JP6206218B2 - 燃料ポンプの制御装置 - Google Patents

燃料ポンプの制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6206218B2
JP6206218B2 JP2014013742A JP2014013742A JP6206218B2 JP 6206218 B2 JP6206218 B2 JP 6206218B2 JP 2014013742 A JP2014013742 A JP 2014013742A JP 2014013742 A JP2014013742 A JP 2014013742A JP 6206218 B2 JP6206218 B2 JP 6206218B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brush
fuel
pressure
fuel pressure
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014013742A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015142435A (ja
Inventor
早水 俊文
俊文 早水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2014013742A priority Critical patent/JP6206218B2/ja
Publication of JP2015142435A publication Critical patent/JP2015142435A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6206218B2 publication Critical patent/JP6206218B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、ブラシ付きモータを駆動源とする燃料ポンプの印加電圧を内燃機関の運転条件に応じて制御する燃料ポンプの制御装置に関する発明である。
車両に搭載される燃料ポンプは、低コスト化の観点からブラシ付きモータを駆動源とする燃料ポンプを使用することが多い。このブラシ付きモータを駆動源とする燃料ポンプを搭載したシステムにおいては、内燃機関の運転条件に応じた要求吐出流量や要求燃圧に基づいて燃料ポンプの印加電圧を制御するようにしたものがある。その際、アイドル運転時や低速運転時等の要求吐出流量や要求燃圧が低い運転条件では、燃料ポンプの印加電圧を低く抑えることで、省電力や低騒音を実現することが可能となる。
また、特許文献1(特開2008−291756号公報)に記載されているように、燃料ポンプの起動時の突入電流に基づいてモータのブラシ抵抗を算出し、このブラシ抵抗に基づいてモータのブラシ劣化を判定するようにしたものもある。
特開2008−291756号公報
ブラシ付きモータを駆動源とする燃料ポンプは、ブラシの極性が切り替わるときにブラシ表面に発生する火花によりブラシ表面(金属表面)の酸化皮膜を適度に破壊して抵抗値が増大することを防止する自浄作用がある。しかし、燃料ポンプの印加電圧を低く抑える低電圧駆動時は、ブラシ表面に流れる電流が小さく、酸化皮膜が破壊され難くなるため、低電圧駆動を長時間継続すると、ブラシ表面の酸化皮膜の抵抗が大きくなってブラシ抵抗が増大する可能性がある。ブラシ抵抗が増大すると、電流が流れ難くなるため、燃料ポンプの吐出流量の低下を引き起こすという問題がある。
この対策として、予めブラシ抵抗が増大した状態を見込んだ大流量の燃料ポンプを採用し、且つ、燃料ポンプの最低駆動電圧(印加電圧の下限値)を高めに設定せざるを得ないのが現状である。このため、高出力の燃料ポンプを採用する必要があり、コストアップを招くと共に、燃料ポンプの印加電圧を必要最小限の電圧まで下げることができず、燃費の低下を招いてしまう。また、上記特許文献1の技術は、モータのブラシ劣化を判定することはできるが、上述した問題による抵抗値の増大をブラシ磨耗による劣化と誤って判定する可能性があるうえ、上述の問題を解決する手段にもならない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、コストアップや燃費の低下を招くことなく、燃料ポンプのブラシ抵抗の増大による吐出流量の低下を防止することができる燃料ポンプの制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、ブラシ付きモータ(23)を駆動源とする燃料ポンプ(13)の印加電圧を内燃機関の運転条件に応じて制御する燃料ポンプの制御装置において、モータ(23)のブラシ抵抗又はこれと相関関係を有する情報(以下これらを「ブラシ抵抗情報」と総称する)が所定の基準値に対してブラシ抵抗の増加方向に所定値以上変化したときに、燃料ポンプ(13)の印加電圧を所定電圧以上に保持するブラシクリーニング制御を実施するクリーニング制御手段(39)と、燃料ポンプ(13)の吐出燃圧を検出する燃圧センサ(24)と、燃圧センサ(24)で検出した吐出燃圧を目標吐出燃圧に一致させるように燃料ポンプ(13)の印加電圧をフィードバック補正する燃圧フィードバック制御を実行するポンプ制御手段(39)と、を備える。クリーニング制御手段は、ベーパの防止に必要な燃圧であるベース低圧側目標燃圧と、予め設定されたクリーニング時目標燃圧と、のうちの大きい方の燃圧を、目標吐出燃圧として設定することにより、ブラシクリーニング制御を実行する
この構成では、ブラシ抵抗情報が基準値に対してブラシ抵抗の増加方向に所定値以上変化したときに、ブラシクリーニング制御を実施することで、燃料ポンプのブラシ表面の酸化皮膜の抵抗が大きくなってブラシ抵抗がある程度増大したときに、ブラシクリーニング制御を実施することができる。このブラシクリーニング制御では、燃料ポンプの印加電圧を所定電圧(例えばブラシ表面の酸化皮膜を適度に破壊するのに必要な最低電圧又はそれよりも少し高い電圧)以上に保持することで、ブラシに流れる電流を増大させ、ブラシ表面に発生する火花によりブラシ表面の酸化皮膜を適度に破壊して、ブラシ抵抗を減少させることができる。これにより、ブラシ抵抗が過剰に増大することを未然に防止することができ、燃料ポンプのブラシ抵抗の増大による吐出流量の低下を防止することができる。この場合、必要以上に高出力の燃料ポンプを採用する必要がなく、また、燃料ポンプの印加電圧を必要最小限の電圧まで下げることも可能となり、コストアップや燃費低下を招くことを回避できる。
図1は本発明の実施例1における燃料供給システムの概略構成を示す図である。 図2は低圧側燃圧制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図3は実施例1のブラシクリーニング制御実施判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図4は実施例1のブラシクリーニング制御終了判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図5は実施例2のブラシクリーニング制御実施判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図6は実施例2のブラシクリーニング制御終了判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図4に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて筒内噴射式のエンジン(内燃機関)の燃料供給システムの概略構成を説明する。
燃料を貯溜する燃料タンク11内には、該燃料タンク11内の燃料残量が少ないときに、後述するジェットポンプ21により燃料を集中的に溜めるサブタンク12が配置され、燃料タンク11内の燃料レベルがサブタンク12の上部開口よりも高いときには、燃料タンク11内の燃料がサブタンク12の上部開口から該サブタンク12内に流入して該サブタンク12内が燃料で満たされる。
サブタンク12内には、燃料を汲み上げる低圧ポンプ13(燃料ポンプ)が設置され、この低圧ポンプ13の吸入口には、サクションフィルタ14が装着されている。低圧ポンプ13は、駆動源としてブラシ付きモータ23を内蔵し、バッテリ(図示せず)の電圧を電源電圧として駆動される。この低圧ポンプ13から吐出される燃料は、低圧燃料配管15を通して高圧ポンプ16に供給されると共に、固定リターン配管17を通してジェットポンプ21に供給される。
低圧燃料配管15には、低圧ポンプ13から吐出された燃料を濾過する燃料フィルタ18と、低圧燃料配管15等の低圧燃料系内の燃圧(低圧ポンプ13から吐出される燃料の圧力)を検出する低圧側燃圧センサ24が設けられている。更に、低圧燃料配管15には、プレッシャレギュレータ19が接続され、このプレッシャレギュレータ19は、低圧燃料配管15等の低圧燃料系内の燃圧(低圧ポンプ13から吐出される燃料の圧力)が所定燃圧(例えば650kPa)以上になったときに開弁動作して低圧燃料系内の燃料を燃料タンク11側に戻すことで、低圧燃料系内の燃圧が所定燃圧を越えないように調節する。プレッシャレギュレータ19には、所定燃圧を越える余剰燃料を燃料タンク11内に戻すためのリターン配管20が接続されている。
また、サブタンク12の下部には、燃料タンク11内の燃料をサブタンク12内に供給するジェットポンプ21が取り付けられ、このジェットポンプ21の導入ポートには、低圧ポンプ13の固定リターン配管17が接続されている。固定リターン配管17の途中には、ジェットポンプ21に供給する燃料の流量を決定するオリフィス22が設けられている。固定リターン配管17から供給される燃料がジェットポンプ21の導入ポートに噴き出されることで、ジェットポンプ21内に負圧(ポンプ作用)が発生して、この負圧により燃料タンク11内の燃料をジェットポンプ21内に吸い込んでサブタンク12内に流入させる。オリフィス22は、ジェトポンプ21に必要なリターン燃料を通過させる一方で、低圧ポンプ13からの吐出燃料量を規制する固定絞りの機能を持ち、低圧ポンプ13の吐出流量を一定量以上になる様に設定した場合、リターン側へ流れる燃料量が規制されることにより、低圧配管15の燃料圧力を上昇させる様に作用する。この作用により、低圧ポンプ13への駆動電圧を可変制御することにより、低圧配管15の燃料圧力を可変に制御する機能を実現している。
高圧ポンプ16は、ポンプ室内でピストンを往復運動させて燃料を吸入/吐出するピストンポンプであり、ピストンは、エンジンのカム軸によって駆動される。この高圧ポンプ16の吸入口側には、図示しない燃圧制御弁(例えば常開型の電磁弁)が設けられ、この燃圧制御弁の通電時期を制御することで、高圧ポンプ16の吐出量を制御して燃圧(吐出圧力)を制御するようになっている。
高圧ポンプ16から吐出された燃料は、デリバリパイプ34に送られ、このデリバリパイプ34からエンジンの各気筒の上部に取り付けられた燃料噴射弁35に高圧の燃料が分配される。デリバリパイプ34には、デリバリパイプ34等の高圧燃料系内の燃圧(高圧ポンプ16から吐出される燃料の圧力)を検出する高圧側燃圧センサ36が設けられている。
また、エンジンには、吸入空気量を検出するエアフローメータ37や、クランク軸(図示せず)の回転に同期して所定クランク角毎にパルス信号を出力するクランク角センサ38が設けられている。このクランク角センサ38の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
これら各種センサの出力は、電子制御ユニット(以下「ECU」と表記する)39に入力される。このECU39は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御用のプログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて、燃料噴射量、点火時期、スロットル開度(吸入空気量)等を制御する。その際、ECU39は、高圧側燃圧センサ36で検出した高圧燃料系内の燃圧(高圧ポンプ16の吐出燃圧)を高圧側目標燃圧(高圧ポンプ16の目標吐出燃圧)に一致させるように高圧ポンプ16の吐出流量(燃圧制御弁の通電時期)をF/B制御する。ここで、「F/B」は「フィードバック」を意味する(以下、同様)。
また、ECU39は、低圧ポンプ13を駆動する低圧ポンプ駆動回路40に制御信号を出力して低圧ポンプ13を制御する。その際、ECU39は、後述する図2の低圧側燃圧制御ルーチンを実行することで、低圧側燃圧センサ24で検出した低圧燃料系内の燃圧(低圧ポンプ13の吐出燃圧)を低圧側目標燃圧(低圧ポンプ13の目標吐出燃圧)に一致させるように低圧ポンプ13の印加電圧をF/B補正する低圧側燃圧F/B制御を実行する。
ところで、ブラシ付きモータ23を駆動源とする低圧ポンプ13は、ブラシの極性が切り替わるときにブラシ表面に発生する火花によりブラシ表面(金属表面)の酸化皮膜を適度に破壊して抵抗値が増大することを防止する自浄作用がある。しかし、低圧ポンプ13の印加電圧を低く抑える低電圧駆動時は、ブラシ表面に流れる電流が小さく、酸化皮膜が破壊され難くなるため、低電圧駆動を長時間継続すると、ブラシ表面の酸化皮膜の抵抗が大きくなってブラシ抵抗が増大する可能性がある。ブラシ抵抗が増大すると、電流が流れ難くなるため、低圧ポンプ13の吐出流量の低下を引き起こすという問題がある。
この対策として、本実施例1では、ECU39により後述する図2乃至図4の各ルーチンを実行することで、ブラシクリーニング制御を次のようにして実行する。
まず、ブラシ抵抗情報(ブラシ抵抗又はこれと相関関係を有する情報)として、低圧ポンプ13の抵抗(ブラシ抵抗、コイル抵抗、配線抵抗等を含んだ抵抗)を算出する。ブラシ抵抗が増加すると、低圧ポンプ13の抵抗も増加するため、低圧ポンプ13の抵抗は、ブラシ抵抗を精度良く反映した情報となる。従って、ブラシ抵抗情報として低圧ポンプ13の抵抗を用いることで、ブラシ抵抗を精度良く評価することができる。
そして、低圧ポンプ13の抵抗が所定の基準値に対して所定値以上増加したとき(ブラシ抵抗の増加方向に所定値以上変化したとき)に、低圧ポンプ13の印加電圧を所定電圧(例えばブラシ表面の酸化皮膜を適度に破壊するのに必要な最低電圧又はそれよりも少し高い電圧)以上に保持するブラシクリーニング制御を実施する。
このように、低圧ポンプ13の抵抗が基準値に対して所定値以上増加したときに、ブラシクリーニング制御を実施することで、低圧ポンプ13のブラシ表面の酸化皮膜の抵抗が大きくなってブラシ抵抗がある程度増大したときに、ブラシクリーニング制御を実施することができる。このブラシクリーニング制御では、低圧ポンプ13の印加電圧を所定電圧以上に保持することで、ブラシ表面に発生する火花によりブラシ表面の酸化皮膜を適度に破壊して、ブラシ抵抗を減少させることができる。
本実施例1では、ブラシクリーニング制御の際に、低圧側目標燃圧(低圧ポンプ13の目標吐出燃圧)をクリーニング時目標燃圧に設定することで低圧ポンプ13の印加電圧を所定電圧以上に保持するようにしている。
また、本実施例1では、低圧ポンプ13の車両組付時(工場等で低圧ポンプ13を組み付けたときやディーラ等で低圧ポンプ13を交換したとき)又はその直後に算出された低圧ポンプ13の抵抗(ブラシ抵抗情報)を基準値として記憶する。そして、低圧ポンプ13の抵抗が基準値に対して所定値R1 以上増加したときに、ブラシクリーニング制御を実施する。このブラシクリーニング制御の開始後に低圧ポンプ13の抵抗が基準値から所定値R2 以内の範囲になったときに、ブラシクリーニング制御を終了する。
ところで、ブラシの磨耗によりブラシ抵抗が増大している場合には、ブラシクリーニング制御を実施しても、ブラシ抵抗を減少させることができない。そこで、本実施例1では、ブラシクリーニング制御を所定時間以上実施してもブラシクリーニング制御の効果が現れない場合には、ブラシの磨耗によりブラシ抵抗が増大していると判断して、ブラシクリーニング制御を中止するようにしている。
以下、本実施例1でECU39が実行する図2乃至図4の各ルーチンの処理内容を説明する。
[低圧側燃圧制御ルーチン]
図2に示す低圧側燃圧制御ルーチンは、ECU39の電源オン中に所定周期(例えば20ms周期)で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいうポンプ制御手段及びクリーニング制御手段としての役割を果たす。
本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、エンジン回転速度Ne と燃料温度Tf とに応じたベース低圧側目標燃圧Pftg.b をマップ等により算出する。ここで、ベース低圧側目標燃圧Pftg.b は、ベーパの防止に必要な燃圧(高圧ポンプ16の燃料吸入時の圧力低下による燃料の減圧沸騰を防止できる最低燃圧又はそれよりも少し高い燃圧)である。ベース低圧側目標燃圧Pftg.b のマップは、エンジン回転速度Ne に応じて高圧ポンプ16の回転速度が変化して燃料吸入時の圧力低下量が変化し、燃料温度Tf に応じて燃料が減圧沸騰する燃圧が変化することを考慮して、ベース低圧側目標燃圧Pftg.b がベーパの防止に必要な燃圧になるように設定されている。尚、燃料温度Tf は、温度センサで検出するようにしても良いし、或は、エンジンの冷却水温、油温等のうちの少なくとも一つに基づいて推定するようにしても良い。
この後、ステップ102に進み、後述する図3のブラシクリーニング制御実施判定ルーチンを実行して、低圧ポンプ13の抵抗Rfpが基準値Rfplrn に対して所定値R1 以上増加したときに、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を所定燃圧P1 (例えば550kPa)に設定する。
この後、ステップ103に進み、ベース低圧側目標燃圧Pftg.b とクリーニング時目標燃圧Pftg.c のうちの大きい方を選択して最終的な低圧側目標燃圧Pftg とする。クリーニング時目標燃圧Pftg.c が所定燃圧P1 に設定されている場合は、クリーニング時目標燃圧Pftg.c (=所定燃圧P1 )が選択されて最終的な低圧側目標燃圧Pftg となる。
この後、ステップ104に進み、インジェクタ噴射量×2(各気筒の燃料噴射弁35の燃料噴射量をエンジン一回転あたりに換算)にエンジン回転速度Ne を乗算してエンジン要求噴射量Qeng を求めた後、ステップ105に進み、低圧側目標燃圧Pftg に応じた固定リターン流量Qrt(固定リターン配管17に流す燃料の流量。オリフィス22の開口面積により流量が決まる。)をマップ等により算出する。
この後、ステップ106に進み、エンジン要求噴射量Qeng に固定リターン流量Qrtを加算して低圧ポンプ13の要求吐出流量Qfpを求める。
Qfp=Qeng +Qrt
この後、ステップ107に進み、低圧側目標燃圧Pftg (低圧ポンプ13の目標吐出燃圧)と要求吐出流量Qfpとに応じたベース印加電圧Vbaseをマップ等により算出する。ベース印加電圧Vbaseのマップは、予め標準的な低圧ポンプ13の作動特性(低圧ポンプ13の印加電圧と吐出流量と吐出燃圧との関係)に基づいて作成され、ECU39のROMに記憶されている。
この後、ステップ108に進み、低圧側燃圧センサ24で検出した低圧燃料系内の燃圧Pf (低圧ポンプ13の吐出燃圧)と低圧側目標燃圧Pftg との偏差に基づいてPI制御等によりF/B補正量Vfbを算出する。
この後、ステップ109に進み、ベース印加電圧VbaseにF/B補正量Vfbを加算して最終的な印加電圧Vfpを求める。
Vfp=Vbase+Vfb
この後、ステップ110に進み、後述する図4のブラシクリーニング制御終了判定ルーチンを実行して、低圧ポンプ13の抵抗Rfpが基準値Rfplrn から所定値R2 以内の範囲になったときに、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を最低燃圧(例えば0kPa)に設定する。
この後、ステップ111に進み、低圧ポンプ13に印加電圧Vfpを印加するように低圧ポンプ駆動回路40に指令する(制御信号を出力する)。
以上の処理により、低圧側燃圧センサ24で検出した低圧燃料系内の燃圧Pf を低圧側目標燃圧Pftg に一致させるように低圧ポンプ13の印加電圧VfpをF/B補正する低圧側燃圧F/B制御を実行する。また、低圧側目標燃圧Pftg がクリーニング時目標燃圧Pftg.c (=所定燃圧P1 )に設定された場合には、低圧側燃圧F/B制御により低圧ポンプ13の印加電圧Vfpが所定電圧(例えばブラシ表面の酸化皮膜を適度に破壊するのに必要な最低電圧又はそれよりも少し高い電圧)以上に保持されて、ブラシクリーニング制御が実施される。
[ブラシクリーニング制御実施判定ルーチン]
図3に示すブラシクリーニング制御実施判定ルーチンは、前記図2の低圧側燃圧制御ルーチンのステップ102で実行されるサブルーチンであり、特許請求の範囲でいうクリーニング制御手段としての役割を果たす。
本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、低圧ポンプ13の印加電圧Vfpと低圧側燃圧センサ24で検出した低圧燃料系内の燃圧Pf (低圧ポンプ13の吐出燃圧)とに基づいて低圧ポンプ13の通電電流Ifpをマップ等により算出する。通電電流Ifpのマップは、予め標準的な低圧ポンプ13の作動特性(低圧ポンプ13の印加電圧と通電電流と吐出燃圧との関係)に基づいて作成され、ECU39のROMに記憶されている。尚、低圧ポンプ13の通電電流Ifpは、電流センサで検出するようにしても良い。
この後、ステップ202に進み、抵抗演算条件が成立しているか否かを、例えば、低圧ポンプ13の通電電流Ifpが所定値以上であること、低圧ポンプ13の通電電流Ifpが安定していること等の条件が全て成立しているか否かによって判定する。
このステップ202で、抵抗演算条件が不成立であると判定された場合には、ステップ203以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ202で、抵抗演算条件が成立していると判定された場合には、ステップ203に進み、低圧ポンプ13の印加電圧Vfpを通電電流Ifpで除算して低圧ポンプ13の抵抗Rfpを求める。
Rfp=Vfp/Ifp
この後、ステップ204に進み、基準値学習条件が成立しているか否かを、例えば、低圧ポンプ13の車両組付時又はその直後であること、ECU39のバックアップRAM等(図示せず)のクリア後で基準値Rfplrn を未学習状態であること等のうちのいずれか一つの条件が成立しているか否かによって判定する。ここで、低圧ポンプ13の車両組付時は、例えば、工場等で低圧ポンプ13を組み付けたときやディーラ等で低圧ポンプ13を交換したときである。
このステップ204で、基準値学習条件が成立していると判定された場合には、ステップ205に進み、今回算出された低圧ポンプ13の抵抗Rfpを基準値Rfplrn として学習し、その基準値Rfplrn をECU39のバックアップRAM等に記憶する。
Rfplrn =Rfp
この後、ステップ206に進み、ブラシ磨耗判定フラグXwareが「0」であるか否かを判定する。このブラシ磨耗判定フラグXwareは、後述する図4のルーチンにより、ブラシクリーニング制御を所定時間T以上実施してもブラシクリーニング制御の効果が現れない場合に「1」にセットされる。
このステップ206で、ブラシ磨耗判定フラグXwareが「0」であると判定された場合には、ステップ207に進み、クリーニング実施フラグXclean が「0」であるか否かを判定する。
このステップ207で、クリーニング実施フラグXclean が「0」であると判定された場合には、ステップ208に進み、低圧ポンプ13の抵抗Rfpと基準値Rfplrn との差が所定値R1 以上(低圧ポンプ13の抵抗Rfpが基準値Rfplrn に対して所定値R1 以上増加した)か否かを判定する。ここで、所定値R1 は、後述する所定値R2 よりも大きい値(例えば0.15Ω)に設定されている(R1 >R2 )。
このステップ208で、低圧ポンプ13の抵抗Rfpと基準値Rfplrn との差が所定値R1 よりも小さいと判定された場合には、ステップ209に進み、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を最低燃圧P2 (例えば0kPa)に設定した後、ステップ210に進み、クリーニング実施フラグXclean を「0」に維持する。この場合、ブラシクリーニング制御は実施されない。
一方、上記ステップ208で、低圧ポンプ13の抵抗Rfpと基準値Rfplrn との差が所定値R1 以上(低圧ポンプ13の抵抗Rfpが基準値Rfplrn に対して所定値R1 以上増加した)と判定された場合には、ステップ211に進み、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を所定燃圧P1 (例えば550kPa)に設定した後、ステップ212に進み、クリーニング実施フラグXclean を「1」にセットする。この場合、ブラシクリーニング制御が実施される。
その後、上記ステップ207で、クリーニング実施フラグXclean が「1」であると判定された場合には、クリーニング実施フラグXclean を「1」に維持したまま、本ルーチンを終了する。
また、上記ステップ206で、ブラシ磨耗判定フラグXwareが「1」であると判定された場合には、ステップ209に進み、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を「0」に設定した後、ステップ210に進み、クリーニング実施フラグXclean を「0」にリセットするか又は維持する。この場合、ブラシクリーニング制御が中止されるか又は実施されない。
[ブラシクリーニング制御終了判定ルーチン]
図4に示すブラシクリーニング制御終了判定ルーチンは、前記図2の低圧側燃圧制御ルーチンのステップ111で実行されるサブルーチンであり、特許請求の範囲でいうクリーニング制御手段としての役割を果たす。
本ルーチンが起動されると、まず、ステップ301で、クリーニング実施フラグXclean が「1」である(ブラシクリーニング制御が実施されている)か否かを判定する。
このステップ301で、クリーニング実施フラグXclean が「0」である(ブラシクリーニング制御が実施されていない)と判定された場合には、ステップ302以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ301で、クリーニング実施フラグXclean が「1」である(ブラシクリーニング制御が実施されている)と判定された場合には、ステップ302に進み、低圧ポンプ13の抵抗Rfpと基準値Rfplrn との差が所定値R2 以下(低圧ポンプ13の抵抗Rfpが基準値Rfplrn から所定値R2 以内の範囲)か否かを判定する。ここで、所定値R2 は、前述した所定値R1 よりも小さい値(例えば0.05Ω)に設定されている(R1 >R2 )。
このステップ302で、低圧ポンプ13の抵抗Rfpと基準値Rfplrn との差が所定値R2 よりも大きいと判定された場合には、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を所定燃圧P1 (例えば550kPa)に維持すると共に、クリーニング実施フラグXclean を「1」に維持したまま、ステップ305に進む。
一方、上記ステップ302で、低圧ポンプ13の抵抗Rfpと基準値Rfplrn との差が所定値R2 以下(低圧ポンプ13の抵抗Rfpが基準値Rfplrn から所定値R2 以内の範囲)と判定された場合には、低圧ポンプ13の抵抗Rfpが基準値Rfplrn 付近に復帰したと判断する。この場合、ステップ303に進み、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を最低燃圧P2 (例えば0kPa)に設定した後、ステップ304に進み、クリーニング実施フラグXclean を「0」にリセットする。これにより、ブラシクリーニング制御が終了される。
この後、ステップ305に進み、ブラシクリーニング制御の開始から所定時間T以上経過したか否かを判定し、所定時間T以上経過していなければ、ステップ307に進み、ブラシ磨耗判定フラグXwareを「0」に維持する。
その後、上記ステップ305で、ブラシクリーニング制御の開始から所定時間T以上経過したと判定された場合には、ステップ306に進み、低圧ポンプ13の抵抗Rfpと基準値Rfplrn との差が所定値R1 以上か否かを判定する。
このステップ306で、低圧ポンプ13の抵抗Rfpと基準値Rfplrn との差が所定値R1 よりも小さいと判定された場合には、ステップ307に進み、ブラシ磨耗判定フラグXwareを「0」に維持する。
一方、上記ステップ306で、低圧ポンプ13の抵抗Rfpと基準値Rfplrn との差が所定値R1 以上と判定された場合には、ブラシクリーニング制御を所定時間T以上実施してもブラシクリーニング制御の効果が現れないため、ブラシの磨耗によりブラシ抵抗が増大していると判断する。この場合、ステップ308に進み、ブラシ磨耗判定フラグXwareを「1」にセットする。
以上説明した本実施例1では、ブラシ抵抗情報として低圧ポンプ13の抵抗を算出し、低圧ポンプ13の抵抗が基準値に対して所定値R1 以上増加したときに、低圧ポンプ13の印加電圧を所定電圧以上に保持するブラシクリーニング制御を実施するようにしている。このようにすれば、低圧ポンプ13のブラシ表面の酸化皮膜の抵抗が大きくなってブラシ抵抗がある程度増大したときに、ブラシクリーニング制御を実施することができる。このブラシクリーニング制御では、低圧ポンプ13の印加電圧を所定電圧以上に保持することで、ブラシ表面に発生する火花によりブラシ表面の酸化皮膜を適度に破壊して、ブラシ抵抗を減少させることができる。これにより、ブラシ抵抗が過剰に増大することを未然に防止することができ、コストアップや燃費の低下を招くことなく、低圧ポンプ13のブラシ抵抗の増大による吐出流量の低下を防止することができる。
また、本実施例1では、低圧ポンプ13の車両組付時(工場等で低圧ポンプ13を組み付けたときやディーラ等で低圧ポンプ13を交換したとき)又はその直後に算出された低圧ポンプ13の抵抗(ブラシ抵抗情報)を基準値として記憶するようにしている。このようにすれば、現在使用している低圧ポンプ13が新品状態のときの低圧ポンプ13の抵抗を基準にして、現在の低圧ポンプ13の抵抗を評価することができるため、低圧ポンプ13のコイル抵抗や配線抵抗等の個体差(製造ばらつき)の影響を排除して、ブラシ抵抗の変化による低圧ポンプ13の抵抗の変化分を精度良く評価することができる。
更に、本実施例1では、ブラシクリーニング制御の際に、低圧側目標燃圧(低圧ポンプ13の目標吐出燃圧)をクリーニング時目標燃圧に設定することで低圧ポンプ13の印加電圧を所定電圧以上に保持するようにしている。このようにすれば、低圧側燃圧F/B制御を利用してブラシクリーニング制御を実施することができ、ブラシクリーニング制御を実施するための演算処理を簡単化することができる。
また、本実施例1では、ブラシクリーニング制御の開始後に低圧ポンプ13の抵抗が基準値から所定値R2 以内の範囲になったときに、ブラシクリーニング制御を終了するようにしている。このようにすれば、低圧ポンプ13の抵抗が基準値付近(基準値から所定値R2 以内の範囲)に復帰するまでブラシクリーニング制御を継続することができ、ブラシ抵抗を確実に減少させることができる。
また、本実施例1では、ブラシクリーニング制御を所定時間以上実施してもブラシクリーニング制御の効果が現れない場合には、ブラシの磨耗によりブラシ抵抗が増大していると判断して、ブラシクリーニング制御を中止するようにしている。このようにすれば、ブラシクリーニング制御を無駄に実施し続けることを回避できると共に、ブラシクリーニング制御によりブラシの磨耗が促進されることを防止することができる。
次に、図5及び図6を用いて本発明の実施例2を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
本実施例2では、ECU39により前記実施例1で説明した図2のルーチンと後述する図5及び図6の各ルーチンを実行することで、ブラシクリーニング制御を次のようにして実行する。
低圧側燃圧F/B制御のF/B補正量をブラシ抵抗情報として用いる。ブラシ抵抗が増加すると、低圧ポンプ13の通電電流が低下して吐出流量が低下し、それに伴って吐出燃圧が低下してF/B補正量が増加するため、F/B補正量は、ブラシ抵抗を精度良く反映した情報となる。従って、ブラシ抵抗情報としてF/B補正量を用いることで、ブラシ抵抗を精度良く評価することができる。
そして、F/B補正量が所定の基準値に対して所定値以上増加したとき(ブラシ抵抗の増加方向に所定値以上変化したとき)に、低圧ポンプ13の印加電圧を所定電圧以上に保持するブラシクリーニング制御を実施する。
以下、本実施例2でECU39が実行する図5及び図6の各ルーチンの処理内容を説明する。
[ブラシクリーニング制御実施判定ルーチン]
図5に示すブラシクリーニング制御実施判定ルーチンでは、まず、ステップ401で、クリーニング判定実施条件が成立しているか否かを、例えば、低圧ポンプ13の印加電圧Vfpが安定していること、低圧側燃圧F/B制御の実行条件が成立していること、エンジンの運転条件が安定していること等の条件が全て成立しているか否かによって判定する。
このステップ401で、クリーニング判定実施条件が不成立であると判定された場合には、ステップ402以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ401で、クリーニング判定実施条件が成立していると判定された場合には、テップ402に進み、基準値学習条件が成立しているか否かを、例えば、低圧ポンプ13の車両組付時又はその直後であること、ECU39のバックアップRAM等のクリア後で基準値Vfblrn を未学習状態であること等のうちのいずれか一つの条件が成立しているか否かによって判定する。
このステップ402で、基準値学習条件が成立していると判定された場合には、ステップ403に進み、今回算出された低圧側燃圧F/B制御のF/B補正量Vfbを基準値Vfblrn として学習し、その基準値Vfblrn をECU39のバックアップRAM等に記憶する。
Vfblrn =Vfb
この後、ステップ404に進み、ブラシ磨耗判定フラグXwareが「0」であるか否かを判定する。このステップ404で、ブラシ磨耗判定フラグXwareが「0」であると判定された場合には、ステップ405に進み、クリーニング実施フラグXclean が「0」であるか否かを判定する。
このステップ405で、クリーニング実施フラグXclean が「0」であると判定された場合には、ステップ406に進み、F/B補正量Vfbと基準値Vfblrn との差が所定値V1 以上(F/B補正量Vfbが基準値Vfblrn に対して所定値V1 以上増加した)か否かを判定する。ここで、所定値V1 は、後述する所定値V2 よりも大きい値(例えば0.8V)に設定されている(V1 >V2 )。
このステップ406で、F/B補正量Vfbと基準値Vfblrn との差が所定値V1 よりも小さいと判定された場合には、ステップ407に進み、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を最低燃圧P2 (例えば0kPa)に設定した後、ステップ408に進み、クリーニング実施フラグXclean を「0」に維持する。この場合、ブラシクリーニング制御は実施されない。
一方、上記ステップ406で、F/B補正量Vfbと基準値Vfblrn との差が所定値V1 以上(F/B補正量Vfbが基準値Vfblrn に対して所定値V1 以上増加した)と判定された場合には、ステップ409に進み、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を所定燃圧P1 (例えば550kPa)に設定した後、ステップ410に進み、クリーニング実施フラグXclean を「1」にセットする。この場合、ブラシクリーニング制御が実施される。
その後、上記ステップ405で、クリーニング実施フラグXclean が「1」であると判定された場合には、クリーニング実施フラグXclean を「1」に維持したまま、本ルーチンを終了する。
また、上記ステップ404で、ブラシ磨耗判定フラグXwareが「1」であると判定された場合には、ステップ407に進み、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を「0」に設定した後、ステップ408に進み、クリーニング実施フラグXclean を「0」にリセットするか又は維持する。この場合、ブラシクリーニング制御が中止されるか又は実施されない。
[ブラシクリーニング制御終了判定ルーチン]
図6に示すブラシクリーニング制御終了判定ルーチンでは、まず、ステップ301で、クリーニング実施フラグXclean が「1」であるか否かを判定する。
このステップ301で、クリーニング実施フラグXclean が「1」である(ブラシクリーニング制御が実施されている)と判定された場合には、ステップ502に進み、F/B補正量Vfbと基準値Vfblrn との差が所定値V2 以下(F/B補正量Vfbが基準値Vfblrn から所定値V2 以内の範囲)が否かを判定する。ここで、所定値V2 は、前述した所定値V1 よりも小さい値(例えば0.2V)に設定されている(V1 >V2 )。
このステップ502で、F/B補正量Vfbと基準値Vfblrn との差が所定値V2 よりも大きいと判定された場合には、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を所定燃圧P1 (例えば550kPa)に維持すると共に、クリーニング実施フラグXclean を「1」に維持したまま、ステップ506に進む。
一方、上記ステップ502で、F/B補正量Vfbと基準値Vfblrn との差が所定値V2 以下(F/B補正量Vfbが基準値Vfblrn から所定値V2 以内の範囲)と判定された場合には、F/B補正量Vfbが基準値Vfblrn 付近に復帰したと判断する。この場合、ステップ503に進み、クリーニング時目標燃圧Pftg.c を最低燃圧P2 (例えば0kPa)に設定した後、ステップ504に進み、クリーニング実施フラグXclean を「0」にリセットする。これにより、ブラシクリーニング制御が終了される。
この後、ステップ505に進み、燃圧F/B補正量の基準値Vfblrn の更新処理を実施する。燃圧F/B補正量はブラシ抵抗の変化の他、燃圧F/B補正量に影響を及ぼす要因、例えば燃料フィルタ18の目詰まりによる圧損増加等の影響で経時変化することを考慮して、例えば、次式により基準値Vfblrn を少しづつ更新する。
Vfblrn =Vfblrn +(Vfblrn −Vfb)/4
この後、ステップ506に進み、ブラシクリーニング制御の開始から所定時間T以上経過したか否かを判定し、所定時間T以上経過していなければ、ステップ508に進み、ブラシ磨耗判定フラグXwareを「0」に維持する。
その後、上記ステップ506で、ブラシクリーニング制御の開始から所定時間T以上経過したと判定された場合には、ステップ507に進み、F/B補正量Vfbと基準値Vfblrn との差が所定値V1 以上か否かを判定する。
このステップ507で、F/B補正量Vfbと基準値Vfblrn との差が所定値V1 よりも小さいと判定された場合には、ステップ508に進み、ブラシ磨耗判定フラグXwareを「0」に維持する。
一方、上記ステップ507で、F/B補正量Vfbと基準値Vfblrn との差が所定値V1 以上と判定された場合には、ブラシクリーニング制御を所定時間T以上実施してもブラシクリーニング制御の効果が現れないため、ブラシの磨耗によりブラシ抵抗が増大していると判断する。この場合、ステップ509に進み、ブラシ磨耗判定フラグXwareを「1」にセットする。
以上説明した本実施例2においても前記実施例1とほぼ同様の効果を得ることができる。
尚、上記各実施例1,2では、低圧ポンプ13の抵抗又は低圧側燃圧F/B制御のF/B補正量をブラシ抵抗情報として用いるようにしたが、これに限定されず、例えば、低圧ポンプ13のモータ23のブラシ抵抗を検出又は推定し、そのブラシ抵抗をブラシ抵抗情報として用いるようにしても良い。
また、上記各実施例1,2では、低圧ポンプ13の車両組付時又はその直後に算出されたブラシ抵抗情報を基準値とするようにしたが、これに限定されず、例えば、ブラシ抵抗情報の基準値を予め設定した固定値(標準的な低圧ポンプ13が新品状態のときのブラシ抵抗情報)としても良い。
また、上記各実施例1,2では、ブラシクリーニング制御の際に、低圧側目標燃圧(低圧ポンプ13の目標吐出燃圧)をクリーニング時目標燃圧に設定することで、間接的に低圧ポンプ13の印加電圧を所定電圧以上に保持するようにしたが、これに限定されず、低圧ポンプ13の印加電圧を直接操作して、低圧ポンプ13の印加電圧を所定電圧以上に保持するようにしても良い。この場合、燃圧に応じた所定の印加電圧では無く、更に高い電圧(例えばバッテリ電圧を直接印加する)を印加して短時間にクリーニングを実施することができるメリットはあるが、目標燃圧と実現燃圧に乖離が生じる為、目標燃圧F/B手段を停止するなどの処置を講じておく必要がある。
また、上記各実施例1,2では、低圧ポンプと高圧ポンプを備えたシステムに本発明を適用したが、これに限定されず、低圧ポンプ(ブラシ付きモータを駆動源とする燃料ポンプ)のみを備えたシステムに本発明を適用しても良い。
13…低圧ポンプ(燃料ポンプ)、23…モータ、24…低圧側燃圧センサ、39…ECU(クリーニング制御手段,ポンプ制御手段)

Claims (7)

  1. ブラシ付きモータ(23)を駆動源とする燃料ポンプ(13)の印加電圧を内燃機関の運転条件に応じて制御する燃料ポンプの制御装置において、
    前記モータ(23)のブラシ抵抗又はこれと相関関係を有する情報(以下これらを「ブラシ抵抗情報」と総称する)が所定の基準値に対して前記ブラシ抵抗の増加方向に所定値以上変化したときに、前記燃料ポンプ(13)の印加電圧を所定電圧以上に保持するブラシクリーニング制御を実施するクリーニング制御手段(39)と、
    前記燃料ポンプ(13)の吐出燃圧を検出する燃圧センサ(24)と、
    前記燃圧センサ(24)で検出した吐出燃圧を目標吐出燃圧に一致させるように前記燃料ポンプ(13)の印加電圧をフィードバック補正する燃圧フィードバック制御を実行するポンプ制御手段(39)と、を備え、
    前記クリーニング制御手段は、
    ベーパの防止に必要な燃圧であるベース低圧側目標燃圧と、予め設定されたクリーニング時目標燃圧と、のうちの大きい方の燃圧を、前記目標吐出燃圧として設定することにより、前記ブラシクリーニング制御を実行することを特徴とする燃料ポンプの制御装置。
  2. 前記クリーニング制御手段(39)は、前記燃料ポンプ(13)の印加電圧と通電電流とに基づいて前記燃料ポンプ(13)の抵抗を算出し、該燃料ポンプ(13)の抵抗を前記ブラシ抵抗情報として用いることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプの制御装置。
  3. 前記燃料ポンプ(13)の吐出燃圧を検出する燃圧センサ(24)と、
    前記燃圧センサ(24)で検出した吐出燃圧を目標吐出燃圧に一致させるように前記燃料ポンプ(13)の印加電圧をフィードバック補正する燃圧フィードバック制御を実行するポンプ制御手段(39)とを備え、
    前記クリーニング制御手段(39)は、前記燃圧フィードバック制御のフィードバック補正量を前記ブラシ抵抗情報として用いることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプの制御装置。
  4. 前記クリーニング制御手段(39)は、前記燃料ポンプ(13)の車両組付時又はその直後に算出された前記ブラシ抵抗情報を前記基準値とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料ポンプの制御装置。
  5. 前記クリーニング制御手段(39)は、前記ブラシクリーニング制御の際に、前記燃料ポンプ(13)の目標吐出燃圧をクリーニング時目標燃圧に設定することで前記燃料ポンプ(13)の印加電圧を前記所定電圧以上に保持することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料ポンプの制御装置。
  6. 前記クリーニング制御手段(39)は、前記ブラシクリーニング制御の開始後に前記ブラシ抵抗情報が前記基準値から所定値以内の範囲になったときに前記ブラシクリーニング制御を終了することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃料ポンプの制御装置。
  7. 前記クリーニング制御手段(39)は、前記ブラシクリーニング制御を所定時間以上実施しても該ブラシクリーニング制御の効果が現れない場合には、前記ブラシクリーニング制御を中止することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の燃料ポンプの制御装置。
JP2014013742A 2014-01-28 2014-01-28 燃料ポンプの制御装置 Active JP6206218B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014013742A JP6206218B2 (ja) 2014-01-28 2014-01-28 燃料ポンプの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014013742A JP6206218B2 (ja) 2014-01-28 2014-01-28 燃料ポンプの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015142435A JP2015142435A (ja) 2015-08-03
JP6206218B2 true JP6206218B2 (ja) 2017-10-04

Family

ID=53772461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014013742A Active JP6206218B2 (ja) 2014-01-28 2014-01-28 燃料ポンプの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6206218B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102018211239A1 (de) * 2018-07-07 2020-01-09 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Betreiben eines Elektromotors für eine elektrische Bremseinrichtung

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04174488A (ja) * 1990-11-07 1992-06-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置のクリーニング装置
JP2000098839A (ja) * 1998-09-17 2000-04-07 Ricoh Co Ltd クリーニング装置を備えた画像形成装置
JP3948300B2 (ja) * 2002-02-15 2007-07-25 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP2006211825A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2008291756A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Denso Corp 燃料ポンプの故障診断装置
JP5483309B2 (ja) * 2008-10-31 2014-05-07 愛三工業株式会社 燃料ポンプ用モータの制御装置
JP2011193544A (ja) * 2010-03-11 2011-09-29 Toyota Motor Corp 生成物除去装置
JP6069815B2 (ja) * 2011-02-16 2017-02-01 日産自動車株式会社 アイドルストップ制御装置
JP5712830B2 (ja) * 2011-07-13 2015-05-07 株式会社アドヴィックス 電気モータ用のブラシ摩耗判定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015142435A (ja) 2015-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5234431B2 (ja) 筒内噴射式内燃機関の燃圧制御装置
US9587579B2 (en) Current pulsing control methods for lift fuel pumps
CN102159821A (zh) 用于内燃发动机的燃料供给装置和燃料供给方法
US20160102779A1 (en) Method for predefining a current in a solenoid valve
JP6079487B2 (ja) 高圧ポンプの制御装置
JP2010112319A (ja) 燃料ポンプの制御装置
JP2015014221A (ja) 高圧ポンプの制御装置
JP6146274B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2016205368A (ja) 高圧ポンプの制御装置
JP6044366B2 (ja) 高圧ポンプの制御装置
JP4032356B2 (ja) 燃料噴射装置
JP6206218B2 (ja) 燃料ポンプの制御装置
JP2010196472A (ja) 内燃機関の燃料供給制御装置
JP2010116835A (ja) 筒内噴射式内燃機関の高圧ポンプ制御装置
JP2004060561A (ja) 増圧型燃料噴射装置
JP5692131B2 (ja) 高圧ポンプの制御装置
JP2013231362A (ja) 燃料圧力制御装置
WO2016189803A1 (ja) 内燃機関の高圧ポンプ制御装置
JP4670832B2 (ja) 圧力制御装置及び燃料噴射制御システム
JP2013015067A (ja) 燃料供給装置
JP2016180372A (ja) 燃圧制御装置
JP5640880B2 (ja) 内燃機関の燃料供給装置
JP5716684B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御システム
JP2005351199A (ja) エンジン制御システム
JP2007187113A (ja) 内燃機関の燃料供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160128

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160307

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170821

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6206218

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250