JP6226835B2 - 洗濯機及び継手 - Google Patents

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Description

本発明は、槽内に水を溜めて洗濯を行う洗濯機に関する。
従来、洗濯機の排水構造として、特開2002−18188号公報(特許文献1)に記載された洗濯機パン用継手が知られている。特許文献1には、排水トラップに対する洗濯機排水ホースの着脱を容易かつ確実に行うことができ、排水トラップの清掃も簡単に行うことができる洗濯機パン用継手を提供するために、排水トラップの流入口にねじ込み式ソケット継手を接合し、このねじ込み式ソケット継手にゴム輪式ソケット継手を着脱可能にねじ込み接合すると共に、洗濯機排水ホースの先端に装着したエルボ継手を排水トラップ上方の洗濯機設置用パンに設けた通孔を通してゴム輪式ソケット継手に着脱可能に接合する洗濯機パン用継手が開示されている(要約参照)。
特開2002−18188号公報
特許文献1では、排水管の入口部に排水トラップが設けられ、洗濯機排水ホースの先端に装着したエルボ継手を排水トラップに接続する構造である。排水管に排水トラップが設けられない場合は、エルボ継手の先端部が排水管に直接挿入される。通常、エルボ継手の外径は排水管の内径に対して十分に小さく形成されており、エルボ継手の外周と排水管の内周との間に隙間ができる。このため、洗濯水の排水時に異常発泡が発生すると、エルボ継手の先端部から排出された泡がエルボ継手外周と排水管内周との間の隙間を通って上昇し、排水管の開口部から溢れ出す泡溢れが生じる場合がある。従来、このような泡溢れに対して、簡単な構成で防止することができる有効な手段を備えた排水ホースが無かった。
本発明の目的は、洗濯機の排水ホースの先端部(下流端部)に設けられ、排水口に挿入される継手に、簡単な構成で泡溢れを抑制する手段を設けることにある。
上記目的を達成するために、本発明の洗濯機は、洗濯物を収容し洗濯水を溜めて洗濯を行う槽と、前記槽内の洗濯水を配する排水ホースと、前記排水ホースの先端に設けられ排水管に挿入されて前記排水ホースを前記排水管に接続する筒状の継手とを備えた洗濯機において、前記継手は、前記排水管に挿入される挿入部の外周面に、前記排水管の内周面に当接する第1の突状部と、前記第1の突状部に対して外径寸法が等しく上下方向に隣り合って配設された第2の突状部と、を有し、前記第1の突状部と前記第2の突状部とは、それぞれスリット又は上下方向に貫通する孔を有し、前記第1の突状部のスリット又は孔と前記第2の突状部のスリット又は孔とは、前記挿入部の周方向においてずれた位置に配置されている。
また、上記目的を達成するために、本発明の継手は、洗濯物を収容し洗濯水を溜めて洗濯を行う洗濯機に用いられ、洗濯水を配する排水ホースの先端に設けられ排水管に挿入されて前記排水ホースを前記排水管に接続する筒状の継手において、前記排水管に挿入される挿入部の外周面に、前記排水管の内周面に当接する第1の突状部と、前記第1の突状部に対して外径寸法が等しく上下方向に隣り合って配設された第2の突状部と、を有し、前記第1の突状部と前記第2の突状部とは、それぞれスリット又は上下方向に貫通する孔を有し、前記第1の突状部のスリット又は孔と前記第2の突状部のスリット又は孔とは、前記挿入部の周方向においてずれた位置に配置されている。
本発明によれば、排水管に挿入される継手に突状部を設けたことにより、簡単な構成で泡溢れを抑制することができる。さらに、洗濯水の排水時に継手が挿入される排水管内が負圧になることを抑制することができ、排水トラップが破封されないようにすることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る実施例について、除湿乾燥運転における洗濯機(洗濯乾燥機)の断面を示す断面図である。 排水ホースの先端部の構成を示す側面図である。 図2に示す排水ホースの先端部を、紙面に平行な平面で切断した断面図である。 排水ホースの先端部の斜視図である。 図4とは異なる角度から見た排水ホースの先端部の斜視図である。 排水ホースの先端部に接続される継手の側面図である。 図6のA−A断面、B−B断面、C−C断面及びD−D断面を示す断面図である。
以下、本発明に係る洗濯乾燥機100の一実施例を図面により説明する。
図1を参照して、洗濯乾燥機の概要を説明する。本発明は、乾燥機能を持たない洗濯機にも適用できる。洗濯を行う槽と脱水を行う槽とを別々に設けた洗濯機(二槽洗濯機)にも適用可能である。以下の説明では回転軸が水平或いは鉛直線に対して傾斜して設けられたドラム式洗濯機について説明するが、回転軸が鉛直方向に設けられた縦型洗濯機にも適用可能である。尚、本明細書では、特に必要がある場合を除いて、洗濯機と洗濯乾燥機とを区別せず、単に洗濯機として説明する。
洗濯機の外郭は、ベース1の上部に、鋼板と樹脂成形品とが組合わされて構成された外枠2が載せられて形成される。外枠2の正面には洗濯物30を出し入れするドア3と前面カバー22とが設けられ、背面には背面カバー23が設けられている。
外枠2の内側には外槽20を備える。外槽20は下部に設けられた複数個のサスペンション21により支持されている。外槽20の内側には回転ドラム29が設けられており、回転ドラム29にはドア3を開けて洗濯物30が投入される。回転ドラム29の開口部の外周には脱水時の洗濯物30のアンバランスによる振動を低減するための流体バランサー31が設けられている。
また、回転ドラム29の内側には洗濯物30を掻き揚げる複数個のリフター33が設けられている。回転ドラム29は回転ドラム用金属製フランジ34に連結された主軸35を介してドラム駆動用モータ36に直結されている。外槽20の開口部には弾性体からなるゴム系のパッキン38が取付けられている。
このパッキン38は外槽20内とドア3との水密性を維持する役割をしている。これにより、洗い,すすぎ及び脱水時の水漏れの防止が図られている。回転ドラム29は、側壁に遠心脱水および通風用の多数の小孔(図示せず)を有する。外槽20の底壁に開口した排水口37は、排水弁8を介して排水ホース9に接続する。排水ホース9の先端部(下流端部)には、継手9Aが接続される。継手9AはL字形に折れ曲がった形状(エルボ継手)をしており、先端部が排水管10の入口部(上流側端部)に挿入される。
回転ドラム29内の洗濯物30を乾燥させる除湿ダクト5と送風手段たるファン61と加熱手段たるヒータ62を含む乾燥装置6は、外槽20から離して外枠2に固定(図示せず)されている。除湿ダクト5と通風口32は柔軟構造のベローズ4で略水平に接続し、ヒータ62の出口と吹出しノズル11とは、外槽20の最上面から中心までの間の位置で、且つ外槽20の奥行き方向における中心より前面側の位置で、柔軟構造のベローズ7により接続され、外槽20の振動を吸収している。排水口37、ファン61の吸気口及び吐出口には温度センサ(図示せず)が設けてある。
洗濯機の前側下方には、外枠2の内側に、洗濯工程及び乾燥工程を制御する制御装置138が設けられている。
このように構成したドラム式の洗濯機は、洗濯運転工程においては、回転ドラム29内に洗濯物を投入し、排水弁8を閉じた状態で給水して外槽20に洗濯水を溜め、回転ドラム29を回転させて洗濯物30を洗濯する。また、脱水運転工程においては、排水弁8を開いて外槽20内の洗濯水を排水し、回転ドラム29を回転させて遠心脱水する。
そして、乾燥運転工程前半から中盤では、排水弁8を開いた状態で回転ドラム29を回転させると共に、図1に示すように、ファン61を運転して外槽20内の空気を通風口32から吸い出して水冷除湿ダクト5内を通過させて水冷除湿した後にヒータ62で加熱して吹出しノズル11から回転ドラム29内の洗濯物30に向けて吹き込む循環空気12を生成する。
回転ドラム29内で洗濯物30から水分を奪って湿潤した循環空気12の除湿は、冷却水弁(図示せず)を開き冷却水供給管51から水冷除湿ダクト5内の壁面に流れ出た冷却水52を流下させ、循環空気12と触れさせることにより実現する。水冷除湿ダクト5内の壁面に流れ出た冷却水52は排水口37を通って排水ホース9により排出される。
乾燥運転工程後半では、ヒータ62をOFFにして冷却水52を止める。そして、吸気弁13を開くことによりベース1下部の隙間から吸込まれた外部空気16は、外槽20の側面を流れながら外槽20、モータ36、ファン61の排熱を受けながら温められ、乾燥中盤までに外槽20の上面と外枠2の空間に溜められた高温の筐体内部空気15とともにファン61へ吸込まれる。吸込まれた筐体内部空気14は洗濯物30に吹付けられ洗濯物30から水分を奪い、湿潤して排水口37より排水ホース9を通り、排水管10に排出され、下水流路へと流下する。
排水管10の入口部(上流側端部)に、下流側が上流側に対して上方に位置するように流路を折り曲げ、上方に折り曲げた下流側のさらに下流側が上流側に対して下方に位置するように流路を折り曲げた流路構造を設け、この流路構造により排水トラップを構成してもよい。乾燥運転工程後半において、排水ホース9を通じて排水管10に排気する場合は、排水トラップの水封じを破る必要がある。このような排水トラップでは、一般的に、水封じ高さは50〜80mm程度あるため、水封じを破るには排水ホース9側の圧力は約1000Pa以上必要となる。この圧力を確保するために、吸気弁13を全開にしてファン61に戻ってくる循環空気14の流路を遮断し、ファン61の回転数を上げることで、この圧力を確保する。
また、排水トラップを設けている場合は、排水口40から逆流するように流入して来る臭気を抑えるため、水封じを破った後も高い圧力(所定以上の圧力)を確保することが好ましく、排水ホース9による排気式乾燥中は、高い圧力を保つようにファン61を制御するとよい。また、乾燥運転終了後は、排水口40側の圧力より排水ホース9側の圧力を高く保ちながら水封じを破らない圧力レベルまでファン61の回転数を下げて冷却水52を流し、排水トラップの上記流路構造(水溜トラップ)に水を溜め、水封じを回復させて乾燥運転工程を終了するとよい。このように、乾燥運転終了後に、排水ホース9側の圧力を所定以上に保ちながら排水ホースを経由して排水トラップ装置10に水を供給することにより、排水口40からの臭気を抑えながら排水トラップ10の水封じを回復させることができる。なお、この排水トラップ装置の水封じ回復は、排水ホース9側の圧力を高く保っていれば、乾燥運転の最後又は乾燥運転の終了後のいずれでも良い。
乾燥運転工程前半から中盤の除湿乾燥運転では排水ホース9から排気されないが、乾燥運転工程後半の排気乾燥運転では排水ホース9から排気される。乾燥運転工程は、排気乾燥運転を始めから終わりまで続けたり、最初に水冷除湿運転をして途中から排気乾燥運転に移行したり、最初に排気乾燥運転をして途中から水冷除湿運転に移行するなど、種々の運転方法がある。
次に、排水ホース9の先端部の構成について、図2〜図7を用いて説明する。図2は、排水ホース9の先端部の構成を示す側面図である。図3は、図2に示す排水ホース9の先端部を、紙面に平行な平面で切断した断面図である。図4は、排水ホース9の先端部の斜視図である。図5は、図4とは異なる角度から見た排水ホース9の先端部の斜視図である。図6は、排水ホース9の先端部に接続される継手の側面図である。図7は、図6のA−A断面、B−B断面、C−C断面及びD−D断面を示す断面図である。
図2に示すように、排水ホース9の先端部にはL字形をした筒状の継手(エルボ継手)9Aが接続され、継手9Aによって排水ホース9は排水管10に接続される。継手9Aは略90度に折れ曲がる形状をしており、排水管10に挿入される挿入部92と排水管10の外部に露出する露出部91とを有する。露出部91は、通常、洗濯機100が設置される床面或いは防水パン上に露出する。挿入部92と露出部91との境には、継手9Aの外周に鍔状に形成されたカバー部96が設けられている。カバー部96は排水管10の入口開口を覆うと共に、挿入部92の排水管10内への挿入量を決める。
露出部91における挿入部92への接続側とは反対側の端部に中継部材97が接続されており、中継部材97に排水ホース9が接続される。排水ホース9は締付け部材98によって中継部材97に固定される。挿入部92の先端部95はその軸方向に対して斜めにカットされ、このカット面に出口開口が形成されている。
カバー部96の下方には、挿入部92の外周面に鍔状に形成された4つの突状部(鍔部)93a,93b,94a,94bが形成されている。図7に示すように、4つの突状部93a,93b,94a,94bはそれぞれ円環状に形成されている。突状部93a,93bの挿入部92外周面からの突き出し寸法(すなわち外径)は等しい。突状部94a,94bの挿入部92外周面からの突き出し寸法(すなわち外径)は等しい。2つの突状部94a,94bの挿入部92外周面からの突き出し寸法は、他の2つの突状部93a,93bの突き出し寸法よりも大きい。
図6及び図7に示すように、突状部94a,94bは突状部93a,93bよりも突き出し寸法が大きい。そして、突き出し寸法の大きい2つの突状部94a,94bが突き出し寸法の小さい突状部93a,93bよりも上方、すなわち露出部91又はカバー部96に近い位置に配設されている。言い換えれば、突状部93a,93bは突状部94a,94bに対して下方、すなわち挿入部92の先端側に配設されている。
突状部93a,93b,94a,94bは、挿入部92が排水管10に挿入されると、排水管10の内径に応じて変形しながら排水管10の内周壁面(内周面)に当接する。本実施例では、突状部94a,94bの外径寸法は排水管10の内径寸法よりも大きく、突状部93a,93bの外径寸法は排水管10の内径寸法に等しいか、排水管10の内径寸法よりも小さい。図2及び図3では、排水管10の内径寸法と突状部93a,93b,94a,94bの外径寸法との関係を明確に示すために、突状部94a,94bの先端部が排水管10の部材内にめり込むように描いている。実際には、突状部94a,94bの先端部は排水管10の内周壁面に沿うように上方に向けて変形する。このために、突状部93a,93b,94a,94bは、可撓性を有し、柔軟な構造である。
突状部93a,93b,94a,94bは、リップシールとして機能する。排水管10の内径寸法は決まっておらず、色々な寸法が存在する。突状部94a,94bの外径に対して小さすぎる内径寸法の排水管10に対しては、突状部94a,94bが大きく変形する。この場合、突状部94a,94bに撓みが生じることにより、排水管10の内周壁面との間に大きな隙間が生じる場合がある。このような場合、突状部94a,94bはリップシールとして機能しなくなる。また、突状部93a,93bの外径に対して、大きい内径寸法の排水管10に対しては、突状部93a,93bの先端と排水管10の内周壁面との間に隙間ができ、突状部93a,93bはリップシールとして機能しなくなる。色々な寸法の排水管10に対して幅広く対応できるように、本実施例では突状部93a,93b,94a,94bの外径寸法として、二つの寸法(93a及び93bの外径寸法と94a及び94bの外径寸法)を設定している。突状部93a,93b,94a,94bは、リップシールとして機能する部材であるため、リップと呼ぶ場合もある。
挿入部92の外径は、排水管10に挿入できるように、排水管10の内径よりも小さく作られている。従って、挿入部92の外周面と排水管10の内周壁面との間に環状の隙間S(図2参照)が形成される。
洗濯機100の外槽20内の洗濯水が排水される際に、排水管10内で異常発泡する場合がある。異常発泡によって発生した泡は挿入部92の外周面と排水管10の内周壁面との間隙間Sを上昇する。突状部93a,93bと突状部94a,94bとのうち少なくともいずれか一方が、排水管10の内周壁面に適切に当接し、リップシールとして機能する。このため、泡が隙間Sを上昇するに従って隙間Sの圧力が高まり、泡の上昇が抑制される。
本実施例において、突状部93a,93bの外径寸法が排水管10の内径寸法よりも小さい場合、或いは突状部93a,93bの外径寸法が排水管10の内径寸法に等しい場合でリップシールとして十分に機能できない場合は、突状部94a,94bがリップシールとして機能する。突状部94a,94bの外径寸法が排水管10の内径寸法よりも大き過ぎる場合、突状部94a,94bは上述したようにリップシールとして機能できなくなるが、突状部93a,93bがリップシールとして機能する。排水管10の内径寸法によっては、突状部93a,93bと突状部94a,94bの両方がリップシールとして機能する場合もある。
泡の上昇を抑制するためには、突状部は一つあれば良い。従って、突状部を一つだけ設けてもよい。或いは、突状部93aと突状部94aとを一つずつ設けてもよい。上述したように、突状部を複数設けることにより、内径寸法が異なる排水管10に対して幅広く対応することができる。また、本実施例では、外径寸法の小さい突状部を二つ(93a,93b)と、外径寸法の大きい突状部を二つ(94a,94b)設けている。このように、同じ外径寸法の突状部を二つずつ設けている理由については、後述する。
泡の上昇によって隙間Sの圧力を高め、この圧力の高まりによって泡の上昇を抑制するためには、挿入部92はその軸方向(挿入方向或いは流路方向)に泡の上昇を可能にするある程度の長さが必要である。そこで、最下端にある突状部93aの下端面と挿入部92の斜めにカットされた先端部95の最も高い位置との間の長さL2(すなわち環状面が形成される長さ)を、少なくとも挿入部92の内側に形成される排水流路の内径寸法D1以上にすることが好ましい。より好ましくは、長さL2を内径寸法D1の2倍以上にする方が良い。さらに好ましくは、長さL2を内径寸法D1の3倍以上にする方が良い。本実施例では、長さL2を内径寸法D1の4倍に設定している。なお、挿入部92の内側に形成される排水流路の断面が楕円形状の場合は、楕円の長軸の長さを内径寸法D1として上記のように設定すると良い。排水流路の断面は多角形であってもよい。
また、本実施例では、カバー部96の下面から最も下側に位置する突状部93bの下端面との間に長さL1に対して、L2は4倍以上の長さである。
次に、突状部93a,93b,94a,94bに設けたスリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1について、図7を参照して説明する。
排水管10の下流には集合マスなどが設けられ、排水管10が封水される場合がある。このような排水設備においては、洗濯機100の洗濯水の排水時に、排水管10内が負圧になる場合がある。このような排水設備の排水管10に例えば洗面台や風呂の排水経路が接続されていると、洗面台や風呂の排水経路に設けられた排水トラップが、洗濯水の排水時に排水管10内が負圧になることにより、破封される可能性がある。
本実施例では、洗濯水の排水時に排水管10内が負圧になることを抑制するため、突状部93aにスリット93a−1を、突状部93bにスリット93b−1を、突状部94aにスリット94a−1を、突状部94bにスリット94b−1を設けている。スリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1は、突状部93a,93b,94a,94bの上下に形成される空間を連通する連通路を形成し、排水管10内が負圧になるのを排水トラップが破封されない程度に抑制する。
スリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1は、突状部93a,93b,94a,94bの外周から挿入部92の外周面まで、挿入部92の外周面に近づくほど幅が狭くなるように、V字形状をしている。上述したように、挿入部92が排水管10に挿入される際に、突状部93a,93b,94a,94bは変形する。スリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1が突状部93a,93b,94a,94bの外周から中心側に同じ幅で形成されていると、この変形の際にスリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1の両側の突状部93a,93b,94a,94bが重なり合って、スリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1によって形成される連通路を塞いでしまう場合がある。本実施例のように、スリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1をV字形状にすることにより、挿入部92が排水管10に挿入される際に突状部93a,93b,94a,94bが変形しても、スリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1によって形成される連通路が塞がれ難くなる。従って、挿入部92が排水管10に挿入される際に、確実に連通路を確保し、排水管10が負圧になるのを確実に抑制することができる。
次に、同じ外径寸法の突状部を二つ(93a及び93b又は94a及び94b)設けている理由について、説明する。
スリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1は排水管10が負圧になるのを抑制する一方で、突状部93a,93b,94a,94bのリップシールとしての機能を阻害することになる。従って、スリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1によって形成される連通路が空気の流通に対して適度な抵抗を有していること必要である。
このために、本実施例では、同じ外径寸法の突状部を二つ(93a及び93b又は94a及び94b)設けている。突状部93a及び93bと突状部94a及び94bとは外径が異なるだけで、同じ構造及び機能を有している。突状部93aと突状部94aとは外径が異なるだけで、同じ構造及び機能を有し、突状部93bと突状部94bとは外径が異なるだけで、同じ構造及び機能を有している。すなわち、従って、突状部93a及び93bについて説明する。
スリット93a−1とスリット93b−1とは、図4、図5及び図7に示すように、挿入部92の外周面の周方向に、180度ずれた位置に形成されている。また、下方に位置する突状部93aと上方に位置する突状部93bとの間には、図2及び図3に示すように、空間Saが形成される。これにより、突状部93aから下方の空間Sと突状部93bから上方の空間Sbとは、スリット93a−1と、挿入部92の外周面の周方向に半周分の空間Saと、スリット93b−1とを通じて連通される。このため、スリット93a−1と空間Saとスリット93b−1とによって形成される、空間Saと空間Sbとの連通路は、空気の流れに対して程度な抵抗を有し、泡の上昇時に空間Sから圧力が抜けるのを抑制する。これにより、発泡時の空間S内の圧力上昇が可能になり、泡の上昇を防止又は抑制することができる。
同じ外径寸法の突状部を二つ(93a及び93b又は94a及び94b)設けることなく、スリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1によって形成される連通路が空気の流通に対して適度な抵抗を有するようにすることは可能である。従って、一つの突状部を設け、その突状部にスリットを設けた構成でもよい。或いは、大径の突状部94aと小径の突状部93aとを設け、これらの突状部93a,94aにそれぞれスリット93a−1,94a−1を設けた構成であってもよい。上述したように、同じ外径寸法の突状部を二つ(93a及び93b又は94a及び94b)設け、それらの突状部(93a及び93b又は94a及び94b)にスリット(93a−1及び93b−1又は94a−1及び94b−1)を設けた構成では、スリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1によって形成される連通路において空気の流通に対する適度な抵抗を得ることが容易になる。
突状部93a,93b,94a,94bは上述したように可撓性を有する。このために小径の排水管用に設けられた突状部93a,93bは、突状部93a,93bの厚さ(平均厚さ)に対して突き出し寸法が少なくとも2倍以上の大きさを持つようにすることが好ましい。また、大径の排水管用に設けられた突状部93a,93bは、突状部93a,93bの厚さ(平均厚さ)に対して突き出し寸法が少なくとも3倍以上の大きさを持つようにすることが好ましい。突状部93a,93bにおける厚さ(平均厚さ)に対する突き出し寸法の比を、突状部94a,94bにおける厚さ(平均厚さ)に対する突き出し寸法の比よりも大きくすることにより、大径の排水管用に設けられた突状部94a,94bの変形が容易になる。このため、挿入部92を小径の排水管10に挿入する場合でも、突状部94a,94bが邪魔になることなく、挿入部92の挿入が容易になる。
突状部94aと上方に位置する突状部94bとの間には、突状部93aと突状部93bとの間に形成される空間Saと同様な空間Scが形成される。
また、同じ外径寸法の突状部を二つ(93a及び93b又は94a及び94b)設けていることにより、二つの突状部のうちいずれか一方が機能しなくなっても、もう一方の突状部でリップシールの機能が得られ、発泡時の泡溢れを防ぐことができる。
各突状部93a,93b,94a,94bは、端面が挿入部92の外周面に当接するように完全に倒れた場合でも、隣接する突状部93a,93b,94a,94bと接触しないような間隔を置いて、形成されている。従って、突状部93aと93bとの間隔よりも、突状部94aと94bとの間隔の方が広い。
スリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1の形状はV字形状に限定される訳ではない。またスリット93a−1,93b−1,94a−1,94b−1は、スリットに替えて貫通孔としてもよい。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
9…排水ホース、9A…継手(エルボ継手)、10…排水管、92…継手の挿入部、91…継手の露出部、93a,93b,94a,94b…突状部(鍔部)、93a−1,93b−1,94a−1,94b−1…スリット、95…挿入部92の先端部、96…継手のカバー部、97…中継部材、98…締付け部材、S…挿入部92の外周面と排水管10の内周壁面との間の隙間。

Claims (4)

  1. 洗濯物を収容し洗濯水を溜めて洗濯を行う槽と、前記槽内の洗濯水を配する排水ホースと、前記排水ホースの先端に設けられ排水管に挿入されて前記排水ホースを前記排水管に接続する筒状の継手とを備えた洗濯機において、
    前記継手は、前記排水管に挿入される挿入部の外周面に、前記排水管の内周面に当接する第1の突状部と、前記第1の突状部に対して外径寸法が等しく上下方向に隣り合って配設された第2の突状部と、を有し、
    前記第1の突状部と前記第2の突状部とは、それぞれスリット又は上下方向に貫通する孔を有し、
    前記第1の突状部のスリット又は孔と前記第2の突状部のスリット又は孔とは、前記挿入部の周方向においてずれた位置に配置されていることを特徴とする洗濯機。
  2. 請求項1に記載の洗濯機において、
    前記第1の突状部のスリット又は孔と前記第2の突状部のスリット又は孔とは、前記挿入部の周方向において180度ずれた位置に配置されていることを特徴とする洗濯機。
  3. 請求項1又は2に記載の洗濯機において、
    前記継手は、第1の突状部に対して外径寸法の異なる第3の突状部と、前記第3の突状部に対して外径寸法が等しく上下方向に隣り合って配設された第4の突状部と、を有し、
    前記第3の突状部と前記第4の突状部とは、それぞれスリット又は上下方向に貫通する孔を有し、
    前記第3の突状部のスリット又は孔と前記第4の突状部のスリット又は孔とは、前記挿入部の周方向においてずれた位置に配置されていることを特徴とする洗濯機。
  4. 洗濯物を収容し洗濯水を溜めて洗濯を行う洗濯機に用いられ、洗濯水を配する排水ホースの先端に設けられ排水管に挿入されて前記排水ホースを前記排水管に接続する筒状の継手において、
    前記排水管に挿入される挿入部の外周面に、前記排水管の内周面に当接する第1の突状部と、前記第1の突状部に対して外径寸法が等しく上下方向に隣り合って配設された第2の突状部と、を有し、
    前記第1の突状部と前記第2の突状部とは、それぞれスリット又は上下方向に貫通する孔を有し、
    前記第1の突状部のスリット又は孔と前記第2の突状部のスリット又は孔とは、前記挿入部の周方向においてずれた位置に配置されていることを特徴とする継手。
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