JP5665653B2 - ダブルショルダ型ツールジョイント - Google Patents

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Description

本発明は、ダブルショルダ型ツールジョイントに関し、特に、繰り返し締め付け・締め戻しが行われても水密性に優れるダブルショルダ型ツールジョイントに関する。
大水深掘削や水平井戸の掘削に使用されるドリルパイプは、従来からツールジョイントにより接続されている。ツールジョイントの詳細はAPI(米国石油協会)規格5DPに規定されている。掘削時に必要な高いトルクを伝達するため、ツールジョイントの外径は管体部の外径より大きな径で形成され、内径は管体部の内径よりも小さな径で形成されるが限度があり、ツールジョイントのトルク性能は、管体部のトルク性能に比べて、一般的に低いものになっている。従って、このような場合、高トルク性能を有するツールジョイントとして、ダブルショルダ型のツールジョイントが提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載されたツールジョイントは、ダブルショルダ型のツールジョイントであって、ドリルパイプの一端に形成され雌ネジ部を備えたボックスと、他のドリルパイプの一端に形成され、雄ネジ部を備えたピンとを螺合する管継手である。ドリルパイプは、ボックスとピンとを備えるツールジョイントにより順次ドリルパイプを接続するように構成されている。
ボックスは、その先端に平行で形成されたボックス入口スリーブと、ボックス入口スリーブと所定のテーパで形成された雌ネジ部と、再度形成された平行なボックス端部スリーブと、ボックス端部スリーブの端部から延び管軸に対し直角に形成された内面肩部と、管軸に沿って中空部を提供する管内径部と、ボックスの外周面を形成するボックス外径部とを備える。また、ピンは、管軸と平行な外周面を有するピンノーズと、ピンノーズに続いて形成され、ボックスと同じテーパを有する雄ネジ部と、雄ネジ部に続き、管軸に平行な外周面を有するピンベースと、ピン外径部から管軸に対し直角に形成された外面肩部と、ピンの外周面を形成するピン外径部とを備える。
このような構成とされたダブルショルダ型のツールジョイントは、ボックス入口スリーブの内周面とピンベースの外周面を管軸と平行に形成し、ボックス端部スリーブの内周面とピンノーズの外周面を管軸と平行に形成したため、ピンノーズの肉厚及びボックス入口スリーブの肉厚を従来のものに比べて厚くすることができる。これにより、ボックス入口スリーブ先端部と外面肩部との接触面積及びピンノーズ先端部と内面肩部との接触面積を増加させることができ、耐トルク性能を向上させ、ツールジョイントの寿命を延ばすことができるとされている。
特表2007−530875号公報
しかし、ツールジョイントショルダは、締付トルクの受圧面となっている為、繰り返して使用されることで何度も締め付けられることで面粗度の維持管理は難しく、水密性を期待しない。また、ツールジョイント又はそれが複数本繋がれた状態でリグ上の床面に立てかけられる場合があり、ピン側のピンノーズ先端部が受圧面となってこの内面受圧面が損傷を受ける場合もあり、十分な水密性を発揮しない場合もあるという問題があった。
従って、本発明の目的は、ツールジョイントのシール面(ピンノーズ先端部)が損傷を受けにくく、連結して使用した場合の水密性に優れたダブルショルダ型のツールジョイントを提供することにある。
[1]本発明は、上記目的を達成するために、所定の外径のボックス外径部、所定の内径の管内径部、管軸と直交する第1の接触面と内周面を有するボックス入口スリーブ、前記管軸に対して所定のテーパを有する雌ネジ部、前記管軸と直交する第2の接触面と内周面を有するボックス端部スリーブを有し、このボックス端部スリーブにおいて、前記第2の接触面から前進した部位に前記管軸に直交する第3の接触面を備えたボックスと、所定の外径のピン外径部、所定の内径の管内径部、前記第1の接触面に弾性範囲内で接触する第4の接触面と前記ボックス入口スリーブの前記内周面に対応する外周面を有するピンベース、前記雌ネジ部にねじ係合する雄ネジ部、前記第2の接触面に弾性範囲内で接触する前記管軸と直交する第5の接触面と前記ボックス端部スリーブの前記内周面に対応した外周面を有するピンノーズを有し、このピンノーズにおいて、前記第5の接触面から後退した部位に前記第3の接触面に弾性範囲内で接触する前記管軸に直交する第6の接触面を備えたピンと、を有することを特徴とするダブルショルダ型ツールジョイントを提供する。
[2]前記ピンと前記ボックスは、前記雄ネジ部と前記雌ネジ部によりねじ係合され、前記ねじ係合により締め付けた際、前記第1の接触面と前記第4の接触面、前記第3の接触面と前記第6の接触面、前記第2の接触面と前記第5の接触面が順次接触するようそれぞれの接触面の寸法が設定されていることを特徴とする上記[1]に記載のダブルショルダ型ツールジョイントであってもよい。
[3]また、前記第6の接触面と前記第3の接触面とのシール幅は、1mmから2mmに形成されていることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のダブルショルダ型ツールジョイントであってもよい。
[4]また、前記第6の接触面は、前記ピンノーズの前記第2の接触面(ピンノーズ端面)から2mmから5mmの位置に形成されていることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のダブルショルダ型ツールジョイントであってもよい。
[5]また、前記第6の接触面と前記第3の接触面は、それぞれ表面粗さ32S以下に形成されていることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のダブルショルダ型ツールジョイントであってもよい。
本発明によれば、ツールジョイントのシール面(ピンノーズ先端部)が損傷を受けにくく、連結して使用した場合の水密性に優れたダブルショルダ型のツールジョイントを提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るダブルショルダ型のツールジョイント、及び、ドリルパイプの全体を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態に係るダブルショルダ型のツールジョイントの図1の管軸に沿う断面図である。 図3(a)は、ピンノーズの部分詳細断面図、図3(b)は、ボックス端部スリーブの部分詳細断面図、図3(c)は、ツールジョイントが締結された状態におけるピンノーズとボックス端部スリーブの接触状態を示す部分詳細断面図である。 図4(a)は、本発明の実施の形態に係るダブルショルダ型のツールジョイント(ドリルパイプ)の外観図、図4(b)は、比較する従来のダブルショルダ型のツールジョイント(ドリルパイプ)の外観図である。 図5は、横軸を荷重、縦軸を圧力として荷重条件を示すVMEカーブである。
(本発明の実施の形態)
(ツールジョイント、ドリルパイプの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態に係るダブルショルダ型のツールジョイント、及び、ドリルパイプの全体を示す図である。このダブルショルダ型のツールジョイント1は、ドリルパイプ4の一端に形成され雌ネジ部23を備えたボックス2と、他のドリルパイプ4の一端に形成され、雄ネジ部33を備えたピン3とを螺合する管継手である。ドリルパイプ4は、ボックス2とピン3とを備えるツールジョイント1により順次ドリルパイプ4を接続するように構成されている。
(ツールジョイントの構成)
図2は、本発明の実施の形態に係るダブルショルダ型のツールジョイントの図1の管軸に沿う断面図である。このツールジョイント1は、雌ネジ部23を有するボックス2と、雄ネジ部33を有するピン3とから構成される。
ボックス2は、管軸50と直交する第1の接触面であるボックス入口スリーブ端面21と内周面22aを有するボックス入口スリーブ22、管軸50に対して1/6のテーパを有する雌ネジ部23、管軸50と直交する第2の接触面である内面肩部端面25と内周面24aを有するボックス端部スリーブ24を有し、このボックス端部スリーブ24において、内面肩部端面25から前進した(内面肩部端面25からボックス入口スリーブ22へ進む方向の)部位に管軸50に直交する第3の接触面であるボックスシール面28を備えている。また、管軸50に沿って中空部を提供する管内径部41と、ボックス2の外周面を形成するボックス外径部26とを備える。
ボックス外径部26は、管外径部40からボックス側テーパショルダ27を介して徐々に大径になるように形成される。なお、図2においては、雌ネジ部23及び雄ネジ部33のネジ部分は、テーパを明瞭に示すために簡略化されている。ここで、ボックス入口スリーブ22及びボックス端部スリーブ24は、管軸50と平行な内周面を有して図示されているが、これに限られない。ボックス入口スリーブ22及びボックス端部スリーブ24は、雌ネジ部23あるいは雄ネジ部33のテーパよりも小さいテーパであれば良く、特に、管軸50に対し1/12以下のテーパであればよい。また、本発明において平行とは、このような小さなテーパを有した実質的に平行なものも含むものとする。また、管軸に対して直角とは、直角のみならず、ほぼ直角なものをも含む意味である。
ピン3は、ボックス入口スリーブ端面21に接触する第4の接触面である外面肩部端面35とボックス入口スリーブ22の内周面22aに対応する外周面34aを有するピンベース34、雌ネジ部23にねじ係合する雄ネジ部33、内面肩部端面25に接触する管軸50と直交する第5の接触面であるピンノーズ端面31とボックス端部スリーブ24の内周面24aに対応した外周面32aを有するピンノーズ32を有し、このピンノーズ32において、ピンノーズ端面31から後退した(ピンノーズ端面31からピンベース34へ戻る方向の)部位に管軸50に直交する第6の接触面であるピンシール面38を備えている。また、管軸50に沿って中空部を提供する管内径部41と、ピン3の外周面を形成するピン外径部36とを備える。
ピン外径部36は、管外径部40からピン側テーパショルダ37を介して徐々に大径になるように形成される。ここで、ピンノーズ32及びピンベース34は、管軸50と平行な外周面を有して図示されているが、これに限られない。ピンノーズ32及びピンベース34は、雌ネジ部23あるいは雄ネジ部33のテーパよりも小さいテーパであれば良く、特に、管軸50に対し1/12以下のテーパであればよい。
図3(a)は、ピンノーズ32の部分詳細断面図、図3(b)は、ボックス端部スリーブ24の部分詳細断面図、図3(c)は、ツールジョイントが締結された状態におけるピンノーズ32とボックス端部スリーブ24の接触状態を示す部分詳細断面図である。
図1、図2、及び、図3(a)に示すように、ピンノーズ32の先端部分は、最も突出したピンノーズ端面31と、ピンノーズ端面31からピンベース34の方向へ後退した部位にピンシール面38が形成されている。このピンノーズ端面31とピンシール面38は、共に、管軸50に直交する平面である。ここで、ピンシール面38は、ドリルパイプ4がボックス2の雌ネジ部23とピン3の雄ネジ部33との螺合により接続された状態では、締め付けトルクにより面圧がかかった状態で接触しており、ドリルパイプ4の内部と外部の水密性を保つためのシール機能を確保するために、表面粗さ32S以下に形成されていることが好ましい。
一方、図3(b)に示すように、ボックス端部スリーブ24は、最も奥まった内面肩部端面25と、内面肩部端面25からボックス入口スリーブ22の方向へ前進した部位にボックスシール面28が形成されている。この内面肩部端面25とボックスシール面28は、共に、管軸50に直交する平面である。ここで、ボックスシール面28は、ドリルパイプ4がボックス2の雌ネジ部23とピン3の雄ネジ部33との螺合により接続された状態では、締め付けトルクにより面圧がかかった状態で接触しており、ドリルパイプ4の内部と外部の水密性を保つためのシール機能を確保するために、表面粗さ32S以下に形成されていることが好ましい。
ピンシール面38とピンノーズ端面31の間の寸法を図3(a)に示すように、L1とし、ボックスシール面28と内面肩部端面25の間の寸法を図3(b)に示すように、L2とする。ドリルパイプ4を接続する際、雄ネジ部33を雌ネジ部23にねじ込むに従い、まず外面肩部端面35とボックス入口スリーブ端面21が接触し、次に、ピンシール面38とボックスシール面28が接触し、さらにねじ込むことにより、ピンノーズ端面31と内面肩部端面25が接触する。このように順次接触するよう、L1<L2と設定されている。ここで、上記の寸法L1、L2は、2mmから5mmの範囲に設定されている。ドリルパイプ4をリグ上の床面に立てかけても、ピンシール面38が変形、打痕等の損傷を受けにくくするためである。尚、L1、L2の公差を共に±0.01mmとすれば、L1<L2とするために、L2>L1+0.02mmの寸法で形成される。
ピンシール面38とボックスシール面28が接触する幅、すなわち、図3(c)に示すシール幅Wは、1mmから2mmに設定されるのが好ましい。水密性を確保すると共に、片当たり等の接触不良を防止するためである。ここで、シール幅Wは、隅部に形成されたR部や角部に形成されたC面取部を除いた寸法である。
また、図3(c)に示すように、ピンノーズ32の外周面32aとボックス端部スリーブ24の内周面24aとのすき間(ピンノーズすき間)の幅を0.5mm以上となるように構成する。また、同様に、ピンベース34の外周面34aとボックス入口スリーブ22の内周面22aとのすき間(ピンベースすき間)の幅も0.5mm以上となるように構成する。ドリルパイプ4をボックス2とピン3とにより順次接続する際に構造物の強度の最大化を図りながら、構造物に損傷を与えることのない適性な寸法である。
(寸法例)
上記示した各部の寸法例は、例えば、ドリルパイプ4の全長〜13500mm、パイプ外径60.2mm〜168.3mm、内径38.1mm〜127.0mm、ピンノーズ長12.7mm〜38.1mmのドリルパイプに適用することができる。
ボックス2及びピン3の材質は、特に限定するものではないが、API規格5DPの規定に適合する強度を有するものであればよい。
(ツールジョイントの接続)
ボックス2とピン3は、雌ネジ部23と雄ネジ部33によりねじ係合され、ねじ係合により締め付けた際、ボックス入口スリーブ端面21と外面肩部端面35、ボックスシール面28とピンシール面38、内面肩部端面25とピンノーズ端面31が順次接触するようそれぞれの接触面の寸法が設定されている。このような寸法が設定がされたツールジョイント1を用いて複数のドリルパイプ4を接続するには、まず、ボックス2とピン3とを相対向させ、ボックス2の開口の中にピン3の先端を入れ、ボックス2とピン3の両方あるいは一方を回転させ、ボックス入口スリーブ端面21と外面肩部端面35が接触し、次に、ボックスシール面28とピンシール面38が接触し、さらに、内面肩部端面25とピンノーズ端面31が順次接触するまで締結する。
ここで、管内径部41に最も近い内面肩部端面25とピンノーズ端面31の接触する面は、内面受圧面として機能する。上記の内面肩部端面25とピンノーズ端面31の接触面の近くに平行に位置するピンシール面38とボックスシール面28の接触面は、シール面として機能する。また、管外径部40に最も近いボックス入口スリーブ端面21と外面肩部端面35の接触する面は、外面受圧面として機能する。
(締付/締戻し試験)
本発明の実施の形態に係るツールジョイント1、すなわちシールありタイプのダブルショルダ型のドリルパイプの性能評価を、ピンシール面とボックスシール面を有さないシールなしタイプのダブルショルダ型のドリルパイプと比較しながら行なった。
図4(a)は、本発明の実施の形態に係るダブルショルダ型のツールジョイント(ドリルパイプ)の外観図、図4(b)は、比較する従来のダブルショルダ型のツールジョイント(ドリルパイプ)の外観図である。図4(a)に示すように、本発明の実施の形態に係るダブルショルダ型のツールジョイントは、ピンノーズ32の先端部分にピンノーズ端面31から後退した部位にピンシール面38が形成されている。一方、比較例とするダブルショルダ型のツールジョイントは、ピンノーズ32の先端部分はすべてピンノーズ端面となっており、ピンシール面に相当する部分はない。
性能評価のための試験結果を以下に示すが、圧力試験の前に水密、気密面であるピンシール面、ボックスシール面、ピンノーズ端面、内面肩部端面に実作業相当の磨耗を与えるために50回の締付け、締戻しを予め行っている。50回の締付/締戻し試験を完了し、ベーキング(Baking)を行なった。締付/締戻し時に使用した潤滑剤のシール性への影響を除くためである。ここまで終えた上記図4(a)、(b)に示す2体の試験体で、曲げ荷重を含めた内圧・引張複合荷重試験を実施した。これにより、ボックスシール面28とピンシール面38の接触によるシール効果による、内圧耐性の優位性を確認する。
図5は、横軸を荷重(Axial Load)、縦軸を圧力(Pressure)として荷重条件を示すVMEカーブである。
(試験条件)
試験条件としては、図5に示すVMEカーブに沿って、LP(Load Point)1からLP13まで内圧を上昇させた際の継手からのリーク発生ポイントを調査する。なお、LP2→LP2Bへ荷重をかける際、曲げ荷重(7.5°/100ft)のみでLP2Bまで負荷をかける。以降、内圧を2000psi/stepで上昇させる。
(試験結果)
[試験体No.1(シール有り)]
図4(a)に示す試験体No.1(本発明に係るダブルショルダ型のツールジョイント)はリーク発生せず。
最終LP13:Total axial load 289.0kips(131tonf)、引張荷重 150.1kips(68tonf)、内圧 27000psi(186.2MPa)
試験設備FSTの限界により、試験を終了した。
[試験体No.2(シールなし)]
図4(b)に示す試験体No.2(従来のダブルショルダ型のツールジョイント)は、LP6にてリークが発生した。
LP6 :Total axial load 474.5kips(215tonf)、引張荷重 397.3kips(180tonf)、内圧 15000psi(103.4MPa)
実際には一歩手前のLP5(引張荷重:483.5kips、内圧:13000psi)にて、圧力降下がみられた。
(実施の形態の効果)
本発明の実施の形態によれば、以下のような効果を有する。
(1)シール面であるピンシール面38をピンノーズ端面31から後退した部位(別の面)に設ける構成としたので、ピンシール面38はパイプの端面受圧面に連続していないためにパイプをリグ上の床面に立て掛けても、シール面がぶつかって損傷することはなく、また、側面からの損傷を受けにくくなっている。
(2)内面受圧面として機能する内面肩部端面25とピンノーズ端面31の接触面とは別に、ピンシール面38とボックスシール面28が確実に接触する構成とされているので、半径方向の締め代管理の為の厳しい寸法管理等の必要性がない。さらに、シール面が管軸に直角となっている為、球形あるいは斜形のシール面ではなく製造時の寸法測定が容易で特殊な測定器具を準備する必要がない。
(3)DSTJ(ダブルショルダ型ツールジョイント)技術において、従来同様の締め付けトルクにより、まず外面の受圧面(ボックス入口スリーブ端面21と外面肩部端面35の接触する外面受圧面)があたり、続いて内面の受圧面(内面肩部端面25とピンノーズ端面31の接触する内面受圧面)が当たる。このとき、本発明のピンシール面38とボックスシール面28の接触面であるシール面は、限りなく内面受圧面に近い部位に位置する。これにより、ピン先端の強度を保ちつつ損傷を受けにくい構造とし、かつ、内圧の上昇によるリークを確実に抑制できる。これにより、ツールジョイントのシール面(ピンノーズ先端部)が損傷を受けにくく、連結して使用した場合の水密性に優れたダブルショルダ型のツールジョイントを提供することができる。
(4)シール幅:1mmから2mm、内面受圧面からシール面までの段差:2mmから5mm、シール面の粗さ:32S以内とすることにより、平均掘削ドリリングマッド圧7000psiの内圧に耐えうるツールジョイント、ドリルパイプが可能となる。
(5)水孔は隙間や疲労き裂などの貫通疵を漏洩ルートとし水圧圧力により侵食を繰り返し大きな開口部になり、圧力損失によるドリルパイプ先端ビットの掘削効率の低減、あるいは水孔部の破断につながり大きな操業トラブル及び時間ロスになる。しかし、内面受圧面と別に、ピンシール面38とボックスシール面28によるシール面を有する構成であるので、シール性能によって水孔発生を抑制でき、リグの大きな操業トラブル防止、休止時間の短縮及びドリルパイプ自身の寿命向上を図ることが可能となる。
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されず、本発明の技術思想を逸脱あるいは変更しない範囲内で種々の変形が可能である。
1…ツールジョイント
2…ボックス
3…ピン
4…ドリルパイプ
21…ボックス入口スリーブ端面
22…ボックス入口スリーブ
22a…内周面
23…雌ネジ部
24…ボックス端部スリーブ
24a…内周面
25…内面肩部端面
26…ボックス外径部
27…ボックス側テーパショルダ
28…ボックスシール面
31…ピンノーズ端面
32…ピンノーズ
32a…外周面
33…雄ネジ部
34…ピンベース
34a…外周面
35…外面肩部端面
36…ピン外径部
37…ピン側テーパショルダ
38…ピンシール面
41…管内径部
50…管軸

Claims (5)

  1. 所定の外径のボックス外径部、所定の内径の管内径部、管軸と直交する第1の接触面と内周面を有するボックス入口スリーブ、前記管軸に対して所定のテーパを有する雌ネジ部、前記管軸と直交する第2の接触面と内周面を有するボックス端部スリーブを有し、このボックス端部スリーブにおいて、前記第2の接触面から前進した部位に前記管軸に直交する第3の接触面を備えたボックスと、
    所定の外径のピン外径部、所定の内径の管内径部、前記第1の接触面に弾性範囲内で接触する第4の接触面と前記ボックス入口スリーブの前記内周面に対応する外周面を有するピンベース、前記雌ネジ部にねじ係合する雄ネジ部、前記第2の接触面に弾性範囲内で接触する前記管軸と直交する第5の接触面と前記ボックス端部スリーブの前記内周面に対応した外周面を有するピンノーズを有し、このピンノーズにおいて、前記第5の接触面から後退した部位に前記第3の接触面に弾性範囲内で接触する前記管軸に直交する第6の接触面を備えたピンと、
    を有することを特徴とするダブルショルダ型ツールジョイント。
  2. 前記ピンと前記ボックスは、前記雄ネジ部と前記雌ネジ部によりねじ係合され、前記ねじ係合により締め付けた際、前記第1の接触面と前記第4の接触面、前記第3の接触面と前記第6の接触面、前記第2の接触面と前記第5の接触面が順次接触するようそれぞれの接触面の寸法が設定されていることを特徴とする請求項1に記載のダブルショルダ型ツールジョイント。
  3. 前記第6の接触面と前記第3の接触面とのシール幅は、1mmから2mmに形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のダブルショルダ型ツールジョイント。
  4. 前記第6の接触面は、前記ピンノーズの前記第2の接触面(ピンノーズ端面)から2mmから5mmの位置に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のダブルショルダ型ツールジョイント。
  5. 前記第6の接触面と前記第3の接触面は、それぞれ表面粗さ32S以下に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のダブルショルダ型ツールジョイント。
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