JP6220880B2 - 鋼管用ねじ継手 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼管用ねじ継手に関する。
本願は、2013年9月6日に、日本に出願された特願2013−184717号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
油井や天然ガス井など(以下、総称して「油井」ともいう)においては、ケーシングまたはチュービングなどの油井管として、ねじ継手により順次連結された鋼管が使用される。通常、この種のねじ継手には、米国石油協会(American Petroleum Institute)規格に規定された、テーパねじのみを有する継手が適用される。このねじ継手は、テーパねじの雄ねじ部を有する第1管材と、テーパねじの雌ねじ部を有する第2管材とから構成される。第1管材の雄ねじ部が第2管材の雌ねじ部にねじ込まれることにより、第1管材と第2管材とが連結される。
鋼管用ねじ継手の方式は、カップリング方式とインテグラル方式に大別される。カップリング方式の場合、第1管材が鋼管であり、第2管材がカップリング(短管)である。この場合、鋼管の両端部に雄ねじ部が形成され、カップリングの両端部に雌ねじ部が形成される。すなわち、カップリング方式では、カップリングを介して、隣り合う鋼管が連結される。
一方、インテグラル方式の場合、第1管材及び第2管材がともに鋼管であり、カップリングを用いない。この場合、鋼管の一端部に雄ねじ部が形成され、他端部に雌ねじ部が形成される。すなわち、インテグラル方式では、カップリングを用いずに、互いに隣り合う鋼管同士が、直接連結される。
一般に、雄ねじ部が形成された第1管材の継手部分は、雌ねじ部に挿入される要素を含むことから、ピンと称される。一方、雌ねじ部が形成された第2管材の継手部分は、雄ねじ部を受け入れる要素を含むことから、ボックスと称される。以下では、雄ねじ部を含む継手部分をピンとも言い、雌ねじ部を含む継手部分をボックスとも言う。
鋼管用ねじ継手では、ピンの雄ねじ部がボックスの雌ねじ部にねじ込まれ、雄ねじ部と雌ねじ部とが嵌合密着する。シール面(ねじ無し面)を持たないAPI規格のねじ継手などでは、このように、雄ねじ部と雌ねじ部とが嵌合密着することにより、ねじ継手の密封性と耐圧性が確保される。
近年、ねじ継手が使用される油井環境の高深度化と苛酷化に伴い、特にケーシングに使用される大径鋼管のねじ継手には、より優れた密封性と耐圧性が要求されている。そのため、ピンの外表面とボックスの相対する内表面とに、ねじ無し面(シール面)をそれぞれ設け、これらのシール面を嵌合させるメタルタッチシールが密封機構として広く用いられている。
メタルタッチシールでは、ピンの外径がボックスの内径よりも僅かに大きく設定されている(この径差を「シール干渉量」という)。メタルタッチシールでは、ピンおよびボックスを嵌合し径方向に干渉させることによって、拡径したボックスと縮径したピンとの間で、それぞれが元の径に戻ろうとする弾性回復力が発生する。この弾性回復力がシール面を緊密に密着させる。
密封性と耐圧性とを向上させることを目的として、特許文献1〜3に開示されるようなねじ継手が提案されている。
例えば、特許文献1に開示された管用ねじ継手では、ノーズ先端から離れた位置にシール部を設け、ノーズ部をシール部からショルダ部(突き当たり面)まで長く伸ばすことにより、密封性と耐圧性を向上させている。
特許文献2、3に開示された鋼管用ねじ継手では、第1管材(ピン)及び第2管材(ボックス)のそれぞれが、互いに嵌合密着するテーパねじ(雄ねじ部、雌ねじ部)に加えて、シール面および突き当たり面(ショルダ面)を有する。このため、特許文献2、3に開示された鋼管用ねじ継手では、ピンおよびボックスのシール面が、ピンのねじ込みに伴って互いに接触して密着することにより、メタル接触によるシール(メタルタッチシール)が形成される。また、ピンおよびボックスの突き当たり面は、ピンのねじ込みに伴って互いに接触して密着し、ピンのねじ込みを制限するストッパの役割を担うとともに、雄ねじ部にねじ込み進行方向とは反対方向への荷重、いわゆるねじの締め付け軸力を付与する役割を担っている。
日本国特開2012−149760号公報 国際公開WO2011/060894号公報 日本国特開2012−506000号公報
油井の現場では、2本の管材を連結する際、パワートングと呼ばれる締付け装置を用いて、ピンがボックスにねじ込まれる。この際、締付けトルクと、ねじ込みの進行(締付けターン数の増加)とが図8に示すような関係にあるため、ボックスへのピンのねじ込み状態(ピンとボックスの締結状態)は、ねじ込みに要する締付けトルクを監視する(測定する)ことによって把握される。
ボックスへのピンのねじ込みが正常に行われる場合、締付けトルクは、図8に示すように、ねじ込みの進行(締付けターン数の増加)に伴って緩やかにかつ単調に上昇する。そして、ねじ込み完了の直前で突き当たり面同士が接触することにより、締付けトルクが急激に上昇する(これをショルダリングという)。
一方、ねじ込みの過程で焼付きなどの異常が発生した場合、ショルダリングが発生する前に、締付けトルクが過剰に上昇する。
特許文献1に開示された管用ねじ継手では、ねじ継手を螺合締結する過程において、ピンおよびボックスのシール面同士が、狭い接触幅でかつ高い平均接触圧で接触しながら摺動することになるため、焼付きの発生を抑えることが難しい。さらに、特許文献2、3に開示された鋼管用ねじ継手では、ボックスへのピンのねじ込みが正常に進行しているにもかかわらず、締付けトルクが、ねじ込みの過程で、過剰に上昇したり、不規則に変動したりする(いわゆる、締付けトルクのハンピングが生じる)。
図10は、締付けトルクのハンピングが発生した場合の、締付けターン数と締付けトルクとの関係を示す模式図である。図10に示すように、ピンのねじ込み過程で締付けトルクのハンピングが発生すると、ピンのねじ込み状態を正確に把握することが難しい。そのため、ハンピングの発生時にねじ込みが完了したと判断されてしまうことがある。ねじ込みの完了を誤って判断すると、ねじ込みが不十分となり、第1管材と第2管材との連結が不完全になるおそれがある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ピンとボックスの締結の際に発生する、締付けトルクのハンピングを抑制することが可能な鋼管用ねじ継手の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下を採用する。
(1)本発明に係る第1の態様は、第1管材と第2管材とを連結する鋼管用ねじ継手であって、前記第2管材の開口端であるボックスと、前記第1管材の一端であって前記ボックスに挿入される円錐台状のピンとを備え、前記ピンが、テーパねじである雄ねじ部と、テーパ面を含むシール部とを有し、前記ボックスが、テーパねじである雌ねじ部と、テーパ面を含むシール部とを有し、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部とが螺合により締結される際、この締結の過程で、前記ピンの前記シール部と前記ボックスの前記シール部とが互いに接触した後に、前記雄ねじ部のねじ谷底部と前記雌ねじ部のねじ山頂部とが互いに接触し、前記締結の開始前の状態において、前記ピンの前記テーパ面の最小直径が、前記ボックスの前記テーパ面の最大直径よりも小さい。
(2)上記(1)に記載の態様において、前記ピンの前記シール部が、前記雄ねじ部よりも前記ピンの先端側の位置と、前記雄ねじ部よりも前記ピンの基端側の位置との双方に設けられてもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載の態様において、前記ピンが、前記ピンの前記シール部よりも前記ピンの先端側に設けられるR部をさらに有し、前記ボックスが、前記ボックスの前記シール部よりも前記ボックスの先端側に設けられるR部をさらに有していてもよい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の態様において、前記雄ねじ部が前記第1管材の管軸方向に沿って複数に分割されており、前記管軸方向において互いに隣り合う前記雄ねじ部の間に、前記ピンの前記シール部がさらに設けられてもよい。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の態様において、前記ピンが、その先端または基端に設けられる突き当たり面をさらに有していてもよい。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の態様において、前記第1管材及び前記第2管材が、それぞれ鋼管であってもよい。
(7)上記(6)に記載の態様において、前記第1管材及び前記第2管材の本体部分の外径が190mm以上であり、前記締結の開始前の状態において、前記ボックスの外径が、前記第1管材の前記本体部分の前記外径の100%超、104%未満であってもよい。
(8)上記(7)に記載の態様において、前記締結の開始前の状態では、前記ピンの前記テーパ面の前記最小直径と、前記ボックスの前記テーパ面の前記最大直径との差が、前記第1管材の前記本体部分の前記外径の0%超、0.3%以下であってもよい。
(9)上記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の態様において、前記第1管材が鋼管であり、前記第2管材がカップリングであってもよい。
(10)上記(9)に記載の態様において、前記第1管材の本体部分の外径が190mm以上であってもよい。
(11)上記(10)に記載の態様において、前記締結の開始前の状態では、前記ピンの前記テーパ面の前記最小直径と、前記ボックスの前記テーパ面の前記最大直径との差が、前記第1管材の前記本体部分の前記外径の0%超、0.3%以下であってもよい。
上記各態様によれば、ピンとボックスの締結の際に発生する締付けトルクのハンピングを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手の要部を示す縦断面図であって、ピンとボックスの締結前の状態を示す図である。 図1Aに示す鋼管用ねじ継手におけるピンとボックスの締結初期の状態を示す図である。 図1Aに示す鋼管用ねじ継手におけるピンとボックスの締結完了時の状態を示す図である。 図1Bの拡大図であって、ピンの先端側を示す図である。 図1Bの拡大図であって、ピンの基端側を示す図である。 図1BのXで示した部分の拡大図であって、雄ねじ部および雌ねじ部を示す図である。 図1CのYで示した部分の拡大図であって、雄ねじ部および雌ねじ部を示す図である。 図1Aに示す鋼管用ねじ継手におけるピンとボックスの締結途中の状態を示す図であって、ピンの先端側を示す図である。 図1Cの拡大図であって、ピンの先端側を示す図である。 図1Aに示す鋼管用ねじ継手におけるピンとボックスの締結途中の状態を示す図であって、ピンの基端側を示す図である。 図1Cの拡大図であって、ピンの基端側を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手の変形例を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る鋼管用ねじ継手を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手における締付けターン数と締付けトルクの関係を示す模式図である。 締付けトルクのハンピングが発生する鋼管用ねじ継手を示す拡大図であって、ピンの先端側を示す図である。 締付けトルクのハンピングが発生する鋼管用ねじ継手を示す拡大図であって、ピンの基端側を示す図である。 締付けトルクのハンピングが発生する鋼管用ねじ継手における締付けターン数と締付けトルクの関係を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の各実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1実施形態)
[鋼管用ねじ継手の構成例]
まず、本発明の第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手1(以下、単に「ねじ継手」とも称する)について説明する。図1A〜図1Cは、本第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手1を示す縦断面図である。なお、図1Aは、ピン20をボックス30へねじ込む前の状態(ピン20とボックス30の締結前の状態)を示す図であり、図1Bは、ピン20のねじ込み初期の状態(ピン20とボックス30の締結初期の状態)を示す図であり、図1Cは、ピン20のねじ込みが完了した状態(ピン20とボックス30の締結完了時の状態)を示す図である。ピン20とボックス30の締結については、後述する。
本第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手1は、図1A〜図1Cに示すように、上部管材2(第1管材)と下部管材3(第2管材)とを管軸CLの方向(管材の長さ方向、管材の連結方向、または鉛直方向:図1A参照)に沿って直列に連結(接合)するために用いられる。鋼管用ねじ継手1は、上部管材2の一端(下端)に設けられる円錐台状のピン20と、下部管材3の開口端(上端)に設けられるボックス30とを備える。なお、鋼管用ねじ継手1は、上部管材2および下部管材3がともに鋼管であるインテグラル方式のねじ継手である。また、以下では、管軸CLの方向を「管軸方向」と称する。
図1Aに示すように、上部管材2の下端(一端)に設けられる円錐台状のピン20には、ピン20の先端側から順に、先端面25と、第1R部26(第1曲線部)と、第1シール部22と、雄ねじ部21と、第2R部27(第2曲線部)と、第2シール部23と、突き当たり面24とが設けられている。なお、図1Aでは、第1R部26及び第2R部27の図示を省略している。雄ねじ部21は、テーパねじであり、ピン20の外周面に螺旋状に形成されている。突き当たり面(ショルダ面)24は、径方向(管軸方向に対して垂直な方向)に沿った環状面であり、径方向に対して僅かに傾斜している。突き当たり面24の傾斜角は、例えば20°以下であることが好ましく、15°であることがさらに好ましい。ここで、テーパねじとは、円錐台の外面または内面に設けられるねじを意味する。
なお、図1Aにおいて、下側がピン20における先端側(前端側)であり、上側がボックス30における先端側(前端側)である。また、ピン20およびボックス30の先端側と反対の側を、基端側(後端側)と称する。以後、本明細書における全ての図において同様である。
また、図1Aに示すように、下部管材3の開口端(上端)に設けられるボックス30には、ボックス30の基端側から順に、基端面35と、第3シール部32と、第3R部36(第3曲線部)と、雌ねじ部31と、第4シール部33と、第4R部37(第4曲線部)と、突き当たり面34とが設けられている。なお、図1Aでは、第3R部36及び第4R部37の図示を省略している。雌ねじ部31は、雄ねじ部21と同様にテーパねじであり、ボックス30の内周面に螺旋状に形成されている。
ボックス30の第3シール部32、雌ねじ部31、第4シール部33、及び突き当たり面34は、それぞれ、ピン20の第1シール部22、雄ねじ部21、第2シール部23、及び突き当たり面24に対応して設けられている。なお、後述するが、ピン20の雄ねじ部21のねじ山、およびボックス30の雌ねじ部31のねじ山は、管軸方向に平行な断面で見た場合に、逆台形形状(以後、ダブテイル形状と言う)を有しており、互いに噛み合う。
図2Aは、図1Bの拡大図であって、ピン20の先端側(ボックス30の基端側)を示す図である。図2Aに示すように、第1シール部22は、ピン20の外周面に形成された第1テーパ面22a(第1シールテーパ面)および第1曲率面22bを有する。
ピン20を管軸方向に平行な断面で見た場合、第1テーパ面22aは、所定の角度(テーパ角)で傾斜している。すなわち、第1テーパ面22aは、ピン20の外周面において、ピン20の基端側から先端側に向かって漸次縮径した円錐台面を形成している。テーパ面22aのテーパ角は、例えば2〜21°とすることが好ましく、2〜15°とすることがより好ましく、2〜7°とすることがさらに好ましい。
ピン20を管軸方向に平行な断面で見た場合、第1曲率面22bは、円弧などの所定の曲率で描かれる曲線で形成されており、第1シール部22(第1テーパ面22a)と、雄ねじ部21とを滑らかに接続している。このように、第1曲率面22bを設けて、第1シール部22(第1テーパ面22a)と雄ねじ部21とを滑らかに接続することにより、締結時の焼付きを防止することができる。なお、第1曲率面22bは、円弧を含んでいてもよいし、円弧以外の曲線を含んでいてもよい。
ピン20の第1R部26(ピン20の前方R部)は、なだらかに小さく丸みを帯びた形状をしており(図2Aの斜線部参照)、第1シール部22と、先端面25とを滑らかに接続している。すなわち、第1R部26(第1曲線部)は、円弧などの所定の曲率で描かれる曲線を管軸CL周りに回転して得られる回転体の周面に相当する面(曲率面またはR面)を有する。このように、第1R部26を設けて、第1シール部22と先端面25とを滑らかに接続することにより、締結時の焼付きを防止することができる。なお、第1R部26は、円弧を含んでいてもよいし、円弧以外の曲線を含んでいてもよい。
また、図2Aに示すように、ボックス30の第3シール部32は、第3テーパ面32a(第3シールテーパ面)を有する。ボックス30を管軸方向に平行な断面で見た場合、第3テーパ面32aは、所定の角度(テーパ角)で傾斜している。すなわち、第3テーパ面32aは、ボックス30の内周面において、ボックス30の基端側から先端側に向かって漸次拡径した円錐台面を形成している。第3テーパ面32aのテーパ角は、例えば2〜21°とすることが好ましく、2〜15°とすることがより好ましく、2〜7°とすることがさらに好ましい。
ボックス30の第3R部36(ボックス30の後方R部)は、なだらかに大きく丸みを帯びた形状を有しており(図2Aの斜線部参照)、第3シール部32と、雌ねじ部31(図2Aにおいて不図示)の後端31eとを滑らかに接続している。すなわち、第3R部36(第3曲線部)は、円弧などの所定の曲率で描かれる曲線を管軸CL周りに回転して得られる回転体の周面に相当する面(曲率面またはR面)を有する。このように、第3R部36を設けて、第3シール部32と、雌ねじ部31の後端31eとを滑らかに接続することにより、締結時の焼付きを防止することができる。なお、第3R部36は、円弧を含んでいてもよいし、円弧以外の曲線を含んでいてもよい。
ピン20の第1テーパ面22aのテーパ角、およびボックス30の第3テーパ面32aのテーパ角は、一定である。また、第1テーパ面22aのテーパ角は、第3テーパ面32aのテーパ角と実質的に同じである。ここで、テーパ角が実質的に同じとは、±0.75°の差を許容することを意味する。
また、第3テーパ面32aは、第1テーパ面22aよりも長い。すなわち、第3テーパ面32aにおける前端32bと後端32cとの間の距離は、第1テーパ面22aにおける前端22cと後端22dとの間の距離よりも大きい。
また、図2Aに示すように、第1シール部22、第3シール部32、第1R部26、および第3R部36は、ねじ無し部である。
なお、第3シール部32は、第3テーパ面32aのみから成ることが好ましい。この場合、テーパ面同士が広い面積で接触するので、平均接触圧を抑制できる。その結果、耐焼付き性能を向上させることができる。
図2Bは、図1Bの拡大図であって、ピン20の基端側(ボックス30の先端側)を示す拡大図である。図2Bに示すように、ピン20の第2シール部23は、ピン20の外周面に形成された第2テーパ面23a(第2シールテーパ面)を有する。
第2テーパ面23aは、ピン20を管軸方向に平行な断面で見た場合、所定の角度(テーパ角)で傾斜している。すなわち、第2テーパ面23aは、ピン20の外周面において、ピン20の基端側から先端側に向かって漸次縮径した円錐台面を形成している。第2テーパ面23aのテーパ角は、例えば2〜21°とすることが好ましく、2〜15°とすることがより好ましく、2〜7°とすることがさらに好ましい。
ピン20の第2R部27(ピン20の後方R部)は、なだらかに大きく丸みを帯びた形状をしており(図2Bの斜線部参照)、第2シール部23と、雄ねじ部21(図2Bにおいて不図示)の後端21eとを滑らかに接続している。すなわち、第2R部27(第2曲線部)は、円弧などの所定の曲率で描かれる曲線を管軸周りに回転して得られる回転体の周面に相当する面(曲率面またはR面)を有する。このように、第2R部27を設けて、第2シール部23と、雄ねじ部21の後端21eとを滑らかに接続することにより、締結時の焼付きを防止することができる。なお、第2R部27は、円弧を含んでいてもよいし、円弧以外の曲線を含んでいてもよい。
ボックス30の第4シール部33は、ボックス30の内周面に形成された第4テーパ面33a(第4シールテーパ面)および第2曲率面33bを有する。
第4テーパ面33aは、ボックス30を管軸方向に平行な断面で見た場合、所定の角度(テーパ角)で傾斜している。すなわち、第4テーパ面33aは、ボックス30の内周面において、ボックス30の基端側から先端側に向かって漸次拡径した円錐台面を形成している。第4テーパ面33aのテーパ角は、例えば2〜21°とすることが好ましく、2〜15°とすることがより好ましく、2〜7°とすることがさらに好ましい。
ボックス30を管軸方向に平行な断面で見た場合、第2曲率面33bは、円弧などの所定の曲率で描かれる曲線で形成されており、第4シール部33(第4テーパ面33a)と、雌ねじ部31(図2Bにおいて不図示)とを滑らかに接続している。このように、第2曲率面33bを設けて、第4シール部33(第4テーパ面33a)と雌ねじ部31とを滑らかに接続することにより、締結時の焼付きを防止することができる。なお、第2曲率面33bは、円弧を含んでいてもよいし、円弧以外の曲線を含んでいてもよい。
ボックス30の第4R部(ボックス30の前方R部)37は、なだらかに小さく丸みを帯びた形状をしており(図2Bの斜線部参照)、第4シール部33と、ボックス30の突き当たり面34とを滑らかに接続している。すなわち、第4R部37(第4曲線部)は、円弧などの所定の曲率で描かれる曲線を管軸CLの周りに回転して得られる回転体の周面に相当する面(曲率面またはR面)を有する。このように、第4R部37を設けて、第4シール部33と、ボックス30の突き当たり面34とを滑らかに接続することにより、締結時の焼付きを防止することができる。なお、第4R部37は、円弧を含んでいてもよいし、円弧以外の曲線を含んでいてもよい。
ピン20の第2テーパ面23aのテーパ角、およびボックス30の第4テーパ面33aのテーパ角は、一定である。また、第2テーパ面23aのテーパ角は、第4テーパ面33aのテーパ角と実質的に同じである。テーパ角が実質的に同じとは、±0.75°の差を許容することを意味する。
また、第2テーパ面23aは、第4テーパ面33aよりも長い。すなわち、第4テーパ面33aにおける前端33cと後端33dとの間の距離は、第2テーパ面23aにおける前端23bと後端23cとの間の距離よりも小さい。
また、図2Bに示すように、第2シール部23、第4シール部33、第2R部27、および第4R部37は、ねじ無し部である。
なお、ピン20の第2シール部23は、第2テーパ面23aのみから成ることが好ましい。この場合、テーパ面同士が広い面積で接触するので、平均接触圧を抑制できる。その結果、耐焼付き性能を向上させることができる。
図3Aは、図1BにおいてXで示す部分の拡大図であって、雄ねじ部21および雌ねじ部31を示す図である。図3Aに示すように、雄ねじ部21は、ねじ山頂部21c、ねじ谷底部21d、スタビングフランク面21a、およびロードフランク面21bを有する。ピン20はテーパ形状を有しているので、ねじ山頂部21c及びねじ谷底部21dの直径は、管軸方向に沿って変化する。ねじ山頂部21c及びねじ谷底部21dは、管軸方向に平行である。ねじ山頂部21c及びねじ谷底部21dには、それぞれ接続湾曲部が設けられている。
なお、雄ねじ部21は、ねじ山頂部21cの幅(管軸方向におけるねじ山頂部21cの長さ)が、基底部(ねじ山の付け根部)の幅よりも大きいダブテイル形状を有している。
また、図3Aに示すように、雌ねじ部31は、ねじ山頂部31c、ねじ谷底部31d、スタビングフランク面31b、ロードフランク面31aを有する。ボックス30はテーパ形状を有しているので、ねじ山頂部31c及びねじ谷底部31dの直径は、管軸方向に沿って変化する。ねじ山頂部31c及びねじ谷底部31dは、管軸方向に平行である。ねじ山頂部31cおよびねじ谷底部31dには、それぞれ接続湾曲部が設けられている。
なお、雄ねじ部21の場合と同様に、雌ねじ部31もダブテイル形状(逆台形形状)を有する。
ねじ山頂部21c、31c、及びねじ谷底部21d、31dは、管軸方向に沿って変化する幅を有するが、例えば、ねじ山頂部21cの幅Lは次のように表される。
L=L+Ax ・・・(式1)
ここで、L及びAは定数であり、xは管軸方向に沿った位置であり、幅Lは管軸方向に平行に測定される。
鋼管用ねじ継手1では、雄ねじ部21のねじ山頂部21cの幅は、管軸方向に沿って減少し(すなわち、ピン20の基端側から先端側へ向かって減少する)、雄ねじ部21のねじ谷底部21dの幅は、管軸方向に沿って増加する(すなわち、ピン20の基端側から先端側へ向かって増加する)。また、雌ねじ部31のねじ山頂部31cの幅は、管軸方向に沿って増加し(すなわち、ボックス30の先端側から基端側へ向かって増加する)、雌ねじ部31のねじ谷底部31dの幅は、管軸方向に沿って減少する(すなわち、ボックス30の先端側から基端側へ向かって減少する)。
次に、ピン20をボックス30にねじ込む過程(ピン20とボックス30の締結過程)について説明する。
上部管材2と下部管材3とを連結する際(ピン20とボックス30を締結する際)は、まず、図1Aに示すように、管軸方向に沿ってピン20をボックス30に挿入する。次に、ピン20をボックス30に対して、管軸CL回りに相対回転させる。このようにして、ピン20がボックス30に管軸方向に沿ってねじ込まれ、ピン20のねじ込み(ピン20とボックス30の締結)が進行する。すなわち、ボックス30へのピン20のねじ込みは、ピン20の基端側から先端側に向かって進行する(ねじ込み進行方向)。
図3Aに示すように、ピン20とボックス30の締結初期の状態では、上部管材2全体の重量により、雄ねじ部21のスタビングフランク面21aが、雌ねじ部31のスタビングフランク面31bに接触した状態になる。言い換えれば、締結初期の状態においては、スタビングフランク面21a、31bを除いて、雄ねじ部21と雌ねじ部31とが非接触の状態になっている。
図1Bおよび図3Aに示す締結初期の状態から、管軸方向に沿って、さらにピン20をボックス30にねじ込んでいくと、ピン20の第1シール部22および第2シール部23が、それぞれ、ボックス30の第3シール部32および第4シール部33に接触して密着した状態になる。この状態から、さらにピン20をボックス30にねじ込んでいくと、雄ねじ部21のねじ谷底部21dと、雌ねじ部31のねじ山頂部31cとが互いに接触する。
さらにピン20をボックス30にねじ込んでいくと、図1Cに示すように、ピン20の突き当たり面24と、ボックス30の突き当たり面34とが互いに接触し、ピン20の突き当たり面24がボックス30の突き当たり面34に押し付けられた状態になり、ピン20のねじ込み(ピン20とボックス30の締結)が完了する。このように、突き当たり面24、34を互いに接触させることにより、ピン20のねじ込みが制限されると同時に、ピン20の雄ねじ部21にねじ込み進行方向とは反対向きの荷重、すなわち、ねじの締め付け軸力が付与される。
また、図1Cに示すように、第1シール部22と第3シール部32とが接触しながら径方向に干渉することで、第1シール部22及び第3シール部32の少なくとも一部が全周にわたって密着する構造(メタルタッチシール)が得られる。第1シール部22と第3シール部32とによるシールは、主に上部管材2および下部管材3の内圧Pinを封止する役割を担う。
同様に、第2シール部23と第4シール部33とが接触しながら径方向に干渉することで、第2シール部23および第4シール部33の少なくとも一部が全周にわたって密着する構造(メタルタッチシール)が得られる。第2シール部23と第4シール部33とによるシールは、主に上部管材2および下部管材3の外圧Poutを封止する役割を担う。
図3Bは、図1CにおいてYで示す部分の拡大図であって、締結完了時の状態における雄ねじ部および雌ねじ部を示す図である。図3Bに示すように、締結完了時の状態では、雄ねじ部21のロードフランク面21bと、これと対向する雌ねじ部31のロードフランク面31aとが互いに接触して密着し、雄ねじ部21のねじ谷底部21dと、雌ねじ部31のねじ山頂部31cとが互いに接触して密着する。また、図3Bに示すように、締結完了時の状態では、ピン20のスタビングフランク面21aと、ボックス30のスタビングフランク面31bとの間には、管軸方向に隙間があり、ピン20のねじ山頂部21cと、ボックス30のねじ谷底部31dとの間には、径方向に隙間がある。
以上のように、ピン20がボックス30へねじ込まれ、ピン20とボックス30の締結が完了し、上部管材2と下部管材3とが連結される。
[ハンピングの発生原因]
次に、締付けトルクのハンピングが発生する原因について説明する。図9A及び図9Bは、ハンピングが発生する鋼管用ねじ継手50を示す拡大図である。なお、図9Aはピン20の先端側を示しており、図9Bはピン20の基端側を示している。
上述のように、ピン20とボックス30の締結初期の状態においては、雄ねじ部21のスタビングフランク面21aと、雌ねじ部31のスタビングフランク面31bとが接触した状態であるが、これらを除いて、雄ねじ部21と雌ねじ部31とは互いに非接触である(図3A参照)。すなわち、締結初期の状態では、雄ねじ部21のねじ谷底部21dと、雌ねじ部31のねじ山頂部31cとの間に隙間が存在する。また、雄ねじ部21のねじ山頂部21cと、雌ねじ部31のねじ谷底部31dとの間、及び雄ねじ部21のロードフランク面21bと雌ねじ部31のロードフランク31aとの間にも、隙間が存在する。
すなわち、ピン20とボックス30の締結初期の状態では、ピン20の雄ねじ部21と、ボックス30の雌ねじ部31とが緩やかに噛み合っているため、ねじの噛み合いに遊びがある。そのため、ねじ込みが進行して行く過程において、上部管材2の管軸(芯)と、下部管材3の管軸(芯)とがずれる可能性がある。
このような状況下では、ピン20とボックス30の締結前の状態において、ピン20とボックス30とが以下の(i)、(ii)の場合に、焼付きなどの異常が発生していなくてもハンピングが発生することが判明した。
(i)ピン20の第1テーパ面22aにおける前端22cの直径D1が、ボックス30の第3テーパ面32aにおける前端32bの直径D3よりも大きい(図9A参照)。すなわち、第1テーパ面22aの最小直径D1が、第3テーパ面32aの最大直径D3よりも大きい。
(ii)ピン20の第2テーパ面23aにおける前端23bの直径D2が、ボックス30の第4テーパ面33aにおける前端33cの直径D4よりも大きい(図9B参照)。すなわち、第2テーパ面23aの最小直径D2が、ボックス30の第4テーパ面33aの最大直径D4よりも大きい。
ここで、テーパ面の直径とは、テーパ面で構成される円錐台状のシール部を、管軸方向に垂直な断面で見た場合の直径である。
上記の(i)、(ii)の場合において、ピン20とボックス30の締結が進行すると、以下に示す事象により締付けトルクのハンピングが生じる。
図9Aに示す状態から、ボックス30にピン20をねじ込んでいくと、ピン20の第1シール部22がボックス30の第3シール部32に接触する前に、ピン20の第1R部26がボックス30の第3R部36に接触する。第1R部26と第3R部36とが接触する場合、これらの曲率面(R面)の形状および寸法によっては、第1シール部22が円滑に第3シール部32に挿入されず、上部管材2の管軸と下部管材3の管軸とがずれ易い。
同様に、図9Bに示すように、ピン20の第2シール部23がボックス30の第4シール部33に接触する前に、ピン20の第2R部27がボックス30の第4R部37に接触する。このように、第2R部27と第4R部37とが接触する場合、これらの曲率面(R面)の形状および寸法によっては、第2シール部23が円滑に第4シール部33に挿入されず、上部管材2の管軸と下部管材3の管軸とがずれ易い。
上述のような、ピン20の第1R部26がボックス30の第3R部36に接触した状態では、ピン20の第1R部26が、ボックス30の第3R部36と不安定に接触しながら、ピン20がボックス30にねじ込まれる。同様に、ピン20の第2R部27がボックス30の第4R部37に接触した状態では、ピン20の第2R部27が、ボックス30の第4R部37と不安定に接触しながら、ピン20がボックス30にねじ込まれる。上述のように、ピン20の雄ねじ部21とボックス30の雌ねじ部31との間には、ねじの噛み合いに遊びがあるため、このような不安定なねじ込みは、締付けトルクの一時的な上昇と不規則な変動をもたらすことになる。このようにして、焼付きなどが発生していなくても、締付けトルクのハンピングが発生する。
以上説明したハンピングの発生を防止するために、本第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手1では、図2Aに示すように、ピン20とボックス30の締結前の状態において、第1テーパ面22aにおける前端22cの直径D1が、第3テーパ面32aにおける前端32bの直径D3よりも小さい。
同様に、本第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手1では、図2Bに示すように、ピン20とボックス30の締結前の状態において、第2テーパ面23aにおける前端23bの直径D2が、第4テーパ面33aにおける前端33cの直径D4よりも小さい。
すなわち、本第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手1では、ピン20とボックス30の締結前の状態において、第1テーパ面22aの最小直径D1が、第3テーパ面32aの最大直径D3よりも小さいという第1条件(D1<D3)と、第2テーパ面23aの最小直径D2が、ボックス30の第4テーパ面33aの最大直径D4よりも小さいという第2条件(D2<D4)とが満たされている。
図4Aは、ピン20とボックス30の締結過程での状態を示す図であって、ピン20の先端側を示す拡大図である。なお、締結過程の状態とは、図2Aに示す締結初期の状態から、ピン20をボックス30へさらにねじ込んだ状態を意味する。鋼管用ねじ継手1では、上述のように、ピン20とボックス30の締結前の状態において、ピン20およびボックス30が、上記第1条件(D1<D3)の関係を満たしている。そのため、図4Aに示すように、ピン20の第1R部26がボックス30の第3R部36に接触することなく、第1テーパ面22aと、第3テーパ面32aとが円滑に接触する。
図4Bは、ピン20とボックス30の締結完了時の状態を示す図であって、ピン20の先端側を示す拡大図である。後述するが、鋼管用ねじ継手1では、ピン20の突き当たり面24と、ボックス30の突き当たり面34とが接触して、ピン20とボックス30の締結が完了する(図5B参照)。図4Bに示すように、ピン20とボックス30の締結完了時の状態では、第1シール部22の一部または全部が全周にわたって第3テーパ面32aに密着される。このとき、ピン20の先端面25とボックス30の基端面35との間には、隙間がある。
また、締結完了時の状態では、第1シール部22と第3シール部32とが径方向に干渉しているため、締結前の状態における直径D1、D3と、締結完了時の状態における直径D1’、D3’とは、必ずしも一致しない。
なお、図4Bでは、第1テーパ面22aと、第3テーパ面32aとが接触しているが、第1曲率面22bおよび第1テーパ面22aのうち、少なくとも一方が、第3テーパ面32aに接触していればよい。
図5Aは、ピン20とボックス30の締結過程での状態を示す図であって、ピン20の基端側を示す拡大図である。なお、図5Aは、図4Aに対応している。上述のように、ピン20とボックス30の締結前の状態において、ピン20およびボックス30が、上記第2条件(D2<D4)の関係を満たしている。そのため、図5Aに示すように、ピン20の第2R部27が、ボックス30の第4R部37に接触することなく、第2テーパ面23aと、第4テーパ面33aとが円滑に接触する。
図5Bは、ピン20とボックス30の締結完了時の状態を示す図であって、ピン20の基端側を示す拡大図である。なお、図5Bは、図4Bに対応する図である。図5Bに示すように、締結完了時の状態では、第4シール部33の一部または全部が全周にわたって第2テーパ面23aに密着される。なお、鋼管用ねじ継手1では、ピン20の突き当たり面24と、ボックス30の突き当たり面34とが接触して、ピン20とボックス30の締結が完了する。
また、締結完了時の状態では、第2シール部23と第4シール部33とが径方向に干渉しているため、締結前の状態における直径D2、D4と、締結完了時の状態における直径D2’、D4’とは、必ずしも一致しない。
また、図5Bでは、第2テーパ面23aと、第4テーパ面33aとが接触しているが、第4テーパ面33aおよび第2曲率面33bのうち、少なくとも一方が第2テーパ面23aと接触していればよい。
なお、上述のようにピン20とボックス30を締結する際には、パワートングと呼ばれる締付け装置を用いることができる。
上述のように、本第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手1では、ピン20のR部26、27が、それぞれボックス30のR部36、37に接触しない。その結果、ピン20をボックス30にねじ込む過程において、ピン20の管軸(芯)と、ボックス30の管軸(芯)とが合致し、ねじ込みがスムーズに行われる。これにより、締付けトルクのハンピングを抑制することができる。
また、ピン20のR部26、27と、ボックス30のR部36、37とが接触する場合、曲率面同士の接触となるため、接触面積は小さくなる。この場合、ピン20のR部26、27と、ボックス30のR部36、37とが接触する領域において高い接触圧が発生し、焼付きが起こり易い状況になる。しかしながら、ねじ継手1では、ピン20のR部26、27と、ボックス30のR部36、37との接触を避けることができ、その結果、焼付きを防止することができる。したがって、ねじ継手1では、焼付きが起こり難いという利点がある。
本第1実施形態に係るねじ継手1は、インテグラル方式及びカップリング方式のいずれにも適用することができる。インテグラル方式の場合、上部管材2及び下部管材3がともに鋼管である。カップリング方式の場合、上部管材2が鋼管であり、下部管材3がカップリング(短管)である。
また、大径鋼管を連結する際に締付けトルクのハンピングが発生し易いことから、本第1実施形態に係るねじ継手1は、大径鋼管の連結に用いることが好ましい。例えば、インテグラル方式の場合、上部管材2(鋼管)及び下部管材3(鋼管)の本体部分(ピン、ボックスを除いた部分)の外径が、190mm以上であることが好ましく、240mm以上であることがさらに好ましく、290mm以上であることが最も好ましい。
また、ボックス30の厚さが小さいほど、締め付けトルクのハンピングが発生しやすい。例えば、締結開始前の状態において、下部管材3のボックス30の外径が、上部管材2の本体部分(上部管材2においてピン20を除く部分)の外径に対して、100%超、104%未満である場合、締め付けトルクのハンピングが発生しやすい。したがって、下部管材3のボックス30の外径が、上部管材2の本体部分の外径に対して、100%超、104%未満である場合には、ねじ継手1によるハンピング抑制効果が大きくなる。
上部管材2および下部管材3の本体部分(上部管材2においてピン20を除く部分、下部管材3においてボックス30を除く部分)の外径の上限は、特に規定されるものではない。しかしながら、油井管用途の場合、浅い深度に埋設されるコンダクターなどの超大径(600mm超)の油井管用ねじ継手にはメタルシールは、ほぼ使用されない。これを考慮すると、本体部分の外径が600mm以下である鋼管に、ねじ継手1を好適に使用できる。
カップリング方式でも同様に、上部管材2(鋼管)の本体部分の外径が190mm以上であることが好ましく、240mm以上であることがさらに好ましく、290mm以上であることが最も好ましい。
ここで、一般に、鋼管のサイズ(径、長さなど)が大きいほど、鋼管の寸法精度は低下する傾向にある。大径鋼管では、この寸法精度の低下が、ピン20とボックス30の締結前の状態において、ピン20およびボックス30のシール部(テーパ面)の真円度に影響する。このため、大径鋼管の連結に本第1実施形態に係るねじ継手1を用いる場合、各シール部(各テーパ面)の真円度を考慮して、ピン20とボックス30の締結前の状態における、ピン20の直径D1、D2、およびボックス30の直径D3、D4を適切に設計することが好ましい。
具体的には、締結前の状態におけるピン20の直径D1、D2と、締結前の状態におけるボックス30の直径D3、D4との差が小さい場合、真円度が大きく低下した場合にハンピング防止効果が十分得られない。また、ピン20およびボックス30に化成処理やめっき処理などの表面処理が施される場合、この表面処理の厚み以上に、直径D1と直径D3との差、および直径D2と直径D4との差を設けなければ、ハンピング防止効果が十分得られない。また、テーパ面同士が接触を開始する時点で、雄ねじ部21と雌ねじ部31との間には隙間が多いため、径差のマージンを設けておくと、ハンピング防止効果を向上させることができる。
一方、締結前の状態におけるピン20の直径D1、D2と、締結前の状態におけるボックス30の直径D3、D4との差を必要以上に大きく設定すると、シール部のテーパ面を長くする必要が生じ、無駄の多い設計となって製造コストが増大してしまう。
以上により、直径D1と直径D3との差、および直径D2と直径D4との差が、鋼管(上部管材2)の本体部分の外径の0%超、0.3%以下であることが好ましく、0.05%超、0.2%以下であることがさらに好ましい。
本第1実施形態では、ピン20の先端側および基端側にシール部(第1シール部22、第2シール部23)が設けられるとともに、これらに対応するシール部(第3シール部32、第4シール部33)がボックス30に設けられる場合を示した。しかしながら、シール部は、鋼管用ねじ継手1に要求される密封性と耐圧性に応じ、テーパねじ(雄ねじ部21、雌ねじ部31)の形成領域の前方(先端側)及び後方(基端側)のいずれか一方にのみ設けられてもよい。すなわち、第1シール部22および第2シール部23のうち、いずれか一方のみが設けられ、これに対応するように、ボックス30に第3シール部32または第4シール部33が設けられてもよい。
また、本第1実施形態では、ピン20の突き当たり面24がピン20の基端(ピン20の後端)に設けられており、これに対応するように、ボックス30の突き当たり面34がボックス30の先端(ボックス30の前端)に設けられる場合を示した。しかしながら、鋼管用ねじ継手1に要求される密封性と耐圧性を考慮し、図6に示すように、ピン20の先端面25に突き当たり面25aが設けられ、これに対応するように、ボックス30の基端面に突き当たり面35aが設けられてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る鋼管用ねじ継手100について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
図7は、本第2実施形態に係る鋼管用ねじ継手100を示す縦断面図である。第1実施形態では、テーパねじの形成領域が1つであるが、本第2実施形態では、図7に示すように、ピン20の雄ねじ部21が管軸方向に沿って2つに分割されて、上段雄ねじ部128および下段雄ねじ部129が形成されている。同様に、ボックス30の雌ねじ部31が管軸方向に沿って2つに分割されて、上段雌ねじ部138および下段雌ねじ部139が形成されている。上段雄ねじ部128と下段雄ねじ部129との間(中間部)には、第5シール部121が設けられ、上段雌ねじ部138と下段雌ねじ部139との間には、第6シール部131が設けられる。なお、第5シール部121および第6シール部131は、それぞれ、第5テーパ面121aおよび第6テーパ面131aから構成される。
本第2実施形態に係る鋼管用ねじ継手100によると、第1実施形態に比較して、第1シール部22、第2シール部23、第3シール部32、および第4シール部33のいずれかでリークが発生しても、第5シール部121および第6シール部131がバックアップシールの役割を果たすため、密封性および耐圧性をさらに向上させることができる。
なお、本第2実施形態に係るねじ継手100において、ピン20の雄ねじ部21が3つ以上に分割され、ボックス30の雌ねじ部31が3つ以上に分割されてもよい。この場合、分割された雄ねじ部21の間にシール部が設けられ、これに対応し、分割された雌ねじ部31の間にシール部が設けられればよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲がこれらの実施形態のみに限定されるものではない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、上部管材2(第1管材)がボックス30を備え、下部管材3(第2管材)がピン20を備えたねじ継手を採用してもよい。
本発明による効果を確認するため、表1および表2に示すインテグラル方式のねじ継手を構成する鋼管を製作し、締付け装置を用いてピンとボックスの締結試験を実施した。鋼管の材質及び寸法に関する諸特性は、表1に示す通りである。
Figure 0006220880
ピンの第1テーパ面における前端直径D1と、ボックスの第3テーパ面における前端直径D3との寸法関係、およびピンの第2テーパ面における前端直径D2と、ボックスの第4テーパ面における前端直径D4との寸法関係については、表2に示す通りである。
Figure 0006220880
実施例では、ピンの第1、第2シール部のいずれでも、ピンのテーパ面における前端直径D1、D2がそれぞれボックスのテーパ面における前端直径D3、D4よりも小さいため、図8に示すように、締付けトルクのハンピングが発生しなかった。比較例では、ピンの第1、第2シール部のいずれでも、ピンのテーパ面における前端直径D1、D2がそれぞれボックスのテーパ面における前端直径D3、D4よりも大きいため、図10に示すように、締付けトルクのハンピングが発生した。
本発明によれば、ピンとボックスの締結の際に発生する、締付けトルクのハンピングを抑制することが可能な鋼管用ねじ継手を提供することができる。
1:鋼管用ねじ継手(第1実施形態)
2:上部管材(第1管材)
3:下部管材(第2管材)
20:ピン
21:雄ねじ部
22:第1シール部(ピンのシール部)
22a:第1テーパ面(第1シール部のテーパ面)
22b:第1曲率面(第1シール部の曲率面)
22c:第1テーパ面の前端
22d:第1テーパ面の後端
23:第2シール部(ピンのシール部)
23a:第2テーパ面(第2シール部のテーパ面)
23b:第2テーパ面の前端
23c:第2テーパ面の後端
24:ピンの突き当たり面(ピンの基端面)
25:ピンの先端面
26:第1R部(ピンの前方R部)
27:第2R部(ピンの後方R部)
30:ボックス
31:雌ねじ部
32:第3シール部(ボックスのシール部)
32a:第3テーパ面(第3シール部のテーパ面)
32b:第3テーパ面の前端
32c:第3テーパ面の後端
33:第4シール部(ボックスのシール部)
33a:第4テーパ面(第4シール部のテーパ面)
33b:第2曲率面(第4シール部の曲率面)
33c:第4テーパ面の前端
33d:第4テーパ面の後端
34:ボックスの突き当たり面(ボックスの先端面)
35:ボックスの基端面
36:第3R部(ボックスの後方R部)
37:第4R部(ボックスの前方R部)
100:鋼管用ねじ継手(第2実施形態)
121:第5シール部(ピンのシール部)
121a:第5テーパ面(第5シール部のテーパ面)
128:上段雄ねじ部
129:下段雄ねじ部
131:第6シール部(ボックスのシール部)
131a:第6テーパ面(第6シール部のテーパ面)
138:上段雌ねじ部
139:下段雌ねじ部
D1:第1テーパ面の前端直径(第1テーパ面の最小直径)
D2:第2テーパ面の前端直径(第2テーパ面の最小直径)
D3:第3テーパ面の前端直径(第3テーパ面の最大直径)
D4:第4テーパ面の前端直径(第4テーパ面の最大直径)
CL:管軸
Pin:内圧
Pout:外圧

Claims (11)

  1. 第1管材と第2管材とを連結する鋼管用ねじ継手であって、
    前記第2管材の開口端であるボックスと、
    前記第1管材の一端であって前記ボックスに挿入される円錐台状のピンと、
    を備え、
    前記ピンが、テーパねじである雄ねじ部と、テーパ面を含むシール部とを有し、
    前記ボックスが、テーパねじである雌ねじ部と、テーパ面を含むシール部とを有し、
    前記雄ねじ部と前記雌ねじ部とが螺合により締結される際、この締結の過程で、前記ピンの前記シール部と前記ボックスの前記シール部とが互いに接触した後に、前記雄ねじ部のねじ谷底部と前記雌ねじ部のねじ山頂部とが互いに接触し、
    前記締結の開始前の状態において、前記ピンの前記テーパ面の最小直径が、前記ボックスの前記テーパ面の最大直径よりも小さい
    ことを特徴とする鋼管用ねじ継手。
  2. 前記ピンの前記シール部が、前記雄ねじ部よりも前記ピンの先端側の位置と、前記雄ねじ部よりも前記ピンの基端側の位置との双方に設けられることを特徴とする請求項1に記載の鋼管用ねじ継手。
  3. 前記ピンが、前記ピンの前記シール部よりも前記ピンの先端側に設けられるR部をさらに有し、
    前記ボックスが、前記ボックスの前記シール部よりも前記ボックスの先端側に設けられるR部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の鋼管用ねじ継手。
  4. 前記雄ねじ部が前記第1管材の管軸方向に沿って複数に分割されており、前記管軸方向において互いに隣り合う前記雄ねじ部の間に、前記ピンの前記シール部がさらに設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の鋼管用ねじ継手。
  5. 前記ピンが、その先端または基端に設けられる突き当たり面をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の鋼管用ねじ継手。
  6. 前記第1管材及び前記第2管材が、それぞれ鋼管であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の鋼管用ねじ継手。
  7. 前記第1管材及び前記第2管材の本体部分の外径が190mm以上であり、
    前記締結の開始前の状態において、前記ボックスの外径が、前記第1管材の前記本体部分の前記外径の100%超、104%未満であることを特徴とする請求項6に記載の鋼管用ねじ継手。
  8. 前記締結の開始前の状態において、前記ピンの前記テーパ面の前記最小直径と、前記ボックスの前記テーパ面の前記最大直径との差が、前記第1管材の前記本体部分の前記外径の0%超、0.3%以下であることを特徴とする請求項7に記載の鋼管用ねじ継手。
  9. 前記第1管材が鋼管であり、前記第2管材がカップリングであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の鋼管用ねじ継手。
  10. 前記第1管材の本体部分の外径が190mm以上であることを特徴とする請求項9に記載の鋼管用ねじ継手。
  11. 前記締結の開始前の状態において、前記ピンの前記テーパ面の前記最小直径と、前記ボックスの前記テーパ面の前記最大直径との差が、前記第1管材の前記本体部分の前記外径の0%超、0.3%以下であることを特徴とする請求項10に記載の鋼管用ねじ継手。
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