JP2006085397A - 賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査システム及び方法並びにプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】金融機関で実施される賃貸用集合住宅ローンに係る各種審査のうち、融資の適格性を満たしているかどうかの審査をサーバによって自動的に実行し、ハウスメーカーが融資の適格性を独自に判断できるようにした賃貸用集合住宅ローンの自動審査システムを提供する。
【解決手段】ハウスメーカー側の端末装置から審査要求を受付けると共に判定要件の入力情報を受信する判定要件受信手段と、前記入力情報に基づいて前記賃貸用集合住宅の賃料収入を含む返済原資を導出すると共に前記入力情報及び賦金率の設定情報に基づいて前記ローンに対する年間元利金返済額を導出し、元利金返済金余裕度を算定する元利金返済金余裕度算定手段と、前記元利金返済金余裕度に基づいて前記融資の適格性を評価する融資適格性評価手段と、前記融資の適格性の評価結果を前記審査要求に対する審査結果として前記端末装置にリアルタイムに返信する審査結果送信手段とを有する融資審査サーバを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、アパートやアパート併用住宅等の賃貸用集合住宅のローンを対象として、オーナーに対する融資の適格性を満たしているかどうかを自動的に審査する機能を備えた審査システムに関し、特に、金融機関で実施される各種審査のうち、融資の適格性を満たしているかどうかを審査する処理をハウスメーカー専用に設けたウェブサイトの審査サーバにより実行してその審査結果を通信ネットワークを介してハウスメーカー側に提供し、第三者機関であるハウスメーカーが融資の適格性を独自に判断できるようにした賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査システム及び方法並びにプログラムに関する。
消費者金融等の金の借入や一般の商品購入に利用されるローンと比較して、賃貸用集合住宅(アパート,アパート併用住宅等)の新築又は借替時に利用されるローンは、融資額がかなり高額となる。このような賃貸用集合住宅を対象としたローンとしては、いわゆる「アパートローン」の他に、階を分けてアパートと住宅が同一建物に存在するアパート併用住宅を対象とした「アパート併用住宅ローン」がある。これらの賃貸用集合住宅ローンは、アパート等の経営者(以下、「オーナー」と言う)が融資申込者となるが、ローンの審査をする上で必要となる入力事項は非常に多く、ローンに関する一連の手続も非常に煩雑である。
そのため、これから賃貸用集合住宅を建てて、その賃料収入によって副収入又は正収入を得ようとするオーナー予定者は、建築や施工を依頼するハウスメーカーに事業計画の相談をしたり、ローンの手続を委託したりするのが一般的である。例えば、事業計画の相談を受けたハウスメーカーの担当者は、オーナーとの間で事業計画などを立案し、融資に関する情報を銀行等の金融機関に渡し、融資が決定した後、商談を成立させることになる。その際、金融機関における賃貸用集合住宅ローンの審査に係る業務は、オーナー,ハウスメーカー,融資を受ける金融機関の三者が介在し、書面に記入された個人情報や物件情報等をもとに人手により行われているのが現状である。
一方、賃貸用集合住宅のオーナーではなく、住宅の個々の入居者を対象とした住宅ローンの場合、審査の自動化を図ったものは数多く提案されている。例えば、端末機から受信した基礎情報をもとに融資の適格・不適格の自動判定を行うコンピュータを備えたシステムは、特許文献1や特許文献2に記載されている。
特許文献1に記載のものは、自動判定コンピュータを備え、端末機から受信した人定事項(申込者を特定する情報)を信用照会応答コンピュータ(全国銀行個人信用情報センタのコンピュータ)に送信して申込者の信用状況を問合わせ、回答として得た信用状況回答情報と、上記端末機から受信した基礎情報(申込者によって提示された年収額、物件評価額情報)をもとに、融資の適格・不適格を判定するようにしている。また、自動審査の欠点を補うために裁量審査用の端末機を備え、金融機関の役職者等が自動判定の内容を検閲して、権限に応じた審査裁量を加えられるようにしている。
特許文献2に記載のシステムは、特許文献1と同様に住宅ローンを対象としたもので、ローン審査サーバ及びローン契約サーバを備え、ローン審査サーバでは、不動産業者端末から受信した個人情報、購入物件情報、及び借入要項等の契約情報に基づいて、住宅ローンの金銭消費貸借契約の締結の可否を審査するようにしている。この特許文献2に記載のローン審査サーバでは、正式審査の前に簡易審査を行うようにしており、申込人の生年月日、借入れ金額、借入れ期間、申込人の年収、物件価格、申込人の職業等の情報をもとに簡易審査(事前チェック)を実行し、簡易審査を通過した場合に、不動産業者端末から受信した申込人の属性データ(個人情報,借入情報,勤務先情報,借入要項,資金の返金計画,連帯保証人に関する情報など)に基づいて、申込みの矛盾点、重複融資の有無などをチェック項目とした審査を実行するようにしている。
特開2002−288426公報 特開2003−223559公報
上述のような住宅ローンと比較して、アパートローンやアパート併用住宅ローンの契約においては、例えば、賃貸用集合住宅のオーナーとハウスメーカーとの間で建築請負契約を交わし、ハウスメーカーを介在して金融機関との間で融資の契約を交わしている。そして、賃貸用集合住宅ローンの審査は、前述のように、オーナー,ハウスメーカー,融資を受ける金融機関の三者が介在し、書面に記入された個人情報や物件情報等をもとに人手により行われているのが現状である。そのため、融資申込者である「オーナー」、賃貸用集合住宅の建築やローンの申込手続を委託された「ハウスメーカーの担当者」、融資を行う「金融機関の担当者」との間では、融資を決定するまでには、頻繁に会合したり、何度も書類のやり取りをしたりするといった作業が発生し、多大な労力を費やしていた。
一方、住宅ローンは、既に建設されている住宅に入居する入居者を融資の対象としており、審査するために融資申込者が提示する情報は、賃貸用集合住宅のローンと比較して少なく、審査のアルゴリズムも単純である。また、住宅ローンの場合は、ハウスメーカーのような第三者機関が介在せず、融資申込者と金融機関との間で契約を交わせば良い。そのため、住宅ローンの審査システムの構築は比較的容易に行うことができるため、背景技術で例示したような審査システムが構築されている。
これに対して、賃貸用集合住宅ローンの場合は、建物や土地の有効利用を考えている人や、これから建物を建ててアパート経営等を行おうと考えている人を対象としており、ハウスメーカーが介在して、建築請負契約や融資の契約を交わす形態となる。また、賃貸用集合住宅ローンの場合は、融資申込者であるオーナーの収入源の要素として賃料収入が入るため、空室の数によって収入が変動する。そのため、入居率や建物の維持修繕費等の収入源の変動要素を考慮する必要があり、審査の自動化が困難であった。
ところで、アパートやアパート併用住宅等の賃貸用集合住宅のオーナーに対する融資を決定するまでの主要な審査としては、融資申込者の返済能力に係る審査、個人の信用状態(多重債務,取引停止処分の有無など)に係る審査、担保物件に係る審査などがある。ハウスメーカーとオーナーとで事業計画などを立案する場合、金融機関に対して正式に融資を申込む前に、希望額の融資を受けられるかどうかを把握したり、賃貸用集合住宅の経営が成り立つどうかを把握したりすることが重要である。その場合、上記のような様々な審査のうち、融資の適格性を満たしているかどうか(特に返済能力に係る基本条件を満たしているかどうか)を審査して、その結果が即座に得られるようなシステムが実現すれば、労力的な負担や時間的な負担が著しく減少するため、ハウスメーカーやオーナーにとって非常に有効であり、金融機関にとっても一部の審査業務がハウスメーカーに移転されるので非常に有効である。
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、金融機関で実施される賃貸用集合住宅ローンに係る各種審査のうち、融資の適格性を満たしているかどうかの審査をハウスメーカー専用に設けたウェブサイトの審査サーバによって自動的に実行し、第三者機関であるハウスメーカーが融資の適格性を独自に判断できるようにした賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査システム及び方法並びにプログラムを提供することにある。
本発明は、賃貸用集合住宅ローンの審査を自動的に行う審査システム及び方法並びにプログラムに関するものであり、本発明の上記目的は、システムの発明に関しては、アパートやアパート併用住宅等の賃貸用集合住宅のローンを対象として、前記賃貸用集合住宅のオーナーに対する融資の適格性を満たしているかどうかを自動的に審査する機能を備えた賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査システムであって、
前記賃貸用集合住宅のハウスメーカー側の端末装置と通信ネットワークを介して接続される融資審査サーバを備え、前記融資審査サーバが、前記融資の適格性を判定するための判定要件の情報入力を促す画像を前記端末装置の表示部に表示する判定要件表示手段と、前記端末装置から前記融資の適格性の審査要求を受付けると共に前記判定要件の入力情報を前記端末装置から受信する判定要件受信手段と、前記受信した判定要件の入力情報に基づいて前記賃貸用集合住宅の賃料収入を含む返済原資を導出すると共に前記受信した判定要件の入力情報及び賦金率の設定情報に基づいて前記ローンに対する年間元利金返済額を導出し、前記導出した年間元利金返済額に対する前記返済原資の割合を元利金返済金余裕度として算定する元利金返済金余裕度算定手段と、前記算定した元利金返済金余裕度に基づいて前記融資の適格性を評価する融資適格性評価手段と、前記融資の適格性の評価結果を前記審査要求に対する審査結果として前記端末装置にリアルタイムに返信する審査結果送信手段とを有することによって達成される。
また、前記ローンの対象がアパートローンの場合、前記判定要件の事項が、アパートの月額募集家賃総額、建物建築価格、及び融資希望額を含み、前記元利金返済金余裕度算定手段は、前記月額募集家賃総額と入居率を含む収入評価係数とから前記アパートの賃料収入を導出すると共に、前記建物建築価格及び前記月額募集家賃総額を入力パラメータとして該当の入力パラメータと予め諸経費毎に設定された支出評価係数とから前記諸経費の要素である維持修繕費,土地固定資産税,建物固定資産税,及び管理費を導出し、前記元利金返済金余裕度を算定すること、前記ローンの対象がアパート併用住宅ローンの場合、前記判定要件の事項が、アパートの月額募集家賃総額、前記オーナーの給与収入を含む賃料収入以外の収入額、建物建築価格、及び融資希望額を含み、前記元利金返済金余裕度算定手段は、前記月額募集家賃総額と入居率を含む収入評価係数とから算定した前記アパートの賃料収入、及び前記賃料収入以外の収入額に基づいて前記返済原資を導出すると共に、前記建物建築価格及び前記月額募集家賃総額を入力パラメータとして該当の入力パラメータと予め諸経費毎に設定された支出評価係数とから前記諸経費の要素である維持修繕費,土地固定資産税,建物固定資産税,及び管理費を導出し、前記元利金返済金余裕度を算定すること、融資審査サーバが、インターネット上に開設されたウェブサーバであることによって、それぞれ一層効果的に達成される。
また、プログラムの発明に関しては、本発明の上記目的は、前記融資審査サーバに適用されるコンピュータプログラムであって、前記融資審査サーバのコンピュータを、前記融資審査サーバの各手段として機能させることによって達成される。
さらに、方法の発明に関しては、本発明の上記目的は、アパートやアパート併用住宅等の賃貸用集合住宅のローンを対象として、前記賃貸用集合住宅のハウスメーカー側からの審査要求を受付けて前記賃貸用集合住宅のオーナーに対する融資の適格性を満たしているかどうかを自動的に審査する賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査方法であって、前記審査を行うための融資審査サーバを通信ネットワーク上に設け、前記融資審査サーバが、前記融資の適格性を判定するための判定要件の入力情報を前記賃貸用集合住宅のハウスメーカー側の端末装置から前記通信ネットワークを介して受信する第1のステップと、前記受信した判定要件の入力情報に基づいて前記賃貸用集合住宅の賃料収入を含む返済原資を導出すると共に前記受信した判定要件の入力情報及び賦金率の設定情報に基づいて前記ローンに対する年間元利金返済額を導出し、前記導出した年間元利金返済額に対する前記返済原資の割合を元利金返済金余裕度として算定し、算定した元利金返済金余裕度に基づいて前記融資の適格性を評価する第2のステップとを含み、前記ハウスメーカー側の端末装置から前記融資の適格性の審査要求を前記融資審査サーバに送信し、前記審査要求を受信した前記融資審査サーバが前記第1及び第2のステップを実行すると共に、前記元利金返済金余裕度に基づく前記融資の適格性の評価結果を前記審査要求に対する審査結果として前記端末装置にリアルタイムに返信するようにすること、によって達成される。
また、前記ローンの対象がアパートローンの場合、前記判定要件の事項が、アパートの月額募集家賃総額、建物建築価格、及び融資希望額を含み、前記融資審査サーバが、前記第2のステップにおいて、前記月額募集家賃総額と入居率を含む収入評価係数とから前記アパートの賃料収入を導出すると共に、前記建物建築価格及び前記月額募集家賃総額を入力パラメータとして該当の入力パラメータと予め諸経費毎に設定された支出評価係数とから前記諸経費の要素である維持修繕費,土地固定資産税,建物固定資産税,及び管理費を導出し、前記元利金返済金余裕度を算定すること、前記ローンの対象がアパート併用住宅ローンの場合、前記判定要件の事項が、前記判定要件の事項が、アパートの月額募集家賃総額、前記オーナーの給与収入を含む賃料収入以外の収入額、建物建築価格、及び融資希望額を含み、前記融資審査サーバが、前記第2のステップにおいて、前記月額募集家賃総額と入居率を含む収入評価係数とから算定した前記アパートの賃料収入、及び前記賃料収入以外の収入額に基づいて前記返済原資を導出すると共に、前記建物建築価格及び前記月額募集家賃総額を入力パラメータとして該当の入力パラメータと予め諸経費毎に設定された支出評価係数とから前記諸経費の要素である維持修繕費,土地固定資産税,建物固定資産税,及び管理費を導出し、前記元利金返済金余裕度を算定すること、前記融資審査サーバが、インターネット上に開設されたウェブサーバであることによって、それぞれ一層効果的に達成される。
本発明によれば、金融機関で実施される賃貸用集合住宅ローンに係る各種審査のうち、融資の適格性を満たしているかどうかの審査を第三者機関であるハウスメーカー用のサーバにより自動的に実行する。そして、そのサーバによる自動審査の際には、融資の適格性を審査する指標として元利金返済金余裕度を算定して融資の適格性を評価し、その評価結果を審査要求に対する審査結果としてリアルタイムに返信するようにしている。そのため、金融機関の担当者との間で会合を設けたり、書面でやり取りしたりすることなく、第三者機関であるハウスメーカーが、融資の適格性を迅速且つ的確に判断することが可能となる。また、融資を行う金融機関側は、既に融資の適格性を満たしているかどうかの審査が行われているため、当該審査を省略することができ、十分条件を満たしているかどうかの審査として、個人の信用状態(多重債務,取引停止処分の有無など)の審査や担保物件による審査を行うだけで良くなり、賃貸用集合住宅ローンの審査に係る業務を大幅に省力することが可能になる。さらに、審査期間を大幅に短縮することが可能となる。さらに、融資申込者であるオーナーにとっては、融資希望額やアパートの月額募集家賃総額等の最小限の情報を提示するだけで、希望額の融資を受けられるかどうかを把握したり、賃貸用集合住宅の経営が成り立つどうかを把握したりすることが可能となる。また、ハウスメーカーにとっては、金融機関を介さずに融資の適格性を判断できるようになるので、オーナーとの建築請負契約などを円滑に交わすことが可能となる。また、融資の審査結果を確認した後に建設を開始することが可能となるので、建設後にオーナーが返済不能となった場合のリスクを回避することができる。さらに、建物や土地の有効利用を考えている人や、これから建物を建ててアパート経営等を行おうと考えている人に対して的確なプランを迅速に提示できるようになるので、水面下に埋もれている潜在的な事業を掘り起こすことが可能となる。
背景技術として説明したように、アパートローンやアパート併用住宅ローンに関する主要な審査としては、融資申込者であるオーナーの返済能力に係る審査、個人の信用状態(多重債務,取引停止処分の有無など)に係る審査、担保物件に係る審査などがある。本発明では、賃貸用集合住宅のオーナーに対する融資条件を「必要条件」と「十分条件」とに分離し、金融機関で実施される各種審査のうち、必要条件として融資の適格性を満たしているかどうかを審査する処理を、ハウスメーカー専用に設けた通信ネットワーク上の審査サーバにより実行してその審査結果をハウスメーカー側に提供し、第三者機関であるハウスメーカーが融資の適格性を独自に判断することを可能とした自動審査システムを提供するものである。
本発明で言う「融資の適格性の審査」とは、融資申込者である賃貸用集合住宅のオーナーの返済能力を主体として融資の基本要件を満たしているかどうかを審査するものであり、本発明では、返済能力を判断する指標として元利金返済金余裕度(DSCR)を用いている。そして、この元利金返済金余裕度を算定する際、ハウスメーカー側の端末装置から入力する情報を最小限とし、上記サーバがその最小限の入力情報に基づいて返済原資(収入と支出を勘案した返済原資)と年間元利金返済額とを導出し、導出した年間元利金返済額に対する返済原資の割合を元利金返済金余裕度として算定し、この元利金返済金余裕度に基づいて融資の適格性を自動的に評価するようにしている。
以下に説明する好ましい実施の形態では、ハウスメーカー専用のウェブサイトを開設し、ハウスメーカー側からの審査要求をウェブサーバが受付け、アパートの月額募集家賃総額や融資希望額等の最小限の入力情報に基づいて融資の適格性に係る審査処理を自動的に実行し、その審査結果をインターネットやファクシミリ網等の通信ネットワークを介して審査要求元の端末装置若しくは指定された情報処理装置にリアルタイムに提供する形態としている。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査システムの全体構成を示している。システムの中核となる融資審査サーバ20は、信託銀行等の管理運営機関によって管理/運営され、ハウスメーカー専用サイトとしてインターネット上に開設されたウェブサーバであり、通信ネットワーク1(本実施の形態ではインターネット)を介してハウスメーカー側の端末装置10及び融資を行う金融機関側の端末装置10aとそれぞれ相互に接続される。なお、本システムの必須の構成要素でない保守用コンピュータやファイルサーバ等(図示せず)については、説明を省略する。
ハウスメーカー側の端末装置10及び金融機関側の端末装置10aは、TCP/IPによる通信機能を有する汎用的な情報処理装置であり、PC(Personal Computer),携帯電話機,PDA(Personal Digital Assistants),モバイル端末,インターネットテレビジョン,自動車用ナビゲーション装置など、インターネットとの接続が可能な通信端末装置であれば良く、その種類には限定されない。
本実施の形態では、融資審査サーバ20は1台若しくは複数台のデータ処理装置で構成され、後述するDSCR(Debt Service Coverage Ratio)算定機能,融資の適格性評価機能などは、CPUにより実行されるコンピュータプログラムで実現される。なお、一部の機能をハードウェアで構成する形態も本発明に含まれる。
図2は、本発明の中核となる融資審査サーバのソフトウェア構成の一例を示す機能ブロック図である。
融資審査サーバ20は、端末装置10から審査要求を受付けて審査結果を返信するまでの一連の処理を制御する制御手段21と、融資の適格性を判定するための判定要件の情報入力を促す画像Dpを端末装置10の表示部に表示する判定要件表示手段22と、端末装置10から融資の適格性の審査要求を受付けると共に判定要件の入力情報Diを端末装置10から受信する判定要件受信手段23と、元利金返済金余裕度(DSCR)を算定する元利金返済金余裕度算定手段24(以下「DSCR算定手段」と言う)とを備えている。
DSCR算定手段24では、端末装置10から受信した判定要件の入力情報Diに基づいて賃貸用集合住宅の賃料収入を含む返済原資を導出すると共に、受信した判定要件の入力情報Di及び賦金率の設定情報に基づいて賃貸用集合住宅ローンに対する年間元利金返済額を導出し、導出した年間元利金返済額に対する返済原資の割合を上記「元利金返済金余裕度(DSCR)」として算定する。
融資審査サーバ20は、さらに、上記DSCR算定手段24により算定した元利金返済金余裕度に基づいて融資の適格性を評価する融資適格性評価手段25(以下「適格性評価手段」と言う)と、端末装置10からの審査要求に対する応答データとして上記融資の適格性の評価結果Doをリアルタイムに返信する審査結果送信手段26とを備えている。
上記DSCR算定手段24で用いる賦金率の設定情報は、例えばアパートローン(及びアパート併用住宅ローン)の金利種類及び融資期間に応じて予め設定され、想定賦金率情報テーブル27に記憶されている。
金融機関の融資担当部門に設置される端末装置10aは、例えば、想定賦金率の情報やハウスメーカーの認証情報などの情報Siを入力して融資審査サーバ20のデータベースやテーブルに登録したり、登録内容を変更したり、あるいは、ハウスメーカー営業部員と通信ネットワーク経由で情報交換したりするのに使用される。また、融資担当部門に設置される端末装置10aや営業部員が携帯する端末装置10aからは、融資審査サーバ20に登録されているユーザ情報や審査履歴等の情報Soを閲覧できるようになっている。
上述のような構成において、先ず、本発明に係る融資自動審査システムの動作例を図3のフローチャートを参照して説明する。なお、アクセス制限や情報セキュリティ、障害監視等に係る処理については公知の技術を用いており、ここでは説明を省略する。また、ここでは、賃貸用集合住宅がアパート(マンションを含む)の場合を例とし、その新築時又は借替時に利用されるアパートローンを審査する場合を具体例として説明する。但し、アパート併用住宅ローンを審査する場合も、全体の流れは同様である。
アパート経営者からアパートローンの相談を受けたハウスメーカーの担当者は、返済の原資となる家賃収入によって融資金額の返済が可能であるかを、端末装置10から融資審査サーバ20にアクセスして問合わせる。本実施の形態では、融資審査サーバ20は、インターネット上に開設されたウェブサーバであり、担当者は、端末装置10に搭載されているブラウザソフトを用いて融資審査サーバ20にアクセスする。
融資審査サーバ20のホームページのメニューの中から「融資の適格性審査」を示す項目がクリックされると、融資審査サーバ20の判定要件表示手段22では、例えば図4に示すような画像を判定要件入力画面として端末装置10の表示部に表示し、融資の適格性を判定するための判定要件の情報入力を促す(ステップS1)。
本発明においては、端末装置10側で入力する判定要件の入力情報(融資の適格性を自動判定する上で必要となる入力パラメータ)を最小限とし、その最小限の入力パラメータに基づいてアパート経営に伴う収支の額を導出すると共に、元利金返済金余裕度の値を算定するようにしている。
ここで、上記判定要件の入力情報について説明する。図4の画面例では、入力事項として、アパートの月額募集家賃総額、建物建築価格、及び融資希望額が表示される。端末装置10側では、マウスやキーボード等の入力手段を用いて上記の入力情報を入力し、画面上の「確認」ボタンをクリックする。このクリック操作によって、端末装置10からの融資の適格性の審査要求が通信ネットワーク1を介して融資審査サーバ20に送信される。端末装置10側では、融資審査サーバ20からの審査結果の受信待ちとなる。
融資審査サーバ20の判定要件受信手段23では、端末装置10から審査要求を受付けると共に判定要件の入力情報を受信する(ステップS2)。
DSCR算定手段24は、判定要件受信手段23により受信した判定要件の入力情報に基づいてアパートの賃料収入を含む返済原資を導出する。アパートローンの場合は、判定要件の入力情報は、具体例としては、月額募集家賃総額I(1)、建物建築価格I(2)、及び融資希望額I(3)の各情報)であり、上記返済原資は、これらの入力情報I(1)〜I(3)と返済原資評価用係数(後述する入居率を含む収入評価係数,及び諸経費毎に設定された支出評価係数)とから導出する。
ここで、図3のステップS3における「返済原資の導出処理」について、具体例を示して説明する。
アパートのオーナーの年間の収入合計は、アパートの賃料収入(駐車場の賃料を含む収入)の総額とし、その他の一時的な雑収入(礼金,更新料等)は“0”と見なして算出する。そして、想定入居率,経年劣化割合,インフレ率等の増減要素を1つの収入評価係数α1(例えばα1=90%)として、収入合計Aを次の数1により算出する。
(数1)
収入合計A=α1×I(1)×12
なお、上記収入評価係数α1の要素となる入居率は、新築の場合は新築当初の入居率の想定値(%)を上記「想定入居率」としても良いが、建物の経年劣化等による年毎の入居率の低下を推定し、所定期間における各入居率の平均値(若しくは下限の入居率)を上記「想定入居率」とするのが好ましい。また、中古購入/借換の場合は、過去の所定期間の平均賃料を入力情報の付随情報として端末装置10から受信し、月額に換算した平均賃料÷月額募集家賃総額I(1)を想定入居率として評価係数α1を補正するようにしても良い。
一方、年間の支出合計Bについては、アパート経営に伴う代表的な諸経費の総額とし、その他の経費(敷金/保証金返済額,火災保険料等)と支出(アパート経営に関連しない支出)は“0”と見なして算出する。本例では、ハウスメーカー側の端末装置10から受信した判定要件の入力情報に含まれる月額募集家賃総額I(1)、及び建物建築価格I(2)と、予め諸経費毎に設定された支出評価係数α2〜α5とに基づいて、諸経費の要素である維持修繕費B1,土地固定資産税B2,建物固定資産税B3,管理費B4を次の数2〜数5により算出し、これらの諸経費B1〜B4の総和を数6により算出し、支出合計Bとする。なお、本例では、下記の数3に用いる「土地固定資産税評価額」は予め設定された評価額であり、例えばアパートを建てる土地の面積が150mであると想定し、その土地に対する固定資産税評価額である。
(数2)
維持修繕費B1=α2×I(2)
但し、係数α2は、所定期間後(例えば10年後)の維持修繕費用を評価するための維持修繕費評価係数(%)(例えばα2=1.0%)
(数3)
土地固定資産税B2=α3×土地固定資産税評価額
但し、係数α3は、土地面積が200m以下を想定し、税率,軽減割合(小規模住宅用地の評価割合)を要素とした固定資産税評価係数(例えばα3=0.333%)
(数4)
建物固定資産税B3=α4×I(2)
但し、係数α4は、建物比率が75%であると見なし、評価割合,税率,軽減割合を要素とした建物固定資産税評価係数(例えばα4=0.935%)
(数5)
管理費B4=α5×I(1)×12
但し、係数α5は、管理会社等に管理を委託した場合を想定したときの月額募集家賃に対する管理費の割合(例えばα5=5%)
(数6)
支出合計B=B1+B2+B3+B4
そして、上記数1で求めた収入合計Aと、上記数6で求めた支出合計Bとを用いて、次の数7により返済原資V1を算出する。
(数7)
返済原資V1=A−B
DSCR算定手段24では、上記のようにして返済原資V1を導出すると共に(ステップS3)、判定要件の入力情報に含まれる融資希望額I(3)と賦金率の設定情報とに基づいて、元利金返済額V2を導出する。
元利金返済額V2の導出方法について、より詳しく説明すると、DSCR算定手段24で用いる賦金率の設定情報は、前述したように例えばローンの金利種類及び融資期間に応じて予め設定され、想定賦金率情報テーブル27に記憶されている。DSCR算定手段24では、金利種類及び融資期間に対応する賦金率kを想定賦金率情報テーブル27から読み出し、次の数8により年間元利金返済額V2を算出する。なお、本例では、金利種類が「変動金利型」で融資期間が「15年」というように、ローンの形態が予め設定されており、その形態に対応する賦金率kが想定賦金率情報テーブル27から読み出される(ステップS4)。
(数8)
V2=I(3)×k
そして、次の数9に示すように、年間元利金返済額V2に対する返済原資V1の割合を元利金返済金余裕度(DSCR)として算定する(ステップS5)。
(数9)
DSCR=V1/V2
適格性評価手段25では、算定した元利金返済金余裕度に基づいて融資の適格性を評価する。ここで言う「融資の適格性の評価」とは、融資申込者の返済能力を要素とした適格性を評価するものであり、本実施の形態では、元利金返済金余裕度(DSCR)が所定の基準範囲内であれば返済能力があり、当該金融機関における融資の適格性を満たしていると判定する。その際、DSCRの値と複数の基準範囲とを比較することより、融資の適格性を複数段階で評価し、複数パターンの結果の中から1つの評価結果を選定する。例えば、DSCRの値が1.0を超えており、且つ適正な範囲内(例えば10未満)であるか否かを数10により判定し、その条件を満たしていれば融資の許容範囲内であると判断し、融資の適格性の審査結果を「適格(優良)」と評価する。そして、数10を満たしていなければ、融資金額を多少下げれば融資の許容範囲となるか否かを数11(例えば、S1(min)=1.0,γ=0.7)により判定し、許容範囲となるのであれば、審査結果を「適格に近い不適格(融資希望額を下げれば可)」と評価する。また、DSCRの値が1.0より極端に大きいか、あるいは極端に小さいかを数12、数13により判定し、DSCRの値が例えば0.1以下あるいは10.0以上であれば、「不適格(入力ミスの可能性有り)」というように、DSCRの値に応じて評価結果を選定する(ステップS6)。
(数10)
S1(min)<DSCR<S1(max)
(数11)
S1(min)×γ≦DSCR≦S1(min)
但し、γは、融資希望額を下げた場合に適格とする許容率
(数12)
DSCR≧S2
(数13)
DSCR≦S3
審査結果送信手段26では、適格性評価手段25により選定された評価結果(融資の適格性の度合を示す審査結果)を端末装置10に返信、若しくはファクシミリや受信メールサーバ等の指定された情報処理装置に送信する。
図5は、融資の適格性の審査結果を示す審査結果出力画面の一例を示している。端末装置10の表示部に審査結果を表示する場合は、例えば同図Bに示すように、判定条件の情報(前記判定要件の入力情報)と、その判定条件による審査結果とを画面上の所定領域に表示する。審査結果は、ハウスメーカーの担当者に提示(又はオーナーに直接提示)するものであるため、一見して理解できるように、上記の「適格(優良)」、「適格に近い不適格(融資希望額を下げれば可)」、「不適格(入力ミスの可能性有り)」を示す審査結果を所定の文言によって表示する形態とするのが好ましい。
例えば、図5の判定結果を示すウィンドウ内には、「収支判定上は弊社にご紹介願いたい案件です。なお、弊社で募集賃料に関しての適正判断と担保価格に関しての調査を至急行いますので、募集賃料に関する資料と担保評価に使用する資料を準備いただき、弊社のアパートローン担当窓口までご紹介いただきますようお願いします。」、「収支判定上は課題があります。借入金を少なくしていただくか他のアパートとの収支合算による方法でご相談願いたい案件です。まずは弊社のアパートローン担当窓口までご相談いただけますようお願いします。」、「入力データが桁違をしている可能性があります。あらためて入力データをご確認いただきますようお願いします。もし操作のことでご不明のことがありましたらまずは弊社のアパートローン担当窓口までご相談いただけますようお願いします。」といった文言が表示される。その際、例えば「適格に近い不適格(融資希望額を下げれば可)」の審査結果が返信された場合は、融資希望額だけを変更して「確認」ボタンを再度クリックすれば、上記ステップS2以降の処理が実行され、その条件による審査結果が返信される(ステップS7)。
以上のように、ハウスメーカーの担当者は、端末装置から最小限の情報を入力するだけで、融資の適格性の審査結果をリアルタイムに得ることができる。
次に、アパート併用住宅ローンの場合を例として、融資自動審査システムの動作例を説明する。なお、図3に示した審査処理の流れは、アパートローンの審査処理と同様であるため、ここでは、相違部分のみを説明する。
アパートローンの収入源がアパートの賃料収入であるのに対し、アパート併用住宅ローンの収入源は、アパートの賃料収入+賃料収入以外の収入(オーナーの給与収入,事業収入等)である。そのため、図3のステップS1において、ハウスメーカー側で入力する判定要件の情報としては、オーナーの給与収入を含む賃料収入以外の収入額I(4)が追加される。そして、ステップS3における「返済原資の導出処理」においては、DSCR算定手段24では、前記数1の代わりに、収入合計A=α1×I(1)×12+I(4)の数式を用いて収入合計Aを算出する。以降のステップS4〜S7の処理は、アパートローンと同様であるため、説明を省略する。
次に、元利金返済金余裕度の算定方法の他の例について説明する。
上述した実施の形態では、ハウスメーカー側の端末装置から入力する情報を最小限とするために、オーナーが所有する土地の面積や土地固定資産税評価額、建物比率など、想定した値を用いて返済原資を算定するようにしているが、それらの一部の情報を端末装置から入力する形態としても良い。また、ローンの形態は固定とし、その形態での賦金率を用いて元利金返済額を算定するようにしているが、ローンの形態を端末装置から入力する形態としても良い。
例えば、ローンの形態と土地固定資産税評価額を端末装置から入力する形態とした場合には、融資審査サーバ20の判定要件表示手段22では、図4の判定要件入力画面の代わりに、図6に示すような判定要件入力画面を端末装置10の表示部に表示する。本例では、上述した実施の形態と比較して、判定要件の入力情報として土地固定資産税評価額,希望金利種類,及び融資期間を追加している。図6中の希望金利種類と融資期間は選択項目であり、クリック操作等によって希望する金利種類と融資期間(例えば、15年,16年,…,30年の中の所望の期間)を選択して指定する。アパートローンの場合、金利種類としては、例えば固定金利選択型10年もの、固定金利選択型5年もの、固定金利選択型3年もの、固定金利選択型3年もの、固定金利選択型2年もの、及び変動金利型があり、これらの中から選択された金利種類を選択できるようにしている。
このような実施の形態とした場合、融資審査サーバのDSCR算定手段24では、図6に示した判定要件の入力情報(アパートの月額募集家賃総額、建物建築価格、土地固定資産税評価額、融資希望額、希望金利種類、及び融資期間)に基づいて元利金返済金余裕度を算定する。算定に用いる数式(前記数1〜数9)は同様であり、ここでは、融資審査サーバのDSCR算定手段24における処理の相違部分について説明する。
DSCR算定手段24は、前記数3によって「土地固定資産税B2」を算出する際に、土地固定資産税評価額は想定値を用いているが、本実施の形態では、判定要件の入力情報として端末装置10から入力された土地固定資産税評価額を用いて「土地固定資産税B2」を算出する。また、前記数8によって「元利金返済額V2」を算出する際に、賦金率kは、予め設定されたローンの形態に対応する賦金率を用いているが、本実施の形態では、判定要件の入力情報として端末装置10から入力された希望金利種類と融資期間を用い、それらの金利種類及び融資期間に対応する賦金率kを想定賦金率情報テーブル27から読み出して、前記数8によって「元利金返済額V2」を算出する。そして、前記数9によって元利金返済金余裕度を算定する。
以上のように、判定要件の入力情報として、例えば土地固定資産税評価額,希望金利種類,及び融資期間を追加することで、元利金返済金余裕度の算定値の精度が向上し、融資の適格性をより正確に評価することが可能となる。
なお、上述した実施の形態では、平均値等の評価係数によって1つのDSCRを算定し、その算定値に基づいて融資の適格性を評価する場合を例として説明したが、入居率の変動やインフレ率の変動を考慮して「各年の元利金返済金余裕度DSCR」を算定し、所定期間(若しくは返済期間)の間、DSCRの値が基準範囲内を維持できるか否かを判定することによって、融資の適格性を評価する形態としても良い。その場合、例えば、建物の経年劣化に伴う入居率の変動、推定されるインフレ率の変動など、年毎の収支の増減要素を前述の「収入評価係数α1」、「維持修繕費評価係数α2」などに組込んで年毎の評価係数を予め設定し、記憶手段に記憶しておく。そして、DSCR算定手段24では、上記年毎の評価係数を用いて、各年の返済原資V1と元利金返済額V2とを所定期間分算定し、算定した各年の返済原資V1と元利金返済額V2とから上記「各年のDSCR」を算定する。そして、適格性評価手段25では、各年のDSCRと基準範囲とを比較して、例えば全てが基準範囲内であれば、融資の適格性を満たしていると判定する。このような実施形態とすることで、融資の適格性を一層的確に審査することができる。
本発明に係る賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査システムの全体構成を示す模式図である。 本発明の中核となる融資審査サーバのソフトウェア構成の一例を示す機能ブロック図である。 本発明に係る融資自動審査システムの動作例を説明するためのフローチャートである。 判定要件の情報入力を促す判定要件入力画面の一例を示す画面図である。 融資の適格性の審査結果を示す審査結果出力画面の一例を示す画面図である。 元利金返済金余裕度の算定方法の他の例における判定要件入力画面の一例を示す画面図である。
符号の説明
10 端末装置
20 融資審査サーバ
21 制御手段
22 判定要件表示手段
23 判定要件受信手段
24 元利金返済金余裕度算定手段(DSCR算定手段)
25 融資適格性評価手段
26 審査結果送信手段
27 想定賦金率情報テーブル

Claims (9)

  1. アパートやアパート併用住宅等の賃貸用集合住宅のローンを対象として、前記賃貸用集合住宅のオーナーに対する融資の適格性を満たしているかどうかを自動的に審査する機能を備えた賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査システムであって、
    前記賃貸用集合住宅のハウスメーカー側の端末装置と通信ネットワークを介して接続される融資審査サーバを備え、前記融資審査サーバが、前記融資の適格性を判定するための判定要件の情報入力を促す画像を前記端末装置の表示部に表示する判定要件表示手段と、前記端末装置から前記融資の適格性の審査要求を受付けると共に前記判定要件の入力情報を前記端末装置から受信する判定要件受信手段と、前記受信した判定要件の入力情報に基づいて前記賃貸用集合住宅の賃料収入を含む返済原資を導出すると共に前記受信した判定要件の入力情報及び賦金率の設定情報に基づいて前記ローンに対する年間元利金返済額を導出し、前記導出した年間元利金返済額に対する前記返済原資の割合を元利金返済金余裕度として算定する元利金返済金余裕度算定手段と、前記算定した元利金返済金余裕度に基づいて前記融資の適格性を評価する融資適格性評価手段と、前記融資の適格性の評価結果を前記審査要求に対する審査結果として前記端末装置にリアルタイムに返信する審査結果送信手段とを有することを特徴とする賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査システム。
  2. 前記ローンの対象がアパートローンの場合、前記判定要件の事項が、アパートの月額募集家賃総額、建物建築価格、及び融資希望額を含み、前記元利金返済金余裕度算定手段は、前記月額募集家賃総額と入居率を含む収入評価係数とから前記アパートの賃料収入を導出すると共に、前記建物建築価格及び前記月額募集家賃総額を入力パラメータとして該当の入力パラメータと予め諸経費毎に設定された支出評価係数とから前記諸経費の要素である維持修繕費,土地固定資産税,建物固定資産税,及び管理費を導出し、前記元利金返済金余裕度を算定することを特徴とする請求項1に記載の賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査システム。
  3. 前記ローンの対象がアパート併用住宅ローンの場合、前記判定要件の事項が、アパートの月額募集家賃総額、前記オーナーの給与収入を含む賃料収入以外の収入額、建物建築価格、及び融資希望額を含み、前記元利金返済金余裕度算定手段は、前記月額募集家賃総額と入居率を含む収入評価係数とから算定した前記アパートの賃料収入、及び前記賃料収入以外の収入額に基づいて前記返済原資を導出すると共に、前記建物建築価格及び前記月額募集家賃総額を入力パラメータとして該当の入力パラメータと予め諸経費毎に設定された支出評価係数とから前記諸経費の要素である維持修繕費,土地固定資産税,建物固定資産税,及び管理費を導出し、前記元利金返済金余裕度を算定することを特徴とする請求項1に記載の賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査システム。
  4. 前記融資審査サーバが、インターネット上に開設されたウェブサーバである請求項1乃至3のいずれかに記載の賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査システム。
  5. 前記融資審査サーバに適用されるコンピュータプログラムであって、前記融資審査サーバのコンピュータを、請求項1乃至4いずれかに記載の融資審査サーバの各手段として機能させるための融資審査処理プログラム。
  6. アパートやアパート併用住宅等の賃貸用集合住宅のローンを対象として、前記賃貸用集合住宅のハウスメーカー側からの審査要求を受付けて前記賃貸用集合住宅のオーナーに対する融資の適格性を満たしているかどうかを自動的に審査する賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査方法であって、
    前記審査を行うための融資審査サーバを通信ネットワーク上に設け、
    前記融資審査サーバが、前記融資の適格性を判定するための判定要件の入力情報を前記賃貸用集合住宅のハウスメーカー側の端末装置から前記通信ネットワークを介して受信する第1のステップと、前記受信した判定要件の入力情報に基づいて前記賃貸用集合住宅の賃料収入を含む返済原資を導出すると共に前記受信した判定要件の入力情報及び賦金率の設定情報に基づいて前記ローンに対する年間元利金返済額を導出し、前記導出した年間元利金返済額に対する前記返済原資の割合を元利金返済金余裕度として算定し、算定した元利金返済金余裕度に基づいて前記融資の適格性を評価する第2のステップとを含み、
    前記ハウスメーカー側の端末装置から前記融資の適格性の審査要求を前記融資審査サーバに送信し、前記審査要求を受信した前記融資審査サーバが前記第1及び第2のステップを実行すると共に、前記元利金返済金余裕度に基づく前記融資の適格性の評価結果を前記審査要求に対する審査結果として前記端末装置にリアルタイムに返信するようにしたことを特徴とする賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査方法。
  7. 前記ローンの対象がアパートローンの場合、前記判定要件の事項が、アパートの月額募集家賃総額、建物建築価格、及び融資希望額を含み、前記融資審査サーバが、前記第2のステップにおいて、前記月額募集家賃総額と入居率を含む収入評価係数とから前記アパートの賃料収入を導出すると共に、前記建物建築価格及び前記月額募集家賃総額を入力パラメータとして該当の入力パラメータと予め諸経費毎に設定された支出評価係数とから前記諸経費の要素である維持修繕費,土地固定資産税,建物固定資産税,及び管理費を導出し、前記元利金返済金余裕度を算定することを特徴とする請求項6に記載の賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査方法。
  8. 前記ローンの対象がアパート併用住宅ローンの場合、前記判定要件の事項が、前記判定要件の事項が、アパートの月額募集家賃総額、前記オーナーの給与収入を含む賃料収入以外の収入額、建物建築価格、及び融資希望額を含み、前記融資審査サーバが、前記第2のステップにおいて、前記月額募集家賃総額と入居率を含む収入評価係数とから算定した前記アパートの賃料収入、及び前記賃料収入以外の収入額に基づいて前記返済原資を導出すると共に、前記建物建築価格及び前記月額募集家賃総額を入力パラメータとして該当の入力パラメータと予め諸経費毎に設定された支出評価係数とから前記諸経費の要素である維持修繕費,土地固定資産税,建物固定資産税,及び管理費を導出し、前記元利金返済金余裕度を算定することを特徴とする請求項6に記載の賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査方法。
  9. 前記融資審査サーバが、インターネット上に開設されたウェブサーバである請求項6乃至8のいずれかに記載の賃貸用集合住宅ローンの融資自動審査方法。
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