JP6221784B2 - 化学蓄熱システム - Google Patents

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Description

本発明は、化学反応により蓄熱し放熱する化学蓄熱システムに関するものである。
特許文献1には、従来技術としての冷凍装置が開示されている。その冷凍装置は、液冷媒と接触する主蒸発凝縮コアにて蒸発させた冷媒蒸気を、その液冷媒と非接触状態で配される吸着コアにて吸着する。これにより、主蒸発凝縮コアにて冷却される熱交換流体を室内熱交換器に循環して室内を冷房する。
ここで、特許文献1の冷凍装置のような吸着式の冷凍装置では、吸着コアに蒸気ではなく液滴が付着すると吸着コアの吸着能力が低下するおそれがある。そこで、特許文献1の冷凍装置では、例えば液冷媒の沸騰に起因して生じた飛沫である液滴が吸着コアへ到達しないように、補助蒸発コアが設けられている。具体的に、その補助蒸発コアは、主蒸発凝縮コアと吸着コアとの間において、液冷媒と非接触状態で設けられている。これにより、液滴が発生しても、その液滴は補助蒸発コアに付着して蒸発するので、液滴のまま吸着コアまで到達することを防止することができる。
特開平11−14183号公報
ところで、上述した吸着式の冷凍装置と同様のシステムで、化学蓄熱システムというものがある。この化学蓄熱システムでは、特許文献1の冷凍装置の吸着コアが化学蓄熱材に置き換わる。この化学蓄熱材は、上記液冷媒に相当する反応液の蒸気を水和反応によって取り込み、或いは脱水反応によって反応液の蒸気を放出する。
上記化学蓄熱システムでも、吸着式の冷凍装置と同様に、液滴が化学蓄熱材へ到達することを防止する必要がある。例えば液滴が化学蓄熱材へ付着すると、液滴が蒸気に相変化するのに必要なエネルギを、化学蓄熱材の水和反応時の発熱エネルギから奪うため、結果として、化学蓄熱材の水和反応で利用可能な発熱量が低下するからである。また、反応液の蒸気が流入してくる化学蓄熱材の上流部分にて液滴が水和反応後の化学蓄熱材と共に水膜を作り、下流部分にある未反応の化学蓄熱材にまで蒸気が到達することが妨げられ、化学蓄熱材による蒸気の吸収および反応液の蒸発が妨げられるからである。
このような化学蓄熱システムの課題を解決するために、特許文献1の冷凍装置と同様の構成を採用することが考えられる。しかしながら、特許文献1の冷凍装置と同様に補助蒸発コアを設置したとすると、その補助蒸発コアは蒸気流れの妨げにもなるので、反応液の蒸気が化学蓄熱材にまで到達する間での圧力損失が大幅に大きくなり、蒸気が化学蓄熱材へ到達し難くなって、化学蓄熱システムの性能低下を招く可能性がある。
本発明は上記点に鑑みて、良好な蒸気の流通を確保しつつ液滴が化学蓄熱材へ到達することを抑制することができる化学蓄熱システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の化学蓄熱システムの発明では、加熱により脱水反応を生じることで蓄熱し水和反応を生じることで放熱する化学蓄熱材(14)が内蔵された反応器(12)と、
反応器と気密状態で連通され、化学蓄熱材と水和反応を生じる反応液が溜められると共に、反応液が蒸発する気液空間(34a)を備え、気液空間で反応液を蒸発させて反応器へ蒸気を供給し、脱水反応で生じた反応器からの蒸気を凝縮して回収する蒸発・凝縮器(16)とを有し、
蒸発・凝縮器には、気液空間内の反応液と熱交換することにより、反応液を蒸発させる熱媒、または反応器から気液空間へ流入した蒸気と熱交換することにより蒸気を凝縮させる冷媒が流れる媒体流通経路(16a)が形成され、
気液空間は、鉛直方向(DR1)に直交する気液空間の断面の面積(Atb)が、鉛直方向における位置に応じて異なる大きさとなるように形成されており、
気液空間の断面の面積は鉛直方向の上側ほど大きくなっていることを特徴とする。
上述の発明によれば、蒸発・凝縮器の気液空間は、上記気液空間の断面の面積が、鉛直方向における位置に応じて異なる大きさとなるように形成されているので、その気液空間内において反応液の沸騰に伴い液滴が飛散することがあり得るところ、上記断面の面積変化に起因して、気液空間を形成する壁面への液滴の衝突または液滴の速度低下等が生じ易くなる。そのため、良好な蒸気の流通を確保しつつ、その蒸気の流れに乗って液滴が反応器内の化学蓄熱材へ到達することを抑制することが可能である。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した括弧内の各符号は、後述する実施形態に記載した各符号に対応したものである。
本発明の実施形態としての化学蓄熱システム10の基本構成を示すと共に、蒸発・凝縮器16の断面を示した模式図であって、図2のI−I断面図である。 図1のII−II断面図である。 図1の化学蓄熱システム10において、チューブ空間34aにおける反応液の液位を供給ポンプ20および排出ポンプ22の駆動により調節するためのフローチャートである。 図1の化学蓄熱システム10において冷房運転の開始時の一例を示したタイムチャートである。 図1の化学蓄熱システム10の水位センサ24として圧力センサが用いられる変形例において、チューブ空間34a内の反応液の液位と液圧を示す水位センサ24の出力信号と関係を示した図である。 図1の化学蓄熱システム10においてチューブ34の形状を変えた第1の変形例を示した図である。 図1の化学蓄熱システム10においてチューブ34の形状を変えた第2の変形例を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、後述する他の実施形態を含め以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
図1は、本実施形態の化学蓄熱システム10の基本構成を示すと共に、蒸発・凝縮器16の断面を示した模式図である。図1の模式図に示す化学蓄熱システム10は、例えば車両用の冷房装置の一部を構成しており、反応液である水の蒸発によって空気を冷却する。そして、その冷却された空気が車室内へ導入されることよって、車室内が冷房される。図1の矢印DR1は、車両上下方向DR1すなわち鉛直方向DR1を示す。但し、その矢印DR1は蒸発・凝縮器16の設置向きを示すものであり、蒸発・凝縮器16以外の装置例えば反応器12等の設置向きを示すものではない。
図1に示すように、化学蓄熱システム10は、反応器12、蒸発・凝縮器16、貯留槽18、供給ポンプ20、排出ポンプ22、水位センサ24、および電子制御装置26等を備えている。この化学蓄熱システム10において蒸発と凝縮とを繰り返す反応液は水である。
反応器12は、化学蓄熱材14を内蔵している。化学蓄熱材14は、特開2013−204867号公報に記載された化学蓄熱材と同じものであり、脱水反応を生じることで蓄熱し水和反応を生じることで放熱する特性を備えている。本実施形態の化学蓄熱材14としては、酸化カルシウム/水酸化カルシウム(CaO/Ca(OH))が採用されている。従って、反応器12内では、化学蓄熱材14は、以下に示す反応で蓄熱と放熱とを可逆的に繰り返し得る構成とされている。
CaO + HO ⇔ Ca(OH)+ΔH(kJ/mol)
ここで、ΔHは反応熱量である。化学蓄熱材14が水和反応を生じる際には発熱を伴うので、反応器12においてその熱を放熱させるために空気が流通させられ、加熱された空気は車室外へ排気される。また、化学蓄熱材14に脱水反応を生じさせるためには化学蓄熱材14を加熱する必要があるので、その際には、例えば車両の排気ガスなどの高温ガスが反応器12に流通させられる。
また、反応器12は、水和反応用の反応液の蒸気すなわち水蒸気を発生させる蒸発・凝縮器16と蒸気配管28で接続されている。その反応液の蒸気は、蒸気配管28を介して、蒸発・凝縮器16から反応器12へ供給される。更に、蒸発・凝縮器16は、反応器12で発生した脱水反応時の水蒸気を凝縮させ、反応液である水にして回収する。
蒸気配管28は、気密状態で蒸発・凝縮器16と反応器12とを連結している。蒸気配管28には、蒸気の流れを制御するバルブ30が取り付けられている。このバルブ30は、蒸気配管28を開閉する開閉弁であり、電子制御装置26からの制御信号によって作動する。蒸気配管28は、バルブ30の閉弁状態で遮断され、バルブ30の開弁状態で開放される。なお、蒸発・凝縮器16から反応器12にわたって気密状態となっているが、詳細には、反応液である水およびその蒸気以外の物質が混入していない気密状態たとえば酸素や窒素等が混入していない気密状態となっている。
蒸発・凝縮器16は、反応液である水を蒸発・凝縮器16内に貯留しその水を蒸発させる一方で、反応器12から流入した水蒸気を凝縮させる。すなわち、蒸発・凝縮器16は、その内部の水または水蒸気と外部を流れる流体とを熱交換させる熱交換器である。図1に示すように、蒸発・凝縮器16は、複数本のチューブ34およびフィン36から構成されたコア部38と、コア部38の両端部に組み付け配置され一対をなす上側の第1ヘッダタンク40および下側の第2ヘッダタンク42とを備えている。
複数本のチューブ34はそれぞれ、第1ヘッダタンク40と第2ヘッダタンク42との間で長手状に延びており、チューブ34まわり及びフィン36まわりを空気が流れる。すなわち、蒸発・凝縮器16において、チューブ34同士の間などのチューブ34及びフィン36まわりには、熱交換媒体としての空気が流れる媒体流通経路16aが形成されている。その媒体流通経路16aにおいて空気は、図2の白抜き矢印DRaで示す空気流れ方向DRaへ流れる。図2は図1のII−II断面図である。
また、図1に示すチューブ34は、ステンレス鋼製の管であって、その管壁を介した熱交換が促進されるように薄肉の管壁で構成されている。チューブ34は鉛直方向DR1へ延びるように配置されている。そして、チューブ34は、第1ヘッダタンク40に連結されている第1連結部としての上側連結部341、バッファ部342、細管部343、および、第2ヘッダタンク42に連結されている第2連結部としての下側連結部344を鉛直方向DR1の上側から順に備えている。また、複数本のチューブ34は、図1に示すように、媒体流通経路16aの空気流れ方向DRa(図2参照)および鉛直方向DR1に直交するチューブ積層方向DRtに積層配置され、互いに平行に配置されている。
上側連結部341は、第1ヘッダタンク40のヘッダプレート401にロウ付け等によって固定されている。図1と図2とに示すように、上側連結部341には、第1ヘッダタンク40内に形成された第1タンク空間40aと連通している上側連通口341aが形成されている。この上側連通口341aは、第1タンク空間40aと蒸気配管28とを介して反応器12と連通しており、水蒸気が出入りする蒸気出入口として機能する。
バッファ部342は、図1に示すように、上側連結部341に対してチューブ積層方向DRtへ拡張した形状を成し、バッファ部342の内部にはバッファ空間342aが形成されている。また、複数本のチューブ34は、チューブ積層方向DRtに隣り合うチューブ34のバッファ部342同士が互いに接触するように配置されている。それと共に、複数本のチューブ34は、バッファ部342の上面において第1ヘッダタンク40のヘッダプレート401に対して接触している。
細管部343は空気流れ方向DRa(図2参照)の幅に対してチューブ積層方向DRtの幅が狭い矩形断面形状を成している。細管部343の内部には細管空間343aが形成されている。そして、細管部343は、チューブ積層方向DRtにおいてバッファ部342と比較して幅狭に形成されている。また、空気流れ方向DRaにおいてもバッファ部342と比較して幅狭に形成されている。すなわち、細管部343はバッファ部342に対して細く形成され、それと共に、細管空間343aもバッファ空間342aに対して細く形成されている。バッファ部342と細管部343との並び順から判るように、バッファ空間342aは細管空間343aの上側に配置された上部空間であり、細管空間343aはバッファ空間342aの下側に配置された下部空間である。また、細管空間343aは、バッファ空間342aを介して上側連通口341aへつながっている。
また、細管部343はバッファ部342よりも細いので、バッファ部342は、バッファ空間342aの下端を形成している上部空間下端面342bすなわちバッファ空間下端面342bを備えている。そのバッファ空間下端面342bは、バッファ空間342aと細管空間343aとをつなぐ上下連通口342cを有しており、その上下連通口342cへ向かって下り傾斜をもつように形成されている。バッファ空間下端面342b上の液滴を重力によって細管空間343aへ導くためである。
下側連結部344は、第2ヘッダタンク42のヘッダプレート421にロウ付け等によって固定されている。また、下側連結部344には、第2ヘッダタンク42内に形成された第2タンク空間42aと連通している下側連通口344aが形成されている。
チューブ34では、上記の上側連通口341aとバッファ空間342aと細管空間343aと下側連通口344aとが全体としてチューブ34内に1つのチューブ空間34aを構成し、そのチューブ空間34aは反応器12と気密状態で連通されている。このチューブ空間34aはバッファ空間342aと細管空間343aとを含んでいるので、鉛直方向DR1に直交するチューブ空間34aの断面の面積Atbすなわちチューブ空間断面積Atbは、鉛直方向DR1におけるチューブ空間34a内の位置に応じて異なる大きさとなっている。詳細に言えば、細管空間343aにおけるチューブ空間断面積Atbは、バッファ空間342aにおけるチューブ空間断面積Atb以下になっている。そして、そのチューブ空間34aは、反応液である水が溜められると共にその反応液が蒸発する一方で反応器12からの水蒸気が凝縮する気液空間となっている。
フィン36は、ステンレス鋼製の薄板から成り、空気流れ方向DRa(図2参照)から見た形状が波状になるように成形されているコルゲートフィンである。フィン36は、チューブ積層方向DRtにおいてチューブ34間に介装され、コア部38の両端に配置されたチューブ34の外側にも配設されている。詳細には図1に示すように、隣り合うチューブ34のバッファ部342同士は互いに接触するように配置されているので、フィン36は、バッファ部342同士の間には設けられず、細管部343同士の間に設けられている。
また、フィン36は、チューブ積層方向DRtに向いたチューブ34の扁平面に例えばロウ付け等によって接合されており、媒体流通経路16aを流れる空気との伝熱面積を増大させてチューブ34内の流体とその空気との熱交換を促進する役割を果たす。
第1ヘッダタンク40は、平板状で各チューブ34の上側連結部341が接合されたヘッダプレート401と、タンク本体部402とを備え、チューブ積層方向DRtに延びた形状を有している。そのヘッダプレート401とタンク本体部402とは互いにロウ付け等によって接合されて第1ヘッダタンク40の筐体を成し、第1ヘッダタンク40の内部に第1タンク空間40aを形成している。
また、第1ヘッダタンク40のタンク本体部402の上部には、蒸気配管28が接続された蒸気配管接続口402aが設けられている。従って、第1タンク空間40aは蒸気配管接続口402aを通って蒸気配管28に連通している。そのため、第1タンク空間40aは、水蒸気が蒸発・凝縮器16から反応器12へ流れるときには、各チューブ空間34aから流出した水蒸気を集合させて蒸気配管28へ流す蒸気集合空間として機能する。逆に、第1タンク空間40aは、水蒸気が反応器12から蒸発・凝縮器16へ流れるときには、流入した水蒸気を各チューブ空間34aへ分配する蒸気分配空間として機能する。
第2ヘッダタンク42は、第1ヘッダタンク40に対し、コア部38を挟んで対称的に構成されている。従って、第2ヘッダタンク42の基本的な構成は上記の第1ヘッダタンク40と同様である。具体的に言うと、第2ヘッダタンク42は、平板状で各チューブ34の下側連結部344が接合されたヘッダプレート421と、タンク本体部422とを備え、チューブ積層方向DRtに延びた形状を有している。そのヘッダプレート421とタンク本体部422とは互いにロウ付け等によって接合されて第2ヘッダタンク42の筐体を成し、第2ヘッダタンク42の内部に第2タンク空間42aを形成している。
第2ヘッダタンク42は、第1ヘッダタンク40とは異なり、反応液流入口422aおよび反応液流出口422bを備えている。その反応液流入口422aおよび反応液流出口422bはタンク本体部422に設けられている。
反応液流入口422aは、貯留槽18から第2タンク空間42aへ反応液を流入させるための反応液入口であり、第2タンク空間42aへ流入した反応液はチューブ34の下側連通口344aからチューブ空間34aへ流入する。そして、第2タンク空間42aには各チューブ34の下側連通口344aが連通しているので、第2タンク空間42aは、チューブ空間34a内の反応液の液位すなわち水位を各チューブ34間で等しくする機能を備えている。
反応液流出口422bは、第2タンク空間42aから貯留槽18へ反応液を流出させるための反応液出口である。反応液流出口422bから反応液が流出すれば、その分、チューブ空間34aに溜まっている反応液が減る。すなわち、第2タンク空間42aは、反応液が反応液流出口422bから貯留槽18へ流出する際には、各チューブ空間34aから流出した反応液を集合させて貯留槽18へ流す反応液集合空間として機能する。逆に、第2タンク空間42aは、反応液が反応液流入口422aから第2タンク空間42aへ流出する際には、流入した反応液を各チューブ空間34aへ分配する反応液分配空間として機能する。
貯留槽18は、反応液を貯えるタンクである。貯留槽18は第1配管46を介して反応液流入口422aに接続され、第2配管48を介して反応液流出口422bに接続されている。すなわち、貯留槽18は、それらの配管46、48と第2タンク空間42aとを介してチューブ空間34aに連通されている。
また、第1配管46には供給ポンプ20が設けられ、第2配管48には排出ポンプ22が設けられている。そして、貯留槽18内の反応液は、排出ポンプ22が停止され且つ供給ポンプ20が駆動されることによってチューブ空間34aへ供給される一方で、チューブ空間34a内の反応液は、供給ポンプ20が停止され且つ排出ポンプ22が駆動されることによって貯留槽18へ排出される。従って、それらのポンプ20、22を駆動することによってチューブ空間34a内の反応液の液位を上下に調節することができる。
また、供給ポンプ20および排出ポンプ22はいずれも回転数制御機能を備えており、電子制御装置26からの制御信号に応じてポンプ回転数が変化する。例えばポンプ回転数が上昇するほど反応液の搬送量は増大する。このように、供給ポンプ20および排出ポンプ22は全体として、貯留槽18からチューブ空間34aへ反応液を供給し、チューブ空間34aに貯留された反応液を貯留槽18へ排出させるので、チューブ空間34aに対し反応液の供給および排出を行う搬送装置を構成している。
水位センサ24は、例えば静電容量式の水位センサであり、チューブ空間34a内の反応液の液位を測定し、その液位を表す検出信号を電子制御装置26へ逐次出力する。
電子制御装置26は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータとその周辺回路とから構成されており、ROM等に予め記憶されたコンピュータプログラムに従って種々の制御処理を実行する。例えば、各ポンプ20、22の作動制御やバルブ30の開閉制御を行う。
また、電子制御装置26は、図3のフローチャートに示す制御処理も実行する。図3は、チューブ空間34aにおける反応液の液位を供給ポンプ20および排出ポンプ22の駆動により調節するためのフローチャートである。電子制御装置26は、蒸発・凝縮器16が蒸発器または凝縮器として作動している時、またはその作動前に、図3のフローチャートに示す制御処理を周期的に繰り返し実行する。
先ず、図3のステップS01(以下、「ステップ」を省略する)では、電子制御装置26は、水位センサ24からの検出信号に基づいて、チューブ空間34a内の反応液の液位を検出する。
続く、S02では、S01で検出した反応液の液位が予め設定されている目標液位に達したか否かを判定する。その目標液位とは反応液の液位に対して設定された目標値であり、目標液位を中心とした所定の許容幅をもって定まる目標液位範囲内に反応液の液位が入った場合に、その反応液の液位が目標液位に達したと判定する。S02において、反応液の液位が目標液位に達したと判定した場合には、S06へ進む。その一方で、反応液の液位が目標液位に達していないと判定した場合には、S03へ進む。
S03では、S01で検出した反応液の液位が目標液位よりも低いか否かを判定する。S03において、反応液の液位が目標液位よりも低いと判定した場合には、S04へ進む。その一方で、反応液の液位が目標液位よりも高いと判定した場合には、S05へ進む。
S04では、排出ポンプ22を停止させると共に供給ポンプ20を駆動させ、それにより貯留槽18から蒸発・凝縮器16へ反応液を供給する。
S05では、供給ポンプ20を停止させると共に排出ポンプ22を駆動させ、それにより蒸発・凝縮器16から貯留槽18へ反応液を排出する。
S06では、供給ポンプ20および排出ポンプ22を停止させる。これにより、貯留槽18と第2タンク空間42aとの間の反応液の流通が遮断される。
電子制御装置26は、例えばこのようにしてチューブ空間34a内の反応液の液位を調節する。すなわち、貯留槽18、供給ポンプ20、排出ポンプ22、水位センサ24、および電子制御装置26は全体として、チューブ空間34a内における反応液の液面50の位置を調節する液位調節部として機能する。なお、上述した図3の各ステップでの処理は、それぞれの機能を実現する手段を構成している。
次に、化学蓄熱システム10の冷房運転について図4を用いて説明する。図4は、冷房運転の開始時の一例を示したタイムチャートである。図4では上から順に、バルブ30の開閉位置、チューブ34内の反応液の液面50(図1参照)の位置すなわち液位、化学蓄熱システム10の冷房能力がそれぞれ示されている。図4においてバルブ30のOFFとはバルブ30の閉状態を意味し、バルブ30のONとはバルブ30の開状態を意味する。また、化学蓄熱システム10の冷房能力とは、冷房運転時に、媒体流通経路16aを流れる空気から蒸発・凝縮器16が奪う単位時間当たりの熱量である。
また、反応器12内には水和反応を継続するのに十分な化学蓄熱材14としての酸化カルシウム(CaO)があるものとする。また、冷房運転の際には、電子制御装置26は、化学蓄熱材14の水和反応により発生した熱を放熱させるために、不図示の通風装置を作動させて反応器12に車室外の空気すなわち外気を流通させる。その外気は反応器12で加熱された後、例えば車室外へ放出される。それと共に、電子制御装置26は、車室内の冷房のために、不図示の通風路切替装置を作動させて、車室内の空気である内気または外気を媒体流通経路16aに流通させる。すなわち、その内気または外気は、チューブ空間34a内の反応液と熱交換することによりその反応液を蒸発させる熱媒として機能させられる。蒸発・凝縮器16により冷却された内気または外気すなわち冷風は車室内へ導入される。この冷風によって車室内の冷房が実施される。
図4においてt1時点から冷房運転が開始される。すなわち、t1時点よりも前の時点において、バルブ30は閉状態とされ、反応液の目標液位がa位置(図1参照)に設定されている。そして、図3で説明したように、供給ポンプ20および排出ポンプ22の作動によりチューブ34内の反応液の液位が、目標液位であるa位置(図1参照)に調節されている。その液位のa位置は、鉛直方向DR1におけるバッファ空間342a内の中間位置である。
t1時点から冷房運転が開始されるので、t1時点にてバルブ30が閉状態から開状態へ切り替られる。これにより、反応器12内での水和反応により水蒸気が化学蓄熱材14に吸収され始めると共に、チューブ空間34a内で反応液の蒸発が開始される。そのため、t1時点から、反応液の蒸発に伴って、反応液の液位が低下し始めると共に、媒体流通経路16aを流れる空気の冷却が開始される。
t2時点では、反応液の液位が、a位置よりも低いb位置(図1参照)に達している。その液位のb位置は、鉛直方向DR1におけるバッファ空間下端面342bの上側位置である。次に、t3時点では、反応液の液位が、b位置よりも低いc位置(図1参照)に達している。その液位のc位置は、鉛直方向DR1における細管空間343aの上端位置である。次に、t4時点では、反応液の液位が、c位置よりも低いd位置(図1参照)に達している。その液位のd位置は、鉛直方向DR1における細管空間343aの中間位置である。
図1から判るように、液面50のa位置からd位置までのうちa位置からb位置までの間で、チューブ空間断面積Atbすなわち反応液の液面50の面積は最も広くなる。そして、このチューブ空間34a内のような低温減圧場では気液界面が蒸発性能を支配しその気液界面が広いほど蒸発が促されるので、反応液の蒸発が最も促され、図4に示す冷房能力は、t1時点からt2時点までの間で最大となっている。
また、液面50のb位置からc位置までの間では、反応液の液面50の面積は、液面50が低下するほど狭くなるので、図4に示す冷房能力は、t2時点からt3時点までの間で漸減している。また、c位置以下の液面50では反応液の液面50の面積は最小となり変化しないので、図4に示す冷房能力は、t3時点以降において一定となっている。図4の例では、反応液の液位がd位置に達したところで、供給ポンプ20が作動させられ、これにより、液位がd位置に維持されている。
図4の例では、t1時点前に着目すれば、電子制御装置26は、反応液の液面50(図1参照)がバッファ空間342a内に位置した状態からその反応液の蒸発が開始するように、t1時点前において予め反応液の液面50の位置を供給ポンプ20および排出ポンプ22に調節させている。要するに、電子制御装置26は、反応液の液面50の位置を、冷房運転開始時の目標液位であるa位置(図1参照)に調節させている。
また、反応液の蒸発開始後であるt4時点以降に着目すれば、電子制御装置26は、反応液の液面50が細管空間343a内に位置した状態でその反応液が蒸発するように、反応液の液面50の位置を供給ポンプ20および排出ポンプ22に調節させている。要するに、電子制御装置26は、反応液の液面50の位置を、冷房運転開始時よりも後の冷房運転継続中における目標液位であるd位置(図1参照)に調節させている。
上述のようにして化学蓄熱システム10の冷房運転が行われるが、その冷房運転が実施されない非冷房運転時には、化学蓄熱システム10の蓄熱運転が行われる。この蓄熱運転では、電子制御装置26はバルブ30を開状態にすると共に、反応器12内の水酸化カルシウム(Ca(OH))を加熱しその脱水反応を促すために、排気ガス等の高温ガスを反応器12に流通させる。これにより、反応器12から高温の水蒸気が放出されその水蒸気は蒸発・凝縮器16へ流入する。
また、電子制御装置26は、反応器12から流入する高温の水蒸気を蒸発・凝縮器16で凝縮させるために、外気または内気を媒体流通経路16aに流通させる。これにより、反応器12からの水蒸気は冷却され液化し、反応器12内の脱水反応が促される。すなわち、その媒体流通経路16aに流通させられる外気または内気は、反応器12からチューブ空間34aへ流入した水蒸気と熱交換することによりその水蒸気を凝縮させる冷媒として機能させられる。蒸発・凝縮器16での凝縮に伴い加熱された外気または内気は例えば車室外へ放出される。
そして、蒸発・凝縮器16での凝縮により増した反応液は排出ポンプ22によって貯留槽18へ回収される。化学蓄熱システム10では、例えばこのような冷房運転と蓄熱運転とが交互に繰り返される。
上述したように、本実施形態によれば、チューブ34のチューブ空間34aは、チューブ空間断面積Atbが鉛直方向DR1における位置に応じて異なる大きさとなるように形成されている。具体的には、細管空間343aの上側にバッファ空間342aが設けられているので、チューブ空間断面積Atbは、段階的にではあるが、鉛直方向DR1の上側ほど大きくなっている。
従って、チューブ空間34a内において反応液の沸騰に伴い液滴52が飛散することがあり得るところ、チューブ空間断面積Atbの変化に起因して、液滴52の速度低下(図1の破線矢印ARdn参照)が生じ易くなり、チューブ34の内壁面への液滴52の衝突も生じ易くなる。そのため、図1の破線矢印ARvのような水蒸気の流通を妨げないようにしつつ、その水蒸気の流れに乗って液滴52が反応器12内の化学蓄熱材14へ到達することを抑制することが可能である。
また、本実施形態によれば、供給ポンプ20および排出ポンプ22の作動により、チューブ空間34a内における反応液の液面50の位置は、反応液の液面50が細管空間343a内に位置した状態でその反応液が蒸発するように調節される。従って、反応液の液面50から液滴52が飛散した場合に、その液滴52が細管空間343aからチューブ空間断面積Atbの大きいバッファ空間342aへ進入することに起因して、少なくとも液滴52の速度低下を生じさせることが可能である。その結果として、液滴52が図1の破線矢印ARdnのように第1タンク空間40aへ入る前にバッファ空間342a内で落下し易くなり、液滴52が反応器12内の化学蓄熱材14へ到達することを抑制できると共に、バッファ空間下端面342bに落下した液滴を蒸発させることが可能である。
また、本実施形態によれば、供給ポンプ20および排出ポンプ22の作動により、チューブ空間34a内における反応液の液面50の位置は、その液面50がバッファ空間342a内に位置した状態から反応液の蒸発が開始し、その蒸発開始後に液面50がその液面低下により細管空間343a内に入った状態で反応液が蒸発するように、調節される。従って、冷房運転の開始当初は車室内の快適性を早急に得るために大きな冷房能力が必要になるところ、冷房運転の開始当初には、バッファ空間342aによって広い液面50が確保され、それにより、液面50が細管空間343a内に位置しているときと比較して反応液の蒸発が促進される。そのため、冷房運転の開始当初に冷房能力を大きくすることが可能である。
また、本実施形態によれば、チューブ34のバッファ空間下端面342bは、上下連通口342cへ向かって下り傾斜をもつように形成されている。従って、飛散した液滴が図1の破線矢印ARdnのようにバッファ空間下端面342bに落下した場合に、そのバッファ空間下端面342bで蒸発しきれない液滴を細管空間343a内に溜まっている反応液に戻すことが可能である。また同時に、蒸発しきれない液滴が、バッファ空間下端面342bから細管空間343a内の反応液の気液界面に到達するまでにあるチューブ34の壁面に液膜を形成し、その形成された液膜から蒸発が生じる。これにより蒸発・凝縮器16の蒸発性能の向上が期待できる。
また、本実施形態によれば、チューブ34は、バッファ部342の上面において第1ヘッダタンク40のヘッダプレート401に対して下側から接触しているので、ヘッダプレート401に対するチューブ34の接合強度たとえばロウ付け強度を向上させることが可能である。
また、本実施形態によれば、チューブ積層方向DRtに隣り合うチューブ34のバッファ部342同士は互いに接触するように配置されているので、チューブ34とフィン36との間における互いの位置決めが容易である。また、バッファ部342同士の間にはフィン36が配設されず、その分、フィン36の長さが短くなるので、フィン36にかかるコストを抑えることが可能である。
(他の実施形態)
(1)上述の実施形態において、化学蓄熱材14として、酸化カルシウム/水酸化カルシウムが採用されているが、それに限らず、例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水酸化バリウム等、何れが化学蓄熱材14として採用されても差し支えない。
(2)上述の実施形態において、チューブ34の細管部343は、空気流れ方向DRaにおいてバッファ部342と比較して幅狭に形成されているが、バッファ部342と同じ幅で形成されていても差し支えない。
(3)上述の実施形態の図4において、冷房運転開始時点の反応液の液位はa位置(図1参照)とされているが、これは冷房運転開始当初に一時的に冷房能力を引き上げるための措置であるので、その冷房能力の引き上げが必要なければ、例えば、冷房運転開始時点の液位がd位置(図1参照)とされていても差し支えない。
(4)上述の実施形態において、図1の水位センサ24は例えば静電容量式の水位センサであるが、それ以外の方式の水位センサであってもよく、例えば、蒸発・凝縮器16内の反応液の液圧を検出する圧力センサが水位センサ24として用いられても差し支えない。
そのように圧力センサが水位センサ24として用いられる場合には、チューブ空間34a内の反応液の液位と液圧を示す水位センサ24の出力信号と関係は図5のようになる。すなわち、図5の関係では、チューブ空間断面積Atbに応じて、液位のc位置(図1参照)を境に勾配が変化する。従って、この図5のグラフの勾配変化を利用して、c位置を基準に液位を推定することが可能である。なお、図5において、液位の座標軸に表示されたc、dはそれぞれ図1のc位置、d位置を示している。
(5)上述の実施形態において、チューブ34は図1に示すように上側にバッファ部342を備え下側に細管部343を備えているが、図1に示すような形状とは異なる形状を備えていることも考え得る。例えばチューブ34は、図6のように、チューブ空間断面積Atbが大きい部分と小さい部分とが鉛直方向DR1に交互に並んで連なっている形状を備えていてもよい。或いは、図7のように、チューブ34は、チューブ空間断面積Atbが連続的に鉛直方向DR1の上側ほど大きくなる形状を備えていてもよい。
(6)上述の実施形態において、化学蓄熱システム10は貯留槽18、供給ポンプ20、および排出ポンプ22を備えているが、蒸発・凝縮器16に対して給排水しないのであれば、これらの装置18、20、22は無くても差し支えない。
(7)上述の実施形態において、図3のフローチャートに示す各ステップの処理はコンピュータプログラムによって実現されるものであるが、ハードロジックで構成されるものであっても差し支えない。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 化学蓄熱システム
12 反応器
14 化学蓄熱材
16 蒸発・凝縮器
16a 媒体流通経路
34a チューブ空間(気液空間)

Claims (8)

  1. 加熱により脱水反応を生じることで蓄熱し水和反応を生じることで放熱する化学蓄熱材(14)が内蔵された反応器(12)と、
    前記反応器と気密状態で連通され、前記化学蓄熱材と水和反応を生じる反応液が溜められると共に、前記反応液が蒸発する気液空間(34a)を備え、前記気液空間で前記反応液を蒸発させて前記反応器へ蒸気を供給し、前記脱水反応で生じた前記反応器からの蒸気を凝縮して回収する蒸発・凝縮器(16)とを有し、
    前記蒸発・凝縮器には、前記気液空間内の前記反応液と熱交換することにより、前記反応液を蒸発させる熱媒、または前記反応器から前記気液空間へ流入した蒸気と熱交換することにより前記蒸気を凝縮させる冷媒が流れる媒体流通経路(16a)が形成され、
    前記気液空間は、鉛直方向(DR1)に直交する前記気液空間の断面の面積(Atb)が、前記鉛直方向における位置に応じて異なる大きさとなるように形成されており、
    前記気液空間の断面の面積は前記鉛直方向の上側ほど大きくなっていることを特徴とする化学蓄熱システム。
  2. 加熱により脱水反応を生じることで蓄熱し水和反応を生じることで放熱する化学蓄熱材(14)が内蔵された反応器(12)と、
    前記反応器と気密状態で連通され、前記化学蓄熱材と水和反応を生じる反応液が溜められると共に、前記反応液が蒸発する気液空間(34a)を備え、前記気液空間で前記反応液を蒸発させて前記反応器へ蒸気を供給し、前記脱水反応で生じた前記反応器からの蒸気を凝縮して回収する蒸発・凝縮器(16)とを有し、
    前記蒸発・凝縮器には、前記気液空間内の前記反応液と熱交換することにより、前記反応液を蒸発させる熱媒、または前記反応器から前記気液空間へ流入した蒸気と熱交換することにより前記蒸気を凝縮させる冷媒が流れる媒体流通経路(16a)が形成され、
    前記気液空間は、鉛直方向(DR1)に直交する前記気液空間の断面の面積(Atb)が、前記鉛直方向における位置に応じて異なる大きさとなるように形成されており、
    更に、前記気液空間は、前記反応器と連通し蒸気が出入りする蒸気出入口(341a)と、上部空間(342a)と、前記上部空間を介して前記蒸気出入口へつながっている下部空間(343a)とを、前記鉛直方向の上側から順に備え、
    前記下部空間は、前記下部空間の前記鉛直方向に直交する断面の面積が、前記上部空間の前記鉛直方向に直交する断面の面積以下になるように形成されていることを特徴とする化学蓄熱システム。
  3. 前記蒸発・凝縮器は、前記上部空間と前記下部空間とをつなぐ上下連通口(342c)を備え前記上部空間の下端を形成している上部空間下端面(342b)を有し、
    前記上部空間下端面は、前記上下連通口へ向かって下り傾斜をもつように形成されていることを特徴とする請求項に記載の化学蓄熱システム。
  4. 前記気液空間内における前記反応液の液面(50)の位置を調節する液位調節部(18、20、22、24、26)を有することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の化学蓄熱システム。
  5. 加熱により脱水反応を生じることで蓄熱し水和反応を生じることで放熱する化学蓄熱材(14)が内蔵された反応器(12)と、
    前記反応器と気密状態で連通され、前記化学蓄熱材と水和反応を生じる反応液が溜められると共に、前記反応液が蒸発する気液空間(34a)を備え、前記気液空間で前記反応液を蒸発させて前記反応器へ蒸気を供給し、前記脱水反応で生じた前記反応器からの蒸気を凝縮して回収する蒸発・凝縮器(16)と
    前記気液空間内における前記反応液の液面(50)の位置を調節する液位調節部(18、20、22、24、26)とを有し、
    前記蒸発・凝縮器には、前記気液空間内の前記反応液と熱交換することにより、前記反応液を蒸発させる熱媒、または前記反応器から前記気液空間へ流入した蒸気と熱交換することにより前記蒸気を凝縮させる冷媒が流れる媒体流通経路(16a)が形成され、
    前記気液空間は、鉛直方向(DR1)に直交する前記気液空間の断面の面積(Atb)が、前記鉛直方向における位置に応じて異なる大きさとなるように形成されていることを特徴とする化学蓄熱システム。
  6. 前記気液空間内における前記反応液の液面(50)の位置を調節する液位調節部(18、20、22、24、26)を有し、
    前記液位調節部は、前記反応液の液面が前記下部空間内に位置した状態で前記反応液が蒸発するように、前記液面の位置を調節することを特徴とする請求項またはに記載の化学蓄熱システム。
  7. 前記気液空間内における前記反応液の液面(50)の位置を調節する液位調節部(18、20、22、24、26)を有し、
    前記液位調節部は、前記反応液の液面が前記上部空間内に位置した状態から前記反応液の蒸発が開始するように前記液面の位置を調節し、前記反応液の蒸発開始後には、前記液面が前記下部空間内に入った状態で前記反応液が蒸発するように前記液面の位置を調節することを特徴とする請求項またはに記載の化学蓄熱システム。
  8. 前記液位調節部は、
    前記気液空間と連通され前記反応液を貯留する貯留槽(18)と、
    前記貯留槽から前記気液空間へ前記反応液を供給し、前記気液空間に貯留された前記反応液を前記貯留槽へ排出させる搬送装置(20、22)とを備えていることを特徴とする請求項ないし7のいずれか1つに記載の化学蓄熱システム。
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