JP4871493B2 - 記譜法及びその楽譜 - Google Patents
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Description
ところで、五線譜は、調号が五線譜の最初に記載され、作品全体に必要なシャープとフラットについては最初の状態を記憶して演奏する。
また、転調がある曲でも一時的な場合は調号の変更が記載されておらず、調の把握には説明の矢印を追記するなどしていたが、専門知識を要した。
さらに、作曲家もこの方法で着色した楽譜を用いて調の理解をすることができ、さらに、ジャズのアドリブをする場合、どの位置にシャープとフラットがあるかということをこれまでの補助線や各コードを暗記しなくても色彩の助けを受けるため容易になるという優れた効果がある。
また、これらの着色により、ジャズのアドリブや作曲をする際、調が明確となり音使いが正確になる。
着色はどの空間でもよいが、上から1番目の空間以外が好ましく、上から2番目以下の空間を着色することが好ましい。
また、転調の度に空間を変えることがとくに好ましい。このようにすることにより転調していることがより明確になる。
このように着色することにより、演奏者は、今どの調を演奏しているかということが明確になる。
IΔとCΔの違い:
ピアノはC調の楽器であり、サックスなどはE♭調の楽器である。
たとえば、添付のAnother you という曲の楽譜がピアノ譜であれば、サックスの楽譜では、#を3つつけないとならない。この変更を移調と呼ぶ。そして、はじめはAΔとなる。これでは分かりにくいので、度数表示という表示方法が開発されている。これは同じ曲であれば共通であり、これによりどの調の楽器でも構造からわりだして調をつけやすくなる。
度数表示による構成和音:
各スケールの音階に3つの音を積み重ねることで、4声にすることができる。この音程はハーモニカなどでよく演奏される和音の作り方であり、きれいに聞こえる。
そのため、これらの和音に名前を付け共通の名称で呼ばれている。
ドに3つ和音を重ねたものをIΔ(いちめじゃー)で表す。ドミソシのことであり、特有のシの音を持つ。
また、レに重ねたものはII−7(にどまいなー)で表す。レファラドのことである。
同様にVIIφ(ななどはーふでぃみにっしゅ)まであるが、これらのコード記号で表される空間は調がCメジャースケールである。そのため、ドレミファソラシドのうちの何の音を演奏しても合う。
また、ジャズではこれにジャズ風の音(ミ♭:ブルーノートと呼ばれる)を取り入れたりもする。
上記は長調についてであるが短調も同様である。短調はナチュラルマイナー・メロディックマイナー・ハーモニックマイナーの3種類がある。調を判別するにはこれらの知識を元にする。
着色はどのような色に着色してもよいが、つぎのようにすることがとくに好ましい。
赤色(RE):Cメジャースケール =Anmスケール
水色(LB):Fメジャースケール =Dnmスケール
金色(GO):Bメジャースケール =Gnmスケール
黄緑色(YG):Eメジャースケール =Cnmスケール
桃色(PI):Aメジャースケール =Fnmスケール
オレンジ色(OR):Dメジャースケール =B♭nmスケール
青色(BL):F#メジャースケール =E♭nmスケール
銀色(SI):Bメジャースケール =A♭nmスケール
緑色(GR):Eメジャースケール =C#nmスケール
茶色(BR):Aメジャースケール =F#nmスケール
黄色(YE):Dメジャースケール =Bnmスケール
紫色(PU):Gメジャースケール =Enmスケール
記号の説明:
nmはナチュラルマイナーのことをいう。
なお、マイナー系表記ではナチュラルマイナー(nm)スケールはメジャースケールと同一の音階のため区別しないことがとくに好ましい。
メロディックマイナー(mm)スケールはメージャースケールの3度のみ半音下がるので、メジャースケールと同じ色に表記しmmを追記することがとくに好ましい。
ハーモニックマイナー(hm)スケールはナチュラルマイナースケールの7度のみを半音上げるので、ナチュラルマイナースケールの色で表記しhmを追記することがとくに好ましい。
メジャースケールの構成和音は、
IΔ7、II−7、III−7、IVΔ7、V7、VI−7、VIIφである。
ナチュラルマイナー(nm)スケールの構成和音は、
I−7、IIφ、IIIΔ7、IV−7、V−7、VIΔ7、VII7である。
ハーモニックマイナー(hm)スケールの構成和音は、
I−Δ7、IIφ、IIIΔ+5、IV−7、V7、VIΔ7、VIIoである。
メロディックマイナー(mm)スケールの構成和音は、
I−Δ7、II−7、IIIΔ7+5、IV7、V7、VIφ、VIIφである。
記号の説明:
Δはメジャーを意味し、メジャースケールのドミソシの和音をいう。
−7はマイナーセブンを意味し、メジャーコードの内、3度、7度を半音下げる和音をいう。
7はセブンを意味し、メジャーコードの内、7度を半音下げる和音をいう。
φはハーフディミニッシュを意味し、メジャーコードの内、3度、5度、7度を半音下げる和音をいう。
oはディミニッシュを意味し、メジャーコードの内、3度、5度、を半音、7度を全音下げる和音をいう。
+5は5度を半音上げることを意味する。
ローマ数字の前の♭はその該当する度数のところを半音下げることを意味する。
以下、実施例により具体的にこの出願発明を説明する。
図1はこの出願発明により記譜した楽譜の一部であり、図2は同じ内容の従来の記譜した楽譜である。
例としてAnother Youのコード進行を利用して説明する。
着色した楽譜が図1であり、図2は従来の記譜法による楽譜である。着色した楽譜である図1によりに説明する。
図1の曲であるAnother YouはCメジャーの曲であり、各五線の左端には♭も#もない。
1小節目から3小節目まではCメジャースケールの構成和音であるため、赤色に着色する。
五線の空間は4つあるが、基礎となる調という意味で1番上の段に着色する。
色塗りした楽譜を元に説明する。
作曲する場合やアドリブを演奏する場合、この間はCメジャーの調の音を選べばよい。つまり、ドレミファソラシドが基本となる。
4小節目のE7は、5小節目A−7のセカンダリードミナントであり、Ahmと解釈できる。
3小節目のBφと4小節目のE7は、AhmのIIVと同一のため、3小節目もAhmと解釈できる。そのため、3小節目から5小節目を別の段に赤色で着色する。また、同じ赤色であるため、Ahmと追記する。
3小節目はピボットと呼ばれ、CメジャーとAhm両スケールの共通和音であり、両方の解釈で音を選ぶことができる。
6小節目はG調へのセカンダリードミナントであり紫色にする。6小節目はG調であるが7小節目で転調が行われている。
7小節目から9小節目まではFΔスケール(水色)と解釈できる。
10小節目は新たな展開で、Cnm(黄緑)と見せかけておいて11小節目でCΔへ解決している。これは暗い感じを持たせておいて11小節目で明るく解決する手法である。
12小節目は2拍が通常のCメジャースケールであるが、同時に4拍ともAhm(赤色)のII度であり、13小節目に解決する。
また、13小節目はCピュアダイアトニック(赤色)でもある。
14小節目は、16小節目へのセカンダリードミナント(紫色)であり、15小節目から19小節目はピュアダイアトニック(赤色)である。
19小節目は、再びAhmのII度であり、20、21小節目とあわせてAhmと解釈できる。
22小節目はセカンダリードミナント(紫色)で23小節目に解決し、23〜25小節目は7〜9小節目と同じである。
26小節目は10小節目と同じで、27小節目はピュアダイアトニック(赤色)である。
28小節目はEhm(紫色)であり、29小節目の2拍がピュアダイアトニック、後の2拍が裏コードB7(F7と同じ働きをもつコード)であり、B♭へ解決しようと働く。
同様に31小節のD−7へと転がるような調の動きがあり、31小節目でピュアダイアトニックに戻る。32小節目はピュアダイアトニックである。
これらの着色により、ジャズのアドリブや作曲をする際、調が明確となり音使いが正確になる。この方法で着色した楽譜を用いて調を理解すると、ジャズのアドリブをする場合、楽譜の暗記を色彩の助けを受けるので容易である。
また、この実施例の場合には、線と線の間の空間を変えて着色することにより、調の動きをより明確にしている。
この実施例からも明らかなように、着色をすることで調の判別が容易になる。
さらに、作曲家もこの方法で着色した楽譜を用いて調の理解をすることができ、さらに、ジャズのアドリブをする場合、どの位置にシャープとフラットがあるかということをこれまでの補助線や各コードを暗記しなくても色彩の助けを受けるため容易になるという優れた効果がある。
Claims (2)
- 五線譜における4つの線間の1つが曲の調に応じて着色されているとともに、曲内の一時的に転調されている区間について、曲の調に応じて着色された線間以外の線間が、転調された調に応じた色で着色されていることを特徴とする楽譜。
- 1番上の空間が曲の調号に合わせ着色されていることを特徴とする請求項1に記載の楽譜。
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