JP6220072B2 - 糖尿病の眼への影響を治療するための組成物 - Google Patents

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Description

連邦政府支援の研究又は開発についての記載
本発明は、国立衛生研究所によって与えられたN1H SBIR 第2相認可番号R44 EY018013−02A1の下で、政府の支援を受けてなされた。政府は、本発明において特定の権利を有する。
本発明は、糖尿病の合併症の治療に関し、特に糖尿病の眼への影響を治療するための組成物に関する。
米国では、コンパニオンペットの数は、6200万匹を超える犬及び7100万匹を超える猫を数える。米国獣医師会(AVMA)によれば、これらの犬及び猫は、より良い栄養及び予防獣医医療により、より長生きしている。少なくとも7歳であるこの個体群の40%より多くで、より多くのペットが糖尿病(DM)と診断されている。DMはいずれの年齢でも発病するが、犬及び猫では7〜9歳の間で最もよく診断される。1996年には、犬及び猫でのDMの有病率は、0.2〜1%の範囲、すなわちおおよそ200匹の犬及び猫の中の1匹が糖尿病であることが報告された。白内障の形成;糖尿病性網膜症;角膜の病変、びらん、創傷治癒合併症、上皮性関門変化、及び他の角膜病状;虹彩での変化(拡張の遅れ、線維組織形成、血管透過性の変性など);毛様体の形態変化;並びに他の糖尿病性変化を含む、多くの合併症が糖尿病から生じる。
調査は、糖尿病の合併症の多くは、少なくとも部分的に、ポリオール経路を介してのグルコース代謝での異常から生じることを示している。通常は、細胞内グルコースの大部分は、ヘキソキナーゼが触媒作用を及ぼすグルコースのリン酸化反応によってエネルギを提供するために代謝されて、グルコース−6−リン酸を形成する。グルコース−6−リン酸は、クレブス回路に入ることによって有用なエネルギに更に代謝される。しかし、糖尿病患者では、すべての細胞内グルコースを代謝するために利用できるヘキソキナーゼが不十分である。
眼での水晶体組織を含む身体の多くの組織では、グルコースを代謝するために代替経路が利用可能である。アルドース還元酵素(AR)は、NADPHによって供給される水素によるグルコースのソルビトールへの還元に触媒作用を及ぼす。次にソルビトールは、ソルビトール脱水素酵素によって酸化されてフルクトースになり、水素はNAD+によって受け取られる。しかし、高血糖患者では、十分なアルドース還元酵素がグルコースをソルビトールに還元するために利用できるが、ソルビトールをフルクトースに酸化する十分なソルビトール脱水素酵素がない。
このことは、組織でのソルビトールの蓄積をもたらす。ソルビトールは、その極性により組織及び細胞膜を通って容易に拡散しない。ソルビトールの蓄積が高浸透圧条件を生み出し、細胞における液体の蓄積を生じ、膜透過性が変化して上記の病態を発症すると仮定される。したがって、大きな注目が、アルドース還元酵素阻害薬(ARI)の開発に集まっている。
両側性白内障を発症し易い糖尿病の犬では、その発症の研究は、これは水晶体におけるAR濃度に関係することを示している。調査研究はまた、犬へのアルドース還元酵素阻害薬の経口投与は、糖尿病によって生じる白内障の防止、並びに糖尿病性網膜症、角膜病変、及び糖尿病の他の合併症の治療に有効であることも示している。
それにもかかわらず、アルドース還元酵素阻害薬の経口投与は、いくつかの欠点を有している。経口投与されるARIの用量は、比較的多く(1日約4回)、かつ長期に亘って継続されなければならない。経口投与は、肝臓による処理を必要とし、犬の肝臓機能を弱めるかもしれない。さらに、アルドース還元酵素阻害薬の経口投与による犬における白内障形成の改善を証明している研究は未だない。
犬の眼に直接ARIを投与するための局所製剤を提供することが望ましい。ARIについての従来の局所製剤は、そのような製剤は一般的に水溶液であり、そして犬での涙の量は一般的にヒトより多く、そうするとそのような製剤は涙の生成により洗い流されるので、ARIの治療濃度を維持することが不可能であるため、犬での使用に有効でない。犬の眼に直接ARIを投与するための局所製剤は、用量及び投与頻度の低減、系への素早い吸収、及びARIの肝臓での代謝を避けるために望ましい。
2012年4月17日に発効されたケイドーらの特許文献1は、犬における糖尿病の眼の合併症の治療のための局所用組成物を記載する。それは、眼科用ゲルを形成するために、特定の組成物を有する担体と、担体と混合されたアルドース還元酵素阻害薬とを含む(本発明者の1人、ミルトン ワイマン博士は、特許文献1での共同発明者である。それは、参照によって全体が援用される。)。特許文献1で挙げられた好ましいARIはメチルソルビニルであり、より特に好ましいのは、異性体の2−メチルソルビニルである。特許文献1の組成物は、そこに記載されている範囲で犬における糖尿病の眼の合併症の治療に有効であるが、特許文献1に記載された特定の担体は、所望される程度まで防止、抑制、又は予防効果を発揮するために十分な治療量のARIを犬の眼に送達しないことが分かっている。そのため、特許文献1の担体又は賦形剤での改良が望ましい。
米国特許第8158667号公報
したがって、上記問題を解決する糖尿病の眼への影響を治療するための組成物が望まれる。
糖尿病の眼の影響を治療するための組成物は、眼への局所適用のための眼科用ゲルにアルドース還元酵素阻害薬を含有する組成物である。その組成物は、重量で約0.4%のカルボマー、4.0%のソルビトール、0.01%のセトリミド、0.01%のエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を有する担体並びに局所用担体のpHを約7に調節しかつ所望の粘性を得るための有効量の塩化ナトリウム及び水素化ナトリウムを含み、残りは水である。アルドース還元酵素阻害薬(ARI)は、その眼科用ゲルを形成するために、組成物の約1〜6重量%で局所用担体と混合される。好ましくは、ARIは、次の構造を有する、2−メチルソルビニルと呼ばれる2R,4S−6−フルオロ−2−メチル−スピロ[クロマン−4,4’−イミダゾリジン]−2’,5’−ジオンであるか、又はその薬学的に許容される塩である。
Figure 0006220072
使用では、その眼科用ゲルは、好ましくは点眼薬として、片眼につき1滴の用量で1日に2、3回の投与で適用される。
本発明の組成物は、動物及びヒトの両方において、角膜症、白内障及び網膜症を含む眼の糖尿病合併症の治療のために使用されることができることが理解されるべきである。犬については、眼科用ゲルを形成するために、アルドース還元酵素阻害薬(ARI)は、組成物の約3〜6重量%で局所用担体と混合される。本発明の組成物は、当初は犬における過剰な涙の量の問題を克服するために粘性製剤として設計されたが、犬及びヒトにおけるアルドース還元酵素濃度は同様であり、ヒトの子供もまた犬での涙の量と同様に涙の量が過剰である。しかし、製剤の粘性特性は、ヒトについてより低い濃度のARI、好ましくは約0.1〜3重量%が必要となる程度まで角膜保持時間を増大させる。
本発明のこれら及び他の特徴は、下記の詳述及び図面を更に考察することで容易に明らかになるであろう。
糖尿病の眼の影響を治療するための組成物は、眼への局所適用のための眼科用ゲルにアルドース還元酵素阻害薬を含有する組成物である。その組成物は、重量で約0.4%のカルボマー、4.0%のソルビトール、0.01%のセトリミド、0.01%のエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を有する担体並びに局所用担体のpHを約7に調節しかつ所望の粘性を得るための有効量の塩化ナトリウム及び水素化ナトリウムを含み、残りは水である。アルドース還元酵素阻害薬(ARI)は、その眼科用ゲルを形成するために、組成物の約1〜6重量%で局所用担体と混合される。好ましくは、ARIは、次の構造を有する、2−メチルソルビニルと呼ばれる2R,4S−6−フルオロ−2−メチル−スピロ[クロマン−4,4’−イミダゾリジン]−2’,5’−ジオンであるか、又はその薬学的に許容される塩である。
Figure 0006220072
使用では、その眼科用ゲルは、好ましくは点眼薬として、片眼につき1滴の用量で1日に2、3回の投与で適用される。
糖尿病(DM)は、高血糖を特徴とする代謝異常の1つのグループである。DM治療の中心は、長期合併症の発症及び進行を低減させるための高血糖の厳格な管理である。長期合併症は、一般的にインスリン非依存性のグルコース取り込みによって組織において生じ、そこではグルコースがヘキソキナーゼによって急速にリン酸化されて解糖される。高血糖では、これらの組織での過剰なグルコースが、フルクトースに変換される2段階のソルビトール経路(ポリオール経路)に入る。第1段階では、グルコースはアルドース還元酵素(AR)及びその補助因子NADPHによって糖アルコールのソルビトールに還元される。第2段階では、ソルビトールはソルビトール脱水素酵素(SDH)及びその補助因子NAD+によって酸化されてフルクトースになる。高血糖状態では、ソルビトールが酸化されてフルクトースになるよりも速く、グルコースはソルビトールに還元される。正味の影響は、過剰なソルビトールの細胞内蓄積である。
増大したAR活性及び過剰な細胞内のソルビトール形成の両方は、糖尿病性合併症の発症及び進行に直接関係している。類似の生化学的機序は、ARが急速にガラクトースを還元してガラクチトールにするガラクトース血症で生じる。しかし、ガラクチトールは、ソルビトール脱水素酵素によってそれ以上は代謝されない。結果として、ガラクチトールはソルビトールよりも急速に形成されて、より高い細胞内組織濃度に達する。眼では、過度のAR活性及びソルビトール又はガラクチトールのいずれかの蓄積は、多くの眼の合併症と関係している。
眼の前面は、角膜上皮及び結膜によって覆われており、それらの間に角膜輪部を備える。これらの組織に対する管理されない糖尿病の臨床的な影響は、低下した角膜知覚、増大した角膜肥厚、持続性角膜実質浮腫、及び光凝固、硝子体手術又はコンタクトレンズの装着に関連するストレスへの低下した耐性を含む。糖尿病では、涙の分泌もまた著しく低下する。結膜は、角膜神経に神経障害があることに伴って、増大した扁平上皮化生及び低下した杯細胞密度を示す。
糖尿病の角膜は、角膜上皮細胞及び内皮細胞の両方において形態変化を示す。それは、大きさ、形状、及び数における変性を含む。上皮細胞層の数の変動、薄層化領域、及び低下した障壁機能もある。ARは、これらの細胞の両方に存在する。糖尿病であるガラクトースを与えられたラット及び犬での研究、並びに糖尿病であるヒトでの臨床的な研究は、アルドース還元酵素阻害薬が、角膜上皮及び内皮の構造及び機能、並びに角膜神経線維の神経障害の両方を改善するのに有効であることを明示する。これは、傷の治癒を改善し、治癒した角膜の混濁した浮腫の出現を低減し、上皮透過性を低下させ、角膜上皮における神経の感受性を回復させることをもたらす。ARIはまた、内皮細胞機能の異常を示唆する角膜肥厚及び持続性角膜実質浮腫を低減し、さらに内皮細胞の形態を維持する。臨床的に、ARIは、従来の治療に反応を示さない角膜上皮障害の患者での角膜の治癒を促進することもまた報告されている。
糖尿病は、水晶体の物理的変化、屈折変化及び白内障の変化に関係がある。糖白内障の形成は、グルコース及びガラクトースからソルビトール及びガラクチトールのそれぞれを形成することに触媒作用を及ぼす、水晶体のアルドース還元酵素活性に依存する。糖白内障の形成は、水晶体でのソルビトール及びガラクチトールの細胞内蓄積によって開始される。それは、水晶体の膨張、膜透過、空胞及び欠裂形成、細胞内環境の攪乱、タンパク質凝集/修飾、並びに光散乱をもたらす。糖白内障発症の「浸透圧説」についての支持は、水晶体培養及び動物研究、並びにARIを投与された糖尿病及びガラクトース血症の動物での予防研究によってもたらされる。
両側性白内障は、糖尿病及びガラクトース血症の両方の犬で発症する。この白内障は犬におけるDMの顕著な特徴であり、大多数の犬がDMの診断後5〜6ヶ月以内に水晶体の変化を示す。白内障は、視力喪失及び失明をもたらすだけでなく、治療されない犬の白内障は、難治性ブドウ膜炎及び痛みを伴う緑内障をもたらす水晶体起因性ブドウ膜炎を引き起こし得るので、手術を必要とする。犬における白内障手術の成功率は90〜95%であるが、保険補償は通常は利用できないので、犬の白内障手術の大きな難点は資金である。手術後の糖尿病の犬はまた、角膜神経障害に関係しているドライアイを発症する。
水晶体におけるARの濃度は加齢と共に低下するので、糖白内障の発症は、子供及び若い動物でより早くかつより重症である。両側性白内障は、ガラクトース血症の幼児及び子供、並びに血糖制御が不十分であるDMの若者で急激に発症する。子供では、この白内障は、数日の期間で急速に進行して通常は両眼で同時に現れるので、しばしば「真性」糖尿病性白内障と呼ばれる。類似の両側性糖白内障は、出生後にガラクトースの代謝酵素を欠いたガラクトース血症の幼児に乳糖食が与えられる時に急激に生じる。その初期段階に陥った場合、その白内障は通常は食事からのガラクトースの除去によって回復に向かわせることができる。
古典的ガラクトース血症は稀であるが(約60,000人の出生当たり1人の発症率)、糖尿病は小児科で最も一般的な慢性疾患の1つである。1型DMは若い白人、特に北欧系の人々で最もよく見られるが、この疾患の発症率での安定した増加が、世界の多くの地域で報告されている。平均年齢2.6歳で現れる早期発症型と9.9歳で現れる遅発型の2種類の1型DMがある。1型糖尿病の新しい症例が、5歳より若いヨーロッパ人の子供で2倍になると予測され、そしてそのような症例の有病率は、年齢が15歳より若い人々で恐らく70%まで増加するであろう。同様の傾向が、非ヒスパニック系の白人の若者について米国において示唆される。
1型DMに加え、2型糖尿病の有病率が子供及び若者において世界中で増加している。肥満と関係して、これは特に米国においてアフリカ系アメリカ人、アメリカ先住民、ヒスパニック、及びアジア/太平洋島民の間で多い。また、子供における糖尿病をもたらすのは、MODY(若年発症成人型糖尿病)に関係する遺伝的欠陥である。この単一遺伝子型かつ常染色体優性型のDMは、一般的に25歳より前に発症するが、8ヶ月の年齢の子供で記録されている。
高血糖は、僅かな用量のインスリン投与が予測できない変動で非常に変わりやすい血糖調節をもたらし得る糖尿病の子供、特に幼児では調節するのが困難である。高血糖はまた、2型又はMODYの子供においても調節することが困難である。それは、大人で使われる薬剤は一般的にこれらの子供で効果がないためである。グルコースは脳の発達に不可欠なので、13歳より下の子供が厳しい血糖管理プログラムを行うべきでないことが指示されている。したがって、白内障及び糖尿病性網膜症は、これらの子供で発症することが見込まれていない。より歳を取った不十分に管理された子供では、白内障の発症率は、20%であることが報告されている。
5歳より下の子供での白内障の発症は、白内障は非可逆性の又は治療されない弱視により永久的な視力喪失をもたらし得るので、特に深刻である。若い子供での白内障の手術は、彼らの眼は手術後に大いに眼球が成長するかもしれないので、問題があり得る。一般的にこれらの若い子供では、水晶体全体が除去されて、無水晶体の視力を回復するためにコンタクトレンズが使用される。これは、水晶体超音波乳化吸引及び眼内レンズ(IOL)の使用は、成長中の眼での矯正の問題と関係し、更に外科的な膜切除術の再手術を必要とする後嚢混濁(PCO)による後発白内障の発症率が高いためである。5歳より下の子供でIOLが使用される場合、きれいな視軸が維持されるように、選択的な初期の嚢切開術及び選択的な前部硝子体切除術の両方が必須であることが示唆されている。
網膜の毛細血管床の血管変化を特徴とする糖尿病性網膜症の発症は、高血糖の重症度に直接関係している。網膜の毛細血管の変化(細小血管障害)の発症は、次の組織病理学的病変及び臨床病変の出現を含む:選択的な周皮細胞喪失、毛細血管基底膜の肥厚、拡張/内皮肥大、透過性/硬性白斑、毛細血管の無血流及び閉塞/無細胞性、微細動脈瘤/網膜内出血、網膜内細小血管異常、ORMA短絡/拡張した腺維柱帯、綿花状白斑/虚血、血管−グリア増殖、網膜外出血、グリア−硝子体収縮、並びに黄斑浮腫。これらの病変の多くは、多くの眼疾患で見られるが、上記病変のすべてがDMと共にのみ見られる。
糖尿病性網膜症の特徴は、ARを含むと共に糖アルコールを蓄積する網膜毛細血管の周皮細胞(壁細胞又は壁内周皮細胞)の選択的な死である。過度のグルコース又はガラクトースに周皮細胞を曝すことはアポトーシスをもたらすが、それはARIでのARの阻害によって防がれる。ラット及び犬における予防研究は、ARの阻害が周皮細胞の破壊、毛細血管基底膜の肥厚、並びに無細胞毛細血管及びそれに続く無血流領域の形成を防ぐことを立証する。糖尿病性網膜症の初期段階を引き起こすことにおけるARの役割についての決定的証拠は、ARが過剰に発現された又は不活性化されたいずれかの遺伝子導入マウスによってもたらされる。
ヒト患者及び犬の両方における糖尿病性網膜症の発症及び進行は、発症するのに数年かかる。糖尿病性網膜症の進行は、AR活性の増大と関連するAR対立遺伝子の存在と関係している。この発症は、ガラクトース血症の動物で早くなる。例えば、糖尿病の犬での網膜症は、軽度を超えて中等度の非増殖期にほとんど進行しないが、ガラクトースを与えられた犬では、基本的に同じ期間で網膜は変化して増殖期に進行する。さらに、この網膜変化は、ARIの投与によって防がれる。犬及びラットでの研究は、ARIの十分な投与による白内障の予防は、網膜の周皮細胞保存のための代理マーカーとしての機能を果たすかもしれないことを示唆する。
糖尿病性網膜症の発症及び進行は高血糖の管理と直接関係しているので、糖尿病性網膜症の発症は、13歳より下の子供が厳しい血糖管理プログラムを行うべきでないという指示と共に劇的に増えることが予測される。加えて、糖尿病である思春期前及び思春期後の両方の数年は、糖尿病性網膜症発症の全般的な確率に寄与することが知られている。糖尿病患者とは対照的に、ガラクトース血症の子供又は大人での網膜病変は稀である。これは、幼児期での白内障の急な出現は、生涯にわたるガラクトースの食事制限をもたらすためである。それにもかかわらず、重度のガラクトース血症であり、かつガラクトキナーゼ欠損であってミルク及びその製品の食事摂取が極めて高い患者での両側性網膜内黄斑沈着物を有する5人の新生児での網膜変化が記録されている(網膜出血と関係がありそうな硝子体出血を含む)。
アルドース還元酵素阻害薬(ARI)の治療は、眼の標的組織での薬剤の十分な生物学的に利用可能な濃度を必要とする。局所投与によるこの眼内濃度を達成するには、角膜及び結膜を通しての吸収がなされ得るように、眼表面でのARIの十分な保持を必要とする。しかし、角膜及び結膜は、栄養及び酸素を角膜表面に与え、異物(点眼薬又は眼科用懸濁液剤を含む)を潤滑して角膜又は結膜表面から除去する機能を有する涙及びまぶたによって保護されている。十分な局所投与を達成することは、ヒトより涙の量が非常に多い犬において特に難しい。
2012年4月17日に発行されたケイドーらの米国特許第8158667号に記載された組成物は、そこに記載された範囲で犬における糖尿病の眼の合併症の治療に有効であるが、その特許に記載された特定の担体は、所望される程度の防止、抑制、又は予防効果を発揮するのに十分な治療量のARIを犬の眼に送達しないことが分かっている。用語「防止」、「抑制」、及び「予防」は、本発明の組成物が、白内障又は他の眼の合併症が本発明の組成物の投与後に決して生じない程度まで100%有効であることを意味しないことが理解されるであろう。むしろ、用語「防止」、「抑制」、及び「予防」は、研究室の実験及び統計的研究が、通常は糖尿病(又はガラクトース血症)動物の重度の眼の合併症の特徴を発症すると予期される危険因子(眼の組織若しくは水晶体などにおける前糖尿病病変又は他の兆候がある若しくはない、糖尿病又はガラクトース血症の診断)を示している動物、特に犬の個体群が、本発明の組成物の投与後に、当業者がその組成物が抑制若しくは予防効果を発揮することを、又は通俗的には、研究された個体群の統計的に顕著な部分でその合併症を予防することにおいていくらかの効果を有することを合理的に結論し得る程度まで、そのような重度の合併症の統計的に顕著に低い発生率となることを示すことを意味する。
本発明は、大きな防止、抑制、又は予防効果を発揮するために、担体の変更によって治療量のARIが犬の眼に送達されることができることを発見した。本発明の局所賦形剤は、重量で約0.4%のカルボマー、4.0%のソルビトール、0.01%のセトリミド、0.01%のエチレンジアミン四酢酸(EDTA)並びに局所用担体のpHを約7に調節しかつ所望の粘性を得るための有効量の塩化ナトリウム及び水素化ナトリウムを含む水溶液からなり、残りは水である。その担体の代表的な例は、重量で約0.4%のカーボポール980、3.78%のソルビトール、0.01%のセトリミド(臭化セトリモニウム)、0.01%のEDTA、並びに粘性を調節すること及び混合物のpHを7.2にすることの両方のための有効量の塩化ナトリウム及び水素化ナトリウムを含有する。賦形剤は、約1,928cpsの粘性を有し、それはARIの添加後に約1,300cpsに低下される。ARIはいずれのARIでもよいが、好ましくは10μm未満の画一化された粒径を有する約5重量%の2R,4S−6−フルオロ−2−メチル−スピロ[クロマン−4,4’−イミダゾリジン]−2’,5’−ジオン(2のMS又は2−メチルソルビニル)である。
カーボポール(登録商標)980(カーボポールは、オハイオ州クリーブランドのルブリゾル アドバンスド マテリアルズ,インコーポレイテッドの登録商標である)は、透明ゲルに適した増粘剤として使用される水膨潤性ポリマーである架橋されたポリアクリレートポリマーである。カーボポール980は、ドライアイを治療するための多くの製剤において活性成分として、しばしばソルビトール、セトリミド、EDTA、及び塩化ナトリウムと併わせて、pHを調節するために使用される希釈水素化ナトリウムと共に使用されている。しかし、本発明の担体で使用されるカーボポール980の濃度は、犬の眼においてARIの治療濃度を維持すべき十分な期間に亘ってゲルにARIを保持するために、そのようなドライアイ製剤で使用される濃度の約2倍である。
本発明の組成物の目的は、犬の眼におけるソルビトールの蓄積を防止することであるが、担体がソルビトールを含有することに留意されたい。しかし、担体でのソルビトールは眼の組織によって吸収されず、したがって糖尿病の眼の合併症もたらすソルビトールの蓄積を悪化させない。担体のソルビトールは、水素がカルボマーに結合し、それによって濃さ及び粘性を増大させるヒドロキシル基供与体である。ソルビトールは、含有物においてカルボマーの過度な架橋及び交錯構造を防止するが、適用の際に犬の眼において涙液層によって素早く分散されて流されることもまた考えられる。EDTA及びセトリミドは防腐剤であり、一方で塩化ナトリウムは粘性を調節するために使用される。カーボポール980は、約6〜7のpHで最大粘性に達するので、pHを調節するために希釈水素化ナトリウム(約0.5N)が滴下される。使用においては、その眼科用ゲルは、1日におおよそ2〜4滴の用量で、眼の標的組織に適用される。
その組成物の有効性を試験するために、無作為化前向き二重盲検プラセボ対照臨床試験が、それぞれが新たに糖尿病と診断された40匹の犬で実施された。調査対象母集団は、20匹の避妊手術を受けた雌犬と20匹の去勢手術を受けた雄犬を含み、年齢で4〜14歳の範囲であって平均年齢は9歳であり、調査対象母集団は18ヶ月間に亘って集められた。28匹の犬が1日に3回、両眼に上記の組成物を投与され、残りの12匹はプラセボを投与された。プラセボは、同一の局所用担体賦形剤からなり、組成物とプラセボが視覚的に識別されることができないように、栄養のないでんぷんで乳化された。暗号化されたバイアルの中身は、その薬剤の局所投与の訓練を受けた後に犬の飼い主によって投与され、服薬順守は、飼い主に投与ログシートを継続させることによって監視された。
臨床の眼科検査が研究の始まりに実施され、研究開始の1、2、3、6及び12ヶ月後にも実施された。臨床検査は、瞳孔が拡張した眼の細隙灯及び眼底検査、並びに眼圧測定及びシルマー涙液試験での涙の量の測定を含んだ。水晶体の変化は、次のとおり0〜3のスコアで点数をつけられた。「0」は、変化のない状態又は白内障の形成なしに対応する。「1」は、空胞の軽度の進行又は点状前皮質白内障に対応する。「2」は、皮質空胞又は皮質混濁に対応する。「3」は、進行した白内障に対応する。
研究の始まりでは、水晶体混濁(白内障スコア、平均±標準誤差(SEM))の存在において、プラセボ(0.73±0.06)及び組成物(0.83±0.08)で治療されたグループの間でほとんど差はなかった(p=0.297)。すべての飼い主は、彼らの犬で良好な血糖管理をすることの重要性について教えられた。12ヶ月の治療後に得られたHbA1C値は、プラセボ(6.7±0.95)と組成物(7.7±1.8)のグループの間でほとんど差はなかった(p=0.369)。
12ヶ月の治療後に、プラセボが与えられた24眼中の20眼で水晶体の変化が観察された。両側性変化で、7匹の犬(すなわち14眼)は進行した白内障を発症し(スコア3)、2匹の犬(すなわち4眼)は皮質混濁を発症し(スコア2)、そして1匹の犬(すなわち2眼)は赤道空胞/軽度の点状皮質混濁を発症した(スコア1)。白内障の形成は、12匹中の2匹でなかった(すなわち、プラセボグループの16.7%)。プラセボグループの母分散は、ほとんど差がなかった(p<0.13)。
対照的に、本発明の組成物が与えられた犬では、12ヶ月の治療後に、前赤道空胞が14眼であり、皮質混濁が4眼であり、進行した白内障が8眼であり、全ての水晶体変化が両側性であった。進行した白内障の犬では、これらは3匹の犬で6ヶ月以内に、そして1匹の犬で12ヶ月までに発症した。12ヶ月の治療後に、プラセボグループの平均白内障重症度スコアは、0.73±0.06から2.17±0.34(平均±SEM、p<0.0002)に増加した。一方で、局所用組成物グループの平均白内障重症度スコアはほとんど増加を示さず、12ヶ月の治療後に0.83±0.08から0.88±0.14にだけ進み、それは12ヶ月プラセボで治療されたグループの平均白内障スコア(2.17±0.34)よりも顕著に少なかった(p=0.0016)。
本発明の組成物は、動物及びヒトの両方において、角膜症、白内障及び網膜症を含む眼の糖尿病合併症の治療のために使用されることができることが理解されるべきである。犬については、眼科用ゲルを形成するために、アルドース還元酵素阻害薬(ARI)は、組成物の約3〜6重量%で局所用担体と混合される。本発明の組成物は、当初は犬における過剰な涙の量の問題を克服するために粘性製剤として設計されたが、犬及びヒトにおけるアルドース還元酵素濃度は同様であり、ヒトの子供もまた犬での涙の量と同様に涙の量が過剰である。しかし、製剤の粘性特性は、ヒトについてより低い濃度のARI、好ましくは約0.1〜3重量%が必要となる程度まで角膜保持時間を増大させる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲内でいずれか又は全ての実施形態を包含することが理解される。

Claims (18)

  1. 重量で約0.4%のカルボマー、4.0%のソルビトール、0.01%のセトリミド、及び0.01%のエチレンジアミン四酢酸を有し、残りは水である局所用担体と、
    眼科用ゲルを形成するために前記局所用担体と混合されたアルドース還元酵素阻害薬と、
    を含み、前記局所用担体は、前記アルドース還元酵素阻害薬との混合前に約1,928cpsの粘性を有し、前記アルドース還元酵素阻害薬は10μm未満の画一化された粒径を有する、糖尿病の眼への影響を治療するための組成物。
  2. 前記アルドース還元酵素阻害薬は、次の構造
    Figure 0006220072
    を有する2−メチルソルビニル又はその薬学的に許容される塩であり、前記アルドース還元酵素阻害薬は、前記眼科用ゲルの約0.1〜約6重量%の間である、請求項1に記載の糖尿病の眼への影響を治療するための組成物。
  3. 前記局所用担体は、pHを約7に調節するために有効量の水素化ナトリウムを更に含む、請求項1に記載の糖尿病の眼への影響を治療するための組成物。
  4. 前記局所用担体は、粘性を約1,300cpsに調節するために有効量の塩化ナトリウムを更に含む、請求項1に記載の糖尿病の眼への影響を治療するための組成物。
  5. 前記局所用担体は、約7のpHを有する、請求項1に記載の糖尿病の眼への影響を治療するための組成物。
  6. 前記眼科用ゲルは、約1,300cpsの粘性を有する、請求項1に記載の糖尿病の眼への影響を治療するための組成物。
  7. 前記アルドース還元酵素阻害薬は、次の構造
    Figure 0006220072
    を有する2−メチルソルビニル又はその薬学的に許容される塩であり、前記アルドース還元酵素阻害薬は、前記眼科用ゲルの約0.1〜約3重量%の間である、請求項1に記載の糖尿病の眼への影響を治療するための組成物。
  8. 前記アルドース還元酵素阻害薬は、次の構造
    Figure 0006220072
    を有する2−メチルソルビニル又はその薬学的に許容される塩であり、前記アルドース還元酵素阻害薬は、前記眼科用ゲルの約3〜約6重量%の間である、請求項1に記載の糖尿病の眼への影響を治療するための組成物。
  9. 有効量の局所用組成物を患者の眼に投与するステップを含み、その効果は、角膜及び結膜の欠陥、糖尿病性白内障、及び糖尿病性網膜症の形成及び進行を阻害することであり、前記局所用組成物は、
    重量で約0.4%のカルボマー、4.0%のソルビトール、0.01%のセトリミド、及び0.01%のエチレンジアミン四酢酸を有し、残りは水である局所用担体と、
    眼科用ゲルを形成するために前記局所用担体と混合されたアルドース還元酵素阻害薬と、
    を含み、前記局所用担体は、前記アルドース還元酵素阻害薬との混合前に約1,928cpsの粘性を有し、前記アルドース還元酵素阻害薬は10μm未満の画一化された粒径を有し、前記アルドース還元酵素阻害薬は、次の構造
    Figure 0006220072
    を有する2−メチルソルビニル又はその薬学的に許容される塩であり、前記患者が犬であり、前記アルドース還元酵素阻害薬は、前記眼科用ゲルの約3〜約6重量%の間である、糖尿病の眼への影響を治療するための方法。
  10. 患者の眼における角膜及び結膜の欠陥、糖尿病性白内障、及び糖尿病性網膜症の形成及び進行を阻害するための眼科用ゲルの製造における有効量の局所用組成物の使用であって、前記局所用組成物は、
    重量で約0.4%のカルボマー、4.0%のソルビトール、0.01%のセトリミド、及び0.01%のエチレンジアミン四酢酸を有し、残りは水である局所用担体と、
    前記局所用担体と混合されたアルドース還元酵素阻害薬と、
    を含み、前記局所用担体は、前記アルドース還元酵素阻害薬との混合前に約1,928cpsの粘性を有し、前記アルドース還元酵素阻害薬は10μm未満の画一化された粒径を有する、使用。
  11. 前記アルドース還元酵素阻害薬は、次の構造
    Figure 0006220072
    を有する2−メチルソルビニル又はその薬学的に許容される塩であり、前記アルドース還元酵素阻害薬は、前記眼科用ゲルの約0.1〜約6重量%の間である、請求項10に記載の使用。
  12. 前記患者がヒトであり、前記アルドース還元酵素阻害薬は、前記眼科用ゲルの約0.1〜約3重量%の間である、請求項11に記載の使用。
  13. 前記眼科用ゲルは、眼に1日に2〜4滴が局所的に投与される、請求項10に記載の使用。
  14. 有効量の局所用組成物を患者の眼に投与するステップを含み、その効果は、角膜及び結膜の欠陥、糖尿病性白内障、及び糖尿病性網膜症の治療であり、前記局所用組成物は、
    重量で約0.4%のカルボマー、4.0%のソルビトール、0.01%のセトリミド、及び0.01%のエチレンジアミン四酢酸を有し、残りは水である局所用担体と、
    眼科用ゲルを形成するために前記局所用担体と混合されたアルドース還元酵素阻害薬と、
    を含み、前記局所用担体は、前記アルドース還元酵素阻害薬との混合前に約1,928cpsの粘性を有し、前記アルドース還元酵素阻害薬は10μm未満の画一化された粒径を有し、前記アルドース還元酵素阻害薬は、次の構造
    Figure 0006220072
    を有する2−メチルソルビニル又はその薬学的に許容される塩であり、前記患者が犬であり、前記アルドース還元酵素阻害薬は、前記眼科用ゲルの約3〜約6重量%の間である、糖尿病の眼への影響を治療するための方法。
  15. 患者の眼における角膜及び結膜の欠陥、糖尿病性白内障、及び糖尿病性網膜症の治療用の眼科用ゲルの製造における有効量の局所用組成物の使用であって、前記局所用組成物は、
    重量で約0.4%のカルボマー、4.0%のソルビトール、0.01%のセトリミド、及び0.01%のエチレンジアミン四酢酸を有し、残りは水である局所用担体と、
    前記局所用担体と混合されたアルドース還元酵素阻害薬と、
    を含み、前記局所用担体は、前記アルドース還元酵素阻害薬との混合前に約1,928cpsの粘性を有し、前記アルドース還元酵素阻害薬は10μm未満の画一化された粒径を有する、使用。
  16. 前記アルドース還元酵素阻害薬は、次の構造
    Figure 0006220072
    を有する2−メチルソルビニル又はその薬学的に許容される塩であり、前記アルドース還元酵素阻害薬は、前記眼科用ゲルの約0.1〜約6重量%の間である、請求項15に記載の使用。
  17. 前記患者がヒトであり、前記アルドース還元酵素阻害薬は、前記眼科用ゲルの約0.1〜約3重量%の間である、請求項16に記載の使用。
  18. 前記眼科用ゲルは、眼に1日に2〜4滴が局所的に投与される、請求項15に記載の使用。
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