JP6226573B2 - 蓄電モジュール - Google Patents
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Description
また、積層体がケース内で固定されているので、蓄電モジュールが振動や衝撃を受けても、積層体は、振動等の影響を受けにくく、リード端子同士の接続部を確実に保護し、かつ、短絡の発生も確実に防止することができる。
このような構成とすると、積層体の積層状態を保持しつつ、積層体保持部材を積層体に確実に係止させることができる。
このような構成とすると、積層体保持部材に検知電線が保持されるので、検知電線の配索を容易に行える。
検知電線を直接ケースの電線導出孔に配索すると、ケースの端面により検知電線が傷ついたり、切れたりすることが懸念される。しかしながら、上記のような構成とすると、検知電線を電線保持部に保持させた状態で電線導出孔から導出させることができるので、検知電線が傷ついたり、切れたりすることを防止することができる。
実施形態1の蓄電モジュール10を図1ないし図21によって説明する。以下の説明において、図1における左側を前方とし右側を後方とし、図3の上方を上とし下方を下とする。
本実施形態の蓄電モジュール10は、例えばIntegrated Starter Generator(ISG)用の蓄電モジュール10として用いられる。
蓄電モジュール10は、図1〜図3に示すように、全体として略直方体形状をなしている。蓄電モジュール10の前側面および後側面(図1における左右に配される面)からはそれぞれ、各蓄電素子23のリード端子25に接続された電線30が複数本、外部に導出されている。複数本の電線30(検知電線の一例)は、それぞれ、一端が電圧検知端子28(蓄電素子の電圧を検知するための端子)を介して蓄電素子23のリード端子25に接続され、他端が図示しない電圧検知コネクタに接続されている。
ケース11は、蓄電ユニット22の積層体21を収容するケース本体12と、ケース本体12の上面に被せ付けられる蓋部13と、を備える。ケース本体12は、上面および前側面が開口している。ケース本体12の後側面の上端には、図4に示すように、複数の電線30をケース11外に導出する電線導出孔12Bが形成されている。電線導出孔12Bには積層体保持部材58に設けた電線保持部59が嵌めこまれている。ケース本体12の前側の開口部には絶縁蓋部材17が取り付けられている。
ケース11には図5に示すように、積層体21が収容されている。本実施形態において、積層体21は、保持部材40が取り付けられた伝熱部材31に蓄電素子23を載置してなる蓄電ユニット22を、複数積層してなるものである。積層体21を構成する蓄電ユニット22は、蓄電素子23と、保持部材40と、伝熱部材31と、を備える。
蓄電ユニット22において、上面視略長方形状の蓄電素子23は、図8に示すように、短辺方向の一対の縁部を保持部材40により保持されるとともに、保持部材40に取り付けられた伝熱部材31の載置面31Aの上に載置されている。
隣り合う蓄電素子23の極性の相違するリード端子25は、詳細は図示しないが、最上段の蓄電素子23の正極リード端子25および最下段の負極リード端子25を除き、互いに逆方向に屈曲されるとともに、その端部同士を接触するように重ね合わせて溶接することにより接続されている。
最上段の蓄電素子23に接続されるバスバー27(第1バスバー27A)は、蓄電モジュール10の正極として機能する端子であり、最下段の蓄電素子23に接続されるバスバー27は、蓄電モジュール10の正極として機能する端子(第2バスバー27B)である。各バスバー27は、純アルミ、アルミ合金、銅または銅合金などの導電性材料からなり、絶縁蓋部材17のバスバー導出口18から導出される部分が外部機器と接続される端子部27Cである。
伝熱部材31は熱伝導性材料からなる部材であり、隣り合う蓄電素子23の間に配置されている。本実施形態では、熱伝導性材料として、熱伝導性に優れたアルミニウムまたはアルミニウム合金が用いられる。伝熱部材31の長手方向における一対の側縁には、図12に示すように、上方に起立する熱伝導壁32が4つずつ間隔をあけて形成されている。この熱伝導壁32は、積層体21をケース11に収容したときにケース内壁面12Aに接触するように配置されて、蓄電素子23から発生する熱をケース11に伝導する機能を有する。蓄電素子23から発生した熱は熱伝導壁32を介してケース11に伝わり、ケース11の外に放熱されるようになっている(図6参照)。
伝熱部材31の載置面31A上に載置された蓄電素子23の両側縁は、絶縁樹脂製の保持部材40により保持されている。保持部材40は1つの蓄電ユニット22につき2個ずつ(蓄電モジュール10全体としては12個)取り付けられている。12個の保持部材40を区別するときは、蓄電モジュール10の前方(図5の左側)の保持部材40を、上から順に40A,40B,40C,40D,40E,40Fとし、蓄電モジュール10の後方(図5の右側)の保持部材40を上から順に40G,40H,40I,40J,40K,40Lとする。
積層体21においては、図9に示すように、中央にスリットの形成された電線通し部56Aと孔状の電線通し部56Bが交互に並んでいる。後方に配される保持部材40G,40H,40I,40J,40K,40Lの電線通し部56に通された電線30は、積層体保持部材58に設けた電線保持部59にまとめて配索される。
積層体保持部材58は、積層体21を積層状態で保持する部材であり、積層体21の後方の端面側に配されるリード端子25の接続部26とケース11との間に配され、リード端子25を全域にわたって覆い絶縁保護する。
次に本実施形態の蓄電モジュール10の組み立て方法について説明する。所定形状のリード端子25を備える蓄電素子23を合計6個準備する。
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。
本実施形態において、蓄電モジュール10は、絶縁材料からなり、積層体21においてリード端子25を覆うとともに、積層体21を保持した状態で積層体21に係止される積層体保持部材58を備える。つまり、本実施形態においては、積層体保持部材58により積層体21が積層状態で保持されるので、蓄電モジュール10が振動や衝撃を受けても、リード端子25同士の接続部が外れにくい。また本実施形態においては、積層体保持部材58によりリード端子25が覆われているので、リード端子25と導電性材料からなる部材等との接触を防止することができる。その結果、本実施形態によれば、リード端子25同士の接続部を保護するとともに短絡を防止した蓄電モジュール10を提供することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、一番上の保持部材40(積層体21)にケース11内で積層体21を固定する固定突部55(積層体固定部)が設けられている例を示したが、積層体固定部がないものであってもよい。また、参考例として、積層体固定部を積層体保持部材に設けた構成であってもよい。
(2)上記実施形態では、積層体保持部材58は、積層体21を積層方向から挟持する挟持部58Aを有し、挟持部58Aには、積層体21に係止される係止構造が設けられている構成を示したが、これに限定されない。例えば、挟持部以外のところに係止構造を設けた積層体保持部材であってもよい。
(3)上記実施形態では、蓄電素子23に蓄電素子23の電圧を検知する検知電線30が接続されたものを示したが、蓄電素子の温度を検知する電線が接続されたものであってもよい。
(4)上記実施形態では、電線30を保持する電線保持部59が設けられている積層体保持部材58を備えるものを示したが、電線保持部がないものであってもよい。
(5)上記実施形態では、ケース11に電線30を当該ケース11外に導出する電線導出孔12Bが形成され、積層体保持部材58の電線保持部59が電線導出孔12Bに嵌めこまれる構成のものを示したがこれに限定されない。例えば積層体保持部材の電線保持部が電線導出孔に連なるように配されるような構成であってもよい。
(6)上記実施形態では、蓄電素子23が電池である例を示したが、蓄電素子は、コンデンサなどであってもよい。
(7)上記実施形態では、ISG用の蓄電モジュール10に用いる例を示したが、他の用途の蓄電モジュールに用いてもよい。
11…ケース
12…ケース本体(ケース)
12B…電線導出孔
13…蓋部(ケース)
17…絶縁蓋部材
21…積層体
22…畜電ユニット
23…蓄電素子
25…リード端子
28…電圧検知端子
30…電線(検知電線)
40…保持部材
51…電線収容溝
55…固定突部(積層体固定部)
56…電線通し部
57…係止凹部(係止構造)
58…積層体保持部材
58A…挟持部
58B…連結部
59…電線保持部
60…係止片(係止構造)
61…係止爪部(係止構造)
Claims (4)
- 側縁からリード端子が突出形成された蓄電素子および前記蓄電素子の側縁を保持する保持部材を有する蓄電ユニットを、複数積層してなる積層体と、前記積層体を収容するケースと、
絶縁材料からなり、前記積層体において前記リード端子を覆うとともに、前記積層体を保持した状態で前記積層体に係止される積層体保持部材と、を備え、
前記積層体には、前記ケースの内壁面に当接して前記ケース内で前記積層体を固定する積層体固定部が板状に突出して形成されている蓄電モジュール。 - 前記積層体保持部材は、前記積層体を前記積層方向から挟持する挟持部を有し、
前記挟持部には、前記積層体に係止される係止構造が設けられている請求項1に記載の蓄電モジュール。 - 前記蓄電素子には前記蓄電素子の状態を検知する検知電線が接続され、
前記積層体保持部材には前記検知電線を保持する電線保持部が設けられている請求項1または請求項2に記載の蓄電モジュール。 - 前記ケースには前記検知電線を当該ケース外に導出する電線導出孔が形成され、
前記積層体保持部材の電線保持部は前記電線導出孔に嵌めこまれている請求項3に記載の蓄電モジュール。
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