JP6214944B2 - 分析装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施の形態は、分析装置に関する。
分析装置の例としては、特許文献1において自動分析装置が開示されている。特許文献1の自動分析装置では、反応容器(反応セル)内に、試薬や試料(検体)を分注するようになっている。
特許第4584878号公報
しかし、上記特許文献1の自動分析装置では、次の点について配慮がなされていない。
自動分析装置において使用される反応容器では、毛細管現象により、反応容器に分注された試料や試薬が、いわゆる「液上がり現象」を起こして、試料や試薬が反応容器の内面を伝って上昇してしまう。この「液上がり現象」が反応容器内で起こると、試料や試薬がうまく混ぜ込めなくて、分析データのバラツキが大きくなって分析データが不良となり、正確な分析データを得ることができない。
そこで、この「液上がり現象」を防止するために、表面処理液を用いて反応容器の内面の全部の表面を処理することがあるが、反応容器の内面に付着して残っている表面処理液が、試料と試薬との反応を促進したり、抑制することがある。このため、分析データのバラツキが大きくなって分析データが不良となり、正確な分析データを得ることができない。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、試料(検体)や試薬の液上がり現象を防止して、表面処理液による反応促進や反応抑制による分析データ不良を起こさないようにすることができる分析装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明の特徴は、試薬を反応容器内に入れて試料の分析を行う分析装置であって、前記反応容器内に、試薬や試料を弾く表面処理液を分注して前記反応容器内側の底面及び側面に表面処理膜を形成した後に表面処理液を排出するとともに、前記反応容器内形成された前記表面処理を剥離するための剥離剤を分注する試薬分注機構部と、前記反応容器内の前記表面処理液及び前記剥離剤が排出された後の前記反応容器内を洗浄する反応管洗浄機構部と、前記試薬分注機構部及び前記反応管洗浄機構部の分注動作を制御する制御部とからなり、前記試薬分注機構部は、前記制御部により、前記反応容器内側に形成された前記表面処理膜の前記反応容器内側の側面上部を残して剥離させるのに十分な量で、かつ前記表面処理液の分注量に比べて少ない量の剥離剤を分注するよう制御されていることを特徴とする。
本発明の第1実施形態における分析装置としての自動分析装置を示す図である。 図1に示す自動分析装置の構成要素の接続構成例を示すブロック図である。 自動分析装置における反応管の表面処理液の分注と、この表面処理液の剥離を行う剥離剤の分注等の手順を示す図である。 自動分析装置を用いて行う測定依頼の受付から、剥離剤の分注作業までを示すフロー図である。 本発明の第2実施形態を示す図である。 本発明の第3実施形態において、自動分析装置を用いて行う測定依頼の受付から、剥離剤の分注作業までを示すフロー図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における分析装置としての自動分析装置を示す図である。
図1に示す自動分析装置1は、分析装置の一例であり、例えば患者の血液や尿等の試料(または検体という)を、予め用意されている試薬と、反応管70内で反応させて、所定の分析項目についてこの試料を分析する装置である。この自動分析装置1では、例えば恒温槽である反応槽11には、複数本の反応管70が配列される。
反応管70は、血液や尿等の試料と、第1試薬庫10Aに保持された試薬容器30の検査用の試薬あるいは第2試薬庫10Bに保持された試薬容器31内の検査用の試薬とを分注させる反応容器であり、反応管70には、試料と試薬から成る反応液を収容する。そして、自動分析装置1は、測定部13からこの反応管70内の反応液に光を照射して、反応管70内の反応液からの透過光を測定部13で受光して、反応管70内の試料の成分濃度を測定して測定結果を報告することができる。この自動分析装置1は、試料に含まれる成分の濃度あるいは活性値等を、試料と検査用の試薬との化学反応を利用して光学的にもしくは電気的に測定する。
図1を参照して自動分析装置1の好ましい構造例を説明する。図1に示すように、自動分析装置1は、入力部55と、制御部90と、分析部104と、データ処理部105と、表示装置6を有している。
入力部55は、ユーザ(オペレータ)からの各種指令や測定条件等の指示内容を受け付ける、例えばコンピュータのマウスやトラックボール等のポインティングデバイスやキーボード等の入力デバイスである。制御部90は、ユーザが入力部55を介して入力した指示内容に従って分析部104の各部の動作を制御する。
分析部104は、図1に例示する構造を有している。分析部104は、円形の第1試薬庫10Aと、円形の第2試薬庫10Bと、リング状の反応槽11と、円形のサンプルディスク44と、サンプリングアーム7、第1試薬アーム8、第2試薬アーム9等を有している。
反応槽11は反応ディスクともいい、この反応槽11は、円周状に配列された複数の反応管(反応容器の一例)70を、円周方向に沿って配列保持している。反応槽11は、予め定めた一定のサイクルで回転と停止を繰り返すことで、反応管70は、円周方向に回転してインデックス可能である。反応管70は、試薬と試料から成る反応液を収容して、内部で化学反応させる。反応管70は、例えばガラス製であり、例えば断面矩形状の側部と、底部を有しているが、上端部は開口部になっている。
サンプルディスク44は、反応槽11の傍に配置されている。サンプルディスク44は、試料(サンプル)を収容する複数の試料容器45を保持する。サンプルディスク44は、特定の試料容器45が、所定の試料吸入位置に位置決めできるように回転する。
第1試薬庫10Aは、反応槽11と同心円状に配置されており、第1試薬庫10Aは、
反応槽11の内側にある。第1試薬庫10Aは、試料の各測定項目に選択的に反応する第1試薬が収容された複数の試薬容器30を保持している。第1試薬庫10Aは、特定の試薬容器30を所定の第1試薬吸入位置に位置決めできるように回転する。
第2試薬庫10Bは、反応槽11の横側に配置されている。第2試薬庫10Bは、試料の各測定項目に選択的に反応する第2試薬が収容された複数の試薬容器31を保持している。第2試薬庫10Bは、特定の試薬容器31を所定の第2試薬吸入位置に位置決めできるように回転する。試薬容器30は、標準試料や被検試料の各試料に含まれる検査項目の成分と反応する第1試薬を収容し、試薬容器31は、標準試料や被検試料の各試料に含まれる検査項目の成分と反応する第2試薬を収容する。
図1に示すように、反応槽11とサンプルディスク44の間には、サンプリングアーム7が配置されている。このサンプリングアーム7の先端には、サンプリングプローブ17が取り付けられている。サンプリングアーム7は、サンプリングプローブ17をサンプルディスク44上のサンプル吸入位置に配置してサンプリングプローブ17を下げて、サンプル吸入位置に配置された試料容器45内の試料をサンプリングプローブ17に所定量吸入させる。試料が吸入されると、サンプリングアーム7は、サンプリングプローブ17を上げて回転して、反応槽11の所定の反応管70内に試料を供給するようになっている。試料容器45は、標準試料や、尿、全血、及び全血から分離された血清または血漿等の各被検試料を収容する。
図1に示すように、第1試薬アーム8は、反応槽11の外側に配置されており、第2試薬アーム9は、第2試薬庫10Bの外側に配置されている。第1試薬アーム8は、第1試薬プローブ18を有しており、第2試薬アーム9は、第2試薬プローブ19を有している。
第1試薬アーム8は、第1試薬プローブ18を、第1試薬庫10A上の第1試薬吸入位置に配置して第1試薬プローブ18を下げて、第1試薬吸入位置にある試薬容器30内の第1試薬を所定量だけ吸入させる。第1試薬が吸入されると、第1試薬アーム8は、第1試薬プローブ18を上げて、第1試薬プローブ18を回転して反応槽11の所定の反応管70内に第1試薬を供給するようになっている。
同様にして、第2試薬アーム9は、第2試薬プローブ19を、第2試薬庫10B上の第2試薬吸入位置に配置して第2試薬プローブ19を下げて、第2試薬吸入位置にある試薬容器31内の第2試薬を所定量だけ吸入させる。第2試薬が吸入されると、第2試薬アーム9は、第2試薬プローブ19を上げて、第2試薬プローブ19を回転して反応槽11の所定の反応管70内に第2試薬を供給するようになっている。これらの第1試薬プローブ18と第2試薬プローブ19は、試薬分注機構部80を構成している。
次に、図1に示す反応槽11の周囲に配置されたスタラー(撹拌アーム)12と、測定部13と、反応管洗浄機構部15について説明する。
スタラー12は、先端に撹拌子を有しており、反応管70内の試験溶液を撹拌する。測定部13は、反応管70内の試験容器を測光する。測定部13は、照射部13Aと検出部13Bを有し、照射部13Aは、反応槽11の測光位置を通過する反応管70に測光ビームを照射する。検出部13Bは、照射部13Aにより照射されて反応管70を介して試験溶液を通過した測光ビームを、検査項目の波長毎に検出する。検出部13Bはこの測光ビームの強度のデータをデータ処理部105に送る。データ処理部105は、この測光ビームの強度のデータに基づいて、例えば吸光度データで表される標準データや被検データを生成して、検量データや分析データを生成する。これらのデータは、表示装置6に表示可
能である。反応管洗浄機構部15は、反応管70を洗浄する機能を有する。
次に、図2を参照して、自動分析装置1の構成要素の電気的な接続構成例を説明する。
図2は、図1に示す自動分析装置1の構成要素の接続構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、コンピュータ5は、制御部(CPU)90と、記憶部91と、データ処理部105を有している。コンピュータ5は、図1に示す表示装置6と、入力部55と、スタラー12と、測定部13と、反応管洗浄機構部15と、試薬分注機構部80に電気的に接続されている。入力部55は、例えばキーボードである。これにより、コンピュータ5の制御部90は、表示装置6における必要事項の表示操作と、スタラー12の動作制御と、測定部13の動作制御と、反応管洗浄機構部15の動作制御と、試薬分注機構部80の動作制御を行うことができる。
図2に示すように、試薬分注機構部80は、第1試薬プローブ18と第2試薬プローブ19を有している。図2に示す予め定めた位置にある試薬容器30には、試薬に代えて反応管70の内面を表面処理するための表面処理液PSを収容している。この表面処理液PSは、試薬や試料(検体)を弾くことで、試薬や試料(検体)が「液上がり現象」を起こして反応管70の内面を試料や試薬が反応管70の内面を伝って上昇してしまうことを防ぐことができる。また、別の試薬容器31には、試薬に代えて剥離剤RSが収容されている。この剥離剤RSは、反応管70の内面に付着した表面処理液PSの必要とする部分を選択して剥離させるためのものである。
これにより、コンピュータ5の制御部90の指令により、試薬分注機構部80の例えば第1試薬プローブ18は、試薬容器30内の表面処理液を吸入して、各反応管70内に分注して供給することができる。しかも、コンピュータ5の制御部90の指令により、試薬分注機構部80の例えば第2試薬プローブ19は、試薬容器31内の剥離剤を吸入して、各反応管70内に分注して供給することができる。
また、図2に示すように、反応管洗浄機構部15は、プローブ15P、15R、15W、15Dを有している。しかも、反応管洗浄機構部15は、表面処理液を収容するタンク15TPと、この表面処理液を剥離するための剥離剤を収容するタンク15TRと、洗浄用の水を収容するタンク15TWと、反応管70内から回収した使用済みの表面処理液と剥離剤を収容するタンク15TDを有している。
コンピュータ5の制御部90の指令により、反応管洗浄機構部15のプローブ15Pは、タンク15TP内の表面処理液PSを、各反応管70内に分注して供給することができる。しかも、コンピュータ5の制御部90の指令により、反応管洗浄機構部15のプローブ15Rは、タンク15TR内の剥離剤RSを、各反応管70内に分注して供給することができる。コンピュータ5の制御部90の指令により、反応管洗浄機構部15のプローブ15Wは、各反応管70内に洗浄用の水Wを供給することで、各反応管70内を洗浄することができる。さらに、コンピュータ5の制御部90の指令により、反応管洗浄機構部15のプローブ15Dは、反応管70内の使用済みの表面処理液PSと剥離剤RSを、洗浄用の水Wとともに吸入して、タンク14TD内に回収することができる。
なお、試薬分注機構部80による表面処理液PSと剥離剤RSの分注供給機能と、反応管洗浄機構部15による表面処理液PSと剥離剤RSの分注供給機能については、自動分析装置1に対して一方のみを配置するか、両方とも配置するかは、任意に選択することができる。
図2に示すように、反応槽11に配置される反応管70の形状例としては、すでに説明したように、反応管70は、例えば断面矩形状の側部71と、底部72を有し、側部71の上端部は開口部73となっている。
次に、図3と図4を参照して、図1から図2に示す自動分析装置1における反応管70の表面処理液PSの分注と、この表面処理液PSの剥離を行う剥離剤RSの分注、そして使用済みの表面処理液PSと剥離剤RSの洗浄と回収の手順の例を説明する。
図3は、自動分析装置1における反応管70の表面処理液PSの分注と、この表面処理液PSの剥離を行う剥離剤RSの分注、そして使用済みの表面処理液PSと剥離剤RSの洗浄と回収の手順を示している。図4は、自動分析装置1を用いて行う測定依頼の受付から、剥離剤RSの分注作業までを示すフロー図である。
まず、図4に示すステップST1では、ユーザが図2に示す入力部55を用いて、測定依頼を入力すると、コンピュータ5が、測定依頼を受け付ける。コンピュータ5の制御部90は、この測定依頼受付内容M1を、記憶部91に記憶し、表示装置6に表示させることができる。これにより、ユーザは図4に示すこの測定依頼受付内容M1を、表示装置6により目視で確認できる。測定依頼受付内容M1としては、例えば検体1については測定項目Aを測定し、検体2については測定項目A/Bを測定し、そして検体3については測定項目Cを測定する、といったことである。
図4において、ステップST2では、コンピュータ5の制御部90は、反応管70への測定項目の割り付け内容M2を記憶部91に記憶して、制御部90は、反応管への測定項目の割り付け内容M2を、表示装置6に表示させることができる。これにより、ユーザはこの反応管70への測定項目の割り付け内容M2を、表示装置6により目視で確認できる。反応管70への測定項目の割り付け内容M2としては、例えば反応管70の番号1,2,3,4・・・について、それぞれ測定項目をA,A,B,C・・・等と割り付けることができる。
図4のステップST3では、コンピュータ5の制御部90は、記憶部91に対して、測定パラメータ情報への反応液量の問い合わせを行う。そして、コンピュータ5の制御部90は、測定パラメータ情報への反応液量の問い合わせた結果内容M3を、表示装置6に表示させることができる。これにより、ユーザは結果内容M3を、目視で確認することができる。結果内容M3の項目パラメータとしては、例えば、測定項目Aについては、2μLの検体(試料)Sに対しては、第1試薬R1が120μL、第2試薬R2が60μL用いられ、測定項目Bについては、3μLの検体Sに対しては、第1試薬R1が150μL、第2試薬R2が0μL用いられ、そして測定項目Cについては、4μLの検体Sに対して、第1試薬R1が80μL、第2試薬R2が80μL用いられる、といったことである。
次に、図4のステップST4では、反応管70に対して表面処理液PSの分注作業を行う。
図3(A)は、表面処理液による処理の前の空の反応管70を示している。この反応管70は、すでに説明したように断面矩形状の側部71と、底部72を有し、側部71の上端部は開口部73になっている。
図3(B)では、図2に示す例えば試薬分注機構部80の第1試薬プローブ18を用いて、表面処理液PSを該当する反応管70の開口部73から反応管70内に、予め定めた分量だけ分注する。この際の表面処理液PSは、[A]μLだけ分注されることにより、表面処理液PSは、反応管70の底部72から開口部73まで満たされるように供給され
る。これにより、反応管70の側部71の内面と底部72の内面の全体に渡って、表面処理液PSを付着させることができる。
次に、図3(C)では、図2に示す反応管洗浄機構部15のプローブ15Dは、反応管70内の表面処理液PSを吸入して、図2のタンク15TDに回収する。これにより、表面処理液PSは、反応管70の側部71の内面と底部72の内面に付着したままで、それ以外の不必要な表面処理液PSは、タンク15TDに回収することができる。
次に、図4のステップST5では、図3(D)に示すように、反応管70毎に表面処理液PSを剥離するための剥離剤RSを、予め定めた分量だけ分注する。すなわち、図3(D)では、図3(C)において反応管70内の表面処理液PSを吸入後、図2に示す試薬分注機構部80の第2試薬プローブ19を用いて、剥離剤RSを該当する反応管70の開口部73から反応管70内に、予め定めた分量だけ分注する。
このように剥離剤RSを分注する際には、剥離剤RSの分注量[B]μLは、すでに分注した表面処理液PSの分注量[A]μLと比べると、次の関係に設定されている。
表面処理液PSの分注量[A]μL>剥離剤RSの分注量[B]μL
すなわち、剥離剤RSの分注量[B]μLは、表面処理液PSの分注量[A]μLに比べて少なく設定されている。
これにより、反応管70の底部72の内面と反応管70の側部71の内面に付着している表面処理液PSは、剥離剤RSを用いて剥離すると、表面処理液PSの分注量[A]μL>剥離剤RSの分注量[B]μLの関係にあることから、図3(D)に示すように、反応管70の開口部73からの予め定めた領域AR1の範囲内は、表面処理液PSの膜を反応管70の内面に残したままの状態に保持されているが、残りの領域AR2の表面処理液PSは、剥離剤RSにより、反応管70の内面から剥離されることになる。
その後、図3(E)では、反応管洗浄機構部15のプローブ15Wから洗浄用の水Wを反応管70内に供給して洗浄する。しかも、図2に示す反応管洗浄機構部15のプローブ15Dは、剥離剤RSにより剥離されて不要となった表面処理液PSと剥離剤RSとを、反応管70内から吸入することで反応管70内から排出して、図2に示すタンク15TDに回収する。
これにより、図3(E)に示すように、反応管70の側部71の内面であって、反応管70の開口部73からの予め定めた上側の領域AR1内の内面には、表面処理液PSの膜を残したままの状態を得て、領域AR2の内面では表面処理剤PSは完全に取り除くことができる。
従って、反応管70の側部71の内面であって、反応管70の開口部73からの予め定めた上部の領域AR1内には、表面処理液PSの膜を残したままの状態で、反応管70内に試薬を分注しても、試薬が触れる部分である上部の領域AR1では、表面処理液PSの膜が残されている。このため、上部の領域AR1の表面処理液PSは、毛細管現象により試薬や試料(検体)を含む反応液の「液上がり現象」を起こすことを防止でき、試薬や試料(検体)を含む反応液の反応が、表面処理液により促進されたり、抑制されることが無くなる。
また、試薬や試料(検体)を含む反応液の液上がり現象により、反応液の量が減少して分析データの不良が発生してしまうのを、回避することができる。このように、試料(検体)や試薬の液上がり現象を防止して、表面処理液による反応促進や反応抑制による分析
データ不良を起こさないようにすることができる。
これにより、図2に示す試薬分注機構部80が、表面処理液の分注と剥離剤の分注作業を行い、反応管洗浄機構部15が、剥離剤を分注後の反応管内の表面処理液と剥離剤の洗浄作業を、それぞれ分担して行うことができ、試薬分注機構部と反応管洗浄機構部は、表面処理液と剥離剤による処理作業を分けて効率よく行うことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図5は、本発明の第2実施形態を示している。
図3に示す本発明の第1実施形態では、図3(B)に示すように、試薬分注機構部80の第1試薬プローブ18が反応管70内に表面処理液PSを分注し、図3(D)に示すように、試薬分注機構部80の第2試薬プローブ19が反応管70内に剥離剤RSを分注するようになっている。
これに対して、図5に示す本発明の第2実施形態では、図5(B)に示すように、図2の試薬分注機構部80の第1試薬プローブ18に代えて、図2の反応管洗浄機構部15のプローブ15Pが、反応管70内に表面処理液PSを分注する。しかも、図5(D)に示すように、図2の試薬分注機構部80の第2試薬プローブ19に代えて、図2の反応管洗浄機構部15のプローブ15Rが、反応管70内に剥離剤RSを分注するようになっている。図5に示す本発明の第2実施形態の他の部分は、図3に示す本発明の第1実施形態の対応する部分と同じである。
このように、図5に示す本発明の第2実施形態では、反応管洗浄機構部15が、試薬分注機構部80に代えて、図5(B)の表面処理液PSの分注作業、図5(C)の表面処理液PSの吸入作業、図5(D)の剥離剤RSの分注作業、そして図5(E)に示す反応管70の洗浄と不要な表面剥離液と剥離剤の吸入回収作業を行うことができる。
これにより、反応管洗浄機構部15が、表面処理液の分注と剥離剤の分注作業を行い、しかも反応管洗浄機構部15が、剥離剤を分注後の反応管内の表面処理液と剥離剤の洗浄作業を行うので、反応管洗浄機構部15だけを用いて、全ての処理作業を行うことができる。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態において、自動分析装置を用いて行う測定依頼の受付から、剥離剤の分注作業までを示すフロー図である。
本発明の第1実施形態と第2実施形態では、表面処理液PSの分注量AμLと剥離剤RSの分注量BμLとの関係としては、表面処理液PSの分注量AμL>剥離剤RSの分注量BμLに設定している。すなわち、剥離剤RSの分注量BμLは、表面処理液PSの分注量AμLに比べて少なく設定されている。
しかしこれに限らず、本発明の第3実施形態では、剥離剤RSの分注量BμLは、次にその反応管70で使用しようとする最終の反応液量に応じて変更するようにしても良い。この反応液量とは、試薬と試料(検体)を含む量である。
すなわち、測定項目(測定依頼項目)の最終の反応液量CμLと、同じ量の表面処理液の剥離剤RSを、反応管70内に分注するのである。すなわち、

測定項目(測定依頼項目)の最終反応液量[C]μL=剥離剤RSの分注量[B]μLに設定する。
例えば、図6のステップST3とステップST5に例示するように、例えば、図6に示すステップST3では、例えば、結果内容M3の項目パラメータでは、測定項目Aについては、2μLの検体Sに対しては、第1試薬R1が120μL、第2試薬R2が30μLが用いられ、測定項目Bについては、3μLの検体Sに対して、第1試薬R1が150μL、第2試薬R2が0μLが用いられ、そして測定項目Cについては、4μLの検体Sに対して、第1試薬R1が80μL、第2試薬R2が80μLが用いられるとする。この場合には、図6に示すステップST3とステップST5を参照すると、剥離剤分注内容M4では、反応管番号「1」、「2」、「3」、「4」・・・に対して、測定項目A,A,B,C・・・について、剥離剤分注量は、182μL(2+120+60μL),182μL(2+120+60μL),153μL(3+150μL),164μL(4+80+80μL)・・・、に設定されている。
このように、測定項目(測定依頼項目)の最終の反応液量CμLと同じ量になるように、表面処理液の剥離剤RSを、反応管70内に分注する。これにより、剥離剤RSの使用量は、測定項目(測定依頼項目)の最終の反応液量CμLに合わせて、適切にすることができ、反応管70の内面に表面処理液PSの膜を形成する際のコストダウンが図れる。
この本発明の第3実施形態は、本発明の第1実施形態あるいは第2実施形態に適用しても良い。
上述したように、本発明の実施形態では、剥離剤を反応管内に入れる高さは、自動分析装置の試薬分注機能や反応管洗浄機能を利用して、表面処理液で反応管の内面を表面処理する高さよりも低く設定することにより、反応液が入る反応管の下部には、表面処理を施さないで、反応管の上部の領域のみを表面処理して、反応液を弾くことができる。つまり、反応液が触れる反応管の内面の領域は表面処理されていないので、表面処理液により反応液の反応が促進されたり、抑制されることが無い。このため、反応液の分析データがばらつかない。一方、反応管の上部の領域は表面処理されているので、試料や反応液の液下上がり現象を防止できる。
本発明の実施形態の分析装置は、試薬を反応容器内に入れて試料の分析を行う分析装置であって、反応容器内に、表面処理液を分注して反応容器内の表面処理液を吸入した後、反応容器内に表面処理液を剥離するための剥離剤を供給する際に、剥離剤の分注量は、表面処理液の分注量に比べて小さく設定されている。これにより、試料(検体)や試薬の液上がり現象を防止して、表面処理液による反応促進や反応抑制による分析データ不良を起こさないようにすることができる。
また、剥離剤の分注量は、反応容器内に入れる試薬と試料とから成る反応液量と、同じに設定される。これにより、剥離剤の使用量は、反応液量に合わせて、適切にすることができ、反応管の内面に表面処理液の膜を形成する際のコストダウンが図れる。
表面処理液の分注と剥離剤の分注は、試薬を反応管に分注するための試薬分注機構部が行い、反応管内の表面処理液の吸入と、剥離剤を分注後の反応管内の表面処理液と剥離剤の洗浄は、反応管を洗浄する反応管洗浄機構部が行う。これにより、試薬分注機構部が、表面処理液の分注と剥離剤の分注作業を行い、反応管洗浄機構部が、剥離剤を分注後の反応管内の表面処理液と剥離剤の洗浄作業を、それぞれ分担して行うことができ、試薬分注機構部と反応管洗浄機構部は、表面処理液と剥離剤による処理作業を分けて効率よく行うことができる。
表面処理液の分注と剥離剤の分注は、反応管を洗浄するための反応管洗浄機構部が行い
、反応管内の表面処理液の吸入と、剥離剤を分注後の反応管内の表面処理液と剥離剤の洗浄も、反応管洗浄機構部が行う。これにより、反応管洗浄機構部が、表面処理液の分注と剥離剤の分注作業を行い、しかも反応管洗浄機構部が、剥離剤を分注後の反応管内の表面処理液と剥離剤の洗浄作業を行うので、反応管洗浄機構部だけを用いて、全ての処理作業を行うことができる。
試薬分注機構部は、表面処理液を反応管内に分注する第1試薬プローブと、剥離剤を反応管内に分注する第2試薬プローブを有する。これにより、表面処理液と剥離剤を別々のプローブで行うことができので、表面処理液と剥離剤が混ざらないように分けて反応管内に分注できる。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図1と図2に示す自動分析装置1は、分析装置の一例として示しているが、これに限らず、例えば本発明の分析装置としては、分光機等の他の種類の装置をも含んでいる。
1 自動分析装置(分析装置の例)
10A 第1試薬庫
10B 第2試薬庫
15 反応管洗浄機構部
18 第1試薬プローブ
19 第2試薬プローブ
30 試薬容器
31 試薬容器
70 反応管
71 反応管の側部
72 反応管の底部
73 反応管の開口部
80 試薬分注機構部
PS 表面処理液
RS 剥離剤

Claims (3)

  1. 試薬を反応容器内に入れて試料の分析を行う分析装置であって、
    前記反応容器内に、試薬や試料を弾く表面処理液を分注して前記反応容器内側の底面及び側面に表面処理膜を形成した後に表面処理液を排出するとともに、前記反応容器内形成された前記表面処理を剥離するための剥離剤を分注する試薬分注機構部と、
    前記反応容器内の前記表面処理液及び前記剥離剤が排出された後の前記反応容器内を洗浄する反応管洗浄機構部と、
    前記試薬分注機構部及び前記反応管洗浄機構部の分注動作を制御する制御部とからなり、
    前記試薬分注機構部は、前記制御部により、前記反応容器内側に形成された前記表面処理膜の前記反応容器内側の側面上部を残して剥離させるのに十分な量で、かつ前記表面処理液の分注量に比べて少ない量の剥離剤を分注するよう制御されていることを特徴とする分析装置。
  2. 前記剥離剤の分注量は、前記反応容器内に入れる前記試薬と前記試料とから成る反応液量と、同じに設定されることを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
  3. 前記試薬分注機構部は、前記表面処理液を前記反応容器内に分注する第1試薬プローブと、前記剥離剤を前記反応容器内に分注する第2試薬プローブを有することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
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