JP6221763B2 - 車両用駆動力配分装置の制御装置 - Google Patents

車両用駆動力配分装置の制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両用駆動力配分装置の制御装置に関し、特に、ディスコネクト状態の解除に際してモータの慣性に起因する出力軸トルクの変動を抑制するための改良に関する。
モータと、左右1対の車輪にそれぞれ連結された左右1対の車軸と、前記モータと前記車輪との間の動力伝達経路に設けられてその動力伝達経路を断接するクラッチとを、備えた車両用駆動力配分装置が知られている。この車両用駆動力配分装置は、例えば、モータの駆動力により副駆動輪である後輪を駆動する駆動装置として好適に用いられる。特許文献1に記載されたハイブリッド車両の駆動力分配装置がその一例である。この技術によれば、モータに接続された左右の駆動輪への駆動力の分配を車速、操舵角、及びヨーレートに基づいて適正に制御することができ、車両旋回中の横滑り防止等の車両挙動の安定化を図ることができるとされている。
特開2003−63265号公報
しかし、前記従来の技術においては、前記クラッチが遮断された状態から係合される状態への移行時、すなわちディスコネクト状態の解除時に、前記モータの慣性に起因してそのモータの吹け上がりや減速Gによるショックが発生するおそれがあった。このような課題は、車両用駆動力配分装置の改良を意図して本発明者が鋭意研究を継続する過程において新たに見出したものである。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、ディスコネクト状態の解除に際してモータの慣性に起因する出力軸トルクの変動を抑制する車両用駆動力配分装置の制御装置を提供することにある。
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、左右1対の前輪および左右1対の後輪のうちの一方の車輪がエンジンにより駆動され、他方の車輪がモータにより駆動される前後輪駆動車両において、左右1対の前記他方の車輪にそれぞれ連結された左右1対の車軸と、前記モータと前記他方の車輪との間の動力伝達経路に設けられて該動力伝達経路を断接するクラッチとを、備えた前後輪駆動車両用駆動力配分装置の、制御装置であって前記モータが作動せず且つ前記クラッチが遮断された2輪駆動走行状態から前記モータが作動し且つ前記クラッチが係合された前後輪駆動走行状態への移行時に、前記移行の判定から前記クラッチが前記クラッチと前記モータとの回転同期後の係合トルクよりも低いトルクで係合された後、前記移行の判定から予め設定されたクラッチ応答時間経過後に前記モータの回転が前記回転同期後のトルクよりも低いトルクで零回転から立ち上げられ、前記クラッチと前記モータとの回転同期が判定された後、前記クラッチのトルクと前記モータのトルクとが前記回転同期後のトルクにそれぞれ増加されることにある。
このようにすれば、前記モータが作動せず且つ前記クラッチが遮断された2輪駆動走行状態から前記モータが作動し且つ前記クラッチが係合された前後輪駆動走行状態への移行時に、前記移行の判定から前記クラッチが前記クラッチと前記モータとの回転同期後の係合トルクよりも低いトルクで係合された後、前記移行の判定から予め設定されたクラッチ応答時間経過後に前記モータの回転が前記回転同期後のトルクよりも低いトルクで零回転から立ち上げられ、前記クラッチと前記モータとの回転同期が判定された後、前記クラッチのトルクと前記モータのトルクとが前記回転同期後のトルクにそれぞれ増加されることから、2輪駆動走行状態から前記モータが作動し且つ前記クラッチが係合された前後輪駆動走行状態への移行によるディスコネクト状態の解除時に、同期中の慣性トルクがモータ出力により打ち消され、モータの吹け上がりやショックの発生を好適に抑制できる。すなわち、モータの慣性に起因する出力軸トルクの変動を抑制する車両用駆動力配分装置の制御装置を提供することができる。
本発明が好適に適用される車両用駆動力配分装置の構成を示す骨子図である。 図1に示す車両用駆動力配分装置の電子制御装置に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 図1に示す車両用駆動力配分装置の電子制御装置よる本実施例のディスコネクト解除制御について説明するタイムチャートである。 図1に示す車両用駆動力配分装置の電子制御装置よる本実施例のディスコネクト解除制御の一例の要部について説明するフローチャートである。 本実施例のディスコネクト解除制御との比較のために、従来のディスコネクト解除制御について説明するタイムチャートである。 本実施例のディスコネクト解除制御との比較のために、従来のディスコネクト解除制御について説明するタイムチャートである。
本発明は、好適には、モータと、左右1対の車輪にそれぞれ連結された左右1対の車軸と、前記1対の車軸上に設けられて前記モータと前記1対の車輪との間の動力伝達経路を断接する左右1対のクラッチとを、備えた車両用駆動力配分装置において、前記1対のクラッチが共に遮断された状態から係合される状態への移行時に、先ず、前記1対のクラッチの係合制御及び前記モータの駆動制御をそれぞれの予備トルクで行い、前記1対のクラッチと前記モータとの回転同期が判定された後、前記1対のクラッチのトルクと前記モータのトルクとをそれぞれ所定値に変更するものである。
本発明において、好適には、前記1対のクラッチを予備トルクで係合させる予備係合制御が開始されてから所定の応答時間が経過した後に、前記モータから所定の予備トルクを出力させる予備駆動制御を開始するものである。
本発明において、好適には、前記1対のクラッチの予備係合制御における前記予備トルクと、前記モータの予備駆動制御においてそのモータから出力される前記予備トルクとの関係は、前記モータの始動に係るモータ慣性力を略打ち消すものである。
本発明の車両用駆動力配分装置は、車両に備えられた左右1対の前輪及び後輪のうち、何れか一方が主駆動力源であるエンジン等により駆動され、他方が副駆動力源である前記モータにより駆動される形式の車両に好適に適用される。好適には、前記モータから出力される駆動力により副駆動輪としての左右1対の後輪を駆動する後輪駆動ユニットに好適に適用される。
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明が好適に適用される車両用駆動力配分装置10(以下、単に装置10という)の構成を示す骨子図である。この図1に示す装置10は、例えば、駆動力源であるモータ12から出力される駆動力により、副駆動輪である左右1対の車輪(例えば、後輪)14l、14rを駆動する駆動装置に好適に適用されるものである。すなわち、前記装置10は、車両に備えられた左右1対の前輪及び後輪のうち、何れか一方が主駆動力源である図示しないエンジン等により駆動され、他方が副駆動力源である前記モータ12により駆動される形式の車両に好適に適用される。前記モータ12は、好適には、駆動力を発生させるモータ(発動機)及び反力を発生させるジェネレータ(発電機)としての機能を有する所謂モータジェネレータであるが、少なくともモータとしての機能を備えたものである。
前記装置10は、前記1対の車輪14l、14rにそれぞれ連結された左右1対の車軸16l、16rを備えている。前記モータ12の出力軸18と、前記1対の車軸16l、16rとの間に、カウンタ軸20を備えている。前記出力軸18は、相互に噛み合う第1ギヤ対22a、22bを介して前記カウンタ軸20に連結されている。前記第1ギヤ対22a、22bは、前記出力軸18から入力される回転を所定の変速比(減速比)γ1で変速して前記カウンタ軸20へ伝達する。前記カウンタ軸20は、相互に噛み合う第2ギヤ対24a、24bを介して前記1対の車軸16l、16rに連結されている。前記第2ギヤ対24a、24bは、前記カウンタ軸20から入力される回転を所定の変速比(減速比)γ2で変速して前記1対の車軸16l、16rへ伝達する。前記装置10において、好適には、前記1対の車軸16l、16r相互間には、デファレンシャルギヤ等の差動装置は備えられていない。
前記装置10は、前記1対の車軸16l、16rにそれぞれ対応する左右1対のクラッチ26l、26rを備えている。これら1対のクラッチ26l、26rは、前記1対の車軸16l、16r上に設けられて、前記モータ12の出力軸18と前記1対の車輪14l、14rとの間の動力伝達経路を断接する。換言すれば、前記1対の車軸16l、16rを介しての動力伝達を断接する。前記1対のクラッチ26l、26rは、後述する電子制御装置50から出力される指令値に応じてそれぞれの係合状態が個別(独立)に制御可能とされている。換言すれば、前記1対のクラッチ26l、26rは、前記1対の車軸16l、16r上に設けられて、前記第2ギヤ対24a、24bと前記1対の車輪14l、14rとの間の動力伝達経路をそれぞれ独立に断接する。本実施例においては、前記1対の車軸16l、16rにそれぞれ対応する左右1対のクラッチ26l、26rを備えた装置10について説明するが、本発明は、前記モータ12と前記車輪14l、14rとの間の動力伝達経路に少なくとも1つのクラッチを備えた車両用駆動力配分装置に広く適用され得る。
前記クラッチ26l、26rは、好適には、図示しない油圧制御回路から供給される油圧に応じてその係合状態が制御される公知の油圧式摩擦係合装置である。或いは、励磁力に応じてその係合状態が制御される公知の磁粉式クラッチ等の電磁式係合装置であってもよい。前記クラッチ26l、26rは、例えば、図1に示す電子制御装置50からの指令値に応じて、その係合状態が係合(完全係合)、半係合(スリップ係合)、解放(完全解放)の間で制御される。
前記電子制御装置50は、CPU、RAM、ROM、及び入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUがRAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、前記モータ12の駆動制御及び前記1対のクラッチ26l、26rそれぞれの係合力制御等の各種制御を実行する。この電子制御装置50は、必要に応じて前記モータ12の駆動制御用、前記クラッチ26l、26rの係合力制御用といったように、複数の制御装置に分けて構成され、相互に情報の通信が行われることで各種制御を実行するものであってもよい。本実施例においては、前記電子制御装置50が車両用駆動力配分装置10の制御装置に相当する。
図1に示すように、前記電子制御装置50には、前記装置10に設けられた各センサにより検出される各種入力信号が供給されるようになっている。例えば、前記1対の車輪14l、14r(車軸16l、16r)に対応して設けられた左右1対の車輪速度センサ30l、30rにより検出される前記1対の車輪14l、14rそれぞれの回転速度Ntl、Ntrを表す信号、及びモータ回転速度センサ32により検出される前記モータ12の回転速度(例えば、出力軸18の回転速度)NMを表す信号等が前記電子制御装置50に入力される。
前記電子制御装置50から、前記装置10に設けられた各装置に対して作動を制御するための各種制御信号が供給されるようになっている。例えば、前記モータ12の駆動制御のために例えば図示しないインバータに供給されるモータ駆動信号、前記1対のクラッチ26l、26rそれぞれの係合制御のために例えば図示しない油圧制御回路におけるリニアソレノイド弁に供給される左/右クラッチ駆動信号等が、前記電子制御装置50から各部へ供給される。
図2は、前記電子制御装置50に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図2に示すクラッチ係合制御部52は、前記1対のクラッチ26l、26rの係合状態をそれぞれ個別(独立)に制御する。例えば、前記1対のクラッチ26l、26rが油圧式摩擦係合装置である場合には、図示しない油圧制御回路におけるリニアソレノイド弁に供給される信号を制御することで、前記クラッチ26l、26rの係合状態をそれぞれ個別に制御する。すなわち、前記油圧制御回路から供給される油圧を制御することで、前記クラッチ26l、26rそれぞれの係合状態を、係合(完全係合)、スリップ係合、乃至開放(完全開放)の間で制御する。或いは、前記1対のクラッチ26l、26rが磁粉式クラッチ等の電磁式係合装置である場合には、図示しない電磁アクチュエータに供給される信号(例えば、励磁電流)を制御することで、前記クラッチ26l、26rの係合状態をそれぞれ個別に制御する。前記クラッチ係合制御部52は、換言すれば、前記1対のクラッチ26l、26rそれぞれのトルク(クラッチトルク)を制御する。
モータ駆動制御部56は、前記モータ12の駆動を制御する。例えば、図示しないインバータを介して蓄電装置(バッテリ)から前記モータ12へ供給される電気エネルギを制御することにより、そのモータ12により必要な出力すなわち目標出力(目標モータトルク)が得られるように制御する。すなわち、前記モータ駆動制御部56は、換言すれば、前記モータ12から出力されるトルク(モータトルク)を制御する。
前記クラッチ係合制御部52は、クラッチ予備係合制御部54を備えている。前記モータ駆動制御部56は、モータ予備駆動制御部58を備えている。前記クラッチ予備係合制御部54及び前記モータ予備駆動制御部58は、前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断された状態から係合される状態への移行時において、前記1対のクラッチ26l、26rの係合制御及び前記モータ12の駆動制御に係る予備制御を行う。すなわち、前記モータ12の駆動が停止させられ且つ前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断(完全解放)されたディスコネクト状態の解除時において、前記1対のクラッチ26l、26rの予備係合制御及び前記モータ12の予備駆動制御を行う。前記ディスコネクト状態の解除は、例えば、前記装置10が搭載された車両における2輪駆動状態から4輪駆動状態(前後輪駆動状態)への移行に際して行われる。以下、斯かるディスコネクト状態の解除時における本実施例の制御について説明する。
前記クラッチ予備係合制御部54は、前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断された状態から係合される状態への移行時において、先ず、前記1対のクラッチ26l、26rをそれぞれ所定の予備トルクで係合させる予備係合制御を実行する。すなわち、前記ディスコネクト状態の解除が判断された場合、前記モータ12の駆動開始よりも先に、前記1対のクラッチ26l、26rをそれぞれ所定の予備トルクで係合させる。この予備トルクは、少なくとも前記1対のクラッチ26l、26rの係合トルクのディスコネクト解除後の目標値(後述する同期完了後の係合トルクに対応する値)よりも小さい。好適には、前記1対のクラッチ26l、26rそれぞれに対応する予備トルクは等しい。すなわち、前記予備係合制御において、前記クラッチ予備係合制御部54は、前記1対のクラッチ26l、26rを左右で略等しい前記予備トルクで係合させる。
前記モータ予備駆動制御部58は、前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断された状態から係合される状態への移行時において、前記クラッチ予備係合制御部54により前記1対のクラッチ26l、26rがそれぞれ前記予備トルクで係合された後、前記モータ12から所定の予備トルクを出力させる予備駆動制御を実行する。すなわち、前記ディスコネクト状態の解除が判断された場合、前記1対のクラッチ26l、26rの予備係合制御が行われた後、前記モータ12から所定の予備トルクを出力させる。好適には、前記クラッチ予備係合制御部54による前記1対のクラッチ26l、26rの予備係合制御が開始されてから所定の応答時間(クラッチ応答時間)が経過した後に、前記モータ12から所定の予備トルクを出力させる予備駆動制御を開始する。前記モータ予備駆動制御部58は、好適には、前記予備駆動制御として、前記モータ12の出力トルクを零から所定値すなわち後述する回転同期後の目標値まで漸増させる制御を行う。すなわち、前記予備駆動制御において前記モータ12から出力される前記予備トルクは、好適には、零から所定値まで漸増させられるものである。
前記クラッチ予備係合制御部54による前記1対のクラッチ26l、26rの予備係合制御における前記予備トルクと、前記予備駆動制御において前記モータ12から出力される前記予備トルクとの関係は、前記モータ12の始動に係るモータ慣性力を略打ち消すものである。換言すれば、前記クラッチ予備係合制御部54による前記1対のクラッチ26l、26rの予備係合制御における前記予備トルクは、好適には、前記モータ12に係るモータ慣性を同期させるために必要なクラッチトルク(トルク容量)に相当する。
回転同期判定部60は、前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断された状態から係合される状態への移行時に、前記1対のクラッチ26l、26rと前記モータ12との回転同期を判定する。好適には、予め定められた関係から、前記車輪速度センサ30l、30rにより検出される前記1対の車輪14l、14rの回転速度Ntl、Ntr及び前記モータ回転速度センサ32により検出される前記モータ12の回転速度NMに基づいて、前記1対のクラッチ26l、26rと前記モータ12との回転同期を判定する。例えば、前記モータ回転速度センサ32により検出される前記モータ12の回転速度NMを、前記第1ギヤ対22a、22bの変速比γ1及び前記第2ギヤ対24a、24bの変速比γ2により変速した値が、前記1対の車輪14l、14rの回転速度Ntl、Ntr(例えば、回転速度Ntl、Ntrの平均値)と略一致するか否かを判定し、判定が肯定される場合には前記1対のクラッチ26l、26rと前記モータ12との回転同期を判定する。
前記クラッチ係合制御部52及び前記モータ駆動制御部56は、前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断された状態から係合される状態への移行時に、先ず、前記クラッチ予備係合制御部54及び前記モータ予備駆動制御部58により前記1対のクラッチ26l、26rの係合制御及び前記モータ12の駆動制御をそれぞれの予備トルクで行い、前記回転同期判定部60により前記1対のクラッチ26l、26rと前記モータ12との回転同期が判定された後、前記1対のクラッチ26l、26rのトルクと前記モータ12のトルクとをそれぞれ所定値に変更する。この所定値は、前記ディスコネクト状態の解除後の目標値に相当する値である。換言すれば、前記装置10が搭載された車両が4輪駆動走行(前後輪駆動走行)を行うために必要なトルクに相当する値である。すなわち、前記クラッチ係合制御部52は、前記回転同期判定部60により前記1対のクラッチ26l、26rと前記モータ12との回転同期が判定された後、前記1対のクラッチ26l、26rのトルクを前記ディスコネクト状態の解除後の目標値に基づいて制御する。前記モータ駆動制御部56は、前記回転同期判定部60により前記1対のクラッチ26l、26rと前記モータ12との回転同期が判定された後、前記モータ12のトルクを前記ディスコネクト状態の解除後の目標値に基づいて制御する。
図5及び図6は、本実施例のディスコネクト解除制御との比較のために、従来のディスコネクト解除制御について説明するタイムチャートであり、図5は、前記ディスコネクト状態の解除が判断された場合に、前記クラッチ26l、26rを係合(予備係合)させることなく前記モータ12を駆動させる制御について説明している。図5に示す例では、時点t1において、ディスコネクト状態の解除すなわち前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断された状態から係合される状態への移行が判定されている。図5に示す制御では、時点t1における判定後、前記クラッチ26l、26rは係合させられず、前記モータ12のトルクが所定値(ディスコネクト状態の解除後の目標値)まで上昇させられている。そして、前記モータ12の回転速度NMが前記1対の車輪14l、14rの回転速度Ntl、Ntrと同期する回転速度となった時点ts(モータ回転速度において星印で示す)において、前記クラッチ26l、26rのトルクが所定値(ディスコネクト状態の解除後の目標値)まで上昇させられている。ここで、図5に示す制御では、時点t1において前記モータ12の駆動を開始した直後にそのモータ12の回転速度が吹け上がっているのがわかる。このため、時点taにおいて前記モータ12の回転速度NMが同期回転速度を超過したことが検知され、前記モータ12の出力信号(出力トルク指令値)が低下させられている。そして、時点tsにおいて同期判定が行われるまで前記1対のクラッチ26l、26rの係合は開始されない。すなわち、前記モータ12の回転速度が降下して同期判定が行われるまで待つ必要があり、前記1対のクラッチ26l、26rの係合を開始するまでに時間を要する。このように、前記モータ12の駆動が停止させられ且つ前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断されたディスコネクト状態の解除に際して、前記クラッチ26l、26rを係合(予備係合)させることなく前記モータ12を駆動させた場合、負荷がないため前記モータ12が吹け上がってしまう。
図6は、前記ディスコネクト状態の解除が判断された場合に、前記クラッチ26l、26rのトルクを所定値(ディスコネクト状態の解除後の目標値)まで上昇させる制御について説明している。図6に示す例では、時点t1において、ディスコネクト状態の解除すなわち前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断された状態から係合される状態への移行が判定されている。図6に示す制御では、時点t1における判定後、前記クラッチ26l、26rの出力信号(クラッチトルク指令値)が所定値(ディスコネクト状態の解除後の目標値)まで上昇させられている。そして、前記モータ12の回転速度NMが前記1対の車輪14l、14rの回転速度Ntl、Ntrと同期する回転速度となった時点ts′(モータ回転速度において星印で示す)において、前記モータ12のトルクが所定値(ディスコネクト状態の解除後の目標値)まで上昇させられている。ここで、図6に示す制御では、時点t1において前記クラッチ26l、26rを係合させる指令値が出力された後、所定の応答時間(クラッチ応答時間)が経過した時点tbにおいて、前記1対の車輪14l、14rに減速度が発生していることがわかる。このように、前記モータ12の駆動が停止させられ且つ前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断されたディスコネクト状態の解除に際して、前記クラッチ26l、26rのトルクを所定値まで上昇させてしまうと、停止していた前記モータ12を車輪速相当まで急加速する結果となり、例えば、(モータ12におけるロータの慣性質量)×(装置10における減速比)2×(モータ12の回転角加速度増加量)2に相当する比較的大きな減速Gが発生する。
図3は、本実施例のディスコネクト解除制御について説明するタイムチャートである。図3に示す例では、時点t1において、ディスコネクト状態の解除すなわち前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断された状態から係合される状態への移行が判定されている。図3に示す制御では、時点t1における判定後、前記1対のクラッチ26l、26rが共に所定の予備トルクで係合させられている。そして、時点t1から所定の応答時間(クラッチ応答時間)が経過した時点t2において、前記モータ12の予備駆動制御として、そのモータ12の出力信号(クラッチトルク指令値)が所定の予備トルクに対応する値に上昇させられている。すなわち、時点t2から回転同期が判定される時点t3までの間、前記モータ12の出力トルクが、回転同期後の出力トルクとは異なる所定の予備トルクに対応する値とされている。前記モータ12の回転速度NMが前記1対の車輪14l、14rの回転速度Ntl、Ntrと同期する回転速度となった時点t3(モータ回転速度において星印で示す)において、前記クラッチ26l、26rのトルク及び前記モータ12のトルクが所定値(ディスコネクト状態の解除後の目標値)まで上昇させられている。ここで、前記1対のクラッチ26l、26rが、前記モータ12に係るモータ慣性を同期させるために必要なクラッチトルクに相当する予備トルクで係合されていることから、前記モータ12の吹け上がりを抑制できると共に、前記1対の車輪14l、14rに減速度が発生することを抑制できる。すなわち、図3に示す本実施例の制御によれば、前記モータ12の吹け上がりや減速Gの発生といった不具合を好適に抑制できる。
図4は、前記電子制御装置50による本実施例のディスコネクト解除制御の一例の要部について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)S1において、ディスコネクト状態の解除要求すなわち前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断された状態から係合される状態への移行要求があったか否かが判断される。このS1の判断が否定される場合には、S2において、前記1対のクラッチ26l、26rが共に遮断(非係合)され且つ前記モータ12の駆動が停止させられた状態が維持された後、本ルーチンが終了させられるが、S1の判断が肯定される場合には、S3において、前記1対のクラッチ26l、26rが共に所定の予備トルクで係合させられる。次に、S4において、S3にて前記1対のクラッチ26l、26rが共に所定の予備トルクで係合されてから所定のクラッチ応答時間が経過したか否かが判断される。このS4の判断が否定される場合には、S5において、前記1対のクラッチ26l、26rが共に予備係合(予備トルクで係合)され且つ前記モータ12の駆動が停止させられた状態が維持された後、本ルーチンが終了させられるが、S4の判断が肯定される場合には、S6において、前記モータ12から所定の予備トルクが出力される。次に、S7において、前記1対の車輪14l、14rの回転速度Ntl、Ntrと前記モータ12の回転速度NMとの同期が完了したか否かが判断される。このS7の判断が否定される場合には、S8において、前記1対のクラッチ26l、26rが共に予備係合され且つ前記モータ12から予備トルクが出力される状態が維持された後、本ルーチンが終了させられるが、S7の判断が肯定される場合には、S9において、ディスコネクト状態の解除後の目標値に基づいて前記1対のクラッチ26l、26rの係合トルク及び前記モータ12の出力トルクの制御が開始された後、それをもって本ルーチンが終了させられる。
以上の制御において、S2、S3、S5、S8、及びS9が前記クラッチ係合制御部52の動作に、S3、S5、及びS8が前記クラッチ予備係合制御部54の動作に、S2、S5、S6、S8、及びS9が前記モータ駆動制御部56の動作に、S6及びS8が前記モータ予備駆動制御部58の動作に、S7が前記回転同期判定部60の動作に、それぞれ対応する。
このように、本実施例によれば、前記クラッチ26l、26rが遮断された状態から係合される状態への移行時に、先ず、前記クラッチ26l、26rの係合制御及び前記モータ12の駆動制御をそれぞれの予備トルクで行い、前記クラッチ26l、26rと前記モータ12との回転同期が判定された後、前記クラッチ26l、26rのトルクと前記モータ12のトルクとをそれぞれ所定値に変更するものであることから、ディスコネクト状態の解除時に、同期中の慣性トルクがモータ出力により打ち消され、前記モータ12の吹け上がりやショックの発生を好適に抑制できる。すなわち、前記モータ12の慣性に起因する出力軸トルクの変動を抑制する車両用駆動力配分装置10の電子制御装置50を提供することができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
10:車両用駆動力配分装置、12:モータ、14l、14r:車輪、16l、16r:車軸、26l、26r:クラッチ、50:電子制御装置(車両用駆動力配分装置の制御装置)

Claims (1)

  1. 左右1対の前輪および左右1対の後輪のうちの一方の車輪がエンジンにより駆動され、他方の車輪がモータにより駆動される前後輪駆動車両において、左右1対の前記他方の車輪にそれぞれ連結された左右1対の車軸と、前記モータと前記他方の車輪との間の動力伝達経路に設けられて該動力伝達経路を断接するクラッチとを、備えた前後輪駆動車両用駆動力配分装置の、制御装置であって
    前記モータが作動せず且つ前記クラッチが遮断された2輪駆動走行状態から前記モータが作動し且つ前記クラッチが係合された前後輪駆動走行状態への移行時に、前記移行の判定から前記クラッチが前記クラッチと前記モータとの回転同期後の係合トルクよりも低いトルクで係合された後、前記移行の判定から予め設定されたクラッチ応答時間経過後に前記モータの回転が前記回転同期後のトルクよりも低いトルクで零回転から立ち上げられ、前記クラッチと前記モータとの回転同期が判定された後、前記クラッチのトルクと前記モータのトルクとが前記回転同期後のトルクにそれぞれ増加され
    ことを特徴とする前後輪駆動車両用駆動力配分装置の制御装置。
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