<通信の秘密の遵守>
本明細書に記載の開示を実施する場合は、通信の秘密に係る法的事項を遵守の上で実施されるものであることに留意されたい。
本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。
<システム構成>
図1は、本開示の一態様における通信システムの構成を示す図である。図1に示すように、通信システム1では、ネットワーク30を介してサーバ10と、端末20(20A,20B,20Cとが接続される。サーバ10は、ネットワーク30を介してユーザが所有する端末20に、端末20間でのメッセージの送受信を実現するサービスを提供する。なお、ネットワーク30に接続される端末20の数は限定されない。
ネットワーク30は、1以上の端末20と、1以上のサーバ10とを接続する役割を行う。すなわち、ネットワーク30は、端末20がサーバ10に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
例えば、ネットワーク30のうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよい。ネットワーク30は、アドホック・ネットワーク(ad hoc network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network:LAN)、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ワイヤレスWAN(wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(metropolitan area network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDNs(integrated service digital networks)、無線LANs、LTE(long term evolution)CDMA(code division multiple access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ただし本開示において、ネットワーク30は、これらに限定されない。また、ネットワーク30は、1つまたは複数のネットワーク30を含むことができる。
端末20(20A,20B,20C)は、下記実施形態において記載する機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。端末20は、代表的にはスマートフォンであり、その他に携帯電話(例えば、フィーチャーフォン)、コンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA(personal digital assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、または他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。ただし、本開示において、端末20は、これらに限定されない。また、端末20は情報処理端末20と表現されても良い。
端末20A、20Bおよび20Cの構成は基本的には同一であるため、以下の説明において、端末20と記載し、必要に応じて端末Aを自端末とし、端末20Bおよび端末20Cを他端末として説明する。
サーバ10は、端末20に対して、所定のサービスを提供する機能を備える。サーバ10は、下記実施形態において記載する機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。サーバ10は、代表的にはサーバ装置であり、その他にコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。ただし、本開示において、サーバ10は、これらに限定されない。また、サーバ10は情報処理装置10と表現されても良い。
<ハードウェア(HW)構成>
図1を用いて、通信システム1に含まれる各装置のHW構成について説明する。
(1)端末のHW構成
端末20は、制御装置(CPU:central processing unit(中央処理装置))11、記憶装置28、通信I/F(インタフェース)22、入出力装置23、表示装置24、マイク25、スピーカー26、カメラ27を備える。端末20のHWの各構成要素は、例えば、バスBを介して相互に接続される。
通信I/F22は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
入出力装置23は、端末20に対する各種操作を入力する装置、および、端末20で処理された処理結果を出力する装置を含む。入出力装置23は、入力装置と出力装置が一体化していても良いし、入力装置と出力装置に分離していてもよい。
入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御装置21に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力装置は、代表的にはタッチパネルなどにより実現され、ユーザの指やスタイラスなどの指示具による接触とその接触位置を検出し、当該接触位置の座標を制御装置21に伝達する。一方で、入力装置は、タッチパネル以外の入出力装置23により実現されてもよい。入力装置は、例えば、キーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。ただし、本開示において、入力装置は、これらに限定されない。
出力装置は、制御装置21で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力装置は、代表的には、タッチパネルなどにより実現される。一方で、出力装置はタッチパネル以外の出力装置により実現されても良い。例えば、スピーカー(音声出力)、レンズ(例えば3D(three dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンターなどを含むことができる。ただし、本開示において、出力装置は、これらに限定されない。
表示装置24は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。表示装置24は、代表的にはモニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。表示装置24は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)であってもよい。また、表示装置24は、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置により実現されてもよい。なお、これらの表示装置24は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。ただし、本開示において、表示装置24は、これらに限定されない。
入出力装置23がタッチパネルの場合、入出力装置23と表示装置24とは、略同一の大きさおよび形状で対向して配置されていても良い。
制御装置21は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
制御装置21は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)であってもよい。ただし、本開示において、制御装置21は、これらに限定されない。
記憶装置28は、端末20が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置28は、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)など各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶装置28は、これらに限定されない。
端末20は、プログラムPを記憶装置28に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御装置21が、当該制御装置21に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶装置28に記憶されるプログラムPは、端末20に、制御装置21が実行する各機能を実現させる。
マイク25は、音声データの入力に利用される。スピーカー26は、音声データの出力に利用される。カメラ27は、動画像データの取得に利用される。
(2)サーバのHW構成
サーバ10は、制御装置(CPU)11、記憶装置15、通信I/F(インタフェース)14、入出力装置12、ディスプレイ13を備える。
制御装置11は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
制御装置11は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよい。ただし、本開示において、制御装置11は、これらに限定されない。
記憶装置15は、サーバ10が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置15は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶装置15は、これらに限定されない。
通信I/F14は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
入出力装置12は、サーバ10に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力装置12は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御装置11に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入出力装置12は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入出力装置12は、例えば、タッチパネルやカメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよい。ただし、本開示において、入出力装置12は、これらに限定されない。
ディスプレイ13は、代表的にはモニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。なお、ディスプレイ13は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよい。なお、これらのディスプレイ13は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。ただし、本開示において、ディスプレイ13は、これらに限定されない。
本実施形態および後述する実施形態においては、端末20および/またはサーバ10のCPUがプログラムPを実行することにより、実現するものとして説明する。
なお、端末20および/またはサーバ10において、制御装置11は、CPUだけでなく、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、上記実施の形態に示した複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。
また、本開示の各実施形態のプログラムP(ソフトウェアプログラム/コンピュータプログラム)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。 記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。
記憶媒体は適切な場合、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムPを記憶可能であれば、どのようなデバイスまたは媒体であってもよい。
端末20は、例えば、記憶媒体に記憶されたプログラムPを読み出し、読み出したプログラムPを実行することによって、実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
また、本開示のプログラムPは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ10または端末20に提供されてもよい。サーバ10または端末20は、例えば、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムPを実行することにより、上記実施の形態に示した複数の機能部の機能を実現する。
本実施形態および後述する実施形態は、上記プログラムPが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
なお、本開示のプログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装できる。ただし本開示はこれらに限定されない。
<第1の実施形態>
第1の実施形態は、コールセンタにあるセンタサーバ40が、顧客からの着信への応答に時間を要すると判定した場合に、インスタントメッセージングシステムへの応答への切り替えの要否を確認する実施形態である。第1の実施形態に記載の内容は、後述する実施形態のいずれにも適用可能である。
図2は、本開示の第1の実施形態における、通信システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、通信システムは、サーバ10と、端末20と、ネットワーク30と、コールセンタにあるセンタサーバ40およびセンタ端末50と、を含む。
図2において、サーバ10は、インスタントメッセンジャーサービスを提供可能な装置である。また、端末20は、顧客が保有する装置である。また、センタサーバ40やセンタ端末50は、例えば、コールセンタに備えられる装置である。
(センタサーバ40の構成例)
センタサーバ40は、端末20からの着信を受け付け、所定の処理を行う装置である。所定の処理は、例えば、所定の音声を自動的に応答する処理(自動応答処理)や、保留処理、インスタントメッセージングシステムへの移行処理などである。なお、保留処理は、端末20との回線を接続しつつ、該端末20とセンサ端末50との接続を待機する処理である。
図3は、センタサーバ40の構成例を示す図である。図3に示すように、センタサーバ40は、端末20からの着信を受ける交換機41と、制御装置42と、入出力装置43と、ディスプレイ44と、通信I/F45と、記憶装置46を含む。なお、図3の例では、交換機41が、センタサーバ40に含まれているが、交換機41は、センタサーバ40とは別に設けられていてもよい。
交換機41は、例えば、端末20との回線を、複数の転送先のうちのいずれか1つの転送先に転送する。転送先は、例えば、センタ端末50である。
交換機41は、例えば、Pbx(Private Branch eXchange)や、UnPbxである。Pbxは、公衆電話網からの回線を、複数の構内電話機に接続する役割を担う。公衆電話網からの回線は、例えば、端末20からの回線である。複数の構内電話機は、例えば、コールセンタにおけるオペレータが使用するセンタ端末50や、会社などが保有する複数の電話機である。Pbxは、公衆電話網からの回線を、複数の構内電話機のいずれかに転送する。
UnPbxは、Pbxの有する機能を、ソフトウェアによりコンピュータで実行する。UnPbxは、ソフトウェアにより、Pbxの有する機能を柔軟にかつ効率的に運用することが可能である。
交換機41は、例えば、端末20との回線を、制御装置42から指定されたセンタ端末50に転送する。なお、交換機41は、端末20との回線を、予め定められた規則に従って、センタ端末50に転送してもよい。予め定められた規則は、例えば、着信に応答可能なセンタ端末50のいずれかに、ランダムに転送することである。
制御装置42は、端末20から着信があった場合に、該端末20との回線を転送するセンタ端末50を決定し、決定したセンタ端末50に転送することを交換機41に指示する。また、制御装置42は、複数のセンタ端末50のいずれもが端末20からの着信に対応できない場合、自動応答処理を行うことを、交換機41に指示する。
制御装置42は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
制御装置42は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよい。ただし、本開示において、制御装置42は、これらに限定されない。
制御装置42は、算出部420と、決定部421と、依頼部422と、表示処理部423と、を含む。
算出部420は、端末20から着信があった場合に、当該端末20とセンタ端末50とを接続するまでに要する時間(待ち時間)を算出する。算出部420は、例えば、接続を待っている他の端末20の台数と、稼働中のセンタ端末50の台数とに応じて、待ち時間を算出する。なお、算出部420が待ち時間を算出する方法は、どのような方法であってもよく、端末20から着信があった時間帯における、過去の待ち時間の平均値などから算出してもよい。
なお、算出部420は、直ちにセンタ端末50に接続可能な場合には、待ち時間の算出を行わなくてもよいし、待ち時間“ゼロ”と算出してもよい。
決定部421は、算出部420が算出した待ち時間が、所定の時間内である場合、端末20と接続するセンタ端末50を決定する。決定部421は、交換機41に対して、決定したセンタ端末50と端末20との接続処理を要求する。
決定部421は、算出部420が算出した待ち時間が、所定の時間を超える場合、所定の音声を自動的に応答する処理(自動応答処理)を行うことを決定する。所定の時間は、予め定められており、例えば3分など、どのような長さであってもよい。決定部421は、自動応答処理を行うと決定した場合、交換機41を介して、所定の音声を再生する。
本開示の第1の実施形態において、所定の音声は、インスタントメッセージングシステムの利用の要否を確認するための内容を含む。所定の音声は、例えば、「ただいま大変電話が込み合っており、おつなぎするまで少々お時間をいただいております。インスタントメッセージングシステムでのサポートも可能です。このままお待ちいただく場合は「1」を、インスタントメッセージングシステムでお問い合わせする場合は「2」を押してください。」である。当該所定の音声において、インスタントメッセージングシステムの利用の要否を確認する内容は、「インスタントメッセージングシステムでのサポートも可能です。このままお待ちいただく場合は「1」を、インスタントメッセージングシステムでお問い合わせする場合は「2」を押してください。」である。
なお、所定の音声は、上記の例に限られず、インスタントメッセージングシステムの利用の要否を確認するための内容を含んでいれば、どのような内容であってもよい。また、所定の音声は、例えば、算出部420が算出した待ち時間を含むものであってもよい。
決定部421は、交換機41を介して、所定の応答に対する、端末20からの回答を受信する。決定部421は、回答結果に基づいて、インスタントメッセージングシステムの利用の要否を決定する。決定部421は、端末20からの回答結果が、インスタントメッセージングシステムの利用について否定的な回答であった場合、端末20との回線について、保留処理を行うことを決定する。否定的な回答は、例えば、上記の所定の音声に対して、端末20のユーザが「1」をプッシュした場合である。
一方、決定部421は、インスタントメッセージングシステムの利用について肯定的な回答であった場合、サーバ10に対して、端末20のインスタントメッセージングシステムの利用可否の確認依頼を行う。肯定的な回答は、例えば、上記の所定の音声に対して、端末20のユーザが「2」をプッシュした場合である。端末20のインスタントメッセージングシステムの利用可否の確認依頼は、該端末20がそもそもインスタントメッセージングシステムを利用できるか否かを確認するための依頼であり、例えば、該端末20に関する情報がインスタントメッセージングシステムへ登録済みか否か、により判定される。
その後、決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答を受信した場合、複数のセンタ端末50のうち、端末20とインスタントメッセージングシステムによるメッセージの送受信を行うセンタ端末50を決定する。そして、決定部421は、通信I/F45を介して、端末20へのインスタントメッセージングシステムを用いたメッセージの送信を実行する。すなわち、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答は、端末20に対してインスタントメッセージングシステムを用いてメッセージを送信させるトリガとなる情報である。
一方、決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを利用不可であるとの応答を受信した場合、端末20との回線について、保留処理を行うことを決定する。この場合において、決定部421は、インスタントメッセージングシステムの利用ができない旨を通知する音声の再生を、交換機41を介して、再生してもよい。決定部421は、インスタントメッセージングシステムの利用ができない旨を通知する音声を再生した後、保留処理を行う。すなわち、インスタントメッセージングシステムを利用不可であるとの応答は、端末20に対してインスタントメッセージングシステムの利用ができない旨を通知する音声を再生させるトリガとなる情報であり、また、保留処理を行うトリガとなる情報である。
インスタントメッセージングシステムの利用ができない旨を通知する音声は、例えば、インスタントメッセージングシステムの利用が不可であることを示す内容を含む。インスタントメッセージングシステムの利用ができない旨を通知する音声は、例えば、「お客様のインスタントメッセージングシステムの接続に失敗しました。インスタントメッセージングシステムにおける電話番号の設定をご確認して再度お問い合わせいただくか、このまましばらくお待ちください。」である。
なお、インスタントメッセージングシステムの利用ができない旨を通知する音声は、上記の例に限られず、インスタントメッセージングシステムの利用が不可であることを示す内容を含んでいれば、どのような内容であってもよい。
依頼部422は、決定部421からの要求に基づいて、サーバ10に対して、端末20の電話番号を含む確認依頼を通知する。確認依頼には、端末20の電話番号や、センタ端末50またはセンタサーバ40の電話番号、センタ端末50またはセンタサーバ40関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを一意に識別可能な識別子、端末20に送信したいメッセージのテキストなどが含まれてもよい。
表示処理部423は、表示データを、ディスプレイ44を介して表示する。表示処理部423は、表示用のデータを画素情報に変換し、ディスプレイ44のフレームバッファに書き込む機能を有する。
入出力装置43は、センタサーバ40に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力装置43は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御装置42に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入出力装置43は、代表的に はキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入出力装置43は、例えば、タッチパネルやカメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよい。ただし、本開示において、入出力装置43は、これらに限定されない。
ディスプレイ44は、代表的にはモニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。なお、ディスプレイ44は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよい。なお、これらのディスプレイ44は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。ただし、本開示において、ディスプレイ44は、これらに限定されない。
通信I/F45は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
記憶装置46は、センタサーバ40が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置46は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶装置46は、これらに限定されない。
(センタ端末50の構成例)
図4は、センタ端末50の構成例を示す図である。図4に示すように、センタ端末50は、制御装置51と、入出力装置52と、ディスプレイ53と、通信I/F54と、記憶装置55を含む。
図4に示すように、制御装置51は、表示処理部510と、応答処理部511とを含む。
表示処理部510は、表示データを、ディスプレイ53を介して表示する。表示処理部510は、表示用のデータを画素情報に変換し、ディスプレイ53のフレームバッファに書き込む機能を有する。
応答処理部511は、端末20からの着信に対して、応答するための処理を実行する。応答処理部511は、端末20との間で、電話回線による接続を確立する。その結果、センタ端末50と端末20との間で、電話回線による通話が可能となる。また、応答処理部511は、端末20との間でインスタントメッセージングシステムによるメッセージの送受信を行う場合や、インスタントメッセージングシステムを介した電話応答を行う場合には、当該端末20との間で、通信回線による接続を確立する。その結果、センタ端末50と端末20との間で、通信回線を介した通信が可能となる。
応答処理部511は、入出力装置52から入力した音声データや、キーボードを用いた入力データなどを、電話回線や通信回線を介して、端末20に送信する。例えば、応答処理部511は、コールセンタなどのオペレータが入出力装置52から入力するデータを、端末20に対して送信する。
応答処理部511は、センタサーバ40から、電話回線による応答を指示された場合、端末20との間で電話回線による通話を行う。
一方、応答処理部511は、センタサーバ40から、インスタントメッセージングシステムを用いたメッセージの送受信を指示された場合、当該インスタントメッセージングシステムを用いて、端末20に対してメッセージを送信する。
入出力装置52は、センタ端末50に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力装置52は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御装置51に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入出力装置52は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入出力装置52は、例えば、タッチパネルやカメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよい。ただし、本開示において、入出力装置52は、これらに限定されない。
ディスプレイ53は、代表的にはモニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。なお、ディスプレイ53は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよい。なお、これらのディスプレイ53は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。ただし、本開示において、ディスプレイ53は、これらに限定されない。
通信I/F54は、センタサーバ40の交換機41およびネットワーク30を介して、各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
記憶装置55は、センタ端末50が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置55は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶装置55は、これらに限定されない。
(サーバ10の構成例)
図1に示すように、サーバ10は、記憶装置15を含む。記憶装置15は、サーバ10が提供するインスタントメッセージングシステムに登録している端末20に関する情報を含む。端末20に関する情報は、例えば、端末20の電話番号である。記憶装置15は、例えば、インスタントメッセージングシステムにおいて、端末20のユーザを一意に識別可能な識別子(ユーザ識別子)と、端末20の電話番号とを対応付けて記憶する。なお、端末20に関する情報は、電話番号に限られない。
記憶装置15に記憶される端末20に関する情報は、ユーザがインスタントメッセージングシステムへの登録を行ったときに入力する情報である。また、端末20に関する情報は、インスタントメッセージングシステムへ登録しているユーザの端末20から、当該ユーザの許諾を受けたうえで、自動的に入手したものであってもよい。
また、図1に示すように、サーバ10の制御装置11は、検索部110と、表示処理部111と、生成部112とを含む。
検索部110は、インスタントメッセージングシステムの利用可否の確認依頼を受信した場合、当該確認依頼で依頼された端末20に関する情報が、記憶装置15に記憶されているか検索する。検索部110は、例えば、確認依頼に含まれる端末20の電話番号に基づいて、当該電話番号が記憶装置15に記憶されているか検索する。
検索部110は、確認依頼に含まれる端末20の電話番号が、記憶装置15に記憶されている場合、当該端末20がインスタントメッセージングシステムを利用可能であることを、センタサーバ40に通知する。一方、検索部110は、確認依頼に含まれる端末20の電話番号が、記憶装置15に記憶されていない場合、当該端末20がインスタントメッセージングシステムを利用不可であることを、センタサーバ40に通知する。
表示処理部111は、表示データを、表示装置14を介して表示する。表示処理部111は、表示用のデータを画素情報に変換し、表示装置14のフレームバッファに書き込む機能を有する。
生成部112は、端末20またはセンタ端末50からメッセージを受信し、当該端末20の表示装置24および/またはセンタ端末50の表示装置54に、当該メッセージの内容を表示するための表示データを生成する。生成部112は、生成した表示データを、通信I/F14を介して、端末20および/またはセンタ端末50に通知する。
(動作例)
図5は、本開示の第1の実施形態における、情報処理システムの動作例を示すシーケンス図である。
端末20が、コールセンタに対して発呼し(S1001)、センタサーバ40と接続する。
センタサーバ40は、当該端末20とセンタ端末50との接続をするまでに要する時間(待ち時間)を算出する(S1002)。その後、センタサーバ40は、算出した待ち時間が所定の時間を超える場合、インスタントメッセージングシステムの利用可否を問い合わせる(S1003)。
端末20は、利用可否の問い合わせを受信した場合、例えば、インスタントメッセージングシステムの利用を行う旨を通知する(S1004)。
センタサーバ40は、端末20の電話番号を含む確認依頼を、サーバ10に対して通知する(S1005)。確認依頼には、端末20の電話番号や、センタ端末50またはセンタサーバ40の電話番号、センタ端末50またはセンタサーバ40関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを一意に識別可能な識別子、端末20に送信したいメッセージのテキストなどが含まれてもよい。
サーバ10は、確認依頼に含まれる電話番号に対応するアカウントの存在を検索する(S1006)。
なお、サーバ10は、インスタントメッセージングシステムの利用同意の可否を問い合わせてもよい(S1007)。この場合、端末20は、インスタントメッセージングシステムの利用を同意する旨の回答を通知する(S1008)。インスタントメッセージングシステムの利用同意の可否を行う処理は、省略してもよい。
その後、サーバ10は、端末20に対して、メッセージを送信する(S1009)。サーバ10は、当該端末20のインスタントメッセージングシステムにおける識別子を送信先に設定し、センタ端末50またはセンタサーバ40に関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを送信元とするメッセージを端末20送信する。
端末20は、受信したメッセージに対して、センタサーバ40を送信先とするメッセージを作成し(S1010)、サーバ10に対して送信する(S1011)。
サーバ10は、端末20から受信したメッセージを、センタサーバ40に通知する(S1012)。
図6は、本開示の第1の実施形態における、センタサーバ40の動作例を示すフローチャートである。
センタサーバ40の交換機41は、端末20からの着信を受ける(S101)。
センタサーバ40の算出部420は、端末20から着信があった場合に、当該端末20とセンタ端末50とを接続するまでに要する時間(待ち時間)を算出する(S102)。
決定部421は、算出部420が算出した待ち時間が、所定の時間内か否かを判定する(S103)。
決定部421は、所定の時間内の場合(S103のYES)、端末20と接続するセンタ端末50を決定する(S104)。そして、決定部421は、交換機41に対して、決定したセンタ端末50と端末20との接続処理を要求する(S105)。その結果、センタ端末50は、端末20との間で、電話回線による通話を行う。
一方、決定部421は、所定の時間を超える場合(S103のNO)、所定の音声を自動的に応答する処理(自動応答処理)を行うことを決定し、当該所定の音声を再生する(S106)。その後、決定部421は、所定の応答に対する、端末20からの回答を受信し(S107)、インスタントメッセージングシステムの利用の要否を決定する(S108)。
決定部421は、端末20からの回答結果が、インスタントメッセージングシステムの利用について否定的な回答であった場合(S108のNO)、端末20との回線について、保留処理を行うことを決定する(S109)。そして、決定部421は、センタ端末50が応答可能になった場合に、端末20と接続するセンタ端末50を決定し(S105)、交換機41に対して、決定したセンタ端末50と端末20との接続処理を要求する(S106)。そして、センタ端末50は、端末20との間で、電話回線による通話を行う(S107)。
決定部421は、インスタントメッセージングシステムの利用について肯定的な回答であった場合(S108のYES)、サーバ10に対して、端末20のインスタントメッセージングシステムの利用可否の確認依頼を行う(S110)。
その後、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムの利用可否の回答を受信し(S111)、インスタントメッセージングシステムの利用可否を決定する(S112)。
センタサーバ40の決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを利用不可であるとの応答を受信した場合(S112のNO)、端末20との回線について、保留処理を行うことを決定する(S109)。そして、決定部421は、センタ端末50が応答可能になった場合に、端末20と接続するセンタ端末50を決定し(S105)、交換機41に対して、決定したセンタ端末50と端末20との接続処理を要求する(S106)。そして、センタ端末50は、端末20との間で、電話回線による通話を行う(S107)。
一方、決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答を受信した場合(S112のYES)、複数のセンタ端末50のうち、端末20とインスタントメッセージングシステムによるメッセージの送受信を行うセンタ端末50を決定する(S113)。決定部421は、決定したセンサ端末50に対して、端末20へのインスタントメッセージングシステムを用いたメッセージの送信を指示してもよい(S114)。そして、センタ端末50は、インスタントメッセージングシステムを用いて、端末20に対してメッセージを送信してもよい(S115)。
図7は、本開示の第1の実施形態における、サーバ10の動作例を示すフローチャートである。図7の例は、サーバ10が、センタサーバ40からインスタントメッセージングシステムの利用可否の確認依頼を受信した場合の動作例である。
サーバ10の検索部110は、インスタントメッセージングシステムの利用可否の確認依頼を受信し(S201)、当該確認依頼で依頼された端末20に関する情報が、記憶装置15に記憶されているか検索する(S202)。
検索部110は、確認依頼に含まれる端末20の電話番号が、記憶装置15に記憶されている場合(S202のYES)、端末20に対して、メッセージを送信する(S203)。サーバ10は、当該端末20のインスタントメッセージングシステムにおける識別子を送信先に設定し、センタ端末50またはセンタサーバ40に関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを送信元とするメッセージを端末20送信する。
なお、サーバ10は、メッセージの送信(S203)に先駆けて、インスタントメッセージングシステムの利用同意の可否を問い合わせてもよい。この場合、端末20は、インスタントメッセージングシステムの利用を同意する旨の回答を通知する。インスタントメッセージングシステムの利用同意の可否を行う処理は、省略してもよい。
その後、サーバ10は、端末20から受信したメッセージを、センタサーバ40に通知する(S205)。
一方、検索部110は、確認依頼に含まれる端末20の電話番号が、記憶装置15に記憶されていない場合(S202のNO)、当該端末20がインスタントメッセージングシステムを利用不可であることを、センタサーバ40に通知する(S204)。
また、検索部110は、端末20において端末20を利用するユーザがインスタントメッセージングシステムを利用する旨の同意を行った後に、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答をセンタサーバ40に通知するようにしてもよい。より具体的には、例えば、確認依頼に含まれる端末20の電話番号が、記憶装置15に記憶されている場合、端末20にインスタントメッセージングシステム利用の同意をリクエストし、端末20により同意が選択された場合は、端末20からサーバ10を介して、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答が、センタサーバ40に通知される。これにより、ユーザ識別子と電話番号が異なって対応付けられている場合でも間違ったユーザにメッセージを送信するのを防ぐことができる。
また、確認依頼に、端末20の電話番号や、センタ端末50またはセンタサーバ40の電話番号、センタ端末50またはセンタサーバ40関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを一意に識別可能な識別子、端末20に送信したいメッセージのテキストなどが含まれる場合、サーバ10が、当該端末20のインスタントメッセージングシステムにおける識別子を送信先に設定し、センタ端末50またはセンタサーバ40に関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを送信元とするメッセージを端末20送信してもよい。
<変形例1>
本開示の第1の実施形態の変形例1は、センタ端末50が端末20にインスタントメッセージングシステムにより送信するメッセージにおいて、当該端末20のユーザに問い合わせたい内容を選択させる場合の変形例である。そのために、センタ端末50は、複数のジャンルからユーザが問い合わせたい内容を選択させるためのメッセージを、端末20に対して送信する。
端末20のユーザが、トークルームに表示されたメッセージにおいて、問い合わせたい内容を選択可能であるため、当該ユーザは、問い合わせたい内容をメッセージとして入力する必要がなくなり、利便性が高まる。
応答処理部511は、センタサーバ40から、インスタントメッセージングシステムを用いたメッセージの送受信を指示された場合、当該インスタントメッセージングシステムを用いて、端末20に対してメッセージを送信する。
端末20に対して送信するメッセージは、ユーザが問い合わせたい事項を選択可能な内容を含む。
図8は、変形例1における、端末20の表示装置24に表示される表示画面の例である。図8に示すように、センタ端末50からのメッセージには、複数のジャンルの問い合わせ事項が記載されており、端末20のユーザにいずれかを選択することを依頼している。
例えば、センタ端末50からのメッセージには、「(1)料金のお支払い」、「(2)装置の故障」、「(3)契約内容について」、「(4)その他」という、4つのジャンルが記載されている。なお、メッセージに記載される複数のジャンルは、これらに限られず、どのようなものであっても、いつくであってもよい。
端末20のユーザは、入出力装置23を用いて、センタ端末50からのメッセージに対して、応答するためのメッセージを入力する。例えば、端末20のユーザは、入出力装置23を用いて、「(1)」というメッセージを入力する。
また、端末20のユーザは、メッセージ内に、複数のジャンルを選択可能なリンク(タグ)が含まれている場合には、当該リンク(タグ)を選択してもよい。
その後、センタ端末50のユーザ(オペレータ)は、端末20のユーザが選択したジャンルに沿って、問い合わせに対応するための詳細な内容のメッセージを送信する。なお、センタ端末50のユーザ(オペレータ)は、所定の定型文を用いてメッセージを作成し、当該メッセージを送信してもよい。所定の定型文は、複数のジャンルごとに、問い合わせの多い内容に対する回答を記載したものであり、センタ端末50のユーザは、当該所定の定型文を選択することで、メッセージを入力することなく、問い合わせに対応することができる。また、前記所定の定型文は、端末20のユーザから受信した文書の内容、具体的には特定の単語に対して、推薦されるように提供されてもよい。
また、センタ端末50が送信するメッセージは、端末20のユーザが長い文章を入力することを低減するために、選択肢から選択することで回答できる内容で記載することが望ましい。
上記のとおり、変形例1では、端末20のユーザがトークルームに表示されたメッセージにおいて問い合わせたい内容を選択可能であるため、当該ユーザは、問い合わせたい内容をメッセージとして入力する必要がなくなり、利便性が高まるとともに、通信データ量軽減につながり、サーバ、端末の負荷が軽減できる。
<変形例2>
本開示の第1の実施形態の変形例2は、端末20のユーザが、センタ端末50に対して問い合わせ内容をインスタントメッセージングシステムによりメッセージとして事前に送信する場合の変形例である。
端末20のユーザが、事前に問い合わせたい内容を送信するため、センタ端末50のユーザ(オペレータ)は、当該問い合わせたい内容をいち早く把握することができ、回答までの時間を短縮することが可能となる。
センタ端末50の応答処理部511は、センタサーバ40からインスタントメッセージングシステムを用いたメッセージの送受信を指示された場合、当該インスタントメッセージングシステムを用いて、端末20に対してメッセージを送信する。または、センタサーバ40は、センタ端末50を決定したのちに端末20にインスタントメッセージングシステムを用いて、端末20に対してメッセージを送信する。
端末20に対して送信するメッセージは、端末20のユーザに問い合わせ内容を入力することを依頼する内容が含まれる。
図9は、変形例2における、端末20の表示装置24に表示される表示画面の例である。図9に示すように、センタ端末50からのメッセージには、問い合わせ内容を入力することを依頼する内容が含まれる。例えば、センタ端末50からのメッセージには、「間もなくオペレータが対応いたしますので、お問い合わせ内容を簡単で結構ですので記載してください。」と記載される。なお、メッセージに記載される内容は、この例に限られず、どのようなものであってもよい。
端末20のユーザは、入出力装置23を用いて、センタ端末50からのメッセージに対して、問い合わせ内容を入力する。例えば、端末20のユーザは、入出力装置23を用いて、「料金の引き落としができませんでした。どうしたら良いですか?」というメッセージを入力する。
その後、センタ端末50のユーザ(オペレータ)は、端末20のユーザが入力した問い合わせ内容に沿って、当該問い合わせに対応するための詳細な内容のメッセージを送信する。なお、センタ端末50のユーザ(オペレータ)は、所定の定型文を用いてメッセージを作成し、当該メッセージを送信してもよい。
また、センタ端末50が送信するメッセージは、端末20のユーザが長い文章を入力することを低減するために、選択肢から選択することで回答できる内容で記載することが望ましい。
上記のとおり、端末20のユーザが、事前に問い合わせたい内容を送信するため、センタ端末50のユーザ(オペレータ)は、当該問い合わせたい内容をいち早く把握することができ、回答までの時間を短縮することが可能となる。
<変形例3>
本開示の第1の実施形態の変形例3は、インスタントメッセージングシステムによる対応が完了した時点で、端末20に対して、「友達追加」を依頼するためのメッセージを送信する場合の変形例である。
インスタントメッセージングシステムにおいて、ユーザが、他のユーザを「友達追加」すると、当該ユーザの端末20に表示される他のユーザのリストに、当該他のユーザに対応するアイコンが表示されるようになる。その結果、ユーザは、リスト上にある当該他のユーザに対応するアイコンを選択することにより、当該他のユーザとインスタントメッセージを開始することができる。
そこで、本開示の第2の実施形態の変形例3では、センタサーバ40またはセンタ端末50が、端末20のユーザに対して「友達追加」を依頼し、次の機会には、電話を掛けることなくインスタントメッセージングシステムを用いて当該センタサーバ40またはセンタ端末50に接続できるようにすることができる。
センタ端末50の応答処理部511は、インスタントメッセージングシステムによる対応が完了した後、当該インスタントメッセージングシステムを用いて、端末20に対して「友達追加」を依頼するためのメッセージを送信する。当該メッセージには、例えば、端末20のユーザが選択するだけで、自動的に友達追加の処理を実行するリンク(タグ)を含んでいてもよい。
また、センタ端末50が送信するメッセージには、「友達追加」を行うことによる特典に関する内容を含んでいてもよい。特典は、例えば、企業が作成している“スタンプ”(トークルームに表示可能なアイコン)を無料で利用できることなどである。
図10は、変形例3における、端末20の表示装置24に表示される表示画面の例である。図10に示すように、センタ端末50からのメッセージには、「友達追加」を依頼するためのメッセージを含む。例えば、センタ端末50からのメッセージには、「本日は、お問い合わせありがとうございました。もし宜しければ、弊社のコールセンタを友達に追加してください。次回からは、メッセージによって問い合わせできるようになります。宜しくお願いします。」と記載される。なお、メッセージに記載される内容は、この例に限られず、どのようなものであってもよい。
また、センタ端末50からのメッセージには、「今なら、弊社オリジナルのスタンプが無料で利用できるようになります。」と、特典に関する事項を記載してもよい。
端末20のユーザは、トークルームに表示される「友達追加」を依頼するためのメッセージに基づいて、センタ端末50の企業などの「友達追加」を承認することにより、友達リストに当該企業が追加される。
そのため、端末20のユーザは、友達リストにある当該企業を選択して、トークを開始することにより、電話を掛けることなく当該センタ端末50に接続し、対応を依頼することが可能となる。
<変形例4>
本開示の第1の実施形態の変形例4は、インスタントメッセージングシステムによる対応から電話による対応に切り替える場合の変形例である。
インスタントメッセージングシステムにおいて、端末20のユーザが電話切替を選択すると、センタ端末50の識別子に基づいて通話リクエストを送信する。当該通話リクエストは電話回線による通話リクエストでも、Voip (Voice over Internet Protocol)による通話リクエストでもよい。
<第2の実施形態>
第2の実施形態は、コールセンタにあるセンタサーバ40またはセンタ端末50が、端末20からの着信への応答に時間を要すると判定した場合に、一度通話を終了し、応答可能になった段階で、応答可能である旨をインスタントメッセージングシステムで当該端末20に通知する場合の実施形態である。第2の実施形態に記載の内容は、第1の実施形態、および、以下の実施形態にも適用可能である。
コールセンタ側は、一度通話を終了できるため、保留の継続による通話料金の支払いを低減できる一方、端末20のユーザも、対応が可能になった段階でメッセージの通知を受けることができ、オペレータとの通話を開始できるため、保留状態で待ち続ける必要がなくなるというメリットがある。
(構成例)
本開示の第2の実施形態において、センタサーバ40の構成例は、図3に示す第1の実施形態のセンタサーバ40の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。また、本開示の第2の実施形態において、センタ端末50の構成例は、図3に示す第1の実施形態のセンタ端末50の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。
センタサーバ40の決定部421は、算出部420が算出した待ち時間が、所定の時間を超える場合、所定の音声を自動的に応答する処理(自動応答処理)を行うことを決定する。所定の時間は、予め定められており、例えば3分など、どのような長さであってもよい。決定部421は、自動応答処理を行うと決定した場合、交換機41を介して、所定の音声を再生する。
本開示の第2の実施形態において、所定の音声は、インスタントメッセージングシステムによる待ち時間の通知の希望を確認するための内容を含む。所定の音声は、例えば、「ただいま大変電話が込み合っており、おつなぎするまで少々お時間をいただいております。このままお待ちいただく場合は「1」を、オペレータが対応可能になり次第、インスタントメッセージングシステムからの通知をご希望の場合は「2」を押してください。」である。当該所定の音声において、インスタントメッセージングシステムによる待ち時間の通知の希望を確認するための内容は、「このままお待ちいただく場合は「1」を、オペレータが対応可能になり次第、インスタントメッセージングシステムからの通知をご希望の場合は「2」を押してください。」である。
なお、所定の音声は、上記の例に限られず、インスタントメッセージングシステムによる待ち時間の通知の希望を確認するための内容を含んでいれば、どのような内容であってもよい。また、所定の音声は、例えば、算出部420が算出した待ち時間を含むものであってもよい。
決定部421は、交換機41を介して、所定の応答に対する、端末20からの回答を受信する。決定部421は、回答結果に基づいて、インスタントメッセージングシステムによる待ち時間の通知の要否を決定する。決定部421は、端末20からの回答結果が、インスタントメッセージングシステムによる待ち時間の通知を希望しない回答であった場合、端末20との回線について、保留処理を行うことを決定する。通知を希望しない回答は、例えば、上記の所定の音声に対して、端末20のユーザが「1」をプッシュした場合である。
一方、決定部421は、インスタントメッセージングシステムによる待ち時間の通知を希望する回答であった場合、サーバ10に対して、端末20に対するインスタントメッセージングシステムを用いた所定の通知が可能か否かの確認依頼を行う。通知を希望する回答は、例えば、上記の所定の音声に対して、端末20のユーザが「2」をプッシュした場合である。端末20に対するインスタントメッセージングシステムを用いた所定の通知が可能か否かの確認依頼は、例えば、該端末20に関する情報がインスタントメッセージングシステムへ登録済みか否か、により判定される。該端末20がそもそもインスタントメッセージングシステムを利用できるか否かを確認するための確認依頼であってもよい。
決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを用いた所定の通知が不可である旨を示す応答を受信した場合、端末20との回線について、保留処理を行うことを決定する。この場合において、決定部421は、インスタントメッセージングシステムの利用ができない旨を通知する音声を、交換機41を介して、再生してもよい。決定部421は、インスタントメッセージングシステムの利用ができない旨を通知する音声を再生した後、保留処理を行う。
インスタントメッセージングシステムの利用ができない旨を通知する音声は、例えば、インスタントメッセージングシステムの利用が不可であることを示す内容を含む。インスタントメッセージングシステムの利用ができない旨を通知する音声は、例えば、「お客様のインスタントメッセージングシステムの接続に失敗しました。インスタントメッセージングシステムにおける電話番号の設定をご確認して再度お問い合わせいただくか、このまましばらくお待ちください。」である。
なお、インスタントメッセージングシステムの利用ができない旨を通知する音声は、上記の例に限られず、インスタントメッセージングシステムの利用が不可であることを示す内容を含んでいれば、どのような内容であってもよい。
決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを用いた所定の通知が可能である旨を示す応答を受信した場合、インスタントメッセージングシステムから通知する旨を回答する音声を、交換機41を介して再生する。決定部421は、当該音声の再生後、端末20の電話回線による接続を終了する。
インスタントメッセージングシステムから通知する旨を回答する音声は、例えば、「お客様のインスタントメッセージングシステムへの登録が確認できました。オペレータにおつなぎ可能になり次第、インスタントメッセージングシステムにて通知いたしますので、このまま電話を切ってお待ちください。」である。
なお、インスタントメッセージングシステムから通知する旨を回答する音声は、上記の例に限られず、インスタントメッセージングシステムから通知する旨を示す内容が含まれていれば、どのような内容であってもよい。
その後、決定部421は、センタ端末50が応答可能になった場合に、端末20と接続するセンタ端末50を決定する。決定部421は、通信I/F45を介して、端末20へのインスタントメッセージングシステムを用いたメッセージの送信を実行する。
センタ端末50の応答処理部511は、センタサーバ40から、電話回線による応答を指示された場合、端末20との間で電話回線による通話を行う。
一方、センタ端末50の応答処理部511は、センタサーバ40からの指示に基づいて、端末20に対して、メッセージを送信する。端末20へのメッセージは、“オペレータに接続可能になった旨”を示す内容を含む。また、メッセージは、“センタ端末50から端末20に電話を掛ける旨”を示す内容を含んでいてもよい。また、メッセージは、“センタ端末50から端末20に電話を掛け直してもよいか否か”を確認するための内容を含んでいてもよい。
なお、センサ端末50から端末20に送信するメッセージは、どのような内容であってもよく、例えば、端末20側から掛け直しを依頼する内容を含んでいてもよい。
(動作例)
図11は、本開示の第1の実施形態における、情報処理システムの動作例を示すシーケンス図である。
端末20が、コールセンタに対して発呼し(S2001)、センタサーバ40と接続する。
センタサーバ40は、当該端末20とセンタ端末50との接続をするまでに要する時間(待ち時間)を算出する(S2002)。その後、センタサーバ40は、算出した待ち時間が所定の時間を超える場合、インスタントメッセージングシステムの利用可否を問い合わせる(S2003)。
端末20は、利用可否の問い合わせを受信した場合、例えば、インスタントメッセージングシステムの利用を行う旨を通知する(S2004)。
センタサーバ40は、端末20の電話番号を含む確認依頼を、サーバ10に対して通知する(S2005)。確認依頼には、端末20の電話番号や、センタ端末50またはセンタサーバ40の電話番号、センタ端末50またはセンタサーバ40に関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを一意に識別可能な識別子、端末20に送信したいメッセージのテキストなどが含まれてもよい。
サーバ10は、確認依頼に含まれる電話番号に対応するアカウントの存在を検索する(S2006)。
その後、サーバ10は、端末20に対して、メッセージを送信する(S2007)。サーバ10は、当該端末20のインスタントメッセージングシステムにおける識別子を送信先に設定し、センタ端末50またはセンタサーバ40に関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを送信元とするメッセージを端末20送信する。
センタサーバ40は、端末20に対する対応が可能になった場合、応答可能である旨を、サーバ10に通知する(S2008)。
サーバ10は、応答可能である旨を示す通知を受信した場合、端末20に対してメッセージを送信する。なお、端末20へのメッセージは、“オペレータに接続可能になった旨”を示す内容を含む。
端末20は、メッセージを受信した場合、コールセンタに対して発呼し(S2010)、センタサーバ40と接続する。
図12は、本開示の第2の実施形態における、センタサーバ40の動作例を示すフローチャートである。
センタサーバ40の交換機41は、端末20からの着信を受ける(S301)。
センタサーバ40の算出部420は、端末20から着信があった場合に、当該端末20とセンタ端末50とを接続するまでに要する時間(待ち時間)を算出する(S302)。
決定部421は、算出部420が算出した待ち時間が、所定の時間内か否かを判定する(S303)。
決定部421は、所定の時間内の場合(S303のYES)、端末20と接続するセンタ端末50を決定する(S304)。そして、決定部421は、交換機41に対して、決定したセンタ端末50と端末20との接続処理を要求する(S305)。その結果、センタ端末50は、端末20との間で、電話回線による通話を行う。
一方、決定部421は、所定の時間を超える場合(S303のNO)、所定の音声を自動的に応答する処理(自動応答処理)を行うことを決定し、当該所定の音声を再生する(S306)。その後、決定部421は、所定の応答に対する、端末20からの回答を受信し(S307)、インスタントメッセージングシステムの利用の要否を決定する(S308)。
決定部421は、端末20からの回答結果が、インスタントメッセージングシステムの利用について否定的な回答であった場合(S308のNO)、端末20との回線について、保留処理を行うことを決定する(S309)。そして、決定部421は、センタ端末50が応答可能になった場合に、端末20と接続するセンタ端末50を決定し(S305)、交換機41に対して、決定したセンタ端末50と端末20との接続処理を要求する(S306)。そして、センタ端末50は、端末20との間で、電話回線による通話を行う(S307)。
決定部421は、インスタントメッセージングシステムの利用について肯定的な回答であった場合(S308のYES)、サーバ10に対してインスタントメッセージングシステムを用いた所定の通知が可能であるか否かの確認依頼を行う旨を示す応答(S310)。
その後、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを用いた所定の通知が可能であるか否かの回答を受信し(S311)、インスタントメッセージングシステムを用いた所定の通知の可否を決定する(S312)。
センタサーバ40の決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを用いた所定の通知が不可である旨を示す応答を受信した場合(S312のNO)、端末20との回線について、保留処理を行うことを決定する(S309)。そして、決定部421は、センタ端末50が応答可能になった場合に、端末20と接続するセンタ端末50を決定し(S305)、交換機41に対して、決定したセンタ端末50と端末20との接続処理を要求する(S306)。そして、センタ端末50は、端末20との間で、電話回線による通話を行う(S307)。
決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを用いた所定の通知が可能である旨を示す応答を受信した場合(S312のYES)、インスタントメッセージングシステムから通知する旨を回答する音声を、交換機41を介して再生する(S313)。決定部421は、当該音声の再生後、端末20の電話回線による接続を終了する(S314)。
その後、決定部421は、センタ端末50が応答可能になった場合に(S315)、端末20と接続するセンタ端末50を決定する(S316)。決定部421は、決定したセンサ端末50に対して、端末20へのインスタントメッセージングシステムを用いたメッセージの送信を指示する(S317)。
サーバ10の動作例は、図7に示す本開示の実施形態1と同様であるので、詳細な説明は省略される。
なお、サーバ10の検索部110は、端末20において端末20を利用するユーザがインスタントメッセージングシステムを利用する旨の同意を行った後に、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答をセンタサーバ40に通知するようにしてもよい。より具体的には、例えば、確認依頼に含まれる端末20の電話番号が、記憶装置15に記憶されている場合、端末20にインスタントメッセージングシステム利用の同意をリクエストし、端末20により同意が選択された場合は、端末20からサーバ10を介して、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答が、センタサーバ40に通知される。これにより、ユーザ識別子と電話番号が異なって対応付けられている場合でも間違ったユーザにメッセージを送信するのを防ぐことができる。
また、確認依頼に、端末20の電話番号や、センタ端末50またはセンタサーバ40の電話番号、センタ端末50またはセンタサーバ40関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを一意に識別可能な識別子、端末20に送信したいメッセージのテキストなどが含まれる場合、サーバ10が、当該端末20のインスタントメッセージングシステムにおける識別子を送信先に設定し、センタ端末50またはセンタサーバ40に関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを送信元とするメッセージを端末20送信してもよい。
上記のとおり、第2の実施形態は、センタサーバ40が、端末20からの着信への応答に時間を要すると判定した場合に、応答可能になった段階で、応答可能である旨をインスタントメッセージングシステムで当該端末20に通知する。そのため、端末20のユーザは、対応が可能になった段階でメッセージの通知を受けることができ、オペレータとの通話を開始できるため、保留状態で待ち続ける必要がなくなる。また、コールセンタ側は、一度通話を終了できるため、保留の継続による通話料金の支払いを低減できる。
<変形例1>
本開示の第2の実施形態の変形例1は、センタ端末50が端末20に対してメッセージを送信した場合において、当該メッセージが「既読」にならない場合に、該センタ端末50が、当該メッセージが「既読」になるまで、当該メッセージを繰り返し通知する場合の変形例である。
センタ端末50が、既読情報を受信するまで繰り返しメッセージを再送するため、端末20のユーザに対して当該メッセージの確認を促すことができ、オペレータに接続可能になったことを当該ユーザに確実に通知することができる。
センタ端末50の応答処理部511は、センタサーバ40からの指示に基づいて、端末20に対して、メッセージを送信する。端末20へのメッセージは、“オペレータに接続可能になった旨”を示す内容を含む。
ここで、センタ端末50の通信I/F54は、送信したメッセージが端末20の画面(トークルーム)に表示された場合、サーバ10から、既読情報を受信する。既読情報は、送信したメッセージが端末20の画面(トークルーム)に表示されたことを示す情報である。ここで、「既読」は、所定のメッセージが、端末20の画面(トークルーム)に表示されたことを示す。一方、「未読」は、メッセージが、まだ画面(トークルーム)に表示されていないことを示す。
センタ端末50の表示処理部510は、既読情報を受信したことに応じて、トークルームに表示されているメッセージのうち、その既読情報に対応するメッセージの周辺に「既読」という文字を表示するための表示データを生成する。表示処理部510は、例えば、既読情報に対応するメッセージの左に、そのメッセージよりも小さなフォントで、「既読」という文字を表示するための表示データを生成する。
センタ端末50は、端末20に送信したメッセージに「既読」という文字が表示された場合、当該端末20に対して、電話回線による接続を開始する。
センタ端末50の応答処理部511は、所定の時間が経過しても、端末20に送信したメッセージに「既読」という文字が表示されない場合、当該端末20に対して、再度メッセージを送信する。所定の時間は、予め定められており、例えば3分など、どのような長さであってもよい。
なお、センタ端末50の応答処理部511は、所定の時間が経過するごとに、繰り返しメッセージを再送してもよい。
センタ端末50が、既読情報を受信するまで繰り返しメッセージを再送するため、端末20のユーザに対して当該メッセージの確認を促すことができ、オペレータに接続可能になったことを当該ユーザに確実に通知することができる。
<変形例2>
本開示の第2の実施形態の変形例2は、インスタントメッセージングシステムによる対応が完了した時点で、端末20に対して、「友達追加」を依頼するためのメッセージを送信する場合の変形例である。
インスタントメッセージングシステムにおいて、ユーザが、他のユーザを「友達追加」すると、当該ユーザの端末20に表示される他のユーザのリストに、当該他のユーザに対応するアイコンが表示されるようになる。その結果、ユーザは、リスト上にある当該他のユーザに対応するアイコンを選択することにより、当該他のユーザとインスタントメッセージを開始することができる。
そこで、本開示の第2の実施形態の変形例2では、センタサーバ40またはセンタ端末50が、端末20のユーザに対して「友達追加」を依頼し、次の機会には、電話を掛けることなくインスタントメッセージングシステムを用いて当該センタサーバ40またはセンタ端末50に接続できるようにすることができる。
センタ端末50の応答処理部511は、インスタントメッセージングシステムによる対応が完了した後、当該インスタントメッセージングシステムを用いて、端末20に対して「友達追加」を依頼するためのメッセージを送信する。当該メッセージには、例えば、端末20のユーザが選択するだけで、自動的に友達追加の処理を実行するリンク(タグ)を含んでいてもよい。
また、センタ端末50が送信するメッセージには、「友達追加」を行うことによる特典に関する内容を含んでいてもよい。特典は、例えば、企業が作成している“スタンプ”(トークルームに表示可能なアイコン)を無料で利用できることなどである。
端末20のユーザは、トークルームに表示される「友達追加」を依頼するためのメッセージに基づいて、センタ端末50の企業などの「友達追加」を承認することにより、友達リストに当該企業が追加される。
そのため、端末20のユーザは、友達リストにある当該企業を選択して、トークを開始することにより、電話を掛けることなく当該センタ端末50に接続し、対応を依頼することが可能となる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態は、端末20とセンタ端末50とが、電話回線による接続から、通信回線による接続に切り替える場合の実施形態である。すなわち、問い合わせに対して、通話による応答から、インスタントメッセージングシステムによる応答へ切り替える場合の実施形態である。第3の実施形態に記載の内容は、第1および第2の実施形態にも適用可能である。
例えば、問い合わせへの応答中に、端末20のユーザが、電車等へ乗るため通話を継続できなくなった場合などに、インスタントメッセージングシステムによる応答へ切り替えることで、問い合わせへの対応が途中で中断することを防止できる。
(構成例)
本開示の第3の実施形態において、センタサーバ40の構成例は、図3に示す第1の実施形態のセンタサーバ40の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。また、本開示の第3の実施形態において、センタ端末50の構成例は、図3に示す第1の実施形態のセンタ端末50の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。
センタサーバ40は、センタ端末50に対して、電話回線による応答を指示する。
その後、センタサーバ40は、センタ端末50から、インスタントメッセージングシステムを用いたメッセージの送受信に切り替える旨の要求を受ける。
センタサーバ40の決定部421は、センタ端末50からの要求を受けた場合、サーバ10に対して、端末20のインスタントメッセージングシステムの利用可否の確認依頼を行う。
決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを利用不可であるとの応答を受信した場合、センタ端末50に対して、通話の継続を指示する。具体的には、決定部421は、センタ端末50の表示装置54に、インスタントメッセージングシステムの利用不可を表示するための表示データを含む指示を送信する。なお、当該表示データは、センタ端末50の表示処理部510が作成してもよい。
一方、決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答を受信した場合、センタ端末50に対して、インスタントメッセージングシステムへの移行を指示する。具体的には、決定部421は、センタ端末50の表示装置54に、インスタントメッセージングシステムの移行が可能である旨を表示するための表示データを含む指示を送信する。なお、当該表示データは、センタ端末50の表示処理部510が作成してもよい。すなわち、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答は、端末20に対してインスタントメッセージングシステムを用いてメッセージを送信させるトリガとなる情報である。
センタ端末50の応答処理部511は、端末20のユーザと通話中に、当該端末20のユーザからインスタントメッセージングシステムへの切り替えの依頼を受けた場合、センタサーバ40に対して、インスタントメッセージングシステムを用いたメッセージの送受信に切り替える旨の要求を送信する。なお、端末20のユーザからの依頼は、センタ端末50のユーザ(オペレータ)と、端末20のユーザとの通話において、音声により(電話口で)受け付ける。センタ端末50のユーザ(オペレータ)は、入出力装置53を用いて、インスタントメッセージングシステムを用いたメッセージの送受信に切り替える旨の要求を行う。
また、センタ端末50の応答処理部511は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを利用不可であるとの応答を受信した場合、表示装置54に、インスタントメッセージングシステムの利用不可を示す表示データを表示する。そして、センタ端末50のユーザ(オペレータ)は、端末20のユーザに対して、音声により(電話口で)インスタントメッセージングシステムが利用できない旨を伝え、通話での対応を継続する。
また、センタ端末50の応答処理部511は、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答を受信した場合、表示装置54に、インスタントメッセージングシステムのへの移行が可能である旨を示す表示データを表示する。そして、センタ端末50のユーザ(オペレータ)は、端末20のユーザに対して、音声により(電話口で)インスタントメッセージングシステムへの移行を伝え、通話を終了する。その後、センタ端末50の応答処理部511は、インスタントメッセージングシステムを用いて、端末20に対してメッセージを送信する。
(動作例)
図13は、本開示の第3の実施形態における、センタサーバ40の動作例を示すフローチャートである。
センタサーバ40は、センタ端末50に対して、電話回線による応答を指示する(S401)。
センタサーバ40は、センタ端末50から、インスタントメッセージングシステムを用いたメッセージの送受信に切り替える旨の要求を受ける(S402)。
センタサーバ40の決定部421は、センタ端末50からの要求を受けた場合、サーバ10に対して、端末20のインスタントメッセージングシステムの利用可否の確認依頼を行う(S403)。
その後、センタサーバ40の決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムの利用可否の回答を受信し(S404)、インスタントメッセージングシステムの利用可否を決定する(S405)。
決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを利用不可であるとの応答を受信した場合、センタ端末50に対して、通話の継続を指示する(S406)。
決定部421は、サーバ10から、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答を受信した場合、センタ端末50に対して、インスタントメッセージングシステムへの移行を指示する(S407)。
本開示の第3の実施形態において、サーバ10の動作例は、図6に示す第1の実施形態のサーバ10の動作例と同様であるため、詳細な説明は省略される。
なお、サーバ10の検索部110は、端末20において端末20を利用するユーザがインスタントメッセージングシステムを利用する旨の同意を行った後に、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答をセンタサーバ40に通知するようにしてもよい。より具体的には、例えば、確認依頼に含まれる端末20の電話番号が、記憶装置15に記憶されている場合、端末20にインスタントメッセージングシステム利用の同意をリクエストし、端末20により同意が選択された場合は、端末20からサーバ10を介して、インスタントメッセージングシステムを利用可能であるとの応答が、センタサーバ40に通知される。これにより、ユーザ識別子と電話番号が異なって対応付けられている場合でも間違ったユーザにメッセージを送信するのを防ぐことができる。
また、確認依頼に、端末20の電話番号や、センタ端末50またはセンタサーバ40の電話番号、センタ端末50またはセンタサーバ40関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを一意に識別可能な識別子、端末20に送信したいメッセージのテキストなどが含まれる場合、サーバ10が、当該端末20のインスタントメッセージングシステムにおける識別子を送信先に設定し、センタ端末50またはセンタサーバ40に関連付けられたインスタントメッセンジャーアカウントを送信元とするメッセージを端末20送信してもよい。
上記のとおり、本開示の第3の実施形態では、センタ端末50が、インスタントメッセージングシステムへの切り替えの可否を、センタサーバ40に確認する。そのため、電話回線による接続から通信回線による接続に確実に切り替えることが可能になるとともに、切り替えができない場合には電話回線による接続を継続できるため、問い合わせへの対応が途中で中断してしまうことを防止できる。
<変形例1>
本開示の第3の実施形態の変形例1は、電話での対応途中から、インスタントメッセージングシステムへの切り替えた場合において、端末20が、通話でやり取りしていた内容を、自動的にメッセージとして受信できる場合の変形例である。
端末20のユーザは、通話でやり取りしていた内容をメッセージとして受信できるので、これまでの応答内容を確認でき、インスタントメッセージングシステムによる応答にスムーズに移行することが可能となる。
図14は、本開示の第3の実施形態の変形例1における、センタ端末50の構成例を示す図である。図14に示すように、センタ端末50は、生成部512を含む。なお、センタ端末50の他の構成は、図4に示す第1の実施形態のセンタ端末50の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。
センタ端末50の生成部512は、端末20との通話による応答内容をテキスト化したテキストデータを生成する。生成部512は、例えば、音声認識により、端末20との通話による応答内容をテキスト化したデータを生成する。
また、センタ端末50の生成部512は、生成したテキストデータを、記憶装置55に記憶する。
センタ端末50の応答処理部511は、端末20との応答を通話からインスタントメッセージングシステムへの切り替えた場合、記憶装置55に記憶されたテキストデータを、インスタントメッセージングシステムにおけるメッセージとして、サーバ10に送信する。
サーバ10の生成部112は、センタ端末50から受信したテキストデータを、トークルームに表示するための表示データを作成し、端末20に送信する。
端末20の表示装置24は、サーバ10から受信した表示データを表示する。その結果、端末20のユーザは、インスタントメッセージングシステムへの切り替え前までに、センタ端末50のユーザ(オペレータ)との間の応答内容を、テキストデータとして確認することが可能になる。
端末20のユーザは、通話でやり取りしていた内容をメッセージとして受信できるので、これまでの応答内容を確認でき、インスタントメッセージングシステムによる応答にスムーズに移行することが可能となる。
<変形例2>
本開示の第3の実施形態の変形例2は、インスタントメッセージングシステムによる対応が完了した時点で、端末20に対して、「友達追加」を依頼するためのメッセージを送信する場合の変形例である。
インスタントメッセージングシステムにおいて、ユーザが、他のユーザを「友達追加」すると、当該ユーザの端末20に表示される他のユーザのリストに、当該他のユーザに対応するアイコンが表示されるようになる。その結果、ユーザは、リスト上にある当該他のユーザに対応するアイコンを選択することにより、当該他のユーザとインスタントメッセージを開始することができる。
そこで、本開示の第3の実施形態の変形例2では、センタサーバ40またはセンタ端末50が、端末20のユーザに対して「友達追加」を依頼し、次の機会には、電話を掛けることなくインスタントメッセージングシステムを用いて当該センタサーバ40またはセンタ端末50に接続できるようにすることができる。
センタ端末50の応答処理部511は、インスタントメッセージングシステムによる対応が完了した後、当該インスタントメッセージングシステムを用いて、端末20に対して「友達追加」を依頼するためのメッセージを送信する。当該メッセージには、例えば、端末20のユーザが選択するだけで、自動的に友達追加の処理を実行するリンク(タグ)を含んでいてもよい。
また、センタ端末50が送信するメッセージには、「友達追加」を行うことによる特典に関する内容を含んでいてもよい。特典は、例えば、企業が作成している“スタンプ”(トークルームに表示可能なアイコン)を無料で利用できることなどである。
端末20のユーザは、トークルームに表示される「友達追加」を依頼するためのメッセージに基づいて、センタ端末50の企業などの「友達追加」を承認することにより、友達リストに当該企業が追加される。
そのため、端末20のユーザは、友達リストにある当該企業を選択して、トークを開始することにより、電話を掛けることなく当該センタ端末50に接続し、対応を依頼することが可能となる。
本開示の実施形態を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。