JP6217049B2 - 中古販売価格算定システム、プログラムおよび方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マンション等の集合住宅における不動産物件の中古販売価格を算定するためのシステム、同システムの動作方法および同システムを動作させるためのプログラムなどに関する。
不動産の中古物件を取引する際、当該物件の販売価格を算定するにあたっては不動産業者や不動産鑑定士などの専門家に取引価格の参考値の値づけを依頼するのが通常である。不動産業者らは自らの知見に基づいて妥当と思われる価格を算定算出し、不動産物件の所有者もしくは取得希望者に対して提示する。
ここで上記専門家による取引価格の参考値の値付けは、その経験やノウハウなど主観的要素によりなされることもあり、その算定方法が不明確なため取引当事者双方にとり適正な取引価格であるのかについての信頼性が十分でないことがあった。そのため取引の信頼性を高めるべく、取引価格の算定方法を客観的にすることで算定算出された取引価格の適正を担保する技術がこれまで知られてきた。具体的には、特許文献1に、過去のある不動産物件の取引事例に基づき、当該取引事例の対象物件の情報(広さや周辺環境等)と取引対象となる不動産物件の情報とを比較することで当該不動産物件の推定取引価格を算定する方法が記載されている。また特許文献2には、不動産物件の分譲価格に修繕履歴や法定耐用年数などの情報を修正要素として用いることで推定取引価格を算出する技術が開示されている。
特開2006−331004号公報 特開2009−251986号公報
しかしながらこれらの技術はいずれも、部屋の広さや周辺環境、修繕履歴や築年数などの情報を数値化して評価可能としている点において情報の客観化を図っているものの、これらの情報をどのように数値化するかという点においてやはり評価者の恣意的・主観的な判断が含まれる点において従来技術の抱える課題を克服できてはいなかった。そのため、これらの従来技術を用いたとしても、不動産所有者あるいは購買希望者が心から信頼できる不動産物件の取引価格を算出し提示できているとは言い難かった。
以上のような課題を解決するために、本発明は、中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する住戸である算定住戸を含む集合住宅である算定集合住宅における算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するための中古販売価格算定システムであって、算定集合住宅の中古売約済の住戸である売約済住戸以外の算定住戸について、前記売約済住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価の関係と、前記売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価と、に基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するためのルールである算定ルールを保持する算定ルール保持部と、保持されている算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する算定部と、を有する中古販売価格算定システムなどを提案する。
主に上記のような構成をとる本発明を採用することによって、集合住宅における不動産物件の中古販売価格を算定するルールを客観的に示すことが可能になり、よって不動産取引を行う当事者にとり当該透明性の優れた算定ルールに基づいて算定された信頼性の高い取引価格を提示することが可能になる。
本発明に共通する中古販売価格算定システムの利用概念図 実施形態1の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図 算定集合住宅および算定住戸の模式図 算定ルール保持部にて保持される算定ルールによって利用される情報の一例を示す図 算定ルール適用対象情報取得の処理の流れの一例を示す図 算定ルール保持部に保持される算定ルールの一例を示す図 算定ルールの適用例を示す図 算定部にて算定された中古販売価格出力の一例を説明するための図 算定部にて算定された中古販売価格出力の別の一例を説明するための図 実施形態1の中古販売価格算定システムの機能的な各構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図 実施形態1の中古販売価格算定システムの処理の一例を示す図 実施形態2の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図 対比ルールに用いるための売出価格と中古売買価格の変遷を表すグラフ 実施形態3の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図 実施形態3の中古販売価格算定システムの機能ブロックの別の一例を示す図 実施形態3の中古販売価格算定システムの処理の一例を示す図 実施形態3の中古販売価格算定システムの処理の別の一例を示す図 実施形態4の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図 時期ルールに用いるための売出価格と中古売買価格の変遷の一例を表すグラフ 実施形態4の中古販売価格算定システムの処理の一例を示す図 実施形態5の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図 騰落率ルールの一例を説明するためのグラフ 騰落率ルールに用いられる情報を示す図 実施形態5の中古販売価格算定システムの処理の一例を示す図 実施形態6の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図 実施形態6の中古販売価格算定システムの機能ブロックの別の一例を示す図 実施形態6の中古販売価格算定システムの機能ブロックの別の一例を示す図 実施形態6の中古販売価格算定システムの機能ブロックの別の一例を示す図 実施形態6の中古販売価格算定システムの処理の一例を示す図 実施形態6の中古販売価格算定システムの処理の別の一例を示す図 実施形態7の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図 実施形態7の中古販売価格算定システムの機能的な各構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図 実施形態7の中古販売価格算定システムの処理の一例を示す図
以下、本発明の各実施形態について図面と共に説明する。実施形態と請求項の相互の関係は、以下のとおりである。まず、実施形態1は、主に請求項1、9、11などに対応する。実施形態2は、主に請求項2などに対応する。実施形態3は、主に請求項3などに対応する。実施形態4は、主に請求項4などに対応する。実施形態5は、主に請求項5などに対応する。実施形態6は、主に請求項6、7などに対応する。実施形態7は、主に請求項8、10、12などに対応する。なお、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施し得る。
<<実施形態1>>
<概要>
図1は本実施形態をはじめとする本発明に共通する中古販売価格算定システムの利用概念図である。同図に示されているように、本実施形態の中古販売価格算定システムは、一の集合住宅(たとえばAマンション、Bマンション、コーポC)を構成する住戸(たとえば101号室、102号室など)の新築時売出価格を外部端末などから取得して把握し、そのうちのある住戸(例えば202号室、1802号室など)についてなされた中古売買取引における販売価格(中古販売価格)を取得し、当該各情報に基づき同一の集合住宅における他の住戸(例えば1702号室)の適正と考えられる中古販売価格を算定することを特徴として備える。なおここでいう「住戸」とは単に集合住宅の一戸一戸の物件を称しているのであって、算定住戸の用途を住宅に限定するものではない(明細書を通じて同様である)。
<機能的構成>
図2は、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」0200は、「算定ルール保持部」0201と、「算定部」0202と、を有する。以下では当該機能ブロックの各構成につき詳細に説明する。
ここでまず、以下に記載する中古販売価格算定システムの機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやメインメモリ、GPU、画像メモリ、グラフィックボード、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶媒体とそれらの媒体の読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、タッチパネル、プリンタ、スキャナ装置その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどが挙げられる。そして、メインメモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力されメモリやハードウェア上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、前記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。ここで、上記プログラムは、モジュール化された複数のプログラムとして実現されてもよいし、2以上のプログラムを組み合わせて一のプログラムとして実現されても良い。さらにこのプログラムを記録した記憶媒体としてもよい。また、本実施形態の中古販売価格システムに付随する装置についても同様である。
なお、本発明の中古販売価格算定システムは、一または複数の装置との組み合わせによりシステムとしても実現可能である。そして、このような装置の一部をソフトウェアとして構成することも可能である。さらに、そのようなソフトウェアが記録された記憶媒体も当然に本発明の技術的な範囲に含まれる(本実施形態に限らず、本明細書の全体を通じて同様である。)。
「算定ルール保持部」0201は、算定集合住宅の中古売約済の住戸である売約済住戸以外の算定住戸について、前記売約済住戸の新築時売出価格と算定住戸の新築時売出価格の関係と、前記売約済住戸の中古売買価格と、に基づいて算定住戸の中古販売価格を算定するためのルールである算定ルールを保持するように構成されている。「中古売約済の住戸」とは、算定集合住宅新築時に売り出された各住戸のうちその後少なくとも一回は再び売買取引された住戸のことを示しており、かつ、算定住戸以外の住戸であることを意味している。したがって、算定住戸が新築時に販売された後一度も売買取引されていないことまでをも意味しているのではない。すなわち、算定住戸は新築時に販売された後一度も売買取引の対象となっていない場合もあれば、既にその後売買取引の対象となったことがある場合もある。
算定ルール保持部にて保持される算定ルールとは、先に説明した売約済住戸の新築時売出価格と算定住戸の新築時売出価格との関係、そして売約済住戸の中古販売価格を用いて算定住戸の中古販売価格を算定する際に用いるルールであり、所定の関数であることが考えられる。より具体的には、売約済住戸の新築時売出価格や算定住戸の新築時売出価格、それらの関係を示す数値、売約済住戸の中古販売価格、係数等上記所定の関数を構成する個々の数値それぞれもまた算定ルールとして位置づけられる。
ここでいう「売約済住戸の新築時売出価格と算定住戸の新築時売出価格との関係」は客観的な評価が可能であれば、どのように表されてもよい。例えば、売約済住戸の新築時売出価格と算定住戸の新築時売出価格の差分により表したり、売約済住戸の新築時売出価格と算定住戸の新築時売出価格との価格比により表したりすることが考えられる(詳しくは後述する)。保持される算定ルールは一の種類に限られず、複数の異なる算定ルールを選択可能に保持しても構わない。当該構成を採用することにより、後記算定部で複数の算定ルールを用いることができるようになり、多角的な視野での中古販売価格算定に資することができる。
ここで算定ルールの内容として売約済住戸の新築時売出価格と算定住戸の新築時売出価格の関係を用いることが算定住戸の中古販売価格算定にあたり信頼性を高めることにつき、具体的に説明する。
通常、集合住宅の各住戸の新築時売出価格は全て売出権限をもつデベロッパーが設定しており、一の算定集合住宅における各住戸の新築時売出価格はそれぞれ異なる。デベロッパーは各住戸の間取り、広さ、見晴らし、騒音の有無及び程度、日当たり、日照時間、配置位置(例えば角部屋かどうかなど)、その他各住戸の属性に応じて新築時売出価格を設定する。ここで図3を示す。同図は算定集合住宅および算定住戸の模式図であり、算定集合住宅である「Aマンション」を構成する各住戸の部屋番号、間取り、そして新築時(2013年11月とする)の売出価格(新築時売出価格)が記載されている(同マンションの5階の真横には高速道路が通っているものとし、同17階と18階の境界線横には隣接するビルの最上階天井(屋上)が位置しているものとする)。
一般的には角部屋とそれ以外の部屋とでは隣の住戸からの騒音の程度(両隣りからの騒音の影響を受けるか否か)やベランダスペースの広さ等が異なるので角部屋の価格が高い水準になる。また、高層階の住戸であれば同様の間取り等である低層階の住戸に比べ通常は販売価格が高い水準となる。ところがAマンションの場合は、6階の住戸は高速道路に隣接する5階の住戸に比べ、騒音や排気ガス、眺望の程度が好条件なので、上記水準よりも販売価格が高くなる傾向がある。また、Aマンションの17階は隣接するビルの最上階と同じ高さでありその分18階の住戸よりも眺望が劣ることから、18階の住戸の方が17階の住戸に比べ上記水準よりも販売価格が高くなる傾向がある。
デベロッパーは上記のような種々の属性を踏まえて綿密に新築時売出価格を決定している。決定した売約済住戸と算定住戸のそれぞれの新築時売出価格の関係を算定ルールの内容に含むことで、合理的かつ信頼性の高い算定住戸の中古販売価格を算定する事が可能になる。
さらに図4を示す。同図は算定ルール保持部にて保持される算定ルールによって利用されうる各情報の一例を示す図である。すなわち、算定集合住宅を識別するIDであるマンションID40023Xにて識別されるAマンションを構成する各住戸を識別するための住戸ID(ここでは部屋番号を住戸IDとして用いた)ごとに新築時売出価格が記録され、中古取引のあった売約済住戸については中古販売価格が記録されている。例えば同図からは、101号室や201号室等の住戸は新築時(2013年11月とする)に販売されて以来中古取引はなされていないが、102号室は2014年11月に、202号室は2015年1月に、1802号室は2014年9月にそれぞれ取引が行われ売約済住戸となっていることがわかる(なお以下では便宜上、算定ルールによって利用されうる各情報を総称して「算定ルール適用対象情報」ということがある)。
本実施形態において算定ルール適用対象情報は、デベロッパーや不動産事業者、売約済住戸や算定住戸の所有者その他算定ルール適用対象情報を知り得る者が管理する端末からあらかじめ取得されデータベースに保持されていることが考えられる。このデータベースは、本実施形態の中古販売価格算定システムの一部を構成する算定ルール適用対象情報保持部として機能することが考えられる。また、後記算定部にて中古販売価格を算定する際に外部端末などからネットワークを介するなどの方法により取得する構成であってもよい。この場合は、外部から算定ルール適用対象情報を取得するための算定ルール適用情報取得部を設けることとなる。算定ルール適用対象情報を必要に応じて取得する構成を採用することにより、算定ルール適用対象情報の更新処理を自身で行う負担を軽減することができる。
ちなみに、算定ルール適用対象情報として、図4で示されているような各住戸の間取りや広さ、新築時坪単価、中古販売価格に応じた坪単価、中古取引が行われた売買時期その他各住戸の取引に関連する情報を住戸IDと関連付けて保持してもよい。様々な種類の算定ルール適用対象情報を保持しておくことで、これらの情報を中古販売価格の算定のために用い住戸ごとの特性に応じた中古販売価格を算定することが可能になる。
ここで算定ルール適用対象情報取得の処理の流れを図5に示されたフローチャートを用いて説明する。まずステップS0501では、集合住宅の新築時売出価格や中古販売価格など入力すべき算定ルール適用対象情報のデータがあるかどうかを判断する。無いとの判断であればその後の処理は行わないが、あるとの判断である場合にはステップS0502の処理に移行する。ステップS0502では算定集合住宅を識別するIDであるマンションIDを入力し、ステップS0503にてデータ入力の対象となる住戸の住戸IDを入力する。その後ステップS0504において入力すべき算定ルール適用対象情報を入力すると、ステップS0505で引き続き入力すべきデータがあるかどうかを判断する。ここでデータがあるとの判断結果であればステップS0503以降の処理を繰り返して行うこととし、データはないとの判断結果であれば処理を終了する。
なお、一の集合住宅を構成する各住戸の新築時売出価格を入力する際には、当該構成する全ての住戸の新築時売出価格の入力処理が完了するまで全ての処理は終了しないことが望ましい。当該構成を採用することにより、新築時売出価格が未入力で算定ルールの適用ができないといった事態の発生を未然に防ぐことができる。
ここで図6を示す。同図は算定ルール保持部にて保持される算定ルールの一例を示す図である。算定ルールは、同図に示された内容に他のルールを付け加えたり、同内容から一部のルールを除外したりすることもあり得るし、同図に示された算定ルール以外のルールを算定ルールとしてももちろんよい。そこで以下では図6にて示された符号、すなわち売約済住戸の新築時売出価格(A1)と算定住戸の新築時売出価格(A2)の関係、および売約済住戸の中古販売価格(B1)を用いて算定住戸の中古販売価格(B2)を算定するための算定ルールとして考えられるバリエーションの一例について算定住戸を1702号室としていくつか説明する。
(算定ルールのバリエーションその1)
算定に用いられる売約済住戸は算定ルール適用対象情報を保持するデータベースから任意に選択されてよい。ここでは、1802号室を売約済住戸として選択したものとする。さらに算定ルールの具体例としては売約済住戸の新築時売出価格(A1)と算定住戸の新築時売出価格(A2)の差分値を算定住戸の新築時販売価格(B1)と中古販売価格(B2)の差分値とするルールが考えられる(算定ルールa)。これを式で表すと以下のようになる。
[式1]
Figure 0006217049
(算定ルールのバリエーションその2)
いっぽう算定に用いられる売約済住戸の算定ルール適用対象情報を保持するデータベースからの選択を算定ルールの内容とすることも考えられる。例えば、最も直近に行われた中古取引の対象となった売約済住戸を算定対象として選択する(算定ルールb)。最も直近に行われた中古取引かどうかは、中古販売ごとに付されるIDである中古販売IDや中古販売時期等の情報を取得して判断する。図4に示した例の場合であれば、2015年1月に中古取引が行われた202号室が最も直近に取引された売約済住戸なので、202号室を算定に用いることとする。なおこの場合の具体的な算定のための関数として上記[式1]を用いて中古販売価格を算定することが考えられる。最も直近に中古取引が行われた売約済住戸を算定に用いることで、直近の中古取引市場における売買傾向を用いたより信憑性の高い中古販売価格を算定することができる。
(算定ルールのバリエーションその3)
また、算定ルールbとは別に、算定住戸と同じ間取りの売約済住戸のデータベースからの選択を算定ルールの内容としてもよい(算定ルールc)。例えばファミリー層の間で4LDKの住戸物件に人気が集まってきているような場合、4LDKの住戸物件の中古販売価格は他の間取りの住戸物件の中古販売価格に比べ高い上昇傾向を示す。そしてそのような傾向があることを前提として4LDKの住戸を算定住戸とする場合、算定ルールcを適用すると、仮に直近で2LDKの住戸について中古取引が行われたとしても、当該住戸ではなく、それ以前に中古取引が行われた4LDKの住戸物件を売約済住戸として選択する。なお該当する同じ間取りの売約済住戸が複数ある場合には、最も直近に中古取引が行われた4LDKの物件を売約済住戸として選択する。
同じ間取りかどうかは、算定ルール適用対象情報に含まれる間取りの情報を取得して判断する。図4に示した例の場合であれば、売約済住戸のうち算定住戸である1702号室と同じ2LDKである1802号室と1902号室がまず抽出され、そのうち最も直近で取引が行われた1802号室が算定に用いる売約済住戸として選択される。その後は先ほどの[式1]を用いて具体的な算定を行う。なお間取に代えて各住戸の広さや見晴らし、騒音の有無及び程度、周辺公共施設、日当たり、日照時間、配置位置、その他各住戸の属性の一部が一致する物件を売約済住戸として採用してもよい。
「算定部」0202は、保持されている算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するように構成されている。具体的には算定ルール保持部にて保持される算定ルールにて表される計算式に上記各価格を代入することにより算定住戸の中古販売価格を算定する。
なお、算定ルール保持部にて複数の算定ルールを保持する構成を採用している場合には、算定部において、複数の算定ルールから一又は複数の算定ルールを選択可能な算定ルール選択手段を設けることが考えられる。算定ルールの選択は選択入力を受け付けることにより行われる。また、複数の算定ルールを用いてそれぞれ算定住戸の中古販売価格を算定してもよい。そうして算定された複数の中古販売価格の平均値を算定部における算定結果としてもよい。当該構成を採用することにより、多角的な観点から中古販売価格を算定し、算定結果に客観性・合理性を持たせることができる。
ここではこれまで説明に用いたAマンションを算定集合住宅、1702号室を算定住戸とし、[式1]を用いる算定ルールに則って1702号室の中古販売価格を算定する場合について説明する。
まず任意に売約済住戸を選択可能な算定ルールaにおいて1802号室を売約済住戸に選択した場合、算定住戸である1702号室の中古販売価格B2は、売約済住戸の中古販売価格(B1、5200万円)に新築時売出価格の差分(A2−A1、5380−5530=マイナス150万円)を加えた5050万円(5200万円―150万円)と算定される。
これに対し算定ルールbを用いると、選択される売約済住戸は202号室となり算定住戸の新築時売出価格と売約済住戸の新築時売出価格との差分値がプラス1890万円となることから、算定住戸である1702号室の中古販売価格B2は、売約済住戸の中古販売価格(3170万円)に上記差分値を加えた5060万円と算定される。
また、算定ルールcを用いた場合は売約済住戸が1902号室と選択され算定住戸の新築時売出価格と売約済住戸の新築時売出価格との差分値がマイナス700万円となることから、算定住戸である1702号室の中古販売価格B2は、売約済住戸の中古販売価格(5710万円)に上記差分値を加えた5010万円と算定される。
さらに、上記複数の算定ルール(ここでは算定ルールa、bおよびcを対象とする)を用いて算定された値の平均値を算定結果とすることを算定ルールの内容としてもよい(算定ルールd)。算定ルールdを用いると、上記3パターンの算定結果の平均値を演算し、算定住戸である1702号室の中古販売価格B2を上記演算結果である5040万円と算定する。
なお、算定部にて算定された中古販売価格は、適宜の態様にて算定結果出力部により出力される。具体的には、算定を要求したユーザ(不動産事業者、算定住戸所有者、需要者等)の管理する端末にネットワークを介して送信される構成や、プリンタによる印刷出力、FAXによる送信出力等種々の態様が考えられる。この場合は、あらかじめ本実施形態の中古販売価格算定システムの利用のために必要な登録処理が行われているユーザからの特定の算定住戸の中古販売価格の出力要求に基づいて中古販売価格を出力する。例えば算定住戸の所有者からの出力要求を受け付ける場合には、算定住戸を特定する情報(例えば住戸ID)の入力により特定の算定住戸(基本的には自身の所有する住戸)の中古販売価格出力要求を受け付ける。
これに対し、不動産事業者等からの出力要求受付の場合必ずしも住戸IDにて算定住戸を選択しなくともよい。その場合不動産事業者等は、出力すべき算定住戸の間取りや階数など算定住戸を特定するための情報を直接あるいは間接的に入力する。ここでいう間接的な入力態様の一例としては、表示画面上に表示された二次元あるいは三次元の算定集合住宅のイメージ画像のなかから、算定を希望する住戸の配置位置を選択し、当該位置の住戸を算定住戸とするようなことが考えられる。
ここで、上述したように出力要求元を識別するためには、あらかじめ本実施形態の中古販売価格算定システムの利用を開始する時点で行う登録処理をそれぞれ異なるようにしておくことになる。それぞれの登録処理の一例について、以下説明する。
(算定住戸の所有者の登録処理)
算定住戸の所有者が利用を希望する場合には、算定ルール適用対象情報のなかからまず自身が所有する算定住戸を選択し、さらに自身の氏名・名称を入力することで登録処理を要求する。中古販売価格算定システムではネットワークを介して上記登録処理要求を受け付けると、本システムを利用するための識別情報である所有者識別情報を発行し、登録処理要求を行った算定住戸の所有者や算定住戸と関連付けて保持することで登録処理を行う。ここでいう所有者識別情報とはパスワードや利用者IDなどの文字情報であることが考えられ、登録処理後は上記所有者識別情報を印刷出力したうえで当該印刷出力された印刷物を書留郵便等本人確認が必要な態様にて算定住戸宛てに送付する。
算定住戸の所有者が上記送付された印刷物に記載された所有者識別情報を入力して算定住戸の中古販売価格の算定を要求すると、当該要求を受け付けた中古販売価格算定システムでは、入力された所有者識別情報と算定住戸とが関連付けられているかを判断し、関連付けがされている場合に算定部での算定処理を行う。
なお、むやみに他人の住戸の中古販売価格を算定することが必ずしも好ましくはないことから、算定住戸の所有者が本システムを利用する際には、自身が所有する住戸のみを算定住戸とし、それ以外の住戸は算定住戸として選択できないような構成を採用することが好ましい。これに対し、算定住戸の所有者自身が第三者に対して自身の所有する住戸の中古販売価格を出力することまでは妨げられない。この場合は、第三者への中古販売価格の公開を許可することを内容とするフラグを当該算定住戸と関連付けて立てることで算定住戸の中古販売価格を公開する。当該構成を採用することによって、特に本システムの利用登録をしていない第三者、特に中古不動産の需要者に対して算定住戸の中古販売価格を示し、中古取引の誘引とすることができる。
(不動産事業者の登録処理)
これに対し不動産事業者が本システムを利用する際には、算定対象とすべき住戸に特段の制限を設ける必要はなく、いずれの住戸を算定住戸としてもよい。書面、口頭、電子認証その他の本人確認手段によって不動産事業者としての身分が確認されれば、不動産事業者を識別するための識別情報である事業者識別情報を発行し、不動産事業者と当該発行された事業者識別情報とを関連付けて保持することで登録処理を行う。登録後は不動産事業者から事業者識別情報と中古販売価格の算定を希望する算定住戸の入力を受付け、受け付けた事業者識別情報が保持されていれば当該要求に応じ算定部での算定処理を行う。
また、中古算定価格の出力形式についても様々な形式が考えられるが、ここでは図8aを示して説明を行う。同図は算定された中古販売価格をプリンタによる印刷出力した一例を示す図である。同様のフォーマットをネットワーク上のGUIにて表示出力する構成であってももちろんよい。同図に示されているように、ユーザID「PAT1506」であるユーザ(ここでは算定住戸の所有者とする)に対して、算定結果レポートとの名称で、単に中古販売価格の数値のみならず、算定集合住宅や算定住戸、算定住戸の新築時売出価格などの情報もあわせて出力されている。さらには、中古販売価格算定の根拠となった売約済住戸の存在や中古取引の時期、中古販売価格、中古販売価格の新築時売出価格に対する価格差、さらにはそれらの情報を用いた算定ルールの適用例もが出力されている。このように、算定結果出力部にて中古販売価格とともに算定ルールやその具体的な適用の仕方をもあわせて出力する構成を採用することにより、中古販売価格算定の客観性を一目で確認でき、よって算定結果に対する信頼性を高めることができる。
ちなみに、ここまで説明してきた算定結果レポート出力に際しては、中古販売価格算定の根拠となった売約済住戸が特定されないような態様にて出力する構成も考えられる。ここで図8bを示す。同図もまた図8aを用いて説明した算定結果レポートの一例であるが、図8aの場合と異なり、「売約済住戸」の欄に「202号室」との記載がなく伏せ字となっている。算定住戸の所有者が本実施形態の中古販売価格算定システムを利用する際には、同じ算定集合住宅内の他の住戸の中古販売価格を出力することは好ましくなく、この場合には図8bのように、売約済住戸を特定できない形式にて中古算定価格を出力する。
なお、算定住戸の所有者からの中古販売価格の出力要求の履歴を保持する出力要求履歴保持部を備え、算定住戸の所有者ごとの算定結果の出力要求の度合いを判断する出力要求希望度判断部を設ける構成を備えていてもよい。具体的には、出力要求の回数や頻度が閾値を超える場合には、当該算定住戸の所有者は算定住戸の販売を希望していると判断し、取引のための不動産事業者を紹介する通知を送信することなどが考えられる。このとき紹介先となる不動産事業者としては、前記販売希望の対象となっている算定住戸の中古販売価格の算定を過去に行ったことのある不動産事業者であることが好ましい。当該構成を採用することにより、算定住戸に対する需要と供給とをマッチングさせ、円滑な中古取引を促すことが可能になる。
なお、本実施形態の中古販売価格算定システムにおいては、算定住戸の中古販売価格算定のために各種価格を用いる場合のほか、当該価格の坪単価を利用することも可能である。坪単価は中古販売価格算定システムにおいて各種価格を各住戸の坪数で除する処理を行い算出する坪単価算出部を設けてもよいし、外部装置にて算出された坪単価を取得してもよい(特に言及しない限り本明細書を通じた他の価格と坪単価の関係についても同様である)。
<具体的な構成>
図9は、本実施形態の中古販売価格算定システムを一の装置にて実現した場合の機能的な各構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図である。これらの図を利用して、それぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。中古販売価格算定システムは、各種演算処理を実行するための「CPU」0901と、「記憶装置(記憶媒体)」0902と、「メインメモリ」0903と、「入力インターフェース」0904と、「出力インターフェース」0905と、「ネットワークインターフェース」0906と、を備え、入出力インターフェースを介して、例えば「タッチパネル」0914や「スキャナ」0924、「ディスプレイ」0915や算定結果レポートや利用登録のための識別情報を出力するための「プリンタ」0925と、また、ネットワークインターフェースを介して算定住戸の所有者の管理する端末である「所有者端末」0916や不動産事業者等の管理する端末である「外部端末」0926などの外部周辺装置と情報の送受信を行う。なお、記憶装置には以下で説明するような各種プログラムが格納されており、CPUはこれら各種プログラムをメインメモリのワーク領域内に読み出して展開、実行する。なお、これらの構成は、「システムバス」0907などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
(算定ルール保持部の具体的な構成)
算定ルール保持部は、具体的にはコンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、特にコンピュータの記憶領域に算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を計算するためのルールが算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と、算定集合住宅における算定住戸以外の住戸である売約済住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と、前記売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価とを関連付け可能に格納されている。この記憶領域は不揮発性メモリであるハードディスクやメインメモリである。これら関連付け可能とされる情報については、記憶領域にデータベースを構築することで算定ルールと関連付けられデータベースを構築することで算定ルール保持部を構成することになる。
(算定部の具体的な構成)
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが記憶装置から「算定プログラム」0920をメインメモリに読み出して実行し、メインメモリに格納されている算定ルールを読み出すとともに、売約済住戸の新築時売出価格と算定住戸の新築時売出価格の関係と、前記売約済住戸の中古売買価格の各情報を読み出して算定住戸の中古販売価格を算定し、当該算定結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
なお、算定ルール保持部にて複数の算定ルールを保持している場合には、算定プログラムの実行に際して算定ルール選択サブプログラムを実行し、読みだされた算定ルールのなかから一又は複数の算定ルールを選択し、選択した算定ルールを用いて算定住戸の中古販売価格を算定し、算定結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
<処理の流れ>
図10は、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。まずステップS1001では、算定住戸の中古販売価格を算定するかどうかを判断し、算定するとの判断結果である場合にのみステップS1002に移行する。算定しないとの判断結果であれば、その後の処理は行わない。ステップS1002では、算定集合住宅を識別するマンションIDを入力し、続いてステップS1003にて算定住戸の住戸IDを入力する。その後ステップS1004では算定住戸の新築時売出価格を取得する。ここでは図5を用いて説明したように、あらかじめデータベースに記録格納された算定住戸の新築時売出価格を読み出して取得する構成が考えられる。
次にステップS1005では同一算定住戸内の住戸のなかに売約済住戸があるか否かを判断する処理を行う。具体的には、図5に示されているように、各住戸と関連付けられて格納されている情報のうち中古取引IDが記録されている住戸があるかどうかを判断する。ここで中古取引IDが記録されている住戸がある、すなわち売約済住戸があるとの判断結果が出た場合にはステップS1006に移行し、そうでない場合にはその後の処理を行わない。
ステップS1006では中古取引実績のある住戸(売約済住戸)の住戸IDを取得する。このとき、該当する売約済住戸の住戸IDが複数ある場合には、最も中古取引年月日が新しい中古取引が行われた住戸IDを取得することが考えられる。そのような構成を採用すれば、後記算定ルールを適用する際に、直近の不動産取引市場の状況を反映させることができる。いっぽう、複数ある住戸IDのうち、所定期間(例えば過去1年)内に中古販売が行われた住戸の住戸IDを全て取得する構成にしてもよい。そのような構成を採用すれば、算定集合住宅をめぐる中古取引全体の傾向を踏まえて算定ルールを適用することができる。
ステップS1007では、ステップS1006で取得した住戸IDと関連付けられた新築時売出価格及び中古販売価格を取得し、ステップS1008では算定ルールを取得する。このとき複数の算定ルールを保持している場合には、そのなかから一又は複数の算定ルールを選択して取得する。なお算定ルールの取得はステップS1008以前であればどの段階であってもよい。
ステップS1009では、取得した算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格を算定する。ここでステップS1006で複数の住戸IDを取得しステップS1007で複数の新築時売出価格および中古販売価格を取得している場合には、当該価格のそれぞれの平均値を算出し、その算出された平均値を用いて算定住戸の中古販売価格を算定することが考えられる。そしてステップS1010では算定した中古販売価格を出力する。ステップS1011では引き続き中古販売価格の算定を行うか否かを判断し、行うとの判断結果である場合にはステップS1003以降の処理に移行する。行わないとの判断結果であればその後の処理は行わない。
<効果>
以上の構成を有する本発明によって、算定された中古販売価格の値の妥当性に関する取引需要者の信頼性を高めることができる。
<<実施形態2>>
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、基本的に実施形態1の中古販売価格算定システムと同様であるが、保持する算定ルールが、売約済住戸と算定住戸の新築時売出価格比又は/及び売出価格の坪単価比を用いる対比ルールであることを特徴として備えている。
<機能的構成>
図11は、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」1100は、「算定ルール保持部」1101と、「算定部」1102と、を有し、算定ルール保持部はさらに「対比ルール保持手段」1111を有する。本実施形態の中古販売価格算定システムの基本的な構成は、実施形態1の中古販売価格算定システムと共通するため、以下では相違点である「対比ルール保持手段」1111の機能について説明する。
「対比ルール保持手段」1111は、算定ルール保持部にて、売約済住戸と算定住戸の新築時売出価格比又は/及び売出価格の坪単価比を用いる対比ルールを保持するように構成されている。上述したとおり、算定集合住宅を構成する各住戸の新築時売出価格は、それぞれデベロッパーにより慎重に算定された信頼度の高い値である。それゆえ各住戸間の新築時売出価格の比率も合理的で信頼できる値といえ、かかる比率を算定住戸の中古販売価格の算定に用いることで極めて信頼性の高い中古販売価格を算定し提供することが可能となる。
なお、本実施形態において中古販売価格を算定する場合は、売出価格比「を用いて」いればよく、これは売出価格比「により」中古販売価格を算定する場合と区別される。すなわち、売出価格比を用いていれば、さらにこの値に所定の係数(例えばk)を乗じたり、所定数(例えばα)を加除したりする算定処理を対比ルールの内容としてもよい。ここで売約済住戸の新築時売出価格をA1、算定住戸の新築時売出価格をA2とし、売約済住戸の中古販売価格をB1、算定住戸の中古販売価格をB2とすると、B2を算定するための対比ルールの一例は以下の数式のように表わすことが可能である。
[式2]
Figure 0006217049
上記[式2]について、通常は係数kは1であり加除すべき所定数αはゼロである。ただし、不動産取引市場の相場が急激に変動しているような場合にはkに具体的な数値を代入することがある。また、算定住戸及び/又は売約済住戸特有の取引材料(備えつけの家具の有無、リフォームの必要性の有無等)がある場合などには所定数αを加除する。
ここで図12を示す。同図は対比ルールの一例を説明するために用いる新築時売出価格と中古売約時の売買価格の変遷に関するグラフであり、上のグラフ(a)が1802号室の価格の変遷を示すグラフ、下のグラフ(b)が1702号室の価格の変遷の予測を示すためのグラフである(具体的な価格は図3および図4記載の価格と同一である)。
まずグラフ(a)(b)をみると、売約済住戸である1802号室の新築時売出価格(A1)は5530万円、算定住戸である1702号室の新築時売出価格(A2)は5380万円であり、その価格比は5380/5530=0.973と算出される。そしてこの価格比をグラフ(a)に示されている売約済住戸の中古販売価格(B1、5200万円)に乗算すると、上記係数kに該当する値が1であり所定数αがゼロという典型的な場合であれば、その乗算結果が算定住戸の中古販売価格となる。すなわち、5200万円×0.973=5059.6万円が算定住戸の中古販売価格として算定される。
本実施形態では対比ルールを用いて算定住戸の中古販売価格を算定する構成について説明したが、対比ルールは実施形態1で説明した[式1]、すなわち新築時売出価格の差分値を用いて算定住戸の中古販売価格を算定する事を内容とする算定ルールとともに算定ルール保持部に保持されることが考えられる。そして上記差分値が所定範囲内(例えばプラスマイナス500万円以内)である場合には[式1]を内容とする算定ルールを適用し、上記所定範囲を超える場合には対比ルールを適用するような所定範囲判定部を設けてもよい。
<具体的な構成>
なお、本実施形態の中古販売価格算定システムのハードウェア構成は、算定ルールとして対比ルールを用いるほかは基本的に既に図9を用いて説明した実施形態1の中古販売価格算定システムのハードウェア構成と同様である。
<処理の流れ>
本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れもまた、算定ルールとして対比ルールを用いるほかは基本的に既に図10を用いて説明した実施形態1の中古販売価格算定システムにおける処理の流れと同様である。
<効果>
売約済住戸と算定住戸の新築時売出価格の差分値が大きい場合には、当該値を用いて算定住戸の中古販売価格を算出しようとしても適切な価格が算出されづらい場合もある。しかしながら差分値などではなく価格比を用いる算定ルールにて中古販売価格を算定する本実施形態の構成を採用することにより、より客観的で信頼性のある中古価格を算定し提示することが可能になる。
<<実施形態3>>
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、基本的に実施形態1又は2の中古販売価格算定システムと同様であるが、算定部に代えて又は算定部に加えて、保持されている算定ルールを定期又は不定期に出力する算定ルール出力部を有することを特徴とする。
<機能的構成>
図13aは、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」1300は、「算定ルール保持部」1301と、「算定ルール出力部」1302と、を有する。本実施形態の中古販売価格算定システムの基本的な構成は、実施形態1の中古販売価格算定システムと共通するため、以下では相違点である「算定ルール出力部」の機能について説明する。
「算定ルール出力部」1302は、保持されている算定ルールを定期又は不定期に出力するように構成されている。出力先としてはデベロッパーや不動産業者など日常的に集合住宅の不動産取引に関わる事業者であることがまず考えられ、ネットワークを介して上記事業者の管理する端末装置に対して出力する場合のほか、プリンタに印刷出力したりファクシミリに出力したりする場合などが考えられる。「定期または不定期に出力する」とあるように、例えば、毎月所定の日時に出力する場合や算定集合住宅にて新たに中古取引が行われた旨の情報を取得した場合に当該情報を反映させた内容の算定ルールを出力することが考えられる。[式1]にて示した対比ルールを例に挙げると、新たな中古取引が行われたことによりA2の値、さらにはA2/A1の値が変更されるため、当該変更を反映させた対比ルールを出力する。当該構成を採用することで、中古販売価格算定システムの管理者以外の不動産事業者に対しても、出力された算定ルールを用いて信頼性の高い不動産販売価格の算定を行うサービスを提供させることが可能になる。なお本実施形態の場合であっても、例えば算定ルールの出力を有償とすることなどにより、中古販売価格算定システムの管理者は経済的なメリットを享受することが可能になる。
算定ルールを出力する具体的な態様としては、上述した所定の関数のほか、算定ルールである売約済住戸の新築時売出価格と算定住戸の新築時売出価格との関係を示す数値、係数等上記所定の関数を構成する個々の数値のうち少なくとも一を出力することが考えられる。例えば、売約済住戸の中古販売価格や前述した対比ルールにて用いられ得るような所定の係数や特殊事情に応じて増減される所定数などの数値が算定ルールとして出力される。すでに算定ルールとして上記所定の関数や所定の関数を構成する個々の数値が既に出力されている出力先に対しては売約済住戸の中古販売価格を出力することもここでいう「算定ルールを出力する」に含まれる。なお、算定集合住宅を構成する全ての住戸の新築時売出価格を既に出力している場合には、売約済住戸の中古販売価格のみを出力する。
算定ルール出力部では、出力先からの選択に応じて一又は複数の算定ルールを出力してもよいし、当該出力先に対する出力履歴に応じて算定ルールを出力してもよい。例えば、いったん売約済住戸の新築時売出価格と算定住戸の新築時売出価格との関係を示す値を出力した出力先に対しては、次回以降は同値を出力することはせず、売約済住戸の中古販売価格のみを出力するというような算定ルールの出力態様が考えられる。
なお、本実施形態の中古販売価格算定システムにおいてはここまで、算定部に代えて算定ルール出力部を有する一例について説明したが、算定ルール出力部は算定部と併存していても構わない。ここで図13bを示す。同図は本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの別の一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」1310は、「算定ルール保持部」1311と、「算定ルール出力部」1312と、「算定部」1313と、を有する。
同図に示した一例の場合には、売約済住戸の中古売買価格を含む中古販売情報を取得する中古販売情報取得部を設けてもよい。取得元は算定ルール出力部にて出力された算定ルールの出力先である不動産事業者の管理する端末であることが考えられる。同構成を採用することにより、出力された算定ルールを用いて中古取引を行った不動産事業者から、当該中古取引における中古販売価格を迅速かつ的確に取得することが容易になるため、算定ルールの精度を常時高めることができる。
<具体的な構成>
本実施形態の中古販売価格算定システムのハードウェア構成は、基本的に既に図9を用いて説明した実施形態1の中古販売価格算定システムのハードウェア構成と同様である。そこで以下では、実施形態1で説明しなかった「算定ルール出力部」の具体的な処理について述べる。
(算定ルール出力部の具体的な構成)
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが「算定ルール出力プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、メインメモリに保持されている算定ルールを読み出して所定の出力先に対して出力する処理を行う。
<処理の流れその1>
図14aは、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。最初にステップS1401では、算定ルールの出力要求があったかどうかを判断する。ここでの判断結果が要求なしとの内容であればその後の処理をおこなわず、要求ありとの判断結果であれば、ステップS1402で保持している算定ルールを取得し、ステップS1403で取得した算定ルールを出力する。
<処理の流れその2>
図14bは、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの別の一例を示す図である。同図はいったん出力した算定ルールの内容に変更がありうる場合の処理の流れについて説明したものであり、以下のステップからなる。
最初にステップS1411では、いったん出力した算定ルールの内容に変更があったかどうかを判断する。ここでの判断結果が変更ありとの内容でなければその後の判断を行わない。変更ありとの内容であればステップS1412で変更された算定ルールを取得し、ステップS1413で取得した算定ルールを出力する。
<効果>
本実施形態の中古販売価格算定システムを利用することにより、中古販売価格算定システムの管理者以外であっても信頼感の高い不動産中古販売価格の算定業務を提供することが可能になる。
<<実施形態4>>
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、基本的に実施形態1から3のいずれか一の中古販売価格算定システムと同様であるが、売約済住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を含む中古販売情報として売約済住戸の売買契約の時期である売買契約時期を含む情報である時期情報を取得するとともに、取得した売買契約時期を用いて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するルールである時期ルールを保持することを特徴として備える。
<機能的構成>
図15は、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」1500は、「算定ルール保持部」1501と、「算定ルール出力部」1502と、「中古販売情報取得部」1503と、を有し、中古販売情報取得部は「時期情報取得手段」1521を、算定ルール保持部は「時期ルール保持手段」1511を、それぞれ有する。基本的な構成は、実施形態1から3のいずれか一に記載の中古販売価格算定システムと共通するため、以下では相違点である「中古販売情報取得部」1503、「時期情報取得手段」1521、「時期ルール保持手段」1511について説明する。
「中古販売情報取得部」1503は、売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価を含む中古販売情報を取得するように構成されている。取得元は外部装置であっても中古販売価格算定システムの内部からであってもいずれでもよく、売約済住戸の新築時売出価格もまた中古販売情報に含まれる。外部装置から取得する場合には、ネットワークを介して売約済住戸の売買契約を仲介した不動産事業者や中古売買取引の当事者の管理する端末装置から中古売買情報を取得することが考えられる。
なおここで取得する中古販売情報に含まれる中古売買価格とは、実際に取引された価格(売買価格ともいう。本明細書の他の部分において同様である)であることが望ましいが、それ以外にも例えば、中古売買を行うにあたり設定される価格である中古売出価格であってもよい。通常中古売買を行うにあたっては、売り手にとり妥当と思われる価格よりも高い金額が中古売出価格として設定されることがあり、そのような場合には、中古売出価格をそのまま中古売買情報に含める場合のほか、所定の係数(例えば0.85など)を乗じて取得する構成を採用してもよい。ちなみに、中古売出価格を中古売買情報に含めて取得する構成を採用する場合には、情報の取得元として、中古販売価格算定システムの管理者とは無関係の不動産事業者が作成するチラシなど第三者が発信元となる紙媒体なども含まれるようにすることができる。また、web上に存在する算定集合住宅の中古取引に関するファイルを収集するためのプログラムであるクローラープログラムを用いることにより、インターネット上に公開されている中古売出価格、あるいは中古売買価格を取得してもよい。これらの機能を用いることにより取得可能な情報量が大幅に増え、より客観的な中古価格の算定が可能となる。
「時期情報取得手段」1521は、中古販売情報取得部にて、中古販売情報として売約済住戸の売買契約の時期である売買契約時期を含む情報である時期情報を取得するように構成されている。時期情報の取得元はすでに説明した売約済住戸の売買契約を仲介した不動産事業者や中古売買取引の当事者の管理する端末装置などであることが考えられる。また、上記クローラープログラムの実行によりweb上から取得することも考えられる。図4で示した例の場合でいえば、102号室については「2004年1月」を、202号室については「2015年1月」を、1802号室については「2014年9月」をそれぞれ売買契約時期とする時期情報を取得する。なおここでは具体的な売買が行われた時点を時期情報として取得する構成を説明したが、それ以外にも例えば、現時点から何か月前に売買が行われたのか(たとえば「3か月前」など)を時期情報として取得してもよい。
「時期ルール保持手段」1511は、時期情報取得手段が取得した時期情報を用いて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するルールである時期ルールを保持するように構成されている。時期ルールの内容として時期情報を用いてどのように算定住戸の中古販売価格を算定するのかについては例えば、国土交通省が毎月発表する不動産価格指数を用いることが考えられる。すなわち、売約済住戸の中古販売価格と、公開された不動産販売価格に関する指数または指標を用いて売約済住戸の現在時点において想定される販売価格である想定販売価格を算出し、算出された想定販売価格と、売約済住戸の新築時売出価格と算定住戸の新築時売出価格の関係とに基づいて算定住戸の中古販売価格を算定することが考えられる。不動産価格指数とは、所定のスクリーニング処理を施したうえで取得した毎月の不動産価格の情報を、前年同月における不動産価格の情報と比較して指数化したものである。
より具体的には、前年同月における不動産価格をもとに算出される不動産価格指数を用いてひと月ごとの指数を算出し(以下、この指数のことを「月単位価格指数」という)、当該月単位価格指数を用いて算定月(現在時点)における想定販売価格を算定する。例えば、算定月、すなわち現在時点が属する月に取得した不動産価格指数が97.6(前年比マイナス2.4%の価格下落を意味する)とされた場合には、この値をひと月あたり換算((97.6−100)÷12)した値であるマイナス0.2を月単位価格指数とする。この値はつまり、月あたり0.2%の価格下落を意味している。
その後は想定販売価格を用いて実施形態1または2で説明したような算定ルールに基づき算定住戸の中古販売価格を算定する。上記指数または指標は当該指数等が公開される所定のタイミングで取得され、更新されることが望ましい。当該構成を採用することにより、中古売買取引がおこなわれてから現時点までの間一定期間が経過していたとしても、当該期間に伴う不動産価格の変動を客観的な情報を用いて考慮したうえで算定住戸の中古販売価格を算定することが可能になる。
なおここまでは、直近の売約済住戸の中古取引が過去1年以内に行われた場合について説明した。1年を超える期間までさかのぼらなければ直近の売約済住戸の中古取引が存在しない場合には、上記中古取引に対応する時期の不動産価格指数をさらに遡って取得し、上記月単位価格指数算出と同様の算出方法により現在時点において想定される想定販売価格を算定する。
以上の一例について図16を用いて詳しく説明する。同図も図9を用いて行った説明と同様、売約済住戸である1802号室の新築時売出価格と算定住戸である1702号室の新築時売出価格との割合をもとに1702号室の中古販売価格を算定するためのグラフである。
同図のうち(a)には売約済住戸である1802号室の新築時売出価格(A1、5530万円)と売約時(2014年9月)における中古売買価格(B1、5200万円)、そして売約の3か月後の現在時点(2014年12月と仮定)における想定販売価格(B´1)とが示されている。想定販売価格は、中古販売価格に対し、前記月単位価格指数(Vとする)に売約時から現在時点までの経過月数(mとする)を乗算した割合だけ増減した価格であり以下の式のように表すことができる。
[式3]
Figure 0006217049
そして上記例において算出された月単位価格指数(V=マイナス0.2)を[式2]に代入すると、B´1は、5200万円×(1−0.2×3/100)=5168.8万円と算定される。
次に図16のうち(b)は算定住戸である1702号室の新築時売出価格(A2、5380万円)が示されている。同グラフにおいては、図16(a)で算出された想定販売価格B´1を用いて算定住戸の中古販売価格B2を算定する。なお、ここで時期ルールは、対比ルールとの比較において、売約済住戸の中古販売価格(B1)に代えて売約済住戸の現在時点における想定販売価格(B´1)を用いる。すなわち以下の式を用いる。
[式4]
Figure 0006217049
この[式3]にこれまでの例で挙げた各値を代入することで算定住戸の中古販売価格を算定する。このときk=1、α=ゼロであれば、5380万円/5530万円×5168.8万円≒5028.60万円が算定住戸の中古販売価格として算定される。
<具体的な構成>
本実施形態の中古販売価格算定システムのハードウェア構成は、基本的に図9を用いて既に説明した実施形態1の中古販売価格算定システムのハードウェア構成と同様である。そこで以下では、実施形態1で説明しなかった「中古販売情報取得部」、「時期情報取得手段」、「時期ルール保持手段」の具体的な処理について述べる。
(中古販売情報取得部の具体的な構成)
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが「中古販売情報取得プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、ネットワークを介してあるいはキーボードやタッチパネル等の入力インターフェースを介して中古販売情報を取得し、メインメモリの所定のアドレスに格納する。
(時期情報取得手段の具体的な構成)
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが中古販売情報取得プログラムの実行に際してメインメモリに読み出されている「時期情報取得手段サブプログラム」を実行し、中古販売情報に含まれるまたは中古販売情報とは別個の情報である時期情報を取得しメインメモリの所定のアドレスに格納する。
(時期ルール保持手段の具体的な構成)
具体的にはコンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、特にコンピュータの記憶領域に売約済住戸の売買契約時期を含む情報である時期情報を用いて算定住戸の中古販売価格を算定するための時期ルールを格納する。この記憶領域もまたハードディスクやメインメモリである。
<処理の流れ>
図17は、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。なお、ステップS1701までの処理の流れは、実施形態1で説明したステップS1001からステップS1006までの処理の流れと同様である。
まずにステップS1701では、売約済住戸の中古売買価格を含む中古販売情報を取得する(中古販売情報取得ステップ)。このときサブステップSS1711として中古販売情報として売約済住戸の売買契約の時期である売買契約時期を含む情報である時期情報を取得する(時期情報取得サブステップ)。そしてステップS1702では算定ルールとして時期ルールを取得し、ステップS1703では取得した時期ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格を算定する(算定ステップ)。その後ステップS1704で算定された算定住戸の中古販売価格を出力し、ステップS1705では引き続き算定住戸の中古販売価格の算定を行うかどうかを判断し、行うとの判断結果である場合にはステップS1001以降の処理を行う。行わないとの判断結果である場合には処理を終了する。
<効果>
本実施形態の中古販売価格算定システムを利用することにより、売約済住戸の中古売買取引がおこなわれてから一定期間が経過していたとしても、当該期間に伴う不動産価格の変動を客観的な情報を用いて考慮したうえで算定住戸の中古販売価格を算定することが可能になる。
<<実施形態5>>
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、基本的に実施形態1から3のいずれか一の中古販売価格算定システムと同様であるが、売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価を含む中古販売情報として複数の売約済住戸の中古売買価格から算定される算定住戸を含む集合住宅の全体に適用可能な住戸価格騰落率を含む情報である騰落率情報を取得するとともに、取得した騰落率情報を用いて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するルールである騰落率ルールを保持することを特徴として備える。
<機能的構成>
図18は、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」1800は、「算定ルール保持部」1801と、「算定ルール出力部」1802と、「中古販売情報取得部」1803と、を有し、中古販売情報取得部は「騰落率情報取得手段」1821を、算定ルール保持部は「騰落率ルール保持手段」1811を、それぞれ有する。基本的な構成は、実施形態1から4のいずれか一に記載の中古販売価格算定システムと共通するため、以下ではこれまで説明していない「騰落率情報取得手段」1821、「騰落率ルール保持手段」1811について説明する。
「騰落率情報取得手段」1821は、中古販売情報取得部において、中古販売情報として複数の売約済住戸の中古売買価格から算定される算定住戸を含む集合住宅の全体に適用可能な住戸価格騰落率を含む情報である騰落率情報を取得するように構成される。取得元はすでに説明した売約済住戸の売買契約を仲介した不動産事業者や中古売買取引の当事者の管理する端末装置など、あるいはこれらの端末装置から中古売買価格を取得した後に中古販売価格算定システム内において取得した中古売買価格を用いて住戸価格騰落率を算出するための騰落率算出部を介して騰落率情報を取得することも考えられる。
ここでいう「集合住宅の全体に適用可能な」とは、騰落率情報が、集合住宅を構成するいずれの算定住戸にも適用することが妥当な情報であることを意味している。具体的にいえば、売約済住戸ごとに新築時売出価格に対する中古売買価格の割合値(騰落率)を算出し、算出された複数の上記割合値の平均値(Uaveとする)を集合住宅の全体に適用可能な住戸価格騰落率として騰落率情報に含めて取得することが考えられる。ここでいう割合値には、相対的な割合を示す値(例えば新築時売出価格に比べて中古販売価格が1割値下がりしていた場合には0.9)であってもよいし、パーセント(上記例の場合にはマイナス10%)で示されてももちろんよい。その他、複数の売約済住戸のうち最も直近に中古売買がなされた売約済住戸に関してその新築時売出価格に対する中古売買価格の割合値を住戸価格騰落率として騰落率情報に含めて取得してもよいし、上記複数の割合値の直線近似値を近似騰落率として騰落率情報に含めてもよい。直近の売買取引が集合住宅全体における中古売買価格変動の傾向を最もよく表していると考えられるからである。
ここで図19および20を示す。同各図は住戸価格騰落率の算出の一例を説明するための図である。図19中複数点在する黒点はいずれも一の集合住宅における複数の売約済住戸の中古販売価格の新築時売出価格に対する騰落率であり、二重丸印が現在時点(2015年6月)で算出された平均修正騰落率(後述する)を表している。
「騰落率ルール保持手段」1811は、算定ルール保持部において、騰落率情報取得手段が取得した騰落率情報を用いて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するルールである騰落率ルールを保持するように構成される。具体的には、算定住戸の新築時売出価格に対し騰落率を乗算することで算定住戸の中古販売価格を算定する。騰落率ルールの一例としては、上記住戸価格騰落率をそのまま算定住戸の中古販売価格算定のために用いてもよいが、上記住戸価格騰落率を現在時点に適用可能な割合に修正して用いることが望ましい。具体的な修正の態様は様々であるが、図16に示されているように、各売約済住戸の新築時売出価格に対する中古販売価格の割合を直近の中古売買取引が行われるごとに当該時点に適用可能なように修正した割合の平均値を住戸価格騰落率とする。
ここで、図19および図20を用いて住戸価格騰落率の算出の一例について説明する。同各図はこれまで説明してきたAマンションの中古売買取引についてまとめたグラフや表と騰落率の計算方法を示した図である。
まず図20(a)を用いて直近の中古売買取引が行われた2015年1月時点(新築時から15か月が経過)における住戸価格騰落率の算出の一例について説明する。まず、102号室は2014年11月(新築時から13か月が経過)に中古売買取引が行われ、新築時からの中古販売価格の新築時売出価格に対する割合は0.946であった。これを2015年1月時点に修正すると、(1−0.946)÷12×14≒0.063と算出することができるため、同売約済住戸の修正された割合は1−0.063=0.937と算出される。同様にして1802号室の修正された割合は0.916、1902号室の修正された割合は0.934と算出される。なお202号室については修正の必要がないことから、割合値である0.908をそのまま用いる。これらの値を平均することで算出される住戸価格騰落率は、(0.937+0.908+0.916+0.934)÷4≒0.924となる。なお、ここまで説明した住戸価格騰落率の算出方法はあくまで一例であり、他の方法により算出されてももちろんかまわない。
ただし、上記計算方法により算出された住戸価格騰落率は、あくまで直近の中古売買価格取引が行われた時点にて適用されるべき値であり、実際にはこの値をさらに算定住戸の中古販売価格算出時に(2015年6月とする)適用可能なように修正した値(Un)を用いることが望ましい。
具体的には、図20(b)に示したような以下で説明する計算を行う。すなわち、住戸価格騰落率に基づき新築時からひと月あたりの住戸価格の騰落の度合いを算出し、これに新築時から現在時点までの経過月数を乗算することで修正された住戸価格騰落率を算出する。すなわち、1−((1−0.924)÷14×19)≒0.897を修正された住戸価格騰落率(Un)として用いる。
なおここまでおこなった説明を式に表すと以下のようになる。ちなみに[式5]で用いた記号は、B2が算定住戸の中古販売価格、kが所定の係数、A2が算定住戸の新築時売出価格、Unが修正された住戸価格騰落率、αが所定数である。
[式5]
Figure 0006217049
ちなみに、ここで説明した騰落率ルールは、現在時点に限らず将来時点における騰落率を用いて将来時点における算定住戸の中古販売価格である将来価格の算出にも適用可能である。将来価格の算定については、後ほど詳しく説明する。
以上の住戸価格騰落率および[式5]を用いて1702号室を算定住戸とした場合、[式5]のうちk=1、α=ゼロであれば、5380万円(新築時売出価格)×0.897(現在時点に修正された住戸価格騰落率)=4825.86万円を同物件の中古販売価格と算定する。
<具体的な構成>
本実施形態の中古販売価格算定システムのハードウェア構成は、基本的に図9を用いて既に説明した実施形態1の中古販売価格算定システムのハードウェア構成と同様である。そこで以下では、これまで説明しなかった「騰落率情報取得手段」、「騰落率ルール保持手段」の具体的な処理について述べる。
(騰落率情報取得手段の具体的な構成)
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが中古販売情報取得プログラムの実行に際してメインメモリに読み出されている「騰落率情報取得手段サブプログラム」を実行し、中古販売情報に含まれるまたは中古販売情報とは別個の情報である騰落率情報を取得しメインメモリの所定のアドレスに格納する。
(騰落率ルール保持手段の具体的な構成)
具体的にはコンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、特にコンピュータの記憶領域に騰落率情報を用いて算定住戸の中古販売価格を算定するための騰落率ルールを算定するための騰落率ルールを格納する。この記憶領域もまたハードディスクやメインメモリである。
<処理の流れ>
図21は、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まずステップS2101では、算定住戸の中古販売価格を算定するかどうかを判断し、算定するとの判断結果である場合にのみステップS2102に移行する。算定しないとの判断結果であれば、その後の処理は行わない。ステップS2102では、算定集合住宅を識別するマンションIDを入力し、続いてステップS2103にて算定住戸の住戸IDを入力する。その後ステップS2104では算定住戸の新築時売出価格を取得する。
次にステップS2105では、売約済住戸の中古売買価格を含む中古販売情報を取得する(中古販売情報取得ステップ)。このときサブステップSS2115として中古販売情報として複数の売約済住戸の中古売買価格から算定される算定住戸を含む集合住宅の全体に適用可能な住戸価格騰落率を含む情報である騰落率情報を取得する(騰落率情報取得サブステップ)。そしてステップS2106では算定ルールとして騰落率ルールを取得し、ステップS2107では取得した騰落率ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格を算定する(算定ステップ)。その後ステップS2108で算定された算定住戸の中古販売価格を出力し、ステップS2109では引き続き算定住戸の中古販売価格の算定を行うかどうかを判断し、行うとの判断結果である場合にはステップS2101以降の処理を行う。行わないとの判断結果である場合には処理を終了する。
<効果>
本実施形態の中古販売価格算定システムを利用することにより、算定集合住宅において種々取引される各住戸の取引価格の客観的な変遷を算定住戸の中古販売価格の算定に反映させることが可能になる。
<<実施形態6>>
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、基本的に実施形態4又は5の中古販売価格算定システムと同様であるが、時期ルール又は騰落率ルールを用いて算定住戸の将来価格又は/及び算定住戸の将来坪単価を算定する点を特徴として有する。
<機能的構成>
図22aおよびbはいずれも、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。まず図22aにあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」2200は、「算定ルール保持部」2201と、「算定ルール出力部」2202と、「中古販売情報取得部」2203と、「将来価格算定部」2204を有し、中古販売情報取得部は「騰落率情報取得手段」2221を、算定ルール保持部は「騰落率ルール保持手段」2211を、それぞれ有する。図22bにおいても同様に、本実施形態の「中古販売価格算定システム」2250は、「算定ルール保持部」2251と、「算定ルール出力部」2252と、「中古販売情報取得部」2253と、「将来価格算定部」2254を有し、中古販売情報取得部は「時期情報取得手段」2271を、算定ルール保持部は「騰落率ルール保持手段」2261を、それぞれ有する。基本的な構成は、実施形態5に記載の中古販売価格算定システムと共通するため、以下ではこれまで説明していない「将来価格算定部」2204について説明する。
「将来価格算定部」2204は、時期ルール又は騰落率ルールを用いて算定住戸の将来価格又は/及び算定住戸の将来坪単価を算定するように構成される。まず騰落率ルールを用いる場合について説明すると、具体的には、騰落率情報取得手段が取得した騰落率情報に基づき将来時点における騰落率である将来時点騰落率(Ufとする)を算定し、将来時点騰落率に基づいて算定住戸の将来価格を算定する。この場合算定住戸の将来価格は以下の[式6]により算定される。ちなみに[式6]で用いた記号は、B2が算定住戸の中古販売価格、kが所定の係数、A2が算定住戸の新築時売出価格、Unが将来時点騰落率、αが所定数である。これらの構成を採用することにより、不動産取引を行うにあたり、当該物件の価格変化の傾向を把握可能にし、場合によっては価値下落が進む前に不動産を売却したいという算定住戸所有者の潜在的な需要を喚起することができる。
[式6]
Figure 0006217049
騰落率ルールの利用の仕方は実施形態5にて図19および図20を用いて説明した内容と同様であり、例えば実施形態5で用いた例と同じ1702号室を算定住戸とし、現在時点(2015年6月)の4か月後(2015年10月)の将来価格を算定する場合を図20(c)を用いて想定する。すなわち、住戸価格騰落率に基づき新築時からひと月あたりの住戸価格の騰落の度合いを算出し、これに新築時から2015年10月までの経過月数を乗算することで修正された住戸価格騰落率を算出する。すなわち、1−((1−0.924)÷14×23)≒0.875を住戸価格騰落率を将来時点騰落率(Uf)として用いる。
そして上記算定された将来時点騰落率を[式6]にて用いて、k=1、α=ゼロであれば、5380万円(新築時売出価格)×0.875(将来時点騰落率)=4707.5万円を同物件の2015年10月時点における将来価格と算定する。
また、時期ルールを用いる場合の一例についても説明する。この場合は実施形態4にて図16を用いて説明したように、想定販売価格(B´1)を算定する。より具体的には、売約済住戸の新築時売出価格(A1)と中古売買取引時における中古売買価格(B1)、そして当該売約済住戸の将来時点における想定販売価格(B´1)とを用いて既に示した[式3]および[式4]を用いて将来時点における算定住戸の将来価格を算定する。念のため、[式3]および[式4]を再掲する。ここで想定販売価格は、中古販売価格に対し、月単位価格指数(Vとする)に売約時から将来時点までの経過月数(mとする)を乗算した割合だけ増減した価格であり以下の式のように表すことができる。
[式3]
Figure 0006217049
[式4]
Figure 0006217049
そして売約済住戸を1802号室とし、月単位価格指数を実施形態4にて算出した値(V=マイナス0.2)と同値と仮定すると、2015年10月時点(1802号室の売約時から13か月後)におけるB´1は、5200万円×(1−0.2×13/100)=5064.8万円と算定される。
そして[式4]にこれまでの例で挙げた各値を代入することで算定住戸の中古販売価格を算定する。このときk=1、α=ゼロであれば、5380万円/5530万円×5064.8万円≒4927.42万円が算定住戸の中古販売価格として算定される。
なおここで、現在時点における算定住戸に対する住宅ローンの有無あるいは住宅ローンの残債務の入力を受け付け、受け付けた残債務と、算定された将来価格と、に基づいて譲渡損益を算出する構成を更に有してもよい。これは、騰落率ルールの適用により算定住戸の将来価値におおよその目安がつくと、現在当該算定住戸の購入時に組んだ住宅ローン等当該算定住戸に対して係る負債の残債務がオーバーローン(債務過剰)となるか算定住戸がまだ資産としての価値を有するかが判明する。このとき所有者に「現時点で算定住戸を売却すればまだ含み益が出るかもしれない」あるいは「今後算定住戸を保有し続けても含み損が膨らんでいくばかりだ」などの認識を生じさせ、よって算定住戸を市場に向けて販売させる動機づけとすることができる。
ここで図23aおよびbを用いて上記譲渡損益を算出する構成について具体的に説明する。同図は本実施形態の中古販売価格算定システムの別の機能ブロックの一例を示す図である。この図23aにあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」2300は、「算定ルール保持部」2301と、「算定ルール出力部」2302と、「中古販売情報取得部」2303と、「将来価格算定部」2304と、「残債務入力受付部」2305と、「譲渡損益算出部」2306と、を有し、中古販売情報取得部は「騰落率情報取得手段」2321を、算定ルール保持部は「騰落率ルール保持手段」2311を、それぞれ有する。また図23bにおいても同様に、本実施形態の「中古販売価格算定システム」2350は、「算定ルール保持部」2351と、「算定ルール出力部」2352と、「中古販売情報取得部」2353と、「将来価格算定部」2354と、「残債務入力受付部」2355と、「譲渡損益算出部」2356と、を有し、中古販売情報取得部は「時期情報取得手段」2371を、算定ルール保持部は「時期ルール保持手段」2361を、それぞれ有する。
「残債務入力受付部」2305は、現在時点における算定住戸に対する住宅ローンの有無あるいは住宅ローンの残債務の入力を受け付けるように構成される。ここでいう「住宅ローンの有無あるいは住宅ローンの残債務」には住宅ローンの利率や返済方法(月々の返済金額やボーナス払いの有無及びその金額)など住宅ローンの内容を構成する情報が含まれ、通常は算定住戸の所有者が管理する端末装置からネットワークを介して入力を受け付ける。
「譲渡損益算出部」2306は、入力を受け付けた残債務と、将来価格算定部が算定する将来価格と、に基づいて譲渡損益を算出するように構成される。具体的には将来価格算定部が算定した算定住戸の将来価格と残債務入力受付部にて受け付けた住宅ローンの残債務の額との差分を算出する。ここで将来価格の方が大きいとの算出結果となった場合に譲渡益が生じるとの判断結果をその見込まれる利益金額とともに出力したり、残債務の方が大きいとの算出結果となった場合に損失が生じるとの判断結果をその見込まれる損失額とともに出力したりすることが考えられる。当該構成を採用することにより、算定住戸の売却に最も適した時期を所有者に対し認識させるための情報を提供することが可能になる。
<具体的な構成>
本実施形態の中古販売価格算定システムのハードウェア構成は、基本的に既に説明した実施形態5の中古販売価格算定システムのハードウェア構成と同様である。そこで以下では、これまで説明しなかった「将来価格算定部」や「残債務入力受付部」、「譲渡損益算出部」の具体的な処理について述べる。
(将来価格算定部の具体的な構成)
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが「将来価格算定プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、騰落率ルールに基づいて算定住戸の将来価格を算定し、その計算結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
(残債務入力受付部の具体的な構成)
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、具体的には入力インターフェースにより実現される。CPUが「残債務入力受付プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、住宅ローンの有無に関する情報や住宅ローンの残債務額に関する情報などの入力を受け付ける。
(譲渡損益算出部の具体的な構成)
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが「譲渡損益算出プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、残債務入力受付プログラムの実行により得られた残債務額と将来価格算定プログラムの実行により得られた将来価格とに基づいて将来所定の時期における算定住戸の譲渡損益を算出し、その計算結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
<処理の流れ>
図24aおよびbは、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。同図aが騰落率ルールを用いた場合の処理の流れで、同図bが時期ルールを用いた場合の処理の流れである。
図24aの処理の流れは以下のステップからなる。なお、ステップS2401までの処理の流れは、実施形態5で説明したステップS2101からステップS2107までの処理の流れと同様である。そしてステップS2401では算定住戸の将来価格を算定するかどうかを判断する。算定するとの判断結果である場合にはステップS2402の処理に、算定しないとの判断結果である場合にはステップS2403の処理にそれぞれ移行する。ステップS2402では、算定住戸の将来価格を算定して出力し、ステップS2403では算定された算定住戸の中古販売価格を出力する。ここでステップS2402の処理を行った後にステップS2403の処理を行ってもよいし、ステップS2404の処理に移行してもよい。最後にステップS2404では引き続き算定住戸の中古販売価格の算定を行うかどうかを判断し、行うとの判断結果である場合にはステップS2401以降の処理を行う。行わないとの判断結果である場合には処理を終了する。
次に図24bの処理の流れは以下のステップからなる。なお、ステップS2411までの処理の流れは、実施形態4で説明したステップS1001からステップS1703までの処理の流れと同様である。そしてステップS2411では算定住戸の将来価格を算定するかどうかを判断する。算定するとの判断結果である場合にはステップS2412の処理に、算定しないとの判断結果である場合にはステップS2413の処理にそれぞれ移行する。ステップS2412では、算定住戸の将来価格を算定して出力し、ステップS2413では算定された算定住戸の中古販売価格を出力する。ここでステップS2412の処理を行った後にステップS2413の処理を行ってもよいし、ステップS2414の処理に移行してもよい。最後にステップS2414では引き続き算定住戸の中古販売価格の算定を行うかどうかを判断し、行うとの判断結果である場合にはステップS1001以降の処理を行う。行わないとの判断結果である場合には処理を終了する。
<効果>
本実施形態の中古販売価格算定システムを利用することにより、算定住戸の所有者に対し、当該物件の売却の是非や売却すべき時期など所有者にとり有益かつ信頼性の高い情報を提供することが可能になる。
<<実施形態7>>
<概要>
本実施形態の中古販売価格算定システムは、実施形態1の中古販売価格算定システムとは異なり、算定住戸以外の集合住宅である算定外集合住宅の中古売約済の住戸である算定外売約済住戸の価格に基づいて算定住戸の中古価格を算定することを特徴とする。当該構成を採用することにより、算定集合住宅において中古売約済の住戸がない場合であっても客観的な情報に基づき信頼性の高い算定住戸の中古販売価格を算定することが可能になる。
<機能的構成>
図25は、本実施形態の中古販売価格算定システムの機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「中古販売価格算定システム」2500は、「第二騰落率算出部」2501と、「第二算定ルール保持部」2502と、「第二算定部」2503と、を有する。
なお、以下に記載する中古販売価格算定システムの機能ブロックもまた、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやメインメモリ、GPU、画像メモリ、グラフィックボード、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶媒体とそれらの媒体の読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、タッチパネル、プリンタ、スキャナ装置その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどが挙げられる。そして、メインメモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力されメモリやハードウェア上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、前記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。ここで、上記プログラムは、モジュール化された複数のプログラムとして実現されてもよいし、2以上のプログラムを組み合わせて一のプログラムとして実現されても良い。さらにこのプログラムを記録した記憶媒体としてもよい。
なお、本発明の中古販売価格算定システムもまた、一または複数の装置との組み合わせによりシステムとしても実現可能である。そして、このような装置の一部をソフトウェアとして構成することも可能である。さらに、そのようなソフトウェアが記録された記憶媒体も当然に本発明の技術的な範囲に含まれる。
本実施形態の中古販売価格算定システムは、中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する住戸である算定住戸を含む集合住宅である算定集合住宅における算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を、算定集合住宅と所定の関係にある算定集合住宅以外の集合住宅である算定外集合住宅の中古売約済の住戸である算定外売約済住戸の中古売買価格に基づき算出される第二騰落率を用いて算出するための機能を有する。
「第二騰落率算出部」2501は、前記第二騰落率を算出するように構成されている。ここで算定外売約済住戸の価格に基づいて第二騰落率を算出する最も好適な方法としては、これまで実施形態5および6で説明してきたように、算定外売約済住戸ごとに新築時売出価格に対する中古売買価格の割合値を算出することにより算出することが考えられ、より具体的な算出方法については、実施形態5で説明した住戸価格騰落率の算出方法と同様である。
なお第二騰落率を適用することを許容可能とするために、算定外集合住宅は算定集合住宅と所定の関係にあることが要求される。ここでいう所定の関係については例えば、デベロッパーが同一事業者である、最寄駅が同一である、所在地域が同一区域内である、何階建てかが同一である、各物件の間取りが酷似している、新築時売出時期が相互に1年以内に近接している、等集合住戸の属性に共通点がある関係であることが考えられる。所定の関係があるといえるためには上記集合住戸の属性の一以上に共通点があることが必要であるが、後記第二算定部における算定結果の客観性を損なわないようにするためには、少なくとも三以上の共通点を有する集合住戸を算定外集合住戸とすることが好ましい。
そしてこれら一定の共通性を有する関係にあれば、算定外集合住宅における不動産取引の実績を共通性を有する算定集合住宅における不動産取引において算定しても情報の客観性を損なわないでおくことができる。
「第二算定ルール保持部」2502は、前記算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と、前記第二騰落率と、算定住戸の新築時からの経過月数と、から算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するためのルールである第二算定ルールを保持するように構成されている。第二算定ルールの具体的な内容としては、売約済住戸が算定外売約済住戸となった以外は実施形態5で説明した騰落率ルールと同様である。
「第二算定部」2503は、第二算定ルール保持部に保持されている第二算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するように構成されている。具体的には、実施形態5にて[式5]などを用いて説明したように、所定の関数に算定住戸の新築時売出価格や第二騰落率、その他必要に応じて所定の係数を代入することなどにより算定住戸の中古販売価格を算定する。
<具体的な構成>
図26は、本実施形態の中古販売価格算定システムを一の装置にて実現した場合の機能的な各構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図である。これらの図を利用して、それぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。中古販売価格算定システムは、各種演算処理を実行するための「CPU」2301と、「記憶装置(記憶媒体)2602と、「メインメモリ」2603と、「入力インターフェース」2604と、「出力インターフェース」2605と、「ネットワークインターフェース」2606と、を備え、入出力インターフェースを介して、例えば「タッチパネル」2614や「スキャナ」2624、「ディスプレイ」2615や「プリンタ」2625と、また、ネットワークインターフェースを介して算定住戸の所有者の管理する端末である「所有者端末」2616や不動産事業者等の管理する端末である「外部端末」2626などの外部周辺装置と情報の送受信を行う。なお、記憶装置には以下で説明するような各種プログラムが格納されており、CPUはこれら各種プログラムをメインメモリのワーク領域内に読み出して展開、実行する。なお、これらの構成は、「システムバス」2607などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
(第二騰落率算出部の具体的な構成)
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが記憶装置から「第二騰落率算出プログラム」2610をメインメモリに読み出して実行し、算定外売約済住戸の中古売買価格と新築時売出価格とに基づいて第二騰落率を算出する処理を行い、当該計算結果をメインメモリの所定のアドレスに格納する。
(第二算定ルール保持部の具体的な構成)
具体的にはコンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、特にコンピュータの記憶領域に算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を計算するためのルールが算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と、算定外売約済住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と、算定住戸の新築時からの経過月数と、が関連付け可能に格納されている。この記憶領域は不揮発性メモリであるハードディスクやメインメモリである。これら関連付け可能とされる情報については、記憶領域にデータベースを構築することで算定ルールと関連付けられデータベースを構築することで第二算定ルール保持部を構成することになる。
(第二算定部の具体的な構成)
コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが記憶装置から「第二算定プログラム」2630をメインメモリに読み出して実行し、第二騰落率及びメインメモリに読み出された種々の情報を用いて算定住戸の中古販売価格を算定する。
<処理の流れ>
図27は、本実施形態の中古販売価格算定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。まずステップS2701では、算定住戸の中古販売価格を算定するかどうかを判断し、算定するとの判断結果である場合にのみステップS2702に移行する。算定しないとの判断結果であれば、その後の処理は行わない。ステップS2702では、算定集合住宅を識別するマンションIDを入力し、続いてステップS2703にて算定住戸の住戸IDを入力する。その後ステップS2704では算定住戸の新築時売出価格を取得する。
次にステップS2705では算定住戸と所定の関係にある算定外住戸があるかどうかを判断する処理を行う。ここで算定外集合住宅があるとの判断結果が出た場合にはステップS2706の処理に移行し、そうでない場合にはその後の処理を行わない。
ステップS2706では算定外集合住宅における中古取引実績のある住戸(算定外売約済住戸)の住戸IDを取得する。このとき、該当する算定外売約済住戸の住戸IDが複数ある場合には、最も中古取引年月日が新しい中古取引が行われた住戸の住戸IDを取得することが考えられる。そのような構成を採用すれば、後記第二算定ルールを適用する際に、直近の不動産取引市場の状況を反映させることができる。いっぽう、複数ある住戸IDのうち、所定期間(例えば過去1年)内に中古販売が行われた算定外売約済住戸の住戸IDを全て取得する構成にしてもよい。
ステップS2707では、ステップS2706にて取得した算定外売約済住戸における新築時売出価格と中古取引時の中古売買価格に基づいて第二騰落率を算出して取得し(第二騰落率算出ステップ)、ステップS2708では第二算定ルール保持部にて保持される第二算定ルールを取得する(第二算定ルール取得ステップ)。なお第二算定ルールの取得はステップS2708以前であればどの段階であってもよい。
ステップS2709では、取得した第二算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格を算定する。ここでステップS2706で複数の住戸IDを取得しステップS2707で複数の新築時売出価格および中古販売価格を取得している場合には、当該価格のそれぞれの平均値を算出し、その算出された平均値を用いて算定住戸の中古販売価格を算定することが考えられる。そしてステップS2710では算定した中古販売価格を出力する。ステップS2711では引き続き中古販売価格の算定を行うか否かを判断し、行うとの判断結果である場合にはステップS2703以降の処理に移行する。行わないとの判断結果であればその後の処理は行わない。
<効果>
以上の構成を有する本発明によって、算定住戸で過去に中古売買が行われていない、あるいは相当程度過去に遡らないと算定住戸にて中古売買が行われていないというような場合であっても、信頼性の高い値付けが行われ直近に中古売買取引が行われている物件の情報に基づき、客観性の高い算定住戸の中古販売価格を算定することが可能になる。
0200…中古販売価格算定システム、0201…算定ルール保持部、0202…算定部

Claims (9)

  1. 中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する住戸である算定住戸を含む集合住宅である算定集合住宅における算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するための中古販売価格算定システムであって,
    一の算定集合住宅において,中古売約済の住戸である売約済住戸以外の算定住戸について,前記売約済住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価の関係と,前記売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価と,に基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するためのルールであって,売約済住戸の新築時売出価格と中古販売価格とに基づいて得られる算定集合住宅の価格変動関係性と算定住戸と売約済住戸の新築時の価格関係性とを用いて得られる算定集合住宅の算定住戸の価格算定関数である算定ルールを保持する算定ルール保持部と,
    保持されている算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する算定部と,
    を有する中古販売価格算定システム。
  2. 算定ルール保持部は,売約済住戸と算定住戸の新築時売出価格比又は/及び売出価格の坪単価比を用いる対比ルールを保持する対比ルール保持手段を有する請求項1に記載の中古販売価格算定システム。
  3. 算定部に代えて又は算定部に加えて保持されている算定ルールを定期又は不定期に出力する算定ルール出力部を有する請求項1又は2に記載の中古販売価格算定システム。
  4. 売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価を含む中古販売情報を取得する中古販売情報取得部を更に有し,
    前記中古販売情報取得部は,中古販売情報として売約済住戸の売買契約の時期である売買契約時期を含む情報である時期情報を取得する時期情報取得手段を有し,
    算定ルール保持部は,時期情報取得手段が取得した時期情報を用いて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するルールである時期ルールを保持する時期ルール保持手段を有する請求項1から3のいずれか一に記載の中古販売価格算定システム。
  5. 売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価を含む中古販売情報を取得する中古販売情報取得部を更に有し,
    前記中古販売情報取得部は,中古販売情報として複数の売約済住戸の中古売買価格から算定される算定住戸を含む集合住宅の全体に適用可能な住戸価格騰落率を含む情報である騰落率情報を取得する騰落率情報取得手段を有し,
    算定ルール保持部は,さらに騰落率情報取得手段が取得した騰落率情報を用いて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するルールである騰落率ルールを保持する騰落率ルール保持手段を有する請求項1から3のいずれか一に記載の中古販売価格算定システム。
  6. 時期ルール又は騰落率ルールを用いて算定住戸の将来価格又は/及び算定住戸の将来坪単価を算定する将来価格算定部をさらに有する請求項4又は請求項5に記載の中古販売価格算定システム。
  7. 現在時点における算定住戸に対する住宅ローンの有無あるいは住宅ローンの残債務の入力を受け付ける残債務入力受付部と,
    入力を受け付けた残債務と,将来価格算定部が算定する将来価格と,に基づいて譲渡損益を算出する譲渡損益算出部をさらに有する請求項6記載の中古販売価格算定システム。
  8. 中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する住戸である算定住戸を含む集合住宅である算定集合住宅における算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するために,一の算定集合住宅において,中古売約済の住戸である売約済住戸以外の算定住戸について,前記売約済住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価の関係と,前記売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価と,に基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するためのルールであって,売約済住戸の新築時売出価格と中古販売価格とに基づいて得られる算定集合住宅の価格変動関係性と算定住戸と売約済住戸の新築時の価格関係性とを用いて得られる算定集合住宅の算定住戸の価格算定関数である算定ルールを保持する算定ルール保持部を有する中古販売価格算定システムの動作方法であって,
    保持されている算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する算定ステップを有する中古販売価格算定システムの動作方法。
  9. 中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する住戸である算定住戸を含む集合住宅である算定集合住宅における算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するために,一の算定集合住宅において,中古売約済の住戸である売約済住戸以外の算定住戸について,前記売約済住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価と算定住戸の新築時売出価格又は/及び売出価格の坪単価の関係と,前記売約済住戸の中古売買価格又は/及び中古売買価格の坪単価と,に基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定するためのルールであって,売約済住戸の新築時売出価格と中古販売価格とに基づいて得られる算定集合住宅の価格変動関係性と算定住戸と売約済住戸の新築時の価格関係性とを用いて得られる算定集合住宅の算定住戸の価格算定関数である算定ルールを保持する算定ルール保持部を有する計算機である中古販売価格算定システムを動作させるためのプログラムであって,
    保持されている算定ルールに基づいて算定住戸の中古販売価格又は/及び中古販売価格の坪単価を算定する算定ステップを有する中古販売価格算定システムを動作させるためのプログラム。
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