JP6217383B2 - 試験方法、テストパターン生成方法、試験装置、テストパターン生成装置及びプログラム - Google Patents
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Description
入力因子が取り得る値(水準とも呼ばれる)の組み合わせで出力が決まるようなシステムの試験では、真理値表が用意され、その真理値表の入力因子の値の組み合わせを全て網羅できるようなテストパターンを用いて試験が行われる。なお、入力因子とは、ある機能に影響を及ぼす要因であり、システムにおいては入力や内部状態などに相当する。入力因子が取り得る値は、たとえば、デジタル回路における端子に入力される信号では、0か1である。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の試験方法、テストパターン生成方法及び試験装置の一例を示す図である。
たとえば、取り得る値が0か1である3つの入力因子A,B,Cがあるとき、取り得る値の組み合わせ数は図2に示すように全部で8つである。2因子網羅率は、入力因子A〜Cを用いた値の組み合わせから、2つの入力因子を取り出したときに現れる値の組み合わせ数を、2つの入力因子間で現れる全ての値の組み合わせ数で割ったものである。
入力因子A〜Cを用いた、値の組み合わせとして、A,B,C=(0,0,0)、(0,0,1)、(0,1,0)、(1,0,0)、(1,0,1)、(1,1,1)がある場合を考える。上記6通りの組み合わせのうち、A,B,C=(0,0,0)、(0,1,0)、(1,0,1)、(1,1,1)の組み合わせから、入力因子A,Bを取り出した時に現れる値の組み合わせ数は4つとなる。すなわち、上記組み合わせのなかには、(A,B)=(0,0)、(0,1)、(1,0)、(1,1)の4つの組み合わせがある。また、A,B,C=(0,0,0)、(0,0,1)、(0,1,0)、(1,1,1)の組み合わせから、入力因子B,Cを取り出した時に現れる値の組み合わせ数も4つとなる。また、A,B,C=(0,0,0)、(0,0,1)、(1,0,0)、(1,1,1)の組み合わせから、入力因子A,Cを取り出した時に現れる値の組み合わせ数も4つとなる。
試験対象がソフトウェアであれば、プロセッサ2は、たとえば、記憶部3に格納されている試験対象のソフトウェアを読み出し、生成したテストパターンを用いて試験を行い、その結果を解析する。試験対象がハードウェアであれば、プロセッサ2は、たとえば、図示しないインタフェースを介してテストパターンを試験対象のハードウェアに出力して、その結果を、インタフェースを介して取得して解析する。なお、プロセッサ2は生成したテストパターンを、インタフェースを介して他の試験装置に出力(送信)し、その試験装置が試験を実行するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
以下、第2の実施の形態の試験方法、テストパターン生成方法及び試験装置(テストパターン生成装置)の一例を示す図である。
試験装置は、たとえば、コンピュータ20であり、プロセッサ21によって装置全体が制御されている。プロセッサ21には、バス29を介してRAM(Random Access Memory)22と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ21は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ21は、たとえばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。またプロセッサ21は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
図4は、第2の実施の形態のテストパターン生成方法の一例の流れを説明する図である。
ステップS12の処理では、プロセッサ21は、たとえば、HDD23に記憶されている、試験対象における真理値表に含まれない全入力因子とその入力因子が取り得る値を読み出して取得する。
ステップS15の処理では、プロセッサ21は、生成された組み合わせをテストパターンとして、たとえば、コンピュータ20の外部へ出力させる。
なお、以下では、図5に示すような試験対象に対するテストパターンを生成する例を説明する。
試験対象30は、たとえば、デジタル回路である。
試験対象30における入力因子(図5の例では端子に入力される信号)には、以下に示す真理値表に含まれる3つの入力因子IN1,IN2,IN3と、真理値表に含まれない入力因子IN4〜IN20がある。入力因子IN4〜IN20は、たとえば、実装後に追加されている信号であり、たとえば、実装時に誤って追加された端子に入力される信号などである。
上記のような試験対象30についての真理値表は、以下のようになる。
真理値表L10には、試験対象30における、2つの水準をもつ入力因子IN1〜IN3の値の組み合わせが全通り(8通り)示されており、その組み合わせに応じた出力OUT1の値が示されている。このような真理値表L10は、試験対象30の仕様として用意されているものであり、たとえば、HDD23に格納されている。
入力因子−水準リストL11には、真理値表L10から取得された、入力因子IN1〜IN3とその水準(0,1)が整理されている。このような入力因子−水準リストL11は、一旦、HDD23に格納されるようにしてもよいし、RAM22上に保持されるようにしてもよい。
更新された入力因子−水準リストL12では、入力因子IN1〜IN3が1つの入力因子IN1−3となり、その入力因子IN1−3の8つの水準が整理されている。このような入力因子−水準リストL12は、一旦、HDD23に格納されるようにしてもよいし、RAM22上に保持されるようにしてもよい。
入力因子−水準リストL13には、図8に示した入力因子−水準リストL12に、真理値表L10に含まれない入力因子IN4〜IN20とその水準が統合されている。このような入力因子−水準リストL13は、一旦、HDD23に格納されるようにしてもよいし、RAM22上に保持されるようにしてもよい。
ステップS14の処理では、プロセッサ21は、2因子網羅率が100%となる組み合わせを任意のパラメータ組み合わせアルゴリズムで生成する。
(All−pair法を用いた2因子網羅率100%の組み合わせ生成例)
図10は、All−pair法を用いた2因子網羅率100%の組み合わせ生成処理の一例の流れを示すフローチャートである。
8つの水準をもつ1つの入力因子IN1−3と、2つの水準をもつ入力因子IN4〜IN20によるペア配列の総数は、8×2×17=272である。入力因子IN4〜IN20によるペア配列の総数は、2×2×17C2=544である。したがって、合計816のペア配列によるペア配列群40が定義される。
図9に示したような入力因子−水準リストL13では、全入力因子IN1−3,IN4〜IN20の数が17であるため、図12のように17列のテストケース配列41が定義される。テストケース配列41の行数は、たとえば、生成されるテストパターンの数に応じた数となる。たとえば、行数は、想定されるテストパターン数よりも多く定義される。
図13では、ペア配列群40のうち、入力因子IN1−3が“100”で、入力因子IN20が“1”となるペア配列40aが選択されている例が示されている。
また、図15は、テストケース配列に追加されたペア配列の値の一例を示す図である。
図14には、ステップS25の処理でマーキングされたペア配列40aが示されている。前述のステップS22の処理で、ペア配列40aの次に、ペア配列40bが選択されたとき、このペア配列40bは、ステップS23の処理では、違反ペア配列であると判定される。図15に示すように、テストケース配列41の1行目には、ペア配列40aの入力因子IN1−3の値“100”が既に追加されているから、ペア配列40bの入力因子IN1−3の値“011”は、その行に追加できないためである。
テストケース配列41において、1行目では、全ての入力因子IN1−3,IN4〜IN20の値が確定されている。この1行目の値の組み合わせが、1つ目のテストパターンとなる。
図17に示すように、図16に示したテストケース配列41の1行目に値が追加されたペア配列(たとえば、ペア配列40a,40c,40d,40e,40f)が、マーキングされている。
図18は、全てのペア配列がマーキングされたときのペア配列群の一例を示す図である。
ペア配列群40の、全てのペア配列がマーキングされたとき、テストケース配列41は、17行目まで値が追加されており、17の値の組み合わせが作成されたことになる。
図4に示したステップS15の処理では、上記のような方法によって生成された17の値の組み合わせがテストパターンとして、たとえば、コンピュータ20から出力される。たとえば、コンピュータ20の機器接続インタフェース27に、試験対象30または試験対象30が配置された試験ボード(図示せず)が接続されている場合には、それらにテストパターンが供給され、試験が行われる。またプロセッサ21は、テストパターンに応じた試験対象30からの出力を、たとえば、機器接続インタフェース27を介して取得して、試験結果を解析するようにしてもよい。
なお、ここでは前述した試験対象30のように、入力因子数が20(真理値表に含まれない入力因子数が17)、各入力因子の水準の数が2である場合の例を示している。
以下、第3の実施の形態の試験方法及びテストパターン生成方法について説明する。試験装置(テストパターン生成装置)については、図3に示したコンピュータ20が適用可能である。
コンピュータ20において、プロセッサ21は、HDD23に格納されたプログラムを読み出してRAM22上に展開して、たとえば、図21に示すような各ステップの処理を実行する。
ステップS33の処理では、プロセッサ21は、たとえば、ユーザによるキーボード25aなどの操作により入力されたテストパターン数の上限値を取得する。なお、テストパターン数の上限値は、たとえば、予め、HDD23に記憶されていてもよい。
(第4の実施の形態)
以下、第4の実施の形態の試験方法及びテストパターン生成方法について説明する。試験装置(テストパターン生成装置)については、図3に示したコンピュータ20が適用可能である。
コンピュータ20において、プロセッサ21は、HDD23に格納されたプログラムを読み出してRAM22上に展開して、たとえば、図21に示すような各ステップの処理を実行する。
ステップS44の処理では、プロセッサ21は、たとえば、ユーザによるキーボード25aなどの操作により入力された、入力因子の値の組み合わせの制約を取得する。
if(IN4==0)
then(IN5=0);
if(IN4==1)
then(IN5=1);
上記の式は、入力因子IN4の値が0ならば、入力因子IN5の値も0、入力因子IN4の値が1ならば、入力因子IN5の値も1であることを示す制約式である。上記のような制約は、たとえば、予め、HDD23に記憶されていてもよい。
図23は、入力因子−水準リストの圧縮の一例を示す図である。
以上のような第4の実施の形態の試験方法及びテストパターン生成方法でも、第2の実施の形態の試験方法及びテストパターン生成方法と同様な効果が得られるとともに、制約を考慮することで、入力因子数や考慮すべき値の組み合わせの数を減らせる。たとえば、それぞれ2つの水準をもつ入力因子IN4,IN5の組み合わせは、全部で4通りあるが上記のような制約を考慮することで、2通りだけ考慮すればよくなる。これにより、効率よくテストパターンを生成できる。
2 プロセッサ
3 記憶部
5 試験対象
I1〜Im 入力因子
O1 出力
L1 真理値表
L2 テーブル
L3 テストパターン
Claims (10)
- 試験装置が、
試験対象における複数の第1入力因子の取り得る値の組み合わせに応じた出力値が示されている真理値表の、前記複数の第1入力因子を1つの第2入力因子にまとめ、前記複数の第1入力因子のそれぞれが取り得る値に基づき、前記第2入力因子が取り得る値を生成し、
前記第2入力因子と前記真理値表に含まれない第3入力因子とが取り得る値に基づき、前記第2入力因子と前記第3入力因子のなかのn(n≧2)個の入力因子間で取り得る値の組み合わせの網羅率が第1の値となるように、テストパターンを生成し、
前記テストパターンを前記試験対象に供給して試験を実行する、
ことを特徴とする試験方法。 - 前記第3入力因子が複数あるとき、前記nは、前記第3入力因子の数以下であることを特徴とする請求項1に記載の試験方法。
- 前記テストパターンの数の上限値を超えない範囲で、前記nの値を増加させて前記網羅率を前記第1の値とする前記テストパターンを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の試験方法。
- 複数の前記第3入力因子間において、取り得る値の制約があるときには、制約のある複数の前記第3入力因子を1つの第4の入力因子とし、前記第4の入力因子が取り得る値を、前記制約に基づき生成することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の試験方法。
- 前記第2入力因子と複数の前記第3入力因子のなかの、2つまたは3つの前記入力因子間で取り得る値の組み合わせの網羅率が前記第1の値となるように前記テストパターンを生成することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の試験方法。
- テストパターン生成装置が、
試験対象における複数の第1入力因子の取り得る値の組み合わせに応じた出力値が示されている真理値表の、前記複数の第1入力因子を1つの第2入力因子にまとめ、前記複数の第1入力因子のそれぞれが取り得る値に基づき、前記第2入力因子が取り得る値を生成し、
前記第2入力因子と前記真理値表に含まれない第3入力因子とが取り得る値に基づき、前記第2入力因子と前記第3入力因子のなかのn(n≧2)個の入力因子間で取り得る値の組み合わせの網羅率が第1の値となるように、テストパターンを生成する、
ことを特徴とするテストパターン生成方法。 - プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
試験対象における複数の第1入力因子の取り得る値の組み合わせに応じた出力値が示されている真理値表の、前記複数の第1入力因子を1つの第2入力因子にまとめ、前記複数の第1入力因子のそれぞれが取り得る値に基づき、前記第2入力因子が取り得る値を生成し、
前記第2入力因子と前記真理値表に含まれない第3入力因子とが取り得る値に基づき、前記第2入力因子と前記第3入力因子のなかのn(n≧2)個の入力因子間で取り得る値の組み合わせの網羅率が第1の値となるように、テストパターンを生成し、
前記テストパターンを前記試験対象に供給して試験を実行する、
ことを特徴とする試験装置。 - プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
試験対象における複数の第1入力因子の取り得る値の組み合わせに応じた出力値が示されている真理値表の、前記複数の第1入力因子を1つの第2入力因子にまとめ、前記複数の第1入力因子のそれぞれが取り得る値に基づき、前記第2入力因子が取り得る値を生成し、
前記第2入力因子と前記真理値表に含まれない第3入力因子とが取り得る値に基づき、前記第2入力因子と前記第3入力因子のなかのn(n≧2)個の入力因子間で取り得る値の組み合わせの網羅率が第1の値となるように、テストパターンを生成する、
ことを特徴とするテストパターン生成装置。 - 試験対象における複数の第1入力因子の取り得る値の組み合わせに応じた出力値が示されている真理値表の、前記複数の第1入力因子を1つの第2入力因子にまとめ、前記複数の第1入力因子のそれぞれが取り得る値に基づき、前記第2入力因子が取り得る値を生成し、
前記第2入力因子と前記真理値表に含まれない第3入力因子とが取り得る値に基づき、前記第2入力因子と前記第3入力因子のなかのn(n≧2)個の入力因子間で取り得る値の組み合わせの網羅率が第1の値となるように、テストパターンを生成し、
前記テストパターンを前記試験対象に供給して試験を実行する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。 - 試験対象における複数の第1入力因子の取り得る値の組み合わせに応じた出力値が示されている真理値表の、前記複数の第1入力因子を1つの第2入力因子にまとめ、前記複数の第1入力因子のそれぞれが取り得る値に基づき、前記第2入力因子が取り得る値を生成し、
前記第2入力因子と前記真理値表に含まれない第3入力因子とが取り得る値に基づき、前記第2入力因子と前記第3入力因子のなかのn(n≧2)個の入力因子間で取り得る値の組み合わせの網羅率が第1の値となるように、テストパターンを生成する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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JP2013266049A JP6217383B2 (ja) | 2013-12-24 | 2013-12-24 | 試験方法、テストパターン生成方法、試験装置、テストパターン生成装置及びプログラム |
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