JP6205214B2 - 自動車用電子制御装置 - Google Patents
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Description
図1は、自動車に搭載される自動車用電子制御装置(以下、「ECU(Electronic Control Unit)」という)のデータを書き換える、データ書換えシステムの一例を示す。
ECU10は、自動車12に搭載された制御機器14の制御処理を行う第1処理手段としての主マイクロコンピュータ(以下、「メインマイコン」という)22、および、メインマイコン22と協調してメインマイコン22の動作(演算機能)を監視する監視処理を行う第2処理手段としての副マイクロコンピュータ(以下、「サブマイコン」という)24を有している。
サブCPU46は、メインCPU42に例題を出題し、メインCPU42からの例題の回答に基づいてメインCPU42の演算機能を監視するユニットであり、サブCPU46は、例題送信部50、回答受信部52、診断部54、および例題&回答テーブル56を有する。
例題送信部50は、例題&回答テーブル56から読み出した例題を、メインCPU42に送信する。
診断部54は、メインCPU42に送信した例題の回答の期待値を例題&回答テーブル56から読み出し、この期待値とメインCPU42側から受け取った回答データ(演算結果)とを照合する。
そこで、診断部54は、例題&回答テーブル56から読み出した期待値と、メインCPU42側から受け取った回答データとを照合することで、メインCPU42の演算機能の監視を行っている。
電制スロットル弁は、例えば、リターンスプリングによって閉弁方向に付勢されるエンジンのスロットルバルブを、スロットルモータが発生するトルクによって開弁させるデバイスであり、メインCPU42は、スロットルモータへの通電を制御することで、スロットルバルブの開度を制御する。
これにより、スロットルバルブは、リターンスプリングの付勢力によって全閉位置にまで閉じて全閉位置を保持するから、エンジンの発生トルク、つまり、自動車12の駆動トルクの増大が制限され、自動車12が安全サイドに導かれる。
送受信部58は、サブマイコン24の例題送信部50から出力された例題を受信する例題受信部58aと、サブマイコン24の回答受信部52に回答データを送信する回答送信部58bとを有している。
ここで、所定電圧Vlimは、メインマイコン22におけるリプログラミングに支障をきたさない電圧の下限値である。また、所定値αは、ノイズの影響などにより、車載バッテリ26の端子電圧Vbatが変動することを考慮して設けられる正の誤差である。
これは、車載バッテリ26の端子電圧Vbatが所定電圧Vlim未満であるとリプログラミングが不完全となるおそれがあるため、車載バッテリ26の端子電圧Vbatが所定電圧Vlim以上であることを確認する必要があるからである。
具体的には、スイッチング素子32がONとなっている場合には、スイッチング素子32をOFFにして、電源回路28からサブマイコン24への電力供給を遮断する一方、スイッチング素子32がすでにOFFとなっている場合には、その状態を維持する。これにより、サブマイコン24で消費されていた電力を、リプログラミングを実施しているメインマイコン22に回すことができ、リプログラミングを安定して実施することができる。
第2省電力モードは、車載バッテリ26の端子電圧Vbatを加算値(Vlim+α)以上とすべく、ステップ1004における第1省電力モードの実施に加えて、リプログラミングの対象であるECU10以外の他のECU10aのうち少なくとも1つの動作を停止させる。
なお、前記特定のECU10aの動作を停止させた場合には、ECU10、及び前記特定のECU10a以外のECU10aが前記特定のECU10aを異常として誤検知しないように、各種異常検知を停止してもよい。
しかし、メインCPU42が、リプログラミングシーケンスの前に1回だけ、図4の電力確保処理を実行するようにしてもよく、この場合、前述のようなハンチングは発生しないので、ステップ1001においてリプログラミングが実施されていないと判定されたとき、又は、ステップ1002において車載バッテリ26の端子電圧Vbatが加算値(Vlim+α)以上であると判定されたときには、本ステップ及び次のステップ1009を省略して、電力確保処理を終了する。
例えば、非省電力モード、第1省電力モード、及び、第2省電力モードの各優先度が、この順番で高くなるように予め設定して記憶手段に記憶しておき、ステップ1001及びステップ1002において、非省電力モードに対して現在のモードの優先度が高いか否かの判定も追加して行う。つまり、ステップ1001又はステップ1002において条件を満たしていると判定される(Yesの方へ進む)ためには、現在のモードの優先度が非省電力モードよりも高いと判定されることが必要条件となる。換言すれば、ステップ1001又はステップ1002において条件を満たしていないと判定される(Noの方へ進む)ためには、現在のモードの優先度が非省電力モードと同じである、すなわち、現在のモードが非通電モードであると判定されることが必要条件となる。ステップ1001又はステップ1002において条件を満たしていないと判定された(Noの方へ進んだ)場合、ステップ1008を省略して、ステップ1009へ進む。このようにしても、前述のようなハンチングの発生を抑制することができる。
具体的には、第1省電力モードにより、スイッチング素子32がOFFとなっている場合、スイッチング素子32をONにして、電源回路28からサブマイコン24への電力供給を再開する一方、スイッチング素子32がすでにONとなっている場合には、その状態を維持する。
図5は、第2実施形態に係るECU100の内部構成の一例を示す。
なお、第2実施形態において、CPU104が封入するプロセッサコアは、説明の便宜上、第1コア104a及び第2コア104bの2つとしたが、これに限定されず、CPU104は、あらゆるコア数のマルチコアプロセッサであってもよい。
図6は、第3実施形態に係るECU200の内部構成の一例を示す。
ここで、前記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
このようにすれば、第1省電力モードは、車載バッテリから供給される電力がリプログラミングに必要な電力に対して余裕がある場合には実施されないので、第2処理手段の機能を必要以上に制限することがない。
このようにすれば、リプログラミングに必要な電力供給の確実性及び安定性を向上させることができる。
このようにすれば、第2処理手段全体の電力消費を抑えることができるので、リプログラミングに必要な電力供給の確実性及び安定性を向上させることが可能となる。
このようにすれば、第2処理手段で消費される電力をほぼ0とすることができる。
このようにすれば、マルチコアプロセッサについてもリプログラミングに必要な電力供給の確実性及び安定性を向上させることができる。
Claims (4)
- 自動車に搭載された制御機器を制御する自動車用電子制御装置であって、
書き換え可能な不揮発性記憶部と、
前記不揮発性記憶部に書き込まれた情報に基づいて前記制御機器の制御処理を行う第1処理手段と、
前記第1処理手段の動作を監視する監視処理を行う第2処理手段と、
を含み、
前記第1処理手段は、前記不揮発性記憶部が書き換えられる場合、車載バッテリの端子電圧が第1所定電圧未満であるときに、前記第1処理手段への電力供給を維持しつつ、前記第2処理手段における電力消費を抑制する第1省電力モードを実施し、前記第1省電力モードの実施によっても前記端子電圧が前記第1所定電圧未満であるときに、前記第1省電力モードの実施に加えて、前記制御機器以外の他の制御機器を制御する他の自動車用電子制御装置における電力消費を抑制する第2省電力モードを実施することを特徴とする自動車用電子制御装置。 - 前記第1処理手段は、前記第1省電力モードを実施する前に、前記端子電圧が前記第1所定電圧よりも低い第2所定電圧未満であるときに、前記不揮発性記憶部の書き換えをやり直させることを特徴とする請求項1に記載の自動車用電子制御装置。
- 前記第1処理手段は、前記第1省電力モードを実施するとき、前記第1処理手段の動作に対する前記第2処理手段の監視処理を停止させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動車用電子制御装置。
- 前記第1処理手段は、前記第1省電力モードを実施するとき、前記第2処理手段の動作を停止させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動車用電子制御装置。
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