JP6227965B2 - 引戸用安定具 - Google Patents

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Description

本発明は、網戸・雨戸・その他の引戸を振れや外れのない安定した建て込み状態に保持するための引戸用安定具に関し、とくに、引戸建て込み時や引戸取り外し時の作業を高めるために改良された引戸用安定具に関する。
周知のとおり、網戸や雨戸で代表される引戸は、建物開口部に設けられたサッシなどの戸枠に建て込まれるものである。もちろんこの引戸については、建て込み状態において妄りに振れたり不本意に外れたりするものであってはならない。
上記の対策の一例として、「引戸用戸車」とか「網戸用戸車」とか称される引戸用安定具がすでに数多く提供されている。そのうちで、下記の特許文献1に開示された網戸用戸車は、つぎのような態様のものである。網戸に下隅などに当該戸車が取り付けられる。この戸車付き網戸が戸枠に建て込まれたとき、「コマ」と称される小車輪が下レールに押し付けられたり係合されたりして安定で適切な建て込み状態が保持される。かくて建て込み状態を安定保持された網戸は、振れや外れなどが起こりがたいものなる。
引戸用戸車に関する上記以外の従来例のものは、レールに対する小車輪の押し付け手段としてバネを有効利用したりしているが、その基本的構成については、特許文献1のそれとほぼ同じで変わるところがない。したがって他の従来例のものも、特許文献1ものと大差なく引戸の建て込み安定状態を保持することができる。
特開2006−322193号公報
引戸用戸車(引戸用安定具)を引戸に装備してこれを戸枠に建て込んだ場合、引戸は振れや外れのない引戸安定状態を呈することとなる。一方で、建て込み後の引戸については、点検・修理・清掃・交換・使用中止などの際に戸枠から取り外さなければならない。この際、レールに押し付けられたり係合されたりしてこの状態が保持されている引戸用戸車は、戸枠を取り外し可能な状態にするために、その係合状態や押し付け状態を解除しなければならない。この解除後、引戸を戸枠から取り外すこととなる。
しかしながら、引戸用戸車に関する従来例のものは、上記の係合状態や押し付け状態の解除が簡単でないという難点がある。その理由の一つは、かかる解除操作を行うのに工具を用いて引戸用戸車の操作部を数回となく回転操作して所要の解除を行わねばならないからである。他の理由の一つは、操作部が視認しがたい箇所や工具の差し込みがたい箇所にあって、この解除作業が行いがたいからである。
したがって、引戸用戸車などの引戸用安定具としては、引戸を戸枠から外す際の部品拘束状態の解除をも含め、引戸建て込み時のレール係合と引戸取り外し時のレール離脱とが容易に切り替えられるものが希求されている。なかでも、この切り替えがワンタッチ式のプッシュ操作で瞬時に行えるものなどは、とくに望ましいといえる。さらにいうと、操作性のよいものが部品数の少ない簡潔構成で廉価に得られる場合には、引戸用安定具に関する有用性や有益性がより大きなものになる。
本発明はかかる技術上の課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、所定かつ所要の切り替えについてその操作が正確・簡単・迅速に行えること、切り替え機能が安定していること、切り替え保持性が高いこと、建て込み状態にある引戸の緩衝機能が高いこと、構成が簡潔であること、組み立てが簡単であること、耐久性があること、廉価であることなど、これらを満足させることのできる引戸用安定具を提供することにある。
本発明に係る引戸用安定具は、下記の第1項ないし第6項に記載された技術内容を特徴とするものであり、かつ、この特徴ある技術内容を課題解決手段として所期の目的を達成するものである。
[第1項]
戸枠に設けられたレールにより案内されて当該レールの長さ方向沿いにスライドする引戸の隅部領域に取り付けられるものであること、および、
前記引戸が前記戸枠に建て込まれたときにその戸枠側の前記レールと係合自在に対応するものであって、前記レールとの係合や前記レールからの離脱が行えるものであること、および、
前記レールと係合状態において前記引戸の振れや前記引戸の外れを抑制ないし防止するものであること
を前提とする引戸用安定具において、
前記戸枠の隅部とその近傍とを含む前記戸枠の所定領域内に取り付け固定される安定具本体を具備するものであること、および、
前記安定具本体には、当該安定具本体の内側端部内外にわたるものであって支点を中心に揺動回転自在なものであり、かつ、その先端部を前記レール側へ突出させるための弾発力が付与されたものである規制案内部材と、当該規制案内部材の先端部を前記レール側へ回転突出させたり元の位置に回転復帰させたりするためのノック式操作機構とが組み付けられていること、および、
前記ノック式操作機構には、ノック操作用の操作部材と、当該操作部材が操作されたときのみ特定の一方向へ一定の回転角だけ回転するものであって前記規制案内部材の揺動回転を規制したり許容したりするための操作連繋軸と、前記操作部材の操作力を前記操作連繋軸に伝達するための動力伝達系とが含まれていて、当該操作部材の後端部である操作端部が前記安定具本体の外側面部よりその安定具本体外に突出しているものであること、および、
前記ノック式操作機構に含まれる前記操作部材をノック操作するごとに前記操作連繋軸が作動して、前記規制案内部材の先端部が前記レール側に回転突出したり前記安定具本体側に回転復帰したりするものであり、かつ、前記操作連繋軸が前進したときには前記規制案内部材の先端部が前記レール側に回転突出するともに前記操作連繋軸が後退したときには前記規制案内部材の先端部が前記安定具本体側に回転復帰するものであること、および、
前記ノック式操作機構における前記操作部材のノック操作で先端部が前記レール側に回転突出するときの前記規制案内部材について、当該規制案内部材の突出した先端部が前記レールと係合することにより、前記引戸の振れや前記引戸の外れが抑制ないし防止されるものであること、および、
前記ノック式操作機構における前記操作部材のノック操作で先端部が前記安定具本体側に回転復帰するときの前記規制案内部材について、当該規制案内部材の復帰した先端部が前記レールから離脱することにより、前記戸枠に建て込まれた前記引戸をその戸枠から外すことができるものであること
を特徴とする。
[第2項]
戸枠に設けられたレールにより案内されて当該レールの長さ方向沿いにスライドする引戸の隅部領域に取り付けられるものであること、および、
前記引戸が前記戸枠に建て込まれたときにその戸枠側の前記レールと係合自在に対応するものであって、前記レールとの係合や前記レールからの離脱が行えるものであること、および、
前記レールと係合状態において前記引戸の振れや前記引戸の外れを抑制ないし防止するものであること
を前提とする引戸用安定具において、
安定具本体と筒状の保持部材と筒状の操作部材と操作連繋軸と規制案内部材と第一バネと第二バネとを部品ないし部材として具備するものであること、および、
前記安定具本体については、前記戸枠の隅部とその近傍とを含む前記戸枠の所定領域内に取り付け固定されるものであること、および、
前記保持部材については、当該保持部材の軸線方向に沿う複数のガイド長溝が周方向に等間隔で形成されているとともに当該保持部材の環状先端面であって前記各ガイド長溝間に対応する部位には複数の傾斜溝が形成されており、かつ、前記安定具本体内の後端部側に位置してそこに組み付け保持されていること、および、
前記操作部材については、前記保持部材内に嵌め込むことのできる外径と前記操作連繋軸を受け入れることのできる内径とを有していて当該操作部材の環状先端面に鋸歯状の凹凸送り面が形成されていること、かつ、前記保持部材内に介在された前記操作部材については、前記安定具本体の外側端部よりその内外にわたるものであること、かつ、前記安定具本体に押し込まれたときの前記操作部材については、前記安定具本体の内側端部方向へ往動するものであること、かつ、当該往動後の前記操作部材については、その往動後の位置から前記安定具本体の外側端部方向へ復動することができるものであること、および、
前記規制案内部材については、前記安定具本体の内側端部内外にわたるように配置され、かつ、支点を中心に揺動回動自在となるように、前記安定具本体に組み付け保持されていること、および、
前記操作連繋軸については、その両端部間の部位の外周面に、半径方向に突出した隆起片が一つ以上形成されていること、かつ、前記保持部材の前記ガイド長溝内にスライド自在に嵌め込まれた当該隆起片の案内で前記操作連繋軸の軸線方向に往復動するものであること、かつ、そのガイド長溝外へ押し出された後の当該隆起片が前記操作部材の凹凸送り面を経由して前記保持部材の傾斜溝へ受け渡されるとともにその傾斜溝により特定方向へ回転されてそこに係止保持されるものであること、および、
前記第一バネについては、往復動自在な前記操作連繋軸に対してその復帰方向の弾発力を付与するものであること、および、
前記第二バネについては、前記規制案内部材に対して前記レール側へ突出する方向の弾発力を付与するものであること、および、
前記安定具本体の内側面部側にあってその安定具本体外に先端部を配置している前記規制案内部材と、前記安定具本体内における前記保持部材の軸心部に配置されている前記操作連繋軸との相対関係において、前記操作連繋軸が前記安定具本体内でその安定具本体内の仕切壁を貫通しており、しかも、当該操作連繋軸の先端部が前記規制案内部材側に達しているとともに当該操作連繋軸の後端部が前記保持部材の先端部側と衝突自在に対応していること、および、
前記安定具本体内において前記規制案内部材の基端部側に達している前記操作連繋軸の先端部がその規制案内部材の基端部にある切欠部をも貫通して当該規制案内部材の基端部と連繋していること、かつ、当該切欠部を貫通した前記操作連繋軸の先端部には、その操作連繋軸が前進したときに前記規制案内部材の基端部から遊離したり、その操作連繋軸が前進位置から後退したときに前記規制案内部材の基端部と衝突係合したりするものであって、その規制案内部材基端部との衝突係合状態において当該規制案内部材を前記操作連繋軸の後退方向へ牽引するための係合部が形成されていること、および、
前記安定具本体内において、前記操作連繋軸の外周面にある前記隆起片の先端部と前記安定具本体内にある前記仕切壁との間には前記第一バネが装着されていて、この第一バネが前記操作連繋軸に復帰方向の弾発力を付与していること、および、
前記安定具本体内において、前記規制案内部材の基端部と前記安定具本体内にある前記仕切壁との間には前記第二バネが装着されていて、この第二バネが前記規制案内部材に前記レールへ突出する方向の弾発力を付与していること、および、
前記各部品ないし部材の組み立て構成において、前記安定具本体に装備された前記保持部材と前記操作連繋軸と前記操作部材と前記第一バネと前記第二バネとが、前記規制案内部材の先端部を前記レール側へ突出させたり前記安定具本体側へ復帰させたりするためのノック式操作機構を構成しているものであること、および、
前記規制案内部材の先端部前記レール側へ突出させたり前記安定具本体側へ復帰させたりするための前記保持部材のノック操作について、この保持部材のノック操作で前記操作連繋軸が前進したときには、当該操作連繋軸の係合部が前記規制案内部材の基端部から遊離して当該規制案内部材の先端部が前記レール側へ突出し、かつ、この保持部材のノック操作で前記操作連繋軸が後退したときには、当該操作連繋軸がその係合部を介して前記規制案内部材の基端部を牽引することにより、前記規制案内部材の先端部が前記安定具本体側へ復帰するものであること、および、
前記保持部材のノック操作によって先端部が前記レール側へ突出する前記規制案内部材について、当該規制案内部材の突出した先端部が前記レールと係合することにより、前記引戸の振れや前記引戸の外れが抑制ないし防止されるものであること、および、
前記保持部材のノック操作によって先端部が前記安定具本体側へ復帰する前記規制案内部材について、当該規制案内部材の復帰した先端部が前記レールから離脱することにより、前記戸枠に建て込まれた前記引戸をその戸枠から外すことができるものであること
を特徴とする引戸用安定具。
[第3項]
前記第1項または前記第2項のいずれかに記載された引戸用安定具において、
前記規制案内部材がその先端部に回転自在な戸車を有していること
を特徴とする。
[第4項]
前記第2項に記載された引戸用安定具において、
二ないし四のうちから選択されたいずれかの数の前記隆起片が前記操作連繋軸の外周面に形成されており、これと対応して、前記隆起片と同数のガイド長溝や前記隆起片と同数の傾斜溝が前記操作部材に形成されていること
を特徴とする。
[第5項]
前記第2項または前記第4項のいずれかに記載された引戸用安定具において、
前記隆起片の後端面が、前記操作部材の環状先端面にある前記傾斜溝と同方向に傾斜していること
を特徴とする。
[第6項]
前記第2項に記載された引戸用安定具において、
前記第一バネと前記第二バネとがそれぞれコイル巻きスプリングからなること、および、
前記第一バネと前記第二バネとが前記操作連繋軸の外周部にそれぞれ嵌め込み保持されていること、および、
前記操作連繋軸の外周部における前記第一バネのコイル巻き方向と前記第二バネのコイル巻き方向とが互いに逆向きになっていること
を特徴とする。
本発明に係る引戸用安定具は、下記に示す効果1ないし効果10を有する。
[効果1:切り替え操作性]
本発明引戸用安定具については、戸枠に建て込まれた引戸を安定させる際に規制案内部材の先端部をレールと係合させたり、また、戸枠に建て込まれた引戸をそこから外す際に規制案内部材の先端部をレールから離脱させたりするものである。二つのこの操作の意味するところは、レール係合状態とレール離脱状態とのうちのいずれか一方の状態にある規制案内部材の先端部を、そのいずれか他方の状態に切り替え変更することにあるが、これに際して、本発明引戸用安定具の場合は、ノック式操作機構の操作部材を単にノック操作するだけである。さらにいうと、所定かつ所要の切り替えに時に操作部材の操作端部(後端部)をわずかに押すだけでよく、これのみでレール係合状態とレール離脱状態とが交互に切り替わるのである。これは「レール係合」と「レール離脱」という二つの切り替え目標に対して用意される操作行為が「操作部材を押す」という一種のみであるから、操作時に操作種を選択することを要しないのである。したがって、本発明引戸用安定具の場合、前記の切り替え操作として明快性・単純性・単一性などを満足させることとなり、その結果として、所定かつ所要の切り替えが正確・簡単・迅速に実行できるようになるのである。よって、本発明引戸用安定具によるときは、この種の切り替えに関する操作性が格段に向上する。
[効果2:切り替え操作性]
本発明引戸用安定具は引戸の隅部ないし隅部近傍に取り付けられるものである。この取り付け状態において、操作部材の操作端部は、安定具本体の外側面部側にあってその安定具本体外に突出させている。かかる操作部材の操作端部は、たとえば建物での引戸建て込み状態を想定した場合に、戸枠の内部側(すなわち屋内側)からでも明視することのできる状態にある。よって、操作部材の操作端部については、これを指先または工具(例:ドライバ)の先端で押し込み操作することができるのである。これも実際に即して、この種の切り替えが正確・簡単・迅速に実行できることに通じる。
[効果3:切り替え機能の安定性]
本発明引戸用安定具において、上記の切り替え手段であるノック式操作機構の主要な構成要素は、安定具本体に組み付けられて相互に関連する操作部材・操作連繋軸・回転送り部材などである。これに第一バネも関与する。それで、このノック式操作機構の場合は、操作連繋軸が軸方向に移動し、かつ、一定の回転角でワンウエイ回転することにより、規制案内部材(第二バネの弾発力を受けている)がレール係合方向やレール離脱方向に作動するのである。この場合の操作連繋軸の直線運動(軸方向)について、当該直線運動は操作部材のガイド長溝と操作連繋軸の隆起片との相対係合状態において安定的に行われ、また、一定の回転角単位で回転する操作連繋軸のワンウエイ回転運動(周方向)についても、回転送り部材の送り面や操作部材の傾斜溝とか、この双方と対応する操作連繋軸の隆起片とかを介して的確に行われる。ゆえに、本発明引戸用安定具の場合、切り替え機能が高度に安定しているのである。この切り替え機能は、また、前記操作連繋軸が二ないし四など複数の前記隆起片を有する場合に、安定性がより高まることとなる。
[効果4:切り替え保持性]
本発明引戸用安定具において、上記の切り替え時に一定の回転角単位でワンウエイ回転する操作連繋軸については、これが一定の回転角で回転変位するごとに、その操作連繋軸の隆起片が操作部材の傾斜溝と相対係合するものである。もちろん、隆起片と傾斜溝との係合が保持される方向に第一バネの力が定常的に作用しているので、この両者の係合が自然に外れるようなことはない。したがって、本発明引戸用安定具の場合、所要の切り替え状態も安定に確保できるのである。この切り替え保持性についても、前記操作連繋軸が二ないし四など複数の前記隆起片を有するものであるときや、前記操作部材の環状先端面にある前記傾斜溝と同方向に傾斜しているものであるときには、この特性がより高まることとなる。
[効果5:引戸に対する緩衝機能]
本発明引戸用安定具においては、第一バネが操作連繋軸用で、第二バネが規制案内部材用というように、それぞれのバネが役割を分担している。このうちで規制案内部材用の第二バネは、規制案内部材を安定具本体側からレール側へ突出させる方向に作用するが、これ以外にも有効に作用する。その一つは、レールと係合した後の規制案内部材に対して、これをレール側へ弾力的に押し付けてレールとの係合状態を安定化させることである。他の一つは、レール側で発生した無用の力や不穏な力が安定具本体側などに伝わることないように、規制案内部材を通じてその種の力を弾力的に吸収緩和することである。一方で第一バネは、この第二バネの作用を阻害したりしない。したがって、本発明引戸用安定具には、これが取り付けられる引戸をも含め、不測の事態の発生を抑制するところの緩衝機能が備わっている。
[効果6:簡潔構成]
本発明引戸用安定具は、ノック式操作機構という技術的に高度な切り替え操作手段を具備するのであるが、その主要な構成要素は、安定具本体に組み付けられた操作部材・操作連繋軸・回転送り部材のみである。さらに、このノック式操作機構に関与するバネも第一バネだけである。これはすなわち、高度技術品でありながらも部品数がきわめて少ないのである。しかも、安定具本体内におけるこれらの各構成要素は、相互に組み合わされたときに内外周に重なり合ってコンパクト化される。ゆえに、本発明引戸用安定具の場合、部品が少なくてコンパクト化された簡潔構成のものになる。
[効果7:簡単な組み立て]
本発明引戸用安定具において、ノック式操作機構の場合は、少ない部品を径方向に多重化して前記安定具本体に組み付けるだけであり、また、前記規制案内部材の場合は支点で安定具本体に揺動回転自在に組み付けるだけであるから、総じて、本発明引戸用安定具の組み立てが簡単に行える。
[効果8:耐久性]
本発明引戸用安定具の場合、部品数が少ない上に部品そのものにも脆性点がなく、しかも枢要な部品の多くが前記安定具本体にあって安定具本体により防護されている。加えて本発明引戸用安定具には、既述の緩衝機能もある。したがって、本発明引戸用安定具には、長く実用に耐えることのできる耐久性がある。
[効果9:低コスト(廉価)]
本発明引戸用安定具の場合、既述のように部品数が少なく、かつ、組み立ても簡単であり、しかも、それぞれの部品には製作上の難度がないのである。したがって、本発明引戸用安定具の場合、個々の面でも総合的な面でもコストアップ要因がなく、廉価なものになる。
[効果10:その他]
本発明引戸用安定具における前記規制案内部材がその先端部に回転自在な戸車を有するものは、前記レールに対して円滑な走行性のある係合状態を呈するようになる。これは引戸用安定具として「引戸用戸車」を提供するという点で望ましい。他方、前記第一バネ(コイル巻きスプリング)と前記第二バネ(コイル巻きスプリング)とが前記操作連繋軸の外周部にそれぞれ嵌め込み保持され、かつ、前記操作連繋軸の外周部における前記第一バネのコイル巻き方向と前記第二バネのコイル巻き方向とが互いに逆向きになっているものでは、双方のバネ力が互いに対抗するために操作部材・操作連繋軸・回転送り部材などの間で共回り現象などが起こらず、ノック式操作機構が常に適正に機能することとなる。
は本発明に係る引戸用安定具の一実施形態をこれの使用態様と共に略示した正面図である。 図1の引戸用安定具がレール離脱状態にあるときの姿勢を示した縦断正面図である。 図1の引戸用安定具がレール係合状態にあるときの姿勢を示した縦断正面図である。 図1において、 図2のA−A線に沿う断面図と図2のB−B線に沿う断面図である。 図1の引戸用安定具における枢要部品の組み立て状態を示した斜視図である。 図1の引戸用安定具における枢要部品を分解して示した斜視図である。
本発明に係る引戸用安定具の一実施形態について、添付の図1ないし図6を参照して以下説明する。
一例にすぎないものとして図1〜図6に示された本発明の引戸用安定具は、戸枠側のレールにより案内されて当該レールの長さ方向沿いにスライドする引戸の隅部領域に取り付けられるものである。ちなみに図1において、DFを建物開口部(例:窓)に設けられた戸枠、RWを戸枠DFの下部側に敷設されたレール、PDを網戸その他の引戸、本発明に係る引戸用安定具をSTとした場合、引戸用安定具STの取り付け態様や爾後の使用態様は、一例として以下のようになる。
図1において、引戸用安定具STは引戸PDの下側左隅部や下側右隅部に一つあて取り付けられる(図1では下側左隅部のみが示されている)。この引戸用安定具STを具備した引戸PDが戸枠DFに建て込まれたときに、引戸用安定具STにおける規制案内部材31の先端部(戸車)がレールRWと係合自在に対応するのである。この図1の状況について、より具体的にいうと、図1で実線の状態にあるときの規制案内部材31の先端部(戸車)はレールRWから離脱しており、図1で仮想線(二点鎖線)の状態にあるときの規制案内部材31の先端部(戸車)はレールRWと係合している。そして引戸用安定具STは、規制案内部材31の先端部(戸車)がレールRWと係合した状態のとき、引戸PDの振れや引戸PDの外れを抑制ないし防止するものである。一方、建て込まれた引戸PDを戸枠DFから外すときの引戸用安定具STについては、規制案内部材31の先端部(戸車)がレールRWから離脱される。これで引戸PDを戸枠DFから容易に外すことができるようになる。
図1に例示したような戸枠DFにおいて、その上部側にレールRWが設けられていてこれに引戸用安定具STを対応させるという使用態様のとき、引戸用安定具STは図1を上下反転させたような状態で使用される。また、レールRWが断面凹形(溝型)のものである場合、規制案内部材31の先端部(戸車)としては、そのレールRW内に嵌り込む形状のものが採用され、さらに、レールRWが凸形の場合、規制案内部材31の先端部(戸車)としては、凸形のレールRWを受け入れることができる凹形部(溝部)を有するものが採用される。
上述のようにして引戸PDに適用される本発明引戸用安定具STは、安定具本体11と筒状の保持部材21と規制案内部材31と操作連繋軸41と筒状の操作部材51と第一バネ61と第二バネ62とを構成要素として具備するものである。以下これらについて、図1〜図6を参照して詳述する。
安定具本体11は、合成樹脂および/または金属など、この種の技術分野で周知の材料からなるものである。その代表的一例として、安定具本体11はプラスチック成形された合成樹脂製のものからなる。かかる合成樹脂製安定具本体11の場合、これを部分的に撓ませたりすることもできるが、それ自体は硬質のものである。
図2〜図4で明らかなとおり、安定具本体11は内部が仕切られていたり、外部に突出するものが設けられていたりするものである。このうちで一つの仕切壁12は、安定具本体11内に形成された横向きで円筒形をなす収納筒13の先端面側にある。この収納筒13の周壁には、後述のロック片24と相対係止自在なものであってそのロック片24と同数のロック孔14が周方向に等間隔をなして形成されている。安定具本体11内にある他の一つの仕切壁15には、これにネジ孔16が形成されている。安定具本体11における上部側の一角には、ここから上向きに張り出した座部17が設けられており、この座部17にはネジ(ビス)用の貫通孔18が形成されている。安定具本体11付属品としては、収納筒13の後端面を閉鎖するための脱着自在なリング状の蓋19が付帯する。
図2・図3を参照して明らかなように、安定具本体11には調整ネジ71も備えられる。調整ネジ71は、安定具本体11の外側端部(図2の左側部分)にある図示しない孔開き座部を通じて安定具本体11内のネジ孔16にねじ込まれたものである。調整ネジ71を所定方向にねじ込むと、ネジ孔16のある仕切壁12が安定具本体11の外側端部へと強く引き付けられ、この調整ネジ71の緊締力で安定具本体11が少し変形する。この調整ネジ71による安定具本体11の緊締変形は、本発明引戸用安定具STを図1のようにして引戸PDに取り付ける際の取り付け調整のために活用される。
とくに図6を参照して明らかなように、円筒状をなす保持部材21の先端外周部(前半部側)には、後述の隆起片43をスライド自在に受け入れることのできるものであって保持部材21の軸線方向に沿う複数のガイド長溝22が周方向に等間隔で形成されており、かつ、保持部材21の環状先端面であって前記各ガイド長溝22間に対応する部位には、そのガイド長溝22外へ押し出された前記隆起片43を特定方向へ回転させて係止保持するための複数の傾斜溝23が形成されている。この場合におけるガイド長溝22の数や傾斜溝23の数は、通常、二ないし四の範囲から設定される。それで図示例の保持部材21には、三つのガイド長溝22や三つの傾斜溝23が形成されている。また、保持部材21の後端外周部(後半部側)には、これを安定具本体11の収納筒13内に定着させるための複数(三つの)ロック片24が一体の切り込み形成物として形成されている。さらにいうと、見かけ上長方形をなすこのロック片24の場合は、その長方形の一辺に該当する部分を保持部材21の連結部として残し、かつ、その長方形の残る三辺に該当する部分を切り込み切除することで形成されているものである。さらに、ロック片24の先端部には、ほぼ台形をなして保持部材21の外周面から突出する係止用隆起部25が形成されている。
保持部材21は、図2などで明らかなように、安定具本体11の収納筒13内に嵌め込まれてそこに定着されるものである。ちなみに図2において、安定具本体11の左側から収納筒13内に嵌め込むときの保持部材21は、ロック片24の係止用隆起部25を一時的に保持部材21の内周面レベルまで下げつつ当該ロック片24が収納筒13のロック孔14と一致したときに、係止用隆起部25がロック孔14の縁に掛かって所定のロック状態になる。もちろん、このロック手段は保持部材21を安定具本体11に取り付けるときの一例にすぎない。保持部材21は接着手段やビス止め手段で安定具本体11に取り付けられてもよいのである。
規制案内部材31は、その支点32を中心にして基端部領域と先端部領域とにわかれるものである。規制案内部材31の基端部はレバー形状をしており、規制案内部材31の先端部は回転輪を回転自在に取り付けることのできるフード形状をしている。このうちで規制案内部材31の基端部には、U字形・V字形・円孔形・楕円孔形・角孔形などのうちから選択される任意形状の切欠部33が形成されている。その代表的一例として規制案内部材31の基端部には、U字形(二股状)の切欠部33が形成されている。これに対して規制案内部材31の先端部には、周知の軸ピンを戸車34が回転自在に取り付けられている。戸車34を採用しない場合の規制案内部材31については、その先端部の形状として、既述のレールRWと係合自在に対応するレバー形状が採用される。
図2〜図6で明らかなとおり、規制案内部材31は、安定具本体11の内側端部内外にわたるように図2の右側に配置される。この部位に配置された規制案内部材31の場合、その支点32が安定具本体11の内側端部で支持されることで安定具本体11に組み付け保持されているのである。かくて安定具本体11に組み付けられた規制案内部材31は、支点32を中心に揺動回動することとなる。
操作連繋軸41は、その中間部(両端部間の部位)の一部がその他部よりも太いものである。操作連繋軸41におけるこの大径部42の外周面には、半径方向に突出した隆起片43が少なくとも一つ形成されている。この隆起片43はもちろん複数であってもよいのである。それで、図示の実施形態における大径部42の外周面には、前記ガイド長溝22や前記傾斜溝23と同数の隆起片43、すなわち、三つの隆起片43が周方向に等間隔をなして形成されている。図示例のものはさらに、隆起片43が大径部42の後端面にまで延長して形成されているのである。また、図6で明らかなように、隆起片43の後端面は、保持部材21の傾斜溝23と同方向に傾斜している。一方、操作連繋軸41の先端部には、規制案内部材31の基端部と衝突係合自在な係合部44が形成されている。
図2・図3で明らかなように、操作連繋軸41は安定具本体11内において保持部材21の軸心部に配置され、かつ、後述する操作部材51の往復動方向と同じ方向に往復動自在となるように、安定具本体に組み付け保持されるものである。この組み付け保持状態において、操作連繋軸41の先端部は規制案内部材31の基端部側に達しており、かつ、操作連繋軸41の後端部は保持部材21の先端部と衝突自在に対応する。
安定具本体11内において規制案内部材31の基端部側に達した操作連繋軸41の先端部は、その規制案内部材31の基端部にある切欠部33を貫通して当該規制案内部材31の基端部と連繋している。しかも、操作連繋軸41の先端部にあって切欠部33を貫通した係合部44の場合、当該操作連繋軸41が前進したときに規制案内部材の基端部から遊離し、かつ、当該操作連繋軸41が前進位置から後退したときに規制案内部材31の基端部と衝突係合するのである。そして係合部44が規制案内部材31の基端部と衝突係合状態にあることにより、操作連繋軸41は規制案内部材31を当該操作連繋軸41の後退方向へ牽引することができるのである。
筒状の操作部材51は、図6その他で明らかなように、その先端面に鋸歯状の凹凸送り面52を有するものである。既述のとおり、この保持部材51の内部には、操作連繋軸41の後端部を嵌め込むことができる。
図2・図3で明らかなように、操作部材51は安定具本体11内で保持部材内周面と操作連繋軸外周面との間に介在保持され、保持部材21の軸心線や操作連繋軸41の軸心線に沿って往復動するものである。この場合において、操作部材51の後端部側は安定具本体11の外側端部(図2の左側部分)内外にわたるものとなり、かつ、操作部材51の先端部にある凹凸送り面52は、操作連繋軸41の隆起片43(隆起片43の後端面)と衝突自在に対応するものとなる。
さらに、安定具本体11の外側端面には、収納筒13の後端面を塞ぐための蓋19が施される。この蓋19はその内面側のフックが収納筒13内に圧入されることでそこに保持される(接着してもよい)。操作部材51は、この蓋19があることによって収納筒13からの脱落を阻止される。かくて安定具本体11に組み付け保持された操作部材51は、これが押し込まれたときに安定具本体11の内側端部方向へ往動したり当該往動後の位置から安定具本体11の外側端部方向へ復動したりするようになる。
第一バネ61は、往復動自在な操作連繋軸41に対してその復帰方向の弾発力を付与するものである。第一バネ61は、図示の実施形態においてコイル巻きスプリングからなる。
安定具本体11内における第一バネ61の装着部位はつぎのとおりである。すなわち第一バネ61は、操作連繋軸41にある隆起片43の先端部と安定具本体11内にある仕切壁12との間に装着される。かくて操作連繋軸41には、この第一バネ61を介して復帰方向の弾発力が付与されるのである。
第二バネ62は、規制案内部材31に対してレールRW側へ突出する方向の弾発力を付与するものである。第二バネ62も、図示の実施形態においてコイル巻きスプリングからなる。
上記のように装着された各コイル巻きスプリングは、第一バネ61と第二バネ62とで、コイル巻き方向とが互いに逆向きになっている。これは既述のとおり、ノック式操作機構の機能を適正化するためである。
本発明に係る引戸用安定具STは、図1に例示したような態様で引戸PDに取り付けられる。その際、引戸PDにあてがわれた安定具本体11の座部17には、取り付け用のビス72が差し込まれて引戸PDの内部へとねじ込まれる。
この図1の取り付け状態において、操作部材51の後端部は、外部に向けて判然と明示される。したがって、操作部材51の後端部を指先または工具(ドライバなど)の先端で軽く込むことにより、レールRWと係合状態にある規制案内部材31の先端部をそこから離脱させたり、また、レールRWに対して離脱状態にある規制案内部材31の先端部をそこへ係合させたりすることができものである。
本発明に係る引戸用安定具の場合、操作部材の後端部のノック操作することで、所定かつ所要のレール係合やレール離脱が行えるものである。このような有用性や有益性があるので、各種の引戸に広く適用することができる。
DF 戸枠
PD 引戸
RW レール
ST 引戸用安定具
11 安定具本体
12 仕切壁
13 収納筒
14 ロック孔
15 仕切壁
16 ネジ孔
17 座部
18 貫通孔
19 蓋
21 保持部材
22 ガイド長溝
23 傾斜溝
24 ロック片
25 係止用隆起部
31 規制案内部材
32 支点
33 切欠部
34 戸車
41 操作連繋軸
42 大径部
43 隆起片
44 係合部
51 操作部材
52 凹凸送り面
61 第一バネ
62 第二バネ
71 調整ネジ
72 ビス

Claims (6)

  1. 戸枠に設けられたレールにより案内されて当該レールの長さ方向沿いにスライドする引戸の隅部領域に取り付けられるものであること、および、
    前記引戸が前記戸枠に建て込まれたときにその戸枠側の前記レールと係合自在に対応するものであって、前記レールとの係合や前記レールからの離脱が行えるものであること、および、
    前記レールと係合状態において前記引戸の振れや前記引戸の外れを抑制ないし防止するものであること
    を前提とする引戸用安定具において、
    前記戸枠の隅部とその近傍とを含む前記戸枠の所定領域内に取り付け固定される安定具本体を具備するものであること、および、
    前記安定具本体には、当該安定具本体の内側端部内外にわたるものであって支点を中心に揺動回転自在なものであり、かつ、その先端部を前記レール側へ突出させるための弾発力が付与されたものである規制案内部材と、当該規制案内部材の先端部を前記レール側へ回転突出させたり元の位置に回転復帰させたりするためのノック式操作機構とが組み付けられていること、および、
    前記ノック式操作機構には、ノック操作用の操作部材と、当該操作部材が操作されたときのみ特定の一方向へ一定の回転角だけ回転するものであって前記規制案内部材の揺動回転を規制したり許容したりするための操作連繋軸と、前記操作部材の操作力を前記操作連繋軸に伝達するための動力伝達系とが含まれていて、当該操作部材の後端部である操作端部が前記安定具本体の外側面部よりその安定具本体外に突出しているものであること、および、
    前記ノック式操作機構に含まれる前記操作部材をノック操作するごとに前記操作連繋軸が作動して、前記規制案内部材の先端部が前記レール側に回転突出したり前記安定具本体側に回転復帰したりするものであり、かつ、前記操作連繋軸が前進したときには前記規制案内部材の先端部が前記レール側に回転突出するともに前記操作連繋軸が後退したときには前記規制案内部材の先端部が前記安定具本体側に回転復帰するものであること、および、
    前記ノック式操作機構における前記操作部材のノック操作で先端部が前記レール側に回転突出するときの前記規制案内部材について、当該規制案内部材の突出した先端部が前記レールと係合することにより、前記引戸の振れや前記引戸の外れが抑制ないし防止されるものであること、および、
    前記ノック式操作機構における前記操作部材のノック操作で先端部が前記安定具本体側に回転復帰するときの前記規制案内部材について、当該規制案内部材の復帰した先端部が前記レールから離脱することにより、前記戸枠に建て込まれた前記引戸をその戸枠から外すことができるものであること
    を特徴とする引戸用安定具。
  2. 戸枠に設けられたレールにより案内されて当該レールの長さ方向沿いにスライドする引戸の隅部領域に取り付けられるものであること、および、
    前記引戸が前記戸枠に建て込まれたときにその戸枠側の前記レールと係合自在に対応するものであって、前記レールとの係合や前記レールからの離脱が行えるものであること、および、
    前記レールと係合状態において前記引戸の振れや前記引戸の外れを抑制ないし防止するものであること
    を前提とする引戸用安定具において、
    安定具本体と筒状の保持部材と筒状の操作部材と操作連繋軸と規制案内部材と第一バネと第二バネとを部品ないし部材として具備するものであること、および、
    前記安定具本体については、前記戸枠の隅部とその近傍とを含む前記戸枠の所定領域内に取り付け固定されるものであること、および、
    前記保持部材については、当該保持部材の軸線方向に沿う複数のガイド長溝が周方向に等間隔で形成されているとともに当該保持部材の環状先端面であって前記各ガイド長溝間に対応する部位には複数の傾斜溝が形成されており、かつ、前記安定具本体内の後端部側に位置してそこに組み付け保持されていること、および、
    前記操作部材については、前記保持部材内に嵌め込むことのできる外径と前記操作連繋軸を受け入れることのできる内径とを有していて当該操作部材の環状先端面に鋸歯状の凹凸送り面が形成されていること、かつ、前記保持部材内に介在された前記操作部材については、前記安定具本体の外側端部よりその内外にわたるものであること、かつ、前記安定具本体に押し込まれたときの前記操作部材については、前記安定具本体の内側端部方向へ往動するものであること、かつ、当該往動後の前記操作部材については、その往動後の位置から前記安定具本体の外側端部方向へ復動することができるものであること、および、
    前記規制案内部材については、前記安定具本体の内側端部内外にわたるように配置され、かつ、支点を中心に揺動回動自在となるように、前記安定具本体に組み付け保持されていること、および、
    前記操作連繋軸については、その両端部間の部位の外周面に、半径方向に突出した隆起片が一つ以上形成されていること、かつ、前記保持部材の前記ガイド長溝内にスライド自在に嵌め込まれた当該隆起片の案内で前記操作連繋軸の軸線方向に往復動するものであること、かつ、そのガイド長溝外へ押し出された後の当該隆起片が前記操作部材の凹凸送り面を経由して前記保持部材の傾斜溝へ受け渡されるとともにその傾斜溝により特定方向へ回転されてそこに係止保持されるものであること、および、
    前記第一バネについては、往復動自在な前記操作連繋軸に対してその復帰方向の弾発力を付与するものであること、および、
    前記第二バネについては、前記規制案内部材に対して前記レール側へ突出する方向の弾発力を付与するものであること、および、
    前記安定具本体の内側面部側にあってその安定具本体外に先端部を配置している前記規制案内部材と、前記安定具本体内における前記保持部材の軸心部に配置されている前記操作連繋軸との相対関係において、前記操作連繋軸が前記安定具本体内でその安定具本体内の仕切壁を貫通しており、しかも、当該操作連繋軸の先端部が前記規制案内部材側に達しているとともに当該操作連繋軸の後端部が前記保持部材の先端部側と衝突自在に対応していること、および、
    前記安定具本体内において前記規制案内部材の基端部側に達している前記操作連繋軸の先端部がその規制案内部材の基端部にある切欠部をも貫通して当該規制案内部材の基端部と連繋していること、かつ、当該切欠部を貫通した前記操作連繋軸の先端部には、その操作連繋軸が前進したときに前記規制案内部材の基端部から遊離したり、その操作連繋軸が前進位置から後退したときに前記規制案内部材の基端部と衝突係合したりするものであって、その規制案内部材基端部との衝突係合状態において当該規制案内部材を前記操作連繋軸の後退方向へ牽引するための係合部が形成されていること、および、
    前記安定具本体内において、前記操作連繋軸の外周面にある前記隆起片の先端部と前記安定具本体内にある前記仕切壁との間には前記第一バネが装着されていて、この第一バネが前記操作連繋軸に復帰方向の弾発力を付与していること、および、
    前記安定具本体内において、前記規制案内部材の基端部と前記安定具本体内にある前記仕切壁との間には前記第二バネが装着されていて、この第二バネが前記規制案内部材に前記レールへ突出する方向の弾発力を付与していること、および、
    前記各部品ないし部材の組み立て構成において、前記安定具本体に装備された前記保持部材と前記操作連繋軸と前記操作部材と前記第一バネと前記第二バネとが、前記規制案内部材の先端部を前記レール側へ突出させたり前記安定具本体側へ復帰させたりするためのノック式操作機構を構成しているものであること、および、
    前記規制案内部材の先端部前記レール側へ突出させたり前記安定具本体側へ復帰させたりするための前記保持部材のノック操作について、この保持部材のノック操作で前記操作連繋軸が前進したときには、当該操作連繋軸の係合部が前記規制案内部材の基端部から遊離して当該規制案内部材の先端部が前記レール側へ突出し、かつ、この保持部材のノック操作で前記操作連繋軸が後退したときには、当該操作連繋軸がその係合部を介して前記規制案内部材の基端部を牽引することにより、前記規制案内部材の先端部が前記安定具本体側へ復帰するものであること、および、
    前記保持部材のノック操作によって先端部が前記レール側へ突出する前記規制案内部材について、当該規制案内部材の突出した先端部が前記レールと係合することにより、前記引戸の振れや前記引戸の外れが抑制ないし防止されるものであること、および、
    前記保持部材のノック操作によって先端部が前記安定具本体側へ復帰する前記規制案内部材について、当該規制案内部材の復帰した先端部が前記レールから離脱することにより、前記戸枠に建て込まれた前記引戸をその戸枠から外すことができるものであること
    を特徴とする引戸用安定具。
  3. 前記規制案内部材がその先端部に回転自在な戸車を有していること
    を特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載された引戸用安定具。
  4. 二ないし四のうちから選択されたいずれかの数の前記隆起片が前記操作連繋軸の外周面に形成されており、これと対応して、前記隆起片と同数のガイド長溝や前記隆起片と同数の傾斜溝が前記保持部材に形成されている
    を特徴とする請求項2に記載された引戸用安定具。
  5. 前記隆起片の後端面が、前記保持部材の環状先端面にある前記傾斜溝と同方向に傾斜していること
    を特徴とする請求項2または請求項4のいずれかに記載された引戸用安定具。
  6. 前記第一バネと前記第二バネとがそれぞれコイル巻きスプリングからなること、および、
    前記第一バネと前記第二バネとが前記操作連繋軸の外周部にそれぞれ嵌め込み保持されていること、および、
    前記操作連繋軸の外周部における前記第一バネのコイル巻き方向と前記第二バネのコイル巻き方向とが互いに逆向きになっていること
    を特徴とする請求項2に記載された引戸用安定具。
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