JP6225047B2 - アルミニウムを導電パターンとしたプリント配線基板、及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルミニウムを導電パターンとしたプリント配線基板、及びその製造方法に関する。
プリント配線板の主導体材料は何十年も前から銅箔に限られてきた。最近、大電流・高放熱が要求されるプリント配線板の主導体として、200〜500μmの厚銅板が用いられたものがある。しかし、厚銅板を主導体としたプリント配線板は高重量となり、特に軽量化が要求されるハイブリット自動車や次世代自動車等では、プリント配線板の軽量化が望まれている。
そこで、軽量化及び高放熱を目的として、アルミニウム板をベース基材とした回路基板が提案されている。例えば、アルミニウム板を使用した回路基板として、アルミニウム板上の片面又は両面に導体層を有する回路基板を接着、積層したメタルベース基板や、アルミニウムを両側の導体層の間に接着して積層した3層構造のメタルコアのプリント基板が実用化されている(特許文献1)。これらの回路基板は、放熱の目的でアルミニウムを用いているが、導体としては銅が使用されている。そのため、高温環境下では、主導体である銅板とアルミニウム板との線膨張係数の違いから接着のための絶縁層で剥離が生じ、十分な信頼性が確保できなかった。
かかる課題を解決するために、電子部品等を実装するための回路パターンをアルミニウム板で構成したものがある(特許文献2)。具体的には、導体としてのアルミニウム板が絶縁機能を含む接着剤であるプリプレグと相互に接着されて積層され、このアルミニウム板の表面にアルミニウム表面処理が施されて、亜鉛置換皮膜、ニッケルめっき皮膜及び銅めっき皮膜の積層皮膜が形成され、この銅めっき皮膜上に前処理及び化学銅めっきを経て電気銅めっき皮膜、スルーホールめっきが形成され、この電気銅めっき皮膜、前記積層皮膜及び前記アルミニウム板に前記回路パターンが形成されたものである。
しかし、特許文献2に記載の発明は、アルミニウム板と銅めっき皮膜とを同時かつ選択的にエッチングするという複雑な加工方法が必要であり、さらにエッチング時に高度な液管理技術が必要であるという問題点があった。また、特許文献2に記載の発明では、「銅パターンを形成する際に用いたドライフィルムを使用してアルミニウムパターンを形成するのである」が、アルミニウム導体がサイドエッチによりテーパー状になり、ニッケル−銅導体の両端が少し浮きアンダーカットの状態になるという問題点があった。
また、特許文献3に記載の発明は、回路形成用アルミニウム板をエッチングにより導電パターンを形成から、電解銅めっきに至るプロセスが「アルミニウム板の表面に亜鉛置換被膜、ニッケルめっき皮膜、無電解銅めっきを経て電解銅めっき皮膜を形成する方法」と複雑な加工方法であり、製造コストが高くなり実用的ではない。亜鉛置換工程では、第一亜鉛置換処理及び第二亜鉛置換処理が必要であり、アルカリ系パラジウム触媒で下地のアルミニウム板の腐食・溶解を保護する無電解ニッケルめっき皮膜が必要であるが、このニッケルめっき皮膜は最終の無電解銅めっき皮膜を除去する工程では除去できない。そのため、銅表面やアルミニウム表面の鏡面化の要求が増えている高周波向けプリント配線基板には不適合である。その対応策としてはアルミニウム板と銅めっき皮膜はエッチングされず、ニッケルめっき皮膜のみエッチングできる特殊薬剤での除去が必要になるという問題があった。
特開平09−18140号公報 特開2007−27618号公報 特開2012−151176号公報
そこで、本発明は、こうした課題を鑑みてなされたものであり、アルミニウム板と銅めっき皮膜を同時かつ選択的にエッチングするという複雑な加工方法を必要とせず、さらに、従来のように、アルミニウム板の表面に亜鉛置換被膜、ニッケルめっき皮膜、無電解銅めっきを経て電解銅めっき皮膜を形成する複雑な加工方法を必要としないプリント配線基板及びこのプリント配線基板の製造方法を提供することを主目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために、以下の手段を採った。
本発明にかかるプリント配線基板は、
コア用アルミニウム板と、前記コア用アルミニウム板の少なくとも一方の表面に積層されるプリプレグと、前記プリプレグの表面に積層される回路形成用アルミニウム板と、を有するプリント配線基板において、
前記回路形成用アルミニウム板は、エッチングにより導電パターンが形成され、
前記導電パターンの表面の少なくとも一部は、吹き付けにより析出した無電解銀めっき皮膜が形成され、
前記無電解銀めっき皮膜の表面に前記電着フォトレジスト皮膜が形成された後、スルーホール及び導体上のハンダ付けの必要な部位のみ前記電着フォトレジスト皮膜が除去されて電解銅めっきが形成されていることを特徴とする。
本発明にかかるプリント配線基板は、コア用アルミニウム板と、プリプレグと、回路形成用アルミニウム板とを接着積層した積層板である。この積層板の最外層に配置される回路形成用アルミニウム板をめっき工程より先にエッチングして導電パターンを形成する。従って、アルミニウム板と銅めっき皮膜とを選択的にエッチングするという複雑な加工工程を必要とせず、かつその際の選択によるエッチング液の管理をする必要もないという効果を有する。
また、本発明は、回路形成用アルミニウム板のみをエッチングするので、高密度、高精度のアルミニウム導電パターンを容易に形成することができる。また、スルーホール及びアルミ導体上のハンダ付けが必要な部位のみ電着フォトレジスト皮膜を除去して電解銅めっきを行なうので、従来のプリント配線基板と比較して、省エネルギーで済み、環境に優しいプリント配線基板を提供することができる。
さらに、本発明者達が開示した特許文献3記載の発明では、回路形成用アルミニウム板をエッチングし導電パターンを形成した後に、その導電パターンのアルミニウム表面に亜鉛置換被膜、無電解ニッケルめっき皮膜、無電解銅めっき皮膜、電解銅めっき皮膜を順次形成していくため、電解銅めっき工程を1回にすることができる。よって、従来の「アルミニウム板の表面に亜鉛置換被膜、ニッケルめっき皮膜及び電解銅めっき皮膜の積層を形成し、上記電解銅めっき皮膜上に前処理及び無電解銅めっきを経て再び電解銅めっき皮膜を形成」する方法と比較して、電解銅めっき工程を1工程に減らすことができ、全工程の省力化に資する発明であった。本発明では、特許文献3記載の特許の「回路形成用アルミニウム板をエッチングし導電パターンを形成した後に、その導電パターンのアルミニウム表面に亜鉛置換被膜、無電解ニッケルめっき皮膜、無電解銅めっき皮膜、電解銅めっき皮膜を順次形成していくため、電解銅めっき工程を1回にすることができる」製造方法に対して、回路形成用アルミニウム板をエッチングし導電パターンを形成した後に、無電解銀めっき皮膜、電解銅めっき皮膜を形成する方法で達成できる超省力化プロセスであり、従来の銅コアプリント配線板の製造工数と比較して大幅に短縮でき製造コストが30%削減できる。
さらに、本発明は、回路形成用アルミニウム板をエッチングし導電パターンを形成した後に、最終的に電解銅めっきを行なう際に、導電パターンを形成する比較的厚い回路形成用アルミニウム板にレジストを形成する必要がある。しかし、通常の露光タイプのドライフィルムを真空ラミネータを使用してラミネート加工した場合、導電パターンのサイドエッジ部及び導電パターンの根元部に十分密着させることができず、空洞又は空間が残存することになる。そこで、電着フォトレジストにより皮膜を形成することによって、こうした欠点を有することなくラミネートすることができる。これにより、比較的厚い回路形成用アルミニウム板で導電パターンを形成することができるので、大電流に対応し、かつ高放熱性を有するプリント配線基板を提供することができる。
さらに、本発明は、スルーホール及びアルミ導体上のハンダ付けの必要な部位のみ電着フォトレジスト皮膜が除去されて電解銅めっきが形成され、1回の電解銅めっきで必要な部位のみ銅めっきができるので、加工工程の簡素化が図れる。また、銅めっき皮膜の形成を最小限とすることができるため、より軽量化を図ることができる。
さらに、本発明は、コア層及び回路形成層にアルミニウム板が用いられたことから、導体として銅が用いられる場合と比較して、軽量化及び高放熱性に優れたプリント配線基板を提供することができる。
また、本発明のプリント配線基板として、前記コア用アルミニウム板は、少なくとも一方の表面を分子接着法で表面改質された表面粗さRaが0.05μm以下のアルミニウム板からなり、前記回路形成用アルミニウム板は、積層面を分子接着法で表面改質されたアルミニウム板からなるものでもよい。また、前記分子接着法による表面改質は、トリアジンジチオール誘導体の電解重合膜の形成であってもよい。
アルミニウム板の接着のための表面処理方法として、バフ研磨法、苛性処理法、化成処理法、アルマイト処理法等がある。その中でも特に、陽極酸化法のアルマイト処理法の未封孔状態は、通常の接着剤での接着には効果がある。しかし、アルミニウム板にアルマイト皮膜及び未アルマイト皮膜が存在する場合、線膨張係数の相違のため、熱衝撃や温度サイクルの温度変化により、層間剥離が起き易く信頼性が低下するため、本プリント配線基板製造に用いるのは不適当である。そこで、積層面を分子接着法で表面改質することによって、前述した欠点を解決することができる。さらに、トリアジンジチオール誘導体の電解重合膜を形成することによって、樹脂基材との接着性に優れるとともに、接着後の耐熱性にも優れるプリント配線基板とすることができる。
さらに、本発明のプリント配線基板として、前記コア用アルミニウム板と前記回路形成用アルミニウム板の間に前記プリプレグを挟んで積層したプリント配線基板の穴明け後に、表裏のアルミニウム導電パターン及びプリプレグ樹脂表面、穴明けしたスルーホール穴壁のアルミニウム及び樹脂表面に分子接合法で表面改質することを特徴とするものであってもよい。また、前記分子接合法による表面改質は、トリアジンジチオール誘導体の電解重合膜の形成であってもよい。前記表裏のアルミニウム導電パターン及び樹脂表面、穴明けしたスルーホール穴壁のアルミニウム及び樹脂表面に、前記分子接着法によるトリアジンジチオール誘導体の電解重合膜の形成することにより下地となるアルミニウム及び樹脂と表面に銀鏡吹き付けめっきで析出する銀めっき皮膜の密着性が飛躍的に改善できる。そして、銀皮膜を厚さ100nm形成することにより無電解銅めっき膜が不要になり、直接電解銅めっきが可能になる。
さらに、前記分子接合法による表面改質は、トリエトキシシリルプロピルトリアジンジチオール(TESTD)、トリトリメトキシシランプロピルメルカタプタン(TMSPM)、6−トリメトキシシランデシルアミノ−1,3,5−トリアジン-2,4-ジチオール(TMSHTD)、6−ジメチルメトキシシランプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン-2,4-ジチオール(DMMTD)、6−ジ(トリエトキシシランプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン-2,4-ジチオール(DTESTD)のいずれかの電解重合膜であってもよい。
さらに、本発明のプリント配線基板として、前記コア用アルミニウム板は、スルーホールが形成される位置に穴明けされ、穴埋め用インクがスクリーン印刷で充填された後、余分なインクが研磨されてなるものであってもよい。
アルミニウム表面を処理する前にコア用アルミニウム板を穴明けし、この穴に穴埋めインクをスクリーン印刷で充填する。従来、複数枚のプリプレグを用い、積層プレス工程の際にしみ出るプリプレグの樹脂でコア材の穴を充填していたが、こうした樹脂が不要になる。プリプレグからの樹脂が必要ないため、用いるプリプレグは1枚で十分に絶縁及び接着が可能になる。そのため絶縁層の熱抵抗が大幅に低減でき、回路部品が発生する熱を効率よくコア用アルミニウムに伝達することができる。
さらに、本発明のプリント配線基板として、前記プリプレグ及び穴埋め用インクは、組成がジアリルフタレート80〜95重量%にエポキシ樹脂20〜5重量%を含有した樹脂の樹脂量に対して、アルミナを30〜90重量%添加した混合物であってもよい。
前記プリプレグと穴埋め用インクのアルミナ添加量を前記プリプレグはジアリルフタレート80〜95重量%にエポキシ樹脂20〜5重量%を含有した樹脂の樹脂量に対して、アルミナを30〜90重量%添加した混合物、穴埋め用インクはジアリルフタレート80〜95重量%にエポキシ樹脂20〜5重量%を含有した樹脂の樹脂量に対して、アルミナを30〜70重量%添加した混合物とすることによりドリルでの穴明け加工性が向上する。
プリプレグと穴埋め用インクの樹脂組成を同じ組成としたものである。プリプレグに用いる混合物と、穴埋めに用いる混合物を同一樹脂材料とすることにより、積層プレス工程において相互の混合物が溶融し、混ざり合って一体の絶縁混合物とすることができる。また、組成が前記プリプレグはジアリルフタレート80〜95重量%にエポキシ樹脂20〜5重量%を含有した樹脂の樹脂量に対して、アルミナを30〜90重量%添加した混合物、穴埋め用インクはジアリルフタレート80〜95重量%にエポキシ樹脂20〜5重量%を含有した樹脂の樹脂量に対して、アルミナを30〜70重量%添加した混合物とすることにより、熱伝導率及び絶縁信頼性の大幅な改善をすることができる。
さらに、本発明のプリント配線基板として、電解銅めっきが形成された後に、電着フォトレジスト皮膜が剥離され、酸水溶液で無電解銀めっき皮膜が除去されていてもよい。電着フォトレジスト皮膜を剥離して露出する無電解銀めっき皮膜は、0.1〜0.15μmと薄いので、酸水溶液で無電解銀めっき皮膜を容易に除去することができる。
さらに、本発明のプリント配線基板を製造する方法としては、
表面粗さRaが0.05μm以下のコア用アルミニウム板のスルーホール形成領域の少なくとも一部に穴明けした後、穴埋めインクで穴埋めする穴埋工程と、
前記コア用アルミニウム板及び回路形成用アルミニウム板の表面を分子接着法で表面改質する表面改質工程と、
前記コア用アルミニウム板及び回路形成用アルミニウム板の間に絶縁機能を有するプリプリグを積層して熱圧着する熱圧着工程と、
前記回路形成用アルミニウム板にエッチングにより導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、
穴明け後に、表裏のアルミニウム及び樹脂表面、穴明けしたスルーホール穴壁のアルミニウム及び樹脂表面に分子接合法で表面処理する表面改質工程と、
前記導電パターンの表面の少なくとも一部は、吹き付けにより無電解銀めっき皮膜を形成する無電解銀めっき皮膜形成工程と、
前記無電解銀めっき皮膜の表面に電着フォトレジスト皮膜を形成する電着フォトレジスト皮膜形成工程と、
スルーホール及び導体上のハンダ付けが必要な部位のみ電着フォトレジスト皮膜を除去する電着フォトレジスト皮膜除去工程と、
電着フォトレジスト皮膜が除去された部位に電解銅めっきを形成する電解銅めっき形成工程と、
残りの電着フォトレジスト皮膜を除去する第2電着フォトレジスト皮膜除去工程と、
酸水溶液で、無電解銀めっき薄膜を除去する無電解銀めっき皮膜除去工程と、
を含むことを特徴とする。
本発明のプリント配線基板を製造する方法によれば、前述した効果を有するプリント配線基板を作製することができる。
本発明にかかるプリント配線基板の製造方法によれば、アルミニウム板と銅めっき皮膜を同時かつ選択的にエッチングするという複雑な加工方法を必要とせず、かつエッチング時に高度な液管理技術も必要がなく、亜鉛置換皮膜を形成した後に無電解ニッケルめっき皮膜を形成し無電解銅めっき皮膜形成工程も必要がなく、無電解銀めっき後に直接電解銅めっきが可能なプリント配線基板及びこのプリント配線基板の製造方法を提供することができる。
本発明にかかるプリント配線基板の製造方法によれば、アルミニウム板と銅めっき皮膜を同時かつ選択的にエッチングするという複雑な加工方法を必要とせず、かつエッチング時に高度な液管理技術も必要がなく、亜鉛置換皮膜を形成した後に無電解ニッケルめっき皮膜を形成し無電解銅めっき皮膜形成工程も必要がなく、無電解銀めっき後に直接電解銅めっきが可能なプリント配線基板及びこのプリント配線基板の製造方法を提供することができる。
実施形態にかかるプリント配線基板100の構成の概略を示す断面図である。 実施形態にかかるプリント配線基板100の製造方法を示すフローチャートの一部である。 実施形態にかかるプリント配線基板100の製造方法を示すフローチャートの一部(図2の続き)である。 実施形態にかかるプリント配線基板100の製造方法の製造工程の一部を示す断面図である。 実施形態にかかるプリント配線基板100の製造方法の製造工程の一部(図4の続き)を示す断面図である。 実施形態にかかるプリント配線基板100の製造方法の製造工程の一部(図5の続き)を示す断面図である。 実施形態にかかるプリント配線基板100の製造方法の製造工程の一部(図6の続き)を示す断面図である。 実施形態にかかるプリント配線基板100の製造方法の製造工程の一部(図7の続き)を示す断面図である。 実施形態にかかるプリント配線基板100の製造方法の製造工程の一部(図8の続き)を示す断面図である。 実施形態にかかるプリント配線基板100の製造方法の製造工程の一部(図9の続き)を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に沿って詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではない。なお、各図において対応する構成要素には同一又は類似の符号が付されている。
図1は、実施形態にかかるプリント配線基板100の構成の概略を示す断面図である。実施形態にかかるプリント配線基板100は、放熱体、かつ導体としての機能を有するコア用アルミニウム板10と、このコア用アルミニウム板10の両側に積層される絶縁機能を有するプリプレグ21、22と、両側のプリプレグ21、22にそれぞれ積層された導電パターン33を形成する回路形成用アルミニウム板31、32と、この回路形成用アルミニウム板31、32の表面に形成された無電解銀めっき皮膜50を備えており、さらに、スルーホール11、13及び導体上のハンダ付けの必要な部位(B、Cの範囲)には、無電解銀めっき皮膜50、電解銅めっき皮膜60の順に積層されている。さらに、スルーホール11、13及び導体上のハンダ付けの必要な部位以外の部分(B,C以外の範囲であって、スルーホール以外の部分)は、ソルダーレジスト90が積層されている。スルーホールには、表面及び裏面に積層される回路形成用アルミニウム板31、32間のみを電気的に接続し、かつ回路形成用アルミニウム板31、32とコア用アルミニウム板10との間を電気的に絶縁する絶縁穴からなるスルーホール11、及び表面及び裏面に積層される回路形成用アルミニウム板31、32とコア用アルミニウム板10との間をすべて電気的に絶縁する電気接続穴からなるスルーホール13とを有する。また、回路形成用アルミニウム板31、32間、コア用アルミニウム板10のいずれとも電気的に絶縁している完全絶縁穴12も有している。
コア用アルミニウム板10は、0.2mm〜3.0mmの厚さの板が使用される。好ましくは、軽量化及び放熱性の観点から、0.4mm〜1.0mmの厚さの板を使用するとよい。使用されるアルミニウム材料としては、純アルミニウム系、Al−Cu系、Al−Mn系、Al−Si系、Al−Mg系、Al−Mg−Si系、Al−Zn−Mg系等から選択される。どの種類を選ぶかは製品の必要とする特性と使用する目的に合わせ適宜選択される。熱伝導性、電気伝導性の観点から、より好適には、熱処理された純アルミニウム系が好ましい。
また、ここで使用されるコア用アルミニウム板10の表面粗さRaは、圧延方向及び幅方向とも0.05μm以下のものが使用される。一般のアルミニウム板の表面粗さRaは、圧延方向が0.5μm〜0.8μmであり、幅方向が0.1〜0.3μmであるので、圧延後に研磨したアルミニウム板又は銘板用の鏡面アルミニウム板を使用するとよい。Ra値が0.05μm以下のアルミニウム板を用いることにより、後述するアルミニウムの表面に分子接合剤処理をしたアルミニウム板の表面粗さもRa値0.05μm以下となり、電気信号の高速伝送に最適な特性を有するものにできる。より好ましくは、Ra値が0.03μm〜0.05μmのアルミニウム板を用いるとよい。
プリプレグ21、22としては、ガラス基材にエポキシ樹脂を含浸したガラスエポキシ樹脂からなるプリプレグ、エポキシ樹脂接着シート、イミド変性エポキシ樹脂接着シート等が用いられるが、これに限定するものではない。ガラス基材は、織布であっても、不織布であってもよい。また、プリプレグ21,22には、シリカ又はアルミナ等の無機系フィラーをエポキシ樹脂に高混入して、コア用アルミニウム板10及び回路形成用アルミニウム板30との間の熱伝導率を高め、放熱特性を高めたものを使用してもよい。より好ましくは、ガラス基材に、組成がジアリルフタレート80〜95重量%にエポキシ樹脂20〜5重量%を含有した樹脂の樹脂量に対して、アルミナを30〜90重量%添加した混合物を含浸したものがよい。熱伝導率は、2.0W/mk以上のものを使用するとよい。
回路形成用アルミニウム板31、32は、厚さが、0.1mm〜1.0mmのものが使用される。好ましくは、0.1mm〜0.3mmのものを用いるとよい。使用されるアルミニウム材料は、コア用アルミニウム板10と同様のものであり、表面粗さRaも同様に、圧延方向及び幅方向とも0.05μm以下のものが使用される。回路形成用アルミニウム板31、32は、プリプレグ21、22に積層された後に、エッチングされ、導電パターンが形成される。
無電解銀めっき皮膜50は、導電パターンを有する回路形成用アルミニウム板31、32の表面側に形成されためっき皮膜である。無電解銀めっき皮膜50は、スルーホール11、13内の回路形成用アルミニウム板30の表面にも同様にめっきされる。
無電解銀めっき50は、電解銅めっき皮膜60を形成するためになされるめっきであり、電解銅めっき皮膜60がスルーホール11、13及び導体上のハンダ付けの必要な部位に形成される。よって、最終製品で存在する無電解銀めっき50は、電解銅めっき皮膜60の下層に存在する。
電解銅めっき皮膜60は、前述したように、スルーホール11、13及びアルミ導体上のハンダ付けの必要な部位(B、Cの範囲)に形成される。
ソルダーレジスト90は、電子部品等をハンダにより実装するためのハンダ付け実装部等を残して積層板の表面へ積層され、プリント配線基板を保護する。
次に、以上の構成を有するプリント配線基板100の製造方法を図2及び図3に示したフローチャートに沿って、図を用いて以下に説明する。まず、図4Aに示すように、コア用アルミニウム板10の材料として厚さ0.2〜3.0mmの熱処理された純アルミニウム系であって、表面粗さRa0.05μm以下のアルミニウム板を1枚準備する(S1)。そして、あらかじめ、図4Bに示すように、絶縁穴や完全絶縁穴を形成するスルーホール11、12の箇所に穴明け加工を行なう(S2)。その後、図4Cに示すように穴埋め用インクとして、穴埋め用絶縁樹脂95を100メッシュのテトロンスクリーンによるスクリーン印刷で、穴埋め用絶縁樹脂95を絶縁穴からなるスルーホール11、完全絶縁穴12内に充填する。穴埋め用絶縁樹脂95は限定するものではないが、ジアリルフタレート80〜95重量%にエポキシ樹脂20〜5重量%を含有した樹脂の樹脂量に対して、フィラーとしてアルミナを30〜70重量%添加し、熱伝導率を1.0W/mk前後とした穴明け加工性の高い混合物を用いるとよい。その後、熱風乾燥炉内で90〜110℃の熱風を15分間〜25分間吹き付けて穴埋め用絶縁樹脂95を仮硬化させた後、120℃〜140℃の熱風を30分間〜50分間吹き付けて硬化させる。その後、バフ研磨機を使用して、絶縁穴からなるスルーホール11からはみでた余剰の穴埋め用絶縁樹脂95を除去し、さらに、熱風乾燥炉を用いて、130〜160℃の熱風を50〜60分間吹き付けて穴埋め用絶縁樹脂95を完全に硬化させる(S3)。
次に、コア用アルミニウム板10の両面の表面改質処理を行なう(S4)。改質処理としては、例えば、苛性処理、アルマイト処理、分子接合法による処理等がある。好ましくは、分子接合法によって表面改質を行なうとよい。本実施形態においては、分子接合処理として第1分子接合剤としてトリアジンジチオール誘導体被膜処理を施している。このとき、種々のトリアジンジチオール誘導体を使用することができるが、好ましくは、第1分子接合剤として、分子中にジチオールトリアジニル基とトリエトキシシリル基を有する6−(3−トリエトキシシリルプロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールモノソジウム塩(TES)を用いるとよい。分子接合処理を行なうには、まず、表面の脱脂処理を行なうことが好ましい。脱脂処理としては有機溶剤やアルカリ性脱脂液中で浸漬処理及びこれらの溶液を噴霧処理するか、又はこれらの溶液中超音波照射下で行なうことにより目的が達成される。有機溶剤としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、セルソルブ、カルビトールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、オクタン、デカン、ドデカン、オクタデカンなどの脂肪族炭化水素、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、フタル酸メチルなどのエステル類、テトラヒドロフラン、エチルブチルエーテル、アニソールなどのエーテル類とこれらの混合溶剤が有効である。アルカリ性脱脂液はアルカリ石鹸類及びノニオン系界面活性剤とアルカリ土類金属からなる。好ましくは、アサヒクリーナーNo.50(上村工業株式会社製)を用いるとよい。また、脱脂は超音波処理と併用して行なうことができる。さらに、大気圧コロナ放電処理、大気圧プラズマ処理及びUV照射処理なども有効である。さらに脱脂の工程として、還元処理を併用してもよい。還元処理は、脱脂処理されたアルミニウム金属板をヒドラジン水溶液に浸漬して行なうとよい。ヒドラジン濃度としては1〜10重量%が好ましく、浸漬時間は0.1〜5.0分、浸漬温度は20〜60℃が好ましい。この前処理条件により次工程であるアルミニウム金属板表面への電解重合が容易となる。そして、純水、メタノールで十分洗浄し、乾燥する。
次に重合工程として、上記前処理されたアルミニウム金属板表面にトリアジンジチオール誘導体の電解重合膜を形成する。電解液はトリアジンジチオール誘導体および支持電解質を純水に溶解して得られる。水溶液中の混合トリアジンジチオール誘導体濃度は、0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜1重量%である。支持電解質としては、例えば、NaNO2、NaOH、LiOH、KOH、Na2CO3、Na2SO4、K2SO3、Na2SO3、K2CO3、KNO2、KNO3、NaClO4、CH3COONa、Na227、NaBO3、NaH2PO2、(NaPO、NaMnO、NaSiO等が挙げられる。本発明においては、水酸化ナトリウム(NaOH)、亜硝酸ナトリウム(NaNO)及び炭酸ナトリウム(NaCO)の少なくとも一つの化合物を含む支持電解質を用いることが好ましい。特に、亜硝酸ナトリウム(NaNO)を必須成分とする支持電解質が好ましい。すなわち、亜硝酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとの混合電解質、又は亜硝酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとの混合電解質が好ましい。
次に熱処理工程として、上記重合工程で得られた重合膜に熱処理を施す。熱処理は、トリアジンジチオール誘導体被膜の重合度を上げることにより、被膜強度を上げる処理である。熱処理条件としては、空気雰囲気中で温度が60〜350℃、好ましくは、80〜200℃、処理時間が5〜600分、好ましくは、5〜120分の条件である。熱処理と同時に紫外線処理などの放射線処理を併用できる。なお、重合膜に電着むらなどがある場合には、電解重合後で熱処理前に水洗、アルコール溶液に浸漬処理を行なうことが好ましい。アルコール溶液はアルコール単独、あるいはアクリル酸誘導体、マレイン酸誘導体を溶解したアルコール溶液を使用できる。アルコール溶液の具体例としては、例えばアクリル酸−n−ヘキシルを10重量%溶解したエタノール溶液、マレイン酸−n−ブチルを10重量%溶解したエタノール溶液などが挙げられる。
こうして、コア用アルミニウム板10は、表面粗さRaが0.05μm以下の表面に100〜300nm厚さのトリアジンジチオール誘導体被膜が形成される。アルミニウム板の表面接触角は40度〜75度の値を示し、2.1KN/m以上のピール強度を示す。
一方、回路形成用アルミニウム板31、32の材料となる厚さ0.1〜1.0mmの純アルミニウム系熱処理合金であって、表面粗さRaが0.05μm以下のアルミニウム板を2枚準備する(S5)。回路形成用アルミニウム板31、32もコア用アルミニウム板10と同様に、前述した分子接合法等によって表面改質を行なう(S6)。
他方、プリプレグ21,22を準備する。プリプレグ21、22としては、ガラス繊維からなるガラス基材に、穴埋め用絶縁樹脂95と同様の組成を有するジアリルフタレート80〜95重量%にエポキシ樹脂20〜5重量%を含有した樹脂の樹脂量に対して、アルミナを30〜90重量%添加した混合物を含浸した0.1〜0.2mmのガラス繊維布基材エポキシ樹脂が好ましい。さらに、第1分子接合剤が樹脂と反応できるようにコロナ放電処理を行なってもよい。
そして、図5Aに示すように、下層から回路形成用アルミニウム板31、プリプレグ21、コア用アルミニウム板10、プリプレグ22、回路形成用アルミニウム板32の順に積層し、熱プレスにより積層接着を行なってアルミニウム導体の積層板15を作製する(S7)。
次に、図5Bに示すように、スルーホールが必要な部位にNC又はレーザー加工等によって穴明け加工を行なう(S8)。この穴明けによって、全てのスルーホール11、12,13の穴明けがされる。
次に、図6Aに示すように、回路形成用アルミニウム板31及び32の表面に、エッチングレジストを形成するために、プリント配線板用感光性フィルム(ドライフィルムレジスト)41、42をラミネートする(S9)。プリント配線板用感光性フィルム41、42としては、ドライフィルムリストン(登録商標)W200、厚さ50μm(デュポン株式会社製)の水溶性タイプのネガ型感光性ドライフィルムレジストを用いるとよい。そして、このプリント配線板用感光性フィルム41、42を、ネガフィルム(図示しない)を介して、3KWの紫外線硬化炉において紫外線量60〜130mJ/cmで15分以上露光し、30℃、1.0%の炭酸ナトリウム水溶液で現像し、ベーキングを130℃で30分間以上行なって、図6Bに示すように、導体エッチング用のレジストパターンをプリント配線板用感光性フィルム41、42に形成する。
そして、図7Aに示すように、レジストパターンが形成された積層板15をエッチングして、アルミニウム導電パターン33を形成する(S10)。回路形成用アルミニウム板31、32をエッチングするためのエッチング液としては、50重量%の40Be塩化第2鉄を用いるとよい。本実施形態では、40Be塩化第2鉄を用い、液量20リットル、初期の液温度39℃で、スプレー型の実験装置を用い、寸法25cm×33cmで、回路形成用アルミニウム板31及び32の板厚をエッチングしてアルミニウムが導電パターンを形成した積層板15を得る。
エッチングの後、図7Bに示すように、プリント配線板用感光性フィルム41、42を剥離する(S11)。ドライフィルムの剥離は、例えば、4%の水酸化ナトリウム(液温40℃〜)を2〜3分間スプレーすることで剥離することができる。
その後、図8Aに示すように、コア用アルミニウム板10のスルーホール11、13の内壁及び回路形成用アルミニウム板31、21の導電パターンの表面(スルーホール11、13内も含む。)の表面に分子接合処理を行う。具体的には、以下に説明する分子接合剤70を表面に接合する(S12、S13)。本発明の分子接合処理は、主として樹脂部分の分子接合処理を行なう第1段階(S12)と、主としてアルミニウム部分の分子接合処理を行なう第2段階(S13)とを有する。
まず、第1段階においては、種々のトリアジンジチオール誘導体を使用することができるが、特に次式[化1]又は[化2]で示されるチオール基反応性アルコキシシラン化合物のいずれかからなる第2分子接合剤を使用して分子接合処理がされる(S12)。第1段階における分子接合処理は、主として、スルーホール11、13の内壁の樹脂面及びプリプレグの樹脂面の化学結合を確保するためであるが、同時に、コア用アルミニウム板10、回路形成用アルミニウム板31、32の表面も改質される。
1つ目の第2分子接合剤は、次式
Figure 0006225047
(式中、Rは、水素原子又は炭化水素基を示し、Rは炭化水素鎖又は異種原子もしくは官能基が介在してもよい炭化水素鎖を示し、Xは、水素原子又は炭化水素基を示し、Yはアルコキシ基を示し、nは1〜3までの整数あり、Mはアルカリ金属である。)で表されるチオール反応性アルコキシシラン化合物の1種又は2種以上からなる。
具体的には、Rは、硫黄原子、窒素原子又はカルバモイル基もしくはウレア基を介在させた炭化水素鎖であることが好ましい。例えば、RはH-,CH-,C-,n-C-,CH=CHCH-,n-C-,C-又はC11-であり、Rは−CHCH−,−CHCHCH−,−CHCHCHCHCHCH−,−CHCHSCHCH-,−CHCHCHSCHCHCH-,-CHCHNHCHCHCH-,-(CHCH)NCHCHCH-,−C−,−C−,−CHCH−,−CHCHCHCHCHCHCHCHCHCH−,−CHCHOCONHCHCHCH−,−CHCHNHCONHCHCHCH−,又は(CHCH)CHOCONHCHCHCH−であり, XはH-(),CH-,C-,n-C-,i-C-,n-C-,i-C-,又は t-C-であり,YはCHO-,CO-,n-C -,i-CO-,n-CO-,i-CO-,又はt-CO-であり,MはLi,Na,K,又はCsである。
2つ目の第2分子接合剤は、次式、
Figure 0006225047
(式中、Zは、チオール基又はそのアルカリ金属塩もしくはアミンあるいはアンモニウム付加塩、又はチオカルボン酸もしくはジチオカルボン酸のアルカリ金属塩を示し、Rは炭化水素鎖又は異種原子もしくは官能基が介在してもよい炭化水素鎖を示し、Xは、水素原子又は炭化水素基を示し、Yはアルコキシ基を示し、nは1〜3までの整数である。)で表されるチオール反応性アルコキシシラン化合物の1種又は2種以上からなる。
具体的には、例えば、Rは、硫黄原子、窒素原子又は酸素原子を介在させた炭化水素鎖であることが好ましい。Zは、−SH、−SLi,−SNa,−SK,−SCS,−SH・アミン、又は−CSSNaであり、−R−は−CHCH−、−CHCHO−、−CHCHNH−、−CHCHNCH−、−CHCHCH−、−CHCHCHNH−、−CHCHCHNCH−、−CHCHCHO−、−CHCHCHN(CHCH)N−、−CHCHCHOCHCH(OH)CH−、−CHCHCHCH−、−CHCHCHSCHCH−,−CHCHSCHCH−,−CHCHCHNHCHCH−,CHCHNHCHCHNHCHCH−,−CHCHCHCHCHCH−、−CHCHCHCHCHCHCHCHCHCH−、−C−、−C−、−CHCH−、又は−CHCHCHCH−であり、XはCH-,C-,n-C-,i-C-,n-C-,i-C-又はt-C-であり,YはCHO-,CO-,n-CO-,i-CO-,n-CO-,i-CO-,又はt-CO-である。
具体的には、トリエトキシシリルプロピルトリアジンジチオール(TESTD)、トリトリメトキシシランプロピルメルカタプタン(TMSPM)、6-トリメトキシシランデシルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール(TMSHTD)、6-ジメチルメトキシシランプロピルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール(DMMTD)、6-ジ(トリエトキシシランプロピル)アミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール(DTESTD)等を好適に使用しうる。
まず、樹脂面及びアルミニウム面にOH基を導入もしくは結合させる。このOH基の導入、結合は従来公知の方法をはじめとして様々な方法として可能である。例えばより好適な方法としてはコロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、UV照射処理の方法がある。
次いで、樹脂面及びアルミニウム面に第1分子接合剤を付与する。分子接合剤付与工程では、前述した第2分子接合剤もしくはこれを含有する組成物の溶液(分散液を含む)を樹脂面及びアルミニウム面に浸漬するか、もしくは噴霧、塗布などにより接触させることで付与できる。これら接触手段の方式には特に制限はなく、また、浸漬や噴霧等のための時間に制限はなく、樹脂面及びアルミニウム面が一様に濡れることが重要である。より好ましくは、スプレーガンによって吹き付けるとよい。噴霧はより微細な霧状であることが好ましい。スプレーガンによる吹き付けを利用することによって、常に新液が噴霧されるため、浸漬処理のような不純物の混入を低減することができる。そのため、フィルターを通した循環液送が不要となる。さらに、均一な分子接合処理ができるので、密着性が高く、膜厚のばらつきを防止することができる。その後、加熱乾燥することにより第1分子接合剤をアルミニウム又は樹脂表面に結合させる。加熱乾燥は、アルミニウム表面が40〜200℃で1〜30分間行なう。
なお、第1分子接合剤もしくはその組成物の溶液は、通常は、前記の[化1]又は[化2]の化合物を溶剤に0.001〜10重量%の範囲内で溶解して調整することができる。好ましくは0.01〜2重量%である。0.01重量%未満ではアルミニウム又は樹脂表面への被覆率は十分であるが、十分な剥離強度が得られない場合が発生しやすくなる。2重量%超では1分子膜層のほかに多分子膜の層も生成し、表面粗化や凹凸の原因となって接着力も低下しやすくなる。溶剤には、例えば、水をはじめ、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類、塩化メチレンなどのハロゲン化物、ブタン、ヘキサンなどのオレフィン類、テトラヒドロフラン、ブチルエーテルなどのエーテル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族類、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドンなどのアミド類など、又はこれらの混合溶媒等の各種のものが使用可能である。
なお、本発明では、前記の分子接合剤は組成物であってよく、[化1]又は[化2]のうちの1種又は2種以上の化合物とともに、例えば安定剤、重合防止剤、光劣化防止剤等の各種成分との組成物であってもよい。
第1分子接合剤を付着した樹脂表面又はアルミニウム表面は、さらに、例えばオーブン中、ドライヤー、あるいは高周波加熱により加熱して乾燥する。加熱乾燥は、通常、50℃〜200℃の温度範囲で、1〜60分間行われる。50℃未満ではOH基が表面に生成した高分子材料と反応する時間が長くかかりすぎて、生産性の低下によりコスト高を招く。200℃以上では、樹脂を損傷させるので好ましくない。
上記のような処理によって、アルミニウム表面には結合した反応性チオール基(SH基)が導入される。反応性チオール基は、通常の空気中に放置しても活性はほとんど変化しない。しかし、チオール基が太陽光や酸化性の雰囲気に放置されると活性を減少させる。従って、長期に保存する場合や移動する場合には光と酸素を遮断して保存することが重要である。
次に、これに紫外線照射すると、マスクされていない紫外線照射部分はジスルフィド基(SS基)に変化させる。紫外線照射の場合の光源としては、水銀ランプ(波長;254、303、313、365nm)やメタルハライドランプ(200-450nm)が使用できる。また、ベンゾフェノン系の増感剤を吸着させるとハイパーメタルハライドランプ(400-450nm)も使用可能となる。
紫外線照射の条件は、通常は、0〜100℃、1秒〜100分間で目的を達成できるが、好ましくは20〜50℃で20秒〜180秒である。これらの条件未満では紫外線照射部分が完全にSS基に変換しないでSH基が残る場合がある。またこれらの条件を超えると紫外線照射部分が分解する場合があるので、好ましくない場合もある。
こうして第1段階の分子接合処理が終了する。なお、第1段階の分子接合処理は、1回だけでなく数回繰り返して行っても良い。
次に第2段階の分子接合処理を行なう(S13)。第2段階の分子接合処理は、主としてアルミニウム表面を改質することを主目的とする。第2段階の分子接合処理は、トリアジンジチオール誘導体被膜処理を施している。このとき、種々のトリアジンジチオール誘導体を使用することができるが、好ましくは、第1分子接合剤として、分子中にジチオールトリアジニル基とトリエトキシシリル基を有する6−(3−トリエトキシシリルプロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールモノソジウム塩(TES)を用いるとよい。第2段階の分子接合処理は、コア用アルミニウム板10の両面の分子接合処理(S4)と同様であるので、説明を省略する。
第2段階のトリアジンジチオール誘導体被膜処理の表面処理においては、プリプレグのエポキシ樹脂やDAP樹脂を流動させて積層接合することができる。しかし、穴明けしたスルーホール穴にトリアジンジチオール誘導体被膜処理をする場合は、流動接合にならないため、アルミニウムに対しては、化学結合が得られるが、エポキシ樹脂やDAP樹脂部分との化学結合は、非常に弱いものとなる。そのため最初に第1段階においては、次式で示されるチオール基反応性アルコキシシラン化合物のいずれかからなる第2分子接合剤を使用して分子接合処理を行い、エポキシ樹脂やDAP樹脂部分との強固な化学結合を得た上で、さらに第2段階のトリアジンジチオール誘導体被膜処理の表面処理を行なうことで、アルミニウム表面及びエポキシ樹脂やDAP樹脂部分のいずれとも強固な化学接合を得ることができる。また、後述する無電解銀メッキの析出銀とも化学結合する。
次に、図8Bに示すように、無電解銀めっき処理により、積層板15全体に無電解銀めっき皮膜50を形成する(S14)。無電解銀めっき処理は通常使用される薬剤・工程で良く、特に限定されない。銀水溶液としては、銀塩を含有するものであれば特に限定されず、例えば、酸化銀、塩化銀、硫酸銀、炭酸銀、硝酸銀又は酢酸銀等を使用することができる。溶解性、経済性等を考慮すると、硝酸銀を使用するとよい。好ましくは、アルミニウムは強酸で溶解するため、硝酸銀水溶液のアンモニアを添加し、pH8前後のアルカリ性金属水溶液を使用するとよい。さらに、その処理薬剤には、銀の吸着性、結合性、基材への濡れを向上させるため、例えば、銀の錯化剤、界面活性剤、pH緩衝剤等、他の添加剤を加えることもできる。還元剤としては、銀イオンを金属銀に還元することが可能なものとして市販の糖類及び炭水化物、アルデヒド類、その他の現像主薬を使用することができる。具体的には、例えば、グリオキサール、ホルムアルデヒド、アスコルビン酸、グルコース、ハイドロキノン、ヒドラジン、亜硫酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられる。好ましくは、アルミニウムは強酸で溶解するため、硫酸ヒトラジンに水酸化ナトリウムを添加し、pH6前後に調整したものを使用するとよい。
無電解銀めっき処理は、銀鏡反応によって銀めっき層を形成させる方法であれば、特にその方法に限定されることはなく、従来一般に用いられている方法を使用することができる。例えば、スプレーガンにより、金属水溶液を吹き付けた後に還元剤を吹き付けたり、同芯スプレーガン、双頭スプレーガン等を使用し、アンモニア含有銀塩水溶液と還元剤を同時に基材に吹き付けたりする方法が例示できる。従来の銀メッキは、金属間又は樹脂に直接吹き付けても密着が得られないため、ウレタン樹脂等をアンダーコートする必要があったが、本発明においては、分子接合処理をしているので、十分な密着を得ることができる。
無電解銀めっきは0.05〜0.3μm程度付着させる。好ましくは、後の無電解銀めっきの除去工程を考慮すると、0.1μm〜0.15μmがよい。
必要に応じて、銀鏡めっき工程での反応後の銀めっき表面から不純物を取り除く洗浄工程を行なってもよい。このような方法の例として、銀めっき後の表面を純水洗浄した後、純水洗浄のみでは完全に除去することができない不純物を、塩化物イオンと錯化剤の含有水溶液を塗布又は浸漬処理することによって除去する方法が好適に使用できる。
次に、電着フォトレジストによって、図9Aに示すように、無電解銀めっき50層に電着フォトレジスト膜45を形成する(S15)。ここで、電着フォトレジストを用いるのは、導電性のある面ならばレジスト膜を均一に形成させることができ、端面や角部を含め、立体形状全体にフォトエッチング加工が可能だからである。導電パターン33を形成する回路形成用アルミニウム板31、32は、厚さ0.1〜1.0mmであり、通常の露光タイプのドライフィルムをラミネートした場合、真空ラミネータを使用してラミネート加工しても、導電パターン33のサイドエッジ部及び導電パターン33の根元部に十分密着させることができず、空洞又は空間が残存することになる。しかし、電着フォトレジストにより皮膜を形成することによって、こうした欠点を有することなくラミネートすることができる。その後、図9Bに示すように、露光、現像を行って、ハンダ付けが必要なスルーホール11、13及び電子部品の実装領域のみ(B、Cの範囲)電着フォトレジスト膜45を剥離する。なお、ここで使用される電着フォトレジストは、アニオン系処理であっても、カチオン系処理であっても構わない。前者は、電着浴中で樹脂がアニオンに解離し、陽極である被塗物の基板に樹脂アニオンが電気泳動して基板表面に析出する方法であり、後者は、樹脂がカチオンに解離し、陰極である被塗物の基板に樹脂カチオンが電気泳動して基板表面に析出する方法である。好ましくは、ネガタイプEagle(TM)2100(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社製)を使用するとよい。
そして、図10Aに示すように、ハンダ付けが必要なスルーホール11、13、及び電子部品の実装領域に厚さ25〜30μmの電解銅めっき皮膜60を形成する(S16)。電解銅めっき皮膜60を形成するには、析出物の結晶が緻密で伸びが大きく、内部応力が小さく、均一な電着性のある硫酸銅浴が好ましい。
次に、図10Bに示すように、電着フォトレジスト膜45を剥離(S17)し、露出した無電解銀めっき皮膜50をクイックエッチングにより除去する(S18)。電着フォトレジストを剥離するには、アニオン系の場合は水溶化又は水分散化させるために中和剤として、例えば、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、アンモニア、水酸化ナトリウム等の塩基が使用される。カチオン系の場合には、水溶化又は水分散化させるために中和剤として、例えば、酢酸、乳酸、リン酸、硫酸等の酸が使用される。無電解銀めっき皮膜50を除去するには、無電解銀めっき皮膜50は0.1〜0.15μmと薄いので、低濃度の酸性液を使用すれば、簡単に除去することができる。
最後に、図1に示すように、ソルダーレジスト絶縁皮膜90を形成する(S19)。ソルダーレジスト絶縁皮膜90の形成は、例えば太陽インキ製造株式会社製の現像型一液性ソルダーレジストPSR−4000CC02緑色、粘度65dpa・s(at25℃)を、目標45μmの膜厚で2回コーティングし、その後に80℃で30分間予備乾燥する。この予備乾燥したソルダーレジストを紫外線量400mJ/cmで露光し、30℃、1.0%の炭酸ソーダ液で現像し、その後、150℃で60分間乾燥させ、ソルダーレジスト絶縁皮膜90を形成する。
上記実施形態にかかるプリント配線基板100によれば、以下の効果を有する。導電パターン33として、回路形成用アルミニウム板31及び32が用いられたことから、導体として銅が用いられる場合に比べ、プリント配線基板100の軽量化及び高放熱性を実現できる。例えば、導体としての回路形成用アルミニウム板31、32に、電流の通電による温度上昇が銅箔又は銅板と同等な許容電流を通電するには、回路形成用アルミニウム板31及び32の断面積を銅箔又は銅板に比べ1.6倍にする必要がある。このように導体の断面積を1.6倍にしても、導体の重量は、銅箔又は銅板を導体とした場合の0.48倍と半分以下となり、軽量化を図ることができる。
プリント配線基板100は、回路形成用アルミニウム板31、32をめっき工程より先にエッチングして導電パターン33を形成する。従って、アルミニウム板と銅めっき皮膜とを選択的にエッチングするという複雑な加工工程を必要とせず、かつその際の選択によるエッチング液の管理をする必要もない。
また、回路形成用アルミニウム板31、32のみをエッチングするので、高密度、高精度のアルミニウム導電パターンを容易に形成することができる。また、スルーホール11,13及び導体上のハンダ付けが必要な部位のみ電着フォトレジスト皮膜を除去して電解銅めっきを行なうので、全体に銅めっきを行なうのに比較して、省エネルギーで済み、環境に優しいプリント配線基板を提供することができる。
さらに、アルミニウム板をエッチングし導電パターンを形成した後に、そのアルミニウム表面に無電解銀めっき皮膜、電解銅めっき皮膜を順次形成してプリント配線基板を提供でいるため、大幅な全工程の省力化、省エネ化に資する。
さらに、スルーホール及び導体上のハンダ付けの必要な部位のみ電着フォトレジスト皮膜が除去されて電解銅めっきが形成されるので、加工工程の簡素化が図れる。また、電解銅めっき皮膜の形成を最小限とすることができるため、より軽量化を図ることができる。
さらに、スルーホール等の樹脂面に対しても分子接合剤による分子接合処理してあるため、スルーホール内の銅めっきの密着性を高くすることができる。
以下、本発明のプリント配線基板について、その好ましい実施例を挙げるとともに、実施例1又は2について特性として、熱放散性、スルーホール穴壁へのめっき密着性、フォトレジストの導体への密着性、スルーホール内のアルミニウム欠損の発生の有無、するホールの引き抜き強度、接合プレス後の胴体引き剥がし強度、ハンダ耐熱(260℃×5分)試験後の胴体引き剥がし強度について、その性能を評価した。各実施例の材料、加工法及びその特性について表1に示す。なお、表中丸文字1は、第1段階の第2分子接合剤による分子接合処理を示し、丸文字2は、第2段階の第1分子接合剤による分子接合処理を示す。
コア用アルミニウム板として、住友金属株式会社製のA1050、厚さ0.6mmを1枚使用し、プリプレグとして、DAP/EP(ジアリルフタレート/エポキシ樹脂)(ガラス転移点188℃、熱伝導率2.1W/mK)、厚さ0.1mmのものを使用し、回路形成用アルミニウム板として、A1050、厚さ0.15mm(住友軽金属株式会社製)を使用した。
これらを積層接着プレスにより、コア用アルミニウム板の両側にプリプレグ及び回路形成用アルミニウム板を有する5層の積層板を作製した。積層接着プレス条件として、温度185℃、圧力20kgf/cm、プレス時間90分で行った。
この積層板のスルーホール11、13の内壁には、チオール基反応性アルコキシシラン化合物からなる第2分子接合剤としてトリエトキシシリルプロピルトリアジンジチオール(TESTD)を使用して分子接合処理を1回行った。具体的には、TESTD0.1gをエタノール/水混合水溶液100ml(エタノール95g/水5g)に溶解して作成した分子接合剤溶液に基板を20℃で1分間浸漬した後、加熱乾燥した。さらに、回路形成用アルミニウム板31、21の導電パターンの表面を、第1分子接合剤として分子中にジチオールトリアジニル基とトリエトキシシリル基を有する6−(3−トリエトキシシリルプロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールモノソジウム塩(TES)を使用して分子接合処理を1回行った。
その後、硝酸銀水溶液にアンモニアを添加し、pH8前後のアルカリ性金属製水溶液と、硫酸ヒトラジンに水酸化ナトリウムを添加し、pH6前後とした還元剤を用意し、それぞれを双頭スプレーガンによって、アンモニア含有銀塩水溶液と還元剤を同時に吹き付け、無電解銀めっきを施した。
その後、ネガタイプEagle(TM)2100(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社製)でフォトレジスト膜の形成、現像を行い、ハンダ付けが必要なスルーホール、及び電子部品の実装領域のみ剥離した。そして、硫酸銅浴により厚さ25μmの電解銅めっき皮膜を形成した。
さらに、フォトレジスト膜を剥離し、露出した無電解銀めっき皮膜をクイックエッチングにより除去し、ソルダーレジスト絶縁皮膜を形成し、実施例1のプリント配線基板を得た。
実施例1のプリント配線基板に対し、コア用アルミニウム板10のスルーホール11、13の内壁には、チオール基反応性アルコキシシラン化合物からなる第2分子接合剤を使用して分子接合処理を2回行った。それ以外は、実施例1と同様である。
(比較例1)
実施例1のプリント配線基板に対し、スルーホール11、13の内壁には、チオール基反応性アルコキシシラン化合物からなる第2分子接合剤による分子接合処理を行わなかった。回路形成用アルミニウム板31、21の導電パターンの表面を、第1分子接合剤として分子中にジチオールトリアジニル基とトリエトキシシリル基を有する6−(3−トリエトキシシリルプロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールモノソジウム塩(TES)を使用して分子接合処理を1回行った。その他は、実施例1と同様である。
(比較例2)
実施例1のプリント配線基板に対し、コア用アルミニウム板10のスルーホール11、13の内壁には、チオール基反応性アルコキシシラン化合物からなる第2分子接合剤による分子接合処理を行わなかった。回路形成用アルミニウム板31、21の導電パターンの表面を、第1分子接合剤として分子中にジチオールトリアジニル基とトリエトキシシリル基を有する6−(3−トリエトキシシリルプロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールモノソジウム塩(TES)を使用して分子接合処理を2回行った。その他は、実施例1と同様である。
前記の各実施例の性能を評価した表1を参照すると、比較例1及び比較例2では、スルーホールの引き抜き強度が287N、292Nなのに対し、実施例1及び実施例2では、スルーホールの引き抜き強度が、それぞれ370N、382Nと向上している。これにより、チオール基反応性アルコキシシラン化合物からなる第2分子接合剤を使用して分子接合処理が有効であることがわかる。
また、比較例1及び比較例2に対し、実施例1及び実施例2のスルーホール穴壁への銅めっきの密着性が向上している。これにより、チオール基反応性アルコキシシラン化合物からなる第2分子接合剤を使用して分子接合処理が有効であることがわかる。
Figure 0006225047
本アルミニウム導体プリント配線板は、軽量で大電流に対応でき、高熱伝導による放熱性を有する。また、同一の消費電力において、温度上昇が一般プリント配線板の1/10以下の特性を有する。そのため、車載用のDC−DCコンバータやACインバータなどパワー制御を一体型としたパワーエレクトロニクス用基板、EPS(電動式パワーステアリング)用制御基板、ECU、ワイパー、パワーウインドウ、電動式ミラー、パワーシート用制御基板、車内の配線用のハーネス基板、パワーモジュール用基板などに適用できる。さらに、産業機器用として、フォークリフト用制御基板、電動工具や電動自転車のモータ駆動用基板などにも本プリント配線板を適用できる。
また、アルミニウム材の表面に密着性の優れた銅皮膜が形成できることから、これまで電気材料として用いられてきた電線、銅板などの代替材料として用いることができ、特に、CO排出規制や燃費規制などに苦しむ自動車業界の軽量化にも適用できる。
10...コア用アルミニウム板、11、12、13...スルーホール、
21、22...プリプレグ、30...回路形成用アルミニウム板、
31、32...回路形成用アルミニウム板、33...導電パターン、
50...無電解銀めっき皮膜、60...電解銅めっき皮膜、
90...ソルダーレジスト、95...穴埋め用絶縁樹脂、100...プリント配線基板

Claims (11)

  1. コア用アルミニウム板と、前記コア用アルミニウム板の少なくとも一方の表面に積層されるプリプレグと、前記プリプレグの表面に積層される回路形成用アルミニウム板と、を有するプリント配線基板の作製方法において、
    前記回路形成用アルミニウム板は、エッチングにより導電パターンが形成され、
    前記導電パターンの表面の少なくとも一部は、吹き付けにより析出した無電解銀めっき皮膜が形成され、
    前記無電解銀めっき皮膜の表面に電着フォトレジスト皮膜が形成された後、スルーホール及び導体上のハンダ付けの必要な部位のみ前記電着フォトレジスト皮膜が除去されて電解銅めっきが形成されることを特徴とするプリント配線基板の作製方法。
  2. 前記コア用アルミニウム板は、少なくとも一方の表面を分子接合法で表面改質された表面粗さRaが0.05μm以下のアルミニウム板からなり、
    前記回路形成用アルミニウム板は、積層面を分子接合法で表面改質されたアルミニウム板からなることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板の作製方法。
  3. 前記分子接合法による表面改質は、トリアジンジチオール誘導体の電解重合膜の形成であることを特徴とする請求項2に記載のプリント配線基板の作製方法
  4. 前記コア用アルミニウム板と前記回路形成用アルミニウム板の間に前記プリプレグを挟んで積層したプリント配線基板の穴明け後に、表裏のアルミニウム導電パターン及びプリプレグ樹脂表面、穴明けしたスルーホール穴壁のアルミニウム及び樹脂表面に分子接合法で表面改質することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプリント配線基板の作製方法
  5. 前記分子接合法による表面改質は、トリアジンジチオール誘導体の電解重合膜の形成であることを特徴とする請求項4に記載のプリント配線基板の作製方法
  6. 前記分子接合法による表面改質は、トリエトキシシリルプロピルトリアジンジチオール(TESTD)、トリトリメトキシシランプロピルメルカタプタン(TMSPM)、6−トリメトキシシランデシルアミノ−1,3,5−トリアジン-2,4-ジチオール(TMSHTD)、6−ジメチルメトキシシランプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン-2,4-ジチオール(DMMTD)、6−ジ(トリエトキシシランプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン-2,4-ジチオール(DTESTD)のいずれかの電解重合膜であることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のプリント配線基板の作製方法
  7. 前記表裏のアルミニウム導電パターン及び樹脂表面、穴明けしたスルーホール穴壁のアルミニウム及び樹脂表面に吹き付けにより析出した無電解銀めっき皮膜を形成することを特徴とする請求項4又は5に記載のプリント配線基板の作製方法
  8. 前記コア用アルミニウム板は、前記スルーホールが形成される位置に穴明けされた後、さらに穴埋め用インクをスクリーン印刷機で充填された後、余分な穴埋めインクが研磨されてなることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のプリント配線基板の作製方法
  9. 前記プリプレグ又は前記穴埋め用インクは、組成がジアリルフタレート80〜95重量%にエポキシ樹脂20〜5重量%を含有した樹脂の樹脂量に対して、アルミナを30〜90重量%添加した混合物であることを特徴とする請求項8に記載のプリント配線基板の作製方法
  10. 前記電解銅めっきが形成された後に、前記電着フォトレジスト皮膜が剥離され、酸水溶液で前記無電解銀めっき皮膜が除去されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のプリント配線基板の作製方法
  11. 表面粗さRaが0.05μm以下のコア用アルミニウム板のスルーホール形成領域の少なくとも一部に穴明けした後、穴埋めインクで穴埋めする穴埋工程と、
    前記コア用アルミニウム板及び回路形成用アルミニウム板の表面を分子接合法で表面改質する表面改質工程と、
    前記コア用アルミニウム板及び回路形成用アルミニウム板の間に絶縁機能を有するプリプリグを積層して熱圧着する熱圧着工程と、
    前記回路形成用アルミニウム板にエッチングにより導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、
    穴明け後に、表裏のアルミニウム及び樹脂表面、穴明けしたスルーホール穴壁のアルミニウム及び樹脂表面に分子接合法で表面処理する表面改質工程と、
    前記導電パターンの表面の少なくとも一部は、吹き付けにより無電解銀めっき皮膜を形成する無電解銀めっき皮膜形成工程と、
    前記無電解銀めっき皮膜の表面に電着フォトレジスト皮膜を形成する電着フォトレジスト皮膜形成工程と、
    スルーホール及び導体上のハンダ付けが必要な部位のみ電着フォトレジスト皮膜を除去する電着フォトレジスト皮膜除去工程と、
    電着フォトレジスト皮膜が除去された部位に電解銅めっきを形成する電解銅めっき形成工程と、
    残りの電着フォトレジスト皮膜を除去する第2電着フォトレジスト皮膜除去工程と、
    酸水溶液で、無電解銀めっき薄膜を除去する無電解銀めっき皮膜除去工程と、
    を含むことを特徴とするプリント配線基板の作製方法。
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