JP6209371B2 - 菌体外多糖産生乳酸菌用培地、菌体外多糖産生菌の製造方法、菌体外多糖、菌体外多糖の製造方法、及びヨーグルトの製造方法 - Google Patents

菌体外多糖産生乳酸菌用培地、菌体外多糖産生菌の製造方法、菌体外多糖、菌体外多糖の製造方法、及びヨーグルトの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、菌体外多糖を産生する乳酸菌による菌体外多糖の産生量を増加させるための培地等に関する。
ラクトバチルス・デルブルエッキー・サブスピーシス・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)は、ヨーグルトスターターとして発酵乳製造に用いられている乳酸菌の一つであり、菌体外多糖エキソポリサッカライド(exopolysaccharide):EPSを生産する菌株も多く存在する。発酵乳に利用されている乳酸菌の生産するEPSは、発酵乳製品の物性や安定性への関与のみならず、乳酸菌の有するプロバイオティック効果の一部分を担っていることが証明されている。中でもLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1073R-1株(以下、OLL1073R-1株)の産生するEPSには、自己免疫疾患を予防する効果があることが知られており、本菌株を用いた発酵乳には、NK細胞の活性化、感冒罹患の減少、抗インフルエンザ効果が認められている(特許文献1〜3)。
特許第3017493号公報 特開2005−194259号公報 国際公開第2011/065300号 特開平08−191686号公報
van den Berg D et al., Appl. Environ. Microbiol., 61(8), 2840-2844, 1995.
ところで、EPSの工業的使用にあたっては、最低でも10〜15 g/L以上の生産性が必要と考えられているが(非特許文献1)、OLL 1073R-1株のEPS生産量低く、有益な生理活性能を有しているにも関わらず、EPSを精製して工業的製品として利用できるような量を充分に確保することができない。すなわち、この菌株を含む乳酸菌の発酵乳中でのEPS産生量を上げるために、さらに検討する必要があった。
また、EPSの産生に関しては、例えば、特許文献4には、各培地成分を混合して調製する完全合成培地を基本培地とし、その窒素成分を遊離アミノ酸混合物とすることにより、乳酸菌が産生する多糖類の量と共に純度を高めることが開示されている。しかしながら、特許文献4の培地は合成培地であるため、培地の調製が煩雑である上、発酵乳中でのEPS産生量は満足できる量が産生されるとは限らなかった。
本発明は上記状況を鑑みてなされたものであり、生理活性の高い菌体外多糖を菌体外多糖産生乳酸菌によって大量に産生させるための培地、及び菌体外多糖産生乳酸菌の製造方法等の提供を目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、乳原料培地にギ酸を添加することで、菌体外多糖(EPS)を産生する乳酸菌の生菌数が向上し、EPS産生量も増加することを見出した。
すなわち、本発明は以下を包含する。
[1]脱脂乳及び/又は還元脱脂乳にギ酸及び/又はギ酸塩が添加されて、並びに/若しくは、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳が加熱処理されて、ギ酸及び/又はギ酸塩の合計の濃度が0.4〜10mMとされたことを特徴とする菌体外多糖産生乳酸菌用培地。
[2]菌体外多糖産生乳酸菌が、ラクトバチルス・デルブルエッキー・サブスピーシス・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)であることを特徴とする前記[1]に記載の菌体外多糖産生乳酸菌用培地。
[3]菌体外多糖産生乳酸菌が、Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1073R-1株(受託番号FERM BP-10741)であることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の菌体外多糖産生乳酸菌用培地。
[4]前記[1]〜[3]に記載の菌体外多糖産生乳酸菌用培地で菌体外多糖産生乳酸菌を培養することを特徴とする菌体外多糖産生乳酸菌の製造方法。
[5]前記[4]に記載の菌体外多糖産生乳酸菌の製造方法によって得られた菌体外多糖産生乳酸菌により産生されたことを特徴とする菌体外多糖。
[6]脱脂乳及び/又は還元脱脂乳にギ酸及び/又はギ酸塩が添加されて、並びに/若しくは、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳が加熱処理されて、ギ酸及び/又はギ酸塩の合計の濃度が0.4〜10mMとされた培地で、菌体外多糖産生乳酸菌を培養し、菌体外多糖産生乳酸菌に菌体外多糖を産生させることを特徴とする菌体外多糖の製造方法。
[7]脱脂乳及び/又は還元脱脂乳にギ酸及び/又はギ酸塩が添加されて、並びに/若しくは、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳が加熱処理されて、ギ酸及び/又はギ酸塩の合計の濃度が0.4〜10mMとされた原料乳を、菌体外多糖産生乳酸菌で発酵させ、菌体外多糖産生乳酸菌に菌体外多糖を産生させて、菌体外多糖を高含有するヨーグルトを得ることを特徴とするヨーグルトの製造方法。
[8]脱脂乳及び/又は還元脱脂乳にギ酸ナトリウムが添加された菌体外多糖産生乳酸菌用培地を用いて、菌体外多糖産生乳酸菌を培養することを特徴とする菌体外多糖産生乳酸菌の製造方法。
[9]脂乳及び/又は還元脱脂乳にギ酸ナトリウムが添加された菌体外多糖産生乳酸菌用培地を用いて、菌体外多糖産生乳酸菌を培養し、前記菌体外多糖産生乳酸菌に菌体外多糖を産生させることを特徴とする菌体外多糖の製造方法。
本発明によれば、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳にギ酸及び/又はギ酸塩を添加して、並びに/若しくは、脱脂乳及び/又は脱脂粉乳を加熱処理して、ギ酸濃度を増加させるという簡便な方法で、様々な生理活性を有する菌体外多糖を産生する乳酸菌の菌体増殖効率を高めることができ、様々な生理活性を有する菌体外多糖を多く産生することができる。
ギ酸塩を添加しなかった培地又はギ酸塩を添加した培地で、OLL1073R-1株を培養した際の各種の測定結果を示す。各々のグラフで、「▲」は、ギ酸塩を培地に添加しなかった場合を示し、「●」は、ギ酸塩を培地に添加した場合を示す。グラフAは、培養時間と培地のpHの変化を示したグラフである。グラフBは、培養時間とOLL1073R-1株の生菌数の変化を示したグラフである。グラフCは、培養時間と総菌数の変化を示したグラフである。 ギ酸塩を添加しなかった培地又はギ酸塩を添加した培地で、OLL1073R-1株を培養した時のEPS産生量を示したグラフである。グラフで、(−)は、ギ酸塩を培地に添加しなかった場合を示し、(+)は、ギ酸塩を培地に添加した場合を示す。 ギ酸塩を添加しなかった培地又はギ酸塩を添加した培地で、OLL1073R-1株を培養した際の電子顕微鏡写真である。A及びCは、ギ酸塩を添加しなかった培地で培養したOLL1073R-1株の写真であり、B及びDは、ギ酸塩を添加した培地で培養したOLL1073R-1株の写真である。A及びBは、培養6時間後、C及びDは、培養24時間後の写真である。 ギ酸塩を添加しなかった培地又はギ酸塩を添加した培地で、OLL1073R-1株を培養した際の電子顕微鏡写真である。E及びFは各々、図3C及びDを拡大した写真である。 ギ酸塩を添加しなかった培地又はギ酸塩を添加した培地に、抗生物質(A.バンコマイシン,B.バシトラシン)を添加してOLL1073R-1株を培養した時の、阻止円の直径を示したグラフである。グラフで、(−)は、ギ酸塩を培地に添加しなかった場合を示し、(+)は、ギ酸塩を培地に添加した場合を示す。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は、以下に述べる個々の形態に限定されない。
本発明の菌体外多糖(EPS)を産生する乳酸菌は、多糖類を生産する乳酸菌であれば、種類を問わない。菌体外多糖を産生する乳酸菌としては、ラクトバチルス・デルブルエッキー・サブスピーシス・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp. Bulgaricus)、又はラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・クレモリス(Lactococcus lactis subsp. cremoris) 等が、単独で又は組み合わせて用いられる。これらの中でもLactobacillus bulgaricus OLL1073R-1株(受託番号FERM BP-10741)が好適である。
本発明の菌体外多糖産生用培地では、乳原料培地を用いることを特徴とする。本発明における「乳原料培地」とは、牛や羊、ヤギなどの獣乳を原料とする培地であれば、いずれも用いることができるが、脱脂乳、脱脂濃縮乳、還元脱脂乳などを主成分として含む培地、それらを単独で配合した培地、それらを組合せて配合した培地を望ましく用いることができる。このとき、脱脂乳、脱脂濃縮乳、還元脱脂乳からなる培地では、固形分濃度として8〜12重量%が好ましく、8〜11重量%がより好ましく、9〜11重量%がさらに好ましい。また、培地中には通常の乳酸菌培地に使用される成分を添加してもよい。このような成分としては、例えばビタミンA、ビタミンB類、ビタミンC、ビタミンE等のビタミン類や、各種のペプチド、アミノ酸類、カルシウム、マグネシウム等の塩類等が挙げられる。
本発明の菌体外多糖産生用培地では、乳酸菌の増殖能を高めるために、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳にギ酸及び/又はギ酸塩を添加し、ギ酸及び/又はギ酸塩の濃度を増加させる。あるいは、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳を加熱処理し、ギ酸及び/又はギ酸塩の濃度を増加させる。すなわち、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳では、所定の加熱処理により、ギ酸及び/又はギ酸塩の濃度を高めることもできる。さらに、これら添加と加熱処理の両方を併用することもできる。すなわち、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳にギ酸及び/又はギ酸塩を添加した後に加熱処理して、ギ酸及び/又はギ酸塩の濃度を増加させる(調整する)ことができる。また、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳を加熱処理して、ギ酸及び/又はギ酸塩の濃度を増加させた後に、ギ酸及び/又はギ酸塩をさらに添加して、ギ酸及び/又はギ酸塩の濃度を増加させる(調整する)こともできる。ここで、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳に含まれるギ酸及び/又はギ酸塩の合計の濃度は、0.4〜10 mMが好ましく、0.5〜9.6 mMがより好ましく、0.6〜8.5 mMがさらに好ましく、1〜8 mMが特に好ましい。ギ酸塩としては、たとえば、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸カルシウムなどが挙げられる。ギ酸ナトリウムを脱脂乳及び/又は還元脱脂乳に添加する場合、その添加量は、20〜700 mg/Lが好ましく、30〜650 mg/Lがより好ましく、40〜600 mg/Lがさらに好ましい。また、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳を加熱処理する温度は、100〜150 ℃が好ましく、105〜145 ℃がより好ましく、110〜140 ℃がさらに好ましく、105〜135 ℃が特に好ましい。そして、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳を加熱処理する時間は、1秒間〜30分間が好ましく、1秒間〜10分間がより好ましく、1秒間〜1分間がさらに好ましく、1秒間〜30秒間が特に好ましい。
本発明の菌体外多糖(EPS)産生用培地でEPS産生乳酸菌を培養する方法としては、嫌気条件と好気条件のいずれでも用いることができるが、好気条件の静置培養法又は嫌気条件の静置培養法が好ましい。培養温度としては、37〜43 ℃が好ましく、培養時間としては、EPS産生乳酸菌の増殖と産生されるEPSの観点から、12〜48時間が好ましく、12〜24時間が特に好ましい。培養時間が12時間より少ないと、十分なEPSが得られず、48時間を越えると、EPS産生乳酸菌の生菌数の減少に伴い、EPSの産生量の増加が見込めない。
本発明の菌体外多糖(EPS)産生用培地でEPS産生乳酸菌を培養する際のpHは、3.5〜7.5が好ましく、4.5〜7.5がより好ましく、pH6.0〜7.0がより好ましい。EPS産生乳酸菌は後述する試験例で示されるように、培養時間とともにpHが低下するので、培養時に中和培養などを行って、pHを6.0〜7.0に維持することで、EPSの産生量をより高くすることもできる。
本発明の菌体外多糖(EPS)産生用培地でEPS産生乳酸菌を培養し、得られたEPSは培養物そのままを用いても構わないが、例えば、酸性多糖体のみを用いる場合には、特開2000−247895号公報に記載の方法で中性多糖類を除くか、又は、必要に応じて、下記の様にして精製したものを用いても構わない。尚、下記の工程の一部を省略、追加しても構わない。
1.遠心分離で培養物から菌体を除去する。
2.最終濃度が5〜10重量%程度になるようにトリクロロ酢酸を添加してタンパク沈殿し、遠心分離する。
3.エタノール沈殿によって高分子量の多糖類や、タンパク質を沈殿として回収する。
4.タンパク質と核酸を除去する。
a) DNase、RNaseで核酸を分解処理する。
b) プロティナーゼでタンパクを分解する。
c) タンパク質を熱変性させた後、遠心分離と透析を行う。
5.陰イオン交換樹脂で酸性多糖体類を吸着した後、溶出して回収する。
また、例えば、中性多糖体のみを用いる場合には、特開2000−247895号公報に記載の方法等で中性多糖体を単離し、また必要に応じて、精製したものを用いることができる。
単離・精製方法としては、これに限定されないが、以下のような手順によって単離することができる。
1.培地にトリクロロ酢酸を最終濃度10重量%で加え、タンパク質を変性させる。
2.遠心分離により培養物から変性タンパク質と菌体を除去する。
3.エタノール沈殿によって高分子量の多糖体を沈殿させこれを回収する。
4.陰イオン交換樹脂により酸性多糖体類を吸着させ、残りの溶出液より中性多糖体を回収する。
5.DNase、RNase処理により核酸を分解する。
6.プロティナーゼ処理によりタンパク質を分解する。
7.90 ℃、10分間加熱して酵素を失活させる。
8.エタノール沈殿、透析により中性多糖体を精製する。
また、EPSやEPS産生乳酸菌を製剤化して医薬品とする場合には、治療目的や投与経路等に応じて剤型を選択することができ、例えば、錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、注射剤、坐剤、シロップ剤、浸剤、煎剤、チンキ剤等が挙げられる。また、製剤化のために、必要に応じて充填剤、増量剤、結合剤、保湿剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤等の希釈剤あるいは賦形剤を用いることができる。また、この医薬製剤中に着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を医薬製剤中に含有させてもよい。
本発明の菌体外多糖(EPS)産生用培地で培養したEPS産生乳酸菌は、ヨーグルト等の発酵乳のスターターとしても利用できる。
EPSやEPS産生乳酸菌を食品に適用する形態としては、ヨーグルトの様な発酵乳、飲料等を挙げることができ、健康食品、特定保健用食品、栄養補助食品もしくはEPSやEPS産生乳酸菌が有する健康に寄与する効果を表示した食品等として使用できる。そして、これらには食品衛生上許容できる配合物、例えば、安定化剤、保存料、着色料、香料、ビタミン等の配合物を上記リン酸化多糖類に適宜添加し、混合し、定法により、錠剤、粒状、顆粒状、粉末状、カプセル状、液状、ゼリー状、クリーム状、飲料等の食品とすることができる。
その他の成分についても特に限定されないが、本発明の菌体外多糖(EPS)産生用培地で培養したEPS産生乳酸菌やEPSを含有する飲食品組成物には、水、タンパク質、糖質、脂質、ビタミン類、ミネラル類、有機酸、有機塩基、果汁、フレーバー類等を主成分として使用することができる。また、本発明の菌体外多糖産生用培地で培養したEPS産生乳酸菌やEPSを含有する飲食品組成物に、酵母を好適に含有させることもできる。
タンパク質としては、例えば全脂粉乳、脱脂粉乳、部分脱脂粉乳、カゼイン、ホエイ粉、ホエイタンパク質、ホエイタンパク質濃縮物、ホエイタンパク質分離物、α−カゼイン、β−カゼイン、κ−カゼイン、β−ラクトグロブリン、α−ラクトアルブミン、ラクトフェリン、大豆タンパク質、鶏卵タンパク質、肉タンパク質等の動植物性タンパク質、これら加水分解物(例えば、バター、乳清ミネラル、クリーム、ホエイ、非タンパク態窒素、シアル酸、リン脂質、乳糖等の各種乳由来成分)などが挙げられる。糖類、加工澱粉(デキストリンのほか、可溶性澱粉、ブリティッシュスターチ、酸化澱粉、澱粉エステル、澱粉エーテル等)、食物繊維などが挙げられる。脂質としては、例えば、ラード、魚油等、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の動物性油脂や、例えば、パーム油、サフラワー油、コーン油、ナタネ油、ヤシ油、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の植物性油脂などが挙げられる。ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、カロチン類、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、ビタミンK群、ビタミンP、ビタミンQ、ナイアシン、ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン、イノシトール、コリン、葉酸などが挙げられ、ミネラル類としては、例えば、カルシウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、銅、鉄、マンガン、亜鉛、セレン、乳清ミネラルなどが挙げられる。有機酸としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酒石酸などが挙げられる。
これらの成分は、2種以上を組み合わせて使用することができ、合成品及び/又はこれらを多く含む食品を用いてもよい。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これにより限定されるものではない。また、実施例において用いていOLL1073R-1株、2006年11月29日付(受託日)で、独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1−1−1 つくばセンター 中央第6)に、受託番号でFERM BP-10741として、ブタペスト条約に基づき国際寄託されている乳酸菌である。
[試験例1]
低温殺菌(63 ℃、30分間)した還元脱脂乳(10重量%)の培地と、低温殺菌(63 ℃、30分間)した還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩(ギ酸ナトリウム)を100 mg/L(1.47 mM)の濃度になるように添加した培地に各々、OLL1073R-1株を播種し、37 ℃で培養しながら、培養液のpH、生菌数及び総菌数を経時的に測定した。そして、OLL1073R-1株の培養24時間後に、培養液に産生されたEPSを限外濾過(ultra-filtration kit USY-1、MW : 10,000 cut off、ADVANTEC社製)で回収した。
生菌数は、生理食塩水で段階希釈したOLL1073R-1株の培養液をMRS寒天培地(Difco社製)に塗沫し、37 ℃、48時間で培養して、そのときのコロニー数で測定した。pHは、pHメーター(HORIBA社製)で測定した。総菌数は、Sander Sieuwertsらの方法(Appl Environ Microbiol 76 : 7775-7784(2010))に従って測定した。
EPS量の測定では、培養液を各々、1 mLずつ採取し、トリクロロ酢酸(5 M、和光純薬社製)を300 μL添加した後、遠心分離(750 x g、室温、10分間)して、タンパク質を除去した。その後、上清を500 μL採り、水酸化ナトリウム:NaOH(2.5 M)溶液を125 μL加えて中和し、限外濾過(ultra-filtration kit USY-1、MW : 10,000 cut off、ADVANTEC社製)で回収した。そして、精製水で5回洗浄し、残渣中のEPSを500 μLの精製水で希釈してから、フェノール−硫酸法を使用した。
図1は、還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩を添加しなかった培地と、還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩を添加した培地の各々による、培養時間と培地のpHの結果(図1A)、培養時間とOLL1073R-1株の生菌数の結果(図1B)、培養時間と総菌数の結果(図1C)である。ギ酸塩を添加した培地では、OLL1073R-1株の生菌数は10倍に上昇し(図1B)、総菌数は4倍に上昇した(図1C)。
図2は、還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩を添加しなかった培地と、還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩を添加した培地の各々による、OLL1073R-1株由来のEPS量の結果である。ギ酸塩を添加した培地では、OLL1073R-1株由来のEPS量は4.5倍に上昇した。図1と図2の結果を考え合わせると、総菌数(細胞増加)とEPS産生量に正の相関性が認められた。
[試験例2]
還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩を添加しなかった培地と、還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩(ギ酸ナトリウム)を添加した培地の各々による、OLL1073R-1株の細胞伸長や細胞壁の違いについて検討した。細胞伸長は、栄養が不足しているような状態の時に起こる現象であり、菌が弱っている状態を示す。また、細胞壁の損傷は、細胞表面の損傷として観察されるが、これも菌が弱っている状態を示す。OLL1073R-1株の培地の調製、OLL1073R-1株の培養条件(培養温度、培養時間)は、上述の試験例1と同等とした。OLL1073R-1株の培養24時間後に、培養液から菌体を回収し、走査電子顕微鏡(SEM)による菌体の観察を行った。
走査電子顕微鏡(SEM)による菌体の観察では、培養液にNaOH(0.2 %)溶液/EDTA液を1:10の割合で混合して菌体を回収し、滅菌水で洗浄した。その後、滅菌水で再度懸濁した細胞をカバーガラス上で乾燥し、冷アセトンで固定した。そして、細胞をマグネトロンスパッタ(MSP-1S Magnetron Sputter, Vacuum Device Inc., Mito, Japan)で蒸着した後、走査電子顕微鏡(HITACHI SU8000, Tokyo, Japan)を使用した。
図3及び図4は、還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩を添加しなかった培地と、還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩を添加した培地の各々による、OLL1073R-1株を培養した際の電子顕微鏡写真である。ギ酸塩を添加しなかった培地では、OLL1073R-1株の培養24時間後に、OLL1073R-1株の細胞伸長や、細胞表面に損傷が観察された(図3C及び図4E)。一方、ギ酸塩を添加した培地では、OLL1073R-1株の培養24時間後に、OLL1073R-1株の細胞伸長や、細胞表面の損傷は認められなかった(図3D及び図4F)。
[試験例3]
還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩を添加しなかった培地と、還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩(ギ酸ナトリウム)を添加した培地の各々による、OLL1073R-1株の抗生物質に対する感受性の違いについて検討した。抗生物質には、バンコマイシンとバシトラシンを使用した。バンコマイシン塩酸塩(1,050 IU/mg)とバシトラシン(40 IU/mg)を各々5.12 mg/mlの濃度に調した後、精製水で段階的に希釈した(バンコマイシン:32、64、128 μg/mL、バシトラシン:32、64、128、256 μg/mL)。還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩を添加しなかった培地と、還元脱脂乳(10重量%)にギ酸塩を添加した培地の各々を、生理食塩水で段階的に希釈した。BCP加プレート寒天培地に100倍で希釈した培養液を100 μL添加した。この培地に直径6 mmの穴を設け、先に調製した抗生物質の溶液を20 μL添加した。その後、37 ℃、24時間で培養し、培養後の阻止円の直径を測定した。阻止円の直径が小さいほど抗生物質に対して抵抗をもつと評価される。
ギ酸塩を添加しなかった培地(図5A,Bのギ酸(−))における阻止円の直径と、ギ酸塩を添加した培地(図5A,Bのギ酸(+))における阻止円の直径とを比較すると、ギ酸塩を添加した培地の方が小さい。すなわち、ギ酸塩を添加した培地の方が、OLL1073R-1株による抗生物質に対する抵抗性が大きいことが示された。
以上の通り、本発明のギ酸塩を添加した培地によれば、ギ酸塩を添加しない培地に比較して、菌体外多糖産生乳酸菌の生菌数、及び総菌数を大きく増加できることが明らかとなった。また、細胞伸長や細胞壁の損傷を抑制することができ、菌の弱体化を抑制できることが分かった。さらに、菌体外多糖産生乳酸菌の抗生物質に対する抵抗性を向上できることも明らかとなった。
本発明は、以上の実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。例えば、上記菌体外多糖産生乳酸菌用培地に酵母をさらに添加した培地を用いるなど、適宜変更することが可能である。
本発明は、様々な生理活性を有する菌体外多糖を大量に産生する場合に、好適に利用することが可能である。

Claims (8)

  1. 菌体外多糖産生乳酸菌であるラクトバチルス・デルブルエッキー・サブスピーシス・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp. Bulgaricus)用培地であって、脱脂乳及び/又は還元脱脂乳にギ酸及び/又はギ酸塩が添加されて、並びに/若しくは、脱脂乳及び/又は脱脂粉乳が加熱処理されて、ギ酸及び/又はギ酸塩の合計の濃度が0.4〜10mMとされたことを特徴とする菌体外多糖産生乳酸菌用培地。
  2. 前記菌体外多糖産生乳酸菌が、Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1073R-1(受託番号FERM BP-10741)であることを特徴とする請求項1記載の菌体外多糖産生乳酸菌用培地。
  3. 請求項1記載の菌体外多糖産生乳酸菌用培地を用いて、菌体外多糖産生乳酸菌を培養することを特徴とする菌体外多糖産生乳酸菌の製造方法であって、
    前記菌体外多糖産生乳酸菌が、ラクトバチルス・デルブルエッキー・サブスピーシス・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp. Bulgaricus)であることを特徴とする前記製造方法
  4. 前記菌体外多糖産生乳酸菌が、Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1073R-1(受託番号FERM BP-10741)であることを特徴とする請求項3記載の菌体外多糖産生乳酸菌の製造方法。
  5. 脱脂乳及び/又は還元脱脂乳にギ酸及び/又はギ酸塩が添加されて、並びに/若しくは、脱脂乳及び/又は脱脂粉乳が加熱処理されて、ギ酸及び/又はギ酸塩の合計の濃度が0.4〜10mMとされた、菌体外多糖産生乳酸菌であるラクトバチルス・デルブルエッキー・サブスピーシス・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp. Bulgaricus)用培地で、前記菌体外多糖産生乳酸菌を培養し、前記菌体外多糖産生乳酸菌に菌体外多糖を産生させることを特徴とする菌体外多糖の製造方法。
  6. 前記菌体外多糖産生乳酸菌が、Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1073R-1(受託番号FERM BP-10741)であることを特徴とする請求項5記載の菌体外多糖の製造方法。
  7. 脱脂乳及び/又は還元脱脂乳にギ酸及び/又はギ酸塩が添加されて、並びに/若しくは、脱脂乳及び/又は脱脂粉乳が加熱処理されて、ギ酸及び/又はギ酸塩の合計の濃度が0.4〜10mMとされた原料乳を、菌体外多糖産生乳酸菌であるラクトバチルス・デルブルエッキー・サブスピーシス・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp. Bulgaricus)で発酵させ、前記菌体外多糖産生乳酸菌に菌体外多糖を産生させて、前記菌体外多糖を高含有するヨーグルトを得ることを特徴とするヨーグルトの製造方法。
  8. 前記菌体外多糖産生乳酸菌が、Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1073R-1(受託番号FERM BP-10741)であることを特徴とする請求項7記載のヨーグルトの製造方法。
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