実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、85°以上95°以下の場合も含まれる。
また、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の情報処理装置の駆動方法について、図1乃至図4を参照しながら説明する。
図1は本発明の一態様の情報処理装置の構成を説明するブロック図である。
図2乃至図4は本発明の一態様の情報処理装置を用いた情報処理方法を説明するフローチャートである。
図1に以下で例示する情報処理装置100の構成例を示す。本発明の一態様の情報処理装置100は、演算部110と、表示手段120と、入力手段130と、記憶手段140とを備える。
[演算部]
演算部110は、表示手段120に画像信号、垂直同期信号や水平同期信号等の同期信号、クロック信号等を出力することができる。
演算部110は、演算装置101、記憶装置102、入出力インターフェース(I/O)103、および伝送路104を備える。
伝送路104は、演算装置101、記憶装置102、I/O103を互いに接続し、情報の伝達を行う。演算部110は、I/O103を介して表示手段120、入力手段130、および記憶手段140と情報の伝達を行うことができる。例えば、入力手段130からの入力信号はI/O103から入力し、伝送路104を介して演算装置101に伝送される。
記憶装置102は、演算装置101が実行するプログラムや画像データを一時的に格納する。
演算装置101は、プログラムを実行する。例えば、実行するプログラムに応じて、入力手段130からの入力信号を解析する、記憶手段140から情報を読み出す、記憶手段140に情報を書き込む、表示手段120に出力する信号を生成し出力する、などの処理を行うことができる。
[表示手段]
表示手段120は少なくとも画像を表示する表示部を有し、演算部110から入力された各種信号に応じて、表示部に表示を行うことができる。
表示手段120の備える表示部は、複数の画素を有する。該表示部の画素は150ppi(pixel per inch)以上、好ましくは200ppi以上の精細度で配置されていることが好ましい。また、表示部から発せられる光として、440nm以下の波長を有する光、より好ましくは420nm以下の波長を有する光を含まないことが好ましい。このように、少なくとも150ppi以上の精細度を有し、且つ、420nm以下の波長の光がカットされた表示部を備える表示手段120は、使用者の目の疲労を低減(眼精疲労を抑制)することができる。したがって、このような表示手段を、「目にやさしい」表示が可能な表示手段とも呼ぶことができる。
[入力手段]
入力手段130は、使用者の入力を入力信号に変換し、演算部110に出力する。入力手段としては、様々なヒューマンインターフェースを用いることができる。例えば、キーボード、マウス、タッチパネルの他、ジェスチャや視点動作などを検出するセンサ等を用いることができる。また、マイクを入力手段として、音声認識により入力を行ってもよい。
[記憶手段]
記憶手段140は、プログラムや画像データなどを格納することができる。例えば、記憶装置102よりも記憶容量の大きな記憶装置を適用することが好ましい。なお、記憶手段140と記憶装置102とは、少なくともいずれかを備えていればよい。
以上が情報処理装置100の構成例についての説明である。
<情報処理装置の駆動方法>
本発明の一態様の情報処理装置の駆動方法を、図1と、図2および図3に示すフロー図とを用いて説明する。
はじめに情報処理装置100は動作を開始する(図2(S−0))。このとき、演算部110はプログラムを実行する。また、このとき、演算部110は記憶手段140からプログラムを読み出し、記憶装置102に一時的に格納すると共にプログラムを実行してもよい。
本実施の形態の駆動方法では、画素に入力される画像信号が中間階調の画像信号とみなせる範囲をL以上H以下(例えば、画像信号が256階調であれば、50≦L≦100、150≦H≦200)とする。そして、表示部に設けられる全画素のうち中間階調の画像信号が入力される画素の割合X(0≦X≦1)が設定値θ以下(0<θ<1)であるか否かを判別する。その結果、Xがθ以下のときに、表示部に設けられる全画素のそれぞれを通常のリフレッシュレート(例えば、60Hz)より低いリフレッシュレートで書き換える。以下、図2を参照して具体的に説明する。まず、パラメータL、Hおよびθを設定する(図2(S−1))。
なお、各デバイスにより画像信号に対応する電圧の変動が液晶の配向状態に与える影響は異なる。例えば、256階調のうち128階調目に対応する電圧がΔV変動した場合に液晶の配向状態に与える影響は、デバイス毎に異なる。そのため、上記パラメータ(L、Hおよびθ)はデバイス毎に適宜設定する必要がある。
たとえば、上記パラメータLおよびHは、最終製品出荷前にプログラムに組み込んでおくことができる。
次に、入力される画像信号の階調がL以上H以下である画素の数を算出する。例えば、当該算出の方法としては、以下の方法を用いることができる。まず、値が0に設定されたカウンタを用意する。次いで、表示部に設けられる複数の画素の一に入力される画像信号の階調がL以上H以下であるか否かを判別する。そして、当該階調がL以上H以下である場合には、カウンタの値を1つカウントアップする。他方、そうでない場合には、カウンタの値をそのままにする。以下、残りの画素についても同様の手順を繰り返す。当該方法について、図2を参照して具体的に説明する。なお、ここでは、表示部に設けられる複数の画素のそれぞれに1乃至N(Nは表示部に設けられる全画素数)のいずれか一の番号が付されていることとする。そして、画素選択部PSPに入力された番号に対応する画素について以下の動作が行われることとする。まず、カウンタCTRに初期値である0を入力する。また、画素選択部PSPに1を入力する。(図2(S−2))。
次に、1が付された画素に入力される画像信号の階調V(1)がL以上H以下であるか否かを判定する(図2(S−3))。画像信号の階調V(1)がL以上H以下の場合には、第4のステップ(図2(S−4))に進む。一方、画像信号の階調V(1)がL以上H以下でない場合には、第5のステップ(図2(S−5))に進む。
第4のステップでは、カウンタCTRの値を1つカウントアップする(図2(S−4))。
第5のステップでは、画素選択部PSPの値を1つカウントアップする(図2(S−5))。
次に、カウンタCTRの値が、設定値θと表示部に設けられる全画素数Nとの積(θN)より大きいか否かを判定する(図2(S−6))。カウンタCTRの値がθNより大きい(CTR>θN)場合には、第7のステップ(図2(S−7))に進む。一方、カウンタCTRの値がθN以下(CTR≦θN)の場合には、第8のステップ(図2(S−8))に進む。
なお、θNは、表示部に設けられる全画素のそれぞれを通常のリフレッシュレート(例えば、60Hz)で書き換えるか、又はそれよりも低いリフレッシュレートで書き換えるかを決める際の判定基準となる。そのため、本実施の形態の駆動方法においては、必ずしも表示部に設けられる画素に入力される画像信号の全てを判定する必要はない。すなわち、カウンタCTRの値がθNより大きくなった時点で表示部に設けられる全画素のそれぞれが通常のリフレッシュレートで書き換えられることが確定する。よって、残りの他の画素に入力される画像信号について、これ以上、上記の様に判定する必要がない。
このため、処理時間を短くすることができ、短時間で画像を表示することが可能となる。加えて、消費電力を低減する効果も奏する。
第7のステップでは、表示手段120の表示部に設けられる全画素のリフレッシュレートを、第1のリフレッシュレートに設定し、通常の駆動を行う(図2(S−7))。
ここで、第1のリフレッシュレートは、例えば、30Hz以上、好ましくは60Hz以上とすることができる。
次に、θNがカウンタCTRの値と残りの他の画素数(全画素数Nから画素選択部PSPの値を引いた値に1を加えた値(N−PSP+1))の和(CTR+N−PSP+1)以下であるか否かを判定する(図2(S−8))。θNがCTR+N−PSP+1以下の場合には、第3のステップ(図2(S−3))に戻る。すなわち、2が付された画素に入力される画像信号の階調V(2)がL以上H以下であるか否かが判定される。一方、θNがCTR+N−PSP+1を超える場合には、第9のステップに進む。
θNがCTR+N−PSP+1を超える場合(θN>CTR+N−PSP+1)、残りの画素の全てに入力される画像信号の階調がL以上H以下であったと仮定しても、中間階調の画像信号が入力される画素の数がθNより大きくなることがない。よって、この場合には、残りの画素について、これ以上、上記の様に判定する必要がない。
このため、処理時間を短くすることができ、短時間で画像を表示することが可能となる。加えて、消費電力を低減する効果も奏する。
第9のステップでは、表示手段120の表示部に設けられる全画素リフレッシュレートを、第2のリフレッシュレートに設定し、リフレッシュレート低減駆動を行う(図3(S−9))。
ここで、第2のリフレッシュレートは、第7のステップで設定する第1のリフレッシュレートより小さい値に設定する。例えば、1Hz以下、好ましくは0.5Hz以下、さらに、好ましくは0.2Hz以下とすることができる。
リフレッシュレートを小さくすることで使用者の目にやさしい表示、使用者の目の疲労を軽減する表示、使用者の目に負担を与えない表示をすることができる。また、表示部に表示する画像の性質に応じて最適な頻度で表示画像をリフレッシュすることができ、フリッカの少ない静止画を表示することができる。加えて、消費電力を低減する効果も奏する。
次に、各駆動方法により表示手段120の表示部に静止画像を表示する(図3(S−10))。
本実施の形態の駆動方法においては、リフレッシュレートを表示される画像に応じて変化させることが可能である。これにより、フリッカの少ない綺麗な静止画像を表示することができる。
以上で画像が表示されることになる。
本実施の形態では、第5のステップを第6のステップの直前に行ったが、これに限られず、第5のステップは、第6のステップと第8のステップの間に行ってもよい。また、第5のステップは、第8のステップと第3のステップの間に行ってもよい。なお、第8のステップと第3のステップの間に第5のステップを行うときは、第8のステップでの残りの他の画素数は、N−PSPとなる。
上記のように第3のステップ乃至第8のステップのサイクルを繰り返すことで、第1のリフレッシュレートで駆動させる画像と第2のリフレッシュレートで駆動させる画像を識別して、表示することができ、使用者の目の疲労を低減することができる。したがって、このような駆動方法を用いることにより、目にやさしい表示を実現できる。
<変形例>
以下では、上記で例示した情報処理装置の駆動方法において、上記とは一部が異なる駆動方法の例について、図4に示すフロー図を用いて説明する。なお、上記と重複する部分については説明を省略する場合がある。
はじめに情報処理装置100は動作を開始する(図4(u−0))。このとき、演算部110はプログラムを実行する。また、このとき、演算部110は記憶手段140からプログラムを読み出し、記憶装置102に一時的に格納すると共にプログラムを実行してもよい。
画素に入力される画像信号が中間階調の画像信号とみなせる範囲をL以上H以下とし、表示部に設けられる全画素のうち中間階調の画像信号が入力される画素の割合Xが設定値θ以下であるか否かを判別する。その結果、Xがθ以下のときに、表示部に設けられる全画素のそれぞれを通常のリフレッシュレート(例えば60Hz)より低いリフレッシュレートで書き換える。以下、図4を参照して具体的に説明する。まず、パラメータL、Hおよびθを設定する(図4(u−1))。
第1のステップは、先に示したステップ(S−1)を参酌することができる。
次に、情報処理装置内で処理される情報から割合Xを計算する。割合Xは以下の数式により導き出すことができる(図4(u−2))。
ここで、Nは、画像の全画素数を表し、N(i)は、第i階調の画像信号が入力される画素の数を表す。
次に、導き出した割合Xが設定値θ以下(X≦θ)であるか判定する(図4(u−3))。割合Xが設定値θ以下(X≦θ)の場合には、第4のステップ(図4(u−4))に進む。一方、割合Xが設定値θ以下でない場合、つまり、割合Xが設定値θより大きい(X>θ)場合には、第5のステップ(図4(u−5))に進む。
第4のステップでは、表示手段120の表示部に設けられる全画素のリフレッシュレートを、第3のリフレッシュレートに設定し、リフレッシュレート低減駆動を行う(図4(u−4))。
ここで、第3のリフレッシュレートは、第5のステップで設定する第4のリフレッシュレートより小さい値に設定する。例えば、1Hz以下、好ましくは0.5Hz以下、さらに、好ましくは0.2Hz以下とすることができる。
リフレッシュレートを小さくすることで使用者の目にやさしい表示、使用者の目の疲労を軽減する表示、使用者の目に負担を与えない表示をすることができる。また、表示部に表示する画像の性質に応じて最適な頻度で表示画像をリフレッシュすることができ、フリッカの少ない静止画を表示することができる。加えて、消費電力を低減する効果も奏する。
第5のステップでは、表示手段120の表示部に設けられる全画素のリフレッシュレートを、第4のリフレッシュレートに設定し、通常駆動を行う(図4(u−5))。
ここで、第4のリフレッシュレートは、例えば、30Hz以上、好ましくは60Hz以上とすることができる。
次に、各駆動方法により表示手段120の表示部に静止画像を表示する(図4(u−6))。
図4に示す駆動方法であっても図2に示す駆動方法と同様にリフレッシュレートを表示される画像に応じて変化させることが可能である。これにより、フリッカの少ない綺麗な静止画像を表示することができる。
以上で画像が表示されることになる。
上記のように、第3のリフレッシュレートで駆動させる画像と第4のリフレッシュレートで駆動させる画像を識別して、表示することができ、使用者の目の疲労を低減することができる。したがって、このような駆動方法を用いることにより、目にやさしい表示を実現できる。
なお、上述した駆動方法は、カラー画像を表示する情報処理装置に適用することもできる。カラー画像を表示する情報処理装置の表示部に設けられる画素は、少なくとも赤(R)、緑(G)、青(B)の副画素を含むことが一般的である。そして、当該副画素毎に画像信号が入力される。そのため、当該副画素に入力される画像信号を利用することで、カラー画像を表示する情報処理装置に上述した駆動方法を適用することができる。
例えば、画素を3つの副画素(RGB成分)に分解して、上述の第1のステップと同様に、RGB成分毎に入力される画像信号が中間階調の画像信号とみなせる範囲を設定する。ここでは、R成分に入力される画像信号が中間階調の画像信号とみなせる範囲をLR以上HR以下とし、G成分に入力される画像信号が中間階調の画像信号とみなせる範囲をLG以上HG以下とし、B成分に入力される画像信号が中間階調の画像信号とみなせる範囲をLB以上HB以下とする。
次に、上述の第2のステップと同様に、各色の成分毎に中間階調の画像信号が入力される副画素の割合XR、XG、XBをそれぞれ計算する。
次に、上述の第3のステップと同様に、導き出した、中間階調の画像信号が入力される副画素の割合XRが設定値θR以下(XR≦θR)であるか判定する。また、導き出した、中間階調の画像信号が入力される副画素の割合XGが設定値θG以下(XG≦θG)であるか判定する。また、導き出した、中間階調の画像信号が入力される副画素の割合XBが設定値θB以下(XB≦θB)であるか判定する。
上記の判定において、全ての色の成分の中間階調の画像信号が入力される副画素の割合が設定値以下であった場合、表示手段120の表示部への表示のリフレッシュレートを、第3のリフレッシュレートに設定し、リフレッシュレート低減駆動を行う。
上記の判定において、各色の成分のうち1つでも中間階調の画像信号が入力される副画素の割合が設定値より大きい場合、表示手段120の表示部への表示のリフレッシュレートを、第4のリフレッシュレートに設定し、通常駆動を行う。
上記のように、第3のリフレッシュレートで駆動させる画像と第4のリフレッシュレートで駆動させる画像を識別して、表示することができ、使用者の目の疲労を低減することができる。したがって、このような駆動方法を用いることにより、目にやさしい表示を実現できる。
なお、本実施の形態において、表示画像に応じて、リフレッシュレート低減駆動、または、通常駆動を行っている例について示したが、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。本発明の実施形態の一態様は、適宜状況に応じて、表示画像に関わらず、リフレッシュレート低減駆動を行ってもよい。同様に、本発明の実施形態の一態様は、適宜状況に応じて、表示画像に関わらず、通常駆動を行ってもよい。
<目の疲労について>
使用者の目の疲労(眼精疲労ともいう)としては、神経系の疲労と、筋肉系の疲労の2つに大別される。
神経系の疲労は、長期間にわたって発光や点滅を見続けることで、その光が網膜や神経、脳を刺激することにより生じる。神経や脳が刺激されることで、概日リズム(サーカディアン・リズム:Circadian rhythm)への悪影響が生じる場合がある。
筋肉系の疲労は、ピントを合わせる(調節する、ともいう)のに使用する毛様体の筋肉を酷使することにより生じる。筋肉系の疲労により、ピントが合う最も近い距離が遠くなることが知られている。
図5(A)に、従来の表示部の表示を表す模式図を示す。図5(A)に示すように、従来の表示部の表示では、1秒間に60回(60Hz)の画像の書き換えが行われている。このような画面を長時間見続けることにより、使用者の眼の網膜や神経、脳を刺激して目の疲労が引き起こされるおそれがある。
後に示す実施の形態で例示するように、本発明の一態様では、表示部の画素部に、酸化物半導体を用いたトランジスタ、例えば、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)を用いたトランジスタを適用することができる。酸化物半導体を用いたトランジスタのオフ電流は、極めて小さいため、フレーム周波数を下げても、表示部の輝度の維持が可能となる。
つまり、図5(B)に示すように、例えば、5秒間に1回(0.2Hz)の画像の書き換えが可能となるため、極力同じ映像を見ることが可能となり、使用者に視認される画面のちらつきが低減される。これにより、使用者の眼の網膜や神経、脳の刺激が低減され、神経系の疲労が軽減される。
また、図6(A)に示すように、1画素のサイズが大きい場合(例えば精細度が150ppi未満の場合)、表示部に表示された文字はぼやけてしまう。表示部に表示されたぼやけた文字を長時間見続けると、毛様体の筋肉が、絶えずピントを合わせようと動いているにもかかわらず、ピントが合わせづらい状態がつづくことになり、目に負担をかけてしまうおそれがある。
これに対し、図6(B)に示すように、本発明の一態様にかかる表示部では、1画素のサイズが小さく高精細な表示が可能となるため、緻密で滑らかな表示とすることができる。これにより、毛様体の筋肉が、ピントを合わせやすくなるため、使用者の筋肉系の疲労が軽減される。表示部の解像度を150ppi以上、好ましくは200ppi以上とすることにより、使用者の筋肉系の疲労を効果的に低減することができる。
また、目の疲労を定量的に測定する方法が検討されている。例えば、神経系の疲労の評価指標としては、臨界融合周波数(CFF:Critical Flicker(Fusion) Frequency)などが知られている。また、筋肉系の疲労の評価指標としては、調節時間や調節近点距離などが知られている。
そのほか、目の疲労を評価する方法として、脳波測定、サーモグラフィ法、瞬きの回数の測定、涙液量の評価、瞳孔の収縮反応速度の評価や、自覚症状を調査するためのアンケート等がある。
従来の駆動方法を用いた場合に比べ、本発明の一態様の情報処理装置の駆動方法を用いた場合では、目の疲労が軽減され、目にやさしい表示が可能であることは、上記に記した様々な方法により評価することができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1に示した情報処理装置の一例について、図7および図8を参照しながら説明する。
具体的には、画素を選択するG信号を30Hz(1秒間に30回)以上の頻度、好ましくは60Hz(1秒間に60回)以上960Hz(1秒間に960回)以下の頻度で出力する第1のモードと、1Hz以下、または1.16×10−5Hz(1日に約1回の頻度)以上1Hz以下、または2.78×10−4Hz(1時間に約1回の頻度)以上0.5Hz以下、または1.67×10−2Hz(1分間に約1回の頻度)以上0.1Hz以下の頻度で出力する第2のモードを備える情報処理装置について説明する。
図7は、本発明の一態様の表示機能を有する情報処理装置の構成を説明するブロック図である。
図8は、本発明の一態様の表示機能を有する情報処理装置の表示部の構成を説明するブロック図および回路図である。
<1.情報処理装置の構成>
本実施の形態で、図7に例示して説明する表示機能を有する情報処理装置600は、画素部631と、入力される第1の駆動信号(S信号ともいう)633_Sを保持し、S信号633_Sに応じて画素部631に画像を表示する表示素子635を含む画素回路634と、S信号633_Sを画素回路634に出力する第1の駆動回路(S駆動回路ともいう)633と、画素回路634を選択する第2の駆動信号(G信号ともいう)632_Gを画素回路634に出力する第2の駆動回路(G駆動回路ともいう)632と、を有する。
そして、G駆動回路632は、G信号632_Gを画素に1秒間に30回以上の頻度、好ましくは1秒間に60回以上960回以下の頻度で出力する第1のモードと、1秒間に1回以下の頻度、好ましくは1日に1回以上1秒間に1回以下の頻度、さらに好ましくは1時間に1回以上1秒間に1回以下の頻度で出力する第2のモードを備える。
なお、G駆動回路632は、入力されるモード切り替え信号に応じて第1のモードと第2のモードとを切り替える。
また、画素回路634は画素631pに設けられ、画素631pは画素部631に複数設けられ、画素部631は表示部630に設けられている。
表示機能を有する情報処理装置600は演算部620を備える。演算部620は一次制御信号625_Cと一次画像信号625_Vを出力する。
表示手段640は、表示部630と制御部610を備える。制御部610はS駆動回路633とG駆動回路632を制御する。
表示素子635に液晶素子を適用する場合、光供給部650を表示部630に設ける。光供給部650は液晶素子が設けられた画素部631に光を供給し、バックライトとして機能する。
表示機能を有する情報処理装置600は、画素部631に設けられた複数の画素回路634から一を選択する頻度を、G駆動回路632が出力するG信号632_Gを用いて変えることができる。その結果、情報処理装置600を使用する者へ与えうる目の疲労が低減された表示機能を有する情報処理装置を提供することができる。
なお、本明細書に添付した図面では、構成要素を機能ごとに分類し、互いに独立したブロックとしてブロック図を示しているが、実際の構成要素は機能ごとに完全に切り分けることが難しく、一つの構成要素が複数の機能に係わることもあり得る。
なお、本明細書においてトランジスタが有するソースとドレインは、トランジスタの極性および各端子に与えられる電位の高低によって、その呼び方が入れ替わる。一般的に、nチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えられる端子がソースと呼ばれ、高い電位が与えられる端子がドレインと呼ばれる。また、pチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えられる端子がドレインと呼ばれ、高い電位が与えられる端子がソースと呼ばれる。本明細書では、便宜上、ソースとドレインとが固定されているものと仮定して、トランジスタの接続関係を説明する場合があるが、実際には上記電位の関係に従ってソースとドレインの呼び方が入れ替わる。
本明細書においてトランジスタのソースとは、活性層として機能する半導体膜の一部であるソース領域、或いは上記半導体膜に接続されたソース電極を意味する。同様に、トランジスタのドレインとは、上記半導体膜の一部であるドレイン領域、或いは上記半導体膜に接続されたドレイン電極を意味する。また、ゲートはゲート電極を意味する。
本明細書においてトランジスタが直列に接続されている状態とは、例えば、第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方のみが、第2のトランジスタのソースまたはドレインの一方のみに接続されている状態を意味する。また、トランジスタが並列に接続されている状態とは、第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方が第2のトランジスタのソースまたはドレインの一方に接続され、第1のトランジスタのソースまたはドレインの他方が第2のトランジスタのソースまたはドレインの他方に接続されている状態を意味する。
本明細書において接続とは、電気的な接続を意味しており、電流、電圧または電位が、供給可能、或いは伝送可能な状態に相当する。従って、接続している状態とは、直接接続している状態を必ずしも指すわけではなく、電流、電圧または電位が、供給可能、或いは伝送可能であるように、配線、抵抗、ダイオード、トランジスタなどの回路素子を介して間接的に接続している状態も、その範疇に含む。
本明細書において回路図上は独立している構成要素どうしが接続されている場合であっても、実際には、例えば配線の一部が電極として機能する場合など、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。本明細書において接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
以下に、本発明の一態様の表示機能を有する情報処理装置を構成する個々の要素について説明する。
<2.演算部>
演算部620は、一次画像信号625_Vおよび一次制御信号625_Cを生成する。
また、演算部620が、モード切り替え信号を含む一次制御信号625_Cを生成する。
例えば、入力手段500から入力される入力信号500_Cに応じて、演算部620がモード切り替え信号を含む一次制御信号625_Cを出力してもよい。
第2のモードのG駆動回路632に、制御部610を介して、入力信号500_Cが、入力手段500から入力されると、G駆動回路632は第2のモードから第1のモードに切り替わり、G信号を1回以上出力し、その後、第2のモードに切り替わる。
例えば、入力手段500が画像を移動する操作を検知した場合、入力手段500は入力信号500_Cを演算部620に出力する。
演算部620は、画像の移動動作を含む一次画像信号625_Vを生成し、入力信号500_Cを含む一次制御信号625_Cと共に当該一次画像信号625_Vを出力する。
制御部610は、二次制御信号615_CをG駆動回路632に出力し、画像の移動動作を含む二次画像信号615_VをS駆動回路633に出力する。
G駆動回路632は第2のモードから第1のモードに切り替わり、G信号632_Gを観察者が信号の書き換え動作毎に変化する画像の変化を識別できない程度の速さで、信号を書き換える。
一方、S駆動回路633は、画像の移動動作を含む二次画像信号615_Vから生成したS信号633_Sを画素回路634に出力する。
これにより、画素631pは、画像の移動動作を含む多数のフレーム画像を短時間に表示できるため、なめらかな画像の移動動作を含む二次画像信号615_Vを出力できる。
また、第2のモードから第1のモードに切り替わったとき、G信号632_Gを1回以上の所定の回数出力し、その後、第2のモードに切り替わる構成としてもよい。
<3.制御部>
制御部610は、一次画像信号625_Vから生成した二次画像信号615_Vを出力する(図7参照)。なお、一次画像信号625_Vを表示部630に直接入力する構成としてもよい。
制御部610は、垂直同期信号、水平同期信号などの同期信号を含む一次制御信号625_Cを用いて、スタートパルス信号SP、ラッチ信号LP、パルス幅制御信号PWCなどの二次制御信号615_Cを生成し、表示部630に供給する機能を有する。なお、二次制御信号615_Cには、クロック信号CKなども含まれる。
また、反転制御回路を制御部610に設け、制御部610が、反転制御回路が通知するタイミングに従って、二次画像信号615_Vの極性を反転させる機能を備える構成とすることもできる。具体的に、二次画像信号615_Vの極性の反転は、制御部610において行われてもよいし、制御部610からの命令に従って、表示部630内で行われてもよい。
反転制御回路は、二次画像信号615_Vの極性を反転させるタイミングを、同期信号を用いて定める機能を有する。反転制御回路は、カウンタと、信号生成回路とを有する。
カウンタは、水平同期信号のパルスを用いてフレーム期間の数を数える機能を有する。
信号生成回路は、カウンタにおいて得られたフレーム期間の数の情報を用いて、連続する複数フレーム期間ごとに二次画像信号615_Vの極性を反転させるべく、二次画像信号615_Vの極性を反転させるタイミングを、制御部610に通知する機能を有する。
<4.表示部>
表示部630は、各画素に表示素子635を有する画素部631と、S駆動回路633、G駆動回路632などの駆動回路を有する。画素部631は、表示素子635が設けられた画素631pを、複数有する(図7参照)。
表示部630に入力される二次画像信号615_Vは、S駆動回路633に与えられる。また、電源電位、二次制御信号615_Cは、S駆動回路633およびG駆動回路632に与えられる。
なお、二次制御信号615_Cには、S駆動回路633の動作を制御するS駆動回路用のスタートパルス信号SP、S駆動回路用のクロック信号CK、ラッチ信号LP、G駆動回路632の動作を制御するG駆動回路用のスタートパルス信号SP、G駆動回路用のクロック信号CK、パルス幅制御信号PWCなどが含まれる。
表示部630の構成の一例を図8(A)に示す。
図8(A)に示す表示部630には、画素部631に、複数の画素631pと、画素631pを行毎に選択するための複数の走査線Gと、選択された画素631pに二次画像信号615_Vから生成されたS信号633_Sを供給するための複数の信号線Sとが設けられている。
走査線GへのG信号632_Gの入力は、G駆動回路632により制御されている。信号線SへのS信号633_Sの入力は、S駆動回路633により制御されている。複数の画素631pは、走査線Gの少なくとも一つと、信号線Sの少なくとも一つとに、それぞれ接続されている。
なお、画素部631に設けられる配線の種類およびその数は、画素631pの構成、数および配置によって決めることができる。具体的に、図8(A)に示す画素部631の場合、x列×y行の画素631pがマトリクス状に配置されており、信号線S1乃至信号線Sx、走査線G1乃至走査線Gyが、画素部631内に配置されている場合を例示している。
<4−1.画素>
各画素631pは、表示素子635を含む画素回路634を有する。
<4−2.画素回路>
本実施の形態では、画素回路634の一例として、液晶素子635LCを表示素子635に適用する構成を図8(B)に示す。
画素回路634は、液晶素子635LCへのS信号633_Sの供給を制御するトランジスタ634tを有する。トランジスタ634tと表示素子635の接続関係の一例について説明する。
トランジスタ634tのゲートが、走査線G1から走査線Gyのいずれか1つに接続されている。トランジスタ634tのソースおよびドレインの一方は、信号線S1から信号線Sxのいずれか1つに接続され、トランジスタ634tのソースおよびドレインの他方は、表示素子635の第1電極に接続されている。
なお、画素631pは、必要に応じて液晶素子635LCの第1電極と第2電極間の電圧を保持するための容量素子634cの他、トランジスタ、ダイオード、抵抗素子、容量素子、インダクタなどのその他の回路素子を有していてもよい。
図8(B)に例示する画素631pは、S信号633_Sの画素631pへの入力を制御するスイッチング素子として、一のトランジスタ634tを用いる。ただし、一のスイッチング素子として機能する、複数のトランジスタを画素631pに用いていてもよい。複数のトランジスタが一のスイッチング素子として機能する場合、上記複数のトランジスタは並列に接続されていてもよいし、直列に接続されていてもよいし、直列と並列が組み合わされて接続されていてもよい。
なお、容量素子634cの大きさは適宜調整すればよい。例えば、後述する第2のモードにおいて、S信号633_Sを比較的長い期間(具体的には、1/60sec以上)保持する場合には、容量素子634cを設ける。また、容量素子634c以外の構成を用いて、画素回路634の容量を調節してもよい。例えば、液晶素子635LCの第1の電極と第2の電極を重ねて設ける構成により、実質的に容量素子を形成してもよい。
なお、画素回路634は、表示素子635の種類、または駆動方法に応じた構成を選択して用いることができる。
<4−2a.表示素子>
液晶素子635LCは、第1電極および第2電極並びに第1電極と第2電極の間の電圧が印加される液晶材料を含んだ液晶層を有している。液晶素子635LCは、第1電極と第2電極の間に与えられる電圧の値に従って、液晶分子の配向が変化して、画素631pの透過率が変化する。よって、表示素子635は、S信号633_Sの電位によって画素631pの透過率が制御されることで、階調を表示することができる。
なお、表示素子635は液晶素子635LCに限られず、例えば、電場を加えることでルミネッセンス(Electro Luminescence)が発生するOLED素子や、電気泳動を用いる電子インクなど、さまざまな表示素子を適用できる。
<4−2b.トランジスタ>
トランジスタ634tは、表示素子635の第1電極に、信号線Sの電位を与えるか否かを制御する。表示素子635の第2電極には、所定の基準電位Vcomが与えられている。
なお、本発明の一態様の表示機能を有する情報処理装置の駆動方法を適用することができる表示機能を有する情報処理装置に好適なトランジスタとして酸化物半導体を用いたトランジスタを適用することができる。酸化物半導体を用いたトランジスタの詳細については、実施の形態6を参酌することができる。
<5.光供給部>
光供給部650には、複数の光源が設けられている。制御部610は、光供給部650が有する光源の駆動を制御する。
光供給部650の光源としては、冷陰極蛍光ランプ、発光ダイオード(LED)、電場を加えることでルミネッセンスが発生するOLED素子などを用いることができる。
特に、光源が発する青色の光の強度を他の色の光の強度より弱めた構成が好ましい。光源が発する光に含まれる青色を呈する光は、眼の角膜や水晶体で吸収されずに、網膜まで到達するため、光源が発する青色の光の強度を他の色の光の強度より弱めた構成とすることで、長期的な網膜への影響(例えば、加齢黄斑変性など)や、夜中まで青色の光に暴露された際の概日リズムへの悪影響などを低減できる。また、主に400nmより長い波長を有する光を含み、400nm以下の波長を有する光(UVAともいう)を含まない光源が好ましい。さらには、主に440nmより長い波長を有する光を含み、440nm以下の波長を有する光を含まない光源、さらに好ましくは420nmより長い波長を有する光を含み、420nm以下の波長を有する光を含まない光源とすることもできる。
図23に、好ましいバックライトからの発光のスペクトルを示す。ここで図23には、バックライトの光源として、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色のLED(Light Emitting Diode)を用いた場合の、各LEDからの発光のスペクトルの例を示している。図23では、420nm以下の範囲で、放射照度がほとんど観測されていない。このような光源をバックライトとして用いた表示部は、使用者の目の疲労を低減できる。
<6.入力手段>
入力手段500としては、タッチパネル、タッチパッド、マウス、キーボード、ジョイスティック、トラックボール、データグローブ、撮像装置など、様々なヒューマンインターフェースを用いることができる。演算部620は、入力手段500から入力される電気信号を基にリフレッシュレートを第1のモードにするか第2のモードにするか判断して、適切にリフレッシュレートのモードを選択することができる。これにより、使用する者が表示部に表示される情報を処理するための命令を入力することができる。
使用する者が入力手段500から入力する情報としては、例えば、表示部に表示される画像の表示位置を変えるためにドラッグする命令、表示されている画像を送り次の画像を表示するためにスワイプする命令、巻物状の画像を順に送るためにスクロールする命令、特定の画像を選択する命令、画像を表示する大きさを変化するためにピンチする命令の他、手書き文字入力する命令などを挙げることができる。
本実施の形態で例示した情報処理装置は、実施の形態1で例示した情報処理装置の駆動方法を適用すること、および、実施の形態1で例示した情報処理装置を駆動させるためのプログラムを演算部に実行させることにより、使用者の眼精疲労が抑制され、目にやさしい表示を行うことができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態2に示した情報処理装置の駆動方法の一例について、図8乃至図10を参照しながら説明する。
具体的には、画素を選択するG信号を30Hz(1秒間に30回)以上の頻度、好ましくは60Hz(1秒間に60回)以上960Hz(1秒間に960回)以下の頻度で出力する第1のモードと、1Hz以下、または1.16×10−5Hz(1日に約1回の頻度)以上1Hz以下、または2.78×10−4Hz(1時間に約1回の頻度)以上0.5Hz以下、または1.67×10−2Hz(1分間に約1回の頻度)以上0.1Hz以下の頻度で出力する第2のモードを備える情報処理装置の駆動方法について説明する。
図8は、本発明の一態様の表示機能を有する情報処理装置の表示手段に適用可能な表示部の構成の例を説明するブロック図および回路図である。
図9は、本発明の一態様の表示機能を有する情報処理装置の表示手段に適用可能な表示部の構成の変形例を説明するブロック図である。
図10は、本発明の一態様の表示機能を有する情報処理装置の表示手段に適用可能な表示部の構成の例を説明する回路図である。
<1.S信号の画素部への書き込み方法>
図8(A)または図9に例示する画素部631に、S信号633_Sを書き込む方法の一例を説明する。具体的には、S信号633_Sを、画素部631の、図8(B)に例示する画素回路を備える画素631pのそれぞれに書き込む方法を説明する。
<画素部への信号の書き込み>
第1フレーム期間において、走査線G1にパルスを有するG信号632_Gが入力されることで、走査線G1が選択される。選択された走査線G1に接続された複数の各画素631pにおいて、トランジスタ634tが導通状態になる。
トランジスタ634tが導通状態の時(1ライン期間)に、信号線S1から信号線Sxに二次画像信号615_Vから生成したS信号633_Sの電位が与えられる。そして、導通状態のトランジスタ634tを介して、S信号633_Sの電位に応じた電荷が容量素子634cに蓄積され、S信号633_Sの電位が液晶素子635LCの第1電極に与えられる。
第1フレーム期間の走査線G1が選択されている期間において、正の極性のS信号633_Sが全ての信号線S1乃至信号線Sxに、順に入力される。走査線G1と、信号線S1乃至信号線Sxとにそれぞれ接続された画素631p内の第1電極(G1S1)乃至第1電極(G1Sx)には、正の極性のS信号633_Sが与えられる。これにより、液晶素子635LCの透過率が、S信号633_Sの電位によって制御され、各画素が階調を表示する。
同様にして、走査線G2から走査線Gyが順に選択され、走査線G1が選択されていた期間と同様の動作が、走査線G2から走査線Gyの各走査線に接続された画素631pにおいて順次繰り返される。上記動作により、画素部631において、第1フレームの画像を表示することができる。
なお、本発明の一態様では、必ずしも走査線G1乃至走査線Gyを順に選択する必要はない。
なお、S駆動回路633から信号線S1乃至信号線Sxに、S信号633_Sを順に入力する点順次駆動を用いることも、一斉にS信号633_Sを入力する線順次駆動を用いることができる。或いは、複数の信号線Sごとに順に、S信号633_Sを入力する駆動方法を用いていてもよい。
また、プログレッシブ方式を用いた走査線Gの選択方法に限らず、インターレース方式を用いて走査線Gの選択を行うようにしてもよい。
また、任意の一フレーム期間において、全ての信号線に入力されるS信号633_Sの極性が同一であっても、任意の一フレーム期間において、一の信号線ごとに、画素に入力されるS信号633_Sの極性が反転していてもよい。
<複数の領域に分割された画素部への信号の書き込み>
また、表示部630の構成の変形例を図9に示す。
図9に示す表示部630には、複数の領域に分割された画素部631(具体的には第1領域631a、第2領域631b、第3領域631c)に、複数の画素631pと、画素631pを行毎に選択するための複数の走査線Gと、選択された画素631pにS信号633_Sを供給するための複数の信号線Sとが設けられている。
それぞれの領域に設けられた走査線GへのG信号632_Gの入力は、それぞれのG駆動回路632により制御されている。信号線SへのS信号633_Sの入力は、S駆動回路633により制御されている。複数の画素631pは、走査線Gの少なくとも一つと、信号線Sの少なくとも一つとに、それぞれ接続されている。
このような構成とすることで、画素部631を分割して駆動することができる。
例えば、入力手段500としてタッチパネルから情報を入力する際に、当該情報が入力された領域を特定する座標を取得し、その座標に対応する領域を駆動するG駆動回路632のみを第1のモードとし、他の領域を第2のモードとしてもよい。この動作により、タッチパネルから情報が入力されなかった領域、すなわち表示画像を書き換える必要がない領域のG駆動回路の動作を停止することができる。また、各領域における中間階調の画像信号が入力される画素の割合に応じて、それぞれの領域を第1のモードとするか又は第2のモードとするかを選択してもよい。この動作により、フリッカの発生を抑制することができ、使用者の眼精疲労が抑制され、目にやさしい表示をすることができる。
<2.第1のモードと第2のモードのG駆動回路>
G駆動回路632が出力するG信号632_Gが入力された画素回路634に、S信号633_Sが入力される。G信号632_Gが入力されない期間、画素回路634は、S信号633_Sの電位を保持する。言い換えると、画素回路634は、S信号633_Sの電位が書き込まれた状態を保持する。
表示データが書き込まれた画素回路634は、S信号633_Sに応じた表示状態を維持する。なお、表示状態を維持するとは、表示状態の変化が一定の範囲より大きくならないように保持することをいう。上記一定の範囲は、適宜設定される範囲であり、例えば、使用者が表示画像を閲覧する場合に、同じ表示画像であると認識できる表示状態の範囲に設定することが好ましい。
G駆動回路632は第1のモードと第2のモードを備える。
<2−1.第1のモード>
G駆動回路632の第1のモードは、G信号632_Gを、画素に1秒間に30回以上好ましくは1秒間に60回以上960回以下の頻度で出力する。
第1のモードのG駆動回路632は、観察者が信号の書き換え動作毎に変化する画像の変化を識別できない程度の速さで、信号を書き換える。その結果、画像をなめらかに表示することができる。
<2−2.第2のモード>
G駆動回路632の第2のモードは、G信号632_Gを、画素に1日に1回以上1秒間に10回以下、好ましくは1時間に1回以上1秒間に1回以下の頻度で出力する。
G信号632_Gが入力されない期間、画素回路634は、S信号633_Sを保持し、その電位に応じた表示状態を引き続き維持する。
これにより、第2のモードでは、画素の表示の書き換えに伴うフリッカがない表示をすることができる。
その結果、当該表示機能を有する情報処理装置の使用者の目の疲労を低減できる。
なお、G駆動回路632が消費する電力は、G駆動回路632が動作しない期間、低減される。
なお、第2のモードを有するG駆動回路632を用いて駆動する画素回路は、S信号633_Sを長い期間保持する構成が好ましい。例えば、トランジスタ634tのリーク電流は、オフ状態において小さいものほど好ましい。
オフ状態においてリーク電流が小さいトランジスタ634tの構成の一例について、実施の形態6および実施の形態7を参酌することができる。
本実施の形態で例示した情報処理装置の駆動方法を、実施の形態1で例示した情報処理装置の駆動方法に適用すること、および、実施の形態1で例示した情報処理装置を駆動させるためのプログラムに適用することにより、使用者の眼精疲労が抑制され、目にやさしい表示を行うことができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記表示手段に適用することのできる、表示機能を有する半導体装置(表示装置ともいう)の一例を示す。
図11(A)に本実施の形態の表示装置の平面図を示す。図11(A)において、基板301上に設けられた画素部302と、走査線駆動回路304とを囲むようにして、シール材305が設けられている。また、画素部302と、走査線駆動回路304の上に基板306が設けられている。よって画素部302と、走査線駆動回路304とは、基板301とシール材305と基板306とによって、表示素子と共に封止されている。図11(A)においては、基板301上のシール材305によって囲まれている領域とは異なる領域に、ICチップ、または別途用意された基板上に単結晶半導体膜または多結晶半導体膜で形成された信号線駆動回路303が実装されている。信号線駆動回路303と走査線駆動回路304を通して画素部302に与えられる各種信号および電位は、FPC(Flexible printed circuit)318から供給されている。
また、図11(A)においては、信号線駆動回路303を別途形成し、基板301に実装している例を示しているが、この構成に限定されない。走査線駆動回路を別途形成して実装してもよいし、信号線駆動回路の一部または走査線駆動回路の一部のみを別途形成して実装してもよい。
なお、別途形成した駆動回路の接続方法は、特に限定されるものではなく、COG(Chip On Glass)法、ワイヤボンディング法、或いはTAB(Tape Automated Bonding)法などを用いることができる。図11(A)は、COG法により信号線駆動回路303を実装する例である。
なお、表示装置とは、表示素子が封止された状態にあるパネルと、該パネルにコントローラを含むIC等を実装した状態にあるモジュールとを含む。すなわち、本明細書中における表示装置とは、画像表示装置、もしくは光源(照明装置含む)を指す。また、表示素子が封止された状態にあるパネルだけでなく、コネクタ、例えば、FPCまたはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または表示素子にCOG方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て表示装置に含むものとする。
また、基板上に設けられた画素部および走査線駆動回路は、トランジスタを複数有する。トランジスタの構成は特に限定されないが、実施の形態6で例示する酸化物半導体が適用されたトランジスタを適用することが好ましい。
表示装置に設けられる表示素子としては液晶素子(液晶表示素子ともいう)、発光素子(発光表示素子ともいう)を用いることができる。発光素子は、電流または電圧によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでおり、具体的には無機EL(Electro Luminescence)、有機EL等が含まれる。また、電子インク表示装置(電子ペーパー)など、電気的作用によりコントラストが変化する表示媒体も適用することができる。
図11(C)は、図11(A)のM−Nにおける断面図に相当する。図11では表示素子として液晶素子を用いた液晶表示装置の例を示す。但し、表示パネルは、画素部302に設けられたトランジスタ310が表示素子と電気的に接続して構成され、該表示素子としては表示を行うことができれば特に限定されず、様々な表示素子を用いることができる。
液晶表示装置は、縦電界方式、または、横電界方式を適用することができる。図11(C)では、FFS(Fringe Field Switching)モードを採用する例を示す。
なお、液晶表示装置には上記とは異なるモードを適用することができる。例えば、VA(Vertical Alignment)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、TN(Twisted Nematic)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モードなどを用いることができる。
図11(A)および図11(C)に示すように、半導体装置は接続端子電極315および端子電極316を有しており、接続端子電極315および端子電極316はFPC318が有する端子と異方性導電層319を介して、電気的に接続されている。
接続端子電極315は、第1の電極層334と同じ導電層から形成され、端子電極316は、トランジスタ310、トランジスタ311のゲート電極層と同じ導電層で形成されている。
また、基板301上に設けられた画素部302と、走査線駆動回路304は、トランジスタを複数有している。図11(C)では、画素部302に含まれるトランジスタ310と、走査線駆動回路304に含まれるトランジスタ311とを例示しており、トランジスタ310、トランジスタ311上には絶縁層332a、絶縁層332bが設けられている。
また、図11(C)では、絶縁層332b上に平坦化絶縁層340が設けられ、第1の電極層334と第2の電極層331との間に絶縁層342が設けられている。
トランジスタ310、トランジスタ311としては、実施の形態6に例示する酸化物半導体をチャネル形成領域に含むトランジスタを適用することが好ましい。トランジスタ310、トランジスタ311は、ボトムゲート構造のトランジスタである。
トランジスタ310、トランジスタ311に含まれるゲート絶縁層は、単層構造または積層構造とすることができる。本実施の形態では、ゲート絶縁層320a、ゲート絶縁層320bの積層構造を含む。また、図11(C)においては、ゲート絶縁層320aと、絶縁層332bとが、接続端子電極315端部を覆うように、シール材305下に延在しており、絶縁層332bは、ゲート絶縁層320bおよび絶縁層332aの側面を覆っている。
また、駆動回路用のトランジスタ311の酸化物半導体層のチャネル形成領域と重なる位置にさらに導電層を設けてもよい。導電層を酸化物半導体層のチャネル形成領域と重なる位置に設けることによって、トランジスタ311のしきい値電圧の変化量を低減することができる。
また、該導電層は外部の電場を遮蔽する、すなわち外部の電場が内部(トランジスタを含む回路部)に作用しないようにする機能(特に静電気に対する静電遮蔽機能)も有する。導電層の遮蔽機能により、静電気などの外部の電場の影響によりトランジスタの電気的な特性が変動することを防止することができる。
平坦化絶縁層340としては、アクリル、ポリイミド、ベンゾシクロブテン系樹脂、ポリアミド、エポキシ等の有機樹脂を用いることができる。また、上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)、シロキサン系樹脂等を用いることができる。平坦化絶縁層340内の水等の不純物が十分に低減されていることが好ましい。このような平坦化絶縁層340を用いることで、トランジスタの電気的特性の変動が抑制され、極めて信頼性の高い表示装置を実現することができる。
図11(C)において、液晶素子313は、第1の電極層334、第2の電極層331、および液晶層308を含む。なお、液晶層308を挟持するように配向膜として機能する絶縁層338、絶縁層333が設けられている。
液晶層308に含まれる液晶組成物としては、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、強誘電液晶、反強誘電液晶などを用いることができる。また、ブルー相を示す液晶を使用すると、配向膜が不要であり、且つ広い視野角が得られるため好ましい。また、上記の液晶にモノマー、重合開始剤を添加して注入または滴下封止後にモノマーを重合させて高分子安定化する液晶材料でもよい。
また、液晶素子313は、液晶層308の下方に開口パターンを有する第2の電極層331を有し、絶縁層342を介して第2の電極層331のさらに下方に、平板状の第1の電極層334を有する。開口パターンを有する第2の電極層331は、屈曲部や枝分かれした櫛歯状を含む形状である。第2の電極層331に開口パターンを設けることにより、第1の電極層334および第2の電極層331はその電極間に電界を発生させることができる。なお、平坦化絶縁層340上に接して平板上の第2の電極層331を形成し、絶縁層342を介して第2の電極層331上に、画素電極として機能し、開口パターンを有する第1の電極層334を有する構成としてもよい。
第1の電極層334、第2の電極層331は、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物、グラフェンなどの透光性を有する導電性材料を用いることができる。
また、第1の電極層334、第2の電極層331はタングステン(W)、モリブデン(Mo)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)等の金属、またはその合金、若しくはその金属窒化物から一つ、または複数種を用いて形成することができる。
また、第1の電極層334、第2の電極層331として、導電性高分子(導電性ポリマーともいう)を含む導電性組成物を用いて形成することができる。
また、スペーサ335は絶縁層を選択的にエッチングすることで得られる柱状のスペーサであり、液晶層308の膜厚(セルギャップ)を制御するために設けられている。なお球状のスペーサを用いていてもよい。
また、液晶層308に、配向膜を用いないブルー相を発現する液晶組成物を用いてもよい。この場合、液晶層308と、第1の電極層334および第2の電極層331とは接する構造となる。
なお、図11(C)に示す絶縁層342は、一部に開口を有しており、当該開口から平坦化絶縁層340に含まれる水分を脱離することができる。但し、平坦化絶縁層340上に設けられる絶縁層342の膜質によっては、開口を設けなくともよい。
液晶表示装置に設けられる保持容量の大きさは、画素部に配置されるトランジスタのリーク電流等を考慮して、所定の期間、電荷を保持できるように設定される。保持容量の大きさは、トランジスタのオフ電流等を考慮して設定すればよい。本明細書に開示する酸化物半導体層を有するトランジスタを用いることにより、保持容量の大きさを縮小することができる。よって、各画素における開口率を向上させることができる。
特に、保持容量としての容量素子を設けない構成とし、第1の電極層334と第2の電極層331の間に生じる寄生容量を保持容量として用いることが好ましい。このように、容量素子を設けない構成とすることにより、画素の開口率をさらに向上させることができる。
保持容量としての容量素子を画素に設けない場合の、画素構成の一例を図11(B)に示す。画素には、トランジスタ310のゲート電極層と電気的に接続する配線350と、トランジスタ310のソース電極層またはドレイン電極層の一方と電気的に接続する配線352の交差部を有する。図11(B)に示す画素は保持容量としての容量素子を有していないため、画素の占有面積に対する、開口パターンを有する第2の電極層331の面積を極めて大きくすることができ、極めて高い開口率が実現されている。
本明細書に開示する酸化物半導体層を用いたトランジスタは、オフ状態における電流値(オフ電流値)を低く制御することができる。よって、画像信号等の電気信号の保持時間を長くすることができ、書き込み間隔も長く設定できる。よって、リフレッシュ動作の頻度を少なくすることができるため、消費電力を抑制する効果を奏する。
また、本明細書に開示する酸化物半導体層を用いたトランジスタは、高い電界効果移動度が得られるため、高速駆動が可能である。例えば、このようなトランジスタを液晶表示装置に用いることで、画素部のスイッチングトランジスタと、駆動回路部に使用するドライバートランジスタを同一基板上に形成することができる。また、画素部においても、このようなトランジスタを用いることで、高画質な画像を提供することができる。
また、表示装置において、ブラックマトリクス(遮光層)、偏光部材、位相差部材、反射防止部材などの光学部材(光学基板)などは適宜設ける。例えば、偏光板および位相基板による円偏光を用いてもよい。また、光源としてバックライト、サイドライトなどを用いてもよい。
また、画素部における表示方式は、プログレッシブ方式やインターレース方式等を用いることができる。また、カラー表示する際に画素で制御する色要素としては、RGB(Rは赤、Gは緑、Bは青を表す)の三色に限定されない。例えば、RGBW(Wは白を表す)、またはRGBに、イエロー、シアン、マゼンタ等を一色以上追加したものがある。なお、色要素のドット毎にその表示領域の大きさが異なっていてもよい。ただし、開示する発明はカラー表示の表示装置に限定されるものではなく、モノクロ表示の表示装置に適用することもできる。
また、表示装置はタッチセンサを備えていることが好ましい。画素部302と重ねてタッチセンサを設けた表示装置を電子機器等に適用することにより、より直感的な操作が可能な電子機器を実現することができる。ここで例示するタッチセンサは、上記入力手段として用いることができる。
表示装置に設けるタッチセンサとしては、静電容量方式のタッチセンサを用いることが好ましい。そのほかにも抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、光学方式など様々な方式を用いることができる。
静電容量方式のタッチセンサとしては、代表的には表面型静電容量方式、投影型静電容量方式などがある。また、投影型静電容量方式としては、主に駆動方式の違いから、自己容量方式、相互容量方式などがある。ここで、相互容量方式を用いると、同時多点検出が可能となるため好ましい。
ここで、表示装置にタッチセンサを設ける場合、タッチセンサとして機能する層の配置はさまざまな方法をとることができる。
図12は、液晶素子が適用され、タッチセンサを備える表示装置の構成例である。
図12(A)に示す表示装置は、液晶362と、液晶362を挟持する一対の基板(基板361および基板363)と、基板361および基板363よりも外側に配置された一対の偏光板(偏光板364および偏光板365)と、タッチセンサ360と、を有する。ここで以下では、液晶362と、基板361と、基板363を含む構成を、表示パネル367と呼ぶこととする。
図12(A)に示す表示装置は、タッチセンサ360が偏光板364(または偏光板365)よりも外側に位置する、いわゆる外付け型の表示装置である。このような構成は、表示パネル367とタッチセンサ360をそれぞれ別途作製し、これらを重ねることで、表示装置にタッチセンサの機能を付加することができるため、特別な工程を経ることなく、容易に作製することができる。
ここで、図12(A)に示す表示装置において、タッチセンサ360を強化ガラス上に設ける構成とすることが好ましい。強化ガラスは、イオン交換法や風冷強化法等により物理的、または化学的な処理が施され、その表面に圧縮応力を加えたものを用いることができる。タッチセンサを強化ガラスの一面に設け、その反対側の面を例えば電子機器の最表面に設けてタッチ面として用いることにより、機器全体の厚さを低減することができる。
図12(B)に示す表示装置は、タッチセンサ360が偏光板364と基板361の間(または偏光板365と基板363の間)に位置する、いわゆるオンセル型の表示装置である。このような構成は、例えば、基板361をタッチセンサ360の形成基板として共通して用いるなどにより、表示装置の薄型化を実現できる。
図12(C)に示す表示装置は、タッチセンサ360が基板361と基板363の間に位置する、いわゆるインセル型の表示装置である。このような構成とすることで、さらなる表示装置の薄型化を実現できる。例えば、表示パネル367が備えるトランジスタや配線、電極などにより基板361上(または基板363上)の液晶362側の面にタッチセンサとして機能する層を作り込むことにより実現できる。また、光学式のタッチセンサを用いる場合には、光電変換素子を備える構成としてもよい。
なお、ここでは液晶素子を備える表示装置について説明したが、有機EL素子を備える表示装置や電子ペーパなどの様々な表示装置に、タッチセンサの機能を適宜付加することができる。
なお、タッチセンサのより具体的な構成例について、実施の形態5で説明する。
本実施の形態で例示した表示機能を有する半導体装置(表示装置)は、本発明の一態様の情報処理装置の備える表示手段に適用することができる。したがって、実施の形態1で例示した情報処理装置の駆動方法を適用すること、および、実施の形態1で例示した情報処理装置を駆動させるためのプログラムを演算部に実行させることにより、本実施の形態で例示した表示機能を有する半導体装置は、使用者の眼精疲労が抑制され、目にやさしい表示を行うことができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記半導体装置に適用することのできる、被検知体の近接または接触を検知可能なセンサ(以降、タッチセンサと呼ぶ)の構成例について説明する。
[センサの検知方法の例]
図13(A)および図13(B)は、相互容量方式のタッチセンサの構成を示す模式図と、入出力波形の模式図である。タッチセンサは一対の電極を備え、これらの間に容量が形成されている。一対の電極のうち一方の電極に入力電圧が入力される。また、他方の電極に流れる電流(または、他方の電極の電位)を検出する検出回路を備える。
例えば、図13(A)に示すように、入力電圧波形として矩形波を用いた場合、出力電流波形として鋭いピークを有する波形が検出される。
また、図13(B)に示すように、伝導性を有する被検知体が容量に近接または接触した場合、電極間の容量値が減少するため、これに応じて出力の電流値が減少する。
このように、入力電圧に対する出力電流(または電位)の変化を用いて、容量の変化を検出することにより、被接触体の近接、または接触を検知することができる。
[タッチセンサの構成例]
図13(C)は、マトリクス状に配置された複数の容量を備えるタッチセンサの構成例を示す。
タッチセンサは、X方向(紙面横方向)に延在する複数の配線と、これら複数の配線と交差し、Y方向(紙面縦方向)に延在する複数の配線とを有する。交差する2つの配線間には容量が形成される。
また、X方向に延在する配線には、入力電圧または共通電位(接地電位、基準電位を含む)のいずれか一方が入力される。また、Y方向に延在する配線には、検出回路(例えば、ソースメータ、センスアンプなど)が電気的に接続され、当該配線に流れる電流(または電位)を検出することができる。
タッチセンサは、X方向に延在する複数の配線に対して順に入力電圧が入力され、Y方向に延在する配線に流れる電流(または電位)の変化を検出することで、2次元的にセンシングすることができる。
[タッチパネルの構成例]
以下では、複数の画素を有する表示部にタッチセンサを組み込んだタッチパネルの構成例について説明する。ここでは、画素に設けられる表示素子として、液晶素子を適用した例を示す。
図14(A)は、本構成例で例示するタッチパネルの表示部に設けられる画素回路の一部における等価回路図である。
一つの画素は少なくともトランジスタ403と液晶素子404を有する。また、トランジスタ403のゲートに配線401が、ソースまたはドレインの一方には配線402が、それぞれ電気的に接続されている。
画素回路は、X方向に延在する複数の配線(例えば、配線410_1、配線410_2)と、Y方向に延在する複数の配線(例えば、配線411)を有し、これらは互いに交差して設けられ、その間に容量が形成される。
また、画素回路に設けられる画素のうち、一部の隣接する複数の画素は、それぞれに設けられる液晶素子の一方の電極が電気的に接続され、一つのブロックを形成する。当該ブロックは、島状のブロック(例えば、ブロック415_1、ブロック415_2)と、Y方向に延在するライン状のブロック(例えば、ブロック416)の、2種類に分類される。
X方向に延在する配線410_1(または410_2)は、島状のブロック415_1(またはブロック415_2)と電気的に接続される。また、Y方向に延在する配線411は、ライン状のブロック416と電気的に接続される。
図14(B)は、複数のX方向に延在する配線410と、複数のY方向に延在する配線411を示した等価回路図である。X方向に延在する配線410の各々には、入力電圧または共通電位を入力することができる。また、Y方向に延在する配線411の各々には接地電位を入力する、または配線411と検出回路と電気的に接続することができる。
[タッチパネルの動作例]
以下、図15および図16を用いて、上述したタッチパネルの動作について説明する。
図16に示すように、1フレーム期間を書き込み期間と、検知期間とに分ける。書き込み期間は画素への画像データの書き込みを行う期間であり、配線410(ゲート線ともいう)が順次選択される。一方、検知期間は、タッチセンサによるセンシングを行う期間であり、X方向に延在する配線410が順次選択され、入力電圧が入力される。
図15(A)は、書き込み期間における等価回路図を示す。書き込み期間では、X方向に延在する配線410と、Y方向に延在する配線411の両方に、共通電位が入力される。
図15(B)は、検知期間のある時点における等価回路図を示す。検知期間では、Y方向に延在する配線411の各々は、検出回路と電気的に接続する。また、X方向に延在する配線410のうち、選択されたものには入力電圧が入力され、それ以外のものには共通電位が入力される。
このように、画像の書き込み期間と、タッチセンサによるセンシングを行う期間とを独立して設けることが好ましい。これにより、画素の書き込み時に生じるノイズに起因して、タッチセンサの感度が低下してしまうことを抑制することができる。
[画素構成例]
以下では、上記タッチパネルに用いることのできる画素の構成例について説明する。
図17(A)は、FFS(Fringe Field Switching)モードが適用された画素の一部を示す断面概略図である。
画素は、トランジスタ421と、電極422と、電極423と、液晶424と、カラーフィルタ425と、を備える。開口部を有する電極423はトランジスタ421のソースまたはドレインの一方に電気的に接続される。また、電極423は絶縁層を介して電極422上に設けられる。電極423と電極422は、それぞれ液晶素子の一方の電極として機能し、当該液晶素子に電圧を印加することで、液晶の配向を制御することができる。
例えば、電極422を、上述の配線410または配線411に電気的に接続することにより、上述タッチパネルの画素を構成することができる。
なお、電極422を電極423上に設けることもできる。その場合は電極422を、開口部を有する形状とし、絶縁層を介して電極423上に設ければよい。
図17(B)は、IPS(In−Plane−Switching)モードが適用された画素の一部を示す断面概略図である。
画素に設けられる電極423と電極422は互いにくし状の形状を有し、同一平面上に設けられている。
例えば電極422を、上述の配線410または配線411に電気的に接続することにより、上述タッチパネルの画素を構成することができる。
図17(C)は、VA(Vertical Alignment)モードが適用された画素の一部を示す断面概略図である。
電極422は、電極423と液晶424を介して対向するように設けられている。また電極422と重ねて配線426が設けられている。配線426は、例えば図17(C)に示す画素が属するブロックとは異なるブロック間を電気的に接続するために設けることができる。
例えば電極422を、上述の配線410または配線411に電気的に接続することにより、上述タッチパネルの画素を構成することができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態6)
上記実施の形態で例示したトランジスタのチャネルが形成される領域に好適に用いることができる半導体および半導体膜の一例について、以下に説明する。
酸化物半導体は、エネルギーギャップが3.0eV以上と大きく、酸化物半導体を適切な条件で加工し、そのキャリア密度を十分に低減して得られた酸化物半導体膜が適用されたトランジスタにおいては、オフ状態でのソースとドレイン間のリーク電流(オフ電流)を、従来のシリコンを用いたトランジスタと比較して極めて低いものとすることができる。
酸化物半導体膜をトランジスタに適用する場合、酸化物半導体膜の膜厚は2nm以上40nm以下とすることが好ましい。
適用可能な酸化物半導体としては、少なくともインジウム(In)あるいは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。特にInとZnを含むことが好ましい。また、該酸化物半導体を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすためのスタビライザとして、それらに加えてガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド(例えば、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、ガドリニウム(Gd))から選ばれた一種、または複数種が含まれていることが好ましい。
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、In−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、In−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−Zr−Zn系酸化物、In−Ti−Zn系酸化物、In−Sc−Zn系酸化物、In−Y−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、In−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
ここで、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
また、酸化物半導体として、InMO3(ZnO)m(m>0、且つ、mは整数でない)で表記される材料を用いてもよい。なお、Mは、Ga、Fe、MnおよびCoから選ばれた一の金属元素または複数の金属元素、若しくは上記のスタビライザとしての元素を示す。また、酸化物半導体として、In2SnO5(ZnO)n(n>0、且つ、nは整数)で表記される材料を用いてもよい。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1、In:Ga:Zn=1:3:2、In:Ga:Zn=3:1:2、あるいはIn:Ga:Zn=2:1:3の原子数比のIn−Ga−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いるとよい。
酸化物半導体膜に水素が多量に含まれると、酸化物半導体と結合することによって、水素の一部がドナーとなり、キャリアである電子を生じてしまう。これにより、トランジスタのしきい値電圧がマイナス方向にシフトしてしまう。そのため、酸化物半導体膜の形成後において、脱水化処理(脱水素化処理)を行い、酸化物半導体膜から、水素、または水分を除去して不純物が極力含まれないように高純度化することが好ましい。
なお、酸化物半導体膜への脱水化処理(脱水素化処理)によって、酸化物半導体膜から酸素も同時に減少してしまうことがある。よって、酸化物半導体膜への脱水化処理(脱水素化処理)によって増加した酸素欠損を補填するため酸素を酸化物半導体膜に加える処理を行うことが好ましい。本明細書等において、酸化物半導体膜に酸素を供給する場合を、加酸素化処理と記す場合がある、または酸化物半導体膜に含まれる酸素を化学量論的組成よりも多くする場合を過酸素化処理と記す場合がある。
このように、酸化物半導体膜は、脱水化処理(脱水素化処理)により、水素または水分が除去され、加酸素化処理により酸素欠損を補填することによって、i型(真性)化またはi型に限りなく近く実質的にi型(真性)である酸化物半導体膜とすることができる。なお、実質的に真性とは、酸化物半導体膜中にドナーに由来するキャリアが極めて少なく(ゼロに近く)、キャリア密度が1×1017/cm3以下、好ましくは1×1016/cm3以下、より好ましくは1×1015/cm3以下、さらに好ましくは1×1014/cm3以下、さらに好ましくは1×1013/cm3以下であることをいう。
また、このように、i型または実質的にi型である酸化物半導体膜を備えるトランジスタは、極めて優れたオフ電流特性を実現できる。例えば、酸化物半導体膜を用いたトランジスタがオフ状態のときのドレイン電流を、室温(25℃程度)にて1×10−18A以下、好ましくは1×10−21A以下、さらに好ましくは1×10−24A以下、または85℃にて1×10−15A以下、好ましくは1×10−18A以下、さらに好ましくは1×10−21A以下とすることができる。なお、トランジスタがオフ状態とは、nチャネル型のトランジスタの場合、ゲート電圧がしきい値電圧よりも十分小さい状態をいう。具体的には、ゲート電圧がしきい値電圧よりも1V以上、2V以上または3V以上小さければ、トランジスタはオフ状態となる。
以下では、酸化物半導体膜の構造について説明する。
酸化物半導体膜は、単結晶酸化物半導体膜と非単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非単結晶酸化物半導体膜とは、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、多結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜などをいう。
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が不規則であり、結晶成分を有さない酸化物半導体膜である。微小領域においても結晶部を有さず、膜全体が完全な非晶質構造の酸化物半導体膜が典型である。
微結晶酸化物半導体膜は、例えば、1nm以上10nm未満の大きさの微結晶(ナノ結晶ともいう。)を含む。従って、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも原子配列の規則性が高い。そのため、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低いという特徴がある。
CAAC−OS膜は、複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つであり、ほとんどの結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさである。従って、CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、一辺が10nm未満、5nm未満または3nm未満の立方体内に収まる大きさの場合も含まれる。CAAC−OS膜は、微結晶酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低いという特徴がある。以下、CAAC−OS膜について詳細な説明を行う。
CAAC−OS膜を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって観察すると、結晶部同士の明確な境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CAAC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
CAAC−OS膜を、試料面と概略平行な方向からTEMによって観察(断面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、CAAC−OS膜を、試料面と概略垂直な方向からTEMによって観察(平面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
断面TEM観察および平面TEM観察より、CAAC−OS膜の結晶部は配向性を有していることがわかる。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnO4の結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnO4の結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に概略垂直な方向を向いていることが確認できる。
一方、CAAC−OS膜に対し、c軸に概略垂直な方向からX線を入射させるin−plane法による解析では、2θが56°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnO4の結晶の(110)面に帰属される。InGaZnO4の単結晶酸化物半導体膜であれば、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)として試料を回転させながら分析(φスキャン)を行うと、(110)面と等価な結晶面に帰属されるピークが6本観察される。これに対し、CAAC−OS膜の場合は、2θを56°近傍に固定してφスキャンした場合でも、明瞭なピークが現れない。
以上のことから、CAAC−OS膜では、異なる結晶部間ではa軸およびb軸の配向は不規則であるが、c軸配向性を有し、かつc軸が被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向を向いていることがわかる。従って、前述の断面TEM観察で確認された層状に配列した金属原子の各層は、結晶のab面に平行な面である。
なお、結晶部は、CAAC−OS膜を成膜した際、または加熱処理などの結晶化処理を行った際に形成される。上述したように、結晶のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向に配向する。従って、例えば、CAAC−OS膜の形状をエッチングなどによって変化させた場合、結晶のc軸がCAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルと平行にならないこともある。
また、CAAC−OS膜中の結晶化度が均一でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜の結晶部が、CAAC−OS膜の上面近傍からの結晶成長によって形成される場合、上面近傍の領域は、被形成面近傍の領域よりも結晶化度が高くなることがある。また、CAAC−OS膜に不純物を添加する場合、不純物が添加された領域の結晶化度が変化し、部分的に結晶化度の異なる領域が形成されることもある。
なお、InGaZnO4の結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。よって、当該トランジスタは、信頼性が高い。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS膜のうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
CAAC−OS膜は、例えば、多結晶である酸化物半導体スパッタリング用ターゲットを用い、スパッタリング法によって成膜することができる。当該スパッタリング用ターゲットにイオンが衝突すると、スパッタリング用ターゲットに含まれる結晶領域がa−b面から劈開し、a−b面に平行な面を有する平板状またはペレット状のスパッタリング粒子として剥離することがある。この場合、当該平板状またはペレット状のスパッタリング粒子が、結晶状態を維持したまま被成膜面に到達することで、CAAC−OS膜を成膜することができる。
平板状のスパッタリング粒子は、例えばa−b面に平行な面の円相当径が3nm以上10nm以下、厚さ(a−b面に垂直な方向の長さ)が0.7nm以上1nm未満である。なお、平板状のスパッタリング粒子は、a−b面に平行な面が正三角形または正六角形であってもよい。ここで、円相当径とは、面の面積と等しい正円の直径をいう。
また、CAAC−OS膜を成膜するために、以下の条件を適用することが好ましい。
成膜時の基板温度を高めることで、基板に到達した平板状のスパッタリング粒子のマイグレーションが起こり、スパッタリング粒子の平らな面が基板に付着する。このとき、スパッタリング粒子が正に帯電することで、スパッタリング粒子同士が反発しながら基板に付着するため、スパッタリング粒子が偏って不均一に重なることがなく、厚さの均一なCAAC−OS膜を成膜することができる。具体的には、基板温度を100℃以上740℃以下、好ましくは200℃以上500℃以下として成膜することが好ましい。
また、成膜時の不純物混入を低減することで、不純物によって結晶状態が崩れることを抑制できる。例えば、成膜室内に存在する不純物濃度(水素、水、二酸化炭素および窒素など)を低減すればよい。また、成膜ガス中の不純物濃度を低減すればよい。具体的には、露点が−80℃以下、好ましくは−100℃以下である成膜ガスを用いる。
また、成膜ガス中の酸素割合を高め、電力を最適化することで成膜時のプラズマダメージを軽減すると好ましい。成膜ガス中の酸素割合は、30体積%以上、好ましくは100体積%とする。
CAAC−OS膜を成膜した後、加熱処理を行ってもよい。加熱処理の温度は、100℃以上740℃以下、好ましくは200℃以上500℃以下とする。また、加熱処理の時間は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時間以下とする。また、加熱処理は、不活性雰囲気または酸化性雰囲気で行えばよい。好ましくは、不活性雰囲気で加熱処理を行った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰囲気での加熱処理により、CAAC−OS膜の不純物濃度を短時間で低減することができる。一方、不活性雰囲気での加熱処理によりCAAC−OS膜に酸素欠損が生成されることがある。その場合、酸化性雰囲気での加熱処理によって該酸素欠損を低減することができる。また、加熱処理を行うことで、CAAC−OS膜の結晶性をさらに高めることができる。なお、加熱処理は、1000Pa以下、100Pa以下、10Pa以下または1Pa以下の減圧下で行ってもよい。減圧下では、CAAC−OS膜の不純物濃度をさらに短時間で低減することができる。
スパッタリング用ターゲットの一例として、In−Ga−Zn−O化合物ターゲットについて以下に示す。
InOX粉末、GaOY粉末およびZnOZ粉末を所定のmol数比で混合し、加圧処理後、1000℃以上1500℃以下の温度で加熱処理をすることで多結晶であるIn−Ga−Zn−O化合物ターゲットとする。なお、X、YおよびZは任意の正数である。ここで、所定のmol数比は、例えば、InOX粉末、GaOY粉末およびZnOZ粉末が、1:1:1、1:1:2、1:3:2、1:9:6、2:1:3、2:2:1、3:1:1、3:1:2、3:1:4、4:2:3、8:4:3、またはこれらの近傍の値とすることができる。なお、粉末の種類、およびその混合するmol数比は、作製するスパッタリング用ターゲットによって適宜変更すればよい。
または、CAAC−OS膜は、以下の方法により形成してもよい。
まず、第1の酸化物半導体膜を1nm以上10nm未満の厚さで成膜する。第1の酸化物半導体膜はスパッタリング法を用いて成膜する。具体的には、基板温度を100℃以上500℃以下、好ましくは150℃以上450℃以下とし、成膜ガス中の酸素割合を30体積%以上、好ましくは100体積%として成膜する。
次に、加熱処理を行い、第1の酸化物半導体膜を結晶性の高い第1のCAAC−OS膜とする。加熱処理の温度は、350℃以上740℃以下、好ましくは450℃以上650℃以下とする。また、加熱処理の時間は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時間以下とする。また、加熱処理は、不活性雰囲気または酸化性雰囲気で行えばよい。好ましくは、不活性雰囲気で加熱処理を行った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰囲気での加熱処理により、第1の酸化物半導体膜の不純物濃度を短時間で低減することができる。一方、不活性雰囲気での加熱処理により第1の酸化物半導体膜に酸素欠損が生成されることがある。その場合、酸化性雰囲気での加熱処理によって該酸素欠損を低減することができる。なお、加熱処理は1000Pa以下、100Pa以下、10Pa以下または1Pa以下の減圧下で行ってもよい。減圧下では、第1の酸化物半導体膜の不純物濃度をさらに短時間で低減することができる。
第1の酸化物半導体膜は、厚さが1nm以上10nm未満であることにより、厚さが10nm以上である場合と比べ、加熱処理によって容易に結晶化させることができる。
次に、第1の酸化物半導体膜と同じ組成である第2の酸化物半導体膜を10nm以上50nm以下の厚さで成膜する。第2の酸化物半導体膜はスパッタリング法を用いて成膜する。具体的には、基板温度を100℃以上500℃以下、好ましくは150℃以上450℃以下とし、成膜ガス中の酸素割合を30体積%以上、好ましくは100体積%として成膜する。
次に、加熱処理を行い、第2の酸化物半導体膜を第1のCAAC−OS膜から固相成長させることで、結晶性の高い第2のCAAC−OS膜とする。加熱処理の温度は、350℃以上740℃以下、好ましくは450℃以上650℃以下とする。また、加熱処理の時間は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時間以下とする。また、加熱処理は、不活性雰囲気または酸化性雰囲気で行えばよい。好ましくは、不活性雰囲気で加熱処理を行った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰囲気での加熱処理により、第2の酸化物半導体膜の不純物濃度を短時間で低減することができる。一方、不活性雰囲気での加熱処理により第2の酸化物半導体膜に酸素欠損が生成されることがある。その場合、酸化性雰囲気での加熱処理によって該酸素欠損を低減することができる。なお、加熱処理は1000Pa以下、100Pa以下、10Pa以下または1Pa以下の減圧下で行ってもよい。減圧下では、第2の酸化物半導体膜の不純物濃度をさらに短時間で低減することができる。
以上のようにして、合計の厚さが10nm以上であるCAAC−OS膜を形成することができる。
また、酸化物半導体膜は、複数の酸化物半導体膜が積層された構造でもよい。
例えば、酸化物半導体膜を、酸化物半導体膜(便宜上、第1層と呼ぶ)とゲート絶縁膜との間に、第1層を構成する元素からなり、第1層よりも電子親和力が0.2eV以上小さい第2層を設けてもよい。このとき、ゲート電極から電界が印加されると、第1層にチャネルが形成され、第2層にはチャネルが形成されない。第1層は、第2層と構成する元素が同じであるため、第1層と第2層との界面において、界面散乱がほとんど起こらない。従って、第1層とゲート絶縁膜との間に第2層を設けることによって、トランジスタの電界効果移動度を高くすることができる。
さらに、ゲート絶縁膜に酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜または窒化シリコン膜を用いる場合、ゲート絶縁膜に含まれるシリコンが、酸化物半導体膜に混入することがある。酸化物半導体膜にシリコンが含まれると、酸化物半導体膜の結晶性の低下、キャリア移動度の低下などが起こる。従って、チャネルの形成される第1層のシリコン濃度を低減するために、第1層とゲート絶縁膜との間に第2層を設けることが好ましい。同様の理由により、第1層を構成する元素からなり、第1層よりも電子親和力が0.2eV以上小さい第3層を設け、第1層を第2層および第3層で挟むことが好ましい。
このような構成とすることで、チャネルの形成される領域へのシリコンなどの不純物の拡散を低減さらには防止することができるため、信頼性の高いトランジスタを得ることができる。
なお、酸化物半導体膜をCAAC−OS膜とするためには、酸化物半導体膜中に含まれるシリコン濃度を2.5×1021/cm3以下とする。好ましくは、酸化物半導体膜中に含まれるシリコン濃度を、1.4×1021/cm3未満、より好ましくは4×1019/cm3未満、さらに好ましくは2.0×1018/cm3未満とする。酸化物半導体膜に含まれるシリコン濃度が、1.4×1021/cm3以上であると、トランジスタの電界効果移動度の低下の恐れがあり、4.0×1019/cm3以上であると、酸化物半導体膜と接する膜との界面で酸化物半導体膜がアモルファス化する恐れがあるためである。また、酸化物半導体膜に含まれるシリコン濃度を2.0×1018/cm3未満とすることで、トランジスタの信頼性のさらなる向上並びに酸化物半導体膜におけるDOS(density of state)の低減が期待できる。なお、酸化物半導体膜中のシリコン濃度は、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)で測定することができる。
本実施の形態で例示した半導体および半導体膜は、本発明の一態様の情報処理装置の備える表示手段の表示部に設けられるトランジスタに適用することができる。したがって、実施の形態1で例示した情報処理装置の駆動方法を適用すること、および、実施の形態1で例示した情報処理装置を駆動させるためのプログラムを演算部に実行させることにより、本実施の形態で例示した表示機能を有する半導体装置は、使用者の眼精疲労が抑制され、目にやさしい表示を行うことができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態6で例示した酸化物半導体膜を適用したトランジスタの構成例について、図面を参照して説明する。
<トランジスタの構成例>
図18(A)に、以下で例示するトランジスタ200の上面概略図を示す。また、図18(B)に図18(A)中に示す切断線A−Bにおけるトランジスタ200の断面概略図を示す。本構成例で例示するトランジスタ200はボトムゲート型のトランジスタである。
トランジスタ200は、基板201上に設けられるゲート電極202と、基板201およびゲート電極202上に設けられる絶縁層203と、絶縁層203上にゲート電極202と重なるように設けられる酸化物半導体層204と、酸化物半導体層204の上面に接する一対の電極205a、電極205bとを有する。また、絶縁層203、酸化物半導体層204、一対の電極205a、電極205bを覆う絶縁層206と、絶縁層206上に絶縁層207が設けられている。
トランジスタ200の酸化物半導体層204に、実施の形態6で例示した酸化物半導体膜を適用することができる。
[基板201]
基板201の材質などに大きな制限はないが、少なくとも、後の熱処理に耐えうる程度の耐熱性を有する材料を用いる。例えば、ガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファイヤ基板、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)基板等を、基板201として用いてもよい。また、シリコンや炭化シリコンなどの単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムなどの化合物半導体基板、SOI基板等を適用することも可能である。また、これらの基板上に半導体素子が設けられたものを、基板201として用いてもよい。
また、基板201として、プラスチックなどの可撓性基板を用い、該可撓性基板上に直接、トランジスタ200を形成してもよい。または、基板201とトランジスタ200の間に剥離層を設けてもよい。剥離層は、その上層にトランジスタの一部あるいは全部を形成した後、基板201より分離し、他の基板に転載するのに用いることができる。その結果、トランジスタ200は耐熱性の劣る基板や可撓性の基板にも転載できる。
[ゲート電極202]
ゲート電極202は、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンから選ばれた金属、または上述した金属を成分とする合金か、上述した金属を組み合わせた合金等を用いて形成することができる。また、マンガン、ジルコニウムのいずれか一または複数から選択された金属を用いてもよい。また、ゲート電極202は、単層構造でも、二層以上の積層構造としてもよい。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、窒化タンタル膜または窒化タングステン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、チタン膜と、そのチタン膜上にアルミニウム膜を積層し、さらにその上にチタン膜を形成する三層構造等がある。また、アルミニウムに、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた一または複数の金属を組み合わせた合金膜、もしくはこれらの窒化膜を用いてもよい。
また、ゲート電極202は、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化シリコンを添加したインジウム錫酸化物等の透光性を有する導電性材料を適用することもできる。また、上記透光性を有する導電性材料と、上記金属の積層構造とすることもできる。
また、ゲート電極202と絶縁層203との間に、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜、In−Sn系酸窒化物半導体膜、In−Ga系酸窒化物半導体膜、In−Zn系酸窒化物半導体膜、Sn系酸窒化物半導体膜、In系酸窒化物半導体膜、金属窒化膜(InN、ZnN等)等を設けてもよい。これらの膜は5eV以上、好ましくは5.5eV以上の仕事関数を有し、酸化物半導体の電子親和力よりも大きい値であるため、酸化物半導体を用いたトランジスタのしきい値電圧をプラスにシフトすることができ、所謂ノーマリーオフ特性のスイッチング素子を実現できる。例えば、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜を用いる場合、少なくとも酸化物半導体層204より高い窒素濃度、具体的には7原子%以上のIn−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜を用いる。
[絶縁層203]
絶縁層203は、ゲート絶縁膜として機能する。酸化物半導体層204の下面と接する絶縁層203は、非晶質膜であることが好ましい。
絶縁層203は、例えば酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ガリウムまたはGa−Zn系金属酸化物、窒化シリコンなどを用いればよく、積層または単層で設ける。
また、絶縁層203として、ハフニウムシリケート(HfSixOy)、窒素が添加されたハフニウムシリケート(HfSixOy)、窒素が添加されたハフニウムアルミネート(HfAlxOy)、酸化ハフニウム、酸化イットリウムなどのhigh−k材料を用いることでトランジスタのゲートリークを低減できる。
[一対の電極205a、電極205b]
一対の電極205aおよび電極205bは、トランジスタのソース電極またはドレイン電極として機能する。
一対の電極205a、電極205bは、導電材料として、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタングステンからなる単体金属、またはこれを主成分とする合金を単層構造または積層構造として用いることができる。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、タングステン膜上にチタン膜を積層する二層構造、銅−マグネシウム−アルミニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン膜と、そのチタン膜または窒化チタン膜上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜または窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜または窒化モリブデン膜と、そのモリブデン膜または窒化モリブデン膜上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛を含む透明導電材料を用いてもよい。
[絶縁層206、絶縁層207]
絶縁層206は、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁膜は、加熱により一部の酸素が脱離する。化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁膜は、昇温脱離ガス分光法(TDS:Thermal Desorption Spectroscopy)分析にて、酸素原子に換算しての酸素の脱離量が1.0×1018atoms/cm3以上、好ましくは3.0×1020atoms/cm3以上である酸化物絶縁膜である。
絶縁層206としては、酸化シリコン、酸化窒化シリコン等を用いることができる。
なお、絶縁層206は、後に形成する絶縁層207を形成する際の、酸化物半導体層204へのダメージ緩和膜としても機能する。
また、絶縁層206と酸化物半導体層204の間に、酸素を透過する酸化物膜を設けてもよい。
酸素を透過する酸化物膜としては、酸化シリコン、酸化窒化シリコン等を用いることができる。なお、本明細書中において、酸化窒化シリコン膜とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い膜を指し、窒化酸化シリコン膜とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い膜を指す。
絶縁層207は、酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する絶縁膜を用いることができる。絶縁層206上に絶縁層207を設けることで、酸化物半導体層204からの酸素の外部への拡散と、外部から酸化物半導体層204への水素、水等の侵入を防ぐことができる。酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する絶縁膜としては、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等がある。
<トランジスタの作製方法例>
続いて、図18に例示するトランジスタ200の作製方法の一例について説明する。
まず、図19(A)に示すように、基板201上にゲート電極202を形成し、ゲート電極202上に絶縁層203を形成する。
ここでは、基板201としてガラス基板を用いる。
[ゲート電極の形成]
ゲート電極202の形成方法を以下に示す。はじめに、スパッタリング法、CVD法、蒸着法等により導電膜を形成し、導電膜上に第1のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成する。次に、該レジストマスクを用いて導電膜の一部をエッチングして、ゲート電極202を形成する。その後、レジストマスクを除去する。
なお、ゲート電極202は、上記形成方法の代わりに、電解メッキ法、印刷法、インクジェット法等で形成してもよい。
[ゲート絶縁層の形成]
絶縁層203は、スパッタリング法、CVD法、蒸着法等で形成する。
絶縁層203として酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜を形成する場合、原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体および酸化性気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。
また、絶縁層203として窒化シリコン膜を形成する場合、2段階の形成方法を用いることが好ましい。はじめに、シラン、窒素、およびアンモニアの混合ガスを原料ガスとして用いたプラズマCVD法により、欠陥の少ない第1の窒化シリコン膜を形成する。次に、原料ガスを、シランおよび窒素の混合ガスに切り替えて、水素濃度が少なく、且つ水素をブロッキングすることが可能な第2の窒化シリコン膜を成膜する。このような形成方法により、絶縁層203として、欠陥が少なく、且つ水素ブロッキング性を有する窒化シリコン膜を形成することができる。
また、絶縁層203として酸化ガリウム膜を形成する場合、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて形成することができる。
[酸化物半導体層の形成]
次に、図19(B)に示すように、絶縁層203上に酸化物半導体層204を形成する。
酸化物半導体層204の形成方法を以下に示す。はじめに、実施の形態6で例示した方法により、酸化物半導体膜を形成する。続いて、酸化物半導体膜上に第2のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成する。次に、該レジストマスクを用いて酸化物半導体膜の一部をエッチングして、酸化物半導体層204を形成する。その後、レジストマスクを除去する。
この後、加熱処理を行ってもよい。加熱処理を行う場合には、酸素を含む雰囲気下で行うことが好ましい。
[一対の電極の形成]
次に、図19(C)に示すように、一対の電極205a、電極205bを形成する。
一対の電極205a、電極205bの形成方法を以下に示す。はじめに、スパッタリング法、CVD法、蒸着法等で導電膜を形成する。次に、該導電膜上に第3のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成する。次に、該レジストマスクを用いて導電膜の一部をエッチングして、一対の電極205a、電極205bを形成する。その後、レジストマスクを除去する。
なお、図19(C)に示すように、導電膜のエッチングの際に酸化物半導体層204の上部の一部がエッチングされ、薄膜化することがある。そのため、酸化物半導体層204の形成時、酸化物半導体膜の厚さを予め厚く設定しておくことが好ましい。
[絶縁層の形成]
次に、図19(D)に示すように、酸化物半導体層204および一対の電極205a、電極205b上に、絶縁層206を形成し、続いて絶縁層206上に絶縁層207を形成する。
絶縁層206として酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成する場合、原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体および酸化性気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。
例えば、プラズマCVD装置の真空排気された処理室内に載置された基板を180℃以上260℃以下、さらに好ましくは200℃以上240℃以下に保持し、処理室に原料ガスを導入して処理室内における圧力を100Pa以上250Pa以下、さらに好ましくは100Pa以上200Pa以下とし、処理室内に設けられる電極に0.17W/cm2以上0.5W/cm2以下、さらに好ましくは0.25W/cm2以上0.35W/cm2以下の高周波電力を供給する条件により、酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成する。
成膜条件として、上記圧力の反応室において上記パワー密度の高周波電力を供給することで、プラズマ中で原料ガスの分解効率が高まり、酸素ラジカルが増加し、原料ガスの酸化が進むため、酸化物絶縁膜中における酸素含有量が化学量論比よりも多くなる。しかしながら、基板温度が、上記温度であると、シリコンと酸素の結合力が弱いため、加熱により酸素の一部が脱離する。この結果、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含み、加熱により酸素の一部が脱離する酸化物絶縁膜を形成することができる。
また、酸化物半導体層204と絶縁層206の間に酸化物絶縁膜を設ける場合には、絶縁層206の形成工程において、該酸化物絶縁膜が酸化物半導体層204の保護膜となる。この結果、酸化物半導体層204へのダメージを低減しつつ、パワー密度の高い高周波電力を用いて絶縁層206を形成することができる。
例えば、プラズマCVD装置の真空排気された処理室内に載置された基板を180℃以上400℃以下、さらに好ましくは200℃以上370℃以下に保持し、処理室に原料ガスを導入して処理室内における圧力を20Pa以上250Pa以下、さらに好ましくは100Pa以上250Pa以下とし、処理室内に設けられる電極に高周波電力を供給する条件により、酸化物絶縁膜として酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成することができる。また、処理室の圧力を100Pa以上250Pa以下とすることで、該酸化物絶縁層を成膜する際に、酸化物半導体層204へのダメージを低減することが可能である。
酸化物絶縁膜の原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体および酸化性気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。
絶縁層207は、スパッタリング法、CVD法等で形成することができる。
絶縁層207として窒化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜を形成する場合、原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体、酸化性気体、および窒素を含む気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。窒素を含む気体としては、窒素、アンモニア等がある。
以上の工程により、トランジスタ200を形成することができる。
<トランジスタ200の変形例>
以下では、トランジスタ200と一部が異なるトランジスタの構成例について説明する。
[変形例1]
図20(A)に、以下で例示するトランジスタ210の断面概略図を示す。トランジスタ210は、酸化物半導体層の構成が異なる点で、トランジスタ200と相違している。
トランジスタ210の備える酸化物半導体層214は、酸化物半導体層214aと酸化物半導体層214bとが積層されて構成される。
なお、酸化物半導体層214aと酸化物半導体層214bの境界は不明瞭である場合があるため、図20(A)等の図中には、これらの境界を破線で示している。
酸化物半導体層214aおよび酸化物半導体層214bのうち、いずれか一方または両方に、本発明の一態様の酸化物半導体膜を適用することができる。
例えば、酸化物半導体層214aは、代表的にはIn−Ga酸化物、In−Zn酸化物、In−M−Zn酸化物(MはAl、Ti、Ga、Y、Zr、La、Ce、Nd、またはHf)を用いる。また、酸化物半導体層214aがIn−M−Zn酸化物であるとき、InとMの原子数比率は、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくは、Inが50atomic%未満、Mが50atomic%以上、さらに好ましくは、Inが25atomic%未満、Mが75atomic%以上とする。また例えば、酸化物半導体層214aは、エネルギーギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である材料を用いる。
例えば、酸化物半導体層214bはIn若しくはGaを含み、代表的には、In−Ga酸化物、In−Zn酸化物、In−M−Zn酸化物(MはAl、Ti、Ga、Y、Zr、La、Ce、NdまたはHf)であり、且つ酸化物半導体層214aよりも伝導帯の下端のエネルギーが真空準位に近く、代表的には、酸化物半導体層214bの伝導帯の下端のエネルギーと、酸化物半導体層214aの伝導帯の下端のエネルギーとの差が、0.05eV以上、0.07eV以上、0.1eV以上、または0.15eV以上、且つ2eV以下、1eV以下、0.5eV以下、または0.4eV以下とすることが好ましい。
また、例えば、酸化物半導体層214bがIn−M−Zn酸化物であるとき、InとMの原子数比率は、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくは、Inが25atomic%以上、Mが75atomic%未満、さらに好ましくは、Inが34atomic%以上、Mが66atomic%未満とする。
例えば、酸化物半導体層214aとしてIn:Ga:Zn=1:1:1または3:1:2の原子数比のIn−Ga−Zn酸化物を用いることができる。また、酸化物半導体層214bとしてIn:Ga:Zn=1:3:2、1:6:4、または1:9:6の原子数比のIn−Ga−Zn酸化物を用いることができる。なお、酸化物半導体層214a、および酸化物半導体層214bの原子数比はそれぞれ、誤差として上記の原子数比のプラスマイナス20%の変動を含む。
上層に設けられる酸化物半導体層214bに、スタビライザとして機能するGaの含有量の多い酸化物を用いることにより、酸化物半導体層214a、および酸化物半導体層214bからの酸素の放出を抑制することができる。
なお、これらに限られず、必要とするトランジスタの半導体特性および電気特性(電界効果移動度、しきい値電圧等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とするトランジスタの半導体特性を得るために、酸化物半導体層214a、酸化物半導体層214bのキャリア密度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
なお、上記では酸化物半導体層214として、2つの酸化物半導体層が積層された構成を例示したが、3つ以上の酸化物半導体層を積層する構成としてもよい。
[変形例2]
図20(B)に、以下で例示するトランジスタ220の断面概略図を示す。トランジスタ220は、酸化物半導体層の構成が異なる点で、トランジスタ200およびトランジスタ210と相違している。
トランジスタ220の備える酸化物半導体層224は、酸化物半導体層224a、酸化物半導体層224b、酸化物半導体層224cが順に積層されて構成される。
酸化物半導体層224aおよび酸化物半導体層224bは、絶縁層203上に積層して設けられる。また、酸化物半導体層224cは、酸化物半導体層224bの上面、並びに一対の電極205a、電極205bの上面および側面に接して設けられる。
酸化物半導体層224a、酸化物半導体層224b、酸化物半導体層224cのうち、いずれか一、またはいずれか二、または全部に、実施の形態6で例示した酸化物半導体膜を適用することができる。
例えば、酸化物半導体層224bとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層214aと同様の構成を用いることができる。また、例えば、酸化物半導体層224a、酸化物半導体層224cとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層214bと同様の構成を用いることができる。
例えば、酸化物半導体層224bの下層に設けられる酸化物半導体層224a、および上層に設けられる酸化物半導体層224cに、スタビライザとして機能するGaの含有量の多い酸化物を用いることにより、酸化物半導体層224a、酸化物半導体層224b、および酸化物半導体層224cからの酸素の放出を抑制することができる。
また、例えば、酸化物半導体層224bに主としてチャネルが形成される場合に、酸化物半導体層224bにInの含有量の多い酸化物を用い、酸化物半導体層224bと接して一対の電極205a、電極205bを設けることにより、トランジスタ220のオン電流を増大させることができる。
<トランジスタの他の構成例>
以下では、本発明の一態様の酸化物半導体膜を適用可能な、トップゲート型のトランジスタの構成例について説明する。
なお、以下では、上記と同様の構成、または同様の機能を備える構成要素においては、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[構成例]
図21(A)に、以下で例示するトップゲート型のトランジスタ250の断面概略図を示す。
トランジスタ250は、絶縁層251が設けられた基板201上に設けられる酸化物半導体層204と、酸化物半導体層204の上面に接する一対の電極205a、電極205bと、酸化物半導体層204、一対の電極205a、電極205b上に設けられる絶縁層203と、絶縁層203上に酸化物半導体層204と重なるように設けられるゲート電極202とを有する。また、絶縁層203およびゲート電極202を覆って絶縁層252が設けられている。
トランジスタ250の酸化物半導体層204に、実施の形態6で例示した酸化物半導体膜を適用することができる。
絶縁層251は、基板201から酸化物半導体層204への不純物の拡散を抑制する機能を有する。例えば、上記絶縁層207と同様の構成を用いることができる。なお、絶縁層251は、不要であれば設けなくてもよい。
絶縁層252には、上記絶縁層207と同様、酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する絶縁膜を適用することができる。なお、絶縁層207は不要であれば設けなくてもよい。
[変形例]
以下では、トランジスタ250と一部が異なるトランジスタの構成例について説明する。
図21(B)に、以下で例示するトランジスタ260の断面概略図を示す。トランジスタ260は、酸化物半導体層の構成が異なる点で、トランジスタ250と相違している。
トランジスタ260の備える酸化物半導体層264は、酸化物半導体層264a、酸化物半導体層264b、および酸化物半導体層264cが順に積層されて構成されている。
酸化物半導体層264a、酸化物半導体層264b、酸化物半導体層264cのうち、いずれか一、またはいずれか二、または全部に、実施の形態6で例示した酸化物半導体膜を適用することができる。
例えば、酸化物半導体層264bとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層214aと同様の構成を用いることができる。また、例えば、酸化物半導体層264a、酸化物半導体層264cとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層214bと同様の構成を用いることができる。
例えば、酸化物半導体層264bの下層に設けられる酸化物半導体層264a、および上層に設けられる酸化物半導体層264cに、スタビライザとして機能するGaの含有量の多い酸化物を用いることにより、酸化物半導体層264a、酸化物半導体層264b、酸化物半導体層264cからの酸素の放出を抑制することができる。
ここで、酸化物半導体層264の形成時において、酸化物半導体層264cと酸化物半導体層264bをエッチングにより加工して酸化物半導体層264aとなる酸化物半導体膜を露出させ、その後にドライエッチング法によって該酸化物半導体膜を加工して酸化物半導体層264aを形成する場合に、該酸化物半導体膜の反応生成物が、酸化物半導体層264bおよび酸化物半導体層264cの側面に再付着し、側壁保護層(ラビットイヤーとも呼べる)が形成される場合がある。なお、該反応生成物は、スパッタリング現象によって再付着するほか、ドライエッチング時のプラズマを介して再付着する場合もある。
図21(C)には、上述のようにして酸化物半導体層264の側面に側壁保護層264dが形成された場合の、トランジスタ260の断面概略図を示している。
側壁保護層264dは、主として酸化物半導体層264aと同一の材料を含む。また、側壁保護層264dには、酸化物半導体層264aの下層に設けられる層(ここでは絶縁層251)の成分(例えばシリコン)を含有する場合がある。
また、図21(C)に示すように、酸化物半導体層264bの側面を側壁保護層264dで覆い、一対の電極205a、電極205bと接しない構成とすることにより、特に酸化物半導体層264bに主としてチャネルが形成される場合に、トランジスタのオフ時の意図しないリーク電流を抑制し、優れたオフ特性を有するトランジスタを実現できる。また、側壁保護層264dとしてスタビライザとして機能するGaの含有量の多い材料を用いることで、酸化物半導体層264bの側面からの酸素の脱離を効果的に抑制し、電気的特性の安定性に優れたトランジスタを実現できる。
本実施の形態で例示したトランジスタは、本発明の一態様の情報処理装置の備える表示手段の表示部に適用することができる。したがって、実施の形態1で例示した情報処理装置の駆動方法を適用すること、および、実施の形態1で例示した情報処理装置を駆動させるためのプログラムを演算部に実行させることにより、本実施の形態で例示した表示機能を有する半導体装置は、使用者の眼精疲労が抑制され、目にやさしい表示を行うことができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明の一態様である情報処理装置の例について、図22を参照して説明する。
図22(A)に示す情報処理装置は、折り畳み式の情報端末の一例である。
図22(A)に示す情報処理装置は、筐体721aと、筐体721bと、筐体721aに設けられたパネル722aと、筐体721bに設けられたパネル722bと、軸部723と、ボタン724と、接続端子725と、記録媒体挿入部726と、スピーカ727と、を備える。
筐体721aと筐体721bは、軸部723により接続される。
図22(A)に示す情報処理装置は、軸部723を有するため、パネル722aとパネル722bを対向させて折り畳むことができる。
ボタン724は、筐体721bに設けられる。なお、筐体721aにボタン724を設けてもよい。例えば、電源ボタンとしての機能を有するボタン724を設けることより、ボタン724を押すことで情報処理装置に対する電源電圧の供給を制御できる。
接続端子725は、筐体721aに設けられる。なお、筐体721bに接続端子725が設けられていてもよい。また、接続端子725が筐体721aおよび筐体721bの一方または両方に複数設けられていてもよい。接続端子725は、図22(A)に示す情報処理装置と他の機器を接続するための端子である。
記録媒体挿入部726は、筐体721aに設けられる。筐体721bに記録媒体挿入部726が設けられていてもよい。また、記録媒体挿入部726が筐体721aおよび筐体721bの一方または両方に複数設けられていてもよい。例えば、記録媒体挿入部にカード型記録媒体を挿入することにより、カード型記録媒体のデータを情報処理装置に読み出し、または情報処理装置内のデータをカード型記録媒体に書き込むことができる。
スピーカ727は、筐体721bに設けられる。スピーカ727は、音声を出力する。なお、筐体721aにスピーカ727を設けてもよい。
なお、筐体721aまたは筐体721bにマイクを設けてもよい。筐体721aまたは筐体721bにマイクが設けられることにより、例えば、図22(A)に示す情報処理装置を電話機として機能させることができる。
図22(A)に示す情報処理装置は、例えば電話機、電子書籍、パーソナルコンピュータ、および遊技機の一つまたは複数としての機能を有し、上記実施の形態で示した駆動方法を実行することができる。
図22(B)に示す情報処理装置は、据え置き型情報端末の一例である。図22(B)に示す情報処理装置は、筐体731と、筐体731に設けられたパネル732と、ボタン733と、スピーカ734と、を具備する。
なお、筐体731の甲板部735にパネル732と同様のパネルを設けてもよい。
さらに、筐体731に券などを出力する券出力部、硬貨投入部、および紙幣挿入部などを設けてもよい。
ボタン733は、筐体731に設けられる。例えば、ボタン733が電源ボタンであれば、ボタン733を押すことで情報処理装置に対する電源電圧の供給を制御できる。
スピーカ734は、筐体731に設けられる。スピーカ734は、音声を出力する。
図22(B)に示す情報処理装置は、例えば現金自動預け払い機、チケットなどの注文をするための情報通信端末(マルチメディアステーションともいう)、または遊技機としての機能を有し、上記実施の形態で示した駆動方法を実行することができる。
図22(C)は、据え置き型情報端末の一例である。図22(C)に示す情報処理装置は、筐体741と、筐体741に設けられたパネル742と、筐体741を支持する支持台743と、ボタン744と、接続端子745と、スピーカ746と、を備える。
なお、筐体741に外部機器に接続させるための接続端子を設けてもよい。
ボタン744は、筐体741に設けられる。例えば、ボタン744が電源ボタンであれば、ボタン744を押すことで情報処理装置に対する電源電圧の供給を制御できる。
接続端子745は、筐体741に設けられる。接続端子745は、図22(C)に示す情報処理装置と他の機器を接続するための端子である。例えば、接続端子745により図22(C)に示す情報処理装置とパーソナルコンピュータを接続すると、パーソナルコンピュータから入力されるデータ信号に応じた画像をパネル742に表示させることができる。例えば、図22(C)に示す情報処理装置のパネル742が接続する他の情報処理装置のパネルより大きければ、当該他の情報処理装置の表示画像を拡大することができ、複数の人が同時に視認しやすくなる。
スピーカ746は、筐体741に設けられる。スピーカ746は、音声を出力する。
図22(C)に示す情報処理装置は、例えば出力モニタ、パーソナルコンピュータ、およびテレビジョン装置の一つまたは複数としての機能を有し、上記実施の形態で示した駆動方法を実行することができる。
図22(D)および図22(E)に示す情報処理装置は、携帯型情報端末の一例である。
図22(D)に示す携帯情報端末710は、筐体711に組み込まれたパネル712Aの他、操作ボタン713、スピーカ714、その他図示しないマイク、ステレオヘッドフォンジャック、メモリカード挿入口、カメラ、USBコネクタなどの外部接続ポート等を備えている。
図22(D)に示す携帯情報端末710は、上記実施の形態で示した駆動方法を実行することができる。
図22(E)に示す携帯情報端末720は、筐体711の側面に添うように湾曲したパネル712Bを具備する例である。タッチパネルおよび表示素子の支持基板として、曲面を有する基板を適用することで、曲面を有するパネルを具備する携帯型情報端末とすることができる。
図22(E)に示す携帯情報端末720は、筐体711に組み込まれたパネル712Bの他、操作ボタン713、スピーカ714、マイク715、その他図示しないステレオヘッドフォンジャック、メモリカード挿入口、カメラ、USBコネクタなどの外部接続ポート等を備えている。
図22(D)および図22(E)に示す携帯型情報端末は、例えば電話機、電子書籍、パーソナルコンピュータ、および遊技機の一つまたは複数としての機能を有する。
図22(F)に示す情報処理装置は、折り畳み式の情報端末の一例である。
図22(F)に示す情報処理装置750は、筐体751と筐体752と筐体751に設けられたパネル754と、筐体752に設けられたパネル755と、スピーカ756と、起動ボタン757と、接続端子725と、を備える。
図22(F)に示す情報処理装置750は、筐体751と筐体752が軸部753によって接続され、筐体751と筐体752を折り畳むことができる。
図22(F)に示す情報処理装置は、上記実施の形態で示した駆動方法を実行することができる。
例えば、パネル754にキーボード等の入力キーを表示させ、これをタッチする動作と、パネル754上でジェスチャ入力を行う動作とを組み合わせて、パネル755に表示させたアプリケーションを操作することができる。
以上が図22に示す情報処理装置の例の説明である。
図22を参照して説明したように、本実施の形態に係る情報処理装置は、上記実施の形態で示した駆動方法を実行することができる。したがって多様な入力方法が実現でき、また操作者への目の疲労が低減されている。
本実施の形態で例示した情報処理装置は、実施の形態1で例示した情報処理装置の駆動方法を適用すること、および、実施の形態1で例示した情報処理装置を駆動させるためのプログラムを演算部に実行させることにより、表示手段は、使用者の眼精疲労が抑制され、目にやさしい表示を行うことができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。