JP6218143B2 - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明は、このような問題を解決することを課題とし、帯電部材の表面の磨耗痕の発生を抑制し、印刷品位を向上させることを目的とする。
図2において、画像形成装置10は、例えば電子写真方式のカラープリンタであり、現像装置11(11a、11b、11c、11d)と、LED(Light Emitting Diode)ヘッド13と、供給カセット31と、ホッピングローラ32と、搬送ローラ33と、転写ベルトユニット35と、転写ローラ37と、定着器41と、排出ローラ42、43と、スタッカ44とを有している。
供給カセット31は、画像形成装置10の下部に設けられ、記録媒体20(例えば、印刷用紙)を積層して収納するものである。
ホッピングローラ32は、供給カセット31に積層された記録媒体20を1枚ずつ分離させて給紙するものである。このホッピングローラ32は、記録媒体20を1枚ずつ搬送路21へ送り出す。
転写ベルトユニット35は、記録媒体20を吸着して保持する転写ベルト36を有し、その転写ベルト36により記録媒体20を各現像装置11に沿って搬送する。
転写ローラ37は、各感光ドラム14との間で転写ベルト36を挟みこむように4つ配設されている。この転写ローラ37には、対向配置された感光ドラム14との間で電界を形成するための電圧が印加され、この電圧により各感光ドラム14に形成されたトナー像が記録媒体20に転写される。
排出ローラ42、43は、記録媒体20の搬送方向における定着器41の下流側に配置され、定着器41から搬送された記録媒体20を装置外へ排出するものである。
スタッカ44は、画像形成装置10の上部に設けられ、排出ローラ42、43により排出された記録媒体20を積載するものである。
図1において、現像装置11は、潜像体が形成され像を担持する像担持体としての感光ドラム14と、感光ドラム14の表面を帯電させる帯電部材としての帯電ローラ15と、帯電ローラ15の表面と接触し、その表面上に堆積したトナー外添剤を掻き落す(クリーニングする)ためのクリーニング部材としてのクリーニングローラ61と、感光ドラム14上のチャージアップされた潜像部分にトナー1を現像させる現像ローラ16と、現像ローラ16にトナー1を供給するトナー供給ローラ17と、現像ローラ16上に供給されたトナーを薄層形成する現像ブレード19と、感光ドラム14上の転写残トナーを回収するためのクリーニングブレード51とから構成されている。また、現像ローラ16の近傍には、トナー漏れを防ぐシール材59が設けられている。
図4は実施例における現像ローラの断面図であり、図1に示す現像ローラ16を回転軸に直交する面で切り取った断面図である。
図4において、現像ローラ16は、SUS(ステンレス)等の導電性のシャフト(芯金)16a上に、弾性層16bが周設され、その弾性層16b上にトナーを帯電させるように表面層16cが周設された構成となっている。
また、現像ローラ16の全体抵抗は3.5[logΩ]程度であることが望ましい。全体抵抗値の測定方法は、図15に示すように、導電性円柱60に現像ローラ16を長手方向に均等になるように荷重500[gf]で接触させ、また図中矢印が示す方向に導電性円柱60と現像ローラ16を回転させ、DC−400[V]を印加させたときの抵抗値を現像ローラ16の全体抵抗値[logΩ]とした。
図5において、供給ローラ17は、導電性シャフト(芯金)17aと、弾性層17bとにより形成されており、導電性シャフト(芯金)17aの材質はSUS材に無電解ニッケルメッキ処理を施したものである。また弾性層17bは、導電性シリコーンゴム発泡体層である。
弾性層17bの発泡体の密度は、発泡倍率および平均発泡セル径により異なり、特に限定されるものではないが、平均発泡セル径は、例えば200〜400[μm]であることが望ましい。
供給ローラ17の生成方法としては、まず有機溶剤等で洗浄して油分を除去した導電性シャフト(芯金)17aと導電性シリコーンゴム発泡体で形成した弾性層17bを押し出し成形機で一体化し、次に赤外線オーブン等に通し発泡、硬化させる。その後、約180〜225[℃]で5〜10[時間]程度、2次加硫処理を行い、研磨機で所望の形状を得る。
図7において、現像ブレード19は、湾曲したエッジ部分である当接部19aで現像ローラ16の表面に当接しており、当接部19aの曲率半径Rは、例えば0.30[mm]程度である。また、現像ブレード19は現像ローラ16に対して、例えば単位長さ当たり26[gf/cm]程度の線圧をかけて現像ローラ16上に付着するトナー1を一定の層厚に規制する。なお、現像ブレード19は、板厚0.06〜0.10[mm]程度のSUS材で形成されたものである。
図8において、帯電ローラ15は、図1に示す感光ドラム14の表面を均一に帯電させるためのローラであり、例えばステンレス等の導体を軸とした芯金(シャフト)15aの外周面に、アクリロニトリルブタヂエンゴム、エピクロルヒドリンエチレンオキシドゴム等の導電性の弾性体が弾性層(発泡弾性層)15bとして被覆されて設けられており、感光ドラム14に接触するように配置されている。
図9において、クリーニングローラ61は、金属製の芯金(シャフト)61aと、ウレタンスポンジ製の弾性層(発泡弾性層)61bとにより構成され、芯金61aの外周面に弾性層61bが被覆されて設けられている。芯金61aの外径は、φ6[mm]、クリーニングローラ61の外径は、φ9[mm]程度のストレート形状(軸方向における端部の外径と中央部の外径が略同一)が望ましい。
図10において、帯電ローラ15は、帯電ローラ15の軸方向における弾性層15bの外側である芯金15aの両端部に設けられた第2の付勢部材としての圧力調整バネ66によって軸受け部材65を介して荷重を受け、感光ドラム14に一定の圧力で押圧されて接触し、駆動ギア63によって感光ドラム14からの動力が伝達されている。
図3において、画像形成装置10に設けられた記録制御部80は、図2に示す各現像装置11の帯電ローラ15に帯電電圧を印加する帯電電圧制御部81と、現像ローラ16に現像電圧を印加する現像電圧制御部82と、供給ローラ17に供給電圧を印加する供給電圧制御部83と、規制ブレード19に規制ブレード電圧を印加する規制ブレード電圧制御部85と、転写ローラ37に転写電圧を印加する転写電圧制御部86とを制御する。
さらに、記録制御部80は、図2に示す各現像装置11の感光ドラム14を回転させるモータ、並びに図2に示す記録媒体20を給紙搬送するホッピングローラ32、搬送ローラ33、転写ローラ37および排出ローラ42、43を回転させる各モータを駆動制御するモータ制御部90を制御する。
この記録制御部80は、画像形成装置10全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)等で構成された制御手段としてのコントローラ8によって制御される。
図1において、転写後の感光ドラム14には、若干の転写残トナーとして残留トナー69が残る場合があるが、この残留トナー69は、クリーニングプロセスにおいてクリーニングブレード51によって除去される。
クリーニングブレード51は、感光ドラム14の回転軸方向に沿って平行に配置され、その先端部が感光ドラム14の表面に当接するように、その根元部分が剛性の高い支持基板に取り付けられて固定されている。このクリーニングブレード51が感光ドラム14の表面に当接したままの状態で感光ドラム14が回転軸を中心に回転するとき、クリーニングブレード51は感光ドラム14から転写されずに残った残留トナー69を感光ドラム14の表面から除去する。このクリーニングプロセスを経て感光ドラム14は繰返し利用される。
この堆積物が除去されずに残留する部分が生じると、帯電ローラ15の周表面に堆積物がスジ状に残留してしまう。このように堆積物が残留する部分では、感光ドラム14に十分な帯電を与えられないため、感光ドラム14表面の周面に形成された静電潜像にスジ状のムラが発生し、これをトナーで現像したトナー現像にもスジ状のムラが生じてしまう。
上述した構成の作用について説明する。
本実施例では、表1に示すクリーニングローラを使用して評価を行った。以下に、クリーニングローラの評価について、図1、図2、図9、および図11を参照しながら説明する。
ここで、セル数とは、弾性層61bの所定の長さ内に存在する発泡セルの個数であり、本実施例では、弾性層61bの25mmの長さの中に存在する発泡セルの個数である。なお、セル数は1インチの長さの中に存在する発泡セルの個数として定義しても良い。
本実施例では、まず弾性層61bの3か所において10mmの長さ内に存在する発泡セル数を計測し、その平均値n[個数/10mm]を算出する。次に、算出した平均値n[個数/10mm]に2.5を乗算してセル数N[個数/25mm]を算出し、弾性層61bの25mmの長さの中に存在するセル数N[個数/25mm]とする。
弾性層61bのセル数は、発泡セル径を変化させて調整を行う。発泡セル径は、発泡剤の量や種類の変更、加硫時間や温度をコントロールすることで所望の値が得られる。発泡剤としては、重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤が一般的である。
本実施例では、弾性層61bのセル数を増加させて、1つ1つのセル611を細かく小さくすることにより、弾性層61bの骨格の幅を細くし、帯電ローラ15との弾性層61bの接触面で柔軟に変形し、柔らかく接触させるようにしてクリーニングローラ61の物性値を変更している。
動摩擦係数μ=1/θ[rad]×ln(K/W)
なお、lnは自然対数を表している。
また、従来のクリーニングローラ61のセル数は約55[個数/25mm]であり、動摩擦係数μは約1.2であった。
表1に示すNo1〜56のクリーニングローラ61を現像装置11に実装し、A4判の白紙の短手方向を搬送方向(長手方向はクリーニングローラ61の軸方向)、いわゆる横送り方向として40000枚程度印刷する。印刷環境は、例えば温度23[℃]、湿度30[%]である。
40000枚印刷後、A3ノビの普通紙で図12に示すハーフトーン印刷を行う。印刷時に、各部材に印加した電圧は、現像ローラ16に−200[V]、供給ローラ17に−300[V]、帯電ローラ15に−1000[V]、現像ブレード19に−300[V]である。
さらに、クリーニングローラ61の帯電ローラ15に対する周速比は0.95、帯電ローラ15の感光ドラム14に対する荷重は300[gf]とした。
40000枚印刷後に、帯電ローラ15の表面に磨耗痕もしくはトナー外添剤がスジ状に堆積していれば、印刷したハーフトーン画像に、図16に示すような印刷方向に沿ってスジ101が発生する。
このスジ101の発生は、磨耗痕もしくはトナー外添剤の堆積によって帯電ローラ15表面上に異常が見られる部分において感光ドラム14に付与する帯電が不足するために発生するものである。
本実施例では、クリーニングローラ61の帯電ローラ15に対する周速比を0.90〜0.99の範囲とした上で、帯電ローラ15の感光ドラム14に対する荷重を275〜325[gf]の範囲としたときに良好な印刷結果を得ることができるためである。
これは、クリーニングローラ61の帯電ローラ15に対する周速比が、0.99よりも大きく、すなわち1.0に近くなると、帯電ローラ15に堆積する外添剤のクリーニング性が悪くなり、クリーニングローラ61の帯電ローラ15に対する周速比が、0.90よりも小さくなると、クリーニングローラ61の帯電ローラ15に対する周速の速度差が大きくなるため帯電ローラ15の磨耗痕が顕著になるためである。
上記の評価結果を表2および図13に示す。
磨耗痕は、×(画像にスジが発生する)、△(画像にスジは発生しないが、帯電ローラ15表面に磨耗痕が目立つ)、○(画像にスジの発生がなく、帯電ローラ15表面に磨耗痕もない)の基準で判定する。
なお、画像のスジの判定は、磨耗痕または外添剤の堆積での判定の悪い方を採用するものとする。
図14において、磨耗痕によるスジ、および外添剤の堆積によるスジの両方を抑制する良好な範囲のセル数Nおよび動摩擦係数μは、式1および式2で表される。ここで、セル数をN[個数/25mm]とする。
50≦N[個数/25mm]≦90 ・・・式1
0.01N+0.1≦動摩擦係数μ≦0.01N+0.4 ・・・式2
一方、クリーニングローラ61の帯電ローラ15に対する周速比が、0.90よりも小さくなると、クリーニングローラ61の帯電ローラ15に対する周速の速度差が大きくなるため帯電ローラ15の磨耗痕が顕著になり、式1および式2の良好な範囲を満たすことができない。
一方、帯電ローラ15の感光ドラム14に対する荷重が、275[gf]よりも小さくなると、帯電ローラ15が感光ドラム14に対して均等に帯電できなくなり、著しい帯電ムラが発生することで画像上の濃度ムラが顕著になる。
0.90≦T≦0.99 ・・・式3
275≦S[gf]≦325 ・・・式4
11 現像装置
12 トナーカートリッジ
13 LEDヘッド
14 感光ドラム
15 帯電ローラ
16 現像ローラ
17 トナー供給ローラ
19 現像ブレード
51 クリーニングブレード
61 クリーニングローラ
Claims (8)
- 像を担持する像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材の表面と接触し、前記帯電部材の表面をクリーニングするクリーニング部材と、を備え、
前記クリーニング部材は、前記帯電部材の回転方向に対して順方向に、前記帯電部材の周速度に対して周速度差を有して回転し、
前記帯電部材は、前記像担持体に対して荷重がかけられて接触し、
前記帯電部材に対する前記クリーニング部材の周速比は、0.9以上、0.99以下であり、かつ、前記荷重は、275gf以上、325gf以下であり、
前記クリーニング部材のセル数をN[個数/25mm]、前記クリーニング部材の動摩擦係数をμとしたとき、
50≦N≦90、かつ、0.01N+0.1≦μ≦0.01N+0.4
の関係を有することを特徴とする現像装置。 - 請求項1に記載の現像装置において、
前記帯電部材は、シャフトと、前記シャフトの外周面に設けられる発泡弾性層とを有することを特徴とする現像装置。 - 請求項1または請求項2に記載の現像装置において、
前記クリーニング部材は、シャフトと、前記シャフトの外周面に設けられる発泡弾性層とを有することを特徴とする現像装置。 - 請求項3に記載の現像装置において、
更に、前記クリーニング部材の前記シャフトの両端部に設けられた第1の付勢部材を有し、
前記クリーニング部材は、前記第1の付勢部材により前記帯電部材に押圧されている
ことを特徴とする現像装置。 - 請求項4に記載の現像装置において、
前記第1の付勢部材は、前記帯電部材の軸方向における弾性層の外側に設けられていることを特徴とする現像装置。 - 請求項4または請求項5に記載の現像装置において、
更に、前記帯電部材の前記シャフトの両端部に設けられた第2の付勢部材を有し、
前記帯電部材は、前記第2の付勢部材により前記像担持体に押圧されていることを特徴とする現像装置。 - 請求項6に記載の現像装置において、
前記第2の付勢部材の付勢力は、前記第1の付勢部材の付勢力よりも大きいことを特徴とする現像装置。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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