JP6204123B2 - 表皮材の吊り込み構造 - Google Patents

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Description

本発明は、表皮材の吊り込み構造に関し、特に車両用シートにおける表皮材の吊り込み構造に好適である。
一般的に、鉄道や自動車等の車両に搭載される車両用シートは、シートクッションやシートバックなどを備えている。これらシートクッションやシートバックは、例えば発泡性樹脂材料からなるシートパッドの表面を、表皮材であるシートカバーによって被覆して形成されている。このとき、シートカバーをシートパッド表面に密着した状態で装着させるため、シートパッド表面に凹溝などの窪みを設け、この凹溝にカバーの一部を吊り込んで装着させている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、シートパッド(クッション部材)の凹溝内に金属製のワイヤを配設しておき、当該凹溝内に複数のカバー部材を縫合してなるシートカバーの縫合部が位置するように、吊り込んで止着する。その際、シートカバーの縫合部にリテイナーなどを有する装着部材(装着テープ)を設け、これをクリップ部材の一方側に装着する。そして、クリップ部材の他方側をシートパッドの凹溝内のワイヤに係止させることにより、当該シートカバーをシートパッドと形状的に整合させて組み付けている。
特開2007−275557号公報
ところで、車両用シートにおいては、着座者に対するホールド性や座り心地向上の観点から、シートパッドの凹溝内に配設されるワイヤに、径の大きさ(太さ)などの制限が設けられている。
しかしながら、かかる従来技術においては、一方側でリテイナーを保持するクリップ部材を他方側において支持する取付部材としてのワイヤが、上述した理由を起因として小さい(細い)ため、偏荷重に対する支持が低下する虞があった。
そこで、本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、表皮材の吊り込み状態を保持するための支持剛性を向上し、荷重が加わった場合にも当該吊り込み状態を維持できると共に、表皮材を吊り込むためだけに用いられる部品点数を低減して製造コストの削減と、吊り込み作業の簡易化を図ることができるようにすることを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、クッションパッドと、前記クッションパッドの後面に配設されて当該クッションパッドを支持する板状の取付部材と、前記クッションパッドの表面を覆うように張設される表皮材と、を含んで構成されたシートにおいて、前記表皮材が、所定の吊り込みラインを形成するように前記クッションパッドと形状的に整合されて組み付けられた表皮材の吊り込み構造であって、
前記表皮材における前記クッションパッド側面に設けられ、前記板状の取付部材に向かって引き回される吊り込み部と、
前記吊り込み部が係合されると共に、前記クッションパッドの後面に配設された前記板状の取付部材に係止される係合部材と、を備え、
前記板状の取付部材には、前記係合部材が係止される係合孔が貫設されており、
前記係合部材は、
当該係合部材の中心に位置すると共に、前記板状の取付部材の後方側から前記係合孔に通され、かつ、前記吊り込み部を係合した状態で保持する保持部と、
前記保持部の基端部から外周側に鍔状に延出して配設され、前記板状の取付部材の後面に接すると共に、記係合孔に係止された状態で支持される支持部と、を有しており、
前記支持部は、
前記板状の取付部材における前記係合孔の縁部に係止された少なくとも一対の爪部と、
前記板状の取付部材の後面に接し、前記少なくとも一対の爪部との間に当該板状の取付部材を挟持した状態とする抜け止め部と、を有しており、
前記保持部と前記支持部における前記少なくとも一対の爪部とが、前記係合部材における鉛直方向に対し直交する水平方向の同一線上に、互いに平行に配置されており、
前記保持部によって前記吊り込み部係合保持されると共に、前記支持部前記係合孔に係止さて前記取付部材に支持されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の表皮材の吊り込み構造において、
前記保持部は、
前記吊り込み部を係合する少なくとも一対の係合爪を備えていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の表皮材の吊り込み構造において、
前記係合部材は、前記保持部と前記支持部との間に設けられ、これら保持部と支持部とを連結するリブ状の連結部を更に有しており、
前記保持部と前記支持部における前記少なくとも一対の爪部とが、前記連結部を介して互いに平行に配置されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表皮材の吊り込み構造において、
前記支持部における前記保持部よりも外周側に鍔状に延出して配設された部位のうち、前記少なくとも一対の爪部の配置された位置を除くほぼ全周に亘る部位が、前記抜け止め部として機能することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の表皮材の吊り込み構造において、
前記支持部における前記保持部よりも外周側に鍔状に延出して配設された部位のうち、前記少なくとも一対の爪部近傍における外周縁部に切欠部が設けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、クッションパッドと、前記クッションパッドの後面に配設されて当該クッションパッドを支持する板状の取付部材と、前記クッションパッドの表面を覆うように張設される表皮材と、を含んで構成されたシートにおいて、前記表皮材が、所定の吊り込みラインを形成するように前記クッションパッドと形状的に整合されて組み付けられた表皮材の吊り込み構造であって、
前記表皮材における前記クッションパッド側面に設けられ、前記板状の取付部材に向かって引き回される吊り込み部と、
前記吊り込み部が係合されると共に、前記クッションパッドの後面に配設された前記板状の取付部材に係止される係合部材と、を備え、
前記板状の取付部材には、前記係合部材が係止される係合孔が貫設されており、
前記係合部材は、
当該係合部材の中心に位置すると共に、前記板状の取付部材の後方側から前記係合孔に通され、かつ、前記吊り込み部を係合した状態で保持する保持部と、
前記保持部の基端部から外周側に鍔状に延出して配設され、前記板状の取付部材の後面に接すると共に、記係合孔に係止された状態で支持される支持部と、を有しており、
前記保持部によって前記吊り込み部係合保持されると共に、前記支持部前記係合孔に係止さて前記取付部材に支持されており、
前記板状の取付部材は、当該板状の取付部材における表裏方向に屈曲形成された屈曲部を有し、前記係合部材は前記屈曲部に配置されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、クッションパッドと、前記クッションパッドの後面に配設されて当該クッションパッドを支持する板状の取付部材と、前記クッションパッドの表面を覆うように張設される表皮材と、を含んで構成されたシートにおいて、前記表皮材が、所定の吊り込みラインを形成するように前記クッションパッドと形状的に整合されて組み付けられた表皮材の吊り込み構造であって、
前記表皮材における前記クッションパッド側面に設けられ、前記板状の取付部材に向かって引き回される吊り込み部と、
前記吊り込み部が係合されると共に、前記クッションパッドの後面に配設された前記板状の取付部材に係止される係合部材と、を備え、
前記板状の取付部材には、前記係合部材が係止される係合孔が貫設されており、
前記係合部材は、
当該係合部材の中心に位置すると共に、前記板状の取付部材の後方側から前記係合孔に通され、かつ、前記吊り込み部を係合した状態で保持する保持部と、
前記保持部の基端部から外周側に鍔状に延出して配設され、前記板状の取付部材の後面に接すると共に、記係合孔に係止された状態で支持される支持部と、を有しており、
前記保持部によって前記吊り込み部係合保持されると共に、前記支持部前記係合孔に係止さて前記取付部材に支持されており、
前記取付部材は、前記クッションパッドを支持するバックボードからなり、
前記バックボードには、当該バックボードに設けられる前記係合部材とは異なる他部材を支持する他部材支持部が形成され、
前記係合部材は、前記他部材支持部よりも後方側へ突出しないことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の表皮材の吊り込み構造において、
前記係合部材は、前記保持部が前記吊り込み部を係合する位置の延長線上に、当該係合部材の表裏を貫通する貫通孔を備えていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の表皮材の吊り込み構造において、
前記係合部材は、前記板状の取付部材に係止した状態において、当該板状の取付部材の後面における表面形状に沿うような形状となるように成形されていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の表皮材の吊り込み構造において、
前記板状の取付部材は、前記クッションパッドを支持するバックボードからなり、
前記クッションパッドの前記吊り込みラインと対応する部位には、前記吊り込み部を前記板状の取付部材に向かって引き回すためのスペースとして機能する隙間部が設けられており、
前記隙間部は、前記クッションパッドの面側から面側に向けて広がって形成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、係合部材が、当該係合部材の中心に位置すると共に、板状の取付部材の後方側から係合孔に通され、かつ、吊り込み部を係合した状態で保持する保持部と、当該保持部の基端部から外周側に鍔状に延出して配設され、板状の取付部材の後面に接すると共に、係合孔に係止された状態で支持される支持部と、を有しており、保持部によって吊り込み部が係合保持されると共に、支持部が係合孔に係止されて取付部材に支持されているので、吊り込み部に加わる荷重によって取付部材から離脱することを抑制でき、吊り込み部を係合保持しながら安定して支持されることができる。よって、表皮材の吊り込み状態を保持するための支持剛性を向上し、荷重が加わった場合にも当該吊り込み状態を維持できる。
また、支持部は、板状の取付部材における係合孔の縁部に係止された少なくとも一対の爪部と、板状の取付部材の後面に接し、少なくとも一対の爪部との間に当該板状の取付部材を挟持した状態とする抜け止め部と、を有しているので、係合部材は、支持部の少なくとも一対の爪部と抜け止め部との間に板状の取付部材を挟持することで当該板状の取付部材に強固に係止した状態で支持されるため、吊り込み部に加わる荷重によって板状の取付部材から離脱することを確実に抑制でき、表皮材の吊り込み状態を保持するための支持剛性をより一段と向上させることができる。
さらに、保持部と支持部における少なくとも一対の爪部とが、係合部材における鉛直方向に対し直交する水平方向の同一線上に、互いに平行に配置されているので、取付部材に対する係合部材の取付剛性を確保できる。
請求項に記載の発明によれば、保持部は、吊り込み部を係合する少なくとも一対の係合爪を備えているので、吊り込み部に加わる荷重によって、係合した吊り込み部が容易に離脱するのを未然に防止し、当該吊り込み部を係合した状態で確実に保持できる。
請求項に記載の発明によれば、前記係合部材は、保持部と支持部との間に設けられ、これら保持部と支持部とを連結するリブ状の連結部を更に有しており、保持部と支持部における少なくとも一対の爪部とが、連結部を介して互いに平行に配置されている。つまり、保持部とその外周側に延出して配置された支持部の少なくとも一対の爪部とが連結部によって連結されており、これら保持部と少なくとも一対の爪部とが、平行に配置されている。従って、保持部が吊り込み部を係合すると、少なくとも一対の爪部が係合孔内で押し開かれる方向に撓むことにより、当該係合孔に対して少なくとも一対の爪部がより強固に係止されるため、板状の取付部材に対して係合部材をより強固に支持させることができ、板状の取付部材に対する係合部材の支持剛性をより向上させることができる。換言すれば、当該板状の取付部材に対する係合部材の取付剛性を確保できる。
請求項に記載の発明によれば、支持部における保持部よりも外周側に鍔状に延出して配設された部位のうち、少なくとも一対の爪部の配置された位置を除くほぼ全周に亘る部位が抜け止め部として機能するので、少なくとも一対の爪部との間において広範囲に亘り板状の取付部材を挟持することが可能となり、当該板状の取付部材に対してしっかりと係止されるので、吊り込み部に加わる荷重によって、係合部材が係合孔から離脱することを確実に抑制できる。
請求項に記載の発明によれば、支持部における保持部よりも外周側に鍔状に延出して配設された部位のうち、少なくとも一対の爪部近傍における外周縁部に切欠部が設けられているので、係合部材が板状の取付部材の係合孔に係止して保持されている状態においても、少なくとも一対の爪部による係合孔への係止状態を、当該切欠部を介して確認することができる。よって、当該係止状態の確認作業を格段と容易化でき、作業効率を大幅に向上させることが可能になる。
請求項に記載の発明によれば、係合部材が、板状の取付部材の後方側から係合孔に通され、かつ、吊り込み部を係合した状態で保持する保持部と、当該保持部の基端部から外周側に鍔状に延出して配設され、板状の取付部材の後面に接すると共に、係合孔に係止された状態で支持される支持部と、を有しており、保持部によって吊り込み部が係合保持されると共に、支持部が係合孔に係止されて取付部材に支持されているので、吊り込み部に加わる荷重によって取付部材から離脱することを抑制でき、吊り込み部を係合保持しながら安定して支持されることができる。よって、表皮材の吊り込み状態を保持するための支持剛性を向上し、荷重が加わった場合にも当該吊り込み状態を維持できる。
また、板状の取付部材は、当該板状の取付部材における表裏方向に屈曲形成された屈曲部を有し、係合部材は屈曲部に配置されているので、吊り込み部に加わる荷重によって係合部材が板状の取付部材から離脱することを抑制でき、吊り込み部を係合保持しながら安定して支持された状態となる。
請求項に記載の発明によれば、係合部材が、板状の取付部材の後方側から係合孔に通され、かつ、吊り込み部を係合した状態で保持する保持部と、当該保持部の基端部から外周側に鍔状に延出して配設され、板状の取付部材の後面に接すると共に、係合孔に係止された状態で支持される支持部と、を有しており、保持部によって吊り込み部が係合保持されると共に、支持部が係合孔に係止されて取付部材に支持されているので、吊り込み部に加わる荷重によって取付部材から離脱することを抑制でき、吊り込み部を係合保持しながら安定して支持されることができる。よって、表皮材の吊り込み状態を保持するための支持剛性を向上し、荷重が加わった場合にも当該吊り込み状態を維持できる。
また、板状の取付部材は、クッションパッドを支持するバックボードからなり、バックボードには、当該バックボードに設けられる係合部材とは異なる他部材を支持する他部材支持部が形成され、係合部材は、他部材支持部よりも後方側へ突出しないようにしたので、バックボードよりも後方側に突出する突出量を必要最低限に抑えて、より確実にシートのコンパクト化を図ることができる。
請求項に記載の発明によれば、係合部材は、保持部が吊り込み部を係合する位置の延長線上に、当該係合部材の表裏を貫通する貫通孔を備えているので、係合部材が板状の取付部材の係合孔に係止して保持されている状態においても、保持部における吊り込み部の係合保持状態を、当該貫通孔を介して確認することができる。よって、当該係合保持状態の確認作業を格段と容易化でき、作業効率を大幅に向上させることが可能になる。
請求項に記載の発明によれば、係合部材は、板状の取付部材に係止した状態において、当該板状の取付部材の後面における表面形状に沿うような形状となるように成形されている。すなわち、クッションパッドの後面に位置する板状の取付部材に係止した状態で支持される係合部材が、当該板状の取付部材の形状に沿うように成形されているので、板状の取付部材から後方側への不必要な突出量を抑えることができ、シート前後方向における省スペース化・コンパクト化を図ることができる。
請求項10に記載の発明によれば、板状の取付部材は、クッションパッドを支持するバックボード(例えば、シートバックボード)からなる。換言すれば、クッションパッドの裏面側に配設されるシートバックボードを、係合部材が係止された状態で支持される取付部材として兼用するようにした。よって、取付部材として新たな部品を別途設ける必要がない分、部品点数の削減および、それによるコストアップの抑制を可能とする。そればかりか、クッションパッドの裏面側に位置する取付部材としての部品点数の増加が抑制される分、シート前後方向におけるコンパクト化、ひいてはシートを設置するスペースにおける省スペース化を図ることができる。
また、クッションパッドの吊り込みラインと対応する部位には、吊り込み部を板状の取付部材に向かって引き回すためのスペースとして機能する隙間部が設けられている。そして、この隙間部は、クッションパッドの前側から後側に向けて広がって形成されているので、クッションパッドにおいて着座者に近い表面側では厚みを損なうことなく座り心地を確保でき、着座者から離れた裏面側では係合部材を取り付けるためのスペース(すなわち、隙間部)を確保できる。
本発明の一実施形態に係る表皮材の吊り込み構造を適用した車両用シートを示す全体斜視図である。 図1の車両用シートにおける表皮材の吊り込み構造を示す側断面図である。 図2のシートバックボードを正面側から見て示す斜視図である。 図3のシートバックボードの背面側を部分的に拡大して示す斜視図である。 図4のシートバックボードにおける要部を拡大して示す要部拡大断面図である。 図5の吊り込み構造に用いる係合部材を正面側から見て示す斜視図である。 図6の係合部材を正面側から見て示す概略構成図である。 図6の係合部材を背面側から見て示す概略構成図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、本実施形態では、本発明に係る表皮材の吊り込み構造を用いたシートとして、電車等の鉄道の車両に搭載される車両用シートに適用する場合について述べる。
図1に示すように、本実施形態におけるシート1は、鉄道の車両に搭載される車両用シートであって、当該車両に取り付けられるフレーム2に対し、シートクッション3とシートバック4などが備えられた3人掛けのシートとなっている。シートバック4の上部には、ヘッドレスト5が設けられ、シートクッション3の一方側(この場合、通路側)にはアームレスト6が設けられている。なお、シートクッション3の他方側は、この場合、車両の側壁(不図示)に隣接している。また、各ヘッドレスト5,5,5の間には、これらを連通する手摺5aが配設されている。さらに、この場合、シートバック4はヘッドレスト5側の上方部において、上下に分割される吊り込みライン7が形成されており、この吊り込みライン7を境に前後方向に屈曲した形状となっている。
これらシートクッション3やシートバック4は、図2に示すように、例えば発泡性樹脂材料からなるクッションパッド8の表面を表皮材であるシートカバー9によって被覆されている。なお、ここでは便宜上、シートバック4について図示して詳細に述べるが、その構成に関しては、シートカバー9の吊り込み構造の有無を除き、シートクッション3も同様であるため、ここでは図示を割愛する。
シートカバー9は、複数のカバー部材を縫合して形成されており、それらの縫合部9aは、クッションパッド8が上下に分割された部位(すなわち、吊り込みライン7)に位置するようになっている。このとき、シートカバー9の裏面側には、クッションパッド8の表面側から裏面側へ引き回される吊り込み部10が、縫合部9aを利用して設けられている。
この吊り込み部10は、装着テープ10aと、その一方の端部に設けられるリテイナー10bとを有している。装着テープ10aの他方の端部は、上記縫合部9aを利用してシートカバー9の裏面側に縫合されている。また、吊り込み部10は、リテイナー10bがクッションパッド8の裏面側に配置される取付部材としてのシートバックボード11に係止支持される係合部材としての係止クリップ12に係合された状態で保持されている。
すなわち、シートカバー9は、吊り込み部10が係止クリップ12によって係合保持された状態で、当該係止クリップ12がシートバックボード11の係合孔11aに係止支持されることにより、縫合部9aを吊り込みライン7に沿って吊り込んだ状態で止着されている。このようにして、クッションパッド8の表面を覆うように張設されるシートカバー9が、所定の吊り込みライン7を形成するように、クッションパッド8と形状的に整合されて組み付けられる吊り込み構造が構成されている。
加えて、クッションパッド8の吊り込みライン7と対応する部位には、吊り込み部10のリテイナー10bを当該クッションバッド8の表面側から裏面側へ引き回すための隙間部8aが設けられている。そして、この隙間部8aは、クッションパッド8の表面側から裏面側に向けて広がって形成されている。よって、クッションパッド8において着座者に近い表面側では厚みを損なうことなく座り心地を確保できるようになっていると共に、着座者から離れた裏面側では係止クリップ12を取り付けるためのスペース(すなわち、隙間部8a)を確保できるようになっている。
ここで、クッションパッド8を支持するバックボードとしてのシートバックボード11は鋼製であり、図3および図4に示すように、係止クリップ12が係止される係合孔11aや、その他各種部材(他部材)を支持する他部材支持部11b、質量を低減して軽量化を図るための孔部11c…等が設けられている。また、このシートバックボード11は、係合孔11aの配置される部位に、クッションパッド8の表裏方向に屈曲された屈曲部11dが設けられている。そして、このシートバックボード11には、図5に示すように、屈曲部11dに設けられる係合孔11aに対して、シートカバー9の吊り込み部10(より具体的には、リテイナー10b)を係合する係止クリップ12が係止されるようになっている。なお、シートバックボード11としては鋼製に限らず、合成樹脂材料など、所定の剛性を確保可能な材料であれば、各種材料を適用可能である。
ここで、係止クリップ12は、図6〜図8に示すように、吊り込み部10のリテイナー10bを係合した状態で保持する保持部13と、この保持部13よりも外周側に延出して配設され、シートバックボード11に貫設された係合孔11aに係止された状態で支持される支持部14と、を有している。この係止クリップ12は、保持部13によって吊り込み部10のリテイナー10bを係合保持すると共に、支持部14を係合孔11aに係止させることでシートバックボード11に支持されるようになっている。
具体的に、係止クリップ12は、平面視が略矩形状の本体の中心側に、少なくとも一対の保持部13が鉛直方向に立設されている。この保持部13は、吊り込み部10のリテイナー10bを係合する係合爪13a,13aを備えており、これら係合爪13a,13aを互いに対向させた状態で配置されている。
支持部14は、シートバックボード11に対して、その厚み方向の一方側に鉛直に配置され、当該シートバックボード11の係合孔11aに係止される少なくとも一対の爪部14a,14aと、シートバックボード11に対して、その厚み方向の他方側に水平に配置され、対応する爪部14aとの間に当該シートバックボード11を挟持する抜け止め部14bと、を有して構成されている。この場合、爪部14a,14aは、それぞれ爪の向きを外方に向けて配置されており、上記係合孔11aに対して引っ掛かり易く(係止され易く)なっている。また、抜け止め部14bは、本体からシートバックボード11の厚み方向における上記一方側に僅かに屈曲した形状となっている。このため、対応する爪部14aとの間の間隔をよりシートバックボード11の厚みに近づけることができ、当該シートバックボード11を挟持した際における支持剛性の更なる向上を図り得るようになっている。
係止クリップ12は、保持部13と支持部14とが連結部15によって連結されており、保持部13と爪部14aとが、係止クリップ12における鉛直方向に対し直交する水平方向の同一線上に、連結部15を介して互いに平行に配置されている。つまり、保持部13(具体的には、係合爪13a,13a)と爪部14a,14aとが、当該水平方向の同一線上において、連結部15によって連結され、ラップした状態で配置されている。
また、係止クリップ12は、その外周のうち、爪部14a,14aの配置された位置を除くほぼ全周に亘る部位が、抜け止め部14bとして機能するようになっている。
さらに、係止クリップ12は、爪部14a,14a近傍における外周に切欠部16が設けられている。よって、シートバックボード11の係合孔11aに係止された状態において、この切欠部16から爪部14aと、係合孔11aとの係止状態を確認することが可能になっている。
加えて、係止クリップ12は、保持部13が吊り込み部10のリテイナー10bを係合する位置の延長線上に、当該係止クリップ12の表裏を貫通する貫通孔17を備えている。これにより、シートバックボード11の係合孔11aに係止された状態において、この貫通孔17から保持部13の係合爪13a,13aと、吊り込み部10のリテイナー10bとの係合状態を確認することが可能になっている。
また、かかる係止クリップ12は、シートバックボード11に係止した状態において、当該シートバックボード11の形状に沿った形状(すなわち、この場合、シートバックボード11の形状に沿って湾曲(屈曲)した形状)で成形されている(図5参照)。
さらに、係止クリップ12は、シートバックボード11の上記他部材支持部11bよりも後方側へ突出しないように成形されている。
以上、説明したように、本実施形態によれば、シートカバー9の裏面側に設けられた吊り込み部10のリテイナー10bを係合した状態で保持する保持部13と、当該保持部13の外周側に延出して配設され、クッションパッド8の裏面側に配設されたシートバックボード11に支持される支持部14と、を有する係止クリップ12を備えるようにした。
そして、係止クリップ12は、支持部14をシートバックボード11に貫設された係合孔11aに係止させて当該シートバックボード11に支持されながら、保持部13によって吊り込み部10のリテイナー10bを係合した状態で保持することで、クッションパッド8の表面を覆うように張設されるシートカバー9を、所定の吊り込みライン7を形成するようにクッションパッド8と形状的に整合させて組み付けるようにした。
このとき、係止クリップ12は、保持部13の外周側に延出して配置された支持部14によってシートバックボード11に係止した状態で支持されているので、吊り込み部10のリテイナー10bに加わる荷重によってシートバックボード11から離脱することを抑制でき、吊り込み部10のリテイナー10bを係合保持しながら安定して支持されることができる。よって、シートカバー9の吊り込み状態を保持するための支持剛性を向上し、荷重が加わった場合にも当該吊り込み状態を維持できる。しかも、従来のように、クッションパッド8に凹溝(窪み部)やワイヤ等を配設する必要がないので、シートカバー9を吊り込むためだけに用いられる部品点数を低減して製造コストの削減と、吊り込み作業の簡易化を図ることができる。その上、従来のような、クリップ部材に対して一方側にリテイナー、他方側にワイヤといった双方から係止させなければならない、吊り込み作業の煩雑さを解消することもできる。
また、支持部14は、シートバックボード11に対して、その厚み方向の一方側に鉛直に配置され、当該シートバックボード11の係合孔11aに係止される少なくとも一対の爪部14a,14aと、シートバックボード11に対して、その厚み方向の他方側に水平に配置され、爪部14aとの間に当該シートバックボード11を挟持する抜け止め部14bと、を有してなる。従って、係止クリップ12は、支持部14の爪部14aと抜け止め部14bとの間にシートバックボード11を挟持することで、当該シートバックボード11に強固に係止した状態で支持されるため、吊り込み部10のリテイナー10bに加わる荷重によってシートバックボード11から離脱することを確実に抑制でき、シートカバー9の吊り込み状態を保持するための支持剛性をより一段と向上させることができる。
さらに、保持部13は、吊り込み部10のリテイナー10bを係合する少なくとも一対の係合爪13a,13aを備えているので、吊り込み部10のリテイナー10bに加わる荷重によって、係合したリテイナー10bが容易に離脱するのを未然に防止し、当該リテイナー10bを係合した状態で確実に保持できる。
しかも、係止クリップ12は、保持部13と支持部14とが連結部15によって連結されており、保持部13と爪部14aとが、係止クリップ12における鉛直方向に対し直交する水平方向の同一線上に、連結部15を介して互いに平行に配置されている。つまり、保持部13とその外周側に延出して配置された支持部14の爪部14aとが連結部15によって連結されており、これら保持部13と爪部14aとが、水平方向の同一線上にそれぞれ平行に配置されている。従って、保持部13が吊り込み部10のリテイナー10bを係合すると、爪部14a,14aが係合孔11a内で押し開かれる方向に撓むことにより、当該係合孔11aに対して爪部14a,14aがより強固に係止されるため、シートバックボード11に対して係止クリップ12をより強固に支持させることができ、シートバックボード11に対する係止クリップ12の支持剛性をより向上させることができる。換言すれば、当該シートバックボード11に対する係止クリップ12の取付剛性を確保できる。
その上、係止クリップ12は、外周のうち、爪部14a,14aの配置された位置を除くほぼ全周に亘る部位が抜け止め部14bとして機能するので、爪部14a,14aとの間において広範囲に亘りシートバックボード11を挟持することが可能となり、当該シートバックボード11に対してしっかりと係止されるので、吊り込み部10のリテイナー10bに加わる荷重によって、係止クリップ12が係合孔11aから離脱することを確実に抑制できる。
さらに、係止クリップ12は、爪部14a近傍における外周に切欠部16が設けられているので、係止クリップ12がシートバックボード11の係合孔11aに係止して保持されている状態においても、爪部14aによる係合孔11aへの係止状態を、当該切欠部16を介して確認することができる。よって、当該係止状態の確認作業を格段と容易化でき、作業効率を大幅に向上させることが可能になる。
また、係止クリップ12は、保持部13が吊り込み部10のリテイナー10bを係合する位置の延長線上に、当該係止クリップ12の表裏を貫通する貫通孔17を備えているので、係止クリップ12がシートバックボード11の係合孔11aに係止して保持されている状態においても、保持部13におけるリテイナー10bの係合保持状態を、当該貫通孔17を介して確認することができる。よって、当該係合保持状態の確認作業を格段と容易化でき、作業効率を大幅に向上させることが可能になる。
さらに、係止クリップ12は、シートバックボード11に係止した状態において、当該シートバックボード11の形状に沿うように成形されている。すなわち、クッションパッド8の裏面側に位置するシートバックボード11に係止した状態で支持される係止クリップ12が、当該シートバックボード11の形状に沿うように成形されているので、シートバックボード11から後方側への不必要な突出量を抑えることができ、シート前後方向における省スペース化・コンパクト化を図ることができる。
さらに、クッションパッド8の裏面側に配設されるシートバックボード11を、係止クリップ12が係止された状態で支持される取付部材として兼用するようにしたことによって、取付部材として新たな部品を別途設ける必要がない分、部品点数の削減および、それによるコストアップの抑制を可能とする。そればかりか、クッションパッド8の裏面側に位置する取付部材としての部品点数の増加が抑制される分、シート前後方向におけるコンパクト化、ひいてはシートを設置するスペースにおける省スペース化を図ることができる。
しかも、係止クリップ12は、シートバックボード11の他部材を支持する他部材支持部11bよりも後方側へ突出しないようにしたので、シートバックボード11よりも後方側に突出する突出量を必要最低限に抑えて、より確実にシートのコンパクト化を図ることができる。
加えて、クッションパッド8の吊り込みライン7と対応する部位には、吊り込み部10のリテイナー10bを当該クッションバッド8の表面側から裏面側へ引き回すための隙間部8aが設けられている。そして、この隙間部8aは、クッションパッド8の表面側から裏面側に向けて広がって形成されているので、クッションパッド8において着座者に近い表面側では厚みを損なうことなく座り心地を確保でき、着座者から離れた裏面側では係止クリップ12を取り付けるためのスペース(すなわち、隙間部8a)を確保できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜、種々の改良および設計の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態においては、表皮材の吊り込み構造を用いたシートとして、鉄道(電車等)の車両に搭載される車両用シートに適用する場合について述べたが、一例であってこれに限ることはない。要は、クッションパッドの表面を覆うように張設される表皮材が、所定の吊り込みラインを形成するようにクッションパッドと形状的に整合されて組み付けられるものであれば、シートとしては、この他、自動車、航空機、船舶などの各種乗り物に使用するシートや、建物内において使用される椅子やソファーなど、種々のシートを広く適用することができる。
また、上述した実施形態においては、係止クリップ12が、少なくとも一対の保持部13,13を、その係合爪13a,13aを対向させて配置されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、保持部としては、この他、例えば複数の係合爪を、それぞれ内側向きに円形状に配置する等、種々の形状を広く適用することができる。
さらに、上述した実施形態においては、支持部14が、シートバックボード11に対して、その厚み方向の一方側に鉛直に配置され、当該シートバックボード11の係合孔11aに係止される少なくとも一対の爪部14a,14aを備え、これら爪部14a,14aが、それぞれ爪の向きを外方に向けて配置されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば爪部14aを係止クリップ12の四隅に設けたり、矩形状の係止クリップ12の四辺にそれぞれ設けたり等、様々な態様を広く適用することができる。
加えて、抜け止め部14bも上述した実施形態に限定されることなく、要は対応する爪部14aとの間にシートバックボード11を挟持するものであれば、この他種々の態様を広く適用することができる。
1…車両用シート
2…フレーム
3…シートクッション
4…シートバック
5…ヘッドレスト
7…吊り込みライン
8…クッションパッド
8a…隙間部
9…シートカバー(表皮材)
9a…縫合部
10…吊り込み部
10a…装着テープ
10b…リテイナー
11…シートバックボード(取付部材)
11a…係合孔
11b…他部材支持部
11d…屈曲部
12…係止クリップ(係合部材)
13…保持部
13a…係合爪
14…支持部
14a…爪部
14b…抜け止め部
15…連結部
16…切欠部
17…貫通孔

Claims (10)

  1. クッションパッドと、前記クッションパッドの後面に配設されて当該クッションパッドを支持する板状の取付部材と、前記クッションパッドの表面を覆うように張設される表皮材と、を含んで構成されたシートにおいて、前記表皮材が、所定の吊り込みラインを形成するように前記クッションパッドと形状的に整合されて組み付けられた表皮材の吊り込み構造であって、
    前記表皮材における前記クッションパッド側面に設けられ、前記板状の取付部材に向かって引き回される吊り込み部と、
    前記吊り込み部が係合されると共に、前記クッションパッドの後面に配設された前記板状の取付部材に係止される係合部材と、を備え、
    前記板状の取付部材には、前記係合部材が係止される係合孔が貫設されており、
    前記係合部材は、
    当該係合部材の中心に位置すると共に、前記板状の取付部材の後方側から前記係合孔に通され、かつ、前記吊り込み部を係合した状態で保持する保持部と、
    前記保持部の基端部から外周側に鍔状に延出して配設され、前記板状の取付部材の後面に接すると共に、記係合孔に係止された状態で支持される支持部と、を有しており、
    前記支持部は、
    前記板状の取付部材における前記係合孔の縁部に係止された少なくとも一対の爪部と、
    前記板状の取付部材の後面に接し、前記少なくとも一対の爪部との間に当該板状の取付部材を挟持した状態とする抜け止め部と、を有しており、
    前記保持部と前記支持部における前記少なくとも一対の爪部とが、前記係合部材における鉛直方向に対し直交する水平方向の同一線上に、互いに平行に配置されており、
    前記保持部によって前記吊り込み部係合保持されると共に、前記支持部前記係合孔に係止さて前記取付部材に支持されていることを特徴とする表皮材の吊り込み構造。
  2. 前記保持部は、
    前記吊り込み部を係合する少なくとも一対の係合爪を備えていることを特徴とする請求項1に記載の表皮材の吊り込み構造。
  3. 前記係合部材は、前記保持部と前記支持部との間に設けられ、これら保持部と支持部とを連結するリブ状の連結部を更に有しており、
    前記保持部と前記支持部における前記少なくとも一対の爪部とが、前記連結部を介して互いに平行に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の表皮材の吊り込み構造。
  4. 前記支持部における前記保持部よりも外周側に鍔状に延出して配設された部位のうち、前記少なくとも一対の爪部の配置された位置を除くほぼ全周に亘る部位が、前記抜け止め部として機能することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表皮材の吊り込み構造。
  5. 前記支持部における前記保持部よりも外周側に鍔状に延出して配設された部位のうち、前記少なくとも一対の爪部近傍における外周縁部に切欠部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の表皮材の吊り込み構造。
  6. クッションパッドと、前記クッションパッドの後面に配設されて当該クッションパッドを支持する板状の取付部材と、前記クッションパッドの表面を覆うように張設される表皮材と、を含んで構成されたシートにおいて、前記表皮材が、所定の吊り込みラインを形成するように前記クッションパッドと形状的に整合されて組み付けられた表皮材の吊り込み構造であって、
    前記表皮材における前記クッションパッド側面に設けられ、前記板状の取付部材に向かって引き回される吊り込み部と、
    前記吊り込み部が係合されると共に、前記クッションパッドの後面に配設された前記板状の取付部材に係止される係合部材と、を備え、
    前記板状の取付部材には、前記係合部材が係止される係合孔が貫設されており、
    前記係合部材は、
    当該係合部材の中心に位置すると共に、前記板状の取付部材の後方側から前記係合孔に通され、かつ、前記吊り込み部を係合した状態で保持する保持部と、
    前記保持部の基端部から外周側に鍔状に延出して配設され、前記板状の取付部材の後面に接すると共に、記係合孔に係止された状態で支持される支持部と、を有しており、
    前記保持部によって前記吊り込み部係合保持されると共に、前記支持部前記係合孔に係止さて前記取付部材に支持されており、
    前記板状の取付部材は、当該板状の取付部材における表裏方向に屈曲形成された屈曲部を有し、前記係合部材は前記屈曲部に配置されていることを特徴とする表皮材の吊り込み構造。
  7. クッションパッドと、前記クッションパッドの後面に配設されて当該クッションパッドを支持する板状の取付部材と、前記クッションパッドの表面を覆うように張設される表皮材と、を含んで構成されたシートにおいて、前記表皮材が、所定の吊り込みラインを形成するように前記クッションパッドと形状的に整合されて組み付けられた表皮材の吊り込み構造であって、
    前記表皮材における前記クッションパッド側面に設けられ、前記板状の取付部材に向かって引き回される吊り込み部と、
    前記吊り込み部が係合されると共に、前記クッションパッドの後面に配設された前記板状の取付部材に係止される係合部材と、を備え、
    前記板状の取付部材には、前記係合部材が係止される係合孔が貫設されており、
    前記係合部材は、
    当該係合部材の中心に位置すると共に、前記板状の取付部材の後方側から前記係合孔に通され、かつ、前記吊り込み部を係合した状態で保持する保持部と、
    前記保持部の基端部から外周側に鍔状に延出して配設され、前記板状の取付部材の後面に接すると共に、記係合孔に係止された状態で支持される支持部と、を有しており、
    前記保持部によって前記吊り込み部係合保持されると共に、前記支持部前記係合孔に係止さて前記取付部材に支持されており、
    前記取付部材は、前記クッションパッドを支持するバックボードからなり、
    前記バックボードには、当該バックボードに設けられる前記係合部材とは異なる他部材を支持する他部材支持部が形成され、
    前記係合部材は、前記他部材支持部よりも後方側へ突出しないことを特徴とする表皮材の吊り込み構造。
  8. 前記係合部材は、前記保持部が前記吊り込み部を係合する位置の延長線上に、当該係合部材の表裏を貫通する貫通孔を備えていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の表皮材の吊り込み構造。
  9. 前記係合部材は、前記板状の取付部材に係止した状態において、当該板状の取付部材の後面における表面形状に沿うような形状となるように成形されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の表皮材の吊り込み構造。
  10. 前記板状の取付部材は、前記クッションパッドを支持するバックボードからなり、
    前記クッションパッドの前記吊り込みラインと対応する部位には、前記吊り込み部を前記板状の取付部材に向かって引き回すためのスペースとして機能する隙間部が設けられており、
    前記隙間部は、前記クッションパッドの面側から面側に向けて広がって形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の表皮材の吊り込み構造。
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