカーボンブラックが配合されており、
    前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子の見かけ密度が25〜700g/L
    であることを特徴とするポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子。
  2. 前記カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量が200〜500ml/100gである請求項1記載のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子。
  3. 前記カーボンブラックの配合量が、基材樹脂100重量部に対し3〜15重量部である請求項1または2に記載のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子。
  4. 熱流束示差走査熱量測定法により、前記発泡粒子を10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで加熱したときに得られる、1回目加熱のDSC曲線が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂に固有の固有吸熱ピークと、該固有吸熱ピークより高温側に1つ以上の高温側吸熱ピークとを有し、前記1回目加熱のDSC曲線において、下記式(1)の条件を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子。
    (数1)
    0.05≦Eh/Et≦0.25・・・・・・(1)
    (ただし、上記式中、Etは1回目加熱のDSC曲線の吸熱ピークの全融解熱量(J/g)、Ehは前記高温側吸熱ピークの融解熱量(J/g)を示す。)
  5. 前記発泡粒子の見かけ密度が40〜250g/Lである請求項1〜4のいずれかに記載のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子。
  6. 前記発泡粒子の独立気泡率が80%以上である請求項1〜5のいずれかに記載のポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子。
  7. ポリフッ化ビニリデン系樹脂を基材樹脂とする樹脂粒子を、密閉容器内において分散媒に分散させると共に、加熱下で発泡剤を含浸させて発泡性樹脂粒子とした後、前記発泡性樹脂粒子を分散媒と共に密閉容器内から密閉容器内の圧力よりも低圧下に放出して発泡粒子を製造する方法であって、
    前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂の、曲げ弾性率が450MPa以上であり、230℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレイトが1g/10分以上であり、前記基材樹脂にカーボンブラックが配合されていることを特徴とするポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の発泡粒子を型内成形してなるポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体。
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