JP6206784B2 - ピンチグリップ式ボトル型容器の成形方法 - Google Patents
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ボトル型容器の胴部の両側壁部分に、左右一対の把持用凹部を対向させて陥没形成し、この両把持用凹部と、両把持用凹部間の後壁部分とでグリップ部を形成し、把持用凹部の少なくとも底壁を含めた凹部面を、多数の小穴部が位置する粗面化凹部面とした合成樹脂製ピンチグリップ式ボトル型容器の成形方法であること、
ブロー成形金型が一対の割金型と底金型で構成され、この割金型の略中央高さ位置に設けられた凹部成形用の成形型面部分には、ブロー成形金型が形成するキャビティー内に出入り可能な把持用凹部成形用の一対の可動入れ子が配置される2軸延伸ブロー成形金型装置を用いること、
この可動入れ子は、その成形型面である入れ子型面を、多数の小突起が位置する粗面化処理面としたものであること、
プリフォームのボトル型容器への2軸延伸ブロー成形動作の途中の時点で、可動入れ子を前進させ、その粗面化処理面をプリフォームに接触させながらプリフォームの対向する部分を把持用凹部に延伸変形させる工程を有すること、
可動入れ子の前進動作が停止した後、ブロー圧により把持用凹部の壁面が、可動入れ子の粗面化処理面に押し付けられることにより、把持用凹部の壁面を粗面化凹部面に成形する工程を有すること、
にある。
また、把持用凹部の底壁を含めた凹部面は、ボトル型容器の把持時に、把持用凹部に侵入した指先が接触する部分であるが、この凹部面が多数の小穴部が位置する粗面化凹部面となっているので、その表面が滑り難い状態となっており、このため把持用凹部に侵入した指先は、滑ることなくグリップ部に把持力を安定的に作用させることができる。
本発明のボトル型容器の成形方法の他の構成は、上記したボトル型容器の成形方法の主たる構成に、ボトル型容器の中心軸を通り、前後方向に延びる仮想的な横軸中心線に対する両把持用凹部の前後両側の周壁の傾斜角度を共に略直角としたボトル容器を成形すること、を加えたものである。
ボトル型容器の中心軸を通り、前後方向に延びる仮想的な横軸中心線に対する両把持用凹部の前後両側の周壁の傾斜角度を共に略直角としたボトル型容器にあっては、ボトル型容器を後方から把持して一方の把持用凹部に親指を位置させ、他方の把持用凹部内に他の指を位置させてグリップ部を把持すると、各指の腹が把持用凹部のうち後方に位置する周壁に当接する際に、各指の腹と周壁との間の滑りが大幅に抑制され、この間に大きな掛止効果が発生するようになるため、滑り難く持ち易いグリップ部とすることができる。よって、比較的手の平が小さな使用者でもこのボトル型容器を使用した注出操作を安定させることが可能となる。
また、把持用凹部の略直角に形成された周壁は、胴部に作用する力に対して補強凹リブとして機能を発揮し、胴部の歪み変形の発生や、把持用凹部のバックリング現象の発生を抑制する。
本発明のボトル型容器の成形方法の他の構成は、上記したボトル型容器の成形方法の主たる構成に、ボトル型容器の中心軸を通り、前後方向に延びる仮想的な横軸中心線を挟んで対向配置される両把持用凹部の底壁間の対向幅寸法である最深部幅を、0mmよりも大きく、且つネック部の外径寸法以下としたこと、を加えたものである。
ボトル型容器の中心軸を通り、前後方向に延びる仮想的な横軸中心線を挟んで対向配置される両把持用凹部の底壁間の対向幅寸法である最深部幅を、0mmよりも大きく、且つネック部の外径寸法以下としたボトル型容器にあっては、グリップ部を握り易くすることができ、また両把持用凹部内への各指先の侵入量を大きくすることが可能となるため、より深い握りを達成することができる。また、この際、把持用凹部に侵入した指先の腹は、把持用凹部の粗面化凹部面に、確実に滑り難い状態で押圧接触する。よって、これまで以上に安定して持ち易い、ピンチグリップ式ボトル型容器とすることができる。
本発明におけるボトル型容器の成形方法の主たる構成においては、把持用凹部に延伸変形されるプリフォーム部分は、可動入れ子との間に大きな摩擦抵抗を生じることなく、把持用凹部に延伸成形されることになるので、把持用凹部を充分に延伸変形させて成形することができ、これにより把持用凹部全域を肉厚の不均一が小さい状態で成形することができる。
また、本発明によって成形されるボトル型容器は、把持用凹部に侵入した指先が、滑ることなくグリップ部に把持力を安定的に作用させることができるので、ボトル型容器のグリップ部を把持しての取扱いが安定して円滑に得ることができる。
ボトル型容器の中心軸を通り、前後方向に延びる仮想的な横軸中心線に対する両把持用凹部の前後両側の周壁の傾斜角度を共に略直角としたボトル型容器にあっては、ボトル型容器を後方から把持して一方の把持用凹部に親指を位置させ、他方の把持用凹部内に他の指を位置させてグリップ部を把持すると、各指の腹が把持用凹部のうち後方に位置する周壁に当接する際に、各指の腹と周壁との間の滑りが大幅に抑制され、この間に大きな掛止効果が発生するようになるため、滑り難く持ち易いグリップ部とすることができる。よって、比較的手の平が小さな使用者でもこのボトル型容器を使用した注出操作を安定させることが可能となる。
また、把持用凹部の略直角に形成された周壁は、胴部に作用する力に対して補強凹リブとして機能を発揮し、胴部の歪み変形の発生や、把持用凹部のバックリング現象の発生を抑制する。
ボトル型容器の中心軸を通り、前後方向に延びる仮想的な横軸中心線を挟んで対向配置される両把持用凹部の底壁間の対向幅寸法である最深部幅を、0mmよりも大きく、且つネック部の外径寸法以下としたボトル型容器にあっては、グリップ部を握り易くすることができ、また両把持用凹部内への各指先の侵入量を大きくすることが可能となるため、より深い握りを達成することができる。また、この際、把持用凹部に侵入した指先の腹は、把持用凹部の粗面化凹部面に、確実に滑り難い状態で押圧接触する。よって、これまで以上に安定して持ち易い、ピンチグリップ式ボトル型容器とすることができる。
図1〜図6は本発明の実施により成形されるピンチグリップ式ボトル型容器の一実施例を示すものであり、図1は正面図、図2は側面図、図3は背面図、図4は図2中のIV−IV線に沿った平断面、図5は図4中のV−V線に沿った要部縦断面図、図6は把持用凹部の粗面化凹部面の拡大断面図である。
なお、以下の説明においては、ボトル型容器1の正面と背面との間に沿う方向を前後方向、両側面間に沿う方向を左右方向、口筒部と底部との間に沿う方向を上下方向とする。
なお、把持用凹部12に配設する補強リブ13の個数は上記実施例(2つ)に限定されるものではなく、1つ或いは3つ等、ボトル型容器1の大きさや把持用凹部12の形状等に応じてその個数を設定することができる。
2 ;口筒部
2a ;ネックリング
2b ;ネック部
3 ;肩部
3p ;パネル
3r ;稜線
4 ;胴部
4A ;前壁部分
5 ;側壁部分
6 ;後壁部分
7 ;周リブ
8 ;底部
11 ;凹部
12 ;把持用凹部
12a;底壁
12b;粗面化凹部面
12c;小穴部
12d;周壁
13 ;補強リブ
20 ;プリフォーム
30 ;ブロー成形金型
31 ;成形型面
32 ;可動入れ子
33 ;入れ子型面
34 ;型溝
35 ;粗面化処理面
36 ;小突起
G ;グリップ部
TCL;横軸中心線
Wd ;最深部幅
α ;周壁の傾斜角度
φ ;ネック部の外径寸法
O ;ボトル型容器の中心軸
Claims (6)
- ボトル型容器(1)の胴部(4)の両側壁部分(5)に、左右一対の把持用凹部(12)を対向させて陥没形成し、該両把持用凹部(12)と、該両把持用凹部(12)間の後壁部分(6)とでグリップ部(G)を形成し、前記把持用凹部(12)の少なくとも底壁(12a)を含めた凹部面を、多数の小穴部(12c)が位置する粗面化凹部面(12b)とした合成樹脂製ピンチグリップ式ボトル容器の成形方法であって、
ブロー成形金型(30)が一対の割金型と底金型で構成され、該割金型の略中央高さ位置に設けられた凹部(11)成形用の成形型面部分には、ブロー成形金型(30)が形成するキャビティー内に出入り可能な把持用凹部(12)成形用の一対の可動入れ子(32)が配置され、前記可動入れ子(32)は、その成形型面である入れ子型面(33)を、多数の小突起(36)が位置する粗面化処理面(35)としたものである、2軸延伸ブロー成形金型装置を用い、
プリフォーム(20)のボトル型容器(1)への2軸延伸ブロー成形動作の途中の時点で、前記可動入れ子(32)を前進させ、その粗面化処理面(35)を前記プリフォーム(20)に接触させながら該プリフォーム(20)の対向する部分を把持用凹部(12)に延伸変形させる工程、及び
前記可動入れ子(32)の前進動作が停止した後、ブロー圧により把持用凹部(12)の壁面が、該可動入れ子(32)の粗面化処理面(35)に押し付けられることにより、把持用凹部(12)の壁面を粗面化凹部面(12d)に成形する工程、
を有するピンチグリップ式ボトル型容器の成形方法。
- 粗面化凹部面(12b)を、底壁(12a)の底面全域と、該底壁(12a)の底面に連続した周壁(12d)の周面に形成した容器を成形する請求項1に記載のピンチグリップ式ボトル型容器の成形方法。
- ボトル型容器(1)の中心軸(O)を通り、前後方向に延びる仮想的な横軸中心線(TCL)に対する両把持用凹部(12)の前後両側の周壁(12d)の傾斜角度(α)を共に略直角とした容器を成形する請求項1又は2に記載のピンチグリップ式ボトル型容器の成形方法。
- ボトル型容器(1)の中心軸(O)を通り、前後方向に延びる仮想的な横軸中心線(TCL)を挟んで対向配置される両把持用凹部(12)の底壁(12a)間の対向幅寸法である最深部幅(Wd)が、0mmよりも大きく、且つネック部(2b)の外径寸法(φ)以下である容器を成形する請求項1から3の何れか一項に記載のピンチグリップ式ボトル型容器の成形方法。
- 可動入れ子が、粗面化処理面(35)を、シボ加工を使用して成形した可動入れ子である請求項1から4の何れか一項に記載のピンチグリップ式ボトル型容器の成形方法。
- 可動入れ子が、粗面化処理面(35)の各小突起(36)の突出端部を、角取りして円滑な曲面とした可動入れ子である請求項1から5の何れか一項に記載のピンチグリップ式ボトル型容器の成形方法。
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JP2016141812A JP6206784B2 (ja) | 2016-07-19 | 2016-07-19 | ピンチグリップ式ボトル型容器の成形方法 |
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