JP6218173B2 - 容積式流量計 - Google Patents

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Description

本発明は、小流量から微小な流量の被測液体の計測はもとより、点滴のような極微小な流量の被測液体の計測に最適な容積式流量計に関するものである。
従来、各種プラント、装置内に設置された配管中を流れる被測液体の流量を精度よく計測する場合には容積式流量計が利用されているが、中でも小流量から微小な流量の被測液体の計測に際しては、特開平9−297045号公報(特許文献1)に記載のロータリピストン型流量計(以下、流量計という)が多用されている。この種の流量計101は、本明細書に添付の図13に示すように、流入側接続管(図示せず)および流出側接続管(図示せず)が接続される流量計本体102と、後記する磁気抵抗素子115およびその検出信号から流量を表示する表示部116が配置された空隙103aを持つ上蓋103とからなっている。前記流量計本体102には、円周壁面102aとその中心側に設けられた円筒様の隔壁102bの隔壁外周壁面102baとこれらを繋ぐ底面102cとからなる環状凹溝様の計量室S101が設けられている。また、前記底面102cは被測液体の流入口(図示せず)および流出口(図示せず)を持っており、これら流入口および流出口には前記流入側接続管、流出側接続管がそれぞれ連通している。
前記計量室S101は、上方側では非磁性体の隔離板117により、流入口と流出口との間では仕切り板(図示せず)により遮断されており、流入口から流入する被測液体が環状凹溝様の計量室S101に沿って通過して流出口から流出するように構成されている。また、前記計量室S101内には筒部105aと底部105bとからなる有底円筒様のロータ105がその底部105bを上方に、筒部外周面105aaの一部を計量室S101の円周壁面102aに、かつ筒部内周面105abの一部を隔壁外周壁面102baに接触させて配置されている。
前記ロータ105には、その筒部105aと底部105bとにわたって前記仕切り板を案内する切欠(図示せず)が設けられており、後記するロータ軸105cの回転にともなってロータ105が揺動できるように構成されている。また、前記ロータ105にはその中心位置にロータ軸105cが固定されており、このロータ軸105cは隔壁102b内で回転自在な偏心軸受け118に回動可能に保持され、この偏心軸受け118の回転とともに公転してロータ105を計量室S101内で揺動させるように構成されている。
この流量計101では、被測液体が流入口から流入すると、ロータ105が被測液体の圧力を受けて流出口側に押し出されてロータ軸105cが偏心軸受け118とともに公転(回転)する。この時、ロータ軸105cは偏心軸受け118に対して回動できるので、ロータ105は流入口と流出口との間を常時遮断しながら仕切り板を中心にして揺動し、計量室S101内の被測液体は流出口から流出する。この間、ロータ軸105c、すなわちロータ105の中心位置は偏心軸受け118の回転にともなって回転するので、この回転数を検出することによりロータ105の揺動回数を検出することができる。そのため、前記円周壁面102aにより囲まれる容積、隔壁外周壁面102baにより囲まれる容積、ロータ105の筒部105aおよび底部105bの容積等から予めロータ105が1回往復揺動する間の吐出量を算出しておけば、この吐出量と前記ロータ105の揺動回数とから被測液体の流量を精度よく計測することができる。
特開平9−297045号公報
上記流量計では、前記ロータ105の揺動回数の検出に際して、ロータ105の揺動回数に一致するロータ軸105cの回転数を検出するため、計量室S101内で揺動するロータ105の底部105bの中心位置に磁石119が埋め込まれる。この磁石119の回転により発生する磁界の変化が上蓋103の空隙103a内に配置された磁性抵抗素子115により検出されて、磁石119の回転数が、またこの回転数からロータ軸105cの回転数、すなわちロータ105の揺動回数が検出されている。そのため、ロータ105の肉厚は磁石119を埋め込めるように厚くする必要があり、その分ロータ105の質量は大きくなっている。その結果、ロータ105と計量室S101の各壁面との摩擦抵抗は大きくなるが、小流量から微小な流量の被測液体の流量計測にあっては流入口から流入する被測液体の圧力が十分に得られるので、ロータ105が計量室S101内で支障なく揺動して精度のよい計測が可能となっている、しかしながら、流入口から流入する被測液体が点滴のような極微小な流量となると、被測液体の圧力は極めて小さいため、前述したように質量が大きくなって計量室S101の各壁面との接触部分での摩擦抵抗が大きくなったロータ105は、円滑に揺動し難くなる。そのため、被測液体の極微小な流量に対してはロータ105の正確な揺動回数を得ることができず、従って精度のよい計測ができなくなるという問題が生じている。
また、前述の流量計では、ロータ105に埋め込まれた磁石119の回転による磁界の変化を磁性抵抗素子115により検出することにより、ロータ軸105cの回転数すなわちロータ105の揺動回数の検出が行われている。そのため、計量室S101と磁気抵抗素子115および表示部116が配置された空隙103a内とを遮断する隔離板117を極力薄くしなければならず、計量室S101の耐圧性が低下することとなって、高圧の被測液体の計測には適さないという問題が生じている。
さらに、前述の流量計ではロータ105に磁石119が埋め込まれているため、磁石119に耐腐食性の樹脂コーティング処理を施す必要があることから、その経年変化による耐腐食性の劣化も考慮しなければならず、流量計の寿命が短くなってしまうというような問題が生じている。
本発明の目的は、上記に例示されるような問題を除去することであり、小流量から微小流量の被測液体はもとより、点滴のような極微小な流量の被測液体を精度よく計測するために最適な容積式流量計を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するために、円周壁面とその中心側に設けられた隔壁の隔壁外周壁面とこれらを繋ぎかつ被測液体の流入口および流出口を持つ底面とにより形成される計量室を備えた流量計本体と、筒部と底部とを持ちかつ底部が筒部を介して前記底面に対向配置され、筒部外周面の一部が計量室の円周壁面に、筒部内周面の一部が隔壁外周壁面に接触または近接しながら計量室内で揺動するロータと、このロータが計量室の各壁面との接触または近接した状態を保ちながら揺動するようにロータを案内するロータ軸とを有する容積式流量計であって、前記計量室内のロータの通過を検出する位置に超音波発信部と超音波受信部とを配置することを特徴としている。この構成によれば、所定の吐出量を持つロータの揺動回数を流量計本体に配置された超音波受信部により検出しているので、磁石をロータの底部に埋め込む必要がない。そのため、ロータの底部の肉厚を薄くしてロータの軽量化を図ることにより、ロータと計量室の各面との摩擦抵抗を軽減できる。これにより、ロータは円滑に揺動できるようになり、ロータと計量室の各面との接触または近接部分からの被測液体の漏れも少なくなって小流量から微小な流量の被測液体の計測をより精度よく行えるばかりか、点滴のような極微小な流量の被測液体であってもその圧力によってロータは円滑に揺動して精度のよい計測ができ、小流量から微小な流量の被測液体の計測はもとより極微小な流量の被測液体の計測にも最適な流量計を提供することができる。
また、ロータの揺動回数の検出に際しては磁石を使用しないため、計量室を密閉するために鋼製の上蓋を使用できるばかりか、上蓋に加えて隔離板を使用する場合でも非磁性体の材料を使用する必要がなくなる。また、計量室の隔離板の厚さを考慮する必要がなく、これを十分厚くして高耐圧設計の容積式流量計を提供できるばかりか、ロータに磁石を埋設するための機械加工や、磁石に耐腐食性の樹脂コーティング処理を施す必要がなく、製造安価で長寿命の容積式流量計を提供することができる。
さらに、ロータが1回揺動する間に超音波受信部の検出信号から4個のパルス信号を生成して、ロータ1回転あたりの流量の分解能を向上するため、ロータの筒部外周面および計量室の円周壁面の接点とロータの筒部内周面および隔壁外周壁面の接点とを結ぶ線が超音波受信部と重なる位置またはその付近にある時、およびこの位置からロータ軸が180度回転する位置またはその付近にある時の少なくとも一方で、前記超音波受信部を円周壁面、隔壁外周壁面のいずれか、または両方から平面視離れる位置に配置することが望ましい。具体的には、前記超音波受信部は前述の位置で、ロータの筒部を検出しない、またはほぼ検出しないように配置されていればよい。
その上に、ロータの筒部外周面および計量室の円周壁面の接点とロータの筒部内周面および隔壁外周壁面の接点とを結ぶ線が超音波受信部と重なる位置からロータ軸が90度回転する位置および270度回転する位置またはその付近にある時に、ロータの筒部を最大検出するように前記超音波受信部を配置すればさらに望ましい。
以上説明した本発明によれば、被測液体の流入により計量室内で揺動するロータの揺動回数を超音波発信部および超音波受信部により検出するようにして、ロータの底部の肉厚を薄くしてロータの軽量化を図ることができ、小流量から微小流量の被測液体の計測はもとより点滴のような極微小な流量の被測液体の計測にも最適な容積式流量計を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る容積式流量計の縦断面図。 本発明の第1の実施形態に係る容積式流量計の分解図。 図1のA−A線断面図。 本発明の第1の実施形態に係る超音波受信部とロータとの位置関係および超音波受信部の受信状態をロータ軸が45度回転する毎に示すロータ軸1回転の前半部の説明図。 本発明の第1の実施形態に係る超音波受信部とロータとの位置関係および超音波受信部の受信状態をロータ軸が45度回転する毎に示すロータ軸1回転の後半部の説明図。 本発明の第1の実施形態に係る超音波受信部の出力信号を信号処理した波形図。 本発明の第2の実施形態に係る容積式流量計の縦断面図。 図7のB−B線断面図。 本発明の第2の実施形態に係る超音波受信部とロータとの位置関係および超音波受信部の受信状態をロータ軸が45度回転する毎に示すロータ軸1回転の前半部の説明図。 本発明の第2の実施形態に係る超音波受信部とロータとの位置関係および超音波受信部の受信状態をロータ軸が45度回転する毎に示すロータ軸1回転の後半部の説明図。 本発明の第2の実施形態に係る超音波受信部の出力信号を信号処理した波形図。 本発明の第2の実施形態に係る超音波受信部とロータとの位置関係の変形例を示す説明図。 従来例に係る容積式流量計の断面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るロータリピストン型流量計(以下、流量計という)を図面に基づいて説明する。この流量計1は、図1ないし図3に示すように、流入側接続管(図示せず)と流出側接続管(図示せず)とを備えた流量計本体2と、その上部を覆って後記計量室S1を密閉する上蓋3とを有している。前記流量計本体2には、円周壁面2aとその中心側に形成された円筒様の隔壁2bの隔壁外周壁面2baとこれらを繋ぐ底面2cとからなる環状凹溝様の計量室S1が設けられている。この計量室S1の底面2cには流入口2dと流出口2eとが設けられており、流入口2dおよび流出口2eには前記流入側接続管、流出側接続管がそれぞれ連通している。また、前記計量室S1の円周壁面2aと隔壁2bとの間には流入口2dと流出口2eとを遮断するように仕切り板4が配置されており、流入側接続管から流入する被測液体が流入口2d、環状凹溝様の計量室S1、流出口2eを順に通過して流出側接続管から流出するように構成されている。なお、前記上蓋3は、計量室S1を密閉する隔離板(図示せず)と表示部(図示せず)が収納される空隙(図示せず)とを備える現場表示型の構造であってもよい。
前記流量計本体2の隔壁2bの上端は、前記円周壁面2aの上端面から後退する位置となるように形成されており、後記するロータ5の底部5bが上蓋3に面して位置できる構造となっている。また、前記流量計本体2の隔壁2bの内側にはその中心に位置して案内軸6が圧入されており、この案内軸6と隔壁内周壁面2bbとにより後記するロータ軸5cを案内する環状の案内溝S2が形成されている。
前記計量室S1には、筒部5aと底部5bとを備えた有底円筒様のロータ5がその底部5bを筒部5aを介して前記底面2cに対向配置し、しかも筒部外周面5aaの一部を計量室S1の円周壁面2aに、かつ筒部内周面5abの一部を隔壁外周壁面2baに接触または近接させて配置されている。このロータ5の底部5bには、その上面側に位置する凹みとこの凹みおよび筒部5aの内部を連通させる連通孔5dとが形成されており、ロータ5と上蓋3との吸着が生じない構成となっている。前記ロータ5は、その底部5bの中心から下方に突出するように形成されたロータ軸5cを有しており、このロータ軸5cは前記案内溝S2に案内されて公転可能に構成されている。また、このロータ軸5cはロータ5と一体に形成されていても、別体に形成されていてもよい。
前記ロータ5には、その筒部5aと底部5bとにわたって前記仕切り板4を案内する切欠5eが設けられており、ロータ軸5cが前記案内溝S2に案内されて公転する際に、切欠5eは仕切り板4に食い込まない構成となっている。この構成により、ロータ5はその底部側を上蓋3に、筒部外周面5aaの一部を計量室S1の円周壁面2aに、筒部内周面5abの一部を隔壁外周壁面2baに接触または近接する状態を保ちつつ仕切り板4に回転を規制されながら仕切り板4を中心に揺動可能となっている。
次に、本発明の要部であるロータ5の揺動を検出するための超音波発信部および超音波受信部について説明する。前記超音波発信部および超音波受信部は、それぞれ振動子の一例をなす円板形状の発信側圧電素子7、受信側圧電素子8でなっている。前記発信側圧電素子7は、その両電極間に電圧が印加されると超音波を発信することができ、また受信側圧電素子8はこの超音波により機械的な力を受けると両電極間に電圧を発生させる構造となっている。また、前記発信側圧電素子7および受信側圧電素子8はそれぞれ発信側センサホルダ9、受信側センサホルダ10の端部に収納され、これらが受信側圧電素子8を上側にして前記計量室S1を挟むように配置されている。すなわち、前記発信側圧電素子7および発信側センサホルダ9はパッキン11を介して発信側ホルダ押さえ12により流量計本体2の下面側に形成された段付き収納穴2fに、また前記受信側圧電素子8および受信側センサホルダ10は同様にパッキン13を介して受信側ホルダ押さえ14により上蓋3の上面に取り付けられている。前記発信側圧電素子7の上面と段付き収納穴2fの天井面との間および受信側圧電素子8の下面と上蓋3の上面との間にはグリセリン(図示せず)が注入され、これらの密着度が高められている。これにより、前記発信側圧電素子7から発信される超音波は空気層に遮断されることなく受信側圧電素子8に向かって発信され、また上蓋3の上面に到達する超音波は空気層で遮断されることなく受信側圧電素子8に到達する構造が得られている。前記超音波は、その特性上、受信側圧電素子8に到達するまでに透過する媒質の数およびその透過距離に応じて減衰し、透過する媒質の数が多いほど、その透過距離が長いほど減衰量は大きくなる。この特性により、ロータ5が発信側圧電素子7と受信側圧電素子8との間を通過するにともなって、この超音波が到達する受信側圧電素子8の検出信号が刻々変化することとなる。
前記受信側圧電素子8の取り付け位置は、図3に示すように平面視前記仕切り板4と隔壁2bの中心とを結ぶ線の延長線上にあって、受信側圧電素子8の縁部が計量室S1を形成する円周壁面2aに接し、反対側の縁部が隔壁外周壁面2baからロータ5の筒部5aの肉厚分離れる位置(以下、ロータ軸原位置とする)となっている。この受信側圧電素子8の取り付け位置により、ロータ軸5cがロータ軸原位置から180°回転位置にある時、受信側圧電素子8がロータ5の筒部5aを検出しない構成が得られる。
前記発信側圧電素子7および受信側圧電素子8それぞれの電極(図示せず)に接続されるリード線15a,15bは、図1および図2に示すように発信側、受信側それぞれのセンサホルダ9,10、パッキン11,13およびホルダ押さえ12,14それぞれに穿設された各貫通穴9a,10a,11a,13a,12a,14aを通って取り出されている。前記発信側圧電素子7のリード線15aは、前記段付き収納穴2fに連通して設けられたリード線取り出し溝2gに案内されて、また受信側圧電素子8のリード線15bは直接受信側ホルダ押さえ14から外部に取り出されている。
上記流量計において、被測液体が流入口2dから計量室S1に流入すると、図4(a)に示すように、ロータ5が被測液体の圧力を受けて流出口2e側に押し出されるので、ロータ軸5cが隔壁2b内の環状の案内溝S2に沿って公転する。この時、図4(b)〜図4(d)および図5(e)〜図5(h)に示すようにロータ5は流入口2dと流出口2eとの間を常時遮断しながら仕切り板4を中心に揺動し、計量室S1内の被測液体を流出口2eから流出させることができる。この間、発信側圧電素子7から発信(所定サイクルで印加される電圧により発信)される超音波は、図4(a)、図4(b)および図5(h)に示すようにロータ5の切欠5eが隔壁2b側に寄っている時、すなわちロータ軸5cがロータ軸原位置(0°)、ロータ軸原位置から45°の回転位置および315°の回転位置付近にある時、超音波が透過する媒質の数が多くなる。また、透過距離の長い筒部5aの面積も大きいので、超音波の減衰量は大きく、この超音波が到達する受信側圧電素子8の検出信号は小さな値となる。
これに対して、図4(d)、図5(e)および図5(f)に示すようにロータ5の切欠5eが計量室S1の円周壁面2a側に寄っている時、すなわちロータ軸5cがロータ軸原位置から135°の回転位置付近、180°の回転位置および225°の回転位置付近にある時、超音波が透過する媒質は被測液体のみでその数は最少となる。そのため、超音波の減衰量は小さく、この超音波が到達する受信側圧電素子8の検出信号は大きな値となる。その結果、ロータ軸5cが1回転してロータ5が1回往復揺動する毎に、受信側圧電素子8は図6に示すように1個のピーク値が得られる出力特性の検出信号を出力することができる。従って、この検出信号からロータ5の揺動回数を検出することができるので、ロータ5の底部5bに磁石を埋め込む必要がなくなる。これにより、ロータ5の底部5bの肉厚を薄くしてロータ5の軽量化を図り、ロータ5と計量室S1の各面との摩擦抵抗を軽減できるので、ロータ5は円滑に揺動できる。これにともなって、ロータ5と計量室S1の各壁面との接触部分からの被測液体の漏れも少なくなり、小流量から微小な流量の被測液体の計測をより精度よく行える。その上、点滴のような極微小な流量の被測液体であっても、その圧力によってもロータ5は円滑に揺動することができるので、精度のよい計測が可能で、小流量から微小な流量の被測液体の計測はもとより極微小な流量の被測液体の計測にも最適な流量計を提供することができる。
また、前記ロータ5の揺動回数を受信側圧電素子8の検出信号から検出しているので、ロータ5の揺動回数の検出に際しては磁石を使用する必要がなく、計量室S1を密閉するために鋼製の上蓋3を使用できる。また、この上蓋3に加えて隔離板(図示せず)を使用する場合でも、非磁性体の材料を使用する必要がないばかりか、その厚さを考慮する必要がないので、その厚さを十分厚くして高耐圧設計の容積式流量計を提供できる。しかも、ロータ5に磁石を埋め込むための機械加工や、磁石に耐腐食性の樹脂コーティング処理を施す必要がなく、製造安価で長寿命の容積式流量計を提供することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る流量計について説明する。この流量計51は、図7および図8に示すように第1の実施形態の流量計と同一構造で、発信側圧電素子57および受信側圧電素子58の取り付け位置のみが異なる構成であるので、全体構造、発信側圧電素子57および受信側圧電素子58の取り付け構造の説明を省略する。前記発信側圧電素子57および受信側圧電素子58は第1の実施形態と同様に受信側圧電素子58を上方にして計量室S51を挟む位置に配置されている。これら発信側圧電素子57および受信側圧電素子58の取り付け位置は、平面視流量計本体52に形成された計量室S51の仕切り板54と隔壁52bの中心とを結ぶ線の延長線上にあって、受信側圧電素子58の縁部が計量室S51の円周壁面52aから少なくともロータ55の筒部55aの肉厚分離れる位置で、しかも反対側の縁部が隔壁外周壁面52baに接する位置となっている。この受信側圧電素子58の取り付け位置により、ロータ軸55がロータ軸原位置にある時、受信側圧電素子58がロータ55の筒部55aを検出しない構成が得られる。また、この取り付け位置によりロータ軸55cがロータ軸原位置から90度回転する位置および270度回転する位置、またはその付近にある時に、ロータ55の筒部を最大検出する構成が得られる。なお、前述の取り付け位置は仕切り板54と隔壁52bの中心とを結ぶ線の延長線上に限定されるものではなく、ロータ55の筒部外周面55aaおよび計量室S51の円周壁面52aの接点とロータ55の筒部内周面55abおよび隔壁外周壁面52baの接点とを結ぶ線が受信側圧電素子58と重なる位置であれば、同様に設定できる。
上記流量計では、被測液体が流入口52dから計量室S51に流入すると、図9(a)に示すように、ロータ55が被測液体の圧力を受けて流出口52e側に押し出されるので、ロータ軸55cが隔壁52b内の環状の案内溝S52に沿って公転(回転)する。この時、図9(b)〜図9(d)および図10(e)〜図10(h)に示すようにロータ55は流入口52dと流出口52eとの間を常時遮断しながら仕切り板54を中心にして揺動し、計量室S51内の被測液体は流出口52dから流出することができる。この間、発信側圧電素子57から発信(所定サイクルで印加される電圧により発信)される超音波は、図9(a)、図9(b)および図10(h)に示すようにロータ55の切欠55eが隔壁52b側に寄っている時、すなわちロータ軸55cがロータ軸原位置から315°の回転位置およびロータ軸原位置(0°)を含みロータ軸原位置から45°の回転位置の間付近にある時、ほとんどがロータ55の底部55bを透過する。これにより、この超音波は底部55bを透過することにより減衰するが、筒部55aの影響を受けない上に、超音波の透過距離が短いのでその減衰量は小さい。そのため、この超音波が到達する受信側圧電素子58の検出信号は大きな値となる。また、図9(d)、図10(e)および図10(f)に示すようにロータ55の切欠55eが計量室S51の円周壁面52a側に寄っている時、すなわちロータ軸55cがロータ軸原位置から135°の回転位置および180°の回転位置を含み225°の回転位置の間付近にある時、僅かに筒部55aの影響を受けるものの、大部分の超音波が透過する媒質は被測液体のみでその数が最少となり、その減衰量は小さい。そのため、この超音波が到達する受信側圧電素子58の検出信号は大きな値となる。
これに対して、前記超音波は図9(c)および図10(g)に示すようにロータ55の切欠55eが計量室S51の円周壁面52aと隔壁52bとの中間位置にある時、すなわちロータ軸55cがロータ軸原位置から90°の回転位置および270°の回転位置、またはその付近にある時、受信側圧電素子58の前方を通過するロータ55の筒部55aの面積が最大となる。また、この筒部55aの筒部長さが長くて透過距離が長いことから、その分超音波は大きく減衰するので、この超音波が到達する受信側圧電素子58の検出信号は小さな値となる。そのため、ロータ軸55cが1回転してロータ55が1回往復揺動する毎に、受信側圧電素子58は図11に示すように2個のピーク値を持つ出力特性の検出信号を出力することができる。従って、この検出信号からロータ55の揺動回数を確実に検出することができるばかりか、前記ピーク値それぞれから2個、合計4個のパルス信号を生成することができ、ロータ1回の揺動回数あたり4個の流量パルスを生成し、ロータ1回転あたりの流量の分解能を向上することができる。
本発明の第2の実施形態に係る発信側圧電素子57および受信側圧電素子58の位置関係の変形例として、図12に示すように、受信側圧電素子58の取り付け位置を、平面視計量室S51の仕切り板54と隔壁52bの中心とを結ぶ延長線上にあって、受信側圧電素子58の縁部が計量室S51の円周壁面52aおよび隔壁外周壁面52baからそれぞれロータ55の筒部55aの肉厚分離れる位置としてもよい。この場合、ロータ55の切欠55eが計量室S51の円周壁面52a側に寄っている時、すなわちロータ軸55cがロータ軸原位置から135°の回転位置および180°の回転位置を含み225°の回転位置の間付近にある時、発信側圧電素子57からの超音波はほとんどロータ55の筒部55aを透過せずに受信側圧電素子58に到達するように改善できる。そのため、ロータ55の切欠55eが計量室S51の円周壁面52a側に寄っている時の超音波の減衰量は第2の実施形態と比べてさらに小さくなるので、この超音波が到達する受信側圧電素子58の検出信号はさらに大きな値となる。これにより、受信側圧電素子58は流量信号を得るための信号処理が容易となる高低差の大きな特性の検出信号を出力することができ、ロータ1回の揺動回数あたり、4個の流量パルスを確実に生成することができる。また、いずれの実施形態に係る流量計であっても、前述の受信側圧電素子8,58の取り付け位置は、ロータ5,55の筒部5a,55aを検出しない位置に限定されるものではなく、ほぼ検出されない位置、すなわち僅かにロータ5,55の筒部5a,55aを検出する位置であってもよい。さらに、この受信側圧電素子8,58の取り付け位置はロータ5,55の通過を検出できる位置であればよく、ロータ5,55に反射する超音波を検出する位置であってもよい。この場合、ロータ5,55の筒部5a,55aが通過する面積を検出し、この面積からロータ5,55の揺動回数を検出することができる。しかも、いずれの実施形態に係る流量計であっても、受信側圧電素子8,58は円板形状に限定されるものではなく、矩形板状であってもよい。
なお、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…ロータリピストン型流量計
2…流量計本体
2a…円周壁面
2b…隔壁
2ba…隔壁外周壁面
2c…底面
2d…流入口
2e…流出口
5…ロータ
5a…筒部
5aa…筒部外周面
5ab…筒部内周面
5b…底部
5c…ロータ軸
7…発信側圧電素子
8…受信側圧電素子
S1…計量室

Claims (4)

  1. 円周壁面とその中心側に設けられた隔壁の隔壁外周壁面とこれらを繋ぎかつ被測液体の流入口および流出口を持つ底面とにより形成される計量室を備えた流量計本体と、筒部と底部とを持ちかつ底部が筒部を介して前記底面に対向配置され、筒部外周面の一部が計量室の円周壁面に、筒部内周面の一部が隔壁外周壁面に接触または近接しながら計量室内で揺動するロータと、このロータが計量室の各壁面と接触または近接した状態を保ちながら揺動するようにロータを案内するロータ軸とを有する容積式流量計であって、前記計量室内のロータの通過を検出する位置に超音波発信部と超音波受信部とを配置することを特徴とする容積式流量計。
  2. 前記超音波受信部は、ロータの筒部外周面および計量室の円周壁面の接点とロータの筒部内周面および隔壁外周壁面の接点とを結ぶ線が超音波受信部と重なる位置またはその付近にある時、およびこの位置からロータ軸が180度回転する位置またはその付近にある時の少なくとも一方で、円周壁面、隔壁外周壁面のいずれか、または両方から平面視離れる位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の容積式流量計。
  3. 前記超音波受信部は、ロータの筒部外周面および計量室の円周壁面の接点とロータの筒部内周面および隔壁外周壁面の接点とを結ぶ線が超音波受信部と重なる位置、またはその付近にある時、およびこの位置からロータ軸が180度回転する位置、またはその付近にある時の少なくとも一方で、ロータの筒部を検出しない、またはほぼ検出しないように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の容積式流量計。
  4. 前記超音波受信部は、ロータの筒部外周面および計量室の円周壁面の接点とロータの筒部内周面および隔壁外周壁面の接点とを結ぶ線が超音波受信部と重なる位置からロータ軸が90度回転する位置および270度回転する位置、またはその付近にある時に、ロータの筒部を最大検出するように配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載の容積式流量計。
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