JP6205183B2 - 地図データ生成システム、地図出力システム - Google Patents
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Description
特許文献1に記載された技術では、車両に搭載されたビデオカメラで撮影した道路面の画像から路面標示(道路標示や区画線)を抽出して、路面標示の画像データを生成する。しかし、この技術では、路面標示の画像データを生成するために、道路面を撮影する現地調査が不可欠である。このため、全国の道路について路面標示を描画させようとすれば、その調査負荷は多大なものとなる。
そこで、特許文献2に記載された技術では、既存の道路ポリゴン等の描画データと道路ネットワークデータとを用いて、道路標示や区画線を描画するための道路標示データを生成する。この技術によれば、道路標示データの生成に際し、ある程度の精度を確保しつつ、負荷を軽減することができる。
しかし、現実の道路において、中央線は多様な態様で描かれており、上記特許文献2に記載された技術では、十分に中央線を再現できるとは限らず、まだ改善の余地があった。
本発明の第1の装置は、地図を描画するための地図データを生成する地図データ生成システムであって、
道路をノードおよびリンクで表した道路ネットワークデータを格納する道路ネットワークデータベースと、
前記道路を描画するための道路ポリゴンデータと、中央分離帯を描画するための中央分離帯ポリゴンデータとを含む地図ポリゴンデータを格納する描画データベースと、
前記道路ネットワークデータと、前記地図ポリゴンデータとに基づいて、前記道路上の車道中央線を描画するための区画線描画データを生成する区画線描画データ生成部と、を備え、
前記区画線描画データ生成部は、前記中央分離帯ポリゴンデータに基づいて前記中央分離帯が存在する領域を特定し、該領域を回避して、前記リンクに基づいて前記区画線描画データを生成することを特徴とする。
軽い処理負荷で車道中央線を描画させるためには、参照するデータベースは少ない方が好ましい。また、地図に車道中央線を描画する目的が、リアリティの向上にあるのであれば、厳密に車道中央線を再現する必要はない。かかる観点からは、道路ネットワークデータのみを参照して、車道中央線を再現することが好ましいと言える。しかし、道路ネットワークデータにおけるリンクは、必ずしも道路の中央に設定されているとも限らず、また、中央分離帯の形状、幅も多様である。本願の発明者は、種々の方法を試みたものの、道路ネットワークデータのみを参照する方法では、車道中央線を所望の位置に描画できない場合があった。しかも、中央分離帯と重ねて車道中央線が描画されたり、逆に、中央分離帯から不自然に離れた位置に車道中央線が描画されたりすると、その影響は、単に車道中央線が不正確というだけにとどまらず、地図のリアリティをかえって損なうことも生じ得た。
そこで、本発明の地図データ生成システムは、道路ネットワークデータに加えて、中央分離帯ポリゴンデータを参照することとし、これに基づいて、中央分離帯が存在する領域を特定した上で、この領域を回避するという制約条件を課して車道中央線の区画線描画データを生成するものとした。このように、道路中央線を生成する際に、制約条件を課すことによって、リンク等から生成された車道中央線を、中央分離帯との位置関係が不自然にならないように変形させることが可能となる。こうすることによって、車道中央線のリアリティを向上させることが可能となる。
区画線描画データは、ポリゴンデータ等のベクトルデータとしてもよいし、ラスタデータとしてもよい。
中央分離帯が存在する領域を回避する方法としては、大きく2通りの方法が考えられる。第1の方法は、予め中央分離帯が存在する領域を避けるように車道中央線を生成する方法である。第1の方法には、例えば、中央分離帯ポリゴンの外形線の一部を平行移動するなどして、車道中央線の生成に活用する方法が含まれる。第2の方法は、一旦、車道中央線を生成した後、その車道中央線と中央分離帯との位置関係に応じ、必要な移動、変形を施す方法である。本発明においては、いずれの方法を採用してもよい。
前記区画線描画データ生成部は、前記中央分離帯ポリゴンデータに基づいて、前記中央分離帯の中心線を求め、該中心線と前記リンクとに基づいて、前記区画線描画データを生成するものとしてもよい。
中央分離帯の中心線は、例えば、中央分離帯ポリゴンを細線化することによって求めることができる。
上記態様は、特に、車両の走行方向に沿って中央分離帯が分断して設けられている場合、しかも、こうして設けられている中央分離帯の中心線が相互にずれている場合などに、有用性が高い。
前記区画線描画データは、前記中央分離帯の前記リンクに沿った直線部分と平行に車道中央線を描画するデータとしてもよい。
このように、中央分離帯ポリゴンのエッジと平行に、車道中央線を描画すれば、その部分については、容易かつ確実に中央分離帯と車道中央線との重複を回避することができる。また、中央分離帯の外形に沿った形で車道中央線を描画できるため、中央分離帯の幅が変化している場合であっても、中央分離帯の形状に合わせて見栄えのよい車道中央線を描画することができる。
一の道路上に、複数の中央分離帯が離隔して存在する場合には、区画線描画データ生成部は、各中央分離帯のエッジに沿った車道中央線の間に、これらを連結して直線または曲線で補間する区画線描画データを生成すればよい。
前記区画線描画データ生成部は、前記区画線描画データの生成に先立って、前記リンクからの距離に基づいて、前記区画線描画データの生成において考慮すべき中央分離帯ポリゴンデータを抽出してもよい。
中央分離帯のポリゴンに、中央分離帯であることを示す属性データや、対応するリンクを特定可能なデータが付されている場合には、それらを参照することで、比較的容易に中央分離帯を抽出することが可能であるが、そのようなデータがない場合には、中央分離帯を抽出することも困難となる。上記態様によれば、リンクとポリゴンとの距離に基づいて中央分離帯を抽出する。こうすることにより、リンクとポリゴンとの位置関係に応じ、中央付近に存在すると考えられるポリゴンを中央分離帯ポリゴンとして抽出することができる。
リンクからの距離は、例えば、道路上のポリゴンの中心線、輪郭線の一部、または重心などの代表点とリンクとの最短距離とすることができる。また、リンクからの距離は、道路上のポリゴンのリンクに沿った直線部分とリンクとの最短距離としてもよい。
上記抽出の方法として、例えば、リンクが1本だけ設定されている道路、即ち1条の道路の場合は、リンクがほぼ中央に存在していると仮定し、リンクからの距離が所定値以下のポリゴンを抽出するものとしてもよい。この場合の所定値としては、道路の半幅以下で、設定することができる。また、リンクが上り方向、下り方向の2本設定されている2条の道路の場合は、リンクの間に中央分離帯が存在していると仮定し、各リンクからポリゴンまでの距離の和が所定値以下という条件で抽出するものとしてもよい。この場合の所定値は、2本のリンク間の距離を用いることができる。
また、上記抽出の際には、上述のように、中央分離帯ポリゴンのみが該当する条件に代えて、歩道ポリゴンなど、着目している道路上の中央分離帯ポリゴン以外が該当する排他条件を用いるようにしてもよい。
前記リンクには、前記道路における双方向の車線数が対応付けられており、
前記区画線描画データ生成部は、さらに、前記車道中央線から前記道路の路端までの領域に、前記車線数に基づいて、前記車道中央線以外の区画線を描画するための区画線描画データを生成する。
道路の路端は、例えば、道路ポリゴンの輪郭線とリンクに垂直な直線との交点を求めることによって抽出してもよいし、リンクからの距離などによって路端の位置または車道外側線の位置を規定するデータを与えておいても良い。また、道路ポリゴン上に歩道ポリゴンが存在する場合には、歩道ポリゴンと道路ポリゴンとのリンクに沿った境界線を抽出して、この境界線を道路の路端としてもよい。
道路を描画するための道路ポリゴンデータと、中央分離帯を描画するための中央分離帯ポリゴンデータと、道路上の車道中央線を描画するための区画線描画データとを含む地図ポリゴンデータを格納する描画データベースと、
前記道路ポリゴンデータを用いて前記道路を描画し、その上に重ねて前記中央分離帯ポリゴンデータおよび前記区画線描画データを用いて前記中央分離帯および車道中央線を描画して、前記地図を出力する地図出力部と、を備え、
前記区画線描画データは、
地図を描画するための地図データを生成する地図データ生成システムであって、
道路をノードおよびリンクで表した道路ネットワークデータを格納する道路ネットワークデータベースと、
前記道路を描画するための道路ポリゴンデータと、中央分離帯を描画するための中央分離帯ポリゴンデータとを含む地図ポリゴンデータを格納する地図ポリゴンデータベースと、
前記道路ネットワークデータと、前記地図ポリゴンデータとに基づいて、前記区画線描画データを生成する区画線描画データ生成部と、を備え、
前記区画線描画データ生成部は、前記中央分離帯ポリゴンデータに基づいて特定され前記中央分離帯が存在する領域を回避して、前記リンクに基づいて前記区画線描画データを生成する、
地図データ生成システムによって生成されたデータであることを特徴とする。
A.地図出力システムの構成:
図1は、本発明の一実施例としての地図出力システム10の概略構成を示す説明図である。この地図出力システム10は、ユーザからの表示指示に応じて、地図の表示、出力を行うシステムである。本実施例の地図出力システム10は、地図の利便性を向上させるため、地図における道路上に、横断歩道、停止線、ゼブラゾーン(導流帯)、進行方向矢印などの種々の道路標示や、車道外側線、車道中央線、車線境界線等の区画線や、中央分離帯等も描画する。
上述した種々の地図ポリゴンデータのうち、区画線ポリゴンデータは、地図データ生成システム100によって生成される。地図データ生成システム100については、後から詳しく説明する。
描画データベース20は、地図出力システム10内のハードディスク等に格納しておいてもよいし、ネットワークで接続されたサーバから提供してもよい。また、DVDなどの記憶媒体から提供してもよい。
以下、各機能ブロックの内容を説明する。
コマンド入力部14は、ユーザの操作に基づき、地図出力に関する種々のコマンドを入力する。入力されるコマンドとしては、例えば、地図の表示エリアの指定、地図の表示モード(例えば、2次元表示モード、3次元モード)の指定などが挙げられる。また、入力されるコマンドには、地図データ生成システム100等、他のシステムからの地図ポリゴンデータ等の取得指示も含まれる。
送受信部16は、例えば、描画データベース20のバージョンアップ時等に、地図データ生成システム100等の他のシステムに対して、地図ポリゴンデータ等のダウンロード要求を送信し、その応答として、各種データをダウンロードする。ダウンロードした地図ポリゴンデータ等は、描画データベース20に格納される。
地図出力部18は、ユーザによって指定された表示エリア、表示モードに従って、描画データベース20を参照して、必要なデータを読み込み、地図を描画して出力する。地図出力部18は、描画した地図を、ディスプレイ30に表示させたり、図示しないプリンタによって印刷させたりする。
図2は、本発明の一実施例としての地図データ生成システム100の概略構成を示す説明図である。この地図データ生成システム100は、オペレータからの指示に応じて、区画線を描画するための区画線ポリゴンデータ248の生成を行う。
道路ネットワークデータベース220は、道路をノードおよびリンクで表した道路ネットワークデータを格納している。道路ネットワークデータには、それぞれのリンクおよびノードに対して、道路種別、道路名称、車線数などを示す属性データも設定されている。道路ネットワークデータについては、後から詳しく説明する。
描画データベース240は、地図ポリゴンデータとして、道路を描画するための道路ポリゴンデータ242と、中央分離帯を描画するための中央分離帯ポリゴンデータ244と、歩道を描画するための歩道ポリゴンデータ246とを格納している。
また、描画データベース240は、後述する区画線描画データ生成処理によって生成された区画線ポリゴンデータ248も格納する。本実施例では、描画データベース240は、区画線ポリゴンデータ248として、車道外側線ポリゴンデータと、車道中央線ポリゴンデータと、車線境界線ポリゴンデータとを格納する。この区画線ポリゴンデータ248は、後述するように、道路ネットワークデータベース220に格納されている道路ネットワークデータや、描画データベース240に格納されている道路ポリゴンデータ242、中央分離帯ポリゴンデータ244、歩道ポリゴンデータ246を用いて生成される。
道路ネットワークデータベース220、および、描画データベース20における道路ポリゴンデータ242、中央分離帯ポリゴンデータ244、歩道ポリゴンデータ246は、地図データ生成システム100内のハードディスク等に格納しておいてもよいし、ネットワークで接続されたサーバから提供してもよい。また、DVDなどの記憶媒体から提供してもよい。
以下、各機能ブロックの内容を説明する。
コマンド入力部114は、オペレータの操作に基づき、区画線ポリゴンデータ248の生成に関する種々のコマンドを入力する。入力されるコマンドとしては、例えば、区画線ポリゴンデータ248の生成を行うべきエリアの指定などが挙げられる。また、入力されるコマンドには、地図出力システム10への区画線ポリゴンデータ248の更新の通知も含まれる。
区画線ポリゴンデータ生成部116は、オペレータによって指定されたエリアについて、地図データベース200を参照して、必要なデータを読み込み、区画線ポリゴンデータ248の生成を行う。生成された区画線ポリゴンデータ248は、描画データベース240に格納される。
送受信部118は、例えば、区画線ポリゴンデータ248のバージョンアップ時等に、地図データ生成システム100からのダウンロード要求を受信し、その応答として、区画線ポリゴンデータ248を送信する。
図3は、道路ネットワークデータベース220に格納されている道路ネットワークデータの一部を例示する説明図である。道路ネットワークデータでは、「リンク」と、「ノード・構成点」と、「車線数」と、「通過点規定データ」とが対応付けられている。本実施例では、リンクは、道路の中央を通過するものと設定されている。
「リンク」は、リンクの識別情報を示す。
「ノード・構成点」は、リンクの両端のノードの識別情報、および、リンクが通過する地点を表す構成点の識別情報を示す。ノードおよび構成点には、それぞれの位置を示す座標値が付与されている(図示省略)。
「車線数」は、リンクに対応する道路における双方向の車線(上り車線、下り車線)の車線数を示す。
「通過点規定データ」は、区画線が通過する通過点を規定するためのデータである。図3において、区画線は、車道外側線であるものとした。そして、通過点規定データは、「道路の幅員」と「路側帯の幅員」とを含んでいる。車道外側線は、道路の左右の路端から路側帯の幅員分だけ中央側に描かれるので、「道路の幅員」と「路側帯の幅員」とを通過点規定データとして利用することができる。
また、ノードND1,ND2、および、構成点P1〜P4には、それぞれ、区画線が通過する通過点を規定する通過点規定データとして、各ノードおよび構成点における道路の幅員Wn1,Wp1,Wp2,Wp3,Wp4,Wn2、路側帯の幅員Wr1,Wr2が対応付けられている。路側帯の幅員Wr1は、進行方向がノードND1からノードND2に向かう方向である車線(例えば、上り車線)の路側帯の幅員であり、路側帯の幅員Wr2は、進行方向がノードND2からノードND1に向かう方向である車線(例えば、下り車線)の路側帯の幅員である。車道外側線が道路の片側にしか描かれない場合には、いずれかの路側帯の幅員が省略され得る。また、路側帯の幅員もノードまたは構成点ごとに与えても良い。
通過点規定データは、図示したように、道路ネットワークデータの一部として、道路ネットワークデータベース220に格納されるようにしてもよいし、ノードおよび構成点に対応付けて、別のデータベースに格納されるようにしてもよい。
以下、上述した道路ネットワークデータを用いた区画線ポリゴンデータ248の生成方法について説明する。
図4は、道路ネットワークデータを用いた区画線ポリゴンデータ248の生成方法の概要を模式的に示す説明図である。ここでは、図3に示した道路ネットワークデータを用いて、車道外側線および車道中央線を描画するための区画線ポリゴンデータ248(車道外側線ポリゴンデータ、車道中央線ポリゴンデータ)の生成方法について説明する。
図示した例では、リンクLK1は、道路ポリゴンPGr1の中央を通るように設定されているものとする。また、道路ポリゴンPGr1上には、中央分離帯を表す中央分離帯ポリゴンも、歩道を表す歩道ポリゴンも存在しないものとする。
本実施例では、通過点規定データは、各ノードおよび構成点の法線L1〜L6の方向における道路の幅員と、路側帯の道路の幅員とした。したがって、リンクが道路の中央にあると考えれば、リンクから車両外側線までの距離は、道路の幅員の1/2と路側帯の幅員との差となる。本実施例では、図3に示した通り、道路の幅員は、ノードおよび構成点ごとに与えられており、路側帯の幅員は共通である。ただし、路側帯の幅員は、上り方向、下り方向に分けて与えられている。かかる通過点規定データを用いれば、例えば、ノードND1においては、上り方向(ノードND1→ND2方向)の通過点PL1までの距離は(Wn1)/2−Wr1と求まり、下り方向(ノードND2→ND1方向)の通過点PL2までの距離は(Wn1)/2−Wr2と求まる。他の通過点PL3〜PL12の位置も、それぞれ、図中に示した幅員の値を用いて求めることができる。
そして、曲線C1,C2に予め設定された区画線の幅を持たせることによって、曲線C1,C2上に車道外側線を表す車道外側線ポリゴンSL1a,SL1b(図5参照)を生成する。こうすることによって、道路上に描かれる車道外側線を、道路の形状に合わせて描画することができる。
この車道外側線ポリゴンSL1a,SL1bには、後から他のポリゴンと区別するために、車道外側線ポリゴンであることを示す属性情報が付与される。
リンクLK1が、例えば、上り車線が2車線であり、下り車線が3車線である場合には、車道外側線ポリゴンSL1a,SL1b間を2:3に内分する位置に車道中央線ポリゴンCL1を生成する。そして、片側2車線の上り車線については、車道外側線ポリゴンSL1aと車道中央線ポリゴンCL1との間を2等分する位置に、片側3車線の下り車線については、車道外側線ポリゴンSL1bと車道中央線ポリゴンCL1との間を3等分する位置に、車線境界線を描画するための車線境界線ポリゴンをそれぞれ生成する。こうすることによって、一対の車道外側線間に、車道中央線や車線境界線をバランスよく描画することができる。
この車線境界線ポリゴンには、後から他のポリゴンと区別するために、車線境界線ポリゴンであることを示す属性情報が付与される。
本実施例では、上述したように、複数の通過点PL1〜12を用いて、車道外側線ポリゴンSL1a,SL1b、および、車道中央線ポリゴンCL1の形状を柔軟に指定することができる。したがって、道路ポリゴンPGr1の形状に合わせて、曲線状の車道外側線ポリゴンSL1a,SL1bおよび車道中央線ポリゴンCL1を描画することができる。また、リンクLK1に沿って、車線幅が変化する場合でも、それに応じた位置に車道外側線ポリゴンを描画することができる。
図4,5に示した例では、道路ポリゴン上に、中央分離帯ポリゴンも、歩道ポリゴンも存在しない場合の区画線ポリゴンデータ248(車道外側線ポリゴンデータ、車道中央線ポリゴンデータ、車線境界線ポリゴンデータ)の生成方法について説明した。以下では、道路ポリゴン上に、中央分離帯ポリゴン、および、歩道ポリゴンが存在する場合の車道中央線ポリゴンデータの生成方法について説明する。この場合、道路ネットワークデータに加え、地図ポリゴンデータを用いて、区画線ポリゴンデータ248の生成を行う。道路ポリゴン上に中央分離帯ポリゴンが存在する場合に、地図ポリゴンデータを用いずに車道中央線ポリゴンデータの生成を行うと、中央分離帯ポリゴンが存在する領域に車道中央線ポリゴンが生成される場合があり、また、車道中央線ポリゴンが生成されるべき中央分離帯ポリゴンの両側に車道中央線ポリゴンを生成することができないからである。
車道外側線ポリゴンデータの生成方法は、先に図4,5を用いて説明した生成方法と同様である。
具体的には、図6(b)に示したように、ポリゴンPGa,PGb,PGcについて、リンクLKnに沿った中心線LCa,LCb,LCcをそれぞれ求める。ここで、リンクに沿った中心線とは、リンクとのなす角度が45度未満となる中心線(線分)である。ポリゴンのリンクに沿った中心線は、例えば、ポリゴンを細線化することによって求めることができる。
次に、リンクLKnから中心線LCa,LCb,LCcまでの最短距離Lpga,Lpgb,Lpgcをそれぞれ求める。図6では、中心線LCa,LCb,LCcは、リンクLKnと平行に描かれているが、リンクとポリゴンの中心線とが交わる場合には、リンクからポリゴンの中心線までの最短距離は0(ゼロ)である。そして、リンクLKnから中心線までの最短距離が閾値Lth以下であるポリゴンを、中央分離帯ポリゴンとして抽出する。閾値Lthは、リンクからの距離が比較的近く、道路の路端から中央側に離れており、そのポリゴンが中央分離帯ポリゴンであるとみなすことができる範囲内で決定される。閾値Lthは、例えば、道路の幅員に対する割合で設定することができる。図示した例では、リンクLKnから中心線LCa,LCbまでの距離Lpga,Lpgbが閾値Lth以下であるので、ポリゴンPGa,PGbを中央分離帯ポリゴンとして抽出する。
そして、抽出されたポリゴンPGa,PGbには、後から他のポリゴンと区別できるように、中央分離帯ポリゴンであることを示す属性情報が付与される。一方、リンクLKnから中心線LCcまでの距離Lpgcは閾値Lthよりも大きいので、ポリゴンPG3は、中央分離帯ポリゴンではなく、歩道ポリゴンと判断する。そして、ポリゴンPGcには、後から他のポリゴンと区別できるように、歩道ポリゴンであることを示す属性情報が付与される。
これらの中央分離帯ポリゴンPGa,PGbを抽出する処理は、ポリゴンPGa,PGb,PGcに、中央分離帯ポリゴンか歩道ポリゴンかを示す属性情報が予め付与されている場合には、省略することができる。
図示した例では、まず、中央分離帯ポリゴンPGa,PGbの形状を解析して、中央分離帯ポリゴンPGa,PGbのリンクLKnに沿った直線部分を抽出する。リンクに沿った直線部分とは、中央分離帯ポリゴンの輪郭線において、リンクとのなす角度が45度未満となる線分である。そして、中央分離帯ポリゴンPGa,PGbの直線部分と平行に、予め設定された間隔をあけて、車道中央線ポリゴンCLna,PGCLnbを生成する。図示した例では、道路ポリゴンPGn上に、複数の中央分離帯ポリゴンPGa,PGbが離隔して存在しているので、道路中央線ポリゴンCLna,CLnbも離隔して形成される。このような場合には、離隔した部分を図中に破線で囲って示したように、直線状のポリゴンで連結することによって、隔離して形成された道路中央線ポリゴンCLna,CLnbをそれぞれ補完する。こうすることによって、中央分離帯ポリゴンPGa,PGbのリンクLKnに沿った直線部分と平行に、車道中央線を描画することができるので、車道中央線の見栄えをよくすることができる。また、中央分離帯ポリゴンPGbのように、中央分離帯の位置または幅が変化している場合であっても、中央分離帯の形状に合わせて見栄えのよい車道中央線を描画することができる。
車道中央線ポリゴンCLna,CLnbを生成した後、図4,5に示した例と同様に、道路の車線数に応じて、車道中央線ポリゴンCLnaと車道外側線ポリゴンSLnaとの間、および、車道中央線ポリゴンCLnbと車道外側線ポリゴンSLnbとの間に、それぞれ、車線境界線ポリゴンBLna,BLnbを生成する。
以下、上述した区画線ポリゴンデータの生成方法を適用した区画線描画データ生成処理の流れについて説明する。
図7は、区画線描画データ生成処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、地図データ生成システム100のオペレータによって、区画線描画データの生成指示が入力されたときに、地図データシステム100のCPU(区画線ポリゴンデータ生成部116)が実行する処理である。本実施例では、この区画線描画データ生成処理によって、区画線ポリゴンデータ248、すなわち、車道外側線ポリゴンデータ、車道中央線ポリゴンデータ、車線境界線ポリゴンデータを生成する。
「ポリゴンデータを生成する」と言う文言と、「ポリゴンを生成する」と言う文言とは、同義である。
図8は、車道外側線生成処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、図7のステップS200に相当する処理である。
この処理が開始されると、地図データ生成システム100は、ノード、構成点、通過点規定データに基づいて、車道外側線の通過点を求める(ステップS210)。地図データ生成システム100は、例えば、図4に示した通過点PL1,PL3,PL5,PL7,PL9,PL11、および、通過点PL2,PL4,PL6,PL8,PL10,PL12を求める。
そして、地図データ生成システム100は、車道外側線の通過点を滑らかに結ぶ曲線を求め(ステップS220)、この曲線に予め設定された区画線の幅を持たせることによって、曲線上に車道外側線ポリゴンを生成する(ステップS220)。そして、地図データ生成システム100は、後から他のポリゴンと区別できるように、車道外側線ポリゴンに、車道外側線ポリゴンであることを示す属性情報を付与し、車道外側線生成処理を終了する。
図9,10は、車道中央線生成処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、図7のステップS400に相当する処理である。
この処理が開始されると、まず、地図データ生成システム100は、車道中央線ポリゴンを生成する際に考慮すべき中央分離帯ポリゴンを抽出する以下の処理を実行する。すなわち、地図データ生成システム100は、道路ポリゴン上に、ポリゴンの種別を示す属性情報が付与されていない他のポリゴンが存在するか否かを判断する(ステップS410)。道路ポリゴン上に他のポリゴンが存在する場合には(ステップS410:YES)、地図データ生成システム100は、他のポリゴンのリンクに沿った中心線を求める(ステップS420)。ここで、リンクに沿った中心線とは、リンクとのなす角度が45度未満となる中心線(線分)である。ポリゴンのリンクに沿った中心線は、例えば、ポリゴンを細線化することによって求めることができる。地図データ生成システム100は、例えば、図6(a)に示したポリゴンPG1,PG2,PG3の中心線Lc1,Lc2,Lc3を求める。そして、地図データ生成システム100は、他のポリゴンの中心線とリンクとの最短距離を算出する(ステップS430)。地図データ生成システム100は、例えば、図6に示したLpga,Lpgb,Lpgcを求める。リンクとポリゴンの中心線とが交わる場合には、ポリゴンの中心線とリンクとの最短距離は0(ゼロ)である。そして、地図データ生成システム100は、リンクからの距離が閾値Lth以下のポリゴンを中央分離帯ポリゴンとして抽出する(ステップS440)。図6に示した例では、地図データ生成システム100は、リンクLKnからの距離が閾値Lth以下であるポリゴンPG1,PG2を中央分離帯ポリゴンとして抽出する。そして、地図データ生成システム100は、抽出した中央分離帯ポリゴンに、後から他のポリゴンを区別できるように、中央分離帯ポリゴンであることを示す属性情報を付与する。また、地図データ生成システム100は、中央分離帯ポリゴンではないポリゴンには、後から他のポリゴンと区別できるように、歩道ポリゴンであることを示す属性情報を付与する。描画データベース240において、中央分離帯ポリゴン、および、歩道ポリゴンに、予め、それぞれの種別を示す属性情報が付与されている場合には、ステップS410〜S440の処理を省略することができる。
そして、地図データ生成システム100は、道路ネットワークデータを参照し、対向する各道路の車線数に応じて、ノードおよび構成点ごとに、車道中央線の通過点を求める(ステップS472)。図示した例では、上り車線R1の車線数が3車線であり、上り車線R1と対向する下り車線R2の車線数が2車線であるものとした。この場合、各ノードおよび構成点について、図中に×印で示したように、車両外側線ポリゴン間の幅WRを3:2に内分する位置を、それぞれ車道中央線の通過点とする。
そして、地図データ生成システム100は、複数の通過点を滑らかに結ぶ曲線を求め(ステップS474)、この曲線に予め設定された区画線の幅を持たせることによって、曲線上に車道中央線ポリゴンを生成する(ステップS476)。そして、地図データ生成システム100は、後から他のポリゴンと区別できるように、車道中央線ポリゴンに、車道中央線ポリゴンであることを示す属性情報を付与し、車道中央線生成処理を終了する。
図11は、車線境界線生成処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、図7のステップS600に相当する処理である。
この処理が開始されると、地図データ生成システム100は、先に説明した車道外側線生成処理によって生成された車道外側線ポリゴンデータ、および、車道中央線生成処理によって生成された車道中央線ポリゴンデータを読み込む(ステップS610)。図中に1対の車道外側線ポリゴン、および、車道中央線ポリゴンを示した。図示した例では、1の道路において、上り車線R1の車線数が3車線であり、上り車線道路R1と対向する下り車線R2の車線数が2車線であるものとした。
そして、地図データ生成システム100は、道路ネットワークデータを参照し、対向する各車線の車線数に応じて、ノードおよび構成点ごとに、車線境界線の通過点を求め、グループ化する(ステップS620)。図示した例では、上り車線R1の車線数は3車線であるので、各ノードおよび構成点について、図中に×印で示したように、上り車線R1側の車道外側線と車道中央線との間を3等分する位置を、上り車線R1における車線境界線の通過点とし、図中に破線で囲って示したように、グループ化する。また、下り車線R2の車線数は2車線であるので、各ノードおよび構成点について、図中に×印で示したように、下り車線R2側の車道外側線と車道中央線との間を2等分する位置を、下り車線R2における車線境界線の通過点とし、図中に破線で囲って示したように、グループ化する。
そして、地図データ生成システム100は、各通過点のグループについて、複数の通過点を滑らかに結ぶ曲線を求め(ステップS630)、これらの曲線に予め設定された区画線の幅を持たせることによって、各曲線上に車線境界線ポリゴンを生成する(ステップS640)。そして、地図データ生成システム100は、後から他のポリゴンと区別できるように、車線境界線ポリゴンに、車線境界線ポリゴンであることを示す属性情報を付与し、車線境界線生成処理を終了する。
また、本実施例の地図データ生成装置100によれば、道路上に中央分離帯が存在する場合に、中央分離帯と重ならないように、中央分離帯の形状に合わせて車道中央線を描画する区画線描画データを生成することができる。
図12は、地図出力処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、地図のユーザによって、地図の表示指示が入力されたときに、地図出力システム10のCPU(地図出力部18)が実行する処理である。
地図出力システム10は、ユーザによって指定された領域について、描画データベース20を参照する(ステップS800)。
そして、地図出力システム10は、道路ポリゴンデータを読み込み、地図上に、道路を描画する(ステップS810)。
次に、地図出力システム10は、中央分離帯ポリゴンデータ、歩道ポリゴンデータ、道路標示ポリゴンデータ、区画線ポリゴンデータを読み込み、ステップS810で描画した道路に重ねて、中央分離帯、歩道、道路標示、区画線を描画する(ステップS820)。
次に、地図出力システム10は、建物ポリゴンデータ、水部ポリゴンデータを読み込み、地図上に、建物、海、湖沼、河川を描画する(ステップS830)。
次に、地図出力システム10は、マーク、文字データを読み込み、地図上に、マーク、文字を描画する(ステップS840)。
そして、地図出力システム10は、ステップS800〜S850で描画された地図を出力する(ステップS850)。
また、本実施例の地図出力システム10によれば、道路上に中央分離帯が存在する場合であっても、車道中央線が中央分離帯と重ならないように描画された地図を出力することができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
上記実施例の地図データ生成システム100では、道路ネットワークデータは、車道外側線の通過点を規定する通過点規定データとして、道路の幅員と、路側帯の幅員とを用いるものとしたが、本発明は、これに限られない。通過点規定データとして、通過点のリンクからの相対座標値を用いるようにしてもよい。
図13は、変形例としての道路ネットワークデータを示す説明図である。図示するように、この道路ネットワークデータは、通過点規定データとして、車道外側線の通過点の座標値を用いている。このような通過点規定データを用いれば、道路の幅員と、路側帯の幅員とを用いた演算を行うことなく、車道外側線の通過点を求めることができる。
図14は、変形例としての道路ネットワークデータを示す説明図である。図示するように、この道路ネットワークデータは、車道外側線の通過点のリンクからの相対座標値と、車道中央線の通過点の座標値と、車線境界線の通過点の座標値を含んでいる。このような通過点規定データを用いれば、車道外側線生成処理における車道外側線の通過点を求める処理や、車道中央線生成処理における車道中央線の通過点を求める処理や、車線境界線生成処理における車線境界線の通過点を求める処理を省略することができる。
区画線ごとに、色(白、黄)や形態(実線、破線、二重線等)を設定するようにしてもよい。こうすることによって、地図のリアリティを向上させることができる。
上記実施例の地図データ生成システム100では、道路上に中央分離帯が存在する場合に、図6,9に示した処理によって、車道中央線ポリゴンデータを生成するものとしたが、本発明は、これに限られない。
そして、地図データ生成システム100は、中央分離帯ポリゴンデータ244が読み込まれたか否かを判断する(ステップS910)。中央分離帯ポリゴンデータ244が読み込まれなかった場合には(ステップS910:NO)、地図データ生成システム100は、図10に示したステップS470に処理を進める。
一方、中央分離帯ポリゴンデータ244が読み込まれた場合には(ステップS910:YES)、地図データ生成システム100は、道路ポリゴンのリンクに沿った中心線を求める(ステップS920)。図示した例では、リンクLKnに対応する道路ポリゴンPGnについて、一点鎖線で示した中心線CLを求める。
次に、地図データ生成システム100は、中央分離帯ポリゴンの幅を設定する(ステップS940)。図示した例では、中央分離帯ポリゴンPGaの幅は、リンク方向についての端部の円弧部分を除き、一定であり、中央分離帯ポリゴンPGaについて、幅Wpgaが設定される。また、中央分離帯ポリゴンPGbのリンク方向についての幅は連続的に変化しており、中央分離帯ポリゴンPG2b両端部について、幅Wpgb1,Wpgb2がそれぞれ設定される。中央分離帯ポリゴンの幅が多段に変化する場合には、それぞれの地点について、中央分離帯ポリゴンの幅が設定される。
そして、地図データ生成システム100は、複数の通過点を結ぶ直線上に、車道中央線ポリゴンを生成する(ステップS960)。図示した例では、車道中央線ポリゴンCLna,CLnbがそれぞれ生成される。
以上説明した変形例の車道中央線生成処理によっても、実施例における車道中央線生成処理と同様に、道路上に中央分離帯が存在する場合に、中央分離帯と重ならないように、中央分離帯の形状に合わせて車道中央線を描画する区画線描画データを生成することができる。
上記実施例では、図8に示した車道外側線生成処理において、ノード、構成点、通過点規定データに基づいて、車道外側線の通過点を求め、この通過点を用いて車道外側線ポリゴンを生成するものとしたが、本発明は、これに限られない。車道外側線は、道路の路端から、例えば、路側帯の幅員分内側に描画するようにしてもよい。
道路の路端は、例えば、道路ポリゴンの輪郭線とリンクに垂直な直線との交点を求めることによって抽出してもよいし、リンクからの距離などによって路端の位置または車道外側線の位置を規定するデータを与えておいても良い。また、道路ポリゴン上に歩道ポリゴンが存在する場合には、歩道ポリゴンと道路ポリゴンとのリンクに沿った境界線を抽出して、この境界線を道路の路端としてもよい。
上記実施例における地図出力システム10、地図データ生成システム100を、経路案内を行うナビゲーションシステムに適用するようにしてもよい。この場合、ナビゲーションシステムは、区画線ポリゴンデータ248を、予めデータベースに格納しておくようにしてもよいし、地図の表示要求に応じて、動的に生成するようにしてもよい。
上記実施例および変形例で説明した種々の処理は、必ずしも全てを備えている必要はなく、一部を省略したり、他の処理と置換したりしても構わない。また、上記実施例において、ソフトウェア的に実行されている処理は、ハードウェア的に実行してもよいし、その逆も可能である。
12…主制御部
14…コマンド入力部
16…送受信部
18…地図出力部
20…描画データベース
30…ディスプレイ
100…地図データ生成システム
112…主制御部
114…コマンド入力部
116…区画線ポリゴンデータ生成部
118…送受信部
200…地図データベース
220…道路ネットワークデータベース
240…描画データベース
242…道路ポリゴンデータ
244…中央分離帯ポリゴンデータ
246…歩道ポリゴンデータ
248…区画線ポリゴンデータ
Claims (6)
- 地図を描画するための地図データを生成する地図データ生成システムであって、
道路をノードおよびリンクで表した道路ネットワークデータを格納する道路ネットワークデータベースと、
前記道路を描画するための道路ポリゴンデータと、中央分離帯を描画するための中央分離帯ポリゴンデータとを含む地図ポリゴンデータを格納する描画データベースと、
前記道路ネットワークデータと、前記地図ポリゴンデータとに基づいて、前記道路上の車道中央線を描画するための区画線描画データを生成する区画線描画データ生成部と、を備え、
前記区画線描画データ生成部は、前記中央分離帯ポリゴンデータに基づいて前記中央分離帯の中心線を求めることにより前記中央分離帯が存在する領域を特定し、該中心線と前記リンクとに基づいて、該領域を回避して、前記区画線描画データを生成する、
地図データ生成システム。 - 請求項1記載の地図データ生成システムであって、
前記区画線描画データ生成部は、前記区画線描画データの生成に先立って、前記リンクからの距離に基づいて、前記区画線描画データの生成において考慮すべき中央分離帯ポリゴンデータを抽出する、
地図データ生成システム。 - 請求項1または2のいずれかに記載の地図データ生成システムであって、
前記リンクには、前記道路における双方向の車線数が対応付けられており、
前記区画線描画データ生成部は、さらに、前記車道中央線から前記道路の路端までの領域に、前記車線数に基づいて、前記車道中央線以外の区画線を描画するための区画線描画データを生成する、
地図データ生成システム。 - 地図を出力する地図出力システムであって、
道路を描画するための道路ポリゴンデータと、中央分離帯を描画するための中央分離帯ポリゴンデータと、道路上の車道中央線を描画するための区画線描画データとを含む地図ポリゴンデータを格納する描画データベースと、
前記道路ポリゴンデータを用いて前記道路を描画し、その上に重ねて前記中央分離帯ポリゴンデータおよび前記区画線描画データを用いて前記中央分離帯および車道中央線を描画して、前記地図を出力する地図出力部と、を備え、
前記区画線描画データは、
地図を描画するための地図データを生成する地図データ生成システムであって、
道路をノードおよびリンクで表した道路ネットワークデータを格納する道路ネットワークデータベースと、
前記道路を描画するための道路ポリゴンデータと、中央分離帯を描画するための中央分離帯ポリゴンデータとを含む地図ポリゴンデータを格納する地図ポリゴンデータベースと、
前記道路ネットワークデータと、前記地図ポリゴンデータとに基づいて、前記区画線描画データを生成する区画線描画データ生成部と、を備え、
前記区画線描画データ生成部は、前記中央分離帯ポリゴンデータに基づいて前記中央分離帯の中心線を求めることにより前記中央分離帯が存在する領域を特定し、該中心線と前記リンクとに基づいて、該領域を回避して、前記区画線描画データを生成する、
地図データ生成システムによって生成されたデータである、
地図出力システム。 - コンピュータによって、地図を描画するための地図データを生成する地図データ生成方法であって、
前記コンピュータは、
道路をノードおよびリンクで表した道路ネットワークデータを格納する道路ネットワークデータベースと、
前記道路を描画するための道路ポリゴンデータと、中央分離帯を描画するための中央分離帯ポリゴンデータとを含む地図ポリゴンデータを格納する描画データベースと、を備えており、
前記地図データ生成方法は、
前記コンピュータが、前記道路ネットワークデータベースと、前記描画データベースとを参照するデータベース参照工程と、
前記コンピュータが、前記道路ネットワークデータと、前記地図ポリゴンデータとに基づいて、前記道路上の車道中央線を描画するための区画線描画データを生成する区画線描画データ生成工程と、を備え、
前記区画線描画データ生成工程は、前記中央分離帯ポリゴンデータに基づいて前記中央分離帯の中心線を求めることにより前記中央分離帯が存在する領域を特定し、該中心線と前記リンクとに基づいて、該領域を回避して、前記区画線描画データを生成する工程を含む、
地図データ生成方法。 - コンピュータによって、地図を描画するための地図データを生成するためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータは、
道路をノードおよびリンクで表した道路ネットワークデータを格納する道路ネットワークデータベースと、
前記道路を描画するための道路ポリゴンデータと、中央分離帯を描画するための中央分離帯ポリゴンデータとを含む地図ポリゴンデータを格納する描画データベースと、を備えており、
前記コンピュータプログラムは、
前記道路ネットワークデータベースと、前記描画データベースとを参照するデータベース参照機能と、
前記道路ネットワークデータと、前記地図ポリゴンデータとに基づいて、前記道路上の車道中央線を描画するための区画線描画データを生成する区画線描画データ生成機能と、
をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムであり、
前記区画線描画データ生成機能は、前記中央分離帯ポリゴンデータに基づいて前記中央分離帯の中心線を求めることにより前記中央分離帯が存在する領域を特定し、該中心線と前記リンクとに基づいて、該領域を回避して、前記区画線描画データを生成する機能を含む、
コンピュータプログラム。
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