JP6227462B2 - アルミニウム合金クラッド材 - Google Patents

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本発明は、自動車用熱交換器等に使用されるアルミニウム合金クラッド材に関する。
自動車に搭載されるラジエータ等の熱交換器におけるチューブ材には、心材に犠材を積層(クラッド)した構成のアルミニウム合金クラッド材(以下、適宜、クラッド材という)が用いられている。
従来から、このクラッド材について、様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、クラッド材の犠材に所定量のMgを添加させることで、クラッド材のろう付性を低下させることなくろう付後強度を向上させるという技術が開示されている。詳細には、この技術は、犠材に添加したMgと、ろう材に存在するSiが、ろう付加熱時に心材に拡散し、心材の内部でMgSiを生成させることで、クラッド材のろう付後強度を向上させるとともに、犠材に添加したMgがろう材まで到達しないことにより、ろう付性の低下を回避させている。
特許第2564190号公報
近年、自動車用熱交換器は軽量、小型化の傾向にあり、それに伴い熱交換器の質量の多くを占めるチューブ材の薄肉化が望まれている。
ここで、チューブ材を構成するクラッド材の薄肉化を図ろうとすると、必然的に、クラッド材を構成する心材および犠材を薄くしなければならなくなる。特許文献1に開示されているような従来の成分組成のクラッド材は、ろう付後強度が180MPa程度であるものの、板厚が0.4mm程度と厚めであり、薄肉化に対応することが困難となる。また、犠材を薄くすると、ろう付加熱中の元素拡散が耐食性に及ぼす影響が大きくなるために、従来の成分組成では耐食性の確保が困難となる。
つまり、従来の成分構成のクラッド材では、クラッド材の薄肉化が望まれているという状況の下、「ろう付後強度の確保」と「耐食性の確保」との両立という点において改善の余地があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであって、薄肉材においても、ろう付後強度および耐食性に優れるアルミニウム合金クラッド材を提供することを課題とする。
本発明者らは、クラッド材の心材および犠材の成分組成について鋭意検討した結果、0.2mm未満の厚さの薄肉材であっても、「ろう付後強度の確保」と「耐食性の確保」とを両立させることが可能な成分組成および心材と犠材の合計の厚さに対する犠材の厚さの比率を見出した。
すなわち、本発明に係るアルミニウム合金クラッド材は、心材と、前記心材の一方の面に設けられた犠材と、前記心材の他方の面に設けられたろう材と、を備えるアルミニウム合金クラッド材であって、前記アルミニウム合金クラッド材の板厚は、0.2mm未満であり、前記心材は、Si:0.1〜1.2質量%、Cu:0.5〜1.5質量%、Mn:0.5〜2.0質量%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなり、前記犠材は、Zn:2.5〜7.0質量%、Mg:1.5〜3.0質量%、Si:0.2〜0.9質量%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなり、前記心材の厚さと前記犠材の厚さとの合計に対する前記犠材の厚さの比率が22.5〜50%であることを特徴とする。
このアルミニウム合金クラッド材によれば、心材が所定量のSi、Cu、Mnを含有することにより、ろう付後強度が向上する。また、犠材が所定量のMgとSiを含有することにより、ろう付後強度が向上し、所定量のZnを含有することにより、耐食性が向上する。さらに、クラッド材の板厚を所定厚さとすることにより、クラッド材の薄肉化の要望に対応でき、心材と犠材の合計の厚さに対する犠材の厚さの比率を所定範囲とすることにより、薄肉材であっても、心材と犠材が発揮する効果を適切に維持することができる。
また、本発明に係るアルミニウム合金クラッド材は、前記犠材が、Mn:0.5〜2.0質量%をさらに含有することが好ましい。
このアルミニウム合金クラッド材によれば、犠材が所定量のMnをさらに含有することにより、ろう付後強度がより向上する。
また、本発明に係るアルミニウム合金クラッド材は、前記犠材が、Ti:0.05〜0.30質量%をさらに含有することが好ましい。
このアルミニウム合金クラッド材によれば、犠材が所定量のTiをさらに含有することにより、耐食性がより向上する。
また、本発明に係るアルミニウム合金クラッド材は、前記犠材が、Cr:0.05〜0.30質量%、Zr:0.05〜0.30質量%、のうち1種以上をさらに含有するとともに、CrとZrの含有量は前記した上限値を超えないことが好ましい。
このアルミニウム合金クラッド材によれば、犠材がCr、Zrのうち1種以上をさらに含有することにより、ろう付後強度や耐食性がより向上する。
また、本発明に係るアルミニウム合金クラッド材は、前記心材が、Ti:0.05〜0.30質量%をさらに含有することが好ましい。
このアルミニウム合金クラッド材によれば、心材が所定量のTiをさらに含有することにより、耐食性がより向上する。
また、本発明に係るアルミニウム合金クラッド材は、前記心材が、Mg:0.05〜0.50質量%、Cr:0.05〜0.30質量%、Zr:0.05〜0.30質量%、のうち1種以上をさらに含有するとともに、MgとCrとZrの含有量は前記した上限値を超えないことが好ましい。
このアルミニウム合金クラッド材によれば、心材が所定量のMg、Cr、Zrのうち1種以上をさらに含有することにより、ろう付後強度がより向上する。
本発明に係るアルミニウム合金クラッド材によれば、薄肉材においても、優れたろう付後強度および耐食性を発揮することができる。
本発明に係るアルミニウム合金クラッド材の構成を示す断面図である。 実施例におけるろう付性の評価試験を説明するための説明図である。
以下、本発明に係るアルミニウム合金クラッド材を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[アルミニウム合金クラッド材]
アルミニウム合金クラッド材とは、自動車の熱交換器のチューブ材等に用いられる板材である。そして、図1に示すように、クラッド材1は、心材2の一方の面に犠材3をクラッドし、もう一方の面にろう材4をクラッドしたものである。
なお、アルミニウム合金クラッド材1は、心材2とろう材4との間に中間層(図示せず)を設けていてもよい。
次に、クラッド材1の心材2、犠材3、およびろう材4について説明する。
[心材]
心材は、Si:0.1〜1.2質量%、Cu:0.5〜1.5質量%、Mn:0.5〜2.0質量%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなる。
また、心材は、上記成分以外にも、Ti:0.05〜0.30質量%をさらに含有してもよい。また、心材は、Mg:0.05〜0.50質量%、Cr:0.05〜0.30質量%、Zr:0.05〜0.30質量%、のうち1種以上をさらに含有してもよい。
なお、心材が、Mg、CrおよびZrのうち複数を含有する場合、各成分は、それぞれの含有量の上限値を超えないことが好ましい。ただし、前記所定範囲の含有量の成分を1つでも心材が含有する場合、その他の成分は前記下限値未満であっても、前記所定範囲の含有量で含有された成分については、後記する効果を発揮することができる。
(心材のSi:0.1〜1.2質量%)
Siは、固溶強化、Mnと分散粒子を形成することによる分散強化、Mgと析出相を形成することによる析出強化によって、ろう付後の強度向上に寄与する。
Siの含有量が0.1質量%未満では、前記したろう付後の強度向上の効果が不十分である。一方、Siの含有量が1.2質量%を超えると、心材の固相線温度が低下し、ろう付時に溶融を生じさせてしまう。
したがって、心材のSiの含有量は、0.1〜1.2質量%である。
(心材のCu:0.5〜1.5質量%)
Cuは、固溶強化によりろう付後の強度向上に寄与する。
Cuの含有量が0.5質量%未満では、ろう付後の強度向上の効果が不十分である。一方、Cuの含有量が1.5質量%を超えると、心材の固相線温度が低下し、ろう付時に溶融を生じさせてしまう。
したがって、心材のCuの含有量は、0.5〜1.5質量%である。
(心材のMn:0.5〜2.0質量%)
Mnは、Siと分散粒子を形成して分散強化することで、ろう付後の強度向上に寄与する。
Mnの含有量が0.5質量%未満では、分散強化によるろう付後の強度向上の効果が不十分である。一方、Mnの含有量が2.0質量%を超えると、鋳造時に粗大な金属間化合物を形成し、加工性が低下するため、チューブ成形時に割れが発生し易くなる。
したがって、心材のMnの含有量は、0.5〜2.0質量%である。
(心材のTi:0.05〜0.30質量%)
Tiは、アルミニウム合金中において層状に分布することにより、クラッド材の電位分布もTiの濃淡に対応した分布となることから、腐食形態が層状化し、板厚方向への腐食進行速度を低減することができるため、耐食性の向上に寄与する。
Tiの含有量が0.05質量%未満では、Tiの層状分布が不十分であり、耐食性の向上の効果が十分には得られない。一方、Tiの含有量が0.30質量%を超えると、鋳造時に粗大なAlTi金属間化合物を形成し易くなり、加工性が低下し圧延時に割れが発生する。
したがって、心材にTiを含有させる場合、Tiの含有量は、0.05〜0.30質量%である。
(心材のMg:0.05〜0.50質量%)
Mgは、ろう付後にSiと析出相を形成し析出強化することで、ろう付後の強度向上に寄与する。
Mgの含有量が0.05質量%未満では、Siとの析出相の形成による強度向上の効果が不十分である。一方、Mgの含有量が0.50質量%を超えると、ろう付時にフラックスとMgが反応し高融点化合物を形成することで、フラックスの機能を損なわせる結果、ろう付性が低下する。
したがって、心材にMgを含有させる場合、Mgの含有量は、0.05〜0.50質量%である。
(心材のCr:0.05〜0.30質量%)
Crは、AlとAlCr分散粒子を形成して分散強化することで、ろう付後の強度向上に寄与する。
Crの含有量が0.05質量%未満ではその効果が充分でなく、0.30質量%を超えると、鋳造時に粗大なAlCr金属間化合物を形成し、加工性が低下するため、チューブ成形時に割れが発生し易くなる。
したがって、心材にCrを含有させる場合、Crの含有量は、0.05〜0.30質量%である。
(心材のZr:0.05〜0.30質量%)
Zrは、AlとAlZr分散粒子を形成して分散強化することで、ろう付後の強度向上に寄与する。
Zrの含有量が0.05質量%未満ではその効果が充分でなく、0.30質量%を超えると、鋳造時に粗大なAlZr金属間化合物を形成し、加工性が低下し圧延時に割れが発生する。
したがって、心材にZrを含有させる場合、Zrの含有量は、0.05〜0.30質量%である。
(心材の残部:Alおよび不可避的不純物)
心材の成分は前記の他に残部がAlおよび不可避的不純物からなる。なお、不可避的不純物としては、例えば、Fe、Zn等が挙げられる。また、前記した成分のうち、Ti、Mg、Cr、Zrは、前記所定の含有量となるように積極的に添加される場合だけではなく、不可避的不純物として含有される場合もある。
これらの不可避的不純物について、Feは0.5質量%未満、それ以外の元素は0.05質量%未満(好ましくは0.03質量%以下)の含有量であれば、本発明の効果を妨げず、心材に含有することは許容される。
[犠材]
犠材(犠牲材または犠牲陽極材ともいう)は、Zn:2.5〜7.0質量%、Mg:1.5〜3.0質量%、Si:0.2〜0.9質量%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなる。
また、犠材は、上記成分以外にも、Mn:0.5〜2.0質量%をさらに含有してもよい。また、犠材は、Ti:0.05〜0.30質量%をさらに含有してもよい。また、犠材は、Cr:0.05〜0.30質量%、Zr:0.05〜0.30質量%、のうち1種以上をさらに含有してもよい。
なお、犠材が、CrおよびZrのうち2つとも含有する場合、各成分は、それぞれの含有量の上限値を超えないことが好ましい。ただし、前記所定範囲の含有量の成分を1つでも犠材が含有する場合、他方の成分は前記下限値未満であっても、前記所定範囲の含有量で含有された成分については、後記する効果を発揮することができる。
(犠材のZn:2.5〜7.0質量%)
Znは、犠材の電位を卑化させることで、心材との電位差を生じさせることにより、耐食性の向上に寄与する。
Znの含有量が2.5質量%未満では、心材との電位差が小さくなり、耐食性を確保するのが困難になる。一方、Znの含有量が7.0質量%を超えると、固相線温度が低下しろう付時に犠材が溶融する。
したがって、犠材のZnの含有量は、2.5〜7.0質量%である。
なお、Znの添加による耐食性の向上の効果を確実なものとするためには、Znの含有量は3.0質量%以上が好ましく、犠材の溶融の回避を確実なものとするためには、Znの含有量は6.5質量%以下が好ましい。
(犠材のMg:1.5〜3.0質量%)
Mgは、ろう付時に心材に拡散して、Siと析出相を形成し析出強化することで、ろう付後の強度向上に寄与する。
Mgの含有量が1.5質量%未満では、Siとの析出相の形成による強度向上の効果が不十分である。一方、Mgの含有量が3.0質量%を超えると、心材と犠材との圧着性が低下する。
したがって、犠材のMgの含有量は、1.5〜3.0質量%である。
なお、Mgの添加によるろう付後の強度向上の効果を確実なものとするためには、Mgの含有量は1.8質量%以上が好ましく、圧着性の低下の回避を確実なものとするためには、Mgの含有量は2.8質量%以下が好ましい。
(犠材のSi:0.2〜0.9質量%)
Siは、犠材中のMgと析出相を形成し析出強化することで、ろう付後の強度向上に寄与する。
Siの含有量が0.2質量%未満では、Mgとの析出相の形成による強度向上の効果が不十分である。一方、Siの含有量が0.9質量%を超えると、固相線温度が低下しろう付時に犠材が溶融する。
したがって、犠材のSiの含有量は、0.2〜0.9質量%である。
なお、Siの添加によるろう付後の強度向上の効果を確実なものとするためには、Siの含有量は0.3質量%以上が好ましく、犠材の溶融の回避を確実なものとするためには、Siの含有量は0.6質量%以下が好ましい。
(犠材のMn:0.5〜2.0質量%)
Mnは、固溶体強化により、ろう付後の強度向上に寄与する。
Mnの含有量が0.5質量%未満だと上記の効果が得られず、2.0質量%を超えると、鋳造時に粗大な金属間化合物を形成し、加工性が低下し圧延時に割れが発生する。
したがって、犠材にMnを含有させる場合、Mnの含有量は、0.5〜2.0質量%である。
(犠材のTi:0.05〜0.30質量%)
Tiは、アルミニウム合金中において層状に分布することにより、腐食形態が層状化し、板厚方向への腐食進行速度を低減することができるため、耐食性の向上に寄与する。
Tiの含有量が0.05質量%未満では、耐食性向上の効果が十分には得られない。一方、Tiの含有量が0.30質量%を超えると、鋳造時に粗大なAlTi金属間化合物を形成し易くなり、加工性が低下し圧延時に割れが発生する。
したがって、犠材にTiを含有させる場合、Tiの含有量は、0.05〜0.30質量%である。
(犠材のCr:0.05〜0.30質量%)
Crは、AlとAlCr分散粒子を形成して分散強化することで、ろう付後の強度向上と、結晶粒微細化による耐食性向上に寄与する。
Crの含有量が0.05質量%未満では、強度、耐食性向上の効果が不十分である。一方、Crの含有量が0.30質量%を超えると、粗大AlCr化合物を形成し延性を低下させ、加工性が低下し圧延時に割れが発生する。
したがって、犠材にCrを含有させる場合、犠材のCrの含有量は、0.05〜0.30質量%である。
(犠材のZr:0.05〜0.30質量%)
Zrは、AlとAlZr分散粒子を形成して分散強化することで、ろう付後の強度向上と、結晶粒微細化による耐食性向上に寄与する。
Zrの含有量が0.05質量%未満では、強度向上の効果が十分には得られない。一方、Zrの含有量が0.30質量%を超えると、鋳造時に粗大なAlZr金属間化合物を形成し、加工性が低下するため、加工性が低下し圧延時に割れが発生する。
したがって、犠材にZrを含有させる場合、Zrの含有量は、0.05〜0.30質量%である。
(犠材の残部:Alおよび不可避不純物)
犠材の成分は前記の他、残部がAlおよび不可避的不純物からなる。なお、不可避的不純物としては、例えば、Fe、In、Sn、Ni等が挙げられる。また、前記した成分のうち、Mn、Ti、Cr、Zrは、前記所定の含有量となるように積極的に添加される場合だけではなく、不可避的不純物として含有される場合もある。
これらの不可避的不純物について、Feは0.5質量%未満、それ以外の元素は0.05質量%未満(好ましくは0.03質量%以下)の含有量であれば、本発明の効果を妨げず、犠材に含有することは許容される。
[ろう材]
ろう材は、アルミニウム合金からなる。このアルミニウム合金としては、特に限定されないが、一般的なJIS合金、例えば4343、4045等が挙げられる(JIS Z3263:2002参照)。そして、アルミニウム合金とは、Siを含有した合金の他に、Znを含有した合金も含むものが挙げられる。すなわち、アルミニウム合金としては、通常使用されているAl−Si系合金、またはAl−Si−Zn系合金であればどのようなものでもよい。
また、真空ろう付用に用いられるAl−Si−Mg系、Al−Si−Mg−Bi系合金を使用することも可能である。さらに、Si、Zn、Mg、Biの他、Fe、Cu、Mn等を含有してもよい。
なお、ろう材として、具体的には、Si:7.0〜12.0質量%、Zn:0.5〜6.0質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるものを用いることができる。
[クラッド材の板厚および犠材の厚さの比率]
(クラッド材の板厚)
本発明は、薄肉化に対応可能なクラッド材の提供を1つの課題としている。ここで、クラッド材の板厚が0.2mm未満の場合において、従来の成分組成のクラッド材ではろう付後強度および耐食性の確保が困難になる、というもう1つの課題が明確に現れることとなる。つまり、本発明は、板厚が0.2mm未満のクラッド材に適用することにより、薄肉化に対応可能となるという効果を発揮しつつ、ろう付後強度および耐食性に優れるという効果を発揮することができる。したがって、クラッド材の板厚は、0.2mm未満である。
なお、薄肉化という効果を確実なものとするためには、クラッド材の板厚は0.17mm以下が好ましい。
(犠材の厚さの比率)
心材の厚さと犠材の厚さとの合計に対する犠材の厚さの比率は、(犠材の厚さ)/(心材の厚さ+犠材の厚さ)×100%で表される。
犠材の前記比率が22.5%未満では、本発明が対象とする0.2mm未満のクラッド材において、犠材の厚さがかなり薄くなってしまうことにより、耐食性とろう付後強度を確保するのが困難となってしまう。一方、犠材の前記比率が50%を超えると、心材と犠材との圧着性の確保が困難となる。
したがって、犠材の前記比率は、22.5%以上50%以下である。
なお、耐食性の確保という効果を確実なものとするために、犠材の前記比率は25%以上が好ましく、製造可能性を確実なものとするために、犠材の前記比率は40%以下が好ましい。
[アルミニウム合金クラッド材の製造方法]
まず、アルミニウム合金クラッド材の材料である心材、犠材、およびろう材を製造する。この心材、犠材、およびろう材の製造方法は特に限定されない。例えば、前記した組成の心材用アルミニウム合金を所定の鋳造温度で鋳造した後、得られた鋳塊を必要に応じて面削し、均質化熱処理することで、心材を製造することができる。また、前記した組成の犠材用アルミニウム合金、およびろう材用アルミニウム合金を所定の鋳造温度で鋳造した後、得られた鋳塊を必要に応じて面削し、均質化熱処理する。そして、所定の板厚まで熱間圧延することで、犠材、およびろう材を製造することができる。
その後、心材の一側面に犠材を重ね、他側面にろう材を重ね、熱間圧延を施すことによりそれぞれを圧着・圧延させて板材とする。そして、当該板材に対し、冷間圧延を施すことで、アルミニウム合金クラッド材を製造する。当該板材は必要に応じて冷間圧延途中、または冷間圧延後に焼鈍工程を経ても良い。
本発明に係るアルミニウム合金クラッド材およびその製造方法は、以上説明したとおりであるが、本発明を行うにあたり、明示していない条件等については、従来公知のものであればよく、前記条件によって得られる効果を奏する限りにおいて、限定されないことは言うまでもない。
次に、本発明に係るアルミニウム合金クラッド材について、本発明の要件を満たす実施例と、本発明の要件を満たさない比較例と、を対比して具体的に説明する。
[心材の製造]
表1に示す成分を有する心材No.1〜20の心材用アルミニウム合金を、連続鋳造法により造塊し、面削、均質化処理を行い、心材用の板材を得た。
なお、表1に示す心材の残部は、Alおよび不可避的不純物である。
Figure 0006227462
[犠材の製造]
表2に示す成分を有する犠材No.1〜28の犠材用アルミニウム合金を、連続鋳造法により造塊し、必要に応じて面削、均質化処理を行い、所定の板厚まで熱間圧延し、犠材用の板材を得た。
なお、表2に示す犠材の残部は、Alおよび不可避的不純物である。
Figure 0006227462
[ろう材用の製造]
ろう材用アルミニウム合金を、連続鋳造法により造塊し、必要に応じて面削、均質化処理を行い、所定の板厚まで熱間圧延し、ろう材用の板材を得た。
なお、ろう材用アルミニウム合金の組成は、Si:10.0質量%、残部:Alおよび不可避的不純物、というものであった。
[アルミニウム合金クラッド材の製造]
製造した心材No.1〜20のうちのいずれかの心材用板材の一側面に、犠材No.1〜28のうちのいずれかの犠材用板材を心材の厚さと犠材の厚さとの合計に対する犠材の厚さの比率が所定の割合となるように所定の板厚のものを重ね合わせるとともに、心材用板材の他側面に、所定の板厚のろう材用板材を重ね合わせ、熱間圧延により圧着・圧延して板材とした。その後、当該板材に対し、冷間圧延、中間焼鈍、仕上圧延、仕上焼鈍を行い、所定の板厚のクラッド材(供試材)とした。
次に、前記作製した供試材について、ろう付後強度、ろう付性、犠材側耐食性の評価を下記に示す方法で行った。
[ろう付後強度評価]
ろう付後強度は、以下のようにして評価した。まず、供試材について、窒素雰囲気の下、600℃で5分間保持のろう付を模擬した熱処理を施した。その後、室温で7日間保持し、引張方向が圧延方向と平行となるように、JIS5号試験片に加工して、室温にて引張試験を実施することによりろう付後強度を測定した。
ろう付後強度は、引張強さが200MPa以上のものを極めて良好(◎)と評価し、200MPa未満180MPa以上のものを良好(○)と評価し、180MPa未満のものを不良(×)と評価した。
[ろう付性評価]
ろう付性は、竹本正ら著、「アルミニウムブレージングハンドブック(改訂版)」、軽金属溶接構造協会(2003年3月発行)の132〜136頁に記載されている評価方法により評価した。図2に示すように、ろう材面が上向きとなるように水平に置いた下板(供試材(縦幅25mm×横幅60mm))と、この下板に対して垂直に立てて配置した上板(3003−O材(厚さ2.0mm×縦幅25mm×横幅55mm))との間に、φ2mmのステンレス製スペーサを挟んで、一定のクリアランスを設定した。なお、下板の供試材は、ろう材面側にフラックス(森田化学工業株製FL−7)を5g/m2塗布した。そして、窒素雰囲気下、600℃で5分間という条件の加熱処理を行った後、下板と上板のすき間がフィレットにより充填された長さ(間隙充填長さ)をノギスで測定してろう付性を数値化した。
間隙充填長さが25mm以上のものを極めて良好(◎)と評価し、25mm未満15mm以上のものを良好(○)と評価し、15mm未満のものを不良(×)と評価した。
[犠材側耐食性評価]
犠材側耐食性は、供試材(縦幅60mm×横幅50mm)について、窒素雰囲気の下、600℃×5分間のろう付相当の加熱を行なった後に、ろう材側の全面をマスキング用シールで覆い、犠材側を試験面とした。そして、OY水浸漬試験を行い、腐食深さを測定することにより評価した。
この水浸漬試験とは、88℃のOY水に8時間浸漬し(使用時を想定)、室温のOY水に16時間浸漬(保管時を想定)するという一連の作業を1サイクルとし、これを90サイクル繰り返した後の最大腐食深さを測定するというものである。なお、OY(Old Yokohama river water)水とは、代表的な日本の河川に含有される塩素イオン及び硫酸イオン等を模擬した腐食試験液であり、このOY水の組成(Cl:195ppm、SO 2−:60ppm、Cu2+:1ppm、Fe3+:30ppm)が規定されている(Y.Ando.et.al.,SAE Technical Paper 870180(1987))。
犠材側耐食性は、試験後の腐食深さが犠材厚さ以下のものを極めて良好(◎)、犠材厚さを超えて全板厚の半分未満のものを良好(○)、全板厚の半分以上のものを不良(×)とした。
表3、4には、心材、犠材、ろう材の種類や厚さ等、および、評価試験の結果を示す。なお、表3、4の「犠/(心+犠)」とは、「心材の厚さと犠材の厚さとの合計に対する犠材の厚さの比率」のことである。また、表3、4において、本発明の要件を満たさないものは、数値に下線を引いて示す。
Figure 0006227462
Figure 0006227462
[結果の検討]
表3に示すように、供試材No.1〜33は、本発明の要件を満たしているため、板厚が0.2mm未満にもかかわらず、ろう付後強度評価、耐食性評価(犠材側耐食性評価)のいずれもが良好以上の評価となった。加えて、供試材No.1〜33は、ろう付性評価についても良好以上の評価となった。
一方、表4に示すように、供試材No.34〜55は、本発明の構成を満たさないため、以下の結果となった。
供試材No.34は、犠材のMg含有量が少なかったため、ろう付後強度評価が不良となった。供試材No.35は、犠材のMg含有量が多かったため、圧着性が低下し製造できなかった。供試材No.36は、犠材のZn含有量が少なかったため、犠牲防食効果が充分に発揮されず耐食性評価が不良となった。供試材No.37は、犠材のZn含有量が多かったため、ろう付時に犠材が溶融した。
供試材No.38は、犠材のSi含有量が多かったため、ろう付時に犠材が溶融してしまった。供試材No.39は、犠材のSi含有量が少なかったため、ろう付後強度が不良であった。
供試材No.40は、犠材のCr含有量が多かったため、圧延時に割れが発生し、供試材の作製ができなかった。供試材No.41は、犠材のMn含有量が多かったため、圧延時に割れが発生し、供試材の作製ができなかった。供試材No.42は、犠材のTi含有量が多かったため、圧延時に割れが発生し、供試材の作製ができなかった。供試材No.43は、犠材のZr含有量が多かったため、圧延時に割れが発生し、供試材の作製ができなかった。
供試材No.44は、心材のMg含有量が多かったため、充填長さが不良であった。供試材No.45は、心材のTi含有量が多かったため、圧延時に割れが発生し、供試材の作製ができなかった。
供試材No.46は、心材のSi含有量が少なかったため、ろう付後強度評価が不良となった。供試材No.47は、心材のMn含有量が少なかったため、ろう付後強度評価が不良となった。供試材No.48は、心材のCr含有量が多かったため、圧延時に割れが発生し、供試材の作製ができなかった。供試材No.49は、心材のZr含有量が多かったため、圧延時に割れが発生し、供試材の作製ができなかった。供試材No.50は、心材のMn含有量が多かったため、圧延時に割れが発生し、供試材の作製ができなかった。
供試材No.51は心材のSi含有量が多かったため、ろう付時に心材が溶融してしまった。供試材No.52は心材のCu含有量が多かったため、ろう付時に心材が溶融してしまった。供試材No.53は心材のCu含有量が少なかったため、ろう付後強度が不良であった。
供試材No.54は、犠/(心+犠)の値が高かったため、製造できなかった。供試材No.55は、犠/(心+犠)の値が低かったため、犠材が発揮するろう付後強度および耐食性の向上という効果を十分に得られず、ろう付後強度評価および犠材側耐食性評価が不良という結果となった。
以上より、本発明に係るアルミニウム合金クラッド材によれば、0.2mm未満という薄肉化に対応しつつ、優れたろう付後強度および耐食性を確保できることがわかった。
1 アルミニウム合金クラッド材
2 心材
3 犠材
4 ろう材

Claims (6)

  1. 心材と、前記心材の一方の面に設けられた犠材と、前記心材の他方の面に設けられたろう材と、を備えるアルミニウム合金クラッド材であって、
    前記アルミニウム合金クラッド材の板厚は、0.2mm未満であり、
    前記心材は、Si:0.1〜1.2質量%、Cu:0.5〜1.5質量%、Mn:0.5〜2.0質量%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなり、
    前記犠材は、Zn:2.5〜7.0質量%、Mg:1.5〜3.0質量%、Si:0.2〜0.9質量%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなり、
    前記心材の厚さと前記犠材の厚さとの合計に対する前記犠材の厚さの比率が22.5〜50%であることを特徴とするアルミニウム合金クラッド材。
  2. 前記犠材は、Mn:0.5〜2.0質量%をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金クラッド材。
  3. 前記犠材は、Ti:0.05〜0.30質量%をさらに含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアルミニウム合金クラッド材。
  4. 前記犠材は、Cr:0.05〜0.30質量%、Zr:0.05〜0.30質量%、のうち1種以上をさらに含有するとともに、CrとZrの含有量は前記した上限値を超えないことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のアルミニウム合金クラッド材。
  5. 前記心材は、Ti:0.05〜0.30質量%をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のアルミニウム合金クラッド材。
  6. 前記心材は、Mg:0.05〜0.50質量%、Cr:0.05〜0.30質量%、Zr:0.05〜0.30質量%、のうち1種以上をさらに含有するとともに、MgとCrとZrの含有量は前記した上限値を超えないことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のアルミニウム合金クラッド材。
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