JP6223880B2 - 拘束コンクリートにおける拘束体のひずみの原因の分析方法 - Google Patents
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Description
一方、鉄筋コンクリート等の拘束コンクリートにおいて、コンクリートの体積変化に伴って、拘束体(例えば、鉄筋)のひずみが生じる。
ここで、コンクリートの体積変化を引き起こす要因として、温度変化、乾燥収縮、自己収縮等が挙げられる。
拘束体(例えば、鉄筋)のひずみが生じた場合、拘束体のひずみに釣り合うように、コンクリートに応力が生じる。そして、コンクリートに生じた応力(例えば、引張応力)が、コンクリートが有する強度(例えば、引張強度)を超えたときに、コンクリートにひび割れが発生する。
このようなコンクリートのひび割れを抑制する方法として、例えば、特許文献1には、拘束状態下にあるコンクリート硬化体においてコンクリートから外界に放出される発熱エネルギー、化学的作用で拘束力を発揮する力学エネルギー及びコンクリート自体に機能する内部エネルギーから成る総エネルギーが一定値とすることに基づく解析結果でひび割れ対策を構成するコンクリートのひび割れ抑制方法が記載されている。
しかし、拘束体のひずみが、コンクリートの体積変化の複数の要因の中のいずれに大きく起因するかを分析する方法がないことから、拘束コンクリートのひび割れの防止のための合理的な対策を講じることができなかった。仮に、このような分析が可能になれば、コンクリートの体積変化を引き起こす要因ごとに対策を講じることによって、拘束コンクリートのひび割れを効率的に防止することができる。
本発明の目的は、拘束体(例えば、鉄筋、柱、梁等)によって拘束されている拘束コンクリートにおいて、コンクリートの体積変化によって生じる拘束体のひずみの原因を、コンクリートの体積変化の複数の要因との関係で分析することによって、これら複数の要因の中の一つ以上の要因に対して対策を講じることができ、その結果、拘束コンクリートのひび割れを効率的に防止することができる、拘束体のひずみの原因の分析方法を提供することである。
すなわち、本発明は、以下の[1]を提供するものである。
[1] 拘束体によって拘束されていない無拘束コンクリートのひずみの計測値と、該コンクリートと同じ成分組成を有しかつ拘束体によって拘束されている拘束コンクリートにおける上記拘束体のひずみの計測値を得るひずみ計測工程と、
上記無拘束コンクリートのひずみの計測値と上記拘束コンクリートにおける拘束体のひずみの計測値の組み合わせを少なくとも2つ以上用いて、下記式(1)における定数であるKおよびAを算出する定数算出工程と、
定数であるKおよびAを算出した後の下記式(1)、及び、上記コンクリートの成分組成によって定まる定数であるコンクリートの熱膨張係数の値を用いて、拘束コンクリートにおけるコンクリートの体積変化によって生じる拘束体のひずみの原因を、コンクリートの体積変化を引き起こす要因との関係で分析する分析工程、
を含むことを特徴とする拘束コンクリートにおける拘束体のひずみの原因の分析方法。
εs=K(εc−αsΔT)+A (1)
(式(1)中、εsは、拘束コンクリートにおける拘束体のひずみの計測値であり、εcは、無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αsは、拘束体の熱膨張係数であって、拘束体の材質によって定まる定数であり、ΔTは、拘束コンクリートおよび無拘束コンクリートにおけるコンクリートの温度の変化量であり、KおよびAは、定数である。)
[ひずみ計測工程]
本工程は、拘束体によって拘束されていない無拘束コンクリートのひずみの計測値と、該コンクリートと同じ成分組成を有しかつ拘束体によって拘束されている拘束コンクリートにおける上記拘束体のひずみの計測値を得る工程である。
ここで、拘束体とは、コンクリートの体積変化を抑制するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、鉄筋コンクリートにおける鉄筋や、梁や柱等のコンクリート構造体(具体的には、本発明の分析方法の対象である拘束コンクリートに隣接する他のコンクリート構造体)や、コンクリート構造体以外の他の構造体(例えば、本発明の分析方法の対象である拘束コンクリートを、床板として含む鋼橋における、鋼桁等の鋼部材)が挙げられる。
本発明で用いるコンクリートとしては、材料や配合割合が限定されるものではなく、任意の成分組成を有するコンクリートを用いることができる。
本発明において、無拘束コンクリートと拘束コンクリートは、より正確に分析する観点から、同一の形状であることが好ましい。
本工程は、前工程であるひずみ計測工程で得られた2つの計測値の組み合わせを少なくとも2つ以上用いて、下記(1)における定数であるKおよびAを算出する工程である。
εs=K(εc−αsΔT)+A (1)
(式(1)中、εsは、拘束コンクリートにおける拘束体のひずみの計測値であり、εcは、無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αsは、拘束体の熱膨張係数であって、拘束体の材質によって定まる定数であり、ΔTは、拘束コンクリートおよび無拘束コンクリートにおけるコンクリートの温度の変化量であり、KおよびAは、定数である。)
KおよびAは、これら2つの値を定数として算出するために、拘束体のひずみ(εs)が生じた時点以降に得られた、ひずみ計測工程の計測値に基いて、算出することが必要である。
本工程は、定数であるKおよびAを算出した後の上記式(1)、及び、コンクリートの成分組成によって定まる定数であるコンクリートの熱膨張係数の値を用いて、拘束コンクリートにおけるコンクリートの体積変化によって生じる拘束体のひずみの原因を、コンクリートの体積変化を引き起こす要因との関係で分析する工程である。
ここで、コンクリートの体積変化を引き起こす要因としては、温度変化(例えば、セメントと水が反応する際に発生する水和熱や、コンクリートの周囲の温度の変化によって生じるもの)、乾燥収縮(乾燥によってコンクリート中の含水率が小さくなることで生じるもの)、自己収縮(セメントの水和により生じるもの)等が挙げられる。
本発明では、コンクリートの種類や養生条件等に応じて、上記式(1)以外に使用する式(例えば、後述の式(2)〜(3))を適宜、選択して、拘束体のひずみの原因を分析することができる。以下、詳しく説明する。
ここで、乾燥収縮の影響を無視できる場合とは、例えば、高強度コンクリート(低水セメント比(40%程度未満)のコンクリート)等のように、自己収縮の影響が大きく、かつ乾燥収縮の影響が小さい場合が挙げられる。
まず、上記式(1)から、以下の式(2)が導き出される。
K{(εc−αcΔT)+(αc−αs)ΔT}+A=K(εc−αsΔT)+A (2)
(式(2)中、εcは無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αcはコンクリートの熱膨張係数であり、ΔTはコンクリートの温度の変化量(℃)であり、αsは拘束体の熱膨張係数であり、KおよびAは定数である。)
εs,as+εs,α+A=K{(εc−αcΔT)+(αc−αs)ΔT}+A (3)
(式(3)中、εs,asは、原因が自己収縮である、拘束コンクリートの拘束体のひずみであり、εs,αは、原因が温度変化である、拘束コンクリートの拘束体のひずみであり、εcは、無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αcは、コンクリートの熱膨張係数であり、ΔTは、コンクリートの温度の変化量であり、αsは、拘束体の熱膨張係数であり、KおよびAは定数である。)
なお、式(3)中、「K(εc−αcΔT)」は、原因が自己収縮である、拘束体のひずみ(εs,as)に対応し、「K(αc−αs)ΔT」は、原因が温度変化である、拘束体のひずみ(εs,α)に対応する。
上述した式(1)〜(3)を用いることで、拘束コンクリートにおける拘束体のひずみの計測値を、原因が自己収縮であるひずみと、原因が温度変化であるひずみに分離して、分析することができる。
ここで、自己収縮の影響を無視できる場合とは、例えば、普通強度コンクリート(通常の水セメント比(40%程度以上)のコンクリート)等のように、乾燥収縮の影響が大きく、かつ自己収縮の影響が小さい場合が挙げられる。
まず、上記式(1)から、以下の式(4)が導き出される。
K{(εc−αcΔT)+(αc−αs)ΔT}+A=K(εc−αsΔT)+A (4)
(式(4)中、εcは、無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αcは、コンクリートの熱膨張係数であり、ΔTは、コンクリートの温度の変化量であり、αsは、拘束体の熱膨張係数であり、KおよびAは定数である。)
εs,ds+εs,α+A=K{(εc−αcΔT)+(αc−αs)ΔT}+A (5)
(式(5)中、εs,dsは、原因が乾燥収縮である、拘束コンクリートの拘束体のひずみであり、εs,αは、原因が温度変化である、拘束コンクリートの拘束体のひずみであり、εcは、無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αcは、コンクリートの熱膨張係数であり、ΔTは、コンクリートの温度の変化量であり、αsは。拘束体の熱膨張係数であり、KおよびAは定数である。)
コンクリートの熱膨張係数は、コンクリートの種類によって異なるものであり、予め測定して算出したものを使用することができる。コンクリートの熱膨張係数は、コンクリートに特定の温度履歴を与えたうえで、コンクリートのひずみを計測し、温度とコンクリートのひずみの計測値の関係から傾きとして算出することができる。
なお、式(5)中、「K(εc−αcΔT)」は、原因が乾燥収縮である、拘束コンクリートの拘束体のひずみ(εs,ds)に対応し、「K(αc−αs)ΔT」は、原因が温度変化である、拘束コンクリートの拘束体のひずみ(εs,α)に対応する。
上述した式(1)、(4)〜(5)を用いることで、拘束コンクリートにおける拘束体のひずみの計測値を、原因が乾燥収縮であるひずみと、原因が温度変化であるひずみに分離して、分析することができる。
ここで、温度変化と自己収縮と乾燥収縮によるものである場合とは、例えば、自己収縮と乾燥のいずれからも無視することができない程度の影響を受ける場合が挙げられる。
まず、上記式(1)から、以下の式(6)が導き出される。
εs=K(εc2−αsΔT)+A (6)
(式(6)中、εsは、拘束コンクリートの拘束体のひずみの計測値であり、εc2は、密閉されておらず水分の蒸発が発生する無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αsは、拘束体の熱膨張係数であり、ΔTは、コンクリートの温度の変化量であり、KおよびAは定数である。)
K{(εc1−αcΔT)+(εc2−εc1)+(αc−αs)ΔT}+A=K(εc2−αsΔT)+A (7)
(式(7)中、εc1は、密閉された無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αcは、コンクリートの熱膨張係数であり、ΔTは、コンクリートの温度の変化量であり、εc2は、密閉されておらず水分の蒸発が発生する無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αsは、拘束体の熱膨張係数であり、KおよびAは定数である。)
εs,as+εs,ds+εs,α+A=K{(εc1−αcΔT)+(εc2−εc1)+(αc−αs)ΔT}+A (8)
(式(8)中、εs,asは、原因が自己収縮である、拘束コンクリートの拘束体のひずみであり、εs,dsは、原因が乾燥収縮である、拘束コンクリートの拘束体のひずみであり、εs,αは、原因が温度変化である、拘束コンクリートの拘束体のひずみであり、εc1は、密閉されており水分の蒸発が起こらない無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αcは、コンクリートの熱膨張係数であり、ΔTは、コンクリートの温度の変化量であり、εc2は、密閉されておらず水分の蒸発が発生する無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αsは、拘束体の熱膨張係数であり、KおよびAは定数である。)
なお、式(8)中、「K(εc1−αcΔT)」は、原因が自己収縮である、拘束コンクリートの拘束体のひずみ(εs,as)に対応し、「K(εc2−εc1)」は、原因が乾燥収縮である、拘束コンクリートの拘束体のひずみ(εs,ds)に対応し、「K(αc−αs)ΔT」は、原因が温度変化である、拘束コンクリートの拘束体のひずみ(εs,α)に対応する。
上述した式(1)、(6)〜(8)を用いることで、拘束コンクリートにおける拘束体のひずみの計測値を、原因が自己収縮であるひずみと、原因が乾燥収縮であるひずみと、原因が温度変化であるひずみに分離して、分析することができる。
実施例に用いたコンクリートとして、水セメント比が13%のコンクリートを使用した。コンクリートの材料は、セメントとしてシリカフュームプレミックスセメント(太平洋セメント社製、密度:3.07g/cm3)、細骨材として山砂(静岡県掛川市産、密度:2.56g/cm3)、粗骨材として砕石2005(茨城県桜川市産、密度:2.64g/cm3)、混和剤としてポリカルボン酸系高性能減水剤(BASFジャパン社製)を使用した。コンクリートの単位水量は150kg/m3であり、細骨材率は44.5%とした。コンクリートのスランプフローは70±5cmであり、空気量は2%以下であった。
10×10×80cmの供試体の中央部に、低弾性型の埋め込み型ひずみ計(東京測器研究所社製、商品名KM−100BT、見かけの弾性係数:40N/mm2))を設置して、無拘束コンクリートのひずみ(εc)を測定した。供試体は、「日本コンクリート工学会・コンクリートの自己収縮研究委員会の試験方法(改訂版2002) JCI−SAS2−2」に準拠して、型枠内側の底面にポリテトラフルオロエチレン(「テフロン」(登録商標))製のシート、型枠の端面にポリスチレンボードを入れて、型枠の内側および側面にポリエステルフィルムを敷設して、コンクリートの自由な変形を型枠が拘束することを防いだ。また、コンクリートを型枠に打設した後、乾燥防止のためにコンクリートの打設面をポリエステルフィルムで覆った。材齢7日で脱型した後、供試体全面を厚さ0.1mmのアルミ箔粘着テープで密封し、20℃の恒温室内で供試体を養生した。この際、養生としては、図3に示すように、90℃の温度履歴養生(90℃温度履歴)を行った後、温度を20℃に保持する養生を行った。このように養生することで、コンクリートの乾燥収縮が発生しない条件でひずみの計測値を得ることができる。
なお、90℃温度履歴養生は、断面積が大きいコンクリート構造体における中心部の温度履歴を模擬したものである。
無拘束コンクリートのひずみ(εc)の計測は、コンクリートの打設完了時点から、1時間ごとに行った。
断面中心部にPC鋼棒を配置した、10×10×80cmの鉄筋コンクリートの供試体を作製した。PC鋼棒として、「JIS G 3109」に規定される呼び名が「17mm」、「23mm」、「32mm」のものを使用することで、鋼材比(コンクリートの断面積と鋼棒の断面積の比率)が、2.0%。3.8%、8.0%である供試体を作製した。なお、上記鋼棒の熱膨張係数は11.8×10−6/℃であった。
鉄筋コンクリートの供試体は、「日本コンクリート工学会・コンクリートの自己収縮研究委員会の試験方法(改訂版2002) JCI−SAS2−2」に準拠して、型枠内側の底面にポリテトラフルオロエチレン(「テフロン」(登録商標))製のシート、型枠の端面にポリスチレンボードを入れて、型枠の内側および側面にポリエステルフィルムを敷設して、コンクリートの自由な変形を型枠が拘束することを防いだ。また、コンクリートを型枠に打設した後、乾燥防止のためにコンクリートの打設面をポリエステルフィルムで覆った。材齢7日で脱型した後、供試体全面を厚さ0.1mmのアルミ箔粘着テープで密封し、20℃の恒温室内で供試体を養生した。この際、養生としては、図3に示すように、90℃の温度履歴養生(90℃温度履歴)を行った後、温度を20℃に保持する養生を行った。
鉄筋コンクリートにおける拘束体のひずみ(εs)の計測は、コンクリートの打設完了時点から、1時間ごとに行った。
鉄筋コンクリートにおける拘束体のひずみ(εs)は、鋼棒軸方向の対称面に設けた、幅4mm、深さ3mm、長さ80mmのねじ切削部の中央にひずみゲージを貼付することで計測した。
ひずみ(εc)の計測を終えた無拘束コンクリートの供試体を用いて、コンクリートの熱膨張係数(αc)を求めた。
具体的には、熱膨張係数(αc)は、図4に示すような温度履歴を上記供試体に与え、温度とひずみの関係を示す線の傾きから求めた。その結果、コンクリートの熱膨張係数(αc)は、9×10−6/℃であった。
なお、図4に示す温度履歴において、温度が60℃になるまでは、1℃/時間の温度上昇速度になるようにして、温度が5℃上昇した後、5時間温度を一定に保持して、ひずみを測定した。また、温度が60℃となった後、温度が20℃になるまでは、1℃/時間の温度下降速度になるようにして、温度が5℃下降した後、5時間温度を一定に保持して、ひずみを測定した。
上述した式(2)及び(3)を用いて、材齢が2日および5日における、拘束体のひずみ(εs)を分析した。結果を表1に示す。表1から、例えば、実施例1において、拘束体のひずみのうち、71%は、コンクリートの自己収縮が原因であることがわかる。
また、鋼材比が3.8%である供試体の90℃温度履歴養生において測定を行った各材齢における拘束体のひずみ(εs)を分析した結果を、図2に示す。
図2から、εs,as(原因が自己収縮である、拘束体のひずみ)は、温度下降域(材齢1.5〜7日)において、「−」側に増えているが、εs,α(原因が温度変化である、拘束体のひずみ)は、温度下降域(材齢1.5〜7日)において、「+」側に増えていることがわかる。
Claims (1)
- 拘束体によって拘束されていない無拘束コンクリートのひずみの計測値と、該コンクリートと同じ成分組成を有しかつ拘束体によって拘束されている拘束コンクリートにおける上記拘束体のひずみの計測値を得るひずみ計測工程と、
上記無拘束コンクリートのひずみの計測値と上記拘束コンクリートにおける拘束体のひずみの計測値の組み合わせを少なくとも2つ以上用いて、下記式(1)における定数であるKおよびAを算出する定数算出工程と、
定数であるKおよびAを算出した後の下記式(1)、及び、上記コンクリートの成分組成によって定まる定数であるコンクリートの熱膨張係数の値を用いて、拘束コンクリートにおけるコンクリートの体積変化によって生じる拘束体のひずみの原因を、コンクリートの体積変化を引き起こす要因との関係で分析する分析工程、
を含むことを特徴とする拘束コンクリートにおける拘束体のひずみの原因の分析方法。
εs=K(εc−αsΔT)+A (1)
(式(1)中、εsは、拘束コンクリートにおける拘束体のひずみの計測値であり、εcは、無拘束コンクリートのひずみの計測値であり、αsは、拘束体の熱膨張係数であって、拘束体の材質によって定まる定数であり、ΔTは、拘束コンクリートおよび無拘束コンクリートにおけるコンクリートの温度の変化量であり、KおよびAは、定数である。)
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