JP6205699B2 - 楽譜表示装置、楽譜表示方法、および当該楽譜表示方法を実現するためのプログラム - Google Patents

楽譜表示装置、楽譜表示方法、および当該楽譜表示方法を実現するためのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、表示装置上に楽譜を表示する楽譜表示装置、楽譜表示方法、および当該楽譜表示方法を実現するためのプログラムに関する。
表示装置上に楽譜を表示する楽譜表示装置は、従来からよく利用されている。
このような楽譜表示装置として、表示装置上に複数パートからなる曲の楽譜を表示するものがある(たとえば、特許文献1参照)。この従来の楽譜表示装置では、ユーザの音楽スキルレベルに応じて楽譜に表示する情報の種類を選定するようにしている。特許文献1の図3(a)は、比較的高い音楽スキルレベルに対応した楽譜を示し、その楽譜上には、コードトラックのコード(和音)ネームが記載されている。
このように、表示装置上に複数パートからなる曲の楽譜を表示し、その楽譜を見ながら、楽器を用いて、一人で複数パートを同時に演奏することがある。その楽器として、オルガンを例に取れば、演奏者は一般的に、上鍵盤を使って右手でメロディーを弾き、下鍵盤を使って左手でコードを弾き、ペダル鍵盤を使って左足でベースを弾くことにより演奏する。この場合、表示される楽譜は、後述する図5(a)に示されるように、右手パート用、左手パート用および左足パート用の3段で構成される。
同図(a)のような3段構成の楽譜(3段譜)を見ながら、右手、左手および左足を使って演奏する場合、演奏者は、次のいずれかの方法を採る必要がある。すなわち、
A.3段譜の各段の楽譜を読み、右手、左手および左足で弾くべき音符を理解する;
B.コードネーム(図示例では、“C”,“Em”,“F”,“C”)によって左手と左足で弾くべき音符を判断し、右手で弾くべき音符は、上段の楽譜を読むことで判断する(ヘ音記号が付された楽譜、つまり中段と下段の楽譜は読まない)。
上記A.の方法を採った場合、楽譜(五線譜)をぱっと見ただけで各音符が鍵盤上のどの鍵に相当するか判断できるようになるには、それなりの経験が必要である。さらに、図示例の楽譜では、ト音記号とヘ音記号の両方を読めなければならない。このように、演奏しながら3段譜のすべての音符を読むことは難易度が高く、特に初心の演奏者にとっては、非常に困難である。
一方、上記B.の方法を採った場合、上段の楽譜だけ読めばよいので、楽譜を読む困難さは、上記A.の方法を採った場合より減少するものの、演奏者は、コードネームを読み、読んだコードネームからそのコードの構成音や鍵盤の押さえ方を連想しなければならない。つまり、コードに対する知識が必要となるので、この場合でも、初心の演奏者にとっては、非常に困難である。これに対処するために、演奏前に各コードの構成音と鍵盤の押さえ方を覚えておき、演奏時には、楽譜上の音符を1つ1つ読むのではなく、楽譜上のコードネームから「コードを変えるタイミング」と「どのコードに変えるか」の手がかりを得て、あらかじめ覚えておいた押さえ方で鍵盤を押さえる方法が考えられる。この方法を採れば、実質的に音符を読むのは上段の楽譜だけとなるので、演奏者の楽譜を読む負担はより減少する。
特許第4075565号公報
しかし、上記B.の方法を採り、さらに、事前に各コードの構成音と鍵盤の押さえ方を覚えておく方法を採ったとしても、右手(メロディー)パートの音符を読みながらコードネームを読むことは、依然として、初心の演奏者にとって負担が大きい。
また、コードネームは通常、たとえば図5(a)の第3小節に示されるように、同じコードを押さえ直す場合には、再度表示されないため、初心の演奏者は、どのタイミングでコードを押さえ直すべきか分からない。
本発明は、この点に着目してなされたものであり、所定のパートは音符を読んで演奏し、その他のパートはコード情報に基づいて演奏する場合に、演奏者に対して、所定のパートの譜読みを妨げずに、コード情報をより判別し易く提示することが可能となる楽譜表示装置、楽譜表示方法、および当該楽譜表示方法を実現するためのプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の楽譜表示装置は、複数パートからなる楽譜情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された楽譜情報に基づいて楽譜を表示する表示手段と、前記取得された楽譜情報からコード情報を抽出する抽出手段と、前記表示手段によって表示される楽譜のメロディーパートを、前記抽出手段によって抽出されたコード情報に応じて前記コード情報の種類毎に異った表示態様で表示するように前記表示手段を制御する制御手段とを有し、前記抽出されたコード情報に応じて前記コード情報の種類毎に異なるように表示される表示態様は表示色であり、前記コード情報に対応する各コードのうち、主要コードには所定の表示色が予め対応付けられ、前記コード情報に対応する各コードのうち、前記主要コード以外のその他のコードには適宜表示色が対応付けられ、前記所定の表示色が予め対応付けられる主要コードの数は限られていることを特徴とする。
請求項2に記載の楽譜表示装置は、請求項2の楽譜表示装置において、前記コード情報には、当該コードの音符長が含まれ、前記表示態様には、各コードの音符長を示す音符長表示態様が含まれ、前記制御手段は、前記抽出されたコード情報に含まれるコードの音符長に応じて、当該音符長表示態様を決定することを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項およびにそれぞれ記載の楽譜表示方法およびプログラムは、請求項1と同様の技術的思想によって実現できる。
請求項1,またはに記載の発明によれば、表示手段上に表示される楽譜のメロディーパートが、取得された楽譜情報から抽出されたコード情報に応じてコード情報の種類毎に異った表示態様で表示されるので、演奏者に対して、メロディーパートの譜読みを妨げずに、コード情報をより判別し易く提示することができる。
請求項2に記載の発明によれば、前記抽出されたコード情報に含まれるコードの音符長に応じて、各コードの音符長を示す音符長表示態様が決定され、その音符長表示態様で当該表示態様が表示されるので、コードネームが、たとえば図5(a)の第3小節に示されるように、同じコードを押さえ直す場合に再度表示されないとしても、表示態様は各コードの音符長毎に区切られて表示される。その結果、演奏者は、どのタイミングでコードを押さえ直すべきか容易に認識することができる。
本発明の一実施の形態に係る楽譜表示装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の楽譜表示装置の機能構成を示すブロック図である。 図1の楽譜表示装置、特にCPUが実行する楽譜表示変更処理の手順を示すフローチャートである。 図1のCPUが図3の楽譜表示変更処理を実行する際に使用するコードテーブルの一例を示す図である。 図3の楽譜表示変更処理が実行されたときに図1のタッチパネルディスプレイ上に表示された楽譜の一例を示す図である。 図5(b)の表示態様とは異なった表示態様で表示された色付け領域の一例を示す図である。 簡単な曲((a))と難しい曲((b))のそれぞれの曲全体に亘って、3段譜の上段に色付け領域を表示させた俯瞰図である。 図3の楽譜表示変更処理中のコード変換処理の詳細な手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る楽譜表示装置の概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施の形態の楽譜表示装置は、各種情報を入力するための複数のスイッチを含む設定操作子1と、楽譜表示用のGUI(graphical user interface)を含む各種UI(user interface)を表示するとともに、ユーザが表示された各種UIを、たとえば指で触れることで各種情報を入力するタッチパネルディスプレイ(以下、「タッチパネル」と略して言う)2と、設定操作子1の操作状態を検出する検出回路3と、ユーザによるタッチパネル2上の操作位置や操作圧力などの押圧操作を検出する検出回路4と、上記各種UIをタッチパネル2上に表示させる表示回路5と、装置全体の制御を司るCPU6と、該CPU6が実行する制御プログラムや、各種テーブルデータ等を記憶するROM7と、各種入力情報および演算結果等を一時的に記憶するRAM8と、前記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種データ等を記憶する記憶装置9と、図示しない外部機器を接続し、この外部機器とデータの送受信を行う通信インターフェース(I/F)10と、前記GUIを用いて表示された楽譜を再生して得られた演奏情報等を楽音信号に変換するとともに、その楽音信号に各種効果を付与するための音源・効果回路11と、該音源・効果回路11からの楽音信号を音響に変換する、たとえば、DAC(digital-to-analog converter)やアンプ、スピーカ等のサウンドシステム12とにより構成されている。
上記構成要素3〜11は、バス13を介して相互に接続され、音源・効果回路11にはサウンドシステム12が接続されている。
タッチパネル2は、本実施の形態では、小型のものを採用している。これは、本実施の形態の楽譜表示装置は、掌に載せて片手で操作可能な小型の携帯端末(具体的には、汎用のスレートPC(slate PC)やスマートフォン(smartphone)など)を想定しているからである。もちろん、楽譜表示装置としては、小型の携帯端末に限らず、汎用のPC(パーソナルコンピュータ)を採用してもよい。この場合には、タッチパネルは通常、大型のものが採用される。
記憶装置9は、たとえば、フレキシブルディスク(FD)、ハードディスク(HD)、CD−ROM、DVD(digital versatile disc)、光磁気ディスク(MO)および半導体メモリなどの記憶媒体とその駆動装置である。記憶媒体は、駆動装置から着脱可能であってもよいし、記憶装置9自体が、本実施の形態の楽譜表示装置から着脱可能であってもよい。あるいは、記憶媒体も記憶装置9も着脱不可能であってもよい。なお、記憶装置9(の記憶媒体)には、前述のように、CPU6が実行する制御プログラムも記憶でき、ROM7に制御プログラムが記憶されていない場合には、この記憶装置9に制御プログラムを記憶させておき、それをRAM8に読み込むことにより、ROM7に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU6にさせることができる。このようにすると、制御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。
通信I/F10としては、たとえば、MIDI信号などの音楽信号を専用に送受信する音楽専用有線I/F、USB(universal serial bus)やIEEE1394などの汎用近距離有線I/F、Ethernet(登録商標)などの汎用ネットワークI/F、無線LAN(local area network)やBluetooth(登録商標)などの汎用近距離無線I/F、デジタル電話回線網用の通信I/Fを挙げることができる。本実施の形態では、通信I/F10として、デジタル電話回線網用および/または無線LAN用の通信I/Fを採用している。
音源・効果回路12は、本実施の形態では、ハードウェアのみによって楽音信号を生成し、これに各種効果を付与するものを想定しているが、これに限らず、ソフトウェア処理のみによって楽音信号を生成し、これに各種効果を付与するものであってもよいし、ハードウェアとソフトウェアで処理を分担するようなものでもよい。また、音源・効果回路12を楽譜表示装置の内部に備えるものに限らず、たとえば、通信I/F10を介して接続される外部機器に音源・効果回路12を備えるようにし、楽譜表示装置からは当該外部機器に発音特性制御情報(ベロシティ)を含む発音指示を与えて、当該外部機器にて音響信号を発生させるようにしてもよい。
また本実施の形態では、楽譜表示装置の形態として、上述のようにタッチパネル2を備えた汎用のスレートPCやスマートフォンを想定しているが、タッチパネル形式でない通常のLCD(liquid crystal display)やLED(light emitting diode)と物理的な操作子を備えた楽譜表示専用のハードウェア構成としてもよい。
図2は、本実施の形態の楽譜表示装置の機能構成を示すブロック図であり、同図に示すように、本実施の形態の楽譜表示装置は、楽譜取得部101、コード情報抽出部102、表示制御部103、表示部104および記憶部105によって構成されている。さらに、判定部111およびコード変換部112は、ユーザの指示に応じて追加できるようになっている。このため、判定部111およびコード変換部112は破線で描かれている。
楽譜取得部101、コード情報抽出部102および表示制御部103は、主としてCPU6、ROM7およびRAM8によって構成され、CPU6が後述する図3の楽譜表示変更処理を実行することによって実現される。判定部111およびコード変換部112も、主としてCPU6、ROM7およびRAM8によって構成され、CPU6が後述するコード変換処理を実行することによって実現される。なお、各部101〜103,111および112がそれぞれ営む機能については、後述する。
表示部104は、主として表示回路5およびタッチパネル2によって構成され、楽譜を表示する。
記憶部105は、記憶装置9によって構成され、複数の楽譜データを記憶する。楽譜データは、楽譜を表示するためのデータであり、典型的なものに、楽譜論理データと楽譜画像データがある。楽譜論理データとは、楽譜を構成する各種要素(音符や休符、その他の音楽記号(本実施の形態では、コードネームを含む))を表示するために必要な、各要素の種類を示す種類情報とその表示位置を示す位置情報からなるデータである。一方、楽譜画像データとは、そのまま表示するだけで、楽譜が表示される種類のデータであり、そのデータ形式には、たとえば、BMP(bitmap)、JPEG(JointPhotographic Expert Group)、GIF(graphics interchange format)、TIFF(tagged image file format)、PDF(portable document format)などがある。楽譜データとして、そのいずれを採用してもよいが、本実施の形態では便宜上、楽譜論理データを採用することにする。
以上のように構成された楽譜表示装置が実行する制御処理を、まず図2を参照してその概要を説明し、次に図3〜図8を参照して詳細に説明する。
ユーザが、記憶部105に記憶された複数の楽譜データからいずれか1つの楽譜データを選択して、その表示を指示すると、楽譜取得部101は、当該楽譜データを記憶部105から読み出して、RAM8に設けられた楽譜データ格納領域(図示せず)にロードする。さらに楽譜取得部101は、楽譜データ格納領域にロードされた楽譜データに基づいて、たとえば図5(a)に示すような標準的な楽譜を表示するための画像データを作成し、表示部104に供給する。これにより、表示部104上に標準的な楽譜が表示される。
次に、コード情報抽出部102は、楽譜データ格納領域にロードされた楽譜データに含まれるコード情報を抽出する。抽出するコード情報としては、少なくとも、コードネームおよび音符長である。楽譜データは、本実施の形態では前述のように、楽譜論理データであり、コードネームおよび音符長はすべて、楽譜論理データ内に記載されている。このため、コード情報抽出部102は、それらを楽譜論理データから読み出して抽出する。なお、楽譜データが楽譜画像データである場合には、公知の画像認識方法や文字認識方法を用いて、楽譜画像データからコードネーム(またはコード構成音)および音符長を抽出するようにすればよい。
表示制御部103は、コード情報抽出部102によって抽出されたコード情報(のコードネーム)のそれぞれに色を対応付け、当該各コードネームが表示される位置近傍の楽譜の一部領域を、対応付けられた色で色付けるように、表示部104上の楽譜表示を制御する。
図5(b)は、上記表示制御を行った楽譜の一例を示し、同図(b)には、3段譜の上段(メロディーパート)の楽譜の一部領域201〜204が、コード毎に対応付けられた色で色付けられた様子が描かれている。ただし、図面には色付けすることができないので、色付けられた一部領域(色付け領域)201〜204が分かるように、その領域の外郭が破線で描かれている。なお、色付け領域201〜204は、コード情報に含まれる音符長に応じた長さで色付けられている。
演奏者は、図5(b)の楽譜を見て楽器(たとえば、オルガン)を演奏する場合、右手で弾くべき音符は、[背景技術]欄で前述したB.の方法と同様に、上段の楽譜を読むことで判断するが、左手と左足で弾くべき音符は、このB.の方法と異なり、上段の楽譜に表示された色付け領域201〜204の「色」で判断する。つまり、演奏者は、上段の楽譜を読んでいるときには、コードネームの「文字」を読まずに、「色」を識別する。色の識別は、コードネーム、つまり文字を読むことより遙かに容易であることは、認知心理学の研究により明らかである。
認知心理学の研究によれば、人間の認知プロセスは、「感覚(存在の確認)」→「知覚(前提知識が不要な識別)」→「認知(前提知識が必要な識別)」というように、右に行くに従って難しくなる。そして、色の判別は「知覚」により行われ、コードネーム(文字)の判別は「認知」により行われるので、色の識別は、コードネームを読むことより遙かに容易と言い得る。
演奏者は、事前に「色」と鍵盤(下鍵盤とペダル鍵盤)の押さえ方の対応付けを行い、「色」を見たら反射的に、左手と左足がその「色」に対応付けられた鍵盤上の鍵を押さえるように練習しておく必要がある。この「色」と鍵盤の押さえ方の対応付けを容易に行えるように、本実施の形態の楽譜表示装置は、図5(c)のような対応リスト301〜303を表示部104に表示するようにしている。各対応リスト301〜303には、コードネーム、3段譜の中段と下段をまとめた楽譜(ヘ音記号が付された楽譜)および押鍵鍵が“●”で示された下鍵盤とペダル鍵盤が記載されている。そして、破線で示される枠内が、当該コードに対応付けられた色で色付けされている。
このように、本実施の形態の楽譜表示装置では、演奏者は、3段譜の中段および下段の譜読みは言うまでもなく、コードネームも読まなくてもよい。つまり、譜読みは実質的に上段の楽譜のみになるので、演奏者の譜読みに対する負担を格段に軽減することができる。
また、色付け領域201〜204はコードの音符長に応じた長さで表示されるので、コードネームが、たとえば図5(a)の第3小節に示されるように、同じコードを押さえ直す場合に再度表示されないとしても、色付け領域203a,203bは各コードの音符長毎に区切られて表示されるので、演奏者は、どのタイミングでコードを押さえ直すべきか容易に認識することができる。
なお、判定部111およびコード変換部112が実行する制御処理については、ここでは説明せず、後述する。
次に、この制御処理を詳細に説明する。
図3は、本実施の形態の楽譜表示装置、特にCPU6が実行する楽譜表示変更処理の手順を示すフローチャートである。
本楽譜表示変更処理は、タッチパネル2上に表示された標準的な楽譜(たとえば、図5(a)の標準的な3段譜)の上段(メロディーパート)に色付け領域201〜204を表示する処理である。したがって、本楽譜表示変更処理は、標準的な3段譜がタッチパネル2上に表示された状態で、ユーザがその起動を指示したときに、起動される。
本楽譜表示変更処理は、主として、
(1)色付け領域決定処理(ステップS1〜S11)
(2)対応リスト作成・表示処理(ステップS12)
(3)色付け領域表示処理(ステップS13)
(4)コード変換処理(ステップS100)
によって構成されている。なお(4)コード変換処理は、オプションとして設けられ、ユーザがコード変換処理の実行を指示したときに、起動されて実行される。このため、ステップS100の処理の枠は、破線で描かれている。
本楽譜表示変更処理が起動されると、CPU6は、処理を前記(1)の色付け領域決定処理に進める。この(1)色付け領域決定処理では、まずCPU6は、前記図2のコード情報抽出部102が実行する処理、つまり、前記楽譜データ格納領域にロードされた楽譜データに含まれるコード情報を抽出する処理を実行する(ステップS1)。抽出方法は、既に説明したので、ここでは繰り返さない。抽出されるコード情報は、前述のように、少なくともコードネームおよび音符長である。このようにして抽出されたコード情報は、抽出順に、RAM8に設けられたコード情報格納領域(図示せず)に格納される。
なお本実施の形態では、CPU6は、コード情報の抽出に併せて、楽譜表示の対象となっている曲(標準的な楽譜として表示されている曲)の調も抽出する。この「調」も、本実施の形態では、コード情報と同様に、楽譜論理データ内に記載されているので、CPU6は、これを楽譜論理データから読み出して抽出する。抽出された「調」は、RAM8内に保存される。このように、楽譜表示の対象となっている曲の調を抽出するようにしたのは、ステップS2以降の色付け領域決定処理、特にステップ4の主要コードの判定処理が容易になるからである。
次にCPU6は、RAM8上に設けられたカウンタn,mをそれぞれ“1”,“0”に初期化する。ここで、カウンタnは、コード情報格納領域に格納されたコード情報のうち、現在色付け領域決定処理の対象としているコード情報(以下「色付け対象コード情報」という)を示すポインタとして使用される。つまり、カウンタnのカウント値が、たとえば“3”は、色付け対象コード情報がコード情報格納領域の先頭から3番目に格納されているコード情報であることを意味する。また、カウンタmは、色付け対象コード情報が主要コード、つまり、コードテーブルA(図4(a)を用いて後述)に登録されているコードでない場合に、コードテーブルB(図4(b)を用いて後述)に登録されているその他のコードのいずれかを選択するために使用される。
次にCPU6は、色付け対象コード情報、つまり、コード情報格納領域に格納されたコード情報のうち、カウンタnによって示されるコード情報が、既に色を決定したものであるかどうかを判定する(ステップS3)。ここで、「既に色を決定したもの」とは、後述するステップS5またはS8の処理によって色が決定されたコード情報と同じ種類(同じコードネーム)のコード情報のことをいう。つまり、コード情報が同じ種類のものについては、色付け領域は同じ色で色付けされるため、同じ種類のコード情報が色付け対象コード情報になった場合には、当該コード情報については、色を決定する必要がない。ステップS3では、この判定を行うようにしている。なお、種類の異なるコード情報に対して色が決定される度に、当該コード情報と色を対応付けるために前記RAM8に設けられた決定色テーブル(図示せず)が更新される(ステップS5,S8参照)ので、ステップS3では、CPU6は、色付け対象コード情報と同じ種類のコード情報が決定色テーブルに登録されているかどうかを判定する。
ステップS3の判定の結果、色付け対象コード情報が既に色を決定したものでなければ、その色付け対象コード情報が主要コードであるかどうかを判定する(ステップS4)。主要コードであるかどうかの判定は、コードテーブルAに基づいて行われる。つまり、色付け対象コード情報がコードテーブルAに登録されていれば、CPU6は、その色付け対象コード情報は主要コードであると判定する。
図4は、コードテーブルA((a))およびコードテーブルB((b))の一例を示す図である。コードテーブルAは、主要コードと色を対応付けるテーブルであり、コードテーブルBは、主要コード以外のその他のコードと色を対応付けるテーブルである。コードテーブルAとコードテーブルBは、本実施の形態では、予め作成され、たとえば前記ROM7に格納されているものとする。
コードテーブルAでは、図4(a)に示すように、主要コードは、ディグリーネーム(degree name)によって表されている。このようにディグリーネームを用いたのは、楽譜表示の対象とする曲の調が変わっても、この1つのコードテーブルAを利用することができるからである。つまり、調毎のコードテーブルAを用意しておかなくてもよいからである。また、主要コードについてのみ、コードテーブルAによって対応色を決めるようにしたのは、存在するすべてのコードについて対応色を決めておくと、膨大な数の対応付けが必要となる結果、似たような色が多くなって判別しづらくなったり、コードテーブルAの容量が非常に増加し、ROM7を圧迫したりするからである。具体的には、根音が“C”のコードだけでも、“C”,“Cm”,“C7”,“Cm7”,“C6”,“Cm7−5”,“Cdim”,…とたくさんあり、それが12音分となると、膨大な数になる。
一方、コードテーブルBでは、図4(b)に示すように、その他のコードm(m=1,2,…)が色と対応付けられている。ここで、「その他のコードm」は、具体的なコードと対応付けてはおらず、色付け対象コード情報として、コードテーブルAに登録されていないコードが出現した場合に、そのコードが、その出現順に「その他のコード1」、「その他のコード2」、…とみなされる。その出現順序は、前記カウンタmによってカウントされる(後述するステップS7参照)。
図3に戻り、ステップS4の判定の結果、色付け対象コード情報が主要コードであれば、当該コード情報はコードテーブルAに登録されているので、当該コード情報に対して色を決定する(ステップS5)。今、標準的な楽譜として、図5(a)の楽譜が表示されているとすると、この楽譜には、“C”,“Em”および“F”の3種類のコードが使われている。そして、この楽譜の曲の調はCメジャであるので、“C”,“Em”および“F”はそれぞれ、「I 度」、「III 度」および「IV度」のコードになる。したがって、カウンタnのカウント値が“1”の場合、色付け対象コード情報は、コードネーム“C”を含むコード情報であり、“C”は「I 度」のコードであるので、色付け対象コード情報の色は、コードテーブルAから「赤」と決定される。カウンタnのカウント値がそれぞれ“2”および“3”の場合も同様にして、当該色付け対象コード情報はそれぞれ「紫」および「黄」と決定される。このように、コード情報に対して色が決定されると、そのコード情報の種類(コードネーム)と色との組が決定色テーブルに登録される。
一方、ステップS4の判定の結果、色付け対象コード情報が主要コードでなければ、CPU6は、カウンタmを“1”だけインクリメントする(ステップS7)。処理がステップS7に進む直前では、カウンタmのカウント値はリセット(“0”)状態(前記ステップS2参照)であるので、ステップS7の処理により、カウンタmのカウント値は“1”となる。
そしてCPU6は、カウンタmのカウント値に基づいてコードテーブルBを参照し、色を決定する(ステップS8)。今、カウンタm=1であるので、色付け対象コード情報は、コードテーブルBの「その他のコード1」となり、その色は「桃」と決定される。コード情報に対して色が決定されると、前記ステップS5で前述したように、そのコード情報の種類(コードネーム)と色との組が決定色テーブルに登録される。
一方、ステップS3の判定の結果、色付け対象コード情報が既に色を決定したものであれば、当該コード情報の種類に対して決定された色情報を取得する(ステップS6)。この場合、決定色テーブルには、色付け対象コード情報の種類(コードネーム)と同じ種類のコード情報と色の組が登録されているので、CPU6は、その色情報を決定色テーブルから読み出して取得する。
次にCPU6は、色付け対象コード情報についての色付け領域の範囲を決定する(ステップS9)。具体的には、CPU6は、色付け対象コード情報に含まれる音符長に応じた長さに、当該色付け領域の範囲を決定する(ステップS9)。
そしてCPU6は、色付け対象コード情報がコード情報格納領域に格納された最後のコード情報であるかどうかを判定する(ステップS10)。この判定の結果、色付け対象コード情報が最後のコード情報でなければ、CPU6は、前記カウンタnを“1”だけインクリメントした(ステップS11)後に、処理を前記ステップS3に戻し、ステップS3〜S9の処理を繰り返す。
一方、ステップS10の判定の結果、色付け対象コード情報が最後のコード情報であれば、CPU6は、処理を前記(2)の対応リスト作成・表示処理に進める。この(2)対応リスト作成・表示処理では、CPU6は、使用コードと色の対応リストを作成して、タッチパネル2上に表示する(ステップS12)。対応リストの構成については、既に図5(c)に基づいて説明したので、ここでは繰り返さない。対応リストは、決定色テーブルに基づいて簡単に作成できるので、その作成方法についても省略する。なお、対応リストの構成および表示態様は、図5(c)に示すものに限らず、ユーザに使用コードと色との対応付けが分かるものであれば、どのようなものを採用してもよい。
さらにCPU6は、処理を前記(3)の色付け領域表示処理に進める。この(3)色付け領域表示処理では、CPU6は、前記(1)色付け領域決定処理で決定されたすべての色付け領域を、標準的な楽譜上に表示する(ステップS13)。その後CPU6は、本楽譜表示変更処理を終了する。なお上記ステップS13では、「すべての色付け領域」を表示するとしているが、標準的な楽譜としてタッチパネル2上に表示されている楽譜が曲の一部である場合には、その一部の楽譜に対して、「すべての色付け領域」のうちの一部の色付け領域が選択されて表示されることは言うまでもない。この場合、表示されていない隠れた楽譜は、ユーザのスクロール指示に従ってタッチパネル2上に表示される。もちろん、楽譜表示の対象になっている曲が短い等により、曲全体の楽譜が表示される場合には、その楽譜上に「すべての色付け領域」が表示される。
標準的な楽譜として、図5(a)に示す楽譜が表示されている場合に、上記ステップS13の処理が実行されると、同図(b)に示すように、標準的な楽譜である3段譜の上段に、色付け領域201〜204が表示される。各色付け領域201〜204は、対応するコードの種類毎に異なった色、かつ当該コードの音符長に応じた長さの短冊状に形成される。図面には色を付けられないので、図面上では分からないが、色付け領域201〜204はそれぞれ、「赤」、「紫」、「黄」および「赤」に色付けられている。また、第3小節は、黄色の色付け領域203a,203bに区切られて表示されている。
図6は、図5(b)の表示態様とは異なった表示態様で表示された色付け領域の一例を示す図である。
図6(a)は、3段譜の上段(メロディーパート)とコードネームとの間に、色付け領域211〜214を表示する表示態様を採った場合の例を示している。破線で示される枠が、色付け領域211〜214であり、その枠内が、当該コードに対応付けられた色で色付けられる。本実施の形態では、演奏者はメロディーパートの楽譜を読むことを前提にしているので、色付け領域は、メロディーパートの楽譜を読む際に自然に目に入る位置であれば、楽譜(3段譜)上に表示されなくてもよい。
図6(b)は、コードネーム自体を当該コードに対応付けられた色で表示するとともに、“------”の長さで当該コードの音符長を表示する表示態様221〜224を採った場合の例を示している。なお、“------”の色も、当該コードに対応付けられた色で表示される。この表示態様221〜224は、その形状から「色付け領域」を表示するものとは言い得ないが、本発明の課題は十分解決することができる。
図6(c)は、色付け領域をメロディーパートだけでなく、全パートに亘って表示した表示態様231〜234を採った場合の例を示している。
このように、色付け領域の表示態様は、図5(b)の表示態様だけでなく、各種態様のものを採ることができる。
なお本実施の形態では、図5(b)および図6(a),(b)のように、色付け領域が3段譜の一部のパート上、あるいはその近傍に表示される場合でも、すべてのパートの楽譜を表示するようにしたが、これに限らず、当該一部のパートの楽譜、あるいは当該一部のパートの楽譜とその近傍のみを(図示例では、3段譜の中段と下段の楽譜を省略して)表示するようにしてもよい。これにより、より小節数の多い楽譜を表示することができ、タッチパネル2のサイズが小さい場合に、特に有効である。このように楽譜の一部を表示するようにした場合、一部の楽譜の表示と全部の楽譜の表示をユーザの指示に従って切り替え可能に構成してもよい。
図7は、簡単な曲((a))と難しい曲((b))のそれぞれの曲全体に亘って、3段譜の上段に色付け領域を表示させた俯瞰図である。同図(a)は、使用コード数が3個の曲についてのものであり、同図(b)は、使用コード数が10個の曲についてのものである。同図(a),(b)中、破線で囲まれ、コードネームが記載された枠が、色付け領域を示し、枠内は、当該コードに対応付けられた色で色付けられている。
図7(b)のように難しい曲になると、多くのコードがめまぐるしく変化するため、事前に色とコードの対応付けを覚えておくことは困難である。したがって、特に初心の演奏者では、コード情報を容易に理解して演奏することはできなくなる。そこで、本実施の形態の楽譜表示装置は、前記(4)のコード変換処理をオプションとして備えている。この(4)コード変換処理では、曲に実際に使用されているコード(以下「実使用コード」という)を変換して、その実使用コード数をユーザレベルに応じたコード数以下に減少させる(ただし、ユーザレベルによっては、その実使用コード数を減少させないこともある)ようにしている。なお(4)コード変換処理が、前記図2の判定部111およびコード変換部112によって実行されるものである。
図8は、このコード変換処理の詳細な手順を示すフローチャートである。本コード変換処理は、前記図3の楽譜表示変更処理が起動されているときに、ユーザがコード変換処理の実行を指示したときに起動されて、実行される(ステップS100)。
本コード変換処理が起動されると、まずCPU6は、ユーザレベルを取得する(ステップS101)。ユーザレベルは、たとえば、
ユーザレベル:使用コード数;
レベル1 : 3 ;
レベル2 : 4 ;
レベル3 : 5 ;
レベル4 : 制限なし ;
のように対応付けられている。この対応関係では、ユーザレベルは、レベル数(レベルk(k=1,2,3,4))が上がるに従ってより上級のユーザを示している。たとえば、レベル1は最も初級のユーザを示すが、そのレベルのユーザ(演奏者)にとって、上段の楽譜を読みながら、コードに基づいて他段を演奏できるコード数(曲に使用されているコード数)は、最大3つであることを示している。もちろん、この対応関係は一例に過ぎず、レベル数をより粗くしたり、あるいは細かくしたり、使用コード数をより少なくしたり、あるいは多くしたりしてもよい。
上記ステップS101では、CPU6は、レベル1〜4のいずれかを取得する。取得方法としては、たとえば、タッチパネル2上に表示されたユーザレベルの一覧の中からユーザが選択したユーザレベルを取得する方法や、ユーザの過去の演奏履歴などから自動的にユーザレベルを算出し、その算出したユーザレベルを取得する方法などが考えられる。
次にCPU6は、抽出されたコード情報から実使用コード数を算出する(ステップS102)。本コード変換処理は、前記図3のステップS1に続いて実行されるので、コード情報格納領域には、楽譜表示の対象になっている曲のすべてのコード情報が出現順に並んで記憶されている。したがって、ステップS102では、CPU6は、すべてのコード情報のコードネームから、異なるコードネームの数をカウントする。これにより、その曲の実使用コード数が算出される。
次にCPU6は、ステップS102で算出されたコード数(算出コード数)が、ステップS101で取得されたユーザレベルに応じた使用コード数より多いかどうかを判定する(ステップS103)。この判定の結果、算出コード数>使用コード数のときには、CPU6は、処理をステップS104に進める一方、算出コード数≦使用コード数のときには、CPU6は、本コード変換処理を終了する。
ステップS104では、CPU6は、その曲の実使用コード数がユーザレベルに応じた使用コード数以下になるように、実使用コードを変換する。この変換方法としては、たとえば、
(T1)特開2000−163065号公報に開示された公知技術を応用し、曲のメロディに合うコード進行を(元の曲のコード進行とは無関係に)生成する;
(T2)特許第3807275号公報に開示された公知技術を応用し、難しいコードを簡単なコードに変換することによって、使用されるコード数を減らす。たとえば、前記図7(b)の俯瞰図で、“C/G”や“D7/F#”などの分数コード(オンコード)をそれぞれ“C”や“D7”に置き換える;
(T3)たとえば、実使用コード数“10”の曲をコード数“4”に減らしたい場合、曲中に出現する回数の多い順に4つのコードを採用し、その他のコードは、採用された4つのコードのいずれかに置き換える。図7(b)の俯瞰図の曲では、“C”,“F”,“G7”および“D7”の出現回数が多いので、この4つを採用し、それ以外を、たとえば、構成音の最も近いコードに置き換える。あるいは、変換テーブルを予め用意しておき、この変換テーブルに基づいて変換するようにしてもよい;
(T4)曲のすべてのコードを、トニック(T)、ドミナント(D)およびサブドミナント(S)のいずれかのコードに置き換える;
(T5)同じ曲についてアレンジを異ならせた楽譜データを複数、予め用意しておき、ユーザレベルに応じて使用コード数の少ない楽譜データを選択する;
などの方法が考えられる。
このように、本実施の形態の楽譜表示装置では、楽譜表示の対象になっている曲の実使用コードを変換して、実使用コード数をユーザレベルに応じた使用コード数以下に減少させるようにしたので、初心の演奏者でも、事前に色とコードの対応付けを容易に覚えておくことができ、これにより、コード情報を容易に理解して演奏することができるようになる。
なお本実施の形態では、図7の俯瞰図は、楽譜表示の対象になっている曲が難しい曲である場合の問題点を説明するために使用し、タッチパネル2上に表示するようにはしていないが、ユーザによる表示の指示に応じて、当該曲の俯瞰図をタッチパネル2上に表示するようにしてもよい。前記図3の楽譜表示変更処理では、楽譜表示の対象になっている曲全体に亘って、すべての色付け領域を決定しているので、その俯瞰図をタッチパネル2上に表示する処理(以下「俯瞰図表示処理」という)は、簡単に実現することができる。この俯瞰図表示処理は、図3のステップS13の処理の後に追加すると、それ以前の処理結果を使用することができるので、便利である。また、この俯瞰図表示処理を追加した場合、演奏者はその俯瞰図を見て、自身に演奏できそうかどうか把握できるので、難しいと判断したときには、実使用コードを変換し、より使用コード数を少なくさせることができるように、前記(4)コード変換処理(ステップS100)を俯瞰図表示処理の後に追加した方が好ましい。
なお本実施の形態では、オルガン演奏で用いる3段譜を例に挙げて説明したが、本発明は、オルガン以外の他の鍵盤楽器の演奏に用いる楽譜にも同様に適用することができる。また、鍵盤楽器用の楽譜に限らず、ギターやピアノで弾き語りする際に、ボーカルパートの歌詞表示と、本発明のコード情報表示を組み合わせて表示するようにしてもよい。
また本実施の形態では、コードの種類毎に異なった表示態様で表示する例として、前記図5(b)および図6に示す色付け領域を挙げたが、これは一例に過ぎず、一色での塗りつぶしに限らず、多色による模様や異なったパターンによる塗りつぶしなど、その識別がコードネームを読むことより容易であれば、どのような表示態様を採用してもよい。
さらに、譜読みするパート(たとえば、メロディーパート)の音符上を対応コードの色で塗りつぶしてもよいし、メロディーパートの楽譜の上または下に、対応コードの色の付いた線を引いてもよいし、メロディーパートの音符自体を対応コードの色に変更してもよい。
また本実施の形態では、標準的な楽譜がタッチパネル2上に表示された状態で、ユーザの指示に応じて図3の楽譜表示変更処理を起動し、標準的な楽譜に色付け領域を重ねるようにしたが、これに限らず、標準的な楽譜を表示せずに一度に、色付け領域の表示された楽譜を表示するようにしてもよい。さらに、前記図3のコード変換処理(ステップS100)も、オプションではなく、必須の構成にしてもよい。
なお、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードおよび該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、たとえば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。また、通信ネットワークを介してサーバコンピュータからプログラムコードが供給されるようにしてもよい。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
2…タッチパネル(表示手段),5…表示回路(表示手段),6…CPU(取得手段、表示手段、抽出手段、制御手段、算出手段、変換手段),8…RAM(取得手段)

Claims (4)

  1. 複数パートからなる楽譜情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された楽譜情報に基づいて楽譜を表示する表示手段と、
    前記取得された楽譜情報からコード情報を抽出する抽出手段と、
    前記表示手段によって表示される楽譜のメロディーパートを、前記抽出手段によって抽出されたコード情報に応じて前記コード情報の種類毎に異った表示態様で表示するように前記表示手段を制御する制御手段と
    を有し、
    前記抽出されたコード情報に応じて前記コード情報の種類毎に異なるように表示される表示態様は表示色であり、
    前記コード情報に対応する各コードのうち、主要コードには所定の表示色が予め対応付けられ、
    前記コード情報に対応する各コードのうち、前記主要コード以外のその他のコードには適宜表示色が対応付けられ、
    前記所定の表示色が予め対応付けられる主要コードの数は限られていることを特徴とする楽譜表示装置。
  2. 前記コード情報には、当該コードの音符長が含まれ、
    前記表示態様には、各コードの音符長を示す音符長表示態様が含まれ、
    前記制御手段は、前記抽出されたコード情報に含まれるコードの音符長に応じて、当該音符長表示態様を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の楽譜表示装置。
  3. 複数パートからなる楽譜情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップによって取得された楽譜情報に基づいて、表示手段上に楽譜を表示する表示ステップと、
    前記取得された楽譜情報からコード情報を抽出する抽出ステップと、
    前記表示ステップによって表示される楽譜のメロディーパートを、前記抽出ステップによって抽出されたコード情報に応じて前記コード情報の種類毎に異った表示態様で表示するように前記表示手段を制御する制御ステップと
    を有し、
    前記抽出されたコード情報に応じて前記コード情報の種類毎に異なるように表示される表示態様は表示色であり、
    前記コード情報に対応する各コードのうち、主要コードには所定の表示色が予め対応付けられ、
    前記コード情報に対応する各コードのうち、前記主要コード以外のその他のコードには適宜表示色が対応付けられ、
    前記所定の表示色が予め対応付けられる主要コードの数は限られていることを特徴とする楽譜表示方法。
  4. 楽譜表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記楽譜表示方法は、
    複数パートからなる楽譜情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップによって取得された楽譜情報に基づいて、表示手段上に楽譜を表示する表示ステップと、
    前記取得された楽譜情報からコード情報を抽出する抽出ステップと、
    前記表示ステップによって表示される楽譜のメロディーパートを、前記抽出ステップによって抽出されたコード情報に応じて前記コード情報の種類毎に異った表示態様で表示するように前記表示手段を制御する制御ステップと
    を有し、
    前記抽出されたコード情報に応じて前記コード情報の種類毎に異なるように表示される表示態様は表示色であり、
    前記コード情報に対応する各コードのうち、主要コードには所定の表示色が予め対応付けられ、
    前記コード情報に対応する各コードのうち、前記主要コード以外のその他のコードには適宜表示色が対応付けられ、
    前記所定の表示色が予め対応付けられる主要コードの数は限られていることを特徴とすることを特徴とするプログラム。
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