JP6228019B2 - 静電容量検出回路及び入力デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、タッチパッド、タッチセンサ等のセンサ上の微小な静電容量の変化を検出する静電容量検出回路及び入力デバイスに関する。
従来、タッチパッド、タッチセンサ等の入力デバイスにおいてセンサ電極間の微小な静電容量の変化をノイズの多い環境下で検出するのに好適な静電容量検出回路が提案されている。
例えば、特許第4275865号公報に開示された静電容量検出回路は、センサ電極間の相互容量を検出するために、積分コンデンサに対して駆動パルスの立ち上がりエッジが発生するタイミングで、相互容量から電荷転送を行う構成が採られている。また、米国特許出願公開第2011−0273400明細書に開示された静電容量検出回路は、駆動パルスの両エッジが発生するタイミングで相互容量から2つの積分回路に電荷転送を行うことで、低周波のノイズに対してフィルタリング効果が向上されている。
特許第4275865号公報 米国特許出願公開第2011−0273400号明細書
ところで、センサをなす駆動電極と検出電極との電極間容量(相互容量)は通常数pFと小さな値であるが、指の近接による変化量は更に小さく数100fFのオーダー以下である。このため、混入ノイズの影響は甚大である。混入ノイズの原因としてはタッチパッドやタッチセンサが組み込まれるシステムの電源からのノイズや同システム内にある液晶パネルの駆動信号などがあり、機器の複雑化などによりこれらのノイズ発生源の影響が無視できなくなってきている。
特許第4275865号公報に記載の検出回路の場合、積分コンデンサへの電荷転送は、駆動パルスの立ち上がりエッジに対してのみ行われている。そのため、指等の操作体自体にノイズが印加されている、または、静電容量を検出するシステムの電源にノイズが印加されていると、転送される電荷にノイズが混入されることになる。積分期間に対して印加されるノイズの周波数が低くなると、混入ノイズの平均化が積分期間で充分でなくなり、出力データにノイズの影響が更に大きく現れてしまう欠点があった。
米国特許出願公開第2011−0273400号明細書に記載の検出回路の場合、駆動パルスの両エッジで電荷転送を行うことで低周波のノイズに対してフィルタリング効果が向上されるが、オペアンプを使用した積分回路が2系統必要となり、回路規模や消費電力の増大を招いていた。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、回路規模の拡大や消費電力の増大を抑え、外来ノイズの多い環境下でもノイズの影響を抑制して、微小な静電容量の変化を高いS/N比で安定して検出可能な静電容量検出回路を提供することを目的とする。
本発明の静電容量検出回路は、センサ電極の電極間容量の検出電荷に応じた電荷が蓄積されるチャージアンプと、前記チャージアンプの出力をアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換器とを備え、前記チャージアンプは、第1の帰還経路と第2の帰還経路とを有する演算増幅器と、前記第1の帰還経路に設けられ、前記電極間容量との間で転送される電荷を蓄積する第1のキャパシタと、前記第1の帰還経路において前記センサ電極の検出側電極から前記第1のキャパシタに電荷を供給する向きを切り替える複数の切替スイッチを有し、前記センサ電極の駆動側電極に印加される駆動信号に応じて、前記第1のキャパシタに電荷を供給する向きが交互に逆になるように前記切替スイッチを制御して前記検出電荷を前記第1のキャパシタで順次積分する切替回路と、前記第2の帰還経路に設けられた補正用の第2のキャパシタとを具備し、前記第2のキャパシタは、前記切替スイッチが切り替え動作を行うときに、前記切替スイッチの寄生容量に起因して前記第1のキャパシタに蓄積される電荷を相殺する電荷を前記第1のキャパシタに供給することを特徴とする。
上記静電容量検出回路によれば、駆動信号に基づいて転送される電荷を第1のキャパシタで連続的に積分することにより、低周波の外来ノイズが平均化されることで、外来ノイズの影響を減らすことができる。また、補正用の第2のキャパシタがない場合、切替スイッチの切換動作のたびに切替スイッチの寄生容量等の影響により積分電荷に誤差成分が加えられる可能性がある。しかし、第のキャパシタを設けることにより、誤差成分をキャンセルすることができる。
本発明の静電容量検出回路の前記第2のキャパシタは、前記切替スイッチに起因する寄生容量による電荷が前記第1のキャパシタに順次積分されないように補正を行う。
これにより、切替スイッチの寄生容量等の影響により積分電荷に誤差成分が累積されないようにできる。
上記静電容量検出回路において、前記センサ電極の電極間容量に比例した検出電荷及び外来ノイズによる電荷を含む信号の前記チャージアンプへの流入期間を制御する捕捉スイッチを有し、この捕捉スイッチによってチャージアンプ出力となるアナログ信号を、アナログ/ディジタル変換のタイミングにあわせて捕捉することを特徴とする。
これにより、チャージアンプにより低周波のノイズが演算増幅器の帰還経路のキャパシタで連続的に積分されるとともに、繰り返しサンプリング時におけるチャージアンプのアナログ信号出力の外来ノイズによる影響を抑制することができる。
上記静電容量検出回路において、前記演算増幅器の帰還経路に、抵抗素子、インピーダンス素子、能動素子又はインピーダンス素子及び能動素子を組み合わせた回路網のいずれかを前記帰還径路に対して並列に接続したことを特徴とする。
これにより、演算増幅器の帰還経路におけるキャパシタに印加される信号の向きを切り替える切替回路において、切り替え途中で複数の切替スイッチ接続状態がすべてOFFになるタイミングにおいて、スイッチの電荷注入の影響による演算増幅器の出力変動を抑制する事が可能となる。
上記静電容量検出回路において、前記A/D変換器は、前記チャージアンプの出力電位と参照電位との差分の電位からなるアナログ信号をディジタル信号に変換することを特徴とする。
これにより、チャージアンプの出力を被検出容量の変化のダイナミックレンジに合わせて効率よくアナログ/ディジタル変換する事が可能となる。
上記静電容量検出回路において、前記A/D変換器は、前記駆動信号の立ち上りエッジに対応する前記チャージアンプの出力電位と、前記駆動信号の立ち下りエッジに対応する前記チャージアンプの出力電位との差分の電位からなるアナログ信号をディジタル信号に変換することを特徴とする。
これにより、チャージアンプの出力を時間差で擬似差動出力とすることで出力信号のダイナミックレンジが拡大し、ノイズの影響を少なくしてアナログ/ディジタル変換する事
が可能となる。
上記静電容量検出回路において、前記チャージアンプの出力電位と参照電位との差分の電位からなるアナログ信号をディジタル信号に変換した出力に応じた信号を前記チャージアンプの入力に帰還する第3の帰還回路を備えたことを特徴とする。
これにより、少ない分解能のアナログ/ディジタル変換器を用いてより分解能の高いデルタシグマ−アナログ/ディジタル変換器を実現する事が可能となる。
上記静電容量検出回路において、前記駆動信号の立ち上りエッジに対応する前記チャージアンプの出力電位と、前記駆動信号の立ち下りエッジに対応する前記チャージアンプの出力電位との差分の電位からなるアナログ信号をディジタル信号に変換した出力に応じた信号を前記チャージアンプの入力に帰還する第3の帰還回路を備えたことを特徴とする。
これにより、チャージアンプの出力を擬似差動化しノイズの影響を少なくして、少ない分解能のアナログ/ディジタル変換器を用いてより分解能及びSN比の高いデルタシグマ−アナログ/ディジタル変換器を実現する事が可能となる。
本発明の入力デバイスは、互いに直交するX電極群とY電極群とがマトリクス状に配置されたセンサ電極と、前記センサ電極の電極間容量の変化を検出する静電容量検出回路とを具備した入力デバイスであって、前記静電容量検出回路は、上記いずれかの構成を採ることができる。
本発明によれば、回路規模の拡大や消費電力の増大を抑え、外来ノイズの多い環境下でもノイズの影響を抑制して、微小な静電容量の変化を高いS/N比で安定して検出可能な静電容量検出回路を提供できる。
実施の形態1に係る静電容量検出回路にセンサ電極が接続された図である。 電極間容量Cmが形成される交差点と当該センサ構成部分に対応した静電容量検出回路のブロック図である。 実施の形態1におけるチャージアンプの具体的構成例を示す図である。 実施の形態1の動作説明のためのタイミングチャートを示す図である。 図3に示すスイッチSW4−1、帰還キャパシタCfb、スイッチSW4−2の経路に着目してチャージアンプにおける寄生容量Cogを説明するための図である。 図3に示すスイッチSW4−1、帰還キャパシタCfb、スイッチSW4−2の経路に着目したチャージアンプにおける補正キャパシタClcの機能を説明するための図である。 積分回数に対応する時間(横軸と)と、チャージアンプの出力電圧との関係を示す図である。 アナログ/ディジタル変換器の内部構成を示す図である。 外来ノイズがある場合の出力Aoutとコンパレータ出力Coutの関係を示す図である。 コンパレータ自体にラッチ機能を持たせた図、並びにコンパレータの直前にトラック/ホールド回路を付加した図である。 ノンオーバーラップ信号となる信号φ1とφ2を示す図である。 帰還経路がオープン状態のときにスパイク状ノイズが演算増幅器に入力した様子を示す図である。 実施の形態2におけるチャージアンプの具体的構成例を示す図である。 実施の形態3に適用されるチャージアンプ10及びアナログ/ディジタル変換器20の構成を示す図である。 実施の形態3の動作説明のためのタイミングチャートを示す図である。 実施の形態4に係る静電容量検出回路のブロック図である。 実施の形態4の動作説明のためのタイミングチャートを示す図である。 実施の形態5に係る静電容量検出回路の構成図である。 実施の形態5の動作説明のためのタイミングチャートを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1には、本実施の形態1に係る静電容量検出回路1に対して、タッチパッド、タッチセンサ等のセンサ電極2が接続されている状態が示されている。センサ電極2は、2次元の平面に形成され、互いに直交するX電極群3とY電極群4とがマトリックス状に配置されている。センサ電極2のX電極群3とY電極群4をマトリックス状に配置することで、人間の指の近接の位置を検出できるようにしている。
X電極群3及びY電極群4のそれぞれの電極(X電極、Y電極)は、シールド板などに対するGND容量Cpが存在する。また、図1では1箇所のみ図示されているが、X電極とY電極の各交点には電極間容量Cmがそれぞれ生じる。この電極間容量Cmは、指が近接すると減少するため、各交点の静電容量を検出する事により指の近接位置を特定することができる。
図2には、図1において代表的なX電極1本とY電極1本のセンサ構成部分(電極間容量Cmが形成される交差点に相当)と、当該センサ構成部分に対応した静電容量検出回路1のブロック図が示されている。図1のX電極を駆動電極とした場合のノード(駆動電極ノード)Sin、Y電極を検出電極とした場合のノード(検出電極ノード)Ainとして、駆動電極ノードSinから矩形波などの駆動信号を与えることで電極間容量Cmの大きさに応じた電荷量をチャージアンプ10で電圧に変換するものである。駆動電極ノードSinの電圧源VDD端子側は信号PUにてON/OFF制御されるスイッチSW1が設けられ、駆動電極ノードSinのGND端子側は信号PDにてON/OFF制御されるスイッチSW2が設けられる。
図3はチャージアンプ10の具体的構成例を示す。検出電極ノードAinから演算増幅器11の負入力の経路に信号APTにてON/OFF制御される捕捉スイッチSW3を直列に設け、電極間容量Cmの電荷及び外来ノイズによる電荷を含む信号のチャージアンプ10への流入期間を制御する。つまり、捕捉スイッチSW3はチャージアンプ10への電荷の流入期間を制御することで、ON期間でチャージアンプ10へ電荷を含む信号が流入することでチャージアンプ10の出力が変化し、OFF期間では電荷を含む信号の流入が止まり、チャージアンプ10の出力がホールドされる。このことから、捕捉スイッチSW3がチャージアンプ10への流入期間を制御することにより、チャージアンプ出力となるアナログ信号をアナログ/ディジタル変換のタイミングにあわせて正確に捕捉しておくことができる。
演算増幅器11の出力から負入力への帰還経路には、回路モジュールMODと、補正キャパシタClcとが並列に設けられている。
回路モジュールMODでは、演算増幅器11の出力から負入力への帰還経路には信号φ1でON/OFF制御される切替スイッチSW
4−1、4−2、及び信号φ2でON/OFF制御される切替スイッチSW5−1、5−2の4つが設けられている。これらの切替スイッチSW4−1、5−1、4−2、5−2が切替回路を構成する。この切替回路に帰還キャパシタCfbの2つの端子が正と逆の向きに切り替え接続できる構成となっている。演算増幅器11の正入力には参照電位VRが接続される。参照電位VRは出力信号のダイナミックレンジを大きく取れるように、例えば、演算増幅器11の電源の中点付近に設定される。
補正キャパシタClcは、後述するように、切替スイッチSW4−1、5−1、4−2、5−2が切り替わる度に帰還キャパシタCfbの蓄積電荷が寄生容量Cogに起因して増大し、飽和レベルに達してしまうことを回避する。これにより、ノイズ耐性とリニアリティが改善される。
すなわち、回路モジュールMODでは切替スイッチSW4−1、5−1、4−2、5−2の両端信号線に寄生容量Cogがぶら下がる。この寄生容量Cogによる蓄積電荷Q(Cog)は帰還キャパシタCfbに供給される。そして、切替スイッチSW4−1、5−1、4−2、5−2のスイッチング動作により、帰還キャパシタCfbの方向が反転するため、蓄積電荷Q(Cog)が帰還キャパシタCfbに累積して蓄積されようとする。補正キャパシタClcは蓄積電荷Q(Cog)が帰還キャパシタCfbに蓄積されることを抑制する機能を果たす。
チャージアンプ10の出力Aoutはアナログ/ディジタル変換器20に入力される(図2参照)。アナログ/ディジタル変換器20は、変換タイミング規定信号AQが入力され、信号AQの立ち上りのタイミングで出力Aoutと参照電位VRの差分の電位をディジタル信号Doutに変換する。つまり、補足スイッチSW3でチャージアンプ10への電荷を含む信号の流入を制御し、捕捉スイッチSW3がOFFの時にチャージアンプ10の出力をホールドした状態で、信号AQの立ち上りに応じてAD変換することでノイズフィルタ効果の悪影響を排除する。
図4に本実施の形態の動作説明のためのタイミングチャートを示す。信号PU、PDは各スイッチSW1,SW2をON/OFF制御することにより、駆動電極ノードSinに矩形波を与えるための信号である。信号PUがONになることでスイッチSW1がONするとVDDの電位が駆動電極ノードSinに設定され、信号PDがONになることでスイッチSW2がONするとGNDの電位が駆動電極ノードSinに設定される。スイッチSW1SW5−2をON/OFF制御する信号PU、PDは通常ノンオーバーラップ信号(ON期間が重ならない)とするが、単純なディジタル信号をそのまま反転させるインバータロジックでも代用できる。
T1〜T6は駆動信号のエッジのタイミングを示しており、この例では立ち上り、立ち下がりの両エッジで6回分の転送電荷を取り込んで積分した出力Aoutの電圧を参照電位VRとの差分として計測することとした例を示している。
初めに、リセットシーケンスにおいてAPT、φ1、φ2の何れの信号(捕捉スイッチSW3,切替スイッチSW 4−1、5−1、4−2、5−2)もONにして帰還キャパシタCfbの電荷をリセットすると共に検出電極ノードAinを参照電位VRに設定する。次に、APT、φ1、φ2の各信号(スイッチSW3,SW4−1、5−1、4−2、5−2)をOFFしてリセットシーケンスが終了する。
次のタイミングT1で信号PUをONにすることでスイッチSW1をONにして駆動電極ノードSinをVDDへ遷移させると同時に信号APT、信号φ1をONにする。この時、演算増幅器11は帰還キャパシタCfbを介して負入力の電位を参照電位VRと同じ電位に保とうとして負帰還動作を行うため、センサ電極2から転送される電荷により出力Aoutは参照電位VRから降下した電位となる。外来ノイズの無い状態においては、駆動信号の各エッジによる出力Aoutの電位変化ΔAoutは、転送される電荷量から、下記式(1)のようになる。
本実施形態においての式において、Cfbは、帰還キャパシタCfbの容量を示している。
ΔAout=VDD×Cm/Cfb ・・・(1)
図4では出力Aoutの変化のタイミング時の矢印の長さがΔAoutの大きさを示している。次に、信号APTをOFFにして捕捉スイッチSW3をOFFにすることで、センサ電極2とチャージアンプ10との電荷のやり取りが遮断される。更に信号PU及びφ1がOFFになり、各スイッチSW1、SW4−1、SW4−2がOFFになる。
次のタイミングT2において駆動電極ノードSinをGNDへ遷移させるために信号PDがONする。また同時に信号APT、信号φ2がONする事でタイミングT1の時と逆向きの電荷移動がセンサ電極2とチャージアンプ10との間で起こるが、帰還キャパシタCfbの接続が信号φ1の時と逆向きになり、参照電位VRに対して正方向に蓄積された電荷になるため、参照電位VRに対して正の電位として変化することになる。
このような動作がT3〜T6まで繰り返されたあと、信号AQの立ち上りエッジのタイミングでチャージアンプ10の出力Aoutと参照電位VRとの差の電位を静電容量計測値としてアナログ/ディジタル変換する。
この一連のリセットシーケンス、検出シーケンスを繰り返し行いながら電極間容量Cmの大きさを検出するが、この実施の形態においては外来ノイズが混入しても、時間的に隣接してチャージアンプ10に取り込まれるノイズ電荷量は、図4の一番下に示すように、ノイズN1−1,1−2,1−3の部分とノイズN2−1,2−2,2−3の部分とで相殺されるため、検出回路としてのノイズ耐性が大きく向上することになる。
また、本発明は検出シーケンスが6回に限定されるものではなく、出力Aoutとして出力される電位がGNDとVDDの範囲に収まる範囲またはチャージアンプ10の動作電源範囲において、できるだけ多く繰り返されることでノイズ削減効果が大きくなる。更に駆動信号の立ち上り及び立ち下りそれぞれの電荷遷移が同じ回数行われることで、更にノイズ削減効果が大きくなる。
上述した図4に示す動作において、補正キャパシタClcは、以下のように機能して、寄生容量Cogの蓄積電荷Q(Cog)が帰還キャパシタCfbに累積して蓄積されることを抑制する。
図5は、スイッチSW4−1、帰還キャパシタCfb、スイッチSW4−2の経路に着目してチャージアンプ10に生じる寄生容量Cogを説明するための図である。
図5に示すように、図3に示すチャージアンプ10には、主にスイッチSW4−2,SW5−2に起因する寄生容量Cogが生じる。
以下では、電圧や電荷はすべてVR基準で表現する。VR=0と考える。
最初のチャージアンプ10の積分電荷量をQとする。このときAin=VR, Q(Cfb)=Q, Aout=Q/Cfbである。
寄生容量Cogの蓄積電荷Q(Cog)は、下記の式(2)で示される。
Q(Cog)=−Q*Cog/Cfb ・・・(2)
ここで、例えば、スイッチSW4−1,SW4−2がONからOFFに切り換わると共に、スイッチSW5−1,SW5−2がOFFからONに切り換わると、寄生容量CogはノードAin側に接続される。そのため、寄生容量Cogの蓄積電荷が帰還キャパシタCfbに積分(累積)して蓄積される。
これにより、帰還キャパシタCfbの蓄積電荷は下記式(3)のようになる。
すなわち、帰還キャパシタCfbの電荷は反転により、Qから−Q に変化している。そこに
上記式(2)の電荷のQ(Cog)が加わる。
Q(Cfb)=−Q−Q*Cog/Cfb
=−Q*(Cfb+Cog)/Cfb ・・・(3)
最初の段階でのQ(Cfb)はQであり、反転による期待値は―Qであるが、寄生容量Cogの影響で上記式(3)の値となる。これは積分電荷絶対値が増加することを示している。
すなわち、帰還キャパシタCfbの蓄積電荷Q(Cfb)の誤差成分が増大してしまう。この誤差成分の増大は、帰還キャパシタCfbの両端の電圧の絶対値に比例して増大する。
補正キャパシタClcは、スイッチSW4−1,SW4−2,SW5−1,SW5−2の切り換えの度に、上述した帰還キャパシタCfbに寄生容量Cogによる電荷が蓄積されていくことを抑制する役割を果たす。すなわち、帰還キャパシタCfbの蓄積電荷の増大を打ち消すように作用する。
図6は、スイッチSW4−1、帰還キャパシタCfb、スイッチSW4−2の経路に着目してチャージアンプ10における補正キャパシタClcの機能を説明するための図である。
チャージアンプ10の最初の積分電荷量をQとする。このときAin=VR,Q(Cfb)+Q(Clc)=Qとなる。Qは、帰還キャパシタCfbと補正キャパシタClcとに分配され、その分配比は容量比と等しいため、下記式(4),(5)が成り立つ。
本実施形態においての式において、Clcは、補正キャパシタClcの容量を示している。
Q(Cfb)=Q*Cfb/(Cfb+Clc) ・・・(4)
Q(Clc)=Q*Clc/(Qfb+Clc) ・・・(5)
スイッチSW4−1,SW4−2,SW5−1,SW5−2の切り換えにより、帰還キャパシタCfbは反転するが、補正キャパシタClcは反転しない。このため、反転後の積分総電荷量は以下式(6)となる。すなわち、反転後の電荷の絶対値は減少する。
(積分総電荷量)=−Q(Cfb)+Q(Clc)=−Q*(Cfb−Clc)/(Cfb+Clc) ・・・(6)
上記式(3)及び(6)は、共にQを一定係数倍する影響となっている。よって、両方の影響で反転後のチャージアンプ10の積分総電荷量は以下式(7)になる。
(積分総電荷量)=−Q*{(Cfb+Cog)/Cinteg}*{(Cfb−Clc)/(Cfb+Clc)} ・・・(7)
そのため、下記式(8)が成立するように、となるように 補正キャパシタClcを設定すれば、寄生容量Cogの影響を計算上では完全に打ち消すことができる。
{(Cfb+Cog)/Cfb}*{(Cfb−Clc)/(Cfb+Clc)}=1 ・・・(8)
上記式(8)から、適正な補正キャパシタの値はClc≒Cog/2となる。実際に、Clcの値を約Cog/2に調整して動作を行った結果、切替スイッチSW4−1、5−1、4−2、5−2が切り替わる度に帰還キャパシタCfbの蓄積電荷が増大すること回避でき、ノイズ耐性とリニアリティを改善することができた。
図7は、積分回数に対応する時間(横軸と)と、チャージアンプ10の出力電圧との関係を示す図である。
図7において、太い線は図3に示すチャージアンプ10の出力電圧の波形60、細線は図3に示す構成において補正キャパシタClcを備えていない場合の出力電圧の波形62を示している。
図7に示すように、補正キャパシタClcを備えてない場合の波形62は、電圧レベルが指数関数的に増加し、飽和レベルに達する。このような電圧レベルの増加は、オフセット変動及び周波数特性に悪影響を及ぼすと共に、リニアリティにも悪影響を与える。
一方、補正キャパシタClcを備えているチャージアンプ10の出力電圧の波形60は、初期だけ変化が発生し、以降は反転のみの繰り返しとなり、積分電荷はほとんど変動せずに反転している。
以上説明したように、チャージアンプ10では、補正キャパシタClcを設けたことで、切替スイッチSW4−1、5−1、4−2、5−2が切り替わる度に帰還キャパシタCfbの蓄積電荷が増大して飽和レベルに達してしまうことを回避し、ノイズ耐性とリニアリティを改善することができる。
チャージアンプ10のアナログ信号をディジタル信号に変換するタイミングを捕捉するための手段として、信号APTでON/OFF制御される捕捉スイッチSW3を導入した場合について説明したが、ここで捕捉スイッチSW3(信号ATP)を導入しない場合の問題点について説明する。例えば、信号APTでON/OFF制御される捕捉スイッチSW3を設けずに出力Aoutをアナログ/ディジタル変換器20に接続したとする。アナログ/ディジタル変換器20は内部にコンパレータを持つものが多いので、例えばアナログ/ディジタル変換器を1ビット出力としたコンパレータの場合について例示する。図8に示すように、コンパレータ21の出力をCoutとし、その出力Coutを信号AQでラッチするラッチ回路22の出力をDoutとする。外来ノイズがある場合の出力Aoutとコンパレータ出力Coutの関係を図9に示す。例えば、単一周波数のノイズが混入しその位相が異なる場合を想定すると、位相がN1のときのコンパレータ出力はCout1、位相がN2のときのコンパレータ出力はCout2となる。コンパレータ21は出力Aoutと参照電位VRを比較してHigh/Lowの出力をするが実際には時間遅延が存在し、図9のような遅延(Delay)が生じてしまう。出力Aoutの電圧がN1、N2で全く同じとなる信号AQのタイミングでアナログ/ディジタル変換のタイミングを規定してもラッチされるディジタル信号は異なる値となってしまい、結果としてチャージアンプ10でのノイズのフィルタリング効果が大きく損なわれる。
よって、出力Aoutをディジタル信号に変換するタイミングでアナログ信号を捕捉スイッチSW3(信号APT)で捕捉することで本来のフィルタリング効果が発揮されることになる。図10Aのように、アナログ/ディジタル変換器20のコンパレータ21自体にラッチ機能を持たせたり、図10Bのようにコンパレータ21の直前に出力Aout信号のトラック/ホールド回路23を付加したりしても信号APTで制御されるスイッチSW3と同様の効果を得る事ができる。
(実施の形態2)
次に、チャージアンプ10の一部を変形した実施の形態2について説明する。
信号φ1、φ2で制御される切替回路(切替スイッチSW4−1、5−1、4−2、5−2)は通常はスイッチが互いに同時にONしないように制御されるため、信号φ1、φ2は、図11に示すようなノンオーバーラップ信号となる。また、実際のスイッチはデータ信号が搬送され、スイッチに対して入出力されるデータ信号入出力部とスイッチを制御する制御信号が入力される制御信号入力部との間に静電容量結合が生じる。設計上その結合をキャンセルするためにダミートランジスタを設けるなどの手法がとられるが、無視できない影響が残る場合がある。この場合、図11、図12に示すように、スパイク状のノイズNinが発生する可能性がある。ノイズ発生時に信号φ1、φ2がともにOFFとなっている期間では、演算増幅器11には負帰還がかからずオープンループとなってしまう事から、出力Aoutに大きな出力変化が起こってしまう。この状態から次に信号φ1ないしφ2がONすると帰還キャパシタCfbに不要な電荷が流入してチャージアンプ出力のSN比の劣化が生じる場合がある。
そこで、実施の形態2に適用されるチャージアンプ10は、図13に示すように、演算増幅器11の負入力と出力の帰還経路に、抵抗値Rfbの抵抗素子12を接続する構成とした。図13において図3に示すチャージアンプ10と同一部分については同一符号を付している。かかる構成を有するチャージアンプ10において、スパイク状のノイズNinが発生したとしても、常に出力からの負帰還制御が抵抗素子12を介して行われる状態となるので、出力Aoutには大きな変化が発生しない。よって、出力AoutのSN比の大きな劣化を回避する事ができる。ただし、Cfb×Rfb(時定数)がサンプリング周期より小さくなると抵抗素子12による電荷のリークが無視できなくなる。よって、Cfb×Rfb(時定数)をリークの影響が無視できる大きさに設定するなどの注意が必要となる。
また、帰還経路に接続されるものは抵抗素子12に限らず、トランジスタ、ダイオード等の能動素子やインピーダンス素子と能動素子を組み合わせた回路網を用いても良い。例えば、抵抗素子12の代わりにトランジスタのOFF特性を利用したデバイスを使うことで、製造プロセスの削減に寄与できる。
また、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、補正キャパシタClcを設けたことで、切替スイッチSW4−1、5−1、4−2、5−2が切り替わる度に帰還キャパシタCfbの蓄積電荷が増大して飽和レベルに達してしまうことを回避し、ノイズ耐性とリニアリティを改善することができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3は、出力Aoutを駆動電極ノードSinの立ち上りエッジの時はサンプリング容量Csnにサンプリングし、駆動電極ノードSinの立ち下がりエッジの時はサンプリング容量Cspにサンプリングする。
図14は本実施の形態3に適用されるチャージアンプ10及びアナログ/ディジタル変換器20の構成を示す。図14において図3に示すチャージアンプ10と同一部分については同一符号を付している。アナログ/ディジタル変換器20の負入力(N)に対してサンプリング容量Csnが接続されると共に、信号φ1によって制御されるスイッチSW4−3を介して演算増幅器11の出力Aoutが出力される。また、正入力(P)に対してサンプリング容量Cspが接続されると共に、信号φ2によって制御されるスイッチSW5−3を介して演算増幅器11の出力Aoutが出力される。
図15に実施の形態3の動作説明のためのタイミングチャートを示す。図4と同一動作部分は説明を省略する。演算増幅器11の出力Aoutをサンプリング容量CsnとCspに振り分けるスイッチSW4−3、SW5−3の制御に信号φ1、φ2ではなく、信号
φ1、φ2より短い期間に設定する事で捕捉スイッチSW3(APT)の機能を代用することも可能である。
本例においても、タイミングT1〜T6で積分動作を行うが、タイミングT1、T3、T5ではサンプリング容量Csnに負側のチャージアンプ出力が蓄積され、タイミングT2、T4、T6ではサンプリング容量Cspに正側のチャージアンプ出力が蓄積される。検出シーケンスの最後でアナログ/ディジタル変換するときは、サンプリング容量CsnとCspの電位の差(P−N)を計測値とする。
これにより、チャージアンプ出力のダイナミックレンジを有効に使うことができ、アナログ信号として2倍の出力を得られることになる。したがって、わずかな回路素子の追加で更にSN比の向上が可能となる。また、コンパレータ21の比較対象が正極(P)と負極(N)の電圧になるため、低周波ノイズがコモンモードに変換されるため、積分の効果と差動の効果の両方によるノイズフィルタ効果が得られる。
また、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、補正キャパシタClcを設けたことで、切替スイッチSW4−1、5−1、4−2、5−2が切り替わる度に帰還キャパシタCfbの蓄積電荷が増大して飽和レベルに達してしまうことを回避し、ノイズ耐性とリニアリティを改善することができる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態4は、アナログ/ディジタル変換器20として、1ビット出力のコンパレータ24を用いてデルタシグマ型のアナログ/ディジタル変換器を実現したものである。
図16は実施の形態4に係る静電容量検出回路のブロック図である。アナログ/ディジタル変換器20は、1ビット出力のコンパレータ24とディジタルフィルタ25とで構成されたデルタシグマ型のアナログ/ディジタル変換器である。コンパレータ24の出力を、デルタシグマ帰還容量Cdsを介して入力に帰還することでデルタシグマ変調を行うものである。デルタシグマ帰還容量Cdsの帰還タイミングはデルタシグマ帰還制御ロジック30で制御される。
図17に実施の形態4の動作説明のためのタイミングチャートを示す。なお、駆動信号を発生させ、APT、φ1、φ2の制御信号によりチャージアンプ10にセンサ電極から電荷を取り込む動作は、実施の形態1と同様である。
リセットシーケンスにおいて、信号φ1、φ2によって切替スイッチSW4−1、5−1、SW4−2、5−2をONすることにより帰還キャパシタCfbの電荷をリセットするところまでは実施の形態1と同様である。続いて行う最初の駆動信号の立ち上がり、立ち下がりの両エッジ(T1、T2)での積分動作において、信号Ddsが駆動信号と逆向きに変化することで初期電荷を帰還キャパシタCfbに転送する。このとき、駆動電極ノードSinに発生させる駆動信号による電荷転送も同時に行われる。信号Ddsの変化によりデルタシグマ帰還容量Cdsを介して帰還キャパシタCfbへ転送される信号Ddsの1つのエッジに対応する初期電荷Qdsは、Ddsの変化の大きさを駆動信号と同じVDDとすると下記式(9)のように表わされる。
Qds=VDD×Cds ・・・(9)
図17において、その電荷量に対応する出力Aoutの出力波形を破線で示すが、通常、Qdsの大きさは電極間容量に対応する電荷(VDD×Cm)より大きくなるように設定するので、駆動信号による転送電荷で矢印の方向に電荷が差し引かれる事で実線の波形となる。初期電荷はT1、T2の両エッジで帰還キャパシタCfbへ転送するため、トータルで(2)式の2倍の電荷が帰還キャパシタCfbへ初期電荷として転送される。
駆動信号によりタイミングT1〜T5までのエッジで電極間容量Cmに対応する電荷が転送されるため、帰還キャパシタCfbの初期電荷から差し引かれる形で転送されていくことになり、チャージアンプ出力が参照電位に近づくようになる。駆動信号エッジの立ち上り、立ち下がりの単位での電荷転送完了後に信号AQが立ち上がることで、出力Aoutと参照電位VRとを比較した結果を示す比較結果信号(1ビット)をディジタルフィルタ25に取り込みながらFIRフィルタなどのディジタルフィルタリング処理で多ビットの出力Dout’に変換して出力する。コンパレータ24の比較結果(0または1)をディジタルフィルタ25が信号AQでラッチした値を、図17の出力Aoutの下部に示している。
T6の駆動エッジでの電荷転送後、出力Aoutが参照電位VRより大きくなると、コンパレータ24出力がHighになり信号AQの立ち上りタイミングではディジタルフィルタ25は[1]をラッチするとデルタシグマ帰還制御ロジック30にその情報が送出され、信号Ddsが次の駆動信号のエッジのタイミングT7及びT8でデルタシグマ変調の帰還信号としてフィードバックされる。この時の信号Ddsによる電荷転送も初期電荷の転送と同様にDdsの両エッジを使用して行われる。また、デルタシグマ帰還容量Cdsの大きさを変えることで出力ディジタル値のゲインを調整することが可能である。
この一連の動作のように初期電荷(VDD×Cds×2)から駆動信号による電極間容Cmの大きさに応じた電荷が差し引かれる形で電荷積分動作が行われ、コンパレータ24出力結果をデルタシグマ帰還容量Cdsを介してその容量値に応じた電荷がフィードバックされることで簡単な構成でノイズ耐性の高いアナログ/ディジタル変換器を含む静電容量検出回路が構成できる。
また、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、補正キャパシタClcを設けたことで、切替スイッチSW4−1、5−1、4−2、5−2が切り替わる度に帰還キャパシタCfbの蓄積電荷が増大して飽和レベルに達してしまうことを回避し、ノイズ耐性とリニアリティを改善することができる。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について説明する。本実施の形態5は、アナログ/ディジタル変換器20として、1ビット出力のコンパレータ24を用いてデルタシグマ型のアナログ/ディジタル変換器を実現したものである。基本的な構成及び動作は実施の形態4と同様であるので、ここでは主に実施の形態4との相違点について説明する。
図18は実施の形態5に係る静電容量検出回路の構成図である。図14、図16に示す静電容量検出回路と同一部分には同一符号を付している。
コンパレータ24の入力は出力Aoutを駆動電極ノードSinの立ち上りエッジの時はサンプリング容量Csnにサンプリングし、駆動電極ノードSinの立ち下がりエッジの時はサンプリング容量Cspにサンプリングする構成となっている。したがって、駆動信号の立ち下がりエッジ後においてコンパレータ24の負入力(Csnの電位)に対して正入力(Cspの電位)を比較し、その結果によりデルタシグマ変調を行う。
図19のタイミングチャートにおいてはT6の駆動信号立ち下がりエッジ後にコンパレータ24入力において負入力(N)<正入力(P)になることで比較結果[1]がディジタルフィルタ25に転送されると共に、デルタシグマ帰還制御ロジック30、デルタシグマ帰還容量Cdsを介したデルタシグマ帰還動作が行われる。
この場合、実施の形態3と同様に、コンパレータ24の比較対象がPとNの電圧になるため、低周波ノイズがコモンモードに変換されるため、積分の効果と差動の効果の両方の効果によるノイズフィルタ効果が得られ、簡単な構成でノイズ耐性の高いアナログ/ディジタル変換器を含む静電容量検出回路が構成できる。
また、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、補正キャパシタClcを設けたことで、切替スイッチSW4−1、5−1、4−2、5−2が切り替わる度に帰還キャパシタCfbの蓄積電荷が増大して飽和レベルに達してしまうことを回避し、ノイズ耐性とリニアリティを改善することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されているセンサ電極の大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
1 静電容量検出回路
2 センサ電極
3 X電極群
4 Y電極群
10 チャージアンプ
11 演算増幅器
12 抵抗素子
20 アナログ/ディジタル変換器
21、24、121 コンパレータ
22 ラッチ回路
23 トラック/ホールド回路 25 ディジタルフィルタ
30 デルタシグマ帰還制御ロジック
110 電荷積分回路
111 差動増幅器
112 帰還経路
Cfb 帰還キャパシタ
Clc 補正キャパシタ
SW3 捕捉スイッチ
SW4−1、SW5−1、SW4−2、SW5−2、SWf1、SWf2、SWr1、SWr2 切替スイッチ(切替回路)
Cm 電極間容量
Cp GND容量
Csn、Csp サンプリング容量
Cds デルタシグマ帰還容量
gmA 第1の電流出力回路
gmB 第2の電流出力回路
gm1、gm2、gm1’、gm2’ 相互コンダクタンス素子

Claims (9)

  1. センサ電極の電極間容量の検出電荷に応じた電荷が蓄積されるチャージアンプと、
    前記チャージアンプの出力をアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換器と、
    を備え、
    前記チャージアンプは、
    第1の帰還経路と第2の帰還経路とを有する演算増幅器と、
    前記第1の帰還経路に設けられ、前記電極間容量との間で転送される電荷を蓄積する第1のキャパシタと、
    前記第1の帰還経路において前記センサ電極の検出側電極から前記第1のキャパシタに電荷を供給する向きを切り替える複数の切替スイッチを有し、前記センサ電極の駆動側電極に印加される駆動信号に応じて、前記第1のキャパシタに電荷を供給する向きが交互に逆になるように前記切替スイッチを制御して前記検出電荷を前記第1のキャパシタで順次積分する切替回路と、
    前記第2の帰還経路に設けられた補正用の第2のキャパシタと
    を具備し
    前記第2のキャパシタは、前記切替スイッチが切り替え動作を行うときに、前記切替スイッチの寄生容量に起因して前記第1のキャパシタに蓄積される電荷を相殺する電荷を前記第1のキャパシタに供給することを特徴とする静電容量検出回路。
  2. 前記A/D変換器は、前記チャージアンプの出力電位と参照電位との差分の電位からなるアナログ信号をディジタル信号に変換することを特徴とする請求項1に記載の静電容量検出回路。
  3. 前記A/D変換器は、前記駆動信号の立ち上りエッジに対応する前記チャージアンプの出力電位と、前記駆動信号の立ち下りエッジに対応する前記チャージアンプの出力電位との差分の電位からなるアナログ信号をディジタル信号に変換することを特徴とする請求項1に記載の静電容量検出回路。
  4. センサ電極の電極間容量の検出電荷に応じた電荷が蓄積されるチャージアンプと、
    前記チャージアンプの出力をアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換器と、
    を備え、
    前記チャージアンプは、
    第1の帰還経路と第2の帰還経路とを有する演算増幅器と、
    前記第1の帰還経路に設けられ、前記電極間容量との間で転送される電荷を蓄積する第1のキャパシタと、
    前記第1の帰還経路において前記センサ電極の検出側電極から前記第1のキャパシタに電荷を供給する向きを切り替える複数の切替スイッチを有し、前記センサ電極の駆動側電極に印加される駆動信号に応じて、前記第1のキャパシタに電荷を供給する向きが交互に逆になるように前記切替スイッチを制御して前記検出電荷を前記第1のキャパシタで順次積分する切替回路と、
    前記第2の帰還経路に設けられた補正用の第2のキャパシタと
    を具備し
    前記A/D変換器は、前記チャージアンプの出力電位と参照電位との差分の電位からなるアナログ信号をディジタル信号に変換し、
    前記チャージアンプの出力電位と参照電位との差分の電位からなるアナログ信号をディジタル信号に変換した出力に応じた信号を前記チャージアンプの入力に帰還する第3の帰還回路を備えたことを特徴とする静電容量検出回路。
  5. センサ電極の電極間容量の検出電荷に応じた電荷が蓄積されるチャージアンプと、
    前記チャージアンプの出力をアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換器と、
    を備え、
    前記チャージアンプは、
    第1の帰還経路と第2の帰還経路とを有する演算増幅器と、
    前記第1の帰還経路に設けられ、前記電極間容量との間で転送される電荷を蓄積する第1のキャパシタと、
    前記第1の帰還経路において前記センサ電極の検出側電極から前記第1のキャパシタに電荷を供給する向きを切り替える複数の切替スイッチを有し、前記センサ電極の駆動側電極に印加される駆動信号に応じて、前記第1のキャパシタに電荷を供給する向きが交互に逆になるように前記切替スイッチを制御して前記検出電荷を前記第1のキャパシタで順次積分する切替回路と、
    前記第2の帰還経路に設けられた補正用の第2のキャパシタと
    を具備し
    前記A/D変換器は、前記駆動信号の立ち上りエッジに対応する前記チャージアンプの出力電位と、前記駆動信号の立ち下りエッジに対応する前記チャージアンプの出力電位との差分の電位からなるアナログ信号をディジタル信号に変換し、
    前記駆動信号の立ち上りエッジに対応する前記チャージアンプの出力電位と、前記駆動信号の立ち下りエッジに対応する前記チャージアンプの出力電位との差分の電位からなるアナログ信号をディジタル信号に変換した出力に応じた信号を前記チャージアンプの入力に帰還する第3の帰還回路を備えたことを特徴とする静電容量検出回路。
  6. 前記第2のキャパシタは、前記切替スイッチが切り替え動作を行うときに、前記切替スイッチの寄生容量に起因して前記第1のキャパシタに蓄積される電荷を相殺する電荷を前記第1のキャパシタに供給する
    請求項4又は請求項5に記載の静電容量検出回路。
  7. 前記センサ電極の電極間容量に比例した検出電荷及び外来ノイズによる電荷を含む信号の前記チャージアンプへの流入期間を制御する捕捉スイッチを有し、この捕捉スイッチによってチャージアンプ出力となるアナログ信号を、アナログ/ディジタル変換のタイミングにあわせて捕捉することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の静電容量検出回路。
  8. 前記演算増幅器の帰還経路に、抵抗素子、インピーダンス素子、能動素子又はインピーダンス素子及び能動素子を組み合わせた回路網のいずれかを前記帰還径路に対して並列に接続したことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の静電容量検出回路。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の静電容量検出回路を備えたことを特徴とする入力デバイス。
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