JP6215019B2 - 電動機用樹脂成形品、電動モータ、電動ポンプ及び電動機用樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
ドライバ部は、モータハウジングの端部とカバーとによって画定される空間内に、基板と樹脂製の台座とから成るドライバアッシーを備えている。台座にはコネクタ部が形成されており、コネクタ部には電源と基板とを電気的に接続するコネクタ端子(ターミナル)が設けられている。
ここで、コネクタ端子は、一端がコネクタ部に突出した状態になっている一方、他端が台座内にインサート成形されている。そして、コネクタ端子の他端は、所定の箇所で台座の外部に露出して基板に接続されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、端子同士が近接し、例えば交差してしまうと、クロストークによるノイズ発生の要因になってしまうので、台座の小型化、樹脂成形時のヒケの発生の防止を考慮しようとすると端子のレイアウトに制約を受けてしまうという課題がある。
さらに、各成形部を成形する際の肉厚ムラを最小限に抑制できるので、コネクタ部のように強度が必要な箇所の肉盗みを最小限に抑制することができる。さらに、強度が必要な箇所に合わせて電動機用樹脂成形品全体の肉厚を厚くする必要も無くなる。このため、電動機用樹脂成形品を、必要な強度を確保しつつ小型化できる。
また、第1連結部が前記1次成形部の外側に露出するように配置されているので、1次成形部を成形後に各ターミナルを確実に分離することができる。
また、第2連結部が前記2次成形部の外側に露出するように配置されているので、2次成形部を形成後に各ターミナルを確実に分離することができる。
さらに、各成形部を成形する際の肉厚ムラを最小限に抑制できるので、コネクタ部のように強度が必要な箇所の肉盗みを最小限に抑制することができる。さらに、強度が必要な箇所に合わせて電動機用樹脂成形品全体の肉厚を厚くする必要も無くなる。このため、電動機用樹脂成形品を、必要な強度を確保しつつ小型化できる。
さらに、各成形部を成形する際の肉厚ムラを最小限に抑制できるので、コネクタ部のように強度が必要な箇所の肉盗みを最小限に抑制することができる。さらに、強度が必要な箇所に合わせて電動機用樹脂成形品全体の肉厚を厚くする必要も無くなる。このため、電動機用樹脂成形品を、必要な強度を確保しつつ小型化できる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、電動ポンプの斜視図、図2は、電動ポンプの中心軸Oを含む縦断面図である。
図1、図2に示すように、電動ポンプ1は、例えば、ハイブリッド車両の駆動用モータや、この駆動用モータと連結されるギヤボックス等にオイルを圧送するためのものである。電動ポンプ1は、ハウジング10と、ハウジング10の内部に収納されるブラシレスモータ20と、ブラシレスモータ20を制御するための制御装置50と、ハウジング10の外部に設けられブラシレスモータ20により駆動されるポンプ部90とを備えている。
ここで、ブラシレスモータ20及びポンプ部90は、電動ポンプ1の中心軸Oと共通の中心軸を有している。以下の説明では、中心軸Oに沿う方向を軸方向といい、中心軸Oと直交する方向を径方向といい、中心軸O回りに周回する方向を周方向という。
モータケース11の内側にはブラシレスモータ20が配置され、モータケース11の開口部12側である軸方向の端部には、制御装置50が一体的に連結するように配置され、モータケース11の底部13側である他方側の端部(外端面14)には、ポンプ部90が一体的に連結するように配置されている。
モータケース11は略円筒状の筒部11aを有しており、筒部11aの内周面にステータ21が接着や圧入等により固定されている。ステータ21は、略円筒状のステータコア21aにより形成されている。ステータコア21aは、例えばプレス加工によって、周方向に所定数(例えば、本実施形態では9個)に分割された状態で略環状に打ち抜かれた金属板(電磁鋼板)を、軸方向に複数枚積層したものであって、コイル26を巻装するためのティース23が放射状に複数(例えば、本実施形態では9本)形成されている。
バスバーリングユニット28は、外部からの電力をコイル26に供給するためのものであって、絶縁材料からなる略円環状のリングホルダ28aに、金属製の複数(本実施形態では4個)のバスバーリング28bが埋設されて形成されている。各バスバーリング28bには、それぞれ所定のコイル26の端末部が電気的に接続されて、各相用バスバーに割り当てられている。
ベアリング保持部13bには、ベアリング6が内嵌されている。また、シール保持部13cには、例えば耐油性を有するアクリルゴム等により形成されたリング状のオイルシール7が内嵌されている。
ポンプ部90は、所謂トロコイドポンプであり、モータケース11の外端面14に取り付けられたポンプケース91と、ポンプケース91内に設けられたインナロータ92及びアウタロータ93と、軸方向の外側からポンプケース91を覆うポンプカバー94とにより構成されている。ポンプケース91は、例えば鉄(炭素鋼)やアルミニウム等の金属材料により枠状に形成されており、内側が軸方向視で略円形状のポンプ収納部91aになっている。
アウタロータ93は、インナロータ92と同様に、例えば、鉄(炭素鋼)やアルミニウム等の金属材料により形成されており、インナロータ92の外歯と噛合可能であって、インナロータ92の外歯よりも多い複数(本実施形態では8個)の内歯を有している。アウタロータ93は、その外径がポンプ収納部91aの内径よりも僅かに小さくなるように形成されている。アウタロータ93は、インナロータ92の回転に伴い、アウタロータ93の外周面の一部がポンプ収納部91aの内周面に支持されて回転する。
尚、複数のボルト96によってポンプケース91をモータケース11の外端面14に締結すると、Oリング97、Oリング98が軸方向に圧縮されることで各部のシール性を発揮するようになっている。
同図に示すように、モータケース11の開口部12側の端部には、ベアリングホルダ4よりも軸方向の外側に、制御装置50を取り付けるための制御装置配設部40が一体成形されている。制御装置配設部40は、軸方向から見て略長方形状に形成されており、その大部分に、モータケース11の開口部12と連通する配設用開口41が形成されている。制御装置配設部40の長手方向一端部には、軸方向から見てモータケース11の径方向の外側に張り出すフランジ部42が形成されている。フランジ部42の中央部には、軸方向に貫通する貫通孔43が形成されている。
図4は、制御装置をモータケースの内側から見た外観斜視図、図5は、制御装置をモータケースの外側から見たときの外観斜視図である。
図4、図5に示すように、制御装置50は、主に本体部分を構成する略板状のバスバーユニット本体53と、ブラシレスモータ20(図2参照)を駆動するモータ駆動ユニット66と、モータ駆動ユニット66を制御するモータ制御ユニット71と、外部電源から供給される電流のノイズを抑制する複数の雑防素子80とにより構成されている。
尚、以下の説明では、バスバーユニット本体53におけるモータケース11とは反対側である外側の面を第1主面51とし、第1主面51とは反対側、つまり、モータケース11側の面を第2主面52として説明する。
図6は、バスバーユニット本体を第2主面側から見たときの平面図、図7は、バスバーユニット本体の縦断面図である。
図6、図7に示すように、バスバーユニット本体53は、略板状の絶縁材料からなる樹脂モールド体153を有し、この樹脂モールド体153の内部に、複数のバスバー100が埋設されていると共に、樹脂モールド体153に、外部機器から延びるコネクタ(何れも不図示)が嵌着可能なコネクタ部58が一体成形されたものである。コネクタ部58は、中心軸O(図2参照)と同方向に沿って立設されている。
樹脂モールド体153は、コネクタ部58に埋設されている1次成形部154と、1次成形部154を覆う2次成形部155とにより構成されている。
バスバーユニット本体53に埋設されている各バスバー100は、全て交差することなく、横並びに配置された状態になっている。このため、クロストークによるノイズの発生を抑制するように構成されている。
図7〜図9に示すように、1次成形部154は、コネクタ部58を構成する略直方体状の1次コネクタ本体部156と、1次コネクタ本体部156の先端面156aに立設された3つの仕切板部157a,157b,157cと、1次コネクタ本体部156の基端に形成されたフランジ部158とが一体成形されたものである。
同図に詳示するように、信号系ターミナルバスバー101a〜101dは、1次コネクタ本体部156、及びフランジ部158内に沿うように金属板材を屈曲して形成されている。そして、信号系ターミナルバスバー101a〜101dは、1次コネクタ本体部156の先端面156aから突出するコネクタ側端部110aと、フランジ部158の他側158bから突出する制御ユニット側端部110bと、これら端部110a,110bに跨るように設けられ、2つの端部110a,110bを連結する渡り部110cとを有している。
また、信号系ターミナルバスバー101a〜101dの制御ユニット側端部110bは、フランジ部158の他側158bから突出した後、コネクタ側端部110aの突出方向と同じ方向に向かって屈曲形成されている。
渡り部111cの両先端のうちの一方の端部(図9における右側の端部、図10における左側の端部)には、制御ユニット側端部111bが一体成形されていると共に、雑防素子接続部111eが一体成形されている。
一方、中央に配置されている仕切板部157bと、他方の外側に配置されている仕切板部157aとの間には、1次コネクタ本体部156を立設方向で貫通するように挿通孔167が形成されている。
シール部164は、第2主面52側が中心軸O(図2参照)と直交する平坦面164aになっている。この平坦面164aが、バスバーユニット本体53とモータケース11
フランジ部42との間をシールするためのシール面として構成されている。
ここで、図2、図3に示すように、コネクタ部58は、制御装置50を制御装置配設部40に取り付けたときに、フランジ部42の貫通孔43を通じてハウジング10の外部に導出されるようになっている。この状態では、バスバーユニット本体53の平坦面164aと、ハウジング10のフランジ部42との間に、コネクタ部58周りに環状に配されたシール部材56が挟持される。
また、第1バスバー用開口54aよりもコネクタ部58側には、短手方向一側寄りに、厚さ方向に貫通する第2バスバー用開口54bが形成されている。さらに、ベース本体165のシール部164側には、厚さ方向に貫通する第3バスバー用開口54cが形成されている。
この他に、図6に詳示するように、ベース本体165の先端部165a側には、複数の肉抜き部165bが形成されている。これにより、ベース本体165全体の肉厚がほぼ均一に設定される。
図10、図11に詳示するように、パワー用バスバー103a,103bは、ベース本体165の大部分に形成されているパワー用バスバー本体114aと、パワー用バスバー本体114aからコネクタ部58に向かって延出する制御ユニット側端部114b、雑防素子接続部114c、及び複数の舌片部114dと、パワー用バスバー本体114aからコネクタ部58とは反対側に向かって延出する複数のモータ駆動ユニット側端部114eとがそれぞれ一体成形されたものである。
モータ駆動ユニット側端部114eは、ベース本体165の第2バスバー用開口54bよりもやや先端部165a側に至るまで延出している。
尚、ベース本体165に埋設されているパワー用バスバー103a,103bの厚さ方向の位置は、ベース本体165の反りに対して低減効果を奏することができるパワー用バスバー103a,103bの位置を特定し、その位置に設定している。具体的には、ベース本体165の肉厚T4に対して、パワー用バスバー103a,103bの板厚をTm、ベース本体165の第1主面51からパワー用バスバー103a,103bまでの距離をTb1、ベース本体165の第2主面51からパワー用バスバー103a,103bまでの距離をTb2としたとき、
T4=Tb1+Tb2+Tm (Tb1≒Tb2)
となるように設定されている。
上述のような構成のもと、図4〜図6、図12に示すように、パワー用ターミナルバスバー102a,102b及びパワー用バスバー103a,103bは、雑防素子80(図5参照)を介して外部電源とモータ駆動ユニット66とを電気的に接続するようになっている。また、モータ制御ユニット71に、パワー用バスバー103a,103bの制御ユニット側端部114b電気的に接続されている。
さらに、モータ駆動ユニット66に、3相バスバー104a〜104cの基端115aが電気的に接続されている一方、バスバーリングユニット28の給電端子29a〜29cに、3相バスバー104a〜104cの先端115bが電気的に接続されている。
これにより、コネクタ部58周りに環状に配されたシール部材56は、ハウジング10のフランジ部42とバスバーユニット本体53の平坦面164aとにより、全周にわたって略均等に潰される。したがって、コネクタ部58周りの全周にわたって、高いシール性を確保できる。
また、カラー部材57a〜57dのうち、モータ駆動ユニット66側に設けられたカラー部材57c、57dの間には、カラー部材57c、57dの配設される面から段差をもって低く形成された段差面51aが形成されている。
尚、カラー部材57a〜57dを、図6に示す4つのカラー部材57a〜57dを結んだ領域よりも内側に配置してもよい。これによっても、ボルト116の締結荷重を略均一に発生させて、高いシール性を確保できる。
モータ駆動ユニット66の外側面には、例えばシリコーンゴムにより形成された放熱シート68が貼付されている。
図3に示すように、カバー部材46は、制御装置配設部40に対して例えばボルト117により締結固定されており、制御装置配設部40及び制御装置50を軸方向の外側から覆蓋している。
カバー部材46は、例えば鉄(炭素鋼)やアルミニウム、銅等の金属材料により形成されている。特に、カバー部材46は、熱伝導率が高く、軽量かつ廉価なアルミニウムにより形成されるのが望ましい。
また、この呼吸孔45は、呼吸機能を妨げる障害物を避けるよう制御装置50の第一主面51の段差面51aと対向する位置に設けられ、これにより制御装置50内部への気体の流通が円滑となるようになっている。
ここで、図2に示すように、制御装置50の第1主面51側に取り付けられたモータ駆動ユニット66は、カバー部材46の底壁48の内側面48aに、放熱シート68を介して接触するようになっている。これにより、モータ駆動ユニット66は、放熱シート68を介してカバー部材46に熱を伝達させて、効率よくカバー部材46の冷却フィン49から放熱できる。
また、カバー部材46は、ハウジング10の制御装置配設部40に締結固定されるため、制御装置50で発生した熱は、カバー部材46の冷却フィン49を介して放熱されるとともに、カバー部材46に比べて体積が大きく、熱伝導率の高いアルミニウム製のハウジング10側にも熱引きされて拡散されるため、制御装置50の冷却性能をさらに高めることができる。
次に、図13〜図16に基づいて、バスバーユニット本体53の製造方法について説明する。
図13は、バスバーユニット本体の製造工程のフローチャート、図14は、1次成形工程の説明図であって、(a)〜(c)は、各工程を示す。
まず、1次成形部154を成形する1次成形工程(図13におけるST100)について説明する。最初に、図13、図14(a)に示すように、1次成形部154を成形するための金型(不図示)に、信号系ターミナルバスバー101a〜101d、及び正極側のパワー用ターミナルバスバー102aをセットする(図13におけるST101)。
尚、図9に詳示するように、1次成形部154を成形する際のゲート位置GP0は、フランジ部158のコネクタ本体部156とは反対側のフランジ部端面158c側の略中心部位であって、内部にインサートされる信号系ターミナルバスバー101a〜101d、及びパワー用ターミナルバスバー102a,102bと軸方向で重ならない位置に設定されている。このようにゲート位置GP0を設定することにより、1次成形部154を成形する際に、注入される樹脂の圧力が、直接各バスバー101a〜101d、102a,102bに加わることなく、また、ショートショットを防止しながら1次成形部154を成形することができる。
図15、図16(a)〜図16(c)は、2次成形工程の工程説明図である。
2次成形工程では、まず、図13、図15に示すように、1次成形部154の挿通孔167に、負極側のパワー用ターミナルバスバー102bのコネクタ側端部111aを挿通する。
このとき、パワー用バスバー103a,103bの制御ユニット側端部114b同士が、制御ユニット側連結部107により連結されていると共に、パワー用バスバー103aの制御ユニット側端部114b(舌片部114d)とパワー用バスバー103bの舌片部114dとが、制御ユニット側連結部107により連結された状態になっている。さらに、パワー用バスバー103a,103bのモータ駆動ユニット側端部114e、及び3相バスバー104a〜104cの基端115aが、駆動ユニット側連結部108により連結された状態になっている。
ここで、1次コネクタ本体部156の基端に形成されたフランジ部158には、短手方向の一側158aに、大切欠き部160a,160aが形成されているので、カラー部材57a,57bの配置が阻害されることがない。
尚、図5に詳示するように、2次成形部155を成形する際のゲート位置GP1〜GP6は、ベース部163の第1主面51側のシール部164に1点、ベース本体165の第1バスバー用開口54aよりも先端部165a側に1点、ベース本体165の4隅であってカラー部材57a〜57dの側方側にそれぞれ1点ずつの合計6点設定されている。シール部164のゲート位置GP1は、雑防素子収納部60a〜60dよりもベース本体165とは反対側に配置されている。
このように、各ゲート位置GP1〜GP6を設定することにより、2次成形部155を成形する際の反りとショートショットを防止することができる。加えて、ゲート位置GP3〜GP6がカラー部材57a〜57dの側方側にそれぞれサイドゲートとして設けたことにより、二次成形部155におけるカラー部材57a〜57dの外周部位にウェルド(樹脂の合わせ面)が発生することなく、この部位の強度を確保し、バスバーユニット本体53をモータケース11の制御装置配設部40にボルト116で締結する際に発生する応力を効果的に受け止めることができる。
尚、本実施の形態においては、サイドゲートの個数をカラー部材57a〜57dの側方側の4つとしているが、金型に注入される樹脂の流れを考慮して、ベース本体165の側方の他の部位に追加で設定するようにしても良い。
また、ベース本体165の第3バスバー用開口54cを介し、制御ユニット側連結部107が外部に露出していると共に、ベース本体165の第2バスバー用開口54bを介し、駆動ユニット側連結部108が外部に露出している。
したがって、上述の実施形態によれば、バスバーユニット本体53の樹脂モールド体153を、コネクタ部58に埋設されている1次成形部154と、1次成形部154を覆う2次成形部155とにより構成し、1次成形部154により、一旦信号系ターミナルバスバー101a〜101d、正極側のパワー用ターミナルバスバー102aを一体化した後、2次成形部155により、負極側のパワー用ターミナルバスバー102b、各パワー用バスバー103a,103b、及び3相バスバー104a〜104cを一体化させているので、樹脂モールド体153の成形作業性を向上させることができる。
さらに、樹脂モールド体153を、1次成形部154を形成後に、この1次成形部154をインサート成形するように2次成形部155を形成しているので、各成形部154,155を形成する際の肉厚を、全体的にほぼ均一に設定することができる。このように、各成形部154,155を形成する際の肉厚ムラを最小限に抑制することができるので、コネクタ部58のような強度が必要な箇所の成形時のヒケの発生を抑制することができる。このため、バスバーユニット本体53の成形精度を向上させることができる。
さらに、肉厚ムラを無くすべく、強度が必要な箇所の肉厚に合わせて樹脂モールド体153全体の肉厚を厚くする必要がないので、バスバーユニット本体53を小型化できる。
また、1次成形部154の外側に、制御ユニット側連結部105が露出した状態になるので、1次成形部154を成形後に、信号系ターミナルバスバー101a〜101dを確実に分離することができる。
このように、各開口54b,54cを介して各連結部107,108を外部に露出させるので、ベース本体165に、パワー用バスバー103a,103b及び3相バスバー104a〜104cのほぼ全体を埋設させた状態で、パワー用バスバー103a,103b及び3相バスバー104a〜104cを分離することができる。このため、バスバーユニット本体53の絶縁性を高めることができる。
例えば、上述の実施形態では、電動ポンプ1のポンプ部90は、所謂トロコイドポンプである場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、例えば、インペラを有する非容積型の再生式ポンプであってもよい。
2 ブラシレスモータ(電動モータ)
10 ハウジング(モータハウジング)
11 モータケース(モータハウジング)
21 ステータ
31 ロータ
50 制御装置
53 バスバーユニット本体(電動機用樹脂成形品)
54a 第1バスバー用開口
54b 第2バスバー用開口(開口部)
54c 第3バスバー用開口(開口部)
58 コネクタ部
90 ポンプ部
100 バスバー(ターミナル)
101a,101b,101c,101d 信号系ターミナルバスバー(ターミナル、第1ターミナル群)
102a 正極側のパワー用ターミナルバスバー(1次パワー用ターミナルバスバー、ターミナル、第1ターミナル群)
102b 負極側のパワー用ターミナルバスバー(2次パワー用ターミナルバスバー、ターミナル、第2ターミナル群)
103a 正極側のパワー用バスバー(ターミナル、第2ターミナル群)
103b 負極側のパワー用バスバー(ターミナル、第2ターミナル群)
104a,104b,104c 3相バスバー(ターミナル、第2ターミナル群)
105 制御ユニット側連結部(第1連結部)
107 制御ユニット側連結部(第2連結部)
108 駆動ユニット側連結部(第2連結部)
110a コネクタ側端部(コネクタ端子)
110b 制御ユニット側端部
110c 渡り部
111a コネクタ側端部(コネクタ端子)
111b 制御ユニット側端部
111c,111d 渡り部
111e 雑防素子接続部
153 樹脂モールド体(樹脂本体)
154 1次成形部
155 2次成形部
161 2次コネクタ本体部(コネクタ本体部)
163 ベース部
165 ベース本体(ベース部)
Claims (11)
- 樹脂本体の内部に、複数のターミナルにより構成される第1ターミナル群及び第2ターミナル群が埋設され、外部機器から延びるコネクタが嵌着可能なコネクタ部が一体成形された電動機用樹脂成形品であって、
前記樹脂本体は、
前記第1ターミナル群を互いに交差しないように一体化し、これら第1ターミナル群の一端を、前記コネクタ部内に突出するコネクタ端子として機能させる1次成形部と、
この1次成形部をインサート成形する2次成形部とにより構成され、
前記2次成形部は、
前記1次成形部を埋設するようにして前記コネクタ部を形成するコネクタ本体部と、
前記コネクタ本体部の基端側に一体成形されると共に、前記第2ターミナル群を互いに交差しないように一体化するベース部とにより構成されており、
前記第2ターミナル群の一部は、前記1次成形部に組み込まれて前記コネクタ部内に突出する前記コネクタ端子として機能することを特徴とする電動機用樹脂成形品。 - 前記第1ターミナル群を構成する前記複数のターミナルは、信号の入出力を行うための信号系ターミナルバスバーと、電源を供給するための1次パワー用ターミナルバスバーとから成り、
前記第2ターミナル群を構成する前記複数のターミナルは、電源を供給するための2次パワー用ターミナルバスバーを有し、この2次パワー用ターミナルバスバーの一部が前記1次成形部に組み込まれることを特徴とする請求項1に記載の電動機用樹脂成形品。 - 前記第1ターミナル群を構成する前記複数のターミナルの少なくとも一部に、これらターミナルを互いに連結する第1連結部が形成され、この第1連結部が前記1次成形部の外側に露出するように配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動機用樹脂成形品。
- 前記第2ターミナル群を構成する前記複数のターミナルの少なくとも一部に、これらターミナルを互いに連結する第2連結部が形成され、この第2連結部が前記2次成形部の外側に露出するように配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電動機用樹脂成形品。
- 前記ベース部に、厚さ方向に貫通する開口部を形成し、この開口部を介して前記第2連結部が外部に露出していることを特徴とする請求項4に記載の電動機用樹脂成形品。
- 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の電動機用樹脂成形品と、
前記電動機用樹脂成形品が固定されるモータハウジングと、
前記モータハウジング内に収納され、前記電動機用樹脂成形品を介して外部機器に電気的に接続されるステータと、
前記モータハウジング内に回転自在に支持されているロータとを備えたことを特徴とする電動モータ。 - 請求項6に記載の電動モータと、
前記モータハウジングに一体化され、前記電動モータによって駆動されるポンプ部とを備えたことを特徴とする電動ポンプ。 - 樹脂本体の内部に、複数のターミナルにより構成される第1ターミナル群及び第2ターミナル群が埋設され、外部機器から延びるコネクタが嵌着可能なコネクタ部が一体成形された電動機用樹脂成形品の製造方法であって、
前記第1ターミナル群を互いに交差しないように一体化し、これら第1ターミナル群の一端が、前記コネクタ部内に突出するコネクタ端子となるように1次成形部を形成する1次成形工程と、
前記1次成形部を埋設するようにして前記コネクタ部を形成するコネクタ本体部と、前記コネクタ本体部の基端側に一体成形されると共に、前記第2ターミナル群を互いに交差しないように一体化するベース部とから成り、前記第1成形部をインサート成形する2次成形部を形成する2次成形工程とを有し、
前記第2ターミナル群の一部は、前記1次成形部に組み込まれて前記コネクタ部内に突出する前記コネクタ端子として機能することを特徴とする電動機用樹脂成形品の製造方法。 - 前記1次成形工程は、予め前記第1ターミナル群を構成する前記複数のターミナルの少なくとも一部を連結した状態で行われ、前記1次成形部を形成後、各ターミナルをそれぞれ分離する1次分離工程を有することを特徴とする請求項8に記載の電動機用樹脂成形品の製造方法。
- 前記2次成形工程は、予め前記第2ターミナル群を構成する前記複数のターミナルの少なくとも一部を連結した状態で行われ、前記2次成形部を形成後、各ターミナルをそれぞれ分離する2次分離工程を有することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の電動機用樹脂成形品の製造方法。
- 前記2次成形工程は、前記ベース部に、厚さ方向に貫通する開口部を形成し、
前記開口部は、前記第2ターミナル群を構成する前記複数のターミナルを連結している部位を露出するように形成されていることを特徴とする請求項10に記載の電動機用樹脂成形品の製造方法。
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