JP6211384B2 - 粉体充填装置および粉体充填方法 - Google Patents
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Description
そして、粉体充填装置は、このホッパーの各区画に複数種の粉体をそれぞれ投入した後、ホッパーをバイブレータにて振動させるとともに、仕切り板の板面と平行な方向に沿ってホッパーを往復動させることによって、複数種の粉体を容器に充填している。これによって、粉体充填装置は、容器に充填された複数種の粉体の表面にグラデーションを形成している。
これに対して、格子板の網目の粗さを細かくすれば、容器に充填された粉体の表面は細やかになる。しかしながら、格子板の網目の粗さを細かくすれば、粉体は容器に落下しにくくなるので、粉体を容器に充填する速度は遅くなってしまうという問題がある。
そして、本発明によれば、切欠部は、仕切り板の板面と交差する方向の全幅に亘って形成されているので、粉体充填装置は、容器の略全域に亘って粉体を落下しやすくすることができる。したがって、粉体充填装置は、仕切り板の板面と交差する方向の一部に切欠部を形成した場合と比較して、粉体を容器に効率よく充填することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る粉体充填装置を側面側から見た模式図である。
粉体充填装置1は、図1に示すように、互いに色調の異なる複数種の粉体を内部に収容するとともに、この複数種の粉体を容器に充填するホッパー2と、ホッパー2の側面(図中左側面)に取り付けられたバイブレータ3と、ホッパー2の下方に設けられるとともに、ホッパー2を支持する支持台4と、ホッパー2および支持台4の間に介在して取り付けられるスプリング5と、支持台4を水平方向に沿ってスライドさせることによってホッパー2を往復動させるスライド機構6とを備えている。
スプリング5は、バイブレータ3にて発生した振動の支持台4や、スライド機構6への伝達を抑制する。
なお、本実施形態では、ホッパー2にて容器に充填する粉体は、ファンデーション、フェイスパウダー、およびアイシャドウなどの固形粉末化粧料である。
ホッパー2は、互いに色調の異なる複数種の粉体を容器に充填することによって、容器に充填された複数種の粉体の表面にグラデーションを形成する。このホッパー2は、図2に示すように、互いに色調の異なる複数種の粉体が投入される投入口21と、投入口21から投入された粉体を吐出することによって容器に充填する吐出口22と、吐出口22に設けられる格子板23とを備えている。
なお、ホッパー2に取り付ける仕切り板24の数や間隔は、グラデーションを形成する際に必要となる粉体の種類数に応じて設定すればよい。また、仕切り板24の幅や上端の位置は、任意に設定すればよい。
具体的には、互いに色調の異なる複数種の粉体は、いずれか一方の端の区画から他方の端の区画に向かって滑らかに色調が変化していくように、ホッパー2の各区画にそれぞれ投入される。例えば、白色からピンク色に至るグラデーションを形成する場合には、図中左端の区画に白色の粉体が投入され、その右隣の区画にピンク掛かった白色の粉体が投入される。また、図中右端の区画にピンク色の粉体が投入され、その左隣の区画に淡いピンク色の粉体が投入される。そして、図中中央の区画に白色とピンク色との中間色の粉体が投入されるといったごとくである。
また、スライド機構6は、仕切り板24の板面と平行な方向(図中表裏方向)に沿ってホッパー2をスライドさせることによって往復動させることができる。したがって、スライド機構6は、本発明の平行方向往復手段としても機能する。
なお、以下の説明では、仕切り板24の板面と交差する方向を交差方向とし、仕切り板24の板面と平行な方向を平行方向とする。
格子板23は、図3に示すように、吐出口22に設けられる第1の格子板23Aと、粉体の流路の上流側(図中手前側)に第1の格子板23Aと重ねて設けられる第2の格子板23Bとを備えている。
第1の格子板23Aは、交差方向(図中上下方向)および平行方向(図中左右方向)に沿って配列された略正方形状の複数の網目を有する網目状に形成されている。
すなわち、第2の格子板23Bは、第1の格子板23Aと協働することによって、第1の格子板23Aの網目よりも細かい網目を第1の格子板23Aと重なり合う領域に形成している。
なお、本実施形態では、第1の格子板23Aの網目は略正方形状に形成され、第2の格子板23Bの網目は略菱形状に形成されているが、これら以外の形状に形成されていてもよい。
以下、粉体充填装置1にて互いに色調の異なる複数種の粉体を容器に充填することによって、容器に充填された複数種の粉体の表面にグラデーションを形成する粉体充填方法について説明する。
粉体充填装置1は、まず、図4に示すように、容器としての化粧皿Cを金型7に設けられた収容部に設置する。
なお、化粧皿Cの上端は、金型7の上面よりも低く設定されている。これは、化粧皿Cに充填された複数種の粉体をプレスすることによって打型する際に、複数種の粉体の上面(表面)が低くなることを考慮しているからである。
次に、粉体充填装置1は、ホッパー2の各区画に複数種の粉体をそれぞれ投入する(紛体投入ステップ)。また、粉体充填装置1は、スライド機構6にてホッパー2を平行方向にスライドさせることによって、化粧皿Cの上方に設置する。そして、ホッパー2は、投入口21から投入された複数種の粉体を吐出口22から吐出することによって、複数種の粉体を落下させて化粧皿Cに充填する。この際、粉体充填装置1は、バイブレータ3を振動させてホッパー2を振動させることによって、複数種の粉体を落下させやすくして化粧皿Cへの充填を補助する。
また、粉体充填装置1は、スライド機構6にてホッパー2をスライドさせることによって、交差方向(図中上下矢印方向)に沿ってホッパー2を往復動させながら複数種の粉体を化粧皿Cに充填する(交差方向往復ステップ)。これによれば、複数種の粉体の表面を格子板23にて均すように往復動することになるので、化粧皿Cに充填された複数種の粉体の境界を曖昧にすることができ、色調が滑らかに変化するようにグラデーションを形成することができる。
その後、粉体充填装置1は、化粧皿Cに充填された複数種の粉体をプレスすることによって打型して固形粉末化粧料を製造する。これによって、粉体充填装置1は、図7に示すように、化粧皿Cに充填された複数種の粉体の表面にグラデーションを形成することができる。
(1)粉体充填装置1は、スライド機構6を備えているので、仕切り板24の板面と交差する方向に沿ってホッパー2を往復動させながら複数種の粉体を化粧皿Cに充填することができる。したがって、化粧皿Cに充填された複数種の粉体の境界を曖昧にすることができ、色調が滑らかに変化するようにグラデーションを形成することができる。
(2)格子板23は、スライド機構6にて仕切り板24の板面と交差する方向に沿ってホッパー2を往復動させる際に複数種の粉体の表面を均すように往復動することになるので、化粧皿Cに充填された複数種の粉体の境界を更に曖昧にすることができ、色調が更に滑らかに変化するようにグラデーションを形成することができる。
(4)切欠部23B1は、仕切り板24の板面と交差する方向の全幅に亘って形成されているので、粉体充填装置1は、化粧皿Cの略全域に亘って粉体を落下しやすくすることができる。したがって、粉体充填装置1は、仕切り板24の板面と交差する方向の一部に切欠部23B1を形成した場合と比較して、粉体を化粧皿Cに効率よく充填することができる。
例えば、前記実施形態では、ホッパー2にて化粧皿Cに充填する粉体は、ファンデーション、フェイスパウダー、およびアイシャドウなどの固形粉末化粧料であったが、これ以外の粉体を容器に充填する粉体充填装置に本発明を適用してもよい。要するに、本発明は、互いに色調の異なる複数種の粉体を容器に充填することによって、容器に充填された複数種の粉体の表面にグラデーションを形成する粉体充填装置に適用することができる。
前記実施形態では、第1の格子板23Aと、切欠部23B1を有する第2の格子板23Bとは、別体として構成されているが、一体として構成してもよい。要するに、格子板の全域のうち、一部の領域の網目の粗さは、それ以外の領域の網目の粗さよりも粗くなっていればよい。
2 ホッパー
2A 溝
2B 下部空間
3 バイブレータ
4 支持台
5 スプリング
6 スライド機構(交差方向往復手段)
7 金型
21 投入口
22 吐出口
23 格子板
23A 第1の格子板
23B 第2の格子板
23B1 切欠部
24 仕切り板
C 化粧皿(容器)
Claims (4)
- 互いに色調の異なる複数種の粉体を容器に充填する粉体充填装置であって、
粉体が投入される投入口と、前記投入口から投入された粉体を吐出することによって容器に充填する吐出口と、前記投入口から前記吐出口に至る粉体の流路を複数の区画に仕切る少なくとも1つの仕切り板とを有するホッパーと、
前記ホッパーにて複数種の粉体を容器に充填するときに前記仕切り板の板面と交差する方向に沿って前記ホッパーを往復動させる交差方向往復手段とを備え、
前記ホッパーは、前記吐出口に設けられる格子板を備え、
前記格子板の全域のうち、一部の領域の網目の粗さは、それ以外の領域の網目の粗さよりも粗く、前記一部の領域は、前記仕切り板の板面と交差する方向の全幅に亘って形成されることを特徴とする粉体充填装置。 - 請求項1に記載された粉体充填装置において、
前記格子板は、
前記吐出口に設けられる第1の格子板と、
前記粉体の流路の上流側に前記第1の格子板と重ねて設けられるとともに、前記第1の格子板と協働することによって、前記第1の格子板の網目よりも細かい網目を前記第1の格子板と重なり合う領域に形成する第2の格子板とを備え、
前記第2の格子板は、一部の領域を切り欠くように形成された切欠部を有することを特徴とする粉体充填装置。 - 請求項2に記載された粉体充填装置において、
前記仕切り板の板面と平行な方向に沿って前記ホッパーを往復動させる平行方向往復手段を備え、
前記切欠部は、前記仕切り板の板面と交差する方向の全幅に亘って形成されることを特徴とする粉体充填装置。 - 互いに色調の異なる複数種の粉体を容器に充填する粉体充填方法であって、
粉体が投入される投入口と、前記投入口から投入された粉体を吐出することによって容器に充填する吐出口と、前記投入口から前記吐出口に至る粉体の流路を複数の区画に仕切る少なくとも1つの仕切り板とを有するホッパーの各区画に複数種の粉体をそれぞれ投入する粉体投入ステップと、
前記ホッパーにて複数種の粉体を容器に充填するときに前記仕切り板の板面と交差する方向に沿って前記ホッパーを往復動させる交差方向往復ステップとを備え、
前記ホッパーは、前記吐出口に設けられる格子板を備え、
前記格子板の全域のうち、一部の領域の網目の粗さは、それ以外の領域の網目の粗さよりも粗く、前記一部の領域は、前記仕切り板の板面と交差する方向の全幅に亘って形成されることを特徴とする粉体充填方法。
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