JP6201014B1 - 散気システム - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな負担を管理者に強いたり、維持管理の煩雑化を招いたり、排出が不十分となったりすることなく、散気システムの送気管に滞留した凝縮水を排出する。【解決手段】タンク内に横置きされる送気管1と、この送気管1の上部に接続されて送気管1から送気された空気をタンク内の被処理水Wに散気する複数の散気装置4とを備え、これらの散気装置4と送気管1との間には、散気装置4と送気管1とを連通する送気口5が設けられるとともに、複数の散気装置4のうち少なくとも1つの散気装置4の送気口5には、下端部が送気管1内に開口する揚水管6が取り付けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、下水等の廃水処理設備における生物反応タンク等においてタンク内の廃水等の被処理水の撹拌や酸素の供給を行う散気装置を備えた散気システムに関するものである。
下水等の廃水処理設備において有機性廃水を処理する生物反応タンクにおいては、散気装置によってタンク内の廃水に空気を散気して廃水への酸素の供給、溶解を行うとともに、タンク内の廃水を流動させて撹拌することにより、タンク内の微生物と流入した汚水等とを均一に混合し、また微生物群の沈降を防止している。このような生物反応タンクに設置される散気装置としては、例えば特許文献1に記載されているような超微細気泡を発生するメンブレン式の散気装置が知られており、処理設備の規模に応じて数十から数百、場合によっては数千もの散気装置が設置される。
ここで、上記特許文献1に記載された散気装置は、タンク内に横置きされる送気管(ヘッダ管)に接続されたものであって、送気管から送気された空気が散気装置の散気膜に形成された散気孔から被処理水中に噴出して散気される。ところが、特に梅雨時などの高温多湿となる季節では、送気管に供給される空気中の水分がタンク内の被処理水によって冷却されることにより多量の凝縮水として送気管内に滞留し、送気抵抗を増加させることになる。そこで、特許文献1には、送気管にモイスチャードレン管を接続し、溜まった凝縮水をドレン弁の操作により、送気管に供給される空気の圧力を利用して誘引効果等によって揚水し、排出することが記載されている。
特開2013−132608号公報
しかしながら、この特許文献1に記載された散気システムでは、上記ドレン弁の操作を24時間タイマーによって所定の時刻(例えば、朝8時)に所定の時間(例えば、5分)だけ開くようにしており、タイマーの設置や維持管理にコストが生じるのは勿論、例えば夜間に雨が降って供給される空気の湿度が上昇した場合などには、上記所定の時刻までに送気管内が凝縮水で一杯になったり、所定の排出時間だけでは凝縮水を十分に排出できなくなったりするおそれがある。また、ドレン弁の操作を管理者が手動で行うのは、特に設置された散気装置の数が上述のように膨大な場合には管理者の負担が大きく、さらにセンサー等を送気管に設置してドレン弁を操作する場合でも維持管理が煩雑となるとともにコストが嵩む。
本発明は、このような背景の下になされたもので、大きな負担を管理者に強いたり、コスト高や維持管理の煩雑化を招いたり、排出が不十分となったりすることなく、送気管に滞留した凝縮水を排出することが可能な散気システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、タンク内に横置きされる送気管と、この送気管の上部に接続されて上記送気管から送気された空気を上記タンク内の被処理水に散気する複数の散気装置とを備え、これらの散気装置と上記送気管との間には、該散気装置と送気管とを連通する送気口が設けられるとともに、上記複数の散気装置のうち一部の散気装置だけに、下端部が上記送気管内に開口する揚水管が上記送気口に取り付けられていることを特徴とする。
このように構成された散気システムにおいては、送気管内に溜まった凝縮水の水位が低いうちは、上記一部の散気装置の送気口に取り付けられた揚水管内を送気管に供給された空気が通って散気装置に送気されるのに伴い、凝縮水も吸い上げられることによる吸引効果により、凝縮水は散気装置内に揚水されて空気とともにタンク内に排出される。また、凝縮水の量が多い場合などに凝縮水の水位が揚水管の下端開口部を上回ったときには、送気管に供給された空気の圧力によって凝縮水の水面が押し付けられることにより、凝縮水は揚水管内を押し上げられて揚水され、やはり散気装置から排出される。
従って、上記構成の散気システムによれば、送気管内の凝縮水の水位に関わらず、メンテナンス時以外は通常24時間連続して行われる送気管への空気の供給操作だけにより、滞留した凝縮水を排出することができる。このため、ドレン弁の操作をタイマー等によって自動的に行う場合のようにコスト高や維持管理が煩雑となったり、凝縮水の排出が不十分となったりすることはなく、また管理者が操作をする場合のように大きな負担を強いたりすることもなく、効率的で確実な凝縮水の排出を行うことが可能となる。
ここで、後述するように、上記揚水管は、1つの送気管の上に接続される上記複数の散気装置のうち一部の散気装置だけに取り付けられていればよく、例えば1つの散気装置だけに取り付けられていてもよい。なお、送気管への空気の供給口が送気管の一端部に設けられている場合には他端部に接続された散気装置に揚水管を取り付け、また供給口が送気管の両端部に設けられている場合には送気管の中央部に接続された散気装置に揚水管を取り付け、さらに供給口が送気管の中央部に設けられている場合には送気管の両端部に接続された散気装置に揚水管を取り付けるなどして、上記揚水管は、上記送気管への上記空気の供給口から該送気管の長手方向に最も離れた位置に接続された散気装置だけに取り付けられるのが望ましい。
また、上記揚水管には、該揚水管の上記下端部よりも上方で上記送気管内に開口する通気孔を形成することにより、上述のように一部の散気装置の送気口に揚水管を取り付けた場合に、揚水管が取り付けられていない散気装置との送気抵抗のバランスをとることができるとともに、送気管内での凝縮水の水位が高くて揚水管の下端部を上回った場合でも、この通気孔から揚水管を通して散気装置に空気を送気してタンク内への散気が滞らないようにすることができる。
さらに、上記揚水管の下端部は斜めに切り欠かれた状態に形成することにより、この下端部における揚水管の開口面積を送気口の断面積よりも大きくすることができ、やはり揚水管が取り付けられていない散気装置との送気抵抗のバランスをとることが可能となる。ただし、この場合には、斜めに切り欠かれた下端部の水平面に対する傾斜角が小さすぎるとこのような効果を確実に奏することができなくなるおそれがある一方、逆にこの傾斜角が大きすぎても揚水管の下端部から散気装置に送気される空気の量が多くなるだけで、効率的な揚水を行うことができなくなるおそれがあるので、上記傾斜角は35°〜60°の範囲とされるのが望ましい。
以上説明したように、本発明によれば、コスト高や維持管理の煩雑化を招いたり、管理者に大きな負担を強いたりすることなく、通常の送気管への空気の供給操作だけで送気管に滞留した凝縮水を確実かつ効率的に排出することが可能となる。
本発明の一実施形態を示す概略図である。 図1に示す実施形態の揚水管を取り付けた散気装置において凝縮水の水位が低い場合の概略図である。 図1に示す実施形態の揚水管を取り付けた散気装置において凝縮水の水位が高い場合の概略図である。 図1に示す実施形態において揚水管を取り付けていない散気装置の概略図である。 送気管内の空気の流速と平均揚水速度との関係を示す図である。 送気管内の空気の流速と6時間後の送気管内の凝縮水の水位との関係を示す図である。
図1ないし図4は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態において、送気管1は、例えばステンレス鋼等の金属材料により断面方形の四角筒状に形成されており、その長手方向の両端部は同じくステンレス鋼等の金属材料よりなる方形の板材が接合されることによって閉塞され、送気管1内は気密な状態に維持されている。このような送気管1は、上記長手方向を水平にして横置きされるように下水等の廃水処理設備における生物反応タンク等のタンク2内に収容され、このタンク2内に保持される下水や汚水、有機性廃水等の被処理水Wに浸漬されて浮上しないように支持される。
この送気管1の長手方向の一端部(図1において右側の端部)には、本実施形態ではその上面に送気管1への空気の供給口1aが形成されており、この供給口1aには、図示されないブロア等の空気供給手段に接続された供給管3が、やはり気密に接続されている。そして、この供給口1aよりも他端部側(図1において左側)の送気管1の上部(上面)には、複数(図1では7つ)の散気装置4が上記長手方向に間隔をあけて並ぶように接続されている。
これらの散気装置4は、本実施形態ではポリプロピレン等の繊維強化樹脂やステンレス鋼等の金属材料によって長板状に形成されたベースプレート4aと、このベースプレート4aの上面に気密に被せられたポリウレタン、EPDM、シリコン等の弾性を有する樹脂材料からなる散気膜4bと、この散気膜4bの外周部をベースプレート4aに固定するフレーム4cとを備えたメンブレン式の散気装置4とされており、散気膜4bには複数(多数)の微細な散気孔が形成されている。
また、この散気装置4のベースプレート4aと送気管1の上面との間には、これら散気装置4と送気管1とを連通する送気口5が設けられている。詳しくは、ベースプレート4aの長手方向中央部には貫通孔4dがそれぞれ形成されるとともに、送気管1上面の各散気装置4が接続される位置にも貫通孔1bが形成されている。
さらに、ベースプレート4aの下面には、貫通孔4dに連通する断面円形の貫通孔5aが内周に形成された円筒状部5bを有する接続部位5cがベースプレート4aと一体に形成されており、この円筒状部5bを貫通孔1bに挿入して送気管1内に突出させつつ、接続部位5cの下面がガスケット5dを介してやはり気密に送気管1の上面に取り付けられることにより、散気装置4は送気管1の状部に接続されて設置されるとともに、散気装置4のベースプレート4aと散気膜4bとの間と送気管1内とが、貫通孔4d、5aによって形成される上記送気口5により連通させられる。なお、貫通孔5aは、送気管1内に開口する下端部の内径が貫通孔4dに連通する上端部の内径よりも一段大径となるように段差が付いた段付き孔状に形成されている。
従って、各散気装置4は、ベースプレート4aの板厚方向を上下方向に向けて送気管1の上面に接続されて取り付けられることになり、また複数の散気装置4は、送気管1の長手方向に並列に等間隔をあけ、平面視にはこの送気管1の長手方向に垂直に延びるようにして取り付けられる。このような散気装置4は、規模に応じて1つの処理設備に数十から数百、あるいは数千の散気装置4が、必要に応じて複数のタンク2内に分散されるなどして設置される。
そして、こうして1本の送気管1に取り付けられた複数の散気装置4のうち一部の散気装置4の上記送気口5には、下端部が上記送気管1内に開口する揚水管6が取り付けられている。すなわち、本実施形態では、1本の送気管1に取り付けられた複数の散気装置4のすべてではなく、複数の散気装置4の総数未満の一部の散気装置4だけに揚水管6が取り付けられており、特に送気管1への上記空気の供給口1aから送気管1の長手方向に最も離れた位置に接続された他端部の1つの散気装置4の送気口5だけに揚水管6が取り付けられている。
この揚水管6は、塩化ビニール樹脂等の樹脂材料やステンレス鋼等の金属材料により円筒状に形成されたものであって、ただしその下端部は水平面(例えば送気管1内の底面)に対して斜めに切り欠かれており、その水平面に対する傾斜角θは45°に設定されている。さらに、こうして切り欠かれた下端部における揚水管6の下端縁は、例えば上記楕円形の接線に沿って水平に切断や研磨されることにより、上記水平面に沿って延びるように形成されている。
また、このように水平面に沿って延びるように形成された揚水管6の下端縁から、同じく水平面に沿って延びる円環状の揚水管6の上端面までの長さは、送気管1内の底面から揚水管6が取り付けられる散気装置4の上記送気口5を形成する貫通孔5aにおける上記段差までの上下方向の高さよりも小さく、同じく送気管1内の底面から貫通孔5aの下端までの高さよりは大きく設定されている。さらに、揚水管6の外径は、同じく送気口5を形成する上記貫通孔5aの下端部における内径よりも僅かに小さく設定されている。
このような揚水管6は、その下端部の開口部6aを送気管1の上記供給口1a側(長手方向一端部側)に向けるとともに、上端部が貫通孔5aの下端部に挿入されて、この上端部が貫通孔5aの下端部にコーキング材やシール材、接着剤によって接合されることにより、貫通孔5aによって形成された送気口5に取り付けられる。さらに、こうして取り付けられた揚水管6の上記下端縁は、送気管1内の底面に接地または僅かな間隔をあけて上方に位置するように配置される。
なお、揚水管6の上端部には、こうして揚水管6が送気口5に取り付けられた状態で貫通孔5aの下端よりも下方に位置するとともに、揚水管6の下端部の開口部6aよりも上方で送気管1内に開口するように、通気孔6bが形成されている。本実施形態では、揚水管6を径方向に貫通する断面円形の通気孔6bが、上下方向と揚水管6の周方向との少なくとも一方に間隔をあけて複数(例えば4つ)形成されており、個々の通気孔6bの内径は3mm程度で、揚水管6の内径などより十分小さく設定されている。
このように構成された散気システムでは、図1の右側に白抜き矢線で示すように供給口1aを介して上記供給管3から圧縮空気を送気管1内に供給すると、揚水管6が取り付けられていない散気装置4においては、同じく図1と図4に白抜き矢線で示すように、供給された空気が送気口5を通って散気装置4のベースプレート4aと散気膜4bとの間に進入し、被処理水Wの水圧に抗して散気膜4bを膨張させることにより散気孔を拡げて被処理水W中に散気され、被処理水Wの撹拌や酸素の供給を行う。また、揚水管6が取り付けられた散気装置4においても、送気管1内の凝縮水の水位Lが十分低いうちは、供給された空気は揚水管6の下端部の開口部6aから送気口5を通り、同様に被処理水W中に散気される。
そして、こうして散気を行ううちに、供給された空気に含まれる水分がタンク2内の被処理水Wによって冷却されて凝縮することにより凝縮水として送気管1内に滞留した場合、図2に示すように揚水管6の下端部における開口部6aの上縁よりも凝縮水の水位Lが低いうちは、凝縮水は揚水管6の開口部6aから散気装置4に流れる空気とともに吹き上げられて、いわゆる吸引効果により散気装置4に揚水され、散気孔から被処理水W中に排出される。
また、例えば梅雨時に雨が降ったときなどに、送気管1に供給された空気に含まれる水分の含有量が多くて凝縮水の量も多く、図3に示すように送気管1内における凝縮水の水位Lが揚水管6の下端部における開口部6aの上縁以上となったときは、送気管1内に供給された圧縮空気が凝縮水の水面を押し付けることにより、凝縮水は揚水管6内を上昇して揚水され、やはり散気孔から被処理水Wに排出される。
従って、上記構成の散気システムによれば、このように凝縮水の水位Lに関わらず、送気管1内に滞留した凝縮水を常時揚水してタンク2内の被処理水W中に排出することができる。このため、タイマーやセンサーによってドレン弁を操作して凝縮水の排出を行う場合のようにコスト高や維持管理の煩雑化を招くことがなく、また管理者がドレン弁を操作する場合のような負担も強いることもなく、確実かつ効率的に送気管1からの凝縮水の排出を行うことができ、長期に亙って円滑な被処理水Wへの散気を行うことが可能となる。
また、上記構成の散気システムによれば、上述のように通常時は送気管1内の凝縮水の水位Lが低いうちから凝縮水が揚水管6によって常時揚水されて排出されるので、複数の散気装置4のすべてに揚水管6を取り付ける必要は無く、一部の散気装置4だけに揚水管6が取り付けられていればよい。特に、本実施形態では、1つの散気装置4だけに揚水管6が取り付けられているので、さらなるコストの低減を図ることができる。
ここで、表1は、国内の3ヶ所の下水排水処理設備A〜Cにおける生物反応タンク内にこうして1つの散気装置4だけに揚水管6を取り付けた上記実施形態の散気システムを配設したときの、1つの送気管1における1時間当たりの凝縮水の発生量(L/h)と1本の揚水管6の1時間当たりの必要揚水量(L/h)を示すものであり、図5は、送気管1内における空気の管内流速(m/s)と1時間当たりの揚水管6の平均揚水速度(L/h)との関係を示す図である。
なお、この散気システムにおいて、送気管1は、内周部の断面が長辺の長さ94mm、短辺の長さが54mmの長方形で長さが3600mmの長方形筒状であり、揚水管6は、内径16.2mmの円筒状で下端部の水平面に対する傾斜角θは上述のように45°であった。また、図5において白抜き正方形で示すのは、上述のように直径3mmの通気孔6bが上下方向と周方向に間隔をあけて2つずつの合計4つ形成された揚水管6の場合であり、黒塗り正方形で示すのはこのような通気孔6bが形成されていない揚水管6の場合である。
Figure 0006201014
従って、この表1の結果より、3ヶ所の下水排水処理設備A〜Cのいずれでも、1つの散気システムにおける凝縮水の発生量は0.5(L/h)以下であり、これに対して図5の結果から、少なくとも0.1(m/s)の管内流速を送気管1内の空気に与えれば、2(L/h)以上の揚水速度が確保できるので、1つの散気装置4だけに揚水管6が取り付けられているだけでも、十分な余裕をもって確実に凝縮水を排出することが可能であることが分かる。
また、図6は、同じく送気管1内における空気の管内流速(m/s)と、送気管1内に所定の水位Lで水を入れて空気を供給したときから6時間後の送気管1内に残った凝縮水の水位L(mm)との関係を示すものである。なお、この図6においても、白抜き正方形で示すのは上記と同様の通気孔6bが合計4つ形成された揚水管6の場合であり、黒塗り正方形で示すのはこのような通気孔6bが形成されていない揚水管6の場合である。また、揚水管6に通気孔6bが形成されている場合の空気供給前の水位Lは52(mm)、通気孔6bが形成されていない場合の空気供給前の水位Lは94(mm)であった。
この図6の結果より、通気孔6bが形成された揚水管6の場合は0.1(m/s)の流速で水位Lが10mm程度に、通気孔6bが形成されていない揚水管6でも0.4(m/s)の流速にすれば20mm以下の水位Lになるまで送気管1内の凝縮水が排出されているのが分かる。
なお、通気孔6bが形成された揚水管6の場合は、6時間後の水位Lが揚水管6の下端部における開口部6aの上縁よりも低くなるため、開口部6aの上側部分は供給された空気による気相となり、下側部分は送気管1内に残留した凝縮水による液相となり、この空気に同伴されるだけの凝縮水が排出されることになるので、送気管1内における凝縮水の水位Lの低下速度は小さくなる。従って、揚水管6の開口部6aの高さは、このように送気管1内に残留する凝縮水の水位Lを考慮して設定するのが望ましい。
さらに、本実施形態では、送気管1の一端部に、送気管1内への空気の供給口1aが設けられるとともに、揚水管6は、この供給口1aから送気管1の長手方向に最も離れた位置である他端部に接続された散気装置4に取り付けられている。このため、送気管1の一端部の供給口1aから供給された圧縮空気によって他端部側に押し出された凝縮水を揚水管6によって排出することができるので、さらに効率的な凝縮水の排出を図ることが可能となる。
なお、このように供給口1aが送気管1の一端部ではなく、例えば送気管1の両端部に設けられている場合には、揚水管6は送気管1の中央部に接続された散気装置4に取り付ければよい。さらに、これとは逆に供給口1aが送気管1の中央部に設けられている場合には、送気管1の両端部に接続された散気装置4に揚水管6を取り付ければ、上記と同様に効率的な凝縮水の排出を図ることができる。
また、本実施形態では、揚水管6の上部に、下端部の開口部6aよりも上方で送気管1内に開口する通気孔6bが形成されており、送気管1に供給された空気はこの通気孔6bを通っても、揚水管6から散気装置4内に流入して凝縮水とともに散気孔から散気される。このため、上述のように凝縮水の水位Lが開口部6aを上回ったときでも、さらに効率的に凝縮水を排出することができるとともに、タンク2内への散気を行うことができ、しかも揚水された凝縮水が散気孔を通過するときの抵抗を低減することが可能となる。
ここで、表2は、上記と同じく直径3mmの通気孔6bが上下方向と周方向に間隔をあけて2つずつの合計4つ形成された揚水管6によって所定の揚水量で送気管1内の凝縮水を排出した試験を行ったときの予想通気抵抗と試験終了時の送気抵抗、およびその差(増加した送気抵抗)を測定した結果であるが、この表2に示すように揚水量を変化させた場合でも、揚水管6に通気孔6bを形成することにより、通気抵抗の変動値を±0.5kPa以内に抑えることが可能であった。
Figure 0006201014
さらに、本実施形態では、揚水管6の下端部が斜めに切り欠かれた状態に形成されており、これによって下端部における揚水管6の開口部6aの開口面積を大きくすることができ、やはり揚水管6が取り付けられていない散気装置4との送気抵抗のバランスをとることができる。ここで、表3は、図4に示した揚水管6を取り付けていない散気装置4と、下端部の水平面に対する傾斜角θを4種に変えた揚水管6を1つ取り付けた散気装置4において、送気管1内を凝縮水で満たしたときの送気開始時の初期圧力と送気圧力がバランスしたときの平衡圧力を示すものであり、散気装置4の設計送気圧は6kPaである。
Figure 0006201014
この表3の結果より、傾斜角θが13°と小さい場合よりも24°の場合が、揚水管6が取り付けられていない散気装置4との平衡圧力に近く、さらに傾斜角θが45°と60°の場合の方が揚水管6が取り付けられていない散気装置4と一層近い平衡圧力となっているのが分かる。ただし、この傾斜角θが大きすぎても、揚水管6の下端部の開口部6aから散気装置4に送気される空気の量が多くなるだけで、効率的な揚水を行うことができなくなるおそれがあるので、上記傾斜角θは35°〜60°の範囲とされるのが望ましい。
なお、揚水管6の下端部を斜めに切り欠かれた状態に形成するには、図2および図3に示したように1つの傾斜面によって切り欠く以外に、例えば下端部の両側を斜めに切り欠いてV字状に形成するようにしてもよい。また、このように揚水管6の下端部を斜めに切り欠く以外に、揚水管6の下端から上方に延びるスリットを、例えば周方向に間隔をあけて複数形成してもよいが、このようなスリットや傾斜面によって形成された開口部の上端が送気管1の底面近傍であり、通気断面積が送気抵抗を増大させるものではないのが望ましい。
1 送気管
1a 供給口
2 タンク
3 供給管
4 散気装置
4a ベースプレート
4b 散気膜
5 送気口
6 揚水管
6a 揚水管6の下端部の開口部
6b 通気孔
W 被処理水
L 凝縮水の水位
θ 揚水管6の下端部の水平面に対する傾斜角

Claims (4)

  1. タンク内に横置きされる送気管と、この送気管の上部に接続されて上記送気管から送気された空気を上記タンク内の被処理水に散気する複数の散気装置とを備え、
    これらの散気装置と上記送気管との間には、該散気装置と送気管とを連通する送気口が設けられるとともに、
    上記複数の散気装置のうち一部の散気装置だけに、下端部が上記送気管内に開口する揚水管が上記送気口に取り付けられていることを特徴とする散気システム。
  2. 上記揚水管は、上記送気管への上記空気の供給口から該送気管の長手方向に最も離れた位置に接続された散気装置だけに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の散気システム。
  3. 上記揚水管には、該揚水管の上記下端部よりも上方で上記送気管内に開口する通気孔が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の散気システム。
  4. 上記揚水管の下端部は斜めに切り欠かれた状態に形成されており、この下端部の水平面に対する傾斜角が35°〜60°の範囲とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の散気システム。
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