JP6201503B2 - プリント基板、プリント基板製造方法及びプリント基板設計プログラム - Google Patents
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Description
請求項1の発明は、基板と、前記基板の第1面に実装された第1の半導体素子と、前記基板の第1面の反対の面である第2面に実装され、前記第1の半導体素子と同等の形状である第2の半導体素子を具備し、前記第1の半導体素子の第1の辺と前記第2の半導体素子の第1の辺の位置は、前記基板において略一致しており、該第1の半導体素子と該第2の半導体素子とが重なり合う領域の面積が、重なり合っていない領域の面積よりも小さくなるように配置し、前記第1の半導体素子の第1の辺に向かい合う第2の辺と前記第2の半導体素子の第1の辺に向かい合う第2の辺の位置は、前記基板において遠ざかる方向にあり、前記第1の半導体素子に接続されているバイパスコンデンサを、前記第2面における該第1の半導体素子の位置に対応する領域に実装し、前記第2の半導体素子に接続されているバイパスコンデンサを、前記第1面における該第2の半導体素子の位置に対応する領域に実装することを特徴とするプリント基板である。
図1は、本実施の形態の半導体素子110と半導体素子150との位置関係例を示す説明図である。
なお、「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。
半導体素子110は、基板100の第1面(表面)に実装されている。
半導体素子150は、基板100の第1面の反対の面である第2面(裏面)に実装されている。半導体素子150は、半導体素子110と同等の形状である。ここで「同等の形状」とは、形状が類似していればよく、同じ形状を含む。例えば、基板100に同一の機能で複数の半導体素子が実装された場合における、その半導体素子をいう。具体的には、メモリ素子が該当する。
また、基板100と半導体素子150は、同じコントローラ素子から同じ幹線(信号線)を経て、それぞれに分岐線(スタブ)で接続されている。このような高速伝送線路の波形整形を行うにあっては、(1)幹線(信号線)のインピーダンスを整合させること、(2)分岐線は可能な限り短くし、幹線に対してインピーダンスを大きくする(幹線に対して細くする)こと、を行う必要がある。なお、波形整形には、反射ノイズによるオーバーシュート、アンダーシュート、階段状波形、アイパターンのアイ閉口等をなくすことがある。
そして、半導体素子110の辺A:112に向かい合う辺B:114(第2の辺)と半導体素子150の辺A:152に向かい合う辺B:154(第2の辺)の位置は、基板100において遠ざかる方向にある。図1において、辺A:112と辺A:152は近接した位置にあるが、辺B:114と辺B:154は左右に離れた位置にある。そして、半導体素子110と半導体素子150とが重なり合う領域である重複幅190は、辺A:112(辺A:152)側にあり、重なり合っていない領域と比較してその面積は小さい。もちろんのことながら重複幅190における領域の面積が0である場合であってもよい。
図2は、図1の例に示した半導体素子110と半導体素子150との位置関係について、基板100の表面から見た場合の例を示している。この場合、半導体素子150は基板100の裏面にあるが、半導体素子150の存在領域を点線で示している。半導体素子110と半導体素子150は、中心線210で左右に対称となっており、重複幅190で重なっており、それぞれ重複幅190以外の幅は重複幅190よりも長い。
図4は、図3の例に示した半導体素子110と半導体素子150との位置関係について、基板100の表面から見た場合の例を示している。この場合、半導体素子150は基板100の裏面にあるが、半導体素子150の存在領域を点線で示している。半導体素子110と半導体素子150は、中心線410で左右に対称となっており、重なっている領域はない。
同様に、半導体素子150に接続されているバイパスコンデンサを、基板100の第1面における半導体素子150の位置に対応する領域に実装する。つまり、半導体素子150が実装されている面とは反対の面に、バイパスコンデンサを実装して、半導体素子150と接続する。その位置は、半導体素子150の対面の領域である。図1の例を用いて説明すると、半導体素子150に接続されているパスコン162、パスコン164を基板100の表面に実装し、その位置は、半導体素子150の上側(直上)である。図3の例においても、同様の位置関係である。
このように、半導体素子とバイパスコンデンサとを実装することによって、負荷変動に対する電源の安定度向上を図ることができる。つまり、電源インピーダンスを小さくするために、バイパスコンデンサを半導体素子の端子(ピン)近傍に配置し、端子からバイパスコンデンサまでの配線を太く、短くすることができる。
図1又は図3の例に示す配置と図5の例に示す配置とを比較すると、図1又は図3の例に示す配置では、半導体素子110とパスコン122、パスコン124との間の配線距離が短くなっている。つまり、図5の例に示す配置では、図1又は図3の例に示す配置に比べて、パスコンを遠方に配置することになってしまい、電源インピーダンスを高くしてしまうことで、負荷変動に対する電源供給の安定度低下を招くこととなる。さらに、半導体素子110の対面にパスコン122、パスコン124が配置されているため、図5の例と比べて半導体素子110とパスコン122、パスコン124とを接続する配線を太く、短くすることができる。つまり、図5の例に示す配置では、バイパスコンデンサを半導体素子の端子近傍に配置できないので電源インピーダンスを低減することができず、負荷変動に対する電源供給の安定度が低下してしまう。
半導体素子110の辺A:112と半導体素子150の辺A:152が一致している図6の例では、データバス(半導体素子110用)630とデータバス(半導体素子150用)640とに重なりは生じていない。半導体素子110と半導体素子150がそもそも重なっていないからである。
この場合、半導体素子810(半導体素子110)の端にある端子(第1列目、第9列目の端子)が、反対の面にある半導体素子810(半導体素子150)の端にある端子(第1列目、第9列目の端子)に重ならない程度で、半導体素子810同士(半導体素子110と半導体素子150)が重なり合ってもよい。より具体的には、半導体素子810の長辺からの重なり(図1の例に示す重複幅190)が、0以上0.325mm以下であればよい。
また、以下のようにしてもよい。半導体素子810(半導体素子110)の2列目にある端子(第2列目、第8列目の端子)が、反対の面にある半導体素子810(半導体素子150)の2列目にある端子(第2列目、第8列目の端子)に重ならない程度で、半導体素子810同士(半導体素子110と半導体素子150)が重なり合ってもよい。より具体的には、半導体素子810の長辺からの重なり(図1の例に示す重複幅190)が、0以上1.125mm以下であればよい。例えば、半導体素子810がDDR3 SDRAM JEDEC規格のピン配置である場合、データ信号が第1列目にないため、第1列目の端子については半導体素子810の端部が重なることを許容したものである。より具体的には、電源に関する端子は重なるが、データ信号の端子は重ならない程度に、半導体素子810同士の重なりを範囲とするものである。
そして、半導体素子110と接続されている第1面の辺A:112(第1の辺側)にあるVref素子920は、第2面における半導体素子150の近傍の領域に実装している。つまり、Vref素子920は、半導体素子110と半導体素子150との間で兼用されることになり、Vref素子920は、半導体素子110と半導体素子150の両方に接続されている。図9(a)の例では、Vref素子920を半導体素子110と同じ面に実装した場合であって、半導体素子110の辺A:112と半導体素子150の辺A:152の近傍の位置(半導体素子150の直上)に実装する。従来の両面実装の場合には計2つの基準電圧回路素子全てを各面にある2つの半導体素子で兼用しなければならないのに対して、本実施の形態では、中央の基準電圧回路素子は兼用するが、その他は独立して使用することができるものである。
なお、図9(b)の例は、半導体素子110の辺A:112と半導体素子150の辺A:152が一致している場合を示しており、Vref素子932、Vref素子940、Vref素子962は、それぞれ図9(a)の例のVref素子912、Vref素子920、Vref素子952に該当する。
そして、半導体素子150と接続されている第2面の辺A:152(第1の辺側)にあるVref素子1020は、第1面における半導体素子110の近傍の領域に実装している。つまり、Vref素子1020は、半導体素子110と半導体素子150との間で兼用されることになり、Vref素子1020は、半導体素子110と半導体素子150の両方に接続されている。図10(a)の例では、Vref素子1020を半導体素子150と同じ面に実装した場合であって、半導体素子150の辺A:152と半導体素子110の辺A:112の近傍の位置(半導体素子110の直下)に実装する。
なお、図10(b)の例は、半導体素子110の辺A:112と半導体素子150の辺A:152が一致している場合を示しており、Vref素子932、Vref素子1040、Vref素子962は、それぞれ図10(a)の例のVref素子912、Vref素子1020、Vref素子952に該当する。
なお、ここでのモジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態(プリント基板製造装置)におけるモジュールはハードウェア構成におけるモジュールのことだけでなく、コンピュータ・プログラムにおけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、プリント基板を製造又は設計するためのコンピュータ・プログラム、システム及び方法の説明をも兼ねている。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。
また、2つのメモリ素子(1組のメモリ素子)に限る必要はなく、4つのメモリ素子(2組のメモリ素子)、6つのメモリ素子(3組のメモリ素子)等であってもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
110、150…半導体素子
112…辺A
114…辺B
122、124、162、164…パスコン
152…辺A
154…辺B
610…半導体素子(コントローラ)
620…信号線
630…データバス(半導体素子110用)
640…データバス(半導体素子150用)
710…半導体素子(コントローラ)
750…重複データバス
810…半導体素子
912、920、932、940、952、962、1020、1040…Vref素子
Claims (5)
- 基板と、
前記基板の第1面に実装された第1の半導体素子と、
前記基板の第1面の反対の面である第2面に実装され、前記第1の半導体素子と同等の形状である第2の半導体素子
を具備し、
前記第1の半導体素子の第1の辺と前記第2の半導体素子の第1の辺の位置は、前記基板において略一致しており、該第1の半導体素子と該第2の半導体素子とが重なり合う領域の面積が、重なり合っていない領域の面積よりも小さくなるように配置し、
前記第1の半導体素子の第1の辺に向かい合う第2の辺と前記第2の半導体素子の第1の辺に向かい合う第2の辺の位置は、前記基板において遠ざかる方向にあり、
前記第1の半導体素子に接続されているバイパスコンデンサを、前記第2面における該第1の半導体素子の位置に対応する領域に実装し、
前記第2の半導体素子に接続されているバイパスコンデンサを、前記第1面における該第2の半導体素子の位置に対応する領域に実装する
ことを特徴とするプリント基板。 - 前記第1の半導体素子に接続されている基準電圧回路素子を、前記第1面における該第1の半導体素子の近傍の領域に実装し、
前記第2の半導体素子に接続されている基準電圧回路素子を、前記第2面における該第2の半導体素子の近傍の領域に実装する
ことを特徴とする請求項1に記載のプリント基板。 - 前記第1の半導体素子と接続されている第1の辺側にある基準電圧回路素子は、前記第2面における前記第2の半導体素子の近傍の領域に実装すること
又は、前記第2の半導体素子と接続されている第1の辺側にある基準電圧回路素子は、前記第1面における前記第1の半導体素子の近傍の領域に実装する
ことを特徴とする請求項2に記載のプリント基板。 - 第1の半導体素子を基板の第1面に実装する第1の実装ステップと、
前記第1の半導体素子と同等の形状である第2の半導体素子を、前記基板の第1面の反対の面である第2面に実装する第2の実装ステップ
を具備し、
前記第1の半導体素子の第1の辺と前記第2の半導体素子の第1の辺の位置は、前記基板において略一致しており、該第1の半導体素子と該第2の半導体素子とが重なり合う領域の面積が、重なり合っていない領域の面積よりも小さくなるように配置し、
前記第1の半導体素子の第1の辺に向かい合う第2の辺と前記第2の半導体素子の第1の辺に向かい合う第2の辺の位置は、前記基板において遠ざかる方向にあり、
前記第1の半導体素子に接続されているバイパスコンデンサを、前記第2面における該第1の半導体素子の位置に対応する領域に実装し、
前記第2の半導体素子に接続されているバイパスコンデンサを、前記第1面における該第2の半導体素子の位置に対応する領域に実装する
ことを特徴とするプリント基板製造方法。 - コンピュータを、
第1の半導体素子を基板の第1面に実装するように設計する第1の設計手段と、
前記第1の半導体素子と同等の形状である第2の半導体素子を、前記基板の第1面の反対の面である第2面に実装するように設計する第2の設計手段
として機能させ、
前記第1の半導体素子の第1の辺と前記第2の半導体素子の第1の辺の位置は、前記基板において略一致しており、該第1の半導体素子と該第2の半導体素子とが重なり合う領域の面積が、重なり合っていない領域の面積よりも小さくなるように配置し、
前記第1の半導体素子の第1の辺に向かい合う第2の辺と前記第2の半導体素子の第1の辺に向かい合う第2の辺の位置は、前記基板において遠ざかる方向にあり、
前記第1の半導体素子に接続されているバイパスコンデンサを、前記第2面における該第1の半導体素子の位置に対応する領域に実装し、
前記第2の半導体素子に接続されているバイパスコンデンサを、前記第1面における該第2の半導体素子の位置に対応する領域に実装する
ことを特徴とするプリント基板設計プログラム。
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