JP6224154B2 - 環状オリゴマーを用いたポリ(エーテルスルホン−イミドまたは−アミド)共重合体の製造方法 - Google Patents

環状オリゴマーを用いたポリ(エーテルスルホン−イミドまたは−アミド)共重合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、環状オリゴマー形態のエーテルスルホン化合物とイミドまたはアミド化合物を用いてこれらの開環重合によりポリ(エーテルスルホン−イミドまたは−アミド)共重合体を製造する方法に関する。
それぞれの単量体からポリイミドを縮合する工程とポリエーテルスルホン樹脂を縮合する工程は、それぞれの反応条件が異なって縮合を同時に進行できないため、ポリイミドの単量体のジアミン化合物と酸二無水物化合物、及びポリエーテルスルホンの単量体のジハロゲン化合物とジオール化合物の直接的な縮合により共重合体を形成することができない。ポリ(エーテルスルホン−イミド)樹脂を製造する従来の方法は、テトラカルボン酸二無水物とエーテルスルホン部分を含有したジアミン化合物の反応による脱水環化反応を行ってイミド基を形成する方法が知られている。
縮合重合方法を用いたポリ(エーテルスルホン−イミド)樹脂は基本的にポリイミドを製造する工程によるものであるが、エーテルスルホン部分はジアミン官能基に含まれて共重合比率の調節が不可能であり、その長さもモノマーとしてジアミン化合物に含まれている状態であるため、制限を受ける。
一方、それぞれの単量体からポリアミドを縮合する工程とポリエーテルスルホン樹脂を縮合する工程は、それぞれの反応条件が異なって縮合を同時に進行できないため、ポリアミドの単量体のジアミン化合物とジカルボン酸化合物またはジアシルハライド化合物、及びポリエーテルスルホンの単量体のジハロゲン化合物とジオール化合物の直接的な縮合により共重合体を形成することができない。ポリ(エーテルスルホン−アミド)樹脂を製造する従来の方法は、ジアミン化合物とエーテルスルホン部分を含有したジカルボン酸化合物またはジアシルクロリド化合物を縮合反応するか、ジカルボン酸化合物またはジアシルクロリド化合物とエーテルスルホン部分を含有したジアミン化合物を縮合反応する方法が知られている。
縮合重合方法を用いたポリ(エーテルスルホン−アミド)樹脂は基本的にポリアミドを製造する工程によるものであるが、エーテルスルホン部分はジアミン、ジカルボン酸またはジアシルクロリド官能基に含まれて共重合比率の調節が不可能であり、その長さもモノマーとしてジアミン、ジカルボン酸またはジアシルクロリド化合物に含まれている状態であるため、制限を受ける。
このようなポリ(エーテルスルホン−イミドまたは−アミド)樹脂をエーテルスルホン部分とイミドまたはアミド部分の成分比を自由に調節して共重合し、各成分を単量体の概念を適用して量を調節して共重合する方法として、環状オリゴマーを前駆体とする開環重合方法がある。開環重合方法において、ポリエステル樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、及びポリアミド樹脂の場合、触媒存在下で環状オリゴマーが開環して高分子量の重合体として重合が行われる方法が提示されている。しかし、環状イミドまたはアミドと環状エーテルスルホンの複素環式オリゴマーの共重合形態への適用はまだ報告されたことがなく、また、イミドまたはアミドとエーテルスルホン共重合体において、共重合比率を2つの投入成分の比率で簡単に調節できる方法も提示されたことがない。
本発明者らはポリ(エーテルスルホン−イミドまたは−アミド)共重合体を得るためにエーテルスルホン及びイミドまたはアミド環状オリゴマーを合成し、これらの開環重合によりポリ(エーテルスルホン−イミドまたは−アミド)共重合体を製造する方法を開発して本発明を完成した。
したがって、本発明は、エーテルスルホン環状オリゴマーとイミドまたはアミド環状オリゴマーを合成し、これらの開環重合を実施して、反応副産物を生成することなく、2つの成分の比率をいろいろ変えて調節できるポリ(エーテルスルホン−イミドまたは−アミド)共重合体を製造する方法を提供することにその目的がある。
また、本発明は、前記ポリ(エーテルスルホン−イミドまたは−アミド)共重合体の製造に用いられる環状エーテルスルホン化合物、環状イミド及びアミド化合物を提供することにまた他の目的がある。
本発明は、開環重合反応用単量体として下記一般式(1)〜(3)で表される環状マクロオリゴマーを提供し、触媒存在下で一般式(1)で表される環状マクロオリゴマーと一般式(2)または(3)で表される環状マクロオリゴマーを開環共重合することで、前記課題を解決する。
(式中、R1
から選択される1種であり、
2及びR3は同一または異なるものであって、
から選択される1種であり、nは2〜10の整数である。)
(式中、R1
から選択される1種であり、R2及びR3は同一または異なるものであって、
から選択される1種であり、nは2〜10の整数である。)
(式中、R1

から選択される1種であり、R2及びR3は同一または異なるものであって、
から選択される1種であり、nは2〜10の整数である。)
また、本発明は、触媒存在下で前記一般式(1)と(2)で表される環状オリゴマーに対して開環重合反応を実施してポリ(エーテルスルホン−イミド)共重合体を製造する方法を提供することで、前記課題を解決する。
また、本発明は、触媒存在下で前記一般式(1)と(3)で表される環状オリゴマーに対して開環重合反応を実施してポリ(エーテルスルホン−アミド)共重合体を製造する方法を提供することで、前記課題を解決する。
本発明の製造方法は、環状オリゴマーの環が開環して連結されるワンポット(One−Pot)工程に投入されるそれぞれの環状オリゴマーの種類と比率を調節することにより、共重合比率及び高分子構成成分を容易に調節でき、反応による副産物もない。
本発明で製造されるエーテルスルホン環状オリゴマーとイミドまたはアミド環状オリゴマーは2〜10個の単量体繰り返し単位を含む化合物であって、重合により高分子化すると、高分子鎖内にエーテルスルホンとイミドまたはアミドの単量体繰り返し単位がオリゴマーの数だけブロックを形成して連結される形態の共重合体が得られる。開環重合反応では、それぞれの環状オリゴマーに含まれたエーテル基が開環サイトとして作用して連結されるため、複素環式オリゴマーの高分子重合が、イミドまたはアミド及びエーテルスルホン基に影響を与えず、比較的穏やかな条件で行われる。
合成例1により製造された環状エーテルスルホンオリゴマーのGPCクロマトグラムを示す図面である。 合成例2により製造された環状イミドオリゴマーのGPCクロマトグラムを示す図面である。 合成例3により製造された環状アミドオリゴマーのGPCクロマトグラムを示す図面である。
本発明が特徴とする前記一般式(1)で表される環状エーテルスルホン化合物、前記一般式(2)で表される環状イミド化合物、及び前記一般式(3)で表される環状アミド化合物は、低濃度条件で1成分の単量体を制限的に遅く投入して製造した。線形に連結されて分子量が増加した高分子形成物は溶解度の差を用いて除去して環状化合物を選択的に製造することができる。反応で生成される環状エーテルスルホン化合物及び環状イミドまたはアミド化合物は、MALDI−TOF質量分析法を用いて2〜10個の単量体対で構成されるオリゴマーであることを確認することができる。
本発明による環状エーテルスルホン化合物の製造方法では、脂肪族または芳香族ジアルコールと脂肪族または芳香族ジハライドを原料物質として用いて製造するが、環状エーテルスルホン化合物は、縮合反応により、共重合反応で触媒が作用して開環反応を行う−C−O−C−のエーテル基を含むようになる。2つの成分を1:1のモル比率にして反応溶媒にそれぞれの成分を徐々に滴加して常温〜180℃の範囲で反応を行う。反応工程でそれぞれの2つの成分は溶媒に希釈された状態で搬送ポンプを用いて反応溶媒が充填されている反応器に徐々に投入される。全成分の投入時間は2時間以上にして反応器内に未反応成分の濃度が増加しないようにする。反応効率を考慮して2時間以上、8時間以下の滴加時間を有することが適当である。線形高分子の生成を最大限に抑制するために、溶媒の量は反応成分が0.1M濃度以下になるようにする。具体的には、0.005〜0.1M範囲である。反応成分の濃度が0.1M濃度以上であれば線形高分子が形成される虞があり、0.005M濃度以下であれば使用溶媒に比して生成物の比が低くて反応効率が必要以上に低下する。好ましくは、0.05〜0.01M範囲の濃度が適当である。反応に用いられる芳香族及び脂肪族ジアルコールは、当分野で通常的に用いられるものであれば特に限定することはないが、具体的にビススルホニルジフェノール、ビスフェノールA、ビスオキシフェノール、ビス(ジペルフルオロプロパン)ジフェノール、ヒドロキノン、レゾルシノール、ナフタレン−2,6−ジオール、ナフタレン−1,7−ジオール、ナフタレン−2,7−ジオール、ビフェニル−4,4−ジオール、ビフェニル−3,4−ジオール、及びこれらのフッ素置換誘導体及びアルキル置換誘導体などを単独または2種以上の混合物で用いることができる。前記ジハライドは、芳香族及び脂肪族ジハライド基が用いられるが、具体的に4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン、4,4’−ジブロモジフェニルスルホン、及びこれらのフッ素置換誘導体及びアルキル置換誘導体を単独または2種以上の混合物で用いることができる。前記ジアルコールとジハライドの反応はこれらの反応物と製造された化合物を溶解させる溶媒下で反応を行う。前記溶媒は、当分野で通常的に用いられるものであれば特に限定することはないが、具体的にN,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、クレゾール、ピリジン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトンなどとこれらの混合溶媒を用いることができる。
本発明による環状イミド化合物の製造方法において、これらの前駆物質の環状アミド酸化合物は、一般的なポリイミドの製造に用いられるポリアミド酸を製造するための単量体の組成で製造される。具体的には、脂肪族または芳香族テトラカルボン酸二無水物と脂肪族または芳香族ジアミンを原料物質として用いて製造するが、ジアミン単量体は共重合反応で触媒が作用して開環反応を行う−C−O−C−のエーテル基が含まれているものを用いる。2つの成分を1:1のモル比率にして反応溶媒にそれぞれの成分を徐々に滴加して−20℃〜常温の範囲で反応を行う。反応工程でそれぞれの2つの成分は溶媒に希釈された状態で搬送ポンプを用いて反応溶媒が充填されている反応器に徐々に投入される。全成分の投入時間は2時間以上にして反応器内の未反応成分の濃度が増加しないようにする。反応効率を考慮して2〜8時間の滴加時間を有することが適当である。線形高分子の生成を最大限に抑制するために、用いられた溶媒の量は反応成分を0.1M濃度以下にする。具体的には、0.005〜0.1M範囲である。反応成分の濃度が0.1M濃度以上であれば線形高分子が形成される虞があり、0.005M濃度以下であれば使用溶媒に比して生成物の比が低くて反応効率が必要以上に低下する。好ましくは0.05〜0.01M範囲の濃度が適当である。反応に用いられるテトラカルボン酸二無水物は当分野で通常的に用いられるものであれば特に限定することはないが、具体的にピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(ジカルボキシフェニルエーテル)二無水物、ビス(ジカルボキシフェニルスルホン)二無水物、ビス(ジカルボキシフェニルスルフィド)二無水物、ビス(ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、及びこれらのフッ素置換誘導体及びアルキル置換誘導体などを単独または2種以上の混合物で用いることができる。脂肪族炭素骨格に連結された酸二無水物は、当分野で通常的に用いられるもので、具体的にシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を単独または2種以上の混合物の形態で用いられる。前記ジアミンは、芳香族及び脂肪族ジアミンが用いられ、具体的に3,3’−オキシジベンゼンアミン、3,4’−オキシジベンゼンアミン、4,4’−オキシジベンゼンアミン、3,3’−(1,3−フェニレンビス(オキシ))ジベンゼンアミン、3,3’−(1,4−フェニレンビス(オキシ))ジベンゼンアミン、4,4’−(1,4−フェニレンビス(オキシ))ジベンゼンアミン、4,4’−(4,4’−スルホニルビス(1,4−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼンアミン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、及びこれらのフッ素置換誘導体及びアルキル置換誘導体を単独または2種以上の混合物で用いることができる。前記酸二無水物とジアミンの反応は、これらの反応物と製造された目的物のアミド酸化合物を溶解させる溶媒下で行う。前記溶媒は当分野で通常的に用いられるものであれば特に限定することはないが、具体的にN,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、クレゾール、ピリジン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトンなどとこれらの混合溶媒を用いることができる。
環状アミド酸化合物を製造した後、これらから環状イミド化合物はトリエチルアミンと酢酸二無水物を添加し、50〜80℃で12時間以上撹拌する方法によりアミド酸をイミド環に閉環して環状イミドを形成する。
一方、本発明で製造して使用する環状アミド化合物は、文献などに記載された一般的な方法で(Y.H.Kim et al、J.Am.Chem.Soc.1996、118、1545)製造して用いることができる。具体的には、ジアシルクロリド化合物とジアミンを、トリエチルアミンを含むN,N−ジメチルアセトアミド溶液に徐々に滴加して常温で撹拌した後、生成された塩と溶媒を除去し、乾燥して得られる。
本発明で前記環状エーテルスルホン化合物と共重合体を製造するために、環状アミド化合物はエーテル基を有するものと限定して製造する。すなわち、環状エーテルスルホン化合物との開環に使用するジアミンは、環状アミド化合物の製造時と同様に、−C−O−C−、エーテル基を含んで重合反応で開環位置に作用して共重合体を形成するためのもので、具体的には3,3’−オキシジベンゼンアミン、3,4’−オキシジベンゼンアミン、4,4’−オキシジベンゼンアミン、3,3’−(1,3−フェニレンビス(オキシ))ジベンゼンアミン、3,3’−(1,4−フェニレンビス(オキシ))ジベンゼンアミン、4,4’−(1,4−フェニレンビス(オキシ))ジベンゼンアミン、4,4’−(4,4’−スルホニルビス(4,1−フェニレン)ビス(オキシ))ジベンゼンアミン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、及びこれらのフッ素置換誘導体及びアルキル置換誘導体を単独または2種以上の混合物で用いることができる。ジアシドクロリド化合物は、芳香族あるいは脂肪族ジカルボン酸から誘導されたものであって、一般的なポリアミドの製造時に用いられるものを使用する。具体的には、フタル酸クロリド、イソフタル酸クロリド、テレフタル酸クロリド、ナフチルジアシドクロリド、ビフェニルジアシドクロリド、スクシニルクロリド、グルタリルジクロリド、アジピン酸クロリド、セバシン酸ジクロリドなどを使用する。
具体的な反応では、ジアシドクロリド化合物とジアミン化合物をそれぞれ溶媒に希釈し、シリンジポンプを用いてトリエチルアミンが含まれているN,N−ジメチルアセトアミド溶液に2〜10時間にわたって徐々に滴加して環状アミドを形成し、生成された塩と溶媒を除去して得られる。
前記合成された環状エーテルスルホン化合物と環状イミドまたはアミド化合物は、単量体の種類と2つの環状化合物の比率を任意に調節することにより、共重合比を容易に調節して重合を行うことができる。環状化合物の重合反応は、それぞれの環に含まれているエーテル基の切断と連結により行われる。この反応は、アルカリメタルのフッ化塩、すなわちLiF、NaF、KF、CsFにより行われる。その中、CsFは、有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、フッ化イオンの解離が容易であるため、最適である。フッ化イオンは、エーテル基に作用してオキシアニオンとフッ化フェニルを形成し、これらは他の環のエーテル基に対してトランスエーテル反応を行って線形の高分子を形成する。特に、エーテルスルホンとイミド基またはアミド基のような官能基を有する場合に対して成功的に開環重合が行われることを確認でき、環状エーテルスルホンと環状イミドまたはアミド化合物を共に適用する条件で共重合体を形成することができる。製造されたポリ(エーテルスルホン−イミド)共重合体は、GPCで測定される分子量は10,000〜100,000g/mol(Mw基準)水準であり、エーテルスルホン基を含む繰り返し単位とイミド基を含む繰り返し単位の共重合比率は1:10〜10:1(モル比)に調節されて共重合体を形成することができる。また、製造されたポリ(エーテルスルホン−アミド)共重合体は、GPCで測定される分子量は15,000〜50,000g/mol(Mw基準)水準であり、エーテルスルホン基を含む繰り返し単位とアミド基を含む繰り返し単位の共重合比率は1:10〜10:1(モル比)に調節されて共重合体を形成することができる。
具体的な開環共重合の条件は、DMSO溶媒にそれぞれの環状エーテルスルホン化合物と環状イミドまたはアミド化合物を溶かし、ここにCsFなどのアルカリフッ化塩を環状オリゴマーの繰り返し単位に対して1〜20mol%を入れて100〜180℃範囲の反応温度で常圧、窒素下条件で2〜12時間撹拌して反応する。100℃以下の温度では反応しにくく、180℃以上は溶媒の沸点以上になって常圧条件で反応しにくい。アルカリフッ化塩の濃度が1mol%未満であれば、反応速度が顕著に低下し、残留する環状オリゴマーが多量存在する問題があり、20mol%を超えると、重合体の平均分子量が減少する問題がある。反応時間から12時間が経過すると、環状オリゴマーが反応に参加してなくなるため、反応時間をさらに持続する必要がなく、2時間以内では未反応の環状オリゴマーが多量存在する。
開環重合反応は、アルカリフッ化塩から環状オリゴマーのエーテル基がアルコキシの末端に開環することで開始され、前記アルコキシの末端は他の環状オリゴマーのエーテルに対して連続的な付加反応を起こして高分子鎖に成長させる。反応展開でイミドまたはアミド環状オリゴマーとエーテルスルホン環状オリゴマーは、任意に反応に参加して共重合鎖を形成するが、ポリ(エーテルスルホン−イミドまたは−アミド)共重合体でエーテルスルホン基とイミド基またはアミド基を形成する繰り返し単位は2〜10対のそれぞれのエーテルスルホンとイミドまたはアミドオリゴマーに由来するため、共重合体内でもそれぞれ2〜10対にグループ化したブロックを形成する特徴を有する。
以下、本発明を下記実施例に基づいてより詳細に説明するが、本発明が下記実施例により限定されることはない。
[実施例]
合成例1:環状エーテルスルホンオリゴマーの合成
窒素雰囲気下で1000mLの三口フラスコに温度計とディーン・スターク装置(Dean−Stark trap)をコンデンサと共に設置し、溶媒のジメチルアセトアミド(以下、DMAc)560mL、トルエン80mLと、K2CO31.05gをそれぞれ入れて150℃まで昇温した。水分とトルエンをディーン・スターク装置で3時間にわたって除去しながら撹拌し、2.12gのビスフェノールA(Bisphenol A)と1.67gの4,4−ジクロロジフェニルスルホン(dichlorodiphenylsulfone、DCDPS)をDMAc20mLにそれぞれ溶かしてシリンジポンプを用いて0.7mL/hrの速度で注入した。総反応時間は72時間であり、反応終了後、生成された塩をフィルタして除去し、濾液を濃縮させ、冷たい蒸溜水を加えて沈殿を形成・濾過してメタノールで洗浄した。その後、濾過物をエチルアセテートに溶かし、溶けない部分をフィルタして除去した後、メタノールを加えて沈殿を回収して真空オーブンで60℃、24時間乾燥させた結果、黄色を帯びたパウダー形態の環状エーテルスルホンオリゴマー(一般式(1a))が43.0%の歩留まりで得られた。前記オリゴマーのGPCクロマトグラムを図1に示す。
1H−NMR(ppm):δ 7.81(d、2H、J=8.7Hz)、7.20(d、2H、J=8.8Hz)、6.98(d、2H、J=8.6hHz)、6.91(d、2H、J=8.2Hz)、1.7(s、CH3
FT−IR(cm-1):1488(SO2
Mass:1349(n=3)、1792(n=4)、2235(n=5)、2678(n=6)、3120(n=7)、3563(n=8)
合成例2:環状イミドオリゴマーの合成
機械式撹拌器、窒素注入装置を付着した500mlの5−Neck丸底フラスコに窒素を通過させながらN,N−ジメチルフォルムアミド(DMF)170mlを満たした。ここに、DMF40mlに4,4’−ヘキサフルオロイソピリジンジフタル酸無水物(6−FDA)1.78g(4.0mmol)と3,4−オキシジアニリン(3,4−ODA)0.80g(4.0mmol)をそれぞれ溶解した後、シリンジポンプを用いて8時間添加し、常温で8時間撹拌した。反応物に無水酢酸5mlとトリエチルアミン3mlを添加して50℃で24時間撹拌した。反応が終了すると、溶媒を除去して真空オーブンで2日間乾燥することにより、環状イミドオリゴマー(一般式(2a))が59.6%の歩留まりで得られた。前記オリゴマーのGPCクロマトグラムを図2に示す。
1H NMR(ppm):δ 8.20〜8.28(d、2H)、7.92〜7.90(d、2H)、7.73(s、2H)、7.57〜7.72(dd、8H)
IR(cm-1):1721(C=O)、1367(C−N)
Mass(m/z):1826(n=3)、2436(n=4)、3044(n=5)、3653(n=6)、4261(n=7)、4869(n=8)、5477(n=9)、6085(n=10)
合成例3:環状アミドオリゴマーの合成
機械式撹拌器、窒素注入装置を付着した500mlの5−Neck丸底フラスコに窒素を通過させながらN,N−ジメチルフォルムアミド(DMF)120mlを満たした。ここに、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)0.022g(0.2mmol)とトリエチルアミン2.1ml(15mmol)を注入した。
ここに、DMAc40mlにイソフタロイルクロリド(IPC)1.015g(5mmol)と3,4−オキシジアニリン(3,4−ODA)1.002g(5mmol)をそれぞれ溶解した後、シリンジポンプを用いて8時間添加し、常温で24時間撹拌した。反応が終了すると、生成された塩と溶媒を除去して80℃真空オーブンで2日間乾燥することにより、アミド基を有する環状アミドオリゴマー(一般式(3a))が64.8%の歩留まりで得られた。前記オリゴマーのGPCクロマトグラムを図3に示す。
1H NMR(ppm):δ 10.45(s、2H)、δ 8.48(s、1H)、δ 8.07〜8.12(d、2H)、δ 7.73〜7.80(d、2H)、δ 7.65〜7.67(t、1H)、δ 7.52(s、2H)、δ 7.30〜7.36(t、1H)、δ 7.06〜7.09(d、2H)、δ 6.76〜6.97(d、1H)
IR(cm-1):1656(C=O)、1597(C−N)
Mass(m/z)(Cn+Li)+:667(n=2)、997(n=3)、1328(n=4)、1658(n=5)、1983(n=6)
実施例1
窒素注入装置、縮合装置を付着した50mlの3−Neck丸底フラスコに窒素を通過させながら前記合成例1で合成した環状エーテルスルホンオリゴマー0.2gと前記合成例2で合成した環状イミドオリゴマー0.28gをジメチルスルホキシド(DMSO)2mlに100℃で溶解した。ここに、フッ化セシウム(CsF)0.015gを入れて170℃で9時間撹拌した。反応物を蒸溜水に入れて得られた共重合体の沈殿物を蒸溜水で洗浄し、エチルアセテートで洗浄した後に80℃真空オーブンで2日間乾燥することにより、ポリ(エーテルスルホン−イミド)が共重合体88%の歩留まりで得られた。
1H−NMR(ppm):δ 10.45(s、2H)、8.49〜6.73(28H)、1.59(s、6H)
IR(neat、cm-1):1721(C=O)、1367(C−N)1488(SO2
Mw:23,000、PDI:1.8
実施例2
窒素注入装置、縮合装置を付着した50mlの3−Neck丸底フラスコに窒素を通過させながら前記合成例1で合成した環状エーテルスルホンオリゴマー0.29gと前記合成例2で合成した環状イミドオリゴマー0.2gをジメチルスルホキシド(DMSO)2mlに100℃で溶解した。ここに、フッ化セシウム(CsF)0.015gを入れて170℃で9時間撹拌した。反応物を蒸溜水に入れて得られた共重合体の沈殿物を蒸溜水で洗浄し、エチルアセテートで洗浄した後に80℃真空オーブンで2日間乾燥することにより、ポリ(エーテルスルホン−イミド)共重合体が85%の歩留まりで得られた。
1H−NMR(ppm):δ 10.55(s、2H)、8.35〜6.68(44H)、1.56(s、12H)
IR(cm-1):1721(C=O)、1367(C−N)、1488(SO2
Mw:19,500、PDI:1.6
実施例3
窒素注入装置、縮合装置を付着した50mlの3−Neck丸底フラスコに窒素を通過させながら前記合成例1で合成した環状エーテルスルホンオリゴマー0.29gと前記合成例2で合成した環状イミドオリゴマー0.1gをジメチルスルホキシド(DMSO)2mlに100℃で溶解した。ここに、フッ化セシウム(CsF)0.012gを入れて170℃で9時間撹拌した。反応物を蒸溜水に入れて得られた共重合体の沈殿物を蒸溜水で洗浄し、エチルアセテートで洗浄した後に80℃真空オーブンで2日間乾燥することにより、ポリ(エーテルスルホン−イミド)共重合体が94%の歩留まりで得られた。
1H−NMR(ppm):δ 10.46(s、2H)、8.45〜6.66(76H)、1.51(s、24H)
IR(cm-1):1721(C=O)、1367(C−N)、1488(SO2
Mw:19,000、PDI:1.3
実施例4
窒素注入装置、縮合装置を付着した50mlの3−Neck丸底フラスコに窒素を通過させながら前記合成例1で合成した環状エーテルスルホンオリゴマー0.1gと前記合成例2で合成した環状イミドオリゴマー0.28gをジメチルスルホキシド(DMSO)2mlに100℃で溶解した。ここに、フッ化セシウム(CsF)0.015gを入れて170℃で9時間撹拌した。反応物を蒸溜水に入れて得られた共重合体の沈殿物を蒸溜水で洗浄し、エチルアセテートで洗浄した後に80℃真空オーブンで2日間乾燥することにより、ポリ(エーテルスルホン−イミド)共重合体が89%の歩留まりで得られた。
1H−NMR(ppm):δ 10.45(s、2H)、8.49〜6.73(28H)、1.59(s、6H)
IR(neat、cm-1):1721(C=O)、1367(C−N)、1488(SO2
Mw:28,000、PDI:1.6
比較例1
窒素注入装置、縮合装置を付着した50mlの3−Neck丸底フラスコに窒素を通過させながら4,4’−ヘキサフルオロイソピリジンジフタル酸無水物(6−FDA)と3,4−オキシジアニリン(3,4−ODA)から得られる線形イミドオリゴマー(n=3〜10)0.28gと4,4’−ジクロロジフェニルスルホンと4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンから得られる線形エーテルスルホンオリゴマー(n=3〜8)0.20gをジメチルスルホキシド(DMSO)2mlに100℃で溶解した。ここに、フッ化セシウム(CsF)0.015gを入れて170℃で9時間撹拌した。反応物を蒸溜水に入れて得られた共重合体の沈殿物を蒸溜水で洗浄し、エチルアセテートで洗浄した後に80℃真空オーブンで2日間乾燥することにより、白色固体状態のオリゴマー混合物が78%の歩留まりで得られた。
1H NMR(ppm):δ 8.20〜8.28(d、2H)、7.92〜7.90(d、2H)、7.73(s、2H)、7.57〜7.72(dd、8H)
IR(cm-1):1721(C=O)、1367(C−N)
Mw:5,200
前記実施例1〜4及び比較例1により製造されたポリ(エーテルスルホン−イミド)共重合体の共重合比率と分子量を下記表1に示す。
前記表1に示すように、本発明による環状オリゴマーから重合されるポリ(エーテルスルホン−イミド)共重合体は、エーテルスルホン部分とイミド部分の共重合比率を、投入するオリゴマーの比率を調節することにより、その比率をいろいろ変えて調節できることを確認できた。
特に、比較例1のように、環状オリゴマーでない線形オリゴマーの触媒的な反応では分子量が10,000以上の共重合体を形成できないことを確認した。したがって、本発明で提示する共重合反応は、高分子量のポリ(エーテルスルホン−イミド)共重合体を製造できることを確認した。
実施例5
窒素注入装置、縮合装置を付着した50mlの3−Neck丸底フラスコに窒素を通過させながら前記合成例1で合成した環状エーテルスルホンオリゴマー0.27gと前記合成例3で合成した環状アミドオリゴマー0.2gをジメチルスルホキシド(DMSO)2mlに100℃で溶解した。ここに、フッ化セシウム(CsF)0.014gを入れて170℃で9時間撹拌した。反応物を蒸溜水に入れて得られた共重合体の沈殿物を蒸溜水で洗浄し、エチルアセテートで洗浄した後に80℃真空オーブンで2日間乾燥することにより、ポリ(エーテルスルホン−アミド)共重合体が82%の歩留まりで得られた。
1H−NMR(ppm):δ 8.14(d、2H)、7.90〜6.96(28H)、1.57(s、6H)
IR(neat、cm-1):1656(C=O)、1597(C−N)、1488(SO2
Mw:18,000、PDI:1.64
実施例6
窒素注入装置、縮合装置を付着した50mlの3−Neck丸底フラスコに窒素を通過させながら前記合成例1で合成した環状エーテルスルホンオリゴマー0.54gと前記合成例3で合成した環状アミドオリゴマー0.2gをジメチルスルホキシド(DMSO)2mlに100℃で溶解した。ここに、フッ化セシウム(CsF)0.028gを入れて170℃で9時間撹拌した。反応物を蒸溜水に入れて得られた共重合体の沈殿物を蒸溜水で洗浄し、エチルアセテートで洗浄した後に80℃真空オーブンで2日間乾燥することにより、ポリ(エーテルスルホン−アミド)共重合体が88%の歩留まりで得られた。
1H−NMR(ppm):δ 8.19(d、2H)、7.91〜6.73(44H)、1.51(s、12H)
IR(cm-1):1656(C=O)、1597(C−N)、1488(SO2
Mw:17,800、PDI:1.62
実施例7
窒素注入装置、縮合装置を付着した50mlの3−Neck丸底フラスコに窒素を通過させながら前記合成例1で合成した環状エーテルスルホンオリゴマー0.68gと前記合成例3で合成した環状アミドオリゴマー0.1gをジメチルスルホキシド(DMSO)2mlに100℃で溶解した。ここに、フッ化セシウム(CsF)0.028gを入れて170℃で9時間撹拌した。反応物を蒸溜水に入れて得られた共重合体の沈殿物を蒸溜水で洗浄し、エチルアセテートで洗浄した後に80℃真空オーブンで2日間乾燥することにより、ポリ(エーテルスルホン−アミド)共重合体が85%の歩留まりで得られた。
1H−NMR(ppm):δ 8.24(d、2H)、7.83〜6.88(92H)、1.52(s、30H)
IR(cm-1):1656(C=O)、1597(C−N)、1488(SO2
Mw:15,300、PDI:1.46
比較例2
窒素注入装置、縮合装置を付着した50mlの3−Neck丸底フラスコに窒素を通過させながらイソフタロイルクロリド(IPC)と3,4−オキシジアニリン(3,4−ODA)から得られる線形アミドオリゴマー(n=3〜10)0.20gと4,4’−ジクロロジフェニルスルホンと4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンから得られる線形エーテルスルホンオリゴマー(n=3〜8)0.27gをジメチルスルホキシド(DMSO)2mlに100℃で溶解した。ここに、フッ化セシウム(CsF)0.015gを入れて170℃で9時間撹拌した。反応物を蒸溜水に入れて得られた共重合体の沈殿物を蒸溜水で洗浄し、エチルアセテートで洗浄した後に80℃真空オーブンで2日間乾燥することにより、白色固体状態のオリゴマー化合物が66%の歩留まりで得られた。
1H NMR(ppm):δ 8.14(d、2H)、7.90〜6.96(28H)、1.57(s、6H)
IR(cm-1):1656(C=O)、1597(C−N)、1488(SO2
Mw:5,400
前記実施例5〜7及び比較例2により製造されたポリ(エーテルスルホン−アミド)共重合体の共重合比率と分子量を下記表2に示す。
前記表2に示すように、本発明による環状オリゴマーから重合されるポリ(エーテルスルホン−アミド)共重合体は、エーテルスルホン部分とアミド部分の共重合比率を、投入するオリゴマーの比率を調節することにより、その比率をいろいろ変えて調節できることを確認することができた。
特に、比較例2のように、環状オリゴマーでない線形オリゴマーの触媒的な反応では分子量が10,000以上の共重合体を形成できないことを確認した。したがって、本発明で提示する共重合反応は、高分子量のポリ(エーテルスルホン−アミド)共重合体を製造できることを確認した。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表される環状エーテルスルホン化合物と下記一般式(2)で表される環状イミド化合物を重合して製造されることを特徴とするポリ(エーテルスルホン−イミド)共重合体。
    (式中、R 1A 及びR 1B
    であり、R 1C は、
    であり、nは2〜10の整数である。)
    (式中、R 2A
    から選択される1種であり、R 2B 及びR 2C は同一または異なるものであって、
    から選択される1種であり、nは2〜10の整数である。)
  2. 前記共重合体は、重量平均分子量(Mw)が10,000〜100,000g/mol範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のポリ(エーテルスルホン−イミド)共重合体。
  3. 下記一般式(1)で表される環状エーテルスルホン化合物と下記一般式(3)で表される環状アミド化合物を重合して製造されることを特徴とするポリ(エーテルスルホン−アミド)共重合体。
    (式中、R 1A 及びR 1B は、
    であり、R 1C は、
    であり、nは2〜10の整数である。)
    (式中、R 3A
    から選択される1種であり、R 3B 及びR 3C は同一または異なるものであって、
    から選択される1種であり、nは2〜10の整数である。)
  4. 前記共重合体は、重量平均分子量(Mw)が15,000〜40,000g/mol範囲にあることを特徴とする請求項3に記載のポリ(エーテルスルホン−アミド)共重合体。
  5. 下記一般式(1)で表される環状エーテルスルホン化合物と、下記一般式(2)で表される環状イミド化合物または下記一般式(3)で表される環状アミド化合物とを1:10〜10:1のモル比で混合した反応物をアルカリメタルのフッ化塩触媒の存在下で開環重合反応させて重合体を製造することを特徴とするポリ(エーテルスルホン−イミドまたは−アミド)共重合体の製造方法。
    (式中、R 1A 及びR 1B
    であり、R 1C は、
    であり、nは2〜10の整数である。)
    (式中、R 2A
    から選択される1種であり、R 2B 及びR 2C は同一または異なるものであって、
    から選択される1種であり、nは2〜10の整数である。)
    (式中、R 3A
    から選択される1種であり、R 3B 及びR 3C は同一または異なるものであって、
    から選択される1種であり、nは2〜10の整数である。)
  6. 前記アルカリメタルのフッ化塩触媒はLiF、NaF、KF及びCsFから選択されることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
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