JP6214911B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、高速耐久性、耐フラットスポットの空気入りタイヤに関する。
車両の大型化や車種の増加に伴い、タイヤベルト部への負担が増えることとなり、結果として、一般的なPA66を用いたベルト補強層では、素材の剛性が低いためタイヤ性能(高速耐久性・フラットスポット等)が、十分確保できないケースも散見されている。PA66の場合は、撚り数を低減する、高張力熱処理をするなどで、弾性率を高める工夫もされているが、やはり十分ではない。
そこで、ベルト補強層にPA66以外の高弾性繊維である、PEN繊維やアラミド繊維を用いたものが考案され、一部のタイヤでは実用化されているが、繊維自体のコストが高い上、接着を確保するための接着処理についても、反応性薬剤を用いた2浴処理が必要なため、さらにコスト面の負担が大きくなる。
一方、PA66よりも高弾性・高耐熱である「ナイロンMXD6(芳香族を主鎖に含むナイロン)」をフィルム状に形成し、ベルト補強層に用いてロードノイズ、タイヤ耐久性を向上させる発明が、特許文献1及び2に開示されているが、ヤング率は50〜500MPaであり剛性が低いため、タイヤ性能が十分に確保できない。
特許第3568323号公報 特許第3568324号公報
タイヤのベルト補強層により剛性の大きい材質を用い、高速耐久性、フラットスポット性を向上させる。
剛性が大きく、補強効果がPA66より優れた、ナイロンMXD6などのポリアミド繊維を含む有機繊維からなるベルト補強層が、補強されたタイヤ。
すなわち、本発明は、次の(1)〜()に存する。
(1) ベルト補強層に一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミンとジカルボン酸を含むモノマーユニットの縮合重合によって得られるポリアミド繊維を用いたタイヤ。
Figure 0006214911
(Arは1〜3個の、炭素数4〜14の複素環を含んでもよい芳香環からなる、多環芳香族化合物から任意の位置の水素2つを除いてなる2価の多環芳香族基であり、複素環を含んでもよい芳香環が2つ以上含まれるときは、それぞれの複素環を含んでもよい芳香環が結合したものである。Y、Yは水素原子又は、炭素数1〜4の直鎖又は分枝のアルキル基を表し、互いに同じでも異なっていてもよく、R〜Rは水素原子又は、炭素数1〜6の直鎖、分岐、又は環状の炭化水素基、ハロゲン原子を表し、互いに同じでも、異なっていてもよい。n1、n2は0〜3までの整数を表し、互いに同じでも異なっていてもよく、n1が2以上の時、2つ以上のCRにおける、2つ以上のR同士や2つ以上のR同士は互いに同じでも、異なっていてもよく、同様にn2が2以上の時、2つ以上のCRにおける、2つ以上のR同士や2つ以上のR同士は互いに同じでも、異なっていてもよい。Ar上の芳香環を構成する炭素原子は、炭素数1〜4までの直鎖、又は分岐の炭化水素やハロゲン原子で置換されていてもよい)。
(2) 該ポリアミド繊維が溶融紡糸で得られることを特徴とする(1)に記載のタイヤ。
(3) 該ポリアミド繊維のヤング率が0.5GPaより大きく、100GPa以下であることを特徴とする(1)に記載のタイヤ。
(4) 上記ジカルボン酸はコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸の何れか、又は2種類からなることを特徴とする(1)に記載のタイヤ。
(5) 該ポリアミド繊維が該ポリアミド繊維と異なる有機繊維を撚り合わせたハイブリッドコードであることを特徴とする(1)に記載のタイヤ。
本発明(1)によって、特徴づけられる、主鎖中に芳香環を有する、ポリアミド繊維の弾性率・ガラス転移温度・吸水性が改善でき、剛性の大きいベルト補強層を有する、高速耐久性と耐フラットスポット性に優れたタイヤが提供される。
(2)〜(5)によって、(1)に記載の、タイヤに用いるポリアミド繊維の特性が規定される。
以下に、本発明の実施の一態様を詳しく説明する。
ベルト補強層に下記、一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミンと、ジカルボン酸を含むモノマーユニットの重縮合によって得られるポリアミド繊維を用いており、ポリアミド繊維が溶融紡糸で得られ、ヤング率が0.5GPa以上であり、一方ジカルボン酸はコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸の何れか、又は2種類からなるタイヤであって、さらにポリアミド繊維が、異なる有機繊維を撚り合わせた、ハイブリッドコードでもよいタイヤ。
Figure 0006214911
(Arは1〜3個の、炭素数4〜14の複素環を含んでもよい芳香環からなる、多環芳香族化合物から任意の位置の水素2つを除いてなる2価の多環芳香族基であり、複素環を含んでもよい芳香環が2つ以上含まれるときは、それぞれの複素環を含んでもよい芳香環が結合したものである。Y、Yは水素原子又は、炭素数1〜4の直鎖又は分枝のアルキル基を表し、互いに同じでも異なっていてもよく、R〜Rは水素原子又は、炭素数1〜6の直鎖、分岐、又は環状の炭化水素基、ハロゲン原子を表し、互いに同じでも、異なっていてもよい。n1、n2は0〜3までの整数を表し、互いに同じでも異なっていてもよく、n1が2以上の時、2つ以上のCRにおける、2つ以上のR同士や2つ以上のR同士は互いに同じでも、異なっていてもよく、同様にn2が2以上の時、2つ以上のCRにおける、2つ以上のR同士や2つ以上のR同士は互いに同じでも、異なっていてもよい。Ar上の芳香環を構成する炭素原子は、炭素数1〜4までの直鎖、又は分岐の炭化水素やハロゲン原子で置換されていてもよい)。
芳香環を含むジアミンとしては、一般式(I)で表される、少なくとも、2つのアミン窒素原子間が、芳香環を構成する複数個の炭素原子を経由して結ばれている、ジアミンであればよい。
Figure 0006214911
(Arは1〜3個の、炭素数4〜14の複素環を含んでもよい芳香環からなる、多環芳香族化合物から任意の位置の水素2つを除いてなる2価の多環芳香族基であり、複素環を含んでもよい芳香環が2つ以上含まれるときは、それぞれの複素環を含んでもよい芳香環が結合したものである。Y、Yは水素原子又は、炭素数1〜4の直鎖又は分枝のアルキル基を表し、互いに同じでも異なっていてもよく、R〜Rは水素原子又は、炭素数1〜6の直鎖、分岐、又は環状の炭化水素基、ハロゲン原子を表し、互いに同じでも、異なっていてもよい。n1、n2は0〜3までの整数を表し、互いに同じでも異なっていてもよく、n1が2以上の時、2つ以上のCRにおける、2つ以上のR同士や2つ以上のR同士は互いに同じでも、異なっていてもよく、同様にn2が2以上の時、2つ以上のCRにおける、2つ以上のR同士や2つ以上のR同士は互いに同じでも、異なっていてもよい。Ar上の芳香環を構成する炭素原子は、炭素数1〜4までの直鎖、又は分岐の炭化水素やハロゲン原子で置換されていてもよい)。
上記、一般式(I)において、Arは1〜3個の炭素数4〜14の複素環化合物を含んでもよい多環芳香族化合物から任意の水素2つを除いてなる2価の多環芳香族基であり、炭素数4〜14の複素環化合物を含んでもよい多環芳香族化合物とは、芳香族性を持つ、具体的にはベンゼン、インデン、ナフタレン、アズレン、フルオレン、アセナフチレン、フェナレン、アントラセン、フェナントレンなどの骨格を持つ芳香族炭化水素や、酸素、窒素、硫黄から選ばれるヘテロ原子を含む、複素環芳香族であり、例えば、フラン、ピロール、チオフェン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジンやそれら同士、芳香族炭化水素が縮合したものとしてベンゾピロール、ジベンゾフラン、ナフトチオフェン、キノリン、ナフチリジン、チアントレンなどを具体的に挙げることができる化合物であり、Arはこれらの、炭素数4〜14の複素環化合物を含んでもよい芳香族化合物が1〜3個結合してなる多環芳香族化合物から、任意の位置の水素2つを除いてなる2価の多環芳香族基である。
上記、一般式(I)において、Y、Yや、Ar上を置換する炭素数1〜4の直鎖又は分岐の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、2−メチル−1−プロピル基、2−メチル−2−プロピル基から選ばれる、炭化水素基であり、R〜Rである、炭素数1〜6の、直鎖、分岐、又は環状の炭化水素基とは、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、2−メチル−1−プロピル基、2−メチル−2−プロピル、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル基、2−メチル−2−ブチル基、3−メチル−1−ブチル基、3−メチル−2−ブチル基、2,2−ジメチル−プロピル基、シクロペンチル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、2−メチル−1−ペンチル基、3−メチル−1−ペンチル基、4−メチル−1−ペンチル基、2−エチル−1−ブチル基、2−メチル−2−ペンチル基、3−メチル−2−ペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2−メチル−3−ペンチル基、3−メチル−3−ペンチル基、2,2−ジメチル−1−ブチル基、3,3−ジメチル−2−ブチル基、2,3−ジメチル−1−ブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基、シクロヘキシル基、1−メチル−1−シクロペンチル基、2−メチル−1−シクロペンチル基、3−メチル−1−シクロペンチル基から選ばれる炭化水素基である。
上記、一般式(I)において、Y,Yとしては、立体的な要因から、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、水素原子であれば、NH・・・CO水素結合での、化学構造上の安定性に対する寄与もあるため、特に好ましい。
上記、一般式において、NHY又はNHYと芳香環の間の、置換されていてもよいメチレン鎖CR又はCRの炭素鎖長である、n1、n2は、製造原料の観点からは0〜2が好ましく、0または1であることが特に好ましい。また、立体的な嵩高さの要因から、R〜Rは水素原子、ハロゲン原子、メチル基が好ましく、水素原子、フッ素原子であることが特に好ましい。
上記の一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミンとしてはo、m、p−フェニレンジアミン(1,2、1,3又は1,4−フェニレンジアミン)のような、芳香環に直結したアミン窒素原子を有する、芳香族アミン、又は、m−キシリレンジアミン(1,3−キシリレンジアミン)のように、芳香環には直結していないが、2つのアミン窒素間の5つの炭素原子のうち、2番目から4番目までの3つの炭素原子が、ベンゼン環に含まれるものなどが挙げられる。
上記の一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミン以外に、炭素数、2〜6の直鎖の両末端ジアミン(α,ω−ジアミン)を併用してもよく、エチレンジアミン(エタン−1,2−ジアミン)、プロピレンジアミン(プロパン−1,3−ジアミン)、プトレシン(ブタン−1,4−ジアミン)、ガダベリン(ペンタン−1,5−ジアミン)、ヘキサメチレンジアミン(ヘキサン−1,6−ジアミン)から選ぶことができる。上記の一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミンだけをジアミン成分として、ポリアミドを製造した場合に、剛直すぎて、加工性が悪いといった場合に、物性、特に弾性率を調整するために、適宜添加して用いることができる。上記、一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミンに対して、モル比にして50%以下で用いることができ、25%以下が好ましい。
上記の一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミンと、縮合させるジカルボン酸はコハク酸(ブタン二酸)、アジピン酸(ヘキサン二酸)、スベリン酸(オクタン二酸)、セバシン酸(デカン二酸)など、直鎖脂肪族の両末端ジカルボン酸(α,ω−ジカルボン酸)やテレフタル酸(ベンゼン−1,4−ジカルボン酸)から少なくとも1又は2種類を選んで用いることができる。これらの中ではアジピン酸、セバシン酸が特に好ましい。一般に、直鎖の炭素鎖長を伸ばすことにより、分子構造に柔軟性が与えられるため、弾性率を調整することが可能である。
上記、一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミン及び/又は直鎖の両末端ジアミンからなるジアミン成分と、直鎖の両末端ジカルボン酸成分とから、一般的な縮合重合反応の手法を用いて、本発明に必要なポリアミドを製造することができる。
上記、本発明に必要なポリアミドは、溶融紡糸によって、100〜2000dtexの繊維状に加工して用いることができる。また、そのヤング率は0.5GPaより大きく、100GPa以下であることを特徴とする。0.5GPa以下では、補強効果が十分ではなく、100GPaを超えると、生産性が悪くなる。2〜20GPaが好ましく、3〜10GPaがより好ましい。溶融紡糸したものを撚り合わせたことにより、フィルム状の補強材として用いるより、弾性率の大きい補強材とすることが可能であり、また、従来のタイヤコードと同様に使用することが可能である。
上記、ポリアミドから紡糸した原糸だけでなく、通常のタイヤコードで用いられる、他の有機繊維からなる原糸と一緒に撚り合わせた、ハイブリッドコードを用いても、その性能メリットを得ることができ、総番手(dtex表示)にして、1000〜5000dtexにして用いることができ、1500〜4000dtexが好ましく、2000〜3000dtexがより好ましい。ハイブリッドコードとするのは弾性率コントロールの点で好ましいが、その場合、特にPA66と共に撚り合わせた、ハイブリッドコードが好ましい。
上記、本発明におけるポリアミドによる単独コードや、他の有機繊維とより合わせた、ハイブリッドコードは、タイヤゴムとの接着を確保するための素地加工として、通常のRFL(レゾルシノール−ホルマリン−ラテックス)ディッピングで処理することで可能である。最近用いられ始めた、PENやアラミドの場合には、その素材自体が高価であることに加えて、ディッピングの際にも反応性試薬を用いた、2浴処理が必要になるなど、さらに加工においてもコストが増大することになるが、本発明のポリアミドを用いた、タイヤ用コードでは、そのようなコストの増大もなく、通常通りの加工が可能であり、生産性を維持できる。
一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミンから得られたポリアミドは、主鎖に芳香環を含むため、弾性率が高く、又、ガラス転移温度の上昇にみられるように、熱安定性も高いため、高温においても高弾性率を維持することが可能である。タイヤ用コードとして用いた場合に、タイヤが温度上昇しても、その温度上昇に伴う、弾性率の低下が抑制されているため、タイヤの変形が防止されているので、さらなる温度上昇を招くといったことがなく、耐久性に優れた性能を維持できる。
本発明におけるポリアミドを用いた、単独又はハイブリッドコードで補強する、タイヤ用のゴム組成物のゴム成分としては、通常のタイヤに用いられるゴム成分として天然ゴム(NR)や、各種処理を施した変性天然ゴム、ジエン系をはじめとする合成ゴムとして、ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)、クロロプレン(CR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、から選ばれる少なくとも1種以上のゴムを用いることができ、天然ゴムやジエン系合成ゴムの使用が好ましい。
本発明におけるポリアミドを用いた、単独又はハイブリッドコードで補強する、タイヤ用のゴム組成物には、通常のゴム工業で用いられる、カーボンブラックやシリカなどの充填剤、亜鉛華、ステアリン酸、硫黄、加硫促進剤、老化防止剤などのゴム薬品を配合して混練し、通常の方法で加硫したものを用いることができる。
以下に本発明を、実施例・比較例を用いて説明するが、本発明の構成は、以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例と比較例は、工場でのタイヤサイズ205/65R15の通常条件にて、表1に示すような、構成に基づくベルト補強層を持つタイヤを試作し、評価した。ここで、ベルト補強層は、上記ディッピング処理を施したコードを、天然ゴム 60.0質量部、SBR 40.0質量部、HAF級カーボンブラック 45.0質量部、スピンドルオイル 2.0質量部、亜鉛華 3.0質量部、老化防止剤[大内新興化学工業(株)製、ノクラック6C]1.0質量部、加硫促進剤[大内新興化学工業(株)製、ノクセラーNS]0.8質量部、ステアリン酸 1.0質量部及び硫黄 3.0質量部からなるゴム組成物でゴム引きして形成した。
試作タイヤにおける、共通する構成
タイヤサイズ:205/65R15
プライコード:ポリエステル 1670dtex/2、1層、
撚り数40×40/100mm、
打ち込み 100本/100mm、角度 0°。
ベルトコード:1×5×0.25mm スチールコード
打ち込み 80本/100mm、角度 70°。
ベルト補強層:下記、表1の原糸1、2を撚り合わせたコードで1層、打ち込み 100本/100mm。
評価方法は以下の基準にて、実施し評価した。
高速耐久性はJATMAの最大荷重条件の150%荷重にて走行させ、1時間ごとに10km/hずつスピードアップし、故障した時の速度を得て、比較例を100とする指数化を行い、評価した。指数の数字が大きいほど高速耐久性が良い。
フラットスポット性は試作タイヤを実車に装着し、一定時間走行させて十分高温となった後、タイヤに負荷をかけて、完全に冷えるまで放置した。この際のタイヤの変形を真円度の変化として測定することにより、フラットスポットを評価した。すなわち、負荷の前後における真円度をそれぞれ測定してその割合について、比較例を100とする指数化を行い、評価した。指数の数字が小さいほどフラットスポット量が少なく性能が良い。
Figure 0006214911
一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミンとして、m−キシリレンジアミンを用いている実施例は、ジカルボン酸として、アジピン酸を用いた実施例1が最も弾性率が大きく、評価対象のタイヤ性能も最良であるが、ジアミンにPA66と同じヘキサメチレンジアミンを用いて、分子レベルでPA66の構造を持たせた実施例2、ジカルボン酸の炭素鎖長を伸ばし、柔軟性を与えた実施例3においても、弾性率は小さくなるが、なお好適範囲にとどまり、性能を発揮した。さらに、PA66と混紡した実施例4も弾性率は小さくなるが、なお好適範囲にとどまり、性能を発揮した。一方で、PA66を用いた比較例では、これらに比べ、高速耐久性、フラットスポット性の向上は見られなかった。
本発明により、高速耐久性とフラットスポット性能が良く、すなわち乗り心地において良好なタイヤが提供さできる。

Claims (11)

  1. ベルト補強層に一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミンと、炭素数2〜6の直鎖の両末端ジアミン:α,ω−ジアミンと、ジカルボン酸を含むモノマーユニットの縮合重合によって得られるポリアミド繊維を撚り合わせて用いたタイヤ。
    Figure 0006214911
    (Arは1〜3個の、炭素数4〜14の複素環を含んでもよい芳香環からなる、単環又は多環芳香族化合物から任意の位置の水素2つを除いてなる2価の多環芳香族基であり、複素環を含んでもよい芳香環が2つ以上含まれるときは、それぞれの複素環を含んでもよい芳香環が縮合していてもよい。Y、Yは水素原子又は、炭素数1〜4の直鎖又は分枝のアルキル基を表し、互いに同じでも異なっていてもよく、R〜Rは水素原子又は、炭素数1〜6の直鎖、分岐、又は環状の炭化水素基、ハロゲン原子を表し、互いに同じでも、異なっていてもよい。n1、n2は〜3までの整数を表し、互いに同じでも異なっていてもよく、n1が2以上の時、2つ以上のCRにおける、2つ以上のR同士や2つ以上のR同士は互いに同じでも、異なっていてもよく、同様にn2が2以上の時、2つ以上のCRにおける、2つ以上のR同士や2つ以上のR同士は互いに同じでも、異なっていてもよい。Ar上の芳香環を構成する炭素原子は、炭素数1〜4までの直鎖、又は分岐の炭化水素やハロゲン原子で置換されていてもよい)。
  2. 一般式(I)において、Y、Yがともに水素原子である、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 一般式(I)において、n1、n2が1である、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 一般式(I)において、R〜Rが水素原子もしくはフッ素原子である請求項1乃至3の何れかに記載のタイヤ。
  5. 一般式(I)において、Arが単環又は多環芳香族炭化水素である、請求項1乃至4の何れかに記載のタイヤ。
  6. 一般式(I)で表される、芳香環を含むジアミンが、m−キシリレンジアミンである、請求項1乃至5の何れかに記載のタイヤ。
  7. 該ポリアミド繊維が溶融紡糸で得られることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のタイヤ。
  8. 該ポリアミド繊維のヤング率が0.5GPaより大きく、100GPa以下であることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のタイヤ。
  9. 上記ジカルボン酸はコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸の何れか、又は2種類からなることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のタイヤ。
  10. 該ポリアミド繊維が該ポリアミド繊維と異なる有機繊維を撚り合わせたハイブリッドコードであることを特徴とする請求項7又は8に記載のタイヤ。
  11. 前記ポリアミド繊維がdtex表示での総番手において2000〜3000dtexにして用いることを特徴とする、請求項1乃至10の何れかに記載のタイヤ。
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