以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1に示すように、実施形態の太陽電池モジュール検査装置は、太陽電池モジュール1の太陽電池セル2間を接続する各インターコネクタ3に流れる電流を検出することによって各インターコネクタ3における断線の有無を検査する。なお、図示の太陽電池モジュール1は、太陽電池セル2の間を2本のインターコネクタ3で接続しているが、インターコネクタ3の数は2本に限定されない。
太陽電池セル2は、行列状に配置され、行方向に並んだ複数の太陽電池セル2が、インターコネクタ3で直列に接続されて太陽電池セルの列(以下、「セル列」という。)を形成しており、2つのセル列で1つのクラスタ4を構成している。各クラスタ4を構成する2つのセル列の直列接続されていない側の端部同士は、バイパスダイオード5により接続される。
断線有無の検査には、太陽電池モジュール1の表面を走行する走行体としての無限軌道車6が用いられる。すなわち、セル列毎に、各インターコネクタ3が形成するラインに沿って無限軌道車6を移動させながら、検査が行われる。検査は、無限軌道車6が各列の上を列方向に移動する間に、無限軌道車6上の後述の電流センサにより、各インターコネクタ3の電流を検出することにより行われる。
その際、無限軌道車6の矢印A方向の移動により1つのセル列に対する検査が終了したとき、無限軌道車6は後退に転じる。そして、矢印B方向の移動により、次のセル列についての検査が行われる。このようにして、最初のクラスタ4についての検査が終了すると、無限軌道車6は90°右に旋回し、矢印Cのように2番目のクラスタ4上に移り、90°左に旋回する。この後、同様にして、図1(b)のように、2番目のクラスタ4についての検査が行われる。
図2に示すように、無限軌道車6は、車体7と、車体7の左右に設けられたクローラ8と、車体7の中央部に設けられた昇降回転機構9と、各部を制御する制御部10とを備える。車体7の左右には、対応するクローラ8を駆動するクローラ駆動部11が設けられる。
図3に示すように、昇降回転機構9は、クローラ8(図2(b)参照)の間に設けられた昇降回転部12と、昇降回転部12を昇降させる昇降駆動部13と、昇降回転部12を回転させる回転駆動部14と、車体7の一部を成す昇降部取付け部15に取り付けられた昇降部16とを備える。昇降部16は、昇降回転部12を、その中心軸線AXの周りで回転自在に保持する。昇降部16は、昇降部取付け部15の上方に位置する上部昇降部17と、昇降部取付け部15の下方に位置する下部昇降部18と、上部昇降部17と下部昇降部18とを接続する2本の案内ロッド19とを備える。
昇降回転部12は、上下方向に対して垂直な円盤状の支持部20と、支持部20の中心から上方に伸びる回転軸21とを備える。回転軸21の上端部は、下部昇降部18により、玉軸受等を介して、周方向に回転自在でかつ軸方向に固定した状態で支持される。支持部20の下面には、滑り止め用のゴム20aが設けられる。
図4に示すように、昇降駆動部13は、昇降部16を昇降部取付け部15(車体7)に対して昇降させるために昇降部16と昇降部取付け部15との間に介在するボールねじ22と、ボールねじ22を駆動するための昇降用モータ23とを備える。ボールねじ22は、車体7の昇降部取付け部15に固定されたナット22aと、ナット22aに螺合するねじ軸22bと備える。昇降部取付け部15のナット22aの両側には、上述の2本の案内ロッド19を昇降方向にそれぞれ案内する2つの案内孔15aが設けられる。
ねじ軸22bの上端部は、上部昇降部17により、玉軸受等を介して、周方向に回転自在で軸方向に固定した状態で支持される。ボールねじ22の軸線は、昇降回転部12の中心軸線AXの延長上に位置する。
昇降用モータ23は、上部昇降部17に設けられる。昇降用モータ23の駆動力は、昇降用モータ23の回転軸に固定されたプーリ24と、ボールねじ22の上端に固定されたプーリ25と、プーリ24及びプーリ25に掛け渡されたベルト26とを介してボールねじ22に伝達される。プーリ24、プーリ25及びベルト26は、上部昇降部17の上側に配置される。
図3に示すように、回転駆動部14は、昇降部16により保持された昇降回転部12を回転させる回転用モータ27と、回転用モータ27の回転力を昇降回転部12に伝達するプーリ28及び29と、ベルト30とを備える。回転用モータ27は、下部昇降部18に設けられる。
プーリ28は、回転用モータ27の回転軸に固定される。プーリ29は、昇降回転部12の回転軸21の上端に固定される。ベルト30は、プーリ28及び29に掛け渡される。プーリ28、29及びベルト30は、下部昇降部18の上側に配置される。
昇降回転部12は、昇降部16とともに、図5(a)に2点鎖線で示される上方位置Uと、図5(b)に2点鎖線で示される下方位置Dとの間で昇降される。昇降回転部12が上方位置Uから下方位置Dまで下降するとき、昇降回転部12の支持部20は、左右のクローラ8の接地面8aよりも下方に突出した状態となる。これにより、無限軌道車6は、支持部20によって走行面31上で支持された状態となる。
また、昇降回転部12が下方位置Dから上方位置Uまで上昇するとき、支持部20は、走行面31から離れ、接地面8aよりも上方に位置する。したがって、車体7は、左右のクローラ8により支持された状態となる。
昇降回転部12が下方位置D又は上方位置Uに位置することは、リミットスイッチ32(図3参照)により検出される。リミットスイッチ32は、カム部33とスイッチ部34とで構成される。カム部33は、昇降部16の下部昇降部18に設けられる。スイッチ部34は、車体7の昇降部取付け部15に設けられる。
図6に示すように、クローラ駆動部11は、クローラ8が掛け回される前側の駆動プーリ35及び後側の従動プーリ36と、駆動プーリ35を回転させるための走行用モータ37とを備える。駆動プーリ35の両端部には、噛合い部35aが設けられ、従動プーリ36の両端部には、噛合い部36bが設けられる。これらに対応する噛合い部が、クローラ8の内側両端部に設けられる。
駆動プーリ35及び従動プーリ36は、車体7側の内側板38aと外側の外側板38bとの間で回転自在に支持される。内側板38a及び外側板38bは、クローラ8の軌道の内側に沿った外形を有する。内側板38a及び外側板38bは、駆動プーリ35及び従動プーリ36を回転自在にそれぞれ支持する2本のシャフト39と、板面が前後方向に対して垂直となる姿勢で配置された連結板40とで連結される。
後側のシャフト39の両端部は、内側板38a及び外側板38bの後端部に設けられた前後方向に長い調整穴41内に配置される。内側板38a及び外側板38bの後端部には、その後端からそれぞれの調整穴41に抜ける貫通孔を介して調整ボルト42が各調整穴41まで挿入される。各調整ボルト42は、該シャフト39の両端部に設けられたねじ孔に螺合している。これにより、該シャフト39の前後方向の位置が、調整ボルト42によって調整できるようになっている。
駆動プーリ35近傍における内側板38a及び外側板38bの間には、回転シャフト43が回転自在に設けられる。回転シャフト43には、伝動プーリ44及び従動かさ歯車45が固定される。走行用モータ37は、従動プーリ36側における内側板38a及び外側板38bの間において、駆動軸が前後方向に平行となるようにして配置される。走行用モータ37の回転軸は、連結板40により支持されており、該回転軸における連結板40の従動かさ歯車45側には、これに噛み合う駆動かさ歯車46が固定される。
伝動プーリ44と駆動プーリ35には、伝動ベルト47が掛け回される。これにより、クローラ8が、走行用モータ37により駆動されるようになっている。駆動プーリ35の回転軸線上における内側板38aの車体7側には、駆動プーリ35の角度位置を検出するロータリエンコーダ48が設けられる。
走行中に無限軌道車6の進行方向を変更する場合には、制御部10(図8参照)は、まず、左右のクローラ駆動部11における走行用モータ37を停止させる。このとき、図5(a)のように、昇降回転部12は、左右のクローラ8の接地面8aよりも上方の上方位置Uに位置する。図3及び図4は、このときの状態を示している。
次に、制御部10は、昇降用モータ23でボールねじ22を回転させることにより、昇降回転部12が下方位置Dに到達したことをリミットスイッチ32が検出するまで、昇降部16を下降させる。これにより、昇降回転部12は、図5(b)のように、当該接地面8aよりも下方に突出する。これにより、車体7は、昇降回転部12により、走行面31上で支持された状態となる。これに伴って、左右のクローラ8は、車体7により保持され、走行面31から離れた状態となる。
次に、制御部10は、回転用モータ27で昇降回転部12を、車体7に対して所定の角度、例えば90°回転するように駆動する。これにより、車体7が走行面31に対して回転する。この所定角度、例えば90°回転させた分、無限軌道車6の向きが変更される。
次に、制御部10は、昇降用モータ23でボールねじ22を逆回転させることにより、昇降回転部12が上方位置Uに到達したことをリミットスイッチ32が検出するまで、昇降部16を上昇させる。これにより、昇降回転部12は、図5(a)のように、左右のクローラ8の接地面8aよりも上方に位置した状態に復帰する。この結果、左右のクローラ8が、走行面31に接地し、車体7を支持した状態となる。この後、制御部10は、走行用モータ37を駆動することにより、無限軌道車6の変更後の向きへの走行を開始することができる。
図2に戻り、車体7の前端部には、左右方向に間隔を置いて配置されたインターコネクタの本数に対応した個数の電流センサ51と、該電流センサ51を無限軌道車6の左右方向に移動させるセンサ移動部52が設けられる。電流センサ51は、太陽電池モジュール1の太陽電池セル2の各間を接続する2本のインターコネクタ3(図1参照)に流れる電流をそれぞれ検出する電流センサとして機能する。
電流センサ51は、太陽電池モジュール1からの電力を送出する回路に設けられたスイッチ回路を所定周期でスイッチングさせることによりインターコネクタ3に流れる信号電流で生じる磁界を検出することにより、インターコネクタの異常を検出するものである。太陽電池モジュール1の各太陽電池セル2に流れる信号電流は、発電電圧に影響を受けない定電流化された信号電流であり、インターコネクタが正常な場合、信号電流は各インターコネクタにほぼ均等に分流する。一方、インターコネクタに異常が発生した場合は、異常が発生したインターコネクタ部の電流が減少し、その分、正常なインターコネクタの電流が増加する。
センサ移動部52は、図7に示すように、車体7(図2参照)に固定され、左右方向に延びたたスライダ53と、スライダ53上に摺動自在に設けられた摺動部54と、摺動部54に取り付けられたセンサ取付け部55とを備える。センサ取付け部55には、左右方向に長いスリット孔56が設けられる。
また、センサ移動部52は、摺動部54を中心としてその左右方向に離れた個所に車体7に対して回転自在に設けられた第1プーリ57及び第2プーリ58と、摺動部54の上方において車体7に対して回転自在に設けられたアイドラプーリ59とを備える。第1プーリ57、第2プーリ58及びアイドラプーリ59に対して、丸ベルト60が掛け渡される。丸ベルト60の一部が摺動部54に固定される。第1プーリ57は、モータ61により回転される。
モータ61で第1プーリ57を回転させることにより、丸ベルト60を介して、摺動部54をスライダ53上で左右方向に移動できる。電流センサ51は、センサ取付け部55に対して、スリット孔56介し、ボルト62によって、取付け位置が左右方向に調整し得るように取り付けられる。これにより、各電流センサ51間の間隔を、1つの太陽電池セル2の2本のインターコネクタ3間の間隔に対応するように調整することができる。
車体7の後端部にも、電流センサ51と、これらを左右方向に移動させるセンサ移動部52が設けられる。後端部の電流センサ51は、無限軌道車6の進行経路において、前端部の電流センサ51では電流の検出が困難である箇所のインターコネクタ3について電流の検出を行う場合に用いられる。
また、車体7前端の上部中央には、前方のインターコネクタ3や太陽電池セル2間の境界線を撮影する上部カメラ63が設けられる。車体7後端の上部中央には、後方のインターコネクタ3や太陽電池セル2間の境界線を撮影する上部カメラ63が設けられる。
前端側のセンサ取付け部55の中央には、下部カメラ64が設けられる。後端側のセンサ取付け部55の中央にも同様に、下部カメラ64が設けられる。下部カメラ64は、電流センサ51や、これにより電流検出中のインターコネクタ3や、太陽電池セル2間の境界線を撮影することができる。上部カメラ63や下部カメラ64からの画像は、インターコネクタ3や太陽電池セル2間の境界線を認識し、無限軌道車6をインターコネクタ3や境界線に沿って移動させるために用いられる。
なお、上部カメラ63は、撮像視野広いが、視野内に反射光が入り易い。下部カメラ64は、視野は狭いが、高い精度で太陽電池セル2間の境界線等の位置を特定することができる。したがって、上部カメラ63及び下部カメラ64は、状況に応じて、使い分けることができる。また、双方の画像に基づいて境界線等の検出を確実に行うこともできる。
また、車体7には、制御部10が外部のコンピュータと通信を行うための無線モジュール65が設けられる。制御部10への指令や、制御部10からの測定データ等が、無線モジュール65を介して送受される。
また、車体7には、遮光シート66を太陽電池モジュール1の受光面上に敷設するためのシート敷設部67が設けられる。シート敷設部67は、鉛直方向の回転軸線の周りで回転自在に車体7上に設けられた回転支持部68と、回転支持部68により、水平方向の回転軸線の周りで回転自在に支持された回転ロッド69と、回転支持部68を回転させるモータ70と、回転ロッド69を回転させるモータ71とを備える。遮光シート66は、回転ロッド69の周りに巻回されている。遮光シート66としては、例えば、ネオプレンゴムなどの表面が円滑で巻取りし易く、かつ遮光性の高い、ある程度重みのある材質のものを用いることができる。遮光シート66は、後述するバイパスダイオード5の健全性検査を行う際に、太陽電池モジュール1の受光面上の一部に敷設される。
遮光シート66の敷設は、回転支持部68を回転させて回転ロッド69を無限軌道車6の右方に突出させ、無限軌道車6を走行させながら回転ロッド69を回転させることにより行われる。すなわち、回転ロッド69に巻き取られている遮光シート66が巻き戻され、無限軌道車6の走行経路に沿って敷設される。敷設された遮光シート66は、回転ロッド69を逆回転させることにより巻き取ることができる。
図8に示すように、制御部10は、昇降回転機構9やクローラ駆動部11の駆動制御を行う駆動制御部10aと、無限軌道車6の太陽電池モジュール1における現在位置を算出する現在位置算出部10bとを備える。駆動制御部10aには、無限軌道車6の走行方向を変更する走行方向変更部10cが含まれる。現在位置算出部10bは、上部カメラ63や下部カメラ64からの画像信号に基づき、画像中の太陽電池セル2間の境界線やインターコネクタ3と、所定の基準線とを比較することにより、現在位置を取得する。
すなわち、図9に示すように、上部カメラ63や下部カメラ64からの画像信号で構成される画像中には、隣接する太陽電池セル2間の境界線としての縦ライン74及び横ライン75、並びにインターコネクタ3で構成されるインターコネクタ線76の画像が含まれる。縦ライン74は、太陽電池セル2間の境界線のうちのインターコネクタ線76に平行な方のラインであり、横ライン75はインターコネクタ線76に垂直な方のラインである。
かかる画像内には、カメラ側の基準線として、縦ライン74と比較される縦基準線77及び横ライン75と比較される横基準線78が定義されている。制御部10の現在位置算出部10bは、無限軌道車6が縦ライン74に沿って走行している最中に、横基準線78が横ライン75を横切った回数を示すカウンタRNの値と、最後に横ライン75を横切ってからの走行距離Dとに基づいて、無限軌道車6の縦ライン74方向の現在位置を算出する。
走行距離Dは、駆動プーリ35のロータリエンコーダ48により得られる。縦ライン74方向の現在位置は、電流センサ51によるデータの取得タイミング、すなわち無限軌道車6が検査位置に到達したかどうかを決定するのに用いられる。
また、制御部10は、無限軌道車6が検査位置に到達したかどうかを判定する検査位置到達判定部10dと、電流センサ51の位置又は無限軌道車6の走行方向を調整する調整部10eと、電流センサ51からの検出信号を取得する電流検出部10fと、無線モジュール65を介してデータの送受を行う送受信部10gと、電流センサ51の受信感度を設定する受信感度設定部10hとを備える。
調整部10eは、上部カメラ63や下部カメラ64による撮影結果に基づき、無限軌道車6が各検査位置に到ったときに電流センサ51が対応する検出位置に位置するように、電流センサ51の無限軌道車6上での位置又は無限軌道車6の進行方向を調整する。
電流センサ51の位置の調整は、電流センサ51からの検出信号に基づいて算出される移動量だけ、センサ移動部52を、上述の縦基準線77に対する縦ライン74のずれが解消する方向、すなわち電流センサ51の出力レベルが上昇する方向に移動することにより行われる。また、このとき、下部カメラ64の画像に基づき、電流センサ51を、インターコネクタ線76上に正確に位置させることもできる。
無線モジュール65は、電流検出部10fが電流センサ51から取得した検出信号等を、無限軌道車6の外部に設置されたコンピュータ82に送信する。また、無線モジュール65は、コンピュータ82からの指令等を受信し、制御部10に受け渡す。
図10は、太陽電池モジュール1についての制御部10による断線有無の検査処理を示す。この検査処理の開始に先立ち、検査員により、無限軌道車6が、太陽電池モジュール1の1番目のクラスタ4の端部に、インターコネクタ3と無限軌道車6の前後方向とが平行となるように配置される。制御部10は、検査員の操作に基づいてコンピュータ82から検査開始の指令を受け取ると、検査処理を開始する。
すなわち、まず、太陽電池モジュール1の太陽電池セル2が形成する横ライン75を横基準線78が何回横切ったか、すなわち横切った回数をカウントするカウンタRNと、無限軌道車6の前進時か後退時かを示すフラグRFを、ゼロに初期化する(ステップS1)。次に、1番目のクラスタ4の左側のセル列について検査が行えるように、電流センサ51をモジュール端の基準位置に移動する(ステップS2)。
次に、駆動制御部10aでクローラ駆動部11の走行用モータ37を駆動させ、無限軌道車6の前進を開始する(ステップS3)。次に、現在位置算出部10bにおいて、上部カメラ63や下部カメラ64からの画像データに基づき、横基準線78が横ライン75を横切ったかどうかを判定する(ステップS4)。横切ったと判定した場合には、カウンタRNをカウントアップする(ステップS5)。
次に、調整部10eにより、上部カメラ63や下部カメラ64からの画像データに基づき、電流センサ51の位置又は無限軌道車6の進行方向を調整する調整処理を行う(ステップS6)。
次に、検査位置到達判定部10dにより、無限軌道車6が電流センサ51による検出を行うべき検査位置に到達したかどうかを判定する(ステップS7)。この判定は、カウンタRNの値を利用して現在位置算出部10bが算出した現在位置と、予め記憶している検査位置のデータとを比較することにより行うことができる。
ステップS7で、検査位置に到達していないと判定された場合には、無限軌道車6が前進中であるかどうかをフラグRFにより判定する(ステップS8)。前進中(RF=0)であると判定された場合には、所定の後退開始位置に到達したかどうかを判定する(ステップS9)。後退開始位置に到達していないと判定した場合には、ステップS4に戻る。
一方、ステップS7において検査位置に到達したと判定した場合には、電流検出部10fにより、電流センサ51による電流検出を行う(ステップS10〜S12)。すなわち、カウンタRNの値が、検査対象のモジュールの太陽電池セルの大きさで決められる所定値nより小さいとき、前端側及び後端側の両方の電流センサ51で電流検出を行い、所定値n以上のときには、前端側の電流センサ51のみにより電流検出を行う。
所定値nは、前端側の電流センサ51では電流検出を行うことができないインターコネクタ3について、後端側の電流センサ51により電流検出が行われるように設定される。例えば、無限軌道車6が、検査員により1番目のクラスタ4の端部に置かれた状態では、前端側の電流センサ51では、無限軌道車6の下に位置するインターコネクタ3については電流検出を行うことができない。かかるインターコネクタ3については、無限軌道車6がある程度前進するまで(カウンタRNが所定値nを超えるまで)、後端側の電流センサ51により電流検出が行われる。
次に、断線有無の検査処理を終了するか否かを判定する(ステップS13)。太陽電池モジュール1のすべてのクラスタ4について検査が完了した場合や、コンピュータ82から検査を終了する旨の指令を受信した場合には検査処理の終了と判定し、走行用モータ37を停止させ、停止断線有無の検査処理を終了する。検査処理を終了しないと判定した場合には、ステップS8に戻る。
他方、ステップS9において後退開始位置に到達したと判定した場合には、電流センサ51を右方基準位置に移動する(ステップS14)。そして、駆動制御部10aによりクローラ駆動部11の走行用モータ37を逆回転させ、無限軌道車6の後退を開始し(ステップS15)、フラグRFに1をセットする(ステップS16)。
次に、現在位置算出部10bにおいて、横基準線78が横ライン75を横切ったかどうかを判定し(ステップS17)、横切ったと判定した場合にはカウンタRNをカウントダウンし(ステップS18)、ステップS6に戻る。横切らなかったと判定した場合には、カウントダウンすることなく、ステップS6に戻る。
一方、ステップS8において前進中ではない(後退中)と判定した場合には、旋回位置に到達したかどうかを判定する(ステップS19)。旋回位置に到達したことは、1つのクラスタ4についての検査が終了したことを意味する。旋回位置に到達していないと判定した場合には、ステップS17に進む。
ステップS19で旋回位置に到達したと判定した場合には、無限軌道車6を次のクラスタ4上の端部に移動させる(ステップS20)。すなわち、駆動制御部10aにより、クローラ駆動部11の走行用モータ37を停止させる。そして、上述のように、昇降回転部12を下方位置Dに移動させ、90°回転させ、上方位置Uに戻すことにより、無限軌道車6を90°旋回させ、次のクラスタ4の方へ向ける。
次に、走行用モータ37を駆動して無限軌道車6を前進させ、次のクラスタ4上に達したら、同様にして、無限軌道車6を逆方向に90°旋回させる。これにより、そのクラスタ4についての検査が開始できる状態となる。このようにして無限軌道車6を次のクラスタ4に移動させた後、ステップS1へ戻る。これにより、次のクラスタ4についての検査が開始される。
以上のようにステップS13において断線有無の検査処理を終了する旨の判定がなされるまで、クラスタ4毎に無限軌道車6の前進及び後退を繰り返しながら、断線有無の検査処理が行われる。処理結果は、無線モジュール65を介して、コンピュータ82に送られる。
なお、本実施形態では、電流センサの検査位置をセルとセル間の横ライン75上としたが、検査は横ライン上の位置に限らず、一定間隔の測定や連続測定としてもよい。
図11は、上記ステップS6の調整処理を示す。この処理では、調整部10eにより、上部カメラ63や下部カメラ64による撮影結果に基づき、必要に応じて、図12に示すように、電流センサ51の位置又は無限軌道車6の進行方向が調整される。無限軌道車6が各検査位置に到ったときに、電流センサ51が、対応する検出位置に位置するようにするためである。
詳細には、まず、次の検出で使用される電流センサ51のうちのいずれかの出力レベルが所定値以上であるかどうかを判定する(ステップS21)。いずれかの出力レベルが所定値以上であると判定した場合には、電流センサ51の位置を調整する必要はないので、そのまま図11の調整処理を終了する。
ステップS21において、いずれかの電流センサ51の出力レベルが所定値以上でない(すべての電流センサ51の出力レベルが所定値を下回る)と判定した場合には、縦ライン74の縦基準線77からのずれ量が所定値以上かどうかを判定する(ステップS22)。これが所定値以上ではないと判定した場合は、センサ移動部52においてセンサ取付け部55を移動することにより、電流センサ51の位置を、無限軌道車6が検査位置に到達したときに電流センサ51が検出位置上に位置するように調整し(ステップS23)、センサ位置制御処理を終了する。
このときのセンサ取付け部55の移動量は、電流センサ51の出力レベルに基づいて決定することができる。移動方向は、対応する上部カメラ63又は下部カメラ64の画像における縦基準線77と縦ライン74との位置関係に基づいて決定することができる。また、このとき、下部カメラ64の画像に基づき、電流センサ51をインターコネクタ線76上に正確に位置させることもできる。図12(a)又は図12(d)は、このセンサ取付け部55の移動後の状態に対応する。
ステップS22において、ずれ量が所定値以上であると判定した場合には、無限軌道車6の進行方向を、縦基準線77が縦ライン74に近付く方向となるように調整し(ステップS24)、センサ位置制御処理を終了する。この場合、無限軌道車6の進行方向を変更するのは、センサ取付け部55の移動では、移動範囲が足りず、電流センサ51の位置を調整することができないからである。図12(b)及び(c)の状態は、ステップS24の調整の前後の状態に対応する。
図11の調整処理によれば、図12(a)のように、矢印Aで示される無限軌道車6の進行方向が縦ライン74に対して傾いていても、摺動部54の移動により、電流センサ51をインターコネクタ線76に合わせることができる(ステップS23)。
また、この状態で無限軌道車6が矢印Aの方向に進行し、図12(b)の状態となって、上部カメラ63又は下部カメラ64の画像において縦基準線77から縦ライン74が所定以上離れてしまった場合でも、図12(c)のように、無限軌道車6の進行方向が、縦基準線77と縦ライン74とが近付く方向に変更される(ステップS24)。これにより、再び、図12(d)のように、摺動部54の移動により、電流センサ51をインターコネクタ線76に合わせることができるようになる。
図13は、コンピュータ82の表示部82a上に表示される図10の断線有無の検査処理による処理結果の一例を示す。この例は、4×9個の太陽電池セル2で構成され、2つのクラスタ4a,4bから成る太陽電池モジュール1についてのものである。
横方向に並んだ2つずつの「0」〜「10」の数字により、その位置に対応する位置に配置された各太陽電池セル2に対応する2本のインターコネクタ3についての相対的な検出値がそれぞれ示されている。例えば、右上の一点鎖線83により囲まれた2つの数字「6」及び「5」は、その位置に対応する1つの太陽電池セル2に対応する2本のインターコネクタ3についての検出値である。
数字が大きいほど、そのインターコネクタ3について検出された信号のレベルが大きいことを示している。例えば、破線84で囲まれた「0」は、対応する太陽電池セル2のインターコネクタ3が断線しており、電流が流れていないことを意味する。その隣、及びその上の「10」は、この断線に起因してその太陽電池セル2において回流が生じ、大きい電流が流れていることを示している。
また、破線85で囲まれた「1」は、対応する太陽電池セル2の一方のインターコネクタ3が断線しかかっている状況にあることを示している。これに起因して、他方のインターコネクタ3に多少の回流が生じ、対応する数字が「9」となっている。
このような処理結果の表示に基づき、インターコネクタ3の断線が生じた太陽電池セル2を容易に発見できるとともに、断線が近いうちに生じる可能性が高い太陽電池セル2を特定することも容易となる。
ただし、太陽電池モジュール1は、その種類によって検出できる信号の強さや、インターコネクタ3の設置間隔に差がある。このことから、種類の違う太陽電池モジュール1に対して、電流センサ51の受信感度を同一に設定して検査を行うと、正確な検査結果が得られない場合がある。
例えば、太陽電池モジュール1に対して、電流センサ51の受信感度を高く設定した状態で検査を実施すると、すべての太陽電池セル2のインターコネクタ3から検出限界値以上の強度の信号が検出される。この場合、図13の表示の数字はすべて「10」となり、有効な検査結果が得られない。
また、太陽電池モジュール1におけるインターコネクタ3の設置間隔が狭く、かつ受信感度が強いと、検査対象の隣のインターコネクタ3の信号を受信してしまうこともある。したがって、電流センサ51の受信感度を、電流センサ51で受信した信号の強さや、事前に太陽電池モジュール1毎に登録した受信感度に基づいて、検査対象となる太陽電池モジュール1についての受信感度を受信感度設定部10hにより自動設定するのが好ましい。なお、電流センサ51の受信感度を手動で設定できるようにしてもよい。
図14は、各クラスタ4に設けられたバイパスダイオード5の健全性検査の様子を示す。バイパスダイオード5は、それが設けられているクラスタ4において発電が行われていない太陽電池セル2が発生した場合やインターコネクタの完全断線等が発生した場合に、そのモジュールを含むストリング(直列接続した複数のモジュール)全体の発電出力が零とならないように電流をバイパスさせる機能を有する。
これにより、発電不能の太陽電池セル2に電流が流れるのを回避し、その太陽電池セル2が電気的抵抗となって効率を低下させたり、その太陽電池セル2が発熱してホットスポットとなったりするのを防止する。
そこで、バイパスダイオード5の健全性検査では、無限軌道車6をクラスタ4の中央に延在する縦ライン74(図9参照)に沿って走行させながら、そのクラスタ4の隣のクラスタ4上に、遮光シート66が敷設される。そして、隣のクラスタ4のいずれかの太陽電池セル2に対応するインターコネクタ3について、電流センサ51による信号の受信が試みられる。
図14では、無限軌道車6を1番目のクラスタ4上で走行させながら遮光シート66を2番目(中央)のクラスタ4上に敷設し、無限軌道車6が端のクラスタ4の端部に到達したときの様子が示されている。このとき、前端側のセンサ移動部52により前端側の2つの電流センサ51を2番目のクラスタ4の端部の太陽電池セル2に対応する2本のインターコネクタ3上に位置させ、電流センサ51による受信が試みられている。
この試行の結果、図13を用いて説明した信号強度を表す数字として「0」が得られた場合、2番目のクラスタ4のバイパスダイオード5は健全であると判定される。2番目のクラスタ4の一部が遮光シート66で覆われて発電不能の太陽電池セル2が生じたこと応じて、対応するバイパスダイオード5がオン状態となり、正常に機能していることが確認されたからである。
なお、かかるバイパスダイオード5の健全性検査は、上述の断線有無の検査処理と並行して行うようにしてもよい。その場合、断線有無の検査処理を行っているクラスタ4の隣のクラスタ4に、該検査処理のための無限軌道車6の走行に伴って遮光シート66を敷設することができる。
ただし、その場合、断線有無の検査処理を行っているクラスタ4に遮光シート66がかからないように、無限軌道車6を、図11の調整処理の場合よりも高い精度で縦ライン74に追従させる必要がある。
以上のように、本実施形態によれば、撮影部としての上部カメラ63又は下部カメラ64からの画像信号に基づいて走行体としての無限軌道車6を縦ライン74に沿って走行させ、かつ電流センサ51をインターコネクタ線76に追従させながら、インターコネクタ3の断線の有無が検査される。したがって、検査員が電流センサ51を持って太陽電池モジュール1の表面を移動させる必要がなくなるので、検査員の労力を低減させることができる。
また、検査員が手動で行う従来の検査方法によれば、太陽電池モジュール1の設置位置が高いため、高所作業が必須である。高所作業では、常に落下の危険が伴うだけでなく、高所作業に必要な足場の設置と撤去に過大なコストを要する。また、夏場における検査では、太陽電池モジュール1の特性上、周囲に日光を遮るものが無く、検査対象である太陽電池モジュール1自体も、50℃以上の高温になるため、熱中症を発症するリスクが高い。
この点、本実施形態によれば、検査作業の大半を自動化することができるので、これらの問題を解決することができる。
また、無限軌道車6の使用により、検査の精度を向上させることができる。インターコネクタ線76からの信号を受信する電流センサ51は、検出対象からの距離や角度により、検出結果に差が生じる。この点、本実施形態によれば、無限軌道車6を使用することによって、検査員が手動で電流センサ51等を操作することにより発生する測定誤差を無くすことができる。
また、測定結果の出力を、従来のように検査員が手動で行う場合、測定と記録を同時に行わなければならず、非常に手間がかかり作業の効率も低下する。この点、本実施形態によれば、検査結果は、制御部10がコンピュータ82に送り、コンピュータ82においてデータ化して記憶することができる。また、検査結果を視覚的に出力することによって検査結果についての分析を容易に行うことができる。さらに、検査結果に基づき、今後故障する可能性が高い箇所を特定することも容易となる。
また、電流センサ51のすべての出力レベルが所定値より小さいとき、電流センサ51が、出力レベルが上昇する方向にセンサ移動部52により移動され、電流センサ51が検出位置に位置するように電流センサ51の位置が調整される。したがって、検査精度を良好に維持することができる。
また、センサ移動部52は、複数の電流センサ51が、取付け位置を調整し得るように取り付けられるセンサ取付け部55を備え、センサ取付け部55を移動することにより電流センサ51を左右方向に移動する。これにより、複数の電流センサ51で、複数のインターコネクタ3について並行して電流を検出することができる。また、電流センサ51の取付け位置を調整し得るので、電流センサ51の間隔を、種々の各インターコネクタ3間の間隔に適合させることができる。
また、電流検出部10fによる電流の検出には、無限軌道車6の現在位置に応じて、複数のセンサ移動部52のうち現在位置に対応するものに設けられた電流センサ51が用いられる。これにより、1つのセンサ移動部52の電流センサ51では検出できない位置にあるインターコネクタ3でも、走行体の姿勢(向き)を変更することなく、他のセンサ移動部52の電流センサ51で検出することができる。
また、電流センサ51の出力レベルが所定値より小さくなり、かつ電流センサ51の基準位置からの距離が所定距離を超えている場合には、無限軌道車6の走行方向を出力レベルが上昇する方向に変更することによって、電流センサ51が検出位置に位置するように電流センサ51の位置が調整される。したがって、電流センサ51の基準位置からの距離が所定距離を超えたことにより、センサ移動部52では該電流センサ51を検出位置に位置させることができない場合でも、無限軌道車6の走行方向の変更により、電流センサ51を検出位置に位置させることができる。
また、走行体として無限軌道車6を採用したので、太陽電池モジュール1の表面で、走行体を安定して走行させることができる。また、無限軌道車6は、信地旋回や超信地旋回によらずに旋回できるので、太陽電池モジュール1の表面に損傷を与えることなく、検査する太陽電池セル2の列又はクラスタ4を容易に変更することができる。これにより、太陽電池モジュール1の全体にわたって、インターコネクタ3の断線の有無を、自動で検査することができる。
また、電流検出部10fによる検出結果に基づき、インターコネクタ3毎に、検出値に応じた数字による図13の表示が行われる。このため、各インターコネクタ3についての検出結果を一覧できるので、太陽電池モジュール1の全体にわたる不具合の発生状況を、容易に把握することができる。また、断線を生じているインターコネクタ3が周囲のインターコネクタ3に及ぼしている影響等も容易に把握することができる。
また、電流センサ51の受信感度が、電流センサ51からの出力信号に基づいて、又は検査対象となる太陽電池モジュール1について登録されている受信感度に基づいて設定される。これにより、インターコネクタ3を流れる電流値と、電流センサ51の受信感度とが適合してないために電流センサ51の検出値が検出限界値を超えて意味のない値となるのを防止することができる。
また、太陽電池セル2の列で構成されるクラスタ4に沿って無限軌道車6を走行させながら、クラスタ4上の表面部分を遮光シート66で覆うことができる。これにより、クラスタ4のバイパスダイオード5の健全性の検査を、インターコネクタ3の断線有無の検査と並行して行うことができる。
図15は、本発明の他の実施形態に係る無限軌道車6の車体7の断面図である。図15に示すように、車体7には、車体7の上面から下面に貫通して設けられた光ファイバ86と、上方からの太陽光Sを集光して光ファイバ86の一端に導入する集光素子87と、光ファイバ86の他端から射出される太陽光Sを発散させることにより、車体7の影となっている太陽電池モジュール1の表面部分88に照射する光発散素子89とを備える。他の点については、上述の図1〜図14の実施形態の場合と同様である。
光ファイバ86は、束状に多数のファイバの集合体として構成されたものが好ましい。集光素子87としては、例えば、凸レンズが用いられる。光発散素子89としては、例えば、凹レンズが用いられる。
これによれば、光ファイバ86と、集光素子87と、光発散素子89とで、太陽光が無限軌道車6の下方に導かれ、無限軌道車6の影となっている太陽電池モジュール1の表面部分88が太陽光Sにより間接的に照射される。したがって、無限軌道車6の影によっていくつかの太陽電池セル2が発電不能になり、電流の検出に支障を来すのを防止することができる。また、いくつかの太陽電池セル2が発電不能になることによりそのクラスタ4のバイパスダイオード5がオン状態になり、インターコネクタ3の電流が検出できなくなるのを防止することができる。なお、太陽光を透過させるために外装ケースの一部または全体を透明にするか、或いは光ファイバ以外の材料を用いて、太陽光を無限軌道車の下に導くようにしてもよい。
以上、実施形態について説明したが、本発明は上述実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、与えられる指示に応じ、太陽電池モジュール1のすべてのインターコネクタ3について順次電流の検出を行う動作モード、又は所定のインターコネクタ3についてのみ電流の検出を行う動作モードで装置各部を動作させるものであってもよい。
これによれば、必要に応じて、検査対象とするインターコネクタ3を選択することができる。これにより、不要なインターコネクタ3の検査を省き、検査の効率を向上させることができる。
また、シート敷設部67は、無限軌道車6の両側に設けてもよい。これによれば、2つ目のクラスタ4について断線有無の検査を行いながら、1つ目のクラスタ4についてのバイパスダイオード5の健全性を検査することができる。
また、表示部82aにおける図13の表示は、検出値に対応する数字に代えて、検出値に対応する色等を用いて行うようにしてもよい。これによれば、太陽電池モジュール1の全体にわたる検査結果を視覚的に容易に把握することができる。