以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る弾球遊技機1の遊技盤2の正面図である。弾球遊技機1は、遊技盤2と、遊技盤2を保持する遊技盤保持枠(図示しない)とを備えている。遊技盤保持枠の前面下部右方には、発射装置(図示しない)から発射される遊技球の勢いを調節するためのハンドル(図示しない)が配設されている。ハンドルは、遊技盤保持枠に回転可能に保持されている。遊技者が、弾球遊技機1に回転可能に備えられたハンドルを把持して回転操作することにより、発射装置から遊技盤2に向けて遊技球を発射することができ、また、ハンドルの回転角度を調整することにより、遊技盤2に向けて発射される遊技球の勢いを調節することができる。
遊技盤2の盤面には、中央部に略円形の遊技領域Sが設定されている。遊技領域Sの周縁には、発射装置から発射された遊技球を、遊技盤2の上方(左側上部)に導くためのガイドレール3が配設されている。遊技領域Sには、多数本の障害釘5(一部のみ図示)が植設されている。遊技領域Sの左側上部からガイドレール3に沿って右斜め上方に向けて放たれた遊技球は、遊技盤2の盤面に沿って多数本の障害釘5の間を通って流下していく。
遊技領域Sの中央部には、演出装置の一例としての液晶表示ユニット4が配設されている。液晶表示ユニット4は、弾球遊技機1の遊技中に、停止または変動中の演出図柄や所定のメッセージなどを表示するためのものである。
遊技盤2の下部には、第1特別図柄始動口(第1始動手段)6および第2特別図柄始動口(第2始動手段)7が上下に並べて配設されている。第1および第2特別図柄始動口6,7は、それぞれ、遊技盤2の盤面に沿って流下する遊技球が入球可能に設けられている。第2特別図柄始動口7は電動チューリップ役物8を有するのに対し、第1特別図柄始動口6は開閉手段等を有しない非作動式の入賞口である。
図2は、遊技盤2における第1および第2特別図柄始動口6,7を含む部分の拡大正面図である。以下、この部分を、図1および図2を参照して説明する。
遊技盤2には、第2特別図柄始動口7に関連して一対の羽根8Aを含む電動チューリップ役物8が配設されている。電動チューリップ役物8は、通常、図2(a)に示すような各羽根8Aの先端部が互いに接近した状態(以下、図2(b)に示す状態を「狭窄状態」という)に窄められている。遊技盤2には、各羽根8Aの狭窄状態における電動チューリップ役物8の間に形成された空間の上方に、第1特別図柄始動口6を区画する入球役物9が配置されている。つまり、電動チューリップ役物8の狭窄状態(図2(a)に示す状態)では、遊技盤2の盤面に沿って流下する遊技球の第2特別図柄始動口7への入球が、第1特別図柄始動口6の入球役物9により阻止された状態となる。これにより、第2特別図柄始動口7が閉塞される。
そして、図2(a)に示す状態から電動チューリップ役物8の各羽根8Aの先端部が、互いに離間するように拡開されると、図2(b)に示すように、第1特別図柄始動口6の入球役物9の左右両側に、第2特別図柄始動口7に向かう通路10が形成される。すなわち、通路10を通って第2特別図柄始動口7に遊技球が入球可能になる。これにより、第2特別図柄始動口7が開放される。電動チューリップ役物8が拡開された状態(以下、図2(b)に示す状態を「拡開状態」という)では、電動チューリップ役物8が狭窄状態にあるときよりも、第2特別図柄始動口7への遊技球の入球頻度が高い。
なお、電動チューリップ役物8の構成はこれに限定されるものではなく、たとえば、前後方向に出退する構成であってもよいし、次に述べる大入賞口開閉役物13と同様に、左右方向に延びる回動軸を中心として手前側に傾倒する構成であってもよい。
第1特別図柄始動口6または第2特別図柄始動口7に遊技球が入ると、予め定める個数(第1特別図柄始動口6への遊技球入球に対してはたとえば5球、および第2特別図柄始動口7への遊技球入球に対してはたとえば3球)の賞球が、賞球払出装置30(図3参照)から払い出される。また、第1特別図柄始動口6または第2特別図柄始動口7への遊技球の入球に伴って、特別利益状態(第1利益状態)を実行する(発生させる)大当り(当り)であるか否かを決定するための大当り抽選(第1抽選)が実行される。
遊技領域Sには、たとえば第2特別図柄始動口7の下方(遊技領域Sの下部)に、左右に長い平面視長方形状をなす大入賞口11が配設されている。大入賞口11は、左右方向に関して、複数個(たとえば3〜4個)の遊技球が同時に入球可能なサイズに形成されている。大入賞口11に関連して、大入賞口11を開閉可能な大入賞口開閉役物13が設けられている。大入賞口11および大入賞口開閉役物13によって第1可変入賞手段が構成されている。大入賞口開閉役物13は、遊技盤2の盤面に沿った状態で大入賞口11を閉塞して、大入賞口11に遊技球が入るのを阻止することができる一方、この状態から大入賞口11の下端縁に沿って配置された回動軸(図示しない)を中心に手前側に傾倒することにより、大入賞口11を開放して、大入賞口11上に流下してくる遊技球を大入賞口11内に導き入れることができる。大入賞口11に遊技球が入球すると、予め定める個数(たとえば、大入賞口11への遊技球入球に対して10球)の賞球が、賞球払出装置30から払い出される。
なお、大入賞口11の配設位置は、第2特別図柄始動口7の下方に限られず、第2特別図柄始動口7の右方など、遊技領域Sにおける他の部分であってもよい。また1つの大入賞口11のみを遊技領域Sに配設する構成に限られず、2以上の大入賞口11を遊技領域Sに配設することもできる。
遊技領域Sには、液晶表示ユニット4の右方(遊技領域Sの右部)に、遊技盤2の盤面に沿って流下する遊技球が通過可能な普通図柄ゲート14が配設されている。
普通図柄ゲート14を遊技球が通過すると、第2特別図柄始動口7を開放するか否か(電動チューリップ役物8を拡開状態にするか否か)を決定するための普通図柄抽選が実行される。普通図柄抽選により第2特別図柄始動口7を開放すると決定される確率(普通図柄抽選の当選確率)は、後述する確率変動遊技の非実行時ではたとえば1/100、後述する確率変動遊技中ではたとえば1/1.1である。
なお、普通図柄ゲート14の配設位置は、液晶表示ユニット4の右方に限られず、液晶表示ユニット4の左方など、遊技領域Sにおける他の部分であってもよい。また、1つの普通図柄ゲート14のみを遊技領域Sに配設する構成に限られず、2以上の普通図柄ゲート14を遊技領域Sに配設することもできる。
遊技盤2の盤面におけるガイドレール3の外側領域の右上隅部には、第1特別図柄表示手段(第1識別情報表示手段)15、第2特別図柄表示手段(第2識別情報表示手段)16および普通図柄表示手段17が配設されている。
第1特別図柄表示手段15は、1または複数個の特別図柄(識別情報)を変動表示(可変表示)可能な7セグメント式表示器等により構成されている。第1特別図柄表示手段15は、第1特別図柄始動口6に遊技球が入球することを条件に、第1特別図柄を所定時間変動表示して、第1特別図柄始動口6への入球時に取得された大当り判定用乱数(抽選用乱数)が、予め定められた大当り数値と一致する場合には所定の大当り態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止する。第1特別図柄にたとえば5種類の数字図柄「1」〜「5」と記号図柄「−」とが用いられる場合には、たとえば、「1」〜「5」が大当り態様、「−」が外れ態様に設定されていてもよい。
第1特別図柄始動口6への遊技球の入球に伴って、第1特別図柄表示手段15の図柄変動動作(以下、「第1特別図柄変動動作」という場合がある)が開始される。但し、特別利益状態の実行中や第1特別図柄変動動作中に第1特別図柄始動口6に入球した場合には、その入球に対応する第1特別図柄変動動作の開始は保留される。また、第1特別図柄変動動作が既に保留されている状態で第1特別図柄始動口6に入球した場合にも、その入球に対応する第1特別図柄変動動作の開始は保留される。第1特別図柄変動動作は最大保留数(たとえば4つ)まで保留可能となっている。保留された第1特別図柄変動動作は、入球時に実行中であった特別利益状態や第1特別図柄変動動作が終了し、かつ当該特別図柄変動動作の保留に先立って既に保留されている第1特別図柄変動動作が全て終了した後に開始させられる。
第2特別図柄表示手段16は、1または複数個の特別図柄(識別情報)を変動表示(可変表示)可能な7セグメント式表示器等により構成されている。第2特別図柄表示手段16は、第2特別図柄始動口7に遊技球が入球することを条件に、第2特別図柄を所定時間変動表示して、第2特別図柄始動口7への入球時に取得された大当り判定用乱数(抽選用乱数)が、予め定められた大当り数値と一致する場合には所定の大当り態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止する。第2特別図柄にたとえば4種類の数字図柄「6」〜「9」と記号図柄「−」とが用いられる場合には、たとえば、「6」〜「9」が大当り態様、「−」が外れ態様に設定されていてもよい。なお、第1および第2特別図柄は、遊技者が識別可能な識別情報であれば足り、必ずしも数字図柄のような意味を有する必要はない。
第2特別図柄始動口7への遊技球の入球に伴って、第2特別図柄表示手段16の図柄変動動作(以下、「第2特別図柄変動動作」という場合がある)が開始される。但し、特別利益状態の実行中や第2特別図柄変動動作中に第2特別図柄始動口7に入球した場合には、その入球に対応する第2特別図柄変動動作の開始は保留される。また、第2特別図柄変動動作が既に保留されている状態で第2特別図柄始動口7に入球した場合にも、その入球に対応する第2特別図柄変動動作の開始は保留される。第2特別図柄変動動作は、最大保留数(たとえば4つ)まで保留可能となっている。保留された第2特別図柄変動動作は、入球時に実行中であった特別利益状態や第2特別図柄変動動作が終了し、かつ当該特別図柄変動動作の保留に先立って既に保留されている第2特別図柄変動動作が全て終了した後に開始させられる。すなわち、弾球遊技機1は、第1および第2特別図柄が互いに並行して図柄変動動作を実行する、いわゆる並行変動方式を採用する。
なお、第1および第2特別図柄表示手段15,16とともに、第1特別図柄の保留球数および第2特別図柄の保留球数をそれぞれ表示するための特別図柄用保留表示手段(図示しない)が設けられていてもよい。また、第1および第2特別図柄の変動パターンは、それぞれ複数種類設けられ、本実施形態では、たとえば後述する図6Bに示すように、計14種類の変動パターンが用意されている。
普通図柄表示手段17は、普通図柄を変動表示(可変表示)するためのものであり、7セグメント表示器等を用いてなるべく目立たないように小さく設けられており、普通図柄ゲート14に遊技球が通過することを条件に普通図柄を所定時間変動表示して、普通図柄ゲート14に対する遊技球の通過時に取得された当り判定用乱数が予め定められた当り数値と一致する場合には所定の当り態様で、一致しない場合には所定の外れ態様で停止させるようになっている。この普通図柄は、遊技者がその種類を容易に区別できないように特別な意味を持たない図柄が割り当てられることが望ましい。
普通図柄ゲート14への遊技球の通過に対して、普通図柄表示手段17の図柄変動動作(以下、「普通図柄変動動作」という場合がある)が開始される。但し、普通利益状態の実行中(電動チューリップ役物8の一対の羽根8Aが狭窄姿勢と拡開姿勢との間で変動する動作中)や普通図柄変動動作中に、普通図柄ゲート14に遊技球が通過した場合には、その遊技球通過に対応する普通図柄変動動作の開始は保留される。また、普通図柄変動動作が既に保留されている状態で普通図柄ゲート14に遊技球が通過した場合にも、その遊技球通過に対応する普通図柄変動動作の開始は保留される。普通図柄変動動作は、最大保留数(たとえば4つ)まで保留可能となっている。保留された普通図柄変動動作は、遊技球通過時に実行中であった普通利益状態や普通図柄変動動作が終了し、かつ当該普通図柄変動動作の保留に先立って既に保留されている普通図柄変動動作が全て終了した後に開始させられる。
弾球遊技機1には、確率変動遊技が用意されている。確率変動遊技の非実行時における大当り抽選の当選確率(大当り抽選の結果大当りになる確率)はたとえば1/380に設定されている。これに対し、確率変動遊技中における大当り確率の当選確率はたとえば1/40に設定されている。また、大当り抽選の結果小当りになる確率は、たとえば1/180に設定されている。
また、弾球遊技機1には、電動チューリップ役物8が所定時間開放動作する開放延長遊技が用意されている。開放延長遊技の非実行時には、普通図柄ゲート14への遊技球の通過に対する普通図柄表示手段17の変動時間がたとえば30(sec)であり、普通図柄抽選の当選確率がたとえば1/100であり、普通図柄抽選の当選時における第2特別図柄始動口7の開放(電動チューリップ役物8の拡開動作)回数がたとえば0.2(sec)×1回である。
これに対し、開放延長遊技の実行中には、普通図柄ゲート14への遊技球の通過に対する普通図柄表示手段17の変動時間がたとえば3.0(sec)であり、普通図柄抽選の当選確率がたとえば1/1.1である。普通図柄抽選の当選時における第2特別図柄始動口7の開放(電動チューリップ役物8の拡開動作)回数はたとえば2.0(sec)×2回である。
この弾球遊技機1に用意されている確率変動遊技として、確率変動遊技の実行と同時に開放延長遊技が付与される開放延長遊技付きの確率変動遊技と、確率変動遊技の実行に関連して開放延長遊技がつかない開放延長遊技なしの確率変動遊技とがある。開放延長遊技の非実行時には、電動チューリップ役物8は滅多に拡開状態にならないので、遊技盤2の盤面を流下する遊技球が第2特別図柄始動口7に滅多に入球しないが、開放延長遊技の実行時では、電動チューリップ役物8が頻繁に拡開状態になり、第2特別図柄始動口7に入球する確率は高くなっている。
この弾球遊技機1では、開放延長遊技の実行の有無と、確率変動遊技の実行の有無とは、互いに独立している。具体的には、開放延長遊技と確率変動遊技とを並行して(同時に)実行することができ、開放延長遊技および確率変動遊技の一方のみを実行することができ、開放延長遊技および確率変動遊技の双方を実行しないこともできる。弾球遊技機1では、遊技モードとして、確率変動遊技中でありかつ開放延長遊技中である高確Aモードおよび高確Bモード、確率変動遊技中でありかつ開放延長遊技の非実行時である潜確モード、確率変動遊技の非実行時でありかつ開放延長遊技中である時短モード、ならびに確率変動遊技の非実行時でありかつ開放延長遊技の非実行時である低確モードが用意されている。なお、高確Aモードおよび高確Bモードでは、設定大当り確率等が互いに共通しているが、外れ変動の平均変動時間(以下、「外れ平均変動時間」という場合がある)が互いに異なるように設定されている。
大当り抽選の結果は、前述のように第1または第2特別図柄表示手段15,16に表示されるが、第1および第2特別図柄表示手段15,16だけでなく、液晶表示ユニット4にも表示される。また、第1または第2特別図柄表示手段15,16の図柄変動動作中は、液晶表示ユニット4により、演出図柄の図柄変動動作が行われる。
特別利益状態中は、大入賞口開閉役物13の揺動により大入賞口11が開放される。弾球遊技機1には、第1、第2、第および第4特別利益状態の計4種類の特別利益状態が用意されている。
第1特別利益状態では、所定の第1時間(たとえば30(sec))が経過するまで、または大入賞口11に予め定める最大個数(たとえば10球)の遊技球が入球するまで、大入賞口11を開放するといった第1開放動作を1つのラウンドとして、このような開放動作がインターバル(たとえば1.0(sec))を挟んで所定の多数ラウンド(たとえば15ラウンド)行われる。このような第1特別利益状態の開放動作態様を「15フル」という場合がある。1回の第1特別利益状態において、遊技者が獲得可能な賞球は、たとえば約1500個(10(個/球)×10(球/ラウンド遊技)×15(ラウンド))である。
第2特別利益状態では、第1時間(たとえば30(sec))が経過するまで、または大入賞口11に予め定める最大個数の遊技球が入球するまで、大入賞口11を開放するといった第1開放動作を1つのラウンドとして、このような第1開放動作がインターバル(たとえば1.0(sec))を挟んで、複数ラウンド(たとえば10ラウンド)行われる。
また、第2特別利益状態では、複数回の第1開放動作に加え、次に述べる第2開放動作が実施される。この第2特別利益状態では、第2時間(たとえば0.5(sec))が経過するまで、または大入賞口11に予め定める最大個数(たとえば10球)の遊技球が入球するまで、大入賞口11を開放するといった第2開放動作を1つのラウンドとして、このような第2開放動作がインターバル(たとえば1.0(sec))を挟んで、複数ラウンド(たとえば5ラウンド)行われる。このような第2特別利益状態の開放動作態様を「10フル+5パカ」という場合がある。1回の第2特別利益状態において、遊技者が獲得可能な賞球は、たとえば約1000個(10(個/球)×10(球/ラウンド遊技)×10(ラウンド))である。
第3特別利益状態では、所定時間(たとえば0.5(sec))が経過するまで、または大入賞口11に予め定める最大個数の遊技球が入球するまで大入賞口11を開放するといった第2開放動作を1つのラウンド遊技として、このような開放動作がインターバル(たとえば1.0(sec))を挟んで所定の複数ラウンド(たとえば15ラウンド)行われる。このような第3特別利益状態の開放動作態様を「15パカ」という場合がある。1回の第3特別利益状態において、遊技者が獲得可能な賞球は少ない。
第4特別利益状態では、所定時間(たとえば0.5(sec))が経過するまで、または大入賞口11に予め定める最大個数の遊技球が入球するまで大入賞口11を開放するといった第2開放動作を1つのラウンド遊技として、このような開放動作がインターバル(たとえば1.0(sec))を挟んで所定の少数ラウンド(たとえば2ラウンド)行われる。このような第4特別利益状態の開放動作態様を「2パカ」という場合がある。1回の第4特別利益状態において、遊技者が獲得可能な賞球はほぼ零である。つまり、第4特別利益状態は、特別利益状態とはいうもの、遊技者に実質的な利益は付与されない。
また、弾球遊技機1には、特別利益状態とは別の開放遊技である小当り遊技が用意されている。小当り遊技では、所定時間(たとえば0.5(sec))大入賞口11を開放するといった小当り開放動作を、インターバル(たとえば1.0(sec))を挟んで所定の少数回数(たとえば2回)行われる。小当り開放動作の開放時間は、第4特別利益状態等の第2開放動作と同等に、かつ小当り遊技の開放回数は、第4特別利益状態のラウンド数と同等になるようにそれぞれ設定されている。すなわち、小当り遊技は、第4特別利益状態と実質的に同等の開放遊技である。
遊技者のハンドル操作により、発射装置(図示しない)から適度の勢いで発射された遊技球は、遊技領域Sの左上部分から右斜め上方に向けて放たれる。遊技盤2の盤面の左上部分から放たれた遊技球は、遊技領域Sに植設された障害釘5の間を流下する。遊技盤2の盤面に沿って流下する遊技球のうち、第1もしくは第2特別図柄始動口6,7、大入賞口11のいずれにも入球しなかった遊技球(アウト球)は、遊技領域Sの下部に形成されたアウト口18から機内に入り、球回収部(図示しない)に回収される。
図3は、弾球遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。
弾球遊技機1は、当該弾球遊技機1の統括的な動作制御を司る主制御基板(主制御手段)20と、演出制御を司る演出制御基板21と、弾球遊技機1から遊技球を払い出すための払出制御基板22とを備えている。
払出制御基板22は、CPU22A、RAM22B、ROM22C等を含むマイクロコンピュータを備えており、主制御基板20に直接接続されている。払出制御基板22には、賞球払出装置30が制御対象として接続されている。
演出制御基板21は、演出インターフェイス基板23を介して主制御基板20に接続されている。演出制御基板21はCPU21A、RAM21BおよびROM21Cを含むマイクロコンピュータを備えている。演出制御基板21には、演出インターフェイス基板23を介して液晶表示制御基板24が接続されている。液晶表示制御基板24はCPU24A、RAM24BおよびROM24Cを含むマイクロコンピュータを備えている。液晶表示制御基板24には液晶表示ユニット4が制御対象として接続されている。
主制御基板20は、CPU20A、RAM20BおよびROM(選択テーブル記憶手段)20Cを含むマイクロコンピュータを備えている。主制御基板20には、第1および第2特別図柄表示手段15,16ならびに普通図柄表示手段17が制御対象として接続されている。また、主制御基板20には、第1および第2特別図柄始動口6,7(併せて図1参照)への入球をそれぞれ検出するための第1および第2特別図柄始動口入球センサ26,27からの検出出力が直接入力されるようになっている。
また、主制御基板20には、遊技盤中継基板25を介して、普通図柄ゲート14(図1参照)を遊技球が通過したことを検出するための普通ゲート通過センサ28からの検出出力、大入賞口11(図1を参照)に遊技球が入ったことを検出するための大入賞口入球センサ29からの検出出力が入力されるようになっている。
また、主制御基板20には、遊技盤中継基板25を介して、電動チューリップ役物8(図1参照)を駆動するための電動チューリップ駆動機構(たとえばソレノイド類を含む)31や、大入賞口開閉役物13(図1参照)を開閉駆動するための大入賞口開閉機構(たとえばソレノイド類を含む)32等が制御対象として接続されている。
演出インターフェイス基板23には、枠中継基板33を介して、弾球遊技機1の本体(前扉等)前面等に配設されるスピーカ34や遊技ランプ35が、制御対象としてそれぞれ接続されている。
演出制御基板21は主制御基板20からの制御指令信号に基づいて、液晶表示ユニット4の具体的な演出内容を決定し、その演出内容が記された制御指令信号を制御対象に対して出力する。具体的には、演出制御基板21から出力される制御指令信号は、演出インターフェイス基板23を介して液晶表示制御基板24に与えられる。液晶表示制御基板24は、演出制御基板21から送出される制御指令信号(この場合、液晶制御用の制御指令信号)の内容に基づいて液晶表示ユニット4の表示を制御する。
図4は、主制御基板20のROM20CおよびRAM20Bの内容を示す図である。
ROM20Cには、後述するモード内容決定テーブル37,38(図5参照)を記憶するモード内容決定テーブル記憶部40が設けられている。
RAM20Bには、第1特別図柄始動記憶部41、第2特別図柄始動記憶部42、普通図柄始動記憶部43、第1特別図柄動作保留カウンタ44、第2特別図柄動作保留カウンタ45、普通図柄動作保留カウンタ46、第1特別図柄動作ステータス47、第2特別図柄動作ステータス48、普通図柄動作ステータス49、第1特別図柄大当り判定フラグ39、第2特別図柄大当り判定フラグ50、第1特別図柄強制外れフラグ51、第2特別図柄強制外れフラグ52、第1特別図柄変動延長フラグ54、第2特別図柄変動延長フラグ55、第1特別図柄小当り判定フラグ56、第2特別図柄小当り判定フラグ57、第1特別図柄動作タイマ58、第2特別図柄動作タイマ59、確率変動フラグ60、開放延長状態フラグ61、普通当りフラグ62、小当り中フラグ63、確定時間延長フラグ65、特別図柄変動回数カウンタ(合計変動動作回数計数手段)66、時短回数カウンタ67、条件装置作動フラグ68、第1特別図柄確定タイマ69および第2特別図柄確定タイマ70が設けられている。
第1特別図柄始動記憶部41には、第1特別図柄始動口6への遊技球入球に対して実行される大当り抽選の結果が格納される。第1特別図柄始動記憶部41には、大当り判定用乱数、特別図柄用乱数、第1変動パターン用乱数および第2変動パターン用乱数(以上の各乱数をまとめて「始動記憶」という。以下同じ)が最大でたとえば5つまで記憶可能である。具体的には、第1特別図柄始動記憶部41には、始動記憶を記憶するための記憶エリアが5つ設けられている。これらの記憶エリアを、それぞれ、第0エリア(エリア0)、第1エリア(エリア1)、第2エリア(エリア2)、第3エリア(エリア3)および第4エリア(エリア4)ということにする。
第1特別図柄始動記憶部41の第0エリアは、実行対象となっている始動記憶を記憶するための領域である。以下において、「実行データ用エリア」という場合がある。
第1特別図柄始動記憶部41の第1エリア〜第4エリアの4つの領域は、実行が保留されている始動記憶を記憶するための領域である。第1エリア〜第4エリアを総称する場合には、「保留データ用エリア」という場合がある。
第1特別図柄始動口6に遊技球が入ったときには、第1特別図柄始動記憶部41内の保留データ用エリアに、始動記憶が記憶される。具体的には、第1エリアが空であれば第1エリアに始動記憶が記憶され、第1エリアが空でなく第2エリアが空であれば第2エリアに始動記憶が記憶され、第1および第2エリアが空でなく第3エリアが空であれば第3エリアに始動記憶が記憶され、第1〜第3エリアが空でなく第4エリアが空であれば第4エリアに始動記憶が記憶される。
第1特別図柄始動記憶部41の第0エリアに始動記憶が記憶されておらず、かつ特別利益状態中でない状態であることを条件に、第1特別図柄始動記憶部41の第1〜第4エリアに記憶されている始動記憶が、それぞれ、第0〜第3エリアにシフトされるとともに、第4エリアが空にされる。そして、第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)にシフトされた始動記憶に基づく判定(第1判定)に対応する第1特別図柄変動動作が実行される。
第1特別図柄始動記憶部41内の保留データ用エリア(第1〜第4エリア)に記憶されている始動記憶の数は、第1特別図柄動作保留カウンタ44に記憶される。
第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)に始動記憶がシフトされると、その始動記憶に含まれる大当り判定用乱数が、大当り数値と一致するか、小当り数値と一致するか、あるいは大当り数値または小当り数値のいずれとも一致しないかが判定(第1判定)され、当該判定結果に対応する第1特別図柄変動動作が開始される。CPU20Aは、大当り判定用乱数が大当り数値と一致するときには、たとえば2バイト構成の第1特別図柄大当り判定フラグ39の値を5A[H]とし、また、大当り判定用乱数が小当り数値と一致するときには、第1特別図柄小当り判定フラグ56の値を5A[H]とする。
第1特別図柄動作タイマ58は、第1特別図柄が変動動作する動作時間を管理するためのタイマである。第1特別図柄動作タイマ58は、たとえば減算型のタイマである。第1特別図柄動作タイマ58は、決定される第1変動パターンまたは第2変動パターンの結果に応じた変動時間がセットされる。そして、第1特別図柄変動動作の開始に同期して、第1特別図柄動作タイマ58の減算が開始される。第1特別図柄変動動作の開始から、当該時間が経過して第1特別図柄動作タイマ58の値が零になると、第1特別図柄動作タイマ58は零の値を保持する。
第1特別図柄確定タイマ69は、第1特別図柄変動動作終了後(第1特別図柄変動中処理の終了後)、当該第1特別図柄を停止表示させるための確定時間を管理するためのタイマである。第1特別図柄変動動作の終了に同期して、第1特別図柄確定タイマ69の減算が開始される。第1特別図柄確定タイマ69にセットされている時間が、第1特別図柄変動動作の開始から経過して、第1特別図柄確定タイマ69の値が零になると、第1特別図柄確定タイマ69は零の値を保持する。なお、第1特別図柄動作タイマ58と第1特別図柄確定タイマ69は、共通のタイマでもよい。
第1特別図柄動作ステータス47は、実行中の第1特別図柄の変動動作がどの状態にあるかを示すための情報である。
第1特別図柄強制外れフラグ51は、第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)に記憶されている始動記憶に含まれる大当り判定用乱数が大当り数値であるか否かに拘わりなく、当該始動記憶に対応する第1特別図柄変動動作の終了後に、外れ用の停止図柄を停止表示させるためのたとえば2バイト構成のフラグである。通常、第1特別図柄強制外れフラグ51にはたとえば00[H]の値が格納されている。そして、第2特別図柄表示手段16において、大当り判定用乱数が大当り数値である始動記憶に対応する図柄変動動作が実行中である場合に、第1特別図柄の変動動作を開始する際、第1特別図柄強制外れフラグ51にたとえば5A[H]の値が格納される。
第1特別図柄変動延長フラグ54は、第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)に記憶されている始動記憶の第1および第2変動パターン(これら第1および第2変動パターンをまとめて、単に「変動パターン」という場合がある)を、それぞれ、長い変動時間を有する変動パターン(後述する図6Bに示す変動パターンPH15)に変更させるためのたとえば2バイト構成のフラグである。通常、第1特別図柄変動延長フラグ54にはたとえば00[H]の値が格納されている。そして、第2特別図柄表示手段16において、大当り判定用乱数が大当り数値である始動記憶に対応する図柄変動動作が実行中である場合に、第1特別図柄の変動動作を開始する際、第1特別図柄変動延長フラグ54にたとえば5A[H]の値が格納される。なお、第1特別図柄強制外れフラグ51と第1特別図柄変動延長フラグ54は、共通のフラグでもよい。
一方、第2特別図柄始動記憶部42には、第2特別図柄始動口7への遊技球入球に対して実行される大当り抽選の結果が格納される。第2特別図柄始動記憶部42には、大当り判定用乱数、特別図柄用乱数、第1変動パターン用乱数および第2変動パターン用乱数(以上の各乱数をまとめて「始動記憶」という。以下同じ)が最大でたとえば5つまで記憶可能である。具体的には、第2特別図柄始動記憶部42には、始動記憶を記憶するための記憶エリアが5つ設けられている。これらの記憶エリアを、それぞれ、第0エリア(エリア0)、第1エリア(エリア1)、第2エリア(エリア2)、第3エリア(エリア3)および第4エリア(エリア4)ということにする。
第2特別図柄始動記憶部42の第0エリアは、実行対象となっている始動記憶を記憶するための領域(以下において、「実行データ用エリア」という場合がある)である。
第2特別図柄始動記憶部42の第1エリア〜第4エリアの4つの領域は、実行が保留されている始動記憶を記憶するための領域である。第1エリア〜第4エリアを総称する場合には、「保留データ用エリア」ということにする。
第2特別図柄始動口7に遊技球が入ったときには、第2特別図柄始動記憶部42内の保留データ用エリアに、始動記憶が記憶される。具体的には、第1エリアが空であれば第1エリアに始動記憶が記憶され、第1エリアが空でなく第2エリアが空であれば第2エリアに始動記憶が記憶され、第1および第2エリアが空でなく第3エリアが空であれば第3エリアに始動記憶が記憶され、第1〜第3エリアが空でなく第4エリアが空であれば第4エリアに始動記憶が記憶される。
第2特別図柄始動記憶部42の第0エリアに始動記憶が記憶されておらず、かつ特別利益状態中でない状態であることを条件に、第2特別図柄始動記憶部42の第1〜第4エリアに記憶されている始動記憶が、それぞれ、第0〜第3エリアにシフトされるとともに、第4エリアが空にされる。そして、第2特別図柄始動記憶部42の第0エリア(実行データ用エリア)にシフトされた始動記憶に基づく判定(第2判定)に対応する第2特別図柄変動動作が実行される。
第2特別図柄始動記憶部42内の保留データ用エリア(第1〜第4エリア)に記憶されている始動記憶の数は、RAM30Bの第2特別図柄動作保留カウンタ45に記憶される。
第2特別図柄始動記憶部42の第0エリア(実行データ用エリア)に始動記憶がシフトされると、その始動記憶に含まれる大当り判定用乱数が、大当り数値と一致するか、小当り数値と一致するか、あるいは大当り数値または小当り数値のいずれとも一致しないかが判定(第2判定)され、当該判定結果に対応する第2特別図柄変動動作が開始される。CPU20Aは、大当り判定用乱数が大当り数値であるときには、たとえば2バイト構成の第2特別図柄大当り判定フラグ50の値を5A[H]とし、また、大当り判定用乱数が小当り数値であるときには、第2特別図柄小当り判定フラグ57の値を5A[H]とする。
第2特別図柄動作タイマ59は、第2特別図柄が変動動作する動作時間を管理するためのタイマである。第2特別図柄動作タイマ59は、たとえば減算型のタイマである。第2特別図柄動作タイマ59は、決定される第1変動パターンまたは第2変動パターンの結果に応じた変動時間がセットされる。そして、第2特別図柄変動動作の開始に同期して、第2特別図柄動作タイマ59の減算が開始される。第2特別図柄変動動作の開始から、当該時間が経過して第2特別図柄動作タイマ59の値が零になると、第2特別図柄動作タイマ59は零の値を保持する。
第2特別図柄確定タイマ70は、第2特別図柄変動動作終了後(第2特別図柄変動中処理の終了後)、当該第2特別図柄を停止表示させるための確定時間を管理するためのタイマである。第2特別図柄変動動作の終了に同期して、第2特別図柄確定タイマ70の減算が開始される。第2特別図柄確定タイマ70にセットされている時間が、第2特別図柄変動動作の開始から経過して、第2特別図柄確定タイマ70の値が零になると、第2特別図柄確定タイマ70は零の値を保持する。なお、第2特別図柄動作タイマ59と第1特別図柄確定タイマ70は、共通のタイマでもよい。
第2特別図柄動作ステータス48は、実行中の第2特別図柄変動動作がどの状態にあるかを示すための情報である。
第2特別図柄強制外れフラグ52は、第2特別図柄始動記憶部42の第0エリア(実行データ用エリア)に記憶されている始動記憶に含まれる大当り判定用乱数が大当り数値であるか否かに拘わりなく、当該始動記憶に対応する第2特別図柄変動動作の終了後に、外れ用の停止図柄を停止表示させるためのたとえば2バイト構成のフラグである。通常、第2特別図柄強制外れフラグ52にはたとえば00[H]の値が格納されている。そして、第1特別図柄表示手段15において、大当り判定用乱数が大当り数値である始動記憶に対応する図柄変動動作が実行中である場合に、第2特別図柄の変動動作を開始する際、第2特別図柄強制外れフラグ52にたとえば5A[H]の値が格納される。
第2特別図柄変動延長フラグ55は、第2特別図柄始動記憶部42の第0エリア(実行データ用エリア)に記憶されている始動記憶の第1および第2変動パターンを、それぞれ、長い変動時間を有する変動パターン(後述する図6Bに示す変動パターンPH25)に変更させるためのたとえば2バイト構成のフラグである。通常、第2特別図柄変動延長フラグ55にはたとえば00[H]の値が格納されている。そして、第1特別図柄表示手段15において、大当り判定用乱数が大当り数値である始動記憶に対応する図柄変動動作(当り用の識別情報変動動作)が実行中である場合に、第2特別図柄の変動動作を開始する際、第2特別図柄変動延長フラグ55にたとえば5A[H]の値が格納される。なお、第2特別図柄強制外れフラグ52と第2特別図柄強制延長フラグ55は、共通のフラグでもよい。
条件装置作動フラグ68は、弾球遊技機1が特別利益状態中であるか否かを示すたとえば2バイト構成のフラグである。特別利益状態中には5A[H]の値が格納され、特別利益状態の非実行時には00[H]の値が格納される。
特別図柄変動回数カウンタ66は、たとえば電源投入時以降における、第1特別図柄表示手段15における図柄変動動作の回数と、第2特別図柄表示手段16における図柄変動動作の回数との合計数を計数するためのカウンタである。特別図柄変動回数カウンタ66は減算カウンタによって構成されている。第1および第2特別図柄それぞれの変動開始の際に、特別図柄変動回数カウンタ66の値が零になるまでデクリメント(-1)される。なお、特別図柄変動回数カウンタ66にFF[H]が格納されている場合は、特別図柄変動回数カウンタ66の減算処理は実行されない。
さらに、普通図柄始動記憶部43には、普通図柄ゲート14への遊技球通過に対して実行される普通図柄抽選の結果が格納される。普通図柄始動記憶部43には、当り判定用乱数が最大でたとえば5つまで記憶可能である。具体的には、普通図柄始動記憶部43には当り判定用乱数を記憶するための記憶エリアが5つ設けられている。これらの記憶エリアを、それぞれ、第0エリア(エリア0)、第1エリア(エリア1)、第2エリア(エリア2)、第3エリア(エリア3)および第4エリア(エリア4)ということにする。
普通図柄始動記憶部43の第0エリアは、実行対象となっている当り判定用乱数を記憶するための領域(以下において、「実行データ用エリア」という場合がある)である。
普通図柄始動記憶部43の第1エリア〜第4エリアの4つの領域は、実行が保留されている当り判定用乱数を記憶するための領域である。第1エリア〜第4エリアを総称する場合には、「保留データ用エリア」ということにする。
普通図柄ゲート14に遊技球が通過したときには、普通図柄始動記憶部43内の保留データ用エリアに、当り判定用乱数が記憶される。具体的には、第1エリアが空であれば第1エリアに当り判定用乱数が記憶され、第1エリアが空でなく第2エリアが空であれば第2エリアに当り判定用乱数が記憶され、第1および第2エリアが空でなく第3エリアが空であれば第3エリアに当り判定用乱数が記憶され、第1〜第3エリアが空でなく第4エリアが空であれば第4エリアに当り判定用乱数が記憶される。
普通図柄始動記憶部43の第0エリアに当り判定用乱数が記憶されておらず、かつ電動チューリップ役物8の拡開動作中(普通利益状態中)でない状態であることを条件に、普通図柄始動記憶部43の第1〜第4エリアに記憶されている当り判定用乱数が、それぞれ、第0〜第3エリアにシフトされるとともに、第4エリアが空にされる。そして、普通図柄始動記憶部43の第0エリア(実行データ用エリア)にシフトされた当り判定用乱数に基づく判定に対応する普通図柄変動動作が実行される。
普通図柄始動記憶部43内の保留データ用エリア(第1〜第4エリア)に記憶されている当り判定用乱数の数(保留されている当り判定用乱数の数)は、RAM30Bの普通図柄動作保留カウンタ46に記憶される。
普通図柄始動記憶部43の第0エリア(実行データ用エリア)に当り判定用乱数がシフトされると、当該当り判定用乱数に対応する普通図柄の図柄変動動作が開始される。当該図柄変動動作の開始時には、その当り判定用乱数が当り数値であるか否かが判定される。CPU20Aは、当り判定用乱数が当り数値であるときには、普通当りフラグ62の値を5A[H]とする。
確率変動フラグ60および開放延長状態フラグ61は、それぞれ弾球遊技機1の現在の遊技モードを記憶しておくためのたとえば2バイト構成のフラグである。弾球遊技機1が確率変動遊技中であるときには、確率変動フラグ60にたとえば5A[H]の値が格納され、確率変動遊技の非実行時には、確率変動フラグ60にたとえば00[H]の値が格納される。また、弾球遊技機1が開放延長遊技中であるときには、開放延長状態フラグ61にたとえば5A[H]の値が格納され、開放延長遊技の非実行時には、開放延長状態フラグ61にたとえば00[H]の値が格納される。
確定時間延長フラグ65は、後述する高確A→B→Aモードの遊技モードが変更される場合に、最初の高確Aモード中であることを示すためのたとえば2バイト構成のフラグであり、当該高確Aモード中には、確定時間延長フラグ65にたとえば5A[H]の値が格納される。
時短回数カウンタ67は、開放延長遊技の開始以降における、第1特別図柄表示手段15における図柄変動動作の回数と、第2特別図柄表示手段16における図柄変動動作の回数との合計数を計数するためのたとえば2バイト構成のカウンタである。時短回数カウンタ67は減算カウンタによって構成されている。第1および第2特別図柄それぞれの変動開始の際に、時短回数カウンタの値が零になるまでデクリメント(-1)される。
各遊技モードの実行中における、確率変動フラグ60、開放延長状態フラグ61および確定時間延長フラグ65の内容をまとめると、以下のようになる。
すなわち、高確Aモード中には、確率変動フラグ60および開放延長状態フラグ61の値は、それぞれ5A[H]である。高確Aモード中の確定時間延長フラグ65の値は、00[H]である場合と5A[H]である場合とがある。
高確Bモード中には、確率変動フラグ60および開放延長状態フラグ61の値はそれぞれ5A[H]であり、確定時間延長フラグ65の値は00[H]である。
また、時短モード中には、開放延長状態フラグ61の値は5A[H]であり、確率変動フラグ60および確定時間延長フラグ65の値はそれぞれ00[H]である。
さらに、潜確モード中には、確率変動フラグ60の値は5A[H]であり、開放延長状態フラグ61および確定時間延長フラグ65の値はそれぞれ00[H]である。
低確モード中には、確率変動フラグ60、開放延長状態フラグ61および確定時間延長フラグ65の値はそれぞれ00[H]である。
図5は、モード内容決定テーブル記憶部40に記憶される大当り図柄−遊技モードテーブル37,38の一例を示す図である。図5(a)に、第1特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル37を、図5(b)に、第2特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル38をそれぞれ表している。
図5(a)の第1特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル37は、第1特別図柄表示手段15に停止表示される大当り図柄の種別と、その大当り図柄に対応する特別利益状態の終了後における弾球遊技機1の遊技モード(高確Aモードであるか、高確Bモードであるか、時短モードであるか、潜確モードであるか、あるいは低確モードであるか)との対応関係を規定している。また、第1特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル37には、大当り図柄の種別毎の選択割合(図柄割合)や、その大当り図柄に対応する特別利益状態の種類(すなわち、第1〜第4特別利益状態のいずれであるか)をも記されている。
また、図5(b)の第2特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル38は、第2特別図柄表示手段16に停止表示される大当り図柄の種別と、その大当り図柄に対応する特別利益状態の終了後における弾球遊技機1の遊技モードとの対応関係を規定している。また、第2特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル38には、大当り図柄の種別毎の選択割合(図柄割合)や、その大当り図柄に対応する特別利益状態の種類(すなわち、第1、第2または第4特別利益状態のいずれであるか)が記されている。
換言すると、特別利益状態後の弾球遊技機1の遊技モードが、第1または第2特別図柄大当り図柄の種類と、大当り成立直前に弾球遊技機1の遊技モード(確率変動遊技中であるか否か、および開放延長遊技中であるか否か)との双方によって一意的に定められるようになっている。この実施形態では、特別利益状態後の弾球遊技機1の遊技モードとして、次回の特別利益状態の開始まで高確Aモードを実行する次回までの高確Aモード(図5では「高確A」と図示)と、特別利益状態の後40回(N回(Nは自然数))の図柄変動動作の終了まで高確Aモードを実行し、その後60回の図柄変動動作の終了まで高確Bモードを実行するとともに、その後次回の特別利益状態の開始まで高確Aモードを実行する高確A/高確B切換えの遊技モード(以下、「高確A→B→Aモード」という場合がある)と、次回の特別利益状態の開始まで実行される次回までの潜確モードと、50回の回数切りの時短モードと、次回の特別利益状態の開始まで実行される次回までの低確モードとが、用意されている。なお、この明細書において回数切りの時短モード」とは、その開始(すなわち特別利益状態の終了後)から予め定める回数の第1もしくは第2特別図柄変動動作が実行されるか、または次回の特別利益状態の開始のいずれか早い時まで継続実行されるモードをいう。
図5(a)の第1特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル37について詳細に説明する。第1特別図柄表示手段15に停止表示される大当り用の第1特別図柄として「1」、「2」、「3」、「4」および「5」の5種類が用意されている。
大当り用の第1特別図柄として「1」が選択される確率は、13.0%である。この場合には、特別利益状態として第1特別利益状態(15Rフル)が採用されるとともに、特別利益状態の終了後、次回までの高確Aモードが実行される。
大当り用の第1特別図柄として「2」が選択される確率は、29.0%である。この場合には、特別利益状態として第2特別利益状態(10Rフル+5Rパカ)が採用されるとともに、特別利益状態の終了後、高確A→B→Aモードが実行される。
大当り用の第1特別図柄として「3」が選択される確率は、18.0%である。この場合には、特別利益状態として第3特別利益状態(15Rパカ)が採用される。このとき、大当り直前における弾球遊技機1の遊技モードが、高確Aモード、高確Bモードまたは時短モードであるとき(開放延長遊技中)、次回までの高確Aモードが実行される。また、大当り直前における弾球遊技機1の遊技モードが、潜確モードであるとき(確率変動遊技中でかつ開放延長遊技の非実行時)、特別利益状態の終了後、高確A→B→Aモードが実行される。さらに、大当り直前における弾球遊技機1の遊技モードが、低確モードであるとき(確率変動遊技の非実行時でかつ開放延長遊技の非実行時)、特別利益状態の終了後、次回までの潜確モードが実行される。
大当り用の第1特別図柄として「4」が選択される確率は、11.0%である。この場合には、特別利益状態として第4特別利益状態(2Rパカ)が採用される。このとき、大当り直前における弾球遊技機1の遊技モードが、高確Aモード、高確Bモードまたは時短モードであるとき(開放延長遊技中)、次回までの高確Aモードが実行される。また、大当り直前における弾球遊技機1の遊技モードが、潜確モードであるとき(確率変動遊技中でかつ開放延長遊技の非実行時)、特別利益状態の終了後、高確A→B→Aモードが実行される。
さらに、大当り直前における弾球遊技機1の遊技モードが、低確モードであるとき(確率変動遊技の非実行時でかつ開放延長遊技の非実行時)、特別利益状態の終了後、次回までの潜確モードが実行される。この場合、特別利益状態の終了後、確率変動フラグ60に5A[H]の値が格納される。
大当り用の第1特別図柄として「5」が選択される確率は、29.0%である。この場合には、特別利益状態として第2特別利益状態(10Rフル+5Rパカ)が採用されるとともに、特別利益状態の終了後、50回の回数切りの時短モードが実行される。この場合、特別利益状態の終了後、開放延長状態フラグ61に5A[H]の値が格納される。
次に、図5(b)の第2特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル38について詳細に説明する。第2特別図柄表示手段16に停止表示される大当り用の第2特別図柄として「6」、「7」、「8」および「9」の4種類が用意されている。
大当り用の第2特別図柄として「6」が選択される確率は、10.0%である。この場合には、特別利益状態として第1特別利益状態(15Rフル)が採用されるとともに、特別利益状態の終了後、次回までの高確Aモードが実行される。
大当り用の第2特別図柄として「7」が選択される確率は、50.0%である。この場合には、特別利益状態として第1特別利益状態(15Rフル)が採用されるとともに、特別利益状態の終了後、高確A→B→Aモードが実行される。
大当り用の第2特別図柄として「8」が選択される確率は、11.0%である。この場合には、特別利益状態として第4特別利益状態(2Rパカ)が採用されるとともに、特別利益状態の終了後、次回までの高確Aモードが実行される。
大当り用の第2特別図柄として「9」が選択される確率は、29.0%である。この場合には、特別利益状態として第2特別利益状態(10Rフル+5Rパカ)が採用されるとともに、特別利益状態の終了後、50回の回数切りの時短モードが実行される。
図5(a)および図5(b)を参照して、第1特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態の出球性能と、第2特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態の出球性能とを比較する。
第1特別図柄の大当りに伴って特別利益状態が発生する場合、第1特別利益状態(15Rフル)の発生確率が13.0%であり、第2特別利益状態(10Rフル+5Rパカ)の発生確率が58.0%であり、第3特別利益状態(15Rパカ)の発生確率が18.0%であり、第4特別利益状態(2Rパカ)の発生確率は11.0%である。
これに対し、第2特別図柄の大当りに伴って特別利益状態が発生する場合、第1特別利益状態(15Rフル)の発生確率が60.0%であり、第2特別利益状態(10Rフル+5Rパカ)の発生確率が29.0%であり、第4特別利益状態(2Rパカ)の発生確率は11.0%である。
したがって、第1実施形態では、第2特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態の出球性能は、第1特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態の出球性能よりも高く設定されているといえる。
図6Aは、各遊技モード(高確Aモード、高確Bモード、時短モード、潜確モードおよび低確モード)と、各遊技モードにおいて選択実行される、変動パターンの平均変動時間との関係とを示す図である。図6Aに示す「−」は、それぞれに適当な値が適宜設定されている旨を示す。
図6Bは、モード内容決定テーブル記憶部40に記憶される変動パターン選択テーブル95A〜95Hの一例を示す図である。
第1および第2特別図柄の変動パターンは、それぞれ複数種類設けられている。本実施形態では、たとえば、第1特別図柄の外れ用の5種類の変動パターンPH11〜PH15、第1特別図柄の大当り用の2種類の変動パターンPA11,PA12、第2特別図柄の外れ用の5種類の変動パターンPH21〜PH25、第2特別図柄の大当り用の2種類の変動パターンPA21,PA22の計14種類が用意されている。変動パターン毎に、変動時間が設定されている。この変動時間は、第1または第2特別図柄動作タイマ58,59にセットするための時間である。
変動パターン選択テーブル95A〜95Hは、大当りであるか否かや、弾球遊技機1における実行中の遊技モードに基づいて、各変動パターンの選択確率が異ならされている。
変動パターン選択テーブル95A(図6B(a)参照)は、高確Aモードに対応する、外れ用の第1特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。変動パターン選択テーブル95B(図6B(b)参照)は、高確Bモードまたは時短モードに対応する、外れ用の第1特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。変動パターン選択テーブル95C(図6B(c)参照)は、大当り用の第1特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。
変動パターン選択テーブル95D(図6B(d)参照)は、高確Aモードに対応する、外れ用の第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。変動パターン選択テーブル95E(図6B(e)参照)は、高確Bモードまたは時短モードに対応する、外れ用の第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。変動パターン選択テーブル95F(図6B(f)参照)は、大当り用の第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。
変動パターン選択テーブル95G(図6B(g)参照)は、強制外れ用の第1特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。
変動パターン選択テーブル95H(図6B(h)参照)は、強制外れ用の第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。
なお、図6B(a)〜(f)では、低確モードに対応する、外れ用の第1特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルや、低確モードに対応する、外れ用の第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルの記載を省略しているが、これらの低確モードに対応する外れ用の変動パターン選択テーブルが設けられているのはいうまでもない。
図6Bに示す種々の変動パターンのうち、「ノーマル」とあるのは、後述する第1および第2演出図柄が、リーチ演出を伴わない変動パターン、「リーチ」とあるのは、第1または第2演出図柄が、後述するリーチ演出を伴う変動パターンを示している。
たとえば、外れ用の第1特別図柄変動動作の変動パターンとして、60(sec)の変動パターンPH11、5(sec)の変動パターンPH12、10(sec)の変動パターンPH13、20(sec)の変動パターンPH14、および70(sec)の変動パターンPH15が用意されている。また、大当り用の第1特別図柄変動動作の変動パターンとして、35(sec)の変動パターンPA11および45(sec)の変動パターンPA12が用意されている。
一方、外れ用の第2特別図柄変動動作の変動パターンとして、2(sec)の変動パターンPH21、9(sec)の変動パターンPH22、10(sec)の変動パターンPH23、20(sec)の変動パターンPH24、および70(sec)の変動パターンPH25が用意されている。また、大当り用の第2特別図柄変動動作の変動パターンとして、35(sec)の変動パターンPA21および45(sec)の変動パターンPA22が用意されている。
第1特別図柄用の変動パターンPH15、および第2特別図柄用の変動パターンPH25は、それぞれ、後述する強制外れのための変動パターンである。これら変動パターンPH15および第2特別図柄用の変動パターンPH25の変動時間は、それぞれ、他の変動パターンよりも長い所定の時間(たとえば70(sec))に設定されている。
したがって、図6Aおよび図6Bに示すように、第1特別図柄の外れ平均変動時間は60(sec)に、第2特別図柄の外れ平均変動時間は3(sec)に、それぞれ設定されている。これに対し、高確Bモード中または時短モード中には、第1特別図柄の外れ平均変動時間は7(sec)に、第2特別図柄の外れ平均変動時間は10(sec)に、それぞれ設定されている。なお、強制外れのための変動パターンPH15,PH25は、その選択頻度が極めて低いので、変動パターンPH15,PH25を、第1または第2特別図柄の平均変動時間の算出に含めてはいない。
また、換言すると、図6Aおよび図6Bに示すように、高確Aモード中では、第1特別図柄の外れ平均変動時間が、第2特別図柄の外れ平均変動時間よりも長く設定されている(第1特別図柄>第2特別図柄)のに対し、高確Bモード中または時短モード中では、第1特別図柄の外れ平均変動時間が、第2特別図柄の外れ平均変動時間よりも短く設定されている(第1特別図柄<第2特別図柄)。さらに換言すると、高確Bモード中または時短モード中では、高確Aモード中に対し、第1特別図柄の外れ平均変動時間が短く設定され(高確A>高確B)、かつ第2特別図柄の外れ平均変動時間が長く設定されている(高確A<高確B)。
なお、図6Bに示す変動パターン選択テーブル95A〜95Hは、変動パターン選択テーブルの一例であり、これらと異なる変動パターン選択テーブルが採用されてもよいのはいうまでもない。
ところで、図3に示す主制御基板20の制御プログラムは、電源電圧の復旧や投入に基づいて起動されるメイン処理であるシステムリセット処理を含んでいる。
システムリセット処理の実行は、電源が投入され、主制御基板20に対し電源基板(図示しない)からのシステムリセット信号が入力されることに基づいて開始される。この場合に、CPU20Aは、最初に自らを割込み禁止状態に設定するとともにCPU20Aに内蔵されている各レジスタの値を初期設定する。次いで、CPU20Aは、周辺の基板(たとえば、払出制御基板22や演出制御基板21などの基板)の初期設定の完了までウエイトする。
また、電源投入に伴い、電源投入状態を示す電圧レベル(たとえばオン状態)の電圧降下信号が主制御基板20に入力される。電圧降下信号が電源投入状態を示す電圧レベルであると、CPU20Aは、払出制御基板22が正常に立ち上がったことを確認した後、電源基板から付与されているRAMクリア信号のレベルを判別し、RAMクリア信号がLレベルである場合はRAM20Bの全領域を零クリアするとともに、RAMクリア信号がHレベルである場合はRAM20Bに記憶されているバックアップデータの有効/無効を判別する。
これらの処理の実行完了に伴い、システムリセット処理が終了され、メイン処理(メインループの処理)を無限ループに入る。メイン処理の無限ループ中には、CPU20Aを割込み禁止状態にセットした状態で、各種のカウンタについて更新処理を実行し、その実行終了後にCPU20Aを割込許可状態に戻す。メイン処理の無限ループ中は、4(msec)毎に、マスク可能なタイマ割込処理が実行される。より詳しくは、CPU20Aでは、当該CPU20Aが割込許可状態にあることを条件に、4(msec)毎にメイン処理が中断され、タイマ割込処理が実行される。
図7は、主制御基板20におけるタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。タイマ割込処理について、図3、図4および図7を参照しつつ説明する。
タイマ割込処理が開始されると、CPU20Aのレジスタを保存することなく、速やかに異常電源チェック処理が実行される(ステップS1)。異常電源チェック処理では、主制御基板20に接続された電源基板(図示しない)から主制御基板20に供給されている電圧降下信号のレベルが判定される。この電圧降下信号のレベルが電源遮断を示すレベルであることが1または複数回のタイマ割込処理に跨って検出されると、その後バックアップ処理に移行する。
一方、電圧降下信号が電源遮断を示さないレベルであることが判定された場合は、遊技動作の時間を管理している各タイマ(タイマ58,59,69,70等を含む)について、タイマの減算(タイマ管理)が行われる(S2:タイマ管理処理)。
次いで、入力管理処理が実行される(ステップS3)。入力管理処理は、弾球遊技機1に設けられた各種センサの検出出力の内容(たとえば、各種検出センサがオンオフ信号を出力する場合にはオン状態かオフ状態か)を記憶したり、その信号に基づくデータを定期的に更新したりする処理である。各種センサとして、たとえば第1および第2特別図柄始動口入球センサ26,27(図3参照)、普通ゲート通過センサ28(図3参照)ならびに大入賞口入球センサ29(図3参照)等を例示することができる。
次いで、後述する普通図柄管理処理(ステップS7)における普通図柄判定で使用される当り判定用乱数カウンタ(図示しない)の値や、後述する第2および第1特別図柄管理処理(ステップS9,S10)における役物作動判定用乱数判定処理(図12または図20にそれぞれ示すステップS126,S226)で使用される大当り判定用乱数カウンタ(図示しない)の値が更新される(S4:タイマ割込内乱数管理処理)。
次いで、賞球払出装置30(図3参照)に遊技球を供給するための球供給機構(図示しない)に対する遊技球の補給停止の有無や遊技球の詰まりの有無を判定するエラー管理処理が行われる(ステップS5)。このエラー管理処理では、弾球遊技機1内部の異常発生の有無も判定されるようになっている。
次いで、入賞口(第1および第2特別図柄始動口6,7ならびに大入賞口11)に入球(入賞)に対し、入賞情報の確認および指令信号データの作成を行う賞球管理処理が行われる(ステップS6)。賞球管理処理では、払出個数を賞球払出装置30に指示するための指令信号データを、各入賞口6,7,11の払出数に基づいて作成する。
次いで、普通図柄管理処理が行われる(ステップS7)。普通図柄管理処理では、電動チューリップ役物8(図1参照)を拡開動作させるか否かを判定する普通図柄判定処理(前述の普通図柄抽選と同等)が実行される。
そして、電動チューリップ役物8の拡開動作が判定された場合には、電動チューリップ役物8の拡開動作に向けた処理が実行されるとともに、その後、電動チューリップ役物8の拡開動作を実現するための処理が実行される(S8:普通電動役物管理処理)。
次いで、第2特別図柄管理処理が行われる(ステップS9)。この第2特別図柄管理処理では、第2特別図柄始動口7(図1参照)への入球に伴う一連の抽選処理が実行される。第2特別図柄管理処理では、後述するように、役物作動判定用乱数判定処理(第2判定。図12で示すステップS126)および第2特別図柄および演出図柄(後述する第2演出図柄)の変動開始のための種々の処理(図12で示すステップS127〜S132)が、この順で実行される。ステップS9の第2特別図柄管理処理の終了後、第1特別図柄管理処理が行われる(ステップS10)。
第1特別図柄管理処理では、第1特別図柄始動口6(図1参照)への入球に伴う一連の抽選処理が実行される。第1特別図柄管理処理では、後述するように、役物作動判定用乱数判定処理(第1判定。図20で示すステップS226)および第1特別図柄および演出図柄(後述する第1演出図柄)の変動開始のための種々の処理(図20で示すステップS227〜S232)が実行される。
したがって、割込処理では、第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(第2判定。図12で示すステップS126)、第2特別図柄および演出図柄(後述する第2演出図柄)の変動開始のための種々の処理(図12で示すステップS127〜S132)、第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(第1判定。乱数判定処理。図20で示すステップS226)、ならびに第1特別図柄および演出図柄(後述する第1演出図柄)の変動開始のための種々の処理(図20で示すステップS227〜S232)が、この順で実行される。
第1または第2特別図柄管理処理に含まれる役物作動判定用乱数判定処理において大当りであると判定された場合には、その後、大入賞口11の開放動作(大入賞口開閉役物13の開閉動作)に向けた処理が実行されるとともに、その後大入賞口11の開放動作を実現するための処理が実行される(S11:特別電動役物管理処理)。
次いで、主制御基板20で管理する所定のランプ(遊技ランプ35等)に点灯動作や消灯動作を行わせるランプ管理処理が実行される(ステップS12)。
次いで、CPU20Aを割込許可状態に戻した後(ステップS13)、タイマ割込処理を終える。これにより、タイマ割込処理のルーチンを脱し、無限ループのメイン処理(システムリセット処理)が実行される。このメイン処理では、電圧異常の監視とタイマ割込処理の有無の監視との確認が行われる。
図8は、図7に示すステップS7の普通図柄管理処理の流れを示すフローチャートである。普通図柄管理処理について、図3、図4および図8を参照しつつ説明する。
弾球遊技機1による遊技中、普通図柄ゲート14における遊技球の通過の有無を、CPU20Aが監視している。すなわち、普通図柄ゲート14に遊技球が通過すると、普通ゲート通過センサ28の検出出力(たとえばオンオフ状態)が変化する。これにより、普通図柄ゲート14に対する遊技球の通過が検出される。
普通図柄ゲート14に対して遊技球が通過すると(ステップS21でYES)、普通図柄動作保留数(普通図柄始動記憶部43の保留データ用エリアの当り判定用乱数の数)が保留球数上限(保留球数MAX。たとえば4つ)未満にある状態でことを必要条件として(ステップS22でNO)、その遊技球通過に応じて取得された当り判定用乱数が普通図柄始動記憶部43に記憶される(ステップS24)。具体的には、CPU20Aは、当り判定用乱数カウンタ(図示しない)から当り判定用乱数を取得し、その当り判定用乱数を普通図柄始動記憶部43の保留データ用エリアに格納する。また、当り判定用乱数の記憶に先立って、普通図柄動作保留カウンタ46の値(普通図柄動作保留数)がインクリメント(+1)される(ステップS23)。なお、普通図柄ゲート14に対して遊技球が通過しても、普通図柄動作保留数が、保留球数上限に達している場合には、後述するステップS25にスキップする。
ステップS24の当り判定用乱数の記憶の後、電動チューリップ役物8の拡開動作中でなく(普通当りフラグ62の値が00[H]であるとき。ステップS25でNO)、かつ普通図柄表示手段17の変動動作の状況を示す普通図柄動作ステータス49の内容が00[H]である場合には、次に述べる判定処理(ステップS30)を含む一連の処理(ステップS29〜S32)が実行される。
普通図柄動作ステータス49が00[H]である場合(ステップS26でYES)、普通図柄動作保留数が零でないことを必要条件として(ステップS28でNO)、普通図柄動作保留数の値をデクリメント(-1)するとともに(ステップS29)、普通図柄始動記憶部43の第1エリアに記憶されていた当り判定用乱数が、第0エリア(実行データ用エリア)にシフトされ、シフトされた当り判定用乱数が当り数値と一致するか否かを、判定する(ステップS30)。
その後、CPU20Aは、当りであるか否かに応じた普通図柄の停止図柄を作成(停止図柄作成処理)し(ステップS31)、その作成した普通図柄の変動時間をセットする(ステップS32)する。弾球遊技機1の内部状態が開放延長遊技の非実行時である場合には、開放延長遊技中である場合(たとえば3.0(sec))と比較して、普通図柄表示手段17の変動時間が長く(たとえば30(sec))設定されている。
その後、普通図柄動作ステータス49に01[H]を格納し(ステップS35)、普通図柄表示手段17の表示に用いられる普通図柄表示データが更新処理され(ステップS36)、その後、普通図柄管理処理はリターンされる。
一方、ステップS26,S27において、普通図柄動作ステータス49の内容が01[H]である場合(ステップS26でNO、かつステップS27でYES)、CPU20Aは普通図柄変動中処理を実行し(ステップS33)、普通図柄動作ステータス49に02[H]を格納し(ステップS35)、普通図柄表示手段17の表示に用いられる普通図柄表示データが更新処理され(ステップS36)、その後、普通図柄管理処理はリターンされる。
一方、ステップS26,S27において、普通図柄動作ステータス49の内容が02[H]である場合(ステップS26およびステップS27でNO)、CPU20Aは普通図柄確定時間中処理を実行する(ステップS34)。ここで、ステップS30の判定処理の結果が当りの場合は、普通当りフラグ62に5A[H]の値が格納される。次いで、普通図柄動作ステータス49に00[H]を格納し(ステップS35)、普通図柄表示手段17の表示に用いられる普通図柄表示データが更新処理され(ステップS36)、その後、普通図柄管理処理はリターンされる。
なお、普通図柄始動記憶部43に対する当り判定用乱数の格納に代えて、取得した当り判定用乱数を予め定める当り数値と比較判定することによる当落の結果自体を格納するようにしてもよいのはいうまでもない。
図9は、図7に示すステップS8の普通電動役物管理処理の流れを示すフローチャートである。図3および図4を併せて参照する。
普通図柄抽選の結果が当りであるとき、すなわち普通当りフラグ62の値が5A[H]であるときには(ステップS41でYES)、次いで、電動チューリップ役物8の拡開動作が実行される(ステップS42〜S49)。電動チューリップ役物8の拡開動作の実行時間は、減算タイマからなる普通電動役物タイマ(図示しない)によって計時されており、この普通電動役物タイマの値が零になるまで(ステップS46でYES)、この拡開動作の実行が継続される。
具体的には、電動チューリップ役物8の拡開動作の実行中(作動中)には(ステップS42でYES)、第2特別図柄始動口7に対する遊技球の入球個数が計数される。この第2特別図柄始動口7に対する遊技球の入球個数は常にチェック(監視)されており(ステップS43)、この入球個数が、予め定める最大数(上限)に達すると(ステップS44でYES)、普通電動役物タイマ(図示しない)の値は直ちに零にされる(ステップS45)。
そして、普通電動役物タイマの値が零になっていると(ステップS46でYES)、この拡開動作の終了処理に移行する。具体的には、普通電動役物動作ステータス(図示しない)に従って、種々の設定値がセットされる。たとえば、普通電動役物動作ステータスの内容が02[H]であると(ステップS48でYES)、次の動作に向けた電動チューリップ役物8の開閉動作設定が設定される(ステップS49)。また、電動チューリップ役物8の拡開動作の実行が終了すると、普通当りフラグ62に00[H]を格納する。
図10は、図7のステップS9の第2特別図柄管理処理の流れを示すフローチャートである。
弾球遊技機1による遊技中、CPU20Aは、第2特別図柄始動口7(図1参照)に対する遊技球の入球を監視しているとともに、その第2特別図柄始動口7に遊技球が入ったときには、所定の入球処理を行う(ステップS101:これらをまとめて「第2特別図柄始動口チェック処理」という)。
図11は、ステップS101の第2特別図柄始動口チェック処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3、図4、図10および図11を参照しつつ説明する。
図11において、第2特別図柄始動口7に遊技球が入球(入賞)したか否かが判別される(ステップS111)。この判別は、第2特別図柄始動口入球センサ27の検出出力に基づいて実行される。第2特別図柄始動口7に遊技球が入球したと判別された場合には(ステップS111でYES)、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値(第2特別図柄保留球数)が保留球数上限値(保留球数MAX。たとえば4)に達している否かが判別される(ステップS112)。
第2特別図柄動作保留カウンタ45の値が保留球数上限値(保留球数MAX)に達していない場合には(ステップS112でNO)、すなわち、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値が3以下であれば、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値が1だけインクリメント(+1)される(ステップS113)。また、始動記憶(大当り判定用乱数、特別図柄用乱数、第1変動パターン用乱数および第2変動パターン用乱数)が取得されて、第2特別図柄始動記憶部42に格納される(ステップS114)。その後、保留加算コマンドが演出制御基板21に向けて送信された後(ステップS115)、図10のステップS102に移行する。
また、ステップS111で第2特別図柄始動口7に遊技球が入球したと判別されなかった場合(ステップS111でNO)、またはステップS112で、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値が保留球数上限値(保留球数MAX)に達していると判別された場合(ステップS112でYES)、その後、図10のステップS102に移行する。
なお、第2特別図柄始動記憶部42に対する大当り判定用乱数の格納に代えて、取得した大当り判定用乱数を予め定める大当り数値と比較判定することによる当落の結果自体を格納するようにしてもよいのはいうまでもない。
図10に戻り、ステップS102では、CPU20Aは、小当り中フラグ63の値を参照して、弾球遊技機1が小当り遊技の実行中であるか否かを調べる。弾球遊技機1が小当り遊技の実行中でない(小当り中フラグ63の値が00[H])とき(ステップS102でNO)、次いで、CPU20Aは、条件装置作動フラグ68の値を参照して、弾球遊技機1が特別利益状態の実行中であるか否かを調べる(ステップS103)。
弾球遊技機1が、特別利益状態の実行中または小当り遊技の実行中である場合には(ステップS102またはステップS103でYES)、ステップS109に移行する。ステップS109では、第2特別図柄表示手段16の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図7のステップS10に移行する。
一方、弾球遊技機1が、特別利益状態の実行中でもなく(条件装置作動フラグ68の値が00[H])、かつ小当り遊技の実行中でもない場合には(ステップS103でNO)、次いで第2特別図柄動作ステータスが判別される(ステップS104,S105)。
第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動動作が停止中であることを示す値(たとえば00[H]または01[H])である場合には(ステップS104でYES)、CPU20Aは第2特別図柄変動開始処理を実行する(ステップS106)。第2特別図柄変動開始処理については、後で詳述する。第2特別図柄変動開始処理が終了すると、ステップS109に移行し、第2特別図柄表示手段16の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図7のステップS10に移行する。
ステップS104において、第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動動作が停止中であることを示す値(たとえば00[H]または01[H])でないと判別された場合には(ステップS104でNO)、第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])であるか否かが判別される(ステップS105)。
第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])であると判別された場合には(ステップS105でYES)、CPU20Aは第2特別図柄変動中処理を実行する(ステップS107)。第2特別図柄変動中処理については、後で詳述する。第2特別図柄変動中処理が終了すると、ステップS109に移行し、第2特別図柄表示手段16の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図7のステップS10に移行する。
ステップS105において、第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])でないと判別された場合には(ステップS105でNO)、CPU20Aは、第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動中処理において第2特別図柄変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば03[H])であると判断し、第2特別図柄確定時間中処理を実行する(ステップS108)。第2特別図柄確定時間中処理については、後で詳述する。
後述するように、第2特別図柄確定時間中処理において第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図12で示すステップS126)の場合に条件装置作動フラグ68に5A[H]の値が格納され、小当り判定の場合に小当り中フラグ63に5A[H]の値が格納されるが、この場合には、図7のステップS11の特別電動役物管理処理では、特別利益状態および小当り遊技を実現させるための処理が実行される。
図12は、図10のステップS106の第2特別図柄変動開始処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3、図4および図12を参照しつつ、第2特別図柄変動開始処理について詳細に説明する。
第2特別図柄変動開始処理では、まず、ステップS121において、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値が調べられる。
第2特別図柄動作保留カウンタ45の値が零であれば(ステップS121でYES)、次に、ステップS138において、第2特別図柄動作ステータス48の値が調べられる。
第2特別図柄動作ステータス48が00[H]でないことを条件として(ステップS138でNO)、第2特別図柄動作ステータス48の値が00[H]に設定される(ステップS139)。
次いで、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値(第1特別図柄保留球数)が零であることを条件として(ステップS140でYES)、CPU20Aは演出制御基板21に向けて、客待ちデモコマンドを送信する(ステップS141)。その後、第2特別図柄変動開始処理はリターンされる。
また、第2特別図柄動作ステータス48が00[H]である場合には(ステップS138でYES)、第2特別図柄変動開始処理はそのままリターンされる。
一方、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値(第2特別図柄保留球)が零でない(1以上)のとき(ステップS121でNOのとき)、第2特別図柄変動動作を開始させるための処理が行われる。すなわち、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値が1だけデクリメント(-1)されるとともに(ステップS122)、演出制御基板21に向けて保留減算コマンドが送信される(ステップS123)。また、第2特別図柄始動記憶部42の第1〜第4エリアに記憶されている始動記憶が、それぞれ、第0〜第3エリアにシフトされるとともに(ステップS124)、第4エリアに0の値が格納され(空にされ)る(ステップS125)。すなわち、第2特別図柄始動記憶部42の第1エリアに記憶されていた始動記憶が、第0エリア(実行データ用エリア)に格納される。
そして、第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)にシフトされた始動記憶に基づいて、特別利益状態が実行される大当りか否か、および小当り遊技が実行される小当りか否かを判定するための役物作動判定用乱数判定処理(ステップS126)が実行され、次いで、図柄変動動作の後に第2特別図柄表示手段16に停止表示すべき特別図柄を作成するための特別停止図柄作成処理(ステップS127)が実行される。
図13は、図12のステップS126の役物作動判定用乱数判定処理の流れを示すフローチャートである。図3、図4および図13を参照しつつ、役物作動判定用乱数判定処理について説明する。
役物作動判定用乱数判定処理では、乱数判定処理の実行(ステップS153)に先立って、第1特別図柄大当り判定フラグ39の値や第1特別図柄小当り判定フラグ56の値が調べられる(ステップS151,S152)。
具体的には、CPU20Aは、先ず、第1特別図柄大当り判定フラグ39の値を調べる(ステップS151)。また、第1特別図柄大当り判定フラグ39の値が00[H]であるときは(ステップS151でNO)、次いで、CPU20Aは、第1特別図柄小当り判定フラグ56の値を調べる(ステップS152)。
第1特別図柄大当り判定フラグ39または第2特別図柄小当り判定フラグ56のいずれか一方の値が5A[H]であるときには(ステップS151でYES、またはS152でYES)、第1特別図柄表示手段15における図柄変動動作が大当りか小当りのいずれかに対応しているとして、CPU20Aは、第2特別図柄強制外れフラグ52および第2特別図柄変動延長フラグ55に、それぞれ、5A[H]の値を格納する(ステップS154およびS155)。
第1特別図柄大当り判定フラグ39または第1特別図柄小当り判定フラグ56の値のいずれもが00[H]であるときには(ステップS151でNO、およびS152でNO)、第0エリアに格納された始動記憶に対し、乱数判定処理が実行される(ステップS153)。ステップS153の乱数判定処理では、第0エリアに格納された大当り判定用乱数の値が、第2特別図柄用の当り乱数判定テーブル(図示しない)の大当り数値と比較されることにより、大当りか否かが判定される。また、この役物作動判定用乱数判定処理では、第0エリアに格納された大当り判定用乱数の値と小当り数値とが比較されることにより小当りか否かが判定される。
大当り判定用乱数の値が大当り数値に一致する場合には、大当りであるとして、第2特別図柄大当り判定フラグ50に5A[H]の値が格納される。また、大当り判定用乱数の値が小当り数値に一致する場合には、小当りであるとして、第2特別図柄小当り判定フラグ57に5A[H]の値が格納される。 図14は、図12のステップS127の特別停止図柄作成処理の流れを示すフローチャートである。
特別停止図柄作成処理では、ステップS156において、第2特別図柄強制外れフラグ52の値が5A[H]であるか否かが調べられる。第2特別図柄強制外れフラグ52の値が00[H]であるときには(ステップS156でNO)、次いで、特別停止データ作成処理が実行される(ステップS158)。この特別停止データ作成処理では、CPU20Aは、第2特別図柄大当り判定フラグ50および第2特別図柄小当り判定フラグ57の値、ならびに第0エリアに格納された始動記憶に含まれる特別図柄用乱数の値に基づいて、第2特別図柄表示手段16に表示すべき第2特別図柄の停止図柄番号(第2特別図柄停止図柄番号)や、当該第2特別図柄の変動パターン選択用オフセット等のデータを、RAM20B(図3および図4参照)に記憶させる。
一方、第2特別図柄強制外れフラグ52の値が5A[H]であるときには(ステップS156でYES)、CPU20Aは、予め定める外れ図柄用の停止図柄番号(たとえば「−」)を第2特別図柄停止図柄番号としてRAM20Bに記憶させる。また、CPU20Aは、当該停止図柄番号に対応する(外れ用の)第2特別図柄の変動パターン選択用オフセット等のデータを、RAM20Bに記憶させる。
弾球遊技機1では、第2特別図柄保留記憶部42の第0エリア(実行データ用エリア)に記憶されている大当り判定用乱数の値が大当り数値に一致する場合には、第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(第2判定。図12に示すステップS126)にて大当りと判定するのが原則である。
ところが、第2特別図柄の変動開始時に、第1特別図柄変動動作が既に開始を始めており、かつその第1特別図柄変動動作に対応する役物作動判定用乱数判定処理(後述する。図20に示すステップS226)の結果が大当りである(図13のステップS154で第2特別図柄強制外れフラグ52の値が5A[H]に設定されている)場合には、第2特別図柄保留記憶部42に記憶されている大当り判定用乱数の値に関係なく、外れ用の第2特別図柄の停止図柄番号が設定されるようになっている。
その理由を、次に説明する。前述のように、いわゆる並行変動方式を採用する弾球遊技機1では、特別利益状態を、大当りの当選順(変動開始の順)に実行させることが望ましい。ところが、先に図柄変動動作を開始した第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図20に示すステップS226)の結果が大当りであるだけでなく、その後の第2特別図柄変動動作の開始時に、第2特別図柄始動記憶部42の第0エリア(実行データ用エリア)に、大当り数値に一致する大当り判定用乱数が記憶されていることがある。この場合、大当り判定用乱数を用いた役物作動判定用乱数判定処理(図12に示すステップS126)の結果を大当りとし、これに対応する第2特別図柄変動動作が実行されると、この第2特別図柄変動動作が、先に変動を開始した第1特別図柄変動動作よりも先に停止し、後から変動開始した第2特別図柄に基づく特別利益状態が、第1特別図柄に基づく特別利益状態に先立って発生するような事態が起こるおそれがある。そのような事態を防止するべく、第1特別図柄変動動作が既に開始を始めており、かつその第1特別図柄変動動作に対応する第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図20に示すステップS226)の結果が大当りである場合には、第2特別図柄保留記憶部42に記憶されている大当り判定用乱数の値に関係なく、その第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図12に示すステップS126)を強制的に外す。
図12に戻り、ステップS126の役物作動判定用乱数判定処理およびステップS127の特別停止図柄作成処理の終了後には、次いで、遊技状態移行準備処理(ステップS128)および第2特別図柄パターン作成処理(ステップS129)が、この順で実行される。
ステップS128の遊技状態移行準備処理では、第2特別図柄大当り判定フラグ50の値が5A[H]であることを条件に、CPU20Aは、第2特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル38を参照し、RAM20Bに記憶された第2特別図柄停止図柄番号により定める特別利益状態に対応する値を各種バッファに格納する。
図15は、図12のステップS129の第2特別図柄パターン作成処理の流れを示すフローチャートである。
第2特別図柄パターン作成処理では、ステップS161において、第2特別図柄変動延長フラグ55の値が5A[H]であるか否かが調べられる。第2特別図柄変動延長フラグ55の値が00[H]であるときには(ステップS161でNO)、次いで、CPU20Aは、変動パターン振分けテーブル(図示しない)を参照して、所定の変動コマンド(変動コマンド上位および変動コマンド下位)を取得するとともに、その変動コマンドを演出制御基板21に向けて送信するとともに、第2特別図柄動作タイマ59に、その変動コマンドの変動時間を設定する(ステップS163)。
一方、第2特別図柄変動延長フラグ55の値が5A[H]であるときには(ステップS161でYES)、CPU20Aは、変動時間が長い変動パターンPH25(図6B参照)の変動コマンドを取得し(ステップS162)、第2特別図柄動作タイマ59に、その変動コマンドの変動時間を設定する(ステップS164)。この場合、第2特別図柄変動動作の終了を、第1特別図柄変動動作の終了よりも、確実に遅らせることができる。
図12に戻り、その後、CPU20Aは、ステップS127で作成された停止用の第2特別図柄に応じて、液晶表示ユニット4に停止表示されるべき演出図柄(後述する第2演出図柄)を指定するための演出図柄指定コマンドを作成するとともに(ステップS130)、作成された演出図柄指定コマンドを演出制御基板21に向けて送信する(ステップS131)。その後、第2特別図柄動作ステータス48が、特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])に設定される(ステップS132)。
その後、CPU20Aは、時短回数カウンタ67の値が零でない(値が00[H]でない)場合に(ステップS133でNO)、時短回数カウンタ67の値を1つだけデクリメント(-1)し(ステップS135)、また、特別図柄変動回数カウンタ66の値が零でない(値が00[H]でない)場合に(ステップS136でNO)、特別図柄変動回数カウンタ66の値を1つだけデクリメント(-1)する(ステップS137)。なお、前述のように、特別図柄変動回数カウンタ66にFF[H]が格納されている場合は、特別図柄変動回数カウンタ66の減算処理は実行されない。
ステップS133において、時短回数カウンタ67の値が既に零である場合(値が00[H]である)場合(ステップS133でYES)、次いで、開放延長状態フラグ61に00[H]の値が格納される(ステップS134)。その後、第2特別図柄変動開始処理がリターンされる。
なお、図15のステップS161では、第2特別図柄変動延長フラグ55ではなく
第2特別図柄強制外れフラグ52の内容に基づいて、判定するようにしてもよい。
図16は、図10のステップS107の第2特別図柄変動中処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3、図4および図16を参照しつつ、第2特別図柄変動中処理について詳細に説明する。
第2特別図柄変動中処理においては、第2特別図柄動作タイマ59の値が零になったか否かが監視される(ステップS171,S178)。そして、第2特別図柄動作タイマ59の値が零になると(ステップS171でYES)、第2特別図柄変動動作を停止させる処理が実行されるとともに、第2特別図柄の変動停止を示すための変動停止コマンドが、演出制御基板21に向けて送信される(ステップS172)。
その後、特別図柄変動回数カウンタ66の値が零(値が00[H])となり、かつ確定時間延長フラグ65の値が5A[H]となっているとき(ステップS173でYES、かつステップS175でYES)、第2特別図柄確定タイマ70に、70000(msec)という極めて長い確定期間である長確定時間がセットされる(ステップS176)とともに、演出制御基板21に向けて切換え演出コマンド送信が送信される(ステップS179)。
一方、特別図柄変動回数カウンタ66の値が零以外であるか(ステップS173でYES)、または確定時間延長フラグ65の値が00[H]であるときには(ステップS175でNO)、第2特別図柄確定タイマ70に、500(msec)の確定時間がセットされる(ステップS174)。第2特別図柄確定タイマ70への確定時間のセット後、また、第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば03[H]に設定される(ステップS177)。その後、第2特別図柄変動中処理はリターンされる。
つまり、ステップS173,S175,S176では、高確A→B→Aモードに入ってからの第1および第2特別図柄変動動作の合計回数(以下、「モード突入後変動合計回数」という場合がある)40回目の図柄変動動作(合計数が予め定める回数が予め定める回数に達するときの識別情報変動動作)が第2特別図柄変動動作である場合に、その第2特別図柄変動動作の図柄確定時間に長確定時間(70000(msec))を設定している。この長確定時間(70000(msec))は図6Aおよび図6Bに示すように、第1特別図柄のいずれの変動パターン(図6Bに示す変動パターンPH11〜14。変動パターンPH15は含まない)よりも、長い時間に設定されている。
より正確には、高確Aモード中に選択される第2特別図柄の最短の変動パターンの変動時間(PH21、2(sec))と長確定時間(70000(msec))の合計時間(72.0(sec))が、高確Aモード中に選択される第1特別図柄の最長の変動パターンの変動時間(PH11、60(sec))と通常の確定時間(500(msec))との合計時間(60.5(sec))よりも、長い時間に設定されている。
また、第2特別図柄確定タイマの値の設定の際(ステップS174,S176)に、第1特別図柄大当り判定フラグ39、第2特別図柄大当り判定フラグ50、第1特別図柄小当り判定フラグ56、第2特別図柄小当り判定フラグ57の値をそれぞれ確認し、いずれかの当り判定フラグに5A[H]セットされている場合は、通常の確定時間(500(msec))を設定するようにしてもよい。
なお、この第2特別図柄変動中処理の実行中に、第1特別図柄に基づく小当り遊技または特別利益状態が発生していることがある。このような場合は、小当り中フラグ63の値または条件装置作動フラグ68の値が5A[H]になっているために、ステップS107の第2特別図柄変動中処理を経ることなく(図10のステップS102またはS103でYES)、第2特別図柄管理処理がリターンされる。したがって、第1特別図柄に基づく小当り遊技または特別利益状態の実行中には、第2特別図柄動作タイマ59の減算が進行しない。つまり、特別利益状態が終了するまで、第2特別図柄動作タイマ59による変動時間の計時が中断されて、そのまま図柄を停止させることなく変動が継続する。
図17Aおよび図17Bは、図10のステップS108の第2特別図柄確定時間中処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3、図4、図17Aおよび図17Bを参照しつつ、第2特別図柄確定時間中処理について詳細に説明する。
第2特別図柄確定時間中処理においては、第2特別図柄確定タイマ70の値が零になったか否かが監視される(ステップS181,S196)。そして、第2特別図柄確定タイマ70の値が零になると(ステップS181でYES)、第2特別図柄動作ステータス48の値が01[H]に設定される(ステップS182)。
そして、第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図12で示すステップS126)の結果が大当りである(第2特別図柄大当り判定フラグ50の値が5A[H]である)場合(ステップS183でYES)、その後、条件装置作動フラグ68に5A[H]の値が格納される。このとき、第2特別図柄大当り判定フラグ50、確率変動フラグ60、開放延長状態フラグ61および確定時間延長フラグ65の値がそれぞれリセット(00[H]の値が格納)される(ステップS184)。また、特別図柄変動回数カウンタ66および時短回数カウンタ67の値がそれぞれリセット(00[H]の値が格納)される(ステップS184)。その後、第2特別図柄確定時間中処理はリターンされる。
一方、第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理の結果が大当りでない(第2特別図柄大当り判定フラグ50の値が00[H]である)場合(ステップS183でNO)、次いで、第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理の結果が小当りであるか否かが調べられる(ステップS185)。
第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理の結果が小当りである(第2特別図柄小当り判定フラグ57の値が5A[H]である)場合(ステップS185でYES)、CPU20Aは、小当り中フラグ63に5A[H]の値を格納するとともに、第2特別図柄小当り判定フラグ57の値をリセットする(ステップS186)。
次いで、CPU20Aは、時短回数カウンタ67の値を参照する(ステップS187)。時短回数カウンタ67の値が00[H]である場合(ステップS187でYES)、開放延長状態フラグ61の値をリセット(00[H]の値を格納)する(ステップS188)。
次いで、CPU20Aは、特別図柄変動回数カウンタ66の値を参照する(ステップS190)。特別図柄変動回数カウンタ66の値が00[H]である場合(ステップS190でYES)、CPU20Aは、次いで、確定時間延長フラグ65の値を参照する(ステップS192)。
確定時間延長フラグ65の値が5A[H]である場合(ステップS192でYES)には、その値がリセットされる(ステップS193)とともに、特別図柄変動回数カウンタ66に3C[H]の値が格納される(ステップS194)。一方、確定時間延長フラグ65の値が00[H]である場合(ステップS192でNO)、特別図柄変動回数カウンタ66にFF[H]の値が格納される(ステップS195)。
図18は、図7のステップS10の第1特別図柄管理処理の流れを示すフローチャートである。
弾球遊技機1による遊技中、CPU20Aは、第1特別図柄始動口6(図1参照)に対する遊技球の入球を監視しているとともに、その第1特別図柄始動口6に遊技球が入ったときには、所定の入球処理を行う(ステップS201:これらをまとめて「第1特別図柄始動口チェック処理」という)。
図19は、ステップS211の第1特別図柄始動口チェック処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3、図4、図18および図19を参照しつつ説明する。
図19において、第1特別図柄始動口6に遊技球が入球(入賞)したか否かが判別される(ステップS211)。この判別は、第1特別図柄始動口入球センサ26の検出出力に基づいて実行される。第1特別図柄始動口6に遊技球が入球したと判別された場合には(ステップS211でYES)、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値(第1特別図柄保留球数)が保留球数上限値(保留球数MAX。たとえば4)に達している否かが判別される(ステップS212)。
第1特別図柄動作保留カウンタ44の値が保留球数上限値(保留球数MAX)に達していない場合には(ステップS212でNO)、すなわち、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値が3以下であれば、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値が1だけインクリメント(+1)される(ステップS213)。また、始動記憶(大当り判定用乱数、特別図柄用乱数、第1変動パターン用乱数および第2変動パターン用乱数)が取得されて、第1特別図柄始動記憶部41に格納される(ステップS214)。その後、保留加算コマンドが演出制御基板21に向けて送信された後(ステップS215)、図18のステップS202に移行する。
また、ステップS211で第1特別図柄始動口6に遊技球が入球したと判別されなかった場合(ステップS211でNO)、またはステップS212で、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値が保留球数上限値(保留球数MAX)に達していると判別された場合(ステップS212でYES)、その後、図18のステップS202に移行する。
なお、第1特別図柄始動記憶部41に対する大当り判定用乱数の格納に代えて、取得した大当り判定用乱数を予め定める大当り数値と比較判定することによる当落の結果自体を格納するようにしてもよいのはいうまでもない。
図18に戻り、ステップS202では、CPU20Aは、小当り中フラグ63の値を参照して、弾球遊技機1が小当り遊技の実行中であるか否かを調べる。弾球遊技機1が小当り遊技の実行中でない(小当り中フラグ63の値が00[H])とき(ステップS202でNO)、次いで、CPU20Aは、条件装置作動フラグ68の値を参照して、弾球遊技機1が特別利益状態の実行中であるか否かを調べる(ステップS203)。
弾球遊技機1が、特別利益状態の実行中または小当り遊技の実行中である場合には(ステップS202またはステップS203でYES)、ステップS209に移行する。ステップS209では、第1特別図柄表示手段15の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図7のステップS11に移行する。
一方、弾球遊技機1が、特別利益状態の実行中でもなく(条件装置作動フラグ68の値が00[H])、かつ小当り遊技の実行中でもない場合には(ステップS203でNO)、次いで第1特別図柄動作ステータス47が判別される(ステップS204,S205)。
第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動動作が停止中であることを示す値(たとえば00[H]または01[H])である場合には(ステップS204でYES)、CPU20Aは第1特別図柄変動開始処理を実行する(ステップS206)。第1特別図柄変動開始処理については、後で詳述する。第1特別図柄変動開始処理が終了すると、ステップS209に移行し、第1特別図柄表示手段15の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図7のステップS11に移行する。
ステップS204において、第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動動作が停止中であることを示す値(たとえば00[H]または01[H])でないと判別された場合には(ステップS204でNO)、第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])であるか否かが判別される(ステップS205)。
第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])であると判別された場合には(ステップS205でYES)、CPU20Aは第1特別図柄変動中処理を実行する(ステップS207)。第1特別図柄変動中処理については、後で詳述する。第1特別図柄変動中処理が終了すると、ステップS209に移行し、第1特別図柄表示手段15の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図7のステップS11に移行する。
ステップS205において、第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])でないと判別された場合には(ステップS205でNO)、CPU20Aは、第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動中処理において第1特別図柄変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば03[H])であると判断し、第1特別図柄確定時間中処理を実行する(ステップS208)。第1特別図柄確定時間中処理については、後で詳述する。
後述するように、第1特別図柄確定時間中処理において第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図20で示すステップS226)の結果が大当りであるの場合に条件装置作動フラグ68に5A[H]の値が格納され、小当りである場合に小当り中フラグ63に5A[H]の値が格納されるが、この場合には、図7のステップS11の特別電動役物管理処理では、特別利益状態および小当り遊技を実現させるための処理が実行される。
図20は、図18のステップS206の第1特別図柄変動開始処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3、図4および図20を参照しつつ、第1特別図柄変動開始処理について詳細に説明する。
第1特別図柄変動開始処理では、まず、ステップS221において、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値が調べられる。
第1特別図柄動作保留カウンタ44の値が零であれば(ステップS221でYES)、次に、ステップS238において、第1特別図柄動作ステータス47の値が調べられる。
第1特別図柄動作ステータス47が00[H]でないことを条件として(ステップS238でNO)、第1特別図柄動作ステータス47の値が00[H]に設定される(ステップS239)。
次いで、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値(第2特別図柄保留球数)が零であることを条件として(ステップS240でYES)、CPU20Aは演出制御基板21に向けて、客待ちデモコマンドを送信する(ステップS241)。その後、第1特別図柄変動開始処理はリターンされる。
また、第1特別図柄動作ステータス47が00[H]である場合には(ステップS238でYES)、第1特別図柄変動開始処理はそのままリターンされる。
一方、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値(第1特別図柄保留球)が零でない(1以上)のとき(ステップS221でNOのとき)、第1特別図柄変動動作を開始させるための処理が行われる。すなわち、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値が1だけデクリメント(-1)されるとともに(ステップS222)、演出制御基板21に向けて保留減算コマンドが送信される(ステップS223)。また、第1特別図柄始動記憶部41の第1〜第4エリアに記憶されている始動記憶が、それぞれ、第0〜第3エリアにシフトされるとともに(ステップS224)、第4エリアに0の値が格納され(空にされ)る(ステップS225)。すなわち、第1特別図柄始動記憶部41の第1エリアに記憶されていた始動記憶が、第0エリア(実行データ用エリア)に格納される。
そして、第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)にシフトされた始動記憶に基づいて、特別利益状態が実行される大当りか否か、および小当り遊技が実行される小当りか否かを判定するための役物作動判定用乱数判定処理(第1判定。ステップS226)が実行され、次いで、図柄変動動作の後に第1特別図柄表示手段15に停止表示すべき特別図柄を作成するための特別停止図柄作成処理(ステップS227)が実行される。
図21は、図20のステップS226の役物作動判定用乱数判定処理の流れを示すフローチャートである。図3、図4および図21を参照しつつ、役物作動判定用乱数判定処理について説明する。
役物作動判定用乱数判定処理では、乱数判定処理の実行(ステップS253)に先立って、第2特別図柄大当り判定フラグ50の値や第2特別図柄小当り判定フラグ57の値が調べられる(ステップS251,S252)。
具体的には、CPU20Aは、先ず、第2特別図柄大当り判定フラグ50の値を調べる(ステップS251)。また、第2特別図柄大当り判定フラグ50の値が00[H]であるときは(ステップS251でNO)、次いで、CPU20Aは、第2特別図柄小当り判定フラグ57の値を調べる(ステップS252)。
第2特別図柄大当り判定フラグ50または第2特別図柄小当り判定フラグ57のいずれか一方の値が5A[H]であるときには(ステップS251でYES、またはS252でYES)、第2特別図柄表示手段16における図柄変動動作が大当りか小当りのいずれかに対応しているとして、CPU20Aは、第1特別図柄強制外れフラグ51および第1特別図柄変動延長フラグ54に、それぞれ、5A[H]の値を格納する(ステップS254およびS255)。
第2特別図柄大当り判定フラグ50または第2特別図柄小当り判定フラグ57の値のいずれもが00[H]であるときには(ステップS251でNO、およびS252でNO)、第0エリアに格納された始動記憶に対し、乱数判定処理が実行される(ステップS253)。ステップS253の乱数判定処理では、第0エリアに格納された大当り判定用乱数の値が、第1特別図柄用の当り乱数判定テーブル(図示しない)の大当り数値と比較されることにより、大当りか否かが判定される。また、この役物作動判定用乱数判定処理では、第0エリアに格納された大当り判定用乱数の値と小当り数値とが比較されることにより小当りか否かが判定される。
大当り判定用乱数の値が大当り数値に一致する場合には、大当りであるとして、第1特別図柄大当り判定フラグ39に5A[H]の値が格納される。また、大当り判定用乱数の値が小当り数値に一致する場合には、小当りであるとして、第1特別図柄小当り判定フラグ56に5A[H]の値が格納される。
図22は、図20のステップS227の特別停止図柄作成処理の流れを示すフローチャートである。
特別停止図柄作成処理では、ステップS256において、第1特別図柄強制外れフラグ51の値が5A[H]であるか否かが調べられる。第1特別図柄強制外れフラグ51の値が00[H]であるときには(ステップS256でNO)、次いで、特別停止データ作成処理が実行される(ステップS258)。この特別停止データ作成処理では、CPU20Aは、第1特別図柄大当り判定フラグ39および第1特別図柄小当り判定フラグ56の値、ならびに第0エリアに格納された始動記憶に含まれる特別図柄用乱数の値に基づいて、第1特別図柄表示手段15に表示すべき第1特別図柄の停止図柄番号(第1特別図柄停止図柄番号)や、当該第1特別図柄の変動パターン選択用オフセット等のデータを、RAM20B(図3および図4参照)に記憶させる。
一方、第1特別図柄強制外れフラグ51の値が5A[H]であるときには(ステップS256でYES)、CPU20Aは、予め定める外れ図柄用の停止図柄番号(たとえば「−」)を第1特別図柄停止図柄番号としてRAM20Bに記憶させる。また、CPU20Aは、当該停止図柄番号に対応する第1特別図柄の変動パターン選択用オフセット等のデータを、RAM20Bに記憶させる。
弾球遊技機1では、第1特別図柄保留記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)に記憶されている大当り判定用乱数の値が大当り数値に一致する場合には、第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図20に示すステップS226)にて大当りと判定するのが原則である。
ところが、第1特別図柄の変動開始時に、第2特別図柄変動動作が既に開始を始めており、かつその第2特別図柄変動動作に対応する役物作動判定用乱数判定処理(図12に示すステップS126)の結果が大当りである(図21のステップS254で第1特別図柄強制外れフラグ51の値が5A[H]に設定されている)場合には、第1特別図柄保留記憶部41に記憶されている大当り判定用乱数の値に関係なく、外れ用の第1特別図柄の停止図柄番号が設定されるようになっている。
その理由を、次に説明する。前述のように、いわゆる並行変動方式を採用する弾球遊技機1では、特別利益状態を、大当りの当選順(変動開始の順)に実行させることが望ましい。ところが、先に図柄変動動作を開始した第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図12に示すステップS126)の結果が大当りであるだけでなく、その後の第1特別図柄変動動作の開始時に、第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)に、大当り数値に一致する大当り判定用乱数が記憶されていることがある。この場合、大当り判定用乱数を用いた役物作動判定用乱数判定処理(図20に示すステップS226)の結果を大当りとし、これに対応する第1特別図柄変動動作が実行されると、この第1特別図柄変動動作が、先に変動を開始した第2特別図柄変動動作よりも先に停止し、後から変動開始した第1特別図柄に基づく特別利益状態が、第2特別図柄に基づく特別利益状態に先立って発生するような事態が起こるおそれがある。。そのような事態を防止するべく、第2特別図柄変動動作が既に開始を始めており、かつその第2特別図柄変動動作に対応する第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(後述する。第2判定。図12に示すステップS126)の結果が大当りである場合には、第1特別図柄保留記憶部41に記憶されている大当り判定用乱数の値に関係なく、その第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(第1判定。図20に示すステップS226)を強制的に外す。
図20に戻り、ステップS226の役物作動判定用乱数判定処理およびステップS227の特別停止図柄作成処理の終了後には、次いで、遊技状態移行準備処理(ステップS228)および第1特別図柄パターン作成処理(ステップS229)が、この順で実行される。
ステップS228の遊技状態移行準備処理では、第1特別図柄大当り判定フラグ39の値が5A[H]であることを条件に、CPU20Aは、第1特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル37を参照し、RAM20Bに記憶された第1特別図柄停止図柄番号により定める特別利益状態に対応する値を各種バッファに格納する。
図23は、図20のステップS229の第1特別図柄パターン作成処理の流れを示すフローチャートである。
第1特別図柄パターン作成処理では、ステップS261において、第1特別図柄変動延長フラグ54の値が5A[H]であるか否かが調べられる。第1特別図柄変動延長フラグ54の値が00[H]であるときには(ステップS261でNO)、次いで、CPU20Aは、変動パターン振分けテーブル(図示しない)を参照して、所定の変動コマンド(変動コマンド上位および変動コマンド下位)を取得するとともに、その変動コマンドを演出制御基板21に向けて送信し、第1特別図柄動作タイマ58に、その変動コマンドの変動時間を設定する(ステップS263)。
一方、第1特別図柄変動延長フラグ54の値が5A[H]であるときには(ステップS261でYES)、CPU20Aは、変動時間が長い変動パターンPH15(図6B参照)の変動コマンドを取得し(ステップS262)、第1特別図柄動作タイマ58に、その変動コマンドの変動時間を設定する(ステップS264)。この場合、第1特別図柄変動動作の終了を、第2特別図柄変動動作の終了よりも、確実に遅らせることができる。
図20に戻り、その後、CPU20Aは、ステップS227で作成された停止用の第1特別図柄に応じて、液晶表示ユニット4に停止表示されるべき演出図柄(後述する第1演出図柄)を指定するための演出図柄指定コマンドを作成するとともに(ステップS230)、作成された演出図柄指定コマンドを演出制御基板21に向けて送信する(ステップS231)。その後、第1特別図柄動作ステータス47が、特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])に設定される(ステップS232)。
その後、CPU20Aは、時短回数カウンタ67の値が零でない(値が00[H]でない)場合に(ステップS233でNO)、時短回数カウンタ67の値を1つだけデクリメント(-1)し(ステップS235)、また、特別図柄変動回数カウンタ66の値が零でない(値が00[H]でない)場合に(ステップS236でNO)、特別図柄変動回数カウンタ66の値を1つだけデクリメント(-1)する(ステップS237)。なお、前述のように、特別図柄変動回数カウンタ66にFF[H]が格納されている場合は、特別図柄変動回数カウンタ66の減算処理は実行されない。
ステップS233において、時短回数カウンタ67の値が既に零である場合(値が00[H]である)場合(ステップS233でYES)、次いで、開放延長状態フラグ61に00[H]の値が格納される(ステップS234)。その後、第1特別図柄変動開始処理がリターンされる。
図24は、図10のステップS207の第1特別図柄変動中処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3、図4および図24を参照しつつ、第1特別図柄変動中処理について詳細に説明する。
第1特別図柄変動中処理においては、第1特別図柄動作タイマ58の値が零になったか否かが監視される(ステップS271,S275)。そして、第1特別図柄動作タイマ58の値が零になると(ステップS271でYES)、第1特別図柄変動動作を停止させる処理が実行されるとともに、第1特別図柄の変動停止を示すための変動停止コマンドが、演出制御基板21に向けて送信される(ステップS272)。
その後、第1特別図柄確定タイマ69に、500(msec)の確定時間がセットされる(ステップS273)。そして、特別図柄変動回数カウンタ66の値が零(値が00[H])となり、かつ確定時間延長フラグ65の値が5A[H]となっているとき(ステップS276でYES、かつステップS277でYES)、演出制御基板21に向けて切換え演出コマンドが送信される(ステップS278)。
次いで、第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば03[H]に設定される(ステップS274)。その後、第1特別図柄変動中処理はリターンされる。
なお、この第1特別図柄変動中処理の実行中に、第2特別図柄始動口7への入球に基づく小当り遊技または特別利益状態が発生していることがある。このような場合は、小当り中フラグ63の値または条件装置作動フラグ68の値が5A[H]になっているために、ステップS207の第1特別図柄変動中処理を経ることなく(図18のステップS202またはS203でYES)、第1特別図柄管理処理がリターンされる。したがって、第2特別図柄始動口7への入球に基づく小当り遊技または特別利益状態の実行中には、第1特別図柄動作タイマ58の減算が進行しない。つまり、特別利益状態が終了するまで、第1特別図柄動作タイマ58による変動時間の計時が中断されて、そのまま図柄を停止させることなく変動が継続する。
図25Aおよび図25Bは、図18のステップS208の第1特別図柄確定時間中処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3、図4、図25Aおよび図25Bを参照しつつ、第1特別図柄確定時間中処理について詳細に説明する。
第1特別図柄確定時間中処理においては、第1特別図柄確定タイマ69の値が零になったか否かが監視される(ステップS281,S296)。そして、第1特別図柄確定タイマ69の値が零になると(ステップS281でYES)、第1特別図柄動作ステータス47の値が01[H]に設定される(ステップS282)。
そして、大当り判定の結果が大当りである(第1特別図柄大当り判定フラグ39の値が5A[H]である)場合(ステップS283でYES)、その後、条件装置作動フラグ68に5A[H]の値が格納される。このとき、第1特別図柄大当り判定フラグ39、確率変動フラグ60、開放延長状態フラグ61および確定時間延長フラグ65の値がそれぞれリセット(00[H]の値が格納)される(ステップS284)。また、特別図柄変動回数カウンタ66および時短回数カウンタ67の値がそれぞれリセット(00[H]の値が格納)される(ステップS284)。その後、第1特別図柄確定時間中処理はリターンされる。
一方、大当り判定の結果が大当りでない(第1特別図柄大当り判定フラグ39の値が00[H]である)場合(ステップS283でNO)、次いで、大当り判定の結果が小当りであるか否かが調べられる(ステップS285)。
大当り判定の結果が小当りである(第1特別図柄小当り判定フラグ56の値が5A[H]である)場合(ステップS285でYES)、CPU20Aは、小当り中フラグ63に5A[H]の値を格納するとともに、第1特別図柄小当り判定フラグ56の値をリセットする(ステップS286)。
次いで、CPU20Aは、時短回数カウンタ67の値を参照する(ステップS287)。時短回数カウンタ67の値が00[H]である場合(ステップS287でYES)、開放延長状態フラグ61の値をリセット(00[H]の値を格納)する(ステップS288)。
次いで、CPU20Aは、特別図柄変動回数カウンタ66の値を参照する(ステップS290)。特別図柄変動回数カウンタ66の値が00[H]である場合(ステップS290でYES)、CPU20Aは、次いで、確定時間延長フラグ65の値を参照する(ステップS292)。
確定時間延長フラグ65の値が5A[H]である場合(ステップS292でYES)には、その値がリセットされる(ステップS293)とともに、特別図柄変動回数カウンタ66に3C[H]の値が格納される(ステップS294)。一方、確定時間延長フラグ65の値が00[H]である場合(ステップS292でNO)、特別図柄変動回数カウンタ66にFF[H]の値が格納される(ステップS295)。
図26は、図7のステップS11に示す特別電動役物管理処理の流れを示すフローチャートである。図3、図4および図26を参照しつつ、特別電動役物管理処理について説明する。
特別電動役物管理処理では、今回の大入賞口開閉役物13(図1参照)の開放動作が、特別利益状態に対応するのか、あるいは小当り遊技に対応するのかが調べられる。具体的には、CPU20Aは、小当り中フラグ63の値および条件装置作動フラグ68の値を参照する(ステップS301,S302)。
小当り中フラグ63の値が5A[H]である場合(ステップS301でYES)、小当り遊技が実行され(ステップS314)、その後、特別電動役物管理処理はリターンされる。
一方、条件装置作動フラグ68の値が5A[H]である場合(ステップS302でYES)、特別利益状態の実行を行うために、次いで、特別電動役物動作ステータス(図示しない)の値が調べられる(ステップS303〜S307)。特別電動役物動作ステータスは、たとえば00[H]、01[H]、02[H]、03[H]、04[H]および05[H]の値を示し、特別利益状態の進行度合いが進むにつれて、その値が大きくなる。
また、この特別利益状態の態様、すなわち、第1〜第4特別利益状態のいずれであるかは、第1または第2特別図柄と、大当り図柄−遊技モードテーブル37,38(図5参照)との双方に基づいて定められる。
特別電動役物動作ステータスの内容がたとえば00[H]である場合(ステップS303でYES)、ファンファーレ等の実行など特別利益状態の開始のための処理(大当り開始処理)が実行される(ステップS308)。また、特別電動役物動作ステータスの内容が01[H]であると(ステップS304でYES)、大入賞口開閉役物13の開放動作開始のための処理(特別電動役物作動開始処理)が実行される(ステップS129)。また、特別電動役物動作ステータスの内容が02[H]または03[H]であると(ステップS305でYES、あるいはステップS306でYES)、大入賞口開閉役物13が開放動作する処理(特別電動役物作動中処理)が実行される(ステップS310,S311)。また、特別電動役物動作ステータスの内容がたとえば04[H]であると(ステップS307でYES)、大入賞口開閉役物13の開閉動作を継続するか否かの判定処理(特別電動役物作動継続判定処理)が実行される(ステップS312)。また、特別電動役物動作ステータスの内容がたとえば05[H]である場合(ステップS303、S304、S305、S306およびS307でNO)、特別利益状態を終了するための処理(大当り終了処理)が実行される(ステップS313)。ステップS308〜S313の各処理の後、図7のステップS10に移行する。
なお、大当り後の遊技モードは、第1または第2特別図柄と、大当り前の遊技モードと、大当り図柄−遊技モードテーブル37,38(図5参照)とに基づいて定められる。そして、特別利益状態の終了後、次回までの高確Aモードが実行される場合には、特別利益状態の終了後、確率変動フラグ60に5A[H]の値が格納されるとともに、開放延長状態フラグ61に5A[H]の値が格納される。また、特別図柄変動回数カウンタ66にたとえばFF[H]の値が格納される。
また、特別利益状態の終了後、高確A→B→Aモードが実行される場合には、特別利益状態の終了後、確率変動フラグ60に5A[H]の値が格納されるとともに、開放延長状態フラグ61に5A[H]の値が格納される。また、確定時間延長フラグ65に5A[H]の値が格納されるとともに、特別図柄変動回数カウンタ66にたとえば28[H](40回に相当)の値が格納される。
さらに、特別利益状態の終了後、次回までの潜確モードが実行される場合には、特別利益状態の終了後、確率変動フラグ60に5A[H]の値が格納されるとともに、特別図柄変動回数カウンタ66にたとえばFF[H]の値が格納される。
また、特別利益状態の終了後、50回の回数切りの時短モードが実行される場合には、特別利益状態の終了後、開放延長状態フラグ61に5A[H]の値が格納されるとともに、時短回数カウンタ67にたとえば32[H](50回に相当)の値が格納される。
さらにまた、特別利益状態の終了後、次回までの低確モードが実行される場合には、特別利益状態の終了後、確率変動フラグ60および開放延長状態フラグ61の値は00[H]のままである。
ところで、前述のように、第1特別図柄表示手段15または第2特別図柄表示手段16の図柄変動動作中は、液晶表示ユニット4により演出図柄の図柄変動動作が行われる。
図27〜図29は、液晶表示ユニット4における演出図柄の表示態様を示す図である。図27は、低確モード時または潜確モード時における表示態様を示している。図28は、高確Aモード時における表示態様を示している。図29は、高確Bモード時または時短モード時における表示態様を示している。
液晶表示ユニット4の表示画面には、拡大演出図柄表示部71と、第1演出図柄表示部72と、第2演出図柄表示部73と、第1の保留数表示部74と、第1の保留数表示部75とが設けられている。液晶表示ユニット4の表示画面の中央部に、拡大演出図柄表示部71が、その表示画面の大部分の面積を占めるように設けられている。液晶表示ユニット4の表示画面の下部には、第1および第2演出図柄表示部72,73、ならびに第1および第2の保留数表示部74,75が、第1演出図柄表示部72、第1および第1の保留数表示部74,75、ならびに第2演出図柄表示部73の順で、左側から左右一列に並んで配列されている。
第1演出図柄の表示に際しては、第1演出図柄表示部72(拡大演出図柄表示部71が加わる場合もある)の表示位置72L(71L),72C(71C),72R(71R)に表示される図柄(たとえば「0」〜「9」の数字)が高速で変動し、第2演出図柄の図柄変動動作の実行が開始される。そして、所定時間が経過すると、3つの表示位置72L(71L),72C(71C),72R(71R)における図柄変動動作が予め定める順序で停止されていき、最終的に、各表示位置72L(71L),72C(71C),72R(71R)に1つの図柄の組合せが停止表示されることにより、この図柄の組み合わせである第1演出図柄が、第1演出図柄表示部72(拡大演出図柄表示部71)に表示される。
第1演出図柄表示部72は、第1特別図柄に対応する小型の第1演出図柄を、表示しておくためのものであり、常時第1演出図柄が表示されている。第1演出図柄表示部72は、たとえば3つの表示位置(表示位置72L、表示位置72C、表示位置72R)が左右に並んで設定されている。各表示位置72L,72C,72Rには、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクタ図柄、その他の図柄を適宜使用可能であるが、本実施形態では、たとえば「0」〜「9」の10種類の数字図柄を変動表示可能に設けられている。「6」「6」「6」や「7」「7」「7」等、3つ全て同じ図柄で揃ったものを大当り用の演出図柄とし、少なくとも1つの図柄が異なるものを外れ用の演出図柄としている。
第1演出図柄表示部72(71)に、大当り用の第1演出図柄が停止表示される場合には、この演出図柄の停止表示に先立って、2つの表示位置72L(71L),72R(71R)に図柄が停止表示されるとともに、残り1つの表示位置72C(71C)に図柄が停止表示されることによって大当りか外れかが判明するいわゆるリーチ演出が実行される。これに対し、第1演出図柄表示部72に、外れ用の演出図柄が停止表示される場合には、この演出図柄の停止表示に先立って、リーチ演出が実行される場合と、リーチ演出が実行されない場合とがある。
一方、第2演出図柄表示部73は、第2特別図柄に対応する小型の第2演出図柄を、表示しておくためのものであり、常時第2演出図柄が表示されている。第2演出図柄表示部73は、たとえば3つの表示位置(表示位置73L、表示位置73C、表示位置73R)が左右に並んで設定されている。各表示位置73L,73C,73Rには、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクタ図柄、その他の図柄を適宜使用可能であるが、本実施形態では、たとえば「1」〜「9」の9種類の数字図柄を変動表示可能に設けられている。「6」「6」「6」や「7」「7」「7」等、3つ全て同じ図柄で揃ったものを大当り用の演出図柄、少なくとも1つの図柄が異なるものを外れ用の演出図柄としている。
第2演出図柄の表示に際しては、第2演出図柄表示部73(拡大演出図柄表示部71が加わる場合もある)の表示位置73L(71L),73C(71C),73R(71R)に表示される図柄(たとえば「1」〜「9」の数字)が高速で変動し、第2演出図柄の図柄変動動作の実行が開始される。そして、所定時間が経過すると、3つの表示位置73L(71L),73C(71C),73R(71R)における図柄変動動作が予め定める順序で停止されていき、最終的に、各表示位置73L(71L),73C(71C),73R(71R)に1つの第2演出図柄が停止した状態で表示されることにより、各図柄の組み合わせである第2演出図柄が、第2演出図柄表示部73(拡大演出図柄表示部71)に表示される。
第2演出図柄表示部73(71)に、大当り用の第2演出図柄が停止表示される場合には、この演出図柄の停止表示に先立って、2つの表示位置73L(71L),73R(71R)に図柄が停止表示されるとともに、残り1つの表示位置73C(71C)に図柄が停止表示されることによって大当りか外れかが判明するいわゆるリーチ演出が実行される。これに対し、第2演出図柄表示部73に、外れ用の演出図柄が停止表示される場合には、この演出図柄の停止表示に先立って、リーチ演出が実行される場合と、リーチ演出が実行されない場合とがある。
所定の変動パターン(図6B等参照)に従って第1または第2演出図柄の変動が開始されるとともに、第1または第2特別図柄の図柄変動動作の最終停止と同期して、第1または第2演出図柄が停止表示されるようになっている。
なお、第1または第2演出図柄表示部72,73による第1または第2演出図柄の図柄変動動作後の停止図柄は、第1または第2特別図柄表示手段15,16による第1または第2特別図柄の図柄変動動作後の停止図柄に対応している。つまり、第1または第2特別図柄の停止図柄が大当り用の停止図柄であるときには、第1または第2演出図柄の変動後の停止図柄は大当り用の停止図柄となり、第1または第2特別図柄の停止図柄が外れ用の停止図柄であるときには、第1または第2演出図柄の変動後の停止図柄は外れ用の停止図柄となる。
拡大演出図柄表示部71は、第1演出図柄または第2演出図柄を、拡大して表示するものである。拡大演出図柄表示部71には、第1演出図柄と第2演出図柄とが選択的に表示される。具体的には、低確モード時または潜確モード時には、拡大演出図柄表示部71に第1演出図柄が表示され、高確Aモード時には、拡大演出図柄表示部71に第2演出図柄が表示される。高確Bモード時または時短モード時には、第1演出図柄および第2演出図柄が、拡大演出図柄表示部71に選択的に表示される。拡大演出図柄表示部71には、第1演出図柄と第2演出図柄とが選択的に表示される。
拡大演出図柄表示部71は、3つの表示位置(表示位置71L、表示位置71C、表示位置71Rがたとえば左右に並んで設定されている。3つの表示位置71L,71C,71Rに、それぞれ複数種類の図柄(たとえば「1」〜「9」の数字)を変動表示できるようになっている。
なお、拡大演出図柄表示部71の第1演出図柄または第2演出図柄の図柄変動動作と、第1または第2演出図柄表示部72,73の第1演出図柄または第2演出図柄の図柄変動動作とは、互いに連動している。
第1の保留数表示部74は、保留されている第1演出図柄表示部72の図柄変動動作の数(保留されている第1特別図柄変動動作の数)を、常時表示しておくためのものである。第1の保留数表示部74では、たとえば、保留されている第1演出図柄表示部72の図柄変動動作の数(保留数)を、その数に対応する個数の保留ランプ表示を行うことにより表示する。第1の保留数表示部74では、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値に基づいて保留数が表示される。
第2の保留数表示部75は、保留されている第2演出図柄表示部73の図柄変動動作の数(保留されている第2特別図柄変動動作の数)を、常時表示しておくためのものである。第2の保留数表示部75では、たとえば、保留されている第2演出図柄表示部73の図柄変動動作の数(保留数)を、その数に対応する個数の保留ランプ表示を行うことにより表示する。第2の保留数表示部75では、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値に基づいて保留数が表示される。
なお、図27〜図29では、第1演出図柄(第1特別図柄に対応する演出図柄)に関する表示を細線で示し、第2演出図柄(第2特別図柄に対応する演出図柄)に関する表示を細線で示す。
ところで、前述したように、いわゆる並行変動方式を採用する弾球遊技機1では、第1特別図柄表示手段15における第1特別図柄変動動作と、第2特別図柄表示手段16における第2特別図柄変動動作とが並行して実行されている場合、先に図柄変動開始された特別図柄に対応する役物作動判定用乱数判定処理の判定結果が大当りである場合、後に図柄変動開始される特別図柄に対応する特別図柄保留記憶部41,42に記憶されている大当り判定用乱数の値に関係なく、後に図柄変動開始される特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理を強制的に外す。また、後に図柄変動開始される特別図柄の変動時間を延長する。これにより、後に図柄変動開始される特別図柄が強制的に外れとされるとともに、その特別図柄変動動作の変動時間が長くなる。
図30および図31は、液晶表示ユニット4の第1および第2演出図柄表示部72,73における液晶表示制御を示す図である。なお、前述のように、第1または第2演出図柄の変動動作は、第1または第2演出図柄表示部72,73だけでなく、拡大演出図柄表示部71にも表示される。
図30に示すように、第1および第2演出図柄がそれぞれ停止表示されている状態(図30(a)参照)から、先に第2演出図柄の図柄変動動作が開始され(図30(b)参照)、次いで第1演出図柄の図柄変動動作が開始される(図30(c)参照)。第2特別図柄保留記憶部42に記憶されている大当り判定用乱数の値が大当り数値であるときには、第2演出図柄の図柄変動動作に対応する役物作動判定用乱数判定処理(第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理)の結果が大当りとなり、そのため、第1演出図柄の図柄変動動作の変動パターン(第1特別図柄変動動作の変動パターン)として、長い変動時間(70(sec))を有する変動パターンPH15(図6B参照)が選択される。その後、その変動時間が経過すると、第2演出図柄表示部73に大当り図柄(たとえば「7」「7」「7」)が停止表示される(図30(d)参照)。前述のように、変動パターンPH15(図6B参照)が、大当り用の第2演出図柄の変動動作の変動パターンPA21,PA22(図6B参照)よりも長い時間に設定されているので、第2演出図柄の図柄停止時点では、第1演出図柄の図柄変動動作は続行中である(図30(d)参照)。
第2演出図柄(第2特別図柄)の大当りに伴う特別利益状態の実行中には、第1特別図柄動作タイマ58(図4参照)の減算が進行しないので、第1特別図柄の変動時間の計測を行うことはない。
特別利益状態の実行終了後には、第1特別図柄の変動時間の計測が再開され、第1演出図柄の変動開始から予め定める変動時間の経過が計測されるまで、第1演出図柄の図柄変動動作が続行され(図30(e)参照)、その後、第1演出図柄表示部72に外れ図柄(たとえば「2」「3」「4」)が停止表示される(図30(f)参照)。
一方、図31に示すように、第1および第2演出図柄がそれぞれ停止表示されている状態(図31(a)参照)から、先に第1演出図柄の図柄変動動作が開始され(図31(b)参照)、次いで第2演出図柄の図柄変動動作が開始される(図31(c)参照)
第1特別図柄保留記憶部41に記憶されている大当り判定用乱数の値が大当り数値であるときには、第1演出図柄の図柄変動動作に対応する役物作動判定用乱数判定処理(第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理)の結果が大当りとなり、そのため、第2演出図柄の図柄変動動作の変動パターン(第2特別図柄変動動作の変動パターン)として、長い変動時間(70(sec))を有する変動パターンPH25(図6B参照)が選択される。その後、その変動時間が経過すると、第1演出図柄表示部72に大当り図柄(たとえば「7」「7」「7」)が停止表示される(図31(d)参照)。前述のように、変動パターンPH25(図6B参照)が、大当り用の第1演出図柄の変動動作の変動パターンPA11,PA12(図6B参照)よりも長い時間に設定されているので、第1演出図柄の図柄停止時点では、第2演出図柄の図柄変動動作は続行中である(図31(d)参照)。
第1演出図柄(第1特別図柄)の大当りに伴う特別利益状態の実行中には、第2特別図柄動作タイマ59(図4参照)の減算が進行しないので、第2特別図柄の変動時間の計測を行うことはない。
特別利益状態の実行終了後には、第2特別図柄の変動時間の計測が再開され、第2演出図柄の変動開始から予め定める変動時間の経過が計測されるまで、第2演出図柄の図柄変動動作が続行され(図31(e)参照)、その後、第2演出図柄表示部73に外れ図柄(たとえば「5」「6」「7」)が強制的に停止表示される(図31(f)参照)。
ところで、いわゆる並行変動方式を採用する弾球遊技機1では、第1特別図柄変動動作と、第2特別図柄変動動作とが同時に開始される場合がある。たとえば、第1特別図柄表示手段15による大当りに伴う特別利益状態中において、第2特別図柄変動動作が非実行で、かつ第1および第2特別図柄表示手段15,16の図柄変動動作がそれぞれ保留されている場合には、その特別利益状態の終了後、第1特別図柄変動動作と、第2特別図柄変動動作とが同時に変動開始することが考えられる。たとえば、また、第2特別図柄表示手段16による大当りに伴う特別利益状態中において、第1特別図柄変動動作が非実行で、かつ第1および第2特別図柄変動動作がそれぞれ保留されている場合にも、その特別利益状態の終了後、第1特別図柄変動動作と、第2特別図柄変動動作とが同時に変動開始することが考えられる。
この実施形態では、前述したように、第2特別図柄の大当り(第2判定の判定結果の当り)に伴って発生する特別利益状態の出球性能は、第1特別図柄の大当り(第1判定の判定結果の当り)に伴って発生する特別利益状態の出球性能よりも高く設定されている。
そして、第1特別図柄変動動作と、第2特別図柄変動動作とが同時に開始される場合、まず、第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(第2判定。図12で示すステップS126)が実行され、その後、第2特別図柄および演出図柄(後述する第2演出図柄)の変動開始のための種々の処理(図12で示すステップS127〜S132)が実行開始される。次いで、第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(第1判定。図20で示すステップS226)が実行され、その後、第1特別図柄および演出図柄(後述する第1演出図柄)の変動開始のための種々の処理(図20で示すステップS227〜S232)が実行開始される。
このとき、仮に、第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)に記憶された大当り判定用乱数が大当り数値であっても、第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理が強制的に外されるとともに、その第1特別図柄変動動作の変動時間が長くなる。
図32に示すように、第1および第2演出図柄がそれぞれ停止表示されている状態(図32(a)参照)から、第1演出図柄の図柄変動動作と第2演出図柄の図柄変動動作とが同時に開始される(図32(b)参照)場合、第2演出図柄の図柄変動動作に対応する大当り判定の判定結果(第2特別図柄の大当り判定の判定結果)が大当りであるときには、第1演出図柄の図柄変動動作の変動パターン(第1特別図柄変動動作の変動パターン)として、長い変動時間(70(sec))を有する変動パターンPH15(図6B参照)が選択される。その後、その変動時間が経過すると、第2演出図柄表示部73に大当り図柄(たとえば「7」「7」「7」)が停止表示される(図32(c)参照)。前述のように、変動
パターンPH15(図6B参照)が、大当り用の第2演出図柄の変動動作の変動パターンPA21,PA22(図6B参照)よりも長い時間に設定されているので、第2演出図柄の図柄停止時点では、第1演出図柄の図柄変動動作は続行中である(図32(c)参照)。
第2演出図柄(第2特別図柄)の大当りに伴う特別利益状態の実行中には、第1特別図柄動作タイマ58(図4参照)の減算が進行しないので、第1特別図柄の変動時間の計測を行うことはない。
特別利益状態の実行終了後には、第1特別図柄の変動時間の計測が再開され、第1演出図柄の変動開始から予め定める変動時間の経過が計測されるまで、第1演出図柄の図柄変動動作が続行され(図32(d)参照)、その後、第1演出図柄表示部72に外れ図柄(たとえば「2」「3」「4」)が停止表示される(図32(e)参照)。
ところで、この実施形態では、特別利益状態後の弾球遊技機1の遊技モードとして、高確A→B→Aモードが用意されている。高確A→B→Aモードは、前述のように、特別利益状態の後40回の図柄変動動作の終了まで高確Aモードを実行し、その後60回の図柄変動動作の終了まで高確Bモードを実行するとともに、その後次回の特別利益状態の開始まで高確Aモードを実行する遊技モードである。
図6Aおよび図6Bにおいて説明したように、高確Aモード中は、第1特別図柄の外れ平均変動時間が、第2特別図柄の外れ平均変動時間よりも長い(第1特別図柄>第2特別図柄)のに対し、高確Bモード中は、第2特別図柄の外れ平均変動時間が、第1特別図柄の外れ平均変動時間よりも長い(第1特別図柄<第2特別図柄)。とくに高確Aモード中における第1特別図柄の外れ平均変動時間が極端に長く設定されている。
また、第1特別図柄においては、高確Aモード中の外れ平均変動時間が、高確Bモード中の外れ平均変動時間よりも長い(高確Aモード>高確Bモード)のに対し、第2特別図柄においては、高確Aモード中の外れ平均変動時間が、高確Bモード中の外れ平均変動時間よりも短い(高確Aモード<高確Bモード)。
この場合、高確Aモードでは、電動チューリップ役物8が開放動作する開放延長遊技が頻繁に実行されるので、第1および第2特別図柄始動口6,7の双方に遊技球が入球可能である。ところが、第1特別図柄変動動作の消化度合いが遅く、換言すると、第2特別図柄の変動効率が良いが、第1特別図柄の変動効率が極めて悪い。つまり、第2特別図柄始動口16への入球に基づく判定手段の判定機会(第2判定)が第1特別図柄始動口15への入球に基づく判定手段の判定機会(第1判定)と比較して増加し、相対的に、第2特別図柄の大当りに伴って特別利益状態となる可能性が高くなる。
これに対し、高確Bモード中は、第2特別図柄の外れ平均変動時間が第1特別図柄の外れ平均変動時間よりも長く(第1特別図柄<第2特別図柄)、かつ第1および第2特別図柄の外れ平均変動時間は相対的に短い(6.0(sec)および10.0(sec))。すなわち、第1および第2特別図柄変動動作の消化度合いが極端に早くも遅くもない(第1および第2特別図柄の変動効率が良くも悪くもない)ので、第2特別図柄始動口16への入球に基づく判定手段の判定機会(第2判定)が第1特別図柄始動口15への入球に基づく判定手段の判定機会(第1判定)と比較して低下し、相対的に、第1特別図柄の大当りに伴って特別利益状態となる可能性が高くなる。
ところで、前述のとおり、第2特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態の出球性能は、第1特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態の出球性能よりも高く設定されているので、高確Aモードと高確Bモードとでは、大当り抽選の当選確率(1/40)や普通図柄抽選の当選確率(1/1.1)が、互いに等しく設定されているが、高確Bモードの方が遊技者にとって不利なモードである。したがって、高確A→B→Aモードは、60回の図柄変動動作の高確Bモードが含まれる点で、高確Aモードが継続して実施される場合よりも、遊技者によって比較的不利なモードである。
以下、高確A→B→Aモードについてさらに詳細に説明する。
高確A→B→Aモードに突入した後、第1および第2特別図柄変動動作が40回実行されると、弾球遊技機1の遊技モードが、高確Aモードから高確Bモードに切り換わる。また、その後、第1および第2特別図柄変動動作が60回実行されると、弾球遊技機1の遊技モードが、高確Bモードから高確Aモードに切り換わる。
高確A→B→Aモード中において、弾球遊技機1の遊技モードが高確Bモードから高確Aモードへの切り換わる際には、切換え演出が実行される。具体的には、高確A→B→Aモードに突入した後、40回目の第1または第2特別図柄変動動作(第1および第2特別図柄変動動作の合計回数が40回目の図柄変動動作)の終了時に(図16または図24にそれぞれ示す、第2または第1特別図柄変動中処理の終了時に)、図16のステップS179または図24のステップS278に示すように、主制御基板20から演出制御基板21に向けて、切換え演出コマンドが送信される。
演出制御基板21のCPU21Aは、切換え演出コマンドを受信すると、液晶表示ユニット4の表示画面に、「モード切換え中」、「高確Bモードに移行しています」等、高確Bモードへのモード切換えを示す旨のメッセージや、所定のキャラクタを表示することにより、弾球遊技機1の遊技モードが高確Aモードから高確Bモードに切り換わった旨を示す切換え演出を行う。この切換え演出の演出時間は、所定の時間に設定されている。この実施形態では、切換え演出の演出時間の一例として、前述の長確定時間(70000(msec))と同等の時間を設定している。すなわち、この期間が経過した後、切換え演出は終了する。なお、長確定時間として設定されている70000(msec)は、一例なのであるが、第1特別図柄用のいずれの変動パターンの変動時間よりも、長い期間に設定されていることが望ましい。
図33および図34は、高確A→B→Aモードにおける高確Aモードから高確Bモードへの切換えを示すタイミングチャートである。なお、図中の数字は、モード突入後変動合計回数を表している。図33または図34は、図柄確定時間を斜線で表している。
第2特別図柄変動動作中に、高確Aモードから高確Bモードに切り換える場合に、第2特別図柄変動動作の図柄確定時間に通常の確定時間(たとえば500(msec))を設定する場合を仮に考える。この場合、図33(a)に示すように、モード突入後変動合計回数40回目の少し前(たとえば、モード突入後変動合計回数39回目)の図柄変動動作が第1特別図柄変動動作であり、モード突入後変動合計回数40回目の図柄変動動作(合計数が予め定める回数が予め定める回数に達するときの識別情報変動動作)が第2特別図柄変動動作である場合には、モード突入後変動合計回数40回目の第2特別図柄変動動作が終了し、弾球遊技機1の遊技モードが高確Bモードに切り換わった後も、暫くの期間、モード突入後変動合計回数39回目の第1特別図柄変動動作が引き続き実行される。これでは、高確Bモードに移行したのにも拘わらず、変動している特別図柄は第2特別図柄だけで、高確Aモードの場合と変わらない、という印象を遊技者に与えるおそれがあり、その結果、弾球遊技機1に対する遊技者の興味心の低下を招くおそれがある。
この実施形態では、前述のように、モード突入後変動合計回数40回目の図柄変動動作が第2特別図柄変動動作である場合に、その第2特別図柄変動動作の図柄確定時間に長確定時間(70000(msec))が設定されているとともに、この長確定時間(70000(msec))が、高確Aモードから高確Bモードに切り換えるための切換え演出のための期間として用いられている。
長確定時間(70000(msec))は、第1特別図柄のいずれの変動パターンよりも長く設定されている。そのため、図33(b)に示すように、モード突入後変動合計回数40回目の第2特別図柄変動動作の終了が確定した(図柄確定時間の経過した)時点では、必ず、モード突入後変動合計回数39回目の第1特別図柄変動動作は終了している。
これは、高確Bモードに移行する直近の第1特別図柄変動動作が、モード突入後変動合計回数40回目に近い、モード突入後変動合計回数39回目の場合に限られない。図34(c)に示すように、第1特別図柄変動動作が、モード突入後変動合計回数35回目である場合にも、モード突入後変動合計回数40回目の第2特別図柄変動動作の図柄確定時間が長確定時間(70000(msec))に設定されている。
なお、モード突入後変動合計回数40回目の図柄変動動作が第1特別図柄変動動作である場合には、図33(a)を用いて説明したような課題は生じないから、その第1特別図柄の図柄確定時間に長確定時間(70000(msec))を設定しない。この場合、図34(d)に示すように、モード突入後変動合計回数39回目の第2特別図柄変動動作の終了の確定から、モード突入後変動合計回数40回目の第1特別図柄変動動作の終了までの期間を、切換え演出の期間とすることができる。
次に、第1実施形態の特徴的な作用効果について説明する。
この第1実施形態によれば、第1特別図柄の変動開始時に、第2特別図柄変動動作が既に開始を始めており、かつその第2特別図柄変動動作に対応する役物作動判定用乱数判定処理(第2判定。図12に示すステップS126)の結果が大当りであれば、当該第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(第1判定。図20に示すステップS226)の結果が強制的に外れとされる。
また、第2特別図柄の変動開始時に、第1特別図柄変動動作が既に開始を始めており、かつその第1特別図柄変動動作に対応する役物作動判定用乱数判定処理(図20に示すステップS226)の結果が大当りであれば、当該第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図12に示すステップS126)の結果が強制的に外れとされる。
さらに、第2特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態の出球性能は、第1特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態の出球性能よりも高く設定されている。さらにまた、第2特別図柄管理処理(図7に示すステップS9)が、第1特別図柄管理処理(図7に示すステップS10)に先立って実行される。
したがって、第1および第2特別図柄変動動作が同時に開始される場合、先ず、第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図12に示すステップS126)が行われ、次いで、第2特別図柄変動動作が実行開始される。その後、第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図20に示すステップS226)が行われ、次いで、第1特別図柄変動動作が実行開始される。
第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図12に示すステップS126)の結果が大当りであると、第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)の大当り判定用乱数が大当り数値であっても、第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図20に示すステップS226)の結果が強制的に外れとされる。
強制的に外れになるのが、大当りにより発生する特別利益状態の出球性能が相対的に低く設定された第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図20に示すステップS226)であるので、第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図12に示すステップS126)を強制外れにする場合と比較して、遊技者に与える不利益が少ない。
したがって、遊技者に与える不利益を極力抑制しつつ、特別利益状態を、大当りの当選順に実行させることができる。
また、第1実施形態では、強制的に外されるだけでなく、第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図20に示すステップS226)に伴って実行される第1特別図柄変動動作の変動時間が長くされる。そのため、前述のような同時に変動開始する場合、第1特別図柄変動動作の終了を、第2特別図柄変動動作の終了よりも遅く終了させるようにしている。
これにより、出球性能の高い、第2特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態が無効にされるのを、より確実に防止することができる。ゆえに、遊技者に与える不利益を極力抑制しつつ、特別利益状態を、大当りに実行させることができる。
次に、第1実施形態の別の特徴的な作用効果について説明する。
この第1実施形態によれば、第1特別図柄変動動作の回数と、第2特別図柄変動動作の回数との合計数が予め定める回数に達したとき、CPU20A(図3参照)が参照する変動パターン選択テーブルが、高確Aモードに対応する変動パターン選択テーブル95A,95D(図6B参照。稀に変動パターン選択テーブル95G,95Hを参照することもある)から、高確Bモードに対応する変動パターン選択テーブル95B,95E(図6B参照。稀に変動パターン選択テーブル95G,95Hを参照することもある)に切り換えられる。前述のように、高確Bモードに対応する変動パターン選択テーブル95B,95Eの参照時には、高確Aモードに対応する変動パターン選択テーブル95A,95Dの参照時よりも、第2特別図柄始動口16への入球に基づく判定手段の判定機会(第2判定)が第1特別図柄始動口15への入球に基づく判定手段の判定機会(第1判定)と比較して低下するから、相対的に、第1特別図柄の大当りに伴って特別利益状態となる可能性が高くなる。
そのため、高確Aモードに対応する変動パターン選択テーブル95A,95Dの参照時よりも、高確Bモードに対応する変動パターン選択テーブル95B,95Eの参照時の方が、遊技者によって不利である。したがって、CPU20Aの参照先の変動パターン選択テーブル95B,95E,95A,95Dの切換えにより、それまでよりも、遊技者にとって不利な状態を創り出すことができる。
また、高確Aモードから高確Bモードへの移行(切換え)の際に、切換え演出が実行される。これにより、遊技者にとって不利な状態が到来したことを、遊技者に対して報知することができる。これにより、遊技に対する遊技者の興味心を、効果的に向上させることができる。
また、高確A→B→Aモードにおいて、モード突入後変動合計回数40回目の図柄変動動作が第2特別図柄変動動作である場合に、その第2特別図柄変動動作の図柄確定時間が長く設定される。そして、この長い識別情報変動動作と並行して、切換え演出を実行することができる。そのため、切換え演出のために、一定の演出時間を確保することができる。
また、このときの図柄確定時間を、第1特別図柄のいずれの変動パターンの平均変動時間よりも長い時間(70000(msec))に設定するので、モード突入後変動合計回数40回目の第2特別図柄変動動作の終了が確定した(図柄確定時間が経過した)時点では、第1特別図柄変動動作が既に終了している。第2特別図柄変動動作の終了に伴って切換え演出を終了させるこの実施形態では、第1特別図柄変動動作を、切換え演出の終了に先立って終了させることができる。
これにより、第1特別図柄表示手段15において、切換え演出後に、比較的長い変動時間の図柄変動動作が、実行され続けるのを防止することができ、これにより、CPU20Aの参照先の変動パターン選択テーブルの切換えを、遊技者に効果的に印象づけることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る弾球遊技機100について説明する。
第2実施形態に係る弾球遊技機100が、第1実施形態に係る弾球遊技機1と相違する点は、ROM20C(図3および図4参照)のモード内容決定テーブル記憶部40(図4参照)において、大当り図柄−遊技モードテーブル37,38,変動パターン選択テーブル95に代えて、図35Aに示す大当り図柄−遊技モードテーブル137,138、および図35Bに示す変動パターン選択テーブル195を記憶させた点である。
また、第2実施形態に係る弾球遊技機100が弾球遊技機1と相違する他の点として、図7に示すタイマ割込処理に代えて、図36に示すタイマ割込処理が実行される点である。
さらに、第2実施形態に係る弾球遊技機100では、第1および第2特別図柄変動動作の一方の開始時に、第1および第2特別図柄変動動作の他方が変動実行中であれば、一方の特別図柄変動動作が当該他方の特別図柄変動動作よりも遅く終了するように、一方の識別情報変動動作の変動時間を延長している。
これら3つの相違点を除けば、第2実施形態に係る弾球遊技機100は、弾球遊技機1と同等の構成を有している。
以下、第2実施形態に係る弾球遊技機100について説明する。
図35Aは、第2実施形態に係る弾球遊技機100のモード内容決定テーブル記憶部40に記憶される大当り図柄−遊技モードテーブル137,138の一例を示す図である。図35A(a)に、第1特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル137を、図35A(b)に、第2特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル138をそれぞれ表している。
図35A(a)の第1特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル137は、図5(a)の大当り図柄−遊技モードテーブル37と、全く同一の内容である。また、図35A(b)の第2特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル138は、大当り用の第2特別図柄として「9」が選択された場合に、特別利益状態の終了後、50回の回数切りの時短モードではなく、80回の回数切りの時短モードが実行される点で、図5(a)の大当り図柄−遊技モードテーブル38と異なっている。それ以外の点は、第2特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル138は、図5(a)の大当り図柄−遊技モードテーブル38と同じである。
特別利益状態の終了後、80回の回数切りの時短モードが実行される場合には、特別利益状態の終了後、開放延長状態フラグ61(図4参照)に5A[H]の値が格納されるとともに、時短回数カウンタ67(図4参照)にたとえば50[H](80回に相当)の値が格納される。
この第2実施形態では、大当り用の第2特別図柄として29%の選択確率で選択される「9」の終了後の時短モードの回数切りの回数が80回であるので、第2特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態の終了後における遊技モードの利益度合いが、第1特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態の終了後における遊技モードの利益度合いよりも高く設定されている、ということができる。
図35Bは、モード内容決定テーブル記憶部40に記憶される変動パターン選択テーブル195A〜195Jの一例を示す図である。
図35Bの変動パターン選択テーブル195A〜195Jが、図6Bの変動パターン選択テーブル95A〜95Gと相違する点は、強制外れ用の第1または第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブル95G,95Hを備えずに、変動延長外れ用の第1および第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブル195G,195H(図35B(g),(h)参照。第1および第2特定変動パターン選択テーブル。)ならびに変動延長当り用の第1および第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブル195I,195J(図35B(i),(j)参照。第1および第2特定変動パターン選択テーブル。)を備えている点である。
変動パターン選択テーブル195A(図35B(a)参照)は、高確Aモードに対応する、外れ用の第1特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。変動パターン選択テーブル195B(図35B(b)参照)は、高確Bモードまたは時短モードに対応する、外れ用の第1特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。変動パターン選択テーブル195C(図35B(c)参照)は、大当り用の第1特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。変動パターン選択テーブル195A〜195Cは、図6Bに示す変動パターン選択テーブル95A〜95Cのそれぞれと、全く同等の内容である。
変動パターン選択テーブル195D(図35B(d)参照)は、高確Aモードに対応する、外れ用の第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。変動パターン選択テーブル195E(図35B(e)参照)は、高確Bモードまたは時短モードに対応する、外れ用の第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。変動パターン選択テーブル195F(図35B(f)参照)は、大当り用の第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルである。変動パターン選択テーブル195D〜195Fは、図6Bに示す変動パターン選択テーブル95D〜95Fのそれぞれと、全く同等の内容である。
変動延長外れ用の第1特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブル195G(図35B(g)参照)では、外れ変動延長用の第1特別図柄動作の変動パターンPH16が選択される。
変動延長外れ用の第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブル195H(図35B(h)参照)では、外れ変動延長用の第2特別図柄動作の変動パターンPH26が選択される。
変動延長当り用の第1特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブル195I(図35B(i)参照)では、当り変動延長用の第1特別図柄動作の変動パターンPA13が選択される。
変動延長当り用の第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブル195J(図35B(j)参照)では、当り変動延長用の第2特別図柄動作の変動パターンPA23が選択される。
変動パターンPH16,PH26,PA13,PA23の変動時間は、それぞれ、他の変動パターンよりも長い所定の時間(たとえば70(sec))に設定されている。なお、延長変動のための変動パターンPH16,PH26,PA13,PA23は、その選択頻度が極めて低いので、変動パターンPH16,PH26,PA13,PA23を、第1または第2特別図柄の平均変動時間の算出に含めてはいない。
なお、図35B(a)〜(j)では、低確モードに対応する、外れ用の第1特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルや、低確モードに対応する、外れ用の第2特別図柄変動動作の変動パターン選択テーブルの記載を省略しているが、これらの低確モードに対応する外れ用の変動パターン選択テーブルが設けられているのはいうまでもない。
また、図35Bに示す変動パターン選択テーブル195A〜195Jは、変動パターン選択テーブルの一例であり、これらと異なる変動パターン選択テーブルが採用されてもよいのはいうまでもない。 図36は、本発明の第2実施形態に係るタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。このタイマ割込処理について、図3、図4および図36を参照しつつ説明する。
タイマ割込処理が開始された後、異常電源チェック処理が実行される(ステップS501)。電圧降下信号が電源遮断を示さないレベルである場合は、遊技動作の時間を管理している各タイマ(タイマ58,59,69,70等を含む)について、タイマの減算(タイマ管理)が行われる(S502:タイマ管理処理)。その後、入力管理処理が実行される(ステップS503)。
次いで、当り判定用乱数カウンタ(図示しない)の値や、大当り判定用乱数カウンタ(図示しない)の値が更新され(S504:タイマ割込内乱数管理処理)、その後、遊技球の補給停止の有無や遊技球の詰まりの有無を判定するエラー管理処理が行われる(ステップS505)。
次いで、入賞口に対し、入賞情報の確認および指令信号データの作成を行う賞球管理処理が行われる(ステップS506)。
次いで、普通図柄管理処理が行われ(ステップS507)、電動チューリップ役物8(図1参照)の拡開動作が判定された場合には、電動チューリップ役物8の拡開動作に向けた処理および、電動チューリップ役物8の拡開動作を実現するための処理が実行される(S508:普通電動役物管理処理)。
次いで、第1特別図柄管理処理が行われる(ステップS509)。この第1特別図柄管理処理では、第1特別図柄始動口6(図1参照)への入球に伴う大当り判定および第1特別図柄変動動作に関する一連の処理が実行される。第1特別図柄管理処理では、後述するように、役物作動判定用乱数判定処理(図38で示すステップS626)および第1特別図柄および第1演出図柄の変動開始のための種々の処理(図38で示すステップS627〜S632)が、この順で実行される。ステップS509の第1特別図柄管理処理の終了後、第2特別図柄管理処理が行われる(ステップS510)。
第2特別図柄管理処理では、第2特別図柄始動口7(図1参照)への入球に伴う大当り判定および第2特別図柄変動動作に関する一連の処理が実行される。第2特別図柄管理処理では、後述するように、役物作動判定用乱数判定処理(図43で示すステップS726)および第2特別図柄および第2演出図柄の変動開始のための種々の処理(図43で示すステップS727〜S732)が実行される。
次いで、ランプ管理処理(ステップS512)の実行後、CPU20Aを割込許可状態に戻し(ステップS513)、その後、タイマ割込処理を終える。これにより、タイマ割込処理のルーチンを脱し、無限ループのメイン処理(システムリセット処理)が実行される。このメイン処理では、電圧異常の監視とタイマ割込処理の有無の監視との確認が行われる。
なお、ステップS501,S502,S503,S504,S505,S506,S507,S508,S511,S512,S513の各処理は、それぞれ、図7のステップS1,S2,S3,S4,S5,S6,S7,S8,S11,S12,S13と同等の処理である。
第2実施形態に係るタイマ割込処理では、第1実施形態に係るタイマ割込処理と異なり、第1特別図柄管理処理(ステップS509)が、第2特別図柄管理処理(ステップS510)に先立って実行される。
つまり、第2実施形態に係るタイマ割込処理では、第1特別図柄の大当り判定(第1判定。乱数判定処理。図39で示すステップS651の乱数判定処理)、第1特別図柄および第1演出図柄の変動開始のための種々の処理(図38で示すステップS627〜S632)、第2特別図柄の大当り判定(第2判定。乱数判定処理。図44で示すステップS751の乱数判定処理)、ならびに第2特別図柄および第2演出図柄の変動開始のための種々の処理(図43で示すステップS727〜S732)が、この順で実行される。
図37は、図36に示す第1特別図柄管理処理の流れを示すフローチャートである。
弾球遊技機1による遊技中、CPU20Aは、第1特別図柄始動口6(図1参照)に対する遊技球の入球を監視しているとともに、その第1特別図柄始動口6に遊技球が入ったときには、所定の入球処理を行う(ステップS601:これらをまとめて「第1特別図柄始動口チェック処理」という)。ステップS601の第1特別図柄始動口チェック処理は、図19に示す第1特別図柄始動口チェック処理と同等の処理であるので説明を省略する。
ステップS602では、CPU20Aは、小当り中フラグ63の値を参照して、弾球遊技機1が小当り遊技の実行中であるか否かを調べ、小当り遊技の実行中でない(小当り中フラグ63の値が00[H])とき(ステップS602でNO)、次いで、CPU20Aは、条件装置作動フラグ68の値を参照して、弾球遊技機1が特別利益状態の実行中であるか否かを調べる(ステップS603)。
弾球遊技機1が、特別利益状態の実行中または小当り遊技の実行中である場合には(ステップS602またはステップS603でYES)、ステップS609に移行し、第1特別図柄表示手段15の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図36のステップS510に移行する。
一方、弾球遊技機1が、特別利益状態の実行中でもなく(条件装置作動フラグ68の値が00[H])、かつ小当り遊技の実行中でもない場合には(ステップS603でNO)、次いで第1特別図柄動作ステータス47が判別される(ステップS604,S605)。
第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動動作が停止中であることを示す値(たとえば00[H]または01[H])である場合には(ステップS604でYES)、CPU20Aは第1特別図柄変動開始処理を実行する(ステップS606)。第1特別図柄変動開始処理が終了すると、ステップS609に移行し、第1特別図柄表示手段15の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図36のステップS510に移行する。
ステップS604において、第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動動作が停止中であることを示す値(たとえば00[H]または01[H])でないと判別された場合には(ステップS604でNO)、第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])であるか否かが判別される(ステップS605)。
第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])であると判別された場合には(ステップS605でYES)、CPU20Aは第1特別図柄変動中処理を実行する(ステップS607)。第1特別図柄変動中処理が終了すると、ステップS609に移行し、第1特別図柄表示手段15の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図36のステップS510に移行する。
ステップS605において、第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])でないと判別された場合には(ステップS605でNO)、CPU20Aは、第1特別図柄動作ステータス47の値が、第1特別図柄変動中処理において第1特別図柄変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば03[H])であると判断し、第1特別図柄確定時間中処理を実行する(ステップS608)。第1特別図柄確定時間中処理において条件装置作動フラグ68に5A[H]の値が格納されるが、この場合には、図36のステップS511の特別電動役物管理処理では、特別利益状態を実現させるための処理が実行される。
なお、ステップS607の第1特別図柄変動中処理は、図18に示すステップS207の第1特別図柄変動中処理(図24も併せて参照)と同等の処理であるので、説明を省略する。
また、ステップS608の第1特別図柄確定時間中処理は、図18に示すステップS208の第1特別図柄確定時間中処理(図25Aおよび25Bも併せて参照)と同等の処理であるので、説明を省略する。
図38は、図37のステップS606の第1特別図柄変動開始処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3、図4および図38を参照しつつ、第1特別図柄変動開始処理について詳細に説明する。
第1特別図柄動作保留カウンタ44の値が零であれば(ステップS621でYES)、次に、ステップS638において、第1特別図柄動作ステータス47の値が調べられる。
第1特別図柄動作ステータス47が00[H]でないことを条件として(ステップS638でNO)、第1特別図柄動作ステータス47の値が00[H]に設定される(ステップS639)。
次いで、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値(第2特別図柄保留球数)が零であることを条件として(ステップS640でYES)、CPU20Aは演出制御基板21に向けて、客待ちデモコマンドを送信する(ステップS641)。その後、第1特別図柄変動開始処理はリターンされる。
また、第1特別図柄動作ステータス47が00[H]である場合には(ステップS638でYES)、第1特別図柄変動開始処理はそのままリターンされる。
一方、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値(第1特別図柄保留球)が零でない(1以上)のとき(ステップS621でNOのとき)、第1特別図柄変動動作を開始させるための処理が行われる。すなわち、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値が1だけデクリメント(-1)されるとともに(ステップS622)、演出制御基板21に向けて保留減算コマンドが送信される(ステップS623)。また、第1特別図柄始動記憶部41の第1〜第4エリアに記憶されている始動記憶が、それぞれ、第0〜第3エリアにシフトされるとともに(ステップS624)、第4エリアに0の値が格納され(空にされ)る(ステップS625)。すなわち、第1特別図柄始動記憶部41の第1エリアに記憶されていた始動記憶が、第0エリア(実行データ用エリア)に格納される。
そして、第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)にシフトされた始動記憶に基づいて、特別利益状態が実行される大当りか否か、および小当り遊技が実行される小当りか否かを判定するための役物作動判定用乱数判定処理(ステップS626)が実行され、次いで、図柄変動動作の後に第1特別図柄表示手段15に停止表示すべき特別図柄を作成するための特別停止図柄作成処理(ステップS627)が実行される。
図39は、図38のステップS626に示す役物作動判定用乱数判定処理の流れを示すフローチャートである。図3、図4および図39を参照しつつ、役物作動判定用乱数判定処理について説明する。
役物作動判定用乱数判定処理では、第0エリアに格納された始動記憶に対し、乱数判定処理が実行される(ステップS651)。ステップS651の乱数判定処理では、第0エリアに格納された大当り判定用乱数の値が、第1特別図柄用の当り乱数判定テーブル(図示しない)の大当り数値と比較されることにより、大当りか否かが判定される。大当り判定用乱数の値が大当り数値に一致する場合には、大当りであるとして、第1特別図柄大当り判定フラグ39に5A[H]の値が格納される。また、この役物作動判定用乱数判定処理では、第0エリアに格納された大当り判定用乱数の値と小当り数値とが比較されることにより小当りか否かが判定される。大当り判定用乱数の値が小当り数値に一致する場合には、小当りであるとして、第1特別図柄小当り判定フラグ56に5A[H]の値が格納される。
次いで、CPU20Aは、第2特別図柄大当り判定フラグ50の値を調べる(ステップS652)。また、第2特別図柄大当り判定フラグ50の値が00[H]であるときは(ステップS652でNO)、次いで、CPU20Aは、第2特別図柄小当り判定フラグ57の値を調べる(ステップS653)。
第2特別図柄大当り判定フラグ50または第2特別図柄小当り判定フラグ57のいずれか一方の値が5A[H]であるときには(ステップS652でYES、またはS653でYES)、第2特別図柄表示手段16における図柄変動動作が大当りか小当りのいずれかに対応しているとして、CPU20Aは、第1特別図柄変動延長フラグ54に、5A[H]の値を格納する(ステップS654)。
図40は、図38のステップS627の特別停止図柄作成処理の流れを示すフローチャートである。
特別停止図柄作成処理では、特別停止データ作成処理が実行される(ステップS658)。この特別停止データ作成処理では、CPU20Aは、第1特別図柄大当り判定フラグ39および第1特別図柄小当り判定フラグ56の値、ならびに第0エリアに格納された始動記憶に含まれる特別図柄用乱数の値に基づいて、第1特別図柄表示手段15に表示すべき第1特別図柄の停止図柄番号(第1特別図柄停止図柄番号)や、当該第1特別図柄の変動パターン選択用オフセット等のデータを、RAM20B(図3および図4参照)に記憶させる。
図38に戻り、ステップS626の役物作動判定用乱数判定処理およびステップS627の特別停止図柄作成処理の終了後には、次いで、遊技状態移行準備処理(ステップS628)および第1特別図柄パターン作成処理(ステップS629)が、この順で実行される。
ステップS628の遊技状態移行準備処理では、第1特別図柄大当り判定フラグ39の値が5A[H]であることを条件に、CPU20Aは、第1特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル137を参照し、RAM20Bに記憶された第1特別図柄停止図柄番号により定める特別利益状態に対応する値を各種バッファに格納する。
図41は、図38のステップS629の第1特別図柄パターン作成処理の流れを示すフローチャートである。
第1特別図柄パターン作成処理では、ステップS661において、第1特別図柄変動延長フラグ54の値が5A[H]であるか否かが調べられる。なお、第1特別図柄変動延長フラグ54の値が5A[H]に設定されているときは、ステップS754(図44参照)によって、その値の設定が行われている。第1特別図柄変動延長フラグ54の値が00[H]であるときには(ステップS661でNO)、次いで、CPU20Aは、変動パターン振分けテーブル(図示しない)を参照して、所定の変動コマンド(変動コマンド上位および変動コマンド下位)を取得するとともに、その変動コマンドを演出制御基板21に向けて送信し、第1特別図柄動作タイマ58に、その変動時間を設定する(ステップS663)。
一方、第1特別図柄変動延長フラグ54の値が5A[H]であるときには(ステップS661でYES)、CPU20Aは、変動時間が長い変動パターンPH16またはPA13(図35B参照)の変動コマンドを取得し(ステップS662)、第1特別図柄動作タイマ58に、その変動コマンドの変動時間を設定する(ステップS664)。この場合、第1特別図柄大当り判定フラグ39の値が00[H]であるときは変動パターンPH16が取得され、第1特別図柄大当り判定フラグ39の値が5A[H]であるときは変動パターンPA13が取得される。この場合、第1特別図柄変動動作の終了を、第2特別図柄変動動作の終了よりも、確実に遅らせることができる。
その理由を、次に説明する。前述のように、いわゆる並行変動方式を採用する弾球遊技機1では、特別利益状態を、大当りの当選順(変動開始の順)に実行させることが望ましい。ところが、先に図柄変動動作を開始した第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(後述する。第2判定。図43で示すステップS726)の結果が大当りであるだけでなく、その後の第1特別図柄変動動作の開始時に、第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)に、大当り数値に一致する大当り判定用乱数が記憶されていることがある。この場合、大当り判定用乱数を用いた役物作動判定用乱数判定処理(第1判定。図38で示すステップS626)の結果を大当りとし、これに対応する第1特別図柄変動動作が実行されると、この第1特別図柄変動動作が、先に変動を開始した第2特別図柄変動動作よりも先に停止し、後から変動開始した第1特別図柄に基づく特別利益状態が、第2特別図柄に基づく特別利益状態に先立って発生するような事態が起こるおそれがある。そのような事態を防止するべく、第2特別図柄変動動作が既に開始を始めており、かつその第2特別図柄変動動作に対応する第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図43で示すステップS726)の結果が大当りである場合には、第1特別図柄変動動作が第2特別図柄変動動作よりも遅く終了するように、第1特別図柄変動動作の変動コマンドに、変動時間が長い変動パターン変動コマンドを取得して、第1特別図柄変動動作の変動時間を延長させている。
図38に戻り、その後、CPU20Aは、ステップS627で作成された停止用の第1特別図柄に応じて、液晶表示ユニット4に停止表示されるべき第1演出図柄を指定するための演出図柄指定コマンドを作成するとともに(ステップS630)、作成された演出図柄指定コマンドを演出制御基板21に向けて送信する(ステップS631)。その後、第1特別図柄動作ステータス47が、特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])に設定される(ステップS632)。
その後、CPU20Aは、時短回数カウンタ67の値が零でない(値が00[H]でない)場合に(ステップS633でNO)、時短回数カウンタ67の値を1つだけデクリメント(-1)し(ステップS635)、また、特別図柄変動回数カウンタ66の値が零でない(値が00[H]でない)場合に(ステップS636でNO)、特別図柄変動回数カウンタ66の値を1つだけデクリメント(-1)する(ステップS637)。
ステップS633において、時短回数カウンタ67の値が既に零である場合(値が00[H]である)場合(ステップS633でYES)、次いで、開放延長状態フラグ61に00[H]の値が格納される(ステップS634)。その後、第1特別図柄変動開始処理がリターンされる。
図42は、図36に示す第2特別図柄管理処理の流れを示すフローチャートである。
弾球遊技機1による遊技中、CPU20Aは、第2特別図柄始動口7(図1参照)に対する遊技球の入球を監視しているとともに、その第2特別図柄始動口7に遊技球が入ったときには、所定の入球処理を行う(ステップS701:これらをまとめて「第2特別図柄始動口チェック処理」という)。ステップS701の第2特別図柄始動口チェック処理は、図11に示す第2特別図柄始動口チェック処理と同等の処理であるので説明を省略する。
ステップS702では、CPU20Aは、小当り中フラグ63の値を参照して、弾球遊技機1が小当り遊技の実行中であるか否かを調べ、小当り遊技の実行中でない(小当り中フラグ63の値が00[H])とき(ステップS702でNO)、次いで、CPU20Aは、条件装置作動フラグ68の値を参照して、弾球遊技機1が特別利益状態の実行中であるか否かを調べる(ステップS703)。
弾球遊技機1が、特別利益状態の実行中または小当り遊技の実行中である場合には(ステップS702またはステップS703でYES)、ステップS709に移行し、第2特別図柄表示手段16の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図36のステップS511に移行する。
一方、弾球遊技機1が、特別利益状態の実行中でもなく(条件装置作動フラグ68の値が00[H])、かつ小当り遊技の実行中でもない場合には(ステップS703でNO)、次いで第2特別図柄動作ステータス48が判別される(ステップS704,S705)。
第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動動作が停止中であることを示す値(たとえば00[H]または01[H])である場合には(ステップS704でYES)、CPU20Aは第2特別図柄変動開始処理を実行する(ステップS706)。第2特別図柄変動開始処理が終了すると、ステップS709に移行し、第2特別図柄表示手段16の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図36のステップS511に移行する。
ステップS704において、第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動動作が停止中であることを示す値(たとえば00[H]または01[H])でないと判別された場合には(ステップS704でNO)、第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])であるか否かが判別される(ステップS705)。
第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])であると判別された場合には(ステップS705でYES)、CPU20Aは第2特別図柄変動中処理を実行する(ステップS707)。第2特別図柄変動中処理が終了すると、ステップS709に移行し、第2特別図柄表示手段16の表示に用いられる特別図柄表示データの更新処理が行われる。その後、図36のステップS511に移行する。
ステップS705において、第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])でないと判別された場合には(ステップS705でNO)、CPU20Aは、第2特別図柄動作ステータス48の値が、第2特別図柄変動中処理において第2特別図柄変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば03[H])であると判断し、第2特別図柄確定時間中処理を実行する(ステップS708)。第2特別図柄確定時間中処理において条件装置作動フラグ68に5A[H]の値が格納されるが、この場合には、図36のステップS511の特別電動役物管理処理では、特別利益状態を実現させるための処理が実行される。
なお、ステップS707の第2特別図柄変動中処理は、図10に示すステップS107の第2特別図柄変動中処理(図16も併せて参照)と同等の処理であるので、説明を省略する。
また、ステップS708の第2特別図柄確定時間中処理は、図10に示すステップS108の第2特別図柄確定時間中処理(図17Aおよび17Bも併せて参照)と同等の処理であるので、説明を省略する。
図43は、図42のステップS706の第2特別図柄変動開始処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3、図4および図43を参照しつつ、第2特別図柄変動開始処理について詳細に説明する。
第2特別図柄動作保留カウンタ45の値が零であれば(ステップS721でYES)、次に、ステップS738において、第2特別図柄動作ステータス48の値が調べられる。
第2特別図柄動作ステータス48が00[H]でないことを条件として(ステップS738でNO)、第2特別図柄動作ステータス48の値が00[H]に設定される(ステップS739)。次いで、第1特別図柄動作保留カウンタ44の値(第1特別図柄保留球数)が零であることを条件として(ステップS740でYES)、CPU20Aは演出制御基板21に向けて、客待ちデモコマンドを送信する(ステップS741)。その後、第2特別図柄変動開始処理はリターンされる。また、第2特別図柄動作ステータス48が00[H]である場合には(ステップS738でYES)、第2特別図柄変動開始処理はそのままリターンされる。
一方、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値(第2特別図柄保留球)が零でない(1以上)のとき(ステップS721でNOのとき)、第2特別図柄変動動作を開始させるための処理が行われる。すなわち、第2特別図柄動作保留カウンタ45の値が1だけデクリメント(-1)されるとともに(ステップS722)、演出制御基板21に向けて保留減算コマンドが送信される(ステップS723)。また、第2特別図柄始動記憶部42の第1〜第4エリアに記憶されている始動記憶が、それぞれ、第0〜第3エリアにシフトされるとともに(ステップS724)、第4エリアに0の値が格納され(空にされ)る(ステップS725)。すなわち、第2特別図柄始動記憶部42の第1エリアに記憶されていた始動記憶が、第0エリア(実行データ用エリア)に格納される。
そして、第2特別図柄始動記憶部42の第0エリア(実行データ用エリア)にシフトされた始動記憶に基づいて、特別利益状態が実行される大当りか否か、および小当り遊技が実行される小当りか否かを判定するための役物作動判定用乱数判定処理(ステップS726)が実行され、次いで、図柄変動動作の後に第2特別図柄表示手段16に停止表示すべき特別図柄を作成するための特別停止図柄作成処理(ステップS727)が実行される。
図44は、図43のステップS726に示す役物作動判定用乱数判定処理の流れを示すフローチャートである。図3、図4および図44を参照しつつ、役物作動判定用乱数判定処理について説明する。
役物作動判定用乱数判定処理では、第0エリアに格納された始動記憶に対し、乱数判定処理が実行される(ステップS751)。ステップS751の乱数判定処理では、第0エリアに格納された大当り判定用乱数の値が、第2特別図柄用の当り乱数判定テーブル(図示しない)の大当り数値と比較されることにより、大当りか否かが判定される。大当り判定用乱数の値が大当り数値に一致する場合には、大当りであるとして、第2特別図柄大当り判定フラグ50に5A[H]の値が格納される。また、この役物作動判定用乱数判定処理では、第0エリアに格納された大当り判定用乱数の値と小当り数値とが比較されることにより小当りか否かが判定される。大当り判定用乱数の値が小当り数値に一致する場合には、小当りであるとして、第2特別図柄小当り判定フラグ57に5A[H]の値が格納される。
次いで、CPU20Aは、第1特別図柄大当り判定フラグ39の値を調べる(ステップS752)。また、第1特別図柄大当り判定フラグ39の値が00[H]であるときは(ステップS752でNO)、次いで、CPU20Aは、第1特別図柄小当り判定フラグ56の値を調べる(ステップS753)。
第1特別図柄大当り判定フラグ39または第1特別図柄小当り判定フラグ56のいずれか一方の値が5A[H]であるときには(ステップS752でYES、またはS753でYES)、第1特別図柄表示手段15における図柄変動動作が大当りか小当りのいずれかに対応しているとして、CPU20Aは、第2特別図柄変動延長フラグ55に、5A[H]の値を格納する(ステップS754)。
図45は、図43のステップS727の特別停止図柄作成処理の流れを示すフローチャートである。
特別停止図柄作成処理では、特別停止データ作成処理が実行される(ステップS758)。この特別停止データ作成処理では、CPU20Aは、第2特別図柄大当り判定フラグ50および第2特別図柄小当り判定フラグ57の値、ならびに第0エリアに格納された始動記憶に含まれる特別図柄用乱数の値に基づいて、第2特別図柄表示手段16に表示すべき第2特別図柄の停止図柄番号(第2特別図柄停止図柄番号)や、当該第2特別図柄の変動パターン選択用オフセット等のデータを、RAM20B(図3および図4参照)に記憶させる。
図43に戻り、ステップS726の役物作動判定用乱数判定処理およびステップS727の特別停止図柄作成処理の終了後には、次いで、遊技状態移行準備処理(ステップS728)および第2特別図柄パターン作成処理(ステップS729)が、この順で実行される。
ステップS728の遊技状態移行準備処理では、第2特別図柄大当り判定フラグ50の値が5A[H]であることを条件に、CPU20Aは、第2特別図柄用の大当り図柄−遊技モードテーブル138を参照し、RAM20Bに記憶された第2特別図柄停止図柄番号により定める特別利益状態に対応する値を各種バッファに格納する。
図46は、図43のステップS729の第2特別図柄パターン作成処理の流れを示すフローチャートである。
第2特別図柄パターン作成処理では、ステップS761において、第2特別図柄変動延長フラグ55の値が5A[H]であるか否かが調べられる。なお、第2特別図柄変動延長フラグ55の値が5A[H]に設定されているときは、ステップS654(図39参照)によって、その値の設定が行われている。第2特別図柄変動延長フラグ55の値が00[H]であるときには(ステップS761でNO)、次いで、CPU20Aは、変動パターン振分けテーブル(図示しない)を参照して、所定の変動コマンド(変動コマンド上位および変動コマンド下位)を取得するとともに、その変動コマンドを演出制御基板21に向けて送信する(ステップS763)。
一方、第2特別図柄変動延長フラグ55の値が5A[H]であるときには(ステップS761でYES)、CPU20Aは、変動時間が長い変動パターンPH26またはPA23(図35B参照)の変動コマンドを取得し(ステップS762)、第2特別図柄動作タイマ59に、その変動コマンドの変動時間を設定する(ステップS764)。この場合、第2特別図柄大当り判定フラグ50の値が00[H]であるときは変動パターンPH26が取得され、第2特別図柄大当り判定フラグ50の値が5A[H]であるときは変動パターンPA23が取得される。この場合、第2特別図柄変動動作の終了を、第1特別図柄変動動作の終了よりも、確実に遅らせることができる。
その理由を、次に説明する。前述のように、いわゆる並行変動方式を採用する弾球遊技機1では、特別利益状態を、大当りの当選順(変動開始の順)に実行させることが望ましい。ところが、先に図柄変動動作を開始した第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図38で示すステップS626)の結果が大当りであるだけでなく、その後の第2特別図柄変動動作の開始時に、第1特別図柄始動記憶部41の第0エリア(実行データ用エリア)に、大当り数値に一致する大当り判定用乱数が記憶されていることがある。この場合、大当り判定用乱数を用いた役物作動判定用乱数判定処理(図43で示すステップS726)の結果を大当りとし、これに対応する第2特別図柄変動動作が実行されると、この第2特別図柄変動動作が、先に変動を開始した第1特別図柄変動動作よりも先に停止し、後から変動開始した第2特別図柄に基づく特別利益状態が、第1特別図柄に基づく特別利益状態に先立って発生するような事態も起こるおそれがある。そのような事態を防止するべく、第1特別図柄変動動作が既に開始を始めており、かつその第1特別図柄変動動作に対応する第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(図38で示すステップS626)の結果が大当りである場合には、第2特別図柄変動動作が第1特別図柄変動動作よりも遅く終了するように、第2特別図柄変動動作の変動コマンドに、変動時間が長い変動パターン変動コマンドを取得して、第2特別図柄変動動作の変動時間を延長させている。
図43に戻り、その後、CPU20Aは、ステップS727で作成された停止用の第2特別図柄に応じて、液晶表示ユニット4に停止表示されるべき第2演出図柄を指定するための演出図柄指定コマンドを作成するとともに(ステップS730)、作成された演出図柄指定コマンドを演出制御基板21に向けて送信する(ステップS731)。その後、第2特別図柄動作ステータス48が、特別図柄変動動作が開始されたことを示す値(たとえば02[H])に設定される(ステップS732)。
その後、CPU20Aは、時短回数カウンタ67の値が零でない(値が00[H]でない)場合に(ステップS733でNO)、時短回数カウンタ67の値を1つだけデクリメント(-1)し(ステップS735)、また、特別図柄変動回数カウンタ66の値が零でない(値が00[H]でない)場合に(ステップS736でNO)、特別図柄変動回数カウンタ66の値を1つだけデクリメント(-1)する(ステップS737)。
ステップS733において、時短回数カウンタ67の値が既に零である場合(値が00[H]である)場合(ステップS733でYES)、次いで、開放延長状態フラグ61に00[H]の値が格納される(ステップS734)。その後、第2特別図柄変動開始処理がリターンされる。
図47は、液晶表示ユニット4の第1および第2演出図柄表示部72,73における液晶表示制御を示す図である。なお、第1実施形態と同様、第1または第2演出柄の変動動作は、第1または第2演出図柄表示部72,73だけでなく、拡大演出図柄表示部71にも表示される。
図47に示すように、第1および第2演出図柄がそれぞれ停止表示されている状態(図47(a)参照)から、第1演出図柄の図柄変動動作と第2演出図柄の図柄変動動作とが同時に開始される(図47(b)参照)場合、第1特別図柄保留記憶部41に記憶されている大当り判定用乱数の値が大当り数値であるときには、第1演出図柄の図柄変動動作に対応する役物作動判定用乱数判定処理の結果(第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理)が大当りとなり、そのため、第2演出図柄の図柄変動動作の変動パターン(第2特別図柄変動動作の変動パターン)として、長い変動時間(70(sec))を有する変動パターンPH26またはPA23(図35B参照)が選択される。図47では、第1および第2特別図柄保留記憶部41,42に記憶されている大当り判定用乱数の値が大当り数値であるとき、すなわち第1および第2演出図柄の図柄変動動作に対応する役物作動判定用乱数判定処理の結果が大当りであり、第2演出図柄の変動パターンとして、変動パターンPA23が選択される場合を示している。
その後、その変動時間が経過すると、第1演出図柄表示部72に大当り図柄(たとえば「7」「7」「7」)が停止表示される(図47(c)参照)。前述のように、変動パターンPH26,PA23(図35B参照)が、大当り用の第1演出図柄の変動動作の変動パターンPA11,PA12(図35B参照)よりも長い時間に設定されているので、第1演出図柄の図柄停止時点では、第2演出図柄の図柄変動動作は続行中である(図47(c)参照)。
第1演出図柄(第1特別図柄)の大当りに伴う特別利益状態の実行中には、第2特別図柄動作タイマ59(図4参照)の減算が進行しないので、第2特別図柄の変動時間の計測を行うことはない。
特別利益状態の実行終了後には、第2特別図柄の変動時間の計測が再開され、第2演出図柄の変動開始から予め定める変動時間の経過が計測されるまで、第2演出図柄の図柄変動動作が続行される(図47(d)参照)。
図47のように、第2演出図柄の図柄変動動作に対応する役物作動判定用乱数判定処理(第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理)の結果も大当りである場合には、変動時間の経過後、第2演出図柄表示部73に大当り図柄(たとえば「7」「7」「7」)が停止表示される(図47(e)参照)。その後、第2演出図柄(第2特別図柄)の大当りに伴う特別利益状態が実行される。
次に、第2実施形態の特徴的な作用効果について説明する。
この第2実施形態によれば、第1特別図柄パターン作成処理(図38に示すステップS629)時に、第2特別図柄変動動作が既に開始を始めており、かつその第2特別図柄変動動作に対応する役物作動判定用乱数判定処理(第2判定。図43で示すステップS726)の結果が大当りであれば、変動実行中の第2特別図柄変動動作よりも第1特別図柄変動動作が遅く終了するように、その第1特別図柄変動動作の変動時間を延長する。また、第2特別図柄パターン作成処理(図43に示すステップS729)時に、第1特別図柄変動動作が既に開始を始めており、かつその第1特別図柄変動動作に対応する役物作動判定用乱数判定処理(第1判定。図38で示すステップS626)の結果が大当りであれば、変動実行中の第1特別図柄変動動作よりも第2特別図柄変動動作が遅く終了するように、その第2特別図柄変動動作の変動時間を延長する。
さらに、第2特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態終了後における遊技モードの利益度合いが、第1特別図柄の大当りに伴って発生する特別利益状態終了後における遊技モードの利益度合いよりも高く設定されている。さらにまた、第1特別図柄管理処理(図36のステップS509)が、第2特別図柄管理処理(図36のステップS510)に先立って実行される。
したがって、第1および第2特別図柄変動動作が同時に開始される場合、先ず、第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(第1判定。図38で示すステップS626)が行われ、次いで、第1特別図柄変動動作が実行開始される。その後、第2特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(第2判定。図43で示すステップS726)が行われ、次いで、第2特別図柄変動動作が実行開始される。
このとき、第1特別図柄の役物作動判定用乱数判定処理(第1判定。図38で示すステップS626)の結果が大当りであると、第2特別図柄変動動作が、第1特別図柄変動動作よりも遅く終了するように延長される。これにより、第1特別図柄の特別利益状態が先に実行され、次いで、第2特別図柄の特別利益状態が実行される。すなわち、終了後の遊技モードの利益度合いが高い特別利益状態が後に実行される。したがって、遊技者に与える不利益を極力抑制しつつ、特別利益状態を、大当りの当選順に実行させることができる。
なお、第2実施形態では、第1特別図柄強制外れフラグ51や第2特別図柄強制外れフラグ52を省略することができる。
以上、この発明の2つの実施形態について説明したが、この発明は他の形態でも実施することができる。
たとえば、第1および第2実施形態において、長確定時間として予め定める期間(たとえば70000(msec))を設定するようにしたが、変動中の第1特別図柄変動動作の終了時に応じて、第2特別図柄変動動作の図柄確定時間を定めるようにしてもよい。具体的には、図48に示すように、図柄確定時間は、第2特別図柄変動動作が変動中の第1特別図柄変動動作の終了時よりも遅く、その終了が確定するように設定されている。
また、図49および図50は、液晶表示ユニット4における演出図柄の表示態様の変形例を示す図である。図49は、低確モード時または潜確モード時における表示態様を、図50は、高確Aモード時における表示態様を示している。
図49に示すように、拡大演出図柄表示部71に第1演出図柄が拡大して表示される低確モード時または潜確モード時には、第1演出図柄表示部72が表示されず、また、図50に示すように、拡大演出図柄表示部71に第2演出図柄が拡大して表示される高確Aード時には、第2演出図柄表示部73が表示されない。なお、図49および図50では、拡大演出図柄表示部71は、各表示位置(表示位置71L、表示位置71C、表示位置71R)に対応して、1つの図柄を表示する図柄表示部が設けられている。
また、第1実施形態において、強制的に外す特別図柄変動動作の変動時間を延長しなくてもよい。すなわち、強制的に外す特別図柄変動動作の変動パターンとして、他の変動パターンPH11〜14,PH21〜24(図6B参照)のいずれかと同じ長さの変動パターンが採用されてもよい。
また第1および第2実施形態では、第2特別図柄表示手段16における特別図柄変動動作の変動時間を長くする手法として、図柄確定時間(第1特別図柄確定タイマ69および第2特別図柄確定タイマ70にセットされる時間)を長くするようにしたが、図柄変動時間(第1特別図柄動作タイマ58および第2特別図柄動作タイマ59にセットされる時間)を長く設定するようにしてもよい。また、図柄確定時間と、図柄変動時間との双方を長く設定することもできる。なお、第1および第2実施形態において、第2特別図柄表示手段16における特別図柄変動動作の変動時間を長くしない手法を採用することもできる。
また、第1および第2実施形態のように、高確Aモードで、出玉性能の良い特別利益状態が選択されやすい(第2実施形態では、加えて特別利益状態後に発生する遊技モードの利益度合いが高い)第2特別図柄の外れ平均変動時間が、第1特別図柄の外れ平均変動時間よりも短く設定されている場合において、高確Bモードでは、第1特別図柄の平均変動時間が高確Aモードにおける第1特別図柄の平均変動時間よりも短く設定されていること、および、第2特別図柄の平均変動時間が高確Aモードにおける第2特別図柄の平均変動時間よりも長く設定されていることの一方を満たしていれば足りる。
また、第1および第2実施形態では、遊技者に不利な遊技モードとして、高確A→B→Aモードを採用する場合を例に挙げたが、高確A→B→Aモードに代えて、特別利益状態の後N回(Nは予め定める数(自然数)の図柄変動動作の終了まで高確Bモードを実行し、その後次回の特別利益状態の開始まで高確Aモードを実行する高確A/高確B切換えの遊技モード(高確B→Aモード)を採用してもよい。また、特別利益状態の後N回の図柄変動動作の終了まで高確Bモードを実行し、その後、次回の特別利益状態の開始まで高確Aモードを実行する高確A/高確B切換えの遊技モード(高確A→Bモード)を採用してもよい。さらに、特別利益状態の後N回(Nは予め定める数(自然数)の図柄変動動作の終了まで高確Bモードを実行する次回までの高確Bモードを採用してもよい。なお、高確A→B→Aモードのような、遊技者に不利な遊技モードを採用しないようにすることもできる。
また、第1および第2実施形態では、高確Bモードを遊技者に不利な遊技モードであるとして説明したが、高確Bモードを遊技者に有利遊技モードとして設けることもできる。この場合、たとえば、高確Aモード中で、第1特別図柄の外れ平均変動時間を、第2特別図柄の外れ平均変動時間よりも短く設定するとともに(第1特別図柄<第2特別図柄)、高確Bモード中で、第1特別図柄の外れ平均変動時間を、第2特別図柄の外れ平均変動時間よりも長く設定してもよい(第1特別図柄>第2特別図柄)。
なお、第1および第2実施形態において、予め定める回数であるN回を40回であるとして説明したが、40回は一例であり、その他の回数であってもよい。
また、CPU20は大当り判定用乱数に基づいて小当りであるか否かを判定せず、小当り用乱数発生部を設け、当該小当り用乱数発生部から取得した小当り判定用乱数の値に基づいて、小当りであるか否かを判定してもよい。
また、前述の説明では、第1および第2特別図柄始動口6,7を遊技盤2の下部に配設する構成について説明したが、第1および第2特別図柄始動口6,7を、遊技盤2の左部や右部に配置する構成を採用してもよい。
また、前述の説明では、第1特別図柄始動口6と第2特別図柄始動口7とを集約して配設した構成を例に挙げたが、第1および第2特別図柄始動口6,7が、遊技盤2上における互いに離間した位置に配設されていてもよい。
また、普通図柄始動手段として、遊技球が通過可能なゲート(普通図柄ゲート14)を例に挙げたが、遊技球が入球可能な入賞口を、普通図柄始動手段として採用してもよい。
また、第1特別図柄始動口6は1つに限らず、2つ以上であってもよい。また、第2特別図柄始動口7は1つに限らず、2つ以上であってもよい。
また、前述の実施形態では、電動チューリップ役物8および大入賞口開閉役物13が、主制御基板20によって制御されるものとして説明したが、役物を制御するための役物制御部が主制御基板20に接続されており、この役物制御部に主制御基板20からの制御コマンドが付与されるようになっている場合は、主制御基板20からの制御コマンドに基づいて、役物制御部が電動チューリップ役物8および大入賞口開閉役物13を制御するものであってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。