JP6225167B2 - 保護層を中心に有するスピン注入デバイス - Google Patents

保護層を中心に有するスピン注入デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP6225167B2
JP6225167B2 JP2015506197A JP2015506197A JP6225167B2 JP 6225167 B2 JP6225167 B2 JP 6225167B2 JP 2015506197 A JP2015506197 A JP 2015506197A JP 2015506197 A JP2015506197 A JP 2015506197A JP 6225167 B2 JP6225167 B2 JP 6225167B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
protective layer
injection device
spin injection
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015506197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015519734A (ja
Inventor
マルティン ボーエン,
マルティン ボーエン,
メバレク アルアニ,
メバレク アルアニ,
サミー ブカリ,
サミー ブカリ,
エリック ボルペール,
エリック ボルペール,
ヴォルフガング ウェーバー,
ヴォルフガング ウェーバー,
ファブリス シュラー,
ファブリス シュラー,
ロイック ジョリ,
ロイック ジョリ,
Original Assignee
サントレ ナティオナル ド ラ ルシェルシェ シアンティフィク
サントレ ナティオナル ド ラ ルシェルシェ シアンティフィク
ユニヴェルシテ ド ストラスブール
ユニヴェルシテ ド ストラスブール
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サントレ ナティオナル ド ラ ルシェルシェ シアンティフィク, サントレ ナティオナル ド ラ ルシェルシェ シアンティフィク, ユニヴェルシテ ド ストラスブール, ユニヴェルシテ ド ストラスブール filed Critical サントレ ナティオナル ド ラ ルシェルシェ シアンティフィク
Publication of JP2015519734A publication Critical patent/JP2015519734A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6225167B2 publication Critical patent/JP6225167B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/005Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure organic or organo-metallic films, e.g. monomolecular films obtained by Langmuir-Blodgett technique, graphene
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3254Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the spacer being semiconducting or insulating, e.g. for spin tunnel junction [STJ]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/32Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying conductive, insulating or magnetic material on a magnetic film, specially adapted for a thin magnetic film
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/01Manufacture or treatment
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/80Constructional details
    • H10N50/85Magnetic active materials

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Description

本出願は、エレクトロニクスの技術分野、より正確にはスピントロニクスの技術分野に関する。本発明は、詳細には、通過する電子をそのスピンの配向にしたがってフィルタリングできるスピン注入デバイスを製造する方法に関する。
半導体産業での技術的進歩は、電子デバイスの寸法を大幅に縮小し、それによりその性能と複雑さが高まった。近年、原子スケールのデバイスの製造は、特にこのスケールで起こる物理的現象に関連した新しい問題に直面している。したがって、半導体の性能を更に高めるには、新しい概念に基づいてデバイスを開発する必要がある。
そのような概念の一つは、情報を記憶するために電子のスピンの量子特性を活用することである。これは、スピントロニクスの技術分野である。
電子は、幾つかの固有の値、詳細にはその角運動量またはスピンを特徴とする。原子スケールでの測定の不確定性原理のため、電子スピンの測定は、一つの観測量または方向だけで可能であり、その値は正または負になりえる。これらの状態はそれぞれ、「スピンアップ」と「スピンダウン」と呼ばれる。
この特性を産業レベルで活用するには、電子スピンのバイアス状態を選択しかつ/または読み取ることができるデバイスを開発する必要がある。スピンの配向に応じて電子の選択またはフィルタリングを可能にするデバイスは、スピン注入デバイスと呼ばれる。
現在、幾つかのスピン注入デバイスが開発されている。そのようなスピン注入のうちの幾つかは、トンネル効果を利用して電子をフィルタリングする。この効果は、トンネルバリアと呼ばれるバリアが2つの導電エレメントの間に挟まれたときに観察される。物理的に、トンネルバリアは、電子拡散をあまり促進しない媒介物である。したがって、この媒介物は、絶縁性または半導体性でよい。
トンネル効果によって2つの導体間で移動する粒子のスピン配向などの量子特性はその移動の際に保存される。この特性を使用して2つの強磁性導電エレメント間で情報を移動することができる。次に、電子のバイアス状態は、情報の符号化を可能にし、トンネルバリアの反対側に配置された強磁性導体を使用して検出でき、これらの全てが磁気トンネル接合を構成する。デバイスの両方の強磁性層の磁化を平行または逆平行アライメント状態にすることによって、デバイスを通過する電流のスピンバイアス度を測定することができる。電流は一方の電極から他方の電極に流れるので、電流スピンバイアスとこのバイアスの検出(または、「読み出し」)の機能は、電流の符号の関数として磁気トンネル接合の両方の界面のそれぞれに割り当てられる。次に、デバイスを通過する電流の符号を変化させることによって、界面における電流スピンのバイアスと検出の割り当てを簡単に逆転することができる(非特許文献1)
隣接した強磁性電極に適した電子構造を有するトンネルバリアを選択することによって、磁気トンネル接合のスピンバイアス性能を10倍に高めることができる。この場合、伝導電子の幾つかの波動関数は、その関数が強磁性層内で強くスピン偏極され、バリアを通過し易くなり、その結果、スピンバイアス電流が生じる(非特許文献2)。この効果は、例えば、2つの鉄合金層間に酸化マグネシウム層を挟むことにより観察された(非特許文献3)。
別の開発方法は、トンネルバリアとして有機層を使用することにある(非特許文献4)。有機材料は、無機材料と比べて原子質量または番号が低いので、伝導電子のバイアス状態との相互作用が弱いという利点を持つ。したがって、それらの電子のスピンは、このタイプの材料を通過するときにはあまり妨げられない。そのような材料は、バイアススピン注入デバイス(非特許文献5)などの将来の用途にはきわめて有望と思われる。
最近の研究から、磁気媒体と有機層の間でバイアススピンの伝達を可能にするには、前記界面に結合現象が必要であることが分かった(非特許文献6)。ただし、界面が不純物を含みかつ/または酸化されているとき、伝達特性はすぐに劣化することがある。より正確には、表面が酸化されたとき、スピンの秩序の程度が低下し、更には抑制される可能性があり、その理由は、遷移金属を主体とする強磁性電極が、空気中にある酸素と接触して、無秩序な反強磁性特性を有する酸化物を形成することになるからである。無機スピントロニクスの分野では、この結果、デバイスのスピントロニクス性能が低下し、更には消失することがある(非特許文献7)。これは、産業レベルでこの種のデバイスの使用を制限する原因の一つである。
現在、この酸化現象を防ぐために、解決策は、真空雰囲気などの被制御または非酸化雰囲気環境で磁気基板上に有機層を付着させることである。本明細書では、例えば1ppmの酸素および/または水を含むグローブボックスの環境でさえ、強磁性層のスピントロニクス特性を劣化させることがあることを注意されたい。
更に、真空下では分子の限られた部分しか昇華されない可能性があるが、湿潤形態では、例えば浸漬コーティングまたはスピン・コーティングによって、膨大な組の分子が調整されうる。
もう一つの欠点は、付着された有機層の組成が、スピントロニクス特性を低下させるために磁性層と相互作用する可能性の高い元素を含んではならないことである。そのような元素の中でも特に、酸素について言及される。これにより、幾つかの形態では、反強磁性特性を有する無秩序遷移金属の酸化物が形成されて、スピントロニクス特性が低下する可能性がある。そのような排除された元素は、きわめて多数の有機化合物の組成で使用される。このため、電流生成技術は、幾つかの組成だけに制限される。
このため、とりわけ、磁性層上に有機層を含むスピン注入デバイスは、生産環境要件のために、組み立てに慎重を要し、それにより、分子のタイプが、真空昇華できるクラスの分子に制限される。
本出願の目的の一つは、有機層を含むスピン注入デバイスを、
−要求の少ない環境で、
−潜在的酸化リスクのために酸素のような一般的化学元素を除外しない有機層を有し、
−および/または有機層に面する磁気面を酸化または汚染せずに製造を可能にすることであり、
−そのスピンフィルタリングレートが改善される。
Fert, Nobel Lectures 2008 Angew. Chem. Int. Ed.2008, 47, 5956〜5967 Bowen PHYSICAL REVIEW B 73,140408R (2006) Appl. Phys. Lett. 90, 212507 (2007) Physical Review Letter 98, 016601(2007) Nature 427 821 (2004) Nature Material 6, 516(2007), Physical Review Letter 105, 077201(2010) Physical Review B79, 224405 (2009)
本発明の目的は、以上の問題のうちの少なくとも一つを解決することである。
そのために、スピン注入デバイスを製造する方法であって、
a)基板の面または第1の面上に保護層を形成して、環境による前記面の酸化および/または汚染を制限または防止するステップであって、面は、磁気および電気伝導性でよく、保護層は、反磁性または常磁性でよく、好ましくは保護層は、常磁性であり、強い磁化率を含むステップと、
b)前記層と基板の面との間のバイアス電子の移動を促進する、保護層上に上側層を形成するステップとを含む方法が提供される。
本発明は、更に、スピン注入デバイスを製造する方法であって、
a)基板の面上に金属保護層を形成して、環境による前記面の酸化および/または汚染を制限または防止するステップであって、基板の面が、磁気および電気伝導性であり、保護層が、反磁性または常磁性であるステップと、
b)保護層上に上側層を形成するステップであって、上側層は、基板および/または基板の面の磁気によって定義された振幅およびスピン基準系により保護層と上側層との間の界面のフェルミ準位の近くで電子状態のスピンバイアスを促進することができ、上側層は有機層であり、その一つまたは複数の分子部位は、保護層に接して、空間と時間に固定され、基板および/または基板の面の磁気基準系に基づくか対応する単一磁気基準系を特徴とする常磁性モーメントを有するステップとを含む方法を提供する。
保護層は、組成と構造が、前記保護層に接する雰囲気中にある、空気と水による影響をほとんど受けない層である。保護層は、金属でよく、例えば一つまたは複数の貴金属で構成されるか、例えば銅、銀、金の元素のうちの一つまたは複数で構成される。したがって、基板の磁気は、磁気間接交換結合メカニズムによって保護層/上側層の界面の原子によって伝えられる磁気を生じさせることができる。その結果、保護層/上側層界面のそのような原子のフェルミ準位あたりに電子のスピンバイアスができ、これは、この界面を通過するように意図された電流のスピンバイアスである。
間接交換結合の物理学は、非磁性層を介して基板からの磁気の発射を可能にするメカニズムと関連し、本明細書では、保護層は、本質的に、金属保護層か絶縁性保護層か、更には半導性保護層かに関係なく機能する。しかしながら、作用は、主に、金属層の場合には振動になるが、絶縁または半導電層の場合にはそれはきわめて一過性の本質的特徴(指数関数的に減少する)となる。したがって、金属保護層を介して達成される交換結合は、絶縁または半導電層を介した場合よりも振幅(約10倍高い)と強度の点で優れており、詳細には、単層(銅単層の場合には約0.18nm)より大きい厚さを有する層と考えられる。
保護層に接する上側層の分子部位によって示された常磁性モーメントは、基板の磁気、更には強磁性に関する磁気秩序によって引き起こされる長期磁気秩序を含むと考えられる。長期磁気秩序は、分子部位にある原子のまわりにある第1、第2または第3の隣接原子を分離する距離より大きい距離によって定義されてもよい。
保護層の厚さは、基板の第1の面に実質的に垂直または垂直の方向に、前記保護層を構成する原子層の1〜130倍の厚さでよいが、この厚さが増えるときに交換磁場が減少するので(Nanomagnetism: Ultrathin Films, Multilayers and Nanostructures Vol 1 Chap.3 p.61 (2006))、保護層の厚さが小さいままであることが好ましい。例えば、保護層を作成する原子層の1〜7倍の厚さである。原子層は、その厚さ方向に単一原子を含む。
上側層は、例えば、炭素、窒素、酸素、フッ素、ホウ素、鉄、コバルト、マンガン、銅、バナジウム、亜鉛、マグネシウム、シリコンなどの元素のうちの一つ以上を含む有機層または層でよい。上側層は、また、硫黄、水素、アルミニウム、カリウム、塩化物、ナトリウムの要素のうちの一つを含むことができる。
保護層は、絶縁性または半導性のものでよい。
基板と上側層が接触したときその間に約1000Tの直接交換磁界が確立され、上側層(例えば、炭素部位)にある少なくとも一つの初期非磁性体部位をバイアスすることが好ましい。保護層を通過する交換磁界は、約2Tの値を超えなくてもよい。次に、少なくとも上側層が保護層上に吸着した後で、上側層が、少なくとも一つの非ゼロ常磁性モーメントを有する少なくとも一つのエレメントを含むことが好ましいことがある。常磁性分子部位のモーメントは、基板と上側層との間の間接交換磁界によって、少なくとも50%に飽和されることが好ましい。保護層と上側層との界面でのこの交換磁場を増幅するために、保護層の厚さは、その電子構造にしたがって慎重に制御されうる(以下および詳細な説明を参照)。
上側層は、有機層でよく、その一つまたは複数の分子部位が、保護層と接して常磁性モーメントを示す。次に、保護層を介した上側層と基板との間に生じる間接交換結合によって、磁気秩序が生じることがある。この磁気秩序は、上側層と保護層との間の界面を形成する分子の全ての原子に共通である。これは、電流がスピン注入デバイスを通過する場合に、交換結合によって生じる基板の磁気面による(前記分子部位によって形成された)分子平面の強磁性アライメントによって、この分子平面を通過するこの電流の著しいスピンバイアスを引き起こすことがある。
前述の共通磁気秩序によって、保護層に接している有機層の各原子の常磁性モーメントは、基板と上側層との間の間接交換結合によって基板の磁性材料の磁気基準系に沿って整合されうる。したがって、基板が強磁性体を含むとき、前記分子部位に生じる磁気モーメントは、強磁性特性を得る(誘導強磁性によって)。こうして、保護層/上側層の界面からのスピンバイアス電流を得ることができる。
スピン注入デバイスを製造する方法は、更に、基板および/または基板の面の磁性を制御する手段の作成を含むことができる。そのような手段は、基板の磁気基準系(強度)に作用することによって、磁気基準系(強度)、したがって分子層(上側層)のスピン基準系(バイアス)を制御することができる。これは、例えば、基板に、磁気、電気、電磁界、機械的膨張および/または収縮を適用すること、更には磁気基板の温度変化を適用することを可能にする手段によって達成されうる。
基板の第1の面は、強磁性、フェリ磁性および/または反強磁性でよく、例外なく、コバルト、ニッケル、鉄、鉄またはコバルトとパラジウムや白金などの4dおよび/若しくは5d型金属との合金、および/またはFe34またはTiO(2-x)などの一つまたは複数の磁性酸化物のうちの一つから構成されてもよい。前記第1の面は、適合性のある結晶組織を有する保護層の成長を可能にするために、結晶化されるか、例えばCo fcc(001)やFe cc(001)の結晶構造のものでよい。
基板と保護層が結晶化されるとき、保護層内に量子井戸状態の生成によって、基板の第1の面から、スピンバイアスされる上側層に接する保護層の対向面までの、スピンバイアス状態の密度をより高める(better projecting)ために、保護層の厚さを慎重に選択することができる。
この結晶化条件は制限がない。基板の第1の面が強磁性の場合、基板および/またはその第1の面は、保護層と同様に非晶質でよい。
間接交換磁場をよりよく発生させる(better print)ために保護層と上側層との間に化学結合が確立され、かつ/またはその状態からスピンバイアス状態密度が、上側層の原子の第1の平面の原子部位において保護層内で量子化することが好ましい。
有利には、保護層は金属であり、これにより、例えばナノテクノロジーの低抵抗デバイスを製造することが可能になる。
有利には、保護層は、基板の第1の面が、前記保護層に接する上側層の第1の原子層を構成する原子の磁気特性を修正し制御することを可能にする。この影響は、上側層のより深い層まで拡張される可能性がある。
有利には、基板は、コバルトを含むことができ、保護層は、銅を含むことができ、上側層は、MnPc(マンガンフタロシアニン)を含むことができる。そのような構成では、上側層の分子の原子部位(Mn(マンガン)だけでなくPc(フタロシアニン)のC(炭素)とN(窒素)も)は、保護層のCuによって上側層の材料と基板の材料との間で間接交換によって生じる共通磁気秩序を特徴とする常磁性モーメントを有し、これは、特に室温で外部磁界がないときに著しい。これらの原子部位のこの実際の強磁性から、フェルミ準位の非ゼロ平均スピンバイアスが生じる。
方法は、更に、基板および/または基板の面の磁気を制御する手段の製造を含むことができる。そのような制御手段は、基板および/または基板の面の磁気を制御することにより、保護層と上側層との界面の磁気を制御することを可能にする。
一つの選択肢によれば、スピン注入デバイスの基板は、中間デバイスに接続されるか取り付けられてもよい。中間デバイスは、前述のように、基板に接するかその基板上の保護層からなる。これらのデバイスは両方とも、中間デバイスの保護層を介して相互接続されてもよい。
したがって、本発明は、また、本発明によってスピン注入デバイスを製造する方法を実施することを含む装置を製造する方法に関し、スピン注入デバイスは、第2の基板上に提供された第2の保護層を含む中間デバイスに接続されてもよく、中間デバイスの第2の保護層は、基板またはスピン注入デバイスの上側層に対して提供されてもよい。この構成には、スピン注入デバイスを通過する電流のスピンバイアスを制御できるが、上側層のスピン基準系をギガヘルツ範囲内の周波数に事前に止めることができるという利点がある。
別の選択肢によれば、前述のようなスピン注入デバイスの上側層は、前述の中間デバイスの保護層に接続または取り付けられうる。
前述のデバイスの外側両側層は、電流発生器デバイスに接続されてもよい。
電流発生器デバイスは、動作温度が−50℃より高い場合に、少なくとも10%、更には約20%より高い値までバイアスされることによって、スピン注入デバイスの少なくとも保護層を通過するように意図されるバイアス電流を出力することができる。したがって、このデバイスを作動させて、電流が、スピン注入デバイスの少なくとも保護層を通過するようにすることができる。デバイスから出力された電流は、デバイスの動作温度が−50℃、−20℃、0℃、50℃、150℃、250℃、および/または500℃より高い場合に、同じ方向に沿って、少なくとも5%、少なくとも10%、または少なくとも20%バイアスされうる。
本出願は、また、
−面または第1の磁気面および導電体を含む基板と、
−環境による前記面の酸化および/または汚染を制限または防止するために、基板の面上の保護層であって、低磁性、反磁性または常磁性のものでよい保護層と、
−保護層上の上側層であって、前記層と基板の第1の面との間のバイアス電子の輸送を促進する上側層とを含むスピン注入デバイスに関する。
基板は、中間層または中間デバイスの基板によって、前述のように中間デバイスに接続または結合されてもよい。
前述のデバイスの外側の両側層は、電流発生器デバイスに接続されてもよい。
本発明の更なる詳細および特徴は、以下の添付図面を参照して以下の説明から明白になる。様々な図の同一部分、類似部分または同等部分は、ある図から別の図への切り換えを容易にするために同じ参照数字を有する。図に表わされた様々な部品は、図をより明瞭にするために、必ずしも均一な倍率で描かれていない。図に示された基準系は直角である。
スピン注入デバイスを作成するステップを表す図である。 スピン注入デバイスを表わす図である。 スピン注入デバイスの第1の選択肢を表わす図である。 スピン注入デバイスの第2の選択肢を表わす図である。
本出願の目的の一つは、電流源に接続されたときに材料にバイアススピンを注入するデバイスの製造を容易にすることである。このタイプのデバイスは、スピン注入デバイスとしても知られる。
製造方法は、産業の要求に適合する場合、即ち、実施が容易で、高速および/または低コストであると同時に大規模に再現可能である場合に容易化される。
スピン注入デバイス30は、基板10と呼ばれる第1の材料を含み、第1の材料は、導電性であり、磁気特性を有する。基板10の第1の面11は、外部環境に接しており、強磁性、フェリ磁性および/または反強磁性タイプの磁気特性を有する(図1)。
基板の第1の面11は、例えば、酸化物、窒化物、および/または炭化物を含むか、これらをベースとしてもよく、コバルト、鉄および/またはニッケルをベースとしてもよい。「ベースとする」という用語は、前記第1の面11および/または基板10を構成する元素の5%、10、50%または90%以上の割合の体積を定義する。
基板10の第1の面は、構造化され、好ましくは結晶化されて、その表面でスピンバイアス状態を−1eV<E−EF<+1eVのエネルギー範囲で促進し、かつ後述する保護層22の状態に電子的に結合しうる。
基板の第1の面がコバルトを含む場合、面心立方(fcc)型結晶構造を有し、これらの結晶面の配向は、以下のミラー指数(001)によって定義される。
基板10並びに保護層22は、公知技術(スパッタリング、電子ビーム蒸着、熱昇華など)による真空蒸着によって作成される。本体フレームの基本的な真空品質(1.10-8mbar未満)と、基板10の蒸着の終わりから保護層22の始まりまでのわずかな時間によって、得られる界面24の化学的品質が改善されうる。第1の面11は、平坦面であることが好ましい。
製造方法は、第1の面11を少なくとも部分的に、保護層22と呼ばれる中間層によって覆う第2のステップを含むことができる。これにより、中間デバイス20が得られる。
保護層22は、非晶質でもよく結晶化されてもよく、第1の面11に対して垂直または実質的に垂直な方向の厚さは、1単層以上でかつ8単層未満、または前記層を構成する原子の1単層〜3単層、好ましくは約2単層でよい。単層は、第1の面11と平行または実質的に平行であることが好ましい。
保護層22は、例えばAu、Cu、Ag、または空気と水に対する反応性が低い任意の金属などの貴金属のうちの一つまたは組み合わせでよい。保護層22は、常磁性であり、強い磁化率を有することができることが好ましい。
面26は、基板10の第1の面11に接する保護層22の面24に対向し、上側層32を構成する第3の材料で覆われうる(図2)。こうして、スピン注入デバイス30が得られる。
上側層32は、例えばスピン注入器を構成する有機層と同じ性質の有機性であることが好ましい(Phys. Rev. Lett. 105, 077201 (2010))。
間接交換磁場をよりよく発生させる(better print)ために、保護層22の面26と上側層32の面24との間に化学結合が確立され、かつ/またはその状態からスピンバイアス状態密度が、保護層内で、上側層の原子の第1の平面の原子部位上で量子化することが好ましい。
本発明の利点の一つは、面11上の保護層22の存在のため、有機層の組成をより多く変更できることである。これは、真空生産において劣化する分子を含みうる。これは、更に、有機層と直接接する面11のスピントロニクス性能を潜在的に低下させる要素を含みうる。例えば、上側層32は、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(III(Alq3)、ポルフィリン、フタロシアニン(Pc)、5,6,11,12−テトラフェニルナフタセン(ルブレン)、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボンジ無水物(PCTDA)、テトラシアノエチレン(TCNE)、テトラチアフルバレン(TTF)、テトラシアノキノジ−メタン(TCNQ)、Fe−フェナトロリン、超分子メタログリッド[Angew. Chem. Int. Ed.2004, 43, 3644]、カーボンナノチューブ、グラフェンの要素のうちの一つまたは組み合わせから構成されうる。
上側層32の厚さは、基板10の第1の面11に対して垂直または実質的に垂直の方向に、1分子平面を超え1000nm未満、即ち1〜3分子平面、好ましくは約2分子平面でよい。
有利には、上側層の形成は、特定の要件によって、より具体的には面11の表面状態の保全に制限されない。したがって、上側層32は、熱昇華(当然ながら「乾式」技術の例として)と、ドロップキャスティング、スピンコーティング、ラングミュア‐ブロジェットなどの任意の「湿式」技術のうちの一つによって形成されうる(A. Ulman, An Introduction to Ultrathin Organic Films From Langmuir-Blodgett to Self-Assembly, Academic Press, Inc.: San Diego (1991))。これらの技術はほとんど、既に工業規模で使用されており、したがって、実施が簡単で低コストである。
次に前述の製造方法の幾つかの代替例について述べる。
第1の選択肢によれば、中間デバイス20上にスピン注入デバイス30を配置することができる(図3)。中間デバイス20の保護層22は、スピン注入デバイスの基板10に接しうる。
この保護層22は、非導電性層によって代用でき、拡散輸送を可能にする。この場合、Coなどの基板10とSiやGaAsなどの保護層22とを使用することができる。非電導保護層22は、また、デバイス40の両方の基板10の間でバイアススピンのトンネル効果輸送を可能にすることができる。この場合、例えば、CoやNi80Fe20など基板10と、Al(Fert, Nobel Lectures 2008 Angew. Chem. Int. Ed. 2008, 47, 5956〜5967)やSiO2(PHYSICAL REVIEW B73, 172402 (2006))などの保護層22を使用することができる。好ましくは、スピン注入デバイス30の基板10は、中間デバイス20の基板10より保磁力が小さく、その結果、トルク効果スピン移動により両方の基板10の平行および逆平行磁化状態を得ることができ、これにより、バイアス電流のスピン運動量の作用(基準系と同様、層の磁化は、最も強力な保磁場を有する)が、最も低い保磁場を有する層の磁化に反映される(Fert, Nobel Lectures 2008 Angew. Chem. Int. Ed. 2008,47, 5956〜5967f)。
したがって、中間デバイス20は、デバイス40を通るバイアス電流の伝搬方向により磁化を制御することによって、スピン注入デバイス30の挙動と、詳細には上側層32の磁化基準系に影響を及ぼすかまたはそれを制御することができる。
図3に示された配置は、スピン注入デバイスを通過する電流のスピンバイアスを、ギガヘルツ周波数領域内で静的または動的に制御できるという利点を有する。第2の事例では、これにより、スピン角運動量の作用が保磁力の少ない基板の磁化基準系に反映され、この作用は、次にこの周波数領域内の歳差運動(precession)になる(Fert, Nobel Lectures 2008 Angew. Chem. Int. Ed.2008, 47, 5956〜5967)。
第2の選択肢によれば、中間デバイス20は、トンネル効果デバイス50を構成するために、2つの電導および磁気基板10の間に有機層32を含むスピン注入デバイス30と組み立てられうる(図4)。上側層22が有機性の場合、上側層22の構造および化学品質を改善するために、この層への金属層の蒸着は低温時に行われてもよい。
上記の方法は、電流発生器デバイスと共に、デバイス30、40および50の周辺層を電気的に接続する工程を含みうる。発生器を作動させると、スピンバイアス電流が保護層22と上側層32を通過しうる。十分な電流がデバイス40および50を通過できるようにすることによって、強磁性層の相対磁化配向を修正することができる。好ましくは、これらの層を通過する電子の5%、10%、50%超え、または70%以上の電子が同じスピンタイプを有する。このバイアス比率は、デバイスの動作温度が−50℃、0℃、50℃、150℃、250℃または500℃より高い場合に維持される。
上記の方法は、詳細には、基板10と上側層32との間に保護層22を挟むことによって、先行技術と異なる(図2、図3および図4)。保護層22は、以下の機能のうちの少なくとも一つを備える。
−任意の酸化および/または汚染現象から基板10の第1の面11を保護する。
−基板10および/または第1の面11の磁気特性の乱れをできるだけ少なくする。
−上側層32の表面26へのハイブリダイゼーションを促進して、基板10の第1の面11が、保護層22と接する上側層の面34を構成する第1の原子層の少なくとも5%、10%、50%、または70%以上をバイアスできるようにする。
−かつ/または、基板10と上側層32との間の電磁結合効果を制御する。
保護層20は、空気および/または水に晒されても劣化しない性質のものであることが好ましい。したがって、貴金属で作成されうる。
上記のデバイス(30,40,50)を作成するために使用される材料の選択は、基板の第1の面11、保護層22、および/または上側層32の特性の関数として行われうる。
保護層は、人工合金から作成されるとき。
保護層22の厚さの選択は、保護層22の組成と、前記層と接する面11の組成の関数として行われうる(J. Phys.: Condens. Matter 14(2002) R169 R193; Applied Surface Science, Volumes 162〜163, 1 August 2000, Pages 78-85; より一般的な参考として: Nanomagnetism: Ultrathin Films, Multilayers and Nanostructures Vol.1 Chap.3 p.61 (2006))。
Figure 0006225167
厚さのこの選択は、初期基板上の層10および20のエピタクシー要件を考慮すべきであるが、保護層22と上側層32との界面での正確な位相蓄積も考慮すべきであり、デバイスの動作温度を考慮するために最適化することができる(Rep. Prog. Phys. 65(2002) 99 141)。表1に開示された保護層の厚さは、第1の面11と上側層32の間の電磁結合現象を促進するために前記値の複合値を有することができる(Physical Review Letter, 80, 1754(1998))。この現象は最大で130個の単層の保護層の厚さまで残存する(Applied Surface Science, Volumes 162〜163, 1 August 2000)。しかしながら、交換結合の強度は、厚さが増大したときに減少する(Nanomagnetism: Ultrathin Films, Multilayers and Nanostructures Vol 1 Chap.3 p.61 (2006))。前述の基準による保護層の厚さは、小さいままであることが好ましい。
表1は、基板10/保護層22対の幾つかの具体例を示す。保護層が、空気および/または水との接触により劣化しないという条件で、幾つかのスピントロニクス条件に加えて任意の対の充填物(中間層交換結合、バイアス量子化ウェルの状態(Fert, Nobel Lectures 2008 Angew. Chem. Int. Ed.2008, 47, 5956〜5967, Nanomagnetism: Ultrathin Films, Multilayers and Nanostructures Vol 1 Chap.3 p.61 (2006)))を使用することができる。例えば、基板10として、Ag(100)、Ag(111)、Cu(100)、Cu(111)、Au(100)、Au(111)の元素のうちの一つからなる保護層22と関連付けられたFe(100)、Fe(111)、Co(100)、Co(111)、Ni(100)、Ni(111)、hcp Co(0001)のうちの一つについて言及することができる。
上記の製造方法は、詳細には、以下の利点を有する。
−基板10は、保護層22によって覆われた後で、その第1の面11の磁化特性を低下させることなく、酸化または湿潤環境に保管または移動されうる。
−中間デバイス20上への上側層の付着は、酸化雰囲気環境あるいは基板10およびその上側面11のスピントロニクス特性を劣化させる性質を有する環境で行われうる。
−上側層32(その化学的性質が、基板10と直接接触して、基板10の表面11の特性を劣化させる可能性がある)は、保護層22によってスピントロニクスデバイスに組み込まれうる。
−基板10の表面11のスピントロニクス特性は、質的(即ち、基板10の磁化によって制御されたスピン基準系フレームからスピンバイアスの存在に関して)に上側層32にオフセットされる可能性があり、基板10は、他の状況ならば基板10の表面11のスピントロニクス特性に有害な環境に置かれる上側層をスピントロニクス的に制御することができる。
本出願は、また、前述の製造方法のうちの一つから得られたデバイスに関する。
第1のデバイスは、基板10と上側層32の間に挟まれるかそれらを分離する中間層20を含むスピン注入器30である(図2)。
第2のデバイス40は、中間デバイス20の上に配置されたスピン注入器30を含むオフセットスピントロニクス駆動有機層である(図3)。
第3のデバイス50は、保護有機スピントロニクス接合である。これは、少なくとも一つのスピン注入器30を含み、保護層の面26と反対側の上側層32の面36は、例えば基板10などの導電性磁気エレメントで覆われる。中間層32は、保護層22によってデバイス50の両方の基板10から分離されることが好ましい(図4)。
これらのデバイスの特性は、その製造方法に関して述べた特徴と同一または類似である。
前述のデバイス(10,32)の外側および対向エレメントは、電流が上側層32を通過できるように、強度発生源に電気的に接続されうる。
有利には、これらのデバイスは、上側層32から、更には上側層32の環境(空気、水)から保護された磁気基板10によって制御される上側層32の磁化を可能にし、したがってスピンバイアス基準系を可能にする。金属保護層を使用すると、これらのデバイスの抵抗を低くすることができる。
前述のデバイスは全て、基板10の磁気基準系に作用し制御することを可能にする基板10および/または基板10の面11の磁気を制御する手段を含むことができる。これは、例えば、基板に、磁気、電気、電磁界、基板の機械的膨張および/または収縮、更には磁気基板の温度変化などを適用する手段によって達成されうる。したがって、基板10の磁気の制御によって、上側層32内の強度とスピンバイアスを制御することができる。

Claims (12)

  1. スピン注入デバイス(30)を製造する方法であって、
    a)環境による基板(10)の面(11)の酸化および/または汚染を制限または防止するために、前記基板(10)の前記面(11)上に金属保護層(22)を形成するステップであって、前記基板(10)の前記面(11)が、磁気および電気伝導性であり、前記保護層(22)が、反磁性か常磁性であるステップと、
    b)前記保護層(22)上に上側層(32)を形成するステップであって、前記上側層(32)が、前記基板(10)および/または前記基板(10)の前記面(11)の磁気によって定義される振幅とスピン基準系にしたがって前記保護層(22)と前記上側層(32)との間の界面のフェルミ準位の近くの電子状態のスピンバイアスを促進することが可能であり、前記上側層(32)は、一つまたは複数の分子部位が、前記保護層(22)に接して、常磁性モーメントを有する有機層であり、前記常磁性モーメントは単一磁気基準系を特徴とし、空間と時間内に固定され、前記基板(10)および/または前記基板(10)の前記面(11)の磁気基準系に基づいているステップと、を含む方法。
  2. 前記保護層(22)が、一つまたは複数の貴金属で作成されている、請求項1に記載のスピン注入デバイス(30)を製造する方法。
  3. 前記保護層(22)の厚さが、前記基板(10)の前記面(11)に実質的に垂直な方向に、前記保護層を構成する1原子層から130原子層の厚さである、請求項1または2に記載のスピン注入デバイス(30)を製造する方法。
  4. 前記上側層(32)が、炭素、窒素、酸素、フッ素、ホウ素、鉄、コバルト、マンガン、銅、バナジウム、亜鉛、マグネシウム、シリコンの元素のうちの少なくとも一つを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスピン注入デバイス(30)を製造する方法。
  5. 前記基板(10)の前記面(11)が、コバルト、ニッケル、鉄、4dおよび/または5d型金属を含む鉄またはコバルト合金、および/または一つまたは複数の磁性酸化物の要素のうちの少なくとも一つを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のスピン注入デバイス(30)を製造する方法。
  6. 前記基板(10)の前記面(11)が結晶化されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のスピン注入デバイス(30)を製造する方法。
  7. 前記基板(10)の前記面(11)が非晶質である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のスピン注入デバイス(30)を製造する方法。
  8. 前記基板(10)および/または前記基板(10)の前記面(11)の磁気を制御する手段を製造するステップを更に含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のスピン注入デバイス(30)を製造する方法。
  9. 前記スピン注入デバイス(30)が、第2の基板(10)上に提供された第2の保護層(22)を含む中間デバイス(20)に接続され、前記中間デバイス(20)の前記第2の保護層(22)が、前記基板(10)または前記スピン注入デバイス(30)の前記上側層(32)に対向して設けられている、請求項1〜8のいずれか一項に記載のスピン注入デバイス(30)を製造する方法を実施するステップを含むデバイス(40,50)を製造する方法。
  10. 前記スピン注入デバイス(30)の前記基板(10)および前記上側層(32)が、電流発生器デバイスに接続されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
  11. 前記第2の保護層(22)が、前記スピン注入デバイス(30)の前記基板(10)に対向して設けられている場合には、前記第2の基板(10)および前記上側層(32)が電流発生器デバイスに接続されている、
    あるいは、
    前記第2の保護層(22)が、前記スピン注入デバイス(30)の前記上側層(32)に対向して設けられている場合には、前記スピン注入デバイス(30)の前記基板(10)および前記第2の基板(10)が前記電流発生器デバイスに接続されている、請求項9に記載の製造方法。
  12. 前記電流発生器デバイスが、動作温度が−50℃より高い場合に、少なくとも10%にバイアスされる前記スピン注入デバイス(30)の前記保護層(22)を少なくとも通過するバイアス電流を出力可能である、請求項10または11に記載の製造方法。
JP2015506197A 2012-04-18 2013-04-15 保護層を中心に有するスピン注入デバイス Active JP6225167B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR1253569 2012-04-18
FR1253569A FR2989833B1 (fr) 2012-04-18 2012-04-18 Dispositif injecteur de spins comportant une couche de protection en son centre
PCT/EP2013/057769 WO2013156426A1 (fr) 2012-04-18 2013-04-15 Dispositif injecteur de spins comportant une couche de protection en son centre

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015519734A JP2015519734A (ja) 2015-07-09
JP6225167B2 true JP6225167B2 (ja) 2017-11-01

Family

ID=48087601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015506197A Active JP6225167B2 (ja) 2012-04-18 2013-04-15 保護層を中心に有するスピン注入デバイス

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9362488B2 (ja)
EP (1) EP2839488B1 (ja)
JP (1) JP6225167B2 (ja)
KR (1) KR102066498B1 (ja)
CN (1) CN104380399B (ja)
FR (1) FR2989833B1 (ja)
WO (1) WO2013156426A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105931662B (zh) * 2016-04-18 2018-08-28 北京航空航天大学 一种基于光调控的有机自旋存储单元
US10121932B1 (en) * 2016-11-30 2018-11-06 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Tunable graphene light-emitting device

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10206513A (ja) * 1997-01-21 1998-08-07 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 強磁性スピントンネル効果素子
NO314525B1 (no) * 1999-04-22 2003-03-31 Thin Film Electronics Asa Fremgangsmåte ved fremstillingen av organiske halvledende innretninger i tynnfilm
US6621100B2 (en) 2000-10-27 2003-09-16 The Ohio State University Polymer-, organic-, and molecular-based spintronic devices
US20070082230A1 (en) 2003-05-22 2007-04-12 Jing Shi Spin valves using organic spacers and spin-organic light-emitting structures using ferromagnetic electrodes
JP2007531278A (ja) * 2004-03-22 2007-11-01 ジ・オハイオ・ステート・ユニバーシティ カーボンナノチューブアレイをベースとするスペーサー層を有するスピントロニックデバイス及び該デバイスの製造方法
CN100377868C (zh) 2005-03-24 2008-04-02 中国科学院物理研究所 用于磁性/非磁性/磁性多层薄膜的核心复合膜及其用途
JP2007035944A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Ricoh Co Ltd 電子スピン利用素子及びその製造方法
US20080152952A1 (en) 2006-12-14 2008-06-26 Santos Tiffany S Organic spin transport device
CN101562213B (zh) * 2008-04-16 2010-08-11 中国科学院半导体研究所 光学自旋注入方法
JP5144569B2 (ja) * 2009-03-24 2013-02-13 株式会社東芝 スピントランジスタ及び論理回路装置
JP5598975B2 (ja) * 2010-09-02 2014-10-01 独立行政法人理化学研究所 スピン注入源およびその製造方法
CN102136535A (zh) * 2010-12-23 2011-07-27 中国科学院半导体研究所 一种高极化度自旋注入与检测结构
FR2989832B1 (fr) 2012-04-18 2014-12-26 Centre Nat Rech Scient Source de courant polarisee en spins

Also Published As

Publication number Publication date
CN104380399A (zh) 2015-02-25
EP2839488A1 (fr) 2015-02-25
EP2839488B1 (fr) 2018-09-26
US20150072442A1 (en) 2015-03-12
KR20150014929A (ko) 2015-02-09
WO2013156426A1 (fr) 2013-10-24
JP2015519734A (ja) 2015-07-09
KR102066498B1 (ko) 2020-01-15
FR2989833A1 (fr) 2013-10-25
FR2989833B1 (fr) 2014-12-26
CN104380399B (zh) 2016-11-09
US9362488B2 (en) 2016-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. First-principles design of spintronics materials
Jang et al. Organic Spin‐Valves and Beyond: Spin Injection and Transport in Organic Semiconductors and the Effect of Interfacial Engineering
Yang et al. Ionic liquid gating control of RKKY interaction in FeCoB/Ru/FeCoB and (Pt/Co) 2/Ru/(Co/Pt) 2 multilayers
Michaeli et al. A new approach towards spintronics–spintronics with no magnets
Huang et al. Two‐dimensional magnetic transition metal chalcogenides
Hirohata et al. Roadmap for emerging materials for spintronic device applications
Wang et al. Spin-valve effect in NiFe/MoS2/NiFe junctions
Averyanov et al. High-temperature magnetism in graphene induced by proximity to EuO
Mihai Miron et al. Current-driven spin torque induced by the Rashba effect in a ferromagnetic metal layer
Wu et al. Spin-dependent transport properties of Fe3O4/MoS2/Fe3O4 junctions
Ohkoshi et al. Rapid Faraday rotation on ε-iron oxide magnetic nanoparticles by visible and terahertz pulsed light
JP6225168B2 (ja) スピン偏極電流源
US20060057743A1 (en) Spintronic device having a carbon nanotube array-based spacer layer and method of forming same
Zhang et al. Spin-dependent transport behavior in C60 and Alq3 based spin valves with a magnetite electrode
Khan et al. Layer dependent magnetoresistance of vertical MoS 2 magnetic tunnel junctions
Zhang et al. Highly Efficient Nonvolatile Magnetization Switching and Multi‐Level States by Current in Single Van der Waals Topological Ferromagnet Fe3GeTe2
Li et al. Orbital redistribution enhanced perpendicular magnetic anisotropy of CoFe3N nitrides by adsorbing organic molecules
Titus et al. Carbon nanotube based magnetic tunnel junctions (MTJs) for spintronics application
Li et al. Surface/Interface Chemistry Engineering of Correlated‐Electron Materials: From Conducting Solids, Phase Transitions to External‐Field Response
JP6225167B2 (ja) 保護層を中心に有するスピン注入デバイス
Pandey et al. A Perspective on multifunctional ferromagnet/organic molecule spinterface
Thamankar et al. Spin-polarized transport in magnetically assembled carbon nanotube spin valves
Kumar et al. Magnetic, morphological and structural investigations of CoFe/Si interfacial structures
JP2017112365A (ja) スピントロニクスデバイス及びこれを用いた記憶装置
JP6042626B2 (ja) 透磁率可変素子および磁力制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170704

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171006

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6225167

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250