JP6217049B2 - 中古販売価格算定システム、プログラムおよび方法 - Google Patents
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ここで上記専門家による取引価格の参考値の値付けは、その経験やノウハウなど主観的要素によりなされることもあり、その算定方法が不明確なため取引当事者双方にとり適正な取引価格であるのかについての信頼性が十分でないことがあった。そのため取引の信頼性を高めるべく、取引価格の算定方法を客観的にすることで算定算出された取引価格の適正を担保する技術がこれまで知られてきた。具体的には、特許文献1に、過去のある不動産物件の取引事例に基づき、当該取引事例の対象物件の情報(広さや周辺環境等)と取引対象となる不動産物件の情報とを比較することで当該不動産物件の推定取引価格を算定する方法が記載されている。また特許文献2には、不動産物件の分譲価格に修繕履歴や法定耐用年数などの情報を修正要素として用いることで推定取引価格を算出する技術が開示されている。
<概要>
図1は本実施形態をはじめとする本発明に共通する中古販売価格算定システムの利用概念図である。同図に示されているように、本実施形態の中古販売価格算定システムは、一の集合住宅(たとえばAマンション、Bマンション、コーポC)を構成する住戸(たとえば101号室、102号室など)の新築時売出価格を外部端末などから取得して把握し、そのうちのある住戸(例えば202号室、1802号室など)についてなされた中古売買取引における販売価格(中古販売価格)を取得し、当該各情報に基づき同一の集合住宅における他の住戸(例えば1702号室)の適正と考えられる中古販売価格を算定することを特徴として備える。なおここでいう「住戸」とは単に集合住宅の一戸一戸の物件を称しているのであって、算定住戸の用途を住宅に限定するものではない(明細書を通じて同様である)。
図2は、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」0200は、「算定ルール保持部」0201と、「算定部」0202と、を有する。以下では当該機能ブロックの各構成につき詳細に説明する。
通常、集合住宅の各住戸の新築時売出価格は全て売出権限をもつデベロッパーが設定しており、一の算定集合住宅における各住戸の新築時売出価格はそれぞれ異なる。デベロッパーは各住戸の間取り、広さ、見晴らし、騒音の有無及び程度、日当たり、日照時間、配置位置(例えば角部屋かどうかなど)、その他各住戸の属性に応じて新築時売出価格を設定する。ここで図3を示す。同図は算定集合住宅および算定住戸の模式図であり、算定集合住宅である「Aマンション」を構成する各住戸の部屋番号、間取り、そして新築時(2013年11月とする)の売出価格(新築時売出価格)が記載されている(同マンションの5階の真横には高速道路が通っているものとし、同17階と18階の境界線横には隣接するビルの最上階天井(屋上)が位置しているものとする)。
一般的には角部屋とそれ以外の部屋とでは隣の住戸からの騒音の程度(両隣りからの騒音の影響を受けるか否か)やベランダスペースの広さ等が異なるので角部屋の価格が高い水準になる。また、高層階の住戸であれば同様の間取り等である低層階の住戸に比べ通常は販売価格が高い水準となる。ところがAマンションの場合は、6階の住戸は高速道路に隣接する5階の住戸に比べ、騒音や排気ガス、眺望の程度が好条件なので、上記水準よりも販売価格が高くなる傾向がある。また、Aマンションの17階は隣接するビルの最上階と同じ高さでありその分18階の住戸よりも眺望が劣ることから、18階の住戸の方が17階の住戸に比べ上記水準よりも販売価格が高くなる傾向がある。
デベロッパーは上記のような種々の属性を踏まえて綿密に新築時売出価格を決定している。決定した売約済住戸と算定住戸のそれぞれの新築時売出価格の関係を算定ルールの内容に含むことで、合理的かつ信頼性の高い算定住戸の中古販売価格を算定する事が可能になる。
算定に用いられる売約済住戸は算定ルール適用対象情報を保持するデータベースから任意に選択されてよい。ここでは、1802号室を売約済住戸として選択したものとする。さらに算定ルールの具体例としては売約済住戸の新築時売出価格(A1)と算定住戸の新築時売出価格(A2)の差分値を算定住戸の新築時販売価格(B1)と中古販売価格(B2)の差分値とするルールが考えられる(算定ルールa)。これを式で表すと以下のようになる。
いっぽう算定に用いられる売約済住戸の算定ルール適用対象情報を保持するデータベースからの選択を算定ルールの内容とすることも考えられる。例えば、最も直近に行われた中古取引の対象となった売約済住戸を算定対象として選択する(算定ルールb)。最も直近に行われた中古取引かどうかは、中古販売ごとに付されるIDである中古販売IDや中古販売時期等の情報を取得して判断する。図4に示した例の場合であれば、2015年1月に中古取引が行われた202号室が最も直近に取引された売約済住戸なので、202号室を算定に用いることとする。なおこの場合の具体的な算定のための関数として上記[式1]を用いて中古販売価格を算定することが考えられる。最も直近に中古取引が行われた売約済住戸を算定に用いることで、直近の中古取引市場における売買傾向を用いたより信憑性の高い中古販売価格を算定することができる。
また、算定ルールbとは別に、算定住戸と同じ間取りの売約済住戸のデータベースからの選択を算定ルールの内容としてもよい(算定ルールc)。例えばファミリー層の間で4LDKの住戸物件に人気が集まってきているような場合、4LDKの住戸物件の中古販売価格は他の間取りの住戸物件の中古販売価格に比べ高い上昇傾向を示す。そしてそのような傾向があることを前提として4LDKの住戸を算定住戸とする場合、算定ルールcを適用すると、仮に直近で2LDKの住戸について中古取引が行われたとしても、当該住戸ではなく、それ以前に中古取引が行われた4LDKの住戸物件を売約済住戸として選択する。なお該当する同じ間取りの売約済住戸が複数ある場合には、最も直近に中古取引が行われた4LDKの物件を売約済住戸として選択する。
まず任意に売約済住戸を選択可能な算定ルールaにおいて1802号室を売約済住戸に選択した場合、算定住戸である1702号室の中古販売価格B2は、売約済住戸の中古販売価格(B1、5200万円)に新築時売出価格の差分(A2−A1、5380−5530=マイナス150万円)を加えた5050万円(5200万円―150万円)と算定される。
算定住戸の所有者が利用を希望する場合には、算定ルール適用対象情報のなかからまず自身が所有する算定住戸を選択し、さらに自身の氏名・名称を入力することで登録処理を要求する。中古販売価格算定システムではネットワークを介して上記登録処理要求を受け付けると、本システムを利用するための識別情報である所有者識別情報を発行し、登録処理要求を行った算定住戸の所有者や算定住戸と関連付けて保持することで登録処理を行う。ここでいう所有者識別情報とはパスワードや利用者IDなどの文字情報であることが考えられ、登録処理後は上記所有者識別情報を印刷出力したうえで当該印刷出力された印刷物を書留郵便等本人確認が必要な態様にて算定住戸宛てに送付する。
算定住戸の所有者が上記送付された印刷物に記載された所有者識別情報を入力して算定住戸の中古販売価格の算定を要求すると、当該要求を受け付けた中古販売価格算定システムでは、入力された所有者識別情報と算定住戸とが関連付けられているかを判断し、関連付けがされている場合に算定部での算定処理を行う。
これに対し不動産事業者が本システムを利用する際には、算定対象とすべき住戸に特段の制限を設ける必要はなく、いずれの住戸を算定住戸としてもよい。書面、口頭、電子認証その他の本人確認手段によって不動産事業者としての身分が確認されれば、不動産事業者を識別するための識別情報である事業者識別情報を発行し、不動産事業者と当該発行された事業者識別情報とを関連付けて保持することで登録処理を行う。登録後は不動産事業者から事業者識別情報と中古販売価格の算定を希望する算定住戸の入力を受付け、受け付けた事業者識別情報が保持されていれば当該要求に応じ算定部での算定処理を行う。
図9は、本実施形態の中古販売価格算定システムを一の装置にて実現した場合の機能的な各構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図である。これらの図を利用して、それぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。中古販売価格算定システムは、各種演算処理を実行するための「CPU」0901と、「記憶装置(記憶媒体)」0902と、「メインメモリ」0903と、「入力インターフェース」0904と、「出力インターフェース」0905と、「ネットワークインターフェース」0906と、を備え、入出力インターフェースを介して、例えば「タッチパネル」0914や「スキャナ」0924、「ディスプレイ」0915や算定結果レポートや利用登録のための識別情報を出力するための「プリンタ」0925と、また、ネットワークインターフェースを介して算定住戸の所有者の管理する端末である「所有者端末」0916や不動産事業者等の管理する端末である「外部端末」0926などの外部周辺装置と情報の送受信を行う。なお、記憶装置には以下で説明するような各種プログラムが格納されており、CPUはこれら各種プログラムをメインメモリのワーク領域内に読み出して展開、実行する。なお、これらの構成は、「システムバス」0907などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
算定ルール保持部は、具体的にはコンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、特にコンピュータの記憶領域に算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を計算するためのルールが算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と、算定集合住宅における算定住戸以外の住戸である売約済住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と、前記売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価とを関連付け可能に格納されている。この記憶領域は不揮発性メモリであるハードディスクやメインメモリである。これら関連付け可能とされる情報については、記憶領域にデータベースを構築することで算定ルールと関連付けられデータベースを構築することで算定ルール保持部を構成することになる。
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが記憶装置から「算定プログラム」0920をメインメモリに読み出して実行し、メインメモリに格納されている算定ルールを読み出すとともに、売約済住戸の新築時売出価格と算定住戸の新築時売出価格の関係と、前記売約済住戸の中古売買価格の各情報を読み出して算定住戸の中古販売価格を算定し、当該算定結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
図10は、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。まずステップS1001では、算定住戸の中古販売価格を算定するかどうかを判断し、算定するとの判断結果である場合にのみステップS1002に移行する。算定しないとの判断結果であれば、その後の処理は行わない。ステップS1002では、算定集合住宅を識別するマンションIDを入力し、続いてステップS1003にて算定住戸の住戸IDを入力する。その後ステップS1004では算定住戸の新築時売出価格を取得する。ここでは図5を用いて説明したように、あらかじめデータベースに記録格納された算定住戸の新築時売出価格を読み出して取得する構成が考えられる。
次にステップS1005では同一算定住戸内の住戸のなかに売約済住戸があるか否かを判断する処理を行う。具体的には、図5に示されているように、各住戸と関連付けられて格納されている情報のうち中古取引IDが記録されている住戸があるかどうかを判断する。ここで中古取引IDが記録されている住戸がある、すなわち売約済住戸があるとの判断結果が出た場合にはステップS1006に移行し、そうでない場合にはその後の処理を行わない。
ステップS1006では中古取引実績のある住戸(売約済住戸)の住戸IDを取得する。このとき、該当する売約済住戸の住戸IDが複数ある場合には、最も中古取引年月日が新しい中古取引が行われた住戸IDを取得することが考えられる。そのような構成を採用すれば、後記算定ルールを適用する際に、直近の不動産取引市場の状況を反映させることができる。いっぽう、複数ある住戸IDのうち、所定期間(例えば過去1年)内に中古販売が行われた住戸の住戸IDを全て取得する構成にしてもよい。そのような構成を採用すれば、算定集合住宅をめぐる中古取引全体の傾向を踏まえて算定ルールを適用することができる。
ステップS1007では、ステップS1006で取得した住戸IDと関連付けられた新築時売出価格及び中古販売価格を取得し、ステップS1008では算定ルールを取得する。このとき複数の算定ルールを保持している場合には、そのなかから一又は複数の算定ルールを選択して取得する。なお算定ルールの取得はステップS1008以前であればどの段階であってもよい。
ステップS1009では、取得した算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格を算定する。ここでステップS1006で複数の住戸IDを取得しステップS1007で複数の新築時売出価格および中古販売価格を取得している場合には、当該価格のそれぞれの平均値を算出し、その算出された平均値を用いて算定住戸の中古販売価格を算定することが考えられる。そしてステップS1010では算定した中古販売価格を出力する。ステップS1011では引き続き中古販売価格の算定を行うか否かを判断し、行うとの判断結果である場合にはステップS1003以降の処理に移行する。行わないとの判断結果であればその後の処理は行わない。
以上の構成を有する本発明によって、算定された中古販売価格の値の妥当性に関する取引需要者の信頼性を高めることができる。
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、基本的に実施形態1の中古販売価格算定システムと同様であるが、保持する算定ルールが、売約済住戸と算定住戸の新築時売出価格比又は/及び売出価格の坪単価比を用いる対比ルールであることを特徴として備えている。
図11は、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」1100は、「算定ルール保持部」1101と、「算定部」1102と、を有し、算定ルール保持部はさらに「対比ルール保持手段」1111を有する。本実施形態の中古販売価格算定システムの基本的な構成は、実施形態1の中古販売価格算定システムと共通するため、以下では相違点である「対比ルール保持手段」1111の機能について説明する。
まずグラフ(a)(b)をみると、売約済住戸である1802号室の新築時売出価格(A1)は5530万円、算定住戸である1702号室の新築時売出価格(A2)は5380万円であり、その価格比は5380/5530=0.973と算出される。そしてこの価格比をグラフ(a)に示されている売約済住戸の中古販売価格(B1、5200万円)に乗算すると、上記係数kに該当する値が1であり所定数αがゼロという典型的な場合であれば、その乗算結果が算定住戸の中古販売価格となる。すなわち、5200万円×0.973=5059.6万円が算定住戸の中古販売価格として算定される。
なお、本実施形態の中古販売価格算定システムのハードウェア構成は、算定ルールとして対比ルールを用いるほかは基本的に既に図9を用いて説明した実施形態1の中古販売価格算定システムのハードウェア構成と同様である。
本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れもまた、算定ルールとして対比ルールを用いるほかは基本的に既に図10を用いて説明した実施形態1の中古販売価格算定システムにおける処理の流れと同様である。
売約済住戸と算定住戸の新築時売出価格の差分値が大きい場合には、当該値を用いて算定住戸の中古販売価格を算出しようとしても適切な価格が算出されづらい場合もある。しかしながら差分値などではなく価格比を用いる算定ルールにて中古販売価格を算定する本実施形態の構成を採用することにより、より客観的で信頼性のある中古価格を算定し提示することが可能になる。
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、基本的に実施形態1又は2の中古販売価格算定システムと同様であるが、算定部に代えて又は算定部に加えて、保持されている算定ルールを定期又は不定期に出力する算定ルール出力部を有することを特徴とする。
図13aは、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」1300は、「算定ルール保持部」1301と、「算定ルール出力部」1302と、を有する。本実施形態の中古販売価格算定システムの基本的な構成は、実施形態1の中古販売価格算定システムと共通するため、以下では相違点である「算定ルール出力部」の機能について説明する。
本実施形態の中古販売価格算定システムのハードウェア構成は、基本的に既に図9を用いて説明した実施形態1の中古販売価格算定システムのハードウェア構成と同様である。そこで以下では、実施形態1で説明しなかった「算定ルール出力部」の具体的な処理について述べる。
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが「算定ルール出力プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、メインメモリに保持されている算定ルールを読み出して所定の出力先に対して出力する処理を行う。
図14aは、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。最初にステップS1401では、算定ルールの出力要求があったかどうかを判断する。ここでの判断結果が要求なしとの内容であればその後の処理をおこなわず、要求ありとの判断結果であれば、ステップS1402で保持している算定ルールを取得し、ステップS1403で取得した算定ルールを出力する。
図14bは、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの別の一例を示す図である。同図はいったん出力した算定ルールの内容に変更がありうる場合の処理の流れについて説明したものであり、以下のステップからなる。
最初にステップS1411では、いったん出力した算定ルールの内容に変更があったかどうかを判断する。ここでの判断結果が変更ありとの内容でなければその後の判断を行わない。変更ありとの内容であればステップS1412で変更された算定ルールを取得し、ステップS1413で取得した算定ルールを出力する。
本実施形態の中古販売価格算定システムを利用することにより、中古販売価格算定システムの管理者以外であっても信頼感の高い不動産中古販売価格の算定業務を提供することが可能になる。
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、基本的に実施形態1から3のいずれか一の中古販売価格算定システムと同様であるが、売約済住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を含む中古販売情報として売約済住戸の売買契約の時期である売買契約時期を含む情報である時期情報を取得するとともに、取得した売買契約時期を用いて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するルールである時期ルールを保持することを特徴として備える。
図15は、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」1500は、「算定ルール保持部」1501と、「算定ルール出力部」1502と、「中古販売情報取得部」1503と、を有し、中古販売情報取得部は「時期情報取得手段」1521を、算定ルール保持部は「時期ルール保持手段」1511を、それぞれ有する。基本的な構成は、実施形態1から3のいずれか一に記載の中古販売価格算定システムと共通するため、以下では相違点である「中古販売情報取得部」1503、「時期情報取得手段」1521、「時期ルール保持手段」1511について説明する。
その後は想定販売価格を用いて実施形態1または2で説明したような算定ルールに基づき算定住戸の中古販売価格を算定する。上記指数または指標は当該指数等が公開される所定のタイミングで取得され、更新されることが望ましい。当該構成を採用することにより、中古売買取引がおこなわれてから現時点までの間一定期間が経過していたとしても、当該期間に伴う不動産価格の変動を客観的な情報を用いて考慮したうえで算定住戸の中古販売価格を算定することが可能になる。
同図のうち(a)には売約済住戸である1802号室の新築時売出価格(A1、5530万円)と売約時(2014年9月)における中古売買価格(B1、5200万円)、そして売約の3か月後の現在時点(2014年12月と仮定)における想定販売価格(B´1)とが示されている。想定販売価格は、中古販売価格に対し、前記月単位価格指数(Vとする)に売約時から現在時点までの経過月数(mとする)を乗算した割合だけ増減した価格であり以下の式のように表すことができる。
本実施形態の中古販売価格算定システムのハードウェア構成は、基本的に図9を用いて既に説明した実施形態1の中古販売価格算定システムのハードウェア構成と同様である。そこで以下では、実施形態1で説明しなかった「中古販売情報取得部」、「時期情報取得手段」、「時期ルール保持手段」の具体的な処理について述べる。
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが「中古販売情報取得プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、ネットワークを介してあるいはキーボードやタッチパネル等の入力インターフェースを介して中古販売情報を取得し、メインメモリの所定のアドレスに格納する。
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが中古販売情報取得プログラムの実行に際してメインメモリに読み出されている「時期情報取得手段サブプログラム」を実行し、中古販売情報に含まれるまたは中古販売情報とは別個の情報である時期情報を取得しメインメモリの所定のアドレスに格納する。
具体的にはコンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、特にコンピュータの記憶領域に売約済住戸の売買契約時期を含む情報である時期情報を用いて算定住戸の中古販売価格を算定するための時期ルールを格納する。この記憶領域もまたハードディスクやメインメモリである。
図17は、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。なお、ステップS1701までの処理の流れは、実施形態1で説明したステップS1001からステップS1006までの処理の流れと同様である。
まずにステップS1701では、売約済住戸の中古売買価格を含む中古販売情報を取得する(中古販売情報取得ステップ)。このときサブステップSS1711として中古販売情報として売約済住戸の売買契約の時期である売買契約時期を含む情報である時期情報を取得する(時期情報取得サブステップ)。そしてステップS1702では算定ルールとして時期ルールを取得し、ステップS1703では取得した時期ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格を算定する(算定ステップ)。その後ステップS1704で算定された算定住戸の中古販売価格を出力し、ステップS1705では引き続き算定住戸の中古販売価格の算定を行うかどうかを判断し、行うとの判断結果である場合にはステップS1001以降の処理を行う。行わないとの判断結果である場合には処理を終了する。
本実施形態の中古販売価格算定システムを利用することにより、売約済住戸の中古売買取引がおこなわれてから一定期間が経過していたとしても、当該期間に伴う不動産価格の変動を客観的な情報を用いて考慮したうえで算定住戸の中古販売価格を算定することが可能になる。
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、基本的に実施形態1から3のいずれか一の中古販売価格算定システムと同様であるが、売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価を含む中古販売情報として複数の売約済住戸の中古売買価格から算定される算定住戸を含む集合住宅の全体に適用可能な住戸価格騰落率を含む情報である騰落率情報を取得するとともに、取得した騰落率情報を用いて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するルールである騰落率ルールを保持することを特徴として備える。
図18は、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」1800は、「算定ルール保持部」1801と、「算定ルール出力部」1802と、「中古販売情報取得部」1803と、を有し、中古販売情報取得部は「騰落率情報取得手段」1821を、算定ルール保持部は「騰落率ルール保持手段」1811を、それぞれ有する。基本的な構成は、実施形態1から4のいずれか一に記載の中古販売価格算定システムと共通するため、以下ではこれまで説明していない「騰落率情報取得手段」1821、「騰落率ルール保持手段」1811について説明する。
まず図20(a)を用いて直近の中古売買取引が行われた2015年1月時点(新築時から15か月が経過)における住戸価格騰落率の算出の一例について説明する。まず、102号室は2014年11月(新築時から13か月が経過)に中古売買取引が行われ、新築時からの中古販売価格の新築時売出価格に対する割合は0.946であった。これを2015年1月時点に修正すると、(1−0.946)÷12×14≒0.063と算出することができるため、同売約済住戸の修正された割合は1−0.063=0.937と算出される。同様にして1802号室の修正された割合は0.916、1902号室の修正された割合は0.934と算出される。なお202号室については修正の必要がないことから、割合値である0.908をそのまま用いる。これらの値を平均することで算出される住戸価格騰落率は、(0.937+0.908+0.916+0.934)÷4≒0.924となる。なお、ここまで説明した住戸価格騰落率の算出方法はあくまで一例であり、他の方法により算出されてももちろんかまわない。
本実施形態の中古販売価格算定システムのハードウェア構成は、基本的に図9を用いて既に説明した実施形態1の中古販売価格算定システムのハードウェア構成と同様である。そこで以下では、これまで説明しなかった「騰落率情報取得手段」、「騰落率ルール保持手段」の具体的な処理について述べる。
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが中古販売情報取得プログラムの実行に際してメインメモリに読み出されている「騰落率情報取得手段サブプログラム」を実行し、中古販売情報に含まれるまたは中古販売情報とは別個の情報である騰落率情報を取得しメインメモリの所定のアドレスに格納する。
具体的にはコンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、特にコンピュータの記憶領域に騰落率情報を用いて算定住戸の中古販売価格を算定するための騰落率ルールを算定するための騰落率ルールを格納する。この記憶領域もまたハードディスクやメインメモリである。
図21は、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まずステップS2101では、算定住戸の中古販売価格を算定するかどうかを判断し、算定するとの判断結果である場合にのみステップS2102に移行する。算定しないとの判断結果であれば、その後の処理は行わない。ステップS2102では、算定集合住宅を識別するマンションIDを入力し、続いてステップS2103にて算定住戸の住戸IDを入力する。その後ステップS2104では算定住戸の新築時売出価格を取得する。
次にステップS2105では、売約済住戸の中古売買価格を含む中古販売情報を取得する(中古販売情報取得ステップ)。このときサブステップSS2115として中古販売情報として複数の売約済住戸の中古売買価格から算定される算定住戸を含む集合住宅の全体に適用可能な住戸価格騰落率を含む情報である騰落率情報を取得する(騰落率情報取得サブステップ)。そしてステップS2106では算定ルールとして騰落率ルールを取得し、ステップS2107では取得した騰落率ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格を算定する(算定ステップ)。その後ステップS2108で算定された算定住戸の中古販売価格を出力し、ステップS2109では引き続き算定住戸の中古販売価格の算定を行うかどうかを判断し、行うとの判断結果である場合にはステップS2101以降の処理を行う。行わないとの判断結果である場合には処理を終了する。
本実施形態の中古販売価格算定システムを利用することにより、算定集合住宅において種々取引される各住戸の取引価格の客観的な変遷を算定住戸の中古販売価格の算定に反映させることが可能になる。
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、基本的に実施形態4又は5の中古販売価格算定システムと同様であるが、時期ルール又は騰落率ルールを用いて算定住戸の将来価格又は/及び算定住戸の将来坪単価を算定する点を特徴として有する。
図22aおよびbはいずれも、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。まず図22aにあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」2200は、「算定ルール保持部」2201と、「算定ルール出力部」2202と、「中古販売情報取得部」2203と、「将来価格算定部」2204を有し、中古販売情報取得部は「騰落率情報取得手段」2221を、算定ルール保持部は「騰落率ルール保持手段」2211を、それぞれ有する。図22bにおいても同様に、本実施形態の「中古販売価格算定システム」2250は、「算定ルール保持部」2251と、「算定ルール出力部」2252と、「中古販売情報取得部」2253と、「将来価格算定部」2254を有し、中古販売情報取得部は「時期情報取得手段」2271を、算定ルール保持部は「騰落率ルール保持手段」2261を、それぞれ有する。基本的な構成は、実施形態5に記載の中古販売価格算定システムと共通するため、以下ではこれまで説明していない「将来価格算定部」2204について説明する。
そして上記算定された将来時点騰落率を[式6]にて用いて、k=1、α=ゼロであれば、5380万円(新築時売出価格)×0.875(将来時点騰落率)=4707.5万円を同物件の2015年10月時点における将来価格と算定する。
本実施形態の中古販売価格算定システムのハードウェア構成は、基本的に既に説明した実施形態5の中古販売価格算定システムのハードウェア構成と同様である。そこで以下では、これまで説明しなかった「将来価格算定部」や「残債務入力受付部」、「譲渡損益算出部」の具体的な処理について述べる。
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが「将来価格算定プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、騰落率ルールに基づいて算定住戸の将来価格を算定し、その計算結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、具体的には入力インターフェースにより実現される。CPUが「残債務入力受付プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、住宅ローンの有無に関する情報や住宅ローンの残債務額に関する情報などの入力を受け付ける。
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが「譲渡損益算出プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、残債務入力受付プログラムの実行により得られた残債務額と将来価格算定プログラムの実行により得られた将来価格とに基づいて将来所定の時期における算定住戸の譲渡損益を算出し、その計算結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
図24aおよびbは、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。同図aが騰落率ルールを用いた場合の処理の流れで、同図bが時期ルールを用いた場合の処理の流れである。
図24aの処理の流れは以下のステップからなる。なお、ステップS2401までの処理の流れは、実施形態5で説明したステップS2101からステップS2107までの処理の流れと同様である。そしてステップS2401では算定住戸の将来価格を算定するかどうかを判断する。算定するとの判断結果である場合にはステップS2402の処理に、算定しないとの判断結果である場合にはステップS2403の処理にそれぞれ移行する。ステップS2402では、算定住戸の将来価格を算定して出力し、ステップS2403では算定された算定住戸の中古販売価格を出力する。ここでステップS2402の処理を行った後にステップS2403の処理を行ってもよいし、ステップS2404の処理に移行してもよい。最後にステップS2404では引き続き算定住戸の中古販売価格の算定を行うかどうかを判断し、行うとの判断結果である場合にはステップS2401以降の処理を行う。行わないとの判断結果である場合には処理を終了する。
本実施形態の中古販売価格算定システムを利用することにより、算定住戸の所有者に対し、当該物件の売却の是非や売却すべき時期など所有者にとり有益かつ信頼性の高い情報を提供することが可能になる。
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、実施形態1の中古販売価格算定システムとは異なり、算定住戸以外の集合住宅である算定外集合住宅の中古売約済の住戸である算定外売約済住戸の価格に基づいて算定住戸の中古価格を算定することを特徴とする。当該構成を採用することにより、算定集合住宅において中古売約済の住戸がない場合であっても客観的な情報に基づき信頼性の高い算定住戸の中古販売価格を算定することが可能になる。
図25は、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」2500は、「第二騰落率算出部」2501と、「第二算定ルール保持部」2502と、「第二算定部」2503と、を有する。
そしてこれら一定の共通性を有する関係にあれば、算定外集合住宅における不動産取引の実績を共通性を有する算定集合住宅における不動産取引において算定しても情報の客観性を損なわないでおくことができる。
図26は、本実施形態の中古販売価格算定システムを一の装置にて実現した場合の機能的な各構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図である。これらの図を利用して、それぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。中古販売価格算定システムは、各種演算処理を実行するための「CPU」2301と、「記憶装置(記憶媒体)2602と、「メインメモリ」2603と、「入力インターフェース」2604と、「出力インターフェース」2605と、「ネットワークインターフェース」2606と、を備え、入出力インターフェースを介して、例えば「タッチパネル」2614や「スキャナ」2624、「ディスプレイ」2615や「プリンタ」2625と、また、ネットワークインターフェースを介して算定住戸の所有者の管理する端末である「所有者端末」2616や不動産事業者等の管理する端末である「外部端末」2626などの外部周辺装置と情報の送受信を行う。なお、記憶装置には以下で説明するような各種プログラムが格納されており、CPUはこれら各種プログラムをメインメモリのワーク領域内に読み出して展開、実行する。なお、これらの構成は、「システムバス」2607などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが記憶装置から「第二騰落率算出プログラム」2610をメインメモリに読み出して実行し、算定外売約済住戸の中古売買価格と新築時売出価格とに基づいて第二騰落率を算出する処理を行い、当該計算結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
具体的にはコンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、特にコンピュータの記憶領域に算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を計算するためのルールが算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と、算定外売約済住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と、算定住戸の新築時からの経過月数と、が関連付け可能に格納されている。この記憶領域は不揮発性メモリであるハードディスクやメインメモリである。これら関連付け可能とされる情報については、記憶領域にデータベースを構築することで算定ルールと関連付けられデータベースを構築することで第二算定ルール保持部を構成することになる。
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが記憶装置から「第二算定プログラム」2630をメインメモリに読み出して実行し、第二騰落率及びメインメモリに読み出された種々の情報を用いて算定住戸の中古販売価格を算定する。
図27は、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。まずステップS2701では、算定住戸の中古販売価格を算定するかどうかを判断し、算定するとの判断結果である場合にのみステップS2702に移行する。算定しないとの判断結果であれば、その後の処理は行わない。ステップS2702では、算定集合住宅を識別するマンションIDを入力し、続いてステップS2703にて算定住戸の住戸IDを入力する。その後ステップS2704では算定住戸の新築時売出価格を取得する。
次にステップS2705では算定住戸と所定の関係にある算定外住戸があるかどうかを判断する処理を行う。ここで算定外集合住宅があるとの判断結果が出た場合にはステップS2706の処理に移行し、そうでない場合にはその後の処理を行わない。
ステップS2706では算定外集合住宅における中古取引実績のある住戸(算定外売約済住戸)の住戸IDを取得する。このとき、該当する算定外売約済住戸の住戸IDが複数ある場合には、最も中古取引年月日が新しい中古取引が行われた住戸の住戸IDを取得することが考えられる。そのような構成を採用すれば、後記第二算定ルールを適用する際に、直近の不動産取引市場の状況を反映させることができる。いっぽう、複数ある住戸IDのうち、所定期間(例えば過去1年)内に中古販売が行われた算定外売約済住戸の住戸IDを全て取得する構成にしてもよい。
ステップS2707では、ステップS2706にて取得した算定外売約済住戸における新築時売出価格と中古取引時の中古売買価格に基づいて第二騰落率を算出して取得し(第二騰落率算出ステップ)、ステップS2708では第二算定ルール保持部にて保持される第二算定ルールを取得する(第二算定ルール取得ステップ)。なお第二算定ルールの取得はステップS2708以前であればどの段階であってもよい。
ステップS2709では、取得した第二算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格を算定する。ここでステップS2706で複数の住戸IDを取得しステップS2707で複数の新築時売出価格および中古販売価格を取得している場合には、当該価格のそれぞれの平均値を算出し、その算出された平均値を用いて算定住戸の中古販売価格を算定することが考えられる。そしてステップS2710では算定した中古販売価格を出力する。ステップS2711では引き続き中古販売価格の算定を行うか否かを判断し、行うとの判断結果である場合にはステップS2703以降の処理に移行する。行わないとの判断結果であればその後の処理は行わない。
以上の構成を有する本発明によって、算定住戸で過去に中古売買が行われていない、あるいは相当程度過去に遡らないと算定住戸にて中古売買が行われていないというような場合であっても、信頼性の高い値付けが行われ直近に中古売買取引が行われている物件の情報に基づき、客観性の高い算定住戸の中古販売価格を算定することが可能になる。
Claims (9)
- 中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する住戸である算定住戸を含む集合住宅である算定集合住宅における算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するための中古販売価格算定システムであって,
一の算定集合住宅において,中古売約済の住戸である売約済住戸以外の算定住戸について,前記売約済住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価の関係と,前記売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価と,に基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するためのルールであって,売約済住戸の新築時売出価格と中古販売価格とに基づいて得られる算定集合住宅の価格変動関係性と算定住戸と売約済住戸の新築時の価格関係性とを用いて得られる算定集合住宅の算定住戸の価格算定関数である算定ルールを保持する算定ルール保持部と,
保持されている算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する算定部と,
を有する中古販売価格算定システム。 - 算定ルール保持部は,売約済住戸と算定住戸の新築時売出価格比又は/及び売出価格の坪単価比を用いる対比ルールを保持する対比ルール保持手段を有する請求項1に記載の中古販売価格算定システム。
- 算定部に代えて又は算定部に加えて保持されている算定ルールを定期又は不定期に出力する算定ルール出力部を有する請求項1又は2に記載の中古販売価格算定システム。
- 売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価を含む中古販売情報を取得する中古販売情報取得部を更に有し,
前記中古販売情報取得部は,中古販売情報として売約済住戸の売買契約の時期である売買契約時期を含む情報である時期情報を取得する時期情報取得手段を有し,
算定ルール保持部は,時期情報取得手段が取得した時期情報を用いて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するルールである時期ルールを保持する時期ルール保持手段を有する請求項1から3のいずれか一に記載の中古販売価格算定システム。 - 売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価を含む中古販売情報を取得する中古販売情報取得部を更に有し,
前記中古販売情報取得部は,中古販売情報として複数の売約済住戸の中古売買価格から算定される算定住戸を含む集合住宅の全体に適用可能な住戸価格騰落率を含む情報である騰落率情報を取得する騰落率情報取得手段を有し,
算定ルール保持部は,さらに騰落率情報取得手段が取得した騰落率情報を用いて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するルールである騰落率ルールを保持する騰落率ルール保持手段を有する請求項1から3のいずれか一に記載の中古販売価格算定システム。 - 時期ルール又は騰落率ルールを用いて算定住戸の将来価格又は/及び算定住戸の将来坪単価を算定する将来価格算定部をさらに有する請求項4又は請求項5に記載の中古販売価格算定システム。
- 現在時点における算定住戸に対する住宅ローンの有無あるいは住宅ローンの残債務の入力を受け付ける残債務入力受付部と,
入力を受け付けた残債務と,将来価格算定部が算定する将来価格と,に基づいて譲渡損益を算出する譲渡損益算出部をさらに有する請求項6記載の中古販売価格算定システム。 - 中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する住戸である算定住戸を含む集合住宅である算定集合住宅における算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するために,一の算定集合住宅において,中古売約済の住戸である売約済住戸以外の算定住戸について,前記売約済住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価の関係と,前記売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価と,に基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するためのルールであって,売約済住戸の新築時売出価格と中古販売価格とに基づいて得られる算定集合住宅の価格変動関係性と算定住戸と売約済住戸の新築時の価格関係性とを用いて得られる算定集合住宅の算定住戸の価格算定関数である算定ルールを保持する算定ルール保持部を有する中古販売価格算定システムの動作方法であって,
保持されている算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する算定ステップを有する中古販売価格算定システムの動作方法。 - 中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する住戸である算定住戸を含む集合住宅である算定集合住宅における算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するために,一の算定集合住宅において,中古売約済の住戸である売約済住戸以外の算定住戸について,前記売約済住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価の関係と,前記売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価と,に基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するためのルールであって,売約済住戸の新築時売出価格と中古販売価格とに基づいて得られる算定集合住宅の価格変動関係性と算定住戸と売約済住戸の新築時の価格関係性とを用いて得られる算定集合住宅の算定住戸の価格算定関数である算定ルールを保持する算定ルール保持部を有する計算機である中古販売価格算定システムを動作させるためのプログラムであって,
保持されている算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する算定ステップを有する中古販売価格算定システムを動作させるためのプログラム。
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